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BtoB向けECプラットフォーム比較25選|取引先別価格・掛け払い・基幹連携と費用で選ぶ

BtoB向け ECプラットフォーム比較のサムネイル画像

取引先から届くFAXと電話の注文を、担当者が基幹システムへ手入力していないでしょうか。繁忙期には入力が追いつかず、桁の打ち間違いや商品コードの取り違えが起きやすくなります。取引先ごとに掛け率も最低ロットも違うため、価格表を紙とExcelで管理せざるを得ない状況も生まれます。こうした受注業務をWeb化する手段として、卸売業・メーカーの検討対象になるのがBtoB向けECプラットフォームです。

ただし、BtoC向けのカートシステムをそのまま流用することはできません。取引先ごとに違う価格の出し分け、掛け払い(請求書払い)、発注側の社内承認といった企業間取引の商習慣に、どの製品がどこまで標準で対応するのか。そして初期費用と月額は、製品によってどれくらい違うのか。この2点が分からないままでは候補を絞り込めません。

本記事では、BtoB向けECプラットフォーム25サービスを比較します。取引先別価格・掛け払い・見積と承認・クローズド運用・ロット設定・基幹システム連携という6つの実務要件への対応可否と、初期費用・月額を、タイプ別の4つの表に整理しました。あわせて、費用の桁が製品ごとに違う理由と、導入後に取引先へ定着させるための注意点も整理しています。

また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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BtoB向けECプラットフォームとは?

BtoB向けECプラットフォームとは、企業間取引の受発注をWeb上で完結させるためのシステムです。売り手が自社の受発注サイトを構築し、取引先はそのサイトにログインして、自社向けに設定された価格で商品を選び発注します。これまでFAX・電話・メールで受けていた注文が、そのままシステムに登録されたデータとして届くようになります。

置き換わるのは受注の入り口だけではありません。取引先ごとの価格表の管理、注文内容の確認と返信、請求書の発行といった、注文の前後に発生していた手作業もシステム上に移ります。

経済産業省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoB-EC市場規模は514兆4,069億円で、前年から10.6%増えました。EC化率(業種分類上の「その他」を除いたベース)は43.1%で、前年比3.1ポイント増です。

出典・参考資料(1件)

BtoC向けカートをそのまま流用できない理由

BtoC向けのカートシステムは、不特定多数の消費者が同じ価格で購入することを前提に作られています。一方、企業間取引では取引先ごとに条件が違います。

同じ商品でも、取引量の多いA社には掛け率70%、取引を始めたばかりのB社には掛け率85%を適用します。決済は都度のクレジットカード払いではなく、月末締め翌月末払いの掛け払いで処理します。発注側の担当者が入力した注文は、上長が承認してから確定します。こうした運用は、BtoC向けの標準機能だけでは実現できません

そのため、BtoB向けの製品を選ぶか、BtoC向けカートのBtoBオプションを追加する形になります。後者を選ぶ場合は、どの機能が標準でどこからが追加費用なのかを、契約前に確認しておく必要があります。

BtoC向けカートのBtoBオプションで足りるのか、BtoB専用の製品を選ぶべきなのか。この判断をBtoC向けも含めたECサイト構築全体の選択肢から確かめたい場合は、以下の記事が参考になります。クラウド型からフルスクラッチまでの構築方式ごとに、費用相場とサービスを比較しています。

EDI・受発注システムとの違いと使い分け

企業間の受発注をデジタル化する手段は、BtoB ECだけではありません。EDIは、企業間の取引データを決められた形式でシステム同士が直接やり取りする仕組みで、取引量の多い定型的な発注に向いています。Web受発注システムは、既存の取引先が発注する画面をWebで提供することに的を絞った製品です。

使い分けの目安は、新規の取引先を増やしたいかどうかです。既存の取引先の発注をデジタル化したいだけならWeb受発注システムで足り、カタログを公開して新規開拓も狙うならBtoB ECのほうが向きます。

BtoB EC・EDI・Web受発注システムの使い分けを比較した図解。BtoB ECはカタログを公開して新規開拓も狙う場合、EDIは取引量が多く発注内容が定型的な既存取引、Web受発注システムは既存取引先の発注のデジタル化に向くことを示している

EDIからの移行を検討している場合は、2つの期限があります。1つ目は2024年1月で、EDIで広く使われてきたINSネットの「ディジタル通信モード」がこの時点で終了しました。ただし同月から、切替後のINSネット上でデータ通信を続けられる補完策が提供されています。

2つ目の期限が2028年12月31日で、この日にINSネット本体と補完策の提供がNTT東日本・西日本ともに終わります。いまEDIを使っていても当面は通信を続けられますが、2028年末までにインターネットEDIやBtoB ECへ移す必要があります。経済産業省の同調査でも、インターネットEDIへの移行が進んでいると記されています。

出典・参考資料(3件)

既存取引先の発注Web化だけで足りることがはっきりしている場合は、そこに的を絞って機能と料金を比べた以下の記事も参考になります。

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BtoB ECで確認すべき実務要件

ここからは、製品を比べるときの判断軸になる実務要件を整理します。以下の一覧で自社に関係する項目を確認し、そこから読み進めてください。前半の6つは製品ごとに対応が分かれます。

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取引先別価格・掛け率の出し分け掛け払い(請求書払い)と与信見積と承認ワークフロークローズド運用ロット・最低注文数と再注文基幹システム(販売管理・ERP)との連携受発注データの保存と請求書発行
自社で確認すること取引先ごとの個別単価と、グループ単位の掛け率のどちらで運用しているか。例外の多さ与信を自社で判断するか、掛け払いサービスに任せるか。締め日・支払サイトの種類見積を挟む商材か。発注側の社内承認が必要な取引先がどれくらいあるか誰でも見られる公開サイトにするか、審査した取引先だけに見せるか。取引先別に見せる商品を変えるかケース単位・バラ単位の使い分け。定番品のリピート発注が多いか現在使っている販売管理・ERPの製品名。連携をCSVで始めるかAPIで自動化するか電子帳簿保存法の保存要件を製品側で満たすか、自社の運用規程で満たすか
比較表での列取引先別価格掛け払い見積|承認フロークローズド運用ロット・単位基幹連携列なし(製品側の対応ではなく、自社の保存運用で決まる項目)

取引先別価格・掛け率の出し分け

BtoB ECの中心にある機能です。取引先がログインすると、その取引先向けに設定された価格が表示されます。設定の仕方は製品によって二通りに分かれます。

1つは、取引先をグループにまとめて掛け率を設定する方式です。「一次卸は掛け率70%、二次卸は80%」といった運用がこれに当たり、取引先が増えても設定の手間が増えません。もう1つは、取引先と商品の組み合わせごとに個別単価を持つ方式です。細かい取り決めをそのまま反映できる代わりに、マスタの登録件数が増えます。

自社の価格運用がどちらに近いかで、必要な機能が変わります。例外的な単価が多い場合は、まずグループ単位で整理してから、どうしても個別に持つ必要がある取引先だけを個別設定にすると、運用が回らなくなる事態を避けやすくなります。

掛け払い(請求書払い)と与信の扱い

企業間取引では、都度決済ではなく月締めの掛け払いが一般的です。ここで確認したいのは、与信を誰が負うかという点です。

自社で与信枠を管理する場合は、取引先ごとに与信限度額を設定し、未入金残高が限度額を超えたときに受注を止める機能があるかが確認ポイントです。与信の判断と未回収リスクを外部に移したい場合は、掛け払いサービスとの連携が用意されているかを見ておくとよいでしょう。BtoB向けECプラットフォームの多くは後者の連携で対応しており、この場合は決済サービス側の手数料が別途かかります。

外部に移す方針を採る場合、次に決めるのは連携先となる掛け払いサービスです。以下の記事では、手数料や入金サイクル、未回収時の保証範囲といった軸で主要なサービスを整理しています。

見積と承認ワークフロー

見積と承認は、それぞれ別の当事者に関わる機能です。混同すると必要な機能を取り違えます。

見積は、取引先がカートの内容をもとに見積を依頼し、売り手が価格や数量を調整して回答する流れを指します。金額の交渉が入る商材では必須ですが、定番品を掛け率で売るだけなら、取引先別価格を表示して即発注してもらう運用のほうが速く回ります。

承認ワークフローは、発注する側の社内手続きです。担当者が入力した注文を上長が承認してから確定させる仕組みで、一定金額を超える発注に承認を求めるといった条件設定ができる製品もあります。取引先に大企業が多い場合は、この機能の有無が導入の可否を左右します

クローズド運用(法人会員の登録審査・商品の出し分け)

サイトを誰に見せるかの設定です。取引先だけがログインして使うクローズド型、申し込みは誰でもできるが審査を通った企業だけが取引できるセミクローズド型、誰でも購入できるオープン型と、製品によって選べる範囲が違います。

あわせて確認したいのが、取引先ごとに見せる商品を変えられるかどうかです。特定の代理店にしか卸さない商品や、地域限定で扱う商品がある場合は、価格だけでなく商品の表示自体を出し分ける必要があります。

ロット・最低注文数と再注文

ケース単位とバラ単位の使い分け、最低注文数量や最低注文金額の設定は、卸売の現場では欠かせません。ケース入数を無視した端数の注文が入ると、出荷側で調整が発生します。

再注文は、取引先の発注負担に直結します。定番品を毎週同じように発注する取引先にとって、前回の注文内容を呼び出して数量だけ変える操作ができるかどうかで、Webへの移行のしやすさが変わります。商品コードを直接入力して一括で注文できる機能を持つ製品もあり、紙の注文書に慣れた担当者にはこちらのほうが速いこともあります。

基幹システム(販売管理・ERP)との連携

受注をWeb化しても、そのデータを人が基幹システムへ入力し直しているなら、手間は移動しただけです。ここでは製品側が何をどう連携できるかを整理します。

連携の方式は、CSVファイルをやり取りする方式と、APIでシステム同士が直接つながる方式に分かれます。CSVは仕組みが単純で追加開発が小さく済む一方、取り込みのタイミングが決まった時刻になります。APIは在庫や受注をほぼ即時に同期できますが、接続の設計と開発が必要です。

基幹システムとの連携方式であるCSV連携とAPI連携を比較した図解。CSV連携は仕組みが単純で追加開発が小さく取り込みは決まった時刻、API連携は在庫や受注をほぼ即時に同期できるが接続の設計と開発が必要であることを示している

