全社員にDXの基礎を身につけてもらいたいものの、集合研修では日程調整や講師の手配が追いつかず、対象者が多いほど実施のハードルが上がります。そこで、時間や場所を選ばず受講でき、進捗も管理しやすいeラーニングでDX研修を進める企業が増えています。
一方で、DX研修向けのeラーニングは、全社員向けの基礎教材に強いサービスから、AI・データ活用など専門領域を深く学べるサービスまで幅があり、料金体系や受講管理の仕組みもさまざまです。自社の目的や規模に合うサービスを選ぶには、どのような観点で見比べればよいのでしょうか。
本記事では、DX研修に使える主要なeラーニング・LMS17サービスをタイプ別に比較・解説します。経済産業省・IPAが公表するデジタルスキル標準に沿った「全社員が学ぶべきDXの基礎」の整理から、料金体系・受講管理・全社への定着まで、担当者が自社に合うサービスを判断するための観点をまとめました。全社へのDX研修を検討している方が、教材選びと導入判断の材料としてご活用ください。
また、自社の目的や規模に合うサービスのタイプを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
DX研修をeラーニングで実施するとは(集合研修・講師登壇型との違い)
ここでは、全社にDXの基礎を広げる手段として、eラーニングがどのような位置づけにあるのかを押さえます。DX研修をeラーニングで実施するとは、DXリテラシーやデジタル技術に関する講座を動画・スライド・テストなどのオンライン教材にして、受講者が自分の端末で学べるようにする方法を指します。
集合研修や講師登壇型の研修は、講師とその場でやり取りでき、演習やディスカッションを通じて理解を深めやすい形式です。一方で、対象者が全社員規模になると、日程調整・会場手配・講師コストが実施のたびに発生し、拠点やシフト勤務が分かれた組織では全員の受講機会をそろえること自体が難しくなります。
eラーニングは、こうした全社展開の制約を小さくできる点に特徴があります。受講者は空き時間に自分のペースで学べ、理解が浅い箇所は繰り返し視聴できます。管理者は誰がどこまで受講したかを一覧で把握でき、未受講者へのリマインドや理解度テストの結果集計も仕組みとして回せます。
両者は排他的なものではありません。全社員が共通で押さえるべきDXの基礎リテラシーはeラーニングで効率的に配信し、部門横断のプロジェクト演習や専門人材の実践トレーニングは集合研修・ワークショップで補う、という組み合わせが現実的です。後半で紹介するように、eラーニングと集合研修を組み合わせて提供するサービスもあります。
全社員が身につけるDXの基礎(デジタルスキル標準・DXリテラシー標準)
ここからは、全社配信で「何を学ばせるか」の基準を、公的なフレームワークに沿って整理します。教材を選ぶとき、自社で学ぶ範囲を一から定義するのは負担が大きいため、経済産業省とIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公表する「デジタルスキル標準(DSS)」を物差しにすると、過不足のない基礎の範囲を押さえやすくなります。
デジタルスキル標準は、DX推進に必要な人材育成の指針として策定された公的なフレームワークで、「DXリテラシー標準(DSS-L)」と「DX推進スキル標準(DSS-P)」の2種類から成ります。2022年12月に初版が公開され、生成AIへの対応などを反映しながら改訂が重ねられ、2026年4月に最新のバージョン2.0が公開されています。
2つの標準の関係を整理すると、次のようになります。

DXリテラシー標準(DSS-L)=全ビジネスパーソン共通の基礎
全社員が身につけるDXの基礎に直接対応するのが、DXリテラシー標準(DSS-L)です。IT職に限らず、すべてのビジネスパーソンが対象とされています。
DSS-Lは、全てのビジネスパーソンを対象にDX推進に必要な知識・スキル・マインドを体系化したもので、構成要素は「Why」「What」「How」「マインド・スタンス」です。
出典:デジタルスキル標準(DSS)策定の背景・目的|経済産業省・IPA
「Why」はDX推進の背景(社会やビジネスの変化)、「What」はデータやデジタル技術の基礎的な理解、「How」はそれらを業務で活用する方法、「マインド・スタンス」は変化に向き合う姿勢を指します。全社員向けのDX研修eラーニングは、この4つの構成要素を過不足なくカバーしているかが、教材選びの一つの目安になります。
DX推進スキル標準(DSS-P)=専門人材の6類型へのつながり
基礎の次の段階として、DXを推進する専門人材の役割とスキルを定めたのがDX推進スキル標準(DSS-P)です。バージョン2.0では、データマネジメント類型が新設され、人材類型が6つに整理されました。
DXを進める観点から、データマネジメント類型の新設、ビジネスアーキテクト類型やデザイナー類型のロールの見直し、およびそれらに関連する他類型や共通スキルリストの見直しなどを実施しました。
出典:プレス発表 デジタルスキル標準ver.2.0を公開|経済産業省・IPA(2026年4月16日)
現行の6類型は、ビジネスアーキテクト・デザイナー・データサイエンティスト・データマネジメント・ソフトウェアエンジニア・サイバーセキュリティです。全社員向けの基礎リテラシー(DSS-L)を土台に、事業や職種に応じてこれらの専門スキルへ広げていくのが、デジタルスキル標準が描く育成の道筋です。全社基礎から専門人材まで段階的に学べる体系を持つサービスは、この道筋に沿って育成を設計しやすくなります。
eラーニングで学べる教材テーマ
デジタルスキル標準を踏まえると、DX研修eラーニングで扱われる主な教材テーマは次のように整理できます。自社が今どこに重点を置きたいかを考える手がかりになります。
- DX・デジタルリテラシーの基礎:DXの背景や、データ・デジタル技術の基礎知識。全社員向けの入口となるテーマです。
- 生成AI・AI活用:生成AIの仕組みと業務での使い方。近年、全社員向けの基礎テーマとして扱う教材が増えています。
- データ活用・データサイエンス:データの読み方から分析・活用まで。基礎から専門レベルまで幅があります。
- ITリテラシー・情報セキュリティ:デジタルツールの活用や、情報を扱ううえでのセキュリティの基礎。DX推進の土台になります。
教材がデジタルスキル標準に沿っているかを確かめる公的な入口として、経済産業省・IPAが運営するデジタル人材育成プラットフォーム「マナビDX」があります。デジタルスキル標準への対応を審査して合格した講座を掲載しており、自社で教材の水準を確認する際の物差しとして参照できます。
出典・参考資料(3件)
- 出典:デジタルスキル標準(DSS)策定の背景・目的|経済産業省・IPA(https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/dss/about.html)
- 出典:プレス発表 デジタルスキル標準ver.2.0を公開|経済産業省・IPA(2026年4月16日)(https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2026/press20260416.html)
- 参考資料:マナビDX|経済産業省・IPA(https://manabi-dx.ipa.go.jp/)
DX研修向けeラーニングの主なタイプ
ここでは、DX研修に使えるeラーニングを「どの層に・どの深さで学ばせるか」と「オンライン完結か、集合研修と組み合わせるか」という観点から、4つのタイプに分けて見ていきます。自社の狙いがどのタイプに近いかを考えると、候補を絞り込みやすくなります。

