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【2026年度】賞与の社会保険料の計算方法|健康保険・厚生年金・雇用保険の料率と計算例

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給与計算ソフト比較表(2026年版)のプレビュー

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給与計算ソフト比較表(2026年版)

賞与(ボーナス)を支給するとき、そこから控除する社会保険料は、毎月の給与とは計算のルールが一部異なります。標準賞与額という考え方や、雇用保険だけ計算の基礎が違う点を押さえていないと、賞与明細に記載する控除額を誤りやすいところです。

本記事では、賞与にかかる健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険の4つの保険料について、2026年度(令和8年度)の料率と計算式、賞与50万円を例にした計算の流れを解説します。健康保険料率は毎年度改定されるため、最新の料率で記載しています。

あわせて、標準賞与額の作り方と上限、退職月や育児休業中など控除の有無が変わるケース、賞与支払届の提出期限までをまとめます。手元の賞与額で控除額を正しく計算するための確認にご活用ください。

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賞与の社会保険料計算の全体像

はじめに、賞与から控除する社会保険料の計算の骨格を押さえます。賞与にかかる健康保険・介護保険・厚生年金保険の保険料は、支給した賞与額をもとに計算した「標準賞与額」に保険料率をかけ、事業主と従業員が半分ずつ負担します。日本年金機構は、この計算の基本を次のように説明しています。

賞与にかかる保険料は、実際に支払われた賞与額(税引き前の総支給額)から1,000円未満を切り捨てた額を「標準賞与額」とし、その「標準賞与額」に健康保険・厚生年金保険の保険料率をかけた額です。保険料は、事業主と被保険者が折半で負担します。

出典:賞与にかかる保険料はどのように計算するのですか。|日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/section/faq/kounen/hokenryo/shoyokeisan.html)

従業員が負担する健康保険・介護保険・厚生年金の保険料は「標準賞与額 × 各保険料率 ÷ 2」で求められます。健康保険には、40歳から64歳までの方が対象の介護保険料と、2026年4月分から加わった子ども・子育て支援金が上乗せされます。

一方、雇用保険料だけは計算の基礎が異なります。標準賞与額ではなく賞与の総支給額(額面)に料率をかけ、1,000円未満の切り捨ても行いません。4つの保険のうち雇用保険だけ扱いが違う点が、計算を誤りやすいところです。この違いは次章の一覧表で詳しく示します。

社会保険上の「賞与」とは

社会保険の計算でいう「賞与」とは、労働の対償として年3回以下で支給されるものを指します。賞与・ボーナスのほか、期末手当や決算手当といった名称でも、年3回以下の支給であれば対象です。年4回以上支給されるものは「賞与」ではなく毎月の「報酬」として扱われ、計算方法が変わります(詳しくは例外ケースで解説します)。

【2026年度】賞与にかかる社会保険料の料率と計算式一覧

ここからは、賞与にかかる社会保険料を、計算の基礎・2026年度(令和8年度)の料率・計算式・上限・対象者の順に一覧で示します。料率は従業員の負担分(折半後)で記載し、健康保険料率は東京都の協会けんぽの例を用いています。健康保険料率・介護保険料率は都道府県で異なるため、他の都道府県は協会けんぽの令和8年度の料額表で、自社の都道府県の「折半額」の欄にある率をご確認ください。

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保険の種類健康保険料子ども・子育て支援金介護保険料厚生年金保険料雇用保険料
(計算の基礎が異なる)
計算の基礎標準賞与額標準賞与額標準賞与額標準賞与額賞与の総支給額
(1,000円未満を切り捨てない)
2026年度の料率(従業員負担)4.925%
(東京都・全額9.85%の折半)
0.115%
(全国一律・全額0.23%の折半)
0.81%
(全国一律・全額1.62%の折半)
9.15%
(全額18.3%の折半)
0.5%
(一般の事業・労働者負担5/1,000)
計算式(従業員負担分)標準賞与額 × 4.925%標準賞与額 × 0.115%標準賞与額 × 0.81%標準賞与額 × 9.15%総支給額 × 0.5%
上限年度累計573万円健康保険と同じ年度累計573万円健康保険と同じ年度累計573万円1か月あたり150万円なし
対象者すべての被保険者すべての被保険者
(2026年4月分〜・健康保険料に上乗せ)
40歳〜64歳の被保険者70歳未満の被保険者雇用保険の被保険者

