資金繰りや財務戦略、事業承継やM&Aといった経営の重要局面では、社内の知見だけで最適解にたどり着くのが難しい場面が少なくありません。「専門家に相談したいが、どの金融コンサルに頼めばよいのか分からない」と迷う方も多いでしょう。
金融コンサルティング会社と一口にいっても、得意とする領域は資金調達・財務戦略、事業再生・M&A、金融機関向けの業務改革、グローバル案件、会計・税務まで一気通貫のワンストップ支援まで幅広く分かれます。自社の課題に合わない会社に依頼すると、費用に見合う成果が得られないこともあります。
この記事では、金融コンサル会社を専門領域別に整理し、依頼するメリット・費用相場・失敗しない選び方までを解説します。主要19社を比較表と診断ツールで横断的に見渡せるようにまとめました。自社の課題に合う一社を見つける手がかりとしてご活用ください。
目次
金融コンサルとは?役割と仕事内容
金融コンサルとは、企業の財務・金融に関する課題に対して専門的な助言と実行支援を行うコンサルティングサービスです。資金調達や財務戦略の立案、事業再生、M&A(合併・買収)、金融機関の業務改革まで、経営の重要な意思決定を財務の側面から支えます。
ここからは、金融コンサルが担う具体的な役割を見ていきます。
主な仕事内容は、財務分析にもとづく現状把握、資金繰りや資本政策の設計、金融機関との交渉支援、M&Aの相手探しから成約までの助言、そして事業計画の策定支援などです。担当領域は会社によって異なり、資金調達に強い会社もあれば、M&Aや事業再生を専門とする会社、金融機関そのものを顧客とする会社もあります。
金融コンサルは、社内に不足しがちな財務の専門知識と、多くの企業を支援してきた経験を外部から補う存在です。自社だけでは判断が難しい局面で、客観的な視点と実務ノウハウを持ち込む役割を果たします。
金融コンサルに依頼するメリット
金融コンサルへの依頼には、大きく3つの価値があります。1つ目は、財務・金融の専門知識を必要なときだけ活用できる点です。専任のCFOを採用するより低いコストで、高度な知見にアクセスできます。
2つ目は、社内のしがらみから離れた第三者の客観的な視点を得られる点です。そして3つ目は、多くの企業を支援してきた経験にもとづく他社事例やノウハウを、自社の課題解決に応用できる点です。
これらの価値は、自社の状況によって効き方が変わります。次に、どんなタイミングで依頼を検討するとよいかを整理します。
金融コンサルへの依頼を検討すべきタイミング
依頼を検討すべき典型的な場面は、次のようなときです。
- 資金繰りが悪化し、金融機関との交渉やリスケジュール(返済条件の見直し)が必要になったとき
- 新規事業や設備投資で、まとまった資金調達を検討しているとき
- 事業承継や、会社・事業の売却・買収(M&A)を考え始めたとき
- 業績が悪化し、事業の再生・再構築に踏み込む必要が出てきたとき
- 管理会計やIPO準備など、財務基盤の高度化を進めたいとき
いずれも、判断を誤ると会社の将来に大きく影響する局面です。早い段階で専門家に相談することで、選べる選択肢が広がります。
金融コンサルと会計士・税理士・銀行・社外CFOとの違い
財務・お金に関わる相談先は複数あり、役割を取り違えると期待した支援が得られません。ここでは、金融コンサルと混同されやすい相談先との違いを整理します。
| 相談先 | 主な役割 | 金融コンサルとの違い |
|---|---|---|
| 公認会計士・税理士 | 会計監査・税務申告・記帳など制度対応 | 過去の数字を正しく処理するのが主眼。将来に向けた資金調達・M&A等の戦略立案は範囲外のことが多い |
| 銀行(融資担当) | 自行の融資商品の提供 | あくまで貸し手の立場。複数の資金調達手段を中立に比較し、交渉を代行する立場ではない |
| 社外CFO | 財務責任者の機能を継続的に代行 | 特定企業に深く常駐する形が中心。金融コンサルは案件・テーマ単位でも依頼できる |
| 金融コンサル | 財務・金融課題の助言と実行支援 | 資金調達・M&A・再生など将来の意思決定を、第三者の立場で横断的に支援する |
とりわけM&Aの支援では、依頼先の「立場」の違いが重要になります。次で詳しく見ていきます。
M&A仲介(両手)とFA(片手・依頼者利益専任)の違い
M&Aの支援者には、大きく「仲介者」と「FA(フィナンシャル・アドバイザー)」の2つの立場があります。中小企業庁の「中小M&Aガイドライン(第3版)」は、両者を次のように定義しています。
仲介者とは、譲り渡し側(※)・譲り受け側の双方との契約に基づいてマッチング支援等を行う支援機関をいい、一部のM&A専門業者がこれに該当する(業務範囲は個別の支援機関ごとに異なる。)。
FA(フィナンシャル・アドバイザー)とは、譲り渡し側(※)又は譲り受け側の一方との契約に基づいてマッチング支援等を行う支援機関をいい、一部のM&A専門業者がこれに該当する(業務範囲は個別の支援機関ごとに異なる。)。
出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁(令和6年8月)
仲介者は売り手・買い手の双方と契約を結ぶ「両手」の立場、FAは一方とだけ契約する「片手」の立場です。仲介は、買い手候補を広く探索でき、一つの窓口で双方の条件を調整しながら成約まで進めやすい利点があります。一方で、双方の利益が対立し得る点に構造的なリスクがあるとも指摘されています。同ガイドラインは、この点を次のように述べています。
譲り渡し側・譲り受け側は、M&Aの当事者であり、M&Aの成立、その内容や条件等に関し、それぞれの利益が対立し得る関係にある。仲介者は、このような関係にある両当事者から依頼を受けて、M&Aが成立するよう利害を調整する業務を行うが、一方の利益を優先し、又は一方の利益を害するリスクがあると指摘されている(仲介者における利益相反のリスク)。なお、利益相反が直ちに違法となるものではない。
出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁(令和6年8月)
ガイドラインは、仲介という業態自体を不適切と断じているわけではありません。第3版では、仲介者に対して「譲り受け側から追加で手数料を取得し、当該譲り受け側に便宜を図る行為」などの利益相反行為を禁止する規律も具体化されました。売り手として自社の利益を最優先したい場合は、一方当事者だけに就くFA(片手)を選ぶと、こうした利害の対立が生じにくくなります。
ここまで仲介とFAの立場の違いを見てきましたが、そもそもM&Aの目的や手法、進め方そのものから整理しておきたい方は、中小企業のM&Aの基礎をまとめた次の記事もあわせてご覧ください。
金融コンサルの費用相場(契約形態・企業規模・成功報酬)
金融コンサルの費用は、契約形態・企業規模・案件の難易度によって大きく変わります。ここでは、料金の考え方を体系的に整理します。
契約形態は、主に次の3つに分かれます。
- 顧問契約(月額):継続的に財務を支援する形態。月額の顧問料が発生します。金額は会社の規模や支援範囲によって幅があり、各社・契約形態により異なります。
- プロジェクト契約:資金調達やM&Aなど特定テーマに期間を区切って取り組む形態。案件の規模・難易度で費用が決まります。
- 成功報酬:資金調達やM&Aが成立した場合にのみ報酬が発生する形態。着手金の有無は会社によって異なります。
契約形態ごとの費用の決まり方と、向いているケースを整理すると次のとおりです。
| 契約形態 | 費用の決まり方 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 顧問契約(月額) | 支援範囲・企業規模に応じた月額。継続的に相談・伴走する | 財務を継続的に見てほしい/社外CFOのように使いたい |
| プロジェクト契約 | 案件の規模・難易度に応じた総額。期間を区切って取り組む | 資金調達・M&Aなどテーマが明確で、期間を区切れる |
| 成功報酬 | 成果(調達額・M&A取引額)に連動。M&Aはレーマン方式が主流 | 初期費用を抑えたい/成果と報酬を連動させたい |
資金調達支援の成功報酬は、一般に調達額の数%程度とされることが多いものの、公表された統一相場があるわけではなく、会社や案件によって異なります。実際の金額は、各社の見積もりで確認するのが確実です。
M&Aの成功報酬では、「レーマン方式」が広く用いられます。中小M&Aガイドラインは、この方式を次のように説明しています。
