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もう迷わない!出張手配のやり方から注意点、効率化の方法まで完全解説

出張手配 やり方

「出張の手配って、どう進めればいいんだろう?」

初めて出張手続きを任されたとき、多くの人が不安を抱えます。飛行機や新幹線の予約、ホテルの手配、経費精算など、慣れない業務に戸惑ってしまうものです。

ご安心ください。出張手配には基本的な流れがあり、最近はクラウドツールや代行サービスで手間を大きく減らせるようになりました。

解説概要
  • 社内規定、ちゃんと確認していますか?違反すると精算時にトラブルになることも。見落としやすい注意点をチェックリストでご紹介します。
  • 予約の手間に悩んでいませんか?忙しい総務担当の負担を減らす、効率化ツールや代行サービスの活用法も解説します。
  • 信頼できる情報から学びたい方へ。出張管理の基本から最新トレンドまでを網羅し、明日から使えるノウハウをお届けします。

本記事では、出張手配の正しいやり方から、注意点、効率化術まで徹底解説します。

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出張手配とは何か?基本業務の全体像

出張手配とは、一言でいえば「出張に必要な一連の準備と手続きの総称」です。

具体的には、出張申請の作成・承認、交通機関(飛行機・新幹線・レンタカー等)の予約、宿泊先の手配、出張にかかる経費の仮払い・精算、さらには海外出張であればパスポートやビザの取得、海外旅行保険の手配まで、多くの業務が含まれます。

重要なのは、単にチケットやホテルを取れば終わりではなく、社内規定に則って正しく手配し、出張後まで含めて完了させる点です。

例えば、出張申請を上司に提出し承認をもらうことなく勝手に出かけてしまえば、後で経費が認められないなど大問題になります。また、航空券の予約ミスで商談に遅刻すれば取引先の信頼を損ねかねません。出張手配は地味ですが、企業活動を裏で支える重要なプロセスなのです。

ではまず、出張手配に具体的にどんな作業があるか全体像を押さえておきましょう。

出張手配に含まれる主な業務一覧

社内規模や体制によって細部は異なりますが、一般的に出張手配には以下のような業務が含まれます。

  • 出張申請書の作成・承認
    • 出張者が上司や管理部門に「いつ・どこへ・何のために行くか」を申請し、許可を得るプロセス。ここで社内の出張旅費規程など条件確認も行います。
  • 移動手段の確保
    • 飛行機、電車(新幹線等)、バス、社用車レンタルなど、目的地までの交通手段を予約します。複数経路がある場合は最適ルートの選定も必要です。
  • 宿泊施設の予約
    • 宿泊を伴う場合、ホテルや旅館を予約します。場所や予算、利用者の希望(日程・設備)に合わせて選定します。
  • 日程表(スケジュール)の作成
    • 出発~帰社までの行程をまとめた日程表を作り、関係者と共有します。現地でのアポイントや移動時間も明記し、スムーズな行動をサポートします。
  • 経費の仮払い・精算
    • 出張前に必要経費を会社が立替払い(仮払い)する場合は手続きし、帰社後には使った経費の精算処理を行います。領収書の提出や経費精算書の作成も含まれます。
  • その他必要な準備
    • 海外出張ならパスポート残存期間の確認・ビザ取得、現地の安全情報確認や予防接種、海外旅行保険加入、Wi-Fiルーター手配など独特の準備もあります。国内でも会議資料の発送や現地への土産手配などケースにより様々です。

出張手配は往々にして「本来業務の合間に急いでやる」ものです。そのため見落としやミスが起きやすいのですが、抜け漏れがあると出張そのものに悪影響が出ます。

例えば「ホテル予約を失念し当日満室で泊まれない」「社用車の手配を忘れて移動が滞る」といったことがあれば、出張の成果どころではありません。裏方業務とはいえ、非常に実務インパクトの大きい仕事だと認識しましょう。

