レンタル・リースで資産を調達・活用したい

リースバック(アセットファイナンス)
の関連情報

リースバックとは?仕組みとメリット・デメリット、リバースモーゲージとの違いを徹底比較

リースバックとは

資金繰りに悩む経営者にとって、「不動産を手放さずに資金を確保する方法」は大きな関心事です。リースバックは、自宅や社屋を売却後もそのまま使い続けられる仕組みですが、「本当にそんなことが可能なのか」「デメリットはないのか」と不安に感じる方もいるでしょう。

本記事では、リースバックの基本、メリット・デメリット、リバースモーゲージとの違い、利用時の注意点までを簡潔に解説します。

リースバックを上手に使えば、環境を変えずに資金を得ることもできます。では、その仕組みを見ていきましょう。

MCB FinTechカタログにサービスを掲載しませんか?

MCB FinTechカタログは、お金領域(金融・決済・会計・FinTech等)の法人向けサービスに特化した資料請求サイトです。該当するサービスを提供されている企業様は、掲載料無料でサービス説明資料をご掲載いただけます。

サービス掲載を相談する

リースバックとは何か?仕組みをわかりやすく解説

リースバックとは、不動産を第三者へ売却しつつ、売却後も賃借して使い続けられる取引です。正式名称は「セール・アンド・リースバック」で、簡単に言えば「売却で資金を得ながら、そのまま物件を使える」仕組みです。

例えば、会社がオフィスビルをリースバックすると、売却代金を受け取りつつ、買主から賃貸として借り続けられます。個人も同様に、自宅を売却して資金を確保し、そのまま住み続けることが可能です。

融資ではないため返済義務はありませんが、売却後は新たに家賃の支払いが必要になります。

ではリースバックの具体的な流れを見てみましょう。基本的な仕組み(契約の流れ)は以下のとおりです。

1.不動産の売却

まず、所有する不動産をリースバック業者(不動産会社や専門の金融会社)に買い取ってもらいます。売却によりまとまった現金を得ることができます。売却益の使い道は自由で、事業資金に充てても老後の生活費に充てても構いません。

売却時に住宅ローンが残っている場合は、売却代金でローン残債を完済して抵当権を外す必要があります(多くの場合、売却代金から金融機関への返済が同時に行われます)。

2.賃貸借契約の締結

不動産の売買契約と同時に、賃貸借契約(リース契約)を買主(リースバック業者)と結びます。これにより、所有権は業者へ移転しますが、元の所有者は賃借人としてその物件を使い続ける権利を得ます。

契約内容として毎月の家賃契約期間更新の有無買い戻し(再購入)のオプションなどが取り決められます。

3.引き続き居住・使用

契約後、元の所有者(利用者)は売却前と同じ物件に引き続き居住・使用できます。つまり住所も変わらず、生活環境や事業拠点を維持したまま資金調達が実現するわけです。

個人の場合、引っ越しの手間やご近所への気遣いが不要なのは大きなメリットです。法人の場合も、取引先に所在地変更の連絡をしたり看板を掛け替えたりする必要がありません。見た目には何も変わらず、内部的に不動産の持ち主だけ変わっている状態です。

4.毎月の家賃支払い

利用者は、物件を使い続ける対価として毎月家賃を支払っていきます。家賃額は契約時の取り決めによりますが、一般に売却価格と利回りから算定されます。持ち家時代に発生していた固定資産税・修繕費などの維持費は原則不要になりますが、その代わり家賃というコストが生じます。

家賃はずっと同じではなく更新時に見直しがある場合もあるため、契約前に確認が必要です。

5.将来的な買い戻し(オプション)

リースバック契約では、一定期間後に元の所有者が物件を買い戻せるオプションを設けられる場合があります。例えば「○年以内であれば当初の売却価格に一定の利息分を上乗せした額で買い戻し可能」といった内容です。買い戻しを希望する場合は契約時にその旨を業者と合意して特約を結びます。

