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後払い決済サービス(BNPL)
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おすすめ後払い決済サービス比較|導入すべきはどれ?手数料と入金サイクルで選ぶ10選

「後払い決済ってよく聞くけど、結局どれが一番良いの?」

「うちのECサイトにも導入すべきなのか分からない…」

そんな疑問を抱えてこの記事にたどり着いたあなたは、きっと自社ECサイトにおける商品購入率アップを目指して新しい決済方法の導入を検討しているはずです。

実は今、『後払い決済(BNPL)』は大手ECサイトだけでなく、中小規模のEC運営者にも導入メリットが大きい手段として再評価されています。特に、クレジットカードを持たない若年層や、スマホ購入に慣れたユーザーへのアプローチ手段として非常に効果的です。

この記事では、主要な10個の後払い決済サービスを徹底比較しながら、

  • 各サービスの違い
  • 導入前に押さえるべきポイント
  • 売上アップにつながる選び方

など、導入検討から選定・導入の判断までをワンストップでサポートします。本記事を読めば、どのような業種・業界の企業の方でも、自社に最適な後払い決済サービスを比較・選定できる知識が手に入ります。ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

今すぐ、おすすめの後払い決済サービスを確認したい方は『【おすすめ10選】後払い決済サービスを徹底比較』をご覧ください。

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後払い決済(BNPL)とは?導入する意味と市場トレンド

後払い決済の仕組みと背景

後払い決済とは、商品購入時にその場で代金を支払わず、後日まとめて支払う決済手段です。Buy Now, Pay Later(今買って、後で払う)の略でBNPLとも呼ばれます。

特にオンラインショッピングにおいては、クレジットカードを持たない若年層や現金主義のユーザーに対して、『現時点でお金がない状態でも買える』という安心感を提供する手段として広まっています。

後払い決済サービスの仕組みは、ユーザーが商品を受け取ったあとに、サービス提供会社が発行する請求書やスマホ通知に従って代金を支払うというものです。

事業者側には先に売上代金が支払われるため、ユーザーと事業者双方にとって利便性の高い決済方式といえます。下図に示されているのが、後払い決済サービスの簡単な流れです。

出典:財務省広報誌 – 「ファイナンス」令和5年1月号」

日本ではNP後払いやGMO後払いなどのサービスが古くから存在していますが、2020年代以降、世界的なBNPL市場の急成長に伴って Paidy や atone などの新興サービスが台頭してきました。特にスマホネイティブな消費者の間では、アプリ連携や即時審査を活用した後払い決済が非常に高く評価されています。

後払い決済が注目されている理由

後払い決済が注目されるようになった背景には、オンライン購入におけるカゴ落ち(カート離脱)の増加があります。消費者の多くは「今すぐ欲しいけど、クレカの情報を入力するのが面倒」「支払いは給料日後にしたい」と考えており、この『ちょっとした心理的ハードル』が購入の妨げとなっているのです。

このハードルを取り除く手段が『後払い』です。後払いは、購入時点では支払い手続きが不要なため、直感的・衝動的な買い物行動にも適しており、コンバージョン率(CVR)の改善に直結します。

さらに、BNPLは企業側にとっても代金未回収リスクをサービス提供者が保証してくれるケースも多いため、売上とキャッシュフローの改善を両立しやすいのが大きなメリットです。

中小ECでも導入すべき理由とそのメリット

後払い決済というと「大手ECサイトだけが導入できる機能」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかしながら、現在は中小規模のショップ向けに対応した後払い決済サービスも数多く登場しており、Shopify、BASE、STORES、カラーミーショップなど主要なカートシステムに簡単に導入可能なものが増えています。

特に以下のようなEC運営者には、後払い決済の導入が強く推奨されます。

  • 客単価が3,000円〜1万円程度で「ちょっとした贅沢」の層を狙っている
  • 若年層、スマホユーザーが多い商材(ファッション・コスメ・サブスク等)
  • クレカ未保有層をターゲットにしている
  • コンバージョン率が下がっているが、UI改善や広告施策以外の打ち手を探している

上述した背景を考えると、後払い決済は単なる支払い手段ではなく、売上改善のマーケティングツールとして活用すべきだと考えられます。

後払い決済サービスを導入する5つのメリット

後払い決済を導入することで、購入率の向上や未回収リスクの回避など、ECサイト運営における実務的なメリットが多数得られます。ここでは代表的な以下の5つの利点について詳しく解説します。

