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データレスクライアントとは?おすすめの11製品を徹底比較|VDIとの違いと選び方

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PCの紛失や盗難、テレワーク端末からの情報漏えいに不安を感じていませんか。働く場所が社内外に広がるなかで、端末にデータが残る限り、紛失・盗難・サイバー攻撃のたびに情報が外部へ流出するリスクがつきまといます。

対策としてVDI(デスクトップ仮想化)を検討したものの、コストやサーバー負荷、オフラインで使えない不便さから導入を見送った企業も少なくありません。

こうした課題への現実的な解決策として広がっているのが、PCのローカルにデータを残さない「データレスクライアント」です。VDIに頼らず、いま使っているPCを活かしながら情報漏えいを防ぐには、どのような仕組みの製品を、どの観点で選べばよいのでしょうか。

本記事では、データレスクライアント11製品を方式別に比較・解説します。仕組みやVDI・シンクライアントとの違いに加え、データの守り方が異なる3つの方式の特徴と、オフライン利用・保存先・既存PC活用といった選定の観点を整理しました。情報システム・セキュリティ担当者が、自社に合う方式と製品を判断するための材料としてご活用ください。

また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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データレスクライアントとは?

データレスクライアントとは、PCのローカルドライブに業務データを残さず、処理だけを端末側で行う仕組みのことです。作成・編集したデータは専用のサーバーやクラウドストレージに保存されるか、シャットダウン時に消去されるため、PCを紛失・盗難されても端末から情報が漏えいしません。OSやアプリケーションは手元のPCのものを使うため、画面をまるごとサーバーから転送するVDIに比べて軽快に動作する点も特徴です。

背景には、テレワークやPCの社外持ち出しの常態化があります。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証の国際規格ISO/IEC 27001が2022年に改訂され、テレワークやクラウド利用に対応する管理策が追加されたことも、端末レベルの情報漏えい対策を後押ししています。コストやサーバー負荷の大きいVDIからの乗り換え先として、データレスクライアントを選ぶ動きが広がっています。

一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)には「データレスクライアント研究会」が設けられており、複数のベンダーが参加しています。供給側でも概念の標準化が進みつつあり、エンドポイントの情報漏えい対策の一分野として定着し始めている状況です。

データレスクライアントの仕組み

データレスクライアントは、PCに専用のソフトウェアをインストールして使います。ユーザーが作成・編集したデータはローカルディスクにそのまま保存されず、クラウドや社内サーバーへ自動的に退避・同期されるか、暗号化・分散によって単体では読めない状態にされます。アプリケーションの終了時やシャットダウン時にローカルのキャッシュが削除されるため、端末そのものにはデータが残りません。

データの守り方は製品によって異なり、大きく「クラウドやサーバーへ退避・同期する方式」「端末内で無意味化・隔離する方式」「再起動でデータを消去する方式」の3つに分かれます。それぞれオフライン利用の可否や保存先の考え方が異なるため、自社の運用に合う方式を見極めることが選定の出発点となります。各方式の詳細は後述の「データレスクライアントの方式(タイプ)と特徴」で解説します。

データレスクライアントとVDI・シンクライアントの違い

データレスクライアントは、情報漏えい対策の手段としてVDI(デスクトップ仮想化)やシンクライアントと比較されることが多い仕組みです。いずれも「端末にデータを残さない」という目的は共通しますが、処理を行う場所とデータの扱い方が異なります。

VDIはサーバー上に仮想デスクトップを構築し、その画面を端末へ転送する方式です。処理がすべてサーバー側のため投資や運用負荷が大きく、通信が不安定だと操作が遅延しやすく、オフラインでは使えません。一方データレスクライアントは処理を手元のPCで行い、データだけを外部に保存するため、サーバー負荷が小さく、オフライン作業に対応する製品もあります。主な違いは以下のとおりです。

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処理を行う場所データの保存先オフライン利用サーバー負荷・コスト既存PCの活用
VDI(デスクトップ仮想化)サーバー上の仮想環境サーバー原則不可大きい(専用基盤が必要)専用端末・基盤が前提になりやすい
シンクライアント主にサーバー側サーバー原則不可中〜大専用端末が前提になりやすい
データレスクライアント手元のPC(ローカル)クラウド・サーバーへ退避、または端末内で無意味化・消去製品により対応可能小さい(既存PCを活用)いま使っているPCにソフトを導入