ただし買い戻し可能期間には期限があり、期間を過ぎるとその権利は消滅します。また、買い戻す際には新たに資金調達が必要になる点にも注意が必要です。

以上がリースバックの基本的な仕組みです。

まとめると、不動産を売却して資金を得つつ、その不動産を借りて引き続き利用することで、現金化と継続利用を両立する方法と言えます。次に、このリースバックを利用することによって得られる具体的なメリットを見ていきましょう。

リースバックのメリット

リースバックには、資金調達手段として次のようなメリット(利点)があります。

メリット1:引っ越しせずにまとまった資金を早期に得られる

リースバックは、不動産を売却した後も賃貸として使い続けられる仕組みです。「セール・アンド・リースバック」とも呼ばれ、売却で資金を得ながら同じ物件を利用できます。

会社ならオフィスを売却して資金を確保し、そのまま賃貸で使用可能。個人も自宅を売却して現金化しつつ、住み続けることができます。融資ではないため返済は不要ですが、売却後は家賃の支払いが発生します。

メリット2:固定資産税など不動産の維持コストが軽減される

不動産を持つと固定資産税や都市計画税、管理費・修繕費、火災保険料など様々な維持費が発生します。

リースバックで売却すれば所有者が業者に変わるため、これらのコスト負担から解放されます。固定資産税や大規模修繕費、火災保険料も、通常は新たな所有者が負担します。

また、地価下落や老朽化・災害による資産価値の減少リスクも避けられます。賃借人であれば、必要に応じて別の物件へ移ることも可能です。

つまりリースバックには、不動産所有によるコストとリスクを業者に引き継げる側面があります。ただし、退去時の原状回復義務など一部の負担は残るため、契約内容の確認は必須です。

メリット3:周囲に売却を気付かれにくい(現状を維持できる)

リースバックは見た目の変化がないため、売却したことを周囲に知られにくいというメリットがあります。通常の売却なら引っ越しで近所に気づかれますが、リースバックなら住み続けられるため事情を詮索される心配がありません。

法人でも同様で、社屋を売却しても看板をそのまま掲げられるため、取引先や社員に経営不振と誤解されるリスクを避けられます。外部からは売却の事実が分からず、信用維持に有効な手段です。

また、自宅売却を知られたくない方にとっても心理的負担が小さく、相続整理や離婚などプライベートな事情でも周囲の目を気にせず実行しやすい点も利点です。

以上のように、リースバックには「引っ越し不要で資金調達」「維持費・リスクの軽減」「周囲に知られない」といった魅力があります。特に現状を変えずに資金を確保したい方には理想的な手段と言えます。

リースバックのデメリット

一方で、リースバックには利用に際して注意すべきデメリット(欠点・リスク)もいくつか存在します。

デメリット1:自宅の所有権を失う(資産・相続への影響)

リースバックでは不動産を売却するため、所有権は失われます。自宅や社屋は自分の資産ではなくなるため、将来子どもに相続させることはできません。家に思い入れがある方にとっては大きなデメリットです。

また、売却後に不動産が値上がりしても利益は得られません。価値下落リスクを負わなくて済む一方で、資産形成の機会を失う面もあります。

相続でも注意が必要です。不動産を現金化すると分割しやすくなる反面、小規模宅地の特例など「居住用不動産」ならではの優遇が使えなくなる可能性があります。ただし、相続トラブルを避けるために現金化を選ぶケースもあります。

なお、契約によっては「買い戻し特約」を付けられる場合もありますが、期限や価格条件があるため確実に取り戻せるわけではありません。

デメリット2:毎月の家賃負担が発生し続ける

リースバック後は自宅が「借家」となるため、毎月家賃を支払う必要があります。住宅ローンを完済していた場合でも、新たな固定費として家賃が家計や事業収支に影響します。

家賃は契約内容で決まり、売却額を基準に算出されることが多く、相場より高くなるケースもあります。高額買取だった場合ほど家賃が高めに設定されやすく、「支出が増えてしまった」という事態もあり得ます。