5つのメリット
  1. 購入ハードルが下がり、コンバージョン率が上がる
  2. 代金回収のリスクを減らせる(保証型の場合)
  3. 若年層やクレカを使わない層にもリーチできる
  4. 支払い方法の選択肢を増やし、顧客満足度を向上
  5. セールやプロモーションと組み合わせやすい

1.購入ハードルが下がり、コンバージョン率が上がる

ECサイト運営者にとって、最も目に見える効果がこの『購入率の改善』です。後払い決済は、ユーザーが商品をカートに入れた後、クレジットカード情報や即時決済が不要となるため、「とりあえず注文しておこう」というように心理的ハードルを下げてくれます。

特に以下のようなシーンで効果を発揮します。

  • 給料日前などで、クレジットカードの枠が厳しい時期
  • ネット通販初心者で、クレジットカード登録に不安がある場合
  • スマホからの購入で、支払い手続きが面倒と感じるとき

2.代金回収のリスクを減らせる(保証型の場合)

「後払い = 未払いリスクが増えるのでは?」と心配になる方も多いかもしれませんが、ほとんどの後払い決済サービスは保証型となっています。保証型とは、購入者が支払いをしなかった場合でも、決済サービス側がEC事業者に代金を支払ってくれるという仕組みです。

たとえば『NP後払い』や『GMO後払い』などは、債権回収業務も一括で引き受けてくれるため、事業者は煩雑な対応をすることなく、売上を確保できます。これにより、「売ったけど入金されない」というリスクが最小限に抑えられ、キャッシュフローも安定しやすくなるのです。

3.若年層やクレカを使わない層にもリーチできる

オンラインショッピングの利用者は年々多様化しており、年齢・職業・ライフスタイルによって支払いに求める条件も異なってきています。実際、クレジットカードを使わない、あるいは使えないユーザーも少なくありません。たとえば以下のようなケースが該当します。

  • 学生や新社会人で、クレジットカードの審査に通りにくい
  • 家計管理の観点から、クレジットカードの利用を避けている
  • オンライン決済に不安があり、クレジットカード情報を入力したくない

こうしたユーザーにとって、後払い決済は『今すぐ買いたい』というニーズに応える手段になります。特に Paidy や atone のように、スマホひとつで利用開始できるシンプルな後払いサービスは、クレジットカード登録を必要とせず、利便性の高さが支持されています。

ECサイト運営者にとっては、購入できない理由を一つでも減らすことが重要です。後払い決済を導入することで、これまで逃していた層へのアプローチが可能になり、売上の裾野を広げることができます。

4.支払い方法の選択肢を増やし、顧客満足度を向上

『支払い方法の選択肢が少ない』ことが、購入離脱の原因になることもあります。特に、Amazon Pay や PayPay などのモバイル系決済に偏っているECサイトでは、後払いの導入により決済方法の選択肢を増やすことで、顧客の取りこぼしを防ぐことが可能となります。

ユーザーが支払い時に自由度を感じることで顧客体験の向上にもつながり、リピート購入率の改善にも期待できます。

5.セールやプロモーションと組み合わせやすい

後払いは、キャンペーンや限定セールとの相性も抜群です。たとえば『今だけ送料無料+後払い対応可』のようなプロモーションを打ち出すことで、初回購入の心理的ハードルを下げる施策として活用できます。

また、『Paidy』や『メルペイスマート払い』等の後払い決済サービスでは、特定期間中に後払いで支払うとポイント還元されるキャンペーンを実施することもあり、ECサイト側がそれに便乗してプロモーションを強化することも可能です。

後払い決済について販促ツールとしての活用視点を持つことで、ただ導入するだけでなく、後払いを『売上を伸ばす武器』として戦略的に運用できます。

後払い決済の3つのデメリットと導入時の注意点

後払い決済には数多くのメリットがありますが、すべてのECサイトにとって無条件でベストな選択肢というわけではありません。導入を検討する際には、以下のようなデメリットや注意点も踏まえておく必要があります。