製品を絞り込むときは、自社が使っている販売管理・ERPの製品名との連携実績があるかを確認してください。連携実績のある製品名を公式に公開しているサービスもあり、その場合は接続の可否を早い段階で判断できます。自社でどこまで連携を求めるかという判断は、後段の導入の進め方で扱います。

受発注データの保存と請求書発行(電子帳簿保存法・インボイス制度)

この項目だけは、これまでの6つと性格が異なります。製品ごとに対応が分かれる比較軸ではなく、どの製品を選んでも自社側で満たす必要のある要件です。選ぶ前に押さえておかないと、稼働後に運用でカバーすることになります。

受発注をWeb上で行うと、その取引は電子帳簿保存法上の「電子取引」に当たります。国税庁は同法の一問一答で、電子取引の具体例を次のように示しています。

具体的には、いわゆるEDI取引、インターネット等による取引、電子メールにより取引情報を授受する取引(添付ファイルによる場合を含みます。)、ペーパーレス化されたFAX機能を持つ複合機を利用した取引、インターネット上にサイトを設け、当該サイトを通じて取引情報を授受する取引等をいいます。

出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和8年7月)問2|国税庁

「インターネット上にサイトを設け、当該サイトを通じて取引情報を授受する取引」が、まさにBtoB ECでの受発注です。電子取引に当たると、そのデータは所得税・法人税の保存義務者にとって電磁的記録のまま保存する対象になります(電子帳簿保存法第7条)。令和3年度の税制改正で、紙に出力して保存する措置は廃止されました。

保存にあたっては、真実性と可視性を確保する要件を満たす必要があります。真実性については、国税庁が次の4つのいずれかを求めています。

⑴ タイムスタンプが付与されたデータを受領(規則4①一)
⑵ 速やかに(又はその業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに)タイムスタンプを付す(規則4①二)
⑶ データの訂正削除を行った場合にその記録が残るシステム又は訂正削除ができないシステムを利用してデータの授受及び保存を行う(規則4①三)
⑷ 訂正削除の防止に関する事務処理規程を定め、備付け、運用する(規則4①四)

出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和8年7月)問30|国税庁

製品選定に落とすと、⑶を製品側の仕様で満たせるか、満たせないなら⑷の事務処理規程を自社で整備するか、という分岐になります。検索要件については、取引年月日・取引金額・取引先を検索条件に設定でき、日付や金額は範囲指定ができ、2つ以上の項目を組み合わせられることが求められます。売上高5,000万円以下の事業者向けの緩和もありますが、年商数億円規模を超える場合はこの緩和の対象になりません。

保存期間は法人の場合、帳簿・書類とも原則7年で、欠損金が生じた事業年度は10年です(国税庁 電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問17)。ここで盲点になりやすいのが、システムを解約したり、プランを変更したりした後にデータを参照できるかという点です。

国税庁は、ECサイト上でデータを随時確認できる状態ならダウンロード保存は不要としつつ、保存期間が満了するまで確認可能な状態である必要があると示しています。契約終了後のデータ提供方法は、選定時に各社へ確認しておく項目です。

請求書については、インボイス制度が関わります。適格請求書には、登録番号、税率ごとに区分した対価の額と適用税率、消費税額等の記載が求められます(消費税法第57条の4第1項)。食品を扱う場合は、軽減税率の対象である旨の記載も必要です。

適格請求書は電磁的記録での提供が認められており、提供した側にも保存義務があります(同条第5項・第6項)。電子取引データを紙に出力して保存できないのは所得税・法人税上の話で、消費税法上は電子インボイスを紙に印刷して保存することも認められています。

出典・参考資料(4件)

タイプ別に見るBtoB向けECプラットフォーム

BtoB向けECプラットフォームは、対応する規模と、何をEC化したいかによって4つのタイプに分かれます。まず自社がどのタイプに当てはまるかを決めると、このあとの比較表と個別紹介を絞って読めます。

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小規模・短期間で始めたい企業向け既存取引先の受発注をまずWeb化したい企業向け中〜大規模でカスタマイズ・基幹連携まで作り込みたい企業向けソースコードを自社で持ち、拡張性を確保したい企業向け
向いている企業取引先数がそれほど多くなく、まずは受注のWeb化を小さく始めたい企業。既存業務に合わせた作り込みを当面必要としない新規開拓より、いま取引のある相手の発注をデジタル化したい企業。取引先を招待・登録して使うクローズド運用が前提自社の商流ルールや基幹システムに合わせて個別に作り込みたい企業。取引先数・商品数が多く、標準機能では収まらないソースコードの開示・保有を前提に、自社またはパートナーが作り込みたい企業。将来の乗り換えや独自要件の追加を自社の判断で進めたい
費用の目安初期0〜20万円、月額3,650円〜15万円(7製品のうち2製品は非公開)初期0〜150万円、月額0〜14万円(無料プランを持つ製品を含む)。年額制の1製品は年間利用料300万円。5製品のうち1製品は全面非公開、1製品は受注側の料金が非公開初期11,000円〜1,500万円、月額55,000円〜26万円(10製品のうち5製品は非公開)ライセンスは0〜264,000円(3製品のうち2製品は非公開。構築・保守費用は別途)
該当する主なサービスBカート、Shopify、makeshop、aiship、スマレジEC・B2B、セカイカート、サブスクストアB2BDX BtoB Web受発注システム、COREC、CO-NECT、TS-BASE 受発注、MOSecbeing BtoB、EBISUMART、アラジンEC、W2 Commerce Unified、GMOクラウドEC、ecWorks、SI Web Shopping、EC-Rider B2B Ⅱ、eltexDC、HIT-MALLEC-CUBE、Adobe Commerce(Magento)、EC-ORANGE

※費用の目安は、本記事で紹介する各サービスの公式料金ページに記載された金額(2026年8月時点)の範囲です。個別見積のサービスは含みません。

小規模・短期間で始めたい企業向け

クラウドで提供され、カスタマイズなしにBtoB向けの機能が一通り使えるタイプです。月額数千円から利用でき、契約後すぐに商品と取引先の登録を始められます。

取引先別価格・掛け払い・クローズド運用といった基本的な要件は標準機能で満たせますが、自社独自の商流ルールをそのまま持ち込むことはできません。既存の業務フローをシステムに合わせる前提で選ぶタイプです。すでにBtoC向けのカートを使っている場合は、そのBtoBオプションを追加する選択肢もこのタイプに含まれます。

既存取引先の受発注をまずWeb化したい企業向け

新規開拓のための公開カタログではなく、いま取引のある相手の発注をデジタル化することに的を絞ったタイプです。取引先を招待・登録して使うため、サイトの集客は考えなくて済みます。

発注側が無料で使える製品が多いのも特徴で、取引先に費用負担を求めずに移行を打診できます。反面、商品カタログの見せ方や販促の機能は、自社ECサイトを構築するタイプより限られます。

中〜大規模でカスタマイズ・基幹連携まで作り込みたい企業向け

自社の商流ルールや基幹システムに合わせて個別に開発するタイプです。初期費用は数百万円からで、要件定義から設計・開発・データ移行までの工程を経て稼働します。

取引先ごとの複雑な例外条件、複数拠点や複数ブランドの運用、基幹システムとのリアルタイム連携といった要件があるなら、このタイプが有力な選択肢になります。料金を公開していない製品が多いため、比較の段階で複数社から見積もりを取ることになります。

ソースコードを自社で持ち、拡張性を確保したい企業向け

ソースコードの開示・保有を前提に、自社またはパートナーが作り込むタイプです。ライセンス自体は無償または買い切りで、費用の中心は構築と保守に移ります。

特定のベンダーに依存せず、将来の機能追加や体制変更を自社の判断で進められる点が利点です。一方で、開発・運用を担う体制を自社で持つか、委託先を確保し続ける必要があります。社内に開発リソースがない状態で選ぶと、保守が止まるリスクを抱えます。

4つのタイプを見ても、自社がどれに当てはまるか判断しきれないこともあります。そうした場合は、目的・予算・基幹システムとの連携方針の3問に答えるだけで候補が絞り込める診断を以下に用意しています。

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BtoB向けECプラットフォーム25サービスの比較表

ここからは、主要なBtoB向けECプラットフォーム25サービスを、前述の実務要件6つと料金で比較します。初期費用・月額は各社の公式料金ページに記載がある場合は実額を、記載がない場合は「非公開(要問い合わせ)」と表記しています。機能欄の●は標準機能、△はオプション・外部連携・条件付きでの対応を表し、判断の基準は各表の下に記載しています。

