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【Coinbase決算速報】コインベースの事業内容と業績、今後の展望を徹底解剖

Coinbaseとは

米国最大の暗号資産交換業者であるCoinbaseは、その多様な事業内容と革新的なアプローチにより業界をリードしています。

本記事では、Coinbaseの事業概要や2024年第3四半期の決算に基づく収益構造について詳しく解説します。また、株価の推移と今後の展望についても触れ、Coinbaseの将来性を探ります。

暗号資産市場の動向が大きく影響を及ぼす同社の事業モデルは、投資家やユーザーにとって重要な関心事項です。本記事を通じて、Coinbaseがどのような収益源を持ち、どのように成長を目指しているのかを紐解いていきます。

これから述べる内容は、暗号資産業界への理解を深めたい方や、Coinbaseの事業理解、ビジネスモデルや収益構造の理解など、体系的に学びたい方向けの内容になります。

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Coinbase(コインベース)とは?事業内容を解説

Coinbaseは、多様な暗号資産事業ポートフォリオを持つ企業であり、暗号資産のエコシステム全体に関与しています。以下に主要な事業領域を挙げ、それぞれの内容を詳しく解説します。

Coinbaseの主要な事業領域
  • 取引所ビジネス
  • Coinbase(初心者向け)
  • Coinbase Pro(上級者向け)
  • ステーキング
  • 主要PoS暗号資産のステーキング報酬
  • 独自L2チェーン
  • カストディ事業
  • ステーブルコイン事業
  • ウォレット事業

それぞれどのような内容なのか、順番に見ていきましょう。

取引所ビジネス

Coinbaseの中核事業である取引所ビジネスは、ユーザーが暗号資産を購入・売却・取引をするためのプラットフォームを提供しています。この事業は、暗号資産の普及と取引量の増加に伴い、同社の主要な収益源となっています。

取引所の利用者には個人投資家から機関投資家まで幅広く、初心者向けにはシンプルなインターフェイスの「Coinbase」、上級者のユーザーに対しては、プロ向けの「Coinbase Pro」やAPIサービスを通じて高頻度取引を可能にしています。また、世界的な規制対応を進めることで、信頼性と透明性を高めています。

同事業の主な収益源は取引手数料であり、市場の取引量に大きく依存しています。暗号資産市場のボラティリティが高まると、取引量が増加し、収益が拡大します。

CoinGeckoによれば、暗号資産取引所の内、Coinbaseは24時間取引量ではBinance、Bybitに次ぐ3位で、(2024年11月20日現在)1日の取引量は約1兆円程にまで及びます。

月間でのサイト訪問者数は3,250万人ほどと、非常に人気なサービスとなっています。

出典:CoinGecko

Coinbase(初心者向け)

Coinbaseでは、初心者向けに現物取引サービスを提供しており、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの多くのアルトコインが取引可能(2024年11月現在)、263の銘柄を取り扱っています。わかりやすく簡単かつ直感的な操作で暗号資産の購入が可能です。

出典:Coinbase

Coinbase Pro(上級者向け)

Coinbase Proは、上級者向けに指値注文、ストップ注文などにも対応していて、板取引などがメインで手数料も低く設定されているサービスです。

インターフェイスも大きく違い、API取引などもあるため、通常のCoinbase(初心者向け)とは違い積極的に取引をしたい上級者向けのサービスとなっています。

出典:Coinbase

機能比較

CoinbaseとCoinbase Proのサービスの違いは以下の通りです。ユーザーの需要によって異なるサービスを提供しています。

項目CoinbaseCoinbase Pro
対象ユーザー初心者上級者・プロトレーダー
インターフェースシンプルで使いやすい高度なチャートと取引ツール
取引手数料2〜3%(市況により変化)低め(取引量に応じて0.00%~0.60%)
サポートされる暗号通貨250種類以上250種類以上
取引オプション購入、売却、送金、受取(購入、売却、送金、受取に加え)

指値注文、ストップ注文、API注文

セキュリティ機能二要素認証、分別管理、FDIC保険(米ドル残高)Coinbaseと同様のセキュリティ機能
モバイルアプリありあり

ステーキング

ステーキングは、ユーザーが暗号資産ネットワークのノードを立て、バリデーターとして参加し暗号資産を預けることでブロックチェーンのネットワークの運営に参加し、報酬を受け取る仕組みです。PoS(Proof of Stake)を採用している暗号資産で活用されています。

