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サーバーへの不正侵入を防ぐ技術一覧|FW・IDS/IPS・WAFの守備範囲と選び方

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不正検知ソリューション比較表(2026年版)

自社のWebサーバーやシステムをねらったサイバー攻撃の報道を目にするたびに、「うちのサーバーは大丈夫か」と気になる担当者は少なくありません。警察庁の統計では、令和6年(2024年)の不正アクセス行為の認知件数は5,358件にのぼります。検挙された事件の手口別では、IDやパスワードの窃用(なりすまし)が9割以上を占め、サーバーやVPN機器の脆弱性を突いた侵入も確認されています。

出典・参考資料(1件)

サーバーへの不正侵入を防ぐには、ファイアウォールやIDS/IPS、WAF、EDR、多要素認証など数多くの技術があります。しかし、それぞれが何を防ぐ技術なのか、どの層を守るのかは混同されやすく、自社にどれが足りていないのかを判断するのは簡単ではありません。

本記事では、サーバーへの不正侵入を防ぐ主な技術を「その技術が何を防ぐか」「どのレイヤーを守るか」とセットで一覧にし、混同されやすいファイアウォール・IDS/IPS・WAFの守備範囲を対比します。

そのうえで、どこから手をつけるべきかの優先順位と、自社に足りない技術を提供する製品・サービスの選び方までを整理しました。自社の防御を点検する材料としてご活用ください。

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【一覧】サーバーへの不正侵入を防ぐ技術と、防ぐ攻撃・守るレイヤー

はじめに、サーバーへの不正侵入を防ぐ主な技術を一覧で示します。侵入はネットワークの入口、Webアプリケーション、サーバー端末(エンドポイント)、認証、日々の運用といった複数の層から起こるため、防御技術もそれぞれ守る層が異なります。まずは各技術が何を防ぎ、どの層を守るのかをつかんでください。

技術主に防ぐ攻撃・不正守るレイヤー
ファイアウォール(FW)許可していないIPアドレス・ポートからの通信ネットワーク(通信の入口)
IDS/IPS(不正侵入検知・防御)OS・ミドルウェアの脆弱性をねらう攻撃や不審な通信の検知(IDS)・遮断(IPS)ネットワーク・サーバー
WAF(Web Application Firewall)SQLインジェクション・クロスサイトスクリプティングなどWebアプリの脆弱性を突く攻撃アプリケーション(Webアプリの通信内容)
EDR/NGAV端末で実行されるマルウェア・ランサムウェア、侵入後の不審な挙動エンドポイント(サーバー・PC)
多要素認証(MFA)ID・パスワードの窃用によるなりすまし(不正ログイン)認証
アクセス制御・権限の最小化侵入後の横展開や、過剰な権限の悪用認証・運用
脆弱性診断・パッチ管理既知の脆弱性を放置したまま突かれる攻撃(予防)運用(サーバー・アプリ全般)
ログ管理・監視侵入後の異常や痕跡の見逃し(事後の検知)運用・監視
不要なサービス・アカウントの停止攻撃の入口(攻撃対象領域)の広がり運用

ここで押さえたいのは、1つの技術ですべての侵入経路を守れるわけではないという点です。ネットワークの入口を固めても、Webアプリの脆弱性や盗まれたパスワードからは侵入されます。次章から、まず混同されやすいファイアウォール・IDS/IPS・WAFの守備範囲を対比し、続いてエンドポイントや認証など残りの技術を見ていきます。

混同しやすいファイアウォール・IDS/IPS・WAFの守備範囲

ここからは、名前が似ていて役割を取り違えやすいファイアウォール・IDS/IPS・WAFの3つを取り上げ、それぞれがどの層でどんな攻撃を止めるのかを整理します。

ファイアウォール・IDS/IPS・WAFの役割と守る層の違い

ファイアウォール(FW)は、通信の送信元・送信先の情報(IPアドレスやポート番号)をもとにアクセスを制限する仕組みです。IPAの資料でも、その役割と限界が次のように説明されています。

FW は、通信における送信元情報と送信先情報(IP アドレスやポート番号等)を基にアクセスを制限するソフトウェア、またはハードウェアを指します。(中略)このため、FW でウェブアプリケーションの脆弱性を悪用する攻撃を防ぐことはできません