小規模・短期間で始めたい企業向けの比較表

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サービス名BカートShopifymakeshopaishipスマレジEC・B2BセカイカートサブスクストアB2B
初期費用80,000円(税別)0円(セットアップ手数料なし)11,000円(税込)〜20,000円〜100,000円(プラン別)非公開(要問い合わせ)200,000円非公開(要問い合わせ)
月額費用9,800円〜79,800円(プラン別)
エンタープライズは非公開
3,650円〜44,000円(年払い)
Plusは368,000円〜
13,750円(税込、プレミアム)/55,000円〜(エンタープライズ)
BtoB機能の追加費用は非公開
9,800円〜129,800円(プラン別)
+BtoBオプション20,000円
非公開(要問い合わせ)
追加ユーザーは1名980円
35,000円〜150,000円(5プラン)非公開(要問い合わせ)
取引先別価格商品グループ別・会員グループ別の掛率、会員ID別の単価全プランで利用可。同時に有効化できるカタログはBasic〜Advancedで3つまで(Plusは無制限)取引先別・グループ別の価格と掛け率。BtoB機能の追加費用・対象プランは記載なしBtoBオプション(月額20,000円)で対応。会員別価格のみ単体10,000円取引先ごとの掛け率設定得意先別・グループ別の単価、ボリュームディスカウント個別価格機能による顧客グループ単位の設定、掛け率管理
掛け払いマネーフォワードケッサイの「Bカート掛け払い」で対応(本体に与信・請求管理の機能はなし)支払条件(Net 7〜90日など)を企業・拠点単位で設定。与信枠管理・督促の仕組みは記載なし掛け払い・与信管理に対応と記載。与信の主体と追加費用は記載なしクロネコ掛け払いに対応(ヤマト運輸との契約が別途必要)。与信の仕組みは記載なしNP掛け払い・マネーフォワード掛け払いとの連携で対応支払条件と与信ステータスの管理のみ。与信審査・与信枠の機能は記載なしNP掛け払いとの連携で対応(与信NGの注文は代引きへ自動切替)
見積カート商品からの見積受付とPDF発行公式サイトに記載なし見積書の発行に対応と記載。追加費用・対象プランは記載なし見積書のダウンロードはオプション(単体で月額3,000円)取引先による見積書のダウンロード見積書のPDF発行(インボイス対応)見積書の自動発行
承認フロー一定金額以上の注文に承認ルールを設定注文をドラフトとして承認待ちにする設定はあり。発注側の社内承認フローは記載なし承認フロー機能への言及はあるが、対象範囲は記載なし公式サイトに記載なし見積の申請から承認・決裁までの多段階フロー金額・重量の条件別に注文と見積の承認要否を設定公式サイトに記載なし
クローズド運用クローズド・セミクローズドサイトと会員承認会社アカウントの申請を承認するまで注文できない会員登録の承認制と取引先ごとの商品出し分け。追加費用・対象プランは記載なしログイン制サイトと会員承認制。標準機能かオプションかは記載なしオープン・セミクローズド・クローズドから選択契約先へのアカウント発行制、得意先別の商品出し分けオープン・セミクローズド・クローズドから選択
ロット・単位荷姿別のロット販売、最低・最高注文金額最小数量、ケース単位の梱包、注文の増分公式サイトに記載なし最小ロット・ケース販売に対応。標準機能かオプションかは記載なしロット設定への言及あり。設定の粒度は記載なし公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし
基幹連携CSV・API連携
有償の連携アプリ経由(弥生販売、商蔵奉行ほか)
標準コネクター
(Acumatica、NetSuite、Microsoft Dynamics)
連携実績あり
(BOSS、NEXT ENGINE、kintone、SMILEほか。CSV/APIの別は記載なし)
API連携
(連携実績のある製品名は記載なし)
CSV中心(一部API)
(OBIC7、SMILE BS、PCA商魂DX、OBC商奉行ほか)
CSV連携
(API方式の可否・連携実績のある製品名は記載なし)
倉庫・在庫・会計システムと連携
(連携製品名・方式は記載なし)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※記号の基準:●=公式サイトで標準機能(追加料金なしで使える機能)として確認できるもの。△=対応は確認できるが、オプション・別料金・外部サービスとの連携・条件付きで実現するもの。基幹連携は記号ではなく連携方式を記載しています。

※「公式サイトに記載なし」は、その機能が無いという意味ではなく、各社の公式サイトで確認できなかったという意味です。必要な要件は各社にご確認ください。料金は2026年8月時点の公式料金ページの記載に基づき、金額の記載がないサービスは「非公開(要問い合わせ)」としています。

既存取引先の受発注をまずWeb化したい企業向けの比較表

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サービス名DX BtoB Web受発注システムCOREC(コレック)CO-NECT(コネクト)TS-BASE 受発注MOS
初期費用1,500,000円(税抜)〜
導入サポート・基本パック
0円発注側は0円
受注側は非公開(要お問い合わせ)
470,000円〜500,000円(税抜)
A・Bプラン
非公開(要問い合わせ)
月額費用年間クラウド利用料3,000,000円(税抜)
+システム保守費・サーバー保守40,000円〜
0円(無料プランあり)
ビジネスプランは受注側2,980円・発注側1,480円(税抜)
発注側は0円〜3,000円(税抜)
受注側は非公開(取引先数・月間受注数で変動、年間一括払い)
100,000円〜140,000円(税抜)
A・Bプラン
非公開(要問い合わせ)
ユーザー数・受注数の増加による追加費用なし
取引先別価格条件別の価格設定取引先ごとに注文フォームを作り分け、提案する商品と価格を変更取引先ごとの商品・単価の出し分けユーザーグループごとの価格・商品表示(掛け率の表記はなし)発注者単価の設定
掛け払い公式サイトに記載なしPaid・マネーフォワードケッサイとの連携で対応公式サイトに記載なし公式サイトに記載なしオプションのMOS Payment(法人向けカード決済、与信審査あり)。請求書後払いの与信管理は記載なし
見積見積依頼見積書の作成・送信見積書の作成公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし
承認フロー公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし受注側が発注内容の修正を許可・承認する設定。発注側の社内承認は記載なし部署長など複数階層の承認フローを設計できる公式サイトに記載なし
クローズド運用会員専用サイト(商品の出し分けは記載なし)注文フォームにパスワードを設定して限定公開。会員登録の承認制は記載なし発注フォームごとに招待ユーザーのみ/パスワードロック/フルオープンを選択アカウント保有者のみに公開するクローズドサイト設定会員制サイトと商品割当
ロット・単位ロット設定(ケース/バラの別は記載なし)公式サイトに記載なし最低注文数・ロット設定、ケース・バラ併用発注。1商品に複数の発注単位を持たせる場合はオプション公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし
基幹連携CSVエクスポートが標準
ERP(NetSuite、Odoo)・API連携は個別対応
CSV出力が標準
開発者向けAPIあり(連携実績のある製品名は記載なし)
CSV連携・外部API連携
(freee会計と直接連携。API開発は応相談)
CSV・API連携(オプション)
(連携実績のある製品名は記載なし)
CSVが標準/API連携はカスタマイズ
(SMILE V、PCA、スーパーカクテル、WorkVision販売管理)
詳細情報公式資料を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※記号の基準と料金の時点は、最初の比較表の下の注釈をご覧ください(●=標準機能、△=オプション・別料金・外部連携・条件付き、記載なし=各社の公式サイトで確認できなかったもの)。

※発注側が無料のサービスも、受注側(自社)には費用がかかる点にご注意ください。

中〜大規模でカスタマイズ・基幹連携まで作り込みたい企業向けの比較表

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サービス名ecbeing BtoBEBISUMARTアラジンECW2 Commerce UnifiedGMOクラウドECecWorksSI Web ShoppingEC-Rider B2B ⅡeltexDCHIT-MALL
初期費用非公開(要問い合わせ)3,000,000円〜
レベニューシェアプランは10,000,000円以上
軽量版のEBISUMART Liteは100,000円〜
4,000,000円〜
モデルケース(大規模は15,000,000円〜、上限なし)
非公開(要問い合わせ)11,000円(税込)〜
MakeShopエンタープライズプラン。他プランは非公開
1,500,000円〜(1施設)
施設の追加は130,000円〜
非公開(要問い合わせ)非公開(要問い合わせ)非公開(要問い合わせ)非公開(個別見積もり)
月額費用非公開(要問い合わせ)
最低利用期間は2年
250,000円程度〜
レベニューシェアプランは売上の2.5%〜
Liteは30,000〜100,000円+受注1件30円
70,000円〜150,000円
モデルケース(月額固定)
非公開(要問い合わせ)55,000円(税込)〜
MakeShopエンタープライズプラン。他プランは非公開
非公開(要問い合わせ)非公開(要問い合わせ)170,000円〜(ベースエンジン利用料)
モデルケースは260,000円程度
非公開(要問い合わせ)非公開(個別見積もり)
取引先別価格得意先による価格・販売可否の出し分け会員別の商品価格、ボリュームディスカウント得意先別・納品先別の単価表示取引先ごとの掛け率・商品価格の出し分け取引先ごとの掛け率・支払条件の個別設定取引先ごとの価格設定バイヤー別・バイヤーグループ別の仕切り率会員ランク別・会員別商品別の下代設定1商品に対し取引先ごとの複数価格マスタを保持法人会員ごとの掛け率設定による卸売価格の自動計算
掛け払い与信管理(決済代行との連携の有無は記載なし)請求管理は標準。与信管理の記載はなし(Liteは掛け払いへの対応を記載)掛売(後払い)と得意先別の決済制御。与信審査・与信枠の機能は記載なし取引先ごとの与信管理と、期間分をまとめる掛け払い決済取引先ごとの与信上限は設定可。掛け払い決済の連携は記載なし与信管理(決済代行との連携の有無は記載なし)取引先別の支払方法・締め日と、与信超過時の受注制御公式サイトに記載なし取引先ごとの与信枠・未入金残高を管理し受注を制御法人会員別の与信限度額と決済方法の設定。掛け買いの利用に公式で言及(決済手段の一覧は非公開)
見積得意先が商品購入画面から自動発行見積管理基幹の単価と連携した見積書の自動発行購入画面からの見積書作成・保存見積書から請求書・領収書までの発行見積書発行見積書の出力と見積単位の値引き見積依頼・回答と見積からの注文見積書・領収書の発行見積書・領収書の発行を標準搭載
承認フロー承認ワークフロー(承認階層数は記載なし)公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし発注承認ルールと多段階の権限管理承認ワークフロー(承認階層数は記載なし)発注承認者による承認公式サイトに記載なし上長承認のワークフロー公式サイトに記載なし
クローズド運用クローズ型サイトの構築、新規顧客登録の申請と承認承認制の会員登録、卸価格はログイン後に表示クローズサイト機能、法人向けID構造会員のみが利用できる秘匿性のある販売ログイン必須・管理者承認制のクローズドショップ新規顧客登録の申請と承認公式サイトに記載なし会員制の販路設定クローズド・セミクローズド・オープン・代理店経由の4パターン公式サイトに記載なし
ロット・単位最小単位設定(ケース/バラの別は記載なし)本体はロット・入数に対応(Liteは記載なし)最低注文数量・金額の制御、荷姿(ケース・バラ)対応公式サイトに記載なしロット・バンドルへの言及あり。単位設定の粒度は記載なし最小単位の設定公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし
基幹連携連携実績あり
(OBC、オービック、内田洋行、大塚商会、AS/400ほか。方式の記載なし)
個別カスタマイズで対応
(連携実績のある製品名は記載なし)
自社「アラジンオフィス」と標準連携
他社ERPは個別相談
API連携
(連携実績のある製品名は記載なし)
API・Webhook連携、WEB-EDI構築
(PCA・奉行との連携メニュー)
API・CSV連携
(連携実績はecbeing BtoBを含むライン全体としての訴求)
EAI連携機能
(CSV/APIの別・連携実績のある製品名は記載なし)
CSV連携
(連携実績のある製品名は記載なし)
EDI連携・API連携を個別に提案
(連携実績のある製品名は記載なし)
API連携(ERP・WMS・販売管理)
(連携実績のある製品名は記載なし)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※記号の基準と料金の時点は、最初の比較表の下の注釈をご覧ください(●=標準機能、△=オプション・別料金・外部連携・条件付き、記載なし=各社の公式サイトで確認できなかったもの)。