全社員のDXリテラシーを底上げする基礎教材型
全社員にDXの基礎を幅広く配信したい場合に向くタイプです。DX・生成AI・ITリテラシーなどの基礎講座を定額で受け放題にできるサービスが多く、対象者が多いほど1人あたりのコストを抑えやすい点が特徴です。ビジネススキル全般の教材と合わせて学べるものもあり、DX研修を人材育成全体の一部として位置づけたい企業に適しています。
基礎から実践・専門人材まで対応する体系型
全社員の基礎リテラシーから、DX推進を担う専門人材の育成までを、一つの仕組みで段階的に設計したい場合に向くタイプです。階層別・職種別に学習コースを組めるものや、豊富な講座数から自社の育成計画に沿って組み合わせられるものがあります。受講管理や学習パスの機能が充実している製品が多く、育成の進捗を組織的に管理したい企業に適しています。
全社員に基礎を広く配るだけなら基礎教材型で足りますが、その先の専門人材の育成や階層別の配信まで一つの仕組みで見据えるなら、この体系型が候補になります。
DX・AI領域を深く学ぶ特化型
AI・データサイエンス・DX推進といった特定領域を、実践レベルまで深く学ばせたい場合に向くタイプです。演習やハンズオンを組み込み、業務で使えるスキルの習得に重きを置いたサービスが中心です。全社員の基礎教育というより、DX推進部門やデータ活用を担う人材の育成に適しています。
集合研修・演習と組み合わせるブレンディッド型
eラーニングによる自習に、ライブ配信のレッスンや集合研修を組み合わせて提供するタイプです。基礎知識は動画で各自が予習し、演習やディスカッションは対面・オンラインのライブで深める、といった設計ができます。オンラインだけでは定着が不安な場合や、実践的な演習を重視したい場合に向いています。
失敗しないDX研修eラーニングの選び方
ここからは、DX研修eラーニングを選ぶときに見るべき観点を整理します。自社が重視する点(費用か、運用のしやすさか、専門性か)に応じて、次の5つの観点から候補を絞り込んでください。それぞれの観点は、この後の比較表の項目や診断ツールの質問とも対応しています。
全社員の基礎を過不足なくカバーできるか
全社配信が目的なら、DXリテラシー標準の4要素(Why・What・How・マインド・スタンス)を過不足なく学べる教材がそろっているかを確認しましょう。生成AIや情報セキュリティの基礎まで含めて体系的に用意されているか、逆に専門領域に偏りすぎていないかを見ると、全社員に配ったときの過不足を判断できます。
教材が多すぎて何から学ばせればよいか分からない場合は、推奨の学習順やコースがあらかじめ用意されているかも確認するとよいでしょう。
料金体系が自社の規模に合うか(1人あたり単価/定額受け放題)
DX研修eラーニングの料金は、受講者数に応じた1人あたり単価型と、一定人数まで固定額の定額受け放題型に大きく分かれます。全社員規模で配信するなら、受講者が増えても費用が跳ね上がらない定額型やボリュームディスカウントのある料金体系が向くことが多く、対象者が限られる専門研修なら1人あたり単価型でも総額を抑えられます。自社の受講対象人数を当てはめて総額を試算し、規模に合うモデルかを判断してください。
受講管理・学習パスで受講率と理解度を可視化できるか
全社に配信すると、配って終わりで受講が進まない事態が起きやすくなります。誰がどこまで受講したかを一覧で把握でき、未受講者へのリマインドや理解度テストの結果集計ができるかを確認してください。加えて、部署や役職ごとに学ぶべきコースを割り当てる学習パス(受講の順序設計)の機能があると、対象者に合わせた配信を仕組みとして回せます。
担当者が一人で受講状況を追い続けなくて済む運用にできるかが、全社展開では重要な分かれ目になります。
汎用的に幅広く配信するか、特化領域を深く学ぶか
自社の狙いが「全社員に基礎を広く配る」ことなのか、「DX推進人材にAI・データ活用を深く学ばせる」ことなのかで、選ぶサービスのタイプが変わります。前者ならビジネススキル全般を含む汎用的なコンテンツ型が、後者なら演習を含む特化型が向きます。両方を求める場合は、基礎から専門まで段階的に設計できる体系型を軸に検討すると、教材が分散せずに済みます。
オンライン完結か、集合研修・演習と併用するか
知識の習得をオンラインで完結させたいのか、演習やディスカッションを対面・ライブで補いたいのかを整理しておくと、候補を絞りやすくなります。オンライン完結を前提とするなら受講管理と教材の網羅性を重視し、実践力の定着を重視するなら、eラーニングにライブレッスンや集合研修を組み合わせられるブレンディッド型を検討するとよいでしょう。
自社の研修体制が講師手配まで含めて内製できるかどうかも、この判断の材料になります。
自社に合うDX研修eラーニングを30秒で診断
ここまでの選び方の観点をもとに、いくつかの質問に答えるだけで、自社の狙いに合うタイプとサービスの候補を絞り込めます。
【比較表】DX研修向けeラーニング主要17サービスを横並び比較
ここまでの選び方の観点をふまえて、DX研修に使える主要な17サービスを横並びで比較します。タイプ・主な教材テーマ・デジタルスキル標準への対応・料金体系・受講管理・集合研修の併用可否を一覧にしました。気になるサービスは、表の名称からサービス個別紹介へ移動できます。
| サービス名 | AirCourse | Schooビジネスプラン | グロービス学び放題 | Cloud Campus コンテンツパック100 | サイバックスUniv. | manebi eラーニング | MENTER | Udemy Business | etudes | CAREERSHIP | JMAM eラーニングライブラリ | KnowledgeC@fe | e-JINZAI AI・DX人材育成研修 | Aidemy Business | SIGNATE Cloud | Smart Boarding | ディジタルグロースアカデミア |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タイプ | 基礎教材型 | 基礎教材型 | 基礎教材型 | 基礎教材型 | 基礎教材型 | 基礎教材型 | 基礎教材型 | 体系型 | 体系型 | 体系型 | 体系型 | 体系型 | 体系型 | 特化型 | 特化型 | ブレンディッド型 | ブレンディッド型 |
