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チャージバックリスクとは?損を負うのは誰か・狙われやすい業種と商材をチェック

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クレジットカード決済を扱っていると、「チャージバック」という言葉を耳にする機会が増えています。ただ、それが自社にとってどれくらいのリスクなのかは、意外とはっきりしないままではないでしょうか。

チャージバックリスクとは、この決済取り消しによる損失を自社が負う可能性の大小のことです。その大きさは、事業の業種・商材・売り方によって大きく変わります。対策を本気で検討すべきか、最低限の備えで足りるのかを判断するには、まず「自社が狙われる側なのか」を見立てることが出発点になります。

本記事では、チャージバックで最終的に損を負うのは誰か、どんな事業がリスクの高い側なのか、そして日本での発生規模の目安を整理します。対策の詳しい比較検討に進む前の「リスクの見立て」として活用してください。

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チャージバックとは?損を負うのは誰か

チャージバックとは、クレジットカードの利用者が「身に覚えがない」「商品が届かない」などの理由で支払いに異議を申し立て、カード会社が決済を取り消す仕組みです。まず押さえておきたいのは、取り消しによる損失を最終的に負担するのは、多くの場合カード加盟店(=商品やサービスを販売した事業者)だという点です

不正利用によるチャージバックが成立すると、事業者は代金を回収できないうえ、すでに発送した商品も戻ってこないケースが少なくありません。商品と代金の両方を失う二重の損失になり得て、決済手数料の負担や対応の人件費もかかります。だからこそ、自社がどれくらい狙われる立場かを見立てておく価値があります。

本人認証の有無で負担者が変わる(負担ルール早見)

ここからは、負担者が何で決まるかを見ていきます。チャージバックの負担者は、本人認証(EMV 3-Dセキュア/いわゆる3Dセキュア2.0)が行われていたかどうかで変わります。これは「ライアビリティシフト(負担の移転)」と呼ばれる仕組みで、法律ではなく国際カードブランドの運用ルールと、カード会社・決済代行会社(PSP)の加盟店規約にもとづいて決まります。

この負担の移転は国際カードブランドが定める運用ルールにもとづくもので、決済代行会社も次のように説明しています。

本人認証に成功した取引は、原則としてチャージバックの対象外となるため、EC事業者さまは売上損失のリスクを抑えることができるでしょう。

出典:3Dセキュアとは?|SBペイメントサービス

EMV 3Dセキュア(3Dセキュア2.0)ご利用であれば、基本的にカード会社の負担になり、加盟店様の負担はございません。

出典:3Dセキュア1.0終了のお知らせ|ペイジェント

ここでの「チャージバックの対象外」は、チャージバックそのものが起きなくなるという意味ではありません。不正利用型の取引で発生した場合に、その負担が加盟店からカード会社へ移る、という意味です。負担者の分岐を早見にすると、次のようになります。

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本人認証(EMV 3-Dセキュア)あり本人認証なし
不正利用によるチャージバックの負担者原則としてカード会社の負担(加盟店は原則対象外)加盟店(事業者)の負担
補足「原則」であり、ブランドごとのルールや例外はある旧3Dセキュア1.0は2022年10月に加盟店の保護対象から外れた。現行はEMV 3-Dセキュア(2.0)が前提

※負担ルールは国際カードブランドの運用ルール・各社の加盟店規約により、理由やブランドで異なります。

ここで注意したいのは、「本人認証さえあれば、どんなチャージバックも負担しなくてよい」わけではないという点です。負担が移転するのは主に「第三者によるなりすまし(不正利用)型」のチャージバックです。

商品未着・品違い・返金トラブルといった取引そのものへの異議は、本人認証の有無にかかわらず事業者側の対応が必要になります。公式説明でも「原則として」「例外やブランドごとのルールもある」と留保が付いている点は押さえておきましょう。

以上をまとめると、負担者の決まり方は次の図のように整理できます。

チャージバックの負担者の分岐を示した図解。不正利用型(第三者のなりすまし)は本人認証(EMV 3-Dセキュア)ありなら原則カード会社が負担し加盟店は原則対象外、本人認証なしなら加盟店が負担する。取引トラブル型(商品未着・品違い・返金など)は本人認証の有無を問わず加盟店の対応が必要。