※このタイプはカスタマイズ前提の製品が多く、実際の費用と対応範囲は要件により変わります。ecbeing BtoBとecWorksの機能欄は、両製品に共通のBtoB機能紹介ページの記載に基づきます。W2 Commerce Unifiedの機能欄は、同社のBtoB専用ライン「W2 Commerce BtoB」のページの記載によります。

ソースコードを自社で持ち、拡張性を確保したい企業向けの比較表

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サービス名EC-CUBEAdobe Commerce(Magento)EC-ORANGE
初期費用0円(OSS版)
商用ライセンスは264,000円(税込)/1ライセンス
非公開(要問い合わせ)
Magento Open Sourceは0円
非公開(要問い合わせ)
月額費用0円(OSS版)
サーバー・構築・保守の費用は別途
非公開(要問い合わせ)
年間ライセンス制
非公開(要問い合わせ)
取引先別価格OSS版の標準機能になし(有償プラグインで対応。Enterprise BtoBには搭載)有償のAdobe Commerceのみ。共有カタログでカスタム価格を設定取引先・商品・カテゴリ単位の掛け率設定
掛け払いOSS版の標準機能になし(決済代行との連携で対応。Enterprise BtoBには搭載)有償版のみ。会社ごとの与信枠で購入するPayment on Account法人ごとの与信額・締め日・請求区分の設定
見積OSS版の標準機能になし(Enterprise BtoBは見積書発行を搭載)有償版のみ。価格・数量を交渉するNegotiable Quotes見積依頼から見積承認・確定まで
承認フロー公式サイトに記載なし有償版のみ。金額条件付きの購買承認決裁権限に沿ったワークフローの構築
クローズド運用OSS版の標準機能になし(会員登録の承認制はプラグインで対応)有償版のみ。企業アカウントと会社限定の共有カタログ(登録審査の仕組みは記載なし)公式サイトに記載なし
ロット・単位最低購入数はプラグインで対応。ケース/バラの単位切替は記載なし最小購入数量と数量増分(顧客グループ単位でも設定可。B2B専用機能ではなく在庫設定側)公式サイトに記載なし
基幹連携Web API・CSV機構を使った個別開発
(連携実績のある製品名は記載なし)
連携実績あり
(IBM Sterling OMS、Microsoft Dynamics 365、SAP S/4HANA)
API・CSVの双方に対応
(OBIC7、SAP、GRANDIT)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト

※記号の基準と料金の時点は、最初の比較表の下の注釈をご覧ください(●=標準機能、△=オプション・別料金・外部連携・条件付き、記載なし=各社の公式サイトで確認できなかったもの)。

※EC-CUBEは無料のOSS版(オープンソース版)、Adobe Commerceは有償版を前提に記載しており、いずれもライセンス費用とは別に構築・保守の費用がかかります。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】ECサイト構築の資料を
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BtoB向けECプラットフォーム25サービスの個別紹介

比較表で気になったサービスについて、機能・料金・導入実績を紹介します。

小規模・短期間で始めたい企業向けのサービス

クラウドで提供され、カスタマイズなしに導入できる7サービスです。うち5サービスが初期費用と月額を公開しているため、問い合わせをする前に予算の見通しを立てられます(スマレジEC・B2BとサブスクストアB2Bは非公開)。

1. Bカート|株式会社Dai

Bカート公式サイト

株式会社Daiが運営するBtoB受発注向けのクラウドサービスです。初期費用80,000円(税別)、月額9,800円から始められ、プランは登録できる商品数と会員数の上限で7段階に分かれます(最小のライトプランは商品500件・会員50件)。導入企業2,500社超、発注する側の企業は延べ135万社超と公式プレスリリースで公表しています(2026年5月時点)。

取引先別の価格設定は、商品グループ別の掛率、会員グループ別の掛率、会員ID別の個別単価という3通りを標準機能で持ちます。一定金額以上の注文に承認ルールを設定する注文承認、見積の受付とPDF出力、クローズド運用への切り替えも標準です。荷姿別のロット販売や、過去の注文をワンクリックでカートに追加する再発注機能も使えます。

与信管理と請求管理の機能はBカート本体にはないと公式FAQが明記しており、掛け払いはマネーフォワードケッサイ株式会社が提供する「Bカート掛け払い」を管理画面から利用する構成です。手数料は月商100万円までのプランAで3.2%、月額基本料と初期費用はかかりません。標準で対応していない基幹システムは、CSV連携か有償の連携アプリを介してつなぎます。

2. Shopify|Shopify Inc.

Shopify公式サイト

BtoC向けのカートとして広く使われてきたクラウド型のECプラットフォームです。企業間取引向けの「B2B on Shopify」は、かつての上位プラン限定からBasicプランを含む全プランに開放されています。

日本円建ての月額は年払いでBasic 3,650円、Grow 10,100円、Advanced 44,000円、最上位のPlusは368,000円です(いずれも2026年8月時点の公式サイト記載)。

取引先ごとの価格と公開する商品は「カタログ」で制御します。Basic〜Advancedでは同時に有効化できるカタログが最大3つまでで、無制限に扱えるのはPlusのみです。支払い条件は即時・7〜90日後・発送完了時などを企業や拠点の単位で設定でき、数量ルールでは最小数量・ケース単位の梱包・注文の増分を商品ごとに指定できます。

支払期限を過ぎた注文は管理画面に「Overdue」と表示されるだけで、自動で受注を止める仕組みや督促の機能は公式ヘルプに記載がありません。見積書という名称の専用機能も見当たらず、担当者が作るドラフト注文で代替する形になります。

国内の販売管理・会計ソフトとの連携実績も公式には確認できませんが、基幹システムは標準コネクターでAcumatica・NetSuite・Microsoft Dynamicsとつながります。

3. makeshop|GMOメイクショップ株式会社

makeshop公式サイト

BtoC向けのECサイトをノーコードで構築できるクラウド型(ASP)のサービスで、企業間取引向けには「makeshop BtoB」としてBtoB専用の機能群が用意されています。

公式のBtoB専用ページには、取引先別・グループ別の価格と掛け率の出し分け、掛け払いと与信管理、見積書発行、会員登録の承認制によるクローズド運用、取引先ごとの商品出し分けが機能として並びます。ただし最低ロットやケース・バラの単位設定については、公式ページに記載が見当たりません。

基幹システムとの連携実績にはBOSS、NEXT ENGINE、kintone、SMILEなど7製品の名前が挙がっていますが、CSV連携かAPI連携かの記載はありません。

BtoB機能の追加費用の有無や、どちらのプランから利用できるのかは公式サイトで明示されておらず、適用範囲と実額は問い合わせでの確認が必要です。本体のプレミアムプランは初期費用11,000円(税込)・月額13,750円で、24ヶ月契約なら月額11,688円、上位のエンタープライズプランは初期費用11,000円〜・月額55,000円〜です。

4. aiship|株式会社ロックウェーブ

aiship公式サイト

ギフト・食品・定期購入といった業態別のオプションを本体プランに足していく構成の、クラウド型ECサイト構築サービスです。運営は株式会社ロックウェーブで、本体プランは初期費用20,000円・月額9,800円のエントリーから、初期100,000円・月額129,800円のアドバンスまでの3段階に分かれます。

注文1件ごとの処理手数料も別にかかり、エントリーで55円、アドバンスで15円からとなっています(月10件までは課金されません)。

BtoB向けの機能は、月額20,000円のBtoBオプションパッケージにまとまっています。取引先ごとの掛率・個別価格の設定、会員の取引種別による自動振り分け、購入者自身が見積書をダウンロードできる機能が含まれます。会員別価格設定だけを月額10,000円、見積書ダウンロードだけを月額3,000円で単体追加することもできます。

発注側の社内承認フローと、連携実績のある基幹システムの製品名は公式サイトで確認できません。ログイン制サイトと会員承認制、取引先ごとの商品の出し分け、最小ロットやケース販売の設定は用意されています。掛け払いは請求書払いのほか、ヤマト運輸のクロネコ掛け払いを月額固定費なしで使え、ヤマト運輸との契約が別途必要です。

5. スマレジEC・B2B|株式会社スマレジ

スマレジEC・B2B公式サイト

2018年に「楽楽B2B」の名称で始まったWeb受発注システムです。提供元の株式会社ネットショップ支援室が2024年12月に株式会社スマレジの完全子会社となり、グループ入り後のブランド統合の一環として2025年11月に現在の名称へ変更されました。買い手企業数は2024年1月に150,000社を突破したと公式に発表されています。

FAXで届いた注文を自動でデータ化する機能を備え、Webへの移行が進まない取引先の注文もシステム上に集められます。取引先ごとの掛け率設定、オープン・セミクローズド・クローズドの3段階の公開範囲設定、取引先自身による見積書のダウンロードも標準機能です。承認は、見積の作成・申請から承認者の承認、最終承認者の決裁を経て注文が確定する多段階のフローを組めます。

掛け払いはNP掛け払いとマネーフォワード掛け払いとの連携で扱い、クレジットカード決済では与信の結果が受注一覧に表示されます。基幹システムはCSV連携が中心で、OBIC7、SMILE BS、PCA商魂DX、OBC商奉行などとの連携メニューが公開されています。初期費用と月額は公式の料金ページに金額の記載がなく(2026年8月時点)、追加ユーザーは1名あたり月額980円です。

6. セカイカート|株式会社ジェーエムエーシステムズ

セカイカート公式サイト

企業間の受発注をオンライン化するクラウドサービスで、国内取引専用のプランと、多言語・多通貨に対応する越境向けのプランを分けて用意しています。

運営は日本能率協会グループの株式会社ジェーエムエーシステムズで、前身の「2ndSTEPクラウド」から2024年10月に現在の名称へ変わりました。初期費用は全プラン共通で200,000円、月額は35,000円から150,000円までの5プランに分かれ、販売手数料はかかりません。