以上の価額を基に報酬を算定する手法として、レーマン方式が採られることが多い。レーマン方式は、「基準となる価額」に応じて変動する各階層の「乗じる割合」を、各階層の「基準となる価額」に該当する各部分にそれぞれ乗じた金額を合算して、報酬を算定する手法であり、特にM&A専門業者において広く用いられている。
出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁(令和6年8月)
ガイドラインが示すレーマン方式の一例では、基準となる価額のうち5億円以下の部分に5%、5億円超10億円以下の部分に4%、10億円超50億円以下の部分に3%というように、階層ごとに料率が下がっていきます。ただしこれはあくまで一例で、各階層の価額・割合や最低手数料は各仲介者・FAによって異なります。
費用の絶対額だけでなく、支払う費用が生み出す成果に見合うかという視点で判断することが大切です。多くの会社は費用を案件ごとの個別見積もりとしているため、公開されている範囲の料金体系は次の比較表・個別紹介で確認しつつ、具体的な金額は資料請求や問い合わせで確かめるのが確実です。
失敗しない金融コンサルの選び方
自社に合う金融コンサルを選ぶときは、次の5つのポイントが判断の軸になります。
- 自社の課題との専門領域の一致:資金調達・事業再生・M&A・金融機関向けなど、依頼したいテーマを得意とする会社かを確認します。
- 実務経験と担当者の質:会社の看板だけでなく、実際に担当するコンサルタントの経験・実績を確認します。
- 支援実績・評判:同業種・同規模の支援実績があるかを確認します。
- 料金体系の明確さ:契約形態・成功報酬の条件が明確で、費用対効果を判断できるかを確認します。
- 相性・コミュニケーション:長期の伴走になることも多いため、担当者との相性や説明の分かりやすさも確認します。
これらに加えて、自社の規模に合った選択肢か、依頼前の準備は何が必要かも押さえておくと、ミスマッチを避けられます。
企業規模に合った選択肢の見極め(大手ファーム vs 独立系・地場)
金融コンサルは、対象とする企業規模によって棲み分けがあります。BIG4系のFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)や外資系ファームは、大企業・上場企業の大型案件を得意とします。一方、独立系のFASや地場のコンサル会社は、中堅・中小企業やオーナー企業に寄り添った支援を強みとします。
「中小企業でも大手に頼むべきか」と迷う場合は、案件の規模と必要な専門性で判断します。数十億円を超える複雑なM&Aなら大手の総合力が生きますが、中小規模の資金調達や事業承継では、小回りが利き費用も抑えやすい独立系・地場の会社が有力な選択肢になります。
依頼前に準備しておきたい資料
相談をスムーズに進めるには、あらかじめ自社の財務状況が分かる資料をそろえておくとよいでしょう。具体的には、直近3期分の決算書、資金繰り表、事業計画書、金融機関からの借入一覧などです。
これらがあれば、初回の相談から現状を正確に伝えられ、コンサル側も具体的な提案をしやすくなります。準備が難しい場合でも、そろえられる範囲で用意しておくと、その後の進行が早まります。
専門領域別に見る金融コンサル会社の5タイプ
金融コンサル会社は、得意とする専門領域によって大きく5つのタイプに分けられます。自社の課題がどのタイプに当てはまるかを起点に会社を絞り込むと、ミスマッチを避けられます。
| 特徴 | 該当する主なサービス | 詳細 | |
|---|---|---|---|
| 資金調達・財務戦略 | 資金繰り改善・資本政策・財務基盤づくりを支援 | 船井総合研究所、エスネットワークス | 比較表を見る |
| 事業再生・M&A | 承継・売却/買収・事業再生を助言(FAS領域) | M&A Lead、Consensus Base、KPMG FAS、PwCアドバイザリー、デロイト トーマツ ほか | 比較表を見る |
| 金融機関向け | 銀行・証券・保険の業務改革やFinTech対応を支援 | NRI、MURC、JRI | 比較表を見る |
| グローバル対応 | 海外案件・大規模変革に対応(外資系・総合ファーム) | アクセンチュア、デロイト トーマツ、EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 比較表を見る |
| ワンストップ型 | 会計・税務まで一気通貫で対応 | AGSコンサルティング、青山綜合会計事務所 | 比較表を見る |
資金調達・財務戦略に強いタイプ
資金繰りの改善や金融機関との交渉、資本政策・財務基盤づくりを得意とする会社が、このタイプにあたります。中堅・中小企業の資金調達や成長に向けた財務戦略の立案に強く、金融機関出身者が在籍して審査目線を踏まえた助言を得られる会社もあります。
事業再生・M&Aに強いタイプ(FAS領域)
事業承継、会社・事業の売却や買収(M&A)、業績悪化からの事業再生を助言するタイプです。財務デューデリジェンス(買収監査)やバリュエーション(企業価値評価)、成約後の統合(PMI)まで一気通貫で対応する会社が多く、FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)と呼ばれます。売主専任のFAから、M&A仲介の最大手まで、立場の異なる会社が含まれます。
金融機関向けに強いタイプ(シンクタンク系)
銀行・証券・保険といった金融機関そのものを顧客とし、業務改革やシステム刷新、FinTech対応、制度調査を支援するタイプです。大手金融グループを母体とするシンクタンク系が中心で、政策研究から基幹システムの構築まで幅広く手がけます。
グローバル対応タイプ
海外案件やクロスボーダーM&A、大規模な業務変革(DX含む)に対応できるのが、このタイプの特徴です。外資系やBIG4系の総合ファームが中心で、戦略立案から実行まで一貫した支援体制と、グローバルなネットワークを強みとします。
ワンストップ型タイプ(会計・税務まで)
財務・金融の助言に加え、会計・税務や事業承継、IPO支援までを一気通貫で提供するタイプです。会計事務所を母体とする会社が多く、複数の専門家に別々に依頼する手間を省きたい企業に向いています。
自社の課題に合うタイプが見えてきたら、次の診断ツールで、より具体的に候補となる会社を絞り込めます。
【比較表】専門領域別・金融コンサル会社の比較
ここからは、主要19社を専門領域別に比較します。得意領域・対応規模・提供形態・費用の考え方・主な実績を横並びで確認し、気になる会社は個別紹介で詳細を確認してください。
【比較表】資金調達・財務戦略に強い会社
| サービス名 | 船井総合研究所 | エスネットワークス |
|---|---|---|
| 得意な専門領域 | 資金調達・財務戦略 (融資・銀行交渉支援) | 財務・会計の常駐型支援 (CFO領域全般) |
| 得意業界・案件規模 | 業種特化型 (ガス業・自動車整備業・ 不動産業など) | アパレル・物流・小売など 従業員50〜1,000名・ 売上10億〜1,000億円規模 |
| 対応企業規模 | 中堅・中小企業 | 中堅〜大手企業 (一部スタートアップ・地方中小) |
| 提供形態 | 顧問型の月次支援+ 経営研究会(勉強会) | 常駐型・経営者支援型・ スポット型・アドバイザリー型 |
| 費用・報酬体系 | 要お問い合わせ(非公開) ※無料相談あり | 要お問い合わせ(非公開) |
| 主な実績・特徴 | 金融機関出身コンサルタントによる 審査目線の支援。独立系ファーム | 現場常駐のハンズオン支援。 東証グロース上場、 公認会計士・税理士等が在籍 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の費用・対応範囲については各社情報をご確認ください。
【比較表】事業再生・M&Aに強い会社
| サービス名 | M&A Lead | Consensus Base | KPMG FAS | PwCアドバイザリー | デロイト トーマツ | リヴァンプ | 経営共創基盤(IGPI) | フロンティア・マネジメント | 山田コンサルティンググループ | 日本M&Aセンター |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 得意な専門領域 | 売主専門M&A(セルサイド専任アドバイザリー) | Web3・ブロックチェーン特化M&A(GameFi/NFT/DeFi/DID等の技術DD) | M&A・財務DD・企業価値評価・PMI・事業再生・フォレンジック | M&A戦略・FA・バリュエーション・DD・PMI・事業再生・インフラ(PPP/PFI) | M&Aアドバイザリー(バイサイド・セルサイド)・フォレンジック・事業再生 | 事業再生・ハンズオン支援(小売・外食等の現場再構築) | 経営コンサル・M&A(財務アドバイザリー)・事業再生・ハンズオン支援 | 経営コンサル・M&Aアドバイザリー・事業再生・事業承継 | 事業承継・M&A・事業再生・会計税務・海外事業(ワンストップ) | 中堅・中小の事業承継・M&A仲介 |
