経理担当者が一人に偏り、退職や産休で業務が止まってしまう。記帳や支払、経費精算といった定型作業に追われ、決算や資金繰りの分析に手が回らない。そんな悩みを抱える経営者や管理部門の方は少なくありません。
経理業務を外部の専門事業者に委託する「経理アウトソーシング」は、こうした人手不足や属人化を解消する選択肢です。とはいえ、記帳だけを任せたいのか、月次決算まで頼みたいのかによって、選ぶべき委託先のタイプは大きく変わります。自社の規模と任せたい範囲に合うサービスは、どのような観点で比較すればよいのでしょうか。
本記事では、経理アウトソーシング19サービスをタイプ別に比較・解説します。委託できる業務範囲・料金相場・提供形態タイプ別の選び方に加え、丸投げで失敗しないための役割分界の設計や、税理士の独占業務との線引きまで整理しました。中小〜中堅企業の経営者・管理部門の方が、自社に合う委託先を判断するための材料としてご活用ください。
また、自社に合うタイプとサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

公認会計士(登録番号37089)・税理士(登録番号153854)
太田昌明
監修者は記事の内容について監修しています。
目次
経理アウトソーシング(経理代行)とは
経理アウトソーシングとは、記帳・仕訳入力、請求書の発行、支払代行、経費精算、売掛金・買掛金の管理、月次決算といった経理業務を、自社で人材を雇用する代わりに外部の専門事業者へ委託する仕組みです。委託先には有資格者や経理実務の専門チームが在籍し、業務フローの設計から日常の処理までを代行します。
背景には、経理人材の採用難と定着の難しさがあります。専任の経理担当を採用・育成するには時間とコストがかかり、一人に業務が集中すると退職や休職で経理が止まるリスクも生じます。外部委託はこうした属人化を避けつつ、繁忙期や決算期の負荷を平準化する手段として、中小〜中堅企業を中心に利用が広がっています。
経理代行・記帳代行・経理BPOとの違い
検索の場面では「経理代行」「記帳代行」「経理BPO」といった言葉が混在しますが、いずれも経理業務を外部に委託する点では共通しており、明確な定義の境界はありません。実務上のニュアンスとして整理すると、次のように使い分けられる傾向があります。
| 対応範囲の傾向 | |
|---|---|
| 記帳代行 | 仕訳入力・帳簿作成が中心。記帳という個別業務を切り出して委託する狭めの呼び方 |
| 経理代行 | 記帳・請求・支払・経費精算など個別の経理業務を代行する広めの呼び方。経理アウトソーシングとほぼ同義で使われる |
| 経理アウトソーシング | 月次決算や業務フロー設計まで含む、より包括的な委託を指す文脈で使われやすい |
| 経理BPO | Business Process Outsourcingの略。経理業務プロセス全体を継続的に委託する文脈で使われ、大手・上場企業向けの総合的な受託を指すことが多い |
本記事では、これらをまとめて「経理アウトソーシング」と呼び、記帳のみを切り出す委託から月次決算・税務まで含む包括的な委託までを横断的に扱います。検索する言葉によって対象が大きく変わるわけではないため、自社が任せたい業務範囲を軸に比較するのが実用的です。
経理アウトソーシングに委託できる業務範囲(どこまで任せられるか)
経理アウトソーシングで任せられる業務は、日常の定型処理から月次・年次の決算補助まで幅広く及びます。どこまでを委託するかによって料金もタイプも変わるため、まずは委託できる業務の全体像を押さえておくことが選定の出発点になります。
記帳から月次・年次決算まで委託できる主な業務
| 具体的な内容 | |
|---|---|
| 記帳・仕訳入力 | 領収書・通帳・請求書などの証憑をもとに会計ソフトへ仕訳を入力し、総勘定元帳や試算表を作成します |
| 請求・売掛金管理 | 請求書の発行・送付、入金の消込、未収金の確認・督促までを代行します |
| 支払・買掛金管理 | 受領した請求書の確認、振込データの作成、支払スケジュールの管理を行います |
| 経費精算 | 従業員の立替経費の申請内容を確認し、規程との突合・精算処理を代行します |
| 給与計算・年末調整 | 勤怠データをもとに給与計算を行います(社会保険手続き等は社労士の領域となる場合があります) |
| 月次・年次決算 | 月次試算表の作成、月次決算の早期化、年次決算の補助までを支援します |
サービスによって対応範囲は異なり、記帳と請求・支払までを担う事業者もあれば、月次決算の早期化や業務フローの設計まで踏み込む事業者もあります。給与計算そのものは社会保険労務士の独占業務ではないため対応する事業者が多い一方、社会保険関係の手続代行や賃金台帳などの法定帳簿の作成は社会保険労務士の独占業務となるため、別途の連携が必要になる点に注意が必要です。
税理士の独占業務との線引きと、月次決算をどこまで頼めるか
押さえたいのが、税理士の独占業務との線引きです。税務代理(申告の代理)・税務書類の作成・税務相談の3つは税理士法(第2条)で税理士業務と定められ(出典:税理士法 第二条(税理士の業務)|e-Gov法令検索)、無資格者がこれらを業として行うことは同法第52条で禁じられています。記帳代行や経理処理の代行そのものは税理士業務に当たらないため、記帳や月次決算の補助を委託すること自体は問題ありません。

税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行つてはならない。
出典:税理士法 第五十二条(税理士業務の制限)|e-Gov法令検索
そのため、確定申告や税務書類の作成まで一本化して任せたい場合は、会計事務所や税理士事務所が母体のサービス、または提携税理士と連携できるサービスを選ぶ必要があります。月次決算については、試算表の作成までを担うサービスと、決算整理仕訳や経営数字の取りまとめまで踏み込むサービスがあり、「どこまでを成果物として受け取れるか」を契約前に確認しておくと認識のずれを防げます。
逆に、税理士資格を持たない事業者が「税務まで対応」と安価に謳う場合は注意が必要です。無資格者が税務代理や税務相談に踏み込むこと自体が税理士法違反となり、依頼した側もリスクを負いかねません。税務まで任せたいときは、提携税理士の有無や、税務をどの主体が担うのかを契約前に確認しておきましょう。

