Web3・ブロックチェーン領域で新規事業を立ち上げたい、あるいは既存の技術基盤にトークンやNFTを組み込みたいと考えたとき、多くの企業がぶつかるのが「社内にWeb3の知見を持つ人材がいない」という壁です。スマートコントラクトやDAO運営、トークノミクス設計といった専門領域を担える即戦力は、一般的なIT求人媒体では検索してもほとんどヒットしません。
こうした状況で選択肢となるのが、Web3・ブロックチェーンに特化した求人プラットフォーム・人材紹介エージェント・業界特化型求人メディアです。企業側が求人を掲載してスカウトを送れる仕組み、Web3に詳しいコンサルタントが候補者を紹介する仕組み、業界メディア経由で母集団を集める仕組みなど、募集方法ごとに複数の選択肢があります。
本記事では、Web3人材採用の市場動向と求める人材要件を整理した上で、Web3人材採用サービスを募集方法別に3タイプに分類し、主要な6サービスを比較表とともにご紹介します。自社の採用フェーズ・予算・体制に合うサービスを選ぶための材料としてお役立てください。
すぐにWeb3人材採用サービスを比較したい方は、「Web3人材採用サービス比較表」や、募集方法から自社に合うタイプを絞り込める「30秒で終わるサービス診断ツール」もご活用ください。
目次
Web3人材採用サービスとは?
Web3人材採用サービスとは、Web3・ブロックチェーン・暗号資産・NFT・DAOのいずれかの領域に特化して、企業が人材を採用するための求人プラットフォーム・人材紹介エージェント・業界特化型求人メディアを指します。一般的なIT求人媒体との違いは、掲載される求人がWeb3関連に絞られていること、そして登録している候補者側もWeb3・ブロックチェーンへの関心や実務経験を持つ層に偏っている点にあります。
提供されるサービスの形態は主に3つに大別できます。企業が求人票を掲載し、登録候補者データベースへ直接スカウトを送る「掲載+スカウト型」、Web3業界に詳しいコンサルタントが企業要件をもとに候補者を紹介する「エージェント型」、Web3・暗号資産・NFTに関心を持つ求職者が集まる業界特化型メディアに求人を露出する「業界メディア型」です。
それぞれ企業側の意思決定コスト・予算・採用スピードが異なるため、自社のフェーズに合わせて選ぶ、あるいは組み合わせて使う運用が実務的です。
一般的なIT求人媒体との違い
大手の総合型求人媒体(doda・リクナビNEXT等)や、IT特化の求人サイト・エージェント(レバテックキャリア・Green等)でも、キーワード検索で「Web3」「ブロックチェーン」を含む求人や職務経歴書は見つかります。しかしWeb3に特化したサービスと比べると、以下の点で違いがあります。
- 候補者の実務経験の解像度:Solidityによるスマートコントラクト実装、DAO運営、トークノミクス設計といった専門領域について、履歴書の一行から実力を見極める難易度が高い。特化型サービスは、Web3業界に詳しいエージェントや、業界コミュニティ経由の候補者集約により、この解像度を担保しやすい
- 求人票の書き方の共通言語:Web3特有の役割(コアプロトコル開発/dApp開発/DevRel/コミュニティマネージャー等)を求人票に落とし込むには、企業側にも一定の業界理解が必要です。特化型サービスは、要件定義段階から相談に乗る運用を提供しているケースが多くあります
- 母集団の絶対数:Web3人材そのものが希少なため、一般求人媒体では該当職種の登録者数が数十人〜数百人にとどまることも珍しくありません。業界メディア型・エージェント型は、自社では接触が難しい非公開の候補者ネットワークを持つ場合があります
ただしWeb3特化サービスも、それだけで採用ニーズを完結できるとは限りません。母集団の薄さから、一般ITエージェントとの併用や、副業マッチング・DAO経由のリファラルなどを組み合わせるのが実務的な選択肢になります(詳細は後述の併用戦略セクションで解説します)。
Web3人材採用サービス活用のメリット・注意点
ここからは、Web3人材採用サービスを活用する意義と、企業側が事前に把握しておきたい注意点を、表裏一体の意思決定論点として整理します。
活用するメリット
専門性の高い人材にリーチできる点が最大のメリットです。Web3特化サービスに登録している候補者は、業界そのものへの関心が明確で、Solidityやスマートコントラクト・DeFi・NFTといった専門技術の実務経験を持つ層に偏っています。一般求人媒体で「Web3」というキーワードで絞り込むよりも、候補者の質と量の双方で優位性があります。
採用コストの構造がシンプルな点も見逃せません。掲載型スカウトサービスは月額固定または掲載期間ごとの費用で予算計画を立てやすく、エージェント型は成功報酬型が中心のため、採用が決まらなければコストが発生しない仕組みが取られています。母集団形成に大きな広告費を投じる必要がなく、限られた採用予算を効率的に配分できます。
候補者とのコミュニケーションが取りやすいのも特徴です。掲載型スカウトサービスでは、自社の求人ページから直接スカウトを送れるため、候補者との1対1のやりとりが早期に始められます。カジュアル面談で相互理解を深めやすく、Web3事業のように候補者側にも学習コストがかかる領域では、ミスマッチの早期発見に有効です。
