取引先から届く請求書が、紙の郵送物・メール添付のPDF・各種ポータルからのダウンロードへと分散し、毎月の受け取りと支払処理に追われていませんか。受領窓口がばらつくほど、開封・スキャン・内容確認・システムへの手入力といった作業が積み上がり、月次の締めを圧迫します。
インボイス制度や改正電子帳簿保存法への対応も重なり、受領した請求書を正しく保存・確認する負担は増しています。こうした状況で、自社の請求書の枚数や紙・電子の比率に合った受領のしくみを整えるには、どのような観点でサービスを選べばよいのでしょうか。
本記事では、請求書受領サービス16製品をタイプ別に比較・解説します。受け取りからデータ化・会計連携・電子保存までのしくみと費用相場に加え、受領代行の有無やデータ化方式といった、自社に合うサービスを見極めるための選定観点を整理しました。経理・財務部門の担当者が、自社に適したサービスを判断するための材料としてご活用ください。
また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「かんたんな3つの質問に答えるだけの選定診断ツール」をご用意しています。紙と電子の比率や受領代行の要否などに答えるだけで、自社に合うタイプと候補サービスの当たりをつけられます。ぜひこちらもご活用ください。

公認会計士(登録番号37089)・税理士(登録番号153854)
太田昌明
監修者は記事の内容について監修しています。
目次
請求書受領サービスとは?
請求書受領サービスは、取引先から届く請求書の受け取り・データ化・確認・会計システムへの連携・電子保存までを効率化するクラウドサービスです。紙・メール・PDFなど形式や送付経路の異なる請求書を一つの窓口に集約し、支払業務の入口にあたる経理・財務部門の負担を軽減します。

2023年10月に始まったインボイス制度では、適格請求書(登録番号や税率ごとの消費税額が記載された請求書)の確認と保存が求められます。さらに改正電子帳簿保存法により、2024年1月からは電子的に受け取った請求書を電子データのまま保存することが原則義務化されました。受領業務に制度対応が直結するようになり、サービス導入を検討する企業が増えています。
紙とデータが混在する「受領」の負担
受領が大変なのは、形式と経路がばらばらで受領窓口が分散し、「どこに何が届いたか」の把握が難しくなるためです。受領後も支払先・金額・支払期日の入力や会計システムへの転記といった手作業が続きます。請求書受領サービスは、この一連の流れを集約・自動化し、入力ミスや支払漏れ、保存要件の抜け漏れを防ぐ役割を持ちます。
請求書受領サービスでできること・導入のメリット
請求書受領サービスを導入すると、受け取りから支払・保存までの各工程で具体的な効果が期待できます。代表的な便益を整理します。
受領窓口の一本化。紙・メール・ポータルなど経路の異なる請求書を一つの画面に集約し、担当者個人のメールや机の上に請求書が滞留する状態を解消します。誰がいつ受け取ったかも記録に残ります。
入力・転記作業の削減。AI-OCRやオペレーターによるデータ化で、支払先・金額・支払期日・登録番号などが自動で読み取られ、手入力と転記が減ります。読み取り後の確認作業は残るものの、ゼロから打ち込む負担は大きく軽くなります。
承認フローや支払処理とも連動します。受領した請求書をそのまま承認ワークフローに乗せ、振込用データ(全銀フォーマット)の作成や銀行API連携による支払までつなげられる製品もあり、受領から支払までを一つの流れで管理できます。
会計・経費精算システムとの連携。読み取ったデータを仕訳として会計ソフトへ連携し、二重入力をなくします。連携先の数や連携の深さは製品によって差があります。
電子帳簿保存法・インボイス制度への対応も、受領サービスの重要な役割です。受け取った請求書を要件を満たす形で電子保存し、適格請求書の登録番号の確認なども支援します。制度対応を日々の業務フローの中で完結できる点は、導入を後押しする理由になっています。