1.手数料が高めで利益率が圧迫されやすい

後払い決済サービスの利用には、一般的に3〜5%程度の決済手数料が発生します。これは、クレジットカード決済よりもやや高い水準となっており、薄利多売型のビジネスや低単価商材では利益率を圧迫する可能性があります。

たとえば、客単価3,000円の商品を販売していた場合、5%の手数料であれば1注文あたり150円が差し引かれることになります。単純に売上が上がったとしても、利益構造が変わってしまい、結果的に売れているのに利益が出ないという事態になりかねません。

そのため、導入前には販売価格・客単価・利益率とのバランスをしっかり確認することが必要です。複数の後払い決済サービスを比較し、手数料率が事業に与えるインパクトを把握してから導入判断を行いましょう。

2.入金タイミングが遅れる場合がある

後払い決済サービスでは、売上金の入金が即時ではなく、月末締め翌月払いなど決まったスケジュールに沿って行われるため、クレジットカード決済と比べるとキャッシュフローの面ではやや不利になる場合があります。

ただし、売上保証型のサービスを選べば『未回収リスクによる資金ロス』がなくなり、総合的には安定した資金計画を立てやすいというメリットがあります。

また、売上が伸びた月ほど入金待ちの金額が膨らみ、仕入れや広告費の前払いなどで資金が圧迫されるリスクもあります。したがって、導入前には以下のような点を事前に確認しておくことが重要です。

  • 締め日と支払日のスケジュール
  • 分割入金か一括入金か
  • 入金額の下限や手数料の有無

キャッシュフローに不安がある場合は、入金サイクルが早いサービスを選ぶか、他決済との併用でリスク分散を図るのも選択肢となります。

3.不正利用やキャンセル時の対応が煩雑になるケースがある

後払い決済では、ユーザーが支払い義務を負うタイミングと商品の配送タイミングにズレがあるため、商品のキャンセルや返品が発生した場合の対応が複雑になることがあります。特に以下のようなケースでは注意が必要です。

  • 購入者が商品受け取り前に支払いを拒否した
  • 返品後に後払い請求が停止されず、トラブルになる
  • 不正注文による損害が事業者側に発生する(※保証対象外の場合)

多くのサービスではこれらのリスクに対して一定のサポートや保証が用意されていますが、その範囲や対応フローはサービスごとに異なります。例えば、『Paidy』などは不正利用時の補償が比較的手厚い一方、一部の後払いサービスでは『出荷前キャンセルは自己責任』というルールが設けられていることもあります。

このような事情があるため、後払い決済サービスを導入する際は、万が一のトラブル時にどこまで決済会社がサポートしてくれるのかをあらかじめ明確にしておくことが重要です。

なお、「クレジットカードや従来の後払いとの違い」も併せて確認しておきましょう。

後払い決済サービスの種類と主な利用者

後払い決済サービスは、そのサービスを提供する事業者や利用シーンによって、大きく以下の3つに分類できます。

  • ECサイト・通販事業者向け:商品購入後に代金を支払う、一般的な「後払い決済」サービスです。
  • BtoCサービス事業者向け:継続的なサービス提供や高額なサービス利用料の支払いに利用される後払いサービスです。
  • 企業間での掛け払い向け:企業間の取引における後払いを代行するサービスです。
種類主な利用者メリット価格・料金相場
ECサイト・通販事業者向けECサイト、カタログ通販事業者など未回収リスクの回避、カゴ落ち防止による売上向上、多様な決済手段の提供決済手数料(数%〜)、初期費用・月額費用(サービスによる)
BtoCサービス事業者向け習い事、ジム、エステ、医療機関、その他サブスクリプションサービス事業者など継続的な課金の自動化・効率化、高額決済の分割対応、督促業務の軽減決済手数料(数%〜)、初期費用・月額費用(サービスによる)
企業間での掛け払い向け法人企業全般、BtoB取引を行う事業者など請求・入金管理業務の効率化、与信管理の外部委託、未回収リスクの軽減決済手数料(数%〜)、初期費用・月額費用(サービスによる)

本記事では、特にECサイト・通販事業者向けとBtoCサービス事業者向けの2つに焦点を当てて解説します。企業間での掛け払い向けサービスの詳細は『BtoB後払い・掛け払い決済サービスのおすすめ比較6選!仕組みや導入メリットも解説』をご覧ください。

