Salesforceには顧客の携帯電話番号が入っているのに、SMSを送るときだけリストを書き出して別のツールに読み込ませている。送信した記録はSalesforceに残らず、誰にいつ何を送ったのかは担当者の手元にしかない。電話がつながらない顧客への連絡手段としてSMSを使い始めた組織ほど、この二重管理に手を取られています。
SalesforceからSMSを送る手段は、実は1つではありません。AppExchangeのアプリを入れる方法、APIでつないで業務フローに組み込む方法、そしてメール送信の仕組みだけで始める方法があり、必要な開発リソースも、できることも、費用のかかり方も違います。
本記事では、Salesforceとの連携を提供元が公式に示している11のサービスを比較します。3つの連携方式の違い、Salesforceの標準機能だけでどこまでできるのか、そして初期費用・月額・1通あたりの単価がいくらかかるのかを整理しました。自社の体制に合う方式とサービスを選ぶための材料としてご活用ください。
また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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本記事で紹介するサービスに共通する条件
本記事で取り上げるのは、Salesforceとの連携方法を提供元自身が公表している11のサービスです。Salesforce向けの専用アプリを提供している、連携の手順を公開している、対応するSalesforce製品を明示している、のいずれかに当てはまります。
APIを備えたSMS送信サービスであれば、技術的にはどれもSalesforceとつなぐことは可能です。ただし提供元が連携を打ち出していない構成では、動作の保証も、障害が起きたときにどちらへ問い合わせるかも、自社で引き受けることになります。この11社であれば、連携の可否と問い合わせ先が導入前にはっきりしています。
SMS送信サービスそのものを、Salesforce連携という条件を外して幅広く比べたい場合は、料金相場や到達率、用途別の選び方を扱った以下の記事が参考になります。
SalesforceからSMSを送る3つの方法
SalesforceからSMSを送るには、いずれかのSMS送信サービスと契約したうえで、Salesforceとつなぐ必要があります。つなぎ方は大きく3つに分かれ、どれを選ぶかで導入までの期間も、送信を自動化できる範囲も変わります。ここからは、それぞれの方法で何が必要になり、何ができるようになるのかを見ていきます。
AppExchangeのアプリを入れて送る
AppExchangeは、Salesforce向けに作られたアプリケーションが公開されている公式のマーケットプレイスです。SMS送信サービスの多くはここに専用アプリを出しており、インストールして接続情報を設定すれば、Salesforceの画面からそのままSMSを送れるようになります。
導入の流れは、AppExchangeからアプリをインストールし、SMS送信サービス側で発行したアカウント情報を登録し、送信元番号やテンプレートを設定する、という手順が基本です。プログラムを書く必要がないため、社内に開発リソースがなくても着手できます。
この方式では、リードや取引先責任者のレコードを開いて個別に送る、リストビューで複数選択して一括で送る、といった操作がSalesforceの標準的な使い勝手のまま行えます。
送信履歴もレコードに紐づいて残るため、誰にいつ何を送ったかを営業担当とサポート担当が同じ画面で確認できます。ただしアプリごとに対応するSalesforce製品やエディションが決まっているため、自社の契約内容で使えるかどうかは事前の確認が要ります。
APIでつないで業務フローに組み込む
SMS送信サービスが公開しているAPIを、Salesforceのフローや外部サービス連携から呼び出す方式です。「商談のステータスが特定の値に変わったら送る」「カスタムオブジェクトの日付項目の前日に送る」といった、自社の業務ルールに合わせた送信を組み立てられます。
自由度が高い一方で、実装と保守の体制が必要になります。API仕様に沿った呼び出しの作り込み、認証情報の管理、送信失敗時の再送やエラー通知の設計まで自社で持つことになるため、情報システム部門や開発委託先との調整を前提に検討することになります。
近年は、この方式の導入負荷を下げるため、開発なしで管理画面から設定するだけで同等の自動送信を組めるようにしたサービスも出てきました。レコードの登録やステータスの更新をきっかけに自動配信する、といった典型的なパターンをあらかじめ用意しておく作りで、API連携の柔軟性と導入の手軽さの中間に位置します。
メール送信の仕組みだけで送る
3つ目は、Salesforceに元から備わっているメール配信機能をそのまま使う方法です。携帯電話番号をメールアドレスの形式に変換した宛先へメールを送ると、SMS送信サービス側がそれを受け取ってSMSとして配信します。アプリのインストールも、APIの実装も必要ありません。
宛先の形式はサービスごとに決められており、たとえばCM.comのMailSMSでは「国番号+顧客の携帯電話番号@mail-sms.com」という形式で指定します。同社は差出人メールアドレスを登録するだけで使い始められるとしており、設定から配信まで約30秒としています。
始めるまでの速さと費用の低さが利点になる反面、できることは送信が中心です。送信履歴の管理や到達結果の確認、返信の受け取りといった機能を求める場合は、アプリ型やAPI型と比べて物足りなく感じる場面が出てきます。まずSMSの効果を確かめてから本格的な仕組みに移りたい、という段階に向く方式です。
3つの方法の違いを整理する
導入までの手間、できることの幅、必要な開発リソースの3点で、3つの方法を並べると次のようになります。