「制度対応を業務フロー内で完結できる」のは、システムの機能に自社の運用が伴った場合です。例えば改ざん防止を事務処理規程で担保する方式では規程の整備・遵守が、スキャナ保存では入力期間(最長でおおむね2か月+7営業日以内)の管理が必要になります。機能で満たす部分と運用で補う部分を切り分けて確認することが、導入後の要件不充足を防ぐポイントです。
請求書受領サービスの4つのタイプ
請求書受領サービスは、受け取りまで代行してもらうのか、自社で受け取ってシステムでデータ化するのかという違いと、データ化の方式によって、大きく4つのタイプに分けられます。自社の請求書が紙中心か電子中心か、受領作業そのものを外に出したいかどうかで、適したタイプが変わります。
| 特徴 | 向いている企業 | 詳細 | |
|---|---|---|---|
| 受領代行型 | 郵送先を代行先に指定し、開封・スキャン・データ化まで請け負う。紙の受領作業そのものをなくせる | 紙の請求書が一定数残り、受領作業の手間そのものを減らしたい企業 | 比較表を見る |
| AI-OCRデータ化型 | 自社で受け取った請求書をAI-OCRでデータ化し、承認・会計連携・支払まで効率化する | メール・PDFなど電子の請求書が中心で、受領から支払まで自社で自動化したい企業 | 比較表を見る |
| 取引先アップロード型 | 取引先に請求書を直接登録してもらい、受領した時点でデータ化された状態にする | 取引先を巻き込んで請求書のやり取り全体をデジタル化したい企業 | 比較表を見る |
| データ化エンジン・基幹連携型 | 既存の会計・基幹システムに組み込み、請求書のデータ化を担う。OCRエンジン特化型を含む | すでに使っている会計・基幹システムを活かしつつデータ化だけ強化したい企業 | 比較表を見る |
ここからは、それぞれのタイプがどのようなサービスなのかを解説します。
受領代行型(紙・郵送を丸ごと任せたい)
受領代行型は、取引先からの請求書の送付先を代行事業者の住所やメールアドレスに切り替え、開封・スキャン・データ化までをまとめて任せるタイプです。担当者は手元に届いたデータを確認するだけでよく、紙の開封・仕分け・保管といった物理的な作業から解放されます。紙の請求書が一定数残っている企業や、受領作業そのものをアウトソースしたい企業に向きます。
AI-OCRデータ化型(PDF中心・自社で受領しデータ化を自動化)
AI-OCRデータ化型は、自社で受け取った請求書をAI-OCRで読み取ってデータ化し、承認・会計連携・支払までを自動化するタイプです。メールやPDFで届く電子請求書が中心の企業に適しており、読み取り精度を高めるためにオペレーターによる確認を組み合わせる製品もあります。受領から支払までを自社の中で一気通貫に効率化したい場合に向きます。
取引先アップロード型(受領時点からデータ化したい)
取引先アップロード型は、取引先に専用のポータルから請求書を直接登録してもらうことで、受け取った時点でデータ化された状態にするタイプです。OCRによる読み取り誤差が生じにくく、紙やPDFのやり取り自体をなくせます。取引先を巻き込んで請求のやり取り全体をデジタル化したい企業に向きますが、取引先側の協力が前提になります。
データ化エンジン・基幹連携型(既存システムに組み込む)
データ化エンジン・基幹連携型は、AI-OCRによるデータ化機能や、既存の会計・基幹システム(ERP)と連携する受領機能を提供するタイプです。すでに自社で利用している会計システムや支払業務のしくみを活かしながら、請求書のデータ化部分だけを強化したい企業に向きます。大企業の購買・支払プロセスに組み込んで使うものも含まれます。
このタイプには、受領の入口(受領窓口)自体は持たず、受け取った請求書のデータ化だけを高精度に担い、その結果を既存システムへ渡すデータ化エンジン特化の製品も含まれます。
自社がどのタイプに当てはまるか判断が難しい場合は、以下の診断ツールをご活用ください。
請求書受領サービスの選び方・比較ポイント
請求書受領サービスは「導入すれば作業がなくなる」というものではなく、自社の受領実態と要件に合うかどうかで効果が変わります。ここでは、選定時に確認したい5つの観点を整理します。
取引先が電子請求書に対応できるか(受領経路の確認)
まず確認したいのは、自社に届く請求書の経路と形式です。取引先の多くが紙で送ってくる場合は、郵送物を代行受領してくれるサービスでなければ、結局スキャン作業が社内に残ります。逆にメールやPDFが中心であれば、自社で受領してデータ化するタイプで十分です。紙が多いか電子が多いかという受領実態が、適したタイプを分ける最初の分岐点になります。
自社の企業規模・請求書枚数に合うか
月間の請求書枚数や利用ユーザー数によって、適した料金体系やサービスは変わります。目安として、月数十枚程度の小規模なら無料枠や1件あたりの従量課金があるサービス、月数百枚規模の中堅企業ならデータ化と支払処理を含む定額プラン、月数千枚以上の大企業なら受領代行や基幹システム連携を備えるサービスが現実的な候補になります。
枚数が少ないうちは従量課金、多い場合は定額制の方が割安になることもあります。将来の取引拡大を見据え、枚数が増えても費用が急増しない料金体系かを確認しておきます。
会計・経費精算システムとの連携の深さ
多くのサービスが会計システムとの連携をうたいますが、重要なのは「連携できるか」ではなく「どこまで連携できるか」です。CSVの書き出しだけなのか、仕訳データとして自動で取り込めるのか、API連携でリアルタイムに同期できるのかで、運用の手間は大きく変わります。自社が使っている会計・経費精算システムと、どの深さで連携できるかを具体的に確認します。
データ化の精度・速度は十分か
データ化の精度はカタログ上の数値だけで判断しにくく、実際の請求書の様式やスキャン品質によって変わります。AI-OCR単独で高速に処理するタイプと、オペレーターの目視確認を組み合わせて精度を高めるタイプがあり、後者は精度が安定する一方でデータ化までに時間がかかる場合があります。自社の請求書の様式のばらつきを踏まえ、トライアルで実際の読み取り結果を確かめるのが確実です。
セキュリティ・サポート体制は十分か
請求書には取引先名・金額・口座情報といった機微な情報が含まれます。ISO/IEC 27001(ISMS)などの第三者認証の有無や、データの保管場所・アクセス管理を確認します。あわせて、導入時の初期設定支援や運用中の問い合わせ対応といったサポート体制も、社内に専任担当を置きにくい企業ほど重要な判断材料になります。
請求書受領サービスの料金相場・費用の目安
請求書受領サービスの費用は、料金体系の違いによって幅があります。「相場はいくらか」だけでなく、何によって費用が増減するのかという課金の構造を理解しておくと、見積もりの比較がしやすくなります。
課金体系の見方(初期費用・月額・従量で増える構造)
費用は主に、初期費用・月額基本料・従量課金の3つで構成されます。従量課金は、処理する請求書の枚数、利用ユーザー数、受領代行や原本保管などのオプションによって増えるのが一般的です。月額基本料が抑えめでも、枚数やオプションで費用が積み上がる設計のサービスもあるため、自社の想定枚数で実際にいくらになるかをプラン表に当てはめて確認します。

