サービス比較の記事一覧

法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい
従業員の福利厚生・教育を充実させたい

サービス比較の記事一覧

法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい
従業員の福利厚生・教育を充実させたい

オンラインサービスに決済を導入したい

オンライン決済システム・代行サービス
の関連情報


関連サービス資料を
無料で一括ダウンロード

越境ECの決済|対応する決済手段と決済代行6選、国別に使われる手段まで一覧で解説

越境ECの決済|対応する決済手段と 決済代行6選、国別に使われる 手段まで一覧で解説のサムネイル画像

海外のお客様から「日本のクレジットカードじゃないと通らない」「Alipayで払いたい」といった問い合わせが増え、決済で機会損失が発生していないでしょうか。越境ECを本格化させるうえで、決済は最初にぶつかる壁のひとつです。国内向けと同じ設定のままだと、海外発行カードや現地のデジタルウォレットに対応できず、購入直前で離脱される事例が少なくありません。

本記事では、越境ECで実際に候補となる決済手段と決済代行(PSP)を、混ぜず別々の一覧で先に提示します。そのうえで、国別に「その国の人が普段どうやって払っているか」の対応マトリクス、越境対応PSPの主要スペック比較、費用相場、EMV 3-Dセキュア義務化やチャージバック対策の実装差まで、稟議に持っていける粒度で整理します。

読み終わったら、候補を3〜5社まで絞り、公式サイトから資料請求や見積もり依頼に進める状態を目指せます。

オンライン決済システム・代行サービスの関連サービス資料
PR
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

越境ECで使われる主な決済手段

ここからは、越境ECで実際に導入候補となる決済手段そのものを、大まかな系統ごとに整理します。決済代行(PSP)は次のH2で別に扱うので、まずは「買い手が何で払うか」に集中してご覧ください。

グローバル主要ブランドカード(Visa/Mastercard/American Express/JCB/UnionPay)

越境ECで最も基本となるのが、国際ブランドのクレジットカードです。Visa・Mastercard・American Expressは欧米・アジアの主要国で発行されており、まずこの3ブランド、加えて日本発の国際ブランドであるJCB、そして中国発行の銀聯(UnionPay)に対応できると、海外顧客の受け入れ幅が大きく広がります。

ただし、日本国内向けにセットしたクレジットカード決済のままでは、AVS(住所照合)やCVV(セキュリティコード)の要件が国内発行カード前提になっている場合があり、海外発行カードが通らない原因になることがあります。越境で本格運用するなら、決済代行側で「海外発行カード対応」を明確にうたっているサービスを選ぶのが安全です。

国際的なオンライン決済(PayPal・Apple Pay・Google Pay 等)

次に押さえたいのが、国境を越えて広く使われているオンライン決済アカウント・ウォレットです。代表例はPayPalで、公式サポートページによると世界200以上の国・地域、100通貨以上で利用可能とされています。買い手保護制度があるため、初めて訪れた海外ECサイトでも安心して使えるという声が多く、越境ECのカード決済の受け皿として定番的な扱いになっています。

スマートフォン中心のユーザーには、Apple PayやGoogle Payといったモバイルウォレットも重要です。これらは決済手段そのものというより、登録済みカードをワンタップで使えるようにする「フロントエンド」的な機能なので、決済代行がApple Pay・Google Payに対応していれば、追加設定で有効化できるのが一般的です。

中華圏の決済(Alipay/WeChat Pay/UnionPay)

中国本土・香港・台湾など中華圏を狙うなら、AlipayとWeChat Payは事実上必須です。中国では長らくキャッシュレス比率が高く、モバイル決済のシェアも大きいことが継続的に指摘されています。この2つに対応していない越境ECサイトは、中華圏では「そもそも買い物ができないサイト」として見送られることが少なくありません。

UnionPay(銀聯)は中国発の国際カードブランドで、中国本土だけでなくアジア全域で発行されています。前述のクレジットカードブランドと同じ扱いですが、Visa・Mastercard・JCBとは別に「銀聯」の対応可否を確認することが重要です。決済代行によっては、Visa等の一般クレジットカード決済とは別のオプション扱いになるためです。

