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退職金・企業型DC(企業型確定拠出年金)
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企業型DCの導入支援サービスおすすめ15選を比較|仕組み・税制優遇と中小企業の選び方を解説

企業型DCの 導入支援サービス おすすめ15選を比較のサムネイル画像

従業員の退職金制度をどう整えるか、頭を悩ませていませんか。かつて主流だった退職一時金の積み立ては、運用環境の変化や会計負担から見直しが進み、採用や定着のために制度を新設・刷新したいという中小企業が増えています。なかでも、会社が掛金を出し従業員が自ら運用する「企業型DC(企業型確定拠出年金)」を新設・導入する動きが広がっています。

とはいえ、企業型DCは仕組みや税制、他制度との違いが入り組んでおり、「そもそも自社に向いているのか」「どこに導入を頼めばよいのか」で立ち止まりがちです。導入や運営を任せる委託先(運営管理機関)も、証券会社・信託銀行・保険会社・専門コンサルと系統がさまざまで、横並びで比べにくいのが実情です。

本記事では、企業型DCの仕組み・掛金と税制優遇・メリットとデメリットを整理したうえで、中退共やiDeCoなど他の退職金制度との違い、そして導入支援サービス15社を提供主体の系統別に比較します。まず制度を理解し、次に自社に合う委託先を選ぶ、という順で判断材料をまとめました。中小企業の退職金制度づくりの検討にご活用ください。

また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

企業型DC(企業型確定拠出年金)とは?仕組みをわかりやすく解説

企業型DC(企業型確定拠出年金)とは、会社が毎月の掛金を拠出し、従業員がその掛金を自分で運用して老後の資産を積み立てる企業年金制度です。運用の成果がそのまま将来の給付額になるため、あらかじめ受取額が決まっている従来の退職金とは性格が異なります。

制度の骨格は確定拠出年金法(平成13年法律第88号)に定められています。同法は、拠出した資金を加入者が自らの責任で運用し、その結果に基づいて高齢期に給付を受ける制度だと位置づけています。

(目的)第一条 この法律は、少子高齢化の進展、高齢期の生活の多様化等の社会経済情勢の変化にかんがみ、個人又は事業主が拠出した資金を個人が自己の責任において運用の指図を行い、高齢期においてその結果に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定拠出年金について必要な事項を定め(後略)

出典:確定拠出年金法 第1条|e-Gov 法令検索

実際の運営には、複数の関係機関が関わります。会社が制度を実施し、掛金の運用商品ラインナップの提示や加入者向けの記録管理・投資教育などを担うのが「運営管理機関」です。年金資産そのものを管理するのが「資産管理機関」で、信託銀行などが務めます。企業が「どこで・どう導入するか」を選ぶとき、比較の主役になるのはこの運営管理機関です。

加入者となるのは、原則としてその会社の厚生年金被保険者である従業員です。iDeCo(個人型)が個人単位で加入するのに対し、企業型DCは会社が制度を用意して従業員が加入する点が大きく違います。掛金は会社が拠出するのが基本ですが、後述する「選択制」や「マッチング拠出」といった、従業員自身が掛金に関わる仕組みもあります。

企業型DCに関わる4者の役割図。会社(事業主)が毎月の掛金を拠出し、運営管理機関が運用商品の提示・記録管理・投資教育を担い、資産管理機関が年金資産を管理し、加入者(従業員)が掛金を自分で運用して原則60歳以降に給付を受け取る関係を示している。

企業型DCの掛金と税制優遇

ここからは、企業型DCで拠出できる掛金の上限と、制度の大きな魅力である税制優遇について解説します。導入を検討する際、経営判断や社内での説明の根拠になる数値です。

掛金の拠出限度額とマッチング拠出

企業型DCの掛金には上限(拠出限度額)があります。確定給付企業年金(DB)などの他の企業年金を併用していない場合、事業主掛金の上限は月額55,000円です。この金額は確定拠出年金法施行令の第11条に定められています。

(拠出限度額)第十一条 (前略)一 企業型年金加入者であって、次に掲げる者(=他制度加入者)以外のもの 五万五千円/二 企業型年金加入者であって、他制度加入者であるもの 五万五千円から他制度掛金相当額(中略)を控除した額(当該額が零を下回る場合には、零とする。)

出典:確定拠出年金法施行令 第11条|e-Gov 法令検索

DBや厚生年金基金などを併用している場合は、月額55,000円から「他制度掛金相当額」を差し引いた金額が上限になります。他制度の給付水準が手厚いほど企業型DCに回せる枠は小さくなる仕組みで、2024年12月1日にこの算定方法へ統一されました。

また、会社が拠出する掛金に従業員が自分の掛金を上乗せできる「マッチング拠出」という仕組みもあります。これは確定拠出年金法第19条第3項に基づく加入者掛金で、会社の掛金額を超えない範囲などの条件があります。従業員が自助努力で積立額を増やせる選択肢です。

なお、企業型DCの加入者がiDeCoを併用する場合、iDeCo側の上限は月額20,000円で、事業主掛金との合計が月額55,000円の範囲内に収まる必要があります(2024年12月施行)。

出典・参考資料(2件)

3つの税制優遇(拠出時・運用時・受取時)

企業型DCが退職金制度として選ばれる大きな理由が、拠出時・運用時・受取時のそれぞれで用意された税制上の優遇です。

企業型DCの3つの税制優遇を示した図解。拠出時は事業主掛金が全額損金算入、運用時は運用益が非課税(特別法人税は課税停止中)、受取時は一時金が退職所得控除・年金が公的年金等控除の対象になることを整理している。

1つ目は拠出時の優遇です。会社が拠出する事業主掛金は、その全額を損金に算入できます。これは法人税法施行令第135条第3号に基づくもので、福利厚生の充実と法人税の負担軽減を両立できる点が、経営側から見た魅力です。

2つ目は運用時の優遇です。運用期間中に得た利息や運用益には課税されません。厳密には積立金に特別法人税という税が予定されている建付けですが、この課税は現在停止されており、実質的に運用益が非課税で再投資に回せる状態が続いています。