| 主な教材テーマ | DX基礎・生成AI・情報セキュリティ・ビジネススキル(1,300コース・8,000本超) | DX・AI・ビジネス基礎など全20カテゴリ(録画9,000本超+生放送) | 経営・DX・AI・思考・マーケなどビジネススキル全般(4,800コース超) | DX・情報セキュリティ・コンプラ・ビジネススキル(30カテゴリ100教材超) | 階層別・DX/AI・コンプラ・ビジネススキル(約5,000コース) | DX・AI・情報セキュリティ・コンプラ・ビジネス・プログラミング(約8,000教材) | 生成AI活用・DXリテラシー(非エンジニア向け) | AI・機械学習・データサイエンス・開発・DXなど(約16,000〜30,000講座) | ビジネススキル・DX・マネジメント・コンプラなど(アルー教材) | DX推進・ビジネススキル・コンプラなど(300タイトル1,000本超) | DX・マネジメント・技術技能・健康経営(530コース/DX132コース) | IT・DX・情報セキュリティ・ビジネス基礎など(定額700コース超) | DXリテラシー・DX推進6類型・AI/生成AI(約60コース) | AI・データ分析・機械学習・生成AI・DX(250種以上のAI/DX特化コース) | DXリテラシー・AI/データ活用・データサイエンス(約3,000コンテンツ) | DX・情報セキュリティ・コンプラ・営業・階層別(400種超の動画) | DXリテラシー・データ活用・業務/組織変革・資格(100講座以上・10分類) |
| デジタルスキル標準・DXリテラシー標準対応 | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | 公式の明示なし | ●デジタルスキル標準ver.2.0に対応 | ●デジタルスキル標準に準拠 | ●DXリテラシー標準・DX推進スキル標準に対応 | 公式の明示なし | ●DXリテラシー標準・DX推進スキル標準に準拠 |
| 料金体系 | 定額制(受け放題)/初期0円・月300円/ID〜(税抜・年間契約) | 定額ID制/初期110,000円・月1,650円/ID(税抜・20ID〜) | 定額制/初期0円・6ヶ月11,550円/ID〜(税込) | 受講者数無制限の定額/本体840,000円/年〜+教材1ID999円/年(税抜) | 会費制(受け放題)月45,000円〜(1〜50名・税抜)/従量制あり | 定額制/初期100,000円・月19,800円〜(LITE・39IDまで) | 要お問い合わせ(現行の法人料金は公式非公開) | 定額受け放題/チーム38,000円/ID・年(税込41,800円)〜、エンタープライズは要見積 | 有効ID課金制/初期0円・具体額は要お問い合わせ | 要お問い合わせ(ユーザー数に応じた変動制) | 定額制(受け放題)/初期0円・1名4,301円/年〜(DXライブラリ・100名時・税込) | 初期176,000円(税込)/本体100IDで月33,000円〜、for e-Learningは165円/月・ID〜 | 初期0円/for business契約に含む・1人月440円〜(税込・100名以上) | 要お問い合わせ(2025年8月に料金体系刷新・実額非公開) | 要お問い合わせ(公式の実額は非公開) | 初期費用は要問い合わせ/月32,400円〜(30ID・税抜・年間契約) | 要お問い合わせ(1名から利用可・公式非公開) |
| 受講管理・学習パス | 学習パス・進捗レポート・組織階層管理 | 進捗可視化・レポート提出・テスト・CSV出力 | 受講状況管理・効果測定・アセスメント(詳細は要問い合わせ) | 進捗管理・履歴CSV出力・ユーザグループ配信 | 受講設定・進捗/テスト/アンケートCSV出力・修了証発行 | AIコースマップ・受講管理・効果測定・ゲーミフィケーション | 生成AIリテラシー診断でスキルを部署別・個人別に可視化 | 進捗管理ダッシュボード・ラーニングパス | 受講履歴の可視化・テスト・提出物管理 | スキルマップで学習パーソナライズ・受講管理・スキル可視化 | 必須/推奨コース設定・進捗リマインド・CSV出力・修了証自動発行 | 研修フロー一元管理・進捗/履修管理・レコメンド | e-JINZAI LMSで受講状況・テスト結果を追跡・レポート管理 | 企業別カリキュラム設計・DX推進力アセスメント(Liteプラン) | スキル計測テストで個人最適な学習ルートを設計・修了証発行 | 進捗/テスト管理・未受講リマインド・修了証発行 | 全社員/DX推進担当/管理職の階層別に講座を配信(詳細は要問い合わせ) |
| 集合研修・オフライン併用 | ●集合研修・オンライン研修を研修コース化して一括管理 | △オンライン集合学習(同時視聴)に対応。対面研修の運営機能は公式に確認できず | ×eラーニング(動画)のみ。集合研修は別サービス | △集合研修の実施記録を手動付与可。会場・定員管理は公式に確認できず | △オンラインWebセミナー・講師派遣研修あり(自社運営の会場管理は確認できず) | ●集合研修(オープン研修)も提供 | ●法人向けの生成AI・DX研修プログラムあり | △ライブ・伴走型の生成AI活用研修(BOC)は別建て | ●集合研修の告知・出欠管理に対応 | ●集合研修・オンライン研修の運営管理に対応 | 要確認 | ●集合研修・ライブ配信の運営管理に対応 | 要確認 | △オフライン研修は別サービス「Aidemy Practice」 | ×完全オンライン形式 | ●ライブ型オンライントレーニング・講師派遣/集合研修を併用 | ●集合研修・公開講座(20名程度〜)と併用可 |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※各サービスの公式サイト・公表資料をもとに作成(2026年9月時点)。料金は税区分・契約条件により異なり、価格改定される場合があります。「デジタルスキル標準・DXリテラシー標準対応」列の「公式の明示なし」は、準拠を公式に表示していないという意味で、DX基礎の教材が無いことを示すものではありません(教材の有無は「主な教材テーマ」列を参照)。公的に準拠を確認したい場合は、経済産業省・IPAのマナビDX掲載が目安になります。最新の詳細は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
タイプ別のサービス個別紹介
ここからは、比較表で取り上げた各サービスを、先ほどの4つのタイプ別に紹介します。教材の特徴・対象範囲・料金の考え方を中心に、自社の狙いに合うかを判断する材料をまとめました。
全社員のDXリテラシーを底上げする基礎教材型
まずは、DX・生成AI・ITリテラシーの基礎を全社員に幅広く配信できる基礎教材型のサービスです。最後に紹介するMENTERは、定額での一斉配信ではなく、生成AIの活用を診断と伴走で後押しするタイプです。
1. AirCourse(KIYOラーニング株式会社)