得意先ごとの商品単価に加えて、得意先をグループにまとめた単価設定、値引きやボリュームディスカウント、商品の得意先別の公開・非公開を設定できます。承認は、注文と見積のそれぞれについて、全件・合計金額が指定額を超える場合・合計重量が指定重量を超える場合という条件ごとに、確認と承認の要否を切り替える方式です。過去の履歴からそのまま再注文・再見積依頼を出すこともできます。

多言語・多通貨に対応する越境向けの機能は、5プランのうちプラン1・3・5でのみ利用でき、残る2プランは国内取引専用です。最低ロットやケース・バラの単位設定については公式サイトに記載がなく、契約前の確認が必要になります。機能制限のない無料トライアルが最大90日間用意されており、本番に近い状態で試してから判断できます。

7. サブスクストアB2B|テモナ株式会社

サブスクストアB2B公式サイト

単発の発注と、月額課金のような継続的な取引の両方を1つの仕組みで扱えるBtoB向けの受発注サービスです。定期通販カートを手がけるテモナ株式会社が2019年4月に販売を開始し、卸売業・問屋・メーカーのほか、レンタルや保守など無形のサービスを継続提供する事業者も対象に挙げています。

取引先ごとの価格は、標準機能の個別価格機能で顧客グループ単位に設定し、掛け率での管理にも応じます。サイトの公開範囲はオープン・セミクローズド・クローズドの3種類から選べ、Webからの申込を受けて取引先を承認する運用も可能です。見積書の自動発行、請求書の発行と入金の照合も機能として備えます。

初期費用と月額は公式サイトに掲載されておらず、要お問い合わせです。発注側の社内承認フローや、連携できる基幹システムの製品名についても公式の記載はありません。決済はクレジットカード・銀行振込・代引きに加えて請求書払いに対応し、NP掛け払いとの連携では与信がNGだった注文を自動で代引きに切り替える設定ができます。

既存取引先の受発注をまずWeb化したい企業向けのサービス

取引先を招待・登録して使う、受発注のデジタル化に的を絞った5サービスです。発注側の負担を抑える工夫が製品ごとに異なります。

8. DX BtoB Web受発注システム|株式会社マルウェブ

DX BtoB Web受発注システム公式サイト

ECプラットフォームの「Magento」または「Adobe Commerce」を基盤に、株式会社マルウェブが構築するBtoB受発注システムです。FAX・電話・メールで受けていた注文をWeb化する用途を想定し、取引先ごとの条件別価格設定、会員専用サイトでのクローズド運用、見積依頼、Invoice対応の請求書発行を標準機能に含みます。

発注する側の手間を減らす機能も標準に含まれます。商品コードと数量を入力して一括発注するクイックオーダー、取引先が手元のCSVをそのままカートに取り込む機能、よく使う注文内容を保存するカートテンプレートが用意されています。さらに、管理者が取引先のアカウントで操作を代行できる「Login as Customer」機能も使えます。

基幹システムとの連携はCSVエクスポートが標準で、NetSuiteやOdooといったERPとの連携、外部API連携は個別対応(追加費用)です。料金は標準パッケージの年間クラウド利用料が3,000,000円(税抜)、導入サポートの基本パックが1,500,000円(税抜)からです。別途システム保守費とサーバー保守(月額40,000円〜)がかかります(2026年8月時点)。

9. COREC(コレック)|株式会社ラクーンコマース

COREC公式サイト

受注する側が注文フォームを作成し、メール・FAX・COREC上のいずれかで取引先に案内する仕組みのクラウド受発注システムです。取引先は会員登録をしなくても、案内されたフォームから発注できます。運営は卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」を手がける株式会社ラクーンコマースで、2026年8月時点の導入数は88,000社以上と公式サイトに記載されています。

初期費用は0円で、無料プランのまま使い続けられます。無料プランには注文フォームの作成が4件まで、出荷伝票・請求書の作成が月20件までといった上限があります。これを超える場合は受注側が月額2,980円、発注側が月額1,480円(いずれも税抜)のビジネスプランに切り替えます。

取引先ごとに注文フォームを作り分け、提案する商品と価格を変えられます。見積書から請求書までの書類作成、注文履歴からのワンクリック再注文、受発注データのCSV出力も可能です。掛け払いはグループ会社の「Paid」やマネーフォワードケッサイとの連携で扱う形で、決済サービス側の手数料が別途かかります。問い合わせ窓口はフォームとヘルプセンターのみで、電話でのサポートは受け付けていません。

10. CO-NECT(コネクト)|CO-NECT株式会社

CO-NECT公式サイト

CO-NECT株式会社が2019年から提供している、既存の取引先を招待して使うクローズド型の受発注システムです。受注する側が発注フォームを作り、登録用URLやQRコード、招待メールの一括送信で取引先を登録していく流れで、取引先ごとに表示する商品と単価を変えられます。

発注する側は無料で利用でき、受注側にも無料プランが用意されています。受注側の有料プランの金額は公開されておらず、要お問い合わせです。公式プレスリリースで確認できる導入実績は2022年6月時点の数値で、発注側が約25,000社、受注側が1,485社、サービス開始からの累計流通総額が100億円を超えたと発表されています。

個・パック・ケースといった荷姿ごとの単位登録と単価の自動計算、最低注文数とロットの設定、発注履歴からの再送信が可能です。基幹システムとはCSVとAPIの両方で連携でき、freee会計との直接連携も用意されています。2025年6月には発注フォームと注文確認画面が英語表記に対応しましたが、商品名や商品コードなど受注側が登録した項目は原語のまま表示されます。

11. TS-BASE 受発注|竹田印刷株式会社

TS-BASE 受発注公式サイト

竹田印刷株式会社が自社の通販・物流業務で運用してきたシステムを、2017年から外部提供しているクラウド型の受発注システムです。注文サイト・倉庫システム・管理システムの3つで構成され、代理店や仕入先とのBtoB受発注のほか、本社と営業所の間で販促物や什器をやり取りする用途でも使われています。

注文の前に部署長などの承認を挟む承認フローが標準機能で、社内ルールに合わせてフローを設計できます。取引先に見せる画面はアカウントを持つユーザーだけに公開するクローズド設定にでき、ユーザーグループごとに表示する価格と商品を変えられます。発注する側のアカウントは無料で、件数に応じた課金はかかりません。

料金は、注文サイトと管理システムを使うBプランが初期費用470,000円・月額100,000円です。倉庫システムまで含むAプランは初期費用500,000円・月額140,000円となります(いずれも税抜、2026年8月時点)。

最低契約期間は1年で、注文サイト機能は最大2ヶ月の無料トライアルを申し込めます。契約からサイト稼働までは3〜6か月が目安と公式のよくある質問に記載があり、多言語対応は実装していないとも明記されています。

12. MOS(BtoBモバイルWeb受発注システム)|株式会社アクロスソリューションズ

MOS公式サイト

FAXの注文用紙と同じレイアウトで発注画面を表示できる点を、株式会社アクロスソリューションズが公式に訴求しているBtoB受発注システム「MOS」です。スマートフォンやタブレットからの発注を前提に設計されており、2013年1月の提供開始以降、稼働実績は650社以上(2023年9月時点)と公式サイトに記載されています。

発注側の標準機能として、取引先ごとの単価を設定する発注者単価、会員制サイトによるクローズド運用、発注履歴からの再発注、よく買う商品をまとめて呼び出す「いつもの」が用意されています。自社の営業担当が取引先に代わって発注する代理発注はオプションです。2025年12月には、FAXで届いた注文書をAI-OCRでデータ化する「MOS FAX」が標準搭載されました(公式サイト記載の認識率は95%)。

料金は初期費用・月額とも非公開で要お問い合わせですが、ユーザー数・受注数・商品数が増えても追加費用は発生しないと公式に明記されています。基幹システムとの連携はCSVが標準で、WebAPI連携はカスタマイズ対応です。連携実績のある製品としてSMILE V、PCA、スーパーカクテル、WorkVision販売管理が公式サイトに挙げられています。

中〜大規模でカスタマイズ・基幹連携まで作り込みたい企業向けのサービス

要件に合わせた個別開発を前提とする10サービスです。基幹システムとの連携実績や、対応できるカスタマイズの範囲が選定の分かれ目になります。

13. ecbeing BtoB|株式会社ecbeing

ecbeing BtoB公式サイト

1999年からECサイト構築を手がける株式会社ecbeingが、BtoB向けに3段階で用意するラインのうち、カスタマイズ対応を前提とする中位の製品です。下位にノンカスタマイズのecWorks、上位に大規模向けのエンタープライズプランが並びます。

得意先によって販売価格が異なる商品や販売できない商品がある場合でも案内できる出し分けに応じ、ログインした取引先だけが使うクローズ型のサイトを構築できます。見積書は得意先が商品購入画面から自動で発行する形をとり、導入事例では登録・査定業務の時間を7〜8割削減したニチアスの例が紹介されています。

基幹システムの連携実績としては、OBC・オービック・内田洋行・大塚商会などのパッケージから、AS/400や独自開発のシステムまでを公式に挙げています。料金は初期費用・月額とも公開されておらず要お問い合わせで、最低利用期間は2年と案内されています(2026年8月時点)。

14. EBISUMART|株式会社インターファクトリー

EBISUMART公式サイト

株式会社インターファクトリー(東証グロース市場)が運営するクラウド型のECプラットフォームです。企業間取引向けは独立した製品ではなく、BtoC向けと同じ基盤の上にオプションの機能群を載せる構成をとっています。

料金にBtoB専用の区分はありません。アクセス数に応じた従量課金プランと固定料金プランは初期費用300万円〜・月額25万円程度〜、レベニューシェアプランは初期費用1,000万円以上・月額は売上の2.5%〜です(2026年8月時点)。

BtoB向けには、会員別の商品価格とボリュームディスカウント、承認制の会員登録、得意先・法人単位の管理、ロットと入数の設定が用意され、卸価格はログイン後に表示する運用が前提です。見積管理と請求管理も備えますが、社内の多段階承認ワークフローについては公式ページに記載がありません。

基幹システムとの連携は、実績のある製品名が公開されておらず、個別のカスタマイズで対応した事例が紹介されるにとどまります。小さく始めたい場合は、カスタマイズを前提としない軽量版の「EBISUMART Lite」も選べます。

