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銀行融資の比較|事業資金を借りる金融機関・ビジネスローンの選び方と審査のポイント

銀行融資の比較 事業資金の借入先の選び方のサムネイル画像

事業資金を銀行融資で調達したいものの、メガバンク・地方銀行・ネット銀行・信用金庫のどこに、どの商品で申し込めば自社の状況で通り、条件も良いのか判断しづらいと感じていませんか。借入先によって金利や融資限度額、審査のスピード、担保・保証人の要否は大きく変わり、選び方を誤ると審査に落ちて時間を無駄にしたり、割高な金利で借りてしまったりします。

近年はネット銀行が、口座の入出金データや会計データを使ってオンラインで完結する事業者向け融資を広げており、決算書の提出なしで最短即日の借入ができる商品も登場しています。一方で、高額・長期の資金は都市銀行・地方銀行や日本政策金融公庫が向くなど、借入先ごとに得意な場面が異なります。

本記事では、銀行・ネット銀行が提供する事業者向けの融資(銀行系ビジネスローン)を、金利・融資限度額・融資スピード・担保/保証人・対象者・WEB完結の観点で横並び比較し、自社に合う借入先の選び方、審査に通るための準備、銀行融資と日本政策金融公庫・ノンバンク・ファクタリングとの使い分けまで整理しました。法人・個人事業主の資金調達の判断材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合った借入先を最短で見つけられるよう、「30秒で終わる銀行融資の選定診断をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

銀行融資とは?種類(保証付融資・プロパー融資)と借入先になる金融機関

銀行融資とは、事業者(法人・個人事業主)が事業資金を調達するために、銀行・ネット銀行などの金融機関から借り入れる融資の総称です。運転資金・設備資金・つなぎ資金など幅広い用途に使え、審査を経て借入額・金利・返済期間が決まります。まずは、銀行融資の2つの種類と、借入先になる金融機関のタイプを押さえておきましょう。

保証付融資とプロパー融資の違い

銀行融資は、信用保証協会の保証が付くかどうかで「保証付融資」と「プロパー融資」に分かれます。この違いは、審査の通りやすさや金融機関のリスク負担に直結します。

保証付融資とプロパー融資の違いを整理した図。保証付融資は信用保証協会の保証を付けて金融機関が行う融資で、返済できなくなったときは協会が代位弁済しリスクを分担するため、審査は比較的やさしく実績が浅くても借りやすい一方、保証料がかかる。プロパー融資は保証を付けず金融機関が独自審査で直接行う融資で、貸し倒れリスクを金融機関自身が負うため審査は厳しいが、保証料がかからず高額・低金利を狙いやすい。

保証付融資は、信用保証協会の信用保証を付けて金融機関が行う融資です。信用保証協会は、信用保証協会法にもとづき中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために設立された公的機関で、事業者が金融機関から事業資金を調達する際の保証を通じて資金調達を支えます。

信用保証協会は、信用保証協会法(昭和28年8月10日法律第196号)に基づき、中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために設立された公的機関です。

出典:もっと知りたい信用保証|一般社団法人 全国信用保証協会連合会

保証付融資では、借り手が返済できなくなったときに信用保証協会が金融機関へ返済を肩代わり(代位弁済)します。信用保証協会と金融機関がリスクを分担する「責任共有制度」では、部分保証方式の場合に個別貸付金の80%を信用保証協会が保証する仕組みで、金融機関のリスクが軽くなるため、実績の浅い事業者でも比較的借りやすくなります。

一方のプロパー融資は、信用保証協会の保証を付けず、金融機関が独自の審査(企業格付など)にもとづいて直接行う融資です。貸し倒れリスクを金融機関自身が負うため審査は厳しくなりますが、保証料がかからず、保証協会の保証限度額に縛られないため高額・低金利の借入がしやすいという特徴があります。実績を積んだ企業が銀行との取引を深めながら利用するケースが多い融資です。

出典・参考資料(3件)

