取引先との契約や採用のたびに、相手が反社会的勢力でないかを新聞記事検索やインターネット検索で手作業で確認していて、件数が増えるにつれて手が回らなくなってきた——そんな状況から、反社チェックツールの導入を検討する企業が増えています。暴力団排除条例が全都道府県で施行され、取引相手が暴力団員等でないことの確認は実務上の前提になりました。
ツールを導入するなら、まず気になるのが「いくらかかるのか」です。ところが反社チェックツールの料金は、月額固定か1件ごとの従量課金かといった料金体系も、料金が公開か要問い合わせかも、サービスによってまちまちで、各社を横並びで把握しにくいのが実情です。相場が「数万円〜数十万円」と幅広く語られるだけでは、どのサービスがその幅のどこに位置するのかが分かりません。
本記事では、主要な反社チェックツール16サービスの費用を、初期費用・月額・1件あたり単価・料金体系のタイプまで一覧で比較します。あわせて、やり方別の費用相場、無料でできる範囲、1件あたりへの換算、隠れコスト、調査件数からみた選び方まで整理しました。費用の全体像をつかみ、自社に合う方法を選ぶ材料としてご活用ください。
目次
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反社チェックツールの費用を一覧で比較(主要16サービス)
はじめに、主要な反社チェックツール16サービスの費用を一覧で示します。初期費用・月額(または最低利用料)・1件あたりの単価・料金体系のタイプ・調査範囲を横並びにし、料金を公開していないサービスは「要問い合わせ」と記載しました。なお、料金を公開している主要なサービスは、記事の後半であらためて個別に詳しく紹介します。
| サービス名 | RiskAnalyze(リスクアナライズ) | RISK EYES(リスクアイズ) | RoboRoboコンプライアンスチェック | アラームボックス パワーサーチ | Gチェッカー | 反社チェッカー | 反社チェックヒートマップ | DQ反社チェック | Sansan リスクチェック | SP RISK SEARCH | 日経リスク&コンプライアンス | JCIS WEB DB Ver.3 | ComCheck | Riskdog | minuku | SafeBiz |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 30,000円 (税抜・入会費) | 無料 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 無料 | 無料 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ (代理店資料の参考値: 55,000円税込) |
| 月額(最低利用料) | 27,500円〜 (ライトプラン/年間600検索) | 最低15,000円/月 (税別) | 無料(従量プラン) /5,000円〜(ミニマムプラン) | 3,000円〜 (ライトプラン・ポイント制) | 660円〜 (税込・クレカ会員) | 無料(フリープラン) /10,000円 (スタンダード・税抜) | 20,000円 (税抜・システム利用料) | 従量プランは無料 /ツール型は月額10,000円〜 | 要問い合わせ (Sansanのオプション) | 要問い合わせ (会員制・個別見積もり) | 要問い合わせ (ID利用料+検索単価×件数) | 要問い合わせ (年間ID利用料+検索従量) | 50,000円〜(件数別プラン) /シンプルプランは基本料金なし | 要問い合わせ (参考値: 標準50,000円/月) | 要問い合わせ | 従量課金中心 (要問い合わせ) |
| 1件あたり単価 | プロフェッショナルで 約116〜175円 (年間検索数による) | 300円/検索 (1媒体ごと) | 250円〜 (ネット検索。 プランにより変動) | 500円〜 (ワンコイン。調査範囲により 1,000〜1,500円) | 1検索165円 (税込・最大50件まで) ※本文出力料は別途 | 定額制のため設定なし (スタンダードは検索無制限) | 単独1,000円 /e-与信ナビ取得時500円 (いずれも税抜) | 500円〜(一括調査) /2,500円〜(リスク検索) /10,000円〜(海外) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 国内は要問い合わせ /海外500円・ 詳細1,500円(税込) | 1,000円〜 (シンプルプラン) | 要問い合わせ (参考値: リスクチェック 500円/件) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (代理店資料の参考値: 1検索200円〜) |
