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社債・CP発行支援
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社債・CP発行支援サービスを比較|引受・私募債・デジタル社債の選び方と費用の考え方を解説

社債・CP発行支援 サービス比較のサムネイル画像

銀行借入に依存した資金調達に、金利上昇局面での調達コストや与信枠の限界を感じていませんか。社債やCP(コマーシャル・ペーパー)による直接金融は、調達手段を多様化し、投資家層を広げる有力な選択肢です。一方で、公募社債の引受を主幹事証券に依頼するのか、銀行の私募債を使うのか、オンラインの少人数私募やデジタル社債という新しい手段を選ぶのかによって、対応できる発行規模や費用、必要な準備は大きく変わります。

自社の信用力や調達したい金額に見合った発行支援先を選ぶには、どのような観点で比較すればよいのでしょうか。担い手ごとに引受の形も費用の構造も異なるため、選択肢の全体像を押さえないまま検討を始めると、自社に合わない発行方法に時間を割いてしまいかねません。

本記事では、社債・CPの発行を支援する担い手を横断的に比較・解説します。社債・CPとは何か、銀行融資や公募・私募の違いといった前提から、発行の流れ・費用の考え方・自社の信用力で発行できるかの見極めまで、発行を検討する企業が、自社に合った発行支援先を判断するための材料として整理しました。

また、自社の状況に合わせて発行支援先の候補を見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

社債・CP発行支援とは

社債・CP発行支援とは、企業が銀行借入以外の直接金融で資金を調達する際に、その発行を支える担い手が提供するサービスの総称です。まず社債・CPそのものの意味を押さえたうえで、発行を支援する担い手にどのような選択肢があるかを俯瞰します。

社債・CPとは(用語・定義)

社債とは、企業が投資家から直接資金を借り入れるために発行する債券です。会社法では、会社が割当てにより発生させる、その会社を債務者とする金銭債権と定義されています。銀行を介さず投資家から直接資金を集める点が、間接金融である銀行融資との根本的な違いです。

出典・参考資料(1件)

CP(コマーシャル・ペーパー)は、企業が短期の運転資金を調達するために発行する無担保の有価証券です。金融商品取引法では「法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形」のうち内閣府令で定めるものと位置づけられており、無担保の約束手形の性質を持ちます。

現在のCPは紙の手形ではなく、電子的に発行・管理される「短期社債(電子CP)」として発行されるのが一般的です。短期社債は、償還期限が1年未満で無担保という要件が法律で定められています。

出典・参考資料(2件)

社債・CP発行支援の担い手4タイプ

社債・CPの発行を支援する担い手は、提供する発行の形や対応する規模によって、大きく4つのタイプに分かれます。自社がどのタイプに向くかは、調達したい金額・信用力・発行にかけられる時間によって変わります。

1つ目は、証券会社による公募社債・CPの引受です。主幹事となる証券会社が、格付を取得した社債を不特定多数の投資家に販売できるよう、発行条件の決定から引受・販売までを主導します。数十億円から数千億円規模の大型調達に向き、上場企業や信用力の高い企業が主な対象です。

2つ目は、銀行による私募債の組成・引受です。銀行が受託・財務代理を担い、銀行保証を付けるなどして、格付を取得しなくても発行できる私募債を組成します。数千万円から5億円程度までの中規模の調達に向き、中堅・中小企業でも利用しやすい点が特徴です。地方銀行や信用金庫も、同じ仕組みの銀行保証付私募債を全国で提供しています。

3つ目は、オンラインで完結する少人数私募のプラットフォームです。フィンテック事業者が、少人数私募社債の発行手続をオンライン化し、小口・短期間での発行を可能にしています。スタートアップや成長企業が、機動的に資金を調達する手段として選択肢に入ります。

4つ目は、ブロックチェーンを用いたデジタル社債・セキュリティトークン(ST)の発行基盤です。社債をトークン化して発行し、投資家に特典を付けるなど、従来の社債にはなかった設計を可能にします。新しい投資家層との関係づくりを狙う企業に向く、比較的新しい選択肢です。各タイプの詳細は、後半の選び方・比較表・各社紹介で扱います。

社債・CPと銀行融資の違い

社債・CPと銀行融資は、どちらも負債による資金調達(デット・ファイナンス)ですが、資金の集め方が異なります。ここでは、社債とCPの違いと、社債・CPと銀行融資の違いを整理します。

社債とCP(コマーシャル・ペーパー)の違い

社債とCPの主な違いは、償還までの期間と用途にあります。社債は数年から10年程度の期間で発行され、設備投資や長期の運転資金など、中長期の資金需要に対応します。一方、CPは電子CP(短期社債)として発行され、償還期限が1年未満と法律で定められています。短期社債は、発行金額が1億円以上で、担保が付されないことも要件です。

イ 各社債の金額が一億円を下回らないこと。
ロ 元本の償還について、社債の総額の払込みのあった日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。
ニ 担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)の規定により担保が付されるものでないこと。