※上記は各方式の一般的な傾向です。実際の対応範囲は製品によって異なるため、各社の情報をご確認ください。

データレスクライアントを導入するメリット

ここからは、データレスクライアントを導入することで得られる主なメリットを整理します。VDIとの比較で語られがちですが、ここではデータレスクライアント単体の利点に絞って解説します。

紛失・盗難時の情報漏えいを防げる

最大のメリットは、端末にデータが残らないことによる情報漏えいリスクの低減です。PCを紛失・盗難された場合や、マルウェア感染で端末を遠隔操作された場合でも、ローカルに業務データが存在しなければ、そこから機密情報が流出する事態を防げます。テレワークやPCの社外持ち出しが前提となった環境で、端末単位のセキュリティを底上げできる点が利点です。

既存PCを活かして低コストで導入できる

多くの製品が、いま使っているWindows PCにソフトウェアをインストールするだけで導入できます。VDIのように専用のサーバー基盤を新たに構築する必要がないため、初期投資や運用負荷を抑えやすい点が特徴です。業務フローを大きく変えずに、段階的に対象端末を広げられる製品もあります。

社内・社外を問わず同じ環境で働ける

処理を手元のPCで行うため、ネットワーク速度に左右されにくく、オフィスでも在宅でも安定した操作感で業務を進められます。オフライン作業に対応する製品を選べば、移動中や通信環境の弱い場所でも作業を継続でき、業務継続計画(BCP)の観点でも有効です。

データレスクライアント導入・運用の注意点(デメリット)

メリットの一方で、データレスクライアントには方式に共通する運用上の注意点があります。導入後に「想定と違った」とならないよう、事前に確認しておきたいポイントを解説します。

ネットワーク環境に依存する場合がある

クラウドやサーバーへデータを退避・同期する方式では、データの保存や読み込みのたびに通信が発生します。通信環境が不安定な場所では業務に支障が出ることがあるため、オフライン作業が必要な業務があるかを事前に洗い出し、オフライン対応の有無を製品選定の条件に含めることが重要です。

OS・ソフトウェアの更新管理は自社で行う

処理は各PCのOS・アプリケーションで行うため、OSのアップデートやソフトウェアのバージョン管理は各端末ごとに自社で対応する必要があります。VDIのようにサーバー側で環境を一元管理する方式とは異なる点であり、端末台数が多い場合は管理の仕組みを併せて検討することが望まれます。

運用ルールの整備と周知が前提になる

データレスクライアントは「保護対象の領域外に保存されたデータは守られない」仕組みです。どの領域が保護され、どこに保存すれば安全かを利用者が理解していないと、想定外の場所にデータが残るおそれがあります。導入時に保存先のルールを整備し、従業員へ周知することが安全な運用の前提となります。

データレスクライアントの方式(タイプ)と特徴

データレスクライアントは、データの守り方によって大きく3つの方式に分かれます。どの方式を選ぶかで、オフライン利用の可否・保存先・コストといった運用の前提が変わるため、自社に合うタイプを把握しておくことが選定の第一歩です。まずは3方式の特徴を一覧で整理します。

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特徴該当する主なサービス詳細
クラウド・サーバーに預けて守るタイプ作業データをクラウドやファイルサーバーへ自動退避・同期し、ローカルに残さない。保存先(クラウドかオンプレか)やオフライン対応が選定の鍵Shadow Desktop、Flex Work Place Passage Drive、NEC Cloud File Syncなど比較表を見る
端末内で無意味化・隔離して守るタイプ秘密分散やセキュアコンテナで、ローカルのデータを単体では読めない状態にする/隔離領域に閉じ込める。オフライン業務と両立しやすいZENMU Virtual Drive、CACHATTO SecureContainer、TrueOfficeなど比較表を見る
再起動でデータを消して守るタイプシャットダウン・再起動で利用中のデータを消去し初期状態へ復元する。共有PCや持ち出しPC、低コスト導入に向くHD革命/WinProtector、リカバリー王Z比較表を見る

クラウド・サーバーにデータを預けて守るタイプ

作業データをクラウドストレージや社内ファイルサーバーへ自動的に退避・同期し、ローカルには残さない方式です。データの実体が外部にあるため、PCが手元になくてもデータを保全でき、バックアップや世代管理と組み合わせやすい点が強みです。