重要な補足として、税理士の独占業務は報酬の有無を問わず制限されます(いわゆる無償独占)。「無料相談だから」「実費だけだから」という形でも、無資格者が税務判断に踏み込むことはできません。また、無資格者に税務を委ねて申告に誤りが生じた場合、過少申告加算税や延滞税といった不利益を負うのは納税者自身です。「税務まで対応」を謳うサービスでは、税務を担う税理士・税理士法人の名称と、契約主体(自社が税理士と直接契約するのか、事業者経由なのか)まで確認することをお勧めします。
経理アウトソーシングの費用相場と料金体系
経理アウトソーシングの料金は、委託する業務範囲・月間の取引量・従業員規模によって大きく変動します。料金体系は、毎月一定額を支払う月額固定型、仕訳数や取引件数に応じた従量型、稼働時間に応じた時間単価型に大きく分かれ、これらを組み合わせるサービスもあります。
料金体系の3つのタイプ
月額固定型は委託範囲が明確な場合に予算を立てやすく、従量型は取引量の少ない事業者がコストを抑えやすい特徴があります。時間単価型は、オンラインアシスタント系のサービスに多く、月あたりの稼働時間枠を購入して経理を含む幅広い業務を依頼する形態です。多くのサービスが料金を公開せず「個別見積もり」としているのは、対応業務の範囲・月間取引量・従業員数・クラウド化の状況によって工数が大きく変わるためです。
委託範囲・企業規模で見る費用相場の目安
正確な金額は見積もりによりますが、委託範囲と企業規模を軸にすると、おおよその相場感は次のように整理できます。あくまで目安であり、取引量やクラウド会計の整備状況によって上下する点にご留意ください。
| 主な委託範囲 | ||
|---|---|---|
| 月額3万円〜10万円台前半 | 記帳代行を中心に、請求書発行や経費精算など一部の定型業務を委託する範囲。取引量の少ない小規模事業者・スタートアップ向け | 月額固定型・従量型(取引件数ベース) |
| 月額10万円台〜20万円台 | 記帳に加えて請求・支払・経費精算・月次試算表の作成まで含む範囲。専任経理が手薄な中小企業がまとめて任せるケース | 月額固定型(委託範囲で段階設定) |
| 月額30万円〜数十万円以上 | 月次・年次決算や複数拠点・連結を含む広範な業務、または常駐・専任チームによる対応。中堅・大手企業や上場準備企業向け | 個別見積もり(常駐工数・業務量で算定) |
料金体系は提供形態タイプによっても傾向が分かれます。オンラインアシスタント型では「月30時間で月額10万円台」のような稼働時間ベース、会計事務所・税理士事務所型では決算料を含む月額、大手向け総合経理BPO型では業務量に応じた個別見積もりが中心です。各サービスの具体的な料金は、後述の比較表と個別紹介で整理しています。
料金を公開している主要サービスの最低月額(早見)
上記の相場帯はあくまで目安です。実際に料金を公開しているサービスの最低月額を、最小構成で何を含むかとあわせて並べると、相場帯のどのあたりに位置するかがつかみやすくなります。下限はあくまで最小構成・特定条件での金額で、委託範囲や取引量が増えれば上振れする点にご留意ください。
| サービス名 | ゼロ経理 | UPSIDER AI経理 | Wheat Accounting | ロコアシ | Tenbook | i-STAFF | スマート経理 | Remoba経理 | CASTER BIZ accounting |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 最低月額 | 3,980円〜 | 9,480円〜 (税込10,428円・Core年払い) | 30,000円〜 | 45,000円〜 (月10時間) | 50,000円〜 (決算料込み) | 81,000円〜 (税抜・月30時間) | 150,000円〜 (スタンダード) | 180,000円〜 (12ヶ月プラン) | 225,000円〜 (税抜) |
| 最小構成に含む主な範囲 | 記帳代行が中心(業務内容に応じ追加費用) | 記帳〜月次決算レポート(AI+人) | 記帳〜月次決算(顧問税理士は維持) | 請求書・資金繰り表など経理を含む間接業務(稼働時間枠) | 記帳〜決算・法人税申告まで一本化 | 記帳・請求・支払代行など経理を含む間接業務(稼働時間枠) | 会計入力〜請求・支払・給与・試算表作成まで一気通貫 | 請求〜入金確認・経費精算・支払・月次決算 | 記帳・債権債務・月次/年次・税理士対応まで |
低価格帯は記帳代行を中心とした最小構成、高価格帯は月次決算や税務まで含む広い範囲、という対応関係が読み取れます。料金を公開していないサービスも多く、その場合は委託範囲・取引量を伝えて個別見積もりを取る必要があります。各サービスの料金の考え方は、後述のタイプ別比較表と個別紹介で確認できます。
経理アウトソーシングを導入するメリット
経理アウトソーシングの導入は、単なる人員の代替にとどまらず、業務の安定化や経営判断のスピードにも影響します。主なメリットを3つの観点で整理します。
人手不足の解消と属人化の防止
採用が難しい経理人材を確保せずに業務を回せるため、人手不足を直接的に解消できます。専門チームが複数人で対応する体制であれば、担当者の退職や休職で業務が止まるリスクを抑えられ、業務が一人に集中する属人化も避けられます。引き継ぎ資料が整備されることで、社内に処理の標準が残る効果も期待できます。
自走できる経理人材を新たに採用するには、相応の人件費に加えて教育や管理の負担も生じます。こうした固定費を抱え続けるリスクを避けつつ、退職や属人化で業務が止まる事態を防げる点が、外部委託の大きな利点です。
コア業務への集中と業務品質の向上
定型的な経理処理を外部に任せることで、社内の人材を経営分析や資金繰り、事業計画といった付加価値の高い業務に振り向けられます。経理実務に精通した有資格者が処理を担うことで、仕訳の誤りや計上漏れが減り、業務品質の向上につながる点もメリットです。第三者がチェックに入ることで、社内の不正やミスへの牽制効果も働きます。
制度改正への対応負担の軽減
インボイス制度や電子帳簿保存法など、経理に関わる制度改正は近年たびたび行われています。最新の実務に精通した事業者へ委託すれば、改正のたびに社内で情報収集や運用変更の対応をする負担を軽減できます。クラウド会計を前提とするサービスでは、制度対応がシステム側で更新される利点もあります。
経理アウトソーシングのデメリットと注意点
メリットの一方で、外部委託ならではの注意点もあります。事前に把握しておくことで、導入後のミスマッチを避けられます。
社内にノウハウが蓄積されにくい
処理を外部に任せきると、経理のノウハウが社内に残りにくくなります。将来的に内製へ戻す可能性がある場合や、経営者自身が数字を把握しておきたい場合は、業務フローや月次の成果物を社内でも確認できる形にしておくことが重要です。内製化支援を行う事業者を選ぶ、という選択肢もあります。
情報漏えいのリスクと割高になる可能性
取引データや給与情報など機密性の高い情報を外部に預けるため、委託先のセキュリティ体制は必ず確認すべき点です。ISMS(ISO/IEC 27001)やプライバシーマークの取得状況、データの取り扱い範囲を契約前に把握しておきましょう。また、委託範囲が広がるほど費用も増えるため、自社で対応できる部分まで任せてしまうと割高になる可能性があります。
コミュニケーションと経営数字把握の遅れ
外部委託では、社内の担当者に比べて細かな質問や急な依頼への対応にラグが生じることがあります。とくに役割分担が曖昧なまま丸投げすると、月次の数字が手元に届くのが遅れ、経営判断のタイミングを逃すおそれもあります。後述するように、何を社内に残し何を任せるかの設計が、外注の成否を分けます。
経理アウトソーシングの選び方が30秒でわかるタイプ診断
委託したい業務範囲や提供形態の希望、企業規模をもとに、自社に合うタイプとサービスの候補を絞り込めます。次章で詳説する5つの提供形態タイプのうち、どれが自社に向くかを数問の質問で確認でき、検討の出発点となる候補が分かります。
経理アウトソーシングの提供形態タイプと向き不向き
経理アウトソーシングは、提供形態(どのように任せるか)によって大きく5つのタイプに分けられます。任せたい業務範囲や社内体制によって向き不向きが異なるため、まずは自社がどのタイプに近いかを把握しておくと、比較がスムーズになります。