活用時のデメリット・注意点
母集団そのものが薄い点は、業界全体の構造的な制約として認識しておく必要があります。Web3特化サービスに登録している人数も、大手IT求人サイトのエンジニア登録者数(数十万人規模)と比べれば桁違いに少なくなります(母集団の絶対数と地域分布の詳細は後述の市場動向セクションで解説します)。
費用対効果の予測が難しいケースが多い点にも注意が必要です。掲載型サービスの登録者数や実際のスカウト返信率は非公開のケースが多く、実際に稼働させるまで想定応募数を見立てにくいのが実情です。試験的に1〜2ヶ月運用して母集団の質と量を確認し、必要に応じて他サービスとの併用を検討する運用が現実的です。
応募者の質にばらつきがあり、経歴の見極めが難しいのもWeb3業界特有の課題です。オンチェーンでの実績・GitHubコミット・DAO貢献履歴といった業界特有の照合観点があるため、一般的なIT採用と同じ書類選考プロセスでは実力を測りきれません。詳細はWeb3人材採用の実務上の落とし穴セクションで解説します。
また、Web3業界ではリモート・グローバル採用が一般的なため、本人確認・経歴照合を通常のIT採用より厳密に運用する必要があります(FBI IC3 が警告する偽装身元での潜入事案を含む具体的な対策は後述の実務上の落とし穴セクションで解説します)。
Web3人材の求人市場動向と求める人材要件
採用サービスの比較に入る前に、Web3人材市場の需給実態と、企業側が採用要件をどう定義すべきかを確認しておきます。市場動向を掴んでおくと、サービス選定の際に「どこまでを特化型サービスに任せ、どこから併用戦略に切り替えるか」の見立てが立てやすくなります。
Web3人材市場の需給動向
Web3人材の絶対数は、いまだIT業界全体から見ればごく小さな規模にとどまっています。Electric Capital「Developer Report 2024」が公表するグローバルの月間アクティブWeb3開発者は約23,600人で、そのうち約3割がアジア地域に分布するとされています。
日本国内に限れば、専業のWeb3エンジニアはさらに限定的で、多くは受託開発企業・スタートアップ・DAOコミュニティに分散しています。
2024年11月には一般社団法人Web3人材マネジメント協会が設立され、業界横断での育成・認証体制の整備が動き始めましたが、現時点で「Web3実務経験3年以上」といった条件を満たす即戦力は顕著な売り手市場となっています。給与レンジも一般的なITエンジニアより高めに設定される傾向があり、成功報酬型エージェントを利用する場合の想定コストにも影響します。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:一般社団法人Web3人材マネジメント協会(設立2024年11月、代表理事:小宮滉氏)
求められるスキル・職種別要件
Web3事業を担う人材は、エンジニア職に限らずビジネスサイドの職種も多岐にわたります。以下は代表的な職種と、企業が採用時に確認したい実務スキル要件です。
- ブロックチェーンエンジニア(コアプロトコル/スマートコントラクト):Solidity・Rust・Vyperなどの実装経験、EVMやSolana等のプロトコル理解、スマートコントラクトのセキュリティレビュー経験。監査法人・セキュリティベンダー相当の観点を持てる人材は特に希少
- dAppエンジニア(フロントエンド/ウォレット連携):React・Next.js等のモダンフロント経験に加え、Web3.js・ethers.js・viem等のウォレット連携ライブラリ、MetaMask等の主要ウォレット連携経験
- プロダクトマネージャー・事業開発:トークノミクス設計(発行スケジュール・ユーティリティ設計・ステーキング設計)、DAO運営、Web3プロダクトのユーザー獲得・保持戦略の実務経験
- マーケター・コミュニティマネージャー・DevRel:Discord・Twitter(X)を中心としたWeb3コミュニティ運営、NFTコレクション・トークンローンチのマーケティング経験、開発者向けドキュメント・ハッカソン運営など
- 法務・コンプライアンス:資金決済法・金融商品取引法など暗号資産関連法令の実務経験、海外規制(MiCA・SEC見解等)へのキャッチアップ、当局対応
いずれの職種でも、Web3固有の知識と一般的な職種スキルの両方を求めるケースが多く、要件定義の段階で「必須要件」と「歓迎要件」の切り分けを丁寧に行うことが、母集団を絞り込みすぎない鍵になります。
採用要件定義で押さえたい共通スキルセット
職種を問わず、Web3事業に関わる人材に共通して求められやすい観点は以下の通りです。求人票や1次面接で確認すべき軸として整理しておくと、書類選考の精度が上がります。
- ブロックチェーンの基本概念(コンセンサスアルゴリズム・ガス代・レイヤー1/レイヤー2の関係)を、顧客や社内向けに自分の言葉で説明できる
- スマートコントラクトの仕組みと、実装ミス・監査ミスがどう金銭的損失に直結するかを理解している
- DAO・コミュニティ運営の実態(ガバナンストークン投票・議事録管理・Discord運営)を経験ベースで語れる