銀行融資を提供する金融機関のタイプ

事業資金の借入先になる金融機関にはいくつかのタイプがあり、それぞれ金利水準・審査の厳しさ・借りやすさの傾向が異なります。ここでは全体像をつかむため、各タイプの特徴を簡潔に整理します。踏み込んだ選び方は次の章で解説します。

  • 都市銀行(メガバンク):信用力と実績のある企業向け。高額・低金利の融資が期待できる一方、審査は厳しめで融資実行まで時間がかかる傾向があります。
  • 地方銀行:地域の事業者との関係構築を重視し、中長期の資金調達に向きます。都市銀行より柔軟な場面もあります。
  • ネット銀行:オンライン完結・スピード審査が強み。口座の入出金データや会計データを与信に使い、無担保・書類最小で借りられる商品を展開しています。
  • 信用金庫・信用組合:地域密着で、中小企業・個人事業主にも柔軟に相談に乗ってくれる傾向があります。営業エリアが限られる点には注意が必要です。
  • 日本政策金融公庫:国が100%出資する政策金融機関で、創業期や小規模事業者への融資に強みがあります(銀行ではありませんが、資金調達先の比較対象として押さえておく先です)。
  • ノンバンク(信販・消費者金融系):銀行ではありませんが、事業者向けビジネスローンを提供しています。審査スピードが速く借りやすい反面、金利は高めの傾向があります。

本記事で個別に紹介するのは、銀行・ネット銀行が提供する事業者向けの融資です。あわせて、代替手段になるノンバンクの事業者向けローンにも触れます。信用金庫・日本政策金融公庫については、銀行融資と比較する選択肢として後半の「他の資金調達手段の使い分け」で扱います。

銀行融資の選び方(比較ポイントと自社に合うタイプ)

ここからは、銀行融資を「どの観点で比較し、自社はどのタイプから借りるのが現実的か」を判断できるように解説します。まず比較で見るべき6つの軸を押さえ、そのうえで提供主体タイプ別に向くケースを見ていきます。

比較で見るべき6つのポイント

銀行系ビジネスローンを比較するときは、次の6つの軸を自社の状況に当てはめて見ると、候補の絞り込みがしやすくなります。

  • 金利(実質年率):総返済額を左右する最重要の軸です。一般に、借りやすい借入先ほど金利は高くなる傾向があるため、通りやすさとのバランスで見ます。上限金利だけでなく、自社が適用されそうな水準を意識します。
  • 融資限度額:必要な資金額をまかなえるか。少額のつなぎ資金なのか、設備投資のためのまとまった資金なのかで、見るべき上限が変わります。
  • 融資スピード:資金が必要なタイミングに間に合うか。オンライン完結型は最短即日〜数営業日の商品もある一方、伝統的な銀行融資は審査に時間がかかります。
  • 担保・保証人の要否:無担保・第三者保証人不要で借りられるか。多くの事業者向けローンは無担保ですが、代表者(経営者)本人の連帯保証を求める商品は少なくありません。
  • 対象者(法人/個人事業主・業歴・売上):自社が申込対象に入るか。法人限定で個人事業主は対象外の商品や、一定の業歴・売上を求める商品があります。
  • WEB完結・必要書類:来店不要でオンライン申込・契約まで完結するか、決算書などの書類提出が必要か。取引データで与信する商品は書類の負担が軽くなります。

ネット銀行の事業者向け融資が向くケース

ネット銀行の事業者向け融資は、来店不要でオンライン申込から契約・借入まで完結し、審査スピードが速い点が最大の強みです。急ぎの運転資金や、書類作成の手間をかけたくない事業者に向いています。

スピードと手軽さを支えているのが、口座の入出金明細や連携した会計データを審査に使う「オンラインレンディング(トランザクションレンディング)」の仕組みです。決算書や事業計画書の内容を人が時間をかけて評価する従来の審査に対し、日々の取引データから返済能力を推定するため、決算書の提出なし・最短即日といった借入が成り立ちます。