また、定期借家契約では更新時に家賃が上がる可能性があり、長期間住めば累計家賃が売却益を上回るリスクもあります。

対策には事前の資金シミュレーションが不可欠です。売却代金で家賃をどれだけ賄えるか、年金や事業収入で支払いが続けられるかを確認しましょう。家賃が高い場合は交渉や他社比較も検討すべきです。

デメリット3:売却価格が市場相場より低くなりがち

リースバックでは、買い手は不動産会社や投資家が中心で、利益を出す必要があるため売却価格は相場より低くなりがちです。一般的には市場価格の7割程度が目安とされ、3,000万円の家でも2,100万円前後の提示になるケースが多くあります。

買い手は購入後すぐに賃料収入で投資回収を行うため、購入額が高いと利回りが合いません。このため、リースバックは早期に現金化できる反面、売却額が割安になりやすい構造的なデメリットがあります。

売却額が低いと手元資金が想定より少なくなることもあり、住宅ローン返済でほとんど残らないケースもあります。後悔を避けるためには、複数の業者から査定を取り比較することが重要です。業者によって査定額は大きく異なり、市況次第で相場に近い価格になることもあります。

なお、極端に高い査定を提示して後から減額する悪質業者もいるため、複数社の条件を必ず確認しましょう。相見積もりにより、このデメリットは一定程度緩和できます。

デメリット4:長期間住み続けられない場合がある(契約期間の制約)

リースバック後に一生住み続けられるとは限りません。多くのリースバックでは「定期借家契約」が使われ、契約満了時には更新がなく退去が必要です。例えば2年契約なら、2年後にはオーナーから明け渡しを求められるケースがあります。

業者が定期借家を選ぶのは、将来売却や自社利用の自由度を確保したいためです。普通借家契約では借主の権利が強く、更新拒否が難しいため、リスク管理として定期契約が一般的です。

ただし、業者によっては普通借家を選べる場合もあり、その場合は更新して長く住めます。「長く住みたい」と希望するなら、普通借家対応の業者や再契約が可能かどうかを確認しておきましょう。

このように、居住期間に制限がある点はデメリットです。特に高齢者の場合、契約満了後の住み替えが負担になることもあるため、自身のライフプランに合う契約か事前に確認することが重要です。

リースバックとリバースモーゲージの違い

リースバックと並んで、自宅を活用した資金調達策として知られるのがリバースモーゲージです。両者は一見似た目的を持ちますが、仕組みや適用条件が大きく異なります。ここでは、リースバックとリバースモーゲージの主要な違いを整理します。

まず、資金調達の仕組みと契約形態が異なります。

リースバック

不動産の売却によって資金を得ます。買主(リースバック業者)との間で不動産売買契約を結び、同時に賃貸借契約を結ぶことで売却後も住み続けられるようにする手法です。売却代金を一括で受け取れるため借金ではなく、原則として返済の必要はありません

リバースモーゲージ

自宅を担保に金融機関から融資(ローン)を受ける仕組みです。銀行などとの間で金銭消費貸借契約(ローン契約)を結び、契約者が亡くなるまで元本の返済を猶予してもらえるケースが一般的です。

生存中は利息のみ支払い、契約者死亡時に担保の自宅を売却して一括返済します。つまり、リバースモーゲージでは借入になるため、金利が発生し最終的に返済(清算)が必要です。

項目リースバックリバースモーゲージ
資金調達方法不動産を売却し代金を得る自宅を担保に融資を受ける(ローン)
契約形態不動産売買契約 + 賃貸借契約金銭消費貸借契約(住宅ローンの一種)
利用対象者・条件個人(年齢制限なし)・法人も利用可

年齢・職業の制限ほぼなし。住宅ローン残債があっても利用可。
個人(高齢者対象が一般的、例: 60歳以上)