- トークノミクス設計の考え方(発行総量・希薄化・インフレ・バーン等)を、ビジネス目的と結びつけて説明できる
- Web3プロジェクトの主要な失敗パターン(Rug Pull・監査ミスによるハッキング・規制対応の不備等)を実例レベルで理解している
資格要件としては、Blockchain Councilが認定するCBD(Certified Blockchain Developer)やCBSP(Certified Blockchain Security Professional)などが業界で参照されます。
ただし国内での認知度はまだ限定的で、実務経験のシグナルとしては公開されたGitHubリポジトリ・コミット履歴・DAO投票記録などの方が実質的な材料になります。
出典・参考資料(2件)
- 参考資料:Certified Blockchain Developer(CBD)/Certified Blockchain Security Professional(CBSP)
- 参考資料:Solidity公式ドキュメント(EVMを対象としたスマートコントラクト実装言語の一次資料)
【募集方法別】Web3人材採用サービスのタイプ分類
Web3人材採用サービスは、企業側の関わり方(募集方法)で大きく3つのタイプに分けられます。自社主導で候補者にスカウトを送る方式、業界に詳しいエージェントに紹介を依頼する方式、業界特化型メディアに求人を露出する方式です。それぞれ、企業の採用体制の成熟度・予算感・求めるスピードによって適性が変わります。
求人掲載+スカウトで自社主導で採用したい企業向け
企業が求人票を掲載し、登録されている候補者データベースに対して自社主導でスカウトを送るタイプです。運用の主体は企業側にあり、要件定義・スカウト文面・面談設計まで社内で内製する体制と相性がよくなります。掲載型は月額または期間固定の掲載料が中心で、成約数に比例して費用が増えない予算計画のしやすさが特徴です。
候補者との1対1のやりとりを早期に始められるため、Web3事業のように「自社の事業ビジョン・トークノミクス設計思想」を熱意ある候補者と共有したい企業に向いています。ただし、社内にスカウト文面の書き手・面談スキルを持つメンバーが必要になる点は前提です。
Web3特化エージェントに紹介してもらいたい企業向け
Web3業界に詳しいコンサルタント/エージェントが企業側の要件を聞き取り、登録候補者や非公開の候補者ネットワークから紹介する仕組みです。エージェント側が求人票の書き方や採用要件の言語化から支援するケースも多く、初めてWeb3人材を採用する企業や、社内に業界知見が薄い状態でも運用しやすい形態です。
料金体系は成功報酬型が中心で、想定年収の一定割合(一般には30%前後)を成約時に支払う形態が主流です。稼働まで無料で相談できる分、母集団形成のリスクを企業側が抱えずに済む一方、非公開求人・非公開候補者を扱う関係で情報の透明性はエージェントに依存する部分があります。
Web3業界特化の求人メディアに露出したい企業向け
Web3・暗号資産・NFTに関心を持つ読者が集まる業界特化メディアに、自社の求人情報を掲載するタイプです。メディア読者の関心層と自社事業の親和性が高い場合、受動的な流入経路として機能します。イベント登壇・寄稿記事・スポンサーシップと組み合わせて、採用ブランディング全体の一部として運用する企業もあります。
他タイプに比べて即効性は劣りますが、継続露出による中長期的な認知獲得が期待できます。エンジニアだけでなくビジネスサイドや広報・コミュニティマネージャーなど多職種の応募を集めやすい傾向もあります。
次のセクションの診断ツールで、自社の状況に合うタイプを絞り込んでみてください。
30秒でわかる、自社に合うWeb3人材採用サービス診断
採用フェーズ・予算・自社の体制から、上記3タイプのうちどれが自社に合うか、その中でもどのサービスが第一候補になるかを診断します。以下の質問に答えてください。
Web3人材採用サービスの選び方
診断結果でタイプの目星が付いた後、具体的にどのサービスを選ぶかを決めるための比較観点を整理します。次セクションの比較表と対応させて、自社の要件と各サービスを突き合わせてみてください。
対応職種と登録人材の傾向は自社の求人と合うか
Web3特化サービスは、多くがエンジニア職を中心とした求人・候補者に強みを持ちます。しかしトークノミクス設計を担うプロダクトマネージャー、Discord運営のコミュニティマネージャー、Web3プロダクトの事業開発など、ビジネスサイドの職種を採用したい場合、そのサービスの登録候補者にビジネスサイド層がどの程度いるかを確認する必要があります。
各サービスの公式ページや資料請求で「登録人材の職種別内訳」「掲載企業の求人例」を確認し、自社が採用したい職種と重なりがあるかを事前に見極めることで、稼働後のミスマッチを減らせます。
料金体系(掲載型/成功報酬型/月額サブスク)は予算と合うか
掲載型は月額固定または期間掲載料が中心で、採用数に比例して費用が上振れしません。年間で複数職種を継続採用する計画がある企業に適しています。エージェント型は成功報酬型が主流で、採用が決まった場合のみ支払いが発生します。単発の管理職・スペシャリスト採用など、母集団形成に時間をかけたくない場合の選択肢です。
