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定期通販カートシステム比較17選|費用・解約導線・法対応で選ぶ単品リピート通販のカート

定期通販 カートシステム比較のサムネイル画像

定期購入の周期変更やスキップ、解約の申し出を、いまも管理画面と手作業のメールでさばいていませんか。件数が増えるほど処理が追いつかなくなり、2回目以降のカード決済がいつのまにか止まっていた、といった取りこぼしも起きやすくなります。

化粧品や健康食品のように同じ商品を繰り返し届けるビジネスでは、通常のECカートの定期購入機能では手が回らなくなる場面が出てきます。では、どのカートに移せば運用が回るようになるのでしょうか。

本記事では、定期購入に対応したカートシステム17サービスを比較・解説します。初期費用と月額に加えて、マイページでの解約受付の範囲、決済が失敗したときの挙動、改正特定商取引法の表示規制への対応まで整理しました。既存カートからの乗り換えで確認すべき点もまとめています。

また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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定期通販カートシステムとは?通常のECカートとの違い

定期通販カートシステムは、同じ商品を決まった周期で繰り返し届ける販売方法に合わせて作られたECサイトの構築・受注基盤です。1回の注文を完結させることに最適化された通常のECカートに対して、購入者との継続的な契約を管理し続けることを前提にしています。

通常のECカートと何が違うのか

違いは、機能・費用・運用の3つに表れます。機能面では、2回目以降の注文データを自動で作る仕組みと、周期・お届け日・数量の変更を受け付ける仕組みが標準で備わります。通常のECカートにも定期購入のオプションはありますが、多くは初回申込の延長として作られており、変更や解約の受付は店舗側の管理画面から手作業で行う設計になっていることがあります。

費用面では、受注件数に応じた従量課金を採る製品が目立ちます。月額だけを見て比べると、受注が伸びたときの負担を読み違えます。運用面では、初回申込を集めるランディングページと入力フォーム、2回目以降の継続率を上げる施策、解約の申し出への対応までが日々の業務になります。都度購入のECが「集客して売る」ことに集中するのに対し、定期通販は「一度買ってくれた人との関係を維持する」ことに人手と時間がかかります。

定期購入・単品リピート通販・頒布会・サブスクの違い

現場では似た言葉が並んで使われますが、法令上の位置づけがはっきりしているのは「定期購入契約」と「サブスクリプション」です。消費者庁は通信販売の申込み段階における表示についてのガイドラインで、定期購入契約を次のように定義しています。

販売業者が購入者に対して商品を定期的に継続して引き渡し、購入者がこれに対する代金の支払をすることとなる契約。なお、申込書面及び最終確認画面においては、分量の表示が義務付けられていることから、仮に形式上契約締結手続や決済手続が複数回に分かれているような場合であっても、契約を更新しない場合に違約金その他の不利益が発生するような場合や、消費者から解約通知がない限り自動的に更新される場合には、複数回ないし長期間の商品引渡しを受けることをあらかじめ約しているということであり、その実態に即した分量の表示を行い、その上で、分量の表示に即した販売価格等を表示する必要がある。

出典:通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン 脚注7|消費者庁

ここで押さえておきたいのは、後半の一文です。1回ごとに決済が分かれていても、解約の申し出がない限り自動で更新される仕組みなら、実態として定期購入契約として扱われます。カート側を「都度課金の繰り返し」として実装しても、表示義務から外れるわけではありません。

一方のサブスクリプションは、同じガイドラインの脚注8で「定められた料金を定期的に支払うことにより、契約期間内に商品や役務を利用できることとなる契約形態(例えば、動画、音楽、雑誌等の配信サービス、服飾品のレンタルサービス等)」と定義されています。商品が手元に残る定期購入と、期間内の利用を提供するサブスクリプションは別のものです。

これに対して「単品リピート通販」「頒布会」は業界で使われている呼び方で、法令や公的なガイドラインに定義はありません。単品リピート通販は少数の商品を繰り返し買ってもらう販売手法を指し、頒布会は毎回異なる商品を届ける形式を指すのが一般的です。カートの機能要件としては、前者は同一商品の周期管理、後者は回ごとの商品の出し分けが必要になります。

この違いは、必要になるシステムの違いにもつながります。商品を届ける定期購入は受注・出荷・在庫を扱うカートが中心になりますが、期間内の利用を提供するサブスクリプションでは、契約プランの変更や日割り計算、請求書の発行と入金消込までを扱う契約・請求管理のシステムが中心になります。