損失が加盟店に確定するまでの流れ

負担が加盟店に確定するまでの流れも押さえておくと、リスクの実感がつかみやすくなります。おおまかには次のように進みます。

  1. カード利用者が「身に覚えがない」「商品が届かない」などをカード会社に申告する
  2. カード会社が調査し、加盟店にチャージバックを通知する
  3. 加盟店は反証資料(配送記録・取引履歴など)で異議を申し立てできるが、認められなければ売上が取り消される
  4. 本人認証がない不正利用型では、代金は利用者へ返金され、商品も戻らないまま加盟店の負担が確定する

自社は狙われる側か──チャージバックリスクが高い業種・商材・取引形態

決済代行会社や不正検知サービス各社が共通して指摘するのは、換金性や即時性の高い商材、そして非対面(EC)での取引がリスクを高めるという点です。以下の軸に多く当てはまるほど、自社は狙われやすい側と考えられます。

高リスクを分ける軸の早見表

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取引形態商材の性質金額帯換金性・即時性販売形態販売エリア
リスクが高い側非対面(EC・通販・アプリ)デジタル・無形(コンテンツ、ギフト券、チケット等)高単価の商品換金しやすい・すぐ使える商材(家電、ブランド品、宿泊、コスメ等)継続課金・サブスク越境(海外向け販売)
なぜ狙われやすいかカード情報の盗用が悪用されやすく、対面のような券面・本人確認が働きにくい即時に受け取れて足がつきにくく、換金・転売しやすい1件あたりの被害・利ざやが大きく、狙う側の動機になりやすい不正入手後すぐ現金化・転売でき、被害が拡大しやすい継続的に決済が発生し、不正・本人否認が積み重なりやすい本人確認や配送追跡が難しく、異議申し立ての対応も複雑になりやすい

※上記は一般的な傾向です。実際のリスクは商材・運用・顧客層により異なります。

自己診断チェックリスト

次の項目に多く当てはまるほど、チャージバックのリスクは高い側と考えられます。自社の状況を当てはめてみてください。

  • ECサイト・アプリなど、非対面でクレジットカード決済を受け付けている
  • デジタルコンテンツ・ギフト券・チケットなど、無形または即時に受け取れる商材を扱っている
  • 家電・ブランド品・宿泊など、換金・転売しやすい商材を扱っている
  • 単価の高い商品を販売している
  • サブスクや継続課金など、繰り返しカード決済が発生するモデルである
  • 海外の利用者にも販売している(越境EC)
  • 本人認証(EMV 3-Dセキュア)や不正検知をまだ導入していない

当てはまりが多い場合は、後述の対策を本格的に検討する価値があります。逆に当てはまりが少なく低リスク側と判断できる場合でも、非対面でカード決済を扱う以上リスクはゼロにはなりません。最低限の備えとして本人認証(EMV 3-Dセキュア)とセキュリティコードを押さえておけば、当面は現実的なラインといえます。

チャージバックはなぜ起きるのか(原因の種類)

高リスクの軸で触れた「なぜ狙われやすいか」を、原因の側から整理したものが以下です。チャージバックの原因は大きく次の4つに分けられ、どれが自社に当てはまりそうかを確認すると、リスクの見立てがより具体的になります。

  • 不正利用(番号盗用・盗難紛失):第三者が盗んだカード情報でなりすまして決済する手口です。日本のカード不正利用被害額の9割超は「番号盗用」で、その多くが非対面(EC)での悪用です。チャージバックの最大の原因といえます。
  • 本人否認(身に覚えがない):家族が使った、本人の記憶違いなどで、利用者が「覚えのない請求だ」と申告するケースです。
  • フレンドリー詐欺(悪意ある否認):商品を受け取っておきながら「注文していない」と申告し、代金を取り戻そうとする悪質な手口です。
  • 事業者側のミス・取引トラブル:商品未着・品違い・二重請求・返金の遅れなど、取引そのものへの異議です。これは不正利用型ではないため、本人認証があっても事業者の対応が必要になります。

チャージバックはどれくらい起きているのか(被害規模の目安)

