「この契約書、このまま締結して問題ないだろうか」。取引先から届いた契約書を前に、法務や管理部門の担当者がこう迷う場面は少なくありません。締結の期限が迫るほど、リスクの見落としへの不安は大きくなります。
一方で、すべての契約書を弁護士に都度依頼していては、費用も納期も読みにくくなります。そこで近年は、AIが数分で契約書のリスク箇所を洗い出すAI契約書レビューと、専門家が個別に精査する弁護士(外注)レビューを、契約の重要度に応じて使い分ける方法が広がっています。
この記事では、AI・弁護士・両者を組み合わせるハイブリッドという3つの手段の違いと使い分けを整理したうえで、主要な契約書レビューサービス15社を機能・料金・対応範囲で横並びに比較し、そのうち中心となる13社を個別に紹介します。法務専任がいない中小企業から、審査品質の標準化を進めたい大企業の法務部門まで、自社に合うサービスを選ぶための判断材料としてお使いください。
目次
AI契約書レビュー(リーガルチェック)とは
AI契約書レビューとは、締結前の契約書の条文をAIが解析し、抜け漏れや自社に不利な条項、リスクのある記載を自動で検出して修正案を提示する仕組みです。従来は法務担当者や弁護士が目視で行っていたリーガルチェックを、数分から数十分の単位に短縮できる点が特徴です。
多くのサービスは、弁護士が監修した審査基準(プレイブック)や過去の契約データをもとに、契約類型ごとの「あるべき条文」と目の前の契約書を突き合わせてリスクを可視化します。ここでは比較・選定に必要な範囲で概要に触れ、仕組みや具体的な使い方は関連記事にゆずります。
AI契約書レビューがどのようにリスクを検出するのかという仕組みや、実際の進め方、導入のメリット・デメリットまで詳しく知りたい方は、次の記事で個別に解説しています。
リーガルチェックとAI契約書レビューのやり方・仕組み、メリット・デメリットを解説
契約書のチェック中、「このままで本当に大丈夫?」と不安になったことはありませんか?内容をすみずみまで確認し、リスクの芽を摘む。契約書レビューは、企業活動の安全を守る重要なプロセスです。ただし、限られた時間や人手で完璧なチェックをこなすのは現…
AI契約書レビューでできること(主要機能)
ここからは、AI契約書レビューで一般的にできることを、後の比較軸につながる形で整理します。
- リスク条項の自動検出:契約類型に照らして、抜けている条項や自社に不利な記載を洗い出し、重要度を色分けなどで示します。
- 修正案・代替条文の提示:検出した箇所に対して、修正の方向性や具体的な条文例を提案します。
- 自社の審査基準の反映:自社のひな型や修正方針を登録し、それを基準にレビューできるサービスもあります。
- 和文・英文への対応:日本語契約に加え、英文契約のレビューに対応するサービスもあります。
- WordやブラウザなどでのUI:使い慣れたWord上のアドインで完結するものと、ブラウザにアップロードして使うものがあります。
どの機能をどこまで備えるかはサービスによって差があり、この違いが後述する比較軸の土台になります。
AI・弁護士(外注)・ハイブリッドの違いと使い分け
契約書レビューの手段は、大きくAIツール・弁護士(外注)・両者を組み合わせるハイブリッドの3つに分かれます。まずはこの違いを押さえると、サービス選びの軸が定まります。

