創業や事業拡大の局面で資金調達を進めたいものの、今の顧問税理士は記帳と申告が中心で融資には詳しくない、と感じていませんか。銀行融資や日本政策金融公庫の創業融資、補助金・助成金では、事業計画書の説得力や金融機関とのやり取りが結果を左右します。ここを支援できる税理士・会計事務所に相談できるかどうかで、調達のしやすさは大きく変わります。
とはいえ、「資金調達に強い」とうたう事務所は数多く、対応できる調達手段も、費用の決め方も、対応エリアもさまざまです。自社に合う一社を選ぶには、どの観点で見比べればよいのでしょうか。
本記事では、資金調達支援に強い税理士・会計事務所9社を横断的に比較します。対応できる調達手段・融資実績の示し方・費用体系・対応エリアを1枚の表で見比べられるよう整理し、あわせて選び方や費用の考え方、既存の顧問との付き合い方まで解説しました。融資・補助金を必要とする経営者や創業予定の方が、相談先を判断するための材料としてご活用ください。
また、自社に合う事務所像を手早く把握できるよう、「かんたん選定診断」もご用意しています。調達したい資金の種類や事業の段階から絞り込めますので、あわせてご利用ください。
目次
資金調達支援に強い税理士・会計事務所とは
資金調達支援に強い税理士・会計事務所とは、記帳や決算・申告といった通常の税務にとどまらず、融資や補助金の獲得までを見据えて事業計画づくりや金融機関との交渉を後押しできる事務所を指します。
日本政策金融公庫の創業融資、信用保証協会を通じた制度融資、銀行のプロパー融資、補助金・助成金といった手段ごとに、必要な書類や審査で見られる点は異なります。こうした調達の実務に精通し、経営者と伴走できるかどうかが「強い」といえるかの分かれ目です。
通常の顧問税理士・財務コンサルとの違い
ここでは、資金調達支援に強い事務所が通常の顧問税理士や財務コンサルティングとどう違うのかを整理します。
通常の顧問税理士の主な役割は、日々の記帳代行や月次・年次の決算、税務申告です。過去の数字を正確にまとめることが中心で、必ずしも融資の獲得を目的とはしていません。そのため、事業計画書の作り込みや金融機関との折衝までは対応範囲外という事務所も少なくありません。
一方、資金調達支援に強い事務所は、これから調達する資金を前提に、返済可能性が伝わる事業計画や資金繰り表を作り、金融機関に説明できる形へ落とし込みます。財務コンサルティングと重なる部分もありますが、税理士は税務・会計の独占業務を担いながら決算書の内容まで踏み込める点が強みです。決算書の見せ方から融資の相談まで一貫して任せられるのが違いといえます。
資金調達支援を税理士に依頼するメリット
続いて、資金調達を税理士に依頼することで得られる主なメリットを見ていきます。
第一に、金融機関が評価する形で事業計画書や試算表を整えられる点です。数字の裏付けや根拠が整理された計画は、審査担当者に返済可能性を伝えやすくなります。自力で作成するより準備の負担も軽くなります。
第二に、調達手段の選択肢を広げられる点です。創業融資・制度融資・補助金・助成金のうち、自社の状況でどれが現実的かを税務・財務の観点から助言してもらえます。手続きの順序や併用の可否まで含めて相談できると、遠回りを避けられます。
第三に、認定経営革新等支援機関である税理士に依頼すると、公的な融資制度で有利にはたらく場合があります。この点は後述の選び方でくわしく取り上げます。
資金調達支援に強い税理士・会計事務所の選び方
ここからは、自社に合う事務所を見極めるための4つの観点を解説します。いずれも比較表の各列と対応していますので、気になる事務所を見比べる際の軸としてお使いください。
対応してほしい資金調達の手段で選ぶか
まず確認したいのは、依頼したい調達手段にその事務所が対応しているかです。資金調達の手段には、創業期に使いやすい日本政策金融公庫の創業融資、自治体・信用保証協会・金融機関が連携する制度融資、銀行が独自に貸し出すプロパー融資、返済不要の補助金・助成金などがあります(それぞれの詳細は記事後半で解説します)。必要な手段は事業の段階で変わるため、いま欲しい資金と事務所の得意分野が合うかを確かめます。
事務所によって、創業融資に特化しているところ、既存事業の銀行融資や借換えに強いところ、補助金・助成金の申請支援まで一体で扱うところと、得意分野に差があります。自社がいま必要としている手段と、事務所の得意分野が重なっているかを最初に見ておくと、相談後のミスマッチを避けられます。