その他アジア・欧州の主要決済(KakaoPay・Naver Pay・GrabPay・GCash・iDeal・Klarna 等)

アジア諸国では、国ごとに事実上の標準決済が存在します。韓国のKakaoPay・Naver Pay、東南アジア(マレーシア・シンガポール・タイ・フィリピン・インドネシア)のGrabPay・Touch ‘n Go・GCash・PromptPay・OVO・DANAなどが代表例です。

これらはローカルウォレットや現地の即時銀行送金(A2A決済)の性格を持ち、対応していないと現地の主要ユーザー層を取り込めません。

欧州では、オランダのiDeal、ドイツで根強いLastschrift(口座引き落とし)、北欧を中心に広がったKlarnaなどのBNPL(後払い)が主要です。特にヨーロッパは国ごとに主要決済が分かれ、カード決済一辺倒では取りこぼしが多い地域として知られます。狙う国が確定した段階で、その国の主要決済に対応するPSPを選ぶという流れになります。

越境EC対応の決済代行(PSP)候補一覧

ここからは、上で挙げた決済手段をまとめて自社ECに導入できる、決済代行サービス(PSP)の候補を整理します。国内主軸のPSPで越境対応を付加するタイプと、グローバル展開そのものを主戦場とするPSPの2系統に分けると、自社のフェーズや狙う国に合った探し方がしやすくなります。

国内主軸のPSPで越境対応を提供するサービス

国内取引を主戦場にしつつ、越境EC向けの決済オプションを提供しているPSPです。国内の商流・カード決済・請求書業務を主軸に運用しながら、越境をアドオンで加えたい事業者に適しています。

SBペイメントサービス、GMOペイメントゲートウェイ(PGマルチペイメントサービス)、DGフィナンシャルテクノロジーのVeriTrans4Gが代表格で、いずれもPayPalと銀聯(UnionPay)を含む多数の決済手段を1契約で提供します。

中華圏のAlipay+・WeChat Payについては公式明示の範囲がPSPごとに異なるため、必要な決済が確実に揃うかは公式サイトや営業担当への問い合わせで確認するのが安全です。

越境EC・海外向け販売を主要な訴求点とするKOMOJU(旧DEGICA、2026年3月商号変更)も国内発のPSPで、韓国・中国・東南アジア・欧州・ブラジルの現地決済に強みを持ちます。ECモール型ではなく自社EC・Shopify・WooCommerceで越境をやりたい中小EC・DtoCブランドが、まず候補に入れやすいサービスです。

越境・グローバル特化型のPSP

グローバル展開そのものを前提に設計されたPSPは、対応通貨数・対応国数がとりわけ多いのが特徴です。Stripeは公式に195カ国・135通貨以上に対応するとしており、Payment LinksによるノーコードからAPI連携まで導入形態の幅が広いため、越境ECをスモールスタートしたい事業者から一気に規模を広げたい事業者まで幅広く候補になります。

PayPalも決済代行として自社EC・Shopify等のカートに追加でき、200以上の国・地域の買い手を取り込めます。加えて、エンタープライズ向けにはAdyen、Worldpay、Checkout.comといったグローバルPSPが日本市場に展開しており、単独では料金が原則非公開で個別見積となりますが、大規模な越境ECや複数国同時展開では検討対象になります。

【国別】越境EC決済の対応マトリクス

狙う国が決まれば、必要な決済手段はほぼ一意に絞れます。以下は、越境ECで狙う主要10カ国+欧州(オランダ・ドイツを例に)について、「その国の人がECで普段よく使う決済」をカード/デジタルウォレット/ネットバンキング(A2A決済)の3分類で整理した対応マトリクスです。網羅性ではなく、越境ECの導入判断で押さえるべき「その国の代表格」に絞っています。

