配車表やドライバーの日報、請求書をExcelやホワイトボード、紙の帳票で管理していると、担当者が代わると引き継げない、集計に時間がかかる、転記ミスが起きるといった属人化の課題が積み重なっていきます。
加えて2024年4月に適用が始まったドライバーの時間外労働の上限規制と拘束時間規制(改善基準告示)、2025年4月に施行された改正物流効率化法により、拘束時間や荷待ち時間の管理、記録の保存に対応する必要も生じています。
こうした課題を解決し、配車から請求までの運送業務をまとめて効率化できるのが運送業システムです。ただし製品ごとに得意な業務領域や提供形態、料金が異なるため、自社の規模と優先課題に合うものをどう選べばよいか迷う場面も多いのではないでしょうか。
本記事では、運送業システム18サービスをタイプ別に比較・解説します。配車・運行・動態・点呼・労務・請求といった主要機能や費用の考え方に加え、2024年問題や改正物流効率化法など法令対応に必要な機能、自社に合うタイプの選び方を整理しました。運送業務のデジタル化を検討している方が、自社に合うシステムを見極めるための材料としてご活用ください。
また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
運送業システムとは?
ここからは、運送業システムがどのようなもので、一般的な業務ソフトと何が違い、なぜ導入が進んでいるのかを整理します。
運送業システムの定義
運送業システムとは、トラック運送事業者の受注・配車・運行・動態・点呼・労務・請求といった業務を、ひとつ、または連携した複数のシステム上で扱うためのソフトウェアです。配車表や運転日報、点呼記録簿、請求書・支払明細など、現場と事務所で別々に管理されがちな情報を同じデータでつなぎ、二重入力や転記をなくすことを目的としています。
カバーする範囲は製品によって幅があります。受注から請求までを1つで扱うオールインワン型もあれば、配車とルート最適化、車両の位置把握に特化したもの、点呼とアルコールチェックの記録に特化したもの、売上・請求・傭車精算などの基幹業務を中心に据えたものもあります。自社がどの業務をまず効率化したいかによって、選ぶべき製品が変わります。
また、運送業システムは、扱う業務の範囲によって運送管理システム・運行管理システム・車両管理システムなどとも呼ばれ、呼び方は製品やベンダーによって異なります。
一般的な業務ソフト(会計ソフト・汎用Excel)との違い
会計ソフトや汎用の表計算ソフトでも、売上の集計や請求書の作成はできます。運送業システムとの違いは、トラック運送の業務構造に合わせて設計されている点にあります。
たとえば配車は、車両・ドライバー・荷物・納品先の条件を組み合わせて割り当てる作業で、汎用ソフトでは条件の管理が属人化しがちです。運送業システムでは、車両やドライバーの空き状況をもとに配車を組み、その配車情報が運行実績・点呼記録・運賃計算・請求へそのまま流れる設計になっています。拘束時間や点呼結果など、法令で記録と保存が求められる項目をあらかじめ扱える点も、汎用ソフトとの大きな違いです。
紙・Excel・ホワイトボード管理の課題とシステム化で解決できること
多くの運送会社では、配車をホワイトボード、日報を紙、請求をExcelというように、業務ごとに別の手段で管理しています。この状態では、同じ情報を何度も書き写す手間がかかり、書き写しのたびにミスが入り込みます。
特に請求では、配車実績から運賃を一件ずつ転記して計算するため、取り扱い件数が増えるほど作業時間と確認の負担が膨らみます。担当者しか計算方法を把握していない場合、休みや退職のときに業務が止まるリスクもあります。
運送業システムを導入すると、配車情報をもとに運賃が自動計算され、請求書や支払明細、各種帳票をまとめて出力できます。点呼や運行の記録も入力したその場でデータとして残り、情報を複数の担当者で共有できるため、属人化の解消と作業時間の短縮につながります。
導入が進む背景(2024年問題・改正物流効率化法・DX)
運送業システムの導入が進む背景には、人手不足に加えて、近年の法令対応があります。いわゆる「2024年問題」は、トラックドライバーの時間外労働の上限が年960時間に規制されたこと(労働基準法)と、拘束時間などを定めた改善基準告示が2024年4月に適用されたことをあわせて指します。両者は別の制度ですが、いずれも労働時間の正確な管理を求めるものです。
さらに2025年4月には改正物流効率化法が施行され、荷主や物流事業者に荷待ち時間の短縮や積載効率の向上に向けた取り組みが求められるようになりました。こうした法令対応を手作業で記録・集計するのは負担が大きく、拘束時間の自動集計や運行記録の保存に対応したシステムへの移行が進んでいます。各制度の具体的な内容と、どの機能で対応できるかは、記事後半の法令対応の解説で詳しく取り上げます。
運送業システムの主な機能
運送業システムが備える機能を、紙やExcelで行っている作業を何にどう置き換えるかという観点で整理します。製品によって搭載範囲は異なりますが、代表的な機能は次の5つです。

配車管理は、ホワイトボードや配車表で組んでいる割り当てをシステム上で行う機能です。車両・ドライバーの稼働状況や荷物の条件をもとに配車を組み、変更があっても関係者にすぐ共有できます。組んだ配車は運行実績や運賃計算の土台になります。
運行・動態管理は、車両が今どこを走っているか、計画どおりに運行できているかを地図上で把握する機能です。GPSやデジタルタコグラフ(デジタコ)と連携し、位置・速度・走行距離を記録します。到着予定の問い合わせ対応や、遅延時の配車の組み直しに役立ちます。
点呼・アルコールチェック記録は、乗務前後の点呼結果と酒気帯びの確認結果を記録・保存する機能です。紙の点呼記録簿で行っていた記入と保管を電子化し、アルコール検知器の測定結果とあわせて残せます。対面点呼のほか、国が認めた方法によるIT点呼・遠隔点呼に対応した製品もあります。
労務管理は、ドライバーの拘束時間・運転時間・休息期間を集計し、改善基準告示の上限に近づいたときにアラートで知らせる機能です。日報や運行記録から自動で集計するため、手作業での時間管理に比べて違反の見落としを防ぎやすくなります。
請求・傭車精算・帳票の自動化は、配車・運行実績から運賃を計算し、請求書・支払明細・各種帳票を作成する機能です。協力会社へ仕事を回す傭車の精算もあわせて管理でき、Excelでの手計算や転記をなくせます。多くの製品で、運送業の請求実務に必要な帳票をあらかじめ用意しています。
運送業システムのタイプ
運送業システムは、カバーする業務範囲によって大きく4つのタイプに分けられます。多機能な製品ほど自社に合うとは限らず、まず効率化したい業務がどこにあるかで最適な選択肢が変わります。ここでは、各タイプの特徴と向いている企業を解説します。