両方を組み合わせるハイブリッド運用も一般的です。掲載型で継続的に母集団を蓄積しつつ、緊急度の高いポジションだけエージェント型に依頼する運用は、Web3人材のように長期の関係構築が採用成功に効くケースで特に有効です。
支援範囲(要件定義/スクリーニング/内定後フォロー)はどこまで含まれるか
Web3人材の採用に不慣れな企業では、求人票の書き方や要件定義そのものから支援を受けられるかが重要になります。エージェント型のサービスは、コンサルタントが企業側の事業内容をヒアリングし、市場感と合う要件・年収レンジへの調整までサポートするケースが多くあります。
また、Web3業界は候補者の意思決定が早い一方で、内定後にDAOコミュニティや別のプロジェクトからのオファーで揺れることも珍しくありません。内定後のフォロー体制、入社後1〜3ヶ月のオンボーディング支援などを、サービスの選定段階で確認しておくと安全です。
【募集方法・料金体系で比較】Web3人材採用サービス比較表
ここまでで整理したタイプ分類・選び方の観点を踏まえ、主要な6サービスを共通軸で並置比較します。行のサービス名をクリックすると、下の個別紹介セクションにジャンプします。
| サービス名 | WAVEE | Web3.0 Jobs | Web3 Expert | Consensus Base | Plus Web3 | withB |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 募集方法タイプ | 掲載+スカウト | 掲載+スカウト | 掲載+スカウト | エージェント | エージェント | 業界メディア |
| 対応職種 | エンジニア/PM/デザイナー/マーケター/管理部門などWeb3企業の職種全般 | エンジニア/デザイナー/プロデューサー・ディレクター/映像・サウンドクリエイター/QA/翻訳・ローカライズ等 | エンジニア/デザイナー/マーケター/BizDev/コミュニティマネージャー/PM/HR等 | 先端領域エンジニア(スマートコントラクト・NFT・DeFi・DID・ZKP等)/PM・PdM/事業企画/マーケター | 技術職(CTO・テックリード・スマートコントラクトエンジニア等)/BizDev/トークノミクス設計/法務・規制対応/コミュニティ・DevRel | エンジニア/PM・PdM/デザイナー/マーケター/セールス/人事/財務経理/広報/コミュニティマネージャー等40種類以上 |
| 料金体系 | 完全成功報酬型 (初期費用・月額0円/年収の平均25%以下、直接スカウト経由17.5%) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 完全成功報酬型 (初期費用・月額0円/料率非公開) |
| 支援範囲 | 求人掲載+直接スカウト (多段階リファラル紹介にも対応) | 専任エージェントによる案件紹介・条件交渉 (非公開求人あり) | 求人掲載 (動画・SNS等の付随情報も掲載可) | 人材紹介+人材派遣+SES (要件定義から相談可、複数契約形態を組み合わせ提案) | エージェントによる紹介 (スタートアップのCxO・コアメンバー採用中心、海外・リモート対応) | 求人メディア掲載+専任エージェント紹介 (合同企業説明会も開催) |
| 導入企業例/登録企業 | TIS/FiNANCiE/gumi/DMM.com/JPYC/NTT Digital/Animoca Brands等30社以上 | 公表なし | 公表なし | 採用サービスとしての公表なし | 公表なし (シード〜シリーズBのスタートアップ中心) | 取扱企業約130社 (暗号資産交換業者・大手監査法人グループ・大手証券会社・大手通信キャリア等) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式資料を見る |
Web3人材採用サービス6社の個別紹介
ここからは、6社の個別紹介を行います。募集方法タイプ別にグルーピングし、各社の提供元・強み・料金・対応領域を整理します。
求人掲載+スカウトで自社主導で採用したい企業向け
1. WAVEE(株式会社WAVEE)

株式会社WAVEEが運営する、Web3業界特化の完全招待制マッチングプラットフォームです。エッグフォワード株式会社の新規事業として2022年11月に立ち上がり、2024年6月に独立法人化しました。対象はブロックチェーンエンジニア・PM・デザイン・マーケティング・管理部門などWeb3企業の職種全般をカバーします。
既存ユーザーが知人を招待し、招待された人材が転職・副業・案件受託に至ると、招待者に協力金受給権(NFTとしてブロックチェーン上に記録)が付与される多段階リファラル型の仕組みが特徴です。初期費用・月額固定費は0円で、成約時の報酬のみという料金設計で、直接スカウト経由の採用は年収の17.5%、招待経由は最大30%OFFのプランが用意されています。
導入企業にはTIS、FiNANCiE、gumi、DMM.com、JPYC、NTT Digital、Animoca Brandsなどが並び、公式サイトには30社以上のロゴが掲載されています(正確な最新社数は要お問い合わせ)。2025年8月には「第10回 HRテクノロジー大賞」注目スタートアップ賞を受賞しています。