出典:Web Application Firewall 読本(改訂第2版)|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

このようにファイアウォールは入口で通信を通すか通さないかを制御しますが、公開しているWebサーバーへの正規の通信に紛れ込んだ攻撃までは見分けられません。そこを補うのがIDS/IPSとWAFです。

IDS(不正侵入検知システム)は、ネットワークやシステムのイベントを監視して不正なアクセスの兆候を検知し、警告するセキュリティサービスです。米国立標準技術研究所(NIST)の用語集でも、IDSはシステム資源へ不正にアクセスしようとする試みを見つけ、リアルタイムに近い形で警告するものと定義されています。

一方IPS(不正侵入防御システム)は、検知にとどまらず、不正な活動を検知して標的に到達する前に停止まで試みる仕組みで、遮断まで担う点がIDSと異なります。

IPSが防御できる攻撃について、IPAの資料は次のように説明しています。

一般的に IPS は、様々な種類の攻撃(オペレーティングシステムの脆弱性を悪用する攻撃、ファイル共有サービスへの攻撃等)を防御できます(中略)IPS が様々な種類の攻撃を防御できることに対して、WAF はウェブアプリケーションへの攻撃を防御できます。特に、WAF では保護する対象がウェブアプリケーションに特化しており

出典:Web Application Firewall 読本(改訂第2版)|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

整理すると、ファイアウォールは通信の入口を、IDS/IPSはOSやミドルウェアなど幅広い層への攻撃を、WAFはWebアプリケーションの通信内容を守ります。役割が重なる部分もありますが、守る層が異なるため、いずれか1つで他を代替することはできません

出典・参考資料(3件)

IDS/IPSで防げる攻撃と、防げない攻撃

IDS/IPSとWAFの使い分けは、「どの層への攻撃か」で考えると整理しやすくなります。IDS/IPSが得意とするのは、OSやミドルウェア、ネットワークサービスの脆弱性を突く攻撃の検知・遮断です。例えば、サービスを停止させるDoS攻撃や、プログラムの許容量を超えるデータを送り込むバッファオーバーフロー攻撃などがこれにあたります。

一方で、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)のように、Webアプリケーションの入力欄などを悪用する攻撃は、通信内容としては正規のリクエストに見えるため、IDS/IPSでは防ぎきれません。この領域を守るのがWAFです。IPAの資料でも、WAFは「外部からデータベースを不正に操作するSQLインジェクション攻撃の特徴的なパターン」を含む通信を遮断できると説明されています。

したがって、ネットワーク・OS層はIDS/IPSで、Webアプリ層はWAFで守るという役割分担になります。自社が公開しているWebアプリケーションの有無や重要度によって、どちらをより優先すべきかが変わります。

出典・参考資料(1件)

エンドポイント・認証・監視まで——侵入経路を塞ぐその他の技術

ファイアウォール・IDS/IPS・WAFだけでは、盗まれたパスワードによる不正ログインや、端末に入り込んだマルウェアには対応しきれません。ここからは、侵入経路を塞ぐために欠かせない残りの技術を、それぞれ何を防ぐのかとあわせて見ていきます。

EDR/NGAV:端末のマルウェアと侵入後の挙動を捉える

EDR(Endpoint Detection and Response)は、サーバーやPCといった端末(エンドポイント)の動きを継続的に監視し、マルウェアの実行や侵入後の不審な挙動を検知して対応する技術です。実行前の防御に重点を置くNGAV(次世代アンチウイルス)は、機械学習や振る舞い分析でパターンに一致しない未知のマルウェアも検知しようとします。

ファイアウォールやWAFをすり抜けて端末に到達した脅威を捉える、最後の砦にあたる層です。

多要素認証:盗まれたパスワードによるなりすましを防ぐ

不正アクセスで最も多い手口は、IDとパスワードを盗んで正規利用者になりすます「識別符号窃用型」です。パスワードだけの認証では、盗まれた時点で侵入を許してしまいます。