銀行によっては、対象の口座利用者へ「借入可能な条件」をあらかじめ通知し、申込前に借りられる金額・金利の目安が分かる商品もあります。

自社の口座取引や会計データが一定期間蓄積されていれば、その実績をもとに借りられる可能性があります。まずは日常的に使っている銀行口座やクラウド会計と連携できるかを確認するとよいでしょう。ただし、商品によっては融資限度額が比較的小さめだったり、資金用途が運転資金に限られたりする点には注意が必要です。

ネット銀行や地方銀行のオンライン融資のなかには、新規申込の受付を終了した商品もあります。検討している商品が現在も新規申込を受け付けているかは、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。

都市銀行・地方銀行の事業者向け融資が向くケース

店舗を持つ都市銀行・地方銀行の事業者向け融資は、担当者に相談しながら進められる安心感と、条件次第で高額・低金利の融資が期待できる点が強みです。まとまった設備資金を中長期で借りたい場合や、金融機関との継続的な取引関係を築いて資金調達の幅を広げたい場合に向きます。

都市銀行・地方銀行が提供する商品には、審査のうえで設定した極度額の範囲で繰り返し借入・返済ができるカードローン型(当座貸越型)もあります。必要なときに必要なだけ引き出せるため、運転資金の波が大きい事業や、急な支払いに備えて借入枠を確保しておきたい場合に使いやすい形態です。

一方で、プロパー融資や高額の融資は審査が厳しく、実行までに時間がかかる傾向があるため、資金が必要な時期には余裕をもって相談することが大切です。

出典・参考資料(1件)

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【比較表】銀行系ビジネスローンとノンバンクローンの比較

ここからは、事業者向けの融資を金利・融資限度額・融資スピード・担保/保証人・対象者・WEB完結の観点で横並びに比較します。まず本記事の中心である銀行・ネット銀行の融資を比較し、続いて銀行融資の代替になるノンバンクの事業者向けローンを参考として並べます。各項目は公式に公表されている情報にもとづき、公表がない項目はその旨を記載しています。

ここで比較するのは、オンラインで申し込め、条件があらかじめ明示される銀行系ビジネスローンが中心です。金利の上限は年14%前後の商品が多く、銀行融資のなかでは高めの水準になります。より低金利を狙う場合は、信用保証協会の保証付融資やプロパー融資、日本政策金融公庫が選択肢になりますが、これらは審査で条件が個別に決まり、金利や限度額が一律には公表されません。

銀行・ネット銀行の事業者向け融資

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サービス名あんしんワイド(GMOあおぞらネット銀行)PayPay銀行 ビジネスローン楽天銀行 ビジネスローン事業性融資dayta(ドコモSMTBネット銀行)スタービジネスカードローン(東京スター銀行)
金利(実質年率)年0.9%〜14.0%年2.2%〜14.0%公式非公開
(固定・変動を選択可)
公式非公開
(借入条件のお知らせで個別通知)
年4.5%〜14.5%
(保証料含む)
融資限度額10万円〜1,000万円
(初回契約時)
10万円〜1,000万円100万円〜1億円50万円〜3,000万円50万円〜1,000万円
融資スピード最短2営業日公式非公開公式非公開最短当日公式非公開
担保・保証人無担保・保証人不要無担保(法人は代表者の連帯保証が必要/個人事業主は保証人不要)原則、担保の提供と経営者(実質的支配者)の連帯保証が必要無担保・保証人不要無担保・保証人不要
対象法人のみ
(個人事業主は対象外)
法人・個人事業主法人・個人事業主法人のみ
(口座保有・事前通知対象先)
個人事業主・法人代表者
WEB完結契約までの完結は公式非公開
詳細情報詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

ノンバンクの事業者向けローン(参考)