「動画研修が受け放題」を掲げるクラウド型のLMSで、東証グロース市場に上場するKIYOラーニング株式会社が法人向けに提供しています。標準コンテンツライブラリは公式サイトで1,300コース・8,000本以上とされ、DX・ITスキル・ビジネススキルの基礎講座を定額で全社に配信できます。
生成AIの基礎教材も標準ライブラリに含まれ、AIの定義や仕組みを学ぶ生成AIリテラシー講座(全5コース、生成AIパスポート試験のシラバスに準拠)と、プロンプト設計を扱う生成AIプロンプト講座(全10コース)を用意しています。全社員向けのAIリテラシー教育を追加課金なく始めやすい構成です。
料金は初期費用0円、年間契約一括払い時にベーシックプランが1ライセンス月300円から(税抜)、コンテンツプラスが月500円から(税抜)で、ライセンス数に応じた段階割引があります。組織・グループ単位でコースを一斉に割り当て、必須受講・受講期間・自動リマインドの設定や進捗レポートで受講状況を管理できます。
2. Schooビジネスプラン(株式会社Schoo)

録画授業と生放送授業を組み合わせて配信するのが、株式会社Schooの法人向けプラン「Schooビジネスプラン」です。ビジネス基礎からAI・DXまで全20カテゴリ・9,000本以上の録画授業を定額で受け放題とし、生放送授業では講師にチャットで質問できます。
生成AI領域では、生成AIの基礎から著作権・情報漏洩などのリスクまでを扱う生成AI研修パッケージ(全6講座・合計約6時間)や、ChatGPTの業務活用研修パッケージ(全4講座)を用意し、ChatGPT・Claude・Gemini・Grokといった複数ツールを横断して学べます。全社員のAIリテラシー底上げに向く構成です。
料金は初期費用110,000円(税抜)、1IDあたり月額1,650円(税抜)で、最少20ID・10ID単位から契約でき、契約ID数に応じたボリュームディスカウントがあります。受講者はグループ・職種・職位やカスタムタグで管理でき、進捗の可視化・未完了者へのリマインド・レポート提出・CSVエクスポートに対応します。
3. グロービス学び放題(法人向け)(株式会社グロービス)

経営大学院を運営する株式会社グロービスが、そのビジネス教育を法人向けに定額配信するのがグロービス学び放題です。経営・思考・マーケティング・リーダーシップなど16カテゴリ・4,800コース以上をそろえ、全社員のビジネス基礎力の底上げを主眼に置いています。
AI・DX領域は「AI・テクノベート」カテゴリに集約され、目的別の特設ページ「AI人材の育成」では、全社員向け・リーダー向けにコースを束ねたラーニングパス(例として「全社員がAIを活用するために必要なビジネススキル」は11コース・7時間40分)が用意されています。2025年11月からは学習中の疑問にAIが答える「学びエージェント」も提供しています。
料金は初期費用が無料で、学び放題プランは1IDあたり6カ月契約で税込11,550円、12カ月契約で税込20,900円などと設定されています。月額ではなく契約期間ごとの1IDあたりの総額である点に注意が必要で、最低契約は10IDからです。
4. Cloud Campus コンテンツパック100(株式会社サイバー大学)

ソフトバンクグループのフルオンライン大学を運営する株式会社サイバー大学が提供する、eラーニングプラットフォーム「Cloud Campus」と既製教材セットを組み合わせたサービスです。教材セットの「コンテンツパック100」は、情報セキュリティ・個人情報保護・ハラスメント・ビジネススキルなど30カテゴリ・100本以上の教材を収録します。
配信基盤のCloud Campusは受講者数が増えても本体料金が変わらない定額制で、教材セットは1IDあたり年額999円(税抜、最小100ID〜)です。自社で教材を作らずに既製教材を低単価で全社へ配信でき、受講者数が読みにくい全社展開でも費用を見積もりやすくなります。
受講管理では、受講ステータスや進捗の確認、テスト・アンケート、コース完了率やテスト得点のCSV出力に対応し、部署・拠点単位のユーザーグループを作ってコースを配信できます。SSOやAPI連携など、既存の社内システムと組み合わせる機能も備えます。
5. サイバックスUniv.(リスクモンスター株式会社)

