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セルフレジのよくあるトラブルと万引き・払い忘れ対策を徹底解説

セルフレジ 払い忘れ

「セルフレジを導入したはずなのに、万引きや払い忘れが増えた気がする…」「従業員の負担を減らしたいのに、逆にトラブル対応で忙しくなっている」

そのような悩みを持つ店舗経営者や事業責任者は少なくありません。

本記事では、検察庁の統計や専門家の法的見解、さらに国内外の最新事例をもとに、セルフレジで起こりがちな万引き・払い忘れの手口から、AI・IoTを活用した最先端の防止策までを徹底解説します。

読んでいただければ、店舗が抱えるリスクを正しく把握し、被害を最小限に抑える具体的な解決策が見えてくるはずです。

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統計データが示す、セルフレジ導入で万引きが増えた実態

セルフレジの導入は、深刻化する人手不足と人件費高騰という経営課題を解決する切り札として、多くの小売業で進められています。しかし、期待とは裏腹に、精算時のトラブルや不正行為が増加し、新たな経営リスクを生み出している現状があります。これらの問題は、一見すると些細なことのように思えますが、その背景には看過できないデータが存在します。

警察庁の統計によると、令和5年における刑法犯の検挙人員のうち、窃盗が全体の46.7%を占めており、窃盗犯罪が日本の犯罪構造において依然として大きな割合を占めていることがわかります(検察庁HP)。

特に小売業の店舗経営においては、売上高に占める不明ロス(在庫の理論値と実在庫の差)が0.7%に上り、その約40%を万引きが占めているという報告もあります(全国万引き犯罪防止機構)。

これは、万引きが単なる犯罪行為ではなく、店舗経営を直接圧迫する深刻な財務上の問題であることを示しています。  

さらに、セルフレジ導入に関するアンケートでは、セルフレジ利用者の約25%が万引き被害が「増えた」と回答しており、セルフレジが不正行為の温床となりうる可能性を示しています(同上)。多くの経営者が、セルフレジ導入の最大の目的であった「人件費削減」が、不正による「売上損失」によって相殺されるというジレンマに直面しています。

この負のループを断ち切らない限り、店舗運営のDXは成功しません。セルフレジがもたらすメリットを最大限に享受するためには、不正行為を未然に防ぐための戦略的な対策が不可欠です。  

セルフレジ万引きの手口と「うっかりミス」の法的リスク

セルフレジにおける不正行為は、その手口が多様化・巧妙化しており、従業員が肉眼で発見することはますます困難になっています。店舗運営の責任者は、これらの具体的な手口を理解するとともに、悪意のない「うっかりミス」が時として深刻な法的トラブルに発展する可能性についても認識しておく必要があります。

巧妙化する「意図的な不正」の手口

セルフレジでの万引きは、単に商品を隠し持って店外に出るような単純なものだけではありません。以下に、代表的な手口を挙げます。

  • レジ抜け
    • 商品を一切スキャンせずに、そのままレジを通過する手口です。  
  • 偽装スキャン
    • 商品をスキャンしたふりをして、実際には読み取りをせずに買い物袋に入れる手口です。店員が別の客に対応している隙を狙って行われます。
  • ラベル貼り替え
    • 高額な商品のバーコードを、より安価な商品のバーコードに貼り替えて精算する手口です。価格を意図的にすり替えることで、見かけ上は精算が済んでいるように見せかけます。  
  • 重量センサーをごまかす
    • セルフレジに搭載された重量センサーを欺く手口も存在します。未登録の商品を買い物袋に入れたままにして、重量検知を免れようとします。  

これらの手口は、いずれも「精算を済ませたフリ」をするため、一目で不正を見抜くことが非常に困難です。これが結果的に、従業員の監視負担を増大させ、人件費削減という本来の目的を阻害する原因となります。

誰もが陥る「払い忘れ(未払い)」と「スキャン漏れ」の境界線

一方で、意図的ではない、純粋なミスによるトラブルも多発しています。セミセルフレジでは、従業員による商品のスキャンが完了した時点で会計が済んだと勘違いし、そのまま退店してしまうケースがあります。

また、フルセルフレジでは、バーコードの読み取り不良や、商品の重なりに気づかないままスキャン漏れが発生することもあります。  

これらの「うっかりミス」が深刻なのは、その場で気付かなかった場合、後に窃盗を疑われる可能性がある点です。店側から見れば、意図的な不正とミスの区別がつきにくく、スタッフが顧客に声をかける際に感情的なトラブルに発展することも少なくありません。

これは、顧客満足度の低下や従業員の精神的負担増につながるため、店舗運営上の大きな課題となります。

なぜ「うっかりミス」が犯罪・違法になるのか

「スキャン漏れ」や「支払い忘れ」は、意図的な万引きと同じように法的な問題に発展する可能性があります。法律の観点から、これらの行為がどのように扱われるかを見ていきましょう。