原本保管オプションの要否は、スキャナ保存の要件を満たして保存すれば紙の原本は廃棄できる、という制度の建付けを前提に考えると整理しやすくなります。原本の外部保管を長期に委託し続けるより、要件を満たすスキャナ保存体制へ移行して原本を廃棄する運用の方が、トータルコストを抑えられる場合があります。
主要なサービスの料金体系を横並びで整理すると、以下のようになります。表内の初期費用は、無料の場合は「0円」、金額が公表されていない場合は「要問い合わせ」と区別して記載しています。月額費用は各欄に税抜・税込と月払・年払の別を明記しました。大手や受領代行を含む製品は個別見積もりの「要問い合わせ」が多く、正確な費用は自社の枚数・要件を伝えて見積もりを取る前提で把握しておきます。
| サービス名 | Bill One(ビルワン)請求書受領 | マネーフォワード クラウド債務支払 | TOKIUMインボイス | 楽楽請求 | RICOH 受領請求書サービス | バクラク請求書受取 | invox受取請求書 | freee支出管理 受取請求書 | ハーモス請求書(HRMOS請求書) | Chatwork 請求書受取 | BtoBプラットフォーム 請求書 | oneplat(ワンプラット) | 奉行Edge 受領請求書DXクラウド | Concur Invoice | スマートOCR(請求書) | AIスキャンロボ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | あり(導入支援込み・金額は要問い合わせ) | 0円 | 月あたり1万円〜 | 100,000円(税抜) | 5,000円(税抜・全コース共通) | 要問い合わせ(公式非公開) | 0円 | 要問い合わせ(公式に明示なし) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(公式に記載なし) | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | 要問い合わせ(公式に明示なし) | 100,000円〜(SDクラウド) | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 受領件数に応じた年額制(要問い合わせ) | 2,480円〜(税抜・年払いのパッケージプラン) | 基本料金+請求書件数の従量課金 | 35,000円〜(税抜) | 3,000円〜(ライト30通/税抜) | 要問い合わせ(公式非公開) | 980円〜(ミニマム/税抜) | 4,980円〜(キャビネット)/19,980円〜(インボイス)税抜・年払い | 経費精算統合の基本プラン29,000円〜(税抜・要問い合わせ) | 0円 | 要問い合わせ(通数に応じた従量プラン) | 33,000円(税込)の固定制 | 年額156,000円〜(600枚/年・税抜) | 要問い合わせ(規模・要件で個別見積) | 30,000円〜/月(SDクラウド・税抜) | トライアル導入 月々3万円〜/本格プランは要問い合わせ |
| 従量・課金条件 | 受領する請求書の件数に応じて個別設定 ユーザー数・保存件数は無制限 | プランの基本件数超過分は1件300円(税抜)ほか 電帳法オプション980円/月・BPOは要問い合わせ | 請求書の件数に応じた従量課金 ユーザー数無制限。原本保管は追加費用なし | 処理100件以下時の下限 受領する請求書枚数・オプションで変動 | ライトは31通目〜100円/通 ベーシック50通9,000円〜500通50,000円・BPO/個別見積あり | 年間契約。処理件数・利用環境により変動 | データ処理1件50円(AI即時)/100円(オペレーター確認あり)税抜 ユーザー数無制限 | 電子保管600枚/年込み・超過は追加600枚18,000円/年または50円/枚 | AI-OCRはオプション(読み取り枚数に応じたプラン制) 正確な料金は公式サイトで要確認 | 自動振込1件あたり400円(銀行手数料込み) 電子帳簿への保存はオプション | 請求書の通数に応じて変動・ユーザー数/作成枚数は無制限 取引先側の利用料は無料・無料プランあり | 処理件数・従業員数・取引先数が増えても追加費用なし | 受領枚数に応じた段階制(1,200枚/年312,000円〜ほか) 2,400枚超は要問い合わせ | 公式に体系的な価格表なし。利用規模・要件に応じた個別見積もり | ユーザー追加1,000円〜/月・最低利用3ヶ月〜 専用クラウド/オンプレは別体系 | 公式に明示なし(要問い合わせ) |
スモールスタートと予算の目安
小規模から始めたい場合は、初期費用が無料で月額数千円から使えるサービスや、受け取りとデータ化を無料で行い、振込実行などの一部機能のみ従量課金とするサービスもあります。一方、受領代行や原本保管まで含めて任せる場合は、月額数万円以上を見込むのが一般的です。まずは現在の請求書枚数で無理なく始められる範囲を確認し、取引拡大に応じて段階的にプランを上げられるかもあわせて検討します。
導入で失敗しないための注意点
請求書受領サービスは便利な一方で、導入の仕方によっては「思ったほど工数が減らない」という結果になりがちです。導入前に押さえておきたい実務上の注意点を整理します。
データ化の精度と確認工数。AI-OCRの読み取り精度は請求書の様式やスキャン品質に左右され、読み取り後の目視確認をゼロにはできません。様式がばらつく取引先が多い企業では確認工数が想定より残ることがあるため、オペレーター確認付きのプランやトライアルでの検証を検討します。
各社が掲げる「99.9%」などの精度値は、オペレーター確認の有無や対象帳票といった前提条件が異なり、同じ条件での比較ではありません。数値そのものより、自社の請求書を使ったトライアルでの読み取り結果で見極めるのが確実です。
例外処理への対応。合計金額が合わない請求書、複数明細をまとめた請求書、値引きや相殺のある請求書など、定型から外れた請求書は自動処理だけでは完結しません。こうした例外をどう扱うか、運用ルールを決めておかないと、結局イレギュラー対応が属人化します。