← 横にスクロールできます →
国・地域中国本土香港台湾韓国シンガポールマレーシアタイインドネシアフィリピンアメリカ欧州(オランダ・ドイツ 例)
カード決済UnionPay(銀聯)/Visa・Mastercard(利用可だが比率低)Visa/Mastercard/American Express/JCB/UnionPayVisa/Mastercard/JCB(発行数多)/UnionPayVisa/Mastercard/韓国発行カードVisa/Mastercard/American ExpressVisa/MastercardVisa/MastercardVisa/Mastercard(発行数少なめ)Visa/MastercardVisa/Mastercard/American Express/DiscoverVisa/Mastercard
デジタルウォレットAlipay/WeChat PayAlipay HK/WeChat Pay HK/Octopus/Apple Pay/Google PayLINE Pay/JKOPay/Apple PayKakaoPay/Naver Pay/Samsung PayGrabPay/Apple Pay/Google PayTouch ‘n Go eWallet/Boost/GrabPayTrueMoney/Rabbit LINE PayGoPay/OVO/DANA/ShopeePayGCash/MayaPayPal/Apple Pay/Google Pay/Klarna(BNPL)PayPal/Apple Pay/Klarna(BNPL)
ネットバンキング/その他UnionPay ネット銀行FPS(即時送金)ATM振込/コンビニ払いToss(即時送金)PayNow(即時送金)/FASTFPX/DuitNow(即時送金)PromptPay(即時送金)BI-Fast(即時送金)/VA・ATM振込InstaPay/PESONetACH(口座振替)iDeal(オランダ)/Sofort・Lastschrift(ドイツ)

※上記は主要な決済手段を整理した一般的な傾向です。実際の対応可否・利用比率は各国の最新動向および各サービスの発表内容をご確認ください。

この表を先に眺めておくと、「中国を狙うならAlipay/WeChat Pay/銀聯は必須」「東南アジアはGrabPayとその国の即時送金決済(PromptPay・PayNow等)」「欧州はiDealやBNPLへの対応が要る」といった判断が短時間でできます。狙う国が絞れれば、次の決済代行(PSP)候補も自然に絞れます。

【比較表】越境EC対応の決済代行 主要スペック

ここまでで挙げた越境EC対応PSPのうち、中小EC・DtoCが実務で候補にすることが多い6社の主要スペックを1枚の比較表にまとめます。対応通貨数・対応国数の把握と、中華圏3手段(Alipay/WeChat Pay/UnionPay)の対応可否、主要ECカートへの接続方式を、意思決定に必要な粒度で確認できるようにしています。

← 横にスクロールできます →
サービス名StripePayPalKOMOJUSBペイメントサービスPGマルチペイメントサービスVeriTrans4G
提供会社ストライプジャパン株式会社PayPal Pte. Ltd. 東京支店株式会社KOMOJUSBペイメントサービス株式会社GMOペイメントゲートウェイ株式会社株式会社DGフィナンシャルテクノロジー
対応通貨数135通貨以上100通貨以上(日本アカウント受取は22通貨)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ(マルチカレンシークレジットカード決済に対応)
対応国・地域数195カ国200カ国以上現地決済6地域(韓国・中国・東南アジア・欧州・ブラジル)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
Alipay対応×(Alipay国際決済に対応。Alipay+の公式明示なし、要問い合わせ)
WeChat Pay対応×(公式で要確認)(公式で要確認)
UnionPay(銀聯)対応×
主要ECカート連携Shopify等(Payment Links/API)EC-CUBE等(プラグイン/API)Shopify・WooCommerce・Wix・Magento 等要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
決済手数料の目安国内カード3.6%/海外カード+2%通貨換算国内3.60%+40円/件、海外4.10%+40円/件国内カード3.25%/Alipay・WeChat Pay 2.90%〜/銀聯2.80%要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
初期費用なしなしなし要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
月額費用なしなしなし要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
3-Dセキュア(EMV 3-DS)対応
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は一般的な傾向です。実際の機能搭載の有無については各社情報をご確認ください。

越境ECにおすすめの決済代行サービス

ここからは、比較表に並んだ主要PSPを個別にご紹介します。各社の位置づけ・対応範囲・料金の目安を短くまとめているので、自社のフェーズと狙う国に合うものを候補に挙げてください。

