就業規則や各種規程の最新版がどこにあるか分からず、現場が古い版を参照していた——そんな経験はないでしょうか。社内規程は数十種類に及ぶことも多く、改訂のたびに新旧対照表を手作業で作り、周知の記録を残す負担は年々重くなっています。
とくに法改正が続く近年は、規程の一斉見直しが頻発します。エクセルや共有フォルダでの管理では、版の取り違えや改訂履歴の抜け漏れが起きやすく、内部統制や監査の観点でも不安が残ります。こうした課題を解決する手段が、規程管理システムです。
本記事では、社内規程の作成・改訂・履歴管理・周知を一元化する規程管理システムを、「規程特化型」と「汎用文書管理型」の2タイプに整理し、機能・料金・法令対応・セキュリティなど複数の軸で比較します。
規程管理システムとは何か、社内規程の基礎から選び方まで順に解説します。法務・総務・コンプライアンスの担当者が、自社に合うシステムを判断するための材料としてご活用ください。
また、自社に合うタイプを短時間で見極められるよう、選定診断ツールもご用意しています。あわせてご利用ください。
目次
規程管理システムとは?エクセル管理の限界
規程管理システムとは、就業規則をはじめとする社内規程の作成・改訂・履歴管理・周知を一元的に行うためのITツールです。規程のひな形や条文エディタ、改訂時の新旧対照表の作成、版管理、従業員への周知までを支援し、規程運用の属人化と手作業を減らす役割を持ちます。
多くの企業では、規程をWordファイルで作成し、共有フォルダやエクセルの一覧で管理してきました。しかしこの方法では、最新版がどれか分からなくなる、改訂履歴が追えない、誰がいつ承認したかの記録が残らない、といった問題が起こりがちです。
たとえば、新旧対照表を毎回手作業で作るために条文の対応づけを誤る、改訂を全社に周知したはずが記録が残らず「聞いていない」を招く、といったつまずきです。とりわけ法改正で複数の規程を一斉に見直すときは、どの規程が改正の影響を受けるかを一件ずつ探し出す手間が大きな負担になります。
規程の数が増え、法改正への対応が重なるほど、こうした手作業の限界は大きくなります。規程管理システムは、版管理と改訂履歴をシステム上に自動で残し、周知状況まで可視化することで、こうした課題を解消します。次の章から、そもそも社内規程とは何かという基礎に立ち返って整理します。
社内規程とは?役割と整備する目的
社内規程とは、企業が組織運営や業務遂行のために定める社内ルールの総称です。就業規則や賃金規程のように従業員の労働条件を定めるものから、経理規程・文書管理規程のように業務手続きを定めるものまで幅広く含まれます。
社内規程を整備する目的は、業務の標準化と判断のばらつき防止、そしてコンプライアンスやガバナンスの土台づくりにあります。ルールが明文化されていれば、担当者が代わっても業務品質を保ちやすく、トラブル時の判断基準にもなります。
社内規程の主な種類
社内規程は、対象とする領域ごとに整理すると理解しやすくなります。代表的な区分は次のとおりです。
- 基本経営・組織に関する規程:定款、組織規程、職務権限規程など、会社の骨格を定めるもの
- 人事・労務に関する規程:就業規則、賃金規程、退職金規程、育児・介護休業規程など
- 業務・経理に関する規程:経理規程、購買規程、在庫管理規程など
- 総務・情報管理に関する規程:文書管理規程、情報セキュリティ規程、個人情報保護規程など
このうち、従業員の労働条件を定める規程は労働法との関わりが深く、とくに就業規則は法律上の扱いが他の規程と異なります。次にその違いを確認します。
社内規程と就業規則の違い
就業規則は、社内規程の一種でありながら、労働基準法で作成・届出が義務づけられている点が大きく異なります。労働基準法第89条は、常時10人以上の労働者を使用する使用者に対し、就業規則を作成して行政官庁へ届け出ることを義務づけています。
一方、経理規程や文書管理規程といった就業規則以外の社内規程には、法律上の一律の作成義務はありません。会社が必要に応じて任意に定めるものであり、その位置づけは業務命令・社内ルールとして機能します。同じ「社内規程」でも、就業規則は法定文書、それ以外は任意の内部ルールという違いがあります。
出典・参考資料(1件)
社内規程の法的効力
社内規程の法的効力は、その規程が就業規則としての性質を持つかどうかで変わります。就業規則については、労働契約法が明確な効力を定めています。合理的な内容の就業規則を従業員に周知させていた場合、その内容が労働契約の内容になります。
労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。
出典:労働契約法 第七条|e-Gov法令検索
さらに労働契約法第12条は、就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とし、就業規則の基準によると定めています。これを最低基準効と呼びます。就業規則以外の社内規程には、こうした法律上の効力が直接及ぶわけではありませんが、業務命令の根拠として機能し、実務上の拘束力を持ちます。
出典・参考資料(1件)
社内規程の作り方(整備の基本ステップ)
ここからは、社内規程を整備する基本的な流れを解説します。規程の新規作成でも改訂でも、大枠は共通しています。