住宅ローン完済が原則で、年金収入などの審査条件あり。対象物件も一戸建て中心でマンション不可のケースが多い。
対象物件制限なし(抵当権付き物件も可)自宅(金融機関の定める条件を満たす住宅)
所有権の扱い売却するため、所有権は業者に移転。自宅は資産から外れる。自宅に抵当権を設定するだけで、所有権は契約者が持ち続ける。家を手放したくない人向け。
毎月の支払い家賃(利息はなし)利息(元本は契約終了時に一括返済)
資金の受け取り方売却代金を一括、または契約に応じて分割で受け取る。使途自由。毎月の定額借入や一括借入など商品により異なる。生活資金など使途に制限がある場合がある。
費用負担利息負担なし。ただし毎月家賃が発生。固定資産税の負担はなくなる。毎月利息を支払いながら住み続ける。固定資産税も継続して負担。融資手数料・保証料などがかかる場合あり。
契約終了後契約満了・買戻しなどで終了。買戻しに成功すれば再び所有可能。契約者死亡で終了。自宅売却によりローン一括返済が必要。最終的には家を手放す形が基本(残したい場合は相続人がローンを返済する必要あり)。
利用開始までの手続き業者による査定→契約(比較的短期間)金融機関の審査あり(収入・健康状態等考慮)

リースバックは「売却して資金化」、リバースモーゲージは「不動産を担保に借りる」という根本的な違いがあります。家を手放さず資金を得たい人はリバースモーゲージ、資産価値ごと現金化したい人はリースバックが適しています。さらに、若年層や法人はリバースモーゲージを利用できないため、選択肢はリースバックになります。

リースバックが活用されるケース(おすすめの利用シーン)

リースバックはどういった状況で特に有効なのでしょうか。いくつか典型的なケースを挙げてみます。

老後資金を確保したい場合

定年退職後で年金だけでは生活費が不足する、または高額な医療費や介護費用が必要になった、というようなケースです。持ち家をリースバックで現金化すれば、まとまった老後資金を手にできます。

また、引っ越しせずに住み慣れた自宅で暮らし続けられるため、高齢の方の心身への負担も小さくて済みます。リバースモーゲージを検討したが年齢要件や担保評価の条件に合わなかった方でも、リースバックなら利用できる可能性がある点も注目ポイントです。

住宅ローンや借入の返済を圧縮したい場合

毎月の住宅ローン返済や事業借入返済が重荷になっているケースです。リースバックで自宅や社屋を売却し、その代金でローン残高を完済または大幅圧縮すれば、借金ゼロまたは軽微な状態から再スタートできます。

以降は家賃負担が発生しますが、利息を払い続けるより計画が立てやすい場合があります。

ただし、現在のローン返済額とリースバック後の家賃額を比較し、支出総額が減るかどうか確認することが重要です。

相続対策をしたい場合

相続人が複数いる場合、資産が自宅不動産だと分割で揉める可能性があります。リースバックで親世代が自宅を現金化しておけば、遺産として均等に現金を分けやすくなります。

また、現金化することで相続税納税資金を確保できる利点もあります。ただし、自宅を売却すると居住用財産の特例(小規模宅地の評価減など)が使えなくなる可能性もあるので、節税効果とトレードオフの関係は専門家に相談すると良いでしょう。

相続人がいない方にとっても、生前に自宅を資金化して老後資金や寄付に充てるという選択肢が取れます。

事業資金を調達したい場合

法人や個人事業主が保有する不動産(社屋、工場、店舗など)をリースバックすることで、銀行融資以外から事業資金を得る手段になります。例えば、コロナ禍で経営が苦しい企業が所有ビルをリースバックで現金化し、借入金返済や運転資金に充当するといった事例があります。

金融機関からこれ以上借入が難しい状況でも、リースバックなら資産売却なのでバランスシート上の負債が増えず実行可能です。また、売却で自己資本比率が改善する副次的効果も期待できます。