| 料金体系タイプ | 件数プラン型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 月額固定型 | 従量課金型 | 月額固定型 | 会員制・ハイブリッド型 | 会員制・ハイブリッド型 | 月額固定型 | 会員制・ハイブリッド型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 月額固定型 | 要問い合わせ | 従量課金型 |
| 調査範囲 | 新聞・ネット情報・ 海外リスク情報 | Web記事・新聞・SNS・ 制裁リスト等 約4,000媒体 | ネット記事・新聞記事・ 海外情報DB | 専門調査会社情報・ 新聞・WEB情報 | 新聞・雑誌記事DB (約120紙誌・過去40年分) | 新聞・テレビ・ Webニュース等の報道情報 | 500万社超の企業DB・ 新聞約50紙・過去10年分 | WEB・新聞記事・判例・ 官報・聞き取り調査 | LSEG(旧Refinitiv)・ KYCC連携DB | 独自DB(QSS・反社情報約60万件)・ 新聞・ネット風評・海外 | 日経テレコン(1975年以降)・ ダウ・ジョーンズ提供の グローバルウォッチリスト | 自社リスク情報DB(DB照合型)・ 海外リスク情報・PEPs | 新聞・週刊誌・行政処分・ 登記情報・口コミ等 | 540万社の企業データ基盤・ 過去30年分のリスクデータ | 自社反社DB(新聞・ニュース・ 登記簿)+RPA(Google・ 掲示板・SNS) | 反社情報・行政処分(約18,000件以上)・ Google検索・掲示板/SNS |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
※2026年6月時点の各社公式情報等に基づきます。税表記・最新の料金は各社公式ページをご確認ください。料金が非公開のサービスは「要問い合わせ」と記載しています。
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なぜ反社チェックに費用をかけるのか(暴排条例・政府指針)
費用を払ってでも反社チェックを行う必要があるのは、企業に反社会的勢力との関係遮断が求められているためです。2007年に政府(犯罪対策閣僚会議幹事会)が申し合わせた「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」では、反社会的勢力と一切の関係を持たないために、取引先の審査や反社情報のデータベース構築に取り組むことが求められています。
取引先の審査や株主の属性判断等を行うことにより、反社会的勢力による被害を防止するため、反社会的勢力の情報を集約したデータベースを構築する。同データベースは、暴力追放運動推進センターや他企業等の情報を活用して逐次更新する。
企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針(犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ、2007年6月19日)|法務省
あわせて、暴力団排除条例が全都道府県で施行されています。たとえば東京都暴力団排除条例の第18条では、事業者が契約を行う際に、相手方が暴力団関係者でないことを確認するよう努める努力義務が定められています。
事業者は、その行う事業に係る契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認める場合には、当該事業に係る契約の相手方、代理又は媒介をする者その他の関係者が暴力団関係者でないことを確認するよう努めるものとする。
東京都暴力団排除条例 第18条第1項(2011年10月1日施行)|東京都
法令上の要請にとどまらず、反社会的勢力との関係が判明した場合には、企業活動そのものに具体的な不利益が及びます。その影響は、日々の取引から資金調達、上場準備にまで広がります。

金融機関から受けている融資の一括返済を求められたり、取引先に契約を打ち切られたりするなど、企業活動に深刻な影響が生じることは避けられません。上場を検討している場合は、その道がほぼ閉ざされてしまいます。
こうした要請に対応するため、上場企業や上場準備(IPO)を目指す企業を中心に、取引先や役員・株主の反社チェックを継続的に行う体制が実務上の前提となっています。手作業での確認には人件費がかかり、確認漏れのリスクもあるため、専用ツールを導入してコストと品質の両面で効率化を図る企業が増えています。
反社チェックの費用は方法でいくら変わるのか(やり方別の相場)