Liteはロット・入数の設定について公式サイトに記載がありませんが、会員をランク分けした価格・割引率の設定、クローズドサイト、見積管理、掛け払いを利用できます。料金は初期費用10万円〜、月額3万〜10万円に、受注1件あたり30円の従量費用が加わります。

15. アラジンEC|株式会社アイル

アラジンEC公式サイト

販売管理パッケージ「アラジンオフィス」を手がける株式会社アイル(東証プライム上場)が、企業間取引専用に開発したWeb受発注システムです。公式サイトでは、販売管理パッケージの開発で培った知見をもとに開発した製品と説明されています。

料金はモデルケースが公開されています。小規模なカスタマイズなら初期費用400〜800万円・月額7〜10万円、大規模では初期1,500万円〜・月額15万円〜が目安です(2026年8月時点、実額は要お問い合わせ)。月額は固定で、注文数による従量課金はありません。

得意先別・納品先別の単価表示、最低注文数量と金額の制御、ケース・バラといった荷姿の選択、掛売(後払い)への対応など、卸取引の商習慣に沿った機能が標準で並びます。

基幹システムとの標準連携は自社の「アラジンオフィス」について公式に案内され、他社製ERPは個別相談となります。担当者ごとによく発注する商品をリスト登録でき、同じ内容の注文を繰り返す運用にも向きます。

16. W2 Commerce Unified|W2株式会社

W2 Commerce Unified公式サイト

1,000以上の標準機能を持つ総合ECプラットフォームで、標準機能を使うSaaSモデルと、カスタム開発を行うPaaSモデルの2つから選べます。企業間取引については、同じ基盤を共有する別ラインの「W2 Commerce BtoB」がW2株式会社から提供されています。

そのBtoB向けラインでは、取引先ごとの与信管理・掛け率・商品価格の設定と、一定期間の決済をまとめる掛け払いが公式に示されています。取引先はサイトの購入画面から見積書の作成・保存・ダウンロードを行え、請求書の発行にも応じます。基幹システムとはAPIで連携する方式が明記されています。

料金は初期費用・月額とも非公開です。最低ロットやケース・バラ単位の設定、注文履歴からの再注文も公式ページに記載がないため、あわせて確認しておきたい点になります。見積もりは7つの項目に答える簡易フォームか、資料請求から依頼できます(2026年8月時点)。

17. GMOクラウドEC|GMOメイクショップ株式会社

GMOクラウドEC公式サイト

GMOメイクショップ株式会社が2021年3月、それまで個別に提供していた3つのEC構築サービスを統合して立ち上げたブランドです。フロントエンドとバックエンドを分けるヘッドレスコマース構成を採り、API・Webhookで外部システムとつなぎます。

BtoB受発注では、取引先ごとの掛け率・与信上限・支払条件を個別に設定でき、見積書から請求書・領収書までをワンストップで発行できます。発注承認ルールと多段階の権限管理、ログイン必須・管理者承認制のクローズドショップ、注文履歴からの再注文も公式に挙げられています。

料金は、定額のMakeShopエンタープライズプランが初期費用11,000円・月額55,000円から(いずれも税込、2024年9月の改定後)で、大規模向けのプランは要お問い合わせです。会計・販売管理パッケージはPCA・奉行との連携メニューが公開されており、WEB-EDIの構築にも応じます。

18. ecWorks|株式会社ecbeing

ecWorks公式サイト

ecbeing BtoBと同じ株式会社ecbeingの製品ですが、こちらはカスタマイズを前提としない立ち上げ向けのラインです。2021年12月に旧名「Firmart」から改称してリリースされ、事業が拡大したときは上位のecbeing BtoBへ移行できる導線が案内されています。

機能の紹介ページは上位ラインと共通で、与信管理・見積書発行・承認ワークフロー・新規顧客登録の申請と承認・最小単位設定・再注文が並びます。ただしこれはecWorks単体の対応範囲を示したものではないため、必要な機能が標準で使えるかは個別に確認する必要があります。

料金は1施設150万円からの初期費用が公式に示され、施設を追加する場合は13万円〜が加わります。月額費用の記載はなく、要お問い合わせです(2026年8月時点)。導入までの期間は最短1か月と訴求されており、電話窓口の営業時間は9時から19時までです。

19. SI Web Shopping|株式会社DGビジネステクノロジー

SI Web Shopping公式サイト

1996年3月にリリースされた国産のECサイト構築パッケージで、BtoB版は2000年12月に加わりました。原開発元は株式会社システムインテグレータで、現在は株式会社DGビジネステクノロジー(デジタルガレージグループ)が提供しています。

BtoB向けには、バイヤーごと・バイヤーグループごとの仕切り率(卸値の掛け率)の設定、見積単位での値引き、取引先ごとの支払方法と締め日の設定が用意されています。

与信は、金額の超過時に警告を出すか注文を止める制御ができ、発注承認者による承認も行えます。料金は要お問い合わせで、ライセンスは1ECサイトにつき1本、サーバー台数やCPUコア数には依存しない体系です。

連携実績のある製品名は公開されていません。基幹システムとはEAI(システム間のデータ連携)の機能でつなぎ、商品マスタ・在庫・受注・出荷といったデータの連携をノンプログラミングで実装すると説明されています。

20. EC-Rider B2B Ⅱ|株式会社フライトソリューションズ

EC-Rider B2B Ⅱ公式サイト

パッケージの標準機能から必要なものを選んで組み上げる、セミオーダー方式のBtoB専用システムです。株式会社フライトソリューションズが2024年6月に現行版をリリースし、オンプレミス・クラウドのどちらでも構築できます。

価格は会員ランク別・会員別商品別に下代(卸値)を設定でき、複数のサプライヤーと複数のバイヤーが取引するマーケットプレイス型の構成にも応じます。会員制の販路設定により、取引先ごとに閲覧・注文できる商品を絞る運用も可能です。英語・中国語の多言語表示や、予約注文に対応する未来在庫機能も備えます。

掛け払いや承認ワークフローの対応は公式ページからは確認できず、既存システムとの接続はCSV連携が案内されています。料金はベースエンジンの利用料が月額17万円から、モデルケースで26万円程度です(2026年8月時点、初期費用とカスタマイズ費は要お問い合わせ)。中小企業向けには月額8.8万円からのSaaS版「EC-Rider Primo」も別に提供されています。

21. eltexDC|株式会社エルテックス

eltexDC公式サイト

テレビ・ラジオ・カタログ・DMといった従来の通販チャネルとECを1つのシステムで管理する、EC/通販統合パッケージです。株式会社エルテックスが2014年4月に発売し、ECの受注機能と電話受注のコンタクトセンター機能を標準で両方備えます。

企業間取引には「エルテックスDC B2B」という専用メニューが用意されています。料金は初期費用・月額とも非公開で、要お問い合わせです(2026年8月時点)。基幹システムとはEDI連携やAPI連携など、企業ごとの環境に合わせた方式を提案するとしており、連携実績のある製品名は公開していません。

1つの商品に対して取引先ごとに複数の価格マスタを持てるほか、取引先ごとの与信枠と未入金残高を管理し、与信限度内に収まる範囲で受注を制御する機能を明記しています。上長承認の発注ワークフロー、見積書・領収書の発行にも応じます。サイトの見せ方はクローズド・セミクローズド・オープン・代理店経由の4パターンから選べます。

22. HIT-MALL|アイテック阪急阪神株式会社

HIT-MALL公式サイト

阪急阪神東宝グループのアイテック阪急阪神株式会社が提供する、ECサイトの構築から運用までを請け負うサービスです。EC構築・運用を20年以上続けてきた経験を公式サイトで挙げており、パッケージ版と、初期投資を抑えたクラウド版の2種類が用意されています。

法人会員ごとに卸値の掛け率を設定すると、卸売価格が自動計算されて商品ページに表示されます。決済方法と与信限度額も法人会員単位で設定でき、見積書・領収書の発行機能は標準搭載です。個人か法人かを会員IDで判別して価格と決済方法を切り替える運用にも応じます。

料金はFAQに「個別見積」と明記されており、要お問い合わせです(2026年8月時点)。基幹システム・倉庫システム・販売管理システムとの連携に対応し、仕入先の企業システムとはAPIで接続して受発注や請求のデータをやり取りできます。品質・環境・情報セキュリティの各ISO認証を取得し、PCI DSSにも準拠しています。

ソースコードを自社で持ち、拡張性を確保したい企業向けのサービス

ソースコードを自社で保有して作り込む3サービスです。ライセンスの条件と、開発・保守を誰が担うかを確認して選びます。

23. EC-CUBE|株式会社イーシーキューブ

EC-CUBE公式サイト

2006年に初版がリリースされた、国内発のオープンソースEC構築パッケージです。ダウンロードとインストールは無料で、ソースコードを自由に改変できます。

ライセンスは2種類あります。無償のGPLライセンスは、改変したコードの公開が求められます。改変内容を非公開にしたい場合は有償の商用ライセンス(1ライセンス264,000円・税込、複数購入でボリュームディスカウントあり)を選びます。

取引先別の価格設定・掛け払い・見積書発行・会員登録の承認制は、無料のOSS版には標準で含まれません。公式マーケットプレイスで販売されているプラグインの導入か、個別開発で補うことになります。OSS版には運営会社の個別サポート窓口もなく、GitHubや開発コミュニティのフォーラムでのやりとりが中心です。

運営会社は2025年1月8日に「EC-CUBE Enterprise BtoB」の提供を開始しました。料金は公開されておらず要お問い合わせですが、取引先管理、取引先別の金額変更、見積書発行、掛け払い(請求書発行)が初期機能として用意されています。

24. Adobe Commerce(Magento)|Adobe Inc.

Adobe Commerce公式サイト

Magentoのコードベースから、無償の「Magento Open Source」と有償の「Adobe Commerce」という2つのエディションが提供されています。Magentoは2008年に初版がリリースされ、2018年にAdobeが買収、2021年に商用版が現在の名称へ改称されました。

BtoB向けに使う場合は、このエディションの区別が判断の分かれ目になります。企業アカウント、取引先ごとにカスタム価格を設定した共有カタログ、見積交渉、購買承認、掛け払いといったB2B機能群は、有償のAdobe Commerceのみに搭載されています。無償のMagento Open Sourceには含まれません。