- 責任者と対象規程を決める:どの規程を、誰が主管して整備するかを明確にします。
- 情報収集と草案の作成:法令・自社の実態・他社事例をふまえ、ひな形をもとに草案を作ります。
- 社内での検討・意見聴取:関係部署でレビューします。就業規則の作成・変更では、労働者の過半数代表などの意見を聴くことが労働基準法第90条で義務づけられています。
- 承認・届出:決裁を経て確定します。就業規則は行政官庁への届出が必要です。
- 従業員への周知:労働基準法第106条は、就業規則を見やすい場所への掲示・備え付け・書面交付などの方法で従業員に周知させることを義務づけています。
出典・参考資料(1件)
定期点検・改訂と周知の運用
社内規程は作って終わりではなく、法改正や組織変更にあわせて改訂し続ける必要があります。運用の要点は、定期的な点検、規程間の整合性の維持、改訂後の確実な周知の3点です。
この改訂と周知のサイクルを、手作業ではなくシステム上で回すことが、規程管理システムを導入する主な動機になります。次章で、その機能を具体的に見ていきます。
規程管理システムの主な機能
規程管理システムは製品によって得意領域が異なりますが、一般的に次のような機能を備えています。
- 規程の作成・編集:ひな形や条文エディタで規程を作成します。条番号の自動採番や表記ゆれの補正に対応する製品もあります。
- 版管理・改訂履歴:改訂のたびにバージョンを自動で記録し、いつ・誰が・どこを変えたかを追跡できます。
- 新旧対照表の作成:改訂前後の条文を自動で対比し、稟議・届出用の資料を作成できます。
- 承認フロー・権限管理:起案から承認までの流れをシステム化し、閲覧・編集権限を制御します。
- 周知・既読管理:改訂した規程を従業員に配信し、周知状況を可視化します。
- 全文検索:規程横断で条文を検索し、必要なルールにすぐたどり着けます。
法改正への対応
法改正のたびに、関連する規程を一斉に見直す必要が生じます。たとえば2025年(令和7年)4月と10月に段階施行された育児・介護休業法の改正では、柔軟な働き方を実現する措置や子の看護休暇の見直しなどが盛り込まれ、厚生労働省も「就業規則等を見直しましょう」と案内しています。
製品によっては、法改正情報の通知や、改訂が必要な規程の自動抽出、専門家監修のひな形更新といった機能で、こうした一斉見直しの負担を軽減します。法令対応をどこまで支援してくれるかは、後述の選び方でも重要な観点になります。
出典・参考資料(1件)
規程管理システムを導入するメリット
規程管理システムを導入することで、次のようなメリットが期待できます。
- 規程業務の効率化:作成・改訂・新旧対照表づくりを支援し、手作業の工数を減らします。
- 最新版管理とペーパーレス化:常に最新版を一元管理でき、印刷・配布のコストを削減します。
- 内部統制の強化:改訂履歴と承認記録がシステムに残るため、統制の証跡を整えやすくなります。
- 法改正対応の簡略化:改訂すべき規程の把握と更新を支援し、対応漏れのリスクを下げます。
とくに内部統制の観点は、上場企業やIPO準備企業にとって重要です。改訂履歴と承認記録が残るため、内部統制・監査の証跡に活用できます。詳しくは選び方の章で扱います。
導入・運用の注意点(デメリット)
導入前に把握しておきたい注意点もあります。メリットと合わせて検討してください。
- 導入・運用コスト:初期費用や月額費用が発生します。規程数や利用人数に応じて料金が変わる製品が多く、費用対効果の見極めが必要です。
- 運用体制の構築:既存の規程データの移行や、承認フロー・権限の初期設定に手間がかかります。
- 現場への定着:担当者が使いこなせるよう、操作の習熟と運用ルールの周知が欠かせません。
これらの注意点は、無料トライアルやサポート体制の充実度で軽減できます。次章の選び方で、こうした観点を含めて整理します。
規程管理システムの選び方(比較ポイント)
ここからは、自社に合う規程管理システムを選ぶための比較ポイントを解説します。主要な観点は、後述の比較表でも軸として並べています。
規程特化型か汎用文書管理型か(契約書ほか社内文書まで管理するか)
最初の分岐は、規程の作成・改訂に特化したツールを選ぶか、規程を含め社内文書全般を管理できるツールを選ぶかです。自社が管理したい文書の範囲を先に決めると、タイプを絞り込めます。両タイプの向き不向きは、詳しくは後述のタイプ別の特徴と診断ツールで確認してください。
とくに契約書の管理を主目的に検討している場合は、契約書に特化したシステムをタイプ別に比較した以下の記事もあわせてご確認ください。
規程の雛形(テンプレート)は充実しているか
規程をゼロから作成する負担を減らすには、ひな形の充実度が効きます。就業規則・賃金規程・各種業務規程のテンプレートが用意されているか、専門家監修のひな形か、自社の実態に合わせて編集しやすいかを確認します。とくに規程整備の経験が浅い企業では、ひな形の質と量が導入効果を大きく左右します。
法令解説・法改正対応の支援があるか
法改正のたびに規程を見直す負担を軽くしたい場合、法令解説や改正情報の提供、改訂が必要な規程の通知といった支援機能が判断材料になります。労働法や関連法令の改正頻度が高い規程を多く抱える企業ほど、この支援の有無が運用の安定度に直結します。
内部統制・監査対応(改訂履歴・承認記録)に使えるか
上場企業やIPO準備企業では、規程の整備と運用の状況を記録・保存できるかが重要です。金融庁の内部統制の基準は、内部統制の基本的要素である「統制活動」を次のように定義しています。
統制活動とは、経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続をいう。統制活動には、権限及び職責の付与、職務の分掌等の広範な方針及び手続が含まれる。
出典:財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準|金融庁(令和5年4月7日 意見書 別紙)
社内規程は、ここでいう「方針及び手続」にあたります。誰が・いつ・どの規程をどう改訂し承認したかがシステムに記録されていれば、内部統制の整備・運用状況を示す資料として活用しやすくなります。承認フロー・改訂履歴・アクセス権限の3点を、監査対応の観点で確認するとよいでしょう。
出典・参考資料(2件)
そもそも内部統制とは何か、何のために整備するのかという全体像から確認したい場合は、目的・構成要素と体制づくりの手順を解説した以下の記事が参考になります。
セキュリティ・権限管理は十分か
規程には人事・経理などの機微な情報が含まれます。閲覧・編集権限を役職や部署ごとに細かく設定できるか、通信・保管の暗号化やアクセスログ、ISMS(ISO/IEC 27001)などの第三者認証があるかを確認します。全社に周知する規程と、限られた担当者だけが扱う規程を、権限で切り分けられると安全です。
料金・提供形態(クラウド/オンプレ・無料トライアル)は自社に合うか