ノンバンク(信販・消費者金融系)の事業者向けローンは、銀行融資が間に合わない急ぎの資金ニーズの代替になります。銀行融資と比べて金利は高めの傾向がある一方、審査スピードが速い商品が多いのが特徴です。

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サービス名AGビジネスサポート 事業者向けビジネスローンアコム ビジネスサポートカードローンプロミス 自営者カードローンアイフル 事業サポートプランセゾンファンデックス 事業者向け不動産担保ローン
金利(実質年率)年3.1%〜18.0%年12.0%〜17.9%年6.3%〜17.8%
(参考値)
年3.0%〜18.0%
(不動産担保は3.0%〜12.0%)
年15.0%以内
(変動3.4〜5.2%/固定4.5〜9.9%)
融資限度額50万円〜1,000万円1万円〜300万円1万円〜300万円無担保1万〜500万円
不動産担保100万〜1億円
500万円〜5億円
融資スピード最短即日最短即日最短1時間公式非公開仮審査 最短即日
本審査 最短3営業日
担保・保証人無担保・保証人は原則不要
(法人は代表者の連帯保証)
無担保・保証人不要無担保・保証人不要無担保・不動産担保の2形態
法人プランは代表者連帯保証が原則必要
不動産担保
法人融資は代表者連帯保証が原則必要
対象法人・個人事業主個人事業主専用
(業歴1年以上)
個人事業主専用法人・個人事業主法人・個人事業主
WEB完結契約時に来店を求められる場合あり完全Web完結は公式に明記なし無担保ローン個人プランのみ可申込はWeb対応(契約完結は明記なし)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

比較表の金利・融資限度額・融資スピード等は2026年9月時点で各社が公式に公表している情報にもとづきます。金利は実質年率で、実際に適用される金利・融資枠は審査により決まるため、下限金利で借りられるとは限りません。

融資スピードは公式に日数を公表していない場合「公式非公開」と表記しています(「最短」表記も審査状況により変動し、保証される日数ではありません)。最新の条件は各サービスの公式情報をご確認ください。

銀行系ビジネスローンの個別紹介

比較表で気になったサービスについて、提供元・特徴・向いている企業を個別に紹介します。提供主体のタイプ別に、ネット銀行の融資、都市銀行・地方銀行の融資の順に見ていきましょう。各サービスの最新の申込状況もあわせて確認してください。

ネット銀行の事業者向け融資

オンライン完結・スピード審査を強みとする、ネット銀行の事業者向け融資です。取引データや会計データを与信に活用し、無担保・書類最小で借りられる商品が中心です。同じネット銀行でも、楽天銀行のビジネスローンは担保の提供・決算書(確定申告書)3期分の提出を前提とする有担保型で、都市銀行のプロパー融資に近い商品性という違いがあります。

1. あんしんワイド(GMOあおぞらネット銀行株式会社)

あんしんワイド(GMOあおぞらネット銀行)の公式サイトのスクリーンショット

GMOあおぞらネット銀行の法人口座の入出金データをもとに審査する、融資枠型(当座貸越型)のビジネスローンです。決算書・事業計画書・担保・保証人は不要で、創業初年度や赤字決算でも申し込めると案内されています。

金利は年0.9%〜14.0%、融資限度額は初回契約時で10万円〜1,000万円です。融資枠を設定するだけなら申込・審査手数料はかからず、実際に借り入れた金額にのみ利息が発生します。最短2営業日での融資に対応し、申込から契約・借入までオンラインで完結します。

対象は株式会社・合同会社などの営利法人に限られ、個人事業主は利用できません。申込には、同行または他の金融機関で直近2カ月以上連続した入出金明細があること、freeeとの連携、GMOインターネットグループの情報連携への同意のいずれかを満たす必要があります。契約期間は1年で、継続には更新手続きが必要です。

2. PayPay銀行 ビジネスローン(PayPay銀行株式会社)

PayPay銀行 ビジネスローンの公式サイトのスクリーンショット

無担保で、極度額の範囲内で繰り返し借入・返済ができるビジネスローンです。法人向けと個人事業主向けに商品が分かれており、申込条件は異なりますが、金利・融資限度額などのスペックは共通です。