一方で保存や読み込みに通信を伴うため、オフライン業務の有無や、保存先をクラウドにするかオンプレミスにするかが選定の分かれ目となります。

退避先のデータをランサムウェアや誤操作・災害からどう守るかまで考えたい場合は、クラウドバックアップの仕組みや選び方を解説した以下の記事もあわせてご覧ください。

端末内でデータを無意味化・隔離して守るタイプ

秘密分散技術でデータを単体では意味をなさない状態に分割したり、暗号化された隔離領域(セキュアコンテナ)にデータを閉じ込めたりする方式です。

データの一部または暗号化された実体が端末側に残るため、通信が常時必要な退避型に比べてオフライン業務と両立しやすい傾向があります。機密性を重視し、社外でも安定して作業したい場合に向きます。

再起動でデータを消して守るタイプ

シャットダウンや再起動のたびに、利用中に書き込まれたデータを消去し、あらかじめ設定した初期状態へ復元する方式です。環境復元ソフトをインストールするだけで導入でき、買い切り型が多く低コストで始めやすい点が特徴です。

ただしデータは退避されず消去されるため、保存が必要なデータは保護対象外の領域や外部へ明示的に逃がす運用が前提です。共有PCや一時利用の持ち出しPCに適しています。

データレスクライアントの選び方(3つの確認ポイント)

ここからは、自社に合うデータレスクライアントを選ぶための確認ポイントを3つの観点で整理します。製品の方式によって対応が分かれる項目のため、自社の業務要件と照らし合わせながら確認することが重要です。

オフラインで使う必要があるか

外回りや出張、通信環境の弱い拠点での作業が多い場合は、オフライン利用への対応が重要な選定基準になります。注意したいのは、オフライン可否が方式だけでは決まらない点です。

クラウド・サーバー退避型でもローカルのキャッシュ領域で作業できる製品は対応し、常時同期前提の製品は弱くなります。自社のオフライン業務を洗い出したうえで、製品ごとに対応可否を確認してください。

保存先を制御できるか

データレスクライアントは「保護される領域」が製品ごとに異なります。デスクトップや特定フォルダだけを対象とする製品もあれば、AppDataやキャッシュ、レジストリまで含めて広くカバーする製品もあります。

保護範囲が狭いと、利用者が想定外の場所に保存したデータが端末に残るおそれがあるため、どの領域を制御でき、ローカルへの書き出しをどこまで禁止できるかを確認することが望まれます。

保存先はクラウドかオンプレミスか

退避・同期型を選ぶ場合は、データの保存先がクラウドか社内オンプレミスかを確認します。クラウド保存は基盤の構築・運用を任せられ導入が手軽な一方、社内規程やセキュリティポリシーで社外へのデータ保管が制限される場合はオンプレミス対応の製品が必要です。

自社が利用しているクラウドストレージ(OneDriveなど)との連携可否も、運用のしやすさを左右します。

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【比較表】データレスクライアント11製品の料金・機能比較

ここでは、主要なデータレスクライアント11製品を方式別に比較します。方式・初期費用・月額費用・オフライン利用・保存先・セキュリティ認証を横並びで整理しました。

料金は、公開されている製品は最小構成の目安を、個別見積もりの製品は「要お問い合わせ」と記載しています。自社が重視する方式の優先度を踏まえて比較してください。

クラウド・サーバーに預けて守るタイプの比較

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サービス名Shadow DesktopFlex Work Place Passage DriveFlex Work Place PassageNEC Cloud File SyncZero Drive
方式クラウド退避・同期型
(既存PCインストール)
OneDrive同期型
(既存PCインストール)
ローカル書込制御型
(ファイルサーバー連携・オンプレミス)
クラウド同期型
(既存PCインストール)
PC内保存禁止+
データセンター自動退避(VDI代替)
初期費用不要
(詳細は要お問い合わせ)
公式に明示記載なしベース 374,000円+12,000円/ユーザー
(税抜、構築費別途)
要お問い合わせ要お問い合わせ
月額費用要お問い合わせ
(Standard/Premium、5ライセンス〜)
500円/ユーザー・月
(税抜、本体)
レンタル 780円/ユーザー・月
(税抜、保守込み)
1,500円〜/ユーザー・月
(税込、クラウド利用料込み)
要お問い合わせ
オフライン利用(キャッシュに読み書き)要お問い合わせ(PassagePlate/RAMディスク)要お問い合わせ要お問い合わせ
保存先Amazon S3/Azure/Microsoft 365 など S3準拠クラウド+オンプレ共有フォルダーOneDrive for Business のみ社内ファイルサーバー
(オンプレミス)
NEC Cloud IaaS
(国産クラウド)
データセンター
(構成詳細は要お問い合わせ)
セキュリティ認証PSQ-Lite/DMP取得要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ
詳細情報ミーティングを予約する公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