運送業務をまとめて管理するオールインワン型
受注・配車・運行・動態・点呼・労務・請求までを1つのシステムで扱う統合型です。クラウドで提供されるものが中心で、業務ごとにソフトを分けずに、同じデータで配車から請求までをつなげられる点が強みです。
紙やExcel、ホワイトボードでの管理をまとめて見直したい会社や、業務ごとにシステムが分かれていて二重入力が負担になっている会社に向いています。小さく始めて使う機能を広げていける製品もあり、幅広い規模で検討できます。
請求・基幹業務に強いタイプ
受注・配車の情報から運賃を計算し、請求書・支払明細・傭車精算・各種帳票を作成する基幹・事務処理を中心に据えたタイプです。運送業の請求実務に合わせた帳票や計算ロジックを備え、Excelでの手計算からの置き換えに直結します。自社サーバーに導入するオンプレミス型や買い切り型の選択肢がある製品も多く見られます。
取り扱い件数の増加で請求作業の負担が重くなっている会社や、自社の業務フローに合わせて細かくカスタマイズしたい会社に向いています。配車や動態は既存の方法を続けつつ、まず事務作業から効率化したい場合の入り口にもなります。
配車・運行・動態の管理に強いタイプ
配車計画やルート最適化、車両位置・走行状況の可視化を中核に据えたタイプです。デジタコやドライブレコーダーと連携して運行実績を記録し、動態管理の画面で配送の進み具合を把握できます。スマートフォンで手軽に始められる製品もあります。
このタイプには、配車計画そのものに対応する製品と、動態・運行・車両管理が中心の製品があり、配車機能の範囲は製品によって異なります。
配車の組み方や到着予定の問い合わせ対応に時間を取られている会社、荷待ち時間や積載効率を把握して改善したい会社に向いています。改正物流効率化法で求められる荷待ち時間の記録や、効率的な配送計画づくりを支える機能を持つ製品もあります。
配車計画やルート最適化、車両位置の可視化を優先して製品を選びたい場合は、配車機能に絞ってサービスを比較した次の記事も参考になります。
点呼・労務・法令対応に強いタイプ
点呼記録・アルコールチェック・拘束時間や改善基準告示への対応を中核に据えたタイプです。乗務前後の点呼や酒気帯び確認の記録を電子化し、法令で求められる項目の記録・保存を支えます。デジタコと連動して拘束時間の違反チェックを行える製品もあります。
このタイプには、点呼記録の電子化に特化した製品と、拘束時間・運行など法令対応に軸足を置く製品があり、点呼と労務のどちらを優先するかで選びます。
点呼記録簿の記入・保管や、2024年問題への対応に負担を感じている会社に向いています。配車や請求は既存の仕組みを使いつつ、法令対応の部分を優先して整えたい場合の選択肢になります。
点呼記録やアルコールチェックの電子化を優先して製品を選びたい場合は、IT点呼・遠隔点呼・自動点呼の対応範囲や料金でサービスを比較した次の記事も参考になります。
運送業システムの選び方
自社に合う運送業システムを絞り込むために、提供形態の選択、確認したい比較の着眼点、導入後に失敗しないための観点を順に整理します。
クラウド型とオンプレミス型、どちらを選ぶべきか
運送業システムには、インターネット経由で使うクラウド型と、自社のサーバーに導入するオンプレミス型があります。この違いは、導入のしやすさと運用の自由度に関わる選定軸です。
クラウド型は初期費用を抑えて始めやすく、法令改正への対応やアップデートが提供側で行われるため、運用の手間が少なく済みます。多くの製品が月額制で、外出先やスマートフォンからも利用しやすい設計です。
一方のオンプレミス型は、自社の業務フローに合わせたカスタマイズの自由度が高く、社内ネットワーク内で運用したいセキュリティ方針にも合わせやすい特徴があります。導入・保守にかかる体制と費用を見込んだうえで、どちらが自社の運用に合うかを判断します。
自社の規模・業務・法令対応に合った機能がそろっているか
製品を比べるときは、次の観点を自社の状況に当てはめて確認すると、候補を絞りやすくなります。
- 自社規模・車両台数:数台規模から使えるか、傭車や複数拠点に対応できるか。料金が車両台数やユーザー数に応じて無理なく収まるか
- 法令対応・労務管理機能:拘束時間の自動集計やアラート、点呼・アルコールチェックの記録、デジタコ連携など、自社に必要な法令対応の機能があるか(詳細は後段の法令対応の解説を参照)
- 既存システムとの連携:すでに使っている会計ソフトや販売管理、デジタコ、WMS(倉庫管理システム)とデータ連携できるか。連携方式(CSV・API)と対応実績も確認できるか
- サポート体制:導入時の初期設定やデータ移行の支援、導入後の問い合わせ窓口(電話・メール)の体制が自社に合うか
- 現場の操作性:ドライバーや配車・事務の担当者が無理なく使える画面か。スマートフォン対応や入力のしやすさも確認できるか
- 初期・運用費用:初期費用と月額費用、オプション料金の合計が、効率化で見込める効果に見合うか
すべてを満たす製品を探すより、自社でまず解決したい業務にひもづく観点を優先して比べると、候補が絞り込みやすくなります。
導入後に「現場が使えない・連携できない」で失敗しないか
つまずきやすいのは、機能そのものより現場への定着と既存システムとの連携です。無料トライアルやデモでは、実際に入力する配車・事務の担当者やドライバーに操作を試してもらい、日々の業務に無理なく組み込めるかを契約前に確かめておくと安心です。
連携は、会計ソフトや販売管理、デジタコなど現在使っている仕組みと確実にデータをやり取りできるかを、連携方式・対応実績・必要な初期設定の範囲まで含めて契約前に具体的に確認しておくと安心です。導入時のデータ移行をどこまで支援してもらえるかも、あわせて確かめておきたい点です。
ここまで見てきた提供形態や機能の観点を踏まえても、自社にどのタイプが合うか迷うこともあります。そうしたときの入口として、いくつかの質問に答えると候補を絞り込める「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。
【比較表】運送業システムのおすすめ18選を比較
ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、主要な運送業システム18製品を4つのタイプ別に分類してご紹介します。まずはタイプごとの比較表で機能・提供形態・料金・連携・対象規模を俯瞰し、気になるサービスの個別紹介へ進んでください。
各表の記号は次の意味です。◎=特に強い、●=対応、△=条件付き(上位プランや連携製品で対応)、×=非対応(公式に扱わないと明記)、「公式情報なし」=公式サイトで対応可否を確認できず要問い合わせ。
料金は個別見積もりの製品が多く、公開されている代表的な価格は各サービスの個別紹介を参照してください。※料金は2026年10月時点の各社公式情報に基づきます。
【比較表】運送業務をまとめて管理するオールインワン型
| サービス名 | ロジポケ | 「一番星」運送業システム | Good Truck | そらうど |
|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド+スマホアプリ | クラウド(保守込サブスク) | クラウド | クラウド |
| 配車管理 | ● | ● | ● | ●配車→乗務員へLINE通知 |
| 運行・動態管理 | △運行管理に対応 | △運行管理に対応 | △運行管理・日報に対応 | △デジタコ・ETC連携で実績反映 |
| 点呼・アルコールチェック | ●対面点呼に対応 | △関連ソリューション連携 | 公式情報なし | 公式情報なし |
| 労務・拘束時間管理 | ●勤怠・労務に対応 | ●勤怠・給与管理 | ●労務管理に対応 | ●労務管理に対応 |
| 請求・基幹業務 | ●請求書作成まで対応 | ●請求・給与・経営分析 | ●請求支払・中継輸送の按分 | ●請求・支払・傭車・売上 |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ |
| 月額料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 10,000円〜(税別) | 要問い合わせ |
| 主な外部連携 | アルコール検知器 | 点呼・デジタコ・ドラレコ | 公式情報なし | デジタコ・ETC・LINE |