「増えていると聞くが、実際どれくらいなのか」を、公式統計で確認しておきましょう。関係者への説明にも、印象ではなく出所のある数字が役立ちます。

チャージバックそのものの発生額・件数を集計した公式統計は公表されていません。ここでは最も近い指標として、その主因であるクレジットカードの不正利用被害額を用います。

被害額の水準と推移(日本クレジット協会の公式統計)

一般社団法人日本クレジット協会の集計によると、クレジットカードの不正利用被害額は、2025年通年で510.5億円でした。2024年の555.0億円(過去最高)から前年比8.0%の減少ですが、2020年の253.0億円と比べると高い水準が続いています。

なお、2025年通年の不正利用被害額は510.5億円(前年比8.0%の減少)、(中略)番号盗用被害額は475.4億円(同7.4%の減少)(後略)

出典:クレジットカード不正利用被害の集計結果について(2026年3月6日公表)|一般社団法人日本クレジット協会

2025年の被害額のうち、番号盗用が475.4億円(構成比93.1%)を占めます。被害の中心がカード情報の盗用による非対面取引での悪用であることは、統計からも裏づけられます。

加えて、不正被害に遭ったEC事業者の割合を41.8%とする民間調査もあります(かっこ株式会社の独自調査)。調査主体・対象が限られる二次データのため、傾向をつかむ目安として押さえておきましょう。

出典・参考資料(2件)

高止まりの背景

被害が高い水準で続いている背景には、非対面取引の母数が拡大していることがあります。経済産業省の調査によると、2024年の日本国内のBtoC-EC市場規模は26.1兆円(前年比5.1%増)、EC化率は9.8%と拡大が続いています。EC取引が広がるほど、番号盗用による非対面での不正が起きる母数も大きくなります。

対策面では、クレジット取引セキュリティ対策協議会のガイドラインにより、2025年3月末までに原則すべてのEC加盟店へEMV 3-Dセキュアの導入が求められました。この期限は過ぎ、本人認証の普及は進んでいますが、導入が行き渡ったわけではなく、番号盗用が依然として被害の主因です。本人認証の有無で負担者が変わる以上、自社が未導入なら引き続き高いリスクを抱えることになります。

出典・参考資料(2件)

高リスクと分かったら──取れる対策の選択肢

自社が高リスク側だと分かったら、次は対策の検討に進みます。ここでは詳しい手順ではなく、選択肢の見取り図を示します。多くの場合、複数を組み合わせて備えます。

  • 本人認証(EMV 3-Dセキュア):カード会社側で利用者本人を確認する仕組み。不正利用型のチャージバックでは負担がカード会社側に移るため、まず優先的に検討したい対策です。
  • 不正検知サービス:取引の属性や行動を分析し、怪しい注文を自動で見つける仕組み。本人認証をすり抜ける不正や、注文段階でのブロックに役立ちます。
  • セキュリティコード(券面認証):カード裏面などの番号を確認し、番号だけの不正利用を抑える基本的な対策です。
  • チャージバック保証サービス:一定の条件下で被害額を補償するサービス。万一の損失を金銭的に吸収したい場合の選択肢です。

これらの対策の多くは、決済代行サービスの機能やオプションとして提供されています。どのサービスがどこまで対応しているかを比べたうえで検討を進めましょう。

チャージバック対策に対応する決済・不正対策サービス

ここからは、高リスクと分かった読者の「次の一手」の起点として、チャージバック対策に対応する決済・不正対策サービスを紹介します。ここでの目的は詳細な全社比較ではなく、選択肢の当たりをつけることです。

まず押さえたいのは、負担者を左右する本人認証(EMV 3-Dセキュア)で、これがチャージバック対策の起点になります。その上で、不正検知・チャージバック保証への対応状況を一覧で確認してください。

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サービス名サブスクペイPaysys(ペイシス)SBペイメントサービスGMOイプシロンVeriTrans4G
提供会社株式会社ROBOT PAYMENT株式会社ペイメントフォーSBペイメントサービス株式会社GMOイプシロン株式会社株式会社DGフィナンシャルテクノロジー
本人認証(EMV 3-Dセキュア)標準・無料標準・無料無償オプション標準
不正検知要問い合わせ要問い合わせAI不正検知(無償オプション)オプション
チャージバック保証要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ有償オプション要問い合わせ
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る公式サイト公式サイト公式サイト

