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AaveがAptosでサービス提供を開始、非EVMチェーンへの展開を狙う

2025年8月21日、AaveがAptosブロックチェーン上でサービス提供を開始しました。

Aaveとは、暗号資産を預けて利息を得たり、それを担保に別の暗号資産を借りたりできる、分散型金融(DeFi)で最大級のレンディング(貸付)サービスです。一方のAptosは、高速な取引処理と低い手数料を目指して開発されている、比較的新しいブロックチェーンプラットフォームの一つです。

今回の提携は、実績のある大手サービスであるAaveにとって、Ethereumと互換性のない(非EVM)チェーンへの初めての展開となり、そのマルチチェーン戦略が新たな段階に入ったことを示す重要な動きです。

今回は、この発表が持つ戦略的な意味と、DeFiプロトコルの未来を展望します。


※本記事の内容は、マネックスクリプトバンクが週次で配信しているニュースレター「MCB FinTechカタログ通信」の抜粋です。毎週月曜17時に配信しており、無料でご購読いただくと、FinTech・Web3の注目トピックスを解説するニュースレターに加え、注目の特集記事、ビットコイン最新動向や相場予想などもお読みいただけます。

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なぜ今、「非EVM」への展開が重要なのか

このニュースの核心は、AaveがなぜEthereumと互換性のない(非EVM)ブロックチェーンへ、多大な開発コストをかけてまで進出するのか、という点にあります。

DeFi市場の大部分は、EVMという共通規格の上で発展してきました。これはEthereumが用いるスマートコントラクトの実行環境で、Solidityというプログラミング言語を用いたコントラクトが実行可能となっています。多くのプロジェクトは一度Solidityで開発したコードを様々なEVM互換性のあるブロックチェーン(Polygon, Avalancheなど)へ比較的容易に展開できましたが、同時にそれは競争の激化も意味しました。

Aaveの今回の選択は、このEVMチェーンのレッドオーシャンから脱し、新たな市場を開拓する戦略的な一手と見ることができます。今回選ばれたAptosは、旧Facebook(現Meta)のブロックチェーンプロジェクト「Diem」から生まれた「Move」という独自の言語を採用しています。Moveは、Rustをベースにしたプログラミング言語で、スマートコントラクトを扱うことに特化しており、理論上、高い処理性能とセキュリティを両立できるとされています。

AptoはまだEVMチェーンで展開している大手DeFiの参入が少なく、Aaveは早期に参入することで、先行者利益を確保する狙いがあると考えられます。

Aptosへの展開の詳細

先述したように、AptosはMoveというSolidityとは異なるプログラミング言語を用いています。Aaveの既存スマートコントラクトはSolidityで記述されているため、すべてのコードをMoveで書き換える必要があります。Aave Labsは、「Aave V3」をベースにMoveを用いて完全に再実装し、専用のフロントエンドとSDK(ソフトウェア開発キット)を新たに構築したと報じられています。

ローンチ時点でサポートされる資産は、USDC、USDT、APT、そしてリキッドステーキングトークンの一種であるsUSDeです。信頼性の高い価格データを提供するために、オラクルとしてChainlinkの価格フィードが統合されているほか、Aptos財団がユーザー獲得のための報酬や流動性インセンティブを提供する計画であることがThe Blockへの情報提供によって明らかになっています。

セキュリティ面でも万全の体制を敷いています。Zellic、Ottersecといった複数の専門企業による監査が実施され、さらに50万ドル規模のバグバウンティプログラムも用意されています。

市場データが示す「Aave効果」

Aptosは、過去1年間ユーザーのトランザクションが伸び悩んでいましたが、Aaveのローンチは大きな起爆剤となり得ます。これは、過去にAaveが他のチェーンへ展開した際に、そのエコシステムのTVL(Total Value Locked、預かり資産総額)を大きく成長させた実績があるためです。

たとえば、データ分析サイトDeFiLlamaによると、AaveがAvalancheでサービスを開始した2021年10月4日から、AvalancheのTVLは約3週間で約34億ドルから約100億ドルまで急増しました。Aptosがこのパターンを再現できれば、エコシステムにとって大きな転換点となるでしょう。

ただし、市場環境は当時と異なります。Aptosと同じく非EVMチェーンであるSolanaでは、MarginFiやKaminoといったネイティブなレンディングプロトコルがすでに大きなシェアを確立しています。今後も非EVMチェーンへの展開を続ける場合、各チェーンの特性に最適化された既存のプロトコルとどのように戦っていくのかが、今後の焦点となります。

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