| 特徴 | 向いている企業 | 詳細 | |
|---|---|---|---|
| オンライン経理代行型 | クラウド会計を活用し、記帳〜月次決算をリモートで専門チームに委託 | 既存のクラウド会計を活かし定型経理を任せたい中小企業・スタートアップ | 比較表を見る |
| オンラインアシスタント型 | 経理を含む幅広いバックオフィス業務を時間枠で柔軟に委託 | 経理以外の総務・人事業務もまとめて軽くしたい少人数企業 | 比較表を見る |
| 会計事務所・税理士事務所型 | 記帳から税務申告まで税務をワンストップで委託 | 経理外注と税務顧問を一本化したい企業 | 比較表を見る |
| 大手向け総合経理BPO型 | 有資格者チームが大規模・複雑な経理を常駐・訪問も含めて受託 | 数百名規模・上場準備・連結決算など高度な対応が必要な企業 | 比較表を見る |
| 特定業務特化型 | 請求・債権管理など特定業務だけを切り出して委託 | まず請求や経費など一部業務だけ負荷を下げたい企業 | 比較表を見る |
オンライン経理代行型(クラウドで委託)
クラウド会計ソフトを活用し、記帳・請求・支払・経費精算・月次決算などをリモートで代行するタイプです。既存のクラウド環境を活かしながら定型経理を任せられ、オンライン完結で全国どこからでも依頼できます。専任経理が手薄な中小企業やスタートアップが、まとめて経理を委託したい場合の有力な選択肢です。
オンラインアシスタント型(幅広い業務を委託)
経理に限らず、総務・人事・営業事務などのバックオフィス業務をまとめて、月あたりの稼働時間枠で委託するタイプです。経理の業務量がそれほど多くなく、ほかの間接業務もあわせて軽くしたい少人数の企業に向きます。柔軟に依頼内容を変えられる一方、月次決算など高度な経理は対応範囲を事前に確認しておくと安心です。
会計事務所・税理士事務所型(税務までワンストップ)
会計事務所や税理士事務所が母体となり、記帳から月次決算、税務申告までをワンストップで対応するタイプです。経理の外注と税務顧問を一本化でき、決算・申告まで一貫して任せたい企業に向きます。税務の専門家が直接関与するため、税務リスクの相談まで含めて対応できる点が強みです。
大手向け総合経理BPO型(常駐・訪問にも対応)
有資格者や上場企業の経理経験者を擁するチームが、大規模・複雑な経理業務を受託するタイプです。常駐・訪問とリモートを組み合わせ、複数拠点や連結決算、IFRS対応など高度なニーズにも応えます。数百名規模の企業や上場準備企業など、シェアードサービス的に経理機能を委託したい場合に適しています。
特定業務特化型(請求・債権管理だけ切り出す)
請求書の発行・送付・入金消込・督促、あるいは経費精算といった特定の業務だけを切り出して委託するタイプです。経理全体を任せるのではなく、負荷の大きい一部業務だけを外部化したい企業に向きます。請求業務に特化したサービスでは、与信や未回収リスクの保証まで含む形態もあり、債権管理の安定化につながります。
外注ではなく自社で請求・回収を効率化したい場合は、消込や督促を自動化するシステムという選択肢もあります。委託と内製を比べたい方は、以下の記事で各サービスの機能・選び方を確認できます。
失敗しない経理アウトソーシングの選び方
タイプの当たりがついたら、具体的な比較ポイントで候補を絞り込みます。料金だけで決めると、対応範囲やセキュリティで後悔することがあります。次の4つの観点を押さえておきましょう。
対応業務範囲と業務量の変動への対応で見る
自社が任せたい業務をカバーしているかをまず確認します。記帳だけで十分なのか、請求・支払・月次決算まで必要なのかを整理し、契約後に範囲を広げられる柔軟性があるかも見ておきましょう。繁忙期や事業拡大で業務量が増えたときに、スポットで増員や範囲拡大に対応できるかも重要な判断材料です。
提供形態と対応企業規模(中小/中堅・大手)で見る
オンライン完結で良いのか、対面や常駐が必要なのかは、社内体制によって変わります。あわせて、サービスが想定する企業規模も確認しましょう。小規模事業者向けに低価格で記帳を担うサービスもあれば、数百名規模・上場対応を前提とする総合BPOもあり、規模が合わないと費用や対応品質のミスマッチが生じます。
自社の状況からタイプの当たりをつけるなら、顧問税理士を変えずに経理実務だけ手厚く任せたい中小企業はオンライン経理代行型、経理以外の間接業務もまとめて軽くしたい少人数企業はオンラインアシスタント型、決算・税務まで一本化したい企業は会計事務所・税理士事務所型、数百名規模・連結決算など高度な体制が必要な企業は大手向け総合経理BPO型が出発点になります。
クラウド会計ソフト連携・税理士/月次決算連携で見る
すでにfreeeやマネーフォワードなどのクラウド会計を使っている場合、それを継続利用できるかは要確認です。指定ソフトしか対応しない事業者もあるため、既存環境を活かせるかで移行コストが変わります。また、税務申告まで一本化したいなら税理士との連携体制を、月次決算まで頼みたいならどこまでを成果物として受け取れるかを確認しておきましょう。
これから会計ソフトを導入する、あるいは外注を機に見直したい場合は、各ソフトの料金や対応範囲を整理した以下の記事もあわせてご覧ください。委託先選びと並行して、自社に合う会計基盤を検討する材料になります。
セキュリティ・情報漏えい対策(ISMS/Pマーク等)で見る
経理データは機密性が高いため、委託先の情報セキュリティ体制は妥協できないポイントです。ISMS(ISO/IEC 27001)やプライバシーマークの取得状況、アクセス権限の管理、データの保管場所や通信の暗号化などを確認しましょう。認証の有無だけでなく、実際の運用ルールやデータの取り扱い範囲を契約書で明文化できるかも見ておくと安心です。
「丸投げ」で失敗しないための任せ方・役割分界の設計
経理アウトソーシングで後悔するケースの多くは、サービスの良し悪しよりも「任せ方」に原因があります。すべてを丸投げした結果、月次の数字が手元に届くのが遅れ、資金繰りや経営判断に支障が出るという失敗は珍しくありません。外注を成功させるには、何を委託し、何を社内に残すかを設計することが欠かせません。
具体的には、支払の最終承認や売上・利益の数字を経営者が把握する役割は社内に残し、証憑の整理や仕訳入力、消込などの定型処理を委託する、といった線引きが基本です。委託後も月次決算のスケジュールを取り決め、数字を受け取るタイミングを固定しておくと、経営判断の遅れを防げます。あわせて、誰がどの情報をどの手段で共有するかを決めておくことで、コミュニケーションのラグや認識のずれも抑えられます。

特定の人物に業務を丸投げした結果、業務を委託した従業員や外部委託先による不正が発生し、資金を横領されるケースは、特に零細企業では起こり得るリスクです。横領などの不正を防止する基本は、「記録(記帳)」と「資産の管理・支払実行」の権限を同一人物に集中させないことです。例えば、ネットバンキングの承認権限、届出印、キャッシュカードなどは社内で管理し、委託先には口座の参照権限や振込データの作成権限までに限定することが望ましいでしょう。また、振込を実行する前には、必ず社内で承認を行う運用を徹底することも重要です。このような職務分離を、契約条項とシステム上の権限設定の両面から担保しておくことで、不正リスクを大きく低減できます。

