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輸配送管理システム(TMS)とは?機能・WMSとの違い・選び方をわかりやすく解説

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配車表がベテラン担当者の頭の中にあって属人化している、トラックが今どこを走っているか電話で確認するしかない、手書きの運転日報や運賃計算・請求の事務に毎月追われている——運送・配送の現場では、こうした課題が積み重なっています。これらをまとめて管理し、効率化するのが「輸配送管理システム(TMS)」です。

ただ、TMSという言葉を聞いても「具体的に何を管理してくれるのか」「倉庫管理システム(WMS)と何が違うのか」が分かりにくく、導入検討の入り口でつまずきがちです。似た機能を持つサービスも多く、どれを基準に選べばよいか迷う場面も少なくありません。

本記事では、輸配送管理システム(TMS)が何を管理するシステムなのかを結論から整理し、主な機能・WMSとの違い・導入で解決できる課題・種類と選び方までをわかりやすく解説します。配車や動態管理だけでなく、運賃計算・請求や点呼記録・労務管理といった運送会社の事務・法令実務まで含めて、自社に合うシステムを判断する材料としてご活用ください。

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輸配送管理システム(TMS)とは?何を管理するシステムか

輸配送管理システム(TMS:Transport Management System)とは、モノが出荷されてから届け先に届くまでの輸配送業務を一元的に管理・効率化するシステムです。具体的には、配車計画の作成、トラックの運行・動態(位置)の管理、運行実績や運転日報、運賃計算・請求、さらに点呼記録や勤怠・労務の管理までを対象とします。

これまで配車表の作成や運賃計算を手作業やExcelで行っていた業務を、システム上でまとめて扱えるようにするのがTMSの役割です。担当者の経験や勘に頼っていた配車を標準化し、電話やホワイトボードで共有していた運行状況を関係者がリアルタイムに把握できるようにします。

TMSが対象とする業務は、大きく次の領域に分けられます。まずは全体像として、どこまでを管理できるのかを押さえておきましょう。

輸配送管理システム(TMS)が管理する業務範囲の図解。配車管理、動態・運行管理、運行実績・日報、運賃計算・請求の4領域を配送の流れに沿って並べ、その全体を点呼記録・安全/労務管理が支える構成を示している。
  • 配車管理:配送案件とトラック・ドライバーを割り当て、配車計画を作成する
  • 動態・運行管理:GPSで車両の現在地や到着予想を把握し、関係者で共有する
  • 運行実績・日報:走行実績や運転日報を記録・集計する
  • 運賃計算・請求:運賃を計算し、請求書の作成や売上管理につなげる
  • 点呼記録・安全/労務管理:点呼記録簿や勤怠、安全教育・事故報告などの管理を支える

すべての機能を一度に導入する必要はなく、自社の課題に合わせて必要な領域から使い始められる製品もあります。それぞれの機能が現場のどの業務を代替するのかは、後ほど詳しく解説します。

輸配送管理システム(TMS)とWMS(倉庫管理システム)の違い

TMSと混同されやすいのが、WMS(倉庫管理システム:Warehouse Management System)です。両者は物流を支えるシステムという点で共通しますが、管理する対象が異なります。

ひとことで言えば、倉庫の中の作業を管理するのがWMS、モノが倉庫を出てから届け先に届くまでを管理するのがTMSです。入出庫や在庫、ピッキングといった倉庫内業務はWMS、配車・運行・配送はTMSが担います。実際には両者を連携させ、倉庫から出荷した荷物をそのまま配送計画につなげる運用も一般的です。

WMS(倉庫管理システム)とTMS(輸配送管理システム)の守備範囲の違いを示した図解。WMSが倉庫の中の入出庫・在庫・ピッキング・棚卸を管理し、出荷後の配車・運行/動態管理・運行実績・運賃計算/請求をTMSが管理するという、倉庫の中と倉庫を出てから届け先までの境界を表している。
TMS(輸配送管理システム)WMS(倉庫管理システム)
管理する範囲モノが倉庫を出てから届け先に届くまで倉庫の中の入出庫・保管
主な機能配車計画、運行・動態管理、運行実績、運賃計算・請求入出庫管理、在庫管理、ピッキング、棚卸
主な利用者運送・配送事業者、自社配送を持つ荷主倉庫・物流センターの運営者
解決する課題配車の属人化、運行状況の不可視、運賃・請求の事務負担在庫差異、庫内作業の非効率、出荷ミス