窃盗罪

刑法第235条に規定される窃盗罪は、他人の財物を「盗む」という明確な故意(悪意)に基づいた犯罪です 。したがって、純粋なスキャン漏れや支払い忘れといった悪意のないミスは、通常は窃盗罪に問われることはありません。  

占有離脱物横領罪

問題は、ミスに気付いた後の行動です。自宅に帰ってからスキャン漏れに気付いたにもかかわらず、その商品を自分の物としてしまうと、刑法第254条の占有離脱物横領罪に問われる可能性があります。この罪は、他人の占有を離れた物を横領した場合に成立します。  

店舗側は、たとえ「うっかりでした」と主張されても、不正行為を疑い警察に通報する権利があります。その場合、逮捕や裁判にまで発展する可能性もゼロではありません。この複雑な状況を避けるためには、従業員が感情的にならず、客観的な証拠に基づいて冷静に対応できる体制を構築することが重要です。

セルフレジのトラブルを回避するための実践的対策

セルフレジのトラブルを解決し、人件費削減と売上損失防止を両立させるためには、物理的・人的対策と最新テクノロジーを組み合わせた多角的なアプローチが必要です。

従業員の積極的な関与と物理的対策

不正行為を未然に防ぐ上で、従業員の存在は依然として大きな抑止力となります。

  • 店舗レイアウトと従業員の配置
    • セルフレジの設置場所や、店舗の出入り口との動線を工夫し、従業員の目がすべてのレジに届くようなレイアウトを検討します。死角をなくすことで、不正行為の抑制や早期発見につながります。  
  • 積極的な声かけとサポート
    • セルフレジエリアにサポートスタッフを配置し、顧客への積極的な声かけや操作サポートを行うことも有効です。ある調査では、積極的な声かけによって未精算でのレジ通過件数が25%減少した事例もあります。  

これらの対策は確かに効果的ですが、サポートスタッフを増やすことは、セルフレジ導入の最大の目的であった「人件費削減」とトレードオフの関係にあります。したがって、人的な対策だけに頼るのではなく、より効率的で根本的な解決策を模索する必要があります。

最新技術ソリューション:不正検知システムの導入

人的・物理的な対策の限界を補い、人件費削減と不正対策を同時に実現する唯一の道が、AIやセンサーを活用した最新の不正検知システムの導入です。

AIカメラによる映像解析

AIカメラは、レジ上部に設置したカメラ映像とPOSデータをリアルタイムで照合し、スキャン漏れやバーコードのすり替えといった不正行為を自動で検知します。

不正な動きが検知されると、アテンダントPCやPOS画面にアラートが表示され、従業員は迅速かつ客観的な情報に基づいて対応することができます。このシステムは、スタッフの監視負担を大幅に軽減し、より付加価値の高い顧客サポートに専念できる環境を創出します。  

重量センサーによる未払い検知

買い物袋を置くエリアに重量センサーを設置し、スキャンされた商品の重量と買い物袋内の商品の重量を比較することで、未精算商品の存在を検知する仕組みも実用化されています。この技術は、顧客が意図的に商品を隠し持って精算を終えようとする手口を防ぐ上で有効です。

これらの技術は、単なる防犯ツールではなく、スタッフが不正を「見張る」という負担から解放され、より効率的な店舗運営を実現するためのDXソリューションです。これにより、人件費削減効果を最大化し、かつ売上損失を最小限に抑えることが可能になります。

【導入失敗事例】対策なきセルフレジ導入が招くリスクとは

セルフレジの導入は、安易に進めるとかえって経営を悪化させるリスクを伴います。実際に、対策を怠った結果、セルフレジを撤去するに至った海外の事例も存在します。

アメリカのウォルマート(参照元)やショップライト(参照元)、イギリスの高級スーパー「ブース」(参照元)などは、一部店舗でセルフレジの撤去に踏み切りました。その背景には、万引き被害の増加、顧客の操作トラブルの多発、そして「人間的な温かみがない」といった顧客満足度の低下が挙げられます。

特に米国のディスカウントストア、ダラー・ジェネラル(参照元)では、万引き被害の急増を受けて、全米1万2,000店舗でセルフレジの撤去を決断しています 。  

これらの失敗事例が示すのは、「対策なきDXはリスクである」という教訓です。

導入効果を最大限に引き出すためには、万引き・トラブル対策を包括的な経営戦略の一環として捉え、テクノロジーを活用した根本的な解決策を講じる必要があります。

課題解決:自社に最適なセルフレジを見つける

セルフレジの導入、あるいはトラブルに悩んでいる店舗運営責任者は、まずは自社の抱える課題を正確に特定し、それに合ったソリューションを見つけることが重要です。

セミセルフレジとフルセルフレジの比較

セルフレジには、大きく分けて「フルセルフレジ」「セミセルフレジ」の2種類があります。トラブル対策の観点からは、それぞれの特性を理解することが重要です。

  • フルセルフレジ
    • お客様が商品のスキャンから支払いまで、すべての操作を行います。人件費の削減効果は高い反面、スキャン漏れや操作ミスによるトラブル、そして不正行為のリスクも高まります。  
  • セミセルフレジ
    • 従業員が商品のスキャンを行い、お客様が支払いのみを担当します。スキャン漏れや、支払い間違いなどのミスが起こりにくく、フルセルフレジと比較してトラブルが少ないというメリットがあります。  