料金は、規程数・利用人数・機能範囲で変わります。導入判断では、初期費用と月額費用の目安に加え、料金が人数課金か規程数課金か、どの単位で増減するかを把握することが欠かせません。クラウド型かオンプレミス型か、無料トライアルや無料プランがあるかも、導入のしやすさを左右します。自社のセキュリティ方針でオンプレミスが必須なら、提供形態を最初の条件に加えるとよいでしょう。
規程管理システムの2つのタイプと特徴
規程管理システムは、得意領域によって大きく2つのタイプに分けられます。自社が管理したい文書の範囲にあわせて、どちらのタイプが合うかを見極めましょう。
どちらのタイプが自社に合うか迷う場合は、次の診断ツールで確認できます。
【比較表】規程管理システムの機能・料金を徹底比較
ここからは、主要な規程管理システムをタイプ別に比較します。対応する規程・文書の範囲、雛形、法令対応、契約書管理、セキュリティ、料金、提供形態などの軸で整理しました。料金が非公開の製品は「要問い合わせ」と記載しています。料金は個別見積もりのサービスが多く、人数課金か規程数課金かなど課金単位に注目し、資料請求で自社条件の見積もりを取ると比較しやすくなります。
【規程特化型】の比較表
| サービス名 | LAWGUE | KiteRa Biz | 規程管理システム(システムディ) | 規程管理システム(システムギア) |
|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド | クラウド | クラウド/オンプレ | 要問い合わせ |
| 規程雛形 | ●解説付き雛形集 | ◎約200種(解説付き) | × | × |
| 新旧対照表・版管理 | ● | ● | ● | ● |
| 法改正・法令対応 | ◎D1-Law.com連携 | ◎AI法改正レビュー | × | × |
| 契約書ほか文書管理 | ●契約書・マニュアル等 | ×規程管理に特化 | ×規程管理に特化 | △ISO文書・事務要領等 |
| 周知・既読管理 | △共同編集・コメント | ●公開リンク・閲覧把握 | ●Web公開・社内通知 | △最新版の閲覧可 |
| セキュリティ認証 | ISMS(ISO27001)・Pマーク | ISMS(ISO27001) | ISMS・Pマーク (会社全体で取得) | 要問い合わせ |
| 料金(初期・月額) | 要問い合わせ | 初期0〜30万円 月額0〜20万円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 無料トライアル | ●短期トライアル | ●Freeプランあり | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※ ◎=特に手厚い対応、●=対応、△=一部・条件付き対応、×=非対応または該当機能なし。料金は各社公開情報(2026年7月時点)にもとづく参考値で、非公開の場合は「要問い合わせ」と記載しています。最新の料金・機能は各社の公式情報をご確認ください。
【汎用文書管理型】の比較表
| サービス名 | Hubble | リコー DLS Select | LegalOn | 楽々Document Plus | DocLAN | SmartDB | NotePM | OPTiM 文書管理 | Documal SaaS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド | クラウド (業務委託型) | クラウド | クラウド/オンプレ | クラウド/オンプレ | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド (Public/Private SaaS) |
| 規程雛形 | ×(契約書テンプレは有) | × | ●ひな形2,000点超に含む | × | × | × | △汎用テンプレのみ | × | △文書ひな型あり |
| 新旧対照表・版管理 | ●Word/Excel自動版管理 | ×(規程の版管理は確認できず) | △版管理(標準機能) | ●新旧比較(色分け) | ●新旧差分(色分け) | △版管理・文書改訂機能 | ●変更箇所を色分け表示 | ×(規程の版管理は確認できず) | △版管理・改訂履歴 |
| 法改正・法令対応 | × | × | × | × | × | × | × | × | × |
| 契約書ほか文書管理 | ◎契約書CLMが主軸 | ◎文書電子化〜保管を委託 | ◎契約書レビュー・管理が中核 | ◎契約書・ISO文書等 | △規程・マニュアル公開に特化 | ●ノーコードで多業務対応 | △社内文書全般(wiki型) | ●AI-OCRで文書管理 | ●規程・ISO・契約書等 |
| 周知・既読管理 | × | △情報共有クラウド | × | ●発行通知・閲覧状況確認 | ●Web公開・一括印刷 | △公開範囲を制御 | ●既読・未読管理 | × | 要問い合わせ |
| セキュリティ認証 | ISMS(ISO27001) | JIIMA認証(電帳法) | ISMS(ISO27001)・ISO27017 | ISMS(ISO27001) (会社クラウド) | 要問い合わせ | ISO27017 (27001は要確認) | ISMS(ISO27001) | ISMS(ISO27001) | JIIMA認証(電帳法) |
| 料金(初期・月額) | 初期0円 月額要問い合わせ | 初期100万円程度〜 月額15万円程度〜(参考) | 要問い合わせ | 初期30万円〜(税抜) 月額9万円〜(100ユーザ) | 初期80万円 月額20万円(2022年時点・税別) | 要問い合わせ | 初期0円 月額4,800円〜(税込) | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 無料トライアル | ●無料プランあり | 要問い合わせ | △無料デモのみ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●30日間 | ●全機能を試用可 | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※ ◎=特に手厚い対応、●=対応、△=一部・条件付き対応、×=非対応または該当機能なし。料金は各社公開情報(2026年7月時点)にもとづく参考値で、非公開の場合は「要問い合わせ」と記載しています。最新の料金・機能は各社の公式情報をご確認ください。
規程管理システムのおすすめサービス紹介
比較表で取り上げた各サービスを、タイプ別に紹介します。自社の管理したい範囲や規模に照らして、候補を絞り込む参考にしてください。
規程の作成・改訂に強い規程特化型
就業規則や各種規程の作成・改訂・履歴管理を効率化したい企業に向くタイプです。雛形の充実度や法令対応の支援に注目して比較してください。
1. LAWGUE(FRAIM株式会社)