反社チェックには、自社での手作業から専門の調査会社への依頼まで複数の方法があり、方法によって1件あたりのコストが大きく異なります。ここでは、代表的な3つの方法の費用相場を整理します。
自社でインターネット検索する:0円+人件費
Google検索や官公庁の公開情報を使えば、ツールの利用料そのものは0円で反社チェックを始められます。一方で、担当者が1件ずつ検索し、証跡を保存する作業には人件費がかかります。検索のスキルや調査範囲の取捨選択によって品質にばらつきが出やすく、確認漏れのリスクが残る点も、隠れたコストとして考慮が必要です。
反社チェックツール(SaaS・データベース型):月額数千円〜+従量
AIやデータベースを活用した反社チェックツールは、月額定額制で3,000円〜15,000円程度、従量課金制では1件あたり100円〜1,000円程度が一般的な相場です。新聞記事データベースや独自の反社情報データベースと自動で照合できるため、手作業に比べて確認の手間と品質のばらつきを抑えられます。料金体系はサービスによって幅があり、後述の一覧表で各社の実額を確認できます。
出典:反社チェックツールの費用相場は?|ビジネスコンシェルジュ
専門の調査会社に依頼する:1件数万円〜数十万円
帝国データバンクや東京商工リサーチなどの調査会社に依頼する場合、調査員が人手で深く調べるため、個人調査で1件3万円程度から、企業調査では10万円以上が相場とされます。深度の高い調査が必要な相手に絞って依頼し、件数の多い一次スクリーニングはツールでこなす、という使い分けが現実的です。
ここまでをまとめると、反社チェックの費用は、自社の手作業なら実質0円(人件費のみ)、ツールなら1件数百円、調査会社なら1件数万円以上と、方法によって数十倍の差が生じます。多くの企業は「件数の多い一次チェックはツール、深い調査は調査会社」と組み合わせて総額を抑えています。
反社チェックツールの料金体系タイプ別の違い
反社チェックツールの料金体系は、大きく4つのタイプに分けられます。自社の年間調査件数によって、どのタイプが割安になるかが変わるため、まず自社が「どのくらいの頻度で・何件くらい」チェックするのかを把握したうえで読み進めると、適したタイプが見えてきます。
月額固定型:件数が多くても定額
月額の利用料を支払えば、検索回数を気にせず使えるタイプです。月の調査件数が多い企業ほど1件あたりの実質コストが下がるため、継続的に多くの取引先をチェックする企業に向いています。月額固定で検索が無制限のサービスもあれば、月額料金に一定の検索枠が含まれ、枠を超えると従量になるサービスもあります。
従量課金型:使った分だけ支払う
1件チェックするごとに料金が発生するタイプです。初期費用や月額固定費が無料のサービスも多く、調査件数が少ない企業や、繁忙期と閑散期で件数が大きく変動する企業に向いています。1件あたりの単価はおおむね100円〜1,000円程度で、調査範囲(新聞記事のみか、反社情報データベースまで含むか)によって単価が変わります。
件数プラン型:あらかじめ検索枠を購入する
年間または月間の検索件数枠をまとめて契約するタイプです。たとえば「年間600検索で○○円」のように、想定件数に合わせてプランを選びます。件数がおおよそ読める企業であれば、従量課金より1件あたりの単価を抑えやすい一方、枠を使い切れないと割高になる点に注意が必要です。
会員制・ハイブリッド型:入会費+月額+従量
入会費(初期費用)と月額のシステム利用料に加えて、1件ごとの従量料金がかかるタイプです。与信管理や深い調査代行と組み合わせて提供されることが多く、反社チェック単体の費用に加えて、入会費や調査代行費が総額に上乗せされます。料金の構成要素が多いため、見積もり時に「何にいくらかかるのか」を分解して確認することが大切です。
反社チェックツールの費用を「1件あたり」で比べる
料金体系がサービスごとに異なるため、月額固定型と従量課金型をそのまま比べると、どちらが割安か判断しにくくなります。そこで役立つのが、自社の想定件数を当てはめて「1件あたりいくらか」に換算する方法です。
従量課金型は、表示された単価がそのまま1件あたりのコストになります。月額固定型は「月額 ÷ 月の調査件数」で1件あたりの実質単価が求められます。たとえば月額1万円のサービスを月100件使えば1件あたり100円ですが、月10件しか使わなければ1件あたり1,000円です。件数プラン型は「プラン料金 ÷ 含まれる検索数」で換算できます。
1件あたりに換算するときは、新聞記事の本文閲覧料やオプション料金が別途加算されるかどうかもあわせて確認します。表示単価が安くても、本文を読むたびに追加料金がかかる場合、実際の1件あたりコストは表示よりも高くなります。自社の調査件数を一覧表の各社の数値に当てはめて試算すると、料金体系の違うサービス同士を同じものさしで比較できます。