端末内で無意味化・隔離して守るタイプの比較

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サービス名ZENMU Virtual DriveCACHATTO SecureContainerTrueOfficeSoliton SecureWorkspace
方式秘密分散による無意味化
(PC内とクラウド/外部に分散保管)
端末内に暗号化した隔離領域を生成
(サインアウト時にデータ削除)
クラウド強制集約+ローカル無意味化
(ハイブリッド型)
端末内に隔離領域を生成しローカル実行
(端末内隔離/仮想化)
初期費用要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ
月額費用1,800円/ユーザー/月(ZEE、税抜)
※ZLE は500円/ライセンス/月
基本利用料120,000円/年+
ユーザーライセンス96,000円/10ユーザー/年(税別)
要お問い合わせ月額1,000円/ユーザー〜
※年額13,200円/ユーザー表記も併存
オフライン利用
保存先PC内とクラウド/外部ストレージに分散端末内の隔離領域
(クラウドストレージ同期可)
クラウドストレージが主体
(ローカルは一時キャッシュ)
端末内の隔離領域
(ログオフ時に消去)
セキュリティ認証ISO/IEC 27001:2022
(本体保有)
ISO/IEC 27001:2022
ISO/IEC 27017:2015(本体保有)
要お問い合わせ要お問い合わせ
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

再起動でデータを消して守るタイプの比較

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サービス名HD革命/WinProtectorリカバリー王Z
方式再起動リセット型
(インストール型・環境復元)
再起動リセット型
(インストール型・環境復元)
初期費用買い切り(Standard/Plusオンプレ)
Plusクラウドは環境構築費120,000円
買い切り
月額費用買い切り
Standard 14,400円/本〜(1〜9本)
買い切り
標準パッケージ60,500円(税込)〜
オフライン利用
保存先退避せず消去
(再起動・シャットダウンで一時ファイルごと消去)
退避せず消去
(シャットダウン・再起動で端末内データを自動クリア)
セキュリティ認証要お問い合わせ要お問い合わせ
詳細情報公式サイト公式サイト

※上記は2026年6月時点の公開情報をもとにした一般的な傾向です。料金や機能の詳細は各社の最新情報をご確認ください。

データレスクライアントおすすめ11製品(サービス個別紹介)

ここからは、11製品を方式別に個別紹介します。各製品の仕組み・料金・対応範囲を、自社の運用要件と照らし合わせながら確認してください。

クラウド・サーバーにデータを預けて守るタイプ

クラウドや社内サーバーへデータを退避・同期し、端末にはデータを残さない製品群です。保存先がOneDriveに限られるか、S3準拠の各種クラウドや国産クラウド・社内サーバーから選べるかで使い勝手が分かれます。自社のクラウド方針と照らして確認してください。

1. Shadow Desktop(アップデータ株式会社)

Shadow Desktopの製品サイト

Shadow Desktopは、アップデータ株式会社が提供する仮想ドライブ方式のデータレスクライアントです。PCに保存したファイルをクラウドストレージへ自動アップロードしてローカルから削除し、ファイルアイコンは従来どおり表示したまま、ダブルクリックで開く操作感を保ちます。

保存先はAmazon S3やMicrosoft 365などS3準拠のクラウドに加え、オンプレミスの共有フォルダーも選べます。ローカルキャッシュに読み書きする仕組みのため、新幹線や飛行機内などオフライン環境でも作業を継続でき、シャットダウン時にキャッシュは削除されます。キャッシュはAES 256bitで暗号化されます。