出典:社債、株式等の振替に関する法律 第66条第1号|e-Gov 法令検索

このためCPは、季節的な運転資金や一時的な資金需要を、機動的かつ低コストで調達する手段として使われます。社債とCPは償還期間と用途で使い分けられ、多くの企業が両方を組み合わせて資金繰りを組み立てています。

銀行融資(間接金融)との違い

銀行融資は、預金者から集めた資金を銀行が企業に貸し出す間接金融です。これに対し社債・CPは、企業が投資家から直接資金を集める直接金融にあたります。直接金融では、銀行の与信枠に縛られずに幅広い投資家から資金を集められ、調達先を分散できる利点があります。

ただし、日本では企業の資金調達に占める社債の割合は、銀行借入に比べてまだ小さいのが実情です。日本証券経済研究所のレポートでは、非金融法人企業の社債残高と借入残高を比較すると、社債残高は借入残高の7分の1強の水準にとどまると指摘されています。

日本銀行の資金循環統計で、社債の残高と借入残高(非金融法人企業)を比較すると、72兆円対482兆円となっており社債残高は借入残高の7分の1強の水準に過ぎない。

出典:日本の社債市場の現状と発展への課題|日本証券経済研究所

裏を返せば、社債・CPによる調達には拡大の余地があり、銀行借入に依存した調達構造を見直したい企業にとって、検討する価値のある選択肢だといえます。

社債・CPは、借入によって資金を集めるデットファイナンスに位置づけられる手段です。デットファイナンスにはほかにどのような種類があり、株式による調達(エクイティファイナンス)とどう使い分けるのかを整理した記事もあわせてご覧ください。社債・CPを自社の資金調達全体のなかに位置づけて考える手がかりになります。

公募債と私募債の違い(発行形態と向く企業)

社債・CPの発行形態は、勧誘する投資家の範囲によって公募と私募に分かれます。どちらを選ぶかは、担い手選びの土台になります。

公募は、不特定多数の投資家に取得を勧誘する発行形態です。金融商品取引法では、多数の者を相手方とする取得勧誘を「募集」と定め、その基準を政令で50名以上と定めています。50名以上に勧誘すると公募(募集)にあたり、有価証券届出書の提出など投資家保護のための開示手続が必要になります。

一方、私募は募集に該当しない取得勧誘を指します。金融商品取引法では次のように定義されています。

「有価証券の私募」とは、取得勧誘であつて有価証券の募集に該当しないものをいう。

出典:金融商品取引法 第2条第3項|e-Gov 法令検索

私募には、勧誘の相手方が50名未満の少人数私募と、証券投資の専門知識を持つ適格機関投資家のみを相手方とするプロ私募があります。私募は開示手続が簡素で、発行にかかる手間やコストを抑えられるため、中堅・中小企業や成長企業が使いやすい発行形態です。

出典・参考資料(1件)

公募と私募のどちらが向くかは、調達規模と信用力によって変わります。公募は大型調達に向く一方で、不特定多数の投資家に販売するため格付の取得が事実上求められます。日本の社債市場では、発行される社債の格付に大きな偏りがあり、格付の低い企業の公募は容易ではありません。日本証券経済研究所は、格付の偏りについて次のように指摘しています。

社債発行で格付及び発行企業に大きな偏りがあるのも日本の社債市場の特徴である。例えば、BBB格の債券の、社債市場の発行残高に占める割合は、過去20年間にわたり低下しており、直近ではその比率は2%にすぎない。日本ではほとんどの社債がシングルA格以上であるというのが現状だ。

出典:日本の社債市場の現状と発展への課題|日本証券経済研究所

格付が高くない企業や、まず小さく発行実績を作りたい企業は、格付を必要としない少人数私募やプロ私募から検討するのが現実的です。銀行保証付私募債やオンラインの私募プラットフォームは、こうした企業の選択肢になります。

社債・CPの発行の流れ(引受・私募・電子化)

社債・CPの発行は、発行の準備から資金の受け取りまで、いくつかの段階を経て進みます。ここでは、発行体から見た一般的な流れと、電子化された発行インフラを説明します。

まず、発行体は資金使途と調達規模を固め、公募か私募か、格付を取得するかを決めます。次に、担い手となる証券会社や銀行と、発行額・利率・償還期限などの発行条件を詰めます。公募社債では、主幹事証券が投資家の需要を見ながら条件を決め、引受・販売を担います。

私募債では、銀行が受託会社や財務代理人として、事務手続や元利金の支払い代行を担うのが一般的です。条件が固まった後、投資家からの払込みを受けて資金を調達し、償還期限までは利払いと元本償還を管理します。

発行にあたっては、社債権者を保護するための社債管理者を定めることが会社法で原則として求められます。ただし、各社債の金額が1億円以上である場合などは、社債管理者を置かなくてよいとされています。

会社は、社債を発行する場合には、社債管理者を定め、社債権者のために、弁済の受領、債権の保全その他の社債の管理を行うことを委託しなければならない。ただし、各社債の金額が一億円以上である場合その他社債権者の保護に欠けるおそれがないものとして法務省令で定める場合は、この限りでない。