※「要問い合わせ」は本記事時点で公表情報からは対応可否を確認できなかった項目です。基本のセキュリティコード(券面認証)は各社が標準対応のため列から省いています。対応や料金は各社の最新情報をご確認ください。

上記はチャージバック対策に対応するサービスの一例です。本人認証・不正検知・チャージバック保証への対応や料金は決済代行サービスごとに幅があります。より多くのサービスを、選び方や機能まで含めて比較したい場合は、以下の記事で主要サービスを詳しく解説しています。

サブスクペイ(株式会社ROBOT PAYMENT)

サブスクペイのウェブサイト

サブスクペイは、東証グロース上場の株式会社ROBOT PAYMENTが運営する、継続課金・都度課金に対応したクレジットカード決済代行サービスです。累計導入は14,000社以上で、サブスクリプションや会費・月額サービスなど、繰り返しカード決済が発生するモデルと相性が良いのが特徴です。

本人認証(EMV 3-Dセキュア)に対応し、カード情報の取り扱いは国際的なセキュリティ基準であるPCI DSSに準拠しています。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)やプライバシーマークも取得しており、チャージバック対策の起点となる本人認証を備えている点で、継続課金モデルでカード決済を安全に運用したい事業者に向いています。

Paysys(ペイシス)(株式会社ペイメントフォー)

Paysys(ペイシス)のウェブサイト

Paysys(ペイシス)は、株式会社ペイメントフォーが提供する、開発不要で導入できるオンライン決済サービスです。管理画面から請求URLを作成し、メール・SMS・SNSなどで案内できる「メールリンクタイプ」を軸に、フォームタイプやAPI連携まで、事業の成長に合わせて使い方を選べます。

本人認証(EMV 3-Dセキュア)に標準対応し、非対面のカード決済を自社でカード情報を保持せずに導入できる点が、セキュリティ面での利点です。加えて、規模を問わず専任担当による有人サポートが付き、カード会社の審査で見られる点の確認から運用までを支援します。安全な形でカード決済を始めたい事業者に向いています。

SBペイメントサービス(SBペイメントサービス株式会社)

SBペイメントサービスのウェブサイト

SBペイメントサービスは、ソフトバンクグループの決済代行(PSP)で、クレジットカードからキャリア決済・QR/ID決済・コンビニ決済まで、40ブランド以上の決済手段を単一契約でまとめて導入できる点を訴求しています。

チャージバック対策の観点では、本人認証のEMV 3-DセキュアとAI不正検知を無償オプションとして提供すると案内しています。本人認証・不正検知を1社でまとめて備えたい事業者にとって、検討しやすいサービスです。

GMOイプシロン(GMOイプシロン株式会社)

GMOイプシロン(イプシロン決済サービス)のウェブサイト

初期費用・トランザクション処理料0円を訴求する料金設計で、中小EC・スタートアップが導入しやすいのがGMOイプシロンです。GMOペイメントゲートウェイの100%子会社であるGMOイプシロン株式会社が提供しています。

加盟店側でカード情報を保持しない非保持化に対応し、本人認証(EMV 3-Dセキュア)は標準で、不正検知やチャージバック保証もオプションとして用意しています。中小規模で、コストを抑えつつチャージバックにも備えたい事業者に向いています。

VeriTrans4G(株式会社DGフィナンシャルテクノロジー)

VeriTrans4G(ベリトランス4G)のウェブサイト

1997年の創業以来クレジットカード決済を軸に決済手段を広げてきたのが、株式会社DGフィナンシャルテクノロジーの総合決済プラットフォーム「VeriTrans4G」です。クレジットカードからコンビニ・キャリア・ID/QR決済まで、多様な決済手段を1つの接続で導入でき、EC・サブスク・実店舗まで幅広く対応します。

本人認証のEMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)に対応し、導入を支援する「ASUKA-3DS」も提供しています。セキュリティコード(券面認証)や不正検知にも対応しており、多様な決済手段と本人認証・不正対策を一体で導入したい事業者に適しています。