多要素認証(MFA)は、パスワードに加えてワンタイムパスワードや生体認証など別の要素を組み合わせることで、パスワードが漏れても侵入されにくくします。警察庁も、二要素認証や次世代認証技術(パスキー)の導入による認証強化を対策として挙げています。

アクセス制御・権限の最小化:侵入後の被害を広げない

万が一侵入されても、被害を最小限に抑えるのがアクセス制御と権限の最小化です。利用者やシステムに与える権限を業務上必要な範囲にとどめておけば、1つのアカウントが乗っ取られても、攻撃者がサーバー全体へ横展開したり、重要なデータへ到達したりするのを防ぎやすくなります。

脆弱性診断・パッチ管理:狙われる穴を事前に塞ぐ

サーバーへの侵入経路として多いのが、既知の脆弱性を放置したまま突かれるケースです。警察庁も、セキュリティ・ホール攻撃への対策として「定期的にサーバやアプリケーションのプログラムを点検し、セキュリティパッチの適用やソフトウェアのバージョンアップを行う」ことを求めています。脆弱性診断で自社の弱点を洗い出し、パッチ管理で速やかに塞ぐことは、攻撃を受ける前に取り組める予防策です。

ログ管理・監視:侵入の兆候と痕跡を見逃さない

侵入をゼロにするのは難しいため、異常をいち早く見つける仕組みも欠かせません。サーバーやアプリケーションのアクセスログを取得・保管し、不審な動きを監視することで、侵入の兆候を早期に検知でき、万一被害に遭った際の原因調査(フォレンジック)にも役立ちます。

不要なサービス・アカウントの停止:攻撃される入口を減らす

使っていないサービスやアカウントは、攻撃者にとって侵入の入口になります。警察庁の被害防止対策でも「ウェブサーバ上の不要なサービスやアカウントを削除又は停止する」ことが挙げられています。稼働しているサービスやアカウントを棚卸しし、不要なものを止めておくだけでも、狙われる入口(攻撃対象領域)を小さくできます。

出典・参考資料(2件)

そもそも不正侵入はどこから入るのか——主な侵入経路と攻撃手口

ここまで見てきた技術が「どの侵入経路を塞ぐのか」を対応づけるために、攻撃者が実際にどこから侵入するのかを整理します。侵入経路を把握しておくと、自社の防御に抜けがないかを点検しやすくなります。

警察庁の統計によると、令和6年に検挙された不正アクセス行為のうち、手口別では「識別符号窃用型」が9割以上を占めています。これはIDやパスワードを盗んで正規利用者になりすます手口で、その内訳を見ると、パスワードの設定・管理の甘さにつけ込むものが最も多くなっています。

識別符号窃用型の不正アクセス行為(511件)について、その手口別に内訳を見ると「パスワードの設定・管理の甘さにつけ込んで入手」が最も多く(174件)、次いで「識別符号を知り得る立場にあった元従業員や知人等による犯行」(107件)の順

出典:不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況(令和7年3月)|国家公安委員会・総務大臣・経済産業大臣

もう1つの大きな経路が、脆弱性を悪用する「セキュリティ・ホール攻撃型」です。警察庁は、WebシステムやVPN機器の脆弱性への攻撃を具体的に挙げており、Webアプリケーションやコンテンツ管理システム(CMS)の脆弱性を悪用してネットワークに侵入された事例も多数確認されているとしています。

IPAが公表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも、組織向けの脅威として「システムの脆弱性を悪用した攻撃」が上位に入っています。

これらを技術と対応づけると、なりすまし(識別符号窃用型)には多要素認証とアクセス制御が、脆弱性の悪用には脆弱性診断・パッチ管理とIDS/IPS・WAFが、端末に入り込むマルウェアにはEDR/NGAVが効きます。自社の防御が特定の経路に偏っていないか、この対応関係を手がかりに確認してみてください。

これらの侵入経路が実際にどのような被害につながったのかは、公表された事件を見ると具体的につかめます。次の記事では、実名で公表された不正アクセス事件の手口・原因・被害規模を新しいものから整理しており、自社の弱点を点検する手がかりになります。

出典・参考資料(3件)