1. Stripe(ストライプジャパン株式会社)

Stripe 公式サイトのスクリーンショット

Stripeは、米国発のオンライン決済プラットフォームで、日本ではストライプジャパン株式会社が提供しています。公式によれば195カ国・135種類以上の通貨に対応し、EC・SaaS・マーケットプレイス・サブスクなど、オンラインビジネス全般の決済インフラとして世界的に採用されています。

Payment LinksのようなノーコードからフルAPI連携まで導入形態が幅広く、越境ECをスモールスタートしたい事業者から本格運用したい事業者まで、同じプラットフォーム上でスケールできる点が最大の特徴です。

越境EC観点では、海外発行カードは決済手数料3.6%に加えて、通貨換算が必要な場合は+2%の手数料で受け付けられます。Alipay・WeChat Pay・UnionPay・iDeal・Klarna・GrabPayなど地域固有の決済にも順次対応が進んでおり、狙う国の主要決済が揃うかを事前に確認しておくのが実務のポイントです。

初期費用・月額費用がなく従量課金のみで始められるため、まずは試したい事業者にも向いています。

2. PayPal(PayPal Pte. Ltd. 東京支店)

PayPal 公式サイトのスクリーンショット

PayPalは、200以上の国・地域で利用されている国際的なオンライン決済プラットフォームです。日本の事業者は「PayPalビジネスアカウント」を開設することで、自社ECサイトやShopify・請求書送付を通じて、世界中の買い手からクレジットカード・デビットカード決済を受け付けられます。

買い手はPayPalアカウントを持っていなくてもカード決済が可能で、逆にPayPalアカウント保有者は住所・カード情報を都度入力する手間なく決済でき、越境ECの離脱率を下げる効果が期待できます。

買い手保護制度・売り手保護制度がグローバルに整備されているため、初めて訪れる海外ECでの購入不安を下げやすいのも越境ECでの強みです。日本の事業者向けには「PayPalビジネスアカウント・プレミアの手数料」ページで料金体系が公開されており、初期費用・月額費用は無料で、取引ごとの従量課金モデルが基本です。

3. KOMOJU(株式会社KOMOJU)

KOMOJU 公式サイトのスクリーンショット

KOMOJUは、株式会社KOMOJU(2026年3月に株式会社DEGICAから商号変更)が提供する、越境EC・海外向け販売に強みを持つマルチチャネル決済プラットフォームです。公式サイトの表記によれば65以上の決済方法を1つの統合で導入でき、韓国・中国・東南アジア・欧州・ブラジルの現地決済に対応します。

Alipay・WeChat Pay・銀聯(UnionPay)に加え、KakaoPay・GCash・Boost・iDeal・Pixといったローカル決済を、追加契約なしで扱える点が最大の特徴です。

Shopify・WooCommerce・BASE等の主要ECカートへのノーコード連携が用意されており、中小EC・DtoCブランドが越境ECを立ち上げるときの候補として真っ先に挙がるサービスです。公式pricingページでは「初期費用なし・月額費用なし」と明記されており、実際に発生する費用は決済手段別の従量手数料のみです。

導入実績は2026年3月の商号変更プレスリリース時点で20,000店舗以上と公表されています。

4. SBペイメントサービス(SBペイメントサービス株式会社)

SBペイメントサービス 公式サイトのスクリーンショット

SBペイメントサービスは、ソフトバンク株式会社の100%子会社が提供する、40ブランド以上の決済手段を単一契約・単一接続で扱える国内主軸のPSPです。

ソフトバンクグループの決済プラットフォームとして、EC・実店舗向けに幅広い決済手段を提供しており、越境ECに関しては専用ページで「PayPal・Alipay+・WeChat Pay・銀聯(UnionPay)」を含む越境対応を明確に打ち出しています。

中〜大規模EC・エンタープライズが「1契約で国内と越境をカバーしたい」と考えたときに有力な選択肢となります。料金体系は公式に公開されておらず個別見積となるため、導入検討時は営業担当への相談から始まる形です。