| AIレビュー | 弁護士(外注)レビュー | ハイブリッド | |
|---|---|---|---|
| スピード・コスト | 1件あたり数分〜、月額定額で件数を気にせず使えるものが多い | 数日〜、1件ごと(スポット)または顧問料。単価は事務所ごとに異なる | AIの定額+必要時に専門家。両者の中間 |
| 得意なこと | 定型契約の一次チェック、抜け漏れ・表記の網羅的な確認、審査基準の標準化 | 個別性の高い交渉・複雑な論点の判断、責任を伴う最終確認 | AIで一次審査し、判断が必要な部分だけ弁護士に相談 |
| 向いている場面 | 契約件数が多く、社内で一次審査を回したい場合 | 金額や重要度の大きい契約、紛争リスクの高い契約 | 法務専任がいない、または少人数で幅広い契約を扱う場合 |
AIレビューは、定型的な契約の一次チェックを短時間かつ低コストで回せる点に強みがあります。ただし、個別の事情をふまえた交渉方針の判断や、最終的な責任を伴う確認までを代替するものではありません。
弁護士による外注レビューは、複雑な論点や交渉を要する契約で頼りになりますが、費用と納期は契約ごとに変動します。そこで、日常的に発生する契約はAIで一次審査し、重要度の高いものだけ弁護士に相談するハイブリッドが、法務体制の薄い企業にとって現実的な選択肢になります。
自社の契約件数と法務体制を起点に考えると選びやすくなります。契約件数が多く社内で一次審査を回したいならAIレビューを主軸に、法務専任がいないなら弁護士対応まで含むハイブリッドを、というように、手段を先に決めてからサービスのタイプを絞り込むと、比較の焦点が定まります。
タイプ別の特徴(処理範囲+担い手で分ける)
ここからは、サービスを「契約業務のどこまでをカバーするか(処理範囲)」と「AI単体か、弁護士など専門家と組み合わせるか(担い手)」の2軸で4つのタイプに整理します。自社がどのタイプを求めているかを先に見極めると、候補を効率よく絞り込めます。
| 契約書レビュー・チェック特化型 | 契約業務を一元管理する法務プラットフォーム型 | 文書作成・編集エディタ型 | 弁護士連携・法務アウトソース型(AI×専門家ハイブリッド) | |
|---|---|---|---|---|
| 特徴 | 締結前のリスク検知・修正提案に特化。導入がしやすく、短時間で一次審査を回せる | レビューに加え、作成・締結・締結後の管理(CLM=契約ライフサイクル管理)まで一元化。審査基準の標準化に強い | Wordなどのエディタ上で作成・編集・体裁チェックとレビューを完結。日常のドラフト作業に馴染む | AIレビューに弁護士などの専門家対応を組み合わせ、社内法務や顧問の役割を補完・代替 |
| 向いている企業 | まずレビュー業務だけを効率化したい企業 | 契約量が多く、法務業務全体を整えたい中堅・大企業 | 契約書の作成・修正を頻繁に行う企業や法律事務所 | 法務専任がいない、または相談先を確保したい企業 |
レビューの仕組みにも違いがあります。弁護士が監修した審査基準に照らすプレイブック型が主流でしたが、近年は自社の過去契約を学習してレビュー精度を高める自社ナレッジ学習型や、契約業務の各工程をAIエージェントが支援する型へと機能が広がっています。日本語や日本法への対応精度が問われる領域のため、国産のサービスが選択肢の中心になっている点も特徴です。
各タイプに具体的にどのサービスが該当するかは、この後の比較表と個別紹介で確認できます。まずは自社に合うタイプの見当をつけるために、次の診断も参考にしてください。
契約書レビューサービスの選び方・比較のポイント
ここからは、タイプを絞り込んだうえで個別のサービスを比較するときに、押さえておきたい選定ポイントを解説します。
自社が扱う契約類型・準拠法に対応しているか
対応する契約類型はサービスによって幅があり、秘密保持契約や業務委託契約などの定番に加え、自社が頻繁に扱う契約に対応しているかを確認しましょう。海外取引がある場合は、英文契約や外国法をふまえたレビューに対応しているかが分かれ目になります。まず自社の契約書のうち件数の多いものを洗い出し、それが対応範囲に含まれるかを起点に候補を絞ると、判断しやすくなります。
自社の審査基準(ひな型・修正方針)を反映できるか
レビューの価値は、自社の判断基準にどれだけ沿うかで決まります。自社のひな型や過去の修正方針を登録し、それを基準に差分をチェックできるサービスなら、審査の属人化を防ぎ、担当者が代わっても品質を保てます。社内で審査基準がすでに固まっている企業ほど、この登録・反映機能の有無が効いてきます。
既存の業務フロー・ツールに馴染むか
普段の契約書作成がWord中心であれば、Wordのアドインで完結するサービスは、ファイルの入れ替えが不要で定着しやすい傾向があります。契約の作成から締結、締結後の管理までを一元化したい場合は、電子契約や契約管理(CLM)との連携があるかも確認しておくとよいでしょう。日常業務のどこにレビューを組み込むかをイメージしてから、作業環境が合うものを選ぶと運用が回りやすくなります。
料金体系が自社の契約件数に見合うか
多くのAIレビューは月額定額で、件数を気にせず使える設計です。一方、対応契約類型や英文対応の範囲でプランや料金が変わるサービスもあります。月間のレビュー件数と、必要な機能の範囲を見積もったうえで、費用対効果を比較すると判断しやすくなります。無料プランや無料トライアルがあるサービスなら、実際の契約書で精度と使い勝手を確かめてから判断できます。
弁護士など専門家への相談導線があるか
AIレビューは一次審査には有効ですが、判断が難しい論点は専門家の確認が必要になります。法務専任がいない企業では、AIレビューに弁護士への相談やアウトソースを組み合わせられるサービスだと、社内で抱えきれない部分を補えます。自社にどこまで法務の受け皿があるかを踏まえ、専門家対応の有無を選定に加えると安心です。
【比較表】主要契約書レビューサービスを横断比較
ここからは、主要な契約書レビューサービスを先ほどの4タイプ別に、料金・レビュー方式・対応契約類型・和文/英文対応・自社基準の登録・作業環境・無料トライアルの観点で横並びに比較します。自社が候補にしたタイプの表から確認してください。
レビュー特化型の表には、秘密保持契約に特化した無料の「GVA NDAチェック」と、弁護士・法律事務所向けの「ベンパル 契約書レビュー」も加えています。いずれも用途や対象が限られますが、特定の使い方では選択肢になります。
契約書レビュー・チェック特化型の比較