どこから手をつけるべきか——多層防御の考え方と優先順位

紹介した技術をすべて一度に導入するのは、予算や人員の面から現実的ではありません。ここでは、多層防御の考え方に沿って「まず取り組むべき基本」から着手する進め方を整理します。

多層防御とは、入口・アプリ・端末・認証・運用といった複数の層に防御を重ね、1つの層を突破されても次の層で食い止める考え方です。どの層から固めるかに迷ったときは、公的機関が示す基本対策が出発点になります。IPAは、企業規模を問わず必ず実行すべき対策を「情報セキュリティ6か条」として次のように挙げています。

No1. OS やソフトウェアは常に最新の状態にしよう!/No2. ウイルス対策ソフトを導入しよう!/No3. パスワードを強化しよう!/No4. 共有設定を見直そう!/No5. バックアップを取ろう!/No6. 脅威や攻撃の手口を知ろう!

出典:中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

これらは、脆弱性を放置しない(パッチ管理)・マルウェアに備える(EDR/NGAV)・なりすましを防ぐ(強固なパスワードと多要素認証)・過剰な共有をやめる(アクセス制御)という、本記事で解説した技術の土台にあたります。

多くの侵入経路をカバーできる基本対策から着手し、公開Webアプリの有無やクラウド利用の状況など自社の事情に応じて、WAFやネットワーク全体の通信を監視するNDR(Network Detection and Response)などを重ねていくのが現実的な優先順位です。

経営層や監査に説明する際は、経済産業省とIPAの「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」が、経営レベルで取り組むべき対策の枠組みとして参考になります。

出典・参考資料(2件)

自社に足りない技術のセルフチェック

自社の防御に抜けがないかを、守るレイヤーごとに点検してみましょう。以下のうち「対応できていない」項目が、優先的に検討すべき技術の候補です。

  • ネットワークの入口:ファイアウォールで不要な通信を制限し、不審な通信を検知・遮断(IDS/IPS・NDR)できているか
  • Webアプリケーション:公開しているWebサイト・システムをWAFで保護し、脆弱性診断を定期的に実施しているか
  • エンドポイント(サーバー・PC):EDR/NGAVでマルウェアや侵入後の不審な挙動を検知できているか
  • 認証:重要なシステムに多要素認証を導入し、権限を必要最小限に絞っているか
  • 運用:パッチ適用・ログ監視・不要なサービスやアカウントの停止を継続できているか

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足りない技術をどう導入するか——製品・サービスの選び方と内製 vs マネージド

自社に足りない技術が見えてきたら、それを提供する製品・サービスを比較検討します。本記事で取り上げるのは、サーバーへの侵入検知・防御に直結する検知製品です。

具体的には、IDS/IPSをネットワーク全体の振る舞い分析へ発展させたネットワーク型のNDR(Network Detection and Response)、EDRを複数レイヤーに広げたエンドポイント型のEDR/XDR(拡張検知・対応)、社内ネットワークの不正接続検知の3系統を紹介します。

一方、WAF・多要素認証・脆弱性診断など他の層を埋める製品は、それぞれの専門カテゴリで選ぶことになります。

個別の製品を見る前に、不正アクセスを検知するシステム全体を4つのタイプに分けて選び方から比較したい場合は、次の記事が出発点になります。ここで紹介するサービスの位置づけも、全体像の中でつかみやすくなります。

内製で運用するか、マネージド(MDR)に任せるか

検知製品は導入して終わりではなく、アラートの確認や調査・対応を継続する運用体制が必要です。専任のセキュリティ担当やSOC(監視チーム)を自社で持てる場合は内製運用が選択肢になりますが、人員を確保しにくい場合は、監視・対応を専門事業者に委託するMDR(Managed Detection and Response)が現実的です。

製品を選ぶ際は、機能だけでなく、自社の運用体制に合った提供形態(自社運用かマネージドか)と、導入・運用時のサポートまで含めて比較することが大切です。

次に紹介するのはエンタープライズ向けの機能を備えた製品ですが、いずれもMDRを利用すれば専任担当を置きにくい企業でも運用できます。そのうえで、予算や運用工数に見合うクラウド型のサービスを中小企業向けに絞って比較した次の記事も、あわせて選定の参考になります。