料金は公式が初期費用不要と訴求しており、月額はStandard・Premiumの2プランで要お問い合わせです。最小5ライセンスから契約でき、最大30日間の無料トライアルが用意されています。管理コンソール「Shadow Desktop Manager」は無償で利用できます。

2. Flex Work Place Passage Drive(横河レンタ・リース株式会社)

Flex Work Place Passage Driveの製品サイト

Flex Work Place Passage Driveは、横河レンタ・リース株式会社が提供するデータレスPCソリューションのクラウド版です。ローカルディスクへの書き込みを禁止・不可視化し、ユーザーデータをMicrosoft OneDrive for Businessへリダイレクト・集約することで、PC内にデータを残しません。

既存のPCにクライアントアプリをインストールして使う方式で、PCのリプレースやAD連携・VPN設定なしで導入できるとしています。対応OSはWindows 10・11(Pro/Enterprise)で、保存先はOneDrive for Businessに限られ、別途Microsoft 365の契約が必要です。

本体ライセンスの月額費用は1ユーザーあたり500円(税抜)で、保守サポートを含むレンタルライセンスとして1ヶ月単位で利用できます。社内・社外のネットワーク接続状況に応じて印刷や外部メディアへの書き出しを制御するエンドポイントDLPが、オプションとして用意されています。

3. Flex Work Place Passage(横河レンタ・リース株式会社)

Flex Work Place Passageの製品サイト

Flex Work Place Passageは、横河レンタ・リース株式会社が提供するデータレスPCソリューションのオンプレミス版です。PCのローカルドライブを非表示化・書き込み制御し、ユーザーデータの読み書きを社内のファイルサーバーへリダイレクトすることで、端末にデータを残さない仕組みを実現します。

クラウド版のPassage Driveと異なり、データをOneDriveではなく社内ファイルサーバーへ集約する構成のため、社外へのデータ保管を制限したい企業に向きます。RAMディスクを使う「PassagePlate」機能により、ネットワーク非接続時も一部業務を継続でき、一時保存領域のデータはログオフ・電源OFF時に消去されます。

料金はパーマネントライセンスがベース374,000円(税抜)にユーザーあたり12,000円(税抜)を加えた構成で、初年度は保守サポートの購入が必須です。月額で使うレンタルライセンスは保守込みで1ユーザーあたり780円(税抜)です。クライアントはWindows 10・11、サーバーはWindows Server 2016〜2025に対応します。

4. NEC Cloud File Sync(日本電気株式会社)

NEC Cloud File Syncの製品サイト

NEC Cloud File Syncは、日本電気株式会社が提供するデータレスクライアントサービスです。クライアントPCに専用ソフトをインストールし、作成したファイルを暗号化して国産クラウド基盤「NEC Cloud IaaS」へリアルタイムに自動同期・バックアップします。PCのシャットダウン時にローカルのキャッシュを削除し、端末にデータを残しません。

同期先のNEC Cloud IaaSは国内(神奈川)で運用管理されており、データを国内で保管したい企業に向く構成です。標準で2世代のバックアップを保持し、オプション(月額330円・税込)で最大99世代・最大1TBまで拡張でき、ランサムウェア感染時の復旧にも備えられます。

料金はNEC Cloud File Sync Standard(920円)にクラウドストレージ100GB(580円)を加えた、1ユーザーあたり月額1,500円(税込)からです。盗難・紛失時に管理者が遠隔でデータを消去できるワイプオプション(月額330円・税込)も用意されています。対応OSはWindows 8.1・10・11です。

5. Zero Drive(ハミングヘッズ株式会社)

Zero Driveの製品サイト

Zero Driveは、ハミングヘッズ株式会社が提供するPCのデータレス化ソリューションです。OSとアプリケーションは各PC上で通常どおり動かしながら、PC内部への業務データ保存を禁止し、Windows標準の転送機能でデータをデータセンターへ自動保存します。

AIの監視によってローカルドライブへの業務データ保存を遮断する方式を採り、人によるルール遵守に依存せずシステム側で保存を制御すると説明しています。

九州電力株式会社との共同で取得した特許(特許番号6310125号)に基づく技術です。PC内にデータを残さないため、端末の盗難・紛失に加え、故障・災害時のデータ消失リスクも抑えられます。