| 導入までの手間 | 必要な開発リソース | できることの幅 | 送信履歴のSalesforceへの記録 | 向いている企業 | 該当するサービス | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| AppExchangeのアプリ | アプリをインストールして接続情報を設定する。開発は不要 | 不要 | 個別・一括送信、テンプレート、送信履歴の表示、フロー連携など | レコードに紐づけて残せるものが多い | 開発リソースを割かずに、Salesforceの画面のまま運用したい企業 | 比較表を見る |
| API連携 | API仕様に沿った実装と検証が必要。要件次第で期間が延びる | 必要(実装と保守の体制)。設定だけで組めるサービスもある | 自社の業務ルールに合わせて自由に設計できる | 実装次第で自由に設計できる | 基幹システムとの連動や複雑な条件分岐など、独自の送信要件がある企業 | 比較表を見る |
| メール連携 | 宛先の形式を変えるだけ。差出人アドレスの登録で使い始められる | 不要 | 送信が中心。履歴管理や返信受信は限定的 | メール送信の記録として残る範囲にとどまる | 費用と手間を抑えて、まずSMSの効果を確かめたい企業 | 比較表を見る |
Salesforceの標準機能だけでSMSを送れるか
外部のサービスを検討する前に、契約済みのSalesforceだけでどこまでできるのかを確かめておくと、そもそも何を足す必要があるのかがはっきりします。ここでは、利用中の製品によって選べる方式が変わることと、標準機能を使う場合に公式が示している制限を確認します。
利用中のSalesforce製品で選べる方式が変わる
ひとくちにSalesforceといっても、SMSを組み込む場所は製品ごとに違います。営業支援のSales Cloud、カスタマーサポートのService Cloud、マーケティング施策を組み立てるMarketing Cloudで、それぞれ形が変わります。Sales CloudとService Cloudでは、リードや取引先責任者、ケースといったレコードを起点に送るのが基本の形です。
Marketing Cloudでは、Journey Builderで組んだシナリオの1ステップとしてSMS配信を差し込む形になります。
この違いは、選べるサービスにそのまま影響します。Sales Cloud向けのアプリを出していてもMarketing Cloudには対応していない、という組み合わせがあるためです。逆にMarketing Cloud向けの機能だけを提供しているサービスもあります。自社がどの製品を使っているかを先に確定させてから候補を絞ると、検討の手戻りが減ります。
エディションによる制約もあります。アプリによっては上位エディションのみを対応範囲としており、下位エディションでは利用できません。契約中のエディションは、Salesforceの設定画面から確認できます。
公式が示す制限
Marketing Cloud Engagement の Distributed Marketing でSMSを送る場合、Salesforceは公式ヘルプで設定手順と制限を公開しています。
手順としては、まずSMSメッセージアクティビティを使ったジャーニーを作成します。次にイベントデータエクステンションに smsValue と mobilePhone のフィールドが含まれていることを確認し、キャンペーン送信またはクイック送信のワークフローでジャーニーを有効化します。
制限として明記されているのは次の点です。宛先は既定でCRMの標準電話フィールドが使われ、電話番号には国コードを含める必要があります。
また、Distributed Marketing では送信済みSMSのエンゲージメントトラッキングを利用できません。メッセージ本文はGSM文字の使用を前提に最適化されており、GSM文字以外を含む場合は最大3メッセージまでに制限されます。ブロックアウト期間中はメッセージが送信されず、カスタムSMSを使う場合はAMPscriptへの対応が必要です。
デフォルトでは、CRM の標準電話フィールド [電話] にメッセージが送信されます。(中略)電話番号には、国コードを含める必要があります。
出典:SMS 送信の設定|Salesforce ヘルプ
日本の携帯電話番号は国内では先頭が0で始まる形式で登録されていることが多く、そのままでは国コードを含む形になりません。Salesforceに登録済みの電話番号をどう変換するかは、標準機能を使う場合も外部サービスを使う場合も、導入時に決めておく必要がある論点です。エンゲージメントトラッキングが使えない点も、配信後の効果測定を前提に設計している場合には影響します。
SalesforceとSMSを連携するとできること
SMSが業務連絡の手段として選ばれるのは、携帯電話番号さえ分かれば送れることと、メールに比べて相手の目に触れやすいことが理由です。メールアドレスを取得していない顧客にも届き、電話のように相手の時間を拘束しません。その特性を、Salesforceに蓄積された顧客データと組み合わせると何ができるのかを、実際の業務の動きに沿って見ていきます。
リードや取引先責任者から個別・一斉に送る
最も基本的な使い方が、レコードを開いてその場で送る個別送信と、条件で絞り込んだ相手にまとめて送る一斉送信です。個別送信は、電話がつながらなかった見込み客に折り返しの依頼を送る、商談後に資料のURLを送るといった営業の場面で使われます。
一斉送信は、キャンペーンメンバーや特定のステータスのレコードを対象に、案内やお知らせをまとめて配信する用途です。サービスによっては、標準オブジェクトだけでなく自社で作成したカスタムオブジェクトからも送信できます。基幹業務の情報を独自のオブジェクトで管理している場合は、対応の有無が使い勝手を左右します。
レコードの登録やステータス変更を起点に自動で送る
手動の送信を自動化できるのが、連携で得られる効果の中でも大きい部分です。レコードが登録されたら受付完了の連絡を送る、ステータスが「審査完了」に変わったら結果を通知する、指定した日時にリマインドを送る、といった動作をあらかじめ設定しておけます。