| サービス名 | LeCHECK(リチェック) | クラウドサイン レビュー | マネーフォワード クラウドAI契約書レビュー | LawFlow(ローフロー) | GVA NDAチェック | ベンパル 契約書レビュー |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | 要問い合わせ |
| 月額料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ (月100件毎に追加課金) | 無料 | 無料 | 要問い合わせ (弁護士・法律事務所向け) |
| レビュー方式 | 弁護士監修AI (プレイブック型) | 弁護士監修AI (生成AI条文案生成) | 弁護士監修AI | AI (弁護士開発・元裁判官監修) | 弁護士監修AI (NDA特化) | 生成AIネイティブ (契約審査特化) |
| 対応契約類型 | 100種類以上 | 要問い合わせ (ひな型は和英数百種類) | 要問い合わせ | 43類型(標準) | NDA(秘密保持契約)のみ | 要問い合わせ (弁護士・法律事務所向け) |
| 和文・英文 | 和文・英文 | 和文・英文 | 要問い合わせ | 和文 (英文は要問い合わせ) | 和文 | 和文・英文 (ひな型対応) |
| 自社審査基準の登録 | 対応(自社基準チェック) | 対応(自社ひな型登録) | 要問い合わせ | 対応(お気に入り比較) | - | 要問い合わせ |
| 作業環境 | クラウド/Wordアドイン | クラウド(ブラウザ) | クラウド/Wordアドイン(オプション) | クラウド/Word連携 | クラウド(ブラウザ) | Word上で動作 |
| 無料トライアル | あり | あり | 要問い合わせ | -(無料で利用可) | -(完全無料) | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の機能搭載の有無については各社情報をご確認ください。
契約業務を一元管理する法務プラットフォーム型の比較
| サービス名 | 法務オートメーション「OLGA」 | Hubble | LegalOn Cloud | ContractS CLM | MNTSQ(モンテスキュー) |
|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| レビュー方式 | 弁護士監修AI+自社ナレッジ (CLM統合) | 自社ナレッジ学習型AI (CLM統合) | 弁護士監修AI (CLM統合) | 生成AI(Claude連携) CLMデータの文脈参照 | プレイブック型+自社ナレッジ学習 (長島・大野・常松監修) |
| 対応契約類型 | 数百種類のテンプレート | 500点以上のテンプレート | 1,500点以上のひな形 | 要問い合わせ | 幅広い契約類型 (内訳は要問い合わせ) |
| 和文・英文 | 和文・英文 | 和文・英文 | 和文・英文 | 要問い合わせ | 和文・英文ほか多言語 (中国語・タイ語等) |
| 自社審査基準の登録 | 対応(自社ひな型・ナレッジ) | 対応(自社ナレッジ蓄積) | 要問い合わせ | 対応(会社基準・過去契約参照) | 対応(プレイブック+自社ナレッジ) |
| 作業環境 | クラウド(Word・PDF対応) | クラウド/Word・Excel連携 | クラウド/Word連携エディタ | クラウド(CLM)/Word出力 | クラウド/Wordアドイン |
| 無料トライアル | なし(デモ体験あり) | あり (フリープランあり) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の機能搭載の有無については各社情報をご確認ください。
文書作成・編集エディタ型の比較
| サービス名 | LAWGUE(ローグ) | BoostDraft(ブーストドラフト) |
|---|---|---|
| 初期費用 | 要問い合わせ | 0円 |
| 月額料金 | 要問い合わせ | 端末数に応じた従量課金 (要問い合わせ) |
| レビュー方式 | 自社ナレッジ学習型AI (文書エディタ) | 形式チェック+AI支援 (Wordアドイン) |
| 対応契約類型 | 契約書・社内規程・ IR文書など各種文書 | 法的文書全般 (形式チェック中心) |
| 和文・英文 | 和文・英文 | 和文・英文・韓文 |
| 自社審査基準の登録 | 対応(自社ナレッジ・テンプレート) | 要問い合わせ |
| 作業環境 | クラウド/Wordアドイン | Wordアドイン (ローカル動作) |
| 無料トライアル | あり(短期トライアル) | あり |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の機能搭載の有無については各社情報をご確認ください。
弁護士連携・法務アウトソース型の比較
| サービス名 | CLOUD LEGAL(クラウドリーガル) | LegalBase(リーガルベース) |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円 |
| 月額料金 | 11,000円〜 (税込・ブロンズプラン) | 5,500円〜 (税込・個人事業主プラン) |
| レビュー方式 | AIレビュー+弁護士対応 (法務BPaaS) | AIレビュー(LEGIEW)+ 弁護士チャット相談 |
| 対応契約類型 | 弁護士監修ひな形 (契約全般) | 秘密保持・業務委託契約 など(ひな形1,100種以上) |
| 和文・英文 | 和文・英文 | 要問い合わせ |
| 自社審査基準の登録 | 対応(カルテ・プレイブック登録) | 対応(ユーザー設定でカスタマイズ) |
| 作業環境 | クラウド/Word(AIエディター) | クラウド(ブラウザ) |
| 無料トライアル | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト |
※上記は一般的な傾向です。実際の機能搭載の有無については各社情報をご確認ください。
主要契約書レビューサービスの個別紹介
ここからは、各サービスの特徴・料金・対応範囲を個別に紹介します。比較表で気になったサービスの詳細を確認してください。
契約書レビュー・チェック特化型
まずは、締結前のリスク検知と修正提案に特化した、レビュー業務を効率化したい企業向けのサービスです。
1. LeCHECK(リチェック)(株式会社リセ)