出張手配が重要な理由~失敗が及ぼす影響とは

出張手配をおろそかにすると、どんな問題が生じるのでしょうか。考えられる影響をいくつか挙げます。

  • ビジネス機会の損失:交通機関の予約ミスで商談や会議に遅刻・欠席すれば、契約を逃したり信用低下につながります。出張の目的そのものが果たせなくなる可能性も。
  • 従業員の負担増大:手配漏れに気付いて現地でバタバタ対応すると、出張者は本来の業務(商談準備等)に集中できません。また、立替精算が煩雑だと出張者・経理双方にストレスがかかります。
  • 経費の増加:直前予約で割高な料金を支払ったり、キャンセル料が発生したりと、ミスや段取り不足はコスト面でも損失を生みます。早期割引を逃し正規運賃で手配…など積み重なると大きな金額です。
  • 社内ルール違反によるトラブル:社内の出張旅費規程を無視した手配(例:規定外のグレードの新幹線に乗車)をすると、後から経費として認められず自己負担になるケースもあります。場合によっては上長や経理から叱責されたり、精算処理が滞ったりします。

出張手配は、うまくいって当たり前と思われがちですが、失敗するとビジネスに直結してダメージを与えかねません。逆に言えば、しっかり準備することで出張成果を最大化し、無駄なコストも防げるのです。

出張手配の基本的なやり方【ステップ形式】

出張手配は大きく4つのステップに分けられます。順を追って手続きすれば漏れ防止につながります。

では、出張手配の具体的な進め方をステップごとに解説します。この手順通りに進めれば、初めての方でも安心して出張準備を完了できます。

Step1. 社内申請と承認を得る

まず最初に行うべきは社内での「出張申請」と承認プロセスです。会社によって形式は様々ですが、多くの場合「出張申請書」と呼ばれる書類やワークフローがあります。

出張申請書の作成

出張が必要になったら、社内規定に従って申請書を作成します。一般的に以下の内容を記載します。

  • 出張者氏名・所属部署
  • 出張の目的(例:取引先○○社との商談、研修参加など)
  • 出張期間(日付と日数)
  • 出張先(訪問地の住所や施設名)
  • 同行者の有無・人数
  • 概算の出張費用(交通費・宿泊費・日当等の見込み額)

加えて会社によっては「費用負担部門」「出張の承認者名」などを記入するケースもあります。ポイントは、社内の「出張旅費規程」をこの段階で確認しておくことです。出張旅費規程には、利用できる交通手段の等級(グリーン車は不可等)や宿泊費の上限、日当の金額などが定められています。これを無視すると後で経費精算でトラブルになりますので、必ず目を通しましょう。

申請書が書けたら提出し、承認を得ます。通常は上長(課長・部長)や経理部門が承認者となります。この正式な承認をもって、初めて具体的な予約手続きに進めるのが鉄則です。口頭で「行ってきていいよ」と言われても、必ず規定通りの承認記録を残しましょう。

Step2. 移動手段と宿泊先を予約する

上司の承認が下りたら、次は交通機関と宿泊施設の手配に取り掛かります。これは出張手配の中核とも言える作業です。

まず、出張先までの行き帰りの交通を確保します。主な選択肢は飛行機・新幹線・特急・レンタカー・高速バスなどですが、距離や時間・費用に応じて適切なものを選びます。社内規定で「新幹線グリーン車は不可」「○時間以上の移動なら飛行機可」など定めがある場合はそれに従います。

航空券

目的地に空港があり飛行機移動が必要なら、JAL・ANAなど各航空会社や旅行サイトから予約します。早期予約割引を活用すると料金を抑えられます。ただし先の予定は変更リスクもあるため、変更・キャンセルポリシーを必ず確認しましょう。特割は変更不可の場合も多いので、仕事の性質上延期の可能性が高い出張なら少し高くても変更可能な運賃を選ぶなどの判断が必要です。

新幹線・電車

出張手配では新幹線利用もよくあります。現在はスマホやPCで予約できる「エクスプレス予約」「eチケット」等も普及しています。座席は早めに押さえましょう。繁忙期は満席で希望の列車に乗れないこともあります。また、社内規定でグリーン車NGなら必ず普通指定席を選択します。領収書は会社名義で発行してもらうと経理処理がスムーズです。

レンタカー・タクシー

出張先で公共交通が不便な地域ならレンタカー手配が必要です。運転者の免許や会社の許可も確認しましょう。タクシー移動は予約不要ですが、長距離の場合はハイヤー手配も選択肢です。こちらも社内で事前申請が必要な場合があります。

ホテルや旅館等の宿泊施設の予約

次に、宿泊を伴う場合、ホテルや旅館等の宿泊施設を事前に予約します。これもできるだけ早めに行いましょう。特に地方都市では、大きなイベント開催時にホテルが満室になることも珍しくありません。

