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すぐに実践できる不正アクセス対策とは?原因と種類、対策費用まで徹底解説

不正アクセス 対策

「最近、取引先で情報漏洩があったと聞いた」「経営層から『うちのセキュリティは大丈夫か?』と問われている」

中小企業の情報システム部門やセキュリティを兼務する総務担当者にとって、これは他人事ではありません。サイバー攻撃のニュースが絶えない中、自社の体制に不安を抱え、具体的な対策を任されている方も多いでしょう。

しかし、「何から手をつければいいのか」「専門用語が難しい」「費用はどれくらいか」といった壁に直面しがちです。特に、ITに詳しくない経営層を説得するための、客観的なデータに基づいた説明資料の作成は大きな負担となります。

警察庁の最新データでは、不正アクセスの認知件数は前年比で約186.9%も増加しており、「うちは中小企業だから狙われない」という考えはもはや通用しません。

参考:不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況)  

この記事は、そうした課題を抱える担当者に向けて、不正アクセスの原因や手口といった基本知識から、中小企業が導入すべき具体的な対策、そして最も重要な「対策費用」までを解説します。

他人事ではない、中小企業を襲う不正アクセスの実態

「自社は小規模だから標的にならない」という考えは、現代のセキュリティ環境では極めて危険です。最新データは、不正アクセスの脅威が企業の規模を問わず迫っている現実を示しています。

急増する不正アクセス件数:最新データが示す脅威の近接

警察庁の発表によると、令和5年の不正アクセス行為の認知件数は6,312件に達し、前年から約186.9%という驚異的な増加を記録しました 。また、サイバー警察局の報告では、特に中小企業におけるランサムウェア被害が前年比で37%増加しており、攻撃者が意図的に中小企業を標的としていることがわかります。

参考:不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況
参考:警察庁「令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」

なぜ「うちの会社は大丈夫」が危険なのか?中小企業が狙われる理由

攻撃者が中小企業を狙うのには明確な理由があります。

  1. 中小企業は対策が手薄なため
    • 大企業の強固なセキュリティを避け、対策が手薄な取引先の中小企業を踏み台にして、本来の標的である大企業への侵入を試みます。  
  2. 乗っ取った中小企業のサーバー「踏み台」として利用するため
    • 乗っ取った中小企業のサーバーを、他の企業への攻撃や迷惑メールの大量送信に悪用します 。これにより、自社は被害者であると同時に加害者になるリスクを負います。  
  3. セキュリティ投資予算が限られているため
    • 限られた予算で十分な対策が難しい中小企業は、攻撃者にとって「費用対効果の高い」ターゲットと見なされています。

不正アクセスによる被害や損失

不正アクセスによる被害は、データが盗まれるだけでは済みません。

直接的な金銭的損失

インターネットバンキングからの不正送金やカードの不正利用など、直接資金が奪われる被害です。  

インシデント対応費用

原因調査(フォレンジック調査)にはPC1台あたり数十万円以上、システム全体では数百万〜数千万円かかることもあります。システムの復旧や顧客への通知、コールセンター設置にも高額な費用が発生します。

これらのコストは、中小企業にとって致命的な打撃となり得ます。セキュリティ対策は「コスト」ではなく、事業継続のための「投資」なのです。

実際に起きた不正アクセスの事件については『最新の不正アクセス事例・事件と被害後の対応フローを徹底解説』をご覧ください。

不正アクセスを招く「3大原因」

自社を守るには、まず敵を知る必要があります。不正アクセスは必ずどこかに原因となる「穴」があり、攻撃者はそこを突いてきます。ここでは、不正アクセスを招く原因と、攻撃者が用いる手口を解説します。

企業のセキュリティに穴を開ける原因は、主に3つに集約されます。

ID・パスワードの管理不備

警察庁の統計では、検挙された不正アクセスの9割以上が他人のID・パスワードを不正利用する「識別符号窃用型」です。

  • 推測されやすいパスワード
    • passwordや会社名など、安易なパスワードは危険です。
  • パスワードの使い回し
    • 一箇所で漏洩すると、他の全サービスに不正ログインされる危険性が高まります。  
  • 不適切な保管
    • パスワードを付箋に書いたり、PCのデスクトップに保存したりする行為は非常に危険です。