自社の課題が「配車や運行、配送後の請求」にあるならTMS、「倉庫内の在庫や入出庫」にあるならWMSが検討対象になります。どちらの業務にも課題がある場合は、両システムの連携を前提に選ぶとよいでしょう。

輸配送管理システム(TMS)の主な機能

ここからは、TMSの主な機能を業務ごとに解説します。それぞれが現場のどの作業を代替し、何を楽にするのかを具体的に見ていきましょう。

配車管理(配車計画の作成と属人化の解消)

配車管理は、配送案件を受けてから、どのトラックにどのドライバーを割り当て、どの順路で回るかを計画する機能です。従来はベテラン担当者が経験と勘で組んでいた配車を、システム上のルールやデータに沿って作成できます。

これにより、特定の担当者に配車業務が依存する属人化を解消し、担当者が休んでも配車が回る体制に近づけられます。案件・車両・ドライバーの情報を一元管理することで、割り当ての抜け漏れや重複も防ぎやすくなります。

動態・運行管理(車両位置と到着予想のリアルタイム把握)

動態・運行管理は、GPSを使ってトラックの現在地や到着予想時刻をリアルタイムに把握する機能です。スマートフォンアプリや車載端末から位置情報を取得し、管理者や関係者が地図上で運行状況を確認できます。

「今どこを走っているか」を電話で確認する手間がなくなり、荷主からの問い合わせにもすぐ答えられるようになります。遅延の兆候を早めに察知し、後続の配車調整に活かせる点も現場での価値です。

運行実績・日報(手書き日報のデジタル化)

運行実績・日報の機能は、走行距離や配送件数、稼働時間などの実績を記録・集計します。ドライバーが手書きしていた運転日報をデジタル化することで、記入や転記の手間と、事務側の集計作業を減らせます。

蓄積した実績データは、車両ごとの稼働率や配送効率の分析にも使えます。感覚で判断していた配送ルートやコストの見直しを、データにもとづいて進められるようになります。

運賃計算・請求(事務負担の軽減)

運賃計算・請求は、配送実績にもとづいて運賃を計算し、請求書の作成や売上管理につなげる機能です。荷主ごとに異なる運賃体系や割増の計算をシステムで処理でき、手計算による誤りや請求漏れを防ぎます。

配車・運行のデータと請求が同じシステム上でつながっていれば、実績の入力から請求までの二重入力がなくなり、月末の事務負担を大きく軽減できます。運送会社にとって、売上に直結する重要な機能です。

なお、運賃計算まではTMSで行い、請求書の発行や電子化は別の専用システムで担う運用もあります。以下の記事では、請求書発行システムの選び方やインボイス・電帳法への対応をタイプ別に解説しているので、運賃請求の事務をさらに見直したい場合の参考になります。

点呼記録・安全/労務管理(点呼記録簿・勤怠・安全教育)

運送会社には、点呼記録簿の作成やアルコールチェックの記録、ドライバーの勤怠・労務管理、安全教育の実施といった、法令や安全に関わる業務があります。TMSやその関連機能には、これらの記録・管理を支えるものもあります。

点呼記録簿や勤怠を紙で管理していると、記入漏れや保管の手間、労働時間の集計負担が生じます。これらをデジタルで一元管理できれば、後述する労働時間の上限規制への対応や、監査時の記録提示もしやすくなります。配車・運行の管理と、こうした安全・労務の管理を同じ仕組みで扱える点が、運送会社向けのシステムの特徴です。