LAWGUEは、契約書・社内規程・マニュアルなど各種文書の作成・編集・レビューをAIで支援するクラウドサービスです。FRAIM株式会社が提供し、社内の幅広い文書を同一のワークスペースで扱える点を特徴としています。
規程管理では、解説付きの雛形集をもとに新規規程を作成でき、改訂時の新旧対照表はワンクリックでWord形式に出力できます。さらに第一法規の法令データベース「D1-Law.com」と連携し、対応法令37,000件以上の改正情報をチェックできるため、規程改訂のきっかけとなる法改正の見落とし防止に役立ちます。
料金は初期費用・月額とも個別見積もり方式で、公式サイトに具体額の記載はありません(要お問い合わせ)。契約翌日から使える短期の無料トライアルが用意されています。運営会社のFRAIM株式会社はISMS(ISO/IEC 27001)とプライバシーマークを取得しています。
2. KiteRa Biz(株式会社KiteRa)

社内規程や労使協定書の作成から改定・履歴管理・従業員への周知・行政への電子申請までをクラウドで一元管理するのが、株式会社KiteRaが事業会社向けに提供するKiteRa Bizです。社内規程領域に特化したSaaSとして展開しています。
設問に回答するだけで草案を作成できる設問式の規程作成や、条文解説付きの約200種類の雛形を備えます。法改正が規程に反映されているかをAIがチェックし、改定時には新旧対照表を自動生成できるほか、就業規則や36協定届はe-Gov連携でKiteRa上から行政に電子申請できます。
料金は従業員規模別で、100人以下プランが月額5万円・初期費用5万円、101〜500人プランが月額20万円・初期費用30万円です(いずれもカタログサイト掲載値)。基本機能を試せる無料のFreeプランもあります。運営会社はISO/IEC 27001認証を取得しています。
3. 規程管理システム(株式会社システムディ)