参考:公安委員会「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」 

会社内のID・パスワードの管理方法については『ID・パスワード管理はどうしてる?管理方法とセキュリティ強化の必要性』をご覧ください。

セキュリティの脆弱性

脆弱性(セキュリティホール)とは、OSやソフトウェアに存在するプログラム上の欠陥や設計ミスです。

  • OS・ソフトウェアの未更新
    • セキュリティ更新プログラム(パッチ)を適用しないと、既知の脆弱性を突かれます。  
  • 設定の不備
    • クラウドサービスのアクセス権限設定ミスや、機器の初期パスワードのままの利用も侵入経路となります。  
  • 不要なサービスの稼働
    • 利用していないサービスやポートが開いていると、攻撃対象領域が広がりリスクが増大します。  

人的・組織的な管理体制の甘さ

高度なシステムも、使う「人」や「組織」の意識が低ければ意味がありません。

  • ソーシャルエンジニアリング
    • 担当者になりすましてパスワードを聞き出す、背後から入力を盗み見る(ショルダーハッキング)といった手口です。  
  • 従業員教育の不足
    • 不審なメールの添付ファイルを安易に開くなど、セキュリティリテラシーの欠如が原因となります。  
  • 内部不正
    • 退職した従業員のアカウントが残っている、悪意ある従業員が情報を持ち出すといったケースです。  

不正アクセスの代表的な7つの手口

上記の原因を悪用し、攻撃者は様々な手口で侵入します。代表的な手口と対策の基本を以下の表にまとめました。

手口概要主な原因有効な対策
1.パスワードリスト攻撃他サービスから漏洩したID・パスワードリストで総当たり的にログインを試みる攻撃。  パスワードの使い回し多要素認証(MFA)、パスワードの使い回し禁止
2.ブルートフォース攻撃考えられる全ての文字列の組み合わせを機械的に試行する攻撃。  短く単純なパスワードアカウントロックアウト機能、複雑なパスワードポリシー
3.フィッシング詐欺偽メールで偽サイトに誘導し、ID・パスワードを窃取する手口。  人的な油断、セキュリティ意識の欠如従業員教育(標的型攻撃メール訓練)、迷惑メールフィルタ
4.標的型攻撃(APT)特定企業を狙い、巧妙なメールでマルウェアに感染させる手口。  人的な油断、検知システムの不備EDR、従業員教育、不審メールの報告体制構築
5.SQLインジェクションWebサイトの入力フォームに不正なSQL文を注入し、データベースを不正操作する攻撃。  Webアプリケーションの脆弱性WAF(Web Application Firewall)、セキュアコーディング
6.ランサムウェア攻撃ファイルを暗号化し、復号と引き換えに身代金を要求する攻撃。  OS・ソフトウェアの脆弱性、人的な油断EDR、OS・ソフトウェアの最新化、オフラインバックアップ
7.脆弱性攻撃OSやソフトウェアの未修正の脆弱性を悪用して侵入する攻撃 。  OS・ソフトウェアの未更新(パッチ未適用)迅速なパッチ適用、IPS/IDS、EDR

多くの攻撃は複数の原因が絡み合って成功するため、一つの対策に頼るのではなく、複数の防御策を組み合わせる「多層防御」が不可欠です。

【中小企業向け】明日からできる不正アクセス対策の手順

不正アクセス対策は、自社の状況に合わせて優先順位をつけ、段階的に進めることが重要です。ここでは、中小企業が取り組むべき対策を3つのフェーズに分けたロードマップを提示します。

フェーズ1:今すぐ着手すべき4大対策 (Foundational Measures)

最も頻繁に悪用される侵入経路を塞ぐ、費用対効果が極めて高い基本的な対策です。

1.パスワードポリシーの強化と徹底

不正アクセスの9割以上がID・パスワードの窃取に起因するため、ここが全ての出発点です。

  • 複雑性の要求
    • 「英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせ、12文字以上」といったルールを定めます。  
  • 使い回しの禁止
    • 全てのサービスでパスワードの使い回しを厳禁とします。
  • 定期的な変更
    • 3ヶ月に1回など、定期的な変更をルール化します。
  • 適切な管理方法の教育
    • パスワード管理ツールの利用を推奨します。  