後払い決済サービスの選び方・比較方法

後払い決済サービスを導入する際、『どのサービスが自社に合っているか?』を見極めることは非常に重要です。ここでは、ECサイト運営者が後払い決済サービスを比較・検討する際に必ず確認すべき6つのポイントを解説します。

確認すべき6つのポイント
  1. 手数料の仕組みとコスト感
  2. 入金タイミング
  3. 導入時の審査の有無と通過しやすさ
  4. 対応しているECカートやプラットフォーム
  5. カスタマーサポートやトラブル対応の体制
  6. 売上保証の有無

1.手数料の仕組みとコスト感

後払い決済サービスの利用にあたっては、以下のような費用が発生するケースが一般的です。

  • 初期費用(導入設定費)
  • 月額利用料
  • 決済手数料(売上の3~5%程度)
  • 請求書の発行・郵送手数料(紙払いの場合)

客単価やリピート頻度が高い商材かどうかによって最適な価格設計が変わるため、自社の商品特性に合った料金体系を選びましょう。商品の価格帯や販売件数、客単価に応じて、最適なコスト設計が可能なサービスを選ぶことが重要です。具体的な料金相場は記事後半の『後払い決済サービスの費用・料金相場』でご紹介しています。

2.入金タイミング

後払い決済では、売上金が即時入金されるわけではありません。一般的には「月末締め・翌月払い」「月2回払い」「週次払い」など、入金スケジュールにバリエーションがあります。このスケジュールはサービスによって異なり、また契約プランや売上規模によっても柔軟に設定されるケースがあります。

特に資金繰りがシビアな時期や、仕入れや広告費が先行するビジネスモデルでは、入金までのサイクルが短いサービスを選ぶことが資金管理のカギとなります。

導入前には必ず、以下の点を確認しておきましょう。

  • 締め日と支払い日の具体的なスケジュール
  • 最低入金額の設定があるかどうか
  • 入金に伴う手数料の有無

3.導入時の審査の有無と通過しやすさ

後払い決済の導入には、多くの場合、事業者側の審査があります。これは、サービス提供会社が取引の健全性や信用リスクを判断するために行われる作業です。審査において確認されやすいポイントは以下の通りです。

  • サイトの運営実績(開設からの期間)
  • 商品ジャンルや価格帯
  • 会社の登記状況(法人/個人事業主など)
  • 顧客サポート体制や返品ポリシー

新規サイトや小規模運営の事業者の場合、審査が比較的柔軟なサービスを選ぶとスムーズに導入できます。

4.対応しているECカートやプラットフォーム

どれだけ条件が良くても、現在使用しているECプラットフォームやショッピングカートに対応していなければ、導入はできません。そのため、後払い決済サービスを選ぶ際は、次のようなポイントを必ず確認しましょう。

  • 使用しているカート(例:Shopify、BASE、makeshopなど)との連携が可能か
  • 導入に専用のアプリやプラグインが用意されているか
  • 導入作業がノーコードで対応可能かどうか

特に技術的なリソースが限られている事業者にとっては『簡単に導入できるか』が選定の大きな判断基準になります。初期費用だけでなく、導入時の作業量や設定サポートの有無も含めてチェックするようにしましょう。

5.カスタマーサポートやトラブル対応の体制

後払い決済には、ユーザーとのやり取りが後から発生するという特性があります。そのため、『商品が届かない』『請求書が見当たらない』『支払いに関する問い合わせ』など、事後的なサポート対応の有無が重要です。

後払い決済サービスの中には、こうした問い合わせやトラブル処理を事業者自身が行うケースもあれば、決済会社がすべて代行してくれるケースもあります。

事業者として確認すべきポイントは以下の通りです。

  • 請求・支払いに関する問い合わせの窓口は誰か?
  • トラブルが起きた際に、どこまで対応してくれるのか?
  • 返品・キャンセル処理の際のフローはどうなっているか?
  • 利用者に対する督促や対応がどの程度フォローされるか?

