「リスク管理ツールを比較したい」
「自社のリスク管理を支援してくれるサービスを知りたい」
事業環境の変化が激しい近年では、情報漏えいや法令違反、業務停止といったリスクを個人の注意や属人的な対応だけで防ぐのは難しい問題となっています。
そこで注目されているのが、リスクの把握から対応状況の管理までを一元化できるリスク管理ツールや支援サービスです。
たとえば「VendorTrustLink」というサービスでは、取引先リスクの可視化や管理を支援するツールとして導入が進んでおり、リスク管理体制を整えたい企業にとって一つの選択肢となっています。
本記事では、リスク管理ツールの種類や特徴を整理し、自社に合った選択肢を検討するためのポイントを解説します。
目次
リスク管理支援の重要性
企業を取り巻くリスクは年々幅が広がっており、個々の担当者に依存した管理では対応しきれません。
法規制の変化やサイバー攻撃、人材・品質面の問題、災害時の事業継続など、これらのリスクを一貫して管理する体制が求められています。
しかし経験や感覚だけに頼る管理では情報が分散しやすく、部門間で認識が揃わないこともあります。
組織としてリスクへの向き合い方を整理し、共通の基準で状況を確認できる支援体制が重要です。
透明性の高いリスク管理体制は、社内外からの信頼性向上にもつながり、事業の安定を支える基盤になります。
リスク管理の重要性と社内での進め方については『リスク管理(リスクマネジメント)が必要な4つの理由|危機管理との違いとリスク管理の進め方』でも詳しく解説しています。
リスク管理ツールとは何か
リスク管理ツールとは組織が抱えるさまざまなリスクを整理し、状況を継続的に可視化できるシステムです。リスクの洗い出しや評価、対応の進捗を共通の基準で扱え、担当者任せになりがちな業務を整えられます。
リスク情報の形式や評価項目、基準が統一されており、誰が入力しても同じ観点で整理されるため、部署ごとの判断軸がばらつきません。情報共有や進捗確認をリアルタイムに行え、優先度の判断もそろえやすくなります。
導入のメリット
リスク管理ツールを導入するメリットは次の6つです。
これらのメリットによって組織全体でリスク状況を把握でき、迷いのない対応を進めるための土台が整います。
リスク管理ツールの基本機能
リスク管理ツールには、次の基本機能が備わっています。
| 基本機能 | 内容 |
|---|---|
| リスク登録(リスク台帳)管理 | リスクの種類・発生要因・影響範囲などを登録し、一元的に管理 |
| リスク評価・スコアリング | 発生の可能性や影響度を基準に評価し、リスクレベルを可視化 |
| 対応策(コントロール)管理 | 対応策の設定、実施状況の管理、効果確認などを継続的に管理 |
| インシデント管理/対応履歴管理 | 発生したインシデントを記録し、対応履歴を蓄積。再発防止策の検討に活用 |
| ワークフロー/承認フロー | リスク評価・対応策・是正措置などの業務プロセスを統一された流れで処理 |
| ダッシュボード/レポーティング | リスク状況や対応状況をグラフ・指標で可視化し、レポート資料として活用 |
| アラート/通知機能 | リスク値の上昇、期限超過、承認待ちなどをリアルタイムで通知し、対応遅れを防止 |
| アクセス権・権限管理 | 部署や役割に応じて閲覧・編集権限を設定 |
サービスによって細かな仕様の違いはありますが、ここで挙げた機能は多くのリスク管理ツールに共通して備わっている基盤部分です。
外部サービスとの違い
リスク管理ツールは日常的なリスク情報の整理や評価、対応状況の管理など、社内での運用を支える仕組みです。
一方、外部サービスは、専門家がリスクの診断や改善提案を行い、運用体制そのものを整えるための支援を提供します。
目的や役割が異なるため、どちらか一方ではなく状況に応じて併用されるケースも多く見られます。
代表的なリスク管理ツールの種類
代表的なリスク管理ツールの種類は以下の3つです。
それぞれ担う役割や想定される利用場面が異なるため、管理したい範囲や求める機能によって選ぶべきツールが変わります。
GRCツール
GRCツールは、ガバナンス・リスク・コンプライアンスの3領域を一体的に管理するためのシステムです。リスク管理に加えて、社内規程の運用やコンプライアンス遵守状況をあわせて管理できる点が特徴です。
ポリシー管理や内部監査、コンプライアンスチェックなど、統制プロセスを全体最適で扱えるよう設計されており、リスクだけでなく組織運営そのものを包括的に管理したい企業に向いています。
金融・製造・医療など、法規制が多い業界で採用されるケースが多く見られます。
ERMツール
ERMツールは、企業全体のリスクを一元的に把握し、経営レベルでの判断に活用するためのシステムです。部門ごとに散在しがちなリスク情報を統合し、全社視点で優先度を整理できる点が特徴です。
リスクの登録・評価に加えて、重大リスクのモニタリングや経営層向けのレポーティング機能が充実しており、組織全体のリスク状況を一元管理したい企業に適しています。