5. PGマルチペイメントサービス(GMOペイメントゲートウェイ株式会社)

PGマルチペイメントサービス 公式サイトのスクリーンショット

PGマルチペイメントサービスは、GMOペイメントゲートウェイ株式会社(東京証券取引所プライム市場・証券コード3769)が提供する、中堅〜大企業・公的機関向けの総合決済サービスです。

連結稼働店舗数171,257店舗(2026年3月末時点、連結数値)と国内最大級の実績を持ち、クレジットカード決済を軸に、コンビニ決済・キャリア決済・各種ID/QR決済・口座振替・後払い等を1契約・1システムで導入できます。

越境EC観点では、対応決済手段として「多通貨クレジットカード決済」「PayPal決済」「ネット銀聯決済(UnionPay)」を含む30以上を扱っています。中華圏のうちAlipay+・WeChat Payの対応可否は公式サービスページに明示がないため、必要な場合は営業担当への問い合わせで確認してください。

営業担当が個別ヒアリングのうえ最適なプランを提示する導入形態で、料金は個別見積となります。

6. VeriTrans4G(株式会社DGフィナンシャルテクノロジー)

VeriTrans4G 公式サイトのスクリーンショット

VeriTrans4Gは、株式会社DGフィナンシャルテクノロジー(旧ベリトランス株式会社。デジタルガレージグループ)が提供する総合決済プラットフォームです。1997年の創業以来、クレジットカード決済を軸に決済手段を拡充してきた業界大手のPSPで、オンライン(EC・サブスク・請求書払い)から実店舗まで多様な決済手段を1つの接続で導入できます。

越境EC観点では、公式決済手段一覧で「PayPal」「銀聯(UnionPay)」「Alipay+」「マルチカレンシークレジットカード決済」を提供しており、中華圏のうち銀聯・Alipay+に対応します。WeChat Payは公式決済手段一覧に明示がないため、必要な場合は営業担当への確認が安全です。

接続方式もAPI型・トークン型・リンク型・メールリンク型と選択肢が豊富で、既存EC基盤と組み合わせやすい柔軟性が特徴です。料金体系は公式に公開されておらず、個別見積・営業担当対応となります。

ここまでは越境EC対応を軸に絞った6社の比較でしたが、BtoBの掛け払いやサブスクの継続課金など取引形態を含めて決済代行を広く見比べたい場合は、以下の記事に43サービスを取引形態別に整理しています。

また、決済代行に限らず、実店舗POSとの併用やサブスクリプション決済も含めて検討したい場合は、オンライン決済システム全般を販売形態別に比較した以下の記事もあわせてご参照ください。

越境EC決済代行の費用相場

ここからは、稟議に持っていくための費用の目安を、初期費用・月額固定費・決済手数料・入金運用の観点で整理します。実数を公開しているPSPと個別見積のPSPが混在するため、公表値の幅を出所付きで示す形にしています。

初期費用の相場

越境ECで候補になるPSPの初期費用は、大きく「無料」タイプと「個別見積」タイプに分かれます。Stripe・PayPal・KOMOJUは公式に「初期費用なし」を明記しており、契約後すぐに利用開始できます。

一方、SBペイメントサービス・GMOペイメントゲートウェイのPGマルチペイメントサービス・VeriTrans4Gなど、大手国内PSPの多くは初期費用を公開しておらず、営業担当との個別見積が必要です。

月額固定費の相場

月額固定費についても、Stripe・PayPal・KOMOJUは公式に「月額費用なし」と明示しており、実際に発生するのは決済手数料のみです。国内主軸の大手PSPは月額固定費が発生するプランと発生しないプランを併用しており、こちらも個別見積での提示となります。

スモールスタートで固定費を抑えたい事業者はグローバル特化型・KOMOJU、既存の国内EC基盤に統合しつつ越境対応も加えたい事業者は国内大手PSPを検討する形になります。

決済手数料の相場(カード/PayPal/中華圏決済 別)