出典:会社法 第702条|e-Gov 法令検索

この例外規定があるため、1億円以上の大口の社債や少人数向けの私募債では、社債管理者を置かずに発行するのが実務上一般的です。日本証券経済研究所によれば、この例外を使い、最低投資単位が1億円以上の社債が7割以上を占める実態があるとされています。2021年3月施行の改正会社法では、社債管理者を置かない社債について、より軽い関与の社債管理補助者を任意で置ける制度も設けられました。

出典・参考資料(1件)

電子CP(短期社債)とABCP(資産担保CP)

現在のCPは、紙の約束手形ではなく、証券保管振替機構(ほふり)の短期社債振替制度を通じて電子的に発行・管理されます。この制度により、券面を発行せずに短期社債を振替で流通させることができます。

従来、券面単位であったものを、「各社債の金額」単位で小口化して流通させることが可能

出典:短期社債振替制度 特徴及び取扱対象|証券保管振替機構

取扱対象となる短期社債は、各社債の金額が1億円以上で、割引の方法により国内で発行されるものに限られます。また、資産担保CP(ABCP)は、売掛債権やリース債権などの資産を裏付けにして発行されるCPで、資産の信用力を活用して資金調達する仕組みです。これらの電子化された発行では、証券会社やメガバンクがディーラーとして発行・販売を担います。

社債・CPを発行するメリットと発行時の注意点

社債・CPの発行には、銀行融資にはない利点がある一方で、発行前に押さえておくべき注意点もあります。両面を理解したうえで、自社に合う調達手段かを判断することが大切です。

社債・CPを発行するメリット

第一に、調達先の多様化です。銀行の与信枠に依存せず、幅広い投資家から資金を集められるため、特定の金融機関への依存度を下げられます。第二に、資金使途の自由度です。社債は、担保や資金使途の制約が融資より緩やかなことが多く、設備投資や運転資金に柔軟に充てられます。

第三に、償還条件を発行時に固定できる点です。満期一括償還の社債であれば、償還までの返済負担を平準化でき、資金計画を立てやすくなります。加えて、社債・CPの発行は、企業の資金調達力や財務の健全性を対外的に示す機会にもなります。

発行時の注意点(自社の信用力で発行できるかの見極め)

最も重要な注意点は、自社の信用力で発行できるかの見極めです。前述のとおり、日本の社債市場では発行される社債の多くがシングルA格以上に集中しており、格付が高くない企業が公募で投資家を集めるのは容易ではありません。公募が難しい場合は、格付を必要としない銀行保証付私募債や少人数私募から検討するのが現実的です。

発行できる企業の目安は担い手によって異なります。銀行保証付私募債は、銀行の与信審査を通ることが前提で、純資産額や自己資本比率などの適債基準を満たす必要があります。

一方、少人数私募やオンラインの私募プラットフォームは無担保・無保証を原則とし、格付や大規模な開示がなくても発行できるため、発行実績の浅い企業でも利用しやすい選択肢です。

次に、償還時の資金繰りです。特にCPのような短期の債券は、償還のたびに借り換え(ロールオーバー)を前提とすることが多く、市場環境が悪化した局面で借り換えができないリスクを想定しておく必要があります。

さらに、発行には引受手数料や保証料などのコストがかかり、投資家向けの情報開示や事務手続の負担も生じます。発行後も、利払いと償還を管理し、投資家との関係を維持する体制が求められます。こうした負担に見合う調達規模かどうかを、発行前に見極めることが大切です。

デジタル社債・セキュリティトークン(ST)という新しい発行手段

伝統的な引受や私募に加えて、近年はブロックチェーンを用いて社債をトークン化する新しい発行手段が登場しています。デジタル社債・セキュリティトークン(ST)と呼ばれる手法で、社債をデジタル化して発行・管理します。

ブロックチェーン上で移転できるようトークン化された権利は、金融商品取引法上「電子記録移転権利」として定義され、有価証券として規制の対象になります。この枠組みは2020年5月施行の改正金融商品取引法で整備され、デジタル社債の発行の法的な土台となっています。

出典・参考資料(1件)

デジタル社債の特徴は、少額から発行しやすく、投資家に自社製品の割引やサービス優待などの特典を付けられる点にあります。これにより、個人投資家や自社のファンを投資家として取り込み、資金調達と同時に顧客との関係を深める使い方ができます。

発行には専用の発行基盤と、募集を担う証券会社の関与が必要で、国内では複数の基盤事業者がサービスを提供しています。まだ発行実績の蓄積は途上ですが、新しい投資家層との関係づくりを狙う企業にとって、検討する価値のある選択肢です。

デジタル社債の仕組みやメリット・デメリット、カゴメ・エポスカードなど国内企業の発行事例をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。発行手段の候補に加えるかを検討する際の材料になります。

社債・CP発行支援サービスの選び方(比較軸)