3つ目は受取時の優遇です。老後に一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金として分割で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象になります。退職所得控除は勤続年数に応じて控除額が大きくなり、勤続20年以下は年40万円、20年を超える部分は年70万円で計算されます。

出典・参考資料(3件)

企業型DCのメリット・デメリット(会社視点・従業員視点で解説)

企業型DCは、会社と従業員の双方にメリットがある一方、見落とせない制約もあります。「デメリットしかないのでは」と不安を持つ声もあるため、ここでは会社(事業主)と従業員(加入者)の両方の立場から、良い面と注意点を整理します。

会社(事業主)から見たメリット・デメリット

会社側の最大のメリットは、掛金を全額損金に算入しながら、退職金・企業年金という形で福利厚生を厚くできる点です。求人で「企業年金あり」と打ち出せることは、人材の採用や定着の面でも効いてきます。掛金は毎月定額のため、将来の給付額を会社が保証するDBと違い、追加の積立不足リスクを負わずに費用を見通せる点も、中小企業には安心材料です。

一方でデメリットもあります。毎月の掛金拠出という継続的なコストに加え、運営管理機関へ支払う手数料や事務の手間が発生します。加入者が適切に運用商品を選べるよう、会社には投資教育を行う責務もあります。導入して終わりではなく、運営を続ける体制が必要になる点は理解しておく必要があります。

従業員(加入者)から見たメリット・デメリット

従業員にとってのメリットは、掛金や運用益が非課税で積み上がり、自分名義の年金資産を着実に形成できることです。積み立てた資産は転職先の企業型DCやiDeCoへ持ち運べるため、会社を移っても引き継げます。

注意点として、企業型DCの資産は原則として60歳になるまで引き出せません。確定拠出年金法では、給付は老齢・障害・死亡の3種類に限られ、老齢給付金は原則60歳以降でなければ受け取れないと定められています。急な資金需要があっても途中で現金化できない点は、加入者が理解しておくべき制約です。

(給付の種類)第二十八条 企業型年金の給付(中略)は、次のとおりとする。/一 老齢給付金/二 障害給付金/三 死亡一時金

出典:確定拠出年金法 第28条|e-Gov 法令検索

もう1つの注意点は、運用の結果が給付額に反映されることです。運用商品の選び方によっては、元本を下回る可能性もあります。だからこそ、わかりやすい商品ラインナップと丁寧な投資教育を提供できる運営管理機関を選ぶことが、従業員の安心につながります。

選択制DCとは?社会保険料が減るメリットと将来の年金・給付が減る注意点

中小企業への企業型DCの広がりを後押ししているのが「選択制DC(選択制の企業型確定拠出年金)」です。ここでは、その仕組みと、必ずセットで理解しておきたい注意点を解説します。

選択制DCは、給与の一部を「掛金として拠出する」か「これまで通り給与で受け取る」かを、従業員自身が選べる仕組みです。会社が新たに掛金を上乗せするわけではないため、人件費を増やさずに退職金制度を整えたい中小企業に向いた仕組みです。

掛金として拠出した分は、所得税・住民税の課税対象から外れるだけでなく、社会保険料の算定基礎となる標準報酬月額からも外れます。その結果、従業員本人と会社の双方で、社会保険料の負担が軽くなる可能性があります。

ただし、この社会保険料の軽減には裏返しの注意点があります。標準報酬月額が下がると、それを基礎に計算される将来の給付も下がりうるという点です。具体的には、老齢厚生年金や、傷病手当金・出産手当金、雇用保険の給付などが、本来より少なくなる可能性があります。

選択制DCで給与の一部を掛金に振り替えると標準報酬月額が下がり、社会保険料が軽くなるメリットがある一方、老齢厚生年金・傷病手当金・出産手当金・雇用保険などの将来の給付が本来より少なくなる可能性があるという注意点を示した図解。

この点は制度上も重視されており、選択制の仕組みを実施する事業主には、給付への影響を含めて従業員へ正確に説明することが求められています。

(5)労使合意により給与等を減額した上で、当該減額部分を事業主掛金として拠出し企業型年金の個人別管理資産として積み立てるか、給与等への上乗せで受け取るかを従業員が選択する仕組みを実施するに当たっては、社会保険・雇用保険等の給付額にも影響する可能性を含めて、事業主は従業員に正確な説明を行う必要があること。

出典:確定拠出年金制度について(法令解釈通知)第1-2(5)|厚生労働省

社会保険料の軽減というメリットだけを見て導入すると、従業員から「将来の年金が減るとは聞いていない」といった不満が生じかねません。メリットとデメリットを両方説明し、従業員が納得したうえで選べる状態をつくることが、選択制DCを円滑に運営する前提になります。

企業型DCと他の退職金制度(中退共・DB・iDeCo)の違いと自社に合う選び方

退職金制度には企業型DC以外にも選択肢があります。代表的な中小企業退職金共済(中退共)・確定給付企業年金(DB)・iDeCo(個人型)との違いを押さえると、自社に合う制度が見えてきます。まずは4つの制度の基本的な違いを一覧で整理します。

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掛金を拠出する主体運用リスクを負う人将来の給付額経営者・役員の加入主な税制優遇
企業型DC会社(選択制は従業員の給与から)加入者(従業員)運用成績しだいで変動加入できる拠出時・運用時・受取時
中退共会社負わないあらかじめ決まる加入できない(従業員のみ)掛金の損金算入・受取時の控除
確定給付企業年金(DB)会社会社あらかじめ決まる加入できる拠出時・受取時
iDeCo個人個人運用成績しだいで変動加入できる拠出時・運用時・受取時

※各制度の一般的な特徴を比較したものです。中退共の給付は予定運用利回りに基づく基本退職金が中心で、加入年数が短いと掛金を下回る場合があります。

中小企業退職金共済(中退共)との違い

中退共は、国が設けた中小企業向けの退職金制度で、独立行政法人勤労者退職金共済機構に会社が掛金を納め、従業員の退職時に機構から退職金が支払われます。退職金額があらかじめ決まっており運用リスクを負わない手軽さが特長ですが、加入できるのは従業員に限られ、経営者や役員は対象外です。