サイバックスUniv.は、与信管理・反社チェックを主力とするリスクモンスター株式会社が運営する会員制の社員研修サービスです。eラーニングとWebセミナーを合わせて約5,000コースを定額で受け放題にできる会費制と、1コース単位で使う従量制の2系統を持ち、内定者から管理職までの階層別・職種別コースをそろえます。
生成AI領域では、ChatGPTの操作やプロンプトエンジニアリング、MyGPTsの活用を学ぶ「生成AI実践2025」(標準学習時間1時間)などのコースを提供しています。毎月テーマを変えて年間100回以上開催されるオンラインのWebセミナーもあり、動画教材と組み合わせて学べます。
会費制は入会金50,000円(税抜、1会員ID)に加え、月額が1〜50名で45,000円(税抜)と、利用人数の規模に応じて上がる料金体系です。特定のコースだけ受けさせたい場合は、年会費12,000円(税抜)にeラーニング1コース1,000円からを足す従量制も選べます。
6. manebi eラーニング(株式会社manebi)

manebi eラーニングは、株式会社manebiが提供するAIを搭載した法人向けのLMS型eラーニングです(旧称「playse.ラーニング」)。約8,000教材(オプション動画を含む)を月額定額で見放題とし、コンプライアンス・情報セキュリティからビジネススキル、プログラミングまで幅広い領域を1つのサービスでカバーします。
自社に合う学習プログラムをAIが提案するコースマップ機能や、外国語字幕生成AI・オリジナル教材作成AIといったAI機能を備え、多様なテーマの基礎教材を全社に配信しやすくしています。自社オリジナル教材も100GBまでアップロードでき、既存の研修コンテンツを取り込めます。
料金は初期費用100,000円で、月額はLITEプランが19,800円、STANDARDプランが39,800円と、いずれも39IDまで定額で使い放題です。40ID以上はIDごとの追加課金となり、人数が増えるほど1IDあたりの単価が下がる設定です。
7. MENTER(WHITE株式会社)

MENTERは、WHITE株式会社が提供する生成AI活用支援プラットフォームです。非エンジニアの事業部門社員に向けた「文系デジタル人材育成」を出発点とし、現在は生成AI・DX人材育成の研修プログラムから、学習と実践を統合したクラウドサービス、業務定着を支える伴走支援までを組み合わせて提供しています。
組織の生成AIスキルを可視化する生成AIリテラシー診断では、基礎知識・プロンプトスキル・情報セキュリティ・著作権理解などを測定し、部署別・個人別に結果を確認できます。生成AIリテラシー検定(30問・30分、著作権の観点は法律事務所ZeLoが監修)も提供し、学習前後のスキル把握に使えます。
料金は公式サイトに具体的な記載がなく、法人向けの現行プランは個別の問い合わせが必要です。学習だけで終わらせず、AIツールの活用から業務への定着までを一続きで支援する構成のため、自社の生成AI活用の段階に合わせて導入内容を相談する形になります。
基礎から実践・専門人材まで対応する体系型
続いて、全社員の基礎から専門人材の育成までを段階的に設計できる体系型のサービスです。
8. Udemy Business(株式会社ベネッセコーポレーション)

幅広い分野の講座をそろえた動画学習プラットフォーム Udemy の法人向けサービスで、AI・機械学習やデータサイエンス、開発、マーケティングなど幅広い分野の講座を定額で受け放題にできます。日本国内では株式会社ベネッセコーポレーションが、開発元である米国 Udemy, Inc. の独占的事業パートナーとして提供しています。
公式サイトはDX推進やAI活用に必要なスキルの学習を掲げ、生成AIについてもビジネス活用の入門から管理職向け、エンジニア向けまで複数の職種・レベルの講座が用意されています。自社で作成した教材とUdemy講座を組み合わせて学習経路を設計するラーニングパス機能や、受講状況を可視化する分析ダッシュボードも備えます。
料金は利用人数で2つのプランに分かれます。5〜20名向けのチームプランは1IDあたり年間38,000円(税込41,800円)で、受講対象は約16,000講座です。21名以上向けのエンタープライズプランは30,000以上の講座が対象で、料金はID数に応じた個別見積もりとなります。
9. etudes(エチュード)(アルー株式会社)

人材育成研修を専業とするアルー株式会社が提供する、クラウド型のeラーニングシステム(LMS)です。マニュアル不要を掲げる操作性を訴求し、PC・スマートフォン・タブレットに対応。少人数から数十万人規模まで、企業規模を問わず利用できるとしています。
動画・テスト・アンケートの配信に加え、集合研修の告知・出欠管理や提出物管理といった研修担当者向けの機能を備えます。自社作成教材の配信だけでなく、DX・ビジネススキル・マネジメント・コンプライアンスなどアルーが体系化した教材を組み合わせて利用でき、コンテンツ受け放題の「etudes Plus」も選べます。
料金は初期費用が無料で、実際に利用する社員のID数に応じた月額課金制です(具体額は要問い合わせ)。ストレージは無制限で、動画のデータ量による従量課金はありません。eラーニングの標準規格SCORM1.2に対応し、手持ちの教材をそのまま配信することもできます。
10. CAREERSHIP(キャリアシップ)(株式会社ライトワークス)