次の比較表で、各サービスの検知レイヤーや特徴を確認し、自社に足りない層を補えるものを選んでください。

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比較項目Network BlackboxDarktraceVectra AIL2BlockerCrowdStrike FalconSentinelOneTrend Vision One
検知レイヤーネットワーク型(NDR/フルパケットキャプチャ)ネットワーク型(NDR)中心+エンドポイントネットワーク型(NDR)ネットワーク型(不正接続検知・遮断)エンドポイント型(EDR/XDR)エンドポイント型(EDR/XDR)エンドポイント型(EDR/XDR)+ネットワーク型
検知方式シグネチャ+振る舞い異常検知(全パケット保存)自己学習型AIによる異常検知(シグネチャ非依存)AI行動分析(150以上のAIモデルで相関)ARPパケット監視でホワイトリスト外の機器を検知機械学習+振る舞い検知(IOA、実行前後を多層で判定)エージェント側AIによる自律検知・隔離・停止複数レイヤーのデータを相関分析(XDR)
守る対象ネットワーク全般(IT/OT、内部〜外部の通信)ネットワーク/メール/クラウド/OT/ID/エンドポイントオンプレ/マルチクラウド/ID/M365/IoT・OT社内LANに接続する機器(PC・IoT・モバイル・IP電話等)エンドポイント(サーバー・PC)/アイデンティティ/クラウドエンドポイント/クラウド/アイデンティティ/ネットワークエンドポイント/サーバー/クラウド/メール/ネットワーク
提供形態アプライアンス(ミラーリング導入)アプライアンス/ハイブリッド(オンプレ・クラウド)ハイブリッド(オンプレ・クラウド横断)アプライアンス(クラウド版/オンプレ版)・エージェントレスSaaS(クラウド、単一の軽量エージェント)SaaS(単一の軽量エージェント+クラウド管理コンソール)SaaS(統合プラットフォーム)
運用形態(自社運用/マネージド)自社運用(国内代理店によるSOC運用代行あり)自社運用(検知〜自律対処を自動化、24時間SOC支援)自社運用/マクニカのMDR・監視代行あり自社運用(不正接続を段階的に自動遮断)自社運用/MDR(Falcon Complete)あり自社運用/MDR(Singularity MDR)あり自社運用/MSSP・DFIRパートナー経由の運用も可
無料トライアル・評価デモ予約あり(トライアルは公表なし)要問い合わせトライアル相談可(マクニカ窓口)評価機の無料貸出あり15日間無料トライアル(クレジットカード登録不要)公式に明示記載なし(デモ申込・問い合わせ)要問い合わせ
詳細情報公式資料を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

※2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。提供形態や無料トライアルの有無など変動する情報は、各社の最新情報をご確認ください。

1. Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackboxのウェブサイト

Network Blackboxは、ネットワークを流れる全パケットをフルパケットキャプチャで保存・分析するNDR(Network Detection and Response)製品です。シグネチャによる既知脅威の検知と、振る舞い異常検知(BAD)による未知脅威の検知を組み合わせ、外部からの侵入・内部の不審な通信・侵入後の横展開(ラテラルムーブメント)を捉えます。

全パケットを保存する方式のため、侵入後にどの通信で何が起きたかをさかのぼって調べるフォレンジック(事後調査)に強みがあります。EDRやSIEMとはSyslog・REST API経由で連携する補完的な位置づけで、ネットワーク層の可視化を担います。

2. Darktrace(Darktrace Limited)

Darktraceのウェブサイト

英国発のDarktraceは、自己学習型のAIが組織ごとの通常の挙動を学習し、そこからの逸脱を検知するアプローチが特徴です。既知の攻撃パターン(シグネチャ)に頼らないため、未知・新種の脅威や内部からの不審な動きも捉えられる設計になっています。

中核のDarktrace/NETWORKは、2025年・2026年のGartner Magic Quadrant for NDRで2年連続Leaderに位置づけられています。異常を自動で調査するCyber AI Analystや、リアルタイムで封じ込めるAutonomous Responseまでを備え、検知から対応までを一体で提供します。日本法人はダークトレース・ジャパン株式会社です。