融資実績・審査目線・認定経営革新等支援機関で選ぶか
次に、融資支援の実績と、審査を見通す力があるかを確認します。融資支援の件数や成功事例を公表している事務所は、金融機関との接点や勘所を持っている可能性が高いといえます。元銀行員や元融資審査担当が在籍する事務所であれば、審査で見られるポイントをふまえた資料づくりが期待できます。
あわせて見ておきたいのが、認定経営革新等支援機関かどうかです。認定経営革新等支援機関は、中小企業等経営強化法にもとづき国が認定する支援機関で、中小企業庁は制度の趣旨を次のように説明しています。
認定制度は、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人、法人、中小企業支援機関等を経営革新等支援機関として認定することにより、中小企業に対して専門性の高い支援を行うための体制を整備するものです。
出典:認定経営革新等支援機関|中小企業庁
認定を受けた税理士に依頼する意味は、公的な融資制度の要件にもあらわれます。日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」では、利率が有利になる区分の要件として、認定経営革新等支援機関による指導・助言を受けていることが挙げられています。
「中小企業の会計に関する基本要領」または「中小企業の会計に関する指針」を適用しているまたは適用する予定の方であって、自ら事業計画書の策定を行い、認定経営革新等支援機関(税理士、公認会計士、中小企業診断士など)による指導および助言を受けている方[特別利率A]
出典:新規開業・スタートアップ支援資金|日本政策金融公庫
ただし、認定支援機関に依頼すれば必ず優遇金利になるわけではありません。会計要領の適用や自ら事業計画書を策定することなど、複数の要件を満たしたうえでの区分である点には注意が必要です。それでも、こうした制度を理解し活用を後押しできるかどうかは、事務所を選ぶ際の確かな判断材料になります。
対応エリア・オンライン相談で選ぶか
対応エリアも見落とせない観点です。制度融資は自治体・信用保証協会・金融機関が連携する仕組みのため、地域の制度や金融機関の事情に詳しい事務所だと話が進めやすくなります。地元の公庫支店や金融機関との接点を持つ事務所であれば、面談の同席などの支援も受けやすいでしょう。
近年はオンライン面談に対応する事務所も増え、所在地にかかわらず相談できるケースが広がっています。地方で近くに強い事務所が見当たらない場合でも、オンライン対応の事務所を候補に入れれば選択肢は広がります。対面での密なやり取りを重視するか、オンラインで全国の事務所から選ぶかを、自社の状況に照らして決めるとよいでしょう。
費用体系の明確さで選ぶか
最後に、費用の決め方が明確かを確認します。資金調達支援の料金は、着手金・成功報酬・顧問契約の有無で構成が変わります。着手金の有無、成功報酬が融資額や受給額の何%か、顧問契約が前提かどうかは、事務所によって考え方が分かれます。
気をつけたいのは、成功報酬の料率だけで安いか高いかを判断しないことです。着手金が無料でも成功報酬が高めの事務所、顧問契約とセットで割安になる事務所など、組み合わせによって総額の印象は変わります。何にいくらかかるのかを見積もりの段階で確認しましょう。具体的な費用の目安は次章で解説します。
資金調達支援を依頼する費用相場
ここでは、資金調達支援を依頼した場合にかかる費用の考え方を解説します。料金は事務所ごとに幅があり、公的に定められた相場はありません。以下は、本記事で紹介する各事務所が公表している料金例をもとに、費用の考え方を整理したものです。実際の金額は依頼内容や調達額によって変わる点をふまえてご覧ください。
融資支援では、依頼時に支払う着手金と、融資が実行された際に支払う成功報酬を組み合わせる事務所が一般的です。本記事で紹介する事務所の公表例では、成功報酬は融資額の1〜5%程度で、着手金を0円とする事務所もあります。ただし成功報酬を低めに設定している事務所は、税務顧問契約とセットであることを前提としている場合がある点に注意が必要です。
補助金・助成金の申請支援では、受給額に対する成功報酬型が中心です。融資より料率は高めになる傾向があり、本記事で紹介する事務所では受給額の15%程度からという公表例が見られます。