| 提供形態 | FA(片手・売主専任) | M&Aアドバイザリー(探索〜PMIまで一気通貫) | BIG4系FAS(アドバイザリー) | BIG4系FAS(アドバイザリー) | BIG4系FAS(アドバイザリー) | ハンズオン型コンサルティング(現場常駐) | ハンズオン型コンサルティング(経営執行に常駐) | 独立系FAS(コンサル×M&Aのハイブリッド) | 独立系ワンストップ型コンサルティング | M&A仲介(両手・売り手/買い手の双方を支援) |
| 対応企業規模 | 事業承継〜上場企業の子会社譲渡まで幅広く対応 | Web3事業への参入・売却を検討する企業(公式明示なし) | 大企業・上場企業中心(公式明示なし) | 大企業・上場企業中心(公式明示なし) | 大企業・上場企業中心(公式明示なし) | 中堅〜大手企業(流通・小売・外食中心、公式明示なし) | 大企業〜中堅企業中心 | 中堅〜大企業・上場企業のM&A・再生案件が中心 | 中堅・中小のオーナー企業が中心(M&Aは規模・国内外問わず対応) | 中堅・中小企業(後継者不在のオーナー系企業が中心) |
| 費用・報酬体系 | 完全成功報酬制(着手金・中間金0円/レーマン方式・譲渡対価の1〜5%) | 要お問い合わせ(案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ(成功報酬型・出資型を含む個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件ごとの個別見積もり) | 着手金100万〜500万円+レーマン方式成功報酬(売り手最低2,000万円) |
| 主な実績・特徴 | 買主から手数料を受け取らず売主の利益追求に専念。全国対応・無料相談 | ブロックチェーン開発の技術理解を技術DD・事業評価に活用。無料相談あり | KPMGグローバルネットワークでクロスボーダー対応。戦略〜ポストディールを一気通貫 | 第二種金融商品取引業登録。インフラ・官民連携(PPP/PFI)を独立領域として展開 | 150超の国・地域のネットワーク。2025年12月に3社合併し合同会社デロイト トーマツへ | 現場に入り込む実行伴走。カメラのキタムラ再生事例、エクイティ投資も併用 | 産業再生機構出身メンバーが創業。執行役員以上の肩書で経営に当事者参画 | 経営コンサルとM&Aを兼営。産業再生機構出身メンバー創業、東証プライム上場 | 多様な有資格者を擁する専門家集団。年間2,000件超の事業承継・相続相談。東証プライム上場 | M&A仲介業界最大手。地銀約9割・信金約8割と提携、累計成約11,000件超 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の費用・対応範囲については各社情報をご確認ください。
【比較表】金融機関向けに強い会社
| サービス名 | 野村総合研究所(NRI) | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC) | 日本総合研究所(JRI) |
|---|---|---|---|
| 得意な専門領域 | 金融制度調査 地域金融機関コンサル 金融基幹系ITソリューション | 銀行経営支援 地域金融活性化 公共政策研究(シンクタンク) | 地域銀行支援 金融IT(システムインテグレーション) シンクタンク調査研究 |
| 母体グループ・上場区分 | 野村系(東証プライム独立上場) | MUFG傘下(非上場) | SMBCグループ完全子会社(非上場) |
| 主な対象顧客 | 都市銀行・地方銀行・証券・資産運用会社・官公庁・大企業 | 地方銀行・信用金庫・都市銀行・官公庁・地方自治体・中堅中小企業 | 地方銀行・信用金庫・証券・SMBCグループ各社・地方自治体 |
| 費用・報酬体系 | 要お問い合わせ(案件単位の個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件単位の個別見積もり) | 要お問い合わせ(案件単位の個別見積もり) |
| 主な実績・特徴 | 制度調査からシステム改修まで一貫支援。金融IT部門が連結売上高の約5割を占める最大事業部門 | 三菱UFJ銀行の法人営業部門と連携した経営コンサル体制。GRC観点で地域銀行のガバナンス強化を支援 | 投信窓販支援「Best Partner Series」を500超の金融機関に提供。SMBCグループのIT中核を担う |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の費用・対応範囲については各社情報をご確認ください。
【比較表】グローバル対応の会社
| サービス名 | アクセンチュア | デロイト トーマツ(FA機能) | EYストラテジー・アンド・コンサルティング |
|---|---|---|---|
| 得意な専門領域 | 金融DX・コアシステム刷新 決済変革・リスク/規制対応 | M&Aアドバイザリー・フォレンジック 事業再生 | サステナブルファイナンス・気候変動対応 金融規制対応(FSRM) |
| 得意業界・案件規模 | 銀行・キャピタルマーケッツ・保険 大規模DX・システム刷新案件 | クロスボーダーM&A・グループ再編 大型ディール | 銀行・証券・保険・アセットマネジメント 戦略〜M&A・変革実行 |
| 対応企業規模 | 大企業・大手金融機関中心 | 大企業・上場企業中心 (公式明示なし) | 大企業・大手金融機関中心 |
| 提供形態 | 外資系グローバル総合ファーム | BIG4系(総合ファーム) | BIG4系(総合ファーム) |
| 費用・報酬体系 | 要お問い合わせ (案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ (案件ごとの個別見積もり) | 要お問い合わせ (案件ごとの個別見積もり) |
| 主な実績・特徴 | 戦略立案からシステム構築・運用まで自社完結 金融サービス本部で銀行DXを支援 | 150超の国・地域のネットワークでクロスボーダー対応 戦略〜PMIを一気通貫支援(MDM) | 金融特化のサステナビリティ・チームを新設 戦略とM&A・変革実行を一体運営 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の費用・対応範囲については各社情報をご確認ください。
【比較表】ワンストップ型の会社
| サービス名 | AGSコンサルティング | 青山綜合会計事務所(ASA GROUP) |
|---|---|---|
| 得意な専門領域 | 事業承継・M&A・IPO支援 企業再生・国際税務 | SPC・ファンド組成〜管理・清算 不動産証券化の会計・税務 |
| 得意業界・案件規模 | 業種を問わず対応 オーナー系企業の承継・再編に強み | 不動産証券化・ファンド運営 金融機関・機関投資家向け案件 |
| 対応企業規模 | 中堅・中小企業(オーナー系)〜上場企業 | 金融機関・機関投資家・不動産AM会社等(法人中心) |
| 提供形態(会計・税務一気通貫) | ●税務・会計顧問を基盤に一気通貫 | ●グループ内税理士法人と連携し一気通貫 |
| 費用・報酬体系 | M&Aは着手金+レーマン方式の成功報酬 初回相談無料/その他は要お問い合わせ | 非公開(要お問い合わせ) 案件ごとの個別見積もり |
| 主な実績・特徴 | M&A支援390件・IPO支援230件 事業承継 年間約580件(公式記載値) | 国内5拠点+シンガポール/従業員360名 不動産証券化協会認定マスター17名在籍 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の費用・対応範囲については各社情報をご確認ください。
専門領域別・金融コンサル会社の個別紹介
ここからは、主要19社を専門領域別に個別に紹介します。各社の特徴・得意分野・対応規模を確認し、自社の課題に合う一社を見つけてください。
資金調達・財務戦略に強い会社
資金繰り改善や財務基盤づくりを、中堅・中小企業の目線で支援する会社です。
1. 船井総合研究所(株式会社船井総合研究所)