越境ECで発生する決済手数料は、決済手段によって水準が異なります。国内カードでおおむね3.24%〜3.6%、海外発行カードはこれに通貨換算手数料(Stripeの場合は+2%)が加算される構造が一般的です。PayPalは公式手数料ページで日本の事業者向け料率を公開しており、取引ごとの従量課金モデルを採ります。

中華圏(Alipay・WeChat Pay・銀聯)は各PSPが個別に手数料を設定しており、国内カードよりやや高めになるケースがあります。

実務では、まず対象国と決済手段を絞ってから、その組み合わせで各PSPの手数料を見積もり比較するのが精度の高い進め方です。公開情報だけで数字が並ばないPSPについては、営業担当への問い合わせで具体的な料率を確認する必要があります。

入金サイクルと入金通貨・為替手数料

越境EC特有の論点として、入金サイクル(何日で自分の口座に入るか)と入金通貨(円で入るか、外貨で入って自分で両替するか)の設定があります。多通貨対応PSPでは、外貨で受け取り→事業者側でまとめて両替、あるいは日次で自動的に日本円に換算して入金、といった選択が可能な場合があり、この選択が実質的な為替手数料に効いてきます。

公式に料金を公開しているPSPは、通貨換算のレートと手数料をpricingページで明示しており、事前に把握しやすい構造です。個別見積のPSPは、入金運用の詳細を営業担当に確認しながら決めていく形になります。売上規模が大きくなるほど為替差損の影響が大きくなるため、費用の一項目としてしっかり見積もることをおすすめします。

越境EC決済代行の選び方

ここまでの内容を踏まえ、越境EC決済代行を絞り込むうえで押さえておきたい観点を3つに整理します。順序は「対象国を決める→その国の主要決済に対応するPSPを絞る→費用とカート連携で最終決定」というのが実務では最も精度が高く、無駄な比較を減らせます。

対象国と主要決済手段への対応で候補を絞る

最初に決めるべきは、越境ECで狙う国・地域です。国別対応マトリクスで見たとおり、必要な決済手段はほぼ国で決まります。中国本土を狙うならAlipay・WeChat Pay・銀聯(UnionPay)は最低条件、東南アジアならGrabPayと現地の即時送金決済(PromptPay・PayNow等)、欧州はiDealやBNPLへの対応が要件になります。

この段階で「その決済に対応していないPSP」は選択肢から外れるため、絞り込みが一気に進みます。

逆に、対象国を決めずに「全部対応」を求めると候補が絞れず、費用感も見積もれません。まず1〜3カ国を優先ターゲットとして固定し、そこから逆算するのが実務的です。

費用(決済手数料・入金サイクル・為替手数料)で比較する

対象国と決済手段が決まったら、その組み合わせでの決済手数料・入金サイクル・入金通貨・為替手数料を比較します。売上規模の想定が立つなら、月間取扱高で費用シミュレーションをすることで、決済手数料の0.1〜0.5%差が実額でどれくらいの差になるかが見えます。

公式に料率を公開しているStripe・PayPal・KOMOJUは事前試算がしやすく、個別見積のSBPS・GMO-PG・VeriTrans4Gは営業担当に対象国・想定取扱高を伝えて具体的な料率を出してもらう流れになります。

主要ECカート(Shopify・EC-CUBE・futureshop・makeshop 等)への組み込み方式を確認する

越境ECを支えているのは、多くの場合Shopify・EC-CUBE・futureshop・makeshopといったECカートです。PSPを選ぶ際は、自社カートに対して「公式プラグイン/アプリで導入できる」「API開発が必要」「リンク型で外部リダイレクト」のどの方式で組み込めるかを事前に確認しておくと、実装コストと運用負荷の予測が立ちます。

Stripe・KOMOJU・PayPalはShopifyへのノーコード連携が用意されていることが多く、DtoCブランドがShopify上で越境ECを立ち上げるケースに適します。EC-CUBE等の国内発カートを使っている事業者は、そのカートで公式プラグインが提供されているPSP(国内主軸のPSPが充実)を優先すると、既存の管理画面・受注管理フローに大きな変更を加えずに越境対応を追加できます。