出典・参考資料(1件)

3. Vectra AI(Vectra AI, Inc.)

Vectra AIのウェブサイト

AIによる行動分析でネットワーク上の攻撃の兆候を検知するのが、Vectra AIのNDRプラットフォームです。検知エンジン「Attack Signal Intelligence」が、ネットワーク・ID・クラウドをまたいだ振る舞いを相関させ、緊急度の高い脅威を優先して示します。シグネチャに依存しないため、ラテラルムーブメントのような侵入後の動きの検知に向いています。

MITRE ATT&CKの攻撃技術の9割以上をカバーすると公式に記載されており、導入時の細かな設定が少なくリプレイスしやすい点は、遠鉄グループの導入事例で採用理由として挙げられています。日本ではマクニカ株式会社が代理店として販売・サポート・MDRを担当しています。

4. L2Blocker(エクスジェン・ネットワークス株式会社)

L2Blockerのウェブサイト

L2Blockerは、社内ネットワークに接続された機器を監視し、許可していない不正な接続を検知・遮断する製品です。ARPパケットを読み取るセンサーを設置し、ホワイトリストにない機器を見つけて遮断する仕組みで、外部からの侵入だけでなく、社内に持ち込まれた不正な端末による侵入経路を塞ぎます。

端末側にソフトを入れないエージェントレス方式のため、ソフトを導入しにくいIoT機器やモバイル端末まで対象にできます。既存のLAN構成を変えずにセンサーを接続するだけで導入でき、まず接続機器の棚卸しだけを行うモードから段階的に運用を始められます。提供元のエクスジェン・ネットワークスはソフトクリエイトグループの一員です。

5. CrowdStrike Falcon(クラウドストライク合同会社)

CrowdStrike Falconのウェブサイト

CrowdStrike Falconは、クラウド上で検知・分析を行うクラウドネイティブなアーキテクチャのエンドポイント型(EDR/XDR)サービスです。実行前の防御を担うFalcon Prevent(NGAV)が、機械学習と独自のIOA(Indicator of Attack)で不正なファイルやプロセスをブロックし、ハッシュ照合に頼らないため亜種や難読化されたマルウェアも検知対象にします。

侵入後は、Falcon Insight XDRが端末の活動をリアルタイムで監視し、ファイルレス攻撃やゼロデイ攻撃の挙動を捉えます。リモートから端末を直接操作して調査・対処するReal Time Responseも備え、サーバー端末に到達した脅威への検知と対応を担います。

6. SentinelOne(SentinelOne, Inc.)

SentinelOneのウェブサイト

単一の軽量エージェントでEPP(防御)・EDR・XDRを統合的に提供するのが、SentinelOneのエンドポイントセキュリティです。エージェント側のAIが脅威をリアルタイムに検知して自律的に隔離・停止するため、検知から初動対応までを自動化しやすいのが特徴です。

ランサムウェアの被害を受けた際に、暗号化されたファイルを1クリックで復旧するロールバック機能(特許)や、攻撃の流れを自動で再構成するStoryline技術を備えます。エンドポイントを起点に、クラウドやアイデンティティ、ネットワークまで保護範囲を広げられます。日本法人はSentinelOne Japan株式会社です。

7. Trend Vision One(トレンドマイクロ株式会社)

Trend Vision Oneのウェブサイト

トレンドマイクロが提供するTrend Vision Oneは、エンドポイント・サーバー・クラウド・メール・ネットワークの各レイヤーを単一のプラットフォームで横断するXDR(拡張検知・対応)です。個別の製品では分断されがちな侵入の痕跡を相関的に可視化し、複数の経路にまたがる攻撃を捉えます。

検知・対応(リアクティブ)に加え、デバイスやユーザー単位でリスクを可視化するASRM(攻撃領域リスク管理)を組み合わせ、侵入される前のリスク低減にも取り組める構成です。既存のトレンドマイクロ製品群を同じコンソールから一元管理できる点も、すでに同社製品を使う企業には利点となります。