第二条3 この法律で「退職金共済契約」とは、事業主が独立行政法人勤労者退職金共済機構(中略)に掛金を納付することを約し、機構がその事業主の雇用する従業員の退職について(中略)退職金を支給することを約する契約(後略)

出典:中小企業退職金共済法 第2条|e-Gov 法令検索

企業型DCは経営者や役員も加入できるため、「経営者自身の退職金も税制優遇を使って準備したい」というニーズには、中退共より企業型DCが向きます。一方、運用に関わりたくない・給付額を確定させたいという場合は、中退共のわかりやすさが利点になります。

確定給付企業年金(DB)との違い

DBは、将来支給する給付の内容を会社があらかじめ約束する企業年金です。給付額が確定している安心感がある反面、運用がうまくいかず積立が不足すれば、会社が追加で穴埋めする責任を負います。

第一条 この法律は、(中略)事業主が従業員と給付の内容を約し、高齢期において従業員がその内容に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定給付企業年金について必要な事項を定め(後略)

出典:確定給付企業年金法 第1条|e-Gov 法令検索

運用リスクを会社が負うDBに対し、企業型DCは運用リスクを加入者が負い、会社の負担は毎月の掛金に限定されます。将来の負担を読みやすくしたい中小企業には、企業型DCの方が管理しやすい制度といえます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)との違い

iDeCoは個人が任意で加入する確定拠出年金で、国民年金基金連合会が実施主体です。掛金は原則本人が拠出し、運営管理機関も口座管理手数料も個人が負担します。会社が制度を用意して掛金を拠出する企業型DCとは、実施主体と費用負担の点で異なります。

会社として福利厚生や採用力の強化を狙うなら企業型DC、個人が自分の判断で老後資金を上乗せするならiDeCo、という住み分けになります。企業型DCの加入者もiDeCoを併用できる仕組みが整えられており、2024年12月の改正では、企業年金に加入する人のiDeCoの拠出限度額が公平化されました。

出典・参考資料(3件)

ここまでで、企業型DCが自社に合いそうか、どの制度と比べるべきかが見えてきたのではないでしょうか。しかし、自社にどの制度・どの委託先が最適かの判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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企業型DC導入・運営にかかる費用と手数料の相場

ここからは、企業型DCの導入と運営にかかる費用の相場を、サービス比較の前提として整理します。費用は大きく、導入時に一度だけかかる初期費用と、運営中に継続してかかる手数料に分かれます。

初期費用は、制度の規約作成や登録にかかる導入一時金です。運営中の手数料は、大きく次の3つに整理できます。1つ目が、規約の管理・運用商品の提示・投資教育などを担う運営管理機関へ支払う「運営管理手数料」。2つ目が、加入者一人ひとりの口座管理や記録に対してかかる「口座管理手数料(事務委託手数料など)」。3つ目が、年金資産を管理する資産管理機関に対する費用です。

手数料は「事業所単位で月額いくら」「加入者1人あたり月額いくら」といった形で設定され、事業主が負担するのが一般的です。公表されている料金から整理すると、中小企業向けの低コストなプランでは、事業所あたり月額数千円から1万円台、加入者一人あたり月数百円程度という目安が見られます(各社公表情報にもとづく目安で、実額はプラン内容によって異なります)。

一方で、大手金融機関の総合型プランは、規模や運用商品の構成によって費用が変わるため、手数料を個別見積もりとしている場合が多いのが実情です。このため、実額の比較は複数社への一括資料請求で行うのが確実です。

費用を比べるときは、単純な金額の大小だけでなく、運用商品ラインナップの充実度や投資教育・サポートの手厚さと合わせて総合的に判断することが重要です。手数料が安くても、加入者が運用に迷って放置してしまえば、制度の効果は薄れます。次の章では、こうした違いが生まれる背景として、提供主体の系統ごとの特徴を見ていきます。

企業型DCの導入支援サービス(運営管理機関)の選び方

企業型DCの導入を支援し、運営管理機関となるサービスは、提供している会社の系統によって性格が異なります。ここでは、系統ごとの特徴と、比較の際に見るべき軸を整理します。自社がどの系統と相性がよいかを考える手がかりにしてください。

提供主体の系統ごとの特徴

まず、中小企業向けの導入支援・専門コンサル系があります。少人数からの導入や選択制DCの設計に強く、制度づくりから投資教育、日々の事務までを手厚く伴走してくれるのが特徴です。社内に年金や労務の専門人材がいない中小企業でも始めやすく、初めての退職金制度づくりに向いています。

次に、証券会社系です。運用商品のラインナップが豊富で、低コストのインターネット完結型プランを提供する事業者もあります。運用の選択肢を重視する会社や、手数料を抑えたい会社に向く傾向があります。

信託・都市銀行系は、企業年金の受託や資産管理で長年の実績を持ち、制度運営を総合的に任せられる安心感が強みです。ある程度の従業員規模で、既存の取引銀行とまとめて相談したい会社に向いています。

保険会社系は、既存の団体保険や福利厚生制度と一体で提案を受けやすい点が特徴です。すでに付き合いのある保険会社があり、福利厚生全体の見直しの中で退職金制度も整えたい会社にとって、相談しやすい選択肢になります。

比較で確認すべき5つの軸

系統をふまえたうえで、個々のサービスを比べるときは次の5つの軸を確認すると、自社に合う委託先を絞り込めます。

  • 対応できる制度設計:規約型か総合型か、選択制DCに対応しているか。中小企業なら、少人数でも導入できる総合型・選択制対応かが重要です。
  • 掛金・手数料の水準:導入一時金、事業主が負担する運営管理手数料、加入者一人あたりの口座管理手数料を確認しましょう。公開されていない場合は、見積もりを取って比べるとよいでしょう。
  • 運用商品ラインナップ:低コストのインデックス型を含め、加入者が選びやすい商品構成になっているか。本数が多すぎても選びにくいため、質と分かりやすさが判断材料になります。
  • 投資教育・サポート体制:導入時と導入後の投資教育、加入者向けのWebやコールセンター、事業主側の事務サポートが用意されているか。運用リスクを加入者が負う制度だからこそ重要です。
  • 中小企業の導入実績:自社と近い規模・業種での導入実績があるか。少人数導入に慣れた事業者なら、初めての制度づくりでも安心して任せられます。

