取引先からの注文をFAXや電話、メールで受け、Excelの台帳に手入力していませんか。転記のたびに数量や品番の打ち間違いが起こり、繁忙期には受注処理だけで一日が終わる、という声は少なくありません。人手不足や物流の2024年問題、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応も重なり、企業間(BtoB)の受発注をWeb化・システム化する動きが広がっています。
受発注業務をWeb化して事務負担とミスを減らしつつ、取引先にも無理なく使ってもらうには、どのような観点でシステムを選べばよいのでしょうか。自社が受注側なのか発注側なのか、業種特有の商習慣に対応できるかによっても、適したシステムは変わります。
本記事では、受発注システム24サービスをタイプ別に比較・解説します。基本機能や費用相場に加え、取引先が使い続けてくれるかという導入成否を分ける観点や、インボイス制度・電子帳簿保存法・IT導入補助金への対応まで整理しました。卸・製造・小売・飲食などの受発注をシステム化したい担当者が、自社に合ったサービスを判断するための材料としてご活用ください。
また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
受発注システムとは|FAX・電話・Excel受発注の課題
ここではまず、受発注システムがどのようなものか、そして従来の受発注が抱える課題を整理します。
受発注システムとは、企業間(BtoB)の受注・発注業務をWeb上で一元化し、電話・FAX・メール・Excelでのやり取りを置き換えるシステムです。受注側(売り手)は取引先からの注文をWebで受け取り、発注側(買い手)はWebから発注します。取引先ごとの価格や掛け売り、在庫連携、基幹システムとの連携に対応し、受発注の転記ミスや事務負担を減らす役割を持ちます。
FAXや電話、Excelで受発注を回す業務には、いくつかの共通した課題があります。注文書を見ながら基幹システムへ手入力する過程で品番や数量の転記ミスが起きやすく、確認の電話やメールのやり取りも増えがちです。
さらに、受発注の進め方が特定の担当者の経験に依存して属人化し、担当者の不在時に処理が止まるリスクも抱えます。月末や季節の繁忙期には受注が集中し、入力作業だけで残業が発生するケースも珍しくありません。こうした転記ミス・属人化・繁忙期の負荷が、システム化を検討する主なきっかけになります。

Web化の背景には、業務課題だけでなく外部環境の変化もあります。人手不足に加え、物流業界では時間外労働の上限規制が導入され、いわゆる2024年問題として輸送能力の制約が指摘されています。国土交通省は、規制の内容を次のように示しています。
自動車の運転業務の時間外労働についても、令和6年4月より、年960時間(休日労働含まず)の上限規制が適用される。
物流の2024年問題について|国土交通省
発注や納品のリードタイムを短縮し、事務作業を効率化する必要性が高まる中で、受発注のWeb化は取引全体を見直す手段の一つとして位置づけられています。加えて、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応も、紙の注文書・請求書からデジタルへの移行を後押ししています。
EDI・販売管理・在庫・会計システムとの違い
受発注システムは、周辺の業務システムと機能が一部重なるため、違いを整理しておくと選定の見通しが立ちやすくなります。
EDI(電子データ交換:Electronic Data Interchange)は、注文・出荷・請求などの取引データを、定めた形式で企業のシステム間で直接やり取りする仕組みです。大量・定型の取引の自動処理に向く一方、取引先双方のシステム対応が前提となります。受発注システムには、EDIを取り込んだものと、取引先がブラウザから入力する画面型があり、後者は相手側のシステム対応を必要としません。
販売管理システムは受注・出荷・請求・売掛管理までを扱い、在庫管理システムは在庫の入出庫と数量を、会計システムは仕訳と決算を担います。受発注システムは、これらの前段にあたる「取引先との注文のやり取り」を担う位置づけです。実際の製品では、受発注を起点に販売管理や在庫・会計まで一体で提供するものもあり、どこまでを1つのシステムでカバーするかが選定の論点となります。
受発注だけでなく、見積・売上・請求・売掛管理まで含めた販売管理そのものを比較したい場合は、以下の記事で主要な販売管理システムの機能・費用・業種別の選び方を整理しています。
受発注システムの主な機能(受注側・発注側)
ここからは、受発注システムが備える主な機能を、受注側(売り手)と発注側(買い手)の立場に分けて解説します。

受注側の中心となるのは受注管理機能です。取引先が入力した注文をWeb上で受け取り、受注一覧として集約します。取引先ごとに異なる価格や単位、掛け率を自動で適用できる製品では、価格の確認や再計算の手間を減らせます。受注データはそのまま出荷指示や請求へ引き継げるため、注文書からの再入力が不要になります。
発注側では、発注管理機能により、仕入先ごとの商品を選んでWebから発注できます。過去の発注履歴からの再発注や、定番品の一括発注に対応する製品もあり、購買の担当者が発注書を作成・送付する作業を省けます。承認フローを備えるものでは、一定金額以上の発注に上長の承認を挟むといった社内ルールもシステム上で運用できます。
受注・発注の双方に関わる機能として、在庫連携・請求連携・顧客(取引先)管理・データ分析があります。在庫連携では引当可能な数量を注文時に表示し、欠品や過剰在庫を抑えます。請求連携では受注データから請求書を自動作成し、締め日ごとの請求業務を効率化できます。取引先マスタや商品マスタを一元管理し、受発注の実績を集計・分析する機能を持つ製品もあります。
受発注システム導入のメリットと注意点(デメリット)
ここでは、受発注システムを導入して得られる効果と、導入前に押さえておきたい注意点を対で整理します。
導入するメリット(受注側・発注側)
受注側の最大のメリットは、注文書からの転記作業がなくなることによる事務負担とミスの削減です。取引先が入力した内容がそのまま受注データになるため、品番や数量の打ち間違いが起こりにくくなります。受注状況をリアルタイムに把握でき、繁忙期でも処理の遅れや確認漏れを抑えられます。
発注側では、Webから発注することで発注書の作成・送付や、電話・FAXでのやり取りが不要になります。発注履歴が残るため、いつ・何を・いくつ発注したかを後から確認しやすく、発注漏れや二重発注を防げます。承認フローを組めば、購買の統制も同時に効かせられます。
受発注のデータが蓄積されることで、属人化していた業務を標準化できる点も見逃せません。担当者が変わっても同じ手順で処理でき、引き継ぎの負担が軽くなります。受注・発注の情報が一元化されることで、在庫の適正化や機会損失の回避にもつながります。
導入の注意点・デメリット
最も大きな注意点は、取引先が使ってくれるかどうかです。受注側がシステムを導入しても、発注する取引先が入力を敬遠すれば、結局FAXや電話が併用され効果が半減します。取引先に負担をかけないよう、アプリのインストールが不要か、従来のFAX注文も取り込めるかといった観点を、あらかじめ確認しておくことが重要です。
返品・値引き・分納・締め請求といった例外処理が、自社の商習慣どおりに扱えるかも見落としがちな論点です。標準機能で対応できない処理が多いと、システム外での運用が残り、かえって手間が増えることがあります。導入前に自社の取引パターンを洗い出し、どこまで標準機能で回るかを見極める必要があります。
導入にあたっては、取引先マスタや商品マスタの整備に一定の工数がかかります。データが古いまま移行すると、価格違いや品番の重複が発生しやすくなります。加えて、月額費用や導入時のコストに見合う効果が得られるか、削減できる事務時間やミスの減少と照らして費用対効果を見極めることも欠かせません。
受発注システムの4つのタイプ(成り立ち・利用目的別)
受発注システムは、成り立ちや利用目的によって大きく4つのタイプに分けられます。自社がどのタイプを求めているかを最初に見極めると、比較の範囲を絞りやすくなります。まずは全体像を一覧で確認しましょう。
| タイプ | 特徴 | 該当する主なサービス | 詳細 |
|---|---|---|---|
| 汎用・中小企業向けのシンプル導入型 | 電話・FAX・メールの受発注を、低コストで手早くWeb化する。取引先を招待して発注してもらう発注ポータルが中心で、導入のハードルが低い。 | CO-NECT、COREC、MOS(MOS Lite)、MARUGOAT、BC受発注、GotoB2B、らくうけーる、SpreadOffice | 比較表を見る |
| 業種特化型 | 食品・外食・生鮮・卸など特定業種の商習慣(温度帯・賞味期限・軽減税率・掛け率・締めなど)に標準対応。同業種での導入実績が豊富。 | BtoBプラットフォーム 受発注、TANOMU、クロスオーダー、ASPIT | 比較表を見る |
| BtoB EC構築型 | 取引先向けの本格的なWeb受注サイト(BtoB EC)を構築する。取引先別価格・承認フロー・カスタマイズの自由度が高い。 | DX BtoB Web受発注システム、Bカート、アラジンEC、スマレジEC・B2B、ecbeing BtoB、W2 Commerce BtoB、TS-BASE受発注 | 比較表を見る |
| 販売管理・業務改善統合型 | 受発注を、在庫・請求・販売管理・会計まで含む一連の業務の中で扱う基幹寄りのタイプ。バックオフィス全体を一元化したい企業向け。 | 楽楽販売、商蔵奉行クラウド、SMILE V 販売、freee販売、アイカタ | 比較表を見る |
ここからは、それぞれのタイプがどのようなシステムなのかを解説します。
汎用・中小企業向けのシンプル導入型
電話・FAX・メールの受発注を、まず低コストで手早くWeb化することを目的としたタイプです。受注側が取引先を招待し、取引先はブラウザから発注する発注ポータルの形が中心となります。専用のシステム開発を伴わず、月額数千円から始められる製品が多く、初めて受発注をシステム化する中小企業に向いています。
提供形態はクラウド型(SaaS)が主流で、取引先にアプリのインストールを求めないものや、従来のFAX注文を取り込めるものもあります。多機能さより、取引先を含めた使いやすさと導入の速さを重視する場合に有力な選択肢となります。
業種特化型
特定業種の商習慣に最適化したタイプです。食品や外食では温度帯・賞味期限の管理や軽減税率への対応、卸ではロットや掛け率、締め請求といった、業種固有の取引ルールが標準機能として組み込まれています。
汎用型では作り込みが必要になる処理を、初めから業種の実務に合わせて提供している点が特徴です。同業種での導入実績が積み上がっているため、自社と近い商習慣の企業がどう使っているかを参考にしやすく、要件のすり合わせもスムーズに進みやすくなります。
BtoB EC構築型
取引先向けの本格的なWeb受注サイト(BtoB EC)を構築するタイプです。取引先ごとに異なる価格の表示、掛け売り、承認フロー、商品カタログの出し分けなど、自社の販売方針に合わせた作り込みが可能です。
カスタマイズの自由度が高く、既存の基幹システムや在庫・倉庫との連携を前提とした構成にも対応できます。取引先数や商品点数が多く、受発注を自社ブランドのWebサイトとして提供したい企業に適しています。汎用型より初期費用や月額が高くなる傾向があるため、必要な機能範囲を見極めることが選定の鍵となります。
販売管理・業務改善統合型
受発注を起点に、在庫・請求・販売管理・会計までを一連の業務として扱う基幹寄りのタイプです。受注データがそのまま出荷・請求・仕訳へ流れるため、部門をまたいだ二重入力をなくし、バックオフィス全体を一元化できます。
受発注だけでなく販売管理や会計まで含めて刷新したい企業や、複数の業務システムが分散して非効率になっている企業に向いています。導入範囲が広いぶん要件定義に時間がかかりやすく、どの業務までを対象にするかを整理してから検討を進めることが望まれます。
この統合型や、見積・請求などの帳票作成を主目的とする製品には、取引先がログインしてWeb発注する取引先ポータルを備えないものも多く見られます。こうしたタイプは社内側の受発注・販売管理を一元化するのが主目的です。取引先とのFAX・電話・メールのやり取りそのものをWeb化したい場合は、発注ポータルを持つ汎用・シンプル導入型やBtoB EC構築型を軸に検討するとよいでしょう。
自社に合うタイプの見極め
タイプの見極めは、自社が受発注のどこを解決したいかを起点にすると判断しやすくなります。まず脱FAX・脱電話を最短で実現したいなら汎用・シンプル導入型が、業種特有の商習慣への対応が要件なら業種特化型が候補になります。
取引先向けのWeb受注サイトを自社仕様で構築したいならBtoB EC構築型が、在庫や会計まで一体で刷新したいなら販売管理・業務改善統合型が適します。「何を効率化したいか」「自社は受注側か発注側か」「連携したい既存システムは何か」の3点を整理すると、注目すべきタイプが見えてきます。

しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
失敗しない受発注システムの選び方・比較ポイント
ここからは、タイプを問わず共通する選定の比較ポイントを解説します。自社の要件に照らして優先順位をつけながら確認すると、比較検討が進めやすくなります。
取引先の導入しやすさは十分か
受注側がシステムを導入する場合、実際に使うのは発注する取引先です。取引先がアプリのインストールやアカウント登録に手間取ると、Web化が進まずFAXや電話が残ります。ブラウザだけで発注が完結するか、招待から利用開始までが簡単かを確認することが、導入成否を分ける観点となります。
すべての取引先が一度にWebへ移行できるとは限らないため、従来のFAX注文をシステムに取り込めるか、OCR(文字認識)で注文書をデータ化できるかも実務的な判断材料です。加えて、発注側である取引先に費用負担が発生するかどうかは、移行の合意を得やすさに直結するため、事前に確認しておくことが望まれます。
同業種・同規模の導入実績があるか
自社と近い業種・規模での導入実績があるベンダーは、その業界の商習慣や運用上のつまずきどころを把握している可能性が高くなります。実績が豊富なほど、要件のすり合わせや導入後の運用支援が自社の実務に沿ったものになりやすいでしょう。
公式サイトの導入事例で、自社と同じ業種・取引形態の企業が使っているかを確認すると、機能の過不足を判断しやすくなります。業種ごとの具体的な要件の中身は、後述の業種別の選び方であらためて解説します。
既存システム(販売管理・在庫・会計・EDI)と連携できるか
受発注システムは、その前後の業務システムと連携してこそ効果が高まります。受注データを販売管理や会計へ自動で引き継げれば、二重入力がなくなり、締め請求や仕訳の作業が軽くなります。在庫システムと連携すれば、引当可能な数量を注文時に確認でき、欠品や過剰在庫を抑えられます。
連携の方式は、CSVでのデータ受け渡し、API(システム間を自動接続する仕組み)による自動連携、EDIとの接続など製品によって異なります。既存の基幹システムと自動でつなぐ必要がある場合は、対応するAPIや連携実績があるかを確認することが重要な選定基準となります。
費用対効果に見合うか
費用は月額料金だけでなく、初期費用や取引先数・注文件数に応じた従量課金も含めて総額で見積もることが望まれます。そのうえで、削減できる事務時間・転記ミスの減少・残業の抑制といった効果と照らし、投資回収の見通しを立てます。具体的な料金水準は後述の費用相場で整理します。
提供形態(クラウド・オンプレミス・パッケージ)は自社方針に合うか
クラウド型(SaaS)は初期費用を抑えて短期間で導入でき、法改正や機能追加のアップデートが自動で適用される利点があります。一方、自社サーバーで運用するオンプレミス型やパッケージ型は、カスタマイズの自由度が高く、社内ネットワークで完結させたい方針に適合させやすい特徴があります。自社のIT方針とセキュリティ要件に照らして選ぶことが望まれます。
操作性・サポート体制は運用に耐えるか
日々使う担当者にとっての操作のわかりやすさは、定着を左右します。無料トライアルやデモがあれば、実際の受発注の流れを試して確認できます。導入時の初期設定やマスタ整備の支援、稼働後の問い合わせ対応の範囲・時間帯もあわせて確認しておくと、運用開始後に想定外の負担を抱えにくくなります。
業種別の受発注システムの選び方(製造・卸・飲食・生鮮)
ここでは、業種ごとの商習慣に応じた選び方の観点を整理します。同じ受発注でも、業種によって重視すべき機能は大きく変わります。
製造業では、部品や資材の発注が中心となり、内示・確定発注の区別や、納期回答・分納への対応が求められます。図面や仕様の指定を注文に添付できるか、生産計画や在庫と連携できるかも判断材料です。取引先ごとに取り決めた単価やロット単位を正確に扱えることが、実務での使い勝手を左右します。
製造業向けに特化した製品は食品・外食ほど多くありません。取引先とのWeb受発注を実現したい場合はBtoB EC構築型を、生産・在庫と一体で管理したい場合は販売管理・業務改善統合型を軸に、上記の要件との適合で選ぶとよいでしょう。
卸売業では、取引先ごとに異なる掛け率や締め日、請求のまとめ方への対応が要件となります。多数の取引先と多品目を扱うため、取引先別価格の設定や、締め請求・掛け売りの管理を標準機能で回せるかが選定の中心です。受注から出荷・請求までを一気通貫で処理できると、事務負担を大きく減らせます。
飲食・外食の仕入では、店舗からの発注をスマートフォンで手早く行える手軽さや、原価・在庫の把握が重視されます。生鮮・食品の卸では、温度帯や賞味期限の管理、日々変動する相場価格への対応、軽減税率の区分など、鮮度と税区分に関わる要件が加わります。これらの商習慣に標準対応する業種特化型は、自社の運用に近い形で導入しやすくなります。
受発注システムの費用相場と料金体系
ここからは、受発注システムの費用相場と料金体系を解説します。料金はタイプや対象規模によって幅があるため、体系ごとの傾向を押さえておくと見積もりの目安が立てやすくなります。
業種特化型・BtoB EC構築型・販売管理統合型では、取引先数や商品点数、必要なカスタマイズによって費用が変わるため、料金を公開せず個別見積もりとする製品が多くなります。その場合も、初期費用・月額・従量課金の内訳と、取引先(発注側)に費用が発生するかを確認すると比較しやすくなります。
費用は主に、導入時にかかる初期費用と、毎月かかる月額費用で構成されます。汎用・シンプル導入型のクラウド型では、初期費用を無料とし、月額数千円から1万円台で始められる製品が中心です。取引先数や利用アカウント数、月間の注文件数に応じた従量課金を採用する製品もあります。
業種特化型やBtoB EC構築型では、機能範囲やカスタマイズの度合いに応じて月額数万円以上となることが多く、初期構築に別途費用がかかる場合もあります。販売管理・業務改善統合型では、対象業務が広いぶん初期費用が数十万円以上、月額も高めになる傾向があり、料金を公開せず個別見積もりとするベンダーも見られます。
受注側が費用を負担し、発注する取引先は無料で利用できる料金体系も多く見られます。取引先の費用負担の有無は、Web化への移行のしやすさに関わるため、比較の際に確認しておきたいポイントです。以下に、主要な受発注システムの料金体系を横断で整理します。料金は各社の公式情報にもとづく2026年7月時点の目安で、個別見積もりを基本とするものは「要お問い合わせ」と記載しています。
| サービス名 | CO-NECT | COREC | MOS/MOS Lite | MARUGOAT | BC受発注 | GotoB2B | らくうけーる | SpreadOffice | BtoBプラットフォーム 受発注 | TANOMU | クロスオーダー | ASPIT | DX BtoB Web受発注システム | Bカート | アラジンEC | スマレジEC・B2B | ecbeing BtoB | W2 Commerce BtoB | TS-BASE受発注 | 楽楽販売 | 商蔵奉行クラウド | SMILE V 販売 | freee販売 | アイカタ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 従量課金・取引先課金の有無 | 受注数・取引先数で変動/発注側は基本使用料0円 | 定額(プラン制)/発注側にも無料・有料プラン | MOS Liteは定額・本体は個別見積/取引先課金は要問い合わせ | 明細行数に応じた従量(ビジネス)/取引先はゲスト招待(利用料は招待側) | 受注回数に応じた従量/得意先(発注側)は無料 | 定額(単一プラン)/取引先課金は要問い合わせ | 担当者・得意先IDの従量(得意先100以上で単価低下)+FAX10円/枚 | 利用人数×プラン料金の従量/帳票型のため取引先課金なし | 本部/店舗のID課金(要問い合わせ) | 卸側は受注件数で変動/飲食店(発注側)は完全無料 | 要問い合わせ/飲食店側は導入負担を抑える設計 | 利用サービス・規模に応じて変動 | 個社構築(別途カスタマイズ費)/取引先課金なし | 商品数×会員数のプラン制(SKU無制限) | カスタマイズ・基幹連携の内容で変動 | 要問い合わせ | 規模により変動(最低利用期間2年) | 規模・要件で変動 | 必要機能を組み合わせる個別見積 | ユーザー数・DB数で変動/取引先ポータルなし | プラン・ライセンス数で変動 | ユーザーライセンス従量(クラウド版)/オンプレは買い切り | 基本料+追加ID課金 | カスタマイズ前提の個別見積 |
| 無料プラン・トライアル | 無料トライアルあり | 無料プランあり | 30日間無料体験 | 無料プラン(月200明細行)・無料トライアルあり | 申込月+2ヶ月間無料 | 3ヶ月間の無料お試し | 要問い合わせ | 最大60日間無料 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 無料トライアルあり | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 無料トライアルあり | 30日間無料 | クラウド版は30日間無料 | 無料トライアルあり(最長30日) | 要問い合わせ |
※2026年7月時点。詳細な初期費用・月額はタイプ別比較表を参照してください。料金は各社の公式情報にもとづく目安で、個別見積もりを基本とするものや公式サイトに具体額の記載がないものは「要問い合わせ」と表記しています。最新の料金・プラン内容は各社の公式サイトや資料でご確認ください。
インボイス制度・電子帳簿保存法・IT導入補助金への対応
ここでは、受発注システムに関わる制度対応と、導入時に活用できる補助金を解説します。受発注で扱う注文・請求のデータは、税務上の書類や電子取引に関わるため、制度への理解は選定と投資判断の土台になります。
インボイス制度への対応
適格請求書等保存方式(インボイス制度)は、令和5年10月1日(2023年10月1日)から始まった仕入税額控除の方式です。国税庁は、適格請求書(インボイス)を次のように定義しています。
適格請求書は、売手が買手に対し正確な適用税率や消費税額等を伝えるための手段であり、一定の事項が記載された請求書や納品書その他これらに類するものをいいます。
No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)|国税庁
買手が仕入税額控除を受けるには、一定の事項が記載された帳簿と適格請求書等の保存が必要です。適格請求書に記載すべき事項は、国税庁により次のとおり定められています。
①書類作成者の氏名または名称および登録番号 ②取引年月日 ③取引内容(軽減税率の対象品目である旨) ④税率ごとに区分して合計した税込対価(又は税抜対価)の額及び適用税率 ⑤税率ごとに区分した消費税額等 ⑥書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
No.6625 適格請求書等の記載事項|国税庁
受発注システムで請求書や納品書を発行・保存する場合、これらの記載事項、とくに登録番号・適用税率・税率ごとの消費税額を満たせるかが制度対応の実体となります。導入を検討する際は、各製品がインボイスの記載要件に対応しているかを確認することが望まれます。
出典・参考資料(2件)
電子帳簿保存法への対応
電子帳簿保存法(電帳法)では、令和6年1月(2024年1月)から電子取引データの電子保存が義務化されました。従来認められていた宥恕措置は、令和5年12月31日をもって廃止されています。電子取引データの保存には、可視性と真実性の確保という2つの要件が求められます。
【可視性の確保】① モニター・操作説明書等の備付け ② 検索要件の充足
令和6年1月からの電子取引データの保存方法|国税庁
【真実性の確保】不当な訂正削除の防止に関する事務処理規程を制定し、遵守する。
ここで重要なのは、EDIやクラウド受発注などデータでやり取りする受発注が「電子取引」に該当し、電子データのまま保存する義務が生じる点です。国税庁の一問一答では、EDIシステムの利用を含む取引について次のように示されています。
⑴~⑺のいずれも「電子取引」(法2五)に該当すると考えられますので、所定の方法により取引情報(請求書や領収書等に通常記載される日付、取引先、金額等の情報)に係るデータを保存しなければなりません
電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和6年6月)問4|国税庁
検索要件で扱う項目は「日付・取引先・金額」で、真実性の確保はタイムスタンプの付与、訂正削除の記録が残る(または訂正削除ができない)システムの利用、事務処理規程の整備のいずれかで満たします。受発注システムを選ぶ際は、これらの保存・検索・訂正削除防止の要件に対応しているかが判断材料となります。
出典・参考資料(2件)
受発注システムに付属する請求書発行だけでインボイス制度・電子帳簿保存法に対応しきれるか不安な場合は、請求書の発行に特化したシステムも選択肢になります。以下の記事で、インボイス・電帳法対応を含めたタイプ別の選び方を解説しています。
IT導入補助金の活用
受発注システムの導入費用は、IT導入補助金の対象になり得ます。2026年7月時点の現行制度は「デジタル化・AI導入補助金2026」で、前身の「IT導入補助金2025」(令和6年度補正予算)を継ぐ制度です。前身の制度では対象となるソフトが次のように示されており、受発注ソフトが補助対象である点は現行制度でも同様です。
会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフトの導入費用に加え、PC・タブレット、レジ・券売機等の導入費用を支援する。
サービス等生産性向上IT導入支援事業「IT導入補助金2025」の概要|中小企業庁
※インボイス制度に対応し、「会計」・「受発注」・「決済」の機能を有するものに限る。
受発注ソフトが補助対象として明示されている点が、投資回収や社内稟議の根拠になります。補助率と補助額の上限は、次のとおり定められています。
ITツール:補助額50万円以下の部分は(補助率3/4以内、小規模事業者は4/5以内)、補助額50万円超~350万円の部分は(補助率2/3以内)
サービス等生産性向上IT導入支援事業「IT導入補助金2025」の概要|中小企業庁
⇒導入するITツールが「会計」・「受発注」・「決済」の機能を2機能以上有する場合は、補助額350万円以下の申請が可能。(1機能の場合は、補助額50万円以下の申請が可能。)
2機能以上を満たすことで、補助額350万円以下の申請が可能になります。クラウド利用料は最大2年分が対象です。これらの補助率・上限は現行の「デジタル化・AI導入補助金2026」でも同水準ですが、補助金の枠組みや締切・細目は年度ごとに変わるため、申請の際は事務局の最新の公募要領で条件を確認することが求められます。