※料率は2026年度(令和8年度)の各公的機関の公表値。健康保険料率は東京都・協会けんぽの例、雇用保険料率は一般の事業(労働者負担0.5%)の例で、建設業・農林水産業・清酒製造業の労働者負担は0.6%です。従業員負担分(折半後)を記載。

健康保険・介護保険・厚生年金保険・子ども・子育て支援金は、いずれも標準賞与額に料率をかけて計算します。これに対し、雇用保険料だけは標準賞与額ではなく賞与の総支給額(1,000円未満を切り捨てない額面)に料率をかける点が異なります。

厚生年金保険料率は平成29年9月から18.3%で固定されており、2026年度も変わりません。健康保険料率(東京都)は令和7年度の9.91%から9.85%に、雇用保険料率(一般の事業・労働者負担)は令和7年度の0.55%から0.5%に、それぞれ引き下げられました。

子ども・子育て支援金は、2026年4月分から健康保険料に上乗せして徴収される社会保険料の一部です(源泉所得税のような税金ではありません)。こども家庭庁は支援金率を次のように案内しています。

令和8年4月保険料(5月に給与天引き)より拠出いただきます。R8年度の一律の支援金率は0.23%です。

出典:子ども・子育て支援金制度について|こども家庭庁(https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido)

協会けんぽが公表する健康保険料率(東京都9.85%)には、この支援金は含まれていません。健康保険料とは別に、従業員負担分の0.115%(全額0.23%の折半)を標準賞与額に加算します。一方、事業主だけが全額を負担する「子ども・子育て拠出金」(2026年度0.36%)は、従業員の賞与からは控除されない別の制度です。

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賞与50万円の社会保険料はいくら?計算例(東京・40歳未満と40歳以上)

ここからは、賞与の総支給額が50万円の場合を例に、従業員が負担する社会保険料を実際に計算してみます。勤務先は東京都で、協会けんぽに加入しているケースとします。総支給額50万円は1,000円未満の端数がないため、標準賞与額も500,000円です。

まず、40歳未満で介護保険料がかからない方の場合、従業員負担分は次のようになります。

  • 健康保険料:500,000円 × 4.925% = 24,625円
  • 子ども・子育て支援金:500,000円 × 0.115% = 575円
  • 厚生年金保険料:500,000円 × 9.15% = 45,750円
  • 雇用保険料:500,000円 × 0.5% = 2,500円
  • 合計:73,450円

子ども・子育て支援金は健康保険料に上乗せして徴収されるため、賞与明細では健康保険料と合算した25,200円として控除されます。

次に、40歳以上65歳未満で介護保険料がかかる方の場合、上記に介護保険料が加わります。

  • 介護保険料:500,000円 × 0.81% = 4,050円
  • 合計(40歳以上):77,500円

このように、雇用保険料だけは標準賞与額ではなく総支給額に料率をかける点に注意が必要です。賞与額に1,000円未満の端数がある場合、健康保険・介護保険・厚生年金は切り捨て後の標準賞与額で計算するのに対し、雇用保険は切り捨てない総支給額で計算します。端数の扱いは次章で詳しく説明します。

標準賞与額の作り方と端数処理・上限

ここでは、健康保険・介護保険・厚生年金保険の計算の基礎となる標準賞与額の作り方と、保険料を控除する際の端数処理、標準賞与額の上限を整理します。

標準賞与額は1,000円未満を切り捨てる

標準賞与額は、実際に支払われた賞与額(税引き前の総支給額)から1,000円未満を切り捨てた額です。たとえば賞与が500,600円であれば、標準賞与額は500,000円になります。この標準賞与額に、健康保険・介護保険・厚生年金保険・子ども・子育て支援金の各料率をかけて保険料を計算します。

保険料を給与から控除するときの端数処理

保険料を折半した結果、従業員負担分に1円未満の端数が出ることがあります。事業主が賞与から従業員負担分を控除する場合、日本年金機構は端数処理を次のように案内しています。

控除額の計算において、被保険者負担分の端数が50銭以下の場合は切り捨て、50銭を超える場合は切り上げて1円となります。

出典:保険料の計算方法について|日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/nofu/20121026.html)

ただし、事業主と従業員の間で特約がある場合は、その特約に基づいて端数処理をすることもできます。

同月に2回以上支給したときは合算する

同じ月に2回以上の賞与を支給した場合は、合算した額で標準賞与額を求め、後述する上限額もその合算額で判定します。1回ごとに分けて計算するわけではない点に注意してください。