  • 立地とアクセス
    • 訪問先や会場へのアクセスが良い場所か。土地勘がなければ地図で確認し、駅・会場付近を優先します。
  • 料金
    • 社内規定の宿泊費上限内であること。朝食付きかどうか、駐車場料金なども含めトータルで判断します。法人割引や提携料金があるなら活用しましょう。
  • 設備・サービス
    • 無料Wi-Fi、デスクスペース、禁煙室の有無など、出張者のニーズに合うか確認。喫煙者なら喫煙室確保、逆に禁煙派なら予約時に確約します。最近は喫煙可能な部屋自体が減っているため、注意が必要です。

交通・宿泊共通ですが、予約内容の控え(eチケットや予約確認書)は必ず保管し、出張者にも共有します。領収書を後で会社宛でもらう必要がある場合は、予約時にその旨伝えるか、チェックイン時・搭乗時に依頼します。社用クレジットカード払いの場合はその管理も徹底しましょう。

加えて、出張前に「変更・キャンセル規定」をしっかり読んでおくことを強調します。ビジネスでは日程変更はつきものですから、万一の日程ずれに備え柔軟に変更できる予約が理想です。早期割引チケットを買ったがゆえに急な変更で高額なキャンセル料…では「節約したつもりが損をする」こともあります。

最後に、海外出張の場合の特記事項として、パスポートとビザをこの段階までに取得・確認しておかねばなりません。出発直前に「パスポートが失効していた!」では洒落になりませんので、出張決定時になるべく早く確認しましょう(海外準備は後述の注意点セクションでも触れます)。

Step3. 日程表を作成し関係者と共有する

出張の日時・交通と宿泊が決まったら、「出張日程表(行程表)」を作成しましょう。これは出張者自身および社内関係者にとって、スケジュールの見える化になる重要なツールです。

日程表に盛り込む基本的な内容は日時と予定の一覧です。例えば、

  • 出発日時・交通手段
    • 例)9月1日 08:00 羽田空港発 JAL○○便 – 09:30 伊丹着
  • 現地での予定
    • 例)11:00 取引先A社にて商談(大阪市内)、15:00 支社メンバーと合流し視察… 等
  • 宿泊
    • 例)ホテル○○ 大阪梅田 チェックイン20:00(予約確認番号XXXX)
  • 帰社予定
    • 例)9月2日 18:30 新大阪発のぞみ○○号 – 21:10 東京駅着、21:30 帰宅

このように時系列順に並べ、移動や空き時間も含めて書き出します。自分で書くことでスケジュールの矛盾(無理な移動計画など)に気付けますし、上司や同僚にも「いつどこにいるか」が伝わるので、緊急連絡を取りやすくなります。また、取引先との約束時間も再確認できます。

作成した日程表は、社内の関係者(上司・部署メンバー・経理担当など必要に応じて)に共有しておきます。出張中に会社宛に急な問い合わせが来ても「今〇〇さんは何時からお客様訪問中だな」と把握できるため対応がスムーズです。最近はGoogleカレンダーやOutlook予定表に入力し、部署カレンダーに表示させるケースもあります。方法は何でも構いませんが、情報共有を意識してください。

日程表には盛り込まなくとも、出張者と会社それぞれ非常時の連絡先も確認しておきましょう。出張者は会社総務や上司の連絡先、会社側は出張者の携帯番号や宿泊先電話番号など。特に海外の場合は現地日本大使館や緊急医療サービスの連絡先も別途メモしておくと安心です。

Step4. 出張後の経費精算を行う

出張が無事終わって社に戻ったら、速やかに経費精算の処理を行います。ここまでが出張手配の一連の流れの完了です。

  • 領収書の整理
    • 出張中に支払った交通費・宿泊費・現地移動費(バス・タクシー等)・交際費(会食費用)・日当など、あらゆる費用の領収書やレシートを集めます。社内規定でどこまで経費精算対象かを確認しながら、漏れなく揃えます。もし領収書を紛失してしまった場合は、可能なら再発行を依頼するか、経理に事情を説明して指示を仰ぎます。
  • 経費精算書の作成
    • 会社指定の経費精算書(紙またはシステム)に、今回の出張にかかった費用を項目ごとに記入します。交通費は何円、宿泊費は何円、日当はいくら…と社内ルールに従って金額計算します。仮払い金を出発前に受け取っていた場合は、それとの差額を計算する必要があります(余ったら返金、不足なら追加申請)。領収書は項目ごとに貼付またはシステムに添付します。
  • 上司・経理への提出
    • 精算書が完成したら、出張報告書とともに上司の承認をもらい、経理提出します。多くの企業では出張後○日以内など提出期限が定められているので、忘れずに出張明け早めに処理しましょう。後回しにすると領収書を紛失したり記憶も薄れるので要注意です。