導入初期は、業務フローの可視化とマニュアル化を委託先と一緒に進めると、属人化の解消とノウハウの社内保持を両立しやすくなります。内製化支援を掲げる事業者であれば、将来的に自社へ戻す選択肢も残せます。
実際に起きた「丸投げ」の失敗例から学びたい方は、情報漏えい・請求遅延・コスト超過といった典型的なつまずきと対策をまとめた以下の記事も参考になります。
【比較表】経理アウトソーシングサービス一覧
ここからは、主要な経理アウトソーシング19サービスを提供形態タイプ別に比較します。対応業務範囲・提供形態・対応企業規模・クラウド会計連携・料金体系などを横並びで確認し、気になるサービスは次章の個別紹介もあわせてご覧ください。
【タイプ別比較表】オンライン経理代行型
| サービス名 | Wheat Accounting | マネーフォワード おまかせ経理 | Remoba経理 | CASTER BIZ accounting | メリービズ バーチャル経理アシスタント | BackofficeForce | UPSIDER AI経理 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 記帳・請求書作成・支払・経費精算・給与計算・月次決算 | 記帳・請求・支払・給与計算・月次試算表・財務コンサル (税務申告は対象外) | 請求書発行・入金確認・経費精算・支払・月次決算・確定申告補助 | 経費精算・請求・支払・記帳・債権債務・月次/年次・税理士対応 | 経費精算・仕訳入力・請求書発行・売掛買掛管理・月次決算・クラウド会計導入支援 | 経理・財務・労務 (記帳・支払消込・請求・給与計算ほか) | 記帳・請求書発行・証憑整理・振込補助・月次決算レポート |
| 月次決算 | ● | ●(月次試算表 最短5営業日) | ● | ● | ● | ●(月締め処理) | ●(月次経営レポート) |
| クラウド会計連携 | ●(クラウド・オンプレ両対応) | ●(マネーフォワード クラウド) | ●(freee・マネーフォワード・弥生ほか多数) | ●(freee・マネーフォワード) | ◎(40種類以上に対応) | ●(利用中システムに合わせ対応・制約なし) | △(freee会計連携) |
| 対応企業規模 | 中小・スタートアップ (年商数千万〜100億円) | 中小企業 | 中小〜中堅 (従業員15〜50名想定) | 中小〜大企業 (従業員20名以下〜200名以上) | スタートアップ〜上場企業 | 中小企業 | 中小・スタートアップ |
| 初期費用 | 要問い合わせ (初月にフロー構築費用) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | なし |
| 月額費用 | 30,000円〜 | 個別見積もり (例: 従業員5名で月10万円〜・税抜) | 180,000円〜(12ヶ月プラン) | 22.5万円〜68万円/月(税抜) | カスタマイズ見積もり (要問い合わせ) | 要問い合わせ (月次でプラン変更可・最短2カ月契約) | 9,480円〜 (税込10,428円・Coreプラン年払い時) |
| セキュリティ認証 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | ●(プライバシーマーク・キャスター本体) | 要確認 | 要確認 | 要確認 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
【タイプ別比較表】オンラインアシスタント型
| サービス名 | ロコアシ | HELP YOU経理プレミアム | i-STAFF(アイスタッフ) |
|---|---|---|---|
| 経理対応範囲 | 請求書・見積・資金繰り表等 (記帳・決算など中核工程の対応深度は要確認) | 記帳〜決算・経営判断サポート(Advance) | 記帳代行・請求書作成・支払い代行・経費精算・クラウド会計導入サポート (決算・税務は対応深度を要確認) |
| 対応業務 | 経理を含む幅広いバックオフィス (生成AI+人材のハイブリッド) | 経理特化メニュー (バックオフィス全般も同一窓口で) | 経理を含む幅広いバックオフィス (秘書・人事・営業事務ほか) |
| 対応企業規模 | 小規模・少人数企業 | 小規模〜中小企業 | 小規模・少人数企業 |
| 初期費用 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 45,000円〜(スモール10時間) | 10万円〜 (経理プレミアム単独料金は要問い合わせ) | 81,000円〜114,000円 (税抜・30時間/月、契約期間で変動) |
| 最低契約期間 | 3ヶ月 | 6ヶ月 (スポットは1ヶ月〜) | 3ヶ月〜 (プランによる) |
| 無料トライアル | なし (相談ベースで開始) | 要問い合わせ | あり(3時間お試し) |
| セキュリティ認証 | 要確認 | 要確認 | 要確認 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト |
【タイプ別比較表】会計事務所・税理士事務所型
| サービス名 | Tenbook(テンブック) | Bricks&UKアウトソーシング | スマート経理 | ゼロ経理 |
|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 記帳・月次・決算・法人税/消費税申告 | 記帳・請求書発行・売掛/買掛・入金消込・振込代行・給与振込・資金繰り表 | 会計入力・請求・支払・給与・社保手続き・試算表作成まで一気通貫 | 記帳代行・請求書・給与計算・月次/決算 |
| 税務申告対応 | ◎(公認会計士・税理士が自社対応) | △(母体の税理士法人Bricks&UKと連携) | △(税理士法人グループと連携・顧問税理士対応) | △(必要に応じ税理士が対応・範囲は要確認) |
| 専門家体制 | 公認会計士・税理士+原則3名チーム | 税理士法人Bricks&UK母体・チーム制 | 簿記2級以上のスタッフ・税理士法人グループ母体 | 公認会計士・税理士が監修/管理 |
| クラウド会計 | 自社「10book」を無料提供 | ●(クラウド会計に対応・既存ソフト活用可) | △(freee導入支援。他ソフトの対応可否は要確認) | ●(クラウド会計+チャット連携・対応ソフトは要確認) |
| 対応企業規模 | 中小企業 (売上15億円以下を想定) | 中小・ベンチャー (従業員150名以下が主対象) | 中小〜中堅企業 | 中小企業・個人事業主 |
| 初期費用 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要確認 |
| 月額費用 | 50,000円〜(決算料込み・状況に応じ見積もり) | 都度見積もり (サービス単位の件数別段階制) | 15万円〜/月(スタンダード)、30万円〜/月(エキスパート) | 月3,980円〜 (業務内容により追加費用) |
| セキュリティ認証 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
【タイプ別比較表】大手向け総合経理BPO型
| サービス名 | CSアカウンティング | ビジネスブレイン太田昭和(BBS)経理・財務BPO | NOC経理アウトソーシング | パソナ 経理・会計アウトソーシング |
|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 会計・経理・税務+人事・労務をワンストップ | 日常会計〜月次・年次決算・連結決算・IFRS決算・税務支援・財務分析 | 記帳・仕訳/売掛金・買掛金管理/経費精算/月次・決算(BS/PL作成)/請求書発行発送 | 伝票入力・経費精算・売掛/買掛管理・支払処理・決算データ作成・証憑スキャニング等 |
| 連結決算対応 | ● | ◎(IFRS連結決算に対応) | △(決算業務に対応・連結の標準範囲は要確認) | △(決算データ作成。連結の標準範囲は要確認) |
| 対応企業規模 | 中小企業〜上場企業・グループ会社 | 上場・非上場・ホールディングス・外資系日本法人 | 中堅〜大手 (管理部門BPOの大規模事業者) | 中堅〜大手 (全国23拠点・複数拠点集約に対応) |
| 提供形態 | BPO(有資格者中心・約150名体制) | 会計士参画BPO(BPOセンター運用) | BPOセンター運用 (常駐・テレワーク化支援の実績あり) | BPO+人材派遣・ユニット派遣(オンサイト/オフサイト) |
| セキュリティ認証 | ●(ISO/IEC 27001・27017) | 要問い合わせ | ●(ハイセキュアなBPOセンター運用) | 要問い合わせ |
| 料金 | 要お問い合わせ (業務量に応じた変動費型) | 要お問い合わせ (個別見積もり・事前業務調査は有料) | 要問い合わせ (業務範囲・量に応じたカスタマイズ見積) | 要お問い合わせ (業務範囲・契約形態に応じた個別見積もり) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
【タイプ別比較表】特定業務特化型
これまでの経理代行全般の比較軸とは異なり、ここからは請求業務(請求書発行〜回収)に絞った比較軸で見ていきます。経理全体ではなく、与信・回収など負荷の大きい一部業務だけを切り出したい場合の選択肢です。
経理アウトソーシングサービスおすすめ19選
比較表で気になったサービスの詳細を、提供形態タイプ別に紹介します。各サービスの特徴・対応範囲・料金の考え方を整理しているので、資料請求や問い合わせの前の絞り込みにお役立てください。
オンライン経理代行型のサービス
クラウド会計を活かして記帳から月次決算までをリモートで任せたい、中小企業・スタートアップに向くサービスです。タイプ内では、月額費用の安さで選ぶか、利用中の会計ソフトを変えずに使えるか、大企業規模まで対応できるか、AIで手間を最小化したいか、といった軸で各社の違いが分かれます。下の各社の料金・対応範囲を見比べる際の手がかりにしてください。
1. Wheat Accounting(株式会社Wheat)