| サポート | 専任サポート・導入支援 | 一番星倶楽部・保守込 | オンラインマニュアル・7日間無料トライアル | 要問い合わせ |
| 対象規模 | 中小〜大規模 | 中小〜中堅 | 新規立ち上げ〜約400台 | 中小運送会社中心 |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | 公式サイトをご覧ください | 公式サイトをご覧ください | 公式サイトをご覧ください |
【比較表】請求・基幹業務に強いタイプ
| サービス名 | コムトラックシステム | DriveDoor | トラックメイトPro4 | 車楽クラウド | Transport |
|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド(SaaS) | クラウド | サブスク/買い切り | クラウド | パッケージ型 |
| 配車管理 | ●配車入力・Excel配車表取込 | ●Excel配車表を直接活用 | △連携製品「配車Pro」で対応 | ●配車登録 | ●受注・配車処理 |
| 運行・動態管理 | △運行管理に対応 | △日報・デジタコ連携 | △日報入力に対応 | △運行実績の収集 | △運行管理・日報、デジタコ連携 |
| 点呼・アルコールチェック | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし |
| 労務・拘束時間管理 | 公式情報なし | 公式情報なし | △乗務員給与の元データ作成 | 公式情報なし | 公式情報なし |
| 請求・基幹業務 | ●配車入力から請求書・帳票を自動生成 | ●請求・原価計算・売上収支を一元管理 | ●請求・傭車・支払を日報画面で一元処理 | ●運行実績から請求書発行・車両別経費/売上 | ●請求・支払・入出金・分析 |
| 初期費用 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額料金 | 10,000円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 主な外部連携 | 会計ソフト・kintone | デジタコ・ETC・会計ソフト・倉庫/在庫管理 | 楽楽明細API・CSV取込 | 公式情報なし | EDI・デジタコ |
| サポート | 導入2〜3日 | 電話(平日10:00〜17:00)・画面共有 | 全国6拠点・デモ・初期設定支援 | 要問い合わせ | 訪問ヒアリング・デモ・リモート(TeamViewer) |
| 対象規模 | 軽貨物〜一般貨物(規模不問) | 中小〜大規模・グループ/HD | 中小〜100台超 | 中小中心・全国 | あらゆる運送業(カスタマイズ前提) |
【比較表】配車・運行・動態の管理に強いタイプ
| サービス名 | KITARO | ビジネスナビタイム 輸配送管理クラウド | Loogia | MOVO Fleet | SmartDrive Fleet | TCloud for SCM | ODIN動態管理 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド(端末複数方式) | クラウド(管理者PC+ドライバーアプリ) | クラウド(管理画面+アプリ) | クラウド(デバイス3方式) | クラウド(シガーソケット型・ドラレコ) | クラウド(スマホ主体・車載機器不要) | スマホアプリ+Web管理画面 |
| 配車管理 | 公式情報なし | ●自動配車(車格・交通・労働状況を考慮) | ●自動配車・ルート最適化 | 公式情報なし | 公式情報なし | △配車計画はLYNA連携 | △上位プラン(配送計画)で対応 |
| 運行・動態管理 | ●リアルタイム位置・走行履歴・日報自動作成 | ●リアルタイム動態管理・到着予測 | △GPS走行データ取得(配車計画に活用) | ●5秒に1回の位置取得・日報自動作成 | ●リアルタイム位置・運転日報/月報の自動作成 | ●位置・到着予測・温度監視・日報自動作成 | ●GPSで位置取得・運転日報を自動作成 |
| 点呼・アルコールチェック | △アルコールチェック記録に対応 | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし | △アルコールチェック記録に対応 | 公式情報なし | 公式情報なし |
| 労務・拘束時間管理 | 公式情報なし | △労働状況・荷待ち時間の実績分析 | 公式情報なし | △ドライバー稼働実態の可視化 | △労務管理はオプション | 公式情報なし | △運転日報で拘束時間・走行距離を記録 |
| 請求・基幹業務 | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし | 公式情報なし |
| 初期費用 | モバイル版0円/デジタコ版 本体85,000円〜(税別) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 別途必要(要問い合わせ) | 要問い合わせ | 0円 | 0円 |
| 月額料金 | 980円〜(デジタコ版2,800円/台・税別) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1,980円〜/台(税抜) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1,500円/ドライバー(税込・管理画面無料) |
| 主な外部連携 | デジタコ・ドラレコ・アルコール検知器 | API・Excel/CSV | Excel/CSV/API | 日野/東京海上日動/LYNA | ドラレコ・ETC2.0・富士通デジタコ | トランストロンデジタコ・ライナロジクス・AIドラレコ | API連携(要問い合わせ) |
| サポート | 電話(平日9:00〜17:30)・マニュアル | カスタマーサポートによる運用支援 | 専任スタッフの導入伴走支援 | 電話(年中無休 6:00〜21:00) | マニュアル・有償サポート(Smartサポート) | 24時間サポートはオプション | 電話(平日9:00〜18:00)・FAQ・操作動画 |
| 対象規模 | 1台から(業態不問) | 1ライセンスから | 公式情報なし | 1台から(協力会社車両も一元管理) | 公式情報なし | 1ライセンスから | 1ドライバーから(1か月単位) |
【比較表】点呼・労務・法令対応に強いタイプ
| サービス名 | 点呼NEO | 運管PRO |
|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド(スマホ・PC) | クラウド(デジタコ・ドラレコ連動) |
| 配車管理 | ×点呼に特化(扱わない) | 公式情報なし |
| 運行・動態管理 | ×扱わない | ●リアルタイム動態管理・運行指示書・運転日報 |
| 点呼・アルコールチェック | ◎対面・電話・IT点呼に標準対応 | △アルコール検知器連携(点呼は別製品) |
| 労務・拘束時間管理 | △点呼時の健康状態を記録 | ●拘束時間管理・改善基準告示違反チェックを標準搭載 |
| 請求・基幹業務 | ×扱わない | 公式情報なし |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 151,800円(税込) |
| 月額料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 主な外部連携 | アルコール検知器・TODOROKI・TRUSTAR | Gfitデジタコ・タフモアドラレコ・アルコール検知器 |
| サポート | 電話・問い合わせフォーム | 電話(平日9:00〜17:00)・問い合わせフォーム |
| 対象規模 | 公式情報なし | 公式情報なし |
運送業システム各サービスの特徴
ここからは、比較表で取り上げた各サービスの特徴と向いている企業を、タイプ別に個別に紹介します。掲載は順不同で、番号は順位やおすすめ度を示すものではありません。自社でまず効率化したい業務に近いタイプから読み進めてください。
運送業務をまとめて管理するオールインワン型
配車から請求までを1つのシステムで扱える、オールインワン型のサービスを紹介します。
1. ロジポケ(X Mile株式会社)