輸配送管理システム(TMS)の導入で解決できる課題とメリット

ここまで機能を個別に見てきました。ここでは、それらを導入した結果として、運送・配送の現場と経営にどんな変化が生まれるのかを、代表的な課題ごとに整理します。

配車の属人化を解消し、業務を標準化できる

配車がベテラン1人の経験に依存していると、その人の退職や急な不在が事業の停滞に直結します。配車計画をルールとデータにもとづいて組めるようになると、担当者が代わっても品質を保て、経験の浅い人でも一定水準で業務を回せます。特定の人に頼らない体制は、教育コストの軽減と事業の継続性の両面で、経営の安定につながります。

運行の可視化が、荷主からの信頼と受注につながる

車両の位置や到着予想が関係者に見えるようになると、荷主への状況連絡が正確になり、遅延の予兆にも先手を打てます。「頼めば状況がすぐ分かる」という安心感は荷主からの信頼を高め、継続的な受注や新規開拓の土台になります。問い合わせ電話が減るという日々の効率化が、取引関係の強化という成果にもつながります。

事務の省人化とキャッシュフローの改善につながる

運行実績・運賃計算・請求が一つの流れでつながると、実績入力から請求までの二重入力や突き合わせが不要になります。限られた人員で業務を回せるようになり、人手不足の下でも受注を増やす余地が生まれます。請求が早く正確になれば入金の遅れや漏れも減り、資金繰りの安定にも効きます。

法令対応を数字で進め、持続可能な体制をつくれる

勤怠や点呼、実績のデータがそろっていれば、ドライバーの労働時間を日々把握でき、次章で触れる時間外労働の上限規制への対応を、勘ではなく数字で進められます。点呼記録簿や安全教育の記録が整っていれば、監査や行政対応でも慌てません。法令を守りながら人を大切にする体制は、ドライバーの定着と持続的な事業運営を支えます。

輸配送管理システム(TMS)の導入が必要とされる背景

TMSへの関心が高まっている背景には、運送業界を取り巻く制度の変化と人手不足があります。なかでも大きいのが、いわゆる「物流の2024年問題」です。

2024年(令和6年)4月から、自動車の運転業務にも時間外労働の上限規制が適用されました。これは2018年(平成30年)6月に成立した働き方改革関連法(改正労働基準法)にもとづくもので、労働基準法第140条により、トラックドライバーなどの時間外労働の上限が定められています。厚生労働省は、上限について次のように示しています。

自動車運転者の時間外労働の上限は、令和6年4月から原則月45時間・年360時間、臨時的特別な事情がある場合でも年960時間となります。

出典:自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト|厚生労働省

この規制により、ドライバー1人あたりが運転できる時間が実質的に制限され、これまでと同じ体制では運べる荷物の量が減る可能性があります。国土交通省は、この状況を「物流の2024年問題」と位置づけています。

平成30年6月改正の「働き方改革関連法」に基づき、自動車の運転業務の時間外労働についても、令和6年4月より、年960時間(休日労働含まず)の上限規制が適用される。この結果、我が国は、何も対策を講じなければ物流の停滞が懸念される、いわゆる「2024年問題」に直面している。

出典:物流の2024年問題について(審議会配布資料)|国土交通省

同じ資料では、具体的な対応を行わなかった場合、2024年度には輸送能力が約14%不足する可能性があると推計されています。これは対策を講じなかった場合の前提付きの推計値ですが、限られた人員と時間で効率よく運ぶ必要性が高まっていることを示しています。慢性的なドライバー不足も重なり、業務効率化の手段としてTMSの導入が後押しされています。

ドライバーの労働時間を正確に把握し、配車や運行を効率化することは、こうした規制への対応と輸送力の維持の両面で意味を持ちます。TMSは、その実務を支える手段の一つと言えます。

出典・参考資料(1件)

輸配送管理システム(TMS)の種類と自社に合う選び方

TMSと呼ばれる製品は、得意とする領域によって性格が分かれます。まずは種類(タイプ)を押さえ、そのうえで自社に合うシステムを選ぶチェックポイントを見ていきましょう。

TMSの3つのタイプ(配車計画・運行管理・運賃請求)