2.多要素認証(MFA)の導入

ID・パスワードに加え、スマホアプリのコードなどを組み合わせる認証方式です。パスワードが漏洩しても不正ログインを防げるため絶大な効果があり、もはや必須事項です。Microsoft 365やGoogle Workspace、VPNなど、社外からアクセス可能な重要システムには必ず導入しましょう。  

3.OS・ソフトウェアの定常的な更新(パッチ管理)

OSやアプリケーションの提供元からセキュリティ更新プログラム(パッチ)が公開されたら、速やかに適用する体制が不可欠です。多くのソフトウェアの自動更新機能を有効にするだけでもリスクを大幅に低減できます。  

4.データのバックアップと復旧計画

ランサムウェア攻撃に備え、バックアップは生命線です。

  • 3-2-1ルールの実践
    • 「3つのコピーを、2種類の異なる媒体に、そのうち1つはオフサイト(社外やクラウド)に保管する」という原則です。
  • オフライン保管の徹底
    • バックアップごと暗号化されるのを防ぐため、バックアップ時以外はネットワークから切り離しておく(オフライン/エアギャップ)ことが重要です。  

フェーズ2:脅威を未然に防ぐ「攻めの防御」ITソリューション導入

基礎固めの次は、より高度な脅威を検知・防御するITソリューションの導入を推奨します。

ネットワークの門番:UTM(統合脅威管理)

UTMは、ファイアウォールなど複数のセキュリティ機能を一台に集約した「門番」です 。オフィスのインターネットの出入り口に設置し、様々な脅威をまとめて防御します。中小企業にとって管理の手間が省け、コストパフォーマンスが高い選択肢です。  

Webサイトの盾:WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)

WAFは、SQLインジェクションなどWebサイトを標的とした攻撃を防ぐ専門的な「盾」です。ECサイトや問い合わせフォームを持つWebサイトを運営する企業には必須です。  

PC・サーバーの見張り番:EDR (Endpoint Detection and Response)

EDRは、従来のアンチウイルス(EPP)が見逃すような「侵入後の脅威」を検知・対応する「監視カメラ」です。PCやサーバーの不審な挙動を検知し管理者に警告します。巧妙化する最新の攻撃には、EDRの導入が強く推奨されます。  

ID管理の司令塔:IDaaS(Identity as a Service)

IDaaSは、クラウド上でID認証とアクセス管理を一元化するサービスです。シングルサインオンを実現し、管理者の負担を大幅に軽減しつつ、セキュリティポリシーを統一できます。  

フェーズ3:組織全体で取り組む「継続的な改善」

技術的な対策を運用する「人」と「プロセス」が伴わなければ、セキュリティは形骸化します。

「人的ファイアウォール」の構築:従業員セキュリティ教育

従業員一人ひとりの意識が組織の防御力を左右します。

アクセス権限の最小化(最小権限の原則)

「従業員には、業務に必要な最低限の権限しか与えない」という原則を徹底します。万が一アカウントが乗っ取られても、被害範囲を最小限に食い止められます。  

定期的な健康診断:脆弱性診断の実施

脆弱性診断は、専門家が擬似攻撃によってシステムの弱点を発見するサービスで、いわばシステムの「健康診断」です。問題が深刻化する前に発見・対処でき、特に新規サービス開始時やシステム変更時に推奨されます。  

この3つのフェーズからなるロードマップに沿って、着実に歩を進めることが、強固なセキュリティ体制を築くための確実な道筋です。

セキュリティ投資に対する費用対効果の計算方法

セキュリティ対策で最大の障壁となるのが「費用」です。「で、結局いくらかかるのか?」という疑問に、具体的な費用相場と予算シミュレーションで答えます。

「何もしない」が最も高い:対策コスト vs 被害コストの比較

まず、セキュリティ投資は「対策コスト」と「被害コスト」を天秤にかけることが重要です。一度被害に遭えば、中小企業でも数千万円単位の損害が発生する可能性があります。対策コストは、この壊滅的なリスクを回避するための「保険」であり、事業継続のための「投資」です。この視点を経営層と共有することが第一歩です。  