株式会社船井総合研究所は、中堅・中小企業を主な対象とする独立系の経営コンサルティング会社です。銀行や会計事務所などの出資母体を持たず、業種・テーマ別に専門コンサルタントを配置しており、その一領域として資金調達・財務戦略のコンサルティングを提供しています。
財務コンサルティングでは、決算書をもとにした財務分析や、銀行の審査基準を踏まえた資金調達可能額の算定、事業計画書・B/S戦略の立案、銀行との取引条件の交渉支援などに対応します。融資面談への同席や、担保・個人保証に頼らない資金調達の支援も手掛けています。
メガバンク・地方銀行・政府系金融機関の出身者がコンサルタントとして在籍し、金融機関の審査目線を踏まえた助言を受けられる点が特徴です。ガス業・自動車整備業・不動産業など、業種別の支援事例も公開しています。費用は公開されておらず、無料相談を経て個別に見積もる形のため、具体的な費用感は問い合わせで確認する必要があります。
2. エスネットワークス(株式会社エスネットワークス)

株式会社エスネットワークスは、1999年設立で東京証券取引所グロース市場に上場するコンサルティングファームです。会計・財務・税務を専門とし、コンサルタントがクライアント企業の現場に常駐して実務まで担う、ハンズオン型の支援を掲げています。
支援範囲は、ファイナンスやIPO、M&A、PMI(統合後経営)、リストラクチャリング、ガバナンスから会計税務まで、CFOが担う領域を幅広くカバーします。支援の形は常駐型・経営者支援型・スポット型・アドバイザリー型の4類型があり、企業の状況に応じて選べます。
公式サイトの支援事例には、従業員50〜1,000名・売上高10億〜1,000億円規模の中堅〜大手企業が並びます。助言だけでなく、実務の実行まで社内に入り込んで伴走してほしい企業に向いた体制です。費用は公開されていないため、支援形態に応じた条件は問い合わせで確認する必要があります。
事業再生・M&Aに強い会社
事業承継・M&A・事業再生を、FAS領域の専門性で支援する会社です。売主専任のFAから仲介最大手まで、立場の異なる会社が含まれます。
3. M&A Lead(M&A Lead株式会社)