ここからは、自社に合う発行支援先を選ぶための比較軸を解説します。担い手ごとに得意な発行の形が異なるため、次の観点を自社の要件に当てはめて絞り込むと、候補を効率よく見極められます。

調達したい発行規模に対応できるか

まず、調達したい金額に担い手が対応できるかを確認することが第一歩です。数十億円以上の大型調達なら主幹事証券、数千万円から数億円規模なら銀行の私募債やオンラインの少人数私募プラットフォームが現実的です。調達規模と担い手の得意領域が合っていないと、条件面で不利になったり、そもそも対応してもらえなかったりします。

格付の取得が必要か、自社の信用力で発行できるか

次に、格付の要否を確認する必要があります。不特定多数の投資家に販売する公募社債では、格付の取得が事実上求められます。格付が高くない企業や、格付を取得せずに発行したい企業は、格付を必要としない銀行保証付私募債や少人数私募を選ぶことになります。

銀行保証付私募債であれば、銀行の保証によって投資家の安心感を補えるため、格付のない企業でも発行しやすくなります。自社の信用力と、担い手が求める発行の前提が合うかを見極めることが重要です。

費用と手続の負担に見合う調達か

発行にかかる費用と手続の負担も、担い手選びの分かれ目です。公募社債は投資家向けの開示や引受の手続が重く、相応の費用がかかる一方、大型調達では1件あたりの負担を吸収しやすくなります。私募債やオンラインの少人数私募は手続が簡素で、小回りの利く調達に向きます。費用の詳しい考え方は次の章で扱います。

電子化・デジタル対応や伴走支援の手厚さ

電子CP(短期社債)での機動的な調達や、デジタル社債といった新しい手段を使いたい場合は、担い手がそれらに対応しているかの確認が欠かせません。加えて、初めて社債・CPを発行する企業では、発行条件の設計から事務手続まで、どこまで伴走してもらえるかも判断材料になります。銀行や証券のグループ連携、事務代行の範囲、担当者の支援体制なども合わせて確認しておくと、発行後の運用まで見通せます。

社債・CPの発行費用・手数料の考え方

社債・CPの発行には、担い手に支払う手数料をはじめとした費用がかかります。費用の多くは個別の交渉や発行条件によって決まり、料率を一般に公開していない担い手が大半です。ここでは、どのような費目がかかるかという費用の構造を押さえます。具体的な金額は、発行規模や信用力によって変わるため、各担い手への問い合わせで確認するのが確実です。

公募社債の引受では、引受手数料(グロススプレッド)が主な費用です。これは、投資家への販売価格と、証券会社が発行体に支払う引受価格との差にあたり、証券会社の引受・販売の対価となります。銀行の私募債では、銀行保証を付ける場合の保証料や、事務を担う財務代理手数料・受託手数料がかかります。

オンラインの少人数私募プラットフォームでは、発行額に応じたプラットフォーム利用料が設定されるのが一般的です。このほか、格付を取得する場合の格付手数料や、電子的な発行にかかる証券保管振替機構への手数料なども発生します。

発行にかかる総コストは、これらの費目の組み合わせと発行条件によって変わります。候補を絞ったうえで複数の担い手から見積もりを取り、調達額に対する総額で比較するとよいでしょう。比較表の「主な費目」欄では、担い手ごとにどの費目がかかるかを整理しています。

自社にどの担い手が向いているか判断しづらい場合は、発行規模・格付の有無・狙う投資家層などの要件から候補を絞り込める選定診断ツールを以下にご用意しています。

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社債・CP発行支援サービスを比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせて客観的に比較・選定できるよう、主要な社債・CP発行支援サービスを横断的に比較します。担い手のタイプ・対応する発行形態・発行規模・格付の要否・費用の考え方・向く企業を一覧で整理しました。