出典・参考資料(1件)
【比較表】おすすめ受発注システムを比較
ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、主要な受発注システム24製品を4つの目的別(タイプ別)に分類してご紹介します。費用・取引先の使いやすさ・既存システムとの連携・提供形態などを横並びで確認できます。
汎用・中小企業向けのシンプル導入型の比較
低コストで手早く脱FAX・脱電話を実現したい企業向けのタイプです。
| サービス名 | CO-NECT | COREC | MOS/MOS Lite | MARUGOAT | BC受発注 | GotoB2B | らくうけーる | SpreadOffice |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 特徴・対象規模 | 卸・メーカー×飲食店・小売を1画面でつなぐ発注ポータル。中小中心 | 受注側・発注側の双方に無料プラン。東証プライム・ラクーングループ。小規模〜中小 | モバイルWeb受発注。定額SaaS「MOS Lite」+高機能「MOS」。中小〜中堅の卸・小売 | 注文〜納品〜請求を可視化。注残・分納対応。中小の商取引向け | 電話・FAX・メール受注を集約。小規模事業者向け。カシオグループ | 受発注+在庫+委託販売を1システムに集約。中小のBtoB取引。定額 | 生鮮品(仲卸)に強い受発注クラウド(EDI)。JFEグループ。得意先が多い卸ほど割安 | 見積〜受発注〜請求の帳票を案件単位で管理する帳票型。個人事業主〜中小 |
| 主な受発注機能 | 受注管理・取引先別注文ページ・締め時間/納品日設定・帳票出力 | 注文フォーム作成・受注/発注・出荷伝票/請求書発行・CSV一括発注 | 受注管理・取引先別価格(発注者単価)・在庫表示・MOS FAX・帳票出力 | 受発注管理・注残/分納・商品カタログ・リアルタイムチャット・CSV入出力 | 受注集約・取引先別表示設定・発注履歴・24時間発注 | 受注/発注管理・取引先別価格・在庫(複数倉庫/ロット/有効期限)・委託販売・売上帳票 | Web受注・生鮮/非生鮮の使い分け・FAX送信・納品書生成 | 見積/注文/納品/検収/請求の帳票作成・送付・案件別損益・多段承認 |
| 取引先の使いやすさ | 発注側は基本使用料0円/FAX受注取り込み(オプション) | 発注側にも無料・有料プラン/FAX送信対応(発注側) | スマホ/タブレット/PC対応/FAX受注取り込み(MOS FAX) | ゲストユーザー招待(取引先の登録負担なし・利用料は招待側)/無料プランあり | 得意先はスマホ/PCから24時間発注/得意先は無料 | 要問い合わせ(発注側の負担・アプリ要否は公式明示なし) | PC/タブレット/スマホ対応/Web化前の取引先へワンクリックFAX送信 | 自社が帳票を作成・送付する型(取引先の発注ポータルではない) |
| 連携 | 販売管理・会計システムと連携実績(詳細は要問い合わせ) | 要問い合わせ(取引先別価格・在庫連携は公式明示なし) | 基幹・販売管理とWebAPI・CSV連携(PCA販売管理と接続実績) | 要問い合わせ(基幹連携・EDIは公式明示なし) | 販売管理システムへ発注データ取り込み(連携先範囲は要問い合わせ) | 要問い合わせ(基幹連携・EDIは公式明示なし) | 既存システムと連携(EDI提供。詳細は要問い合わせ) | 要問い合わせ(基幹連携・EDIは公式明示なし) |
| 提供形態 | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド(EDI) | クラウド |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ | 0円 | 利用内容に応じて相談 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 月額費用 | 要問い合わせ(取引先数・受注数で変動) | 受注側2,980円〜/発注側1,480円〜(税抜・無料プランあり) | 要問い合わせ | 無料プラン0円/ビジネス5,980円〜 | 5,280円〜(受注回数に応じた従量) | 29,400円(受発注+在庫) | 基本20,000円+ID従量(担当者2,000円/ID・得意先600円/ID〜) | 990円〜(人数課金) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
業種特化型の比較
食品・外食・生鮮・卸など、業種固有の商習慣への対応を重視する企業向けのタイプです。
| サービス名 | BtoBプラットフォーム 受発注 | TANOMU | クロスオーダー | ASPIT |
|---|---|---|---|---|
| 特徴・対象規模 | 食品・外食特化。導入5万社超/外食8.3万店超。単店〜大手FC(公式記載) | 食品卸×飲食店をLINE/Web/FAXで一元管理。導入10万店舗超。インフォマート子会社 | 食品卸・青果(生鮮)起点のLINE発注。当月アクティブ11万店舗超(公式note) | 外食産業向け業務管理。発注・買掛を中核。単店〜100店規模の外食チェーンに対応 |
| 主な受発注機能 | 発注〜受領〜伝票〜支払〜請求・棚卸発注・メニュー/原価管理・本部/店舗権限 | 多チャネル受注一元管理・FAX-OCR・デジタルカタログ/LINEチラシ・マスタ管理 | LINE/Web発注・FAX-OCR(認識率98%)・受注一括管理・青果の品目別自動集計/買付支援 | 発注・買掛管理・フードコスト自動算出・適正在庫の発注量自動計算・棚卸 |
| 取引先の使いやすさ | スマホ発注/24時間受注(電話・FAX不要) | 飲食店(発注側)は完全無料/LINEで発注/FAX-OCR併用 | 飲食店はLINEで発注(アプリ導入不要)/FAX-OCR併用 | 飲食店の仕入(発注→買掛)管理が中心/必要な機能を選択導入 |
| 連携 | 受注データ出力・各種基幹システム連携 | 受注データ出力→基幹システムへインポート | 受注データCSV出力→基幹システム連携 | 複数POS・会計・給与ソフトと連携 |
| 提供形態 | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド |
| 初期費用 | 要問い合わせ(セットアップ費用あり) | 卸側あり・要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ | 卸側は受注件数で変動・要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ(規模に応じ変動) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
BtoB EC構築型の比較
取引先向けのWeb受注サイトを自社仕様で構築したい企業向けのタイプです。
| サービス名 | DX BtoB Web受発注システム | Bカート | アラジンEC | スマレジEC・B2B | ecbeing BtoB | W2 Commerce BtoB | TS-BASE受発注 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 特徴・対象規模 | Magento(Adobe Commerce)基盤の個社仕様パッケージ。越境EC/多通貨にも対応 | SaaS型BtoB EC。導入2,500社超/発注側延べ約135万社。低価格から始められる | 卸・製造・流通向けBtoB EC。18業種以上。カスタマイズ前提。中堅〜大手 | 中小向けBtoB-EC構築。旧「楽楽B2B」。スマレジグループ(実店舗×EC) | フルカスタマイズのBtoB EC構築。累計1,600サイト超。大手〜中堅。最低利用期間2年 | 1,000以上のEC標準機能を持つBtoB版。構築1,100サイト超。中〜大規模 | 受注〜仕入〜出荷を一気通貫。在庫・倉庫まで一元。製造/卸/医療/物流。中〜大規模 |
| 主な受発注機能 | 取引先別価格/見積/注文条件・クイックオーダー・CSV発注・在庫リアルタイム公開・Invoice請求書自動生成 | 取引先別価格・掛け払い(MF Kessai連携)・承認フロー・見積・在庫公開・CSV注文(プラン30〜) | 得意先別商品表示・単価・法人向け複数ID・見積・品番/JAN直接発注・掛け売り/ロット/締め(カスタマイズ) | WEB注文・AI-OCRでFAX注文書自動読取・受注ステータス管理・掛け払い(NP/MF)・顧客分析 | 受注管理・見積自動発行・大量発注・CSV一括出荷指示・取引先別価格・掛け売り・承認フロー | 見積/請求書発行・自動受発注・取引先別価格/商品・与信/掛率・掛け払い・代理注文(電話/FAX) | Web注文サイト・部署別在庫・承認フロー・複数配送先一括注文・仕入先FAX連携・倉庫管理 |
| 取引先の使いやすさ | 会員専用サイト・ログイン権限管理/自社サーバー展開で商流に合わせ構築 | ブラウザ完結のBtoB EC/無料トライアルあり | 1社で複数担当者のID管理/得意先別に商品・価格を出し分け | FAX注文をAI-OCRで取り込み/ブラウザ発注 | クローズ型/オープン型を選択/BtoBtoB・BtoBtoCの多層商流に対応 | クローズド/オープン/代理店の複数商流/BtoB・BtoCを1基盤で一元管理 | 取引先がWebで注文・在庫/出荷状況を確認 |
| 連携 | ERP・基幹・会計連携(個別対応)/標準はCSV連携 | API連携・アプリストアで販売管理/WMS/会計連携(PCA等) | 基幹「アラジンオフィス」等と連携(在庫・受注処理) | NP掛け払い・マネーフォワード掛け払い連携(基幹連携は要問い合わせ) | 基幹・外部サービス連携(ミドル/エンタープライズプラン) | 基幹システムとAPI連携 | 在庫・倉庫連携/外部連携機能(BPO物流と一体委託も可) |
| 提供形態 | パッケージ(顧客サーバー展開) | クラウド | パッケージ/クラウド | クラウド | パッケージ/クラウド(SaaS版あり) | クラウド | クラウド |
| 初期費用 | 150万円〜+年間クラウド利用料300万円(税抜、Magento Open Source版) | 80,000円 | 要問い合わせ(カスタマイズ・基幹連携で変動) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 50万〜150万円(導入ケース例) |
| 月額費用 | サーバー保守4万円〜/システム保守は標準価格の15%÷12ヶ月 | 9,800円〜79,800円(プラン制) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ(規模により変動) | 要問い合わせ | 14万〜40万円(導入ケース例) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
販売管理・業務改善統合型の比較
受発注から在庫・請求・会計までを一体で刷新したい企業向けのタイプです。
| サービス名 | 楽楽販売 | 商蔵奉行クラウド | SMILE V 販売 | freee販売 | アイカタ |
|---|---|---|---|---|---|
| 特徴・対象規模 | ノンプログラミングの販売管理クラウド。見積〜受注〜売上〜請求〜入金+購買。東証プライム・ラクス | 商奉行(販売)+蔵奉行(仕入・在庫)の基幹統合。奉行シリーズ連携。小規模〜中堅 | 中堅・中小向け統合業務パッケージSMILE Vの販売モジュール。OSK開発/大塚商会販売 | freee会計と一体の販売管理。案件単位で見積〜受発注〜請求〜入金〜原価。個人〜中小 | 受発注管理を中核とする中小向けクラウドERP。カスタマイズ前提 |
| 主な受発注機能 | 受注管理・発注管理・購買申請・仕入/支払・ワークフロー(取引先ポータルは持たない) | 見積・受発注処理・売上・請求・入金消込・発注・仕入・在庫管理 | 受注〜売上〜入金・発注〜仕入〜支払・在庫管理・150種以上の帳票 | 案件管理・見積/受注・発注/仕入・出荷・売上/請求/入金・原価(取引先ポータルは持たない) | 見積/進捗・外注/物品発注(承認付)・入庫/在庫自動更新・原価・売上/請求/入金消込/支払・帳票 |
| 取引先の使いやすさ | 取引先ログイン発注画面なし/CSV一括取込・出力/API/定型メール取込でデータ授受 | 取引先の発注ポータル/EDIは明示なし(社内の販売・仕入・在庫を統合) | 取引先のWeb発注は連携製品「MOS for SMILE」で実現/本体は社内基幹 | 取引先ログイン発注画面なし/自社内の受発注・案件管理が中心 | 取引先向けWeb受注サイトではなく社内基幹のデジタル化 |
| 連携 | CSV・API・定型メール取込/会計等と連携(在庫・EDIは明示なし) | 勘定/債権/債務奉行と連携・API/CSV連携 | SMILE V会計/freee会計/eValue/EDI(I-Linkage)/MOS等と連携 | freee会計と自動連携(仕訳自動化) | freee会計と連携(売上・支払情報) |
| 提供形態 | クラウド | クラウド | オンプレミス/クラウド(SMILE V Air) | クラウド | クラウド |
| 初期費用 | 200,000円(税抜) | 0円〜70,000円(プランにより異なる) | クラウド版158,000円〜(税別)/オンプレは要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ(個別見積) |
| 月額費用 | 70,000円〜(税抜) | 13,000円〜(商蔵セット・Eシステム、税別) | クラウド版はDB費20,620円〜+販売機能/ライセンス(税別) | スターター約5,000円〜/スタンダード約40,000円(参考価格・年払い税抜) | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記のタイプ別比較表は2026年7月時点の各社公式情報にもとづく目安です。個別のサービスにおける実際の機能搭載の有無・提供形態や、最新の料金・プラン内容は各社の公式サイト・資料でご確認ください。
おすすめの受発注システム
ここからは、タイプごとに各サービスの特徴・機能・実績を個別に紹介します。比較表とあわせて、自社に合うサービスの絞り込みにご活用ください。
汎用・中小企業向けのシンプル導入型
まずは、電話・FAX・メールの受発注を低コストで手早くWeb化したい中小企業に向くサービスを紹介します。
1. CO-NECT(コネクト)(CO-NECT株式会社)