複雑な組織構造を持つ大企業向けに設計された、株式会社ライトワークスの統合型LMSです。「誰に・いつ・どのコンテンツを配信するか」をグループ会社を含めて柔軟に制御でき、eラーニングや研修管理に、スキルの可視化やキャリア開発の機能を1つのシステムに統合しています。
教材は定額制の「まなびプレミアム」と連携し、300タイトル1,000本以上のeラーニングを配信できます。DX推進・情報セキュリティ・コンプライアンスなど全社研修・階層別研修向けの汎用ラインナップで、新入社員から管理職まで階層別に割り当て、全社へ一括で展開できます。
LMS本体の料金はユーザー数に応じた変動制で要問い合わせです。まなびプレミアムには公開単価があり、1,000ID規模で1人あたり月350円、1万IDで月84円と、規模が大きいほど下がる設計です。従業員1,000名以下向けには、LMSと学び放題を組み合わせた別ライン「CAREERSHIP GROWTH」が用意されています。
11. JMAM eラーニングライブラリ(株式会社日本能率協会マネジメントセンター)

契約したライブラリ内のコースを、契約期間中いつでも何度でも受講できる定額制(受け放題)のeラーニングです。運営元の株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、日本能率協会グループで研修・通信教育の教材を長く手がけてきた会社です。
本体は530コースを、マネジメント・DX・技術技能・健康経営の4つのライブラリに分けて提供します(2025年12月末時点、開発中を含む)。このうちDXライブラリは132コースで構成され、目的に合わせてライブラリ単位で契約できます。受講管理では、必須・推奨コースの設定やフォローメールの自動配信、修了証の自動発行に対応します。
料金は初期費用が0円で、DXライブラリは100名利用時で1名あたり年額4,301円(税込)です。最低契約人数は10名からで、最大30日間の無料トライアルも用意されています。
12. KnowledgeC@fe(ナレッジカフェ)(株式会社富士通ラーニングメディア)

富士通グループで人材育成を担う株式会社富士通ラーニングメディアが提供する、クラウド型のLMS兼eラーニングサービスです。研修フローを一元管理するLMS本体、定額制eラーニング、教材制作サービスの3つを、同じブランドの下で組み合わせて利用できます。
定額制eラーニングは4つのライブラリで700コース以上を提供します。ICTトレンドやアジャイル開発、情報セキュリティ対策実践を扱うe講義動画ライブラリ、システム開発やプロジェクトマネジメントを学ぶeラーニングパックなど、IT・DX領域を基礎から実践まで押さえられる構成です。表示言語は12言語に対応し、海外拠点を含む運用にも使えます。
eラーニング配信に特化した低コスト版「KnowledgeC@fe for e-Learning」も選べ、研修全体を運用管理する本体版と使い分けられます。本体版は初期費用176,000円(税込)に、100IDで月額33,000円(税込・年間契約)などID数に応じた月額が加わります。
13. e-JINZAI「AI・DX人材育成研修」(株式会社ビズアップ総研)

株式会社ビズアップ総研のオンライン研修サービス「e-JINZAI for business」に設けられた、AI・DX人材の育成に特化した講座カテゴリです。2026年7月に従来のDX研修を刷新し、経済産業省が定めるデジタルスキル標準ver.2.0の人材定義に沿った体系へ組み直しています。
講座は3つの柱で構成されます。全ビジネスパーソン向けにDXリテラシー標準をWhy・What・Howで学ぶ講座、DX推進を担う専門人材向けにビジネスアーキテクトやデータサイエンティストなど6類型に沿った講座、そして基礎から生成AI・AIエージェント活用まで段階的に整理したAI研修です。G検定や統計検定などの資格試験対策とも連動します。
受講状況をリアルタイムに追跡するLMSが追加料金なしで標準装備されます。料金は for business 全体の契約に含まれる形で、年間契約は1〜100名で52万8,000円(税込)から、1人あたり月額440円(税込)からの単価が示されています。14日間の無料トライアルも利用できます。
DX・AI領域を深く学ぶ特化型
次に、AI・データサイエンス・DX推進といった領域を実践レベルまで深く学べる特化型のサービスです。
本記事で取り上げる特化型は2サービスですが、AI・データ人材の育成に絞ってより多くの選択肢を対象レベル別に見比べたい場合は、次の記事もあわせてご覧ください。
14. Aidemy Business(株式会社アイデミー)

生成AI・機械学習・データ分析などのスキルを、目的・職種・難易度別に細分化した250種以上のコースで学べる、株式会社アイデミーの法人向けAI・DX人材育成eラーニングです。
コースは経済産業省の「デジタルスキル標準」に準拠して設計されており、Word・Excel・ITの基礎が分かる初学者から、Pythonでプログラミングができる実務者までを対象範囲としています。年間50本以上の新規コースを開発し、生成AI関連の講座は3か月に1回以上更新されます。
契約期間は1年・2年・3年から選べ、一部コースは買い切りにも対応します。実施形式は完全オンラインで、対面での実践研修を求める場合は別サービス「Aidemy Practice」が案内されます。導入企業にはダイキン工業や丸紅、ニコンなどがあります。
15. SIGNATE Cloud(株式会社SIGNATE)

10万人を超えるAI・データ人材コミュニティの運営で培った知見をもとに、株式会社SIGNATEが提供するDX人材育成クラウドです。全社的なDXリテラシー向上から、DX推進を担う中核人材の育成までを対象とします。
プログラムは、全社員向けの「DXリテラシー人材育成」、ExcelとPythonのそれぞれに対応する「AI・データ活用人材育成(Excel版・Python版)」、新規事業構想を担う「ビジネスアーキテクト育成」、Python基礎からデータ戦略立案・高度分析まで扱う「データサイエンティスト育成」の5つで構成され、経済産業省・IPAのデジタルスキル標準の階層に対応します。
学習開始時のスキル計測テストの結果から、約3,000のコンテンツのなかで個人に最適な学習ルートを設計します。導入実績は1,200社・22万人(2026年5月時点)で、AI・データ活用からデータサイエンティスト育成までの4プログラムは教育訓練給付金(個人向け制度)の対象です。
集合研修・演習と組み合わせるブレンディッド型
最後に、eラーニングにライブレッスンや集合研修を組み合わせて提供するブレンディッド型のサービスです。
eラーニングだけでなく、集合研修や講師派遣も含めてDX人材育成の手段を比べたい場合は、研修サービス全般を対象別に整理した次の記事が参考になります(助成金の使い方も解説しています)。
16. Smart Boarding(株式会社FCE)