これらの軸を、次の比較表と各サービスの紹介で具体的に確認していきましょう。

【比較表】企業型DC導入支援サービスの比較(提供主体系統別)

ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、企業型DCの導入支援サービス15社を、提供主体の系統別に分類してご紹介します。まずは系統ごとの比較表で、対応制度・手数料・運用商品・サポートを一覧で確認してください。

なお、大手金融機関の総合型プランは、企業規模や運用商品の構成に応じて費用が変わるため、手数料を公式サイトで公開せず個別見積もりとしている事業者が多くなっています。公表されていない項目は「要問い合わせ」と記載しています。実額を横並びで比較したい場合は、気になる複数社へ一括で資料請求し、見積もりを取り寄せて比べるのが確実です。

中小企業向けの導入支援・専門コンサル系の比較

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サービス名SBIの企業型DC総経401kプラン日本企業型確定拠出年金センター(NDC)さわかみ投信 企業型DCFinancial DC Japan
提供会社SBIベネフィット・システムズ株式会社株式会社マウンティン
(総合経営サービスグループ)
株式会社日本企業型確定拠出年金センターさわかみ投信株式会社株式会社Financial DC Japan
対象企業規模加入者1名から
(30名未満・小規模対応)
役員1名から
(中小・小規模)
中小企業中心
(全国対応)
中小企業中心中小企業中心
運営管理手数料(事業主)月額11,000円/事業所
+加入者440円/名
(ダイレクトプラン)
月額14,850円/事業所
+加入者660円/名
要問い合わせ要問い合わせ窓口手数料は無料と案内
(運管・記録はSBI基盤に準拠)
選択制DC対応
運用商品・特徴記録管理システムを自社開発
低コストな商品ラインナップ
税理士・社労士・CFPが連携
SBIベネフィット基盤で導入支援
「SBIぷらす年金」を扱う
全国対応の導入支援専門
長期投資の運用哲学
SBIベネフィット提携
導入支援+継続投資教育に専業特化
SBIベネフィット提携
投資教育・サポート投資教育を手数料に内包
コールセンター・Web
従業員向け投資勉強会を定期実施
入退職まで継続サポート
制度設計コンサル・事務取次
継続的な運営サポート
集合/オンライン/eラーニング
導入後の継続投資教育に注力
従業員説明会+継続投資教育
士業(PSRネットワーク)連携
詳細情報オンライン相談を予約公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※記載内容は2026年7月時点の各社公表情報に基づきます。「要問い合わせ」は公式サイトで金額・対応可否が公表されていない項目です。最新の詳細は各サービスにご確認ください。

証券会社系の比較

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サービス名野村の確定拠出年金大和証券 企業型プラン損保ジャパンDC証券
提供会社野村證券株式会社大和証券株式会社損保ジャパンDC証券株式会社
対象企業規模中小〜大企業中小〜大企業中小〜大企業
運営管理手数料(事業主)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
選択制DC対応要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
運用商品・特徴対面証券最大手の実績
全国店舗網でサポート
投資信託中心(選定基準を明示)
2001年からのDC運営実績
DC専業証券・20年以上の実績
運管+記録の一体型バンドル
投資教育・サポート全国店舗の対面サポート
投資教育コンテンツ・HOTLINE
従業員向け投資教育
店舗網+Web+コールセンター
加入者向け投資教育
コールセンター・Web
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト

※記載内容は2026年7月時点の各社公表情報に基づきます。「要問い合わせ」は公式サイトで金額・対応可否が公表されていない項目です。最新の詳細は各サービスにご確認ください。

信託・都市銀行系の比較

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サービス名りそなの確定拠出年金三井住友信託銀行 確定拠出年金三菱UFJ信託銀行 確定拠出年金みずほの確定拠出年金
提供会社株式会社りそな銀行三井住友信託銀行株式会社三菱UFJ信託銀行株式会社株式会社みずほ銀行
/みずほ信託銀行
対象企業規模中小〜大企業
(総合型対応)
中堅〜大企業中心中堅〜大企業中心中小〜大企業
運営管理手数料(事業主)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
選択制DC対応要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
運用商品・特徴運用商品ラインナップを提供
総合型で事務負担を軽減
運管+資産管理を1社で完結
機関投資家の知見で商品選定
MUFGグループ一体運営
記録関連はNRK・JIS&T両対応
確定拠出年金業務の先駆け
銀行+信託の連携・総合型
投資教育・サポート投資教育・加入者Web
コールセンター
加入者向け投資教育支援
コールセンター・Web
セミナー・ガイドブック
コールセンター・Web(PS-navi)
加入者Web・コールセンター
制度導入支援
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※記載内容は2026年7月時点の各社公表情報に基づきます。「要問い合わせ」は公式サイトで金額・対応可否が公表されていない項目です。最新の詳細は各サービスにご確認ください。

保険会社系の比較

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サービス名東京海上日動の確定拠出年金第一生命DCスマートプラン明治安田 確定拠出年金
提供会社東京海上日動火災保険株式会社第一生命保険株式会社明治安田生命保険相互会社
対象企業規模中小〜大企業中小〜中堅企業
(総合型)
中小〜大企業
運営管理手数料(事業主)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
選択制DC対応要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
運用商品・特徴東京海上グループの運営管理機関
加入者向けサポート
総合型のスケールメリットで割安
事務簡素化・迅速に設立
登録番号2の古参運営管理機関
生保の企業年金ノウハウ
投資教育・サポート加入者向け情報提供
コールセンター・Web
加入者Web「DCのトビラ」
投資教育
加入者教育
コールセンター・Web
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト

※記載内容は2026年7月時点の各社公表情報に基づきます。「要問い合わせ」は公式サイトで金額・対応可否が公表されていない項目です。最新の詳細は各サービスにご確認ください。