反社チェックは無料でどこまでできるのか(無料の範囲と限界)
「無料で反社チェックがしたい」というニーズは多く見られます。無料でできる方法は確かにありますが、それぞれ範囲と限界があります。無料の中身を3つに分けて整理します。
自社での手作業(Google検索・公的機関の情報)
Google検索や、官公庁が公開する行政処分情報などを使えば、ツールの利用料をかけずに反社チェックを行えます。ただし、担当者の検索スキルによって調査品質にばらつきが出ること、1件ずつ調べる人件費がかかること、証跡を体系的に残しにくいことが課題です。件数が少ないうちは対応できても、件数が増えると現実的でなくなります。
無料トライアル(有料ツールのお試し)
多くの有料ツールは、契約前に機能を試せる無料トライアルを用意しています。一定期間または一定件数まで無料で利用でき、本格導入の前に検索精度や使い勝手を確かめられます。あくまで試用のため、継続して使うには有料契約が前提になりますが、複数のツールを比較検討する段階では有効に活用できます。
無料プラン(フリーミアム)
一部のツールには、機能や回数を制限したうえで無料で使い続けられる無料プランがあります。たとえば月に数回まで検索を無料で提供し、無制限の利用は有料に切り替えるフリーミアム型です。ごく少件数なら無料で足りる場合もありますが、制限を超える運用では有料プランが必要です。無料のために調査範囲を絞りすぎると、確認漏れというコンプライアンス上のリスクにつながる点には注意が必要です。
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料金以外に総額を左右する前提(隠れコスト)
表示される初期費用や1件あたり単価が安くても、契約条件や追加料金によって、実際に支払う総額は変わります。次の項目を、見積もりを取る前の確認リストとして使うと、「安いと思ったら想定より高かった」という事態を避けられます。
- 最低利用料金・最低契約期間:従量課金でも月の最低利用料が設定されている場合や、年単位の契約が前提のサービスがあります。少件数の利用では最低利用料が割高になることがあります。
- 初期費用・入会費:会員制のサービスでは、月額や従量とは別に入会費がかかる場合があります。
- 記事本文の閲覧料・オプション料:検索自体は安くても、新聞記事の本文を読むたびに追加料金が発生するサービスがあります。リスクアラートや代表者調査などのオプションも別料金です。
- 調査範囲:新聞記事のみか、反社情報データベース・行政処分情報・海外の制裁リストまで含むかで、必要なプランと料金が変わります。範囲が狭いプランは安い反面、確認の網羅性が下がります。
- API連携・人手の調査代行:基幹システムとのAPI連携や、専門調査員による深い調査は、多くの場合追加料金または別サービスとして提供されます。
自社の年間調査件数からみる費用の抑え方と選び方の目安
費用を抑えるうえで最も効くのは、自社の年間調査件数に料金体系を合わせることです。件数の規模ごとに、向いている料金体系と考え方の目安を整理します。
調査件数が少ない(月数件〜十数件程度)企業は、初期費用や月額固定費のかからない従量課金型や、回数制限のある無料プランから始めると、使った分だけの支払いに抑えられます。件数が中程度〜多い企業は、件数が増えるほど1件あたりが下がる月額固定型や件数プラン型のほうが割安になりやすく、月額料金を月の件数で割って1件あたりの実質単価を比べると判断しやすくなります。
月数件〜十数件の少件数なら、月額660円から使えるGチェッカーや、月3回まで無料の反社チェッカーといった低額・定額型が割安です。月100件前後なら、1件250円からのRoboRoboや、最低月額15,000円に1件300円が加わるRISK EYESといった従量課金型が向きます。月数百件と多ければ、年間の検索数で契約するRiskAnalyzeのような件数プラン型が1件あたりを抑えやすくなります。
費用を安く抑えるには、件数変動が大きいなら従量課金制を選ぶ、リスクの高い相手に絞って深い調査を行う、一次スクリーニングはツール・深い調査だけ調査会社と役割を分ける、といった工夫があります。調査範囲や対象をむやみに限定すると確認漏れにつながるため、コストを削るのは追加機能から、確認の網羅性に直結する範囲は削らないという優先順位が大切です。
確認の網羅性を削れないのは、表面的な調査では反社会的勢力の存在を見抜けないためです。会社名や代表者名を検索するだけでは、その背後にいる存在までは見えてこないからです。

インターネット検索や新聞記事のデータベースなどを利用して、相手方の会社名や代表者名を検索しても、背後にいる反社会的勢力の存在は判明しません。相手方の実質的支配者まで遡って徹底的に反社チェックを行い、少しでも疑わしい要素があれば取引中止を検討するといった厳密な取り組みが求められます。