契約書ファイルをアップロードすると、弁護士監修のAIが和文・英文のリスク箇所や欠落条文、修正案を自動で提示する、株式会社リセのAI契約書レビュークラウドです。リスクの高さは3段階で色分け表示され、検討すべき箇所を把握しやすくしています。
総勢30名以上の専門弁護士の知見をAIに反映し、100種類以上の契約類型に対応します。自社の立場が有利になるよう設計された契約書ひな型を1,300種類以上そろえるほか、使い慣れたWord上でレビューや校正ができるアドインも提供します。
累計導入企業数は5,000社を突破しています(2026年1月時点)。ISO/IEC 27001・27017を取得し、2025年12月には取適法(旧下請法)の改正に対応したチェック機能も追加しました。料金は利用人数や法務課題に応じた個別見積もり制で、無料トライアルも用意されています。
2. クラウドサイン レビュー(弁護士ドットコム株式会社)

電子契約サービス「クラウドサイン」を手がける弁護士ドットコム株式会社が提供する、契約書チェック支援AIです。契約書をアップロードすると、自社の立場を踏まえて欠落条項や不利な条項を検知し、修正が必要な箇所の解説と変更条文例を表示します。日本語・英語の両方に対応します。
自社のひな型を登録して独自基準でチェックする機能や、変更前後の差分比較機能を備えます。電子契約「クラウドサイン」で締結済みの契約データを、レビュー時の参考契約書として自動で取り込める点は、同じ会社が両サービスを提供するからこその連携です。
2025年11月には、修正条文案の自動生成や契約書の要約といった生成AIを使った機能も追加されました。料金は「おすすめプラン」と「英文対応プラン」を軸とした問い合わせ制で、無料トライアルを利用できます。
3. マネーフォワード クラウドAI契約書レビュー(株式会社マネーフォワード)

バックオフィス向けSaaS「マネーフォワード クラウド」を展開する株式会社マネーフォワードが、2025年8月に提供を始めた締結前レビュー特化の製品です。専門弁護士が監修したAIが契約書のリスク箇所を指摘し、変更条文例や解説を表示します。
WordファイルとPDFをまたいで差分を確認できる差分表示機能や、使い慣れたWord上でレビューできるアドイン版(オプション)を備えます。電子契約の「マネーフォワード クラウド契約」と併用すれば、契約書の作成・法務相談・審査・締結までを同じブランド内で一元管理できます。
利用料金は要問い合わせで、AIレビューの件数は月間100件ごとに追加料金が発生する体系とされています。すでにマネーフォワード クラウドのバックオフィス機能を使っている企業との相性がよいサービスです。
4. LawFlow(ローフロー)(LawFlow株式会社)

弁護士が開発し、元裁判官が監修するAI契約書チェックサービスです。秘密保持契約や業務委託契約、システム開発契約など、デフォルトで43類型の契約書に対応し、契約書のリスク箇所の指摘や条項の比較チェックを行います。
手持ちの契約書や過去の取引をお気に入り登録しておくと、定型条項から自社・取引先に固有の条項までを瞬時に比較チェックできます。Word上へのドラッグ&ドロップによる条項の一括編集や、契約書チェックとは別のAI法律相談サービスも利用できます。
料金面では、個人向けのスタータープランと企業向けのエンタープライズプランをいずれも無料としている点が、要問い合わせや月額課金が中心の他サービスと異なります。累計ユーザー数は4,000を突破しています。
契約業務を一元管理する法務プラットフォーム型
続いて、レビューに加えて契約の作成・締結・管理まで一元化でき、契約量が多い企業や審査品質の標準化を進めたい法務部門に向くサービスです。
5. 法務オートメーション「OLGA」(GVA TECH株式会社)

契約書の作成・審査から締結後の管理、ナレッジ活用までを1つに束ねる法務プラットフォームで、GVA TECH株式会社が「法務オートメーション」を掲げて提供しています。2024年12月に東証グロース市場へ上場した企業のサービスです。
「AI法務アシスタント」「法務データ基盤」「AI契約レビュー」「契約管理」の4つのモジュールで構成されます。AI契約レビューはWord・PDFに対応し、数百種類の契約書テンプレートを標準搭載。締結後は契約台帳の自動生成や更新期限の通知、全文検索でナレッジを蓄積します。
事業部門はメールやSlack、Teamsを使ったまま、専用アカウントを持たずに法務へ依頼でき、やりとりが構造化データとして残る設計です。SalesforceやSSO(Okta・Azure・Google Workspace)とも連携します。料金は1名から利用でき、個別見積もり制です。
導入によってどの程度の効果が出るのかについて、提供元のGVA TECH株式会社は、実際の導入企業での数値を次のように挙げています。

ある企業様では、法務相談の受付から回答までの工数が40%削減され、月間で数百時間の工数削減につながりました。また、数千件以上の契約更新管理を行っている企業様では、AIによる自動化によって、更新漏れによる不利益な契約更新やタイミングの失念がゼロになったという定量的な成果も出ています。
6. Hubble(株式会社Hubble)

普段使うWordやExcelで契約書を保存するたびに版が自動で記録され、前バージョンとの差分が自動で抽出される点を軸にした、株式会社HubbleのAI契約業務・管理クラウドです。作成・レビュー・締結・締結後の管理までを1つのクラウド上で扱います。
締結後は、AIが取引先名や自動更新の有無などを自動抽出して台帳化し、更新期限を月次メールで通知します。全文検索や高精度OCR、承認ワークフローも備え、クラウドサイン・DocuSign・GMOサインなどの電子契約や、Slack・Teams・Chatworkとも連携します。
初期費用は0円で、3アカウント・30ドキュメントまで使えるフリープランや無料トライアルも用意されています。月額は利用人数や機能に応じた見積もり制です。ISO/IEC 27001を取得し、大手・上場企業での導入が進んでいます。
法務部門にとどまらず契約書に関わる部署全体を対象とする設計について、株式会社Hubbleは利用の実態を交えて次のように説明しています。