企業型DC導入支援サービスの個別紹介

ここからは、各サービスの特徴を系統別に紹介します。自社の規模や重視する点に照らして、相談先の候補を絞り込む参考にしてください。

中小企業向けの導入支援・専門コンサル系

少人数からの導入や選択制DCの設計を、制度づくりから伴走してほしい中小企業に向く系統です。

1. SBIの企業型DC(SBIベネフィット・システムズ株式会社)

SBIの企業型DCの公式サイト

加入者1名から導入できる企業型DCで、一般の金融機関では扱いにくい従業員30名未満の小規模な会社でも利用できます。運営会社のSBIベネフィット・システムズ株式会社によれば、加入企業の60%以上が加入者5名以下です。給与の一部を掛金に振り替える選択制にも対応しています。

特徴は、確定拠出年金の記録管理システムを自社で開発・運営している点です。同社は年金管理業務を外部に委託せず自社で運営していると説明しており、この体制を低コストな手数料設定の背景として挙げています。

1名からの導入に対応できる背景について、同サービスの導入支援を行う担当者は、インタビューで次のように説明しています。

長谷川氏
SBIインシュアランスラボ株式会社
長谷川氏
独自インタビューより

1人の企業様でも導入できますし、従業員30名以下の中小企業様ですと他の金融機関様ではお断りされてしまうケースもあるようなのですが、当社はそうした規模の企業様にも対応できるところが強みになっています。「他社で断られたんですけど」というご相談を実際にいただくことが少なくありません。これは、記録関連業務のシステムをSBIで独自開発しているためです。他社様ですとある程度の規模の企業様を取っていかないとコストメリットが出ないという事情があります。当社は自社開発しているからこそ、1名様からでもご導入いただける設計になっています。

料金は、直販の「ダイレクトプラン」の場合、導入一時金が110,000円/事業所(税込)です。運営中の手数料は、事業主が月額11,000円/事業所(運営管理手数料5,500円+投資教育サービス費用5,500円)、加入者が1名あたり月額440円と公表されています。導入支援パートナーを経由する場合は、コンサルティング費用が上乗せされ金額が変わります。

2. 総経401kプラン(株式会社マウンティン)

総経401kプランの公式サイト

総合経営サービスグループの株式会社マウンティンが運営する、中小企業・小規模事業者向けの企業型DC導入支援サービス「総経401kプラン」です。税理士・社労士・CFP(ファイナンシャル・プランナーの国際資格)といった専門家が連携し、制度設計から規程整備、従業員向けの投資勉強会、入退社に伴う手続きまでを継続してサポートします。

運営管理・記録管理はSBIベネフィット・システムズのプランを基盤としており、企業負担型なら役員1名から導入できます。料金は、導入一時金が220,000円/事業所、事業主の月額手数料が14,850円/事業所、加入者1名あたりの月額手数料が660円です。士業によるコンサルティング費用を含むため、SBIの直販プランより手数料は高めの設定になっています。

3. 日本企業型確定拠出年金センター(NDC)(株式会社日本企業型確定拠出年金センター)

日本企業型確定拠出年金センターの公式サイト

SBIベネフィット・システムズと共同開発した企業型DCプラン「SBIぷらす年金」の導入・運営サポートを手がける、株式会社日本企業型確定拠出年金センターのサービスです。全国対応で、制度設計のコンサルティングから事務の取次までを担います。

給与の一部を掛金に振り替える選択制を使えば、会社が新たに掛金を負担せずに導入できる点を、中小企業向けに訴求しています。制度設計コンサルティング費用や事務取次手数料の具体的な金額は公表されていないため、導入を検討する際は問い合わせで確認が必要です。運営管理・記録管理の手数料は「SBIぷらす年金」の基盤に準拠します。

4. さわかみ投信 企業型DC(さわかみ投信株式会社)

さわかみ投信 企業型DCの公式サイト

長期投資の直販投信「さわかみファンド」で知られる独立系運用会社、さわかみ投信株式会社が、中小企業向けに企業型DCの導入支援と継続的な投資教育を提供しています。運営管理・記録管理の面ではSBIベネフィット・システムズと提携しています。

力点は、導入後の継続投資教育に置かれています。集合研修・オンライン研修・eラーニングの3つの形態を用意し、長期投資の考え方に基づいた学びの機会を提供します。給与から掛金枠を作る選択制にも対応します。導入・運営にかかる具体的な手数料は公式サイトに掲載がないため、問い合わせで確認するとよいでしょう。

5. Financial DC Japan(株式会社Financial DC Japan)

Financial DC Japanの公式サイト

企業型DCの導入支援と、従業員の金融知識の向上に向けた継続投資教育を専門に手がける会社です。運営会社は株式会社Financial DC Japanで、従業員説明会・投資教育・事務手続きを含めた導入支援を提供します。運営管理・記録管理の面ではSBIベネフィット・システムズと提携しています。

社会保険労務士のPSRネットワークと紹介パートナー制度を組んでおり、士業経由での相談にも対応します。費用面では、Financial DC Japan経由の場合、同社のサービス手数料は無料と案内されています。運営管理・記録管理の手数料は、SBIベネフィット・システムズの基盤に準拠します。

証券会社系

運用商品のラインナップや低コストを重視する会社に向く系統です。

6. 野村の確定拠出年金(野村證券株式会社)

野村の確定拠出年金の公式サイト

野村の確定拠出年金は、野村證券株式会社が運営管理機関として提供する企業型DCの導入支援サービスです。制度導入時の規約作成・申請から、制度運営の提案、加入者の離転職後のフォローまでを一貫して支援します。

全国の店舗網を活かした対面でのサポートと、加入者向けの投資教育コンテンツを提供します。事業主向けには専用サイト「確定拠出年金HOTLINE」を用意し、制度に関する情報を発信しています。

企業型DCの運営管理手数料や導入費用は公式サイトで公表されていないため、具体的な費用は個別に見積もりを取り寄せて確認しましょう。中小企業向けプランの有無や選択制DCへの対応も、相談時にあわせて確認できます。