2. Web3.0 Jobs(株式会社コンフィデンス・プロ)

Web3・ブロックチェーン・NFT・メタバース領域に特化した人材紹介サービスで、2022年11月にサイトオープンしました。運営会社の株式会社コンフィデンス・プロは、ゲーム・エンタメ業界向けのフリーランスエージェント「Confidence Pro」を主軸に人材事業を展開しています。
対応職種はエンジニア・プログラマーに加え、デザイナー、プロデューサー・ディレクター・プランナー、映像クリエイター・サウンドクリエイター、QA・デバッガー、翻訳・ローカライズなどクリエイティブ職を広く扱う点が特徴です。サービス名は「求人サイト」ですが、実態は専任アドバイザーによる案件紹介・条件交渉を伴うエージェント型で、非公開求人の紹介にも対応しています。
企業向けの料金体系は公式サイトに明記がなく、要お問い合わせ。対応エリアも公式サイトの記載と第三者記事とで表記に揺れがあり、詳細は問い合わせでの確認が必要です。
3. Web3 Expert(株式会社CoinQ)

2022年5月に企業向け事前登録受付を開始した、Web3・ブロックチェーン・暗号資産領域特化の求人掲載型サイトです。運営は2017年7月設立の株式会社CoinQで、スタートアップから上場企業まで、Web3関連企業の正社員・副業・業務委託求人を掲載しています。
求職者は働き方・職種・ポジション・得意な開発言語などの軸で求人を絞り込めるほか、求人ページに動画・SNSなど付随情報を掲載できます。掲載職種はエンジニア、デザイナー、マーケター、ビジネスデベロップメント、コミュニティマネージャー、プロダクトマネージャー等Web3関連職種を幅広くカバーし、エンジニア領域の求人が多く掲載されており、専任のプロが企業ごとの採用支援に対応します。
企業側の掲載・利用料金は公式サイトに掲載がなく、要お問い合わせ。エージェント機能(人材紹介担当者による推薦支援)を併設しているかも現時点では公表されておらず、詳細は問い合わせでの確認が必要です。
Web3特化エージェントに紹介してもらいたい企業向け
4. 即戦力Web3/ブロックチェーン人材のご提案|Consensus Base(コンセンサス・ベイス株式会社)

2015年設立のコンセンサス・ベイス株式会社が、既存のブロックチェーン受託開発・コンサルティング事業で蓄積した技術知見とネットワークを土台に、新規事業として展開している人材紹介サービスです。
100件超のブロックチェーン開発プロジェクトを支援してきた技術理解をもとに、スマートコントラクト・NFT・DeFi・DID・ZKPといった先端領域を担うエンジニアから、PM・PdM・事業企画・マーケター等のビジネスサイド人材まで、Web3事業に必要な職種を横断的に紹介する体制を敷いています。
提供形態は人材紹介にとどまらず、一時的な人員補強のための人材派遣、プロジェクト単位で技術者を配置するSESまで対応しています。PoC・実装・運用といったWeb3事業のフェーズに応じて、複数の契約形態を組み合わせて提案する運用が想定されており、単発の紹介だけを求める企業よりも、体制構築を継続的に相談したい企業と相性がよくなります。
料金は初期費用・紹介手数料ともに公式に公表されておらず、要問い合わせでの個別見積もりとなります。同社の受託開発事業で培った大手企業との取引実績を背景に、Web3事業の立ち上げ・加速フェーズにある企業を主な想定顧客としています。
5. Plus Web3(株式会社プロタゴニスト)

Web3・AI・ディープテック領域に特化した転職エージェント事業を展開する株式会社プロタゴニスト(2020年3月設立)が運営する人材紹介サービスです。自社で運営するWeb3業界ニュースメディア「Plus Web3」(media.plus-web3.com)と連動し、独自の候補者ネットワークを構築している点を訴求ポイントとしています。
対応職種はCTO・テックリード・スマートコントラクトエンジニア・プロトコルエンジニアといった技術職から、BizDev・トークノミクス設計・法務規制対応・コミュニティ/DevRelなど非技術職まで幅広く扱っています。対象は主にスタートアップのCxO・コアメンバー採用(シード〜シリーズBが中心)で、海外拠点・リモート前提のポジションにも対応する体制です。
姉妹ブランドのQuantum Plus(量子コンピュータ・核融合等のディープテック領域)やAI-X/DXブランドとの横断展開により、Web3以外の先端領域とも接点を持つ組織構造になっています。
料金は求職者側の費用負担が一切ないことが公式サイトに明記されており、企業側の料金体系は要問い合わせです(料率・初期費用の具体的な公表はなし)。運営会社は2024年2月に東証グロース上場の株式会社コンフィデンス・インターワークスに参画しています。
Web3業界特化の求人メディアに露出したい企業向け
6. withB(株式会社withB)

株式会社withBが2018年から運営する、ブロックチェーン・暗号資産・Web3業界に特化した求人メディア兼人材紹介サービスです。同社サイト『withB』では常時300件以上の業界求人を公開し、CoinDesk Japan・Cointelegraph Japanとの求人領域での協業実績もあります。