あわせて、顧問契約を前提とする事務所では、月額の顧問料が別途かかります。本記事で紹介する事務所にも顧問契約を前提とするところが多く、成功報酬の料率だけでなく顧問料を含めた総額で比べる必要があります。また、費用を公表せず個別見積りとする事務所も少なくないため、比較表で「要お問い合わせ」となっている事務所も含め、まずは複数の事務所から見積もりを取り、費用の内訳と対応範囲を見比べることをおすすめします。
ここまでの選び方と費用の観点をふまえ、調達したい資金の種類や事業の段階、相談方法から、自社に合う事務所像を手早く絞り込めます。次の診断で方向性を確かめてから、比較表で各事務所を見比べてみてください。
資金調達支援に強い税理士・会計事務所の比較表
ここまでの選び方をふまえ、資金調達支援に強い税理士・会計事務所9社を横断的に比較します。対応できる調達手段・主な強み・費用体系・対応エリア・認定経営革新等支援機関の有無を一覧にまとめました。気になる事務所は、事務所名から各社の詳しい紹介にジャンプできます。
表を見る際の補足です。費用が「要お問い合わせ」の事務所は、料金を公表せず個別見積りとしているところで、料金が不明確という意味ではありません。「認定経営革新等支援機関」欄の「記載なし」は、各社の公表情報で確認できなかったことを示し、非該当と断定するものではありません。
対応エリアは対面拠点のある地域を示しており、掲載9社は首都圏・横浜・関西が中心です。これら以外の地域の方は、オンライン相談に対応する事務所を軸に検討するとよいでしょう。
| サービス名 | 税理士法人ベンチャーパートナーズ総合会計事務所 | 税理士法人古田土会計(古田土経営) | 税理士法人ゆびすい(ゆびすいグループ) | GrowthPartners税理士法人 | スタートアップ税理士法人 | 税理士法人YFPクレア | 岡本匡史税理士事務所 | ベイヒルズ税理士法人 | みそら税理士法人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 得意な資金調達 | 創業融資(日本政策金融公庫)/助成金 | 銀行融資(経営計画と一体) | 各種融資/補助金・助成金 | 融資・社債/エクイティ/補助金・助成金 | 創業融資 | 創業融資(日本政策金融公庫) | 創業融資(日本政策金融公庫) | 創業融資/銀行融資・追加融資/補助金 | 創業融資/事業融資(認定支援機関による公庫の優遇金利に対応) |
| 主な強み・特徴 | 会社設立3,500社以上・相談12,000件以上(公式)。公庫融資で「地域により成功件数No.1」を掲げる創業支援特化 | 顧問先約4,300社(公式)。独自の月次決算書・経営計画書で金融機関からの評価を高める。セカンドオピニオン可 | 金融機関出身者が在籍。融資と補助金・助成金を一体で支援し、資金繰り表作成まで対応。グループで司法書士等と連携 | デット・エクイティ・補助金を横断して最適手段を提案。手段別に着手金・成功報酬を公開 | 税理士・社労士・司法書士のワンストップ。融資計画から金融機関との面談同席まで一気通貫で支援 | 代表税理士が元銀行員で審査目線に強い。新宿で年間30件以上の創業融資サポート実績(公式) | 代表税理士が元融資審査担当。公庫の池袋・大森支店と提携し専任審査担当への紹介状を発行 | 元銀行員が複数在籍。横浜で創業37年。創業融資に加え既存事業の追加融資・運転資金にも対応 | 公庫の神戸・神戸東・姫路支店に専任連絡担当。幅広い金融機関とのパイプで融資額に応じた最適先を紹介。関西で創業35年 |
| 費用体系 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 融資:着手金5万円+成功報酬3%〜 補助金・助成金:着手金5万円+成功報酬15%〜 | 成功報酬5% (税務顧問契約とセット) | 着手金0円+成功報酬1% (税務顧問契約が前提) | 着手金0円+成功報酬1.5%(最低10万円) (税務顧問契約が必須) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (相談料無料) |
| 対応エリア・オンライン相談 | 東京・札幌(2拠点)・仙台・松本・福岡(全国6拠点) | 東京(西葛西) | 電話・メール相談に対応 | 東京(日本橋) | 東京・横浜・埼玉・千葉 電話・メール・LINE相談可 | 東京(新宿)・埼玉(浦和)・長野(松本) | 東京(池袋) | 神奈川(横浜駅徒歩5分) | 兵庫(神戸・姫路)・大阪 |