自社の件数で年間費用を試算する(モデルケース)
月100件の反社チェックを行う企業を例に、方法別の年間費用を試算してみます。全件を調査会社に依頼すると月数百万円規模ですが、ツールで一次チェックを行えば月数万円程度です。たとえば1件200円〜300円の従量課金ツールで月100件なら、月額2万円〜3万円、年間24万円〜36万円程度が目安です。ここに、深い確認が必要な相手だけ調査会社に依頼する費用を上乗せして総額を見積もります。
具体的な単価は一覧表の各社の数値が起点になります。自社の年間件数を当てはめて「月額・1件単価・年間概算」を算出すれば、稟議資料にそのまま使える費用根拠になります。
費用の見通しが立ったら、次は調査範囲・データソース・操作性・サポート体制まで含めて、自社に合うサービスを具体的に選ぶ段階に入ります。以下の記事では、本記事で費用を取り上げた各サービスを選び方の観点ごとに整理し、おすすめ16サービスを比較しています。価格だけでなく機能面も含めて検討したい方はあわせてご覧ください。
反社チェックツールおすすめ16選を比較|料金・データソース・精度で失敗しない選び方
取引先や株主、採用候補の反社チェックを、担当者が新聞記事やインターネットを手作業で検索して進めていませんか。1件ずつ調べる方法は時間がかかるうえ、調べ漏れ(見落とし)と、同姓同名による誤判定(過検知)の両方が起きやすく、調査の質が担当者の経…
費用面で比較したい主な反社チェックツール
ここからは、料金を公開していて費用を比較しやすい反社チェックツールを個別に紹介します。料金体系のタイプ(月額固定・従量課金・件数プラン・会員制・ハイブリッド)が幅広く揃うよう選びました。各社の調査範囲やデータソースもあわせて確認し、自社の件数・予算に合うサービスを絞り込む参考にしてください。
RiskAnalyze(リスクアナライズ)(KYCコンサルティング株式会社)

RiskAnalyze(リスクアナライズ)は、KYCコンサルティング株式会社が提供するWebサービス型の反社チェックツールです。料金は年間の検索件数に応じたプラン制で、ライトが年間600検索で27,500円、スタンダードが年間1,200検索で50,000円、大量利用にはプロフェッショナル(個別見積もり)があります。初期費用やAPI利用は無料で、検索件数が読める企業に向く件数プラン型です。
新聞記事やインターネット情報などを対象に、AIがリスク情報を抽出する仕組みで、累計導入は1,300社(2025年6月時点)。2025年には情報セキュリティの国際規格ISO/IEC 27001を取得しています。無料トライアルも用意されているため、検索精度を試してから件数プランを選べます。
RISK EYES(リスクアイズ)(ソーシャルワイヤー株式会社)

RISK EYES(リスクアイズ)は、東証グロース市場に上場するソーシャルワイヤー株式会社が運営する反社チェックサービスです。初期費用は無料で、最低月額15,000円(税別)、検索単価が1媒体ごとに300円という従量併用型です。新聞・Web記事・ブログ・SNS・制裁リストなど約4,000のメディアを対象に検索でき、リスクアラートや代表者名調査代行などのオプションもあります。
新聞記事は閲覧料が別建てになるなど、検索単価以外の費用も発生するため、見積もり時に総額を確認しておくと安心です。全機能を試せる無料トライアルがあり、導入前に検索範囲と使い勝手を確認できます。
RoboRoboコンプライアンスチェック(オープン株式会社)

RoboRoboコンプライアンスチェックは、オープン株式会社が提供する反社チェック・取引先リスク管理クラウドです。1件あたり250円程度からの低単価が特徴で、初期費用は無料、10件までの無料トライアルも用意されています。SBI証券の監修のもと、上場企業や上場準備企業に求められるコンプライアンス要件に対応しており、累計導入は10,000社を突破しています(2026年2月時点)。
ネット記事と新聞記事を同時に検索し、3段階で自動選別する仕組みで、件数の多い一次スクリーニングを効率化できます。料金は、固定費0円で1件250円から使える従量プランと、月額5,000円からのミニマムプランがあり、件数が読めないうちは従量で始められます。最新の単価やプラン区分は公式の料金ページもあわせてご確認ください。
件数が読めないうちは従量で始め、件数感がつかめてから年間プランに切り替えるという費用の決め方について、提供元のオープン株式会社は次のように述べています。