Coinbaseはこのプロセスを簡略化して、自分でノードを立てなくても、Coinbaseに預けてある暗号資産を利用して、ユーザーの代わりに運用し、ステーキングに参加できるサービスを提供しています。

主に、イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などのPoS(Proof of Stake)のステーキング対応資産を対象としており、ステーキング収益のうちの一部の手数料をCoinbaseが徴収する仕組みとなっています。

最近では、規制強化の影響を受けながらも、透明性の高いステーキングサービスを提供し続けています。この分野は特に成長が期待されており、ユーザー基盤の拡大に伴い収益増加が見込まれます。

出典:Coinbase 

主要PoS暗号資産のステーキング報酬

Coinbaseで取り扱っている、主要PoS暗号資産の年間報酬率、ステーキング時価総額は下記の通りです。

イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などの主要な暗号資産だけでなく、Bittensor、Cosmos、Hereraなど多くのPoS(Proof of Stake)の暗号資産に対応しています。

暗号資産推定ステーキング報酬(年率)ステーキング時価総額
Ethereum2.23%17.8兆円
Solana6.08%12.6兆円
BNB2.14%3.4兆円
Cardano1.80%2.9兆円
TRON4.46%1.3兆円
SUI2.79%1.2兆円
Avalanche4.47%1.2兆円
Polkadot12.36%8,038億円
Aptos7.00%7,866億円
Toncoin4.67%5,867億円
NEAR Protocol8.88%5,553億円
Bittensor18.04%4,654億円
Hedera0.12%3,491億円
Celestia10.56%2,455億円
Cosmos13.89%2,150億円
Tezos5.72%1,116億円
Polygon2.96%586億円

※(2024年11月現在)

独自L2チェーン

Coinbaseは、Layer 2(L2)ソリューションである「Base」を立ち上げ、スケーラビリティとトランザクションコストの削減を目的とした独自のブロックチェーンを展開しています。

Baseは、イーサリアム上に構築されたオープンソースプロジェクトであり、分散型アプリケーション(DApps)の開発を促進しているプラットフォームです。開発者やユーザーのエコシステムが拡大を促進し、Coinbaseの取引所事業とは異なる事業として、事業基盤を強化しています。

このL2チェーンを利用したトランザクションの手数料やサービス料が収益に貢献しており、Web3時代に向けた革新的なインフラを提供しています。

実際に、CoinbaseのLayse 2(L2)ソリューションであるBaseチェーンは、2023年6月のサービス開始以来飛躍的な成長を遂げており、TVL(Total Value Locked)という、Baseチェーンに預けられている暗号資産の全体額は(2024年11月現在)約5,000億円相当にまで上ります。

出典:DefiLama

また、取引量も著しく上昇しており、(2024年11月現在)24時間辺りの取引量は2,000億円相当まで増え続けており、サービス開始から1年半の期間ですが飛躍的に伸び続けており、今後も大きな成長が見込まれています。

出典:DefiLama

カストディ事業

Coinbase Custodyは、機関投資家向けに暗号資産の安全な保管サービスを提供する事業です。信頼性の高いカストディサービスを提供することで、大規模投資家を取り込み、同社の収益源の多様化を実現しています。

特に、保管資産額(AUC:Assets Under Custody)の増加が収益拡大に直結します。この分野では、セキュリティの強化と規制対応が重要であり、Coinbaseは最先端の技術を用いて安全性を確保しています。

同社のカストディ事業としては、2019年8月には、香港のXapo社の法人向けカストディ事業を約5,500万ドルで買収し、これにより約70億ドル相当の暗号資産を管理する世界最大級のカストディアンとなりました。

さらに、Coinbaseはブラックロックのビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust」のカストディアンとしても選ばれています。このETFの申請は2023年6月に行われ、カストディサービスにはCoinbase Custodyが利用されています。

また、Coindeskによると、Coinbaseは他のビットコインやイーサリアムのETFに対してもカストディサービスを提供しており、米国で新たに立ち上げられた11のビットコインETFのうち8つ、イーサリアムETFは8つのカストディを担当しています。これにより、ビットコインETF資産の約90%にあたる370億ドルを管理しており、暗号資産市場における主要なカストディアンとしての地位を確立しています。

ETF申請業者カストディ業者
GrayscaleCoinbase
Ark/21 SharesCoinbase
BlackRockCoinbase
BitwiseCoinbase
VanEckGemini
WisdomTreeCoinbase
Invesco/GalaxyCoinbase
Fidelityセルフカストディ
ValkyrieCoinbase
Global XCoinbase
HashdexN/A
Franklin TempletonCoinbase