越境EC決済で押さえておきたい注意点

最後に、越境EC決済で見落としがちな注意点を整理します。導入後に「想定していなかった」という事態を避けるため、比較検討の段階で確認しておくと安心です。

為替変動リスクと入金通貨・入金サイクルの見直し

越境ECの売上は外貨で発生することが多く、為替レートの変動が粗利に直接影響します。特に円安・円高が急に振れる局面では、想定していた粗利率が数%単位で変わることも珍しくありません。対策としては、入金通貨を円に固定して自動換算するプランを選ぶ、あるいは外貨で貯めておき為替が有利なタイミングでまとめて両替するといった選択肢があり、PSPごとに用意されている運用オプションが異なります。

入金サイクルも重要で、越境の場合は国内向けより長くなる(週次・月次)ことがあります。キャッシュフローに影響するため、契約前に確認しておくべき項目です。

EMV 3-Dセキュア義務化とチャージバック対策

日本国内のECサイトは、クレジット取引セキュリティ対策協議会の「クレジットカード・セキュリティガイドライン」の改訂により、EMV 3-Dセキュア(本人認証)の導入が原則としてEC加盟店に求められる状況にあります。越境ECでも国内カード決済を扱う以上、これに対応することが前提となります。

海外発行カードは元来チャージバック率が高くなりやすい傾向があるため、3-Dセキュアの適切な運用と、決済代行が提供する不正検知エンジン・チャージバック保険の有無を確認しておくのが実務的です。

【PSP別】不正対策・チャージバック対応の実装差

不正対策の実装は、PSPによって大きく異なります。Stripeは機械学習ベースの不正検知エンジン「Radar」を標準提供し、Radar for Teamsではより詳細なルール設定が可能です。PayPalは買い手保護・売り手保護制度をグローバルに整備しており、越境固有のトラブル対応に強みを持ちます。

KOMOJUは各地域の不正利用パターンを踏まえた検知ロジックを持ち、越境EC専業の観点で最適化されています。

国内大手のSBペイメントサービス・GMOペイメントゲートウェイ・VeriTrans4Gも、それぞれ独自の不正検知サービスを提供しており、越境ECの契約時にはオプションとして加えるのが一般的です。チャージバック保険については、標準で付帯するPSPは少なく、多くは別サービスとして提供されるため、契約前に費用と補償範囲を確認しておく必要があります。

まとめ

越境ECの決済は、「決済手段(PayPal・Alipay・カード等)」と「決済代行(Stripe・GMO・SBPS・KOMOJU 等)」を別軸で整理し、狙う国の主要決済に対応するPSPを対象国・費用・カート連携の3観点で絞り込むのが最も精度の高い進め方です。

中国を狙うならAlipay・WeChat Pay・銀聯の3手段対応、東南アジアなら現地のデジタルウォレットと即時送金決済、欧州はiDeal・BNPLへの対応が要件になり、これに応じて候補PSPが自然に絞れます。

本記事の比較表と個別紹介で候補を3〜5社に絞れたら、次は各社の公式資料で自社の想定取扱高・カートに合わせた具体的なプランを確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 越境EC決済とは何ですか?

A. 越境EC決済とは、海外の消費者から日本のECサイトで購入してもらう際に、その国・地域で普段使われている決済手段(クレジットカード・PayPal・Alipay・WeChat Pay・現地デジタルウォレット等)を受け付けられるように整備した決済環境のことです。

国内向けの決済設定のままだと、海外発行カードが通らない、現地のデジタルウォレットに対応できないといった理由で購入直前の離脱が発生します。決済手段(何で払うか)と、それらをまとめて扱う決済代行(PSP、Stripe・PayPal・GMO・SBPS・KOMOJU等)の両輪で構成されるのが基本です。