VDIのようにサーバーリソースを分割せず物理PCのリソースを直接使うため、リモートワーク時のパフォーマンス低下が生じにくい設計です。新規のサーバー・ストレージを調達せず、既存PCへのインストールで導入できるとしています。料金は公開されておらず、要お問い合わせです。

端末内でデータを無意味化・隔離して守るタイプ

秘密分散やセキュアコンテナで、ローカルのデータを単体では読めない状態にする製品群です。機密性とオフライン業務の両立を重視する場合に確認したい製品です。

6. ZENMU Virtual Drive(株式会社ZenmuTech)

ZENMU Virtual Driveの公式サイト

ZENMU Virtual Driveは、株式会社ZenmuTechが提供する秘密分散技術ベースのデータレスクライアントです。秘密分散はデータを複数の断片に分割し単体では復元できなくする技術で、独自の「ZENMU-AONT」でPC内の仮想ドライブのデータを無意味化します。

PC内とクラウドの分散片が両方揃わなければ元データは復元できず、サーバー構築不要で既存PCへのインストールだけで導入できます。

分散片をUSBメモリーやスマートフォン、Windows共有フォルダーに同期しておくことで、ネットワーク非接続の環境でもデータを利用できるオフラインモードに対応します。盗難・紛失時はクラウド側の分散片へのアクセスを停止でき、PCには無意味化された分散片しか残りません。

料金は、フル機能のEnterprise Edition(ZEE)が1ユーザーあたり月額1,800円(税抜・年間契約・5ライセンス以上)、機能を絞ったLimited Edition(ZLE)が1ライセンスあたり月額500円(税抜)です。対応OSはWindows 10(20H2以降)とWindows 11で、初期費用は要問い合わせとなります。

7. CACHATTO SecureContainer(e-Janネットワークス株式会社)

CACHATTO SecureContainerの公式サイト

e-Janネットワークス株式会社が提供するCACHATTO SecureContainerは、PC上に暗号化された隔離領域(セキュアコンテナ領域)を生成し、その中だけで業務を行わせるデータレスクライアントです。

サインアウトやシャットダウンのタイミングで隔離領域内のデータが削除されるため、端末本体にはデータが残りません。手元のPCのリソースで処理するため、オフラインでの操作にも対応します。

独自VPN「CACHATTO Private Connect」を組み合わせることで、サーバーを外部に公開しないままクラウドやオンプレミスへセキュアにアクセスできます。

OneDrive・Box Drive・Googleドライブとの同期に対応し、支給PCを専用機にするAD版と、標準のWindows環境と切り替えて使うSwitch版の2つのバリエーションから選べます。

料金は、基本利用料が年額120,000円、ユーザーライセンスが10ユーザーあたり年額96,000円(いずれも税別)です。初期費用は要問い合わせで、VDIやDaaSと比べて運用コストを抑えられる点を訴求しています。

8. TrueOffice(Eugrid株式会社)

TrueOfficeの公式サイト

TrueOfficeは、Eugrid株式会社が「データ・ゼロトラスト」をコンセプトに提供するデータレスクライアントです。ユーザーデータを専用領域に強制集約してクラウドへ同期し、ローカルからは無意味化・削除する仕組みで、端末内の隔離とクラウド集約を組み合わせたハイブリッド型に位置づけられます。

OSやアプリは手元のPCで通常どおり動かしつつ、ユーザーデータをローカルに残しません。

各アプリが生成するキャッシュやAppData、レジストリを含む広範なユーザーデータを集約・無意味化の対象とし、デスクトップやドキュメントを自動的にクラウドストレージへ転送保存します。対応クラウドストレージはOneDrive・Box・Google Drive・Dropbox等で、ワンタイムパスワード認証によりオフラインでの利用も想定した設計です。

提供形態は既存PCへのソフトウェアインストール型で、専用ハードウェアは不要です。料金は要問い合わせで、導入にあたっては事前アセスメントから段階展開までを含む6フェーズの導入プロセスを専任のコンサルティングで支援します。

9. Soliton SecureWorkspace(株式会社ソリトンシステムズ)

Soliton SecureWorkspaceの公式サイト

株式会社ソリトンシステムズが提供するSoliton SecureWorkspaceは、Windows PC上に隔離領域を生成し、その中で業務アプリケーションを実行することで既存PCをデータレス化するソフトウェアです。