このように、Coinbaseはカストディ事業を通じて、機関投資家やETF発行者に対し、安全で信頼性の高い資産保管サービスを提供し、暗号資産市場の発展に寄与しています。

ステーブルコイン事業

ステーブルコイン事業は、CoinbaseとCircleが共同で発行するUSDC(USD Coin)を中心とした事業です。USDCは法定通貨担保型の暗号資産で、米ドルと1:1で連動する暗号資産であり、グローバルな暗号資産の取引や国際送金、支払い等にも広く利用されています。

同事業の収益は、主にUSDCの流通量に関連する運用収入や手数料によって支えられています。

第一に、USDCの発行額と同額の準備金(米ドル)から生じる運用収益です。この準備金は、米国債などの高格付けの安全性の高い資産で運用されています。第二に、USDCの発行・償還に伴う手数料収入です。また、近年ではDeFiエコシステムとの統合が進み、分散型取引所(DEX)やレンディングプロトコルでの利用など、ステーブルコインの用途が拡大しています。

金融市場の変動が影響を与えるものの、安定性と透明性を兼ね備えたUSDCは、多くの企業やユーザーから支持されています。

出典:CoinGecko

CoinGeckoによれば、USDCの時価総額は(2024年11現在)暗号資産ステーブルコインの時価総額ランキングのうち、USDTに次ぐ2位になり、5.7兆円ほどの時価総額にまで上りました。

ウォレット事業

Coinbaseのウォレット事業は、ユーザーが暗号資産を安全に保管し、送受信や管理を行えるツールを提供しています。このウォレットは、分散型でありながらユーザーフレンドリーなインターフェースが特徴です。

ウォレットを通じてNFTやDeFi(分散型金融)サービスにアクセスできることから、Web3時代のゲートウェイとしての役割を果たしています。また、ユーザーが所有するデータや資産に完全な管理権を持てる点が評価されています。

取引所サービスとは違い、NFTはDeFi(分散型金融)など、ブロックチェーンや暗号資産を用いた多くのサービスを利用できるため、Web3においても重要な位置付けであるウォレット領域でも存在感を強めています。

出典:Coinbase

その他事業

Coinbaseは上記以外にも、教育コンテンツの提供や企業向けソリューション、暗号資産関連データ分析サービスなど、NFT事業など多岐にわたる事業を展開しています。

Coinbase NFT MarketplaceはCoinbaseが提供するNFTのマーケットプレイスで、誰でもNFTを売買できるプラットフォームです。

出典:Coinbase

また、Coinbase Earnを通じた暗号資産やWeb3の啓蒙コンテンツは、初心者が暗号資産について学ぶ機会を提供しており、ユーザー基盤の拡大に寄与しています。そして、企業向けサービスとしてAPIやホワイトレーベルソリューションを提供し、新たな収益機会を生み出しています。

さらに、Coinbase Oneというサブスクリプションサービスも提供しており、月額29.99ドルで、以下の特典を提供しています。

  • 取引手数料の無料化:対象となる数百種類の暗号資産の取引手数料が無料になります。ただし、スプレッド手数料や一部の制限が適用される場合があります。
  • ステーキング報酬の増額:特定の暗号資産のステーキング報酬が増加し、より高い年利(APY)を得ることができます。
  • 優先的なサポート:24時間365日対応の専用サポートチームに連絡でき、迅速にサポート対応を受ける事が可能になります。
  • 税務サポート:米国の顧客向けに、暗号資産取引の税務申告を簡素化するための事前入力済みのForm 8949が提供されます。
  • 限定特典:メンバー限定の抽選やパートナー企業との特別な割引など、追加の特典も提供されます。

現在、Coinbase Oneは米国、英国、カナダ、ドイツ、アイルランドなど30カ国以上で利用可能です。日本での提供はまだ開始されていません。

出典:Coinbase

これらの事業は、主力事業を補完する形で収益を支えています。

Coinbaseは暗号資産、Web3業界で非常に多くの分野でサービスを展開しており、Web3業界において欠かせない存在として盤石な地位を築き始めています。

カテゴリサービス名収益モデル
ウォレットCoinbase Wallet無料提供(取引手数料はユーザー負担)
ステーブルコインUSD Coin (USDC)発行手数料、運用益
カストディCoinbase Custody保管手数料
取引所(初心者向け)Coinbase取引手数料、スプレッド
取引所(上級者向け)Coinbase Pro取引手数料
ステーキングCoinbase Earnステーキング手数料
NFTCoinbase NFT Marketplace取引手数料
DeFiBaseチェーン(L2)手数料
サブスクリプションCoinbase One月額課金制