既に反社チェックを実施されている企業であれば、年間のチェック件数をご提示いただくことで、ボリュームディスカウントを適用した料金単価をご提案しています。これから初めて取り組まれる企業に対しては、まず最初の3ヶ月間を従量課金で始めていただくケースも多いです。実際に使ってみることで年間の件数感やデータベースの必要範囲が見えてきますので、その後に最適な年間プランへ移行する形です。
アラームボックス パワーサーチ(アラームボックス株式会社)

アラームボックス パワーサーチは、弥生グループのアラームボックス株式会社が提供する、企業調査・反社チェック・与信判断を1つで行えるクラウドサービスです。初期費用は無料で、月額3,000円からのポイント制です。反社チェックは調査範囲に応じて、1件500円のワンコインから、新聞・Web情報を加えた1,000円、より広範な1,500円まで選べます。30日間の無料トライアルもあります。
約500万社の企業データをもとに、AIと専任担当者が情報を精査する仕組みで、反社チェックと与信判断をあわせて行いたい企業に向いています。月額に応じたポイントが付与されるポイント制のため、調査範囲ごとの単価と月の利用量を踏まえて、必要なプランを選びます。
Gチェッカー(株式会社ジー・サーチ)

Gチェッカーは、富士通グループの株式会社ジー・サーチが運営するコンプライアンスチェックツールで、料金一覧のなかでも最安帯に位置します。登録料は0円、月額660円(税込)から利用でき、1検索あたり165円(税込)で最大50件まで確認できます。同社が長年運営してきた新聞・雑誌記事データベース(約120紙誌・過去40年分)の検索基盤を反社チェックに活用しているのが特徴です。
検索料とは別に、新聞記事の本文を出力する際には情報出力料が従量で発生します。1検索の表示単価は低い一方で、本文を読む頻度によって実際のコストが変わるため、自社の使い方を踏まえて試算するとよいでしょう。少件数から低コストで反社チェックを始めたい企業にとって、費用の下限を知る基準になります。
反社チェッカー(PRBASE PTE. LTD.)

反社チェッカーは、シンガポール法人のPRBASE PTE. LTD.が2021年に提供を開始した反社チェック特化型のクラウドツールです。料金面の特徴は無料プランがある点で、月3回までの検索を0円で利用できます。回数無制限で全機能を使うスタンダードプランは、月額10,000円(税抜)/11,000円(税込)の定額制です。1件ごとの従量課金ではなく、定額で検索し放題という分かりやすい料金体系です。
新聞社の記事・テレビ番組情報・Webニュースなどの報道情報を対象に検索する仕組みで、まずは無料プランで使い勝手を確かめてから有料プランに移行できます。ごく少件数の確認から始めたい企業や、定額で件数を気にせず使いたい企業に向いています。
反社チェックヒートマップ(リスクモンスター株式会社)

反社チェックヒートマップは、東証スタンダード市場に上場するリスクモンスター株式会社が提供する反社・コンプライアンスチェックツールです。料金は会員制で、入会費(初期費用)30,000円、月額システム利用料20,000円に、1件あたり1,000円の従量料金が加わる構成です(いずれも税抜)。同社の与信管理サービス「e-与信ナビ」とあわせて取得する場合は、1件500円のオプション単価が用意されています。
企業名で検索すると、対象企業のリスクを縦4区分×横4区分の16マスのヒートマップで色分け表示する独自の仕組みが特徴です。500万社超の独自企業データベースと新聞約50紙・過去10年分のデータを対象に、AIとスタッフの2段階で精査します。与信管理と反社チェックを統合して運用したい企業に向いています。
DQ反社チェック(株式会社ディークエストホールディングス)

DQ反社チェックは、株式会社ディークエストホールディングスが提供する反社チェックサービスで、Webセルフチェックツールと専門調査員による調査代行を組み合わせられます。ツール型はWeb検索が月額10,000円から、新聞検索を加えると月額15,000円からに1件100円の従量が加わります。調査代行は一括調査が1件500円から、リスク検索が2,500円から、海外調査なども用意されています。
1社のなかでセルフチェックのツール費用と人手による調査代行費用の両方を選べるため、「件数の多い一次チェックはツール、深い確認は調査代行」という使い分けを1つのサービスで完結できます。費用のレンジが広く、自社の調査方針に合わせて柔軟に組み合わせたい企業に向いています。
ご紹介した反社チェックツールの費用比較表
ここまで個別に紹介した8サービスについて、前半の一覧に無料トライアル・無料プランの有無を加えた早見表として再掲します。料金体系のタイプとあわせて、無料で試せるかどうかも確認し、自社の件数・予算に合うサービスを絞り込む参考にしてください。