株式会社システムディの規程管理システムは、企業・学校法人・金融機関・公益法人などの社内規程をネットワーク上で一元管理し、改訂案の起案から承認後の即時公開までを1つのプラットフォームで完結させるシステムです。東証スタンダード市場に上場する同社が2008年から提供しています。
条項番号の自動採番や用語の一括置換、改訂箇所を赤字表示する新旧対照表の自動作成、過去版を保持する版管理などを備えます。従業員は全文検索やシングルサインオンで最新の規程集を閲覧でき、2026年7月には自然文での横断検索・要約・チャットボットのAIオプションも提供が始まりました。
学校法人早稲田大学や株式会社ロッテホールディングスなど、700を超える組織への導入実績があります(2025年5月時点の公式発表)。提供形態はクラウドとオンプレミスの選択制で、30規程からの段階的な導入に対応し、ユーザー数は無制限です。料金は公式サイトに記載がなく、要お問い合わせとなります。
4. 規程管理システム(システムギア株式会社)

システムギア株式会社の規程管理システムは、社内規程に加え、事務取扱要領やISO文書といった各種規程の作成・編集・改定から履歴管理・廃止までを一元管理できるシステムです。同社の「総務ソリューション」ラインナップの一製品として提供されています。
管理者向けには、条文の階層を整えるインデント設定、用語の表記ゆれ修正、新旧対照表の自動作成、版管理といった作成・改定の省力化機能を備えます。従業員は常に最新版の規程を閲覧でき、導入事例では新旧対照表の自動作成と影響範囲の自動抽出により、規程にかける時間が半分以下に短縮されたとされています。
料金は初期費用・月額費用とも公式サイトに記載がなく、要お問い合わせとなります。承認フローや従業員への更新通知といった詳細な仕様については、個別の問い合わせで確認するとよいでしょう。
規程も含め社内文書を幅広く管理する汎用文書管理型
規程に加えて契約書・議事録・稟議書など社内文書全般を一元管理したい企業に向くタイプです。文書管理・版管理の機能と、規程の改訂運用に使えるかをあわせて確認してください。これらは文書管理の汎用機能を規程運用に応用するタイプで、規程専用機能の有無は各社で個別に確認してください。
5. Hubble(株式会社Hubble)

Word/Excelで編集・保存するたびに版が自動で記録される仕組みを起点に、契約書の作成から締結後の管理までを一元化するのが、株式会社HubbleのAI契約業務・管理クラウド「Hubble」です。契約書に関わる全部署での利用を想定して設計されています。
この版管理の仕組みがどのように生まれ、広がってきたのかについて、同社は開発の経緯を次のように説明しています。