2024年Q3の各事業の決算内容と収益構造

2024年第3四半期におけるCoinbaseの各事業の業績を振り返り、収益構造の全体像を明らかにします。これにより、同社の事業がどのように利益を生み出しているかが分かります。

2024年Q3決算の概要

出典:Coinbase決算資料

合計の収益は、1.2Billion USD(約1,800億円)になり、特に成長が大きかった部分は独自L2チェーンのBaseチェーンの取引量が前四半期に比べて+55%と大きく伸びた事がわかります。

前四半期に比べて収益は減少しましたが、これは暗号資産市況の低下などが要因と考えられます。

財務指標(百万ドル)

指標Q3’23Q4’23Q1’24Q2’24Q3’24
純収益6239051,5881,3801,129
純利益(損失)(2)2731,1763675
調整後EBITDA*1783241,014596449

出典:Coinbase決算資料

取引収益

同四半期における取引収益は、取引量の増減に強く依存していました。市場全体のボラティリティが高まったことにより、取引量が増加し、収益も向上しました。

さらに、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産ETFによる需要に伴い、機関投資家向けのサービスが堅調で全体の収益の安定化に寄与しています。

取引の割合では、ビットコインの取引が全体のうち37%、イーサリアムが15%と主要の2つの暗号資産で全体のうちの50%となり、ついでUSDTが15%、その他残りの暗号資産が33%という内訳になっています。

取引高(十億ドル)

区分Q3’23Q4’23Q1’24Q2’24Q3’24
個人1129563734
機関投資家65125256189151
合計76154312226185

取引高(合計に対する割合)

区分Q3’23Q4’23Q1’24Q2’24Q3’24
ビットコイン38%31%33%35%37%
イーサリアム19%15%13%15%15%
USDT15%13%11%10%15%
その他の暗号資産28%42%43%40%33%
合計100%100%100%100%100%

出典:Coinbase決算資料

取引ビジネスの要約

  1. 全体収益
    • 総取引収益:5億7,300万ドル(前四半期比 -27%)
      • 主因は市場低迷とボラティリティ(価格変動)の減少
  2. 個人投資家向け取引収益
    • 収益:4億8,300万ドル(前四半期比 -27%)
    • 取引量:340億ドル(前四半期比 -8%)。
      • ステーブルコインの取引が増加したが、手数料収益には貢献しなかったため、減少。相場の影響が非常に大きい
  3. 機関投資家向け取引収益
    • 収益:5,500万ドル(前四半期比 -13%)。
    • 取引量:1,510億ドル(前四半期比 -20%)。
      • Prime Brokerやデリバティブ取引で安定収益に貢献
  4. Base(独自L2チェーン)の影響
    • Baseの取引数は 55%増加、新規でデプロイされたコントラクト数が前四半期から2倍増加
    • 手数料収益(Baseチェーンのシークエンサー収益)はコスト低下により減少(3,400万ドル、前四半期比 -35%)。
  5. 市場の動向
    • 市場全体の価格は前四半期比:10%減少
    • ボラティリティ(価格変動):5%低下
    • 米国スポット市場の取引量:18%減少

取引所ビジネスは依然としてCoinbaseの主要収益源ですが、市場全体の低迷が影響を与えました。一方で、Baseやステーブルコインなどの新たな分野で成長の兆しが見られ、次の成長戦略の鍵となっています。

純利益としては7,500万ドルで、調整後EBITA(非GAAPベース)は4億4900万ドルで、7四半期連続でプラスを維持しています。

取引収益以外のビジネスの要約

続いては、取引収益以外のビジネスの収益についてまとめます。

1. ステーキング収益

  • 収益:1億5,500万ドル(前四半期比 -16%)
  • 要因:
    • 暗号資産(特にETHとSOL)の価格下落により、ステーキングによる報酬全体が減少し、収益の低下につながりました。
    • ETHの価格が2024年7月から9月にかけて約20%下落したことが、ステーキング収益低下の主な要因と考えられます。また、PoS(Proof of Stake)方式を採用している暗号資産では、価格変動がステーキング収益に大きな影響を与えます。