課題別セルフレジ比較表

自社の課題を明確にし、解決策を検討するための比較表を以下にまとめました。

課題別セルフレジ・セキュリティソリューション比較

解決したい課題対策の種類具体的な対策主なメリット
スキャン漏れ・偽装スキャンAI/技術的対策AI不正検知カメラリアルタイムで不正を自動検知。スタッフの監視負担を軽減し、客観的な証拠を確保。  
支払い忘れ・精算ミス人的対策、AI/技術的対策サポートスタッフの配置、セミセルフレジ導入、重量センサースタッフがサポートすることで操作ミスを防止。未払い商品を物理的に検知。  
レジ抜け・未払い物理的対策、AI/技術的対策防犯カメラ・警告表示、防犯ゲート、顔認証システム心理的な抑止力を高める。過去の不正者を検知し、再犯を防ぐ効果も期待できる。  
高齢者や操作に不慣れな顧客のサポート人的対策、物理的対策サポートスタッフの配置、有人レジの併設、分かりやすい案内ポップ顧客満足度を向上。トラブル発生時の対応を円滑化し、クレームを防止。  

上記に挙げたような最新のDXソリューションは、多くのITベンダーから提供されています。しかし、自社に最適なシステムを一つひとつ調べるのは非効率で、時間とコストがかかるのが現実です。

そこで活用していただきたいのが、金融に特化した法人向け資料請求サイトMCB FinTechカタログです。本サイトでは、AI不正検知システムやキャッシュレス決済、POSレジなど、セルフレジの課題を解決するための多岐にわたるソリューションを網羅的に掲載しています。複数のベンダーの資料を一度に請求・比較検討することで、自社の予算や店舗規模、抱える課題に最適なシステムを効率的に見つけることができます。

セルフレジの真価を発揮し、売上損失と人件費削減を両立する安心・安全な店舗運営を実現するために、まずは「MCB FinTechカタログ」で理想のソリューションを探し始めることから、最初の一歩を踏み出してみませんか。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. セルフレジの万引き率はどのくらいですか?

A. 海外の調査では、セルフレジ利用者の約20%が万引き経験があると回答し、万引きによる損失は売上の約1%に達しているというデータがあります。また、国内では、売上における不明ロスの約40%が万引きによるものとされています。  

Q2. フルセルフレジとセミセルフレジ、どちらがトラブルが少ないですか?

A. 一般的に、セミセルフレジの方がトラブルは少ないとされています。セミセルフレジでは従業員が商品のスキャンを行うため、スキャン漏れやバーコード読み取りミスといった、フルセルフレジで頻発するトラブルを未然に防ぐことができます。  

Q3. AIカメラはどのように不正を検知するのですか?

A. AIカメラは、レジ上部のカメラ映像をAIが解析し、POSシステムから得られる商品のスキャン情報とリアルタイムで照合します。これにより、スキャンされていない商品が買い物袋に入れられたり、高額商品のバーコードが偽装されたりといった不正行為を自動で検知し、従業員にアラートを通知します。  

Q4. 払い忘れをしたお客様に、後日請求できますか?

A. 支払い忘れが故意によるものであれば窃盗罪に、もし後から気付いたにもかかわらず支払わなかった場合は占有離脱物横領罪に該当する可能性があります。まずは誠実に事情を説明し、代金を支払ってもらうことが重要です。多くの店舗では、後日連絡があった際に、レシートや商品を持参して精算するよう案内されます。  

Q5. 高齢者が操作に戸惑う場合、どうすればよいですか?

A. サポートスタッフをセルフレジエリアに配置し、操作方法に困っている顧客への声かけを徹底することが有効です。また、有人レジを併設し、機械操作が苦手な顧客を有人レジに誘導する、分かりやすい操作説明のポップを設置するなどの対策も効果的です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋 真倫

大阪大学経済学部卒業。都市銀行退職後に暗号資産関連スタートアップの創業メンバーとして業界調査や相場分析に従事。2018年、マネックスグループ入社。マネックスクリプトバンクでは業界調査レポート「中国におけるブロックチェーン動向(2020)」や「Blockchain Data Book 2020」などを執筆し、現在はweb3ニュースレターや調査レポート「MCB RESEARCH」などを統括。国内メディアへの寄稿も多数。2021年3月より現職。

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