2025年7月9日、Solana基盤のミームコインローンチパッドとして大きく成長したPump.funが、独自トークン「PUMP」のICOを7月12日より開始することを正式に発表しました。
今回は、PUMP発行の背景と、Pump.funが目指すビジネスモデルの転換について解説します。
※本記事の内容は、マネックスクリプトバンクが週次で配信しているニュースレター「MCB FinTechカタログ通信」の抜粋です。毎週月曜17時に配信しており、無料でご購読いただくと、FinTech・Web3の注目トピックスを解説するニュースレターに加え、注目の特集記事、ビットコイン最新動向や相場予想などもお読みいただけます。
目次
ミームコインとPump.fun
今回のニュースの背景として、まずはミームコインとPump.funについて簡単に解説します。
「ミームコイン」とは、インターネット上のジョークやミームをモチーフにしたトークンのことです。投機的な側面に加え、特定のコミュニティが持つ一体感やエンターテインメント性が近年のブームを支えています。
これまで、ブロックチェーン上で新しいトークンを発行するには、スマートコントラクトやライブラリに関するある程度の知識が必要でした。しかし、Solana上で「ローンチパッド」と呼ばれる、ウェブサイト上で誰でも簡単にトークンを発行・販売できるプラットフォームが登場したことで、多くのミームコインが発行されることとなりました。このローンチパッドの先駆けがPump.funであり、Pump.funを中心として、Solana上で爆発的なミームコインブームを引き起こすこととなりました。
今回発表されたPUMPは、Pump.funのプラットフォームで利用できるトークンであると説明されており、総発行枚数は1兆枚となっています。このうち33%が今回のICOに割り当てられ、7月12日から7月15日まで、ByBitやKrakenなどの暗号資産取引所で販売されます。
その注目度の高さは、トークン発行前の市場の反応にも表れています。DEXであるHyperliquidではPUMPの永久先物が先行して上場され、その建玉(未決済の契約やポジションの総数)は7月10日時点で4,300万ドルに達していると報じられています。
競合の台頭とpump.funが抱える課題
順調な成長を見せてきたpump.funですが、そのビジネスモデルに対しては、コミュニティの一部から批判の声も上がっています。プラットフォームで生み出された価値が、ユーザーやエコシステムに十分に還元されていないといった指摘です。
ローンチパッドとして、このような課題を克服した競合サービスも登場しています。たとえば「LetsBonk.fun」というローンチパッドは、プラットフォームで発生した手数料の半分を独自トークンである「BONK」のバイバックに充てる仕組みを導入しました。これにより、BONKトークンの価値とプラットフォームの成長が連動するよう設計されています。
直近で、LetsBonk.funが24時間取引高でPump.funを上回ったという報道もされており、ミームコインユーザーの関心がLetsBonk.funへと移りつつある兆候が見られます。
考察
今回のPUMP発行と、それに伴うICOは、先述した批判と競争環境の変化に対応する動きと見られます。
Pump.funはPUMPの総供給量のうち24%を「コミュニティおよびエコシステム」に割り当てており、これを原資としてエアドロップ(配布)によるユーザーへの還元を行うものと見られています。さらに、エアドロップの他にもトークン保有者に対する収益の還元を予定しているとされていますが、その具体的な仕組みや条件は依然として不透明なままです。ミームコインブームのきっかけとなったPump.funが、今後どのようにしてビジネスモデルを転換していくのか、その動向が注目されます。
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