CO-NECT株式会社が運営する、受注側(卸・メーカーなど)と発注側(飲食店・小売など)を1つの画面でつなぐクラウド受発注システムです。発注側は基本使用料0円から利用でき、取引先を巻き込みながらFAX・電話からの移行を進めやすい料金モデルを採ります。
受注側には取引先ごとの注文ページ作成、納品カレンダーや締め時間の設定、出荷伝票・納品書などの帳票出力が標準で備わります。オプションでFAX発注の取り込みにも対応し、Web化しきれない取引先の注文も同じ画面に集約できます。
受注側の基本料金は取引先数・月間受注数に応じて変動するため要お問い合わせで、契約は1年間の年間一括払いです。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、全標準機能を試せる無料トライアルが用意されています(2026年7月時点)。
2. COREC(コレック)(株式会社ラクーンコマース)

東証プライム上場のラクーンホールディングスグループ、株式会社ラクーンコマースが運営するクラウド受発注システムです。受注側・発注側の双方に無料プランがあり、初期費用は全プラン0円で始められます。
受注側は取引先向けの注文フォームを作成してWebで注文を受け、無料プランでも受注回数は無制限に使えます。発注側もFAX送信やCSV一括発注などを利用でき、小規模な取引先まで無料から巻き込みやすい設計です。
有料プランは、受注側のビジネスプランが月額2,980円(税抜)、発注側のビジネスプランが月額1,480円(税抜)で、初期費用はいずれも0円です。注文フォーム作成数や帳票発行の上限が無料プランから引き上げられます(2026年7月時点)。
3. MOS(モス)/MOS Lite(株式会社アクロスソリューションズ)