また複数部署・複数拠点を持つ企業や、全社的なリスクマネジメント体制を整えたい場合に選ばれるケースが多くみられます。
特化型ツール
特化型ツールは、特定のリスク領域に絞って管理できるよう設計されたシステムです。情報セキュリティ、サプライチェーン、品質管理、事故・クレーム管理など、個別の領域を深く扱いたい場合に選ばれます。
対象範囲を限定している分、必要なデータ項目やワークフローが業務に最適化されており、専門性の高い分析や実務に直結した運用がしやすい点が特徴です。全社的なリスク管理よりも、特定テーマのリスクを重点的に改善したい企業に向いています。
リスク管理ツールの選び方
リスク管理ツールはサービスごとに強みや設計が異なるため、自社の運用に合うかどうかを複数の観点から見極める必要があります。どのポイントを比較するべきか見ていきましょう。
基本機能の網羅性
リスク登録・評価・対応状況の管理など、対応できる範囲はサービスごとに異なります。
とくに特定領域に特化したタイプでは、汎用的なリスク管理の機能をすべて備えているとは限らないため、自社で必要となる基本機能が網羅されているか確認が必須です。
カスタマイズ性・ワークフローの柔軟性
企業によってリスク管理の進め方や承認フローは大きく異なるため、自社の運用に合わせて調整できる柔軟性が欠かせません。
設定の自由度が低いツールでは、現場の運用に合わず負担が増えることもあります。自社の業務プロセスに沿って運用できるかどうかを基準に選定しましょう。
導入形態
リスク管理ツールはクラウド型とオンプレミス型があり、どちらを選ぶかはセキュリティ要件や運用コストによって変わります。
自社のセキュリティ基準やIT環境、業界規制などと踏まえて検討しましょう。
導入実績
同じ条件での導入実績があるかを確認します。自社と近い規模・業種で採用されていれば運用イメージをつかみやすく、導入後の定着も期待できます。またサポートの経験値が高いサービスほど、トラブル時の対応や運用フォローも安定しやすいです。
操作性・UI/UX
現場でストレスなく使える操作性が運用定着の大きなポイントです。入力項目が複雑だったり画面遷移が多かったりすると、現場の負担が増えて運用継続できなくなる懸念があります。デモを使って実際の操作感を確認し、担当者が問題なく扱えるか見極めてください。
既存システムとの連携可否
Excelや基幹システム、BIツールなどとデータ連携できるかが運用効率に影響します。連携が弱いツールでは二重入力が発生し、情報の整合性も保ちにくくなります。自社で使用しているシステムとスムーズにデータを行き来できるかを確認し、日常運用の負担を抑えましょう。
おすすめのリスク管理ツール6選
ここではリスク管理を支援する、代表的なツールを6つ紹介します。
| VendorTrustLink | LMIS | Enterprise Risk MT | SAP Risk Management | WhistleB | Secure SketCH | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社アトミテック | 株式会社ユニリタ | 株式会社GRCS | SAP(SAP Japan) | NAVEX | NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 |
| ツールの種類 | GRCツール | GRCツール | ERMツール | ERMツール | 特化型ツール(内部通報) | 特化型ツール(セキュリティ) |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 30万円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額料金 | 要問い合わせ | 10万円(最小利用ユーザー数は25ユーザー、1ユーザー単位の追加毎に4,000円上乗せ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 無料デモ・無料トライアル | 要問い合わせ | 無料トライアルあり | 要問い合わせ | デモあり | デモあり | 無料トライアルあり |
| 導入までの期間 | 要問い合わせ | カスタマイズなし:約5営業日/カスタマイズあり:約3ヶ月 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| サポート体制 | お問い合わせフォームあり | 電話/メール(平日9:00〜18:00)※電話は24時間365日対応 | 導入支援・運用定着支援あり | SAP Support Portalを通じたサポートケース対応 | 専用サポートポータルを提供 | 問い合わせ窓口あり |
| 詳細情報 | 資料をダウンロード | 公式サイトをご覧ください | 公式サイトをご覧ください | 公式サイトをご覧ください | 公式サイトをご覧ください | 公式サイトをご覧ください |