最近はスマホで領収書を撮影して経費精算アプリにアップロード→自動読み取りする仕組みも普及しています。こうしたデジタルツールを使えば手入力の手間も削減できるので、会社で導入されている場合は積極的に活用しましょう。

出張手配で気をつけるべき注意

出張手配に慣れてくるとついルーチンで進めがちですが、常に以下のポイントには気を配りましょう。ちょっとした注意で「しまった!」を防ぐことができます。

社内ルール(出張旅費規程)の遵守

まず大前提として、社内規定の確認と遵守を徹底しましょう。出張には多くの企業で「出張旅費規程」などの社内ルールがあります。例えば:

  • 支給される日当の金額(国内・海外で異なる場合も)
  • 宿泊費の会社負担上限(地域や役職で差を設けるケースも)
  • 利用できる交通手段や席のクラス(グリーン車やビジネスクラス可否、飛行機はエコノミー限定など)
  • 仮払い申請や精算手続きのフロー

これらを無視した手配をするとどうなるか?例えば規定で「東京-大阪間の出張は原則新幹線指定席」と定められているのに、独断で飛行機を手配してしまった場合。帰って経費精算を出したら「規定外なので自己負担です」と認められなかった、という話も実際によくあります。また、規定違反で高額な出張費を使うことはコンプライアンス上の問題にもなりかねません。

そのため、手配前に必ず社内規定類を確認しましょう。わからなければ総務や経理に事前に相談すべきです。「知らなかった」は通用しません。規定を守った範囲で最善の手配を行うことがプロの仕事です。

スケジュールには余裕を持たせる

出張は移動が付きもの。移動時間や間隔には十分な余裕を持たせましょう。

  • 乗り継ぎ
    • 飛行機→電車など乗り継ぐ場合、乗り換え時間を読み間違えるとアウトです。空港から市内移動に時間がかかる場合もあります。ギリギリの設定は禁物。
  • 現地での活動
    • 例えば午前中にA社、午後にB社と訪問するなら、移動時間+αのクッションを予定に入れてください。都会では移動に思わぬ時間がかかることもあります。
  • 予備日・予備便
    • 重要な会議がある出張では、前日入りや早めの時間帯の便を選ぶなどリスク分散も考えましょう。特に冬場の雪や台風シーズンなど、遅延リスクが高い時期は要注意です。

また準備自体も早めに進めることが肝心です。早めに準備すれば安いチケットも取れますし、「しまった予約が取れない!」と焦ることもありません。逆に直前だと選択肢が狭まりコストも上がりがちです。

現地のイベント・状況を事前に確認する

出張日程が決まったら、その土地のイベントカレンダーや観光客動向をチェックしましょう。自治体や観光協会のサイトで主要イベント情報が得られることがあります。大規模国際会議やスポーツ大会なども然りです。

海外出張の場合はなおさらです。現地の治安情勢や必要なワクチン接種の有無、祝祭日の関係で役所・会社が休みかどうか等、事前調査は必須です。また、万一に備えて日本大使館や現地緊急連絡先も調べておくと安心。外務省の「海外安全ホームページ」で最新情報をチェックし、安全対策も怠らないようにしましょう。

安全対策・不正防止の仕組みづくり

最後に、「安全・コンプライアンス」の視点でも注意点に触れます。出張は企業活動ゆえ、会社のガバナンスが問われる場面でもあります。

不正行為を防ぐ

出張絡みでは「カラ出張」(実際には行っていないのに経費だけ請求)や「水増し請求」(実費以上を請求)といった不正リスクが知られています。担当者個人に任せきりの運用だと、こうした不正が起きても気づけません。対策としては、承認プロセスを複数人にする、立替精算そのものを無くして会社一括精算に切り替えるなどがあります。例えば出張管理システム導入で個人立替を無くすと、不正の余地が減り経理チェックもしやすくなります。