スマートフォン・タブレット・PCで使うモバイルWeb受発注システムです。株式会社アクロスソリューションズが提供し、定額SaaS版の「MOS Lite」と、オプションやカスタマイズで拡張できる高機能版の「MOS」の2系統から選べます。
取引先ごとに発注画面の商品構成や単価(発注者単価)を変えられ、卸のBtoB受発注に必要な取引先別の出し分けに標準対応します。FAX受注の取り込みや在庫数の表示に加え、基幹・販売管理システムとのWebAPI・CSV連携(本体のカスタマイズオプション)も用意されています。
MOS Lite は申し込み後すぐ使える定額制のSaaSで、30日間の無料体験が付きます。具体的な月額料金や本体の個別見積もりは要お問い合わせです(2026年7月時点)。基幹システムとの連携では、ピー・シー・エー(PCA)の販売管理製品との接続が公式に案内されています。
4. MARUGOAT(マルゴート)(株式会社リーフワークス)

株式会社リーフワークスが提供する、注文から納品・請求までの流れを可視化するクラウド受発注システムです。発注側と受注側が同じデータを見られる点を軸に、中小企業の商取引のデジタル化を支援します。
注残(バックオーダー)と分納への対応を前面に据えており、部分納品が頻発する取引の管理に向きます。取引先にアカウント登録の負担をかけず招待できるゲストユーザー機能(利用料は招待した会員側が負担)や、取引先と直接やり取りできるリアルタイムチャットも備えます。
料金は初期費用0円で、明細行が月200行までの無料プラン(0円)と、月1,000行まで扱える月額5,980円〜のビジネスプランの2段構成です。ビジネスプランはデータ保持が14ヶ月に延び、インボイス制度に対応します(2026年7月時点)。
5. BC受発注(カシオヒューマンシステムズ株式会社)