この自動化には、SalesforceのフローからSMS送信を呼び出す方式と、SMS送信サービス側の管理画面でトリガーを設定する方式があります。
前者は条件分岐を細かく作り込める代わりにSalesforce側の設定知識が要り、後者は設定が簡単な代わりに用意されたトリガーの範囲内での運用になります。予約や来店を伴う業務では、前日のリマインドを自動化するだけで当日の連絡工数が変わるため、どちらの方式で組めるかは早めに確認しておくとよいでしょう。
送信のタイミング設計や、実際に予約送信を運用している企業の事例は、以下の記事で詳しく扱っています。自動化の具体像を固めてから連携方式を選びたい場合の参考になります。
SMS予約・自動送信のやり方は?開封率90%超を実現するSMS活用事例と導入の注意点
「顧客や住民に重要なお知らせが届かない」「電話がつながらず、督促や調整業務に時間がかかりすぎている」 そんな悩みを抱えていませんか? 電話や郵送、Eメールの限界を超える解決策として、今「SMS自動送信」が急速に導入されています。到達率90%…
テンプレートと差し込みで送信内容をそろえる
定型の連絡をテンプレートとして登録しておき、宛先ごとに氏名や会員番号、予約日時などを差し込んで送る機能は、多くのサービスが備えています。担当者が毎回文面を考える必要がなくなり、表現のばらつきも防げます。
あわせて確認しておきたいのが、送信前の承認と、URLの短縮です。承認機能は、作成した送信内容を上長が確認してから配信する運用を可能にし、宛先や本文の誤りをそのまま送ってしまう事故を防ぎます。URLの短縮は、SMSの文字数を節約するだけでなく、クリックされたかどうかを計測できるようにする機能を兼ねている場合があります。
返信を受け取って会話を続ける
SMSは一方的な通知だけでなく、顧客からの返信を受け取る双方向のやりとりにも使えます。日程調整の可否を返してもらう、書類の不備について確認を取る、といった短いやりとりを電話やメールに切り替えずに完結させられます。
ただし双方向に対応しているかどうかは、サービスによって分かれます。送信専用の構成では返信を受け取れず、顧客が返信しても届かないまま終わります。返信を受け取る運用を想定しているなら、対応の有無に加えて、受け取った内容をSalesforce側のどこに記録できるのかまで確認しておくと、導入後の運用像がはっきりします。
連携にかかる費用の内訳
SalesforceとSMSを連携するときの費用は、1つの料金表に収まりません。見積もりを組み立てるには、性質の異なる3つの層に分けて考える必要があります。
1つ目が、SMSの送信そのものにかかる通数課金です。1通あたりの単価に送信通数を掛けた金額で、単価は各社が個別に設定しており、公表しているサービスと問い合わせで提示するサービスに分かれます。
文字数によって課金される通数が変わる点には注意が必要です。たとえばCM.comは1通70文字あたり10.29円とし、最大670文字まで送信できるとしたうえで、670文字を送った場合は約100円としています。長文で送る運用では、単価の見た目以上に費用が伸びます。
2つ目が、SMS送信サービスの基本料金です。初期費用と月額基本料が該当します。国内サービスでは初期費用と月額を無料とし通数課金のみとする形も見られる一方、機能を提供する対価として月額を設定しているサービスもあります。CM.comはMailSMSについて初期費用なし、月額5,000円からとしています。
3つ目が、Salesforce連携そのものにかかる費用です。AppExchangeのアプリがユーザー単位のライセンス制になっている場合、利用する人数分の費用が毎月かかります。API連携を選ぶ場合は、金額としては現れない代わりに、実装と保守の工数が費用に相当します。この3層目は公式サイトに金額を掲載していないサービスが多く、問い合わせて確認することになります。
見積もりを取るときは、月間の想定送信通数と1通あたりの文字数、利用する担当者の人数の3つを先に決めておくと、サービス間の比較がそろった条件で行えます。
Salesforce対応SMS送信サービスの選び方
ここからは、候補を自社の条件で絞り込むための観点を整理します。上から順に確認していくと、検討の初期段階で候補が現実的な数まで減ります。
使っているSalesforce製品・エディションに対応しているか
最初に確認すべきは、自社が契約しているSalesforce製品とエディションでそのサービスを使えるかどうかです。ここが合っていなければ、他の条件がどれだけ良くても導入できません。
アプリ型では、対応する製品(Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud など)とエディションが提供元によって明示されていることがあります。
とくに下位エディションを契約している場合は、対応範囲から外れていないかを最初に確かめてください。Marketing Cloudでシナリオ配信を組みたい場合は、Journey Builderに組み込めるかどうかが分かれ目になります。
開発リソースをどれだけ割けるか
3つの連携方式のどれを選ぶかは、突き詰めると自社が開発と保守にどれだけ人を割けるかで決まります。情報システム部門の工数が確保できず、稟議に開発費を乗せるのが難しい状況であれば、アプリ型かメール連携型に絞るのが現実的です。
一方で、既存の基幹システムと連動させたい、独自オブジェクトの複雑な条件で送信を分岐させたいといった要件が固まっている場合は、API型でなければ実現できないことがあります。判断に迷うときは、実現したい送信パターンを3つほど書き出し、それがアプリ型の設定画面で組めるかを候補サービスに確認するのが早道です。
顧客からの返信を受け取る必要があるか
通知や案内を送るだけなら送信専用の構成で足りますが、日程調整や本人確認のように相手の返答を前提とする業務では、双方向対応が必須の条件になります。