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サービス名野村證券大和証券SMBC日興証券三菱UFJモルガン・スタンレー証券みずほ証券SBI証券三菱UFJ銀行 私募債三井住友銀行 私募債みずほ銀行 私募債りそな銀行 私募債SiiiboSecuritizeProgmatBOOSTRY
担い手タイプ主幹事証券(公募引受)主幹事証券(公募引受)主幹事証券(公募引受)主幹事証券(公募引受)主幹事証券(公募引受)証券(個人向け社債の販売)銀行(私募債の組成・保証)銀行(私募債の組成・保証)銀行(私募債の組成・保証)銀行(私募債の組成・保証)フィンテック私募社債プラットフォームデジタル証券プラットフォームデジタル社債・ST発行基盤デジタル社債・ST発行基盤
引受・私募の別公募(引受・主幹事)公募(引受・主幹事)公募(引受・主幹事)公募(引受・主幹事)公募(引受・主幹事)公募(個人向け販売)私募(銀行保証付私募債)私募(銀行保証付私募債)私募(銀行保証付私募債)私募(銀行保証付私募債)私募(少人数私募)発行スキームによる発行スキームによる発行スキームによる
対応発行規模大型(数十億円〜)大型(数十億円〜)大型(数十億円〜)大型(数十億円〜)大型(数十億円〜)中〜大型(個人向け社債中心)中小〜中堅(数千万〜5億円台が目安)中小〜中堅(数千万〜5億円台が目安)中小〜中堅(数千万〜5億円台が目安)中小〜中堅(数千万〜5億円台が目安)小口〜中規模案件による案件による案件による
格付の要否必要(公募の前提)必要(公募の前提)必要(公募の前提)必要(公募の前提)必要(公募の前提)必要(個人向け公募の前提)不要不要不要不要不要スキームによるスキームによるスキームによる
デジタル社債対応グループのBOOSTRY経由グループのProgmat経由グループのProgmat経由
電子CP対応カストディ業務
主な費目引受手数料〈グロススプレッド〉
※料率は非公表
引受手数料〈グロススプレッド〉
※料率は非公表
引受手数料〈グロススプレッド〉
※料率は非公表
引受手数料〈グロススプレッド〉
※料率は非公表
引受手数料〈グロススプレッド〉
※料率は非公表
引受手数料
※非公表
銀行保証料・財務代理手数料
※料率は非公表
銀行保証料・財務代理手数料
※料率は非公表
銀行保証料・財務代理手数料
※料率は非公表
銀行保証料・財務代理手数料
※料率は非公表
IR掲載・発行支援手数料
※料率は非公表
案件ごとの個別見積もり
※料率は非公表
案件ごとの個別見積もり
※料率は非公表
案件ごとの個別見積もり
※料率は非公表
向く企業格付を取得できる大企業・上場企業
大型の公募調達
大型の公募調達
ESG債・公共債の発行体
SMBCと取引のある大企業
大型の公募調達
MUFGと取引のある大企業
外貨建て債・海外投資家を狙う発行体
みずほと取引のある大企業
大型の公募調達
個人投資家に広く販売したい発行体格付のない中堅・中小企業
中規模の私募調達
格付のない中堅・中小企業
電子CPも使いたい発行体
格付のない中堅・中小企業
中規模の私募調達
格付のない中堅・中小企業
地域の中小企業
小口・短期で機動的に発行したいスタートアップ・成長企業個人投資家・自社ファンと接点を持ちたい発行体
特典付デジタル社債
デジタル社債を発行したい事業会社・金融機関デジタル社債を発行したい事業会社・金融機関
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式資料を見る公式サイト公式サイト

※ 費用は各担い手とも料率・金額を公表しておらず、「主な費目」欄はかかる費用の種類を示したものです。実際の金額は発行規模や信用力によって変わるため、各社への問い合わせでご確認ください。「デジタル社債対応」「電子CP対応」欄の記号は、●=自社で直接対応、△=グループ会社の発行基盤などを通じて対応、-=本記事の調査時点で対応を確認できなかったもの(対応がないと断定するものではありません)を表します。

社債・CP発行支援サービス各社の紹介

ここからは、主要な社債・CP発行支援サービスを担い手のタイプ別に紹介します。自社の発行規模や信用力に照らして、候補となる担い手を確認してください。

証券会社による公募社債・CPの引受・販売

大型の公募社債・CPを、格付を取得して不特定多数の投資家に発行する場合の担い手です。主幹事証券が発行条件の決定から引受・販売までを主導します。主幹事の引受実績はいずれも豊富で大きな差はないため、既存の取引金融機関のグループや、ESG債・外貨建て債といった狙う調達の特性で選ぶのが現実的です。

ここで個別に紹介する各社のほか、みずほ証券も主要な主幹事証券の一社です。後半で紹介するSBI証券は、機関投資家向けの主幹事引受よりも個人投資家への販売を軸とする点で、ほかの主幹事証券とは役割が異なります。

1. 野村證券(野村ホールディングス株式会社)

野村證券のインベストメント・バンキング(社債・CP発行支援)を紹介する公式サイトの画面

国内最大手の総合証券会社で、ホールセール部門のインベストメント・バンキング内にデット・キャピタル・マーケット(DCM)部を置き、発行体の社債・CP発行を支援します。発行条件の設計から格付機関への対応、投資家需要の把握、シンジケート団の組成・主導、発行・販売までを一貫して担います。

公募普通社債の主幹事引受を数多く手がけてきた実績があり、大型で複雑な起債案件を取り仕切ってきました。円建てに加えて外貨建て債やESG債の引受にも対応し、グローバルな拠点網を通じて海外投資家へのアクセスも提供します。

また、ブロックチェーンを用いたデジタル債の発行基盤 ibet for Fin を運営する BOOSTRY を傘下に持ち、伝統的な公募引受とデジタル社債の双方に対応できる点も特徴です。引受手数料(グロススプレッド)は発行体ごとの個別交渉で決まり、料率は公表されていません。

2. 大和証券(株式会社大和証券グループ本社)

大和証券のデット・キャピタル・マーケット業務を紹介する公式サイトの画面

メガバンク傘下に属さない独立系の国内大手証券会社で、DCM(デット・キャピタル・マーケット)部門が発行体の社債・CP発行を支援します。事業債の引受に加えて、政府系機関や地方自治体などの公的部門を対象とした発行提案も手がけます。