電話・FAX・メールの受注を1つのシステムに集約する、小規模事業者向けのクラウド受発注システムです。カシオグループのカシオヒューマンシステムズ株式会社が手がけ、得意先はスマートフォン・PCから24時間発注できます。
得意先ごとに表示する商品や価格を契約者側で設定でき、発注履歴の確認や販売管理システムへの発注データ取り込みにも対応します。発注する得意先は無料で利用でき、電子帳簿保存法にも対応しています。
料金は受注回数に応じた従量制で、受注0〜50回の基本料は月額5,280円(税込)、51〜200回で10,780円、201〜2,000回で21,780円と段階的に上がります。初期費用は利用内容に応じた相談制で、申込月を含む約2ヶ月間の無料期間があり、最低利用期間の定めはありません(2026年7月時点)。
6. GotoB2B(ごと株式会社)

受発注管理・在庫管理・委託販売業務を1つにまとめた、中小企業向けのクラウドシステムです。長崎県五島市のごと株式会社が提供し、受注から売上・入金、発注から支払いまでを同じ画面で追えます。
複数倉庫やロット・有効期限に対応する在庫管理に加え、一般的な受発注SaaSでは扱いにくい委託販売業務に対応する点が差別化要素です。取引先ごとの購買価格・販売価格を自動適用でき、月別の売上帳票(顧客別・品目別)の集計やインボイス制度・電子帳簿保存法への対応も備えます。
料金は初期費用0円、受発注管理と在庫管理を含めて月額29,400円の単一プランで、価格体系が明快です。3ヶ月間の無料お試しが用意されています(2026年7月時点)。
7. らくうけーる(JFEテクノス株式会社)

生鮮品(仲卸)向けの受発注に対応する受発注クラウドサービス(EDI)です。JFEグループのJFEテクノス株式会社が提供し、インターネット環境があればPC・タブレット・スマートフォンから利用できます。
生鮮品向けの機能と一般商品向けの機能を使い分けられる点が特徴で、青果・水産などの生鮮流通に向きます。Web化していない取引先へはワンクリックでFAX送信でき、移行途中の取引先も同じ仕組みに取り込めます。
料金は初期費用0円、基本月額20,000円に、担当者IDが1つあたり月額2,000円、得意先・店舗IDが月額600円(100個以上は100円)で加算されます。得意先IDは100個以上で単価が下がる従量制のため、取引先を多く抱える卸ほど割安になります(2026年7月時点)。
8. SpreadOffice(スプレッドオフィス)(株式会社スプレッドオフィス)

株式会社スプレッドオフィスが提供する、見積書・注文書・納品書・検収書・請求書などの帳票を作成・送付できるSaaS型の帳票業務管理サービスです。受注・発注・経費・請求を案件(プロジェクト)単位で紐付けられます。
案件ごとに損益を把握でき、集計や資金繰り表の作成まで一気通貫で扱えます。テンプレートからの帳票作成や担当印の自動作成、多段承認にも対応します。取引先が発注ポータルから注文する形ではなく、自社が帳票を作って送る販売管理・帳票型である点が、他のシンプル導入型と設計思想が異なります。
料金は初期費用0円で、利用人数×プラン料金の月額制です。5名以下のライトプランは月額990円、6名以上のミドルプランは1,320円、大人数・独自帳票に対応するスタンダードプランは1,980円で、クレジットカード不要で最大60日間の無料トライアルを試せます(2026年7月時点)。
業種特化型
続いて、食品・外食・生鮮・卸など、特定業種の商習慣に標準対応するサービスを紹介します。
9. BtoBプラットフォーム 受発注(株式会社インフォマート)

株式会社インフォマートが提供する、食品・外食業界を主対象としたWeb受発注サービスです。飲食店・旅館・ホテル・給食などの発注側と、食品卸・食品メーカーなどの受注側の双方を同一のプラットフォームでつなぎ、電話・FAX・メールで行っていた受発注をWeb上で完結させます。公式サイトでは、導入企業50,000社以上、外食産業83,000店舗以上と記載されています。
発注から受領・伝票・支払・請求までを一気通貫でデジタル化し、チェーン本部と各店舗で権限や画面を分けた運用やフランチャイズ管理にも対応します。仕入・原価情報を自動で取り込むメニュー管理や、棚卸データを基にした発注機能など、飲食業の原価管理・棚卸・仕入といった商習慣に踏み込んだ機能を備えます。
料金は、導入時に画面立ち上げやマスタ設定を含むセットアップ費用が発生し、月額はプランによって異なります。いずれも個別見積もりのため、詳細は要お問い合わせです。
10. TANOMU(タノム株式会社)

TANOMUは、食品卸売業者と飲食店の間の受発注をLINE・Web・FAXから一元管理するクラウドサービスです。運営はタノム株式会社(株式会社インフォマートの連結子会社)で、飲食店(発注側)はLINEまたはWebブラウザから発注でき、卸(受注側)は電話・FAX・LINEからの注文を1画面で管理できます。発注側の飲食店は完全無料で利用でき、卸が取引先にLINE発注を広めやすい料金設計です。
FAX注文を読み取ってデジタル化するFAX-OCRを備え、取引先がFAX発注を続けても卸側の受注をデジタル化できます。食肉・青果・水産・酒類・備品資材・製麺といった食品卸の業態に対応し、デジタルカタログの作成やLINEチラシ配信など、受発注に販促を組み合わせられる点も特徴です。
公式サイトでは導入実績100,000店舗超と記載されています。卸側の初期費用と月額は受注件数に応じて変動し、金額は要お問い合わせです。
11. クロスオーダー(クロスマート株式会社)

クロスマート株式会社が2019年に青果(生鮮)特化のLINE発注サービスとして立ち上げ、現在は食品卸全般へ広げた受発注プラットフォームです。飲食店(発注側)はLINEまたはWebブラウザから発注し、卸(受注側)はクラウド上で複数チャネルの注文を一括受注できます。
品目ごとに飲食店からの発注データを自動集計し、産地や数量が一定しない青果を市場で買い付ける際の基礎データにできる点が、青果起点ならではの機能です。文字認識率98%のFAX-OCRを備え、FAX発注を続ける取引先の注文も卸側でデジタル受注できます。
卸向け・飲食店向けに加え、オンライン販促や給食業態向けのプロダクトも展開しています。公式noteでは当月アクティブ利用店舗数11万店舗超(2025年3月時点)と記載されており、初期費用・月額は要お問い合わせです。
12. ASPIT(株式会社アスピット)

ASPITは、飲食店の発注・買掛管理を中核とする外食産業向けの業務管理システムです。株式会社アスピットが提供し、売上・在庫/棚卸・勤怠・シフト・損益・フランチャイズ管理までを備え、必要な機能だけを選んで導入できます。受発注は「仕入れ(発注から買掛)」の側面から扱う位置づけです。
納品伝票を電子化してフードコストを自動算出し、発注管理と在庫管理を組み合わせて適正在庫を考慮した発注量を自動計算します。POSシステムと連携するとメニュー別の販売データが反映され、レシピ(原価表)と紐づけて理論在庫を算出し、ロスを可視化できます。
複数のPOSメーカーや会計・給与ソフトと連携し、販売データを在庫・発注・損益へ横断して反映します。料金は利用するサービスや規模に応じて変動するため、要お問い合わせです。
BtoB EC構築型
次に、取引先向けの本格的なWeb受注サイトを構築したい企業に向くサービスを紹介します。
13. DX BtoB Web受発注システム(株式会社マルウェブ)

EC構築プラットフォームのMagento(Adobe Commerce)を基盤に、BtoB受発注サイトを個社仕様で構築するパッケージ型システムです。株式会社マルウェブがインテグレーターとして、FAX・電話・メールに分散した受発注業務をWeb上へ一元化します。
取引先別の価格・見積・注文条件の設定やクイックオーダー、CSV発注、在庫のリアルタイム公開、Invoice形式の請求書自動生成を標準で備えます。Magentoの多言語・多通貨機能を生かし、越境ECや海外取引先とのBtoB受発注へも広げられます。
SaaSではなく顧客自身のサーバーへ展開するパッケージ型で、既存の商流や基幹システムに合わせた作り込みがしやすい点が特徴です。料金はMagento Open Source版で初期費用150万円〜、年間クラウド利用料300万円(いずれも税抜)、サーバー保守が月額4万円〜で、Adobe Commerce版のライセンスや個別カスタマイズは別途見積もりです(2026年7月時点)。
14. Bカート(株式会社Dai)