双方向に対応するサービスでも、実現の仕方には差があります。専用の管理画面でメッセージアプリのようにやりとりを表示するもの、共通の送信元番号を使って返信を受け取るもの、チャットボットと連携して自動応答するものなど、運用担当者が触る画面はさまざまです。返信を受け取ったあと誰がどの画面で対応するのかまで想定して選ぶと、導入後の運用設計がぶれません。
到達率とセキュリティをどう担保しているか
SMSは携帯電話事業者の網を通って届くため、送信サービスがどの経路で配信しているかによって到達率が変わります。国内の主要4社と直接接続している構成は国内直収と呼ばれ、海外経由の配信に比べて到達率と配信品質が安定するとされています。督促や本人確認のように、届かないことが業務上の損失につながる用途では重視される条件です。
海外の基盤を持つサービスを選ぶ場合は、日本宛の送信に固有の制約がないかを確認してください。送信元として使える番号の種類や、英数字の送信者名を使う際の申請期間など、事前に把握していないと運用開始の時期がずれる要素があります。あわせて、顧客の携帯電話番号を扱う以上、通信の暗号化や権限管理、取得している認証の有無も確認しておきたい点です。
送信量に対して料金体系が見合うか
費用の3層構造を踏まえると、送信量によって有利な料金体系が変わります。月間の送信通数が少なく、まず試してみたい段階であれば、初期費用と月額を抑えて通数課金で払う形が合います。反対に送信量が多い場合は、月額がかかっても1通単価が低いほうが総額では下回ることがあります。
アプリ型を選ぶ場合は、ユーザー単位のライセンス費が人数分かかる点も計算に入れてください。営業部門全体で使うのか、特定の担当者だけが送るのかで、総額が変わります。
導入後の運用を支えるサポートがあるか
Salesforceとの連携は、インストールして終わりではありません。送信元番号の設定、テンプレートの作成、フローとの接続など、稼働までに決めることが複数あります。導入時の設定支援があるか、日本語での問い合わせ窓口があるか、対応時間はいつまでかを確認しておくと、稼働開始の見通しが立てやすくなります。
とくに海外に本社を置くサービスでは、日本法人があるか、サポートが日本語に対応しているかで運用の負荷が変わります。障害発生時の連絡経路も、契約前に確認しておきたい項目です。
とはいえ、自社がどの方式に向いているかを判断しきれない場合もあります。そのようなときでも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
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【比較表】Salesforce対応SMS送信サービス11選
ここからは、Salesforceとの連携を公式に示している11のサービスを、連携方式ごとに分けて比較します。対応するSalesforce製品、双方向の可否、料金の3点を横並びで確認できるようにしました。
【比較表】Salesforceの画面からそのまま送れるアプリ型
| サービス名 | KDDI Message Cast | オーロラSMS by メディアSMS | Twilio | Vonage Communications API | 空電プッシュ | Cuenote SMS | PHONE APPLI LINER | SalesSMS for Salesforce |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 連携方式 | AppExchangeアプリ 「KDDI Message Cast for Salesforce」 | AppExchangeアプリ / Marketing Cloud カスタムアクティビティ / 専用管理画面 | AppExchangeアプリ 「Twilio for Salesforce」 | AppExchangeアプリ 「Vonage Conversations for Salesforce」 | AppExchangeアプリ「Karaden SMS for Salesforce」 / API連携 | AppExchangeアプリ 「Cuenote SMS for Salesforce」 | AppExchangeアプリ (SMS配信は別事業者との契約が必要) | Salesforce専用アドオン (配信基盤はKYUSMSと連携) |
| 対応Salesforce製品 | Sales Cloud / Service Cloud / Salesforce Platform (Enterprise・Unlimited のみ) | Service Cloud / Marketing Cloud | 公式に記載なし | Service Cloud / Sales Cloud / Marketing Cloud | Marketing Cloud(国内SMS配信基盤として採用)ほか | Service Cloud / Sales Cloud | Salesforce / Experience Cloud(Partner Community) | Sales Cloud / Service Cloud |
| 双方向(返信受信) | ● | ● | ● | ● | 公式に記載なし | 本体は送受信可(連携側は公式に記載なし) | 1対1チャット・チャットコンソールに対応(SMS側は契約事業者の仕様による) | 公式に記載なし |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | オプション提供・要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 1通あたり | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 契約するSMS事業者による | 従量課金・要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