まとめ

サーバーへの不正侵入を防ぐ技術は、ネットワークの入口を守るファイアウォール、不審な通信を検知・遮断するIDS/IPS、Webアプリを守るWAF、端末を守るEDR/NGAV、なりすましを防ぐ多要素認証など、守る層ごとに役割が分かれています。1つの技術ですべてを守ることはできないため、それぞれが何を防ぐのかを理解し、複数の層に防御を重ねる多層防御の考え方が欠かせません。

まずはIPAが示す基本対策から着手し、自社に足りない層をセルフチェックで見極めたうえで、WAFやNDR、EDRといった技術を、自社の運用体制(内製かマネージドか)に合わせて補っていくのが現実的です。足りない技術の製品・サービスを比較する際は、以下から複数の資料をまとめて取り寄せ、検知レイヤーや提供形態を見比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 多層防御とは何ですか?

A. 多層防御とは、ネットワークの入口・Webアプリケーション・端末・認証・運用といった複数の層に防御を重ね、1つの層を突破されても次の層で攻撃を食い止める考え方です。サーバーへの侵入経路は複数あり、ファイアウォール・WAF・EDR・多要素認証などはそれぞれ守る層が異なります。1つの技術ですべての経路を守ることはできないため、各技術を組み合わせて層状に守ることが不正侵入対策の基本になります。

Q. サーバーの不正侵入対策は何から始めればよいですか?

A. サーバーの不正侵入対策は、OSやソフトウェアを最新に保つ・強固なパスワードと多要素認証を設定する・不要なサービスやアカウントを停止するといった、公的機関が示す基本対策から始めるのが現実的です。

IPA(情報処理推進機構)は、企業規模を問わず実行すべき対策を「情報セキュリティ6か条」として示しており、これらは多くの侵入経路をまとめてカバーできます。基本対策を固めたうえで、公開しているWebアプリの有無やクラウド利用の状況に応じて、WAFやNDRなどを重ねていくとよいでしょう。

出典・参考資料(1件)

Q. IDSの「クラウド型」「ホスト型」「ネットワーク型」は何が違いますか?

A. これらのIDSの違いは、監視する対象と設置する形態です。ネットワーク型はネットワークを流れる通信全体を、ホスト型は特定のサーバー端末内の挙動を監視し、クラウド型はクラウドサービスとして提供され自社で機器を持たずに利用できます。 監視したい範囲(ネットワーク全体か個別サーバーか)と、自社で運用するかサービスとして使うかによって、選ぶべき種類が変わります。

Q. セキュリティの専門人材がいなくてもサーバーの不正侵入対策はできますか?

A. できます。監視・分析・対応を専門事業者に代行してもらうMDR(Managed Detection and Response)を利用すれば、専任のセキュリティ担当やSOC(監視チーム)を自社に持たなくても、検知製品を運用できます。

検知製品は導入して終わりではなく、アラートの確認や調査・対応を継続する必要があるため、人員を確保しにくい場合はマネージド型の活用が現実的な選択肢になります。製品を選ぶ際は、機能だけでなく自社の運用体制に合った提供形態(内製かマネージドか)まで含めて比較してください。

Q. 中小企業でもサーバーへの不正侵入対策は必要ですか?

A. 必要です。不正侵入の標的は大企業に限らず、セキュリティ対策が手薄になりがちな中小企業も無差別に狙われます。 攻撃者は対策の甘いサーバーを自動的に探索するため、企業規模の大小は狙われるかどうかと直接は関係しません。IPAは中小企業向けにも情報セキュリティ対策ガイドラインを公開しており、まずは基本対策から段階的に取り組むことが推奨されています。

出典・参考資料(1件)

Q. 万一サーバーに不正侵入されたらどうすればよいですか?

A. サーバーへの不正侵入が疑われる場合は、まず被害を受けたサーバーやネットワーク機器をネットワークから切り離し、アクセスログなどの証拠を保全したうえで、パスワードを変更し、警察や専門機関に相談します。

警察庁も、被害時の対応としてサーバーの調査・脆弱性の修正・パスワードの変更・アクセスログの保存・警察への通報を挙げています。あわせて、侵入経路となった脆弱性を塞がないと再び侵入されるため、原因の特定と対処が欠かせません。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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