ライセンス費用は公式サイトに金額の記載がなく、要お問い合わせです。基幹システムの連携先は、公式サイトに3製品が挙げられています。IBM Sterling Order Management、Microsoft Dynamics 365 ERP、SAP S/4HANA ERPです。

25. EC-ORANGE|株式会社エスキュービズム

EC-ORANGE公式サイト

パッケージ型でありながらソースコードを開示している点が、2007年から提供されているこのECサイト構築パッケージの特徴です。フロントエンドとバックエンドを分離した設計でREST APIに対応し、ヘッドレス構成を組めます。公式サイトの導入事例ページでは、カクヤス、小田急百貨店、ビューティガレージなど18社以上が紹介されています。

法人向けの「EC-ORANGE BtoB」は、購買調達システムと受発注システムの2モデルで構成されます。掛け率・与信額・締め日・請求区分を法人顧客ごとに設定でき、請求区分は合算請求と個別請求から選べます。取引先・商品・カテゴリの単位でも掛け率を変えられ、取引先が使う見積依頼・見積承認の画面と、売り手側の見積確定の機能も用意されています。

初期費用・月額とも公式サイトに金額の記載がなく、カスタマイズの内容と導入規模で変動するため要お問い合わせです。基幹システムとの連携は、APIによる取り込みとCSVの授受の双方に対応し、連携実績としてOBIC7、SAP、GRANDITが公式サイトに掲載されています。

BtoB向けECプラットフォームの費用相場と構築方式

ここまでで、同じBtoB向けECプラットフォームでも初期費用が数万円の製品と1,000万円を超える製品があることを見てきました。この差は、どの構築方式を採るかで決まります。タイプ分類が「どの製品群を見るか」の軸であるのに対し、構築方式は「なぜその費用になるか」を説明する軸です。

構築方式による初期費用・月額の違い

構築方式は大きく4つに分かれます。以下は、本記事で紹介するサービスのうち公式に料金を公開しているものから整理した目安です。

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クラウド型(SaaS・ASP)パッケージ型オープンソース型フルスクラッチ開発
初期費用0〜50万円
年額制の製品では導入サポート150万円という例もある
150万円〜1,500万円ライセンスは0円(改変コードを非公開にする商用ライセンスは1ライセンス264,000円)個別見積(既製品の枠に収まらない要件をゼロから開発する)
月額費用3,650円〜15万円
年額制の製品では年間利用料300万円という例もある
7万円〜26万円サーバー費用と保守費用(自社対応または委託先による)個別見積(自社またはベンダーによる保守費用)
立ち上げまでの流れ契約後すぐに商品・取引先の登録を始められる。最短即日で利用を開始できる製品もある要件定義・設計・カスタマイズ・データ移行・受入支援といった工程を経て稼働する自社またはパートナーが構築する。BtoB向け機能は標準搭載の製品と、プラグイン・個別開発で補う製品がある要件定義から設計・開発まですべてを個別に進める
向くケース標準機能の範囲で運用でき、まず小さく始めて効果を確かめたい取引先ごとの例外条件が多く、基幹システムとの連携も含めて作り込みたいソースコードを自社で持ち、将来の拡張を自社の判断で進めたい既製品では実現できない独自の商流があり、開発・保守の体制を確保できる

※上記は本記事で紹介するサービスの公式料金ページに記載された金額(2026年8月時点)から整理した目安です。実際の費用は要件により変動します。

クラウド型は、契約すればすぐ設定を始められる代わりに、システムに合わせて業務を整理する必要があります。パッケージ型と個別開発は、業務をそのまま持ち込める代わりに、要件定義から稼働まで工程を積み上げることになります。どちらが速いかではなく、自社の業務をどこまで変えられるかで選ぶ軸です。

見落とされやすい費用

初期費用と月額だけで予算を組むと、稼働後に想定を超えることがあります。総額を押し上げる要素は主に4つです。

BtoB向けECプラットフォームで初期費用と月額のほかに総額を押し上げる4つの費用(カスタマイズ費用・基幹連携の開発・保守費用・決済手数料)を示した図解

1つ目はカスタマイズ費用です。標準機能で足りない部分を作り込む費用で、パッケージ型では初期費用の大半を占めます。公式に「小規模カスタマイズ」「大規模カスタマイズ」といった区分で目安を公開している製品もあり、自社の要件がどの区分に入りそうかを早めに擦り合わせておくと見積もりのぶれが小さくなります。

2つ目は基幹システムとの連携開発です。CSV連携なら追加開発は小さく済みますが、API連携では接続の設計と開発が必要になり、連携する項目が増えるほど費用も伸びます。

3つ目は保守費用です。月額とは別に、システム保守料をパッケージ価格の一定割合で設定している製品や、サーバー保守を月額で別建てにしている製品があります。24時間365日の監視をオプションにしている場合、その分も加算されます。

4つ目は決済にかかる手数料です。掛け払いを外部の決済サービスで実現する場合、取引金額に応じた手数料が毎月発生します。受注件数が増えるほど積み上がるため、月額料金の安さだけで比べると判断を誤ります

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自社に合うBtoB向けECプラットフォームの選び方

候補が見えたら、1社に絞り込む段階に入ります。ここでは、比較表を見たあとに残る判断を扱います。

譲れない実務要件と、運用でしのげる要件を仕分けているか

先に挙げた実務要件をすべて標準機能で満たす製品を探すと、候補がほとんど残りません。まず、満たせなければ導入自体が成立しない要件を2つか3つに絞り込むことが出発点になります。

たとえば、取引先の大半が掛け払いを前提としているなら掛け払いは譲れません。一方、見積を挟むのが一部の特注品だけなら、その分は従来どおりメールで対応し、定番品の受注だけをWeb化するという割り切りができます。承認ワークフローも、必要とする取引先が1社か2社なら、運用でしのげる範囲に入ることがあります。

仕分けの基準は、その要件を満たせないときに何が起きるかです。受注が取れなくなるなら必須、担当者の手間が残るだけなら後回しにできる要件と考えると整理しやすくなります。

譲れない要件が決まったら、比較表のその列だけを縦に読み、●が付いた製品まで候補を狭めてから費用と規模で並べ直すと早く絞れます。掛け払いのように外部サービスとの連携で満たす製品が多い要件では、△の製品も候補に残し、連携先の手数料まで含めて比べてください。

既存取引先の効率化が目的か、新規開拓も狙うか

この判断は、見るべき製品群を直接決めます。目的が既存取引先の受注業務の効率化であれば、集客のための機能は不要で、取引先が迷わず発注できる操作性と基幹システムへのつながりが評価軸になります。

新規開拓も視野に入れるなら、検索エンジンからの流入を受けられるサイト構造や、商品カタログの見せ方、公開範囲を段階的に変えられる設定が必要になります。両方を1つのサイトで実現しようとすると要件が膨らむため、まず既存取引先のWeb化から始めて、公開範囲を後から広げる進め方も選択肢になります。

数年後の取引先数・商材の増加に耐えるか

導入時の規模で選ぶと、事業が伸びたときに乗り換えが必要になります。先に押さえたいのは、料金プランの上限と、上位プランへの移行のしやすさです。

登録できる商品数や取引先数、月間の受注件数に上限があるプランでは、上限に達したときに上位プランへ移ることになります。同じ製品の中でプランを上げられるのか、別製品への移行が必要になるのかで、数年後の負担が変わります。あわせて、商品マスタや取引先データを外部に持ち出せる形式で出力できるかも確認しておくと、将来の選択肢を残せます。

導入後に頼れるサポート体制か

稼働してから差が出るのがサポートです。問い合わせ窓口の対応時間と手段(電話・メール・チャット)、導入時の設定支援が有償か無償か、この2点は契約前の確認が欠かせません

もう1つ、確認から漏れがちなのが取引先向けのサポートです。発注するのは自社の担当者ではなく取引先で、操作に迷ったときの問い合わせは自社に来ます。取引先向けのマニュアルや説明会の支援をベンダーが提供しているかどうかで、稼働直後の負担が変わります。

導入でつまずかないための注意点

BtoB ECの導入は、システムが動き始めた時点では終わりません。ここでは、稼働後に効いてくる失敗要因を整理します。

取引先に使ってもらえずFAXが残る

導入後につまずきやすいのが、システムを導入したのに取引先がWebで発注してくれず、結局FAXと電話が残るというものです。この状態では、受注経路が2つに増えた分だけ、以前より業務が煩雑になります

前述の経済産業省の調査でも、EC化率は電話・FAX・メール・対面を含めた全商取引金額に対する割合として定義されており、2024年時点で43.1%です。金額ベースで見れば、企業間取引の過半はいまもEC以外の手段で行われています。取引先側にアナログな受発注が残っているのは、自社だけの事情ではありません。

定着を左右するのは、発注する側にとって今より楽になるかどうかです。前回の注文からの再注文、商品コードでの一括入力、スマートフォンからの発注など、取引先の発注担当者が実際に使う操作が自社の取引先に合っているかを確かめておくことが重要です。

既存取引先の移行サポートが足りない

取引先にWebへ移ってもらうには、案内して終わりではなく、移行を支える手立てが要ります。

取引先ごとのアカウント発行と初期設定の代行、操作説明資料の用意、最初の数回の電話での伴走といった作業が発生します。担当者の工数はこれを前提に見込んでおく必要があります。一斉に切り替えるのではなく、発注件数の多い取引先から順に移行し、運用を安定させてから広げると、問い合わせの波を平準化できます。

あわせて、税務上の書類の扱いも移行時に整理しておく必要があります。国税庁は、ECサイト上でデータを随時確認できる状態であれば、取引先が個別にダウンロードして保存しなくても差し支えないとしています。ただしこれは、サイト側が真実性の確保と検索機能の確保の要件を満たしていることが前提です。取引先の保存負担を軽くできるかどうかは、移行を打診するときの材料にもなります。

出典・参考資料(1件)

現行業務をそのままシステム化して要件が膨らむ

いまの業務をすべてシステムに写し取ろうとすると、開発費が膨らみ、できあがったシステムも使いにくくなります。長年の運用で積み上がった例外処理は、その多くが「昔からそうしている」というだけの理由で残っています。