当初から契約業務を全部管理しようと考えていたわけではなくて、最初に作ったのはWordをHubbleに保存するとバージョンが積み上がっていく、ごくシンプルなバージョン管理ツールでした。これがホリエモンさんにX(旧Twitter)でリツイートされまして、「これは絶対に伸びる」となって、お客様とお話しする中で機能を一つずつ拡張していきました。そして5年ほど前にAIが大きく出てきましたので、AIで解決できる範囲をさらに広げていったという流れです。
本サービスは契約書のライフサイクル管理(CLM)を主目的としており、規程管理専用に設計されたシステムではありません。ただし公式の活用ガイドでは、契約書と同じバージョン管理・フォルダ・コメント・台帳の各機能を社内規程の改定履歴管理に応用する方法が案内されています。規程専用フォルダにまとめる、版名に決議年月日を含める、改定理由をコメントに残すといった運用で、規程の改定経緯を追えます。
料金は初期費用が0円、月額はID数や利用機能に応じた見積もり制です(要お問い合わせ)。3アカウント・30ドキュメントまでの無料プランと無料トライアルが用意されています。運営会社はISMS(ISO/IEC 27001)を取得しています。
6. リコー ドキュメントライフサイクルサービス Select(株式会社リコー)

株式会社リコーのドキュメントライフサイクルサービス Select(以下、DLS Select)は、紙文書・電子文書を含む社内文書全般を、電子化から情報共有、物理原本の保管・廃棄まで業務委託でまとめて扱えるサービスです。契約書だけでなく請求書・申請書・稟議資料・労務書類なども対象とします。
電子データ化・情報共有・保管管理の3つのユニットで構成され、1ユニットのみの利用もできます。情報共有ユニットは文書管理クラウド「MyQuickクラウド」を基盤とし、契約書管理では台帳・目録管理、簡易・詳細・全文の3種類の検索、契約満了日のメールアラート、ユーザーID単位のアクセス権限管理などに対応します。
一方、規程集の版管理や新旧差分表示といった規程管理に特化した機能は公式サイトで確認できず、規程を含む社内文書全般の電子化・保管・共有に使う位置づけです。料金は数量やユニット構成によって変動する個別見積もり(要お問い合わせ)となります。
7. LegalOn(株式会社LegalOn Technologies)

LegalOnは、AIによる契約書レビューと契約管理を中核とするAI法務プラットフォームです。株式会社LegalOn Technologiesが提供し、旧称「LegalForce」「LegalOn Cloud」から名称を変更しています。
社内規程については、独立した規程管理専用の機能は公式サイト上で確認できませんでした。2,000点超のひな形ライブラリに社内規程・就業規則のひな形が含まれ、Word形式でダウンロードして規程の作成に利用できるほか、版管理・アクセス権限設定・横断検索といった標準機能を、規程を含む一般文書の保管・検索に使えます。
規程管理を主目的とする場合は、専用機能の対応範囲を個別に確認するとよいでしょう。料金は個別見積もり方式で公式サイトに具体額の記載はなく(要お問い合わせ)、最低利用期間は1年とされています。ISMS(ISO/IEC 27001)およびISMSクラウドセキュリティ認証(ISO/IEC 27017)を取得しています。
8. 楽々Document Plus(住友電工情報システム株式会社)

社内規程の最新版管理・周知に絞った専用ページを公式に設けているのが、住友電工情報システム株式会社の楽々Document Plusです。社内規程・契約書・ISO文書・図面・税務関連文書など複数の文書種別を対象とする文書管理・情報共有システムで、オンプレミス版とクラウド版から選べます。
規程管理の文脈では、改訂前後を色分けする新旧比較、承認経路に沿った改訂承認ワークフロー、改訂公開時の発行通知メール(設定により全社員への通知も可能)が案内されています。全文検索は表記揺れを吸収した検索に対応し、作業履歴・アクセスログで内部統制にも備えます。
料金は、クラウド版が初期費用30万円(税抜)、月額はユーザ数課金で100ユーザ90,000円(税抜)からで、最低利用期間は12か月です。オンプレミス版はユーザー無制限ライセンスが180万円(税抜)からで、別途保守費用がかかります。運営会社はクラウドサービスでISMS(ISO/IEC 27001:2022)を取得しています。
9. DocLAN(TOPPANエッジ株式会社)

DocLANは、Word形式で作成した規程やマニュアルをHTML・PDFに自動変換し、Webブラウザ上で公開・検索・閲覧できる文書公開管理システムです。TOPPANエッジ株式会社が提供しています。
規程集・マニュアル類の公開・管理に的を絞った設計で、登録・改訂・廃止を一元管理する版管理、追加・削除箇所を色分けする新旧差分表示、類義語・あいまい検索を含む全文検索などを備えます。地方銀行を中心とした金融機関での導入が多く、ふくおかフィナンシャルグループでは福岡銀行分の約16,000ファイルを含む数万ファイル規模の運用事例があります。
ラインナップはオンプレミスの基本型、標準機能に絞った低価格・短納期モデル、クラウド型「DocLAN Cloud」の3種類があり、企業規模やカスタマイズの要否に応じて選べます。料金は公式サイトに明示がなく、要お問い合わせとなります。
10. SmartDB(株式会社ドリーム・アーツ)