その他

リースバックは、住み替えのつなぎとして使われることもあります。新居が決まるまで現在の家に住み続けたい場合、いったん売却して資金を確保し、引越しまで賃貸として住むことができます。仮住まいを探す必要がない点もメリットです。

また、離婚による財産分与で家を売らざるを得ないが、子どもの学区を変えたくない場合なども、条件次第で住み続けられることがあります。

このように「資金化したいが、すぐには手放したくない」場面でリースバックは有効です。状況により適性は異なりますが、当てはまる人は検討する価値があります。

リースバック利用の流れ(契約プロセス)

リースバックを実際に利用する場合、おおまかな契約までの流れは次のようになります。事前に把握しておけば、スムーズに進めやすくなります。

1. お問い合わせ・査定依頼

まずはリースバックを扱う複数の会社に相談します。Webや電話で物件情報(所在地、築年数、面積など)を伝えると、概算の簡易査定をしてもらえます。通常、査定は無料です。複数社に依頼して、それぞれから買取額と想定賃料の見積もりを受け取りましょう。

この段階では名前や住所程度の情報提供で済み、詳細な調査はありません。早ければ問い合わせ当日~数日で回答が得られます。

2. 査定結果の提示・比較

各社から提示された売却価格(買取額)と家賃見積もりを比較します。提示額は机上査定のため正式契約時には変動する可能性がありますが、目安として重要です。家賃見積もりについても無理のない水準か検討します。

ここで同時に契約条件のヒアリングも行いましょう(例:「契約期間は何年か」「買い戻しはできるか」「諸費用はかかるか」など)。自分に有利な条件かどうか、納得できる業者をこの時点で絞り込んでいきます。疑問点は遠慮なく質問し、回答の明確さ・丁寧さも業者選定の参考にします。

3. 申し込み・本査定

条件に納得できる業者が見つかったら、その業者に正式申し込みを行います。すると業者は現地訪問などの本査定を実施します。これは実際に物件の状態や周辺環境、権利関係(登記簿上の抵当権や所有者情報など)を調べ、正確な買取額と賃料を算出するプロセスです。

本査定後に正式な条件提示が行われます。この金額や条件を改めて確認し、問題なければ契約へ進みます。もし本査定結果が期待に反して低すぎた場合は、他社に切り替えることも検討しましょう。

4. 契約締結

売却価格・賃料など最終条件に合意したら、売買契約と賃貸借契約の締結を行います。通常、買主であるリースバック業者と契約者(元所有者)の間で、物件の売買契約書と賃貸借契約書を取り交わします。

ここで契約書類に記載された家賃額・支払方法・契約期間・更新の有無・買戻し特約など重要事項を最終確認します。不明な点はこの場でしっかり質問しましょう。同時に決済(売却代金の支払いと物件引き渡し)も行われます。

住宅ローンがあれば、この時点で売却代金から完済されます。司法書士立会いのもと、所有権移転登記などの手続きも実施されます。

5. 引渡し・賃貸開始

契約が完了すると、物件の所有権は業者に移り、賃貸借契約が開始します。ただしリースバックの場合は元所有者がそのまま賃借人として住み続けるため、引っ越し等の作業はありません。

違いがあるとすれば、今後毎月家賃を支払っていく点です。賃料の支払い方法(口座引落しなど)や初回支払日などを確認しておきます。売却代金を受け取った後も慣れ親しんだ家・オフィスで生活や事業を継続できる状態になりました。

以上が一般的な契約までの流れです。簡易査定から契約締結までは早ければ数週間程度で進むこともあります。

ポイントとしては、複数社を比較しつつ進めること、契約内容を理解・納得した上で署名することが挙げられます。大きな取引になりますので、必要に応じてFPや弁護士など専門家に契約書を見てもらうのも安心です。