株式会社Daiが提供する、SaaS型のBtoB EC・Web受発注システムです。取引先別価格・掛け払い・見積といった企業間取引特有の商習慣に標準対応し、スクラッチ開発より短期間・低コストでBtoB受発注のEC化を始められます。
導入企業は2,500社以上、発注側は延べ約135万社が利用しています(公式サイト記載)。掛け払いはMoney Forward Kessai連携の請求代行に対応し、承認フローやCSV注文、リアルタイムの在庫公開なども備えます。
料金は初期費用80,000円に、月額はライトプラン9,800円からプラン300の79,800円までの段階制で、商品数と会員数に応じて決まります。どのプランでもSKU(商品の最小管理単位)数は無制限で、無料トライアルも用意されています(2026年7月時点)。
15. アラジンEC(株式会社アイル)

卸・製造・流通のBtoB取引に向けた、企業間取引専用のEC/Web受発注システムです。株式会社アイルが提供し、必要な機能をパッケージ化しつつ、個社の取引形態に合わせたカスタマイズを前提とします。
得意先別の商品表示・単価、1社で複数担当者が使う法人向けID、品番・JANコードでの直接発注などに標準対応します。アパレルから食品、製造・流通まで18業種以上での利用を想定し、基幹・販売管理システム「アラジンオフィス」と連携すれば在庫・受注処理までつなげられます。
アイルは基幹システムの開発・サポートで30年・5,000社以上の実績を持ち、そのBtoBノウハウを反映しています。料金はカスタマイズや基幹連携の内容によって変わるため、個別見積もり・要お問い合わせです(2026年7月時点)。
16. スマレジEC・B2B(株式会社スマレジ)

もとは「楽楽B2B」の名称で提供され、2025年11月に株式会社スマレジのブランドへ刷新されたWeb受発注システムです。中小企業向けにBtoB-ECサイトを構築でき、旧提供元の株式会社ネットショップ支援室は現在スマレジの完全子会社です。
FAX・電話・メールで受けていた注文をデジタル化し、受注業務を自動化して入力ミスを減らします。FAX注文書をAI-OCRで自動読み取りできるほか、受注ステータス管理、NP掛け払い・マネーフォワード掛け払いとの連携、顧客データ分析などを備えます。
料金は初期費用・月額とも公式サイトに具体額の記載がなく、プラン構成を含めて要お問い合わせです。POS・店舗系のスマレジグループに加わったことで、実店舗とECを組み合わせた展開も掲げています(2026年7月時点)。
17. ecbeing BtoB(株式会社ecbeing)

BtoC・BtoB合わせて累計1,600サイト以上の構築実績を持つ、株式会社ecbeingのBtoB向けEC/受発注構築プラットフォームです。フルカスタマイズを掲げ、大手〜中堅企業の法人間取引のデジタル化に対応します。
ノンカスタマイズのSaaS版から、基幹連携に対応するミドルプラン、大規模向けのエンタープライズプランまで、規模に応じて選べます。取引先別価格設定、掛け売り、承認フロー、BtoBtoB/BtoBtoCの多層商流に対応し、24時間365日の監視付き運用が付きます。
初期費用・月額は公式サイトでは非公開で、規模により変動するため要お問い合わせです。最低利用期間は2年と定められており、検討時は費用と契約期間をあわせて確認しておくと安心です(2026年7月時点)。
18. W2 Commerce BtoB(W2株式会社)

1,000以上のEC標準機能を備えるプラットフォーム「W2 Commerce」のBtoB版で、W2株式会社が自社開発・提供します。見積書・請求書の発行や自動受発注、取引先別の価格管理といったBtoB向け機能を加え、電話・FAX受発注のオンライン化に対応します。
取引先別の価格・商品の出し分け、与信管理・掛率設定、掛け払い、電話・FAXで受けた注文の代理入力、基幹システムとのAPI連携などを用意します。BtoBとBtoCの受注・在庫・商品情報を1つの基盤でリアルタイムに一元管理でき、クローズド型・オープン型・代理店型の複数商流に対応します。
ECサイト構築実績は1,100サイトを超えます(2026年3月時点、公式)。初期費用・月額は公式サイトでは非公開のため、規模や要件に応じた個別見積もり・要お問い合わせです(2026年7月時点)。
19. TS-BASE受発注(竹田印刷株式会社)

受注から仕入・出荷までを一つの仕組みで管理する、竹田印刷株式会社のBtoB専用クラウドサービスです。注文サイト・在庫管理・倉庫管理・発注業務を一気通貫でつなぎ、受発注のWeb化にとどまらず在庫・出荷(フルフィルメント)まで一元管理します。
竹田印刷が自社倉庫でのロジスティクス代行(BPO)を標準化するために開発したシステムが基盤で、システムと物流運用をあわせて委託することもできます。Web注文サイトに加え、部署別在庫管理、承認フロー、複数配送先への一括注文、仕入先へのFAX連携などを備え、製造業・卸売業・医療・物流などでの利用を想定します。
料金は必要な機能を組み合わせる個別見積もりで、公式には初期費用50万〜150万円・月額14万〜40万円の導入ケースが示されています。定額ではなく要件により変動するため、詳細は要お問い合わせです(2026年7月時点)。
販売管理・業務改善統合型
最後に、受発注を起点に在庫・請求・販売管理・会計まで一元化したい企業に向くサービスを紹介します。
20. 楽楽販売(株式会社ラクス)

見積から受注・売上・請求・入金までを一元管理するクラウド型の販売管理システムです。東証プライム市場に上場する株式会社ラクスが提供し、ノンプログラミングで管理画面や入力フォーム、ワークフローを自社の業務に合わせて構築できます。
受注管理・発注管理に加え、購買申請から仕入・支払までを標準機能として備え、販売側と購買側を同じシステムで扱えます。ただし取引先がログインして発注するWeb受発注ポータルは持たず、取引先とのデータのやり取りはCSVの一括取込・出力やAPI連携、定型メールの取込で行う設計です。
料金は初期費用200,000円(税抜)、月額70,000円〜(税抜)で、専任担当による3か月間の導入支援が初期費用に含まれます。無料トライアルが用意されています(2026年7月時点)。
21. 商蔵奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

販売管理の「商奉行iクラウド」と、仕入・在庫管理の「蔵奉行iクラウド」を組み合わせて使うクラウド型の基幹システムです。株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供し、両製品をセット契約すると商品マスタの共用と在庫連動ができます。
見積・受発注処理・売上・請求から、発注・仕入・在庫までを一連の基幹業務として扱い、勘定奉行や債権奉行・債務奉行と連携して会計まで一気通貫でデータを引き継げます。取引先が発注入力するWeb受発注ポータルやEDIは備えず、社内の販売・仕入・在庫を統合管理するタイプです。
料金は対象規模とプランに応じて刻まれ、商蔵奉行iクラウドのセット契約は初期費用0円〜、月額13,000円〜(いずれも税別、小規模向けEシステム)から利用できます。30日間の無料体験が付きます(2026年7月時点)。
22. SMILE V 販売(株式会社OSK)

中堅・中小企業向けの統合業務パッケージ「SMILE V」シリーズの販売管理モジュールです。株式会社OSKが開発し、株式会社大塚商会が販売とサポートを担います。受注〜売上〜入金、発注〜仕入〜支払、在庫管理までを一体で管理します。
取引先がブラウザやスマートフォンから発注入力するWeb受発注は本体の標準機能ではなく、連携製品「MOS for SMILE」と組み合わせて実現します。この連携により、受注側はFAXや電話の手入力を介さずに発注データをSMILE V 販売へ取り込めます。
提供形態はオンプレミス版とクラウド版(SMILE V Air)の2種類です。クラウド版は初期費用158,000円〜(税別)、月額はデータベース費20,620円〜に販売機能やユーザーライセンスが加わります。オンプレミス版の価格は要お問い合わせで、クラウド版には30日間の無料お試しがあります(2026年7月時点)。
23. freee販売(freee株式会社)

freee株式会社が提供する、クラウド会計「freee会計」と一体で使える販売管理システムです。見積・受注・売上・請求・入金・原価を案件(プロジェクト)単位で管理し、登録した取引をfreee会計へ自動連携して仕訳の転記を省けます。
受注管理・発注管理・仕入管理・出荷管理を備え、案件ごとの受発注の進捗を確認できます。一方、取引先がログインして発注するWeb受発注ポータルやEDIは備えておらず、自社内の受発注と案件管理を効率化するフロントオフィス寄りの構成です。対象は個人事業主・小規模法人から案件型の中小企業までです。
初期費用は0円です。料金はスタータープランが3名利用で月額約5,000円、スタンダードプランが10名利用で月額約40,000円が参考価格として示されています(いずれも年払い・税抜)。基本料金や追加ID単価は個別見積もりで、無料トライアルが用意されています(2026年7月時点)。
24. アイカタ(株式会社ブリスウェル)