安全管理の徹底

特に海外出張では、安全対策は極めて重要です。テロや災害、疫病流行などリスク情報を外務省やニュースで収集し、社員に注意喚起します。現地の緊急連絡先(大使館・提携病院等)を持たせること、万一の時の連絡フローを決めておくことも必要です。昨今は企業の危機管理として「リスクマネジメントシステム」を導入し、社員の渡航情報を一元管理するところもあります。

個人情報・機密の管理

出張先に社外秘資料を持ち出す場合の管理(紛失防止策)や、移動中にPC盗難・情報漏洩しないよう注意することなど、セキュリティ面も指導しておきましょう。

以上、細かな注意点を挙げましたが、要は「事前に想定しうるリスクを洗い出し、対策しておく」ことです。ここまでできて初めて「準備万端!」と胸を張って送り出せます。

出張手配を効率化する方法

出張手配の負担を感じている企業は近年増えており、それに応える形で様々な効率化手段が登場しています。一人の努力で頑張るより、仕組みやツールを賢く使う時代です。ここでは代表的な方法を紹介しましょう。

1人で抱え込まない工夫(担当者の配置や分担)

まず考えたいのは、業務の属人化を避け、チームで効率化することです。もし今、特定の人に出張手配業務が集中しているなら要注意。その人が休んだら回らない…では組織として問題です。

専任担当の配置

出張が多い部署なら、思い切って出張手配専任の事務スタッフを置くのも手です。例えば総務部で「出張支援担当」を決め、全社の出張を取りまとめる形にすれば、ノウハウも蓄積され効率が上がります。一方、出張頻度がそれほどでもない中小企業では専任は難しいでしょうから、次のような工夫を。

業務フローの標準化

マニュアル作成やチェックリスト化で、誰でも手配できるようにします。「出張依頼が来たら、まずこのフォームで申請→承認取る→この旅行サイトで予約→…」と手順書を整備しましょう。属人化を防げるとともに、手配抜け漏れも減ります。実際、JTBの調査でも「業務フローを明確に定めれば無駄なく遂行できる」と効率化ポイントに挙げられています。

役割分担

例えば「飛行機と新幹線の予約はAさん」「宿泊予約はBさん」といった分担もアリです。それぞれ専門性が高まり、早く的確に処理できる可能性があります。ただし情報共有は密にする必要があります。

出張管理システム(BTM)の導入

次に、テクノロジーの力を借りる方法です。代表的なのが出張管理システム(BTM: Business Travel Management システム)の導入です。

出張管理システムとは、クラウド上で出張の申請・承認から、交通機関や宿泊のオンライン予約、さらには経費精算までを一元管理できるシステムです。

手配業務の効率化

社員はシステム上で行き先・日時を入力するだけで、契約済みの旅行代理店経由で新幹線や航空券、ホテルをまとめて検索・予約できます。サイトをいちいち回る必要がありません。

承認フローもオンライン

出張申請→承認もワンクリック。承認されるとそのまま予約操作に進めます。紙の稟議書回覧に比べ圧倒的に早いです。

経費精算の自動化

手配した内容はデータとして残るので、出張後にシステム上で経費精算書を自動作成可能です。領収書の電子化保存や、社内規定との照合もシステムが手伝ってくれます。

可視化とガバナンス

誰がいつどこに出張して費用がいくらか、リアルタイムに一覧管理できます。これにより、不正や無駄遣いも発見しやすくなりますし、危機管理(災害時にどの社員が出張中か把握等)にも役立ちます。

出張管理システムの導入効果として、ある企業では「担当者の出張手配工数を年間○○時間削減」「出張費コスト△%削減」といった事例も出ています(サービス提供各社の導入事例参照)。業務効率化、コスト削減、ガバナンス強化の三拍子が期待できるため、出張が頻繁な企業には特におすすめです。

もちろん導入には社内調整やコストも伴いますが、最近は初期費用・月額無料のサービスも登場しハードルは下がっています。

出張管理システムの選び方や料金を比較したい方は『おすすめ出張管理システム徹底比較|料金・選び方・導入事例を比較表付きで紹介』をご覧ください。

業務を外部に委託する(出張手配代行)