金利は年2.2%〜14.0%(2026年8月12日以降適用)、融資限度額は10万円〜1,000万円(10万円単位)です。事務手数料・繰上返済手数料はかからず、Visaデビットでの自動返済にも対応します。申込はWeb上で完結します。

法人向けは実績2年以上または決算2期を終えた企業が対象で、第三者保証人は不要ですが、代表者本人の連帯保証が必要です。個人事業主向けは20歳以上69歳以下で、保証人は不要です。融資までの最短日数は公式サイトで公表されていないため、急ぎの場合は事前に確認するとよいでしょう。

3. 楽天銀行 ビジネスローン(楽天銀行株式会社)

楽天銀行 ビジネスローンの公式サイトのスクリーンショット

楽天銀行が提供する事業性融資で、運転資金・設備資金に利用できます。融資金額は100万円以上1億円以下と、小口中心のネット銀行の事業者向けローンのなかでは高額帯まで対応する点が特徴です。

ほかのネット銀行の無担保ローンとは性質が異なり、原則として担保の提供と、経営者(実質的支配者)の連帯保証が求められます。申込には確定した決算書または確定申告書3期分が必要で、業歴の浅い事業者には向きません。

金利は固定・変動から選べますが、具体的な料率は契約時まで公表されていないため、申込前の試算は難しくなります。保証料は不要で、返済方法は毎月元金均等返済または期日一括返済から選べ、いずれも元本の据置が可能です。借入期間は5年以内です。

4. 事業性融資dayta(株式会社ドコモSMTBネット銀行)

事業性融資daytaの公式サイトのスクリーンショット

株式会社ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行、サービスブランド「d NEOBANK」)が提供するオンラインレンディング型の融資です。法人口座の取引データをもとに、対象の法人へ毎月「借入条件のお知らせ」として借入可能額と利率が通知される仕組みで、申込前に借りられる条件が分かります。

決算書などの書類提出は不要で、完全非対面・オンラインで手続きが完結し、最短当日の借入に対応します。担保・保証人は不要で、代表者の連帯保証も求められません。融資限度額は50万円〜3,000万円(10万円単位)です。

金利は公表されておらず、「借入条件のお知らせ」で法人ごとに個別に通知されます。別途、契約金額の2.2%(税込)の事務取扱手数料がかかります。返済は元金均等の12回払い(最長13カ月未満)で、利用できるのは運転資金に限られ、設備資金には使えません。

店舗を持つ銀行のカードローン型融資

店舗を持つ銀行が提供する、極度額の範囲で繰り返し借入・返済ができるカードローン型の事業者向け融資です。急な支払いに備えて借入枠を確保しておきたい場合に向きます。メガバンクや地方銀行のプロパー融資・保証付融資は、金利や限度額が個別の審査で決まり、一律には公表されません。借入を検討する場合は、メインバンクや信用保証協会の窓口に相談します。

5. スタービジネスカードローン(株式会社東京スター銀行)

スタービジネスカードローン(東京スター銀行)の公式サイトのスクリーンショット

個人事業主や法人の代表者が、担保・保証人なしで事業資金を借りられる、東京スター銀行の無担保ビジネスカードローンです。契約極度額は50万円〜1,000万円(10万円単位)で、この範囲内で繰り返し借入・返済ができるカードローン型です。継続的な資金の出入りに合わせて使えます。

金利は年4.5%〜14.5%(保証料を含む)で、事務手数料はかかりません。申込は「TokyoStar Direct(スターダイレクト)」を使ってWeb上で完結し、来店は不要です。借入時はスターカードのほか、全国の銀行・郵便局のATMも利用できます。

個人で申し込む場合は、申込時20歳以上・契約時69歳以下が年齢の条件です。契約期間は1年で、以降は1年ごとに自動更新されます。融資までの所要日数は公式サイトで公表されていないため、急ぎで資金が必要な場合は事前に問い合わせて確認するとよいでしょう。