安全教育を起点に機能領域を広げてきたクラウド型の運送業システムで、X Mile株式会社が提供しています。案件登録から配車表の管理、請求書の作成までを一つのシステム上で連続して扱えます。
受発注情報や配送案件を一元化し、配車計画の作成から承認までをクラウド上で管理できます。ドライバー向けのスマートフォンアプリ(iOS/Android)から、点呼記録簿や勤怠の入力にも対応します。乗務前後の点呼は対面点呼に対応しています(遠隔点呼・自動点呼は今後対応予定)。
点呼・勤怠・安全教育などを1機能ずつ導入でき、必要な領域からスモールスタートできる点も特徴です。料金は利用する機能や事業所数に応じた個別見積もりで、公式サイトでは公開されていません。
2. 「一番星」運送業システム(システムギア株式会社)

基幹システム「一番星 運送業システム Ver.8」と配車管理「一番星 クラウド配車」を組み合わせ、受注から配車・運行管理・請求・給与計算までをカバーするオールインワン型です。システムギア株式会社が提供しています。
クラウド配車では、ドラッグ&ドロップで配車を組め、点呼や休憩・休息の予定を配車エリア上でまとめて確認できます。基幹側は請求管理・車両管理・乗務員管理・給与管理・経営分析を備えます。
提供形態は保守サービス料を含むクラウドのサブスクリプションで、サーバーの導入やVPNの構築が不要です。TDBC認定ソリューションに認定されています。料金は公式サイトでの確認・問い合わせが必要です。
3. Good Truck(GT合同会社)

請求支払・労務・運行・車両・顧客・経費・分析をクラウドで一元管理するオールインワン型の運送管理システムで、GT合同会社が提供しています。インストール不要で、PC・タブレット・スマートフォンから複数の営業所で利用できます。
中継輸送(スイッチ輸送)に対応し、関連拠点やドライバーへの売上按分など、複数拠点にまたがる運送体制を一括で管理できます。対象規模は新規立ち上げの企業から約400台の車両を保有する企業までとされています。
初期費用は無料で、7日間の無料トライアルを用意し、1〜2営業日で利用を開始できます。月額料金は税別で、エントリー10,000円〜・ベーシック20,000円〜・スタンダード30,000円〜・アドバンスト50,000円〜の4プランがあり、小規模から段階的に拡張できます。
4. そらうど(佐賀県貨物自動車事業協同組合)

佐賀県貨物自動車事業協同組合に加盟する64社の運送会社が開発した、クラウド型の運送管理システムです。受注から配車、請求・支払、労務、車両までを一元管理できます。
中継輸送(スイッチ輸送)と実運送体制管理簿に対応し、デジタコ・ETCとの連携で運行実績を自動で反映します。配車した内容は乗務員へLINEで一斉通知でき、荷主向けの荷物お問い合わせサービスも備えます。
企業ごとにデータベースを分ける設計で、他社とデータを共有しません。組合員以外や佐賀県外の事業者も利用でき、料金は公式サイトでの確認・問い合わせが必要です。
請求・基幹業務に強いタイプ
運賃計算から請求書・支払明細・傭車精算までの事務処理を効率化する、請求・基幹業務に強いサービスを紹介します。
5. コムトラックシステム(株式会社イクソル)