出典:Coingecko

2. カストディ事業収益

  • 収益:3,170万ドル(前四半期比 -8%)
  • 要因:
    • 市場全体の低迷によりカストディサービスの需要が減少しました。特に機関投資家向けサービスでは、保有する暗号資産の評価額の下落に伴い、カストディ手数料収益も減少しました。
    • 一方で、暗号資産現物ETFの需要は価格上昇の恩恵を受けており、今後も収益の増加が見込まれます。さらに、今後ビットコインやイーサリアム以外のアルトコインの現物ETFが新規に上場された場合、Coinbaseもカストディサービスを提供することで、新たな収益源となる可能性があります。

3. ステーブルコイン(USDC)関連収益

  • 収益:2億4,700万ドル(前四半期比 +3%)
  • 要因:
    • USDCの平均保有残高が前四半期比で7%増加しており、これによる金利収益を得ています。機関投資家や企業がUSDCを用いた取引を選好し始めたことが、残高増加の要因となっています。ただし、金利低下の影響により、残高増加に比べて収益の伸びは抑制され、3%程度の増加にとどまりました。

4. 金利およびファイナンス収益

  • 収益:6,400万ドル(前四半期比 -8%)
  • 要因:
    • 暗号資産市況の低迷により、法定通貨(米ドルやユーロ)の平均残高が減少し、金利収益も低下しました。また、市場のボラティリティ低下に伴い、Prime Financing(機関投資家向けの暗号資産担保融資サービス)への需要が減少し、融資額の抑制につながりました。

5. その他サブスクリプションサービス

  • 収益:5,870万ドル(前四半期比 -16%)
  • 収益化の仕組み:
    1. Coinbase One
      • 月額固定料金(例: 米国内では約30ドル/月)で提供されるサブスクリプションプラン
      • 取引手数料の免除や顧客サポートの強化、特典付き
      • サブスクリプション加入者の増加が収益を支える柱となっている
    2. 価格実験
      • 一部サービスの価格調整や割引キャンペーンの実施と、顧客基盤の拡大を目的とした戦略
    3. 企業向けプラットフォーム利用料
      • 機関投資家向けの取引ツールやデータ分析ソリューションによる収益
    4. 広告収益
      • プラットフォーム内での広告展開による収益
  • 要因:
    • Coinbase Oneは契約者数が過去最高を記録しましたが、サービス価格の調整や割引キャンペーンの実施により、収益は16%減少しました。ただし、相場変動に左右されにくいサブスクリプションサービスは、長期的な成長のための投資と位置付けられています。

Coinbaseの株価推移と今後の展望

Coinbaseの株価は、市場全体の動向や規制の影響を受けながらも、安定的な成長を遂げています。特に、過去2年間の間に株価は50ドルから約300ドルまで上昇しており、6倍の成長を遂げています。

出典:Yahoo!Finance

今後の展望としても、暗号資産友好派を訴えるトランプ政権が再登場した後、規制環境の変化が予想されます。暗号資産に対するスタンスが緩和される可能性があり、業界全体にとってプラスとなるでしょう

暗号資産ETFのカストディやステーブルコインUSDC、そのほかにも多くの暗号資産取引関連のビジネスを行うCoinbaseにとっては非常に追い風となり、さらに成長を加速させる可能性があります。

まとめ

Coinbaseは、多様な事業ポートフォリオを活用し、収益の安定化を図っています。取引所ビジネスからウォレット事業まで、暗号資産市場全体に対する広範な影響力を持っています。

依然として、暗号資産の相場による収益変動を強く受けていますが、Coinbase Oneの価格実験やステーキングサービス、独自L2(Layer2)チェーンなど、相場の影響を受けないいわゆる「ストック型」のビジネスに投資を重ねています。

他の暗号資産取引所との差別化として、多くの取り組みや試行錯誤を行なっており、今後数年かけて投資としての効果が証明されるでしょう。

今後も米国でのトランプ政権の誕生や多くの変化が起こる可能性がありますが、同社は米国最大手の暗号資産サービス事業者として市場環境の変化に柔軟に対応しながら、成長を続けていくことが期待されます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

大阪大学経済学部卒業。都市銀行退職後に暗号資産関連スタートアップの創業メンバーとして業界調査や相場分析に従事。2018年、マネックスグループ入社。マネックスクリプトバンクでは業界調査レポート「中国におけるブロックチェーン動向(2020)」や「Blockchain Data Book 2020」などを執筆し、現在はweb3ニュースレターや調査レポート「MCB RESEARCH」などを統括。国内メディアへの寄稿も多数。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
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