銀行融資の審査に通るためのポイント

銀行融資は、申し込めば必ず借りられるものではなく、返済能力の審査を通過する必要があります。ここでは、審査で評価されやすくするための準備のポイントを整理します。事前に押さえておくことで、審査に落ちて時間を無駄にするリスクを下げられます。

  • 事業計画書・資金繰り表を整える:借りた資金を何に使い、どのように返済するのかを、根拠のある数字で示せると評価されやすくなります。売上・利益の見通しと資金繰りの計画をセットで用意します。
  • 返済能力を示す:直近の決算内容や試算表で、返済原資となる利益・キャッシュフローがあることを示します。税金や社会保険料、既存借入の返済に遅延がないことも重要です。
  • 自己資金を用意する:特に創業期は、自己資金の多さが計画の実現性や信頼度の判断材料になります。借入希望額は必要最小限に抑えるほうが、審査は通りやすくなります。
  • 認定支援機関のサポートを受ける:事業計画づくりや融資相談で、専門家である認定経営革新等支援機関(認定支援機関)の支援を受けると、計画の説得力が増します。

認定経営革新等支援機関(認定支援機関)とは、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にあるとして国の認定を受けた支援機関で、税理士・公認会計士・中小企業診断士・商工会・商工会議所・金融機関などが該当します。日本政策金融公庫の一部制度でも、認定支援機関の指導・助言を受けていることが有利な条件になる場合があります。

認定経営革新等支援機関(認定支援機関)とは、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として、国の認定を受けた支援機関(税理士、税理士法人、公認会計士、中小企業診断士、商工会・商工会議所、金融機関等)です。

出典:認定支援機関とは|ミラサポplus(中小企業庁)
出典・参考資料(2件)

銀行融資と他の資金調達手段の使い分け

事業資金の調達手段は銀行融資だけではありません。日本政策金融公庫・ノンバンクのビジネスローン・ファクタリングには、それぞれ向く場面があります。銀行融資と比較しながら使い分けの考え方を整理します。

借りやすさと金利のトレードオフ

資金調達では、一般に「借りやすさ」と「金利の低さ」がトレードオフの関係になりやすい傾向があります。審査が比較的やさしくスピードが速い借入先ほど金利は高くなりやすく、逆に低金利の借入先は審査が厳しく時間がかかりやすい、という関係です。

おおまかには、ノンバンクのビジネスローンは金利が高めでスピード重視、都市銀行・地方銀行や日本政策金融公庫は低金利だが審査に時間がかかりやすい、という位置づけになります。どれが正解ということはなく、必要な金額・時期・自社の実績に応じて選ぶことが大切です(具体的な金利は借入先ごとに異なるため、各社の公表値や比較表で確認してください)。

借りやすさと金利のトレードオフを示した図。審査がやさしく速い借入先ほど金利は高く、低金利の借入先ほど審査は厳しく時間がかかりやすい。左から、ノンバンクのビジネスローンは審査スピードが速く比較的借りやすいが金利は高めの傾向、ネット銀行の事業者向け融資はオンライン完結・スピード審査で金利は銀行融資のなかでは高め、都市銀行・地方銀行や日本政策金融公庫は低金利が期待できる一方で審査は厳しめで時間がかかりやすい、という位置づけを示す。

日本政策金融公庫(創業期・低金利の資金)

日本政策金融公庫は、国が出資する政策金融機関で、創業期や小規模事業者への融資に強みがあります。たとえば「新規開業・スタートアップ支援資金」は、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方が対象で、融資限度額は7,200万円です。

担保・保証人の希望を相談しながら決められる点も特徴で、民間の銀行融資が受けにくい創業初期の資金調達先として有力な選択肢になります。銀行融資と公庫を併用したり、公庫で実績を作ってから銀行のプロパー融資に進んだりする使い方も考えられます。