財投機関債・地方債といった公共債や、グリーンボンド・ソーシャルボンドなどのESG債のオリジネーションに強みを持ち、事業会社にとどまらない幅広い発行体基盤を築いています。公募普通社債の主幹事引受でも主要な一角を占めます。

外貨建て債や海外での起債支援にも対応します。引受手数料は発行体ごとの個別交渉で決まり、料率は公表されていないため、発行を検討する際は個別に問い合わせて確認する必要があります。

3. SMBC日興証券(株式会社三井住友フィナンシャルグループ)

SMBC日興証券の公式サイトの画面

三井住友銀行との銀・証連携を背景に、SMBCグループの証券会社として社債・CPの引受・主幹事業務を提供します。融資と社債発行を横断した資金調達提案を受けられる点が特徴です。

公募普通社債の主幹事引受を数多く手がける主要な証券会社です。IPO主幹事の実績も豊富で、そこで培った発行体との関係を社債の発行支援にも生かしています。

ESG債の組成・引受や、外貨建て債・海外起債の支援にも対応します。引受手数料は発行体ごとの個別交渉で決まり、料率は公表されていません。

4. 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJ証券ホールディングス株式会社)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の公式サイトの画面

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)とモルガン・スタンレーの戦略的提携を背景とする証券会社です。2009年に会社分割で現法人が設立され、資本金は405億円。第一種金融商品取引業などの登録のもとで、社債・CPの引受・主幹事業務を担います。

三菱UFJ銀行との銀・証連携によって融資と社債発行を横断した提案ができるほか、モルガン・スタンレーとの提携によるグローバルネットワークを通じて外貨建て債や海外投資家へのアクセスを提供します。事業債・地方債などの新発国内債券も取り扱います。

MUFGグループのデジタル債基盤 Progmat と同一グループ圏にある点も特徴です。公募普通社債の主幹事引受で主要な一角を占めます。引受手数料は個別交渉で決まり、料率は公表されていません。

5. SBI証券(SBIホールディングス株式会社)

SBI証券の公式サイトの画面

ネット証券最大手で、これまで挙げた機関投資家向けを主体とする主幹事証券とは異なり、個人(リテール)投資家への販売力を活かした社債の引受・販売を軸とします。オンラインの大規模な顧客基盤を、個人向け社債の募集チャネルとして活用できます。

SBIホールディングスが発行する個人向け社債(SBI債など)を継続的に取り扱うほか、事業会社の個人向け社債の引受・販売も手がけます。個人投資家を対象とした販売チャネルとしての発行支援が主軸で、機関投資家向けのホールセールDCM引受はメガ証券に比べ限定的です。

引受手数料など発行体向けの費用は公表されていません。オンラインで完結する購入体験により、幅広い個人投資家へ社債を届けられる点が強みです。

銀行による私募債の組成・引受

格付を取得せずに、中規模までの私募債を発行したい場合の担い手です。銀行が受託・財務代理を担い、銀行保証を付けるなどして発行を支えます。ここで紹介する各行のほか、みずほ銀行やりそな銀行をはじめ、多くのメガバンク・地方銀行・信用金庫が同様の銀行保証付私募債を提供しています。

6. 三菱UFJ銀行 私募債(株式会社三菱UFJ銀行)

三菱UFJ銀行の社債(私募債)による資金調達を紹介する公式サイトの画面

株式会社三菱UFJ銀行が、発行体となる企業の私募債発行を引受・受託の立場から支援します。銀行が財務代理人として社債の発行事務や元利金の支払事務を代行し、銀行保証付私募債では元利金の支払いを連帯保証します。

公募社債と違い有価証券届出書を必要とせず、格付を取得していない企業でも発行できるため、中堅・中小規模の資金調達に向きます。発行から償還までの一連の事務を銀行が一括して代行するため、発行体の事務負担を抑えられます。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券による公募引受や、Progmatのデジタル債基盤といったグループの機能とも接続できます。引受手数料や銀行保証付の場合の保証料は公表されておらず、具体的な条件は取引店への問い合わせで確認します。

7. 三井住友銀行 私募債(株式会社三井住友銀行)

三井住友銀行 法人向けサイトの画面

株式会社三井住友銀行が提供する私募債の発行支援です。銀行保証付私募債では元利金の支払いを連帯保証し、発行事務・元利金の支払事務・償還事務までを代行します。格付がなくても発行できるため、中堅企業の資金調達手段になります。

私募債に加えて、電子CP(短期社債)の振替制度に関するカストディ業務にも対応しており、CPを発行する企業の実務も支えられます。SMBC日興証券による公募引受とあわせ、発行規模に応じた使い分けができる点も特徴です。