例外的な請求書は、仕入税額控除の観点でも注意が必要です。記載事項に不備のある適格請求書は、受領側が勝手に追記・修正することはできず、交付した側に修正インボイスの再交付を求めるのが原則です。誰が不備を検知し、誰が取引先へ再発行を依頼するかまで運用ルールに含めておくと、控除漏れや税務調査時の指摘を防げます。
受領から反映までのタイムラグ。受領代行やオペレーター確認を挟むタイプでは、請求書が届いてからデータが使える状態になるまでに数日かかる場合があります。月末の締めや支払期日に間に合うか、データ化にかかる日数を事前に確認しておきます。
操作性と連携の深さ。日々使う経理担当者にとっての画面の使いやすさや、既存の会計・経費精算システムとの連携の深さは、導入後の定着を左右します。機能の数だけでなく、自社の運用フローに無理なく組み込めるかという観点で評価することが大切です。
【比較表】請求書受領サービス16製品をタイプ別に比較
先ほどの診断ツールが示すのは自社に合いやすい代表的な候補です。ここからは全16製品を横並びで確認できるよう、主要な請求書受領サービスを受領方法・データ化方式・会計連携・電帳法/インボイス対応・料金体系といった観点でタイプ別に比較します。自社に合うタイプを見極めたうえで、各製品の詳細をご確認ください。
【受領代行型】の比較表
| サービス名 | Bill One(ビルワン)請求書受領 | マネーフォワード クラウド債務支払 | TOKIUMインボイス | 楽楽請求 | RICOH 受領請求書サービス |
|---|---|---|---|---|---|
| 受領方法 | 紙(郵送スキャン代行)・メール・PDF・アップロード・Peppol | Web受け取り・メール自動取込・一括アップロード 受領代行(BPO)はオプション | 郵送・メール添付PDF・FAX・取引先Webサイトからのダウンロードを代行受領 | 紙は一括スキャンしてアップロード・PDFはメール送付で自動取込 受取代行オプションあり | 紙・PDF・メールで受領した請求書をデータ化(上位プランで入力代行BPO) |
| データ化方式 | スキャン技術+入力オペレーター (規定条件下で精度99.9%) | AI-OCR(自動読み取り) | 専任オペレーター二重入力(ベリファイ)+AI-OCR | AI-OCR(自動読み取り) | AI-OCR(帳票定義不要)+オペレーター入力代行(BPO) |
| 会計・経費連携 | API連携・FBデータ作成 | マネーフォワード クラウド会計とAPI/CSV連携・最大10ステップ承認・銀行API連携 | CSV・FBデータ出力(各社会計ソフトの形式に対応) | CSV汎用連携(API連携オプションあり)・楽楽精算/楽楽明細と連携 | 会計システム向け仕訳データ出力・全銀フォーマットの振込データ作成 |
| 電帳法・インボイス対応 | ●電帳法JIIMA認証/登録番号の国税庁照会・消費税額検算 | ●電帳法JIIMA認証(電帳法オプション980円/月)/登録番号の国税庁照合 | ●電帳法JIIMA認証・タイムスタンプ付与/インボイス対応 | ●電帳法対応(タイムスタンプ自動付与)/T番号を国税庁DBと自動照合 | ●電帳法JIIMA認証(電子取引・スキャナ保存)/登録番号OCR・公表サイト自動判別 |
| 料金体系 | 初期費用あり(導入支援込み)+受領件数に応じた年額制 (金額は要問い合わせ) | 初期費用0円+月額2,480円〜(税抜・年払いのパッケージプラン) 中堅以上・BPOは要問い合わせ | 初期費用 月あたり1万円〜+請求書件数の従量課金 ユーザー数無制限。プラン別単価は料金表DL | 初期費用100,000円+月額35,000円〜(いずれも税抜) 処理100件以下時の下限。枚数・オプションで変動 | 初期費用5,000円+月額3,000円〜(ライト30通/税抜) 上位はベーシック・BPO・個別見積 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※電帳法・インボイス対応欄の「●」は自社側で追加の対応をほぼ要さずに対応できることを、「△」は一部の要件を自社側の運用やオプション・連携先システムで補う必要があることを示します。
【AI-OCRデータ化型】の比較表
| サービス名 | バクラク請求書受取 | invox受取請求書 | freee支出管理 受取請求書 | ハーモス請求書(HRMOS請求書) | Chatwork 請求書受取 |
|---|---|---|---|---|---|
| 受領方法 | メール受取・URL受取(自社で受領) 受領代行はオプション | メール・PDF/画像アップロードなど(自社で受領) 郵送の代行受領はオプション | メール・FAX・直接アップロード・外部ストレージ(自社で受領) | メール添付PDF・スキャンした紙の請求書を取り込み(自社で受領) | 専用メールアドレスへ請求書を送付して取り込み(自社で受領) |
| データ化方式 | AI-OCR(紙・PDFを最大100枚一括)・AI仕訳推薦 | AI-OCR+オペレーター確認 (オペレーター確認ありで精度99.9%以上) | AI-OCR(自動読取・自動仕訳) | 経理・会計特化型AI-OCR(明細行まで読み取り) | AI読み取り+オペレーター目視確認 |
| 会計・経費連携 | freee・マネーフォワード クラウド会計・弥生・勘定奉行ほか | 会計システム・ERP 50種類以上と連携 | freee会計と連携(Google Drive・Box・Dropbox等とも連携) | 100種類以上の会計システムと連携 | freee会計・弥生会計・マネーフォワード クラウド会計/GMOあおぞらネット銀行連携で自動振込 |
| 電帳法・インボイス対応 | ●電帳法JIIMA認証/登録番号の自動判定・税区分アラート | ●インボイス・電帳法対応(invox電子帳簿保存はJIIMA認証) | ●電帳法準拠保管/登録番号の国税庁データ自動照合・税率別の自動行分割 | ●電帳法JIIMA認証/T番号を国税庁DBと照合 | △電帳法(電子取引)対応(電子帳簿への保存はオプション)/登録番号の国税庁照合 |
| 料金体系 | 初期費用・月額とも公式非公開(年間契約・処理件数で変動) 要問い合わせ | 初期費用0円+月額980円〜(ミニマム/税抜) 従量1件50円(AI即時)/100円(オペレーター確認あり) | 月額4,980円〜(受取請求書キャビネット)/19,980円〜(受取請求書インボイス) 税抜・年払い。初期費用は公式に明示なし | 経費精算統合の基本プラン月額29,000円〜(税抜) AI-OCRはオプション・正確な料金は要問い合わせ | 月額0円+自動振込1件あたり400円(銀行手数料込み) 初期費用は記載なし |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
【取引先アップロード型】の比較表
| サービス名 | BtoBプラットフォーム 請求書 | oneplat(ワンプラット) |
|---|---|---|
| 受領方法 | 取引先がプラットフォーム上で発行した請求書をデジタル受領 紙・PDFのAI-OCR・Peppolにも対応 | 取引先が納品書・請求書データをプラットフォームに直接入力(受領企業は確認・承認) |
| データ化方式 | 取引先入力(デジタル受領)+紙・PDFはAI-OCR | 取引先入力型(OCRの読み取り精度に依存しない) |
| 会計・経費連携 | 弥生会計・PCA・マネーフォワード等と連携 | 販売管理・会計システムと明細単位で連携(具体ツール名は要問い合わせ) |
| 電帳法・インボイス対応 | ●改正電帳法・インボイス対応(JIIMA法的要件認証、最大12年保管) | ●電子帳簿保存法・インボイス制度に対応(公式記載・具体内容は要確認) |
| 料金体系 | 初期費用・月額とも要問い合わせ(通数に応じた従量プラン) 取引先側の利用料は無料・無料プランあり | 初期費用0円+月額33,000円(税込)の固定制 処理件数・取引先数が増えても追加費用なし |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト |
【データ化エンジン・基幹連携型】の比較表
| サービス名 | 奉行Edge 受領請求書DXクラウド | Concur Invoice | スマートOCR(請求書) | AIスキャンロボ |
|---|---|---|---|---|
| 受領方法 | メール・専用ページ・一括アップロード・Peppol(デジタルインボイス) | 紙・PDF・電子データの請求書を1プラットフォームに取り込み | 受領した請求書をスキャン/撮影してデータ化(受領フローは持たない) | 請求書を含む帳票を読み取りCSV出力(受領フローは持たない) |
| データ化方式 | AI-OCR(科目・消費税区分を自動判定して仕訳作成) | AI-OCR(Invoice Capture)・入力代行オプション | AI-OCR(文字列単位認識エンジン・帳票定義不要) | ディープラーニング型AI-OCR(非定型・複雑帳票に対応/5言語) |
| 会計・経費連携 | 勘定奉行クラウド・債務奉行クラウドと直接連携・全銀協フォーマットのFBデータ作成 | SAP S/4HANA・SAP ERPとネイティブ連携・部門分割対応の承認ワークフロー | API・Salesforce・RPA経由で外部システムと連携 | CSV出力で会計・基幹システムへ連携・API/RPA連携 |
| 電帳法・インボイス対応 | ●電帳法対応/適格請求書記載要件チェック・消費税区分自動判定 | ●電帳法対応(タイムスタンプ自動付与)/インボイス・Peppol対応 | △単体での明示なし(連携先システム側で補完) | △公式に明示なし(後段システム側で担保する構成) |
| 料金体系 | 初期費用0円+年額156,000円〜(600枚/年・税抜の段階制) 30日間無料お試しあり | 公式に価格表なし。規模・要件に応じた個別見積もり 初期費用・月額とも要問い合わせ | 初期費用100,000円+月額30,000円〜(SDクラウド/税抜) サンプル帳票検証は無償・PoCは有償 | トライアル導入 月々3万円〜/本格プランの月額・初期費用は要問い合わせ 無料の読み取りテストあり |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※電帳法・インボイス対応欄の「●」は自社側で追加の対応をほぼ要さずに対応できることを、「△」は一部の要件を自社側の運用やオプション・連携先システムで補う必要があることを示します。上記は各サービスの一般的な機能の傾向です。個別の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)については各社の最新情報をご確認ください。
請求書受領サービス16製品の個別紹介
ここからは、各サービスの特徴を個別に紹介します。タイプごとに、自社の受領実態に近いものから確認してください。
受領代行型のサービス
紙の郵送物を含めて受け取りからデータ化までを任せたい企業に向くサービスです。
1. Bill One(ビルワン)請求書受領(Sansan株式会社)