出典・参考資料(1件)

ノンバンクのビジネスローン(スピード重視・総量規制の考え方)

ノンバンク(信販・消費者金融系)のビジネスローンは、審査スピードが速く、銀行融資が間に合わない急ぎの資金ニーズに向きます。その分、金利は銀行融資より高めの傾向があります。

借入時に意識したいのが「総量規制」との関係です。総量規制は貸金業法にもとづきノンバンク(貸金業者)に課される規制で、個人の借入残高が原則として年収の3分の1を超える貸付けを禁じるものです。

ただし、法人向けの貸付けは対象外で、個人事業主が事業資金として借りる場合も「例外貸付け」として上限を超える借入が可能とされています。また、銀行は貸金業法上の貸金業者に当たらないため、銀行融資(銀行系ビジネスローンを含む)はそもそも総量規制の対象外です。事業資金の借入では、この違いを理解しておくと選択肢を正しく比較できます。

出典・参考資料(2件)

ノンバンクのビジネスローンそのものを、金利・即日融資への対応・審査の柔軟性から具体的に比較したい場合は、以下の記事で法人・個人事業主向けの主要各社を横並びで確認できます。

ファクタリング(融資ではない資金化)

ファクタリングは、保有する売掛債権を売却して支払期日前に資金化するサービスで、借入(融資)ではないため負債が増えません。売掛先の入金までのつなぎ資金を確保したい場合や、赤字・債務超過などで融資を受けにくい状況でも、売掛先の信用力次第で利用できる可能性があります。

手数料が金利換算では割高になりやすい点や、悪質な業者に注意が必要な点はありますが、銀行融資と性格が異なる資金調達手段として、状況に応じて併用を検討できます。

売掛債権を使った資金化を具体的に検討するなら、手数料・入金スピード・買取可能額で各社を比較した以下の記事が、業者選びの参考になります。

まとめ

銀行融資は、借入先の金融機関タイプと商品によって、金利・融資限度額・融資スピード・担保/保証人・対象者・WEB完結の条件が大きく変わります。急ぎの運転資金やオンライン完結を重視するならネット銀行の事業者向け融資、高額・中長期の資金や継続的な取引関係を重視するなら都市銀行・地方銀行が向きます。創業期の低金利資金なら日本政策金融公庫が選択肢です。自社の状況に合わせて選び分けることが大切です。

まずは、比較表と選定診断で自社に合いそうな借入先の当たりをつけ、気になるサービスの詳細ページや各行の公式情報で、金利・限度額・必要書類などの条件を具体的に確認してみてください。あわせて、事業計画書・資金繰り表の準備や認定支援機関への相談を進めておくと、審査もスムーズになります。

よくある質問(FAQ)

Q. 銀行融資とは何ですか?

A. 銀行融資とは、事業者(法人・個人事業主)が銀行・ネット銀行などの金融機関から事業資金を借り入れる融資の総称です。運転資金・設備資金・つなぎ資金など幅広い用途に使え、審査を経て借入額・金利・返済期間が決まります。

信用保証協会の保証を付けて行う「保証付融資」と、金融機関が独自の審査で直接行う「プロパー融資」に大きく分かれ、借入先となる金融機関には都市銀行(メガバンク)・地方銀行・ネット銀行・信用金庫などのタイプがあります。

Q. 保証付融資とプロパー融資の違いは何ですか?

A. 保証付融資とプロパー融資の違いは、信用保証協会の保証が付くかどうかです。保証付融資は信用保証協会の保証を付けて金融機関が行う融資で、借り手が返済できなくなったときは協会が返済を肩代わり(代位弁済)するため、実績の浅い事業者でも比較的借りやすくなります。

一方のプロパー融資は保証を付けず金融機関が独自審査で直接行う融資で、貸し倒れリスクを金融機関自身が負うぶん審査は厳しくなりますが、保証料がかからず高額・低金利の借入がしやすいのが特徴です。