標準賞与額の上限(573万円・150万円)

標準賞与額には上限があり、保険の種類で額が異なります。日本年金機構は上限を次のように定めています。

標準賞与額の上限は、健康保険では年度の累計額573万円(年度は毎年4月1日から翌年3月31日まで)、厚生年金保険は1カ月あたり150万円とされていますが、同月内に2回以上支給されるときは合算した額で上限額が適用されます。

出典:賞与にかかる保険料はどのように計算するのですか。|日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/section/faq/kounen/hokenryo/shoyokeisan.html)

健康保険の年度累計573万円という上限は、介護保険料と子ども・子育て支援金にも同じく適用されます。厚生年金保険は1か月あたり150万円が上限です。健康保険で累計573万円を超えた場合は、従業員からの申し出に基づいて「健康保険 標準賞与額累計申出書」を提出します。

社会保険料を徴収しない・できない例外ケース

賞与を支給しても、社会保険料を控除しない、あるいは扱いが変わるケースがあります。まず代表的なケースと控除の有無を一覧で示し、そのあと個別に補足します。

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ケース月末に退職する月に支給する賞与月の途中(末日以外)で退職する月に支給する賞与賞与月の末日を含む連続1か月超の産休・育休中の賞与40歳の誕生日の前日が属する月以降(〜64歳)の賞与年4回以上支給される賞与
社会保険料(健保・介護・厚年・支援金)控除する控除しない免除(控除しない)介護保険料を新たに控除する「賞与」ではなく「報酬」として扱う
根拠・補足退職日の翌日(=資格喪失日)が属する月の前月まで保険料が発生するため資格喪失が退職月中のため、その月の保険料は発生しない令和4年10月の改正後の免除要件介護保険第2号被保険者となるため標準報酬月額の対象となり、賞与としての計算をしない

※雇用保険料は上記の免除・不徴収の対象外で、賞与を支払う都度かかります。

退職月に賞与を支給する場合

退職月に支給する賞与の社会保険料は、月末に退職するかどうかで扱いが変わります。日本年金機構は次のように説明しています。

賞与に対する保険料は、支給する賞与から控除することができます。退職月に支給する賞与は、月末に退職する場合を除き、保険料控除の対象となりません。

出典:退職した従業員の保険料の徴収|日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/nofu/20120330-01.html)

資格喪失日は退職日の翌日です。月末に退職する場合は資格喪失日が翌月1日となり、退職月も被保険者であるため賞与から社会保険料を控除します。月の途中(末日以外)で退職する場合は、退職月に資格を喪失するため、退職月に支給する賞与からは社会保険料を控除しません。退職日より後に支給する賞与も控除の対象外です。

産前産後・育児休業中の賞与の免除

産前産後休業・育児休業などの期間中に支給する賞与は、社会保険料が免除される場合があります。ただし賞与にかかる保険料の免除には、月々の保険料とは異なる要件があります。日本年金機構のリーフレットは、賞与保険料の免除要件を次のように示しています。

② 賞与保険料 育児休業等を1月超(暦日で計算)取得した場合のみ免除されます。

出典:令和4年10月から 育児休業等期間中における社会保険料の免除要件が改正されます|日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/ikuji-menjo/20140327-05.html)

令和4年10月の改正により、賞与にかかる保険料が免除されるのは、賞与月の末日を含む連続した1か月を超える育児休業などを取得した場合に限られます。短期間の育児休業では賞与保険料は免除されません。雇用保険料はこの免除の対象外で、賞与を支払う都度かかります。

40歳到達月の介護保険料

介護保険料は、40歳に達したときから徴収が始まります。全国健康保険協会(協会けんぽ)は、その時期を次のように説明しています。

介護保険料は「満40歳に達したとき」より徴収が始まります。「満40歳に達したとき」とは40歳の誕生日の前日のことであり、その日が属する月から介護保険の第2号被保険者となり、介護保険料が徴収されます。

出典:介護保険制度と介護保険料について|全国健康保険協会(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/ibaraki/cat080/201810301157/)

賞与でも同じく、賞与を支払う月に40歳に達する(誕生日の前日を迎える)従業員は、その賞与から介護保険料を控除します。賞与支給日にまだ40歳の誕生日を迎えていなくても、その月に40歳到達日があれば徴収の対象です。