リースバック利用時の注意点(後悔しないために)

リースバックを賢く利用するには、いくつか注意すべきポイントがあります。事前に知っておくことで、後悔やトラブルを避けられるでしょう。

契約内容の確認徹底

最も重要なのは賃貸借契約の確認です。契約が定期借家か普通借家か期間や更新可否は必ずチェックしましょう。定期借家だと更新がなく、満了時に退去が必要になる場合があります。

また、買い戻し特約を付けるなら、買戻し期間や価格条件を契約書に明記しておくことが欠かせません。口約束ではなく書面で確認し、疑問点は契約前に解消することがトラブル防止につながります。

家賃負担を長期的にシミュレーション

売却益を得ても、その後の家賃が家計に与える影響を必ず試算すべきです。老後資金目的なら、家賃を何年分支払えるか、年金や貯蓄で長期的に負担できるかを確認しましょう。必要であれば「売却益の一部を家賃用に確保する」計画も有効です。

家賃を滞納すれば退去リスクが生じるため、無理のない賃料設定が前提です。業者によっては家賃を下げる交渉に応じることもあるため、収支に合った条件を事前に調整しておくことが重要です。

必ず複数業者で比較検討する

リースバックの買取価格や家賃、契約条件は業者ごとに大きく異なるため、1社だけで即決するのは避けるべきです。相見積もりを取れば競争が働き、より良い条件を引き出せる可能性があります。対応の丁寧さや説明の分かりやすさなどのソフト面も比較できます。

悪質業者を避けるためにも複数社を検討し、上場企業系・金融機関系、実績や口コミなどを参考に信頼できるサービスを選びましょう。業者選びは結果を大きく左右する重要ポイントです。

他の選択肢とも天秤にかける

リースバックは便利な手段ですが、目的によっては他の方法が適している場合もあります。「家を売りたくない」「子どもに残したい」ならリバースモーゲージの方が向いていることがありますし、住宅ローンが近く完済できるなら一時的な融資の方が総負担が少ないこともあります。

自分の目的に最も合う方法を選ぶため、リースバックだけでなく他の選択肢も比較しましょう。銀行やFPに相談すれば中立的な助言が得られます。本記事の比較も参考に、自分の状況でどちらが有利か検討してください。

税金・諸費用も考慮に入れる

リースバックで家を売却すると、条件によっては譲渡所得税がかかる場合があります。自宅なら「居住用財産の3,000万円特別控除」で非課税になることも多いものの、高額物件や投資用不動産では課税されることがあります。

また、買い戻す際には不動産取得税や仲介手数料なども発生し、手元資金が想定より減る恐れがあります。事前に税理士などへ相談し、税額や残る金額を試算しておくと安心です。

法人の場合は売却益が出れば法人税の対象となるため、適切な会計処理も欠かせません。

これらのポイントを押さえておけば、リースバックを後悔なく活用しやすくなります。重要なのは、十分な情報収集と複数社の比較検討を行うことです。焦って一社とだけ契約すると、「もっと有利な条件があった」と後悔する可能性もあります。条件をよく見極めながら、リースバックを上手に使いましょう。

よくある質問(FAQ)

最後に、リースバックに関して読者から寄せられがちな質問とその回答をまとめます。

Q1. リースバックは法人でも利用できますか?

A1. はい、法人でも利用可能です。 リースバックは個人の住宅だけでなく、企業が保有する事業用不動産(オフィスビルや店舗、工場など)にも活用できます。実際に資金繰り改善の手段として、自社ビルをリースバックする企業もあります。

法人が利用するメリットは、売却益で借入金を圧縮しつつ同じ場所で営業を継続できる点です。

ただし法人の場合でも基本的な仕組みは同じで、売却後は賃貸借契約に基づき毎月家賃を支払います。また、法人利用の場合は契約や税務がやや複雑になることもあるため、専門家に相談しながら進めると良いでしょう。

Q2. 住宅ローンが残っている家でもリースバックできますか?