M&A Lead株式会社が運営するM&A Leadは、譲渡企業(売主)の側だけに立つセルサイド専任のM&Aアドバイザリーです。買主からは手数料を受け取らない「片手取引」を採り、譲渡価格や雇用・契約条件など、売主に有利な条件の追求に専念する立場を掲げています。
費用は完全成功報酬制で、着手金・中間金・月額報酬はいずれも0円です。成約時の成功報酬はレーマン方式(譲渡対価の1〜5%)で算出します。譲渡が成立するまで費用が発生しないため、検討初期の金銭的な負担を抑えられます。
買い手探しでは、自社に加えて他社のM&A仲介会社や独立系アドバイザーとも連携する「100を超えるM&Aネットワーク」(公式表現)を活用します。相談は無料で、全国の企業にオンライン・電話でも対応します。事業承継から上場企業の子会社売却まで、幅広い規模・背景の案件を扱っています。
4. Consensus Base(コンセンサス・ベイス株式会社)

コンセンサス・ベイス株式会社が2023年に開始した、Web3・ブロックチェーン業界に特化したM&Aアドバイザリーです。2015年創業のブロックチェーン専門企業として蓄積してきた技術理解を、M&Aの技術デューデリジェンスや事業評価に生かす点を掲げています。
対象とするのは、GameFi・NFT・DeFi・ウォレット開発・DID/ゼロ知識証明技術など、専門知識が求められる領域です。スマートコントラクトやトークン設計といったWeb3特有の技術評価に踏み込める点が、一般的なM&A仲介との違いにあたります。
支援範囲は、買収・売却・提携候補先の探索からLOI/MOUの締結、デューデリジェンスのマネジメント、契約交渉、PMI(統合後支援)まで一気通貫です。Web3事業への参入を目指す買い手や、自社のWeb3アセットを売却・資本提携したい企業が主な対象です。費用は公開されておらず、無料相談から個別に相談する形です。
5. KPMG FAS(株式会社KPMG FAS)

株式会社KPMG FASは、KPMGのグローバルネットワークに属し、M&Aや事業再生を専門とするBIG4系のFAS(フィナンシャル・アドバイザリー・サービス)ファームです。経営コンサルティングを担うKPMGコンサルティング株式会社とは、法人格が異なる別会社にあたります。
対応領域は、M&Aアドバイザリー(FA)や財務デューデリジェンス、企業価値評価、PMI(買収後の統合支援)、事業再生(ターンアラウンド&リストラクチャリング)に及びます。不正調査・予防を担うフォレンジック機能も自社内に持っています。
経営戦略の策定からM&A、PMI、事業再編までを社内の専門家で一気通貫に支援し、KPMGのグローバルネットワークを通じてクロスボーダー案件にも対応します。拠点は東京・大阪・京都・名古屋・福岡の国内5か所です。費用は公開されておらず、案件ごとの個別見積もりとなります。
6. PwCアドバイザリー(PwCアドバイザリー合同会社)