株式会社Wheatが提供する、スタートアップ・スモールビジネス向けの経理アウトソーシングです。記帳・請求書作成・支払・経費精算・給与計算・月次決算まで経理部門業務全般を代行し、クラウド会計の導入や業務プロセスの設計といった「仕組みづくり」と継続運用を併せて担う点を訴求しています。
料金はスモール30,000円〜・スタンダード40,000円〜・アドバンス60,000円〜の月額3プランで、年商規模・従業員数に応じて選べます。導入前に45分間の無料相談、契約後に約1ヶ月のテスト運用期間が設けられているほか、月次決算は資料提出完了から概ね10〜15営業日で対応します。
担当者個人ではなくチームでマニュアルを作成・運用するため、担当交代があっても業務が継続しやすい体制です。自社で利用中の顧問税理士を維持したまま導入できるため、税務の委託先を変えずに経理実務だけを外部化したい企業に向きます。
業務フローの見直しによってどの程度のコスト効果が出るのか、同社の佃誠吾氏は具体的な導入事例を挙げています。

コスト面で大きく効果が出た事例としては、売上高3億円規模のお客様で、従来、派遣社員3名体制で月額約80万円を要していたバックオフィス業務を当社が引き継ぎました。業務フローをゼロベースで見直した結果、月額20万円以下での運用を可能にし、約75%のコスト削減に成功。単なるコストダウンに留まらず、アウトプットの品質改善も同時に果たした好例です。
2. マネーフォワード おまかせ経理(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが2025年6月に提供を開始した、中小企業向けの経理アウトソーシングです。マネーフォワード クラウド(会計・請求書・経費・給与など)の導入支援から、記帳・支払・請求・給与計算といった実務代行、業務フローの設計までを一括で委託できます。経理BPOの実務はグループ会社の株式会社キャシュモが担う体制です。
料金は業務量に応じた個別見積もりで、公式が示す例として従業員5名規模で月額10万円(税抜)が提示されています。記帳代行に加えて月次試算表を最短5営業日で提供し、無料相談から運用開始までは最短2ヶ月を目安にサポートします。
注意点として、決算申告などの税務業務はサービスの対象外で、必要な場合はマネーフォワード公認メンバーの税理士を紹介する形をとります。ツール選定と運用代行を分離せず、クラウド導入から実務まで一気通貫で任せたい企業に適しています。
3. Remoba経理(株式会社Enigol)

株式会社Enigolが運営するリモートバックオフィスサービス「Remoba」シリーズの経理特化メニューです。請求書発行・入金確認から経費精算、支払業務、月次決算までを完全オンラインで委託でき、専属コンサルタントと複数のオンラインワーカーがチームで業務を担います。
月額費用は6ヶ月プランで20万円〜(従業員15名以下を想定)、12ヶ月プランで18万円〜(従業員15〜50名を想定)です。マネーフォワード・freee・弥生・勘定奉行クラウドなど主要な会計ソフトに加え、楽楽精算やTOKIUMといった経費精算ツールとも連携できます。
原則として利用中の会計ソフトを変更せずに運用できるため、既存の業務基盤を保ったまま経理だけを外部化したい企業に向きます。タスク管理ツール上で進捗と会計データをリアルタイムに確認できる点も特徴です。
4. CASTER BIZ accounting(株式会社キャスター)

東証グロース上場の株式会社キャスターが運営する、完全リモートの専門チームによるオンライン経理代行です。オンラインアシスタント「CASTER BIZ」シリーズの経理特化ブランドにあたり、経理部の新規立ち上げから大企業の業務アウトソーシングまで対応します。
対応業務は経費精算・請求・支払・記帳・債権債務管理・月次/年次処理・税理士対応まで幅広く、freee・マネーフォワード クラウドと連携します。月額費用は22.5万円〜68万円(税抜)の範囲で、従業員規模と依頼業務量に応じて見積もる方式です。
2025年6月には税理士事務所・税理士法人向けの派生プラン「CASTER BIZ accounting for 税理士法人」も提供を開始しています。会計事務所自体が記帳業務を外部に移管する用途にも対応する点が、他のオンライン経理代行と異なる特徴です。
5. メリービズ バーチャル経理アシスタント(メリービズ株式会社)

メリービズ株式会社が提供する、全国に登録するプロ経理人材がオンラインの専属チームとして経理業務を代行するサービスです。経費精算・仕訳入力・請求書発行・売掛買掛管理・月次決算のほか、クラウド会計導入支援や経理業務改善のコンサルティングにも対応します。
料金は委託する業務の内容・量に応じた完全カスタマイズ型の個別見積もりで、必要な業務だけを切り出して依頼できます。簿記2級以上・実務経験を持つスタッフ複数名とディレクターでチームを組成するため、担当者の退職や長期休暇があってもサービスを継続しやすい体制です。
対応する会計ソフトはfreee・マネーフォワード・勘定奉行・弥生・OBIC7など40種類以上に及びます。東証プライム上場企業から中堅・中小・スタートアップまで幅広い規模を対象としており、利用中の会計環境に合わせて委託したい企業に向きます。
6. BackofficeForce(BackofficeForce株式会社)