配車データを入力するだけで、配車表・請求書・支払明細・売上日報などを自動生成できる、株式会社イクソルのクラウド型運送業システムです。一般貨物から軽貨物、スポット便、自動車陸送、海上コンテナまで、幅広い運送業態に対応します。
配車入力を起点に請求・帳票業務がつながるため、転記や二重入力を減らせます。料金は初期費用0円で、月額はLight Edition 10,000円・Report Edition 30,000円・FullPackage Edition 48,000円の3段階です(税区分は要問い合わせ)。
入力担当者数やドライバー数に関係なく月額が一律のため、車両が増えてもコストを見通しやすい構成です。導入までの目安は2〜3日で、全国約300社の導入実績があります。
6. DriveDoor(株式会社ナカニシ)

DriveDoorは、請求・燃費・配車をクラウドで一元管理し、蓄積したデータから原価や売上収支を見える化する、株式会社ナカニシの運送業システムです。受注管理から配車、車両別・案件別の原価計算、日報、請求処理、売上収支管理までをつなぎます。
既存のExcel配車表をそのまま取り込んで使えるため、現場の配車運用を大きく変えずに導入できます。デジタコ・ETC・会計ソフト・倉庫/在庫管理システムとの連携にも対応します。
料金はLite・Standard・Proの3プランで、金額は問い合わせが必要です。中小規模から大規模、グループ企業・ホールディングス構成まで対応し、サポートは電話(平日10:00〜17:00)・画面共有・運用改善提案を提供します。
7. トラックメイトPro4(株式会社タイガー)

株式会社タイガーが運輸・運送業向けに開発した基幹システムで、請求・傭車・車両・乗務員の管理を一元化します。多機能な日報入力画面から、請求書作成・経費入力・支払入力を1画面で処理できます。
日報を入力するだけで、売上・経費・傭車への支払い・乗務員給与の元データ作成までが完了します。請求書発行を効率化する楽楽明細とのAPI連携オプションも用意されています。受注・配車は連携製品「トラックメイト配車Pro」が担い、ドラッグ&ドロップでの配車や配車指示メールの送信に対応します。
提供形態はサブスクと買い切りから選べ、料金は問い合わせが必要です。全国6拠点(本社と札幌・名古屋・大阪・広島・福岡)でデモや初期設定を支援し、保有台数別の導入提案により中小から100台超まで対応します。
8. 車楽クラウド(株式会社オーユーシステム)

30年以上の実績を持つ運送業向け基幹システム「車楽シリーズ」をクラウド化した、株式会社オーユーシステムの製品です。売上管理から配車・請求まで、運送会社に必要な情報を一元管理します。
配車・運行実績の収集から請求書発行までを連携し、車両ごとの経費・売上実績や修理履歴まで一元管理できる点が特徴です。経営分析に活用できるデータ分析機能も備えます。
基本パッケージからカスタマイズまで対応し、料金は問い合わせが必要です。岡山・中四国を地盤に、全国の運送会社で利用されています。
9. Transport(株式会社エコシステムズ)

株式会社エコシステムズが運送業に特化して提供する、パッケージ型の管理システムです。受注・配車処理から運行管理・日報、請求・支払、車両管理、経費管理、入出金管理までを一元化します。
カスタマイズ性の高さが特徴で、顧客へのヒアリングをもとに各社の業務形態や複雑な運行形態に合わせて設計します。車両別・乗務員別・得意先別に売上・経費を分析でき、EDIやデジタコ連携で実績を取り込めます。
日報ベースでも配車計画ベースでも入力でき、1人で全入力する運用も複数担当で分担する運用も選べます。料金は見積提出後の契約となるため問い合わせが必要です。導入前の訪問ヒアリング・デモから、導入後のアフターフォローやリモートサポート(TeamViewer)まで対応します。
配車・運行・動態の管理に強いタイプ
配車計画やルート最適化、車両位置・走行状況の可視化に強いサービスを紹介します。
10. KITARO(キタロー)(株式会社アクシス)

車両の位置情報や走行履歴をリアルタイムに把握できる、株式会社アクシスのクラウド型の運行管理システムです。オンライン日報の自動作成や、急発進・急ブレーキを検知する安全運転評価、アルコールチェックの記録管理に対応します。
データ取得の端末は、デジタコ連携・ドラレコ連携・アダプタ接続・スマートフォンなど複数の方式から選べ、1台から契約できます。スマートフォンを使うモバイル版は、年間契約のスタンダードプランで月額980円から利用できます。
デジタコと連携する方式では、本体85,000円(税別、2021年の発表時点)・月額2,800円/台(税別)で、通信費が月額に含まれます。トラックやバス、建機、ルートセールスなど複数の業態で利用できます。
11. ビジネスナビタイム 輸配送管理クラウド(株式会社ナビタイムジャパン)

株式会社ナビタイムジャパンが提供するクラウド型のサービスで、2026年6月に「動態管理ソリューション」から「輸配送管理クラウド」へ名称を変更しました。管理者はPCブラウザ、ドライバーは専用スマートフォンアプリを使い、配車計画の作成から運行中の動態管理、実績管理までを一つの仕組みで扱えます。
ナビタイムの経路探索エンジンを基盤に、訪問先・荷量・車両の車格・交通状況・滞在時間・ドライバーの労働状況を同時に考慮して配車計画を自動で作成します。大型車に対応したナビゲーションや、荷待ち・荷役時間の実績分析にも対応します。
地図やスポット情報は無料で自動更新され、1ライセンスから最短5営業日で利用を開始でき、無料トライアルも用意されています。料金は公式サイトに掲載がなく、利用規模に応じた見積もりの問い合わせが必要です。IT導入補助金の対象にもなっています。
12. Loogia(ルージア)(株式会社オプティマインド)

配車計画の自動作成と配送ルートの最適化を中核に据えた、株式会社オプティマインドの輸配送最適化ソリューションです。配送先・車両・時間指定などの条件から、どの車両がどの訪問先をどの順に回るかを自動で計算します。名古屋大学で研究された最適化技術に基づくと公式に説明されています。
勤務時間や荷量を均等に配分する機能や、自社便・傭車・路線便を横断して総コストが最小になる車両を選ぶ費用基軸の自動配車など、機能の追加で対応範囲を広げてきました。データ入力はExcel・CSV・APIに対応し、動態管理はドライバーアプリで走行データを取得して移動時間予測の精度向上に活用します。
導入企業として日本郵便やパスコが公式に挙げられ、ユアサ商事では自社便の積載効率が10%向上し、配送小口数が月間15%拡大した事例が公開されています。販売は直販のみで、料金は公式サイトに掲載がなく問い合わせが必要です。
13. MOVO Fleet(ムーボ・フリート)(株式会社Hacobu)