出典・参考資料(2件)

Q. 銀行融資は個人事業主でも借りられますか?

A. 銀行融資は、個人事業主でも借りられますが、商品によって申込対象が法人に限られる場合があります。商品によって、法人・個人事業主のどちらも対象のものと、株式会社・合同会社などの営利法人に限られるものがあります。申し込む前に、各商品の対象要件を確認してください。

申込前に、自社が法人か個人事業主かで対象になっているかを必ず確認してください。銀行融資以外では、日本政策金融公庫や信用保証協会の保証付融資も、個人事業主が利用できる選択肢です。

Q. 銀行融資は総量規制の対象になりますか?

A. 銀行融資は、総量規制の対象外です。総量規制は貸金業法にもとづきノンバンク(貸金業者)に課される、個人の借入残高が原則として年収の3分の1を超える貸付けを禁じる規制で、銀行は貸金業者に当たらないため、銀行融資(銀行系ビジネスローンを含む)はそもそも対象になりません。

総量規制は個人顧客が対象のため法人向け貸付けは対象外で、ノンバンクから個人事業主が事業資金を借りる場合も「例外貸付け」として年収の3分の1を超える借入が可能とされています。

出典・参考資料(2件)

Q. 創業したばかりでも銀行融資は受けられますか?

A. 創業したばかりの事業者は、民間銀行のプロパー融資は受けにくい一方、信用保証協会の保証付融資や日本政策金融公庫の創業融資が有力な選択肢になります。日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」は、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方が対象で、融資限度額は7,200万円、担保・保証人は希望を相談しながら決められます。

公庫で融資実績を作ってから銀行のプロパー融資に進む、という段階的な使い方も考えられます。

出典・参考資料(1件)

Q. 銀行融資で即日融資は受けられますか?

A. 銀行融資で即日融資が受けられるかは、商品によって異なり、ネット銀行のオンライン型なら最短即日〜数営業日で借りられる商品があります。口座の入出金データや会計データを審査に使うオンラインレンディング型は書類提出が少なくスピードが速く、商品によっては最短当日〜数営業日での融資に対応しています。

一方、都市銀行・地方銀行の伝統的な融資やプロパー融資は審査に時間がかかるため、急ぎの場合はスピード重視の商品を選び、申込時間帯や審査状況によっては翌日以降になる点も見込んでおきましょう。

Q. 銀行融資の審査に通らないときはどうすればよいですか?

A. 銀行融資の審査に通らないときは、事業計画書・資金繰り表を見直して返済能力を示せるよう準備し直したうえで、保証付融資・日本政策金融公庫・認定支援機関への相談など、より通りやすい選択肢に切り替えることが有効です。「必ず借りられる」融資は存在せず、すべての融資に返済能力の審査があります。

まずは、直近の決算や試算表で返済原資を示せるか、税金や既存借入の返済に遅延がないかを確認し、自己資金を厚くして借入希望額を必要最小限に抑えると通りやすくなります。

急ぎで資金が必要な場合は、審査の速いネット銀行の融資やノンバンクのビジネスローン、売掛債権を資金化するファクタリングも検討できます。

Q. 銀行融資とノンバンクのビジネスローンはどう使い分ければよいですか?

A. 銀行融資とノンバンクのビジネスローンは、金利の低さを優先するなら銀行融資、審査スピードを優先するならノンバンクのビジネスローン、というように「金利」と「借りやすさ・スピード」のどちらを重視するかで使い分けます。

一般に、審査が比較的やさしくスピードが速い借入先ほど金利は高くなりやすく、低金利の借入先ほど審査は厳しく時間がかかりやすい傾向があります。銀行融資が間に合わない急ぎの資金はノンバンクが向きますが金利は高め、じっくり低金利で借りたい高額・中長期の資金は銀行融資が向きます。

必要な金額・時期・自社の実績に応じて選び、具体的な金利は各社の公表値や比較表で確認してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
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