【比較表】APIでつないで業務フローに組み込む型
| サービス名 | SMS配信サービス「SMSLINK」 | Infobip |
|---|---|---|
| 連携方式 | ノーコード連携(レコード登録・ステータス更新・予約日時をトリガーに自動配信) / API連携 | Marketing Cloud 向け連携 / Sales Cloud のデータ同期 / AppExchange パッケージ |
| 対応Salesforce製品 | 公式に記載なし | Marketing Cloud / Sales Cloud |
| 双方向(返信受信) | 連携ページに記載なし | 連携ドキュメントに記載なし |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 連携自体は無料 |
| 月額費用 | 要問い合わせ | 連携自体は無料 |
| 1通あたり | 要問い合わせ | 利用量に応じた従量課金・要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る |
【比較表】メール送信の仕組みだけで始められる型
※上記は2026年8月時点の各社公式情報にもとづきます。実際の機能搭載の有無や提供形態については各社情報をご確認ください。
Salesforce対応SMS送信サービス11選の特徴
ここからは、各サービスがどのようにSalesforceとつながり、何ができるのかを個別に見ていきます。
Salesforceの画面からそのまま送れるアプリ型
開発を伴わずに導入でき、Salesforceの操作の流れのままSMSを送りたい場合に候補となるサービスです。
1. KDDI Message Cast(KDDI株式会社)

Salesforce向けの専用アプリ「KDDI Message Cast for Salesforce」を提供しています。対応する製品とエディションを公式に明示している点が、候補を絞り込む段階で扱いやすいサービスです。
対応製品はSales Cloud、Service Cloud、Salesforce Platformです。エディションはEnterprise EditionとUnlimited Editionが対象となります。Essentials EditionとProfessional Editionは対応範囲外である旨も公式に記載されています。
アプリはAgentExchange(旧Salesforce AppExchange)からインストールしてすぐに使い始められる設計です。特定のリードや取引先を指定した個別配信と、複数を選択した一括配信の両方に対応します。
テンプレートの作成・管理、氏名や会員番号などの変数差し込み、到達結果と送信履歴の表示、短縮URL、送信除外、再送といった運用機能に加え、フロー連携による自動配信と、配信前の承認機能も備えています。
双方向にも対応しており、共通番号を利用することで顧客からの返信を受け取れます。個別・一括の配信はSMSに加えてRCSにも対応するため、+メッセージでのリッチな表現を検討している場合にも選択肢が広がります。導入事例としては、大阪府福祉部、トヨタカローラ群馬、auじぶん銀行など12件以上が公式に掲載されており、自治体から金融機関まで用途の幅が確認できます。
2. オーロラSMS by メディアSMS(株式会社メディア4u)

Salesforceとのつなぎ方を3系統用意しているのが、このサービスの特徴です。Service Cloud向けにはAppExchangeアプリ「オーロラSMS for Salesforce」が用意されています。Marketing Cloud向けにはカスタムアクティビティ、さらに専用の管理画面「SMS Alive」も提供されています。利用中の製品や運用体制に合わせて選べる構成です。
Service Cloud版では、特定のリードや取引先責任者への個別送信と、複数選択した相手への一括送信に加え、カスタムオブジェクトにも対応します。
テンプレート機能と差し込み送信、短縮URLの自動変換、送信結果のフィードバックを備えており、レコードを見ながら送って結果まで確認する流れが1つの画面で完結します。Marketing Cloud版では、Journey BuilderにオーロラSMSのアイコンを配置するだけでSMS配信をシナリオに組み込めます。ほかにDataExtension連携、送信可能時刻の調整、オプトアウト機能に対応しています。
双方向のやりとりは、SMS Alive上でメッセージアプリのような吹き出し形式で表示されます。返信対応を担当者が交代で行う運用でも、やりとりの流れを追いやすい作りです。誤送信を防ぐ承認機能、660〜670文字の長文配信、短縮URLの発行にも対応しています。
3. Twilio(Twilio Japan合同会社)

世界各国での通信APIを提供する事業者で、Salesforce向けには「Twilio for Salesforce」をAppExchangeで公開しています。SMSに加えて音声やチャットなど複数の手段を同じ基盤で扱えるため、将来的にチャネルを増やす前提がある場合に検討の対象となります。
日本宛の送信については、同社が公式ガイドラインで条件を公開しています。双方向SMSは対応(Two-way SMS supported: Yes)と明記されている一方、送信元については制約があります。
ショートコードは対応外で、ロングコードは国際経由では利用できるものの国内経由では対応外です。英数字の送信者名(alphanumeric sender ID)は国内ゲートウェイ経由であれば利用できますが、5週間のプロビジョニング期間が必要とされています。
SMS message to the KDDI network in Japan with over five (5) segments may experience delivery delay.
