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販売管理システムの比較16選|タイプ別の選び方・料金・機能を解説

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受注や売上の情報はExcelと販売ソフト、在庫は別の台帳、請求は会計ソフト。販売にまつわるデータが部門やツールごとに分かれていると、二重入力や転記ミスが増え、いまの在庫や売上をひと目で把握することも難しくなります。事業が伸びるほど、この分断は現場の負担として重くのしかかります。

販売管理システムは、見積・受注・売上・仕入・在庫・請求・入金といった一連の販売業務を1つの仕組みで管理し、こうした分断を解消するためのツールです。ただし製品ごとに得意な業種や企業規模、担う業務範囲は大きく異なり、「汎用的に基幹として使うもの」から「案件単位の管理に強いもの」「小規模事業者が手軽に使えるもの」まで幅があります。

自社に合わないものを選ぶと、機能を持て余したり、逆に必要な機能が足りなかったりします。だからこそ、自社の業種・規模・業務範囲に照らして候補を絞り込むことが欠かせません。

本記事では、販売管理システムの基本機能と種類を整理したうえで、主要な16サービスをタイプ別に比較し、料金・機能・提供形態・向いている企業を横並びで確認できるようにまとめました。選び方のポイントや業種別の注意点、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応まで、導入判断に必要な材料を一通り解説します。

また、自社の課題に合ったサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」もご用意しています。ぜひあわせてご活用ください。

販売管理システムの関連サービス資料
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販売管理システムとは|受注から入金までを一元管理する仕組み

ここでは、販売管理システムが担う業務範囲と、混同しやすいERPや在庫管理システムとの違いを整理します。比較検討に入る前の土台として押さえておきましょう。

販売管理システムとは、商品やサービスを販売する過程で発生する情報を一元的に管理するためのシステムです。見積もりから受注、売上の計上、商品の仕入れ、在庫の増減、請求、入金の消し込みまで、販売に関わる一連の流れを1つの仕組みでつなぎ、データの二重入力や部門間の情報の分断をなくします。

紙やExcelでの管理では、受注情報を在庫台帳に書き写し、さらに請求書作成のために会計ソフトへ再入力する、といった重複作業が発生しがちです。販売管理システムを使えば、一度入力したデータが各業務に連携されるため、転記ミスや対応漏れを抑えつつ、いまの売上や在庫の状況をリアルタイムに把握できます。

販売管理システムの3つの基本機能

販売管理システムの機能は、大きく「販売管理」「在庫管理」「購買管理」の3領域に分けられます。多くの製品がこれらを標準で備えつつ、どこまで踏み込むかに差があります。

  • 販売管理機能:見積・受注・売上・請求・入金の管理。販売業務の中心となる領域で、請求書や納品書などの帳票発行もここに含まれます。
  • 在庫管理機能:入荷・出荷・棚卸による在庫数の把握。適正在庫の維持や、欠品・過剰在庫の防止につながります。物販を伴わない事業では必須ではありません。
  • 購買管理機能:発注・仕入・支払の管理。仕入先とのやり取りや原価の把握に関わり、在庫管理と連動して機能します。

自社がどの領域をどこまでシステム化したいかによって、必要な製品像は変わります。たとえば在庫を持たないサービス業であれば在庫管理は簡素でよく、逆に卸売業では在庫と購買の連携が選定の要になります。

ERP・在庫管理システムとの違い

販売管理システムと近い領域に、ERPや在庫管理システムがあります。担う範囲が重なる部分もあるため、違いを押さえておくと製品選びの軸がぶれません。

ERP(統合基幹業務システム)は、販売だけでなく会計・人事・生産なども含めて企業全体の資源を一元管理する仕組みです。販売管理はそのなかの一機能という位置づけになります。一方の販売管理システムは、販売業務に軸足を置いた製品を指しますが、会計や在庫と連携して基幹システム的に使える製品も多く、両者の境界は明確ではありません。

在庫管理システムは、その名のとおり在庫の入出庫や棚卸に特化したシステムです。販売管理システムにも在庫機能は含まれますが、倉庫の運用効率やロット・シリアル管理まで踏み込みたい場合は、在庫管理に特化した製品が候補になります。販売プロセス全体を管理したいのか、在庫の運用を精緻にしたいのかで、選ぶべき製品カテゴリが変わります。

倉庫運用の効率化やロット・シリアル単位の在庫管理を重視するなら、在庫管理に特化したシステムを軸に検討する方法もあります。専門ツールの種類や選び方は、以下の記事で比較しています。

販売管理システムを導入するメリットとデメリット

導入の効果と、あらかじめ知っておきたい注意点を両面から整理します。期待できる成果と負担の両方を踏まえて、投資判断の材料にしてください。

導入するメリット

最大のメリットは、販売に関わるデータを一元管理できることです。受注から在庫、請求までが1つの仕組みでつながることで、二重入力や転記ミスが減り、担当者が変わっても業務が滞りにくくなります。属人化していた作業を標準化できる点も、組織としての安定につながります。

売上・仕入・在庫の状況をリアルタイムに把握できるようになると、経営判断のスピードも上がります。商品別・顧客別の売れ筋や、期間ごとの傾向を分析しやすくなり、仕入れや価格の見直しといった打ち手を早く回せます。帳票の自動作成や入金消し込みの効率化によって、月末の締め作業にかかる時間を短縮できるのも実務上の利点です。

インボイス制度や電子帳簿保存法といった法令への対応を、システム側の機能でカバーできる場合がある点も見逃せません。制度改正のたびに手作業で運用を変えるのではなく、システムの更新で追随できれば、対応漏れのリスクを抑えられます。

導入前に押さえる注意点

一方で、導入にはコストと手間がかかります。費用は提供形態や規模によって幅があり、料金を公開していない製品も多いため、実際の金額は見積もりで確認が必要です(費用の目安と考え方は後述の「料金・費用相場の見方」で解説します)。