TMSは、前章で挙げた機能のうちどの業務を主に担うかによって、大きく次の3つのタイプに分けて考えられます。自社が最も解決したい課題がどこにあるかで、重視すべきタイプが変わります。

タイプ得意な領域向いている企業
配車計画に強いタイプ事前の配車計画・ルート最適化の自動作成配車の属人化を解消し、計画づくりを効率化したい企業
運行・動態管理に強いタイプ当日の車両位置・到着予想のリアルタイム把握運行状況を可視化し、問い合わせ対応や遅延対応を改善したい企業
運賃・請求まで対応するタイプ運賃計算・請求・売上などバックオフィス業務配車から請求までの事務をまとめて効率化したい運送会社

これらは排他的なものではなく、複数の領域をカバーする製品もあります。自社の課題が配車・運行・請求のどこにあるかを整理したうえで、その領域に強い製品を軸に検討すると選びやすくなります。

自社に合うTMSを選ぶチェックポイント

タイプの見当がついたら、次の観点で具体的な製品を比較します。いずれも、自社の業務に当てはめて判断することが大切です。

提供形態はクラウド型か、オンプレミス型か

近年はインターネット経由で利用するクラウド型が主流で、初期費用を抑えやすく、拠点やドライバーがどこにいても使える利点があります。自社サーバーで運用するオンプレミス型は、独自の要件に合わせた作り込みや、社内ネットワークでの運用を重視する場合に選ばれます。導入スピードやコスト、カスタマイズの必要性で判断するとよいでしょう。

既存の業務システムと連携できるか

すでに使っている会計ソフトやデジタルタコグラフ、倉庫管理システム(WMS)などと連携できるかは、重要な選定基準です。連携できれば、実績データや請求情報の二重入力を避けられます。特に運賃・請求までシステムでつなげたい場合は、会計・請求まわりとの連携可否を確認しておきましょう。

現場のドライバーや担当者が使いこなせるか

配車担当者やドライバーが日常的に使うため、操作画面の分かりやすさやスマートフォン対応は定着を左右します。多機能でも現場で使われなければ効果は出ません。トライアルやデモで、実際に使う担当者が無理なく操作できるかを確かめると失敗を防げます。

導入・運用のサポート体制は十分か

TMSは業務フローに深く関わるため、導入時の設定支援や運用開始後の問い合わせ対応の手厚さが、定着に影響します。自社の業務を理解したうえで運用を提案してくれるか、稼働後に相談できる窓口があるかを確認しておくと安心です。

費用は業務効果に見合うか

費用は初期費用と月額費用の組み合わせが一般的で、金額を左右するのは主に「管理する車両・ドライバーの台数」「使う機能の範囲(配車だけか、動態や運賃・請求まで含めるか)」「利用するアカウント数」です。台数や機能が増えるほど、月額は高くなる傾向があります。

多くの製品が公式サイトに価格を明記せず個別見積りとしているため、一律の相場は掴みにくいのが実情です。初期費用を0円とする製品や、クラウド型で初期投資を抑えられる製品もあります。自社の台数と必要な機能を決めたうえで数社から見積りを取り、削減できる事務工数や配車効率の効果と見比べて判断しましょう。

輸配送管理システム(TMS)で運送業務の課題を解決する

ここまで見てきた配車・運行・請求・労務といった課題に対応するTMSには、得意領域の異なる製品があります。まずは代表的なサービスを対応領域で比較し、そのうえで運送会社の業務を幅広くカバーするサービスを紹介します。

下の表の記号は、◎が特に得意とする領域、●が標準的に対応、△が一部・追加対応、×が非対応を表します。料金はいずれも要お問い合わせで、公開されている条件のみ注記しています(2026年9月時点)。

← 横にスクロールできます →
サービスロジポケLoogia(ルージア)Cariot(キャリオット)MOVO Vista(ムーボ・ヴィスタ)
得意領域配車・動態から点呼・勤怠・請求まで一元管理配車計画・ルート最適化の自動作成車両の動態・運行管理(位置把握)配車受発注から運賃・請求まで統合
配車計画・ルート最適化●◎△(予実進捗の管理)●
動態・運行管理●△(配送支援で対応)◎△(現在地共有を追加)
運賃計算・請求●××◎
点呼・勤怠・労務管理●×△(日報・点呼・アルコールチェック)×
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウド
料金要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ
(初期費用0円・最低15台〜)
要お問い合わせ
詳細情報オンライン相談を予約公式サイト公式サイト公式サイト