PwCアドバイザリー合同会社は、PwC Japanグループの一員として、M&A・事業再生・インフラ領域のディールアドバイザリーを提供するBIG4系のFASファームです。第二種金融商品取引業の登録(関東財務局長(金商)第3239号)を受けています。
サービスラインは、M&A戦略や中期経営計画などの戦略立案から、フィナンシャルアドバイザリー、バリュエーション(企業価値評価)、デューデリジェンス、PMI、事業再生(リストラクチャリング)まで幅広く網羅します。
民間インフラプロジェクトやPPP/PFI(官民連携事業)を独立したサービスラインとして掲げている点が、他のBIG4系FASと比べた特徴です。PwCのグローバルネットワークを活用したクロスボーダー案件にも対応します。費用は公開されておらず、案件ごとの個別見積もりとなります。
7. デロイト トーマツ(合同会社デロイト トーマツ)

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)が担ってきたM&Aアドバイザリー・事業再生・不正調査の機能は、2025年12月にデロイト トーマツ グループの3社が合併して発足した合同会社デロイト トーマツに引き継がれています。
M&Aでは、買収側・売却側それぞれの戦略立案から対象企業の選定、デューデリジェンス、交渉、クロージング、PMI(統合後支援)までを一気通貫で支援します。フォレンジック(不正調査)や事業再生も手掛けています。
150を超える国・地域のグローバルネットワークを活用したクロスボーダーM&Aへの対応を掲げています。合併により、コンサルティングやリスクアドバイザリーの知見を1つの法人内で組み合わせる体制へ移行しました。費用は公開されておらず、案件ごとの個別見積もりとなります。
8. リヴァンプ(株式会社リヴァンプ)

2005年設立の経営支援会社で、戦略の立案から実行・運営までを一貫して手がける伴走型のコンサルティングファームです。株式会社リヴァンプが運営し、事業再生を軸に、流通・小売・外食・アパレルなど幅広い業界を支援してきました。
助言にとどまらず、現場に入り込んで店舗運営の見直しや販売戦略の実行まで踏み込む支援スタイルが特徴です。カメラのキタムラの経営支援では、リユース・スタジオ・思い出サービスの3事業へのシフトと店舗スタッフのマルチタスク化に取り組み、リストラなしでの黒字化を実現したと公式に紹介しています。
コンサルティングに加えてエクイティ投資も手がけ、出資を伴って経営に深く関与する形も取ります。費用は公開されておらず、案件ごとの問い合わせが必要です。
9. 経営共創基盤(株式会社経営共創基盤/IGPI)

2007年に産業再生機構の元中心メンバーが設立した、独立系のハンズオン型経営コンサルティング会社です。株式会社経営共創基盤(IGPI)が運営し、経営戦略コンサルティング、M&Aの実行支援、経営者派遣を伴う常駐支援までを一気通貫で提供します。
IGPIのプロフェッショナルが執行役員以上の肩書でクライアントの経営に当事者として入り込むハンズオン支援が特徴です。M&Aでは、戦略立案からPMIまでアドバイザーを変えずに継続支援し、時に案件の中止も含めた経営者視点の助言を行うとしています。
出資や成功報酬型を組み合わせ、クライアントとリスクを共有する契約形態も採ります。地方創生や交通インフラの再生・運営を担うグループ会社を通じ、助言にとどまらない事業運営の実績も持ちます。費用は案件ごとの個別見積もりです。
10. フロンティア・マネジメント(フロンティア・マネジメント株式会社)

2007年に産業再生機構出身のメンバーらが設立した、独立系の経営コンサルティング・M&Aアドバイザリーファームです。経営コンサルティングとM&Aアドバイザリーの両方を手がける「ハイブリッドモデル」を掲げ、戦略立案から事業再生までを一貫して提供します。
M&Aアドバイザリーでは、戦略立案から企業価値算定、デューデリジェンス、契約交渉、クロージングまでを支援し、事業再生では再生計画の策定から金融機関との利害調整、経営参画による実行支援までを担います。東証プライム市場に上場する独立系FASとして、大手金融機関の系列に属さない中立的な立場を訴求しています。
中堅企業から大企業・上場企業のM&A・事業再生案件を中心に対応しているとみられます。費用は案件ごとの個別見積もりで、公式には公開されていません。
11. 山田コンサルティンググループ(山田コンサルティンググループ株式会社)

1989年設立の独立系総合コンサルティングファームです。山田コンサルティンググループ株式会社が運営し、事業承継・M&A・事業再生・会計税務・海外事業支援までを横断してワンストップで支援する体制を特徴とします。
公認会計士・税理士・弁護士・中小企業診断士など多様な有資格者を擁する専門家集団で、年間2,000件を超える事業承継・資本政策・相続の相談支援実績があるとしています。東証プライム市場に上場しています。
中堅・中小のオーナー企業の事業承継・事業再生を中心に、M&Aは案件規模や国内外を問わず対応するとしています。費用は案件ごとの個別見積もりで、公式には公開されていません。
12. 日本M&Aセンター(株式会社日本M&Aセンター)

1991年創業・東証プライム上場のM&A仲介業界最大手です。株式会社日本M&Aセンターが中堅・中小企業の事業承継・M&Aを主戦場とし、全国の地方銀行の約9割・信用金庫の約8割と提携する金融機関ネットワークを案件創出の強みとします。
累計成約件数は11,000件を超え、2020年から5年連続でM&A成約件数のギネス世界記録に認定されています。売り手向けには着手金100万〜500万円に加え、成約時にレーマン方式の成功報酬(最低手数料2,000万円・税抜)が発生し、報酬表を公式サイトで公開しています。
同社は売り手・買い手の双方を支援し、双方から手数料を受け取る「仲介」モデルです。売り手(または買い手)の一方だけに助言し、その当事者からのみ成功報酬を受け取るFA(フィナンシャル・アドバイザー)型とは立場が異なるため、どちらの支援を求めるかを整理したうえで比較することが大切です。
金融機関向けに強い会社
銀行・証券・保険の業務改革やFinTech対応を支援する、シンクタンク系の会社です。
13. 野村総合研究所(株式会社野村総合研究所/NRI)