隔離領域内で作成・編集したファイルはその領域内に保存され、ログオフ時に読み書きしたデータが自動で消去されます。アプリはPC上でローカルに動作するため、常時通信を必要としません。

隔離領域で動くアプリケーションの出入り口をカーネルレベルで監視し、クリップボードや印刷、ネットワーク接続を制御します。アプリ間のデータ受け渡し(COM経由呼び出し等)の監視には特許技術(特許第6104447号)を取得しており、保護領域からローカルへのデータ流出経路を監視・制御します。Officeのオフライン編集やWeb会議にも対応します。

対応OSはWindows 11(on ARMを除く)で、隔離領域を動かすアプリケーションと、多要素認証やアクセス制御を担う専用ゲートウェイで構成されます。料金はユーザーライセンスが年額13,200円/ユーザー、クラウド型が月額1,000円/ユーザーからで、初期費用は要問い合わせとなります。

再起動でデータを消して守るタイプ

環境復元によって、再起動・シャットダウン時に利用中のデータを消去する製品群です。共有PCや持ち出しPCを低コストで保護したい場合に向きます。

10. HD革命/WinProtector(イーディーコントライブ株式会社)

HD革命/WinProtectorの公式サイト

HD革命/WinProtectorは、イーディーコントライブ株式会社が販売する環境復元ソフトです。使用中にドライブへ書き込まれるはずのデータを物理メモリーや別ドライブ上の一時領域へ退避し、再起動・シャットダウン時にその一時領域ごと消去することで、PCを使用前の状態に戻します。

既存PCにインストールするだけで端末をデータレス化でき、共有PCやテレワーク端末での利用が広く行われています。

クラウドへデータを退避する方式と異なり、保護対象のデータは再起動とともに消去されます。継続して残したいデータは、保護対象から除外するか、指定場所へ自動コピーするCopie機能で逃がす運用が前提です。

保護範囲はドライブ単位のセクター方式と、個別のファイル・フォルダ単位のファイル方式から選べ、任意のフォルダ・ファイルを保護対象から除外できます(Plusオンプレミス版で確認)。

料金は、単体インストール型のVer.11 Standardと管理コンソールで複数台を一元管理するPlusオンプレミス版が買い切り(+年間保守)、社外端末の集中管理に対応するPlusクラウド版がサブスクリプションです。Ver.11 Standardは1〜9ライセンスの場合、ライセンスと初年度保守を合わせて14,400円/本となります。

11. リカバリー王Z(ゼッタリンクス株式会社)

リカバリー王Zの公式サイト

ゼッタリンクス株式会社が提供する国産の環境復元ソフトがリカバリー王Zです。利用中のPCにインストールし、シャットダウンや再起動を行うだけで、あらかじめ設定した復元ポイントの状態へ自動的に戻します。

再起動時に端末内の変更データが自動でクリアされるため、専用ハードを使わずに既存PCをデータレス端末化でき、学校のPC教室や企業の共有PCなど不特定多数が使う端末での運用が想定されています。

変更部分のみを戻す差分復元方式を採用し、通常の再起動と同程度の1〜2分で環境を復元します。保護はパーティション単位とファイル・フォルダ単位から指定でき、単一ハードディスク上で最大8つのパーティションを同時に保護できます。

修復対象外のドライブを指定する除外設定もあり、復元したい領域とデータを保存し続けたい領域を分けて運用することが可能です。

提供形態は買い切りのパッケージ販売で、保守サービスを伴います。標準パッケージは1マネージャ+5クライアント構成・初年度保守サービス込みで60,500円(税込)からとなり、追加ライセンスは1ライセンス単位で購入できます。ウイルス対策ソフトとの併用に対応し、復元運用下でも定義ファイルを自動更新できます。

まとめ

データレスクライアントは、PCのローカルにデータを残さないことで、紛失・盗難・テレワーク時の情報漏えいを防ぐ仕組みです。VDIに比べてサーバー負荷が小さく、既存PCを活かして低コストで導入できるため、VDIの代替として導入する企業が増えています。

製品はデータの守り方によって3つの方式に分かれます。オフライン業務が多く保存先を柔軟に選びたいならクラウド・サーバー退避型、機密性とオフライン作業を両立したいなら端末内で無意味化・隔離する型、共有PCや持ち出しPCを低コストで保護したいなら再起動でデータを消す型が選択肢になります。