リーガルテックというと法務部門の方を対象にしたサービスが多いのですが、Hubbleは法務に閉じず、契約書に関わるすべての部署を対象としています。実際、累計で約9万人にIDを発行させていただいておりますが、このうちの90%以上が法務部門以外の方です。法務の方だけを楽にするのであればAIレビュー機能だけでも成立するのですが、私たちは契約書を事業部門にも浸透させて、会社全体として効率を上げつつリスクを軽減し、現場のフローをあまり変えずに使っていただける状態にこだわっています。
7. LegalOn Cloud(株式会社LegalOn Technologies)

AI契約審査「LegalForce」とAI契約管理「LegalForceキャビネ」で培った技術に大規模言語モデルを組み合わせ、法務業務全体を1つのプラットフォームへ統合したサービスです。株式会社LegalOn Technologiesが2024年4月に提供を開始しました。
レビュー・案件管理・契約管理・電子契約などを必要に応じて選ぶモジュール選択型で、締結前の審査から締結後の契約管理までを同じ基盤で運用できます。締結済み契約をアップロードするとAIが情報を抽出して台帳を自動生成し、更新期限アラートや全文検索、版管理に対応します。
弁護士監修のひな形を1,500点以上そろえ、多要素認証を標準搭載。ISO/IEC 27001・27017を取得し、SOC 2 Type 2の保証報告書も受領しています。LegalForceなどの製品群を合わせたグローバルの有償導入社数は、2026年3月末時点で8,500社を突破しました。料金はモジュールや契約書数に応じた要問い合わせです。
8. ContractS CLM(ContractS株式会社)

契約書の作成・社内承認(押印申請)・締結・台帳化・更新管理・全文検索までを一元化するCLM(契約ライフサイクル管理)システムです。ContractS株式会社(旧・株式会社Holmes)が提供し、法務だけでなく営業・経理・人事など契約に関わる全部門での利用を想定しています。
2026年4月には、締結前の契約書をAIがレビューする「ContractS AI Agent Platform」を発表しました。CLM上のデータをもとに問題条項を「要注意」「要確認」といった区分で検出し、条文番号つきで根拠を示したうえで、変更履歴・コメント付きのWordファイルを自動生成して修正案を提示します。AIはClaudeと連携しています。
アップロードした契約書はAI-OCRで台帳へ自動反映され、更新期限のアラートや版管理、承認ワークフローにも対応します。クラウドサインやGMOサインといった電子契約と連携し、締結は外部サービスが担います。ISO/IEC 27001(2022年版)を取得。料金は初期費用と月額基本料金、オプションで構成され、アカウント数や年間契約数に応じて変動する要問い合わせ制です。
9. MNTSQ(モンテスキュー)(MNTSQ株式会社)

長島・大野・常松法律事務所が監修する審査基準(プレイブック)を標準搭載した、大企業向けの契約ライフサイクル管理プラットフォームです。運営するMNTSQ株式会社は、経営陣に同事務所のパートナー・弁護士が複数名参画しています。
契約書レビューを担う「MNTSQ AI契約アシスタント」は、契約書をアップロードすると確認すべき論点を整理し、リスクの度合いから法務相談の要否を判定します。Microsoft Word上で過去の経緯やひな型を提案するアドインを備え、自社の過去契約やメールのやりとりを収集して提案精度を高める、自社ナレッジ学習型の設計が特徴です。
日本語・英語に加え、中国語やタイ語、ドイツ語などの契約書解析にも対応します。DocuSignやクラウドサインとの連携、ISO/IEC 27001の取得済み。採用企業は2,000社を突破し、国内売上トップ10社のうち8社が導入しています(いずれも2026年5月時点。社数の一部はグループ会社を含み、トップ10社の割合は日経新聞調べ)。料金は要問い合わせです。
文書作成・編集エディタ型
次に、Wordなどのエディタ上で契約書の作成・編集・形式チェックとレビューを完結でき、ドラフト作業の多い企業や法律事務所に馴染むサービスです。
10. LAWGUE(ローグ)(FRAIM株式会社)

契約書だけでなく社内規程やマニュアル、IR開示文書まで、各種文書の作成・検索・レビューをAIで効率化するFRAIM株式会社のクラウドサービスです。公式には「クラウド ドキュメント ワークスペース」と称し、AIが見つけて人が判断するという役割分担を掲げています。
既存文書をドラッグ&ドロップで取り込んでデータベース化し、インデントや条番号のズレの自動補正、「または」と「又は」のような表記ゆれのアラートを行います。編集履歴の自動保存や新旧バージョンの差分比較、新旧対照表のWord出力など、改訂の多い規程・契約業務に向く機能がそろいます。
自社の過去文書を学習源としたナレッジAIレビューや、類似ドキュメント検索、不足条項の提案にも対応します。ISMS(ISO/IEC 27001)とプライバシーマークを取得。料金は個別見積もり制で、短期のトライアルプランも用意されています。
11. BoostDraft(ブーストドラフト)(株式会社BoostDraft)