出典:SMS Guidelines – Japan|Twilio
このほか、メッセージ本文に電話番号を記載できないこと、送信前に受信者からオプトインの同意を得る必要があることもガイドラインに記載されています。長文の一斉配信を国内向けに大量に行う用途では、これらの条件を運用設計に織り込んでおく必要があります。
4. Vonage Communications API(Vonage Holdings Corp.)

Ericssonグループの通信API事業者が提供するアプリです。「Vonage Conversations for Salesforce」という名称で、SMS・MMS・WhatsAppといった複数の手段をSalesforceの画面から扱えるようにします。Service CloudとSales Cloud向けのユーザーウィジェットに対応し、対象はMarketing Cloudにも拡大されています。
取引先責任者や取引先だけでなくカスタムオブジェクトからもメッセージを送受信できる点、そしてコーディングなしで数分で設定できるとしている点を公式が挙げています。複数の連絡手段を1つのアプリでまとめたい場合や、海外拠点を含めた顧客への連絡を同じ仕組みで扱いたい場合に適しています。
制約としては、MMSの利用が米国とカナダに限られる点が公式に明記されています。日本国内向けの料金は公式ページに記載がないため、送信量を伝えたうえで見積もりを取る流れになります。
5. 空電プッシュ(NTTドコモビジネスX株式会社)

Salesforceとの関わりが最も長いサービスの1つです。2016年6月に、Salesforce Marketing Cloudの日本国内向けSMS配信プラットフォームとして採用された旨が提供元から公式に発表されています。現在はAppExchangeアプリ「Karaden SMS for Salesforce」も公開されており、アプリ経由とAPI経由の両方でSalesforceとつなげます。
配信品質については、国内主要4キャリアとの直接接続により99%以上の到達率を実現しているとしています。督促や重要通知、二段階認証コードのように、届かないことが業務上の損失に直結する用途で選ばれてきた背景があります。
Marketing Cloudでシナリオ配信を組みたい場合と、Sales Cloud・Service Cloudでレコードから送りたい場合の双方に経路があります。Salesforceの複数製品を併用している組織にとって扱いやすい構成です。料金は公式サイトに記載がないため、送信量を伝えて確認することになります。
6. Cuenote SMS(ユミルリンク株式会社)

メール配信システムを長く手がけてきた東証グロース上場企業が提供するSMS配信サービスで、Salesforce向けには「Cuenote SMS for Salesforce」を用意しています。対応製品はService CloudとSales Cloudで、Salesforceの管理画面から個別・一括のSMS送信が行えます。
提供元は用途を製品別に説明しており、Service Cloudでは問い合わせ状況を管理しながら、電話では伝えにくいURLをSMSで送るといった使い方を想定しています。Sales Cloudでは、顧客情報や案件情報の一元管理と組み合わせ、SMSの着眼率の高さを営業活動に活かす形を挙げています。
本体のCuenote SMSは、国内4大キャリア(docomo、au、SoftBank、楽天モバイル)との直接接続によるクラウドサービスで、携帯電話番号のみでメッセージの送受信ができるとしています。Salesforce連携はオプション機能としての提供で、金額は公開されていないため問い合わせが必要です。
7. PHONE APPLI LINER(株式会社PHONE APPLI)

SMS単体の配信サービスではなく、LINE公式アカウントとSMSの両方をSalesforceのレコードに紐づけて扱うためのAppExchangeアプリです。LINEでつながっている顧客にはLINE、そうでない顧客にはSMS、という使い分けを1つの画面で管理できる点が他の候補と違います。
対応するSalesforce製品はSalesforceとExperience Cloud(Partner Community)で、代理店やパートナー向けの連絡にも使えます。
機能としては、Salesforceのレコードを差し込んだテンプレート管理、カスタムオブジェクト対応、セグメント配信と一斉予約配信が挙げられています。あわせて1対1のチャット送信、複数のLINE公式アカウント・SMSアカウントの紐づけ、チャットボットにも対応します。SMSについてはチャットコンソール機能と定期通知に対応します。
注意したいのは、このアプリ自体はSMSの配信網を持たない点です。SMSを送るには別途SMS事業者との契約が必要になるため、費用も導入手続きも2社分を想定しておく必要があります。
すでにSMSの契約がある組織であれば、それを活かしてSalesforce連携だけを足せる構成ともいえます。導入企業および自治体数は、2022年10月時点で100を超えている旨が公式に示されています。
8. SalesSMS for Salesforce(株式会社日本システムデザイン)

Sales CloudまたはService Cloudが導入された環境で使うことを前提とした、Salesforce専用のSMSアドオンです。送信元として選べるオブジェクトの幅が広く、リード・ケース・取引先・取引先責任者・キャンペーンメンバーに加え、カスタムオブジェクトにも対応しています。独自に設計したオブジェクトを軸に業務を組んでいる場合に扱いやすい構成です。
配信方式は、個別配信、一斉配信、再配信、予約配信に対応します。一斉配信の上限を最大1万件と公式に明記しているため、大量送信を想定する場合でも上限を事前に把握したうえで検討できます。運用面では、差込機能、短縮URL、送信前のプレビュー、テンプレート、バッチによる自動配信を備えています。
SMSの配信そのものはKYUBIZ JAPANの「KYUSMS」と連携して行う構成です。料金は初期費用、SMS配信利用料(従量課金)、オプション料金という費目の構成が示されており、金額は見積もりでの提示となります。
APIでつないで業務フローに組み込む型
自社の業務ルールに合わせて送信の条件やタイミングを作り込みたい場合に向くサービスです。
9. SMS配信サービス「SMSLINK」(株式会社ネクスウェイ)

API連携型でありながら、開発なしで自動送信を組める点が他と異なるサービスです。公式はノーコードでSalesforceの対象リードへ自動SMS送信ができるとしており、プログラムを書かずに管理画面の設定だけで連携を組み立てられます。
自動配信のきっかけとして公式が挙げているのは、レコードが登録されたとき、ステータスが更新されたとき、そして予約した日時に起動する場合の3つです。申込受付の完了連絡、審査結果の通知、来店前日のリマインドといった定型の連絡を、担当者の操作を挟まずに送れます。kintoneなど他のCRMにも同じ仕組みで対応しているため、複数のシステムを併用している場合にも運用を揃えやすい構成です。
より細かい条件で作り込みたい場合は、API連携の経路も用意されています。同社はエンジニアが実際にSalesforceとAPI連携した手順を技術記事として公開しており、実装の見通しを立てやすい点も判断材料になります。なお連携にあたっては、SMSLINK・CPaaS NOW以外のサービス契約が別途必要である旨が公式に記載されています。