カスタマー対応に割けるリソースが少ない事業者の場合は、サポート体制が整ったサービスを選ぶことで事務作業の工数削減にもつながります。

6.売上保証の有無

後払い決済サービスには『保証型』と『非保証型』があり、これも重要な違いです。違いについては、以下に簡単に記載しました。

  • 保証型:支払いがなくても事業者に代金が支払われる
  • 非保証型:回収できなかった場合、損失は事業者負担

保証型であれば、代金未回収リスクをサービス提供側がカバーしてくれるため、キャッシュフローの安定性が向上します。ただし、保証型は手数料が高めになる傾向があるため、費用とのバランスを考慮しましょう。

後払い決済サービスの費用・料金相場

後払い決済サービスの導入にあたっては、複数の費用項目が発生します。以下の表は、実際に導入する際に想定される主な費用構成とその相場感(目安)をまとめたものです。

項目内容相場感(目安)
初期費用アカウント開設や導入設定など無料
月額利用料

システムの基本利用料0~50,000円
決済手数料顧客請求額(後払い決済による売上)から一定割合を徴収2.5〜5%程度
請求書の発行・郵送手数料(紙払いの場合)PDF、郵送、メールなど媒体により異なる郵送:1通当たり150〜300円
メール送信:無料〜

後払い決済サービスを選ぶ際に注意すべきなのが、月額利用料と決済手数料のバランスです。一般的に、これらはトレードオフ(相反)関係にあり、月額利用料が安いプランでは決済手数料が高めに設定されている一方で、月額料金を一定以上支払うことで、手数料が低く抑えられるプランが用意されているケースが多くあります。

こうした構造の背景には、売上規模や取引件数に応じて費用負担の最適化を図れるように設計されているという意図があります。

つまり、取引量が多い企業であれば月額費用を支払ってでも手数料を下げた方がトータルコストを抑えられる一方、まだ売上が不安定なスタートアップや小規模ECサイトでは、月額無料のプランから始めて徐々に切り替えていくという選択も可能です。

このため、料金表を見る際には単に「月額〇円」「手数料〇%」という数字だけで判断するのではなく、月間の取引額・注文件数をもとにした「総コスト」で比較することが重要です。

【おすすめ10選】後払い決済サービスを徹底比較

後払い決済サービスは、それぞれ異なる機能や対象ユーザー、対応カートなどがあり、一概に『どれが一番良い』とは言えません。ここでは、信頼性や導入実績のある主要6サービスについて、特徴や向いているECサイトのタイプなどをわかりやすく紹介します。

以下におすすめの後払い決済サービスの例を記載しておりますので、比較検討の際の参考にしていただければ幸いです。なお各サービスが用意しているプランによって利用料金の変動がありますので、自社にとって最も最適なプランはどれかを検討する材料にもしていただければ幸いです。

GMO後払いPaidyNP後払いクロネコ代金後払いサービスatoneミライバライ後払いドットコムスコア後払いあと払い決済NP掛け払い
サービスロゴ
会社名GMOペイメントサービス株式会社株式会社Paidy株式会社ネットプロテクションズヤマト運輸株式会社株式会社ネットプロテクションズAGペイメントサービス株式会社株式会社キャッチボール株式会社SCORE株式会社ゼウス株式会社ネットプロテクションズ
初期費用0円要問い合わせ0円0円0円0円0円0円0円0円
月額利用料0~45,000円要問い合わせ0~48,000円0~52,800円0~48,000円0~48,000円プランによる(例:5,000円~など)0円~45,700円(プランによる)0円12,000円~(固定費)
決済手数料2.7~4.7%要問い合わせ2.9~5.0%2.9~5.0%2.5~5.9%2.8~4.8%2.8〜4.8%2.7~4.7%最大約 3.9%手数料:顧客請求額の 1.2~3.6%
入金サイクル翌月10日払い(入金サイクルの変更について問い合わせ可能)要問い合わせ月1回もしくは月2回最短5日要問い合わせ毎月15日と末日(月3回の入金について問い合わせ可能)Aタイプ:月2回締め(15日・末)、翌週金曜払い
Bタイプ:月末締め、翌月15日払い
精算日選択可:毎週・月2回・月1回・月末締め→翌月支払いなど月末締め、翌月末払い要問い合わせ
売上の未回収リスク100%保証あり100%保証あり100%保証あり100%保証あり100%保証あり100%保証あり100%保証あり100%保証あり要問い合わせ100%保証あり
横へスライドできます

1.GMO後払い(GMOペイメントサービス株式会社)