取扱企業は約130社、累計求人掲載数は2025年6月時点で3,000件を突破しています。対応職種はブロックチェーンエンジニア・PM/PdM・デザイナーなどの技術職に加え、マーケター・セールス・広報・コミュニティマネージャーなどビジネス職まで40種類以上に及びます。有料職業紹介事業許可番号は13-ユ-309377で、業界団体BCCC(ブロックチェーン推進協会)にも加盟しています。
料金は完全成功報酬型で、初期費用・月額費用ともに無料(成功報酬率は非公開のため要お問い合わせ)。仮想通貨・ブロックチェーン企業向けの合同企業説明会も2025年6月時点で5回開催しており、求人メディア掲載と並行して母集団形成イベントを組み合わせて運用したい企業に向いています。
Web3特化サービスと併用したい採用戦略
Web3特化サービスの母集団は業界全体としてまだ薄いため、単一のサービスだけで採用ニーズを完結させられない場面が出てきます。以下は、企業が実務で組み合わせて使っている補完的な採用チャネルです。採用フェーズや必要な人材像に応じて、Web3特化サービスと並行して検討してみてください。
一般 IT エージェントとの併用(該当職種の見極め)
Web3事業に携わる人材の中には、もともとフィンテック・ゲーム・ソーシャル領域で経験を積み、Web3への関心から転向を検討しているエンジニアも多く存在します。こうした層は、レバテックキャリア・doda・Green等の一般ITエージェントに登録しているケースが多く、Web3特化サービスの母集団外にいる候補者を拾える経路になります。
ただしWeb3実務経験の解像度を担当エージェントに理解してもらう必要があり、要件のすり合わせに時間がかかる点は前提です。求人票の説明に「Solidity実務経験3年以上」といった条件を明記し、選考基準を書面で共有する運用がミスマッチの防止に有効です。
副業マッチング・業務委託スタートを起点にした本採用移行
正社員採用の前段階として、副業・業務委託での関わりからスタートし、双方の相互理解が深まった段階で本採用に移行する運用も、Web3業界では一般的です。lotsful・SOKUDAN・YOUTRUST等の副業マッチングプラットフォーム経由で候補者と接触し、まずは1〜3ヶ月の業務委託で技術・カルチャーの適合性を確認する形が取られます。
Web3人材の多くは複数プロジェクトを掛け持ちしているため、いきなり正社員での参画を打診するとハードルが高くなりがちです。副業スタートは、企業側にとっても採用リスクを最小化しながら実力を確認できる有効な選択肢になります。
DAO・技術コミュニティ経由のリファラル採用
Web3業界では、DAOのガバナンス参加者・技術Discordコミュニティのアクティブメンバー・ハッカソン参加者から候補者を発見する経路も現実的な手段です。既存の社員や事業パートナーがこうしたコミュニティに参加している場合、リファラルで直接候補者にアプローチできる場合があります。
この経路の強みは、公開された貢献実績(DAO投票履歴・GitHubコミット・ハッカソン成果物)で候補者の実力を事前に確認できることです。求人票による受動的な母集団形成では出会えない、実践的な候補者にリーチしやすくなります。
Web3人材採用の実務上の落とし穴
Web3業界特有の採用フローの難所と、それを回避するための具体的な運用ポイントを整理します。特に、経歴の見極めと本人確認は、一般的なIT採用と同じ運用では抜け穴になりやすい部分です。
経歴照合の観点(GitHub/オンチェーン実績/DAO貢献履歴の見方)
Web3業界では、候補者の実力を測る一次情報として、公開されたGitHubリポジトリ、オンチェーンでのコントラクトデプロイ履歴、DAOのガバナンス投票参加履歴などが利用できます。書類上の経歴だけでなく、こうした公開実績と自己申告内容の整合性を確認する運用が、実力の見極めに直結します。
ただし、これらの公開情報は偽装も可能な点に注意が必要です。GitHubの活動履歴は他アカウントのフォーク・コミット履歴の改竄で見た目上活発に見せる手法もあり、オンチェーン実績も他人の作品を自己名義で再デプロイしただけのケースがあります。
書類と公開実績のクロスチェックに加え、面接で「なぜその設計にしたか」「どこで詰まりどう解決したか」を口頭で説明できるかを確認するプロセスが重要です。
スキル面接での技術検証ポイント(Solidityレビュー/スマートコントラクト設計課題)
技術面接では、Solidityコードのレビュー課題(脆弱性を含むコントラクトを提示して問題点を指摘してもらう形式)や、スマートコントラクトの設計課題(NFTミント機構・ステーキング機構・DEXの流動性プール等の設計を口頭で説明してもらう形式)を用意すると、実装スキルとセキュリティ意識を同時に確認できます。
特にセキュリティに関する観点(Reentrancy攻撃・オーバーフロー・アクセス制御の設計ミス等)を、実際の攻撃事例に沿って説明できるかは、実務経験の有無を判定する材料になります。過去のスマートコントラクトハッキング事例(The DAO事件、Poly Network事件、DMM Bitcoin事件等)についてどこまで知識があるかを聞くのも、事業リスクへの感度を測る指標として有効です。