| 認定経営革新等支援機関 | 記載なし | 記載なし | ○ | ○ | 記載なし | ○ | 記載なし | 記載なし | ○ |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年9月時点の各社公式サイト情報にもとづく。料金・対応内容は変更される場合があります。詳細は各事務所へご確認ください。
資金調達支援に強い税理士・会計事務所9社の紹介
ここからは、比較表で取り上げた9社について、それぞれの強みや特徴を個別に紹介します。得意な調達手段や対応エリアが事務所ごとに異なりますので、自社の状況に近い事務所を見つける手がかりとしてください。
1. 税理士法人ベンチャーパートナーズ総合会計事務所

会社設立と起業支援に軸足を置く税理士法人です。公式サイトによると相談12,000件以上・会社設立3,500社以上の実績を掲げ、会社設立から融資対策、助成金の申請までをワンストップで請け負います。
資金調達では日本政策金融公庫の創業融資に力を入れており、公式サイトでは公庫融資について「地域により成功件数No.1」の達成を掲げています。創業計画づくりから伴走するため、これから開業する事業者の創業融資と相性のよい事務所です。
拠点は東京・新橋のほか、札幌(2拠点)・仙台・松本・福岡を加えた全国6拠点で、地方の創業者も対面で相談できます。融資対策や助成金の手数料は公式サイトに公開がなく、無料相談で確認する形です。
2. 税理士法人古田土会計(古田土経営)

独自開発の月次決算書と経営計画書で知られる、中小企業の経営支援に特化した会計事務所です。顧問先は約4,300社、スタッフは422名を擁する大規模な体制を敷いています。
資金調達を単発の融資獲得ではなく、増収増益や経営改善と一体で捉える設計が持ち味です。月次決算書や経営計画書で数字の裏付けを整え、金融機関からの評価を高める形で銀行融資を後押しします。
既存の税理士との関係を保ったまま財務分析や資金調達だけを相談できるセカンドオピニオンも用意し、90分間のお試しコンサルティングから始められます。顧問料は非公開のため、内容に応じて要問い合わせとなります。
3. 税理士法人ゆびすい(ゆびすいグループ)

融資支援と補助金・助成金支援を両輪で提供する、税理士法人・会計システム会社・司法書士法人などを擁するグループの中核です。金融機関出身の専門家が在籍しています。
融資と補助金・助成金の両方を横断して支援できる点が持ち味で、銀行や日本政策金融公庫の紹介、事業計画書・資金繰り表の作成、借入申込書の内容確認、金融機関との面談同行まで対応します。融資後の資金繰りまで見据える点も特徴です。
認定経営革新等支援機関として、補助金・助成金の申請から受給後の経営改善支援まで手がけます。グループ内の司法書士などと連携し、周辺手続きもまとめて任せられます。料金は要問い合わせです。
4. GrowthPartners税理士法人

企業の成長パートナーを掲げる税理士法人で、公式サイトによると、紹介を中心に2年で約200社まで顧問先を広げています。事業フェーズと方向性に応じて最適な調達手段を見極める点を強みに据えています。
資金調達では、デット(融資・社債)・エクイティ(資本)・補助金/助成金の3つを横断し、方針提案から実際の調達までを支援します。手段ごとに着手金と成功報酬を公開しており、デットは着手金5万円+成功報酬3%〜、補助金・助成金は着手金5万円+成功報酬15%〜と費用の見通しを立てやすくしています。
エクイティ調達(着手金10万円+成功報酬5%〜)にも対応するため、融資だけでなく資本による調達を検討する成長企業にも向きます。認定経営革新等支援機関として制度融資・補助金にも対応します。
5. スタートアップ税理士法人

税理士・社会保険労務士・司法書士を擁し、会社設立をワンストップで支援する士業グループです。対応エリアは東京・横浜・埼玉・千葉で、創業期の事業者を主な対象としています。
創業融資・資金調達では、融資計画の策定から事業計画書の作成、金融機関との交渉・面談同席までを一気通貫で支援します。金融機関の面談に同席し、融資成功まで伴走する体制です。
費用は融資相談の成功報酬が5%で、税務顧問契約とセットで提供される前提です。顧問料は非公開のため、無料相談で確認するとよいでしょう。無料相談は電話・メール・LINEで受け付けています。
6. 税理士法人YFPクレア

代表税理士が元銀行員という経歴を持ち、創業融資・資金調達に注力する税理士法人です。金融機関の審査目線を踏まえた支援を打ち出しています。