出典元:https://www.gmo-ps.com/

GMOインターネットグループが提供する「GMO後払い」は、大手企業から中小ECまで幅広い導入実績を持つ総合力の高いサービスです。大手から中小まで幅広く導入されている、信頼性と安定感に優れた後払いサービスです。手厚いサポートと入金サイクルの柔軟性から、キャッシュフローを重視する事業者にも適しています。

項目内容
サービス名
GMO後払い
会社名GMOペイメントサービス株式会社
初期費用0円
月額利用料0~45,000円
決済手数料2.7~4.7%
導入実績の例株式会社アダストリア、株式会社アデランス、株式会社カレルチャペック
主な特徴・保証型で未回収リスクを軽減
・月2回の入金対応でキャッシュフロー管理がしやすい
・請求書タイプ(郵送・コンビニ・スマホ)も選べる柔軟設計

2.Paidy(株式会社Paidy)

出典元:https://paidy.com/

Paidyはメールアドレスと携帯番号だけで決済できる、クレジットカード不要のシンプルな後払いが特徴のサービスです。Z世代を中心に高い利用率を誇り、スマホファーストなユーザーに最適化されたUXを提供しています。

項目内容
サービス名
Paidy
会社名株式会社Paidy
初期費用要問い合わせ
月額利用料要問い合わせ
決済手数料要問い合わせ
導入実績の例Amazon、DMM.com、Rakuten Rakuma、ビックカメラ
主な特徴・即時与信&分割払い対応(3回まで手数料無料)
・アプリから利用履歴や支払い状況を管理可能
・API連携や大手カートとの標準連携あり

3.NP後払い(株式会社ネットプロテクションズ)

出典元:https://np-atobarai.jp/

業界トップクラスの導入実績を誇るNP後払いは、後払い決済サービスのパイオニア的存在であり、信頼性・ブランド力ともに高い評価を受けています。請求・与信・督促までワンストップで任せられるため、安心感を重視する事業者に適しています。

項目内容
サービス名
NP後払い
会社名株式会社ネットプロテクションズ
初期費用0円
月額利用料0~48,000円
決済手数料2.9~5.0%
導入実績の例西松屋、L’OCCITANE、LUSH、RIZAP
主な特徴・即時与信&分割払い対応(3回まで手数料無料)
・アプリから利用履歴や支払い状況を管理可能
・API連携や大手カートとの標準連携あり

4.クロネコ代金後払いサービス(ヤマト運輸株式会社)

出典元:https://business.kuronekoyamato.co.jp/service/lineup/payment_atobarai/index.html

大手物流企業・ヤマト運輸が提供する後払い決済サービスで、未回収リスクの回避と事務作業の軽減を同時に実現できるのが最大の特徴です。配送・請求・入金の流れをすべてヤマト側が担ってくれるため、業務負担を減らしながら顧客に高い安心感を提供できます。

項目内容
サービス名
クロネコ代金後払いサービス
会社名ヤマト運輸株式会社
初期費用0円
月額利用料0~52,800円
決済手数料2.9~5.0%
導入実績の例宮坂醸造株式会社、株式会社松富士食品、株式会社ヒラオフーズ
主な特徴・サービス提供会社が代金を立替払いするため未回収リスクなし
・請求書発行・督促などの事務作業はすべてヤマト運輸が代行
・スマホ後払い対応で、ユーザーが支払い方法を柔軟に選べる
・『商品到着後の支払い』で購入者の安心感を担保

5.atone(株式会社ネットプロテクションズ)

出典元:https://atone.be/

atone(アトネ)は、LINE連携やポイント還元といったユーザー訴求力の高い機能が特徴の後払いサービスです。若年層やスマホユーザーを意識した設計がなされており、リピート購入の促進にも効果的です。

項目内容
サービス名
atone
会社名株式会社ネットプロテクションズ
初期費用0円
月額利用料0~48,000円
決済手数料2.5~5.9%
導入実績の例無印良品、めちゃコミック、まんが王国、Qoo10
主な特徴・ポイントが貯まりやすく、利用者のリピート意欲を刺激
・クレジットカード登録不要
・LINEやQRコードなどマルチチャネルで決済可

6.ミライバライ(AGペイメントサービス株式会社)