BackofficeForce株式会社が提供する、経理・財務・労務を中心としたバックオフィス業務を代行・構築するクラウド型の支援サービスです。記帳代行や消込、月締め処理から、請求・支払い管理、給与計算までをカバーし、業務プロセスの可視化やマニュアル作成による属人化の解消まで踏み込む点を訴求しています。
契約は最短2カ月から可能で、月ごとにプランを変更できる柔軟な設計です。契約時間を超過した分は時間単価の1.3倍で精算する料金体系を公式が明示しており、繁忙期の変動にも対応します。利用中のSaaS・会計システムに制約なく合わせられるため、システムの入れ替えを伴いません。
代表が公認会計士で、公式の品質ページに公認会計士と税理士が運営に関与する体制が明記されています。単なる作業代行にとどまらず、業務の仕組み化まで含めて委託したい企業に向く選択肢です。
7. UPSIDER AI経理(株式会社UPSIDER)

株式会社UPSIDERが2025年6月に正式提供を開始した、AIと人のオペレーションを組み合わせて記帳から月次決算までを一気通貫で代行する経理BPOです。法人カードなど同社の他事業とは独立したサービスで、領収書・請求書を送付すれば、仕訳・請求・振込補助・証憑整理・月次経営レポート作成までを委託できます。
証憑の読み取り・データ処理をAIが担い、会計のプロがチェック・監修する二重チェック体制をとります。料金は初期費用なしで、Coreプランの年払い時で月額9,480円〜(税込10,428円)と、本タイプのなかでは小規模な事業者でも始めやすい価格帯から用意されています。
2025年8月にはfreeeのAI BPOパートナー第一号として認定され、freee認定アドバイザーの会計事務所を介して提供する経路も持ちます。証憑を送るだけで運用が回る「丸投げ」型を、できるだけ手間とコストを抑えて始めたい企業に向きます。
オンラインアシスタント型のサービス
経理に加えて総務・人事などの間接業務もまとめて軽くしたい、少人数の企業に向くサービスです。
8. ロコアシ(株式会社ロコタビ)

株式会社ロコタビが提供する、生成AIとバックオフィス人材を組み合わせて間接業務を代行するオンラインアシスタントです。経理では請求書・見積書の作成や資金繰り表の作成などに対応し、人事・採用・秘書・リサーチといった経理以外の業務も同じ窓口から依頼できます。
専任のディレクターが窓口となり、生成AIとアシスタントへ業務を割り振る体制のため、依頼側はオペレーション設計の負担を抑えられます。初期費用は0円で、料金は月10時間のスモール45,000円/月から始められ、未消化分は翌月へ繰り越せます。最低契約期間は3ヶ月です。
記帳や月次・年次決算といった経理の中核工程の対応範囲は要問い合わせのため、任せたい業務がどこまで含まれるかは事前に確認しておくとよいでしょう。経理だけでなく幅広い間接業務を小さく始めたい少人数の企業に向きます。
自社で経理担当を採用する場合との違いについて、株式会社ロコタビの浅井聖一氏は、選定時に判断軸となる点を次のように整理しています。

まず立ち上げ速度です。私たちにはノウハウやロールモデルの蓄積がありますので、契約から平均1週間程度で稼働開始できます。自社採用の場合は、人を採用して、構築して、検証してというプロセスが必要ですので、そこに大きな差があります。次にコスト面です。ロコアシは変動費として利用できます。自社採用の場合は給与だけでなく社会保険料や各種税金など固定費がかかりますし、繁閑に応じた増減もできません。3つ目は業務の幅です。私たちはAI活用のノウハウを持った人材がチームとしてワンストップで多様な業務に対応できます。自社採用の場合は担当者個人のスキルに依存しやすいという違いがあります。
9. HELP YOU経理プレミアム(株式会社ニット)

株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシング「HELP YOU」の経理特化メニューです。記帳・データ入力・経費精算・請求書発行といった日常経理を担う「Basic」と、経理コンサルティングや資金繰り表作成・月次/年次決算・経営数値分析まで対応する「Advance」の2段階で構成されています。
経理を担当するアシスタントは日商簿記2級以上を保有した経理実務経験者とされ、入力代行にとどまらず経営判断のサポートまで段階的にカバーできる点が特徴です。会計ソフトはfreeeへのデータ入力・確認を得意とすると公式に記載されています。
体制はチーム・1名専属・コンサルタント+実務から選べ、経理以外の営業事務や秘書業務も同じ窓口で追加発注できます。経理プレミアム単独の月額料金は公式に明示されていないため、料金や対応範囲は問い合わせて確認することが望まれます。
10. i-STAFF(株式会社ビープラスト)

株式会社ビープラストが運営するオンライン秘書サービスです。経理では記帳代行・請求書作成・振込や支払いの代行・経費精算・クラウド会計ツールの導入サポートに対応し、秘書・人事・Webサイト運用・営業アシスタントなど複数の業務を1契約の稼働時間枠内で横断的に依頼できます。
領収書や名刺などを郵送して整理・ファイリングを委託できるオフライン業務への対応は、完全オンライン型との差別化要素です。料金は30時間/月を基準に、契約期間が長いほど月額単価が下がる3プラン制で、税抜81,000円〜114,000円(12ヶ月のプレミアム〜3ヶ月のライト)です。3時間のお試しができる無料トライアルも用意されています。
決算書作成や税務申告の対応可否・対応する会計ソフト名は公式に明示されていないため、経理の深い工程まで任せたい場合は事前確認が必要です。経理専任を雇うほどではない少量の業務が複数領域に分散している企業に向きます。
会計事務所・税理士事務所型のサービス
記帳から決算・税務申告までを一本化したい、税務まで含めて任せたい企業に向くサービスです。
11. Tenbook(シンアカウンティングサービス株式会社)

シンアカウンティングサービス株式会社が提供する、記帳から決算・税務申告までをオンラインで完結できる経理アウトソーシングです。代表が公認会計士・税理士の資格を持ち、記帳代行・月次処理・決算書作成・法人税申告までを一貫して任せられます。
契約者には自社開発のクラウド会計ソフト「10book」を無料で提供し、金融機関データの自動取得や請求書発行、債権・債務管理までソフト上で扱えます。原則3名のチーム体制で対応するため、担当者の不在による業務停止を抑えられる点も特徴です。
経理代行プランの料金は初期費用0円・月額50,000円〜(状況に応じて見積もり)で、決算料は月額に含まれます。売上15億円以下の中小企業を想定した体制で、資料共有・相談はオンラインで全国対応します。
12. Bricks&UKアウトソーシング(株式会社Bricks&UK Outsourcing)

税理士法人Bricks&UKを母体とする株式会社Bricks&UK Outsourcingが提供する、従業員150名以下の中小企業・ベンチャーを主対象とした経理アウトソーシングです。税務スタッフが在籍するチーム体制で、記帳代行から経理業務を受託します。
記帳や会計ソフト入力にとどまらず、請求書発行・売掛/買掛管理・入金消込に加え、ネットバンキングでの振込代行や給与振込まで対応範囲に含む点を訴求しています。資金繰り表の作成や経理DX支援も提供します。決算・税務申告は母体の税理士法人が担う構成のため、税務まで含めて任せたい場合は連携範囲の確認が望まれます。
料金はサービス単位の件数別段階制で、業務量に応じた都度見積もり方式です。後払い制で最低契約期間を設けておらず、専任窓口1名とチームで対応する運用です。詳細は公式サイトでご確認ください。
13. スマート経理(株式会社M&Tコンサルティング)