特に膨らみやすいのが、取引先ごとの例外条件です。個別の単価、特別な納品ルール、担当者しか知らない運用などが典型です。これらを全件システム化するのではなく、グループ単位で整理できるものはまとめ、どうしても個別に持つ必要があるものだけを残すのが基本です。この仕分けを要件定義の前に済ませておくと、見積もりの前提が固まります。

BtoB EC導入の進め方

導入は、要件の整理から始まり、構築方式と製品の選定、商品と取引先のデータ整備、テスト運用を経て本稼働に至ります。この流れのうち、詰まりやすいのは最初の要件定義と、基幹システムとの連携です。

要件定義で先に決めておくこと

要件定義に入る前に決めておきたいのは、取引先別の例外条件をどこまで持ち込むかと、基幹システムとの連携をどこまで最初にやるかの2点です。

例外条件については、現行の価格表と取引条件を棚卸しして、グループ単位で整理できるものと個別に持つ必要があるものに分けておくのが一般的です。この作業をベンダーとの打ち合わせの中で進めると、要件が固まらないまま見積もりが動き、後から追加費用が発生しやすくなります。

連携範囲については、受注データを基幹システムに流すところまでを最初にやるのか、在庫数や取引先マスタの同期まで含めるのかを先に決めておく必要があります。範囲を広げるほど開発費と検証工数が増えるため、稼働時点で必要な範囲に絞ることが、要件を膨らませないための基本になります。

CSV連携から始めてAPIへ広げる段階導入

基幹システムとの連携は、最初から自動化を目指すと、要件定義から検証まで工程が積み上がり、開発費と期間が膨らみます。取引先数や受注件数がそれほど多くない段階では、CSVファイルの取り込みから始める進め方が現実的です。

1日1回、受注データをまとめて基幹システムに取り込む運用でも、担当者の作業は、1件ずつの手入力から取り込み結果の確認だけに変わります。運用が安定し、受注件数が増えて取り込みの回数を増やしたくなった時点で、API連携へ切り替える流れになります。この順序なら、初期の投資を抑えたまま、必要になったときに拡張できます。

この進め方を採る場合は、CSVとAPIの両方に対応している製品を選んでおくことが前提になります。CSV連携しかできない製品を選ぶと、後からAPI連携が必要になったときに製品ごと入れ替えることになります。

まとめ

BtoB向けECプラットフォームは、取引先別価格・掛け払い・見積と承認・クローズド運用・ロット設定・基幹システム連携という企業間取引固有の要件への対応が製品ごとに分かれます。費用も、クラウド型なら月額3,650円から、作り込むパッケージ型なら初期150万円からと構築方式で桁が変わります。譲れない要件を絞り込み、保守や決済手数料まで含めた総額で比べることが選定の出発点です。

候補を絞るときは、本記事の4タイプ(小規模・短期間で始めたい/既存取引先の受発注をまずWeb化したい/中〜大規模で作り込みたい/ソースコードを自社で持ちたい)のどれに当てはまるかを先に決めてください。それだけで、見るべき製品は25サービスから順に7・5・10・3サービスまで絞れます。加えて、取引先が実際に発注に使えるかどうかも、選定時に見ておきたい点です。

MCB FinTechカタログでは、これらのBtoB向けECプラットフォームの詳細な資料を無料で請求できます。ぜひ各社の資料をご覧になって、自社に合うシステムの比較検討を進めてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. BtoB向けECプラットフォームとは何ですか?

A. BtoB向けECプラットフォームとは、企業間取引の受発注をWeb上で完結させるためのシステムです。売り手が自社の受発注サイトを構築し、取引先はそのサイトにログインして、自社向けに設定された価格で商品を選んで発注します。

FAX・電話・メールで受けていた注文がそのままデータとして届くようになるため、注文内容の転記や取引先ごとの価格表の管理といった、注文の前後に発生していた手作業もあわせてシステム上に移ります。取引先別価格・掛け払い・承認ワークフローといった企業間取引固有の条件を扱える点が、不特定多数の消費者を相手にするBtoC向けカートとの違いです。

Q. BtoB向けECプラットフォームとEDIはどう違いますか?

A. EDIは、企業間の取引データを決められた形式でシステム同士が直接やり取りする仕組みです。これに対しBtoB向けECプラットフォームは、取引先の担当者が画面で商品を選んで発注する仕組みである点が違います。

EDIはデータを自動で交換するため、取引量が多く発注内容が定型的な既存取引に向きます。一方でBtoB ECは、商品カタログの閲覧や見積、新規取引先の受け入れまで扱えるため、受注のデジタル化と販路の拡大を同時に進めたい場合に向きます。両者は二者択一ではなく、大口の定型発注はEDI、それ以外はBtoB ECと使い分ける運用もできます。

Q. 既存のBtoC向けECサイトに機能を追加して、BtoBとBtoCを1つのサイトで運用できますか?

A. BtoC向けカートのBtoBオプションを使えば、法人としてログインしたときだけ卸価格を表示し、掛け払いなど法人向けの決済を追加する形で同居させられます。本記事で紹介したサービスにも、BtoC向けのカートにBtoB機能をオプションで追加する形をとる製品が複数あります。

判断の分かれ目は、取引先ごとの条件の複雑さです。定番品を掛け率で売る程度なら同居する構成で足りますが、取引先別の個別単価や承認ワークフロー、基幹システムとの連携まで必要になると、BtoB専用の製品を別に立てたほうが要件が収まります。オプションで追加する場合は、どの機能が標準でどこからが追加費用なのかを契約前に確認してください。

Q. BtoB向けECプラットフォームは導入から稼働までどのくらいかかりますか?

A. 標準機能をそのまま使うクラウド型では最短即日〜1か月が目安です。要件定義とカスタマイズを伴うパッケージ型では、契約から稼働まで3〜6か月が目安になります(2026年8月時点で公式サイトに期間の記載がある製品の数値)。クラウド型は契約後すぐ商品・取引先の登録を始められ、パッケージ型や個別開発では工程を積み上げる分だけ長くなります。

期間を左右するのは、システム側の設定よりも自社側の準備であることが少なくありません。商品マスタと取引先別の価格表の整備、基幹システムとの連携範囲の確定、取引先へのアカウント発行と操作案内は、どの製品を選んでも必ず発生します。稼働させたい時期から逆算してこれらを工程に組み込んでおくと、想定外の遅れを防げます。

Q. BtoB向けECプラットフォームの運用にはどのような社内体制が必要ですか?

A. BtoB向けECプラットフォームの運用に最低限必要なのは、商品・価格・取引先のマスタを維持する担当者と、届いた注文を出荷・請求につなぐ実務の担当者という2つの役割です。クラウド型はサーバーの構築と保守をベンダーが担うため、専任のエンジニアを置かなくても運用できます。

準備から抜けやすいのが、取引先からの問い合わせ対応です。画面を操作するのは社外の担当者のため、使い方の質問は営業担当に寄せられます。新規開拓も狙う場合は、サイトの更新やアクセス状況の分析を担う役割も必要になります。社内で賄いきれない部分は、ベンダーの導入支援メニューや外部パートナーへの委託で補うことになります。

Q. BtoB向けECプラットフォームは基幹システムと連携しないと使えませんか?

A. 連携は必須ではなく、受注データをCSVで書き出して基幹システムに取り込む運用からでも始められます。API連携は、受注件数が増えて取り込みの頻度を上げたくなった段階で検討しても間に合います。

ただし製品を選ぶ時点では、後からAPI連携に広げられるかを確認しておく必要があります。API連携に対応していない製品では、自動連携が必要になった時点で乗り換えを検討することになります。あわせて、自社が使っている販売管理・ERPの製品名との連携実績が公開されているかを見ておくと、接続の可否を早い段階で判断できます。

Q. BtoB向けECプラットフォームは無料で始められますか?

A. 受発注のWeb化に的を絞った製品のなかには、初期費用0円で無料プランのまま使い続けられるものがあります。ただし作成できる注文フォームの数や、月に発行できる出荷伝票・請求書の件数に上限があり、超える場合は有料プランへの切り替えが必要です。

取引先別価格の出し分けや掛け払い、承認ワークフローまで含めて運用するなら、月額数千円台から利用できるクラウド型が候補になります。無料で試してから決めたい場合は、期間を区切った無料トライアルを用意している製品もあるため、自社の商品データを入れて操作性を確かめてから判断すると、稼働後の想定外を減らせます。

Q. BtoB向けECプラットフォームの利用料は、発注する取引先側にもかかりますか?

A. 費用を負担するのは受注する売り手側が基本で、発注する取引先はアカウントを発行されて追加の費用なく利用できるのが一般的な形です。売り手が自社の受発注サイトを構築し、そこに取引先を招く仕組みだからです。

ただし受発注に特化した製品の一部には、発注する側にも無料で使える範囲の上限があり、超える場合は発注側が月額を負担する料金体系のものがあります。取引先に費用の話を持ちかけることになると移行の障害になるため、発注側の料金体系は選定の段階で確認しておくと、案内するときに説明しやすくなります。

Q. 取引先はスマートフォンから発注できますか?

A. スマートフォンやタブレットからの発注に対応しているかは製品によって分かれます。モバイルからの発注を前提に設計し、紙の注文用紙と同じレイアウトを画面上で再現している製品もあります。

確認しておきたいのは、自社の取引先がどこで発注しているかです。店舗や現場で在庫を見ながら発注する取引先が多い場合、パソコンの前に戻らないと発注できない仕組みでは、結局FAXや電話が残ります。取引先が普段いる場所からそのまま注文できる仕組みかどうかが、Web発注の定着を左右します。

Q. BtoB ECで受けた注文データは、紙に印刷して保存してもよいですか?

A. BtoB ECでの受発注は電子帳簿保存法上の「電子取引」に当たるため、所得税・法人税の保存義務者は、データを紙に出力した書面をもって保存に代えることはできません。令和3年度の税制改正で、電磁的記録を出力した書面等を保存する措置は廃止されています。

一方で、消費税法上の扱いは異なります。電子で提供した適格請求書(電子インボイス)は、電磁的記録のまま保存するか、紙に印刷して保存するかを選べます。同じ取引に関わる書類でも法人税と消費税で保存の扱いが分かれるため、「電子取引のデータはすべて紙で保存できない」と一括りにしないよう注意してください。

出典・参考資料(2件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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