Q. 越境EC決済で中国向けだけAlipayやWeChat Payを後付けで導入できますか?

A. 越境EC決済では、既存のカード決済を残したままAlipay・WeChat Payだけを追加で有効化することが可能です。主要PSP(KOMOJU・SBペイメントサービス・GMOペイメントゲートウェイ・VeriTrans4G・Stripe等)はAlipay+・WeChat Payを個別の決済オプションとして扱っており、既存契約に対する追加申請で導入できるケースが一般的です。

契約中のPSPが中華圏決済に対応していない場合は、別PSPを併用する構成になります。管理画面・入金サイクル・売上レポートが分かれることになるため、運用負荷を踏まえて「既存PSPで追加できるか」を最初に確認するのが実務的です。

Q. 個人事業主でも越境EC対応の決済代行と契約できますか?

A. Stripe・PayPal・KOMOJUといったグローバル特化型・越境専業型の決済代行は、個人事業主でも申込・審査を通過すれば契約できます。いずれも公式に「初期費用なし・月額費用なし」を掲げており、法人格の有無を問わずアカウントを開設できる設計です。

一方、SBペイメントサービス・GMOペイメントゲートウェイ・VeriTrans4Gといった国内大手PSPは主に法人・中〜大規模事業者を想定した営業体制で、個人事業主の申込は業種・想定取扱高によって審査基準が異なります。立ち上げ期はグローバル特化型で始め、規模が拡大した段階で国内大手を検討する流れが現実的です。

Q. Shopifyで越境ECを始めるなら、決済はまず何を入れればよいですか?

A. Shopifyで越境ECをスモールスタートするなら、Shopify Payments(対応地域の事業者のみ)/PayPal/Stripe/KOMOJUの中から、狙う国に合うものを選ぶ組み合わせが定番です。

カード決済とPayPalは全世界共通の基本回線として押さえ、中国・韓国・東南アジアを狙うならKOMOJUのローカル決済アドオンを重ねる、という構成が中小EC・DtoCブランドの典型パターンです。

これらはすべてShopify公式アプリ経由で導入できるため、開発リソースなしで有効化できます。売上規模や対象国が広がった段階でPSPを見直す前提で、最初は導入負荷の低い組み合わせから始めるのが実務的です。

Q. 越境ECの決済でチャージバックが起きたときの対応はどうなりますか?

A. チャージバック発生時は、PSP経由でカード会社から異議申し立て通知が届き、事業者は指定期日までに配送記録・本人確認記録・購入時のログといった証拠を提出して抗弁するのが基本の流れです。抗弁が認められれば売上は戻り、認められなければ売上は取り消されます。

海外発行カードは異議申し立ての言語対応・時差負担があるため、EMV 3-Dセキュアで本人認証を通しておく、不正検知エンジン(Stripe Radar等)で高リスク取引を事前ブロックする、といった予防策の運用が重要です。チャージバック保険は標準付帯ではないPSPが多く、必要な場合は別オプションとして申込む必要があります。

Q. 海外発行カードが越境ECの決済で落ちる主な原因は何ですか?

A. 海外発行カードが決済で落ちる主な原因は、AVS(住所照合)不一致・CVV要件の不整合・カード発行銀行側の不正検知ブロック・3-Dセキュア認証の未対応の4点です。国内向けにセットしたままのカード決済は、AVSやCVVの要件が国内発行カード前提になっていることが多く、海外カードが弾かれる要因になります。

対策としては、決済代行側で「海外発行カード対応」を明示的にうたっているサービスを選ぶ、3-Dセキュアを適切に運用してリスクベース認証を通す、といった構成が効果的です。それでも改善しない場合はカード発行銀行側のブロックが要因のため、購入者に別カードやPayPalでの決済を案内する運用でリカバーします。

越境EC対応の決済代行の料金・手数料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、越境EC対応を含むオンライン決済代行の最新資料を、複数社まとめて資料請求できます。候補が3〜5社に絞れたら、まずは各社の公式資料で対応通貨・対応国・料金の詳細を突き合わせ、稟議に必要な数字を揃えてください。

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

オンライン決済システム・代行サービスの関連サービス資料

PR

本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

関連記事

新着記事