7. 大和証券 企業型プラン(大和証券株式会社)

大和証券 企業型プラン(確定拠出年金)の公式サイト

大和証券 企業型プランは、大和証券株式会社が「ダイワ年金クラブ」のブランドで提供する企業型DCの運営管理サービスです。同社は2001年の確定拠出年金制度の導入当初から制度を実施してきました(運営管理機関の登録番号769)。

制度導入コンサルティング、従業員向けの投資教育、制度運営までを一貫して支援します。加入者に提示する運用商品は投資信託を中心に、期待リターンや分配実績、情報開示の状況、長期投資への適合性を基準として選定しています。

運営管理手数料や導入費用は公式サイトで一律には公表されていないため、具体的な費用は資料請求で確認できます。

8. 損保ジャパンDC証券(損保ジャパンDC証券株式会社)

損保ジャパンDC証券の公式サイト

損保ジャパンDC証券は、確定拠出年金の運営管理業務に特化した証券会社です。SOMPOホールディングスグループに属し、企業型DCとiDeCoの運営管理を手がけています。

確定拠出年金制度の黎明期から20年以上にわたり運営管理を続けてきた事業者で、運営管理機関と記録運営管理機関を一体で提供するバンドルサービスを特徴とします。加入者向けの投資教育やサポート体制も設けています。

運営管理手数料や導入費用は公式サイトで一律には公表されていないため、具体的な費用や選択制DCへの対応可否は個別見積もりで確認できます。

信託・都市銀行系

企業年金の受託・資産管理の実績を重視し、制度運営を総合的に任せたい会社に向く系統です。

9. りそなの確定拠出年金(株式会社りそな銀行)

りそなの確定拠出年金の公式サイト

株式会社りそな銀行が運営管理機関(登録番号753)として提供する企業型DCです。複数企業の事務をまとめる総合型プランを用意し、中小企業の事務負担を抑えて導入できる点を掲げています。

個人型のiDeCoでは2023年4月から運営管理手数料を無料化しており、低コストを志向する運営方針をとっています。信託銀行機能を持つりそなグループとして、制度設計から運用商品の提示、投資教育までを一体で担います。

ただし、企業型DCで事業主・加入者が負担する手数料や導入費用は公式サイトで一律には公表されていません。具体的な費用や選択制DCへの対応可否は、相談時に確認するとよいでしょう。

10. 三井住友信託銀行 確定拠出年金(三井住友信託銀行株式会社)

三井住友信託銀行 確定拠出年金の公式サイト

三井住友信託銀行株式会社が、企業型DCの運営管理業務と、年金資産を管理する資産管理業務を1社で提供する信託銀行系のサービスです。運用商品の選定・情報提供から加入者への投資教育支援までを、1つの金融機関でまとめて担います。

運用商品は、機関投資家としての知見をもとに定性・定量の両面から評価・選定していると説明しています。確定給付企業年金(DB)を含む企業年金業務全般の実績を持つ事業者です。

運営管理手数料や導入費用は公式サイトで一律には公表されていないため、具体的な費用や中小企業向け総合型プランの有無、選択制DCへの対応可否は、相談時に見積もりを取り寄せて比べるのが確実です。

11. 三菱UFJ信託銀行 確定拠出年金(三菱UFJ信託銀行株式会社)

三菱UFJ信託銀行 確定拠出年金の公式サイト

三菱UFJ信託銀行 確定拠出年金は、MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)が一体で運営する企業型DCで、三菱UFJ信託銀行株式会社が年金資産の資産管理業務を担います。運営管理は三菱UFJ銀行、資産管理は信託銀行というグループ内の役割分担で、制度全体を運営する体制をとります。

確定給付企業年金(DB)の受託機関として培ったノウハウを基盤に、確定拠出年金専用の資産管理システムを自社開発しています。記録関連運営管理機関はNRK(日本レコード・キーピング・ネットワーク)とJIS&T(日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー)の両者に対応できる点を掲げています。

運営管理手数料・資産管理手数料や導入費用は公式サイトで一律には公表されていないため、具体的な費用や中小企業向け総合型プランの有無、選択制DCへの対応可否は問い合わせて確認しておくと安心です。

12. みずほの確定拠出年金(株式会社みずほ銀行)

みずほの確定拠出年金の公式サイト

確定拠出年金業務の先駆けとして企業型DCの運営管理を手がけてきたサービスで、株式会社みずほ銀行が運営管理機関を務めます。制度の導入支援や運用商品の選定・提示に加え、加入者向けのWeb・コールセンターでの情報提供を担います。

みずほフィナンシャルグループとして、資産管理などを担うみずほ信託銀行と連携し、制度設計から運営までをグループで支える体制をとります。総合型プランも提供しています。

運営管理手数料や導入費用は公式サイトで一律には公表されていないため、具体的な費用や総合型プランの対象企業規模、選択制DCへの対応可否は個別に確認しておきましょう。

保険会社系

既存の団体保険や福利厚生制度と一体で導入を検討したい会社に向く系統です。

13. 東京海上日動の確定拠出年金(東京海上日動火災保険株式会社)

東京海上日動の確定拠出年金の公式サイト

東京海上グループの東京海上日動火災保険株式会社が、確定拠出年金運営管理業(登録番号30)として企業型DCとiDeCoの運営管理を手がけるサービスです。同社は加入者数で最大級の運営管理機関と位置づけ、導入実績の豊富さを訴求しています。

サービス内容は、制度導入のメリット説明から、給付や離転職後のポータビリティまでの情報提供が中心です。加入者向けにはコールセンターとWebでサポートを提供します。

運営管理手数料や導入費用は公式サイトで一律には公表されていません。具体的な費用や、中小企業向け総合型プラン・選択制DCへの対応可否は資料を取り寄せて確認するのがおすすめです。

14. 第一生命DCスマートプラン(第一生命保険株式会社)

第一生命DCスマートプランの公式サイト

第一生命DCスマートプランは、第一生命保険株式会社が運営管理機関を務める総合型の企業型DCプランです。第一ライフペイメント株式会社を代表事業主として、複数の企業が同一の企業型年金規約に共同で加入する仕組みをとります。