Sansan株式会社が提供する、紙・メール・PDF・アップロード・デジタルインボイス(Peppol)まであらゆる形式の請求書を代理受領できる請求書受領サービスです。取引先に負担をかけずに受領窓口を一つに集約し、到着管理から検索・承認・支払までをクラウド上で一元管理できます。
Sansanのスキャン技術と入力オペレーターを組み合わせ、同社が規定する条件を満たした場合にデータ化精度99.9%でデータ化する点が特徴です。受領機能はJIIMA(日本文書情報マネジメント協会)の電子取引ソフト法的要件認証を取得しており、インボイス制度では登録番号の国税庁照会や消費税額の検算にも対応します。
料金は初期費用と、受領する請求書の件数に応じた年額制で、ユーザー数・保存件数の制限はありません。初期費用には専任担当者による導入支援が含まれます。具体的な金額は受領件数に応じて個別に設定されるため、要お問い合わせとなります。
2. マネーフォワード クラウド債務支払(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが提供する、請求書の受領から承認・支払・会計連携までを一元管理する債務管理型の請求書受領サービスです。Web受け取り・メール自動取込・一括アップロードに加え、紙・電子の請求書を代理受領するオプションの受領代行(BPO)を付け外しでき、自社の受領実態に合わせて方式とコストを調整できます。
AI-OCRで支払先・支払期日・請求金額・適格請求書発行事業者登録番号を自動で読み取り、登録番号は国税庁の情報と照合して有効性を判定します。最大10ステップの承認ワークフローや全銀協規定形式のFBデータ生成・銀行API連携にも対応し、マネーフォワード クラウド会計への仕訳連携まで一連でつなげられます。
初期費用は0円で、1か月間の無料トライアル(クレジットカード不要)が用意されています。月額料金は会計などを含むパッケージプランとして提示されており、中堅以上の企業向けプランや受領代行(BPO)オプションの料金は要お問い合わせとなります。
3. TOKIUMインボイス(株式会社TOKIUM)

株式会社TOKIUMが提供する、郵送・メール添付PDF・FAX・取引先Webサイトからのダウンロードなど形式を問わず請求書の受領を代行する請求書受領サービスです(旧称「インボイスポスト」)。取引先への送付先変更の連絡もTOKIUM側で代行し、担当者は手元に届いたデータを確認するだけで済みます。
データ化は専任オペレーターによる入力をベースに、2人の入力が一致した場合のみ確定する二重入力方式「ベリファイ」とAI-OCRを組み合わせて行います。受領した紙の原本はスキャン後にTOKIUMが追加費用なしで代行保管でき、ファイリングや保管の作業が不要になります。電子帳簿保存法はJIIMA認証とタイムスタンプ付与で対応します。
料金は初期費用が月あたり1万円からで、基本料金に請求書の件数に応じた従量課金を加える体系です。アカウント数は無制限で、ユーザー数による追加料金はかかりません。プラン別の月額や請求書単価は料金表のダウンロードフォーム経由で提供されるため、詳細は公式サイトでご確認ください。
4. 楽楽請求(株式会社ラクス)

株式会社ラクスが提供する、バラバラに届く紙・PDFなどの請求書を一元管理し、受領から申請承認・支払処理・保管までをカバーする請求書受領サービスです。経費精算「楽楽精算」、請求書発行「楽楽明細」に続く受領側の製品で、経理の業務フローを同一ベンダーでそろえられます。
紙の請求書は一括スキャンしてアップロードし、PDFは指定アドレスへの送付で自動取込します。AI-OCRで金額・取引先・支払期限などを自動データ化し、適格請求書発行事業者登録番号(T番号)を読み取って国税庁データベースと自動照合します。受領を代行する受取代行オプションも用意されています。
料金は初期費用100,000円(税抜)、月額35,000円(税抜)からで、月間の請求書処理件数が100件以下の場合の下限です。月額費用は受領する請求書の件数やオプションの有無に応じて変動するため、詳細な料金は公式サイトの料金表請求でご確認ください。
5. RICOH 受領請求書サービス(株式会社リコー)

株式会社リコーが提供する(販売・サポートはリコージャパン株式会社)、紙・PDF・メールで受領した請求書をAI-OCRでデータ化し、仕訳データや全銀フォーマットの振込データの作成、電子帳簿保存法に対応した保存までを支援する請求書受領サービスです。旧称は「RICOH Cloud OCR for 請求書」です。
事前の帳票定義(フォーマット登録)なしで、書式の異なる請求書を自動認識・データ化できる点が機能上の特徴です。インボイス制度では適格請求書発行事業者番号を読み取り、国税庁の公表サイト情報と自動判別します。電子帳簿保存法はJIIMAの電子取引・スキャナ保存の法的要件認証で対応し、上位プランではオペレーターによる入力代行(BPO)も選べます。
料金は初期費用5,000円(税抜・全コース共通)で、月30通までのライトコースが月額3,000円(税抜)、ベーシックコースは50通の9,000円から500通の50,000円まで4プランあります(いずれも税抜)。さらに入力代行付きのBPOや、個別見積もりのエンタープライズまで、処理通数に応じて段階的に選べます。
AI-OCRデータ化型のサービス
メール・PDFで届く請求書を自社で受領し、データ化から支払までを自動化したい企業に向くサービスです。
6. バクラク請求書受取(株式会社LayerX)

株式会社LayerXが提供する、受け取った請求書のデータ化から仕訳・支払申請・振込データ作成・保管までを一連で処理する請求書受領サービスです。受領代行・メール受取・URL受取の各経路に対応し、自社の受領実態に合わせて使い分けられます。
AI-OCRが紙・PDFを最大100枚まで一括で読み取り、過去データに基づくAI仕訳推薦で入力を補完します。電子帳簿保存法はJIIMA認証で対応し、インボイス制度では登録番号の自動判定と税区分のアラート表示を備えます。会計ソフトはfreee・マネーフォワード クラウド会計・弥生・勘定奉行などと連携できます。
二重処理アラートや仕訳・出力ロック、源泉所得税レポートといった内部統制向けの機能も用意されています。料金は年間契約で処理件数や利用環境により変動し、公式サイトでは非公開のため、初期費用・月額ともに要お問い合わせとなります。
7. invox受取請求書(株式会社invox)

株式会社invoxが提供する、紙・メール・PDF・電子インボイスなど形式を問わず受け取った請求書を、受取から入力・支払・仕訳まで自動化する請求書受領サービスです。請求書受取サービスの導入社数実績で3年連続No.1(富士キメラ総研の調査、2025年時点)を訴求しています。
データ化はAI-OCRと専任オペレーターによる確認を組み合わせる方式で、オペレーター確認ありの場合にデータ化精度99.9%以上としています。急ぎの場合はオペレーター確認なしのAI-OCR単独による即時データ化も選べます。会計システム・ERPは50種類以上と連携し、導入時に仕訳パターンを定義すれば翌月以降は仕訳まで自動化されます。
料金は初期費用0円・ユーザー数無制限で、ミニマム・ベーシック・プロフェッショナルの3プランに、データ処理件数に応じた従量課金を加える体系です。複数サービスをまとめて契約できるパック制度もあり、各プランの最新単価は公式サイトでご確認ください。
8. freee支出管理 受取請求書(フリー株式会社)