引受手数料や銀行保証付の場合の保証料は公表されておらず、発行規模や信用力によって変わります。具体的な費用や発行の可否は、取引店への問い合わせで確認します。

オンライン完結の少人数私募プラットフォーム

少人数私募社債の発行手続をオンライン化し、小口・短期間での発行を可能にする担い手です。成長企業が機動的に資金を調達する手段になります。

8. Siiibo(株式会社メタプラネット証券)

Siiibo(株式会社メタプラネット証券)の公式サイト

Siiibo(シーボ)は、少人数私募社債(1銘柄あたり50人未満の勧誘先に限定)の募集から入金・発行までをオンラインで完結できるプラットフォームです。運営は第一種金融商品取引業者の株式会社メタプラネット証券(旧Siiibo証券株式会社)で、2026年にメタプラネット株式会社の完全子会社となり、現在の商号へ変更しました。

無担保・無保証を原則とする社債を対象とし、審査開始から発行までは1〜2ヶ月を想定しています。IR掲載・募集・投資家からの入金・社債発行までをワンストップで運営するため、格付や銀行保証を用意しなくても、小口・短期間で私募社債を発行できる点が特徴です。

社債発行の支援実績は、ベンチャーデット領域を中心に40社・100銘柄以上(2026年6月時点)です。発行体が負担する費用はIR掲載・発行支援に係る手数料で、具体額や最低発行額は公表されていないため、個別の条件は問い合わせが必要です。

デジタル社債・セキュリティトークンの発行基盤

ブロックチェーンを用いて社債をトークン化し、特典付社債などの新しい設計を可能にする発行基盤です。新しい投資家層との関係づくりを狙う企業に向きます。

9. Securitize(Securitize Japan株式会社)

Securitize(デジタル証券プラットフォーム)の公式サイト

Securitize Japan株式会社が提供する、資産をトークン化して発行・管理するデジタル証券プラットフォームです。社債・不動産小口化商品・株式などの権利をブロックチェーン上で発行し、投資家の本人確認から発行後の期中管理・償還までを一つの基盤で扱います。

社債の発行では、既存の発行スキームを使いながら購入者の情報を発行体が直接取得し、購入者に特典やポイントを付与する「デジタル特典付社債」の仕組みを備えます。自己募集型や証券会社販売型など複数の募集形態に対応し、発行体が個人投資家との接点を持ちながら発行できる設計です。

国内では丸井グループのデジタル債や、ソニー銀行と三井住友信託銀行による外貨建てデジタル証券などで採用されています。親会社の Securitize, Inc. は、海外でも大手資産運用会社と連携したトークン化ファンドを手がけています。

10. Progmat(株式会社Progmat)

Progmat(デジタル社債・ST発行基盤)の公式サイト

三菱UFJ信託銀行が開発した基盤を母体に、2023年に設立された株式会社Progmatが運営するデジタルアセットの発行・管理基盤です。傘下の Progmat ST が、事業会社や金融機関によるデジタル社債・不動産セキュリティトークンなどの発行を支えます。

発行体に直接資金を提供するのではなく、証券会社や信託銀行と連携して発行スキームを組成するための共通基盤を担う立場です。メガバンクや信託銀行、日本取引所グループ、NTTデータなどが出資し、特定の発行体に閉じない共通基盤として設計されています。

ブロックチェーン上で権利の移転や記録を管理する仕組みを持ち、社債をトークン化して発行する新しい選択肢を提供します。利用にあたっては証券会社などと組成した発行スキームが前提となり、費用は案件ごとの個別見積もりとなります。

11. BOOSTRY(株式会社BOOSTRY)

BOOSTRY(ibet for Fin)の公式サイト

株式会社BOOSTRYが運営する「ibet」および業界共通基盤「ibet for Fin」は、有価証券の権利をブロックチェーン上で発行・移転するデジタル社債・セキュリティトークンの発行基盤です。野村ホールディングスと野村総合研究所が2019年に設立した合弁会社が提供しています。

Progmat と同じく、発行体へ直接資金を提供するのではなく、証券会社と連携して発行スキームを組成するための基盤を提供する立場です。複数の発行者・投資家・金融機関が同一のネットワークを利用するコンソーシアム型を採り、グリーン・デジタル・トラック・ボンドなどの案件でも基盤が使われています。

同じ野村グループの野村證券の公募引受と、ブロックチェーン基盤によるデジタル社債の双方に接続できる点が特徴です。利用料は案件ごとの個別見積もりで、発行にあたっては証券会社と組成したスキームが前提となります。

まとめ

社債・CPの発行支援は、担い手によって対応できる発行規模も費用の構造も大きく異なります。数十億円以上の大型調達で格付を取得できる企業は、主幹事証券による公募引受が中心的な選択肢になります。格付を取得せずに中規模までを調達したい企業には、銀行保証付私募債など銀行による私募債の組成が向きます。

小口・短期で機動的に発行したい成長企業にはオンラインの少人数私募プラットフォームが、新しい投資家層との関係づくりを狙う企業にはデジタル社債の発行基盤が、それぞれ選択肢に入ります。

自社に合う発行支援先を選ぶには、調達規模・格付の要否・費用・手続の負担を自社の要件に照らして比較することが欠かせません。まずは候補となる担い手の資料を取り寄せ、発行条件や費用を具体的に確認するところから始めるとよいでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 社債・CP発行支援とは何ですか?