運用を軌道に乗せるまでの負担も考慮しましょう。既存データの移行や、現場が新しい操作に慣れるまでの期間が必要で、ここでつまずくと「入れたのに使われない」状態になりかねません。導入を機に業務フローそのものを見直し、システムに合わせて運用を整えることが、効果を引き出す前提になります。

自社の業務にどこまで合うかも事前の確認が欠かせません。汎用型は幅広く対応できる反面、業種特有の商習慣にはカスタマイズが必要な場合があり、追加費用や開発期間が発生します。導入後に「思ったより合わなかった」とならないよう、無料トライアルやデモで実際の使用感を確かめておくと安心です。

販売管理システムの種類と提供形態

販売管理システムは、提供形態と開発方式という2つの軸で分類できます。それぞれ向き不向きがあり、絞り込みの入り口になります。

クラウド型とオンプレミス型

提供形態は、インターネット経由で利用するクラウド型と、自社のサーバーに導入するオンプレミス型に分かれます。近年はクラウド型が主流ですが、要件によってはオンプレミス型が適する場面もあります。

クラウド型オンプレミス型
初期費用抑えやすい高くなりやすい
導入スピード速い時間がかかる
カスタマイズ範囲に制約がある場合が多い自由度が高い
法改正対応提供側の更新で追随しやすい自社での対応が必要な場合がある
向いている企業初期投資を抑えたい・短期導入したい企業独自要件が強い・自社管理を重視する企業

クラウド型は初期費用を抑えて短期間で導入でき、法改正への対応も提供側のアップデートで追随しやすいのが利点です。オンプレミス型は自社サーバーで運用するためカスタマイズの自由度が高く、独自の業務要件が強い企業や、データを自社で管理したい企業に向いています。

パッケージ型とスクラッチ型

開発方式は、完成された製品を導入するパッケージ型と、自社向けに一から開発するスクラッチ型に分かれます。多くの中小中堅企業はパッケージ型から検討します。

パッケージ型は、標準的な業務に必要な機能があらかじめ用意されており、比較的短期間・低コストで導入できます。業種特化型のパッケージなら、その業界の商習慣に合わせた機能が最初から組み込まれている点も魅力です。スクラッチ型は自社の業務に完全に合わせて作り込めますが、開発期間と費用が大きくなるため、パッケージでは対応しきれない独自要件がある場合の選択肢になります。

タイプ別に見る販売管理システム

ここからは、買い手が自社を当てはめやすいように、販売管理システムを3つのタイプに整理します。自社がどのタイプを軸に検討すべきかを見極める入り口としてご覧ください。

汎用・統合型(業種を問わず基幹として使う)

業種を限定せず、受注から売上・仕入・在庫までを幅広く一元管理できるタイプです。標準機能をベースに自社のフローへカスタマイズでき、会計や周辺システムと連携して基幹システムとして使える製品が多く含まれます。取引量が多く、複数部門で業務が複雑化してきた中堅〜大規模の企業に向いています。

業種特化・プロジェクト型(商習慣・案件単位に合わせる)

特定の業種の商習慣や、案件・契約単位で進むプロジェクト型ビジネスに合わせた機能を備えるタイプです。汎用型では扱いにくい業界固有の要件に標準で対応できるため、大がかりなカスタマイズをせずに業務にフィットしやすいのが特長です。IT・広告・コンサルなどの案件型ビジネスや、継続課金(サブスクリプション)を中心とする事業がこのタイプの対象になります。

小規模・クラウド手軽型(在庫は最小限・低コスト短期導入)

見積・受注・請求といった必要な機能に絞り、低コストかつ短期間で導入できるタイプです。在庫管理は簡素、あるいは対応しない代わりに、操作がシンプルで専門知識がなくても使い始めやすい点が魅力です。個人事業主や小規模事業者、在庫を持たないサービス業に適しています。

各タイプの特徴と、想定される企業像を整理すると次のとおりです。自社がどこに当てはまるかを起点に、後述の比較表と個別紹介を読み進めると候補を絞りやすくなります。

タイプ重視される点向いている企業
汎用・統合型幅広い業務の一元管理・拡張性・連携取引量が多く基幹として使いたい中堅〜大規模企業
業種特化・プロジェクト型業界の商習慣・案件/契約単位の管理特定業種・プロジェクト型・継続課金型の事業
小規模・クラウド手軽型低コスト・短期導入・操作のしやすさ小規模事業者・在庫を持たないサービス業

販売管理システムの選び方・比較ポイント

ここからは、自社に合う製品を絞り込むための判断軸を観点ごとに解説します。すべてを完璧に満たす製品は多くないため、自社にとって優先度の高い軸から確認していくのがおすすめです。

自社の業種・業態に適しているか

販売管理は業種によって求められる機能が大きく異なります。製造業なら生産計画との連携、卸売業なら複雑な取引条件や掛け率の管理、小売業なら複数チャネルのデータ集約が重視されます。業種特化型のパッケージであれば、その業界の商習慣に合った機能が最初から用意されているため、汎用型を無理にカスタマイズするより早く業務にフィットします。自社の業界向けの導入実績があるかも、適合度を測る手がかりになります。

必要な機能範囲はどこまでか

受注・売上・請求だけを効率化したいのか、在庫や購買まで含めて一元管理したいのかで、選ぶべき製品は変わります。まずは受注から入金までの一連の流れを書き出し、各工程のどこに課題があるかを整理しましょう。在庫を持たないサービス業であれば在庫機能は不要ですし、逆に物販が中心なら在庫と購買の連携が欠かせません。過剰な機能は使いこなせずコストだけがかさむため、必要な範囲を見極めることが大切です。

発注・仕入・調達といった購買業務の効率化が主な目的であれば、購買管理に特化したシステムを軸に検討する選択肢もあります。製造業・中小企業に向いたツールの選び方は、以下の記事で解説しています。

