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Hyperliquid、独自ステーブルコインUSDHを導入 ―エコシステムへの収益還元を目指す

2025年9月24日、永久先物取引を提供する分散型取引所(DEX)であるHyperliquidが、独自ステーブルコイン「USDH」をローンチしたとの報道がありました。USDHの発行については、Hyperliquidのバリデータによる投票によって選ばれたNative Marketsが担います。今回は、このニュースの背景と与える影響について解説します。


※本記事の内容は、マネックスクリプトバンクが週次で配信しているニュースレター「MCB FinTechカタログ通信」の抜粋です。毎週月曜17時に配信しており、無料でご購読いただくと、FinTech・Web3の注目トピックスを解説するニュースレターに加え、注目の特集記事、ビットコイン最新動向や相場予想などもお読みいただけます。

独自ステーブルコイン導入の背景

USDHが導入された主な背景には、プラットフォーム上の資産から生じる収益に関する課題があります。

Hyperliquidでは担保として多額のUSDCが利用されており、その額は約55億ドルとなっています。このUSDCの裏付け資産から生じる利回りについては、USDCの発行体であるCircle社に渡っており、Hyperliquidのエコシステムには還元されていませんでした。

USDHは、この収益をエコシステム内に還元することを目的としています。USDHの準備金は現金および短期米国債で裏付けられており、その運用益の一部はHyperliquidのネイティブトークンであるHYPEの買い戻しに使用されます。これにより、トークンの価値が向上する仕組みを目指しています。

発行体の選定と市場の反応

USDHの発行体は、Hyperliquidのバリデータによる投票によって選定されました。発行体の候補として、PaxosやFrax、Agoraといった複数の企業が参加しましたが、最終的にMax Fiege氏(Hyperliquidエコシステムの初期投資家兼アドバイザー)らによって設立された新しい企業であるNative Marketsが発行体として選ばれました。

9月24日のローンチ後、USDHはUSDH/USDCの通貨ペアにて、Hyperliquid上で取引が開始されており、ローンチ直後の取引高は約220万ドルとする報道があるなど、一定の市場の関心を示しています。

今後の展望と課題

HyperliquidによるUSDHの導入は、DEXが単なる取引機能の提供だけでなく、独自の経済圏を強化しようとする動きの一環と見ることができます。これまでUSDCのような外部のステーブルコインに依存していましたが、独自ステーブルコインを発行することでエコシステム内の価値流出を防ぐ狙いがあります。このモデルが成功すれば、他のDEXも同様の仕組みを検討・導入する可能性があります。

一方で、この試みにはいくつかの課題も残されています。

1つ目が、流動性と信頼性の確保です。USDHが、すでに広く利用されているUSDCの代替となるには、裏付け資産の公開による透明性の担保が必要になります。また、流動性を高めるためには、Hyperliquid外の主要なDeFiプロトコルでの採用・利用が必要不可欠です。

2つ目として、外部ユーザーへのインセンティブ設計が挙げられます。USDHの裏付け資産から得られる収益は、HYPEトークンの買い戻しを通じてエコシステムに還元されます。これはHyperliquidのユーザーにとっては間接的なメリットとなりますが、ユーザーがが利回りを直接得られるわけではありません。そのため、EthenaのUSDeのような利回り付きステーブルコインと比較した場合、Hyperliquidのエコシステム外のユーザーがUSDHを積極的に保有・利用するインセンティブが弱い可能性があります。

今後、USDH自体の追加的なインセンティブ設計や、外部DeFiプロトコルとの連携が進むかに注目が集まります。

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