3つ目の方法は、出張手配代行サービスの利用です。

旅行代理店への依頼

昔からある手段ですが、JTBやHISといった大手旅行会社に電話やメールで依頼し、出張の手配を一括代行してもらう方法です。メリットは、プロに任せられる安心感手配の手間から解放されることです。複雑な旅程でもベテランスタッフがベストな行程を提案・確保してくれます。また、旅行会社と法人契約を結べば支払いも月締め一括精算にでき、社員の立替負担もなくせます。

デメリットとしては、都度の手数料がかかる点や、依頼・回答に時間がかかる場合がある点です。最近のオンライン予約のスピード感に慣れていると、メールのやり取りのタイムラグをもどかしく思うこともあるでしょう。ただ、緊急時の対応力複雑な要求への柔軟さはやはり人の強みがあります。「飛行機が急に欠航したので代替交通手段を確保してほしい」といったイレギュラー対応には特に頼りになります。

オンライン秘書・アシスタントサービスの活用

近年増えているのがオンライン秘書サービスに出張手配を頼むケースです。i-STAFFやタスカル、フジ子さん等、月額定額で様々な事務代行をしてくれるサービスがありますが、その中のメニューとして出張手配代行も含まれています。これだと契約すればいつでもチャットやメール一本で依頼でき、社内に秘書を雇うより安価です。実際「自分で予約サイト巡りするより、オンライン秘書にお願いしている」という中小企業経営者もいます。

外部委託の際は、自社に必要なサービス範囲を見極め、コストとのバランスを考えましょう。出張頻度がごく少ないのに高額の代行契約をするのは無駄ですし、逆に頻繁なら総額いくらまで手数料払えるか試算します。選定ポイントについては後ほどFAQやケース別で補足します。

AI出張サポートの活用

最後に、最新トレンドとして注目のAI(人工知能)を活用した出張手配について触れておきます。これは今すぐ導入というより、「こんな未来も来ている」という情報ですが、先進企業は取り入れ始めています。

AIエージェント型手配サービスとは、簡単に言えば、「人間の代わりにAIに希望を伝えると、AIが最適な出張プランを提案・手配してくれる」というものです。例えばチャット画面に「来週9日に大阪に日帰り出張します。午前中に梅田で打合せ、夕方東京戻りです。できるだけ安く。」と入力すると、AIが各交通・宿泊オプションを調べ、最安かつスケジュールに合う組み合わせを提示してくれます。そのまま予約まで自動でやってくれるサービスもあります。

AIを活用した出張手配は、人が検索比較するより圧倒的に早く大量のデータを処理し、個々人の好みや会社の規程まで考慮してくれるのが強みです。Navan(旧TripActions)という米国の出張管理サービスでは既にAIチャットボットが搭乗便の遅延時に自動で代替便へ振替予約までしてくれたり、経費の自動仕訳をしてくれるそうです。またAIは24時間休まず働くので、深夜や休日の急な変更にも即対応可能です。

日本でもTokiumなどがAIによるチャット受付の出張手配を研究しています。今後、出張管理システム各社がAIを組み込んだ便利機能を次々出してくるでしょう。将来的には、「出張者は“来週大阪”と伝えるだけでOK、あとの面倒は全部AIがお膳立て」という時代が来るかもしれません。

以上、4つの効率化アプローチを紹介しました。次章では、自社の状況に応じてどの方法が適しているかをケース別に考えてみます。

まとめ

本記事では、「出張手配」の基本から効率化の方法まで幅広く解説してきました。重要ポイントをおさらいしましょう。

出張手配の基本:社内申請・承認→交通宿泊予約→日程表共有→経費精算という一連の流れを踏み、社内規定を守りながら抜け漏れなく行うことが大切でした。特に社内ルール遵守と早めの準備がトラブル防止の鍵でした。

注意点:出張先の状況確認やキャンセル条件の把握など、細かな注意が大事でしたね。「備えあれば憂いなし」、事前チェックリストで失敗を未然に防ぎましょう。不正防止や安全対策といった視点も忘れずに。

効率化:従来の手配を見直し、テクノロジーや外部サービスを使えば劇的に楽になります。出張管理システム導入で業務効率化&コスト削減、代行サービス活用で担当者負荷軽減など、会社の状況に合わせた最適解が見つかるはずです。最近はAIの力も借りられる時代になりつつあり、今後さらに手配業務はスマートになっていくでしょう。

ビジネス効果:出張手配を効率化することは単に担当者が楽になるだけでなく、経費削減や社員満足度向上、企業競争力強化につながります。無駄なコストを省きつつ、迅速で安全な出張を実現すれば、その分本来業務に集中できます。「チリも積もれば山となる」で、出張の積み重ねが会社全体の生産性を底上げするのです。

あなたの会社にピッタリの出張手配ソリューションが見つかり、明日から「出張?任せてください!」と胸を張って言えるようになることを願っています。出張手配の効率化で、業務負担を減らしつつ出張成果は最大化しましょう!