SmartDBは、ワークフロー・Webデータベース・フォームなどを核とする大企業向けのノーコード業務デジタル化クラウドです。株式会社ドリーム・アーツが提供し、社内規程の管理は多数の活用領域のひとつに位置づけられています。
Webデータベース機能を使い、社内規程・就業規則の電子化や改訂管理、公開範囲の制御ができます。2021年提供開始の文書改訂機能では、公開中の版を保ったまま新版のレビュー・承認を進め、承認完了後に自動で差し替える運用に対応します(最大5ステップの承認フロー、追加料金なしの標準機能)。想定利用規模は1,000名以上の企業・団体で、複雑な承認フローや詳細な権限管理を前提とした設計です。
SaaS型ワークフロー市場でのシェアは28.0%(テクノ・システム・リサーチ調査、2026年5月発表)とされています。料金は公式サイトに記載がなく、要お問い合わせです。クラウドサービス向けのISMS認証であるISO/IEC 27017を取得しています。
11. NotePM(株式会社プロジェクト・モード)

社内wikiやマニュアル、議事録などのストック情報を一元管理・検索できるのが、株式会社プロジェクト・モードのNotePMです。社内規程管理に特化した製品ではなく、規程や就業規則もページ・フォルダとして登録し、汎用機能で管理する形になります。
ページや添付ファイルの変更を自動で履歴に残し変更箇所を色分け表示する版管理、誰がいつ閲覧したかを確認できる既読管理、添付ファイル内部まで対象とする全文検索を備え、規程改訂の周知確認にも応用できます。AIの自動要約・翻訳・校正・チャットボットは全プランに追加料金なしで搭載されています。
料金は初期費用0円で、編集8名・閲覧24名のプランが月額4,800円(税込)からです。30日間の無料トライアルがあります。ただし、2026年8月以降はプラン構成と税表示の改定が予定されているため、最新の料金は公式サイトでご確認ください。運営会社はISMS(ISO/IEC 27001)を取得しています。
12. OPTiM 文書管理 with AI-OCR(株式会社オプティム)

OPTiM 文書管理 with AI-OCRは、AI-OCRによる文書のデジタル化と情報抽出を主眼とした文書管理クラウドです。株式会社オプティムが提供しています。
手書きにも対応するAI-OCRや、LLMを使ったカスタムプロンプトで文書から任意の情報を抽出でき、全文検索・部署単位のアクセス権限管理・期日通知なども備えます。稟議書や申請書などの処理自動化が主な活用シーンで、規程の版管理や改訂前後の新旧比較といった規程管理に特化した機能は公式サイトで確認できませんでした。規程管理に用いる場合は対応範囲を個別に確認するとよいでしょう。
料金は文書件数やストレージ容量に応じたプラン制で、具体額は公式サイトに記載がなく要お問い合わせです。全機能を試せる無料トライアルがあり、専任サポートによる導入支援が付帯します。ISO/IEC 27001認証を取得しています。
13. Documal SaaS(富士通Japan株式会社)