Microsoft Wordのアドインとしてインストールし、契約書などの法的文書の編集・レビュー・校正をWord上で完結する文書エディタ型のツールです。株式会社BoostDraftが提供しています。
文書内の定義語や参照条項、関連法令をポップアップで表示して参照の手間を減らし、条項番号のズレの自動修正や、100種類を超える表記ゆれの自動検知・統一を行います。Word・Excel・PowerPoint・PDFをまたいだ文書比較にも対応します。
基本的にインターネット接続なしのローカル環境で動作し、契約書データを外部へ送信しない設計で、機密性の高い契約審査で外部アップロードを避けたい企業のニーズに応えます。初期費用は0円で、料金は端末数に応じた従量課金制(要問い合わせ)。大手企業や法律事務所での導入が広がっています。
弁護士連携・法務アウトソース型(AI×専門家ハイブリッド)
最後に、AIレビューに弁護士などの専門家対応を組み合わせ、法務専任がいない企業の社内法務や顧問を補える、ハイブリッド型のサービスです。
12. CLOUD LEGAL(クラウドリーガル)(MOLTON株式会社)

生成AIと、弁護士や司法書士・税理士などの専門士業の体制を組み合わせ、契約書の作成・レビューから法務・労務相談までをオンラインで請け負う法務BPaaS(アウトソーシング)型のサービスです。運営はMOLTON株式会社で、「バーチャル法律事務所」とも称されます。
契約書の自動作成やAIによるリーガルチェック、チャット・オンライン面談・電話での法務相談などを提供します。2026年2月に加わった「CloudLegal AIエディター」を使うと、Microsoft Wordのサイドバー上でAIと対話しながら、不利な条文や欠落条項の検出と修正案の提示までをWord内で完結できます。
月額は税込11,000円(ブロンズプラン)からで、初期費用は0円です。上位のシルバー・ゴールドや、弁護士による審査を含むレビュープランなど、法務体制の状況に応じて選べます。電話サポートは平日9〜19時、日本語・英語に対応し、ISMS(ISO/IEC 27001)も取得しています。
このサービスを立ち上げた背景と狙いについて、提供元のMOLTON株式会社は次のように語っています。

日本の産業を下支えし多くを占める個人事業主や中小企業だと「法務部がない」「法務専任担当者がいない」さらにはコスト面で「顧問弁護士もいない」という状況がまだまだ多いです。だからこそ、弁護士・専門士業に頼める安心感を、もう少し利用しやすい形で届けたい。その考え方でクラウドリーガルを立ち上げました。まさしく企業法務の民主化を目指しています。
13. LegalBase(リーガルベース)(株式会社アシロ)