| サービス名 | RiskAnalyze(リスクアナライズ) | RISK EYES(リスクアイズ) | RoboRoboコンプライアンスチェック | アラームボックス パワーサーチ | Gチェッカー | 反社チェッカー | 反社チェックヒートマップ | DQ反社チェック |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 30,000円 (税抜・入会費) | 無料 |
| 月額 | 27,500円〜 (ライトプラン/年間600検索) | 最低15,000円/月 (税別) | 無料(従量プラン) /5,000円〜(ミニマムプラン) | 3,000円〜 (ライトプラン・ポイント制) | 660円〜 (税込・クレカ会員) | 無料(フリープラン) /10,000円 (スタンダード・税抜) | 20,000円 (税抜・システム利用料) | 従量プランは無料 /ツール型は月額10,000円〜 |
| 1件あたり単価 | プロフェッショナルで 約116〜175円 (年間検索数による) | 300円/検索 (1媒体ごと) | 250円〜 (ネット検索。 プランにより変動) | 500円〜 (ワンコイン。調査範囲により 1,000〜1,500円) | 1検索165円 (税込・最大50件まで) ※本文出力料は別途 | 定額制のため設定なし (スタンダードは検索無制限) | 単独1,000円 /e-与信ナビ取得時500円 (いずれも税抜) | 500円〜(一括調査) /2,500円〜(リスク検索) /10,000円〜(海外) |
| 無料トライアル・無料プラン | 無料トライアルあり | 無料トライアルあり | 無料トライアルあり (10件まで) | 無料トライアルあり (30日間) | 無料トライアルあり | 無料プランあり (月3回まで) | 資料請求・お試し窓口あり (条件は要問い合わせ) | 2週間の無料トライアルあり (従量プランは要問い合わせ) |
| 料金体系タイプ | 件数プラン型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 月額固定型 | 従量課金型 | 月額固定型 | 会員制・ハイブリッド型 | 会員制・ハイブリッド型 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
※2026年6月時点の各社公式情報等に基づきます。税表記・最新の料金は各社公式ページをご確認ください。料金が非公開のサービスは「要問い合わせ」と記載しています。
まとめ
反社チェックツールの費用は、初期費用・月額・1件あたりの単価・料金体系のタイプによって各社で大きく異なります。料金を公開しているサービスは実額で比較でき、非公開のサービスは見積もりを取って確認します。自社の年間調査件数を起点に、件数が少なければ従量課金型や無料プラン、件数が多ければ月額固定型や件数プラン型、と料金体系を合わせることが、費用を抑える最も効果的な方法です。
表示される単価だけでなく、最低利用料・最低契約期間・記事本文の閲覧料・調査範囲といった隠れコストまで含めて総額を見積もると、導入後の「想定より高かった」を避けられます。1件あたりの単価に換算して各社を同じものさしで比べ、無料トライアルで検索精度を確かめたうえで、自社の件数と予算に合うサービスを選んでください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 反社チェックツールとは何ですか?
A. 反社チェックツールとは、取引先や採用候補者などが反社会的勢力でないかを、新聞記事やインターネット情報、反社情報データベースと自動で照合して確認するクラウドサービスです。担当者が1件ずつ手作業で検索していた反社チェックを効率化し、確認の手間と品質のばらつきを抑えられます。料金は月額固定型・従量課金型・件数プラン型・会員制などサービスごとに異なり、初期費用や1件あたりの単価もまちまちです。
Q. 反社チェックツールは無料でどこまで使えますか?
A. 反社チェックは無料でも一定範囲まで行えますが、継続的・網羅的に行うには有料が前提になります。無料の手段は、Google検索や官公庁の公開情報を使った自社での手作業、有料ツールの無料トライアル、月数回まで使えるフリーミアム型の無料プランの3つに大きく分かれます。
手作業は利用料こそ0円ですが、担当者の人件費がかかり、検索スキルによって品質にばらつきが出て証跡も残しにくくなります。無料プランはごく少件数の確認には足りても、回数や調査範囲の制限を超える運用では有料プランが必要です。無料で済ませようと調査範囲を絞りすぎると確認漏れというコンプライアンス上のリスクにつながるため、件数が増える企業ほど有料ツールが現実的です。