年4回以上支給する賞与は「報酬」として扱う

同じ性質の賞与を年4回以上支給する場合、その賞与は社会保険上の「賞与」ではなく毎月の「報酬」として扱われます。この場合は標準賞与額ではなく標準報酬月額の対象となるため、本記事で解説した賞与の計算方法とは異なる取り扱いになります。

社会保険料以外に賞与から差し引くもの

賞与から差し引くのは社会保険料だけではありません。賞与の手取りを把握するうえで、源泉所得税も押さえておく必要があります。

源泉所得税

賞与にかかる源泉所得税は、賞与から社会保険料を差し引いた後の金額に税率をかけて計算します。国税庁は計算方法を次のように示しています。

(賞与から社会保険料等を差し引いた金額)×上記(2)の税率

出典:No.2523 賞与に対する源泉徴収|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2523.htm)

税率は、前月の社会保険料等控除後の給与額と扶養親族等の数をもとに「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から求めます。社会保険料を先に計算してから源泉所得税を求める順序になるため、本記事で解説した社会保険料の計算が前提になります。住民税は賞与からは特別徴収されず、毎月の給与から徴収されます。

賞与支給後の実務:賞与支払届と保険料の納付

賞与の社会保険料を計算したら、支給後の手続きも忘れずに行います。賞与支払届の提出と保険料の納付には、それぞれ期限があります。

被保険者賞与支払届は支給日から5日以内

賞与を支給した事業主は、賞与額などを記載した「被保険者賞与支払届」を日本年金機構へ提出します。日本年金機構は提出時期を次のように定めています。

被保険者へ賞与を支給した事業主が賞与支払額等について「被保険者賞与支払届」等を日本年金機構へ提出します。 提出時期 賞与支払日から5日以内

出典:従業員に賞与を支給したときの手続き|日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20141203.html)

賞与支払予定月に賞与を支給しなかった場合は、賞与支払届ではなく「賞与不支給報告書」を提出します。

保険料の納付期限は翌月末日

賞与から徴収した社会保険料は、月々の保険料と同じく翌月末日までに納付します。日本年金機構は納付期限を次のように案内しています。

保険料の納付期限は、納付対象月の翌月末日です。(例えば、4月分保険料の納付期限は5月末日です。)

出典:納付期限|日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/nofu/20121121.html)

末日が土日祝日にあたる場合は、翌営業日が納付期限になります。

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賞与計算の手間とミスを減らすには

ここまで見てきたように、賞与の社会保険料は、保険ごとに計算の基礎や料率が異なり、退職月や育児休業中などの例外ケースもあります。料率は毎年度改定されるため、手計算では最新の数値への追随や端数処理に手間がかかり、ミスも起きやすくなります。

給与計算ソフトを使うと、賞与明細に金額を入力するだけで社会保険料と所得税が自動計算され、標準賞与額の算出から賞与支払届の作成までをまとめて行えます。料率や税額表の改正にもソフト側が自動で対応するため、毎年の数値更新を自分で確認する必要がなくなります。賞与計算に時間を取られている場合や、計算の正確さに不安がある場合は、導入を検討する価値があります。

給与計算ソフトは、対応できる業務の範囲や料金、賞与計算まわりの使い勝手が製品ごとに異なります。次の記事では主要な給与計算ソフトを選び方・機能・料金で横並びに比較しているので、賞与計算も含めて自社に合う一台を選びたい方はこちらもご覧ください。

賞与計算を自動化できる給与計算ソフト「弥生給与 Next」

弥生給与 Next の公式サイト

弥生給与 Nextは、弥生株式会社が提供するクラウド型の給与計算サービスです。給与・賞与の計算や明細のWeb配信、年末調整、法定調書の作成に対応し、賞与の社会保険料と所得税の計算を自動化できます。

賞与の支給手続きを作成して賞与額を入力すると、保険料や所得税を含む控除額が自動で計算されます。社会保険料率や所得税率が改正された際も、弥生給与 Nextでは「特に操作は必要ありません。常に最新の法令をご利用いただけるよう自動対応します」と案内されています。2026年度の料率や令和8年分の税額表の改正にも対応済みです。

賞与明細には標準賞与額を記載でき、健康保険組合に加入している場合は、給与・賞与の従業員負担率と事業主負担率を個別に入力することもできます。

計算した賞与明細と従業員情報からは、被保険者賞与支払届を作成してPDFで出力できます(ベーシックライト以上のプラン)。同じ月に複数回賞与を支払った場合の合算設定にも対応しており、本記事で解説した合算のルールをソフト側で処理できます。手計算での料率追随や端数処理の負担を減らしたい場合に適しています。