主要セキュリティソリューション別 費用相場一覧

以下に、主要なセキュリティソリューションの中小企業向け費用相場をまとめました。予算策定の目安としてください。

対策ソリューション課金モデル中小企業向け費用相場(目安)主な機能と役割導入優先度
UTM(統合脅威管理)リース契約(月額)月額 10,000円 ~ 40,000円  ネットワークの出入り口で脅威を総合的に防御する「門番」
クラウド型WAF月額(通信量ベース)月額 10,000円 ~ 50,000円  WebサイトをSQLインジェクション等の攻撃から守る「盾」中(Webサイト運営企業は高)
EDRユーザー単位(月額)月額 500円 ~ 1,500円 / 1ユーザー  PC・サーバーに侵入した脅威を検知・対応する「監視カメラ」
IDaaSユーザー単位(月額)月額 300円 ~ 800円 / 1ユーザー  クラウドサービスのIDを一元管理しSSOやMFAを実現する「司令塔」
標的型攻撃メール訓練ユーザー単位 or 回数年間 50,000円(100通)~  従業員のセキュリティ意識を向上させる「人的ファイアウォール」
脆弱性診断診断対象・範囲単位30万円 ~ 150万円 / 1回  システムの弱点を専門家が事前に発見する「健康診断」低(定期的な実施を推奨)

【具体例】従業員規模別・年間セキュリティ予算シミュレーション

上記の費用相場を基に、具体的な年間予算をシミュレーションします。

ケース1:従業員15名、コーポレートサイトのみ運営の小規模企業

必須対策に絞って投資します。

  • UTM:月額 15,000円
  • EDR:月額 800円/ユーザー × 15名 = 月額 12,000円
  • IDaaS (MFA強制のため):月額 400円/ユーザー × 15名 = 月額 6,000円
  • 標的型攻撃メール訓練:年間 50,000円

【月額合計】: 33,000円 【年間合計】: (33,000円 × 12ヶ月) + 50,000円 = 446,000円

→ 年間約45万円の投資で、主要なリスクを大幅に低減できます。

ケース2:従業員50名、ECサイトを運営する中小企業

ECサイトの防御と定期チェックが重要になります。

  • UTM:月額 30,000円
  • クラウド型WAF:月額 20,000円
  • EDR:月額 700円/ユーザー × 50名 = 月額 35,000円
  • IDaaS:月額 400円/ユーザー × 50名 = 月額 20,000円
  • 標的型攻撃メール訓練:年間 130,000円
  • 脆弱性診断:年間 500,000円(年1回)

【月額合計】: 105,000円 【年間合計】: (105,000円 × 12ヶ月) + 130,000円 + 500,000円 = 1,890,000円

→ 年間約190万円の投資で、顧客情報を預かる事業者として信頼性を確保し、多層的な防御体制を構築できます。

これらのシミュレーションは、自社の状況に応じた説得力のある予算案を作成するための土台となります。

万が一の事態に備えよう!不正アクセス発生時の緊急対応5ステップ

どれだけ対策をしてもリスクはゼロになりません。万が一インシデントが発生した場合に、被害を最小限に抑えるための対応手順を定めておくことが重要です。

Step1:隔離と封じ込め (Isolate & Contain)

被害が疑われるPCやサーバーを、直ちにネットワークから切り離します(LANケーブルを抜く、Wi-Fiをオフにする)。これにより被害拡大を防ぎます。証拠保全のため、自己判断で電源は切らないでください。  

Step2:報告と体制構築 (Report & Organize)

社内で定められたルート(情報システム部門や上長)に従い速やかに報告し、インシデント対応チームを立ち上げ、情報共有と意思決定を一元化します。

Step3:被害状況の調査と証拠保全 (Investigate & Preserve Evidence)

影響範囲を特定し、関連するあらゆる機器のログ(通信、認証、イベントログなど)を保全します。これらは侵入経路や被害内容を特定する重要な証拠となります。  

Step4:関係各所への連絡 (Notify Stakeholders)