ロジポケは、配車・動態から点呼・勤怠・請求までを一つの仕組みでカバーする一元管理型で、幅広い業務を標準的に扱えます。一方、Loogiaは配車計画・ルート最適化、Cariotは動態・運行管理、MOVO Vistaは配車受発注から運賃・請求と、それぞれ特定の領域に強みを持つ特化型です。記号の「◎」は各社の得意領域を示すもので、幅広く対応する「●」より優れているという意味ではありません。

自社が最も解決したい課題がはっきりしているなら、その領域に強い特化型が候補になります。配車から労務・請求までをまとめて整えたい場合は、領域を横断してカバーする一元管理型が向いています。

ロジポケ(X Mile株式会社)

ロジポケのウェブサイト

ロジポケは、X Mile株式会社が運送会社向けに提供するクラウド型の業務管理システムです。配車・案件管理や動態管理に加え、点呼記録簿・勤怠管理・ドライバー安全教育・請求管理・事故報告書といった、運送会社の現場業務と法令・労務対応を同じ仕組みで扱える点が特徴です。

機能は単位ごとに選んで導入でき、自社の課題に合わせて必要な領域から使い始められます。勤怠管理では、勤務予定の作成から配車計画までをつなぐシフト管理や、営業所から一定範囲外での打刻を制御するGPS・ジオフェンス打刻といった機能が、2026年に順次追加されています。配車・運行の効率化と、勤怠・点呼などの労務管理の両面から、運送会社の業務を支えます。

料金は、導入する機能の範囲やアカウント数・事業所数に応じた個別見積りとなります(2026年9月時点、公式サイトに公開価格の記載なし)。具体的な機能や自社に合うかを確認したい場合は、ミーティング予約で相談できます。

まとめ

輸配送管理システム(TMS)は、配車計画から運行・動態管理、運行実績、運賃計算・請求、点呼記録や労務管理まで、モノが届くまでの輸配送業務を一元的に管理するシステムです。倉庫内を管理するWMSとは対象が異なり、配車の属人化や運行状況の不可視、事務負担といった運送・配送の現場の課題を解決します。

2024年問題によるドライバーの労働時間規制や人手不足を背景に、限られた人員で効率よく運ぶ手段としてTMSの重要性は高まっています。まずは自社の課題が配車・運行・請求のどこにあるかを整理し、タイプと選定ポイントを踏まえて、複数のサービスを比較検討してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 輸配送管理システム(TMS)とは何ですか?

A. 輸配送管理システム(TMS)とは、モノが出荷されてから届け先に届くまでの輸配送業務を一元的に管理・効率化するシステムです。配車計画の作成、トラックの運行・動態(位置)管理、運行実績や運転日報、運賃計算・請求などを対象とし、製品によっては点呼記録や勤怠・労務管理まで扱えます。「Transport Management System」の略で、倉庫内の作業を管理するWMSと対比される概念です。

Q. 輸配送管理システム(TMS)とWMS(倉庫管理システム)の違いは何ですか?

A. TMSはモノが倉庫を出てから届け先に届くまでを、WMSは倉庫の中の入出庫や在庫・保管を管理する点が違いです。配車・運行・配送はTMS、ピッキングや棚卸などの庫内作業はWMSが担います。両者を連携させ、倉庫から出荷した荷物をそのまま配送計画につなげる運用も一般的です。自社の課題が「配車や運行、配送後の請求」にあるならTMS、「倉庫内の在庫や入出庫」にあるならWMSが検討対象になります。