株式会社M&Tコンサルティングが運営する、クラウドサービスとチャットツールを活用した非訪問型の経理アウトソーシングです。証憑をスキャンしてクラウドで共有し、チャットでやり取りする運用を基本とし、税理士法人グループを母体とする点を訴求しています。
会計入力・記帳代行に限らず、請求書発行・支払業務・給与計算・社会保険手続き・試算表作成までを一気通貫で請け負います。顧客対応するスタッフは簿記2級以上で、複数人のチーム体制により担当者の急な退職リスクを抑えられる点を強みとしています。
料金は公式サービスページでスタンダードプラン月額15万円〜、資金繰り・融資相談・資産管理を含むエキスパートプラン月額30万円〜と案内されています。業務内容・業務量に応じて変動するため、初回面談での見積もりを確認してください。
14. ゼロ経理(ゼロ株式会社)

ゼロ株式会社が提供する、公認会計士が管理する記帳代行を中心とした経理アウトソーシングです。中小企業・個人事業主を主対象とし、クラウド会計ソフトとチャットを組み合わせてオンラインで全国対応します。
記帳代行のほか、請求書処理・給与計算・月次処理・月次報告などのバックオフィス業務に対応します。記帳代行など基本業務は月額3,980円〜という低価格帯で、業務内容に応じて追加費用が発生する料金体系です。最短1日で利用を開始できると訴求しています。
代表は公認会計士で、会計士が管理する体制を訴求の中心に据えています。決算や税務申告の対応範囲、料金プランの詳細は公式サイトでご確認ください。
大手向け総合経理BPO型のサービス
数百名規模・上場準備・連結決算など、高度で大規模な経理体制を委託したい企業に向くサービスです。
15. CSアカウンティング(CSアカウンティング株式会社)

CSアカウンティングは、会計・経理・税務から給与計算・社会保険手続きまでを一社で受託する経理アウトソーシング事業者です。1990年に本郷公認会計士事務所(現 辻・本郷税理士法人)から独立した会計事務所母体の運営で、約150名のスタッフは公認会計士・税理士・社会保険労務士を中心に構成されています。
記帳・月次/年次決算に加え、連結決算や上場会社向けアウトソーシングのメニューを持ち、上場企業およびそのグループ会社の経理体制にも対応します。会計・経理から人事・労務まで委託先を一本化できるため、複数の事業者へ分割発注する手間を避けたい企業に向きます。
料金は公開されておらず、現状のニーズを把握したうえで個別に見積もりを提示する方式で、要お問い合わせとなります。業務量・スケジュールに応じて稼働する変動費型のコスト構造を採ります。導入実績は2,800社以上(2026年6月時点、公式サイト記載)です。
16. ビジネスブレイン太田昭和(BBS)経理・財務BPO(株式会社ビジネスブレイン太田昭和)

ビジネスブレイン太田昭和(BBS)の経理・財務BPOは、公認会計士・税理士と上場会社経理経験者でチームを組み、会計士がプロジェクトに直接参画する「会計士参画経理BPOモデル」を掲げるサービスです。日常会計から月次・年次決算、連結決算、税務支援、財務分析までを業務範囲とします。
単純定型業務にとどまらず、IFRS決算対応など高度な専門性が求められる業務にも対応可能と明記している点が特徴です。対象企業も上場・非上場・ホールディングス・外資系日本法人まで想定しており、高度な決算業務を委託したい企業の選択肢になります。
料金は個別見積もり型で公開されておらず、要問い合わせです。導入前には現場管理者とのディスカッションやBPOセンター視察を含む無料相談会が用意される一方、対象業務の抽出や概算費用を算出する業務調査は有料と案内されています。
17. NOC経理アウトソーシング(芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社)

NOC経理アウトソーシングは、芙蓉総合リースグループの芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社(FOC、2024年4月にNOCアウトソーシング&コンサルティングから社名変更)が提供する経理BPOサービスです。日次・月次の記帳・仕訳、売掛金・買掛金管理、経費精算といった経理業務全般を代行します。
決算調整仕訳・月次決算・BS/PL作成まで対応し、決算の前工程からのフルアウトソーシングを委託できる点を訴求しています。請求書の発行・発送業務は毎月20万件以上の処理規模を持ち、総務・人事・営業事務など管理部門全般のBPOを手がける1,000人超のスタッフ体制が背景にあります。
料金は固定プランを公開しておらず、業務範囲・量に応じたカスタマイズ見積もりで、要問い合わせです。問い合わせ窓口は電話(平日9:00〜17:30)と資料請求フォームが用意されています。
18. パソナ 経理・会計アウトソーシング(株式会社パソナ)

株式会社パソナの経理・会計アウトソーシングは、伝票入力・経費精算・売掛金/買掛金管理・支払処理・決算データ作成・証憑スキャニングなどを受託するBPOサービスです。人事・労務や総務を含む全13業務領域をカバーする同社のBPO・アウトソーシングサービスのうち、経理・財務領域として提供されています。
人材派遣を祖業とする提供形態が特徴で、顧客事業所内のオンサイトと全国のBPOセンターでのオフサイトを、業務委託・ユニット派遣・人材派遣と組み合わせて提案します。RPAやAI-OCRを使った定型業務の自動化支援もメニューに含みます。BPOサービス全体では全国23拠点のセンターを展開しています。
料金は公開されておらず、業務調査・プロセス設計を経て体制を構築する個別見積もり型で、要お問い合わせです。問い合わせ窓口は電話(平日9:00〜17:30)と資料ダウンロードが用意されています。
特定業務特化型のサービス
請求・債権管理など負荷の大きい特定業務だけを切り出して委託したい企業に向くサービスです。
19. 請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