調査結果に基づき、法律や契約に従って関係各所に連絡します。

  • 監督官庁への報告:個人情報の漏洩またはそのおそれがある場合、個人情報保護委員会への報告義務があります。  
  • 警察への相談・被害届の提出:警察庁のサイバー犯罪相談窓口に相談します。
  • 顧客・取引先への通知:情報漏洩の可能性がある場合は、速やかに該当者へ通知し謝罪します。  
  • その他:クレジットカード情報漏洩の場合はカード会社へ、不正送金の場合は金融機関へ連絡します。  

Step5:復旧と再発防止 (Recover & Prevent Recurrence)

脅威を完全に駆除し、安全なバックアップからシステムを復旧させます。根本原因を分析し、パスワードポリシーの見直しや新たなソリューション導入など、具体的な再発防止策を策定・実行します。  

このフローを事前に文書化・共有しておくことで、有事の際にも冷静かつ迅速な対応が可能になります。

FAQ:不正アクセス対策に関するよくある質問

Q1.IT専門家がいない小さな会社です。何から手をつければ良いですか?

A.まずは本記事の「フェーズ1:守りの基礎」から始めてください。特に多要素認証(MFA)の設定は、コストをかけずにセキュリティを飛躍的に向上させる最も効果的な一歩です。次に、全従業員のPCでOS等の自動更新が有効かを確認し、簡単なパスワードを使っていないか見直すことから始めるのが現実的です。

Q2.経営層を説得して予算を獲得するコツはありますか?

A.「脅威」ではなく「事業リスク」として話すことが重要です。「ハッカーが怖い」という抽象的な説明ではなく、「JNSAの調査では、情報漏洩が起きると中小企業でも数千万円規模の損害リスクがあり、これは年間数十万円の投資で回避可能です」というように、具体的な数字で費用対効果を示すことが最も効果的です 。本記事の費用ガイドと特典シートをご活用ください。  

Q3.無料のセキュリティソフトではダメなのでしょうか?

A.個人のPCなら一定の効果はありますが、法人の事業資産を扱うには不十分です。ビジネス向けの有料製品は、高度な脅威への対応力、一元管理機能、インシデント発生時の専門家サポートが大きく異なります。これは事業継続のための必要不可欠なコストと考えるべきです。

Q4.IPAの情報セキュリティ10大脅威とは何ですか?なぜ重要ですか?

A.IPA(情報処理推進機構)が、その年に影響が大きいと考えられるセキュリティ脅威を毎年発表しているものです 。日本国内の最新の脅威動向を反映した指標であり、対策の優先順位を考える上で重要な羅針盤となります。2025年版でも「ランサムウェアによる被害」が5年連続1位となっており、この脅威への対策が急務であることがわかります。  

参考:独立行政法人情報推進機構「情報セキュリティ10大脅威 2025」

まとめ:複雑なセキュリティ対策を、明日への確実な一歩に

本稿では、中小企業が直面する不正アクセスの脅威について、その実態から原因、対策、費用までを網羅的に解説しました。セキュリティ対策は、もはや事業継続に不可欠な経営課題です。

本稿で提示したロードマップは、そのための具体的な道筋です。

  1. まず「守りの基礎」として、パスワード強化、MFA導入、ソフトウェア更新、バックアップ体制の構築から始めます。
  2. 次に、事業リスクに応じてUTM、WAF、EDRといった「攻めの防御」のためのITソリューションを戦略的に導入します。
  3. 最後に、従業員教育や権限管理といった「継続的な改善」を組織に根付かせ、技術と人の両面から防御力を高めます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

大阪大学経済学部卒業。都市銀行退職後に暗号資産関連スタートアップの創業メンバーとして業界調査や相場分析に従事。2018年、マネックスグループ入社。マネックスクリプトバンクでは業界調査レポート「中国におけるブロックチェーン動向(2020)」や「Blockchain Data Book 2020」などを執筆し、現在はweb3ニュースレターや調査レポート「MCB RESEARCH」などを統括。国内メディアへの寄稿も多数。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修者は記事の内容について監修しています。

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