受け取った請求書をAI-OCRでデータ化し、自動仕訳・支払・電子帳簿保存法に準拠した保管までを行う、フリー株式会社の請求書受領サービスです。メール・FAX・直接アップロード・外部ストレージでの受領に対応し、ZIP付きファイルの自動解凍も行います。
インボイスの登録番号を国税庁データと自動照合して適格請求書かどうかを判定し、税率の異なる品目は自動で行分割します。freee会計をはじめとするfreeeの各サービスと連携するため、会計までfreeeでそろえている企業との親和性が高い点が特徴です。
プランは、電子保管から始める「受取請求書キャビネット」が月額4,980円から、債務管理・支払までカバーする「受取請求書インボイス」が月額19,980円からです(いずれも税抜・年払い)。導入段階に応じて選べる構成になっています。
9. ハーモス請求書(株式会社ビズリーチ)

株式会社ビズリーチが提供する、経費精算システム「ハーモス経費」に統合された請求書受領サービスです。メール添付PDFやスキャンした紙の請求書を取り込み、請求書の受取と発行の両方を同一システムで一元管理できる点を訴求しています。
経理・会計分野に特化したAI-OCRが請求書の明細行まで自動でデータ化し、最大10段階の承認フローや自動仕訳・FBデータ作成につなげます。電子帳簿保存法はJIIMA認証で対応し、インボイス制度では登録番号を読み取って国税庁データベースと照合します。
サポートは回数制限のない通話対応や専任担当による導入支援を掲げています。料金は経費精算と統合した基本プランが月額29,000円(税抜)からで、AI-OCRは読み取り枚数に応じたオプションとして加わります。自社の利用範囲での正確な金額は要お問い合わせとなります。
10. Chatwork 請求書受取(株式会社kubell)

株式会社kubellが2026年2月16日に提供を開始した、請求書の回収から振込までを自動化する請求書受領サービスです。専用メールアドレスへ請求書を送付して取り込み、回収・振込データ作成・支払日の振込を一連で処理します。本サービスは旧「ペイトナー請求書」の系譜を引くサービスで、旧サービスの公式サイトは現在、本サービスのページへ統合されています。
AIによる自動読み取りに人間のオペレーターの目視確認を加えてデータ化し、支払予約をした請求書を支払日に自動で振り込みます。振込にはGMOあおぞらネット銀行の組込型金融を活用しており、利用には為替資金預り口座の開設(無料)が必要です。インボイスの登録番号は国税庁の情報と自動照合し、電子帳簿保存法の電子取引にも対応します。
会計システムはfreee会計・弥生会計・マネーフォワード クラウド会計と連携できます。料金は月額0円で、自動振込1件あたり400円(銀行手数料込み)の従量課金です。電子帳簿への保存はオプション扱いとなっています。
取引先アップロード型のサービス
取引先に請求書を直接登録してもらい、受領時点からデータ化したい企業に向くサービスです。
11. BtoBプラットフォーム 請求書(株式会社インフォマート)

株式会社インフォマートが提供する、請求書の発行と受領を同一基盤で一元管理するクラウドサービスです。発行・受領を対等に扱う製品ですが、受領側では取引先がプラットフォーム上で発行した請求書をデジタルのまま受け取れるほか、紙・PDFのAI-OCRデータ化、Peppol経由の受取にも対応します。
利用企業数は約129万社(2025年8月時点)と規模が大きく、取引先の多くが同じ基盤を使うほど受け取りをデジタルで完結しやすくなります。郵送・メール・FAX等で届く請求書の受領を委託できる「データ化おまかせサポート」も2026年1月に追加されました。改正電子帳簿保存法・インボイス制度に対応し、JIIMA法的要件認証を取得、国税関連書類を最大12年間保管できます。
料金は請求書の通数に応じた従量プランで、ユーザー数・作成枚数に制限はなく、請求書を送る・受け取る取引先側の利用料は無料です。無料プランも用意されています。初期費用・月額費用の具体的な金額は要お問い合わせとなります。
12. oneplat(株式会社Oneplat)

株式会社Oneplatが提供する、取引先が納品書・請求書のデータをプラットフォーム上に直接入力し、受領企業はそれを画面上で確認・承認する受領サービスです。受領側が紙やPDFをスキャン・データ化するのではなく、取引先がデータ入力の主体になるため、OCRの読み取り精度に依存しない点が、データ化型のサービスとの構造的な違いです。
受け取った納品・請求データは販売管理システムや会計システムと明細単位で連携でき、入力作業を自動化できるとしています。承認段階を制御する段階認証やネットバンキング連携も機能として備え、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応を公式に掲げています。場所を問わず確認・承認できるため、リモート環境での運用にも対応します。
受取サービスの料金は初期費用0円、月額33,000円(税込)の固定制で、処理件数・従業員数・登録する取引先数が増えても追加費用は発生しません。初期設定・活用サポートや取引先への説明は無償で提供されます。
データ化エンジン・基幹連携型のサービス
既存の会計・基幹システムを活かしつつ、請求書のデータ化を強化したい企業に向くサービスです。
13. 奉行Edge 受領請求書DXクラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)が2024年10月に発売した請求書受領サービスです。紙・PDF・メール・専用ページ・Peppol(デジタルインボイス)など多様な経路で受領した請求書をAI-OCRでデータ化し、電子帳簿保存法に対応した形で保管します。
科目・消費税区分を自動判定した仕訳の作成や、支払予定表・全銀協フォーマットのFBデータ作成までを行います。勘定奉行クラウド・債務奉行クラウドと直接連携できるため、すでに奉行クラウド製品を利用している企業は、受領からデータ化・仕訳・支払・会計処理までを同社製品内でつなげられます。デジタルインボイス(Peppol)の受領にも標準対応します。
初期費用は0円で、料金は受領枚数に応じた年額制です。600枚/年で年額156,000円(税抜)から、1,200枚/年で312,000円(税抜)からと段階的に設定され、2,400枚を超える場合は要お問い合わせとなります。30日間の無料お試しも用意されています。
14. Concur Invoice(株式会社コンカー)