株式会社ROBOT PAYMENTが提供する、企業間(BtoB)取引の請求業務に特化した経理アウトソーシングです。与信審査・請求書の発行と送付・代金回収・入金消込・督促までの一連の業務を代行し、請求から回収までをまとめて任せられます。
特徴は、自社審査で与信を通過した適格債権について売掛金を100%保証する点です。回収不能による損失を避けられるため、請求・回収にかかる工数の削減と貸し倒れリスクの回避を同時に進めたい企業に向きます。
手数料は、各社の取引商材・金額・販売方法に応じて個別に算出される料率で、公式サイトでは1.0%からと案内されています。導入時には専任担当による3か月間の支援が用意され、初期設定や既存データの登録までフォローを受けられます。具体的な料金は要お問い合わせとなります。
まとめ
経理アウトソーシングは、人手不足や属人化を解消しながら、経理の品質と事業のスピードを高める手段です。選定の出発点は、記帳だけを任せたいのか、月次決算や税務まで頼みたいのかという「委託したい業務範囲」を定めることにあります。
そのうえで、オンライン完結か常駐が必要か、税務まで一本化したいか、既存のクラウド会計を活かせるか、セキュリティ体制は十分かといった観点で候補を絞り込みます。料金は委託範囲と取引量で大きく変わるため、複数社の見積もりを比較するのが確実です。丸投げにせず、社内に残す役割と任せる業務を設計しておくことが、外注を成功させる鍵となります。
本記事の比較表と診断ツールを活用し、自社の規模と任せたい範囲に合うサービスの資料を取り寄せて、具体的な検討を進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 経理代行と経理アウトソーシングの違いは何ですか?
どちらも経理業務を外部に委託する点では同じで、明確な定義の境界はありません。実務上のニュアンスとしては、「経理代行」は記帳・請求・支払など個別業務の代行を含む広めの呼び方として、「経理アウトソーシング」は月次決算や業務フロー設計まで含むより包括的な委託として使われる傾向があります。
検索する言葉で対象が大きく変わるわけではないため、呼び方の違いより「自社が何をどこまで任せたいか」を軸に比較するのが実用的です。
Q. 記帳代行とはどう違いますか?
記帳代行は、仕訳入力や帳簿作成を中心に「記帳」という個別業務を切り出して委託する、対応範囲が狭めのサービスを指します。経理アウトソーシングは記帳に加えて請求・支払・経費精算・月次決算、さらには業務フローの設計まで含む場合があり、対応できる範囲が広い点が異なります。記帳だけを任せたいのか、経理業務をまとめて任せたいのかによって、選ぶべきサービスが変わります。
Q. 経理代行を依頼するのは違法ではないのですか?
記帳代行や経理処理の代行そのものは税理士の独占業務に当たらないため、税理士資格を持たない事業者が経理アウトソーシングとして提供すること自体に問題はありません。
ただし、税務代理(申告の代理)・税務書類の作成・税務相談の3つは税理士法(第2条)で税理士の独占業務と定められており(出典:税理士法 第二条(税理士の業務)|e-Gov法令検索)、無資格の事業者が報酬の有無にかかわらず、行うことはできません。確定申告や税務書類の作成まで一本化したい場合は、会計事務所・税理士事務所が母体のサービスや、提携税理士と連携できるサービスを選ぶ必要があります。
Q. 月次決算や税務申告はどこまで頼めますか?
月次決算は、月次試算表の作成までを担うサービスと、決算整理仕訳や経営数字の取りまとめまで踏み込むサービスがあり、「どこまでを成果物として受け取れるか」はサービスによって異なります。
税務申告(確定申告・税務書類の作成)は税理士の独占業務のため、税理士事務所型のサービスか、提携税理士と連携できるサービスでないと一本化できません。任せたい範囲が決算・税務に及ぶ場合は、契約前に成果物と税務連携の有無を確認しておくと認識のずれを防げます。
Q. どのタイプのサービスを選べばよいですか?
まず「記帳だけを任せたいのか、月次決算や税務まで頼みたいのか」という委託したい業務範囲を整理してください。そのうえで、オンラインで完結してよいか常駐が必要か、税務まで一本化したいか、自社の企業規模はどの程度か、という観点でタイプを絞り込みます。本記事の「タイプ診断」では数問の質問で自社に合う提供形態とサービスを提示しているので、出発点としてご活用ください。
Q. 個人事業主や小規模な会社でも依頼できますか?
依頼できます。取引量の少ない個人事業主・スタートアップであれば、記帳代行を中心に一部の定型業務を委託する範囲で、月額3万円〜10万円台前半が一つの目安です。取引件数に応じた従量型や、必要な業務だけを切り出せるサービスを選べば、小規模でもコストを抑えて利用しやすくなります。まずは記帳と請求・経費精算など負荷の高い業務から部分的に外注する形が、小規模事業者には始めやすい選び方です。
Q. 料金が公開されていないサービスが多いのはなぜですか?
経理アウトソーシングの料金は、対応業務の範囲・月間の取引量・従業員数・クラウド化の状況によって工数が大きく変わるため、一律の料金を提示しにくく、個別見積もりが一般的になっています。同じ「記帳代行」でも取引件数が10件と1,000件では工数がまったく異なるため、自社の実情を伝えて見積もりを取らないと正確な金額は分かりません。相場感をつかんだうえで、複数社に同じ条件で見積もりを依頼するのが確実です。
Q. 複数社から見積もりを取ったほうがよいですか?
料金が個別見積もり中心であることから、最低でも3社程度を同じ条件で比較することをおすすめします。比較する際は金額だけでなく、対応してもらえる業務範囲、月次決算や税務まで頼めるか、既存のクラウド会計を使い続けられるか、セキュリティ体制まで含めて見比べましょう。
多角的に見比べることで、安さだけで選んで後から追加費用が発生する事態を避けられます。本記事の比較表で候補を絞り込み、気になる数社の資料を一括で取り寄せて検討するのが効率的です。
Q. 今使っているクラウド会計ソフト(freee・マネーフォワード)は継続して使えますか?
多くのオンライン型サービスはfreeeやマネーフォワードなどのクラウド会計に対応していますが、指定したソフトしか対応しない事業者もあります。既存環境を活かせるかどうかで移行の手間とコストが変わるため、契約前に「現在利用中のソフトに対応しているか」「アカウントを共有して運用してもらえるか」を必ず確認しましょう。
すでにクラウド会計を導入済みであれば、それを前提に運用できるオンライン経理代行型が移行負担を抑えやすい選択肢です。
Q. 経理データを外部に渡すのが不安です。情報漏えい対策はどう確認すればよいですか?
経理データは機密性が高いため、委託先のセキュリティ体制は妥協できないポイントです。ISMS(ISO/IEC 27001)やプライバシーマークの取得状況、アクセス権限の管理、データの保管場所や通信の暗号化といった基本的な対策を確認しましょう。
認証の有無だけでなく、実際の運用ルールやデータの取り扱い範囲を契約書(秘密保持契約を含む)で明文化できるかも見ておくと安心です。アクセス権を必要最小限に絞れるかどうかも、内部不正のリスクを抑えるうえで重要な確認点です。
Q. 導入後に別のサービスへ切り替えることはできますか?
切り替えは可能ですが、業務フローの引き継ぎや会計データの移行に時間がかかり、その間の業務が滞るリスクもあります。だからこそ、最初から対応範囲・料金・クラウド会計連携・セキュリティを見比べて、自社に合うサービスを選ぶことが重要です。あわせて、委託先と一緒に業務フローを可視化・マニュアル化しておくと、仮に切り替えが必要になった場合でも引き継ぎがスムーズになり、社内にノウハウを残すことにもつながります。
経理アウトソーシングの料金・サービス内容を一括チェック
MCB FinTechカタログでは、経理アウトソーシング各社の最新資料をワンクリックで一括入手できます。委託できる業務範囲や料金体系を横並びで比較し、自社に合う委託先の検討にお役立てください。
MCB FinTechカタログに掲載しませんか?
MCB FinTechカタログでは、掲載サービスを募集しています。決済・金融・バックオフィス領域のソリューションを提供する企業様で、資料請求サイトへの掲載やリード獲得にご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。
















年末調整(所得税法に属する)については、税額の計算を伴うため税理士業務(税務書類の作成等)に該当するとの見解が日本税理士会連合会から示されています。給与計算とセットで年末調整まで委託する場合は、税理士(税理士法人)が関与する体制かを確認しておくと安心です。
一方、賃金台帳の作成は社労士の独占業務であるため、社労士に作成を依頼する必要があります。賃金台帳などの社会保険・労働保険の手続書類の作成・提出代行は社会保険労務士の独占業務であり、こちらも委託先の体制確認が必要です。