共同加入によるスケールメリットにより、単独で制度を設立する場合と比べて割安な手数料で導入・運営できる点を訴求しています。事務手続きが簡素化され、迅速に制度を設立できることも特徴です。加入者向けにはWebサービス「DCのトビラ」を用意しています。

手数料は総合型のスケールメリットで割安になると案内されていますが、具体額は公表されていません。総合型プランの手数料や対象企業規模の下限、選択制DCへの対応可否は、資料請求とあわせて確認するのが確実です。

15. 明治安田 確定拠出年金(明治安田生命保険相互会社)

明治安田 確定拠出年金の公式サイト

確定拠出年金運営管理業の登録番号2を持つ明治安田生命保険相互会社が、制度発足期から企業型DCの運営管理を手がけています。明治安田グループの生命保険会社として、企業年金・福利厚生のノウハウを背景に持ちます。

導入支援では、企業型年金規約の作成から労使合意、地方厚生局長への申請・承認、加入者教育の実施までの制度導入プロセスを一貫して支援します。老齢給付金は年金・一時金・その組み合わせから選べ、離転職後は年金資産をポータビリティで持ち運べます。

一方、運営管理手数料や導入費用は公式サイトに一律の記載がなく、中小企業向け総合型プランや選択制DCへの対応可否とあわせて、問い合わせで確認しておきましょう。

企業型DC導入の流れと事務負担・投資教育の実務

導入を具体的にイメージできるよう、企業型DCを始めてから運営していくまでの流れと、会社側に生じる実務を整理します。「小さく始めて失敗したくない」という不安の解消にお役立てください。

導入はまず、運営管理機関の選定と制度設計から始まります。掛金の水準、選択制にするかどうか、運用商品ラインナップなどを決め、労使で合意して年金規約を作成します。この規約は厚生労働大臣の承認が必要で、承認を経て制度がスタートします。準備には一般に数か月を見込みます。

運営が始まると、会社には継続的な事務が発生します。加入者の資格の管理、掛金の拠出手続き、入退社に伴う異動処理などです。多くの運営管理機関はWeb上の管理画面や事務代行を用意しており、こうした負担を軽くしています。事務サポートの手厚さは、選定時に確認したいポイントです。

もう1つ欠かせないのが投資教育です。加入者が自ら運用商品を選ぶ制度である以上、会社には制度の仕組みや運用の基礎知識を提供する責務があります。導入時の説明会に加え、導入後も継続的に学べる機会を用意することが、加入者の適切な運用と満足度につながります。運営管理機関が提供するセミナーやeラーニングを活用すれば、社内の負担を抑えながら教育を続けられます。

説明会を実施するかどうかは、実際の加入率にどの程度影響するのでしょうか。企業型DCの導入支援に携わる担当者は、インタビューで次のような現場の傾向を語っています。

長谷川氏
SBIインシュアランスラボ株式会社
長谷川氏
独自インタビューより

弊社ではオプションで従業員様向けの説明会を実施しております。この説明会を実施すると、大半の従業員様が「自分も拠出したい」と申し出てくださるケースが多く、参加率の面でも一定の効果は必ず得られると感じています。説明会自体はオプションになりますが、独自に進められる企業様より、説明会を実施いただいた企業様の方が圧倒的に加入率は高まります。

企業型DCの投資教育をきっかけに、従業員への金融リテラシー教育を福利厚生の一環として整えたいと考える会社も増えています。日本で金融教育が浸透してこなかった背景や、企業が従業員教育に取り組む意義・進め方は、次の記事で詳しく解説しています。

企業型DC・確定拠出年金に関する関連法令・制度改正

企業型DCは確定拠出年金法に基づく制度で、近年は拠出限度額をめぐる改正が続いています。導入の検討や社内説明の際に押さえておきたい制度改正を整理します。

2024年12月施行:DB併用時の拠出限度額の算定を統一

2024年12月1日から、DBなどの他制度を併用している場合の企業型DCの拠出限度額の算定方法が見直されました。従来は一律で月額27,500円だった上限が、「月額55,000円から他制度掛金相当額を差し引いた額」に統一され、他制度の給付水準に応じて企業ごとに個別に算定される形になりました。厚生労働省はこの改正を、企業年金に加入する人のiDeCoの拠出限度額を公平化するものと説明しています。

出典・参考資料(2件)

2026年12月施行予定:拠出限度額を月額6.2万円へ引き上げ

2026年12月1日には、さらなる改正の施行が予定されています。会社員などの第2号被保険者について、iDeCoと企業型DCなどを合算した拠出限度額が月額62,000円(6.2万円)に引き上げられる内容です。企業年金がある人もない人も含めて限度額が拡充される見込みで、より多くの掛金を非課税で積み立てられるようになります。

この月額6.2万円は、iDeCoと企業型DCを合わせた個人単位の上限です。前述の「企業型DCの事業主掛金は月額55,000円まで」という会社が拠出する枠とは別の見方で、従業員が自分でiDeCoも使って積み立てる場合に、合算でどこまで非課税枠を使えるかを示すものと理解すると整理できます。自社の掛金設計にどう影響するかは、運営管理機関に確認しながら進めるのが確実です。

改正の詳細な運用は今後の政省令等で確定していく部分もあるため、導入時点では最新の情報を運営管理機関や公式情報で確認することをおすすめします。

出典・参考資料(2件)

選択制DC導入時の事業主の説明義務

選択制DCを実施する場合、事業主には従業員への正確な説明が求められます。給与を掛金に振り替えることで社会保険料が軽くなる一方、将来の社会保険・雇用保険の給付額にも影響しうる点を含めて説明する必要があると、厚生労働省の法令解釈通知に明記されています。メリットだけでなく給付減の可能性も伝え、従業員が納得して選べる状態をつくることが、制度運営上の前提になります。

出典・参考資料(1件)