Q. 料金体系が違う反社チェックツールを1件あたりの費用で比べるにはどうすればよいですか?
A. 反社チェックツールを1件あたりで比べるには、自社の想定調査件数を当てはめて「1件あたりいくらか」に換算します。従量課金型は表示単価がそのまま1件あたりのコストになり、月額固定型は「月額 ÷ 月の調査件数」、件数プラン型は「プラン料金 ÷ 含まれる検索数」で1件あたりの実質単価を求められます。
たとえば月額1万円のツールを月100件使えば1件あたり100円ですが、月10件しか使わなければ1件あたり1,000円になります。換算するときは、新聞記事の本文閲覧料やオプション料金が別途加算されるかどうかもあわせて確認すると、表示単価だけでは見えない実際の1件あたりコストを比べられます。
Q. 反社チェックツールに最低契約期間や最低利用料はありますか?
A. 反社チェックツールには、従量課金でも月の最低利用料が設定されていたり、年単位の契約が前提だったりするサービスがあります。1件あたりの単価が安く見えても、月の最低利用料が定められていると、少件数の利用では1件あたりの実質コストが割高になることがあります。会員制のサービスでは、月額や従量とは別に入会費(初期費用)がかかる場合もあります。
見積もりを取る際は、最低利用料・最低契約期間・入会費の有無を確認し、自社の想定件数で実際にいくら支払うことになるかを試算しておくと、「安いと思ったら想定より高かった」という事態を避けられます。
Q. 反社チェックツールの料金が「要問い合わせ」で非公開なのはなぜですか?
A. 反社チェックツールの料金が非公開なのは、調査範囲や件数、必要なオプションによって見積もりが個別に変わるサービスが多いためです。会員制や調査代行を含むサービス、与信管理と統合したサービスでは、入会費・月額・従量・オプションといった料金の構成要素が多く、利用内容に応じて総額が大きく変動します。そのため定価を一律に公開せず、要件をヒアリングしたうえで見積もりを提示する形を取っています。
料金が非公開であること自体は割高を意味しません。自社の調査件数・範囲を整理して資料請求や問い合わせを行えば、実際の総額を確認できます。公開料金のサービスと並べて比較するためにも、要問い合わせのサービスは早めに見積もりを取っておくとよいでしょう。
Q. 反社チェックと与信調査の違いは何ですか?
A. 反社チェックと与信調査は調べる対象が異なり、反社チェックは取引相手が反社会的勢力に該当しないかを、与信調査は取引相手に支払い能力があるか(信用度)を確認するものです。反社チェックは反社会的勢力との関与・人物や組織の実態・行政処分や法令違反などの不祥事を対象とするのに対し、与信調査は財務や経営状況をもとに、主に数字の面から企業の信用を評価します。
目的が違うため費用も別建てになるのが基本ですが、企業データベースを共通基盤とするサービスでは、反社チェックと与信判断を1つのツールで行えるものもあります。両方を同じ取引先に対して行いたい場合は、統合して提供するサービスを選ぶと運用と費用の両面で効率的です。
Q. 反社チェックの費用はどの勘定科目で処理しますか?
A. 反社チェックの費用は、信用調査と同様に「支払手数料」として計上されることが多い科目です。個人を対象とした調査などは「雑費」、クラウドツールの月額利用料は「通信費」、新聞記事の出力費用は「新聞図書費」として処理される場合もあり、費用の性質や金額に応じて科目が分かれます。最終的な勘定科目の判断は自社の経理方針や顧問税理士の指示に従うのが確実です。
Q. 多機能な反社チェックツールほど使いこなすのに教育コストがかかりますか?
A. 反社チェックツールの教育コストはサービスによって差があり、直感的なクラウド型ならほぼ不要な一方、与信管理や調査代行まで含む多機能なサービスでは担当者の習熟に一定の時間がかかります。料金の安さだけで選ぶと操作が複雑で運用が定着しないこともあるため、費用を比べる際は利用料だけでなく、無理なく使い続けられる操作性や無料トライアルで使い勝手を確かめられるかもあわせて確認するとよいでしょう。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