野村総合研究所(NRI)は、金融制度・規制の調査研究を担うシンクタンク機能と、証券・銀行の基幹システムを構築・運用するITソリューション機能を同一法人内に併せ持つ、総合コンサルティング・ITサービス企業です。
証券会社向けの共同利用型システム(THE STAR、BESTWAYシリーズ)や、銀行向けの勘定系・チャネル系ソリューションを多数の金融機関に提供しており、金融IT部門は連結売上高の約5割を占める最大の事業部門です。地方銀行に対しては、銀行法改正やデジタルシフトへの対応を含む経営コンサルティングも手がけています。
制度対応の提言からシステム改修までを一貫して支援できる体制が特徴で、野村ホールディングスと資本関係を持ちながらも東証プライムに独立上場した別法人であり、特定の銀行グループの傘下にない立ち位置にあります。
14. 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下のシンクタンク・コンサルティングファームです。民間企業向けの経営コンサルティングと、官公庁・地方自治体向けの政策研究(シンクタンク事業)を両輪としています。
金融機関向けでは、三菱UFJ銀行の法人営業部門と連携した経営コンサルティングの提供体制を持ち、銀行本体の顧客基盤や業界知見を活用できる立ち位置にあります。GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)の観点から地域銀行のガバナンス強化を支援するなど、金融行政・地域政策のテーマにまたがった提言を志向します。
組織面では地域政策部門と金融機関担当部門が連携し、地方公共団体向けの調査業務と地域金融機関向けコンサルティングを橋渡しする体制を取ります。東京・名古屋・大阪に拠点を置き、中堅・中小企業向けのコンサルティングも展開しています。
15. 日本総合研究所(株式会社日本総合研究所/JRI)

日本総合研究所(日本総研/JRI)は、シンクタンク・コンサルティング・ITソリューションの3機能を一体で持つ、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)の完全子会社です。
2003年に三井住友銀行の情報システム部門を統合した経緯から、SMBCグループの情報システムを支える中核IT会社としての役割も担い、金融機関の基幹システム運用に関する実務知見を厚く蓄積しています。この点が、他のシンクタンク系ファームとは異なる独自のポジションになっています。
金融機関向けでは、投信窓口販売・資産管理営業を支援する「Best Partner Series」を1998年の銀行窓販解禁に合わせて提供し、500を超える金融機関で利用されています。地域金融機関に対しては、地域再生の視点を交えた独自の金融モデル再構築を支援します。
グローバル対応の会社
海外案件や大規模変革に、グローバルなネットワークで対応する総合ファームです。前掲のデロイト トーマツ(事業再生・M&Aで紹介)も、150を超える国・地域のネットワークを持つグローバル対応の主要ファームにあたります。
16. アクセンチュア(アクセンチュア株式会社)

アクセンチュア株式会社が展開する、戦略立案からシステム構築・運用まで一気通貫で担う総合コンサルティングファームです。国内では「金融サービス本部」を設置し、銀行・キャピタルマーケッツ・保険の3セクターに向けてサービスを横断提供しています。
コアバンキングシステムの刷新や決済変革、データ・AIを活用した顧客体験の向上、リスク管理・規制対応まで、金融DXの各領域をカバーします。戦略立案だけでなくシステム構築・運用(オペレーション)まで自社内で担い、計画で終わらせず実行まで支援する体制を掲げています。
導入事例では、伊予銀行の窓口手続きのデジタル化を支援し、口座開設の事務手続き時間を約45分から約15分に短縮しています。大企業・大手金融機関の大規模なシステム刷新・DX推進を主戦場とし、世界各国に広がる拠点網を活かした海外案件・クロスボーダーの大規模変革にも対応します。費用はプロジェクト単位の個別見積もりのため、詳細は要お問い合わせです。
17. EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社)

BIG4(世界4大会計事務所系列)の一角であるEYの、日本におけるコンサルティング機能を担う法人です。2020年にEYトランザクション・アドバイザリー・サービスとEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングが統合して発足し、経営コンサルティングと戦略的トランザクション(M&A等)支援の2本柱で事業を展開しています。
金融サービスを重点領域と位置づけ、成長・M&A・DX戦略の策定から、バーゼルⅢ最終化などの金融規制対応(FSRM)まで支援します。なかでもサステナブルファイナンス・気候変動対応領域に専門特化している点が特徴です。
TCFD対応やグリーンボンド認証、ネットゼロ移行支援など、金融機関のサステナビリティ課題に向けた支援を、2022年新設の金融分野特化チームで手がけています。大企業・大手金融機関の戦略・M&A・規制対応が主な対象で、EYのグローバルネットワークを通じてクロスボーダーM&Aや海外を含む規制対応にも対応します。費用はプロジェクト単位の個別見積もりのため要お問い合わせです。
ワンストップ型の会社
財務・金融に会計・税務まで加え、一気通貫で対応する会社です。
18. AGSコンサルティング(株式会社AGSコンサルティング)

株式会社AGSコンサルティングは、AGS税理士法人と一体でサービスを展開するAGSグループの中核会社です。会計・税務顧問を土台に、IPO支援・事業承継・企業再生・M&A・国際税務までを一気通貫で手がける、会計事務所発の総合コンサルティング会社です。
公認会計士121名・税理士124名を擁し(2026年1月時点)、松屋やGMOインターネットグループなど上場企業を含む支援実績を公式サイトで公表しています。事業承継では年間約580件を支援し、オーナー系の中堅・中小企業の株式承継に強みを持ちます。
企業再生は、提携先の金融機関などから紹介された企業のみを受け付ける紹介制で、直接の新規相談には対応していません。M&Aアドバイザリーの報酬は公式には具体額を公開しておらず、初回相談を無料としたうえで、着手金・中間金と成功報酬(レーマン方式など)による体系が目安として示されています。
19. 青山綜合会計事務所(現ASA GROUP)