| ロゴ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
まずは全体像を把握したうえで、次の見出しから各ツールの特徴を詳しく見ていきましょう。
VendorTrustLink(株式会社アトミテック)

VendorTrustLinkは、委託先・取引先に関わるリスク情報を整理・可視化し、GRCの運用を実務レベルで支えることを目的としたサービスです。
外部委託先やサードパーティに対して実施するリスクチェックを、チェックシートの配布・回収・管理まで一元化し、ガバナンスやリスク管理業務の効率化を支援します。
チェックシートはシステム上から配信でき、回答状況や結果は自動的に集約されます。
回答内容や評価履歴はクラウド上に保存されるため、過去の対応状況を確認しやすく、担当者変更時の引き継ぎや監査対応にも活用しやすい構成です。
委託先ごとの情報やリスク評価を一覧で管理できる点も、管理業務の属人化防止につながります。
- 料金はアカウント数と委託情報件数を基準に決定
- サードパーティリスクへの対応や、委託先管理の運用を見直したい企業に向いている
LMIS(株式会社ユニリタ)
LMISはITに関する問い合わせやトラブル対応を、決まった手順に沿って整理・管理できるクラウドサービスです。
問い合わせ対応やインシデント、問題、変更、リリースといったITサービス運用に関わる各プロセスを、システム上で一元的に管理できます。
ITILで定義された「イベント管理」「インシデント管理」「サービス要求管理」「問題管理」「変更管理」「リリース管理」といった複数のプロセスを備え、ITサービス全体の情報を一貫して扱える体制を支援します。
機能は問い合わせや障害・依頼の記録・ステータス管理・検索・分析などを含み、必要に応じてメールやWebポータル経由での自動登録にも対応可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | LMIS |
| 提供会社(運営会社) | 株式会社ユニリタ |
| 主な特徴・強み | ・ITILに準拠したクラウド型サービスマネジメント基盤(インシデント管理や構成管理などを含む) ・導入コスト・ランニング費用を抑えやすいサブスクリプション形式 |
| 対応業種/企業規模 | 中小企業〜大企業 |
| 導入実績/導入社数 | 本田技研工業株式会社、テレビ東京システムなど |
| 初期費用 | 30万円 |
| 月額費用 | 10万円(最小利用ユーザー数は25ユーザー、1ユーザー単位の追加毎に4,000円上乗せ) |
| 導入までの期間 | ・カスタマイズなし:約5営業日 ・カスタマイズあり:約3ヶ月 |
| サポート体制 | 電話/メール(平日9:00〜18:00)※電話は24時間365日対応 |
| 外部連携 | ChatGPTや監視ツール、RBA、RPAなどと連携可能 |
別記事でGRCツールに関しての特集も組んでいます。ほかのGRCツールも検討したい方は、「GRCツールのおすすめ比較10選」の記事をご覧ください。
Enterprise Risk MT(株式会社GRCS)
Enterprise Risk MTは、リスクマネジメントの国際ガイドライン「ISO 31000」に準拠したERMツールです。
多角的な利用を踏まえた全社的リスクマネジメントの提供を目的としており、組織全体を対象にリスクを認識・評価し、残余リスクの最小化を図る一連のプロセスに沿って運用できる基盤として位置づけられています。
重要リスクに対して優先的にリソースを配分し、継続的にリスク管理体制を強化していく運用を支援。
有価証券報告書におけるリスク情報の整理・管理にも対応しており、リスクの可視化を通じて、役員と現場の間での情報共有やリスクコミュニケーションを円滑に進めやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | Enterprise Risk MT |
| 提供会社(運営会社) | 株式会社GRCS |
| 主な特徴・強み | ・リスクの特定・評価・対応・モニタリングを一元管理 ・重要リスクの優先度付けと継続的なERM運用を支援 |
| 対応企業規模 | 上場企業を含む一定規模の組織 |
| 導入実績 | 青山商事株式会社、戸田工業株式会社など |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 導入までの期間 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | 導入支援・運用定着支援あり |
| 外部連携 | FASTALERT(JX通信社)が提供している企業リスク・危機情報の速報配信サービスとの連携オプションあり |
SAP Risk Management(SAP)
SAP Risk Managementは企業リスクや機会を特定・評価したうえで対応方針を定め、進捗を継続的に追跡するソリューションです。