車両の位置情報を5秒に1回取得し、走行ルート・速度・停留・配送先への到着を管理画面で確認できる、株式会社Hacobuのクラウド型動態管理サービスです。自社車両だけでなく、協力会社の車両も含めて位置情報を一元管理できる点を公式が訴求しています。
位置情報を取得する手段は、車両に挿すシガーソケット型・スマートフォンアプリ・コネクテッドトラックやドライブレコーダーとの連携の3種類から選べます。荷待ちや荷役の時間を、時刻・位置・トラック庫内の写真とあわせて記録する機能もあり、CSVで出力できます。
料金は1台あたり月額1,980円から(税抜)で、1台からの相談ができます。初期費用は別途必要で、金額は問い合わせが必要です。電話サポートは年中無休で6時から21時まで対応し、動態管理を含むMOVOシリーズ全体の導入は1,100社を超えています(2026年6月時点)。
14. SmartDrive Fleet(スマートドライブフリート)(株式会社スマートドライブ)

シガーソケット型のデバイスや連携するドライブレコーダーで走行データを取得する、株式会社スマートドライブのクラウド型車両管理システムです。リアルタイムの位置把握や運転診断、運転日報・月報の自動作成、アルコールチェックの記録管理に対応します。
デバイスはシガーソケット型に対応し、12Vと24Vのどちらの車両にも使えるため、既存の車両に後付けで導入しやすい点が特徴です。車両の重複利用を防ぐ車両予約や、登録エリアへの接近を知らせるジオフェンス、車検・免許更新のリマインダーも備えています。
物流向けの提供では、乗務記録の自動作成や、富士通のクラウド型デジタコとの連携、自動点呼・遠隔点呼への対応(導入支援)、助成金・補助金の活用支援までを扱います。料金は公式サイトで公開されておらず、問い合わせが必要です。
15. TCloud for SCM(都築電気株式会社)

専用の車載機器を用意せず、ドライバーのスマートフォンで位置情報や作業状況を送信して配送状況を可視化する、都築電気株式会社のクラウド型の動態管理・配送管理サービスです。食品輸送や医薬・医療品配送、ラストワンマイルなど複数の業種を対象としています。
管理者はPCで複数車両の位置やルート、配送の予実、到着予測、荷物の温度を把握でき、日報は自動で作成されます。ドライバーのアプリは配送計画の確認や、待機・積込・荷卸といった作業実績の記録、Google Mapsやトラック用ナビとの連携に対応します。
2025年7月には、トランストロンのデジタコデータの取り込みや、ライナロジクスの自動配車クラウドとの連携が追加され、自社車両と委託車両のデータを一元管理できます。初期費用は0円で、1ライセンスから契約でき、無料トライアルも用意されています。月額料金は公式サイトで非公開のため、問い合わせが必要です。
16. ODIN動態管理(株式会社オンラインコンサルタント)

ドライバーのスマートフォンのGPSで位置情報と業務状況を取得し、管理者はWeb管理画面の地図で確認する、株式会社オンラインコンサルタントの動態管理サービスです。専用端末は不要で、動態管理のほかに配送計画や勤怠管理のプランも用意されています。
移動・待機・作業・休憩を自動で判別し、荷待ち時間や拘束時間、走行距離を記録した運転日報をPDF・CSVで出力できます。移動履歴は1年間保存され、業務時間外の追跡を避けるために、曜日や時間帯で位置情報の取得をON/OFFする自動切替も設定できます。
料金は初期費用が無料で、動態管理は1ドライバーあたり月額1,500円(税込)、管理画面は人数の上限なく無料で使えます。契約は1か月単位でいつでも解約でき、2週間の無料トライアルと、条件を満たす場合の1年間の返金保証が用意されています。
点呼・労務・法令対応に強いタイプ
点呼・アルコールチェックの記録や拘束時間の管理など、法令対応を中心に支えるサービスを紹介します。
17. 点呼NEO(株式会社東計電算)

株式会社東計電算が提供する、乗務前後の点呼業務に特化したクラウド型の運送業システムです。対面・電話・IT点呼に標準対応し、スマートフォンアプリを使えば離れた場所からの遠隔点呼も実施できます。
免許証によるログインで運転者の本人確認と免許の有効期限チェックを行い、アルコール検知器と自動連携して測定結果を記録します。検知時には顔写真を撮影し、結果は運行管理者に通知されます。健康状態は最大8項目まで記録でき、点呼記録はクラウドで一元管理されます(データ保存期間13か月)。
対応するアルコール検知器は中央自動車工業やフィガロ技研など複数メーカーから選べ、既存の検知器は測定結果の手入力でも使えます。配車・請求や動態管理は扱わず、点呼・アルコールチェックの記録に機能を絞った製品で、同社の基幹システム「轟(TODOROKI)」や配車アプリ「TRUSTAR」とオプションで連携します。料金は要お問い合わせです。
18. 運管PRO(東海電子株式会社)

デジタルタコグラフ(デジタコ)やドライブレコーダーのデータを活用するクラウド型の運行管理アプリケーションです。アルコール検知器メーカーの東海電子株式会社が、安全管理プラットフォーム「運輸安全PRO」を構成する製品の一つとして提供しています。
PC上で全ドライバーの運行状況をリアルタイムに把握でき、位置・向き・状態をアイコンで表示します。クラウド運行指示書や運転日報の自動生成に加え、拘束時間管理と改善基準告示の違反チェックを標準で搭載しており、2024年問題への対応を支えます。急ブレーキ・急ハンドルを検知したドライブレコーダー映像をクラウドに保存し、ヒヤリハットの蓄積にも活用できます。
対応するデジタコ・ドラレコはテクノホライズン社の「Gfitシリーズ」「タフモアシリーズ」に限られ、東海電子製のアルコール検知器とも連携します。料金は、公式の料金一覧ページ(2026年9月時点)で初期費用151,800円(税込)が示されています。月額料金や契約単位、必要機器の費用は要お問い合わせです。
2024年問題・改正物流効率化法への対応と必要なシステム機能
運送業システムを検討する大きな動機のひとつが、近年の法令対応です。ここでは、拘束時間・荷待ち時間・点呼・運行記録に関わる主な制度を整理し、それぞれをどのシステム機能で対応できるかを解説します。