AI契約書レビュー、弁護士へのチャット相談、契約書ひな形、反社チェックを1つにまとめたオールインワンのリーガルテックです。東証グロース市場に上場する株式会社アシロが、2026年3月に提供を開始しました。法務担当者が不在・少数の中小企業を主な対象としています。
中核となるAI契約書レビュー「LEGIEW」は、法務特化型AIが締結前の契約書の抜け漏れやリスク箇所を自動で検出し、修正案を提示します。シンプルな契約書なら数分でレビューが完了します。弁護士へオンラインで相談できる「THEMIL」や、約1分で完了する反社チェックも利用できます。
料金は従業員規模ごとの月額制で、個人事業主向けが税込5,500円、従業員10名未満が税込11,000円などと設定され、初期費用や契約期間の縛りはありません。AIレビュー・ひな形・反社チェックは全プランで無制限に使えます(弁護士チャット相談「THEMIL」は個人事業主プランでは利用できません)。
契約書レビューの費用相場(AI月額・弁護士スポット)
ここからは、契約書レビューにかかる費用の考え方を、AIレビューと弁護士(外注)レビューに分けて整理します。
AI契約書レビューは、月額定額で件数を気にせず使えるサービスが中心です。本記事の掲載サービスのうち料金を公表しているものを見ると、法務専任がいない中小企業向けは月額5,500円(税込)程度から、AIレビューに弁護士対応まで含むサービスでも月額11,000円(税込)程度から利用でき、なかには無料で使えるものもあります。
一方、契約業務を一元管理する大企業向けのプラットフォーム型は、利用規模や機能範囲で変わるため要問い合わせが中心です。
このように、AIレビューは低価格帯から始められるものが多く、対応契約類型や英文対応の範囲、利用人数などで料金が変わります。各サービスの正確な金額は、比較表と個別紹介に掲載した公式料金で確認してください。
弁護士に外注する場合の費用は、契約書1件ごとに依頼するスポット型と、月額の顧問契約に含める形があります。弁護士の報酬は2004年に各弁護士会の報酬基準が廃止されて以降、各法律事務所が自由に設定しており、公的に統一された相場は存在しません。契約書レビューの料金も、契約の種類や分量、難易度によって変わるため、依頼先に見積もりを確認するのが確実です。
- 参考資料:市民のための弁護士報酬ガイド|日本弁護士連合会(弁護士会の報酬基準は2004年に廃止され、現在は各弁護士が自由に報酬を定めている)
費用を抑えつつ品質を保つには、日常的な契約はAIレビューで一次審査を行い、判断が難しい契約だけ弁護士に依頼する形が現実的です。自社の契約件数と重要度の分布を踏まえ、AIの月額と弁護士のスポット費用を組み合わせて総額を見積もると、予算の判断がしやすくなります。
契約書レビューサービスを導入するメリット
ここからは、契約書レビューサービスを導入することで得られる効果を整理します。そもそもなぜリーガルチェックが重要なのか、という観点もあわせて示します。
- レビュー時間の短縮:目視では時間のかかる条項の確認をAIが数分で一巡し、担当者は判断が必要な箇所に集中できます。締結期限に追われる場面で効果が大きくなります。
- リスクの見落とし防止:自社に不利な条項や抜けている条項を網羅的に洗い出すため、担当者の経験差による見落としを減らせます。契約トラブルは事後の対応コストが大きいため、締結前に潰す価値があります。
- 審査品質の標準化:自社の審査基準を登録できるサービスなら、誰がレビューしても一定の基準で確認でき、担当者の異動や退職による品質のばらつきを抑えられます。
- ノウハウの蓄積:レビューの履歴や修正の傾向がデータとして残るため、社内に契約審査の知見が蓄積され、次の契約や教育にも活かせます。
契約書のリスクは、締結してしまうと後から覆すのが難しくなります。締結前のレビューを効率よく確実に行える体制は、事業のスピードを落とさずにリスクを抑える基盤になります。
導入・運用時の注意点(デメリット)
導入の判断を誤らないために、あわせて押さえておきたい注意点も確認します。
- AIに任せ切らない前提を持つ:AIレビューは一次審査には有効ですが、個別の交渉方針や複雑な論点の最終判断まで代替するものではありません。重要な契約は、AIの結果を踏まえて人が精査する運用を前提にします。
- 精度には得意・不得意がある:対応する契約類型や、自社特有の事情をふまえた判断には限界があります。自社が扱う契約で精度を確かめてから、業務にどこまで組み込むかを決めるのが安全です。
- 定着には運用設計が要る:審査基準の登録や、既存フローへの組み込みには一定の初期作業が発生します。誰がどの契約をどのツールでレビューするかを決めておかないと、導入しても使われないまま終わりかねません。
- 情報の取り扱いを確認する:契約書は機密情報を含むため、データの保管場所やセキュリティ認証、外部送信の有無など、サービスの情報の取り扱いを事前に確認しておくと安心です。
契約書レビューと非弁行為(弁護士法72条・法務省ガイドライン)
「AIや外部サービスに契約書のレビューを任せて、法的に問題はないのか」という不安を持つ担当者は少なくありません。ここでは、弁護士法72条と、法務省が公表した考え方をもとに、この点を整理します。
弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を扱うこと(いわゆる非弁行為)を、原則として禁止しています。
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
弁護士法(昭和24年法律第205号)第72条|e-Gov法令検索
この条文との関係について、法務省は2023年(令和5年)8月に「AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について」という考え方を公表しました。ここでは、AI契約書レビューのようなサービスが弁護士法72条に違反するかどうかの判断枠組みが示されています。
この考え方では、企業法務で扱う契約実務について、次のように述べられています。
いわゆる企業法務において取り扱われる契約関係事務のうち、通常の業務に伴う契約の締結に向けての通常の話合いや法的問題点の検討については、多くの場合「事件性」がない
法務省大臣官房司法法制部「AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について」(令和5年8月)|法務省
そのうえで、サービスが「報酬を得る目的」「一般の法律事件」「法律事務の取り扱い」という要件のいずれかに当たらない場合や、これらに当たる場合でも弁護士・社内弁護士が結果を踏まえて自ら精査する使い方の場合には、弁護士法72条に違反しないと考えられる、という枠組みが示されています。
契約書のレビュー(審査)機能についても、リスクの有無や具体的な修正案が個別の事案に応じて表示される場合には要件に該当し得る一方、登録済みのひな型との相違を字句の意味とは無関係に表示するにとどまる場合は通常は該当しない、といった線引きが例示されています。