Smart Boardingは、動画教材によるインプットと、講師が進行するライブ型オンライントレーニングによるアウトプットを組み合わせた人材育成プラットフォームです。「知っている」から「できている」への定着を狙う設計で、株式会社FCEが提供しています。
400種類以上の動画コンテンツには、コンプライアンス・情報セキュリティ・営業研修などと並んでDXがテーマとして含まれ、階層別研修と組み合わせて配信できます。ライブ型オンライントレーニングは月間50〜60回開催され、受講回数に制限はありません。
料金は30ID・年間契約からで、30IDの場合の月間支払い総額は32,400円です。初期費用は要問い合わせで、全機能を14日間試せる無料トライアルが用意されています。
17. デジタル人材育成eラーニング(株式会社ディジタルグロースアカデミア)

ディジタルグロースアカデミア(DGA)のデジタル人材育成eラーニングは、KDDIとチェンジホールディングスの合弁会社である株式会社ディジタルグロースアカデミアが提供するオンライン講座サービスです。
講座は経済産業省のDXリテラシー標準・DX推進スキル標準の枠組みに沿ってカテゴリ分けされ、全社員・DX推進担当・マネジメント/管理職の3区分に対応します。実写・アニメーション・AI音声の3形式で100以上の講座を提供し、講座の長さは1分から10時間49分まで幅があります。
eラーニングは1名から申し込め、利用期間は通常2か月です。これに20名程度から開催する集合研修・公開講座を組み合わせた設計もでき、料金は要お問い合わせとなっています。
DX研修eラーニングの費用の目安
DX研修eラーニングの料金は各サービスや契約人数によって幅がありますが、大きく2つのモデルに分けて捉えると、自社に合う体系を判断しやすくなります。
1つは、受講者数に応じて課金する1人あたり単価型です。受講対象が限られる専門研修では総額を抑えやすい一方、全社員規模になると人数分の費用がそのまま積み上がります。もう1つは、一定人数まで固定額で講座が受け放題になる定額型で、受講者が多いほど1人あたりの負担が下がるため、全社配信と相性がよいモデルです。体系型のサービスでは、契約人数の規模ごとに年額が決まる料金体系も多く見られます。
相場感としては、定額受け放題型は全社配信で1人あたり月数百円台から始まる例が多く、契約するID数が増えるほど単価が下がって、大規模では月100円を切る例もあります。1人あたり単価型は、受講対象が限られる専門研修で総額を抑えやすい形です。
階層別・専門まで含む体系型は、1人あたり年数千円規模が目安です。自社の受講対象人数に1人あたり単価を掛ければ総額を概算でき、定額型やボリューム割引を使えば大規模ほど1人あたりの負担を抑えられます。各サービスの具体的な金額は変動するため、比較表と各社の資料で最新の条件を確認してください。
費用を検討する際は、人材開発支援助成金やIT導入補助金など、研修・システム導入に活用できる公的支援の対象となる場合があります。対応状況はサービスによって異なるため、各社の資料や問い合わせで確認しておくと、導入検討の材料をそろえやすくなります。
人材開発支援助成金の要件や申請の流れ、DX研修に限らないeラーニング・LMS全般の選び方は、次の記事で詳しく解説しています。全社のeラーニング導入を広く見比べたいときの土台になります。
全社にDX研修を定着させる運用のポイント
教材を導入したら、次は全社への定着をどう進めるかが課題になります。eラーニングは配って終わりにすると受講が進まないため、運用の設計が成果を左右します。
受講管理・学習パスで受講率と理解度を可視化する
まず、受講率と理解度を数字で見えるようにします。誰がどこまで進んだかを管理画面で把握し、未受講者にはリマインドを送り、理解度テストの結果で定着の度合いを確認する、という流れを仕組みにすることが有効です。部署や役職ごとに学ぶべきコースを割り当てる学習パスを設定しておくと、対象者に合った教材が自動的に配信され、担当者が一人ひとりの進捗を手作業で追う負担を減らせます。
基礎から実践・専門人材への段階設計(拡張性)
全社員の基礎リテラシー(DXリテラシー標準)を入口に、次の段階として、DXを推進する専門人材(DX推進スキル標準の6類型)や、生成AI・データ活用の実践へ学びを広げる道筋を描いておくと、育成が単発で終わりません。基礎教材だけでなく、専門領域や実践演習まで同じ仕組みで拡張できるか、あるいは別サービスと組み合わせる前提かを、導入時に見据えておくと、次の育成計画につなげやすくなります。
とくに生成AIの活用教育を次の段階に据えるなら、社内研修向けの生成AI eラーニングをタイプ別に比較した次の記事が、教材選びの手がかりになります。
全社展開のサポート・伴走体制
全社規模で運用を軌道に乗せるには、提供側のサポート体制も判断材料になります。導入時の初期設定や教材の選定支援、受講促進の進め方の相談、運用開始後の活用提案まで対応するサービスもあります。研修の運用を内製で担い切れるか不安な場合は、こうした伴走型の支援がどこまで受けられるかを確認しておくと、担当部門が抱え込まずに全社展開を進められます。
まとめ
DX研修をeラーニングで実施すると、全社員に基礎リテラシーを効率的に配信でき、受講状況を仕組みで管理できます。教材を選ぶときは、デジタルスキル標準に沿った基礎の網羅性を土台に、料金体系が自社の規模に合うか、受講管理・学習パスで定着まで支えられるか、汎用か特化か、集合研修と併用するかという観点で見比べると、自社に合うタイプが絞り込めます。
まずは気になったサービスの教材テーマ・料金・受講管理の機能を具体的に見比べてみてください。下のボタンから、自社の課題に合うDX研修向けサービスを探せます(各サービスの詳しい資料は公式サイトでも確認できます)。
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MCB FinTechカタログでは、決済・金融・バックオフィス領域の法人向けサービスを課題別に探し、気になるサービスの資料をまとめて請求できます。総合eラーニング・LMSのほかの課題も、あわせてご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. DX研修eラーニングとは何ですか?