2024年問題(改善基準告示によるドライバーの拘束時間管理)と労務管理機能
2024年4月から、トラック運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)が適用されています。1年・1か月・1日の拘束時間や、勤務の間にとる休息期間の上限・下限が、次のように定められています。
出典:トラック運転者の改善基準告示 ー2024年4月適用ー|国土交通省近畿運輸局
- 1年の拘束時間は 3,300 時間以内(労使協定により 3,400 時間まで延長可)(改善基準告示第4条第1項第1号、第2号)
- 1か月の拘束時間は 284 時間以内(労使協定により年6か月まで 310 時間まで延長可)
- 1日の拘束時間は 13 時間以内(上限 15 時間、14 時間超は週2回までが目安)(改善基準告示第4条第1項第3号、第4号)
- 1日の休息期間は継続 11 時間以上となるよう努めるのが基本/最低でも継続9時間を下回ってはならない
これらの上限を手作業で管理するのは負担が大きく、違反の見落としも起こりがちです。この要件は、主な機能で触れた労務管理機能が日報や運行記録から拘束時間などを自動集計し、上限に近づくとアラートで知らせることで満たせます。記録の作成と確認の両面から、改善基準告示への対応を支えます。
改正物流効率化法(2025年4月〜努力義務)への対応
物資の流通の効率化に関する法律(改正物流効率化法)は、2025年(令和7年)4月1日から、荷主や物流事業者の努力義務が施行されています。貨物自動車運送事業者に対しては、次のように定められています。
第三十四条 貨物自動車運送事業者等は、自らの事業に伴うその雇用する運転者への負荷の低減に資するよう当該運転者一人当たりの一回の運送ごとの貨物の重量の増加を図るため、輸送網の集約、配送の共同化その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
出典:物資の流通の効率化に関する法律 第34条|e-Gov法令検索
この努力義務は、荷待ち時間の短縮や積載効率の向上に向けた取り組みを求めるものです。また、一定規模以上の荷主・物流事業者は2026年(令和8年)4月から「特定事業者」に指定され、中長期計画の作成や定期報告などが義務づけられており、努力義務とは適用の段階が異なります。
運送業システムのうち、配車・運行・動態の管理に強いタイプは、荷待ち時間や荷役時間の記録、配送計画の最適化、積載効率の把握に対応する機能を備えるものがあります。こうした機能は、努力義務として求められる取り組みの実施と、その記録を支えます。
出典・参考資料(1件)
点呼・アルコールチェック義務と記録機能
事業用トラック(緑ナンバー)の運送事業者は、貨物自動車運送事業輸送安全規則に基づき、乗務前後の点呼で酒気帯びの有無などを確認し、アルコール検知器を用いて確認することが義務づけられています。
4 貨物自動車運送事業者は、アルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であって、国土交通大臣が告示で定めるものをいう。以下同じ。)を営業所ごとに備え、常時有効に保持するとともに、前三項の規定により酒気帯びの有無について確認を行う場合には、運転者の状態を目視等で確認するほか、当該運転者の属する営業所に備えられたアルコール検知器を用いて行わなければならない。
出典:貨物自動車運送事業輸送安全規則 第7条|e-Gov法令検索
同規則では、点呼の記録を作成し、1年間保存することも求められています。運送業システムの点呼・アルコールチェック記録機能は、点呼結果や酒気帯びの確認結果、アルコール検知器の測定結果を電子的に記録し、保存までを支えます。対面点呼のほか、国土交通大臣が定める方法によるIT点呼・遠隔点呼にも対応した製品があり、紙の点呼記録簿で行っていた記入・保管の負担を軽減できます。
運行記録計(タコグラフ)装着義務とデジタコ連携
一定の大きさ以上の事業用トラックには、運行記録計(タコグラフ)による記録が義務づけられています。対象となる車両は、次のように定められています。
第九条 一般貨物自動車運送事業者等は、次に掲げる事業用自動車に係る運転者等の業務について、当該事業用自動車の瞬間速度、運行距離及び運行時間を運行記録計により記録し、かつ、その記録を一年間保存しなければならない。
出典:貨物自動車運送事業輸送安全規則 第9条|e-Gov法令検索
一 車両総重量が七トン以上又は最大積載量が四トン以上の普通自動車である事業用自動車
この規定は運行記録計による記録を求めるもので、アナログ・デジタルの別までは定めていません。デジタルタコグラフ(デジタコ)を使うと、瞬間速度・運行距離・運行時間のデータをそのままシステムに取り込めます。運送業システムの運行・動態管理機能は、デジタコと連携して運行実績を記録・保存し、拘束時間の集計や動態の可視化にも活用できます。
デジタコ連携や動態管理を中心に製品を比べたい場合は、動態管理・デジタコ連携・点呼記録の観点でサービスを比較した次の記事も参考になります。
どの業務から導入すべきか(段階的な導入の進め方)
すべての業務を一度にシステム化するのが不安な場合は、負担の大きい業務や法令対応が迫っている業務から段階的に進める方法があります。どこから着手するかを考える際の目安を整理します。
効果を実感しやすいのは、手作業の負担が最も重い業務からの着手です。多くの会社では、Excelでの運賃計算と請求書作成が大きな負担になっており、ここを請求・基幹業務の機能で置き換えると、作業時間の短縮とミスの削減を早い段階で実感できます。配車をホワイトボードで管理している場合は、配車の機能から入ると現場の情報共有が進みます。
法令対応が差し迫っているなら、その部分を優先するのも一つの進め方です。拘束時間の管理に課題があれば労務管理機能から、点呼記録の電子化が必要なら点呼・アルコールチェック記録機能から着手する進め方があります。紙・Excel・ホワイトボードで行っている作業のうち、どれを、どの機能でどう置き換えるかを一つずつ決めていくと、現場に無理なく定着させられます。