自社の企業規模・利用頻度に合っているか

取引件数や利用人数が増えるほど、求められる処理能力や同時利用の要件は高くなります。小規模事業者向けの手軽な製品は導入が容易な半面、事業拡大に伴って機能が足りなくなることがあります。逆に大企業向けの製品を小規模で導入すると、機能を持て余しコストが見合わない場合があります。現在の規模だけでなく、数年先の成長も見据えて、拡張性のある製品かどうかを確認しておくと、乗り換えの手間を避けられます。

既存システムと連携できるか

販売管理システムは、会計ソフトやERP、ECサイト、POSなど他のシステムと連携して真価を発揮します。とくに請求・売上データを会計ソフトへ自動連携できると、経理の二重入力を減らせます。既存の会計ソフトと標準で連携できるか、APIやCSV連携が用意されているかを確認しましょう。ECを運営している場合は、受注データの取り込みに対応しているかも重要な判断材料になります。

サポート体制・セキュリティは十分か

導入時の設定支援や、運用開始後の問い合わせ対応が充実しているかは、定着を左右します。電話・メールの対応時間や、導入支援が有償か無償かを事前に確認しておきましょう。クラウド型を選ぶ場合は、データを預ける先のセキュリティも判断材料になります。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証の取得状況や、データセンターの信頼性を確認しておくと、社内での説明もしやすくなります。

料金・費用相場の見方

販売管理システムの料金は、提供形態によって構造が異なります。クラウド型は初期費用が数万円程度、月額はユーザー数や機能に応じて数千円から数万円が一つの目安です。オンプレミス型やスクラッチ開発は初期投資が大きく、規模によっては数百万円以上になることもあります。

中堅〜大企業向けの製品では、料金を公開せず「要問い合わせ」としているケースが目立ちます。これは、企業ごとに必要な機能やユーザー数、カスタマイズの範囲が異なり、個別見積もりが前提になるためです。表面的な月額だけでなく、初期費用・保守費用・カスタマイズ費用を含めた総額(TCO=総所有コスト)で比較することが、後悔しない選定につながります。

30秒でわかる|自社に合う販売管理システム診断

ここまでの選び方を踏まえ、自社の課題や規模に合うタイプを手早く確認できる診断ツールを用意しました。いくつかの質問に答えるだけで、候補となるサービスの方向性が見えてきます。

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【比較表】販売管理システム16選をタイプ別に比較

主要な16サービスを、先ほどの3タイプ別に比較表で整理しました。料金・提供形態・機能・向いている企業を横並びで確認し、気になるサービスは各社名から個別紹介へ移動できます。

汎用・統合型の比較表

← 横にスクロールできます →
サービス名OBIC7 販売管理PROACTIVEGrowOne 販売情報システム楽楽販売アラジンオフィスSMILE V 2nd Edition 販売商蔵奉行クラウドキャムマックス
提供形態オンプレミス/プライベートクラウドクラウド(SaaS)/オンプレミス/IaaS要問い合わせ(公式に明記なし)クラウド(SaaS)オンプレミス/クラウドオンプレミス/クラウド(SMILE V Air)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)
初期費用要問い合わせ(個別見積り)要問い合わせ(個別見積り)要問い合わせ200,000円(税抜)要問い合わせ158,000円〜(クラウド版・税別/オンプレは要問い合わせ)0円〜70,000円(プランにより異なる・税別)100,000円(税抜、基本料金)
月額費用要問い合わせ(個別見積り)要問い合わせ(基本料金+ユーザー数従量)要問い合わせ70,000円〜(税抜)要問い合わせ20,620円〜/月(クラウド版・税別、機能積み上げ式)13,000円〜(商蔵セット・税別)90,000円〜(税抜、最低構成)
在庫管理標準機能に明記なし
会計連携会計一体型(自動仕訳)会計モジュール統合連携仕様は公式に明記なし会計システムと連携(CSV/API)会計システムと連携SMILE V会計・freee会計と連携勘定奉行など奉行シリーズと連携財務会計を内蔵
向いている企業会計まで一体で基幹統合したい中堅〜大企業基幹システムを刷新する中堅〜大企業(商社・卸売)卸売業・商社(中堅・中小)業種を問わず自社フローに合わせたい企業業種特化を求める中小・中堅(アパレル・食品・鉄鋼ほか)統合業務パッケージを求める中堅・中小企業ノンカスタマイズで導入したい中小・中堅企業製造・卸売・小売など有形商材を扱う中小企業
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は各社公式サイトの公開情報(2026年7月時点)にもとづく一般的な傾向です。料金は税抜・税込の別を各社表記に合わせています。インボイス制度・電子帳簿保存法への対応や無料トライアルの有無は各社で異なるため、各サービスの個別紹介と後述の「制度対応」の章もあわせてご確認ください。料金・機能は変更される場合があるため、導入前に必ず各社の最新情報・資料をご確認ください。

業種特化・プロジェクト型の比較表

← 横にスクロールできます →
サービス名クラウドERP ZAC販売管理システムAllyGEN
提供形態クラウド(SaaS)パッケージ(オンプレ中心)クラウド(SaaS)
初期費用100,000円〜(初期設定費用)450,000円〜(税別、債権管理構成)要問い合わせ
月額費用モジュール×ライセンス課金+保守60,000円〜/月(要問い合わせ)要問い合わせ34,040円〜(GEN SUBSCRIBE・3アカウント・税別)
在庫管理別ライセンス(物販向け)×非対応(公式機能一覧に記載なし)
会計連携仕訳インポート対応の会計と連携仕訳出力・PCAとAPI連携会計ソフトと連携(仕訳自動作成)
向いている企業IT・広告・コンサル・士業などプロジェクト型ビジネスサブスク・継続課金/定期請求型のビジネス業種別の最適化を求める中小企業(メーカー・商社・アパレル・食品ほか)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