A. DX研修eラーニングとは、DX推進に必要なデジタルスキルを、動画・スライド・テストなどのオンライン教材にして、受講者が自分の端末で学べるようにした研修の仕組みです。全社員向けの基礎リテラシーから、DXを推進する専門人材の育成までを対象とし、時間や場所を選ばず受講できます。
管理者は誰がどこまで受講したかを一覧で把握でき、集合研修のような日程調整・会場手配・講師コストをかけずに全社へ配信できる点が特徴です。全社員が共通で学ぶDXの基礎はeラーニングで効率的に広げ、演習や専門トレーニングは集合研修で補うといった使い分けができます。
Q. DX研修eラーニングでデジタルスキル標準に沿った教材はどう選べばよいですか?
A. 経済産業省・IPAが定めるDXリテラシー標準の4要素「Why・What・How・マインド・スタンス」を、過不足なくカバーしているかを目安に選びます。「Why」はDX推進の背景、「What」はデータやデジタル技術の基礎理解、「How」は業務での活用方法、「マインド・スタンス」は変化に向き合う姿勢を指し、全社員向けの基礎教材はこの4つを一通り押さえていることが望ましい範囲です。
教材がデジタルスキル標準に対応しているかを確かめる公的な入口として、経済産業省・IPAが運営するデジタル人材育成プラットフォーム「マナビDX」があり、審査に合格した講座が掲載されています。生成AIや情報セキュリティの基礎まで含まれているか、逆に専門領域に偏りすぎていないかも、全社配信の教材を選ぶ際の確認ポイントになります。
Q. DX研修eラーニングの費用はどのくらいですか?
A. DX研修eラーニングの費用は、受講者数に応じた1人あたり単価型と、一定人数まで固定額で受け放題になる定額型に大きく分かれます。全社員規模で配信するなら、受講者が増えても費用が跳ね上がりにくい定額型やボリュームディスカウントのある体系が向くことが多く、対象者が限られる専門研修なら1人あたり単価型でも総額を抑えやすくなります。
相場感としては、定額型は1人あたり月数百円台から、体系型は1人あたり年数千円規模が目安です。金額は契約人数や時期で変動するため、自社の受講対象人数を当てはめて総額を試算し、比較表や各社の資料で最新の条件を確認してください。
Q. DX研修eラーニングは無料で試せますか?
A. 多くのサービスが14〜30日程度の無料トライアルを用意しており、契約前に教材の中身や操作性、受講管理の使い勝手を確かめられます。無料で使える期間や対象コースはサービスによって異なるため、比較表や各社の資料で対象を確認してください。
ただし、全社員が継続的に使える範囲まで無償で提供されるわけではなく、無料で使える期間・コースはサービスによって異なります。全社配信を前提に、実際に配信する教材が無料期間中に確認できるかをふまえて試すとよいでしょう。
Q. ITに詳しくない社員でもDX研修eラーニングを受講できますか?
A. DXの基礎リテラシーを扱う教材はIT職以外の全ビジネスパーソンを対象に設計されているため、ITに詳しくない社員でも受講できます。教材選びの物差しとなるDXリテラシー標準も、IT職に限らずすべてのビジネスパーソンを対象としており、基礎から段階的に学べる構成が基本です。
社員のIT習熟度にばらつきがある場合は、推奨の学習順やレベル別・職種別のコースがあらかじめ用意されているサービスを選ぶと、それぞれの理解度に合わせて無理なく学ばせやすくなります。
Q. DX研修は集合研修とeラーニングをどう使い分ければよいですか?
A. 全社員が共通で押さえるDXの基礎リテラシーはeラーニングで効率的に配信し、部門横断のプロジェクト演習や専門人材の実践トレーニングは集合研修・ワークショップで補うのが基本的な使い分けです。eラーニングは各自のペースで知識を習得でき、集合研修は演習やディスカッションを通じて理解を深めやすいという、それぞれの強みがあります。
両者は排他的なものではなく、動画で予習し演習をライブや対面で深めるといった組み合わせも可能です。オンラインだけでは定着が不安な場合は、eラーニングに集合研修やライブレッスンを組み合わせて提供するブレンディッド型のサービスを検討するとよいでしょう。
Q. 全社員向けの基礎と専門人材向けのDX研修は何が違いますか?
A. 全社員向けは「DXリテラシー標準(DSS-L)」に沿った共通の基礎、専門人材向けは「DX推進スキル標準(DSS-P)」で定められた6類型のスキルを指し、対象範囲と深さが異なります。DXリテラシー標準は全ビジネスパーソン共通の基礎で、DX推進スキル標準はDXを推進する専門人材の役割ごとにスキルを定めたものです。
DX推進スキル標準の6類型は、ビジネスアーキテクト・デザイナー・データサイエンティスト・データマネジメント・ソフトウェアエンジニア・サイバーセキュリティです。全社員向けの基礎リテラシーを土台に、事業や職種に応じてこれらの専門スキルへ広げていくのが、デジタルスキル標準が描く育成の道筋です。
Q. eラーニングでDX研修を配信しても受講が進みません。受講率を上げるには?
A. 配信して終わりにせず、受講管理・学習パスで受講率と理解度を可視化し、未受講者へのリマインドや必須受講・受講期限の設定を仕組みとして回すことが有効です。誰がどこまで受講したかを管理画面で把握し、理解度テストの結果で定着の度合いを確認できるサービスを選ぶと、担当者が一人ひとりの進捗を手作業で追う負担を減らせます。
受講が広がらない背景には、コンテンツ数が少なかったり実務との関連が薄かったりして学ぶ動機が湧きにくい、という課題もあります。部署や役職ごとに学ぶべきコースを割り当てる学習パスを設定し、実務や演習と組み合わせて活用することで、受講率と定着の両方を高めやすくなります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。