まとめ

チャージバックのリスクは、事業の業種・商材・売り方によって大きく変わります。まず押さえたいのは、不正利用型のチャージバックでは、本人認証がない限り最終的な損失を負うのは加盟店だという点です。非対面・高単価・無形・換金性の高い商材・サブスク・越境といった条件に多く当てはまるほど、狙われる側と考えられます。

日本の不正利用被害額は高い水準で続いており、その9割超が番号盗用によるものです。自社が高リスク側だと分かったら、本人認証(EMV 3-Dセキュア)・不正検知・チャージバック保証などの対策を、決済代行サービスの機能とあわせて比較検討してください。

よくある質問(FAQ)

Q. チャージバックとは何ですか?

A. チャージバックとは、クレジットカードの利用者が支払いに異議を申し立て、カード会社が決済を取り消す仕組みです。「身に覚えがない」「商品が届かない」などが理由となり、取り消された代金の損失は、多くの場合、商品やサービスを販売した加盟店(事業者)が負担します。

Q. チャージバックで損を負うのは誰ですか?

A. チャージバックで最終的に損を負うのは、多くの場合、商品やサービスを販売した加盟店(事業者)です。とくに第三者のなりすましによる不正利用型では、本人認証がない限り、代金を回収できないうえ発送済みの商品も戻らず、「商品」と「代金」の両方を失う二重の損失になり得ます。ただし、本人認証(EMV 3-Dセキュア)を経た不正利用型の取引は、原則としてカード会社の負担になります。

Q. 本人認証(EMV 3-Dセキュア)があれば、チャージバックはすべて免責されますか?

A. いいえ、本人認証があっても、負担が免除されるのは主に「第三者のなりすまし(不正利用)型」のチャージバックに限られます。本人認証を経た不正利用型は原則カード会社の負担になりますが、これは「原則」であり、ブランドごとの例外もあります。さらに、商品未着・品違い・返金トラブルといった「取引そのものへの異議」は、本人認証の有無にかかわらず射程外で、事業者側の対応が必要です。

Q. チャージバックと返金(キャンセル)の違いは何ですか?

A. チャージバックはカード会社が主導して決済を取り消すのに対し、返金は加盟店が自ら決済を取り消して代金を返す点が違います。返金は加盟店の判断による手続きですが、チャージバックは利用者の異議申し立てを受けてカード会社が取り消すため、加盟店の意向とは関係なく進み、不正利用型では損失が加盟店に残りやすいのが特徴です。

Q. チャージバックリスクが高いのはどんな業種・商材ですか?

A. チャージバックリスクが高いのは、換金性・即時性が高く、非対面(EC)で売られる商材を扱う事業です。具体的には、デジタルコンテンツやギフト券・チケットなどの無形・即時受け取り商材、家電・ブランド品など転売しやすい商材、高単価の商品、サブスク(継続課金)、越境ECなどが該当します。これらに多く当てはまるほど、狙われる側と考えられます。

Q. 対面(実店舗)での販売でもチャージバックのリスクはありますか?

A. 対面販売のリスクは非対面(EC)に比べると相対的に低いものの、ゼロではありません。カードの券面確認や本人確認が働くぶん、なりすましによる不正利用は起こりにくくなりますが、商品未着・品違い・返金トラブルといった「取引そのものへの異議」や、購入者が事実と異なる申告をする悪意ある否認(フレンドリー詐欺)は対面でも起こり得ます。

Q. チャージバックが起きたら、加盟店は拒否できますか?

A. 加盟店は反証資料を示して異議を申し立てることができますが、必ず認められるとは限りません。配送記録や取引履歴などの証拠をカード会社に提出し、正当な取引だと認められれば取り消しは解除されます。一方、なりすましによる不正利用型で本人認証がない場合は、異議が認められず、売上の取り消しが確定しやすい点に注意が必要です。

Q. チャージバック保証に加入すれば、リスクはなくなりますか?

A. いいえ、チャージバック保証は被害額を金銭的に補うものであり、チャージバックの発生自体を防ぐわけではありません。一定の条件下で損失を補償する仕組みのため、万一の金銭的ダメージは抑えられますが、本人認証(EMV 3-Dセキュア)や不正検知など発生を減らす対策と組み合わせて備えるのが基本です。なお、補償の範囲や上限は各サービスで異なります。

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