Q. 輸配送管理システム(TMS)の導入費用の相場はどのくらいですか?

A. TMSの費用は初期費用と月額費用の組み合わせが一般的で、機能範囲やアカウント数・事業所数に応じた個別見積りとなる製品が多く、相場を一律に示すのは難しいのが実情です。公式に価格を公開していない製品もあり、個別見積りが一般的です。複数社から見積りを取り、削減できる事務工数や効率化の効果に見合うかで判断しましょう。

Q. 輸配送管理システム(TMS)は荷主企業と運送会社のどちらが導入するものですか?

A. TMSは運送・配送事業者だけでなく、自社配送やラストワンマイルを持つ荷主企業(製造・卸・ECなど)も導入します。運送会社は配車・運行・運賃請求の効率化を、荷主企業は自社便の配送計画づくりや運行の可視化を主な目的とする傾向があります。どちらが導入すべきかは立場ではなく、自社が輸配送のどの業務に課題を抱えているかで判断するとよいでしょう。

Q. 輸配送管理システム(TMS)はパッケージ製品と自社開発のどちらを選ぶべきですか?

A. 多くの企業では、導入スピードとコストの面からパッケージ(既製)製品やクラウドサービスが選ばれます。独自の業務フローが強く、既製品では要件を満たせない場合に自社開発やカスタマイズが検討されます。まずはパッケージ製品で自社の要件をどこまで満たせるかを確認し、不足分をカスタマイズや外部システムとの連携で補えるかを見極めると、過剰な投資を避けやすくなります。

Q. 輸配送管理システム(TMS)の導入にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. 導入期間は製品や導入範囲によって幅があり、クラウド型で機能を絞れば比較的短期間で始められ、業務に合わせた設定や既存システムとの連携を伴うほど長くなります。配車ルールの整理やデータ移行、現場のドライバー・担当者への操作教育に時間を要する場合もあります。具体的なスケジュールは、検討中の製品の提供元に自社の要件を伝えて確認するのが確実です。

Q. 中小の運送会社でも輸配送管理システム(TMS)を導入できますか?

A. 中小の運送会社でも導入でき、近年は初期費用を抑えやすいクラウド型や、必要な機能だけを選んで使える製品が増えています。すべての機能を一度に導入せず、配車や動態管理など課題の大きい領域から段階的に始める方法もあります。まずは自社の最優先課題を一つに絞って検討すると、無理なく導入しやすくなります。

Q. 輸配送管理システム(TMS)はスマートフォンやタブレットでも使えますか?

A. クラウド型のTMSの多くは、スマートフォンやタブレットのアプリ・ブラウザに対応しており、ドライバーが車内から使えます。動態管理の位置情報の送信、運行日報の入力、点呼やアルコールチェックの記録などをモバイルで行える製品もあります。現場での定着を左右するため、実際に使う端末で操作しやすいかをデモやトライアルで確認するとよいでしょう。

Q. 輸配送管理システム(TMS)はデジタルタコグラフや会計ソフトと連携できますか?

A. 多くのTMSは、デジタルタコグラフや会計・請求ソフト、倉庫管理システム(WMS)などとの連携に対応しています。連携できれば、運行データや実績・請求情報の二重入力を避けられます。連携の可否や方式(API・CSV連携など)は製品によって異なるため、すでに使っているシステムとつなげたい場合は、事前に対応状況を確認しておきましょう。

Q. 輸配送管理システム(TMS)の導入に補助金は使えますか?

A. クラウド型のTMSは、IT導入補助金などの対象になる場合があります。ただし、補助の対象となるツールや事業者の要件、補助率・上限額は、制度や年度、登録状況によって異なります。利用を検討する際は、各制度の公募要領や、導入するサービスの提供元・IT導入支援事業者に、最新の対象可否と申請手順を確認してください。

Q. 物流効率化法やCLO(物流統括管理者)への対応に輸配送管理システム(TMS)は必要ですか?

A. TMSの導入そのものが法律で義務づけられているわけではありませんが、物流効率化やCLO(物流統括管理者)による管理を支える手段の一つになります。一定規模以上の荷主・物流事業者には計画的な物流管理が求められる流れにあり、TMSは輸配送データの可視化で効率化の実行と効果把握を後押しします。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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