FAQ(よくある質問)

Q1. 出張手配の社内規定ってそんなに重要ですか?細かく確認したことがありません…。 

A1. とても重要です。社内規定は会社がお金を出す条件を定めたルールですので、違反すると経費が認められない可能性があります。

例えば「宿泊費は1泊上限○円まで」と決まっていれば、それを超えたホテル代は自己負担になるかもしれません。また規定を守らない手配はコンプライアンス上問題視されます。出張前に必ず規定文書を読み、わからなければ総務や先輩に確認しましょう。規定を熟知していることで、どの手配が適切か判断がつき、安心して経費申請できます

Q2. 出張手配を効率化したいのですが、まず何から手を付けるべきでしょうか?

A2. 最初の一歩は、現在の出張手配プロセスを洗い出すことです。どの段階に時間や手間がかかっているか把握しましょう。

例えば「承認に時間がかかり予約がいつも直前になる」「毎回経費精算が面倒」など課題が見えるはずです。その上で、できるところから改善します。承認フローをシンプルにする、テンプレートやマニュアルを用意して手順を標準化するなどです。それでも解決しない大きな負担部分(例えば予約や精算の手間)は、システムや代行サービス導入を検討します。段階的に進めていけば失敗しません。まずは現状把握→小さな工夫→それでも難しい部分に投資、の順がおすすめです。

Q3. 出張管理システムと経費精算システムは何が違うのですか?

 A3. 機能範囲に重なりもありますが、一般には出張管理システム(BTM)は「出張の予約管理」に強く、経費精算システムは「経費処理・精算」に特化している違いがあります。

出張管理システムは出張申請・承認からチケット・ホテルの手配、出張データ集計までカバーし、予約業務の効率化を重視しています。一方、経費精算システムは領収書の電子化・経費申請ワークフロー・会計システム連携など、経理処理の効率化にフォーカスしています。ただ最近は両者の境目が薄れ、一体化したサービスも出てきました。例えばJTBの「BizVenture」は出張手配+経費精算がセットになっています。選ぶ際は、自社が改善したいポイントに強いシステムを選ぶと良いでしょう。場合によっては両方導入し連携させるケースもあります。

Q4. 出張手配代行サービスに頼むと、どのくらい費用がかかるものですか?

A4. サービスや依頼内容によって異なりますが、大きく2通りあります:

  1.  都度手数料型: 出張1件あたり○円、または航空券/宿泊手配ごとに料金(数百~数千円)と設定しているケースです。例えば1件手配500円+航空券料金実費+ホテル実費、といった具合。この場合、出張が少なければ費用も少なく抑えられます。
  2. 月額定額型: 一定範囲の依頼をまとめて月○万円というオンライン秘書型のケース。タスカルなどではプランにより月2.5万円~といった設定があります。この中で出張手配も含め色々依頼可能です。

旅行会社の場合は(1)が多く、オンラインアシスタントは(2)が多いイメージです。具体的金額はサービス資料に載っていますが、「手数料は交通機関代の○%」といったケースもあります。

判断の目安として、自社でかかっている人件費や機会損失と比較して、見合うかどうか検討しましょう。例えば担当者が毎月10時間手配に使っているなら、その人件費相当額と代行料を天秤にかけます。多くの場合、手配代行料はそれほど高額ではなく、負担軽減メリットの方が大きい場合が多いです。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋 真倫

大阪大学経済学部卒業。都市銀行退職後に暗号資産関連スタートアップの創業メンバーとして業界調査や相場分析に従事。2018年、マネックスグループ入社。マネックスクリプトバンクでは業界調査レポート「中国におけるブロックチェーン動向(2020)」や「Blockchain Data Book 2020」などを執筆し、現在はweb3ニュースレターや調査レポート「MCB RESEARCH」などを統括。国内メディアへの寄稿も多数。2021年3月より現職。
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