出典元:https://www.mirai-barai.co.jp/

ミライバライは、アイフルグループが展開する後払い決済サービスです。『スピード導入』と『未回収リスクの軽減』を両立しており、シンプルな運用設計と中小ECでも導入しやすい料金体系が支持されています。

項目内容
サービス名
ミライバライ
会社名AGペイメントサービス株式会社
初期費用0円
月額利用料0~48,000円
決済手数料2.8~4.8%
導入実績の例要問い合わせ
主な特徴・未回収リスクはミライバライが100%保証
・初期費用・月額費用なしの料金体系(プランによる)
・審査から稼働までのスピードが早い

7.後払いドットコム(株式会社キャッチボール)

出典元:https://atobarai-user.jp/

後払いドットコムは、EC・通販向けの後払い決済サービスで、与信審査を即時実施し、請求書発行・代金回収を代行する点が特徴です。未回収リスクを軽減し、顧客は商品到着後の安心した支払いが可能になります。

項目内容
サービス名
後払いドットコム
会社名株式会社キャッチボール
初期費用0円
月額利用料プランによる(例:5,000円~など)
決済手数料2.8〜4.8%
導入実績の例要問い合わせ
主な特徴・与信審査がリアルタイムでスムーズ
・請求書発行・送付、入金管理、督促まで一括代行
・未払い時も事業者は代金を100%保証で受け取れる(保証型)

8.スコア後払い(株式会社SCORE)

出典元:https://corp.scoring.jp/

スコア後払いは、EC・通販向けの後払い決済サービスで、リアルタイム与信と請求代行により未回収リスクを軽減します。コンビニ・銀行など多様な支払い方法に対応し、購入者の利便性を高める点が特徴です。

項目内容
サービス名
スコア後払い
会社名株式会社SCORE
初期費用0円
月額利用料0円~45,700円(プランによる)
決済手数料2.7~4.7%
導入実績の例要問い合わせ
主な特徴・リアルタイム与信によるスムーズな決済
・コンビニ、銀行、LINE Payなど、ユーザーが選びやすい支払い手段を提供

9.あと払い決済(株式会社ゼウス)

出典元:https://www.cardservice.co.jp/service/atobarai/

株式会社ゼウスの「あと払い決済」は、リアルタイム与信によりスムーズに購入でき、請求書発行・入金管理・督促をゼウスが代行するサービスです。未回収リスクを事業者が負わない保証型で、ECでも導入しやすい点が特徴です。

項目内容
サービス名
あと払い決済
会社名株式会社ゼウス
初期費用0円
月額利用料0円
決済手数料最大約 3.9%
導入実績の例伊良コーラ株式会社、株式会社スマートサプライ、株式会社STEK-JAPAN
主な特徴・リアルタイム与信によるスムーズな決済
・コンビニ、銀行、LINE Payなど、ユーザーが選びやすい支払い手段を提供

10.NP掛け払い(株式会社ネットプロテクションズ)

出典元:https://np-kakebarai.com/

NP掛け払いは与信審査から請求書発行、入金管理、督促など一連の請求業務をすべて代行してくれるサービスです。NP掛け払いは与信の判定が最短5分で終わるため、与信審査のスピードを求めている企業にもおすすめです。

項目内容
サービス名
NP掛け払い
会社名株式会社ネットプロテクションズ
初期費用0円
月額利用料12,000円~(固定費)
決済手数料手数料:顧客請求額の 1.2~3.6%
導入実績の例シェアフル株式会社、GO株式会社、株式会社favy
主な特徴・初期導入費用0円
・与信スピード重視の企業に最適