将来的に業務全体をつなげたい場合は、最初から機能を広げられるオールインワン型を選び、使う範囲を段階的に増やしていく方法もあります。自社の優先課題と、現場が一度に受け止められる変化の大きさを踏まえて、進め方を決めるとよいでしょう。
まとめ
本記事では、運送業システムの主な機能・4つのタイプ・選び方を整理し、法令対応に必要な機能とあわせて18サービスを紹介しました。
システム選定でまず大切なのは、自社の優先課題が配車・運行・動態・点呼・労務・請求のどこにあるかを整理することです。業務全体をまとめて見直すならオールインワン型、請求・事務の負担が重いなら請求・基幹業務に強いタイプ、配車や荷待ちの改善が課題なら配車・運行・動態の管理に強いタイプ、法令対応を優先するなら点呼・労務・法令対応に強いタイプが、それぞれ有力な出発点になります。
法令対応に強いタイプの中でも、点呼記録の電子化を急ぐなら点呼に特化した製品、拘束時間や運行の法令対応を重視するなら運行管理に軸足を置く製品というように、優先する課題で選び分けます。
タイプのあたりをつけたら、クラウド型かオンプレミス型か、既存システムと連携できるか、現場が無理なく使えるかを確かめて候補を絞り込みます。
MCB FinTechカタログでは、カタログに掲載しているサービスの資料をまとめて無料で請求できます。気になる製品は各社の公式情報もあわせて確認しながら、自社に最適なシステムの検討を進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 運送業システムとは何ですか?
A. 運送業システムとは、トラック運送事業者の受注・配車・運行・動態・点呼・労務・請求といった業務を、ひとつまたは連携した複数のシステム上でまとめて管理するためのソフトウェアです。配車表や運転日報、点呼記録簿、請求書などを同じデータでつなぎ、二重入力や転記をなくすことを目的としています。
製品によってカバーする業務範囲は異なり、受注から請求までを1つで扱うオールインワン型のほか、配車・運行・動態、点呼・労務・法令対応、請求・基幹業務に強いタイプがあります。
Q. 運送業システムを導入すると、Excel管理と何が変わりますか?
A. 運送業システムを導入すると、配車実績から運賃や請求書が自動で作成され、点呼や運行の記録もその場でデータとして残り、複数の担当者で共有できるようになります。システム化により、属人化の解消と作業時間の短縮につながります。
配車をホワイトボード、日報を紙、請求をExcelというように業務ごとに別の手段で管理していると、同じ情報を何度も書き写す手間と転記ミスが生じ、計算方法を知る担当者が休むと業務が止まるリスクもあります。
Q. 運送業の管理に使える無料アプリはありますか?
A. 運送業向けの無料アプリも存在しますが、機能やデータの保存・引き継ぎ、サポートに制約があり、日々の業務で本格的に使うには有料の運送業システムが向いています。無料アプリは運行管理など一部の機能に絞られていることが多く、記録の保存や引き継ぎができない、操作のサポートがないといった理由で、かえって現場の負担が増える場合があります。
まず特定の業務だけ試したい場合でも、無料トライアルのある有料システムで使い勝手を確かめる方法が確実です。
Q. 運送業システムの費用相場はどのくらいですか?
A. 運送業システムの費用は、クラウド型は月額制、オンプレミス型は買い切り・保守費が中心と、提供形態によって大きく異なります。本記事で紹介する製品では、クラウド型で初期費用0円・月額1万円前後から始められるものや、車両1台あたり月額1,500〜1,980円程度の動態管理サービスがある一方、基幹・オールインワン型の多くは機能や車両台数・事業所数に応じた個別見積もりです。
初期費用・月額・オプション料金の合計を、効率化で見込める効果と照らして判断することをおすすめします。
Q. 運送業システムは、すべての業務を一度に導入する必要がありますか?
A. 運送業システムは、必ずしも全業務を一度に導入する必要はなく、負担の大きい業務や法令対応が迫っている業務から段階的に始められます。Excelでの運賃計算・請求が重ければ請求・基幹業務の機能から、配車の情報共有が課題なら配車機能から、点呼記録の電子化が必要なら点呼・アルコールチェック記録機能から着手する進め方があります。
1機能ずつ導入できる製品や、使う範囲を後から広げられるオールインワン型もあるため、現場が受け止められる変化の大きさに合わせて導入できます。
Q. 運送業システムは既存の会計ソフトやデジタコと連携できますか?
A. 運送業システムの多くは、会計ソフトや販売管理、デジタルタコグラフ(デジタコ)、倉庫管理システム(WMS)などとCSVやAPIで連携できます。ただし連携できる相手や方式、対応実績は製品ごとに異なるため、契約前に自社が使っている仕組みと確実にデータをやり取りできるかを具体的に確認することが大切です。
既存のExcel配車表をそのまま取り込める製品もあり、現場の運用を大きく変えずに導入できる場合もあります。
Q. 運送業システムは2024年問題や改正物流効率化法に対応できますか?
A. 運送業システムは、労務管理機能による拘束時間の自動集計やアラート、点呼・運行記録の電子保存によって、2024年問題(改善基準告示)や改正物流効率化法への対応を支えます。改善基準告示で定められた拘束時間の上限管理は、日報や運行記録から自動で集計することで違反の見落としを防ぎやすくなります。
改正物流効率化法が求める荷待ち時間の短縮や積載効率の向上は、配車・運行・動態の管理に強いタイプが、記録や分析の面で役立ちます。
Q. 運送業システムはクラウド型とオンプレミス型のどちらを選べばよいですか?
A. 運送業システムは、初期費用を抑えて手軽に始めたい場合はクラウド型、自社の業務フローに合わせた細かなカスタマイズや社内ネットワーク内での運用を重視する場合はオンプレミス型が向いています。クラウド型は月額制が中心で、法令改正への対応やアップデートが提供側で行われるため運用の手間が少なく、外出先やスマートフォンからも使いやすい設計です。
オンプレミス型は導入・保守の体制と費用を見込んだうえで、自由度の高さを活かせます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