日本政策金融公庫の創業融資サポートを中心に、事業計画書の作成から借入後の返済計画・事業成功までを見据えて支援します。公式サイトでは、新宿で年間30件以上のサポート実績を掲げています。
費用は着手金0円・成功報酬が借入金額の1%と低めの水準ですが、税務顧問契約が前提で、顧問契約者には融資支援を追加料金なしで提供する形です。認定経営革新等支援機関として制度融資にも対応します。
7. 岡本匡史税理士事務所

創業融資に特化した税理士事務所で、会社設立や開業間もない事業者を主な対象としています。代表税理士は金融機関で融資審査を担当していた経歴の持ち主です。
日本政策金融公庫の池袋支店・大森支店と提携し、専任の融資審査担当者への紹介状を出せる点が特徴です。制度説明から融資申込額の決定、創業計画書の作成、面接対策までをフルサポートします。
費用は着手金0円・成功報酬1.5%(最低10万円)の完全成功報酬型で、税務顧問契約が必須です。公式サイトでは、受けられないケースを除く2021年実績として創業融資の成功率100%を掲げています。
8. ベイヒルズ税理士法人

横浜で創業37年の地域密着型の税理士法人です。横浜駅から徒歩5分の拠点で対面相談を受け付けています。
融資担当に元銀行員が複数在籍し、審査のツボを踏まえた事業計画書・創業計画書づくりを行います。創業融資にとどまらず、既存事業の銀行融資・追加融資や運転資金の調達支援に対応する点が、創業特化型との違いです。
MAS(経営計画策定)支援や補助金申請にも実績があり、専任のスペシャリストを所内に複数配置しています。料金は公開されておらず、要問い合わせとなります。
9. みそら税理士法人

神戸・大阪・姫路を拠点に、創業融資や事業融資の資金調達支援に力を入れる関西の税理士法人です。創業35年、神戸で30年以上の地域密着を掲げています。
認定経営革新等支援機関として、通常より優遇された金利での日本政策金融公庫融資を支援できる点を打ち出します。公庫の神戸・神戸東・姫路支店に専任の連絡担当を持ち、メガバンクから信用金庫、政府系金融機関まで幅広いパイプで融資額に応じた最適先を紹介します。
新規の融資交渉だけでなく、業績不振時の条件変更(リスケジュール)や債務免除の経験も持ちます。大阪・神戸・姫路の各オフィスで相談料は無料です。
顧問はそのまま?資金調達だけ別の税理士に依頼・乗り換えの考え方
今の顧問税理士がいる場合、資金調達のために別の事務所へ相談してよいのか迷う方は少なくありません。ここでは、既存の顧問との付き合い方について3つの選択肢を整理します。
1つ目は、顧問はそのままに、資金調達だけをスポットで別の事務所に依頼する方法です。日々の記帳・申告は慣れた顧問に任せつつ、融資や補助金の局面だけ専門の事務所に頼めるため、既存の関係を保ったまま調達力を補えます。
ただし、資金調達支援を単発で受け付けるかは事務所によって分かれ、本記事で紹介する事務所にも税務顧問契約を前提とするところが少なくありません。スポットで頼みたい場合は、比較表の「費用体系」で顧問契約が前提かどうかを確かめてから相談先を選ぶとよいでしょう。
2つ目は、資金調達に強い事務所へ顧問ごと乗り換える方法です。決算書の作り方から資金調達までを一貫して任せたい場合や、現在の顧問に融資の相談がしづらい場合に向きます。ただし、乗り換えには自社の状況の引き継ぎが必要で、期の途中だと事務手続きが発生する点は考慮しておきましょう。
3つ目は、まず今の顧問に資金調達の相談をしてみることです。顧問が融資に対応できるなら、あらためて事務所を探す必要はありません。対応が難しいと分かった段階で、スポット依頼か乗り換えを検討すれば十分です。いずれの場合も、二重に費用が発生しないか、情報共有の窓口をどうするかを事前に確認しておくと安心です。
資金調達の主な手段と税理士が支援できる範囲
ここでは、中小企業や個人事業主が使う主な資金調達手段の基礎と、税理士が各手段でどこまで支援できるかを整理します。手段ごとの特徴を押さえておくと、事務所選びの際に相談内容を具体化しやすくなります。
創業融資(日本政策金融公庫)は、これから開業する方や開業後まもない方が使いやすい代表的な手段です。日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」は、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方を対象とし、融資限度額は7,200万円とされています。