タイプ別!おすすめの後払い決済サービス

これまでのポイントを踏まえ、おすすめの後払い決済サービスをタイプ別にご紹介します。

ECサイト向け・通販向け

主に物販EC・通販で使われる後払い決済サービスは以下の通りです。

サービス名(会社名)特徴
GMO後払い
(GMOペイメントサービス株式会社)
・保証型で未回収リスクを軽減
・月2回の入金対応でキャッシュフロー管理がしやすい
Paidy
(株式会社Paidy)
・即時与信&分割払い対応(3回まで手数料無料)
・アプリから利用履歴や支払い状況を管理可能
NP後払い
(株式会社ネットプロテクションズ)
・即時与信&分割払い対応(3回まで手数料無料)
・アプリから利用履歴や支払い状況を管理可能
クロネコ代金後払いサービス
(ヤマト運輸株式会社)
・サービス提供会社が代金を立替払いするため未回収リスクなし
・請求書発行・督促などの事務作業はすべてヤマト運輸が代行
atone
(株式会社ネットプロテクションズ)
・ポイントが貯まりやすく、利用者のリピート意欲を刺激
・クレジットカード登録不要
ミライバライ
(AGペイメントサービス株式会社)
・未回収リスクはミライバライが100%保証
・初期費用・月額費用なしの料金体系(プランによる)
後払いドットコム
(株式会社キャッチボール)
・与信審査がリアルタイムでスムーズ
・請求書発行・送付、入金管理、督促まで一括代行
スコア後払い
(株式会社SCORE)
・リアルタイム与信によるスムーズな決済
・コンビニ、銀行、LINE Payなど、ユーザーが選びやすい支払い手段を提供
あと払い決済
(株式会社ゼウス)
・リアルタイム与信によるスムーズな決済
・コンビニ、銀行、LINE Payなど、ユーザーが選びやすい支払い手段を提供

BtoCサービス事業者向け(サービス料金の後払い/月額請求など)

教室・美容・医療・オンラインサービス・サブスク等でも利用されるサービスです。

サービス名(会社名)特徴
Paidy(株式会社Paidy)EC・通販だけでなく、継続課金・デジタルサービスにも対応
NP後払い(株式会社ネットプロテクションズ)EC・通販向けのプラン以外に、デジタル/サービス業向けプランもあり
atone(株式会社ネットプロテクションズ)EC・通販だけでなく、サブスク・非物販にも対応
ミライバライ(AGペイメントサービス株式会社)EC・通販だけでなく、スクール・サービス業にも対応
スコア後払い(株式会社SCORE)EC・通販だけでなく、医療・美容・教室運営にも対応
あと払い決済(株式会社ゼウス)EC・通販だけでなく、サービス系でも導入可能

企業間での後払い向け

法人間取引の請求書決済を代行・保証するタイプです。

サービス名(会社名)特徴
NP後払い(株式会社ネットプロテクションズ)・初期導入費用0円
・与信スピード重視の企業に最適
GMO後払い(GMOペイメントサービス株式会社)法人向け「GMO掛け払い」プランあり
ミライバライ(AGペイメントサービス株式会社)BtoB取引対応プランあり

企業間での掛け払い向けサービスの詳細は、以下の記事をご覧ください。

後払い決済サービスを慎重に比較しよう!

後払い決済は、単なる支払い方法の追加ではなく、売上向上や顧客体験改善に直結する重要な施策です。従来のクレジットカード・銀行振込に加えて導入することで、新たなユーザー層にリーチし購買機会を広げられます。

本記事では、後払い決済の仕組み、導入メリット、比較ポイント、主要サービスの特徴を解説しました。後払いサービスは費用や手数料、サポート、カート連携などが大きく異なるため、自社の課題と優先順位を整理し最適なサービスを選ぶことが重要です。

後払い決済以外にも、クレジットカードやコード決済にも対応したオンライン決済システムは複数あります。詳しくは『オンライン決済システム徹底比較』をご覧ください。

ECサイトの離脱率改善や新規顧客獲得に課題を感じている場合、後払いの導入は大きな転機となり得ます。まずは気になるサービスの資料請求や相談から始めるとよいでしょう。

請求代行サービスの料金・手数料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、後払い決済サービスの最新資料をワンクリックで一括入手。各種手数料・対応可能な形式やフォーマットの有無・サポート体制、セキュリティ方針など、比較に必要な情報をすばやく把握できます。

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MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋 真倫

大阪大学経済学部卒業。都市銀行退職後に暗号資産関連スタートアップの創業メンバーとして業界調査や相場分析に従事。2018年、マネックスグループ入社。マネックスクリプトバンクでは業界調査レポート「中国におけるブロックチェーン動向(2020)」や「Blockchain Data Book 2020」などを執筆し、現在はweb3ニュースレターや調査レポート「MCB RESEARCH」などを統括。国内メディアへの寄稿も多数。2021年3月より現職。

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