10. Infobip(Infobip Ltd.)

グローバルに通信基盤を展開する事業者で、Salesforce向けには公式ドキュメントに専用の連携ページを用意しています。Marketing Cloud向けの連携では、カスタマージャーニーの中でSMSに加えてMMS・RCS・WhatsApp・Viberなど複数のチャネルを直接使えます。複数ステップ・複数チャネルのシナリオを構成できる作りです。
Sales Cloudとの連携では、Salesforceに保存された顧客データをInfobip側で参照し、両システム間で継続的に同期する仕組みが提供されます。AppExchange経由でパッケージを導入する経路も案内されています。
費用については、連携自体は無料で、メッセージの利用量に応じた費用が別途発生すると公式が明記しています。連携部分に固定費がかからない構造のため、送信量が読みにくい段階でも見積もりを立てやすい点は利点です。日本国内向けの配信条件や単価は公開されていないため、送信先と通数を伝えて確認することになります。
メール送信の仕組みだけで始められる型
アプリの導入も開発も行わず、最短で送信を始めたい場合の選択肢です。
11. CM.com(CM.com Japan株式会社)

オランダに本社を置く事業者の日本法人が提供するサービスで、Salesforceとの連携方法として「MailSMS」を用意しています。アプリのインストールもAPIの実装も行わず、Salesforceに元から備わっているメール配信機能をそのまま使ってSMSを送れる点が、他の11社にはない特徴です。
使い方は、宛先を「国番号+顧客の携帯電話番号@mail-sms.com」という形式に設定するだけです。公式は差出人メールアドレスを登録するだけで使い始められるとし、設定から配信まで約30秒としています。開発工数をかけずにSMSの効果を試したい段階や、送信機能だけあれば足りる用途に向きます。
料金は初期費用なし、MailSMS機能は月額5,000円からで、SMSは1通70文字あたり10.29円です。最大670文字まで送信でき、670文字を送った場合は約100円としています。本記事で扱う11社のうち、初期費用・月額・1通単価のすべてを公式に公開しているのはこのサービスだけで、見積もりを待たずに費用の見当をつけられます。
配信経路は国内直収接続と国際接続の両方を保有しており、高到達率を実現しているとしています。双方向のやりとりについては、チャットボットと連携して実現するとされています。
導入前に確認しておきたいこと
契約前に詰めておくと、稼働後に慌てずに済む論点がいくつかあります。
まず、Salesforceに登録されている電話番号の形式です。国コードを含む形式を求める仕組みでは、0で始まる国内表記のままでは送信できません。既存データをどう変換するか、今後の入力ルールをどうするかを、導入時に決めておく必要があります。
次に、送信の同意です。広告や販促にあたる内容を送る場合、あらかじめ受信者から同意を得ておくことが前提になります。海外の事業者はガイドラインで明示的に求めていることが多く、同意の取得状況をSalesforce側のどの項目で管理するかを設計に含めておくと、後から対象を絞り込むときに困りません。
3つ目が、文字数と課金の関係です。SMSは規定の文字数を超えると分割して送られ、その分だけ課金される通数も増えます。長文に対応するサービスでも課金の考え方は同じなので、実際に送る予定の文面で何通分になるかを見積もり時に確認してください。
最後に、送信元の表示です。受信者の画面に何が表示されるかは、開封されるかどうかに直結します。電話番号が表示される構成と、企業名などの文字列を表示できる構成があり、後者は事前の申請や審査に期間を要する場合があります。運用開始日から逆算して、いつまでに申請すべきかを確認しておくと安全です。
送信元の表示に加えて、ロゴやリッチな見せ方まで踏み込みたい場合は、SMSの次の規格であるRCS(+メッセージ)が選択肢に入ります。届く範囲や料金、SMSとの違いは以下の記事で整理しています。
RCS対応サービスおすすめ8選を比較|+メッセージが届く範囲と料金、SMSとの違いを解説
SMSでの顧客連絡を続けていると、伝えたい内容が文字数に収まらない、リンクを載せてもフィッシングと見分けがつかず開いてもらえない、といった行き詰まりに突き当たります。かといってチャットアプリの公式アカウントは、友だち追加をしてもらえた相手に…
まとめ
SalesforceからSMSを送る方法は、AppExchangeのアプリを入れる、APIでつないで業務フローに組み込む、メール送信の仕組みだけで送る、の3つに整理できます。開発リソースを割けるかどうかがまず大きな分かれ目になり、そのうえで契約中のSalesforce製品とエディション、返信を受け取る必要があるかどうかで候補が絞られます。
費用は、SMSの通数課金、サービスの基本料金、連携そのものにかかる費用の3層に分かれます。月間の想定送信通数と1通あたりの文字数、利用する担当者の人数を先に決めておくと、条件をそろえた比較ができます。
本記事の比較表と診断ツールで方式と候補の見当をつけたうえで、対応するSalesforce製品や料金の詳細は各社の資料で確かめるのが確実です。気になるサービスの資料をまとめて取り寄せて、社内の比較検討にお役立てください。
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よくある質問(FAQ)