この制度は2025年3月に旧「新規開業資金」から名称が変更されており、古い解説では旧名で記載されている場合があります。税理士は、公庫が重視する事業計画書の作成や面談対策を支援できます。
出典・参考資料(2件)
- 出典:新規開業・スタートアップ支援資金|日本政策金融公庫(https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html)
- 出典:「新規開業・スタートアップ支援資金」に関するお知らせ|日本政策金融公庫(https://www.jfc.go.jp/n/finance/startuppop/news/topics250303.html)
制度融資(信用保証協会)は、自治体・信用保証協会・金融機関の三者が連携して中小企業の借入を後押しする仕組みです。信用保証協会は金融機関に対して保証を行い、返済が滞った場合は事業者に代わって金融機関へ返済します。
ただし事業者の債務が免除されるわけではなく、その後は信用保証協会へ返済を続ける必要があります。自治体によっては保証料の補助や利子補給がある点も特徴です。税理士は、必要書類の準備や自治体・金融機関とのやり取りの整理を支援できます。
出典・参考資料(1件)
- 出典:制度融資の活用(起業支援マニュアル)|J-Net21(中小企業基盤整備機構)(https://j-net21.smrj.go.jp/startup/manual/list4/4-3-2.html)
銀行のプロパー融資は、信用保証協会の保証を付けずに金融機関が直接融資する方法です。保証料がかからない一方、金融機関がリスクを負うため、決算内容や返済実績にもとづく審査が中心になります。既存事業の追加融資や運転資金で使われることが多く、税理士は決算書の見せ方や資金繰り表の整備を通じて、金融機関からの評価を高める支援ができます。
補助金・助成金は、返済不要の資金を得られる手段です。両者は必ずしも明確に区別されていませんが、一般には次のような違いがあります。
「助成金」と呼ばれるものは要件を満たせば受給できる可能性が高いです。例えば厚生労働省の所管している「雇用調整助成金」があります。(中略)「補助金」は採択件数や金額が予め決まっているものが多く、申請したからといって必ずしも受給できるわけではありません。
出典:補助金・助成金の違いや補助金活用における注意点について教えてください。|J-Net21(中小企業基盤整備機構)
補助金は書類審査による採択が必要で、事業終了後の後払い(清算払い)が原則です。事業費の一部は自己負担になるため、資金計画とあわせた検討が欠かせません。税理士は、要件の確認や事業計画の作り込み、採択を左右する申請書類の整備を支援できます。どの手段が自社に向くかを含めて相談できるのが、資金調達に強い事務所の利点です。
出典・参考資料(2件)
- 出典:補助金・助成金の違いや補助金活用における注意点について教えてください。|J-Net21(中小企業基盤整備機構)(https://j-net21.smrj.go.jp/qa/financial/Q1339.html)
- 出典:補助金入門 STEP1:補助金の基本知識|ミラサポplus(経済産業省 中小企業庁)(https://mirasapo-plus.go.jp/hint/25141/)
ここまでの融資・補助金は、税理士が支援できる代表的な手段です。一方、すでに発生している売掛金を期日前に売却して資金化するファクタリングは、返済を前提とせず入金までが早いため、審査や採択を待つ余裕がない急ぎの資金繰りでは別の選択肢になります。手数料や入金スピード、業者の選び方は以下の記事で解説しています。
まとめ
資金調達支援に強い税理士・会計事務所を選ぶ際は、対応してほしい調達手段が得意分野と重なるか、融資実績や審査目線・認定経営革新等支援機関としての裏付けがあるか、対応エリアやオンライン相談が自社に合うか、費用体系が明確かの4点を軸に見比べるのがおすすめです。
創業融資・制度融資・プロパー融資・補助金・助成金は、それぞれ審査で見られる点や手続きが異なります。自社の段階に合う手段を見極め、そこに強い事務所へ相談することで、調達の成功率と準備の効率は高まります。今の顧問との付き合い方も含めて、本記事の比較表と各社の紹介を相談先選びの材料としてご活用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 資金調達支援に強い税理士・会計事務所とは何ですか?