※上記は各社公式サイトの公開情報(2026年7月時点)にもとづく一般的な傾向です。料金は税抜・税込の別を各社表記に合わせています。インボイス制度・電子帳簿保存法への対応や無料トライアルの有無は各社で異なるため、各サービスの個別紹介と後述の「制度対応」の章もあわせてご確認ください。料金・機能は変更される場合があるため、導入前に必ず各社の最新情報・資料をご確認ください。

小規模・クラウド手軽型の比較表

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サービス名freee販売弥生販売boardSmileWorks販売王
提供形態クラウド(SaaS)インストール型(デスクトップ)クラウド(SaaS)クラウド(統合型ERP)インストール型(買い切り)
初期費用0円50,000円〜(税別・製品購入)0円0円〜(プランにより異なる)44,000円〜(税込・買い切り)
月額費用5,000円〜/月(スタータープラン・3名参考価格・税抜)月額なし(買い切り/保守は年額)1,200円〜/月(Personal・1名)5,000円〜/月(販売ERPプラン+オプション)月額なし(買い切り/保守は年額)
在庫管理×在庫管理機能なし上位グレード(プロ以上)で対応×在庫管理機能なし「販売・仕入・在庫」版で対応
会計連携freee会計と自動連携弥生会計と連携freee・マネーフォワード・弥生・奉行と連携会計ワークスを内蔵公式に明記なし
向いている企業freee会計を使う個人事業主〜案件型の中小企業弥生会計を使う小規模事業者・中小企業在庫を持たない受託・サービス業の個人〜中小企業バックオフィスを統合したい中小・プロジェクト型企業買い切りで使いたい中小企業・個人事業主
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は各社公式サイトの公開情報(2026年7月時点)にもとづく一般的な傾向です。料金は税抜・税込の別を各社表記に合わせています。インボイス制度・電子帳簿保存法への対応や無料トライアルの有無は各社で異なるため、各サービスの個別紹介と後述の「制度対応」の章もあわせてご確認ください。料金・機能は変更される場合があるため、導入前に必ず各社の最新情報・資料をご確認ください。

販売管理システムおすすめ16選【タイプ別】

ここからは、各サービスの特徴・料金・向いている企業を個別に紹介します。タイプごとに掲載しているので、自社が当てはまるタイプから読み進めてください。

汎用・統合型のおすすめ

業種を問わず基幹として使える、機能の幅と拡張性を備えた製品群です。中堅〜大規模企業で、複数部門の業務を1つの仕組みに統合したい場合の候補になります。

1. OBIC7 販売管理(株式会社オービック)

OBIC7 販売情報ソリューションの公式サイト

OBIC7は、株式会社オービックが自社で開発・直接販売する国産ERP(統合基幹業務システム)シリーズです。本記事で取り上げる販売情報ソリューションは、受注・出荷・請求・在庫・仕入といった販売プロセスを担うモジュールにあたります。

会計マスターを内蔵し、売上計上と同時に自動で仕訳を生成する会計一体型の設計が特徴です。代理店取引や帳合取引、複数パターンの単価設定など、日本の商習慣に沿った機能を標準で備え、輸出入・貿易関連の業務にも対応します。

提供形態はオンプレミス型と、顧客専用環境を構築するプライベートクラウド型から選べ、化学・鉄鋼・食品・商社/物流など幅広い業種の導入に対応します。コンサルティングから運用サポートまでを自社で一貫して担う体制をとっており、料金は個別見積もりで公式サイトに金額の記載はありません。

2. PROACTIVE(SCSK株式会社)

PROACTIVE(プロアクティブ)の公式サイト

1993年からERPパッケージとして提供され、2024年11月に生成AI支援機能を中核に据えて刷新された、SCSK株式会社(住友商事グループ)の国産統合型ERPです。会計・人事給与・販売・生産管理を1系統でカバーします。

販売管理モジュールは、販売・購買・在庫を一元化し、請求・回収・支払から貿易取引までを対象とします。SaaS・オンプレミス・IaaSを業務領域ごとに使い分ける「ハイブリッド導入」に対応する点が特徴で、住友商事グループのノウハウを反映した商社・卸売業向けテンプレートでは受発注同時・売買同時計上に標準対応します。

料金は個別見積もりで、中堅〜大企業の基幹システム刷新を主な対象とする価格帯です。累計導入実績は、製品系譜全体で7,500社超(公式トップページ記載)とされています。

3. GrowOne 販売情報システム(株式会社ニッセイコム)

GrowOne 販売情報システムの公式サイト

株式会社ニッセイコムが、卸売業・商社に絞って提供する販売管理システムです。見積・受注・出荷・発注・仕入・在庫・請求・入金・支払まで、販売プロセス全体を一元管理します。

公式サイトでは、完成パッケージと個別開発(スクラッチ)の中間にあたるセミオーダー型開発と位置づけられ、業種特化テンプレートをベースに自社の業務プロセスへ合わせて作り込みます。化学品・建材・食品・紙製品など、複数業種向けのテンプレートを用意しています。

インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、無料デモの依頼が可能です。料金は個別見積もりで公式の価格表はなく、クラウド・オンプレミスといった提供形態も公式サイトに明記がありません。公開情報が限られるため、料金・提供形態などの比較材料は資料請求やデモで確認するのが確実です。

4. 楽楽販売(株式会社ラクス)

楽楽販売の公式サイト

見積・受注・売上・請求・入金の一元管理を中核に、プログラミングなしで管理画面や入力フォーム、承認フローを構築できるクラウド型の販売管理システムです。株式会社ラクス(東証プライム上場)が提供します。

発注・仕入・購買申請・支払といった購買側の業務も標準で扱えます。料金は初期費用200,000円(税抜)、月額70,000円(税抜)からで、無料トライアルも用意されています。

累計導入社数は6,000社を突破(2025年12月時点、楽楽販売単体)。デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査(クラウド型販売管理システム市場の売上シェア)でシェア1位を掲げており、業種を問わず自社の業務フローに合わせて使いたい企業に向きます。

5. アラジンオフィス(株式会社アイル)

