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Robinhood、独自チェーンでトークン化株式を提供へ 金融24時間化が拓く未来と規制の壁

2025年6月30日、株式取引アプリを提供する米Robinhoodが、独自ブロックチェーン「Robinhood Chain」を開発することを発表しました。これは、株式をはじめとする現実資産(RWA)をトークン化し、24時間取引の実現を目指すものです。今回は、この発表が持つ意味と技術的背景、そして金融業界に与える影響について解説します。


※本記事の内容は、マネックスクリプトバンクが週次で配信しているニュースレター「MCB FinTechカタログ通信」の抜粋です。毎週月曜17時に配信しており、無料でご購読いただくと、FinTech・Web3の注目トピックスを解説するニュースレターに加え、注目の特集記事、ビットコイン最新動向や相場予想などもお読みいただけます。

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発表の概要と技術的背景

Robinhoodは、暗号資産カンファレンス「EthCC」の場で、Arbitrum Orbitの技術スタックを利用し、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンとして「Robinhood Chain」を構築する計画を公表しました。

Arbitrum Orbitは、Arbitrum Oneなどのレイヤー2を展開するArbitrumが提供している、独自のレイヤー2を立ち上げることができるフレームワークのことです。Robinhoodは、このArbitrum Orbitを用いて独自のレイヤー2を立ち上げ、自社でシーケンサー(取引を順序付けする役割)を管理することで、レイヤー2内で発生した取引手数料を収益源とするようなビジネスモデルを描いています。

このモデルは、米大手暗号資産取引所であるCoinbaseが提供するレイヤー2「Base」が先行しています。Baseは取引手数料から1日に10万ドル以上の収益を上げており、Robinhoodも同様の収益構造の構築を目指していると考えられます。

以下の図は、Galaxy Digitalによって作成された、Robinhoodのトークン化株式の発行プロセスと、Robinhood Chainの機能を示したものです。

ここで注目すべき点は、ユーザーがトークン化株式を購入するまでの体験が、従来の株式取引とほとんど変わらないということです。ユーザーがRobinhoodアプリで株式Aを購入すると、Robinhoodのバックエンドがブローカー・ディーラーに対して株式の購入を指示します。続いて、ブローカー・ディーラーが証券取引所などの金融市場で実際に株式を取得・保有します。

その後、この株式を裏付け資産として、ブローカー・ディーラーはArbitrum上、将来的にはRobinhood Chain上で動作する「Token Engine」を用い、トークン化株式を発行(Mint)します。

発行されたトークン化株式は、Robinhoodのアプリ上だけでなく、Arbitrum上やRobinhood Chain上のユーザーが管理するウォレットにも移管可能です。これにより、ユーザーは従来の証券市場の取引時間外でも、トークンを通じて実質的な株式売買を行えるようになるとされています。

24時間取引実現への道筋とトークン化株式の課題

この「24時間取引」の実現に向けて、重要な役割を果たすと考えられているのが、2025年6月にRobinhoodが買収した暗号資産取引所のBitstampです。Bitstampが、市場の閉鎖時間帯や週末における取引を担うことで、24時間365日稼働する市場の構築を目指していると考えられます。

一方で、Robinhoodがこのサービスをローンチするタイミングで、未公開企業であるOpenAIやSpaceXの株式価値に間接的に連動するトークンをEU圏のユーザーに提供したことが、物議を醸しています。これを受けて、OpenAI側が自社の関与を明確に否定する声明を発表しまた規制当局であるリトアニア銀行もRobinhoodとの協議を進めていることを公表するなど、未公開株式を裏付けとしたトークンの実態をめぐって議論が広がっています。

急成長するRWA市場と動向

Robinhoodの動きは、現実資産(RWA)のトークン化という、より大きな市場トレンドの中に位置づけられます。

RedStone、Gauntlet、およびRWA.xyzが6月26日に共同で発表した報告書によれば、RWA全体の市場規模は2025年6月までに240億ドルに達し、前年比で約85%、2022年からの3年間では約380%の成長を記録したことが示されています。

すでに複数の企業が事業機会を模索しており、2025年6月27日には米スタートアップ企業のDinariが、米国においてトークン化された株式を提供するためのブローカー・ディーラー登録を取得したとする報道があるなど、規制面においても動きが見られます。

考察と将来展望

Robinhoodの構想は、金融取引のあり方を変える可能性を提起しています。トークン化された資産は、24時間取引に加え、DeFi(分散型金融)プロトコルの担保利用や、配当金の自動支払いといった「プログラマビリティ」の面で新たな活用法が期待されています。

しかし、その実現には規制や業界団体からの反発という大きな課題が存在します。米国の証券業界団体であるSIFMA(証券業金融市場協会)は、トークン化株式を既存の市場ルール(Reg NMS)の枠外で取引することについて、強い懸念を示す書簡を米証券取引委員会(SEC)に送付しています。

Robinhoodに限らず、直近でトークン化株式関連の動きが活発化しています。規制当局、NYSEなどの取引所、業界団体などがどのような反応を見せるのか、今後も注目したいところです。

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