1999年の創業以来、金融・資産証券化の分野に特化してきた会計事務所です。2024年にグループブランドを「ASA GROUP」へ統一し、現在は税理士法人・行政書士法人などを擁するグループ体制で、ファンドビジネス全体を支えています。
特別目的会社(SPC)の会計・税務・資金管理・役員派遣などのバックオフィス業務を受託し、SPCの設立から管理・清算までをワンストップで対応する点が特徴です。金銭債権・不動産・再生可能エネルギーなど、多様な資産タイプの証券化に対応します。
不動産証券化協会認定マスター17名を含む専門人材を擁し、国内5拠点に加えシンガポール拠点から海外投資家のインバウンド投資も日英バイリンガルで支援します。都市銀行・信託銀行・不動産アセットマネジメント会社など、金融機関・機関投資家を主要顧客とするB2B特化型で、料金は非公開・案件ごとの個別見積もりです。
まとめ
金融コンサルは、資金調達・財務戦略、事業再生・M&A、金融機関向け、グローバル対応、ワンストップ型と、専門領域によって得意分野が大きく異なります。自社の課題がどのタイプに当てはまるかを見極めることが、会社選びの第一歩です。
費用は契約形態・企業規模・案件の難易度で変わるため、金額の高低だけでなく、成果に見合う投資かどうかで判断することが大切です。M&Aの支援では、仲介(両手)とFA(片手)の立場の違いも押さえておきましょう。
複数の会社を比較し、自社の課題と規模に合った一社を選んでください。気になる会社が見つかったら、資料を取り寄せて具体的に検討を進めましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 金融コンサルとは何ですか?
A. 金融コンサルとは、企業の財務・金融に関する課題に対して、専門的な助言と実行支援を行うコンサルティングサービスです。
資金調達や財務戦略の立案、事業再生、M&A(合併・買収)、金融機関の業務改革まで、経営の重要な意思決定を財務の側面から支えます。担当する領域は会社ごとに異なり、資金調達に強い会社もあれば、M&Aや事業再生を専門とする会社、金融機関そのものを顧客とする会社もあります。
Q. 金融コンサルへの依頼は費用に見合う成果が得られますか?
A. 金融コンサルへの依頼で必ず費用の元が取れるという保証はありませんが、費用の絶対額ではなく、その支出が生み出す成果に見合うかどうかで判断するのが基本です。
たとえば数百万円の顧問料でも、それによって数千万円の資金調達や有利な条件でのM&Aが実現すれば、投資として合理的といえます。契約前に、成功報酬の条件や期待できる成果を具体的にすり合わせておくと、ミスマッチを避けられます。
Q. 自社に合う金融コンサル会社のタイプが分からないときは、どう選べばよいですか?
A. 自社に合うタイプが分からないときは、「どんな課題を解決したいか」を起点に、資金調達・財務戦略/事業再生・M&A/金融機関向け/グローバル対応/ワンストップ型の5タイプから絞り込むのがおすすめです。
本記事の診断ツールでは、課題を選ぶだけで適した専門領域の会社を提案します。まずは自社の課題を一つに絞り、それを得意とする会社の資料を数社取り寄せて比較すると、依頼先を効率よく絞り込めます。
Q. 金融コンサルへの相談から支援開始まで、どのくらいの期間がかかりますか?
A. 金融コンサルへの依頼にかかる期間は案件によって幅がありますが、会社選び(候補の比較・面談・契約)だけで数週間から数ヶ月かかるのが一般的です。
その後の支援期間は、単発のスポット相談なら短期間で済みますが、資金調達やM&A・事業再生といったテーマでは数ヶ月から1年以上に及ぶこともあります。急ぎの資金繰り対応など時間の制約がある場合は、初回相談の段階でスケジュール感を共有しておくと進行がスムーズです。
Q. 複数の金融コンサル会社に同時に依頼してもよいですか?
A. 複数の金融コンサル会社に同時に依頼することは可能ですが、それぞれの役割分担を明確にしておくことが重要です。
たとえば資金調達はA社、M&AはB社というように、テーマごとに依頼先を分ける方法があります。一方で、同じテーマを複数社に並行して依頼すると情報が分散し、かえって非効率になることもあります。まずは課題ごとに最適な1社を選ぶ形が基本です。
Q. 金融コンサルに依頼したのに、期待した成果が出ない場合はどうすればよいですか?
A. 期待した成果が出ない場合は、まず原因がどこにあるかを切り分けることが大切です。
コンサルタントとの認識のずれ、社内で必要な情報や体制が整っていない、市場環境の変化など、要因はさまざまです。定期的に進捗と課題を共有し、それでも改善しないときは契約範囲や担当者の見直しを相談します。こうした事態を避けるためにも、契約前に成果の定義と評価のタイミングをすり合わせておくことが重要です。
Q. 金融コンサルに決算書などの機密情報を渡しても大丈夫ですか?
A. 金融コンサルへの依頼では決算書や資金繰り表などの機密情報を共有しますが、契約前に秘密保持契約(NDA)を結び、情報の取り扱い範囲を取り決めておくのが一般的です。
依頼を検討する段階で、情報管理の体制や守秘義務をどう定めているかを確認しておくと安心です。信頼できる会社かを見極めるうえでも、守秘に関する説明の明確さは一つの判断材料になります。
Q. 金融コンサルの顧問契約に期間の縛りはありますか。途中で解約できますか?
A. 金融コンサルの顧問契約の期間や解約条件は会社や契約内容によって異なり、契約時に必ず確認すべき項目です。
月額の顧問契約では、最低契約期間や解約予告期間が定められていることがあります。一方、資金調達やM&Aのように特定テーマに取り組むプロジェクト契約・成功報酬型では、期間や中断時の扱いが別途取り決められます。長期の伴走になることも多いため、契約前に期間・更新・解約の条件を書面で確認しておきましょう。
金融コンサル会社の料金・資料を一括チェック
MCB FinTechカタログでは、金融コンサル・M&Aアドバイザリー関連サービスの資料を無料で請求できます。気になるサービスの資料を取り寄せ、料金・サービス内容を比較して、自社に合う一社を効率的に見つけてください。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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