A. 社債・CP発行支援とは、企業が銀行借入以外の直接金融で資金を調達する際に、社債やCPの発行を支える担い手が提供するサービスの総称です。主幹事証券会社による公募社債・CPの引受、銀行による私募債の組成・受託、オンラインで完結する少人数私募プラットフォーム、ブロックチェーンを用いたデジタル社債の発行基盤という4つのタイプに大きく分かれます。

自社の調達規模・信用力・発行にかけられる時間によって、向く担い手が変わります。

Q. 社債とCP(コマーシャル・ペーパー)は何が違いますか?

A. 社債とCPの主な違いは、償還までの期間と用途にあります。社債は数年から10年程度の期間で発行され、設備投資や長期の運転資金など中長期の資金需要に対応します。一方、CPは電子CP(短期社債)として、償還期限が1年未満・発行金額1億円以上・無担保という要件で発行され、季節的な運転資金など短期の資金需要を機動的かつ低コストで調達する手段として使われます。

多くの企業が両者を組み合わせて資金繰りを組み立てています。

出典・参考資料(1件)

Q. 社債・CPの公募と私募は何が違いますか?

A. 公募と私募の違いは、勧誘する投資家の範囲にあります。公募は不特定多数(金融商品取引法施行令で50名以上)に取得を勧誘する発行形態で、有価証券届出書の提出など投資家保護のための開示手続が必要になり、格付の取得も事実上求められます。

一方、私募は募集に該当しない勧誘(少人数私募・プロ私募)を指し、開示手続が簡素で発行の手間やコストを抑えられるため、中堅・中小企業や成長企業が使いやすい発行形態です。公募は大型調達に、私募は中規模までの機動的な調達に向きます。

出典・参考資料(2件)

Q. 少人数私募とは何人まで勧誘できる発行形態ですか?

A. 少人数私募は、勧誘の相手方が50名未満に限定される私募の発行形態です。金融商品取引法は50名以上への取得勧誘を「募集(公募)」と定めているため、これを下回る人数に勧誘する少人数私募は公募にあたらず、有価証券届出書などの開示手続を必要としません。

格付や大規模な開示を用意せずに発行できるため、少人数私募をオンライン化したプラットフォームは、スタートアップや成長企業が機動的に資金を調達する手段になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 自社に格付がなくても社債・CPは発行できますか?

A. 格付がなくても、銀行保証付私募債や少人数私募であれば発行できます。 不特定多数に販売する公募社債では格付の取得が事実上求められ、日本の社債市場ではほとんどの社債がシングルA格以上に集中しているため、格付が高くない企業が公募で投資家を集めるのは容易ではありません。

格付を取得できない、あるいは取得せずに発行したい企業は、銀行の保証で投資家の安心感を補える銀行保証付私募債や、格付を必要としない少人数私募から検討するのが現実的です。

出典・参考資料(1件)

Q. 社債・CPの発行にはどのような費用がかかりますか?

A. 社債・CPの発行費用は、担い手に支払う手数料を中心に、発行形態によって費目が異なります。公募社債の引受では引受手数料(グロススプレッド)が主な費用で、銀行の私募債では銀行保証を付ける場合の保証料や財務代理手数料・受託手数料、オンラインの少人数私募では発行額に応じたプラットフォーム利用料がかかります。

このほか、格付を取得する場合の格付手数料や、電子的な発行にかかる証券保管振替機構への手数料も生じます。料率を公開していない担い手が大半のため、複数から見積もりを取り、調達額に対する総コストで比較することをおすすめします。

Q. デジタル社債とは何ですか?

A. デジタル社債とは、ブロックチェーンを用いて社債をトークン化し、発行・管理する新しい発行手段です。トークン化された権利は金融商品取引法上「電子記録移転権利」として有価証券の規制対象になり、2020年5月施行の改正金融商品取引法で法的な土台が整備されました。

少額から発行しやすく、投資家に自社製品の割引やサービス優待などの特典を付けられるため、個人投資家や自社のファンを投資家として取り込みたい企業に向きます。発行には専用の発行基盤と、募集を担う証券会社の関与が必要です。

出典・参考資料(1件)

Q. 社債を発行するとき社債管理者は必ず置く必要がありますか?

A. 各社債の金額が1億円以上である場合などは、社債管理者を置かずに発行できます。 会社法は社債権者を保護するため社債管理者を定めることを原則として求めていますが、社債権者の保護に欠けるおそれがない場合として例外を設けており、1億円以上の大口社債や少人数向けの私募債では、社債管理者を置かずに発行するのが実務上一般的です。

また、2021年3月施行の改正会社法では、社債管理者を置かない社債について、より関与の軽い社債管理補助者を任意で置ける制度も設けられました。

出典・参考資料(1件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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