SAPグループの日本法人である株式会社コンカーが提供する、サプライヤー請求書の受領から承認・支払までを自動化するクラウド型の請求書管理ソリューションです。経費精算「Concur Expense」・出張管理「Concur Travel」と並ぶ間接費管理製品群の一つに位置づけられます。
紙・PDF・電子データの請求書を1つのプラットフォームに取り込み、Invoice Capture(OCR)で請求書の項目をデータ化します。承認ワークフロー、電子帳簿保存法・インボイス制度・Peppolへの対応に加え、SAP S/4HANA・SAP ERPとのネイティブ連携を備える点が特徴で、基幹システムと統合した支払・間接費管理を志向する大企業に向きます。
中堅・中小向けの「Concur Invoice Standard」と大企業向けの上位エディションが用意されています。料金は公式に体系的な価格表が掲載されておらず、利用規模・要件に応じた個別見積もりが基本のため、初期費用・月額ともに要お問い合わせとなります。導入は販売パートナー経由でも提供されます。
15. スマートOCR(株式会社インフォディオ)

株式会社インフォディオが提供するAI-OCRソリューションで、請求書はその対応帳票の一つです。受領・承認・支払までを一気通貫で担うタイプではなく、受け取った請求書のデータ化(テキスト抽出)の工程を高精度に担い、その結果を既存の会計・基幹システムへ流し込む使い方に向きます。請求書のほか注文書・納品書・領収書など20種以上の帳票に対応します。
独自の文字列単位認識エンジンとAIによるテンプレート自動作成により、フォーマットの異なる請求書を帳票定義なしでデータ化できます。写真撮影で歪んだ書類を補正する画像補正技術や手書き文字認識にも対応し、API・Salesforce・RPA経由で外部システムと連携します。電子帳簿保存法への対応は本体に明示がなく、連携先のシステム側で補完する構成です。
提供形態はクラウド・専用クラウド・プライベートクラウド・オンプレミスの4種類で、セキュリティ要件や処理量に応じて選べます。汎用のSDクラウドは初期費用100,000円・月額30,000円(いずれも税抜)からで、サンプル帳票の検証は無償、実証実験(PoC)は有償です。
16. AIスキャンロボ(ネットスマイル株式会社)

ネットスマイル株式会社が提供する、ディープラーニングを用いた独自エンジンで各種帳票をデータ化するAI-OCRサービスです。受領後の承認や支払までを担う受領プラットフォームとは設計が異なり、請求書を含む帳票を読み取ってCSVで出力し、会計・基幹システムへつなぎ込むデータ化の工程に主眼を置いています。
非定型・複雑な帳票の読取に注力している点が特徴で、読取テンプレートの作成を運営側が代行するサービスもあり、ユーザーの作り込み負担を抑えられます。日本語・英語・中国語・韓国語・タイ語の5言語に対応し、海外帳票を扱う企業にも向きます。電子帳簿保存法への対応は公式に明示がなく、保存・検索機能は後段システム側で担う構成になりえます。
料金はトライアル導入が月々3万円からで、本格プランの月額・初期費用は要お問い合わせとなります。本格利用の前に、自社帳票のサンプルで読み取り可否を確かめられる無料の読み取りテストが用意されています。
電子帳簿保存法・インボイス制度への対応
請求書受領サービスを選ぶうえで、電子帳簿保存法(電帳法)とインボイス制度への対応は欠かせない確認事項です。多くのサービスが「対応」をうたいますが、対応の範囲や条件には差があるため、自社が満たすべき要件を踏まえて確認します。
実務上の差が出やすいのは、電子取引データ保存よりも紙のスキャナ保存です。メールやWebで受け取る電子取引データの保存は各社ほぼ対応しています。一方、紙の請求書は原本のまま保管する方法も選べますが、スキャナ保存する場合は保存要件を満たす必要があります。
受領代行型なら代行先がスキャンと要件充足を担い、自社で受領するタイプは、スキャン運用や保存要件(タイムスタンプ付与、訂正・削除履歴が残るシステムでの保存、事務処理規程の整備などのいずれか)を自社で用意します。自社の作業を増やさず制度対応できるかという観点で見ておくと、比較しやすくなります。

電子帳簿保存法の電子取引データ保存への対応
2024年1月から、メールやWebで電子的に受け取った請求書は、電子データのまま保存することが原則義務化されました。国税庁も、令和5年(2023年)12月31日までの電子取引はプリントアウトしての保存で差し支えないものの、令和6年(2024年)からは保存要件に従った電子データの保存が求められると案内しています。
電子取引データの保存で満たすべき要件について、国税庁のパンフレットは次のように示しています。
出典:電子帳簿保存法が改正されました(令和6年1月1日以後用)|国税庁
- 改ざん防止のための措置をとる必要があります。
- 「日付・金額・取引先」で検索できる必要があります。
- ディスプレイやプリンタ等を備え付ける必要があります。
つまり、改ざんを防ぐ真実性の確保と、日付・金額・取引先で検索できる検索要件の充足が求められます。請求書受領サービスは、タイムスタンプの付与や訂正・削除履歴の残るシステムでの保存、検索項目の自動付与によって、これらの要件を満たす形での保存を自動化できます。
紙で受け取った請求書をスキャナ保存する場合は、スキャナ保存の要件を満たす必要があります。国税庁の一問一答は、受領等後の速やかな入力(入力期間の制限)、一定水準以上の解像度(200dpi以上)による読み取り、タイムスタンプの付与などを要件として挙げています。ただしタイムスタンプの付与は、訂正・削除の履歴が残る(または訂正・削除ができない)システムに保存する場合には不要とされており、要件を満たす手段の選択肢の一つです。クラウド型の受領サービスの多くはこの方式で要件を満たしています。受領代行型では代行先がスキャンと要件充足を担うため、自社のスキャン体制を整えなくても対応できます。
制度対応の確実性を判断する材料として、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)による法的要件認証を取得しているかも一つの目安になります。国税庁は電子帳簿保存法関係のページで「JIIMA認証情報リスト」を掲載しており、認証を受けたソフトウェアを確認できます。
電子帳簿保存法の対応に負担を感じている場合は、義務化された電子取引データ保存の要点と、対応を進めるメリット・進め方を解説した以下の記事も参考になります。
インボイス制度(適格請求書)への対応
2023年10月に始まったインボイス制度では、仕入税額控除を受けるために、登録番号や税率ごとの消費税額が記載された適格請求書を受け取り、保存する必要があります。国税庁も、一定の事項が記載された帳簿と適格請求書等の保存が仕入税額控除の要件になると説明しています。
受領側が確認する適格請求書の記載事項について、国税庁は、取引の相手方から交付を受ける請求書・納品書等に必要な事項を次のように定めています。
①書類作成者の氏名または名称および登録番号 ②取引年月日 ③取引内容(軽減税率の対象品目である旨) ④税率ごとに区分して合計した税込対価(又は税抜対価)の額及び適用税率 ⑤税率ごとに区分した消費税額等 ⑥書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
出典:No.6625 適格請求書等の記載事項|国税庁
受領サービスの中には、受け取った請求書の登録番号を国税庁の公表情報と自動で照合し、記載要件を満たすかを確認できる製品もあります。取引先が多い企業ほど、確認作業の自動化による負担軽減は大きくなります。