面接で問う主要な攻撃手法(Reentrancy・オーバーフロー・アクセス制御ミス等)や過去の主要事件の詳細、および採用した自社エンジニアの実装を補完する外部監査・セキュリティ対策サービスの選び方については、以下の記事で個別に整理しています。技術面接の設問設計の参考、および内製人材と外部監査を組み合わせて防御体制を組む場合の検討材料としてご活用ください。
出典・参考資料(1件)
- 出典:FBI IC3|North Korea Aggressively Targeting Crypto Industry with Well-Disguised Social Engineering Attacks(Web3企業を狙うソーシャルエンジニアリング攻撃の警告、2024年9月)
トライアル契約・副業スタートでリスクヘッジする採用フロー
採用の最終判断を書類・面接だけで下すのではなく、1〜3ヶ月のトライアル契約や副業契約で実務を経験してもらった上で本採用を決める運用も広がっています。特にWeb3業界のように候補者の実力にばらつきがあり、事業に及ぼす影響が大きい領域では、実務での適合性を確認するプロセスがミスマッチの回避に直結します。
また、遠隔勤務・グローバル採用が一般的なWeb3業界では、本人確認プロセスも通常のIT採用より厳密に運用する必要があります。FBI IC3が2025年7月に警告したとおり、北朝鮮のIT労働者が偽装身元で暗号資産・Web3企業に潜入する事案が確認されています。オンライン面接だけで採用判断を完結させず、ID確認・在住証明・複数回の対面(またはビデオ通話)を組み合わせるプロセスが安全です。
まとめ:自社の採用フェーズに合うWeb3人材採用サービスを選ぼう
Web3人材の採用は、候補者の絶対数が少なく、経歴の見極めも一般的なIT採用より複雑な領域です。だからこそ、自社の採用フェーズ・予算・体制に合う採用サービスを選び、必要に応じて複数チャネルを組み合わせる戦略が重要になります。
- 自社主導でスカウトを送りたい企業は、掲載型スカウトプラットフォームを軸に、社内のスカウト運用体制を整える
- 要件定義から相談したい・非公開の候補者に会いたい企業は、Web3特化エージェントに紹介を依頼する
- 中長期の採用ブランディングを進めたい企業は、業界特化型メディアへの継続露出を組み合わせる
いずれのタイプも、Web3特化サービスだけで完結させるのではなく、一般ITエージェント・副業マッチング・DAO経由のリファラルなど、業界特有の補完チャネルと組み合わせて運用することが実務的な近道です。
本記事で紹介した6社は、いずれもWeb3人材採用の代表的な選択肢です。まずは資料請求で各社の詳細を比較し、自社の要件に合うサービスの目星をつけてください。
よくある質問(FAQ)
Q. Web3人材採用サービスとは何ですか?
A. Web3人材採用サービスとは、Web3・ブロックチェーン・暗号資産・NFT・DAOのいずれかの領域に特化して、企業が人材を採用するための求人プラットフォーム・人材紹介エージェント・業界特化型求人メディアを指します。
提供形態は主に3つに大別され、企業が求人票を掲載してスカウトを送る「掲載+スカウト型」、Web3に詳しいコンサルタントが候補者を紹介する「エージェント型」、業界特化メディアに求人を露出する「業界メディア型」に分かれます。
企業の採用フェーズ・予算・体制に応じて1タイプに絞る運用と、複数タイプを併用する運用の両方が実務で用いられます。
Q. Web3人材採用サービスは一般的なIT求人媒体とどう違いますか?
A. Web3人材採用サービスは、掲載される求人と登録候補者がWeb3・ブロックチェーン領域に絞られており、候補者の実務経験(Solidity・スマートコントラクト・DAO運営等)の解像度を担保しやすい点で、一般的なIT求人媒体(doda・レバテックキャリア・Green等)と異なります。
一般求人媒体でも「Web3」「ブロックチェーン」のキーワード検索は可能ですが、該当職種の登録者数が数十人〜数百人にとどまるケースが多く、候補者の実力を書類だけで見極めるには業界固有の観点(GitHubコミット・オンチェーン実績・DAO貢献履歴)が必要になります。Web3特化サービスは、要件定義段階からWeb3業界に詳しい担当者に相談できる運用を提供しているケースが多い点も特徴です。
Q. Web3特化エージェントの成功報酬型の相場はどれくらいですか?
A. Web3特化エージェントの成功報酬は、採用が決まった候補者の想定年収の30%前後を成約時に支払う料金体系が主流で、掲載+スカウト型で自社主導採用したケース(掲載型では17.5%前後の料率も存在)と比べて高めの水準に設定されます。
Web3人材は業界全体の母集団が薄く、給与レンジも一般ITエンジニアより高めに設定される傾向があるため、実際の成約時支払額はさらに大きくなりやすい点は事前に予算計画へ織り込む必要があります。緊急度の高いポジションのみエージェント型に依頼し、継続採用は掲載型で母集団を蓄積するハイブリッド運用がコスト最適化の観点で有効です。