主要リスク指標(KRI)を用いたリスク監視にも対応しており、KRIの定義や運用を通じてリスクのモニタリングを行います。
またリスク管理活動を社内で協働して進めるためのワークフローが用意されており、リスク関連の作業をプロセスとして運用可能。
SAP Process Controlとの統合も想定されており、リスクと統制の情報を連動して運用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | SAP Risk Management |
| 提供会社(運営会社) | SAP(SAP Japan) |
| 主な特徴・強み | ・リスクの特定・評価・分析・監視を一元管理 ・主要リスク指標(KRI)やレポート/分析によってリスクを可視化 |
| 対応企業規模 | 中堅企業〜大企業向け |
| 導入実績 | 記載なし |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 導入までの期間 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | SAP Support Portalを通じたサポートケース対応 |
| 外部連携 | SAP Process Controlとの連携 |
WhistleB(NAVEX)
WhistleBは、内部通報に対応する内部通報システムです。インシデントやコンプライアンス、ハラスメントなどの問題が外部に表面化する前に、迅速かつ安全に通報を受け付ける仕組みを備えています。
通報方法として最大150言語での受付、Webまたはモバイルデバイス経由の通報、匿名通報オプションなどが提示されています。
プランは「コア/プロ/プレミアム」が用意されており、ケースの割り当てや締切リマインダーなどのケース管理を前提とした構成です。
「早期に問題に気づき、正しく対処する」ための仕組みを整えたい企業に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | WhistleB |
| 提供会社(運営会社) | NAVEX |
| 主な特徴・強み | ・多言語対応(最大150言語)で、グローバル規模の従業員や第三者から匿名で通報を受けられる ・匿名性を確保し、公平・機密性の高い通報プロセスを提供 |
| 対応企業規模 | 中堅企業~大企業 |
| 導入実績 | 記載なし |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 導入までの期間 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | 顧客向けコミュニティ、サポートサービスオプションあり |
| 外部連携 | 要問い合わせ |
Secure SketCH(NRIセキュアテクノロジーズ株式会社)
Secure SketCHは設問への回答をもとに、企業のセキュリティ対策状況を得点や偏差値として数値化するサービスです。
Web上で用意された設問に回答することで、組織のセキュリティ対策レベルを定量的に把握できます。
評価結果は一覧で確認でき、自社だけでなくグループ会社や取引先を含めた複数組織の評価を管理可能。組織ごとの対策状況を比較し、課題の整理や優先順位付けを行えます。
利用形態は、自社単体向け、グループ・サプライチェーン向け、大量の取引先評価向けといった複数のプランが用意されており、評価対象の規模や範囲に応じて運用可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | Secure SketCH |
| 提供会社(運営会社) | NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 |
| 主な特徴・強み | ・Web上で設問に回答するだけで、得点・偏差値として定量評価できる ・自社だけでなく、グループ会社/委託先など複数社の評価にも利用できる |
| 対応企業規模 | 中小企業~大企業 |
| 導入実績 | ・国内最大級の7,000社が利用 ・株式会社ジェーシービー、ソニー銀行株式会社など |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 導入までの期間 | 要問い合わせ |
| サポート体制 | 問い合わせ窓口あり |
| 外部連携 | 米国SecurityScorecardの格付けプラットフォームとのAPI連携により、外部攻撃者視点のスコアを自動算出する機能を提供 |
リスク管理ツール運用成功のポイント
リスク管理ツールを安定して運用するには、次の3つのポイントが重要です。
どのようなツールでも、導入するだけでは十分な活用はできません。ここでは、運用を定着させるために押さえるべきポイントを整理します。
リスク分類と評価基準を整える
まずはリスクの分類と評価基準を明確にする必要があります。代表的なリスクの分類例は次のとおりです。