受発注管理を中核に据えた、中小企業向けのクラウドERPです。株式会社ブリスウェルが提供し、見積・進捗・発注・在庫・原価・売上・請求・入金消込・支払管理までのコア業務を1つのパッケージで一元管理できます。
取引先向けのWeb受注サイトを構築するEC型ではなく、社内の基幹業務をデジタル化する構成で、承認付きの外注・物品発注や在庫の自動更新に対応します。freee会計と連携し、売上・支払情報を会計業務まで引き継げます。
料金は要件をヒアリングしたうえでの個別見積もり方式で、公式サイトでは定価を非掲載としているため要お問い合わせです。カスタマイズを前提とした導入により、必要な機能を絞って基幹業務を揃えられます(2026年7月時点)。
受発注システム導入の進め方と取引先の巻き込み方
ここからは、受発注システムを導入する際の進め方と、取引先に使ってもらうための工夫を解説します。取引先が使い続けてくれるかどうかが、Web化の成否を分けます。
導入はまず、現状の受発注業務の棚卸しから始めます。どの取引先と・どの経路(FAX・電話・メール)で・どのくらいの件数をやり取りしているかを整理し、転記ミスや確認の手間が生じている箇所を洗い出します。ここで、返品・値引き・分納・締め請求といった例外処理も含めて把握しておくことが、後の要件定義で漏れを防ぐ鍵となります。
次に、洗い出した業務をもとに必要な機能を要件として整理し、候補となるシステムを絞り込みます。あわせて、取引先マスタや商品マスタの整備を進めます。マスタの価格や品番に誤りが残ると、稼働後に受注ミスへつながるため、この段階での精度が運用の安定を左右する重要な工程です。
システムが決まったら、取引先への案内に移ります。取引先にとっての利点(発注が簡単になる・履歴が残る・電話やFAXの手間が減る)を具体的に伝えることで、移行への協力を得やすくなります。操作説明の資料を用意し、当面はFAXとの併用を認めるなど、取引先の負担に配慮した移行計画を立てると定着が進みます。
稼働後は、利用状況を見ながらFAXや電話に戻っている取引先へ個別にフォローし、つまずきを解消していきます。段階的にWeb発注の比率を高めることで、事務負担の削減効果を着実に得られます。
まとめ
本記事では、受発注システムの主な機能・費用相場・選び方・制度対応を整理し、4タイプ別に24サービスを紹介しました。
システム選定でまず重要なのは、受発注のどこを解決したいか、受注側か発注側か、連携したい既存システムは何かを整理し、適したタイプを最初に見極めることです。低コストで手早くWeb化したいなら汎用・シンプル導入型、商習慣への対応が要件なら業種特化型、Web受注サイトを構築したいならBtoB EC構築型、在庫や会計まで一体で刷新したいなら販売管理・業務改善統合型が有力な選択肢となります。
そのうえで、取引先の使いやすさ・既存システムとの連携・費用対効果・制度対応を比較し、自社の実務に合うサービスに絞り込むことが導入成功への近道です。MCB FinTechカタログでは、掲載中の受発注システムの資料を無料で請求できます。気になるサービスの資料を取り寄せ、自社に最適なシステムの比較検討を進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 受発注システムとは何ですか?
A. 受発注システムとは、企業間(BtoB)の受注・発注業務をWeb上で一元化し、電話・FAX・メール・Excelでのやり取りを置き換えるシステムです。受注側は取引先からの注文をWebで受け取り、発注側はWebから発注します。取引先ごとの価格や掛け売り、在庫連携、基幹システムとの連携に対応し、注文書からの転記ミスや事務負担を減らす役割を持ちます。
Q. 無料で使える受発注システムはありますか?
A. 受発注システムの「無料」には、機能を限定した無料プランと、期間限定で全機能を試せる無料トライアルの2通りがあります。無料プランは注文フォーム数や帳票発行、データ保持期間などに上限があることが多く、まず操作性や実際の受発注の流れを確かめたい段階では無料トライアルが向きます。また、受注側が費用を負担し、発注する取引先は無料で使える料金体系も多く見られます。
Q. 受発注システムの費用相場はどのくらいですか?
A. 費用相場はタイプによって幅があり、汎用・シンプル導入型のクラウド型なら初期費用0円・月額数千円〜1万円台から始められます。業種特化型やBtoB EC構築型は月額数万円以上、販売管理・業務改善統合型は初期費用が数十万円以上で個別見積もりが多くなります。取引先数や注文件数に応じた従量課金を採る製品もあるため、初期費用・月額・従量を合わせた総額で見積もりましょう。
Q. EDIと受発注システムの違いは何ですか?
A. EDI(電子データ交換)は取引データを定めた形式で企業のシステム間で直接やり取りする仕組みで、受発注システムは注文業務に特化した画面や業務フローを提供する点が違いです。EDIは大量・定型取引の自動処理に向く一方、取引先双方のシステム対応が前提です。受発注システムには取引先がブラウザから入力する画面型があり、相手側のシステム対応が不要なため、Web化していない取引先も巻き込みやすくなります。
Q. 受発注システムは既存の販売管理・在庫・会計システムと連携できますか?
A. 多くの製品は販売管理・在庫・会計システムと連携できますが、連携方式(CSV・API・EDI)と対応範囲は製品によって異なります。受注データを販売管理や会計へ自動連携できれば二重入力がなくなり、在庫連携で引当可能数を注文時に確認できます。自社の基幹システムとの連携実績や対応APIを事前に確認しましょう。
Q. 受発注システムを導入するとき、取引先に使ってもらうにはどうすればよいですか?
A. 取引先の定着には、アプリ不要でブラウザだけで発注が完結すること、当面は従来のFAX注文も取り込んで併用できることが鍵になります。取引先が入力を敬遠するとFAXや電話が残り効果が半減します。発注が簡単・履歴が残る・電話やFAXが減るといった取引先側の利点を伝え、操作説明資料を用意すると協力を得やすくなります。発注側に費用負担が生じないかも合意のしやすさに直結します。
Q. Excelでの受発注管理から移行するとき、最初にすべきことは何ですか?
A. Excel管理からの移行では、取引先・商品・単価・納期などのマスタの棚卸しを最初に行うことが最優先です。マスタが古いまま移行すると価格違いや品番重複が生じ、誤出荷・誤請求につながります。値引き・分納・締め日のルールが部門ごとに異なる場合は、反映前に統一が必要です。既存のExcelデータは多くの製品でCSVインポートにより取り込めます。
Q. 受発注システムは返品・値引き・分納などの例外処理にも対応できますか?
A. 例外処理の対応は製品差が大きく、返品・値引き・分納・締め請求といった自社の日常的な例外が標準機能で回るかを導入前に確認することが選定の要です。標準で扱えない処理が多いとシステム外の運用が残り手間が増えます。例外が多い業態ほど、業種固有の商習慣に標準対応する業種特化型が向きます。自社の取引パターンを洗い出し、標準機能でどこまでカバーできるか見極めましょう。
Q. 受発注システムはインボイス制度・電子帳簿保存法に対応していますか?
A. 請求書や納品書を発行・保存する場合、登録番号・適用税率・税率ごとの消費税額といったインボイスの記載要件と、電子帳簿保存法が求める保存・検索・訂正削除防止の要件への対応を確認する必要があります。電子データでやり取りする受発注は電子帳簿保存法上の「電子取引」に該当し、データのまま保存する義務が生じます。対応状況は製品ごとに異なるため、比較の際に確認しましょう。
出典・参考資料(2件)
Q. 受発注システムの導入にIT導入補助金は使えますか?
A. 受発注ソフトはIT導入補助金の補助対象として明示されており、「会計」「受発注」「決済」の機能を持つソフトが対象です。2026年7月時点の現行制度は「IT導入補助金2025」を継ぐ「デジタル化・AI導入補助金2026」で、そのインボイス枠では、これらを2つ以上満たすと補助額350万円以下の申請が可能です。補助率・上限・締切は年度ごとに変わるため、申請時は最新の公募要領で確認してください。
出典・参考資料(1件)
Q. 受発注システム導入の稟議を通すにはどうすればよいですか?
A. 稟議を通す鍵は、現状の課題と削減できる事務時間・ミスを数値化し、費用と照らした投資回収(ROI)の見通しを経営層に示すことです。転記作業にかかる工数や残業時間、確認の電話・メールの件数などを可視化すると、導入効果を具体的に伝えられます。受発注ソフトはIT導入補助金の対象になり得るため、補助金の活用による導入費用の負担軽減も、投資判断を後押しする根拠として示せます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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