アラジンオフィスの公式サイト

業種ごとの商習慣に合わせた特化パッケージを幅広く用意しているのが、株式会社アイル(東証プライム上場)の販売・在庫・購買管理システム「アラジンオフィス」です。中小・中堅企業向けの統合型パッケージにあたります。

アパレル・食品・医療・鉄鋼などの業種特化パッケージをベースに、生産管理・貿易管理・プロジェクト管理をオプションで追加できます。ハンディターミナル連携や倉庫別・製造番号別の在庫管理にも対応します。

オンプレミスとクラウド(アラジンクラウド)のどちらも選べ、自社のBtoB受発注システム「アラジンEC」やネットショップ一元管理「CROSS MALL」と標準連携します。導入実績は5,000社以上で、料金は要問い合わせです。

6. SMILE V 2nd Edition 販売(株式会社OSK)

SMILE V 2nd Edition 販売(ERPナビ)の公式サイト

中堅・中小企業向けの統合業務パッケージ「SMILE V」シリーズの販売管理モジュールです。開発は大塚商会グループの株式会社OSKが手がけ、販売とサポートは株式会社大塚商会が担います。

受注・売上・入金から発注・仕入・支払、在庫管理までをカバーし、同シリーズの会計・給与・人事モジュールやグループウェア「eValue V」と連携できます。自社サーバーで動かすオンプレミス版と、クラウド版「SMILE V Air」の両方から選べます。

クラウド版は初期費用158,000円(税別)から、月額はデータベース費・販売機能・ユーザーライセンスの合算で、30日間の無料お試しがあります。オンプレミス版は買い切り型で、価格は個別見積もりです。

7. 商蔵奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

商蔵奉行クラウドの公式サイト

販売管理の「商奉行iクラウド」と、仕入・在庫管理の「蔵奉行iクラウド」を組み合わせた、株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)のクラウド型システムです。それぞれ単体でも契約できます。

2つをセット契約すると商品マスタの共用と在庫連動が可能になり、月額13,000円(税別)から利用できます。提供はSaaS型のみで、30日間の無料トライアルが用意されています。

勘定奉行・債権奉行・債務奉行など奉行シリーズとの連携でデータの二重入力を抑えられ、インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応します。販売から在庫までをノンカスタマイズで導入したい中小・中堅企業に向く製品です。

8. キャムマックス(株式会社キャム)

キャムマックスの公式サイト

福岡市に本社を置く株式会社キャムが提供する、中小企業向けのクラウドERPです。特定業種に絞らず、製造・卸売・小売業など有形商材を扱う企業を広く対象に、販売・購買・在庫・生産・財務会計を単一のシステムで一元管理します。

EC・卸売・実店舗など複数の販売チャネルの受注を集約でき、セット商品の組立・解体管理や、生産計画と連動した所要量計算にも対応します。MakeShopやShopify、ネクストエンジンなど複数のECサービスと連携します。

料金は初期費用が基本料金100,000円(税抜)、月額は基本料金70,000円(税抜)に1ライセンス20,000円(税抜、5アカウント分)を加えた構成で、最低構成なら月額90,000円(税抜)から利用できます。無料トライアルも用意されています。

業種特化・プロジェクト型のおすすめ

業界固有の商習慣や、案件・契約単位で進むビジネス、継続課金(サブスクリプション)型の販売に合わせた機能を備える製品群です。汎用型ではカバーしきれない特化した要件がある場合に検討したいタイプです。

9. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACの公式サイト

案件・プロジェクト単位で業務が進むIT・広告・コンサル・士業などの業種に向けた、株式会社オロ(東証プライム上場)のクラウドERPです。プロジェクト別の収支管理を軸に、販売管理から購買・工数・経費までを一元化します。

販売管理では、案件ごとの見積・受注・売上・請求から入金・債権管理までを一連のワークフローで処理できます。売上に外注費・仕入費・労務費を紐付け、案件別の損益をリアルタイムに把握できる点が、汎用の販売管理システムとの違いです。

料金は機能(モジュール)×ライセンス数の課金で、販売管理ライセンス単体での契約も可能です。初期費用はZAC初期設定費用が10万円、保守は月6万円からで、モジュール別の単価は製品資料の請求が必要です。導入実績は1,100社を突破しています。

10. 販売管理システムAlly(株式会社ディータイド)

販売管理システムAllyの公式サイト

定期請求契約に基づく収益認識と、入金消込の自動化を中核に据えた、株式会社ディータイドの販売・債権債務管理システムです。パッケージソフトやSaaS、eラーニング、定期購読など、継続課金型のビジネスを主な対象としています。

売上の期間按分(月割・日割)や前受金の自動振替、FB(ファームバンキング)データと連動した入金の自動消込に標準対応します。業務範囲に応じて、債権債務管理・債権管理・債務管理の3つの構成から選べます。

一方で在庫管理機能は公式の機能一覧に記載がなく、在庫連動型の販売管理には向きません。料金は債権管理システム構成で初期費用450,000円(税別)から、操作説明3回が180,000円で、月額費用は要問い合わせです。

11. GEN(GEN株式会社)

GEN CLOUD ERPの公式サイト

業種別に分かれた複数の製品ラインを展開しているのが、GEN株式会社のクラウドERP「GEN」です。メーカー・商社・アパレル・サブスクリプションなど、業種ごとに最適化した製品を用意しています。

販売管理では見積・受注・売上・請求・入金を扱い、在庫・生産・購買管理やBI分析も統合します。プログラミングなしで帳票や項目、計算ロジックを追加できるノーコードのカスタマイズ機能「Boost」を備えます。

料金は製品ラインや利用人数によって異なり、初期費用は個別見積もりです。月額は確認できる範囲で、サブスク業態向けの「GEN SUBSCRIBE」が3アカウント契約で34,040円(税別)からとなっています。無料トライアルも受け付けています。