受領側の実務では、次の特例も押さえておきたいところです。①少額特例:基準期間の課税売上高1億円以下等の事業者は、税込1万円未満の課税仕入れについて、インボイスの保存がなくても帳簿のみで仕入税額控除ができます(2029年9月30日までの経過措置)。②免税事業者等からの仕入れは、経過措置により一定割合の控除が可能です(2026年9月30日までは80%、2026年10月1日からは70%。以降2年ごとに50%・30%と縮小し、2031年9月末で終了)。すべての請求書に一律の確認を求める運用は過剰になり得るため、金額基準や取引先区分で確認レベルを分ける設計が現実的です。
適格請求書と適格簡易請求書(レシートなど)の違いや、受け取った請求書がインボイスの記載要件を満たすかの確認ポイントは、以下の記事で詳しく整理しています。受領側で何を確認すべきか押さえておきたい方はあわせてご覧ください。
請求書受領サービス導入の進め方
請求書受領サービスは、導入して終わりではなく、社内の運用に定着させて初めて効果が出ます。導入をスムーズに進めるための一般的な流れを整理します。
- 現状の受領実態の棚卸し。月間の請求書枚数、紙と電子の比率、主な受領経路を把握し、どのタイプが合うかを見極めます。
- 候補サービスの絞り込み。タイプと予算をもとに2〜3製品に絞り、料金・連携・対応範囲を比較します。
- デモ・トライアルでの検証。自社の実際の請求書でデータ化精度や操作性を確かめ、想定どおりに工数が減るかを確認します。
- 社内調整と運用ルールの整備。取引先への送付先変更の案内、承認フローや例外処理のルールを決めます。
- 本番運用と定着。一部の取引先や部門から段階的に始め、運用に問題がないことを確認しながら全社へ広げます。
まとめ
本記事では、請求書受領サービスについて、できることや導入メリット、4つのタイプと選び方、料金相場や電子帳簿保存法・インボイス制度への対応を解説し、主要16製品を比較しました。
サービス選定で最も大切なのは、自社の請求書が紙中心か電子中心か、受領作業そのものを任せたいかという受領実態を起点に、合うタイプを見極めることです。そのうえで、会計システムとの連携の深さや料金体系、制度対応の範囲を確認すれば、導入後に「思ったほど効果が出ない」という失敗を避けられます。
MCB FinTechカタログでは、これらの請求書受領サービスの詳細な資料を無料で請求できます。ぜひ各社の資料を見比べて、自社の受領業務に最適なサービスの比較検討を進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 請求書受領サービスを導入すると、経理の作業はどこまで減りますか?
A. 受領・データ化・転記・保管といった定型作業で効果が出やすい一方、支払条件の確認や例外的な請求書への対応は残ります。合計金額が合わない請求書や複数明細をまとめた請求書など、定型から外れたものは目視確認が必要なため、削減できる範囲を導入前に見積もっておくと期待とのずれを防げます。
Q. 紙の請求書が多い会社でも導入できますか?
A. 郵送先を代行先に切り替え、開封・スキャン・データ化まで任せられる受領代行型を選べば、紙が多い企業でも対応できます。担当者は届いたデータを確認するだけでよく、紙の開封・仕分け作業そのものをなくせます。紙の原本を保管し続けるかどうかは社内の保存ルールによるため、運用方針とあわせて確認します。
Q. AI-OCRの読み取り精度はどのくらい正確ですか?
A. 読み取り精度は請求書の様式やスキャン品質に左右され、目視確認をゼロにできるわけではありません。様式がばらつく取引先が多い企業ほど確認工数が残りやすいため、オペレーターによる確認を組み合わせられるプランを選んだり、自社の実際の請求書でトライアル検証を行ったりすることが、導入後のギャップを防ぐうえで有効です。
Q. 電子帳簿保存法やインボイス制度には、どこまで対応できますか?
A. 多くのサービスが電帳法の検索要件や適格請求書の記載要件の確認に対応しますが、タイムスタンプの付与などは製品や運用条件によって扱いが異なります。自社が満たすべき要件を整理したうえで、機能で満たすか運用で補うかを確認することが大切です。制度対応の確実性は、JIIMAの法的要件認証の有無も一つの目安になります。

検索要件には緩和措置があります。電子取引データ保存の検索要件には緩和措置があります。基準期間(2課税年度前)の売上高が5,000万円以下の事業者や、電子取引データを出力した書面を取引年月日その他の日付および取引先ごとに整理して提示・提出できる事業者は、税務調査時のダウンロードの求めに応じられるようにしていれば、検索機能の確保がすべて不要となります。自社に求められる対応水準を先に確認すると、過剰な機能投資を避けられます。
Q. 無料で使える請求書受領サービスはありますか?
A. 受け取りとデータ化を無料で行い、振込実行など一部の機能だけを従量課金とするサービスもあります。小規模から始めたい場合の選択肢になりますが、対応できる枚数や機能の範囲には制限があることが多く、処理量が増えると有料プランへの移行が前提になります。自社の請求書枚数で無理なく使えるかを確認したうえで検討します。
Q. 今使っている会計ソフトを変えずに導入できますか?
A. 多くのサービスが主要な会計ソフトや経費精算システムとの連携に対応しており、既存システムを活かしたまま導入できるケースが一般的です。ただし連携の深さには差があり、仕訳データの自動生成まで対応する製品もあれば、CSVでの取り込みにとどまる製品もあります。「連携できるか」だけでなく「どこまで自動化できるか」を確認することが、導入後の手戻りを防ぐポイントです。
Q. 申し込みから利用開始までどのくらいかかりますか?
A. サービスの種類や自社の準備状況によって異なり、設定が中心の製品なら短期間で、受領代行や基幹システム連携を伴う場合は準備に時間を要します。取引先への送付先変更の案内や、承認フロー・例外処理の運用ルール整備も必要になるため、デモ・トライアルで検証したうえで、一部の部門から段階的に始めると定着させやすくなります。
Q. 受領から請求書のデータが使えるようになるまで、どのくらいかかりますか?
A. 自社で受領してAI-OCRで即時にデータ化するタイプは早く、受領代行やオペレーターによる確認を挟むタイプでは数日かかる場合があります。月末の締めや支払期日に間に合うかは、このタイムラグに左右されます。自社の支払スケジュールに照らして、データ化にかかる日数が許容できる範囲かを事前に確認しておくことが大切です。
請求書受領サービスの料金・機能を一括チェック
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経緯の補足:電子取引データの保存義務自体は2022年1月施行の改正で導入され、2023年12月末までの宥恕措置を経て2024年1月から本格適用となりました。現在も「相当の理由」がある事業者には、出力書面の提示等とデータのダウンロードの求めに応じることを条件とする猶予措置が設けられております。