ただし、この考え方は「あくまで一般論」であり、実際に弁護士法72条に違反するかは、個別の事実関係に基づいて最終的には裁判所が判断する事柄とされています。そのため、AIレビューを使えば一律に問題ないと言い切れるものではありません。
特に法務専任がいない企業がAIを単体で使う場合は、上記の要件に照らして判断される構造になるため、重要な契約では弁護士など専門家の確認を組み合わせる運用が安心です。各サービスがこのガイドラインをどう踏まえているかも、選定時に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
契約書レビューサービスを選ぶ出発点は、AI・弁護士・ハイブリッドという手段の使い分けです。自社の契約件数と法務体制を踏まえ、どの手段を主軸にするかを決めると、候補が自然に絞られます。
そのうえで、処理範囲と担い手で分けた4つのタイプから自社に合うものを見極め、対応契約類型・自社基準の反映・作業環境・料金・専門家への相談導線といった観点で個別のサービスを比較すると、判断の精度が上がります。費用は、日常の契約をAIで一次審査し、重要な契約だけ弁護士に依頼する組み合わせで最適化できます。
まずは気になったサービスの資料を取り寄せ、自社の契約書で精度と使い勝手を確かめてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 契約書レビューサービスとは何ですか?
A. 契約書レビューサービスとは、締結前の契約書のリスク箇所や抜け漏れを検出し、修正案を提示するサービスです。AIが条文を自動でチェックするAIツール型、弁護士など専門家が個別に精査する外注型、両者を組み合わせたハイブリッド型があります。契約類型ごとの「あるべき条文」と目の前の契約書を突き合わせ、自社に不利な条項や欠落をリスクとして可視化する点が共通の役割です。
Q. 契約書レビューはAIと弁護士でどう使い分ければよいですか?
A. 契約書レビューは、日常的に発生する定型契約をAIで一次審査し、金額や重要度の大きい契約だけを弁護士に依頼する使い分けが基本です。AIレビューは1件あたり数分・月額定額で、抜け漏れや表記の網羅的な確認と審査基準の標準化に強みがあります。
一方、個別性の高い交渉や複雑な論点の最終判断は、責任を伴う確認ができる弁護士が適しています。法務専任がいない企業は、AIの一次審査に必要時だけ専門家の相談を組み合わせるハイブリッド型を選ぶと、幅広い契約を無理なく扱えます。
Q. 契約書レビューサービスはどのような契約書に対応していますか?
A. 契約書レビューサービスは、秘密保持契約(NDA)・業務委託契約・取引基本契約といった定番の契約類型に幅広く対応しています。対応する契約類型の数はサービスによって差があり、数十種類のものから100種類以上をカバーするものまであります。自社が頻繁に扱う契約が対応範囲に含まれるかは製品ごとに異なるため、件数の多い契約書を洗い出し、それが対応しているかを起点に候補を絞ると判断しやすくなります。
Q. 契約書レビューサービスは自社独自の審査基準に対応できますか?
A. 契約書レビューサービスには、自社のひな型や過去の修正方針を登録し、それを基準に差分をチェックできる製品があります。自社基準を反映できると、担当者が代わっても一定の品質でレビューでき、審査の属人化を防げます。社内の審査基準がすでに固まっている企業ほど、この登録・反映機能の有無が使い勝手を左右します。ただし対応の可否や登録できる基準の細かさはサービスによって異なるため、選定時に確認が必要です。
Q. 契約書レビューサービスは英文契約にも対応していますか?
A. 契約書レビューサービスは、和文に加えて英文契約のレビューに対応する製品もありますが、対応範囲はサービスによって差があります。海外取引がある場合は、英文契約や外国法をふまえたレビューに対応しているか、翻訳機能を備えているかが選定の分かれ目になります。和文専用のサービスや、英文対応が上位プラン・オプション扱いのサービスもあるため、自社に英文契約のニーズがあるかを踏まえて比較表で確認してください。
Q. 契約書レビューの費用相場はどのくらいですか?
A. 契約書レビューの費用は、AIレビューが月額定額(無料のものから要問い合わせまで幅がある)で、弁護士へのスポット依頼には公的に統一された相場がありません。AIレビューは対応契約類型や英文対応の範囲、利用人数などで料金が変わります。
弁護士報酬は2004年に各弁護士会の報酬基準が廃止されて以降、各法律事務所が自由に設定しており、契約の種類や分量・難易度によっても変動します。具体的な金額は本記事の比較表と個別紹介に掲載した各社の公式料金を確認し、弁護士に依頼する場合は依頼先に見積もりを取るのが確実です。
Q. 契約書レビューは無料でどこまでできますか?
A. 契約書レビューは、無料でもNDAなど特定類型のAIチェックや、一部サービスの無料プラン・無料トライアルでリスク検知まで試せます。秘密保持契約に特化して完全無料で使えるものや、個人・企業向けプランを無料で提供するサービスもあります。
ただし、対応する契約類型の広さや自社基準の登録、英文対応、契約管理との連携といった機能は有料プランで拡充される場合が多いため、まず無料の範囲で精度と使い勝手を確かめ、必要な機能を見極めてから有料プランを検討するのが現実的です。
Q. AIに契約書レビューを任せて法的に問題はありませんか(非弁行為)?
A. 法務省の考え方でも、一定の条件下ではAI契約書レビューの利用は弁護士法72条(非弁行為)に違反しないと整理されています。ただし、適法かどうかは個別の事実関係に基づき最終的には裁判所が判断するため、AIを使えば一律に問題ないとは言い切れません。重要な契約では弁護士など専門家の確認を組み合わせる運用が安心です。詳しくは契約書レビューと非弁行為の項をご覧ください。
Q. AI契約書レビューの精度はどこまで信頼できますか?
A. AI契約書レビューの精度は、定型契約の抜け漏れやリスク箇所を洗い出す一次審査には有効ですが、個別の交渉方針や複雑な論点の最終判断まで代替するものではありません。対応する契約類型や、自社特有の事情をふまえた判断には得意・不得意があります。導入前に自社が実際に扱う契約書で精度を確かめ、AIの結果を踏まえて重要な契約は人が精査する運用を前提にすると、見落としのリスクを抑えられます。
Q. 契約書レビューサービスは導入までどのくらいかかりますか?
A. 契約書レビューサービスは、クラウド型であればアカウント発行後すぐに使い始められるものが多い一方、自社基準の登録や既存フローへの組み込みには一定の初期作業が必要です。誰がどの契約をどのツールでレビューするかを決めておかないと、導入しても使われないまま終わりかねません。
多くのサービスが無料トライアルや資料請求を用意しているため、まず実際の契約書で試し、社内の運用設計をあわせて進めると定着しやすくなります。
契約書レビューサービスの料金を一括チェック
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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