A. 資金調達支援に強い税理士・会計事務所とは、通常の記帳・申告に加えて、融資や補助金の獲得を見据えた事業計画づくりや金融機関との交渉まで支援できる事務所を指します。日本政策金融公庫の創業融資、信用保証協会を通じた制度融資、銀行のプロパー融資、補助金・助成金など、手段ごとの実務に精通し、経営者と伴走できるかどうかが見極めのポイントです。
Q. 税理士に依頼すると融資審査の通過率は上がりますか?
A. 資金調達支援に強い税理士に依頼しても審査の通過が保証されるわけではありませんが、金融機関が評価する形で事業計画書や資金繰り表を整えられるため、自力で申し込むより準備の質は高まります。特に元銀行員や元融資審査担当が在籍する事務所であれば、審査で見られる点をふまえた資料づくりが期待できます。最終的な可否は事業内容や財務状況によって決まる点には留意してください。
Q. 創業融資と追加融資・運転資金では、選ぶ税理士は変わりますか?
A. 資金調達支援では、創業融資に強い事務所と、既存事業の追加融資・運転資金に強い事務所は必ずしも一致しません。創業前後は日本政策金融公庫の創業融資に実績のある事務所、既存事業の資金繰りは銀行のプロパー融資や借換えに詳しい事務所が向きます。自社が今必要としている手段と、事務所の得意分野が重なっているかを確認して選ぶと、相談後のミスマッチを避けられます。
Q. 個人事業主やフリーランスでも資金調達支援を依頼できますか?
A. 個人事業主やフリーランスでも、多くの事務所が法人と同様に資金調達支援を受け付けています。日本政策金融公庫の創業融資や信用保証協会を通じた制度融資は個人事業主も対象で、税理士は事業計画書の作成や面談対策を支援できます。ただし事務所によっては法人を主な対象とする場合もあるため、依頼前に個人での相談が可能かを確認しておくと安心です。
Q. 日本政策金融公庫の創業融資と制度融資は併用できますか?
A. 日本政策金融公庫の創業融資と、信用保証協会を通じた制度融資は資金の出し手や仕組みが異なる別の制度のため、要件を満たせば組み合わせて資金を調達することも検討できます。両者は窓口が別で、必要額に応じて併用を検討する余地があります。ただしいずれも返済を伴う借入であるため、必要額と返済計画をふまえ、申し込みの順序や可否を税理士に相談しながら進めるのが確実です。
Q. 依頼してから融資が実行されるまで、どのくらい期間がかかりますか?
A. 融資が実行されるまでの期間は、調達手段や事業計画の準備状況によって幅があり、一概にはいえません。事業計画書などの必要書類が整っているほど手続きは早く進みやすく、逆に一から準備する場合は時間がかかります。資金が必要な時期から逆算し、早めに相談を始めておくと余裕を持って進められます。
Q. 遠方に住んでいても、オンラインで資金調達支援を依頼できますか?
A. 近年はオンライン面談に対応する事務所が増えており、所在地にかかわらず全国の事務所から相談先を選べるケースが広がっています。地方で近くに強い事務所が見当たらない場合でも、電話・メール・オンライン相談に対応する事務所を候補に入れれば選択肢は広がります。
一方、制度融資は地域の金融機関や信用保証協会との連携が関わるため、地元の事情に詳しい事務所を選ぶか、オンラインで全国から選ぶかを、自社の状況に応じて判断するとよいでしょう。
Q. 税理士に資金調達を相談する際、何を確認しておくとよいですか?
A. 相談前には、費用の内訳(着手金・成功報酬・顧問契約の要否)と、支援してもらえる調達手段の範囲、過去の融資支援の実績を確認しておくとよいでしょう。特に成功報酬の料率だけでなく、着手金の有無や顧問契約が前提かどうかまで含めて総額を把握すると、事務所ごとの比較がしやすくなります。無料相談を設けている事務所も多いため、複数の事務所から見積もりを取り、対応範囲と費用を見比べることをおすすめします。
法人向けサービスを課題別に探すならMCB FinTechカタログ
MCB FinTechカタログでは、決済・金融・バックオフィス領域の法人向けサービスを課題別に探し、気になるサービスの資料をまとめて請求できます。税理士・会計事務所(財務・資金調達支援)のほかの課題も、あわせてご確認ください。
MCB FinTechカタログに掲載しませんか?
MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。