Q. Web3人材採用サービスでエンジニア以外(マーケター・PM等)の人材も採用できますか?
A. Web3人材採用サービスは、エンジニア職に加えてプロダクトマネージャー・トークノミクス設計・コミュニティマネージャー・DevRel・法務・マーケターなどビジネスサイド職種にも対応しているサービスが多くあります。
ただしサービスごとに登録候補者の職種構成が異なるため、自社が採用したい職種(例:Discord運営のコミュニティマネージャー、事業開発、法務)に強みを持つかは事前に確認が必要です。40種類以上の職種をカバーするサービスや、PM・デザイン・マーケティング・管理部門まで扱うサービスも存在するなど、対応職種の広さはサービス選定の重要な比較軸になります。
Q. Web3人材を副業から採用するリスクはありますか?
A. Web3人材を副業から採用する運用は、実務での適合性を1〜3ヶ月で確認できる有効なリスクヘッジ手段である一方、正社員への移行が保証されない点、および稼働時間・NDA・成果物の帰属といった契約設計を丁寧に行う必要がある点に注意が必要です。
Web3人材は複数プロジェクトの掛け持ちが業界慣行として一般的なため、いきなり正社員採用を打診するとハードルが高くなりがちです。lotsful・SOKUDAN・YOUTRUSTなどの副業マッチングを起点に、双方の相互理解を深めてから本採用に移行する運用が現実的です。
副業段階でスマートコントラクトの中核実装など事業リスクの高いタスクを任せる場合は、コード監査・アクセス権限管理を並行して整備しておく必要があります。
Q. Web3業界固有の観点で候補者の虚偽経歴を見分けるにはどうすればよいですか?
A. Web3人材の経歴照合では、候補者の自己申告と、公開されているGitHubコミット履歴・オンチェーンでのコントラクトデプロイ実績・DAOのガバナンス投票履歴といった一次情報とをクロスチェックすることが最も有効です。
ただしこれらの公開情報は偽装も可能で、他アカウントのフォーク・コミット履歴の水増し、他人の作品のコピーを自己名義で再デプロイするケースも存在します。
書類と公開実績のクロスチェックに加え、技術面接で「なぜその設計を選んだか」「実装のどこで詰まりどう解決したか」を口頭で説明できるかを確認するプロセスが、実力の見極めに直結します。Solidityコードの脆弱性レビュー課題やスマートコントラクトの設計課題も、実装スキルとセキュリティ意識を同時に測る有効な手段です。
Q. Web3人材採用サービスに内定後フォローはありますか?
A. Web3人材採用サービスの内定後フォローはサービスごとに差があるため、選定段階で入社後1〜3ヶ月のオンボーディング支援・辞退防止フォローの有無を確認しておく必要があります。
Web3業界は候補者の意思決定が早い一方で、内定後にDAOコミュニティや別のプロジェクトから追加オファーが来て意思が揺れることも珍しくありません。
特にエージェント型サービスは、コンサルタントが企業と候補者の双方と関係を維持しやすい形態のため、内定辞退防止・入社後オンボーディング支援を有償/無償のサポートとして提供しているケースがあります。掲載+スカウト型を選ぶ場合、これらのフォローは自社内製で用意する前提になります。
Q. Web3特化サービスだけでWeb3人材の採用は完結しますか?
A. Web3特化サービスだけで採用が完結するとは限らず、業界全体の母集団が薄いため、一般ITエージェント・副業マッチング・DAO経由のリファラルなど複数チャネルを組み合わせる運用が実務的な近道です。
Electric Capital「Developer Report 2024」によれば、グローバルの月間アクティブWeb3開発者は約23,600人にとどまり、日本国内はさらに限定的です。
フィンテック・ゲーム・ソーシャル領域で経験を積みWeb3への転向を検討しているエンジニア層は、レバテックキャリア・doda・Green等の一般ITエージェントに登録しているケースも多く、Web3特化サービスの母集団外にいる候補者を拾える経路になります。
DAOのガバナンス参加者・技術Discordコミュニティ・ハッカソン参加者からのリファラルは、公開された貢献実績で実力を事前確認できる強みがあります。
Q. 詐欺的候補者(北朝鮮IT労働者等)を採用しないための対策はありますか?
A. Web3業界の採用では、FBIが警告する北朝鮮IT労働者による偽装身元での潜入事案が確認されているため、ID確認・在住証明の書類提示・複数回のビデオ通話・トライアル契約など、通常のIT採用より厳密な本人確認プロセスを運用する必要があります。
Web3業界はリモート・グローバル採用が一般的なため、オンライン面接だけで採用判断を完結させると偽装アイデンティティを見抜けないリスクが高まります。1〜3ヶ月のトライアル契約で実務適合性を確認するプロセスは、経歴照合の観点だけでなく本人性の担保にも寄与します。加えて、社内アクセス権限は最小権限で開始し、実務の中で段階的に拡張する運用が、万一の被害範囲を抑える上で有効です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:FBI IC3, North Korean IT Worker Threats to U.S. Businesses(2025年7月23日)
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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