次にリスクの重要度を判断するための評価基準を統一します。一般的には、次のような基準が用いられます。
これらの分類や評価基準は、ERMツールやGRCツールを中心に、多くのリスク管理ツールで設定項目として用意されています。
あらかじめ項目を定義すれば入力内容が自動的に整理され、リスクの優先順位付けや状況把握が容易です。
運用ルールを明確にする
リスク管理ツールを継続的に活用するには、誰が・いつ・どのように使うのかを決める必要があります。運用ルールが曖昧だと、入力が止まったり、更新されない情報が増えたりしやすくなります。
運用ルールを最初に整理すれば、ツールの利用が特定の担当者に偏りません。使い始めの数週間で正しい使い方が浸透するかどうかで、定着度は大きく変わります。
リスクの棚卸し・見直しを定期化する
リスクは一度整理して終わりではなく、事業環境や体制の変化に応じて内容が変わります。
変化を前提にしない運用では実態とズレが生じるため、定期的にリスクの棚卸しを行い、内容や評価を見直す仕組みを設けましょう。
リスク管理ツールを使えば、過去の評価履歴や対応状況を一覧で確認でき、見直し作業も効率化可能です。
定期的な棚卸しを習慣化すればリスク管理が一過性の対応に終わらず、継続的な改善につながります。
リスク管理をさらに強化したい企業向けサービス
体制づくりや評価基準の設計、全社的な見直しまで含めて強化したい場合は、外部サービスの活用も有効な手段です。
ここではツール運用を補完・発展させる、2つの代表的なサービスを紹介します。
リスクマネジメントサービス
リスクマネジメントサービスは、専門家が企業の状況を踏まえてリスク全体を整理し、改善に向けた支援を行うサービスです。
個別のツール操作ではなく、リスクの洗い出しや評価、優先順位付けといった全体設計から関与する点が特徴です。
事業内容や組織体制、業界特有の事情を踏まえてリスクを整理するため、自社だけでは気づきにくい課題や抜け漏れを明確にできます。
リスク管理を体系的に整えたい企業や、全社的な見直しを進めたい場合に適したサービスです。
おすすめサービス:VendorTrustLink
リスク管理コンサルティング
リスク管理コンサルティングは、第三者の立場から現状を分析し、課題整理や改善方針の提示を行うサービスです。現状の取り組みを評価し、進むべき方向を明確にする役割を担います。
自社で一定の運用は行っているものの、課題が整理しきれていない場合や、どこから改善すべきか判断が難しい場面で活用されるケースが多く見られます。
実行そのものは社内で進める前提となるため、外部に依存しすぎず、自社主体でリスク管理を改善したい企業におすすめです。
リスク管理 支援でよくある質問
Q.リスク管理ツールとリスク支援サービスの違いは?
A.日常的な運用を支えるのがリスク管理ツール、体制や考え方を整えるのがリスク支援サービスです。ツールはリスク情報の登録・評価・対応状況の把握を一元化し、日々の運用を支えます。支援サービスは洗い出しや評価基準の設計、体制づくりなど全体設計に踏み込む点が特徴です。
Q.リスク管理ツールにはどんな機能が備わっている?
A.リスク管理ツールにはリスク情報を一元管理し、状況を可視化するための基本機能が備わっています。代表的な機能には、リスクの登録・評価、対応状況や履歴の管理、進捗の確認などがあります。部門間で情報を共有でき、判断や対応の基準をそろえやすくなるのが利点です。
Q.リスク管理支援やリスク管理ツールはどのような企業・組織に向いている?
A.リスク管理支援やリスク管理ツールは、リスク情報が部門ごとに分散し、全体像を把握しにくい企業・組織に向いています。拠点や部門が多い場合や、法規制・品質・情報管理など複数領域のリスクを扱う場合ほど効果を発揮します。
Q.リスクマネジメントサービスは社内のリスク管理にどのように関与する?
A.リスクマネジメントサービスは、リスクの洗い出しや評価、体制設計、改善提案までを支援するケースが一般的です。日常的な運用や最終的な判断は社内で行う前提なので、専門的な知見を取り入れながら、自社主体でリスク管理を進めたい場合に適しています。
まとめ
リスク管理支援を検討する際は、ツールの機能だけでなく、組織の運用体制やリスクへの向き合い方まで含めて整理しましょう。
現場で無理なく運用できるか、既存の業務フローに組み込めるかといった視点も重要です。
最後に、この記事のポイントを整理します。
リスク管理はツールの導入だけで完結するものではありません。自社の業務内容や組織規模を踏まえ、どこまでをツールで担い、どこを外部支援で補うかの整理によって、実効性のあるリスク管理体制につながります。
目的を明確にしたうえで比較検討を進めましょう。
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松嶋真倫
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