Q. SalesforceからSMSを送るには何が必要ですか?
A. SMS送信サービスとの契約と、Salesforceとつなぐための手段の2つが必要です。Salesforceだけでは携帯電話番号宛にSMSを送れないため、配信を担うサービスを契約したうえで、AppExchangeのアプリ、API連携、メール連携のいずれかでつなぎます。どの手段を選ぶかで、必要な開発リソースと導入までの期間が変わります。
Q. 開発をせずにSalesforceとSMSを連携できますか?
A. できます。AppExchangeのアプリをインストールして接続情報を設定する方式と、Salesforceの標準メール機能を使うメール連携の方式は、いずれもプログラムを書く必要がありません。またAPI連携型のサービスの中にも、管理画面の設定だけでレコードの登録やステータス更新をきっかけにした自動配信を組めるものがあります。
Q. Salesforceのどのエディションでも使えますか?
A. アプリによって対応範囲が決まっているため、事前の確認が必要です。
たとえばKDDI Message Cast for Salesforceは、Enterprise EditionとUnlimited Editionが対象です。Essentials EditionとProfessional Editionは対応範囲外であると公式に記載されています。契約中のエディションはSalesforceの設定画面から確認できます。
Q. Marketing Cloud でもSMSを配信できますか?
A. 配信できますが、Sales Cloud・Service Cloud とは組み込み方が異なります。
Marketing Cloud では、Journey Builder で組んだシナリオの1ステップとしてSMS配信を差し込む形になります。そのため Journey Builder に対応した連携を提供しているサービスを選ぶ必要があります。
Marketing Cloud Engagement の Distributed Marketing を使う場合は、Salesforce公式ヘルプが設定手順と制限を公開しています。
Q. Salesforceに登録した電話番号をそのまま使えますか?
A. 国コードを含む形式への変換が必要になる場合があります。Salesforce公式ヘルプは、Distributed Marketing でのSMS送信について「電話番号には、国コードを含める必要があります」と記載しています。日本国内では先頭が0で始まる形式で登録されていることが多いため、既存データの変換方法と今後の入力ルールを導入時に決めておく必要があります。
Q. 顧客からの返信を受け取ることはできますか?
A. 双方向に対応したサービスを選べば受け取れます。ただし送信専用の構成では返信が届かないため、日程調整や本人確認のように相手の返答を前提とする業務では、双方向対応が必須の条件になります。対応の有無に加えて、受け取った内容をSalesforce側のどこに記録できるのか、誰がどの画面で対応するのかまで確認しておくと、導入後の運用設計がぶれません。
Q. 連携にかかる費用はどのくらいですか?
A. SMSの通数課金、サービスの基本料金、連携そのものにかかる費用の3層に分かれます。1通あたりの単価は各社が個別に設定しており、公表しているサービスと問い合わせで提示するサービスに分かれます。初期費用と月額の有無もサービスによって異なります。AppExchangeのアプリがユーザー単位のライセンス制になっている場合は、利用人数分の費用も加わります。
見積もりを取る際は、月間の想定送信通数、1通あたりの文字数、利用する担当者の人数を先に決めておくと比較がそろいます。
Q. SMSの文字数を超えるとどうなりますか?
A. 分割して送られ、その分だけ課金される通数も増えます。長文に対応するサービスでも課金の考え方は同じで、たとえばCM.comは1通70文字あたり10.29円としたうえで、最大670文字まで送信でき670文字送付時は約100円としています。実際に送る予定の文面で何通分になるかを、見積もりの段階で確認してください。
Q. 海外に基盤を持つサービスを日本向けに使うときの注意点はありますか?
A. 送信元として使える番号の種類や、送信者名の申請期間に制約がある場合があります。Twilioは日本向けのガイドラインで、ショートコードは対応外、ロングコードは国内経由では対応外と公開しています。英数字の送信者名は国内ゲートウェイ経由なら利用できますが、5週間のプロビジョニング期間が必要とされています。運用開始日から逆算して、いつまでに申請すべきかを確認しておくと安全です。
Q. SMSを送る前に受信者の同意は必要ですか?
A. 広告や販促にあたる内容を送る場合は、あらかじめ同意を得ておくことが前提になります。海外の事業者はガイドラインで明示的に求めていることが多く、Twilioも送信前にエンドユーザーからオプトインの同意を取得する必要があるとしています。同意の取得状況をSalesforce側のどの項目で管理するかを設計に含めておくと、配信対象を絞り込む際に困りません。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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