まとめ

賞与にかかる社会保険料は、標準賞与額(総支給額の1,000円未満切り捨て)に各保険料率をかけ、事業主と従業員が折半して負担します。

従業員負担分は、2026年度(東京都・協会けんぽ)の料率で、健康保険4.925%・介護保険0.81%(40歳〜64歳)・子ども・子育て支援金0.115%・厚生年金9.15%です。雇用保険だけは標準賞与額ではなく総支給額に0.5%(一般の事業・労働者負担)をかけて計算します。

標準賞与額には上限(健康保険・介護保険は年度累計573万円、厚生年金は1か月150万円)があり、退職月や育児休業中などでは控除の有無が変わります。計算後は賞与支払届を支給日から5日以内に提出し、保険料を翌月末日までに納付します。料率は毎年度改定されるため、最新の数値を確認して計算することが大切です。

賞与計算の手間やミスが気になる場合は、計算を自動化できる給与計算ソフトの資料をまとめて請求し、自社に合うソフトを比較してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 標準賞与額とは何ですか?

A. 標準賞与額とは、実際に支払われた賞与の総支給額(税引き前)から1,000円未満を切り捨てた額で、健康保険・介護保険・厚生年金保険の保険料を計算する基礎になります。たとえば賞与が500,600円であれば、標準賞与額は500,000円です。この額に各保険料率をかけ、事業主と従業員が折半して負担します。ただし、雇用保険料だけは標準賞与額ではなく賞与の総支給額を基礎に計算します。

Q. 賞与の雇用保険料も標準賞与額で計算しますか?

A. いいえ。賞与の雇用保険料だけは、標準賞与額ではなく賞与の総支給額(1,000円未満を切り捨てない額面)に料率をかけて計算します。2026年度(令和8年度)の労働者負担の料率は、一般の事業で0.5%です。健康保険・介護保険・厚生年金が1,000円未満を切り捨てた標準賞与額で計算するのに対し、雇用保険は切り捨て前の総支給額で計算するため、4つの保険のなかで最も間違えやすい点です。

Q. 賞与に社会保険料がかかるのはなぜですか?

A. 賞与に社会保険料がかかるのは、2003年4月に「総報酬制」が導入され、毎月の給与だけでなく賞与も保険料の計算対象になったためです。それ以前は賞与の保険料率が低く、同じ年収でも賞与の割合が高い人ほど保険料負担が相対的に軽くなる不公平がありました。現在は賞与も毎月の給与と同じ料率で計算し、納めた保険料は将来受け取る年金などの給付にも反映される仕組みになっています。

Q. 月末に退職する従業員の賞与から社会保険料を控除しますか?

A. 月末に退職する場合は、退職月に支給する賞与から社会保険料を控除します。一方、月の途中(末日以外)で退職する場合は控除しません。社会保険の資格喪失日は退職日の翌日で、月末退職なら資格喪失日が翌月1日となり、退職月も被保険者であるためです。

月の途中で退職する場合は退職月に資格を喪失するため、その月に支給する賞与からは社会保険料を控除しません。ただし、雇用保険料は退職月でも賞与の総支給額に対してかかります。

Q. 同じ月に賞与を2回支給した場合、賞与支払届は2回提出しますか?

A. 同じ月に2回以上の賞与を支給した場合は、2回に分けず、その月の最後に支払った日を賞与支払年月日として、合算した額で1回だけ届け出ます。標準賞与額や上限額(厚生年金保険は1か月あたり150万円など)も、合算した額で判定します。1回ごとに分けて計算・届出するわけではない点に注意してください。

Q. 賞与を支給しなかった月も届出は必要ですか?

A. 賞与の支給自体がなければ賞与支払届の提出は不要ですが、日本年金機構に登録した賞与支払予定月に、どの従業員にも賞与を支給しなかった場合は「賞与不支給報告書」の提出が必要です。支払予定月として登録していない月に支給がなかった場合は、報告書の提出も不要です。賞与を支給した月は、支給日から5日以内に「被保険者賞与支払届」を提出します。

Q. 賞与から住民税は控除しますか?

A. いいえ。賞与から住民税(特別徴収)は控除しません。住民税は前年の所得をもとに税額が決まり、6月から翌年5月まで毎月の給与から特別徴収されるため、賞与からは差し引きません。賞与から控除するのは、健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険の社会保険料と、社会保険料を差し引いた後の額にかかる源泉所得税です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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