小規模・クラウド手軽型のおすすめ

必要な機能に絞り、低コストかつ短期間で導入できる製品群です。小規模事業者や、まずは請求・受注まわりから効率化したい企業に向いています。

12. freee販売(フリー株式会社)

freee販売の公式サイト

フリー株式会社が2022年11月に提供を開始したクラウド型の販売管理システムで、同社のクラウド会計ソフト「freee会計」との自動連携を前提に設計されている点を主軸に据えています。見積・受注・売上・請求・入金・原価管理を、案件(プロジェクト)単位で一元管理します。

対象は個人事業主・小規模法人から、案件単位の受発注・承認フローが必要な中小企業までで、料金は「スタータープラン」と「スタンダードプラン」の2段階です。登録した売上・仕入データを自動で仕訳し会計システムへの転記を減らせるほか、インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応します。

初期費用は0円で、公式の参考価格はスタータープランが3名利用で月額約5,000円、スタンダードプランが10名利用で月額約40,000円(いずれも年払い・税抜)です。ただし基本料金や追加IDの単価は公開されておらず、正確な料金は個別見積もりとなります。最長30日間の無料お試しも用意されています。

13. 弥生販売(弥生株式会社)

弥生販売の公式サイト

弥生会計などで知られる弥生株式会社が提供する、中小企業・小規模事業者向けの販売管理システムです。見積・受注・売上・請求・仕入・在庫管理を1本で行えるデスクトップアプリ型で、クラウドでの利用は外部のホスティング事業者を経由する形が中心です。

事業規模に応じて、見積・納品・請求書作成が中心の「スタンダード」、仕入・在庫管理を加えた「プロフェッショナル」、複数拠点・複数ユーザー向けの「ネットワーク」の3グレードを用意します。弥生会計と連携すれば、売上・仕入・入出金の仕訳データを自動取込でき、会計側での二重入力を避けられます。

料金は買い切り型のパッケージ購入で、初年度優待価格(保守サポート1年分込み)はスタンダードが50,000円から、プロフェッショナルが88,000円から(いずれも税別)です。2年目以降は有償の「あんしん保守サポート」で法令改正対応やバージョンアップを受けられます。30日間の無料体験版も提供されています。

14. board(ヴェルク株式会社)

board(ヴェルク)の公式サイト

見積書・発注書・納品書・請求書から入金・支払管理までを案件単位で一元管理する、ヴェルク株式会社のクラウドサービスです。在庫管理機能を持たないことを明確な特徴とし、在庫を扱わない受託・サービス業向けに機能を絞り込んでいます。

対象は個人事業主から数人〜数十人規模の中小企業が中心で、書類作成、未請求・未払いアラート、書類のバージョン管理などを備えます。freee会計・マネーフォワード クラウド会計・弥生会計・勘定奉行といった主要な会計ソフトと連携できます。

初期費用は0円で、月額は1名利用のPersonalが1,200円、3名までのBasicが2,400円、15名までのStandardが4,900円、50名までのPremiumが7,900円です(税区分は要確認)。有料導入は5,800社以上(2026年1月時点、公式発表)で、30日間の無料トライアルが用意されています。

15. SmileWorks(株式会社スマイルワークス)

SmileWorks(スマイルワークス)の公式サイト

株式会社スマイルワークスが提供するのは、販売管理単体のソフトではなく、販売・仕入・在庫・会計・給与・経費・勤怠を1つにまとめた中小企業向けの統合型クラウドERPです。販売管理は、そのうちの「販売ワークス」モジュールが担います。

見積・受注・売上・請求・入金消込までを扱い、受注登録と同時に複数の仕入先へ発注伝票を自動作成する機能などを備えます。売上・仕入などの入力が会計仕訳まで自動で連動するため、会計ソフトへの二重入力を減らせる設計です。インボイス制度に対応し、会計モジュール「会計ワークス」はJIIMAの電子帳簿ソフト法的要件認証を取得しています。

料金は積み上げ式で、小規模向けには販売管理に特化した「販売ERPプラン」(初期費用0円・月額5,000円+オプション)が用意され、そこから標準プラン・大規模向けプランへ段階的に広がります(税区分は未明記)。最大2ヶ月の無料トライアルで試せます。

16. 販売王(ソリマチ株式会社)

販売王の公式サイト

会計ソフト「会計王」などを手がけるソリマチ株式会社の、中小企業・個人事業主向けの買い切り型(パッケージ)販売管理ソフトです。1972年創業の業務ソフトメーカーによる製品で、最新版は2025年11月発売の「販売王25」です。

見積・受注・売上・請求・入金消込を扱う「販売王」(税込44,000円)と、発注・入荷・棚卸・在庫管理まで加えた「販売王 販売・仕入・在庫」(税込66,000円)の2製品があり、いずれも買い切りで継続利用できます。銀行明細取込アプリ「MoneyLink」により全国金融機関口座の約99%に対応し、入金消込を自動化できます。

インボイス制度・電子帳簿保存法に対応したバージョンを毎年発売しており、法令改正への対応が続きます。サポートは年間保守「バリューサポート」(年額38,500円から、任意加入・初年度は最大15ヶ月無償)で電話・メール・チャットに対応します。30日間の無料体験版も利用できます。

【補助】EC・ネット販売のデータ活用:Nint ECommerce

Nint ECommerceの公式サイト

ここまで紹介した16サービスとは性格が異なりますが、EC・ネット販売に関わる企業向けの選択肢として、Nint ECommerce(株式会社Nint)にも触れておきます。これは受注・在庫・請求といった販売管理の中核機能を持つシステムではなく、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのECモールの公開データを分析し、市場規模や自社・競合の売上動向を把握するための市場分析ツールです。

販売管理システムの代替にはなりませんが、EC事業で「どの商品カテゴリが伸びているか」「競合がどの程度売れているか」といった市場・競合データを、販売戦略の立案に活かしたい場合には補完的に役立ちます。自社の受注・在庫管理は前述の販売管理システムで行い、市場分析はこうしたツールで補う、という使い分けが考えられます。