まとめ

企業型DCは、会社が掛金を拠出し従業員が自ら運用する退職金制度で、拠出時・運用時・受取時の税制優遇や、経営者・役員も加入できる柔軟さが魅力です。選択制DCを使えば、人件費を増やさずに導入することもできます。一方で、原則60歳まで引き出せないことや、運用リスクを加入者が負うこと、選択制では将来の給付が減りうることなど、あらかじめ理解しておくべき点もあります。

制度選びでは、まず中退共・DB・iDeCoとの違いを踏まえて企業型DCが自社に合うかを見極め、そのうえで、提供主体の系統や5つの比較軸を手がかりに、自社に合う導入支援サービス(運営管理機関)を選ぶ、という順番が有効です。手数料の水準だけでなく、投資教育やサポートの手厚さ、中小企業での導入実績まで含めて比べることが、制度を長く続けるうえで大切になります。

自社に合う制度と委託先を見極めるために、まずは気になるサービスの資料を取り寄せて、条件を具体的に比べてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 企業型DC(企業型確定拠出年金)とは何ですか?

A. 企業型DC(企業型確定拠出年金)とは、会社が毎月の掛金を拠出し、従業員がその掛金を自分で運用して老後の資産を積み立てる企業年金制度です。運用の成果がそのまま将来の給付額になる点が、あらかじめ受取額が決まっている退職一時金や確定給付企業年金(DB)と異なります。制度は確定拠出年金法に基づき、掛金の拠出時・運用時・受取時にそれぞれ税制優遇が用意されています。

Q. 企業型DCは経営者や役員も加入できますか?

A. 企業型DCは、厚生年金被保険者であれば経営者や役員も加入できます。従業員に加入対象が限られる中小企業退職金共済(中退共)と違い、経営者自身の退職金を税制優遇を使って準備できる点が企業型DCの特長です。一人社長や少人数の会社でも、加入者1名から導入できるサービスを使えば始められます。

Q. 企業型DCと中退共(中小企業退職金共済)は、どちらが自社に向いていますか?

A. 企業型DCと中退共は、運用や税制優遇を重視するなら企業型DC、給付額を確定させる手軽さを重視するなら中退共が向きます。中退共は退職金額があらかじめ決まっていて運用リスクを負わない手軽さがある一方、加入できるのは従業員に限られ、経営者や役員は対象外です。

企業型DCは経営者・役員も加入でき、掛金の運用益が非課税で伸ばせる反面、運用リスクは加入者が負い投資教育の体制も必要になります。「経営者自身の退職金も準備したい」「運用益の非課税メリットを活かしたい」なら企業型DC、「運用に関わらず給付額を確定させたい」なら中退共が選択の目安です。

出典・参考資料(1件)

Q. 選択制DCで社会保険料が減ると、従業員にデメリットはありますか?

A. 選択制DCで社会保険料が減ることには、将来の老齢厚生年金や、傷病手当金・出産手当金・雇用保険の給付などが本来より少なくなる可能性があるというデメリットがあります。掛金として拠出した分は標準報酬月額から外れるため社会保険料の負担は軽くなりますが、その標準報酬月額を基礎に計算される給付も下がりうるためです。

制度上も、選択制の仕組みを実施する事業主には、給付への影響を含めて従業員へ正確に説明することが求められています。メリットだけで導入せず、両面を説明し従業員が納得して選べる状態をつくることが円滑な運営の前提になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 企業型DCの資産は60歳まで引き出せないのですか?

A. 企業型DCの資産は、原則として60歳になるまで引き出せません。確定拠出年金法では給付が老齢・障害・死亡の3種類に限られ、老齢給付金は原則60歳以降でなければ受け取れないと定められています。

老後資産の形成に的を絞った制度のため、急な資金需要があっても途中で現金化できない点は、導入前に従業員へ説明しておくべき制約です。転職した場合は、積み立てた資産を転職先の企業型DCやiDeCoへ持ち運んで運用を続けられます。

出典・参考資料(1件)

Q. 企業型DCの掛金の上限額と、導入・運営の手数料相場はどのくらいですか?

A. 企業型DCの事業主掛金は、他の企業年金を併用しない場合で月額55,000円が上限で、下限は制度上定められていません。DBなどを併用する場合は55,000円から他制度掛金相当額を差し引いた額が上限になります。

手数料は、導入時に一度かかる初期費用(導入一時金)と、運営中に継続してかかる運営管理手数料・口座管理手数料に分かれ、中小企業向けの低コストなプランで事業所あたり月額数千円〜1万円台、加入者一人あたり月数百円程度が一つの目安です。大手金融機関の総合型は個別見積もりの場合が多いため、複数社から見積もりを取って比べるのが確実です。

出典・参考資料(1件)

Q. 企業型DCの導入には、どのくらいの期間と事務負担がかかりますか?

A. 企業型DCの導入は、規約の作成や当局への承認手続きが必要なため、一般に数か月程度の準備期間を見込みます。掛金設計や運用商品の選定、従業員への説明・投資教育といった準備工程があり、導入して終わりではなく運営中も加入者管理や継続的な投資教育の体制が求められます。

社内に年金や労務の専門人材がいない中小企業では、制度設計から事務までを伴走してくれる専門コンサル系の導入支援サービスを使うと、事務負担を抑えて始めやすくなります。

Q. 既存の退職一時金や中退共から、企業型DCへ移行できますか?

A. 企業型DCへの移行は、既存の退職一時金制度からの移行が可能で、中退共からも一定の要件を満たせば資産を移換できます。退職一時金の一部または全部を企業型DCへ移す設計や、退職一時金・中退共と企業型DCを併用する設計も選べます。

ただし移行のスキームや必要な手続きは、既存制度の内容や就業規則の変更を含めて個別に検討する必要があります。自社の現行制度を前提にどう移行・併用できるかは、導入支援サービス(運営管理機関)に相談して設計するのが確実です。

企業型DCの料金・手数料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、企業型DCの導入支援サービスの最新資料をまとめて入手できます。気になるサービスの料金・手数料や対応範囲を比較し、自社に合う委託先を効率的に見つけるための材料としてご活用ください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修者は記事の内容について監修しています。

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