自社のオフライン業務の有無・保存先の方針・予算を整理することが、方式選定の出発点です。

各製品の料金や機能、対応範囲は比較表と診断ツールで確認できます。気になる製品が見つかったら、各社の情報や資料を確認し、自社の運用に合うかを具体的に比較検討してください。

よくある質問(FAQ)

Q. データレスクライアントとは何ですか?

A. データレスクライアントとは、処理は手元のPCで行いながら、業務データを端末内に残さない仕組み(およびそれを実現するソフトウェア)のことです。

PCの紛失・盗難や持ち出しによる情報漏えいを防ぐことを目的とし、データを端末内で無意味化・隔離する方式、再起動で消去する方式、クラウドやサーバーへ退避・同期する方式などがあります。

処理もデータもサーバー側に集約するシンクライアントや、専用のサーバー基盤を必要とするVDIと異なり、データレスクライアントはいま使っているWindows PCにソフトウェアを導入する形で利用できる製品が多い点が特徴です。

Q. データレスクライアントとシンクライアントの違いは何ですか?

A. データレスクライアントとシンクライアントの違いは、処理を行う場所にあります。

シンクライアントは処理もデータもサーバー側に集約するのに対し、データレスクライアントは処理を手元のPCで行い、データだけを端末に残さない仕組みです。このためデータレスクライアントはサーバー基盤への投資が小さく、いま使っているPCを活かして導入しやすい点が特徴です。

一方シンクライアントは端末側の管理が軽くなるため、用途に応じて使い分けるのが基本です。

Q. データレスクライアントはオフライン環境でも使えますか?

A. データレスクライアントがオフラインで使えるかは、製品の方式によって異なります

クラウドやサーバーへデータを退避・同期する方式は、保存や読み込みのたびに通信が発生するため、オフラインでは利用が制限される場合があります。一方、端末内でデータを無意味化・隔離する方式や、再起動でデータを消す方式は、オフラインでの作業と両立しやすい傾向があります。

移動中や通信環境の弱い場所での業務がある場合は、オフライン対応の有無を製品選定の条件に含めるとよいでしょう。

Q. データレスクライアントは、いま使っているPCにそのまま導入できますか?

A. データレスクライアントは、多くの製品が既存のWindows PCにソフトウェアをインストールする形で導入できます

VDIのように専用のサーバー基盤や端末を新たに用意する必要がないため、端末の入れ替えを伴わず段階的に対象を広げられる製品もあります。ただし対応OSのバージョンや動作要件は製品ごとに異なるため、自社の端末環境で利用できるかを事前に確認することが望まれます。

Q. データレスクライアントの導入費用の目安はどのくらいですか?

A. データレスクライアントの費用は、月額のサブスクリプション型と買い切りのパッケージ型に大きく分かれます

クラウド・サーバー退避型は1台あたりの月額課金が中心で、端末台数に応じて費用が変わります。再起動でデータを消す型には、初年度保守込みで数万円台から導入できる買い切りもあります。具体的な金額は利用台数や構成で変わるため、各製品の料金体系は比較表で確認してください。

Q. データレスクライアントの「再起動でデータを消すタイプ」と「クラウドに退避するタイプ」はどう使い分けますか?

A. 両者の使い分けは、作業データを後で使うかどうかが基準になります。

再起動でデータを消すタイプは利用中のデータを次回起動時に消去するため、共有PCや一時利用の持ち出し端末を低コストで保護する用途に向きます。クラウド・サーバーへ退避するタイプは作業データを外部に保存して継続利用できるため、個人が日常的に業務データを扱う端末に適しています。

データを残す必要があるかで判断するのが分かりやすい方法です。

Q. データレスクライアント導入時のデメリット・注意点は何ですか?

A. データレスクライアント導入時の主な注意点は、OS・ソフトウェアの更新管理が各端末で必要になることと、保護対象外の領域に保存したデータは守られないことの2点です。

処理を手元のPCで行うため、サーバー側で環境を一元管理するVDIと異なり、端末ごとの更新管理が前提になります。また、利用者が保護される領域を理解していないと想定外の場所にデータが残るおそれがあるため、保存先のルールを整備し従業員へ周知することが、安全な運用の前提になります。

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