こうした市場データが仕入れや在庫の判断にどう結びつくのかについて、提供元の株式会社Nintは次のように述べています。

株式会社Nint マーケティングディビジョン
上原氏
独自インタビューより

仕入れや商品開発って、見立てが外れると欠品や過剰在庫につながりやすいですし、意思決定の根拠も作りづらいですよね。そこで当社データを入れると、販売シミュレーションが立てやすくなって、企画の裏付けとして使える資料に落とし込みやすくなります。

業種別に見る販売管理システムの導入ポイント

販売管理システムに求められる機能は、業種によって重点が異なります。ここでは代表的な業種ごとに、選定時に押さえたいポイントを整理します。

製造業

製造業では、仕入れと販売の間に「製造」の工程が入るため、生産計画や部品表(BOM)との連携が重要になります。受注に応じて製造・在庫を引き当てる仕組みや、原価管理まで踏み込めるかが選定の分かれ目です。生産管理システムとの連携実績がある製品や、製造業向けのパッケージを持つ製品が候補になります。

本記事の3タイプでいえば、生産管理と連携できる汎用・統合型や、製造業向けの業種特化パッケージが候補になりやすいタイプです。具体的な製品は、前述の比較表と診断ツールでタイプ別に絞り込めます。

卸売業

卸売業では、取引先ごとの掛け率や複雑な単価設定、大量の在庫・入出荷を正確にさばく機能が求められます。取引条件の管理や、EDI(電子データ交換)による受発注への対応、複数倉庫の在庫管理に強い製品が向いています。取引量が多いほど、処理速度と在庫の正確さが業務効率を左右します。掛け率・取引条件や複数倉庫の在庫に対応した汎用・統合型が候補になりやすいタイプです。

小売業・EC

小売業やEC事業では、実店舗のPOSや複数のECモールなど、複数の販売チャネルのデータを集約できるかが鍵になります。チャネルごとにばらばらだった受注・在庫を一元管理できれば、欠品や過剰在庫を防ぎやすくなります。ECモールとの連携機能や、モール横断で在庫を同期できる仕組みを備えているかを確認しましょう。

複数のECモールやPOSと連携できる汎用・統合型や、小売・EC向けの業種特化型が候補になりやすいタイプです。

サービス業・プロジェクト型ビジネス

IT・広告・コンサルなど、案件(プロジェクト)単位で業務が進む事業では、物販型とは異なる管理が必要です。案件ごとの見積・受注・売上・原価・進捗を紐づけて管理し、プロジェクトの採算を可視化できる製品が適しています。

案件別損益をリアルタイムに把握できる業種特化・プロジェクト型が候補になりやすいタイプです。継続課金(サブスクリプション)型の事業であれば、定期請求や収益認識に対応した製品が候補になります。具体的な製品は、前述の比較表と診断ツールでタイプ別に確認できます。

インボイス制度・電子帳簿保存法への対応と会計システム連携

販売管理システムは請求書の発行や取引データの保存に直結するため、インボイス制度と電子帳簿保存法への対応は選定時の確認事項になります。制度の要点と、システム選びで押さえるポイントを整理します。

インボイス制度への対応

インボイス制度(適格請求書等保存方式)は、2023年10月1日から始まった仕入税額控除の方式です。買い手が仕入税額控除を受けるには、原則として売り手が交付する適格請求書(インボイス)などの保存が必要になります。適格請求書を交付できるのは、税務署長の登録を受けた適格請求書発行事業者に限られます。

適格請求書には、記載すべき事項が定められています。国税庁は、適格請求書に必要な記載事項として次のように示しています。

① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等
⑥ 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

出典:No.6625 適格請求書等の記載事項|国税庁

販売管理システムを選ぶ際は、これらの記載事項を満たした適格請求書を発行できるか、登録番号や税率ごとの区分表示に対応しているかを確認しましょう。ただし「導入すれば自動で制度対応が完了する」とは限らないため、自社の請求業務の要件に照らして対応範囲を確かめることが大切です。

電子帳簿保存法への対応

電子帳簿保存法は、帳簿や書類を電子データで保存する際のルールを定めた法律です。区分は「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引データ保存」の3つに分かれ、このうち電子取引データの保存は義務化されています。

電子取引とは、注文書や請求書、領収書などの取引情報を電子データでやり取りする取引を指します。メールやWeb上で受け取った請求書などが該当し、これらは原則として電子データのまま保存する必要があります。国税庁は、電子取引データの保存義務について次のように示しています。

令和6年1月1日以後行う電子取引の取引情報に係る電磁的記録については、その電磁的記録を出力することにより作成した書面等による保存をもって、その電磁的記録の保存に代えることができる措置は廃止されました。

出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】|国税庁

電子取引データを保存する際は、改ざんを防ぐ「真実性の要件」と、必要なときに確認・出力できる「可視性の要件」を満たす必要があります。販売管理システムでやり取りする請求データがこれらの要件に沿って保存・管理できるかは、確認しておきたいポイントです。

会計システムとの連携

制度対応と密接に関わるのが、会計システムとの連携です。販売管理システムで作成した売上・請求データを会計ソフトへ自動連携できれば、経理の二重入力を減らし、消費税の集計や仕訳の作成を効率化できます。すでに利用している会計ソフトと標準で連携できるか、対応していない場合はCSVやAPIでデータを受け渡せるかを確認しておきましょう。