Documal SaaSは、文書の作成・登録から承認・利用・保管・廃棄までのライフサイクルを管理するSaaS型の文書管理システムです。富士通四国インフォテック株式会社が2011年に提供を開始し、現在は同社を吸収合併した富士通Japan株式会社が提供しています。
ワークフロー機能と組み合わせ、文書登録時のひな型活用、改訂・承認履歴の管理、全文検索、アクセス制御を一体で提供します。規程やマニュアル、ISO文書、契約書など幅広い文書に使える汎用型で、パブリックSaaSとプライベートSaaSの2つの環境から選べます。電子帳簿保存法の電子取引保存要件に対応するJIIMA認証を取得しています。
料金は公式サイトで確認できる具体額がなく、要お問い合わせとなります。2026年4月の運営会社の吸収合併に伴い製品情報の掲載先が整理されている時期にあたるため、最新の提供内容や公式URLは提供元にご確認ください。
まとめ
規程管理システムは、社内規程の作成・改訂・履歴管理・周知を一元化し、エクセルや共有フォルダでの管理につきまとう版の取り違えや履歴の抜け漏れを解消します。とくに法改正の一斉対応や、内部統制・監査対応の証跡づくりで効果を発揮します。
選ぶ際は、まず規程特化型か汎用文書管理型かを、自社が管理したい文書の範囲から判断します。そのうえで、雛形の充実度、法令対応の支援、内部統制での使いやすさ、セキュリティ、料金・提供形態を照らし合わせると、自社に合う一本が見えてきます。
本記事の比較表と診断ツールを活用し、気になるサービスの資料を取り寄せて、具体的な検討を進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 規程管理システムとは何ですか?
A. 規程管理システムとは、就業規則をはじめとする社内規程の作成・改訂・履歴管理・周知を一元的に行うためのITツールです。規程のひな形や条文エディタ、改訂時の新旧対照表の作成、版管理、従業員への周知までを支援し、エクセルや共有フォルダでの管理で起こりがちな最新版の取り違えや改訂履歴の抜け漏れを防ぎます。
Q. 規定と規程は何が違いますか?
A. 「規程」とは条文の集合体である規則そのもの(就業規則や退職金規程など)を指し、「規定」は個々の条文を指します。どちらも日本語として正しい言葉ですが、指す対象が異なります。就業規則や賃金規程といった規則の単位で管理する場面では「規程」と書くのがより正確なため、本記事でも「規程管理システム」と表記しています。
Q. 規程管理システムは一般企業向けと社労士向けで何が違いますか?
A. 規程管理システムには、自社の規程を整備・管理する一般企業向けと、顧客企業から依頼を受けて規程を作成・共有する社労士向けの2系統があります。社労士向けは顧問先ごとの規程作成やクラウドでの共有に最適化されているのに対し、一般企業向けは自社の就業規則や各種規程の作成・改訂・履歴・周知を社内で一元管理することに重点があります。本記事は一般企業(法務・総務)向けの製品を対象に比較しています。
Q. エクセルやWordで作成した既存の規程は、規程管理システムにそのまま移行できますか?
A. 既存の規程は、多くの製品でWordやPDFなどのファイルを取り込んで移行できますが、対応する形式や取り込みの方法は製品によって異なります。規程数が多い場合は、初期の取り込みや承認フロー・権限の設定に一定の手間がかかります。移行支援の有無や対応するデータ形式を導入前に確認し、無料トライアルで実際の規程を試しに取り込んで相性を確かめておくと安心です。
Q. 規程管理システムは法改正にどこまで自動で対応してくれますか?
A. 規程管理システムの法改正対応は、製品によって法改正情報の通知、改訂が必要な規程の抽出、専門家監修ひな形の更新までを支援しますが、最終的な改訂内容の判断と確定は担当者が行います。すべてが全自動で書き換わるわけではなく、支援の範囲は製品ごとに差があります。労働法など改正頻度の高い規程を多く抱える企業ほど、この法令対応の支援が手厚い製品を選ぶと運用が安定します。
Q. 規程管理システムは無料で使えますか?無料トライアルはありますか?
A. 規程管理システムには、無料プランを用意する製品や、期間・機能を限定した無料トライアル・デモを提供する製品があり、導入前に試せます。ただし本格的な運用は有料プランが一般的で、料金は規程数・利用人数・機能範囲によって変わります。まず無料の範囲で操作性や自社規程との相性を確かめ、必要な機能を見極めてから有料プランを検討するとよいでしょう。
Q. 規程管理システムはクラウド型とオンプレミス型のどちらを選べばよいですか?
A. 規程管理システムは、初期構築を抑えて早く始めたいならクラウド型、自社のセキュリティ方針で自社設置が求められるならオンプレミス型が向いています。現在はクラウド型が主流ですが、両方の提供形態から選べる製品もあります。オンプレミスが必須要件の場合は対応製品が限られるため、提供形態を最初の絞り込み条件に加えてください。
Q. 規程管理システムは内部統制や監査対応にどう役立ちますか?
A. 監査で証跡として問われるのは、多くの場合「その改訂を誰が承認したか(承認者)」「いつ改訂したか(改訂日時)」「どの版が有効か(版)」の3点です。規程管理システムは、これらを承認フローと改訂履歴として自動で記録・保存するため、監査人から改訂経緯の説明を求められた際にそのまま提示できます。
エクセルや共有フォルダでの管理では、これらを後から手作業で再現するのが難しく、証跡の欠落が指摘されやすい部分です。上場企業やIPO準備企業では、承認者・改訂日時・版を残せる製品を選ぶと監査対応の負担が軽くなります。
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