A2. できますが、売却代金でローンを完済することが条件になるケースが多いです。 不動産に抵当権(住宅ローン)がついたままでは売却できないため、リースバック業者は売却代金の中からローン残債を返済し、抵当権を抹消する手続きを行います。

つまり、リースバックの売却益でローンを完済できれば基本的に利用可能です。残債が売却額を上回る場合は差額を自己資金で埋めるか、そもそも利用が難しくなります。査定を依頼する際にローン残高も伝えて相談すると、業者が可否や提案をしてくれるでしょう。

Q3. 売却後に自宅を買い戻すことは可能ですか?

A3. 多くの場合、契約時に取り決めをすれば買い戻し可能です。 リースバック契約に買戻しオプションを付けることで、一定期間内(例えば契約後〇年以内)であれば元の所有者が不動産を買い戻せるようにできます。

買戻し価格は、当初の売却価格に一定の利息分や手数料を上乗せした金額などで設定されます。買戻しを希望している場合は、契約交渉の段階でその旨を業者に伝え、契約書に明記してもらいましょう。

ただし、期間内に資金準備ができなければ買い戻せずに権利が消滅しますので、確実に買い戻したい計画がある場合は資金計画も合わせて立てておく必要があります。

Q4. リースバック後もずっと住み続けられますか?契約期間は決まっていますか?

A4. 賃貸契約の種類によります。 多くのリースバックは定期借家契約なので、契約期間(例:2年や3年)が終われば原則退去となります。ただし、終了時に再契約(延長)ができる場合もあり、これは業者の方針や契約内容次第です。

一方、普通借家契約で締結されるリースバックなら、借主(元所有者)の希望で更新できるため理論上は住み続けられます。しかし普通借家を採用する業者は少数派です。契約前に「契約期間は何年か」「更新は可能か」「更新時に条件変更はあるか」などを確認しましょう。

長期間住みたいなら、更新可能な契約に応じてくれる業者を選ぶのがポイントです。

Q5. リースバック業者はどう選べば良いですか?

A5. 複数社に査定を依頼し、提示条件と信頼性を比較することが重要です。リースバックは業者によって買取価格や家賃が大きく変わるため、まずは2~3社以上から簡易査定を取り、売却額や家賃条件を見比べましょう。担当者の説明の丁寧さや質問への対応も判断材料になります。大手系は安心感がありますが、地域の不動産会社が好条件を提示することもあります。

比較が大変な場合は、MCB FinTechカタログのような資料請求サイトが便利です。1回の手続きで複数社の資料を集められ、条件を一覧で比較できます。その中から信頼できる業者を選び、詳細相談へ進むと良いでしょう。

無料会員登録でリースバック関連のサービス比較+最新FinTechニュースを受け取る

MCB FinTechカタログは、FinTech・Web3領域の法人向けサービスを網羅的に検索・比較できる専門プラットフォームです。無料会員登録をすると、以下の機能をご利用いただけます。

  • 主要サービスの公式資料一括ダウンロード
  • 各社の料金プランや導入実績の閲覧
  • 法規制や最新動向を解説するメルマガ配信

導入検討に必要な情報をワンストップで収集し、社内稟議のスピードも大幅にアップします。今すぐ無料登録して、最適なFinTechソリューションと最新業界トレンドを手に入れましょう。

【月額基本料無し】MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。

掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋 真倫

大阪大学経済学部卒業。都市銀行退職後に暗号資産関連スタートアップの創業メンバーとして業界調査や相場分析に従事。2018年、マネックスグループ入社。マネックスクリプトバンクでは業界調査レポート「中国におけるブロックチェーン動向(2020)」や「Blockchain Data Book 2020」などを執筆し、現在はweb3ニュースレターや調査レポート「MCB RESEARCH」などを統括。国内メディアへの寄稿も多数。2021年3月より現職。

関連記事