連携先となる会計ソフト自体をこれから選ぶ・見直す場合は、クラウド会計ソフトの選び方もあわせて確認しておくと、販売から会計までのデータ連携を無理なく設計できます。

販売管理システム導入の進め方

製品を選んだ後の導入プロセスも、成果を左右します。「入れたのに使われない」状態を避けるため、次のステップで進めるとつまずきにくくなります。

  1. 現状の業務フローを整理する:受注から入金までの流れを書き出し、どこに課題や非効率があるかを洗い出しておくと、システムに求める要件が定まります。ここが曖昧なままでは、製品選びの軸がぶれてしまいます。
  2. 要件を固めて製品を絞り込む:必要な機能範囲・業種適合・予算・連携要件を整理し、候補を数製品に絞り込みます。資料請求や比較表で条件を突き合わせると、効率よく比較できます。
  3. 無料トライアル・デモで確かめる:実際の操作感や、自社の業務に合うかを現場の担当者とともに検証することが重要です。使い勝手はカタログではわからないため、この工程を省かないのがおすすめです。
  4. 現場を巻き込んで移行する:データ移行と並行して、各部門の担当者に操作を共有しておくと定着がスムーズです。導入を機に業務フローを見直し、システムに合わせて運用を整えることが、効果を引き出す前提になります。
  5. 運用しながら改善する:稼働後も、使いにくい点や追加で効率化できる業務を洗い出し、設定や運用を調整していくことが大切です。小さく始めて段階的に活用範囲を広げるのが、定着のコツです。

まとめ|自社のタイプに合った販売管理システムを選ぼう

販売管理システムは、受注から入金までを一元管理し、業務の効率化と経営判断の迅速化を支える仕組みです。製品によって得意な業種・規模・機能範囲が異なるため、「汎用・統合型」「業種特化・プロジェクト型」「小規模・クラウド手軽型」のどのタイプが自社に合うかを起点に絞り込むと、候補が見えやすくなります。

選定にあたっては、業種適合・機能範囲・企業規模・既存システムとの連携・サポート・料金を総合的に比較し、無料トライアルで実際の使用感を確かめることが失敗を避ける近道です。インボイス制度や電子帳簿保存法への対応、会計ソフトとの連携も、あわせて確認しておきましょう。

販売管理システムに関するよくある質問(FAQ)

Q. 販売管理システムとは何ですか?

A. 販売管理システムとは、受注・売上・請求・入金から在庫・仕入までの一連の商取引を一元管理し、効率化する仕組みです。Excelや個別のシステムに分散しがちな販売情報を1つに集約することで、二重入力や属人化を防ぎ、売上や在庫の状況をリアルタイムに把握できるようになります。受注から入金までの業務フロー全体を対象にする点が特徴です。

Q. 販売管理システムとERP・在庫管理システムは何が違いますか?

A. 販売管理システムが販売活動(受注〜請求〜在庫〜仕入)に特化しているのに対し、ERPは財務・人事・生産まで含めて全社の業務を統合管理する点が異なります。在庫管理システムは在庫の入出庫や棚卸に特化した仕組みで、販売管理システムはその在庫管理を販売プロセスの一部として含みます。販売業務の効率化を求めるのか、全社的な基幹統合まで求めるのかによって、選ぶべき方向が変わります。

Q. 販売管理システムの費用相場はどれくらいですか?

A. 提供形態によって幅があり、クラウド型は初期費用が数万円程度+月額が数千円〜数万円、オンプレミス型やスクラッチ開発は数百万円以上になることもあります。中堅〜大企業向けは個別見積もり(要問い合わせ)が中心です。各製品の実額は本記事の比較表を、費用の考え方は「料金・費用相場の見方」をご覧ください。初期・月額だけでなく保守・カスタマイズを含めた総額(TCO=総所有コスト)で比較することが大切です。

Q. 販売管理システムはクラウド型とオンプレミス型のどちらを選ぶべきですか?

A. どちらが適するかは自社の要件しだいですが、初期投資を抑えて短期間で導入したい場合はクラウド型、独自要件が強く自社でデータを管理したい場合はオンプレミス型が向きます。クラウド型は法改正への対応も提供側のアップデートで追随しやすい利点があります。近年はクラウド型が主流ですが、既存システムとの兼ね合いやセキュリティ方針も踏まえて判断するとよいでしょう。

Q. 販売管理システムの導入期間はどれくらいかかりますか?

A. 導入期間は製品や開発方式によって幅があり、パッケージ型のクラウド製品なら数週間〜数か月、カスタマイズやスクラッチ開発が多い場合は半年以上かかることもあります。期間はデータ移行の量や、既存システムとの連携範囲、社内の運用調整の進み具合によっても変わります。稼働させたい時期から逆算し、要件定義やトライアルの期間に余裕を持たせておくと、つまずきにくくなります。

Q. 中小企業でも販売管理システムを導入できますか?

A. 中小企業や小規模事業者でも、低コストで短期間に導入できるクラウド型の製品を中心に十分に導入できます。必要な機能に絞った小規模向けの製品であれば、専門知識がなくても使い始めやすく、月額数千円程度から利用できるものもあります。まずは受注・請求など課題の大きい業務から始め、事業拡大に合わせて機能を追加・乗り換えできる拡張性のある製品を選んでおくと、長く使いやすくなります。

Q. 販売管理システムはインボイス制度や電子帳簿保存法に対応していますか?

A. 多くの販売管理システムがインボイス制度や電子帳簿保存法への対応をうたっていますが、対応範囲は製品によって異なるため個別の確認が必要です。適格請求書の記載事項(登録番号や税率ごとの区分表示など)を満たした請求書を発行できるか、電子取引データを真実性・可視性の要件に沿って保存できるかを、自社の請求業務に照らして確かめましょう。「導入すれば自動で制度対応が完了する」とは限らない点に注意が必要です。

Q. 販売管理システムは既存の会計ソフトと連携できますか?

A. 多くの販売管理システムは会計ソフトやERPと連携でき、売上・請求データを自動で受け渡すことで経理の二重入力を減らせます。ただし標準で連携できる会計ソフトは製品ごとに異なり、対応していない場合はCSVやAPIでのデータ連携になります。すでに使っている会計ソフトと連携できるか、ECを運営している場合は受注データの取り込みに対応しているかを、導入前に確認しておくと安心です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修者は記事の内容について監修しています。
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