デジタルサービスやBtoBのサブスクを運営していて、カートではなく課金基盤を探している場合は、以下の記事で主要なサービスを比較しています。

定期通販に向いている商材・向かない商材

定期購入が成り立つのは、消費のペースが読める商材です。化粧品・サプリメント・健康食品・飲料・日用品のように、使い切るまでの期間がおおよそ決まっていて、同じものを繰り返し使う商品が中心になります。国民生活センターに寄せられる定期購入の相談も、健康食品・化粧品・飲料の通信販売に集中しています。

逆に、購入頻度が数年単位の家具や家電、流行の移り変わりが速いアパレルは、周期を設計しにくく解約が早い段階で出ます。カートを選ぶ前に、自社の商材が何日周期で消費されるのか、初回に届ける量と2回目以降の量を変える必要があるのかを整理しておくと、後述する周期設定の自由度をどこまで求めるかが決まります。

定期通販専用カートを導入するメリットと注意点

通常のECカートの定期購入機能で運用している事業者にとって、専用カートに移すかどうかは費用と手間の見合いで決まります。目安になるのは件数で、定期の契約件数が数百件を超え、周期変更や解約の申し出が手作業で回らなくなった段階から、専用カートの側が有利になります。得られるものと、移す前に知っておきたい制約は次のとおりです。

定期通販専用カートを導入するメリット

最も大きいのは、受注業務が件数に比例して増えなくなることです。2回目以降の注文データと決済が自動で作られ、周期変更やスキップの申し出も購入者自身の操作で完結すれば、担当者は例外対応だけを見ればよくなります。定期の契約件数が数百件を超えたあたりから、この差は人員配置に直結します。

数字が取れるようになる点も専用カートの利点です。専用カートの多くは、初回申込から本商品への転換率、何回目で解約が起きているか、顧客あたりの累計購入額といった指標を管理画面から追えます。広告に投じた費用を回収できているかを判断する材料が揃うため、獲得単価の上限を根拠を持って決められます。

販売の作り込みもしやすくなります。商品ページを経由せず入力フォームまで一体化したランディングページ、初回価格と2回目以降の価格を分ける設定、同梱物やステップメールによる継続の後押しなど、定期通販で使われる施策が標準機能として用意されています。通常のECカートで同じことをしようとすると、外部ツールの組み合わせと開発が必要になりがちです。

導入前に知っておきたいデメリット・注意点

まず費用の構造です。専用カートは月額に加えて受注件数や出荷件数に応じた従量課金を設けている製品があり、売上が伸びるほど負担も増えます。月額の下限だけで比べると、想定受注件数に達したときの金額を読み違えます

次に、料金が公開されていない製品が多い点です。初期費用と月額の両方を公式サイトで確認できるのは、本記事で比較する17サービスの半分に届きません。候補を絞る段階で複数社に見積もりを依頼する時間を見込んでおく必要があります。

機能面では、定期通販に特化しているぶん、都度購入の商品を多数扱う総合的なECサイトとしての作り込みが弱い製品もあります。定期と単品を同じサイトで並行して売りたい場合、商品登録数の上限や検索・カテゴリ表示の柔軟さが判断材料になります。カスタマイズの範囲がプランで決まっている製品も多く、共用サーバーの下位プランでは独自の作り込みができないことがあります。

そして、カートを入れ替えても解約は減りません。解約の申し出をどこで受け、なぜ解約に至ったかをどう記録し、次の打ち手にどうつなげるかは運用の設計です。この点は導入後の運用設計で後述します。

定期通販カートシステムの3つのタイプと向いている企業

定期購入に対応したカートは、定期通販にどこまで特化しているかで3つに分かれます。自社がどのタイプを見るべきかを先に決めておくと、比較すべき候補が絞れます。

定期通販カートシステムの3つのタイプを整理した図解。2回目以降の自動受注と自動決済や周期変更・スキップの受付を標準で持つリピート通販特化型、定期購入をオプションや拡張アプリとして提供する総合型ECカート、基幹システムとの連携や独自要件に応えるECプラットフォームの特徴と向いている事業者を示す

リピート通販に特化したカートシステム

単品リピート通販・定期購入を主軸に設計されたASP・クラウド型の製品群です。周期変更やスキップの受付、2回目以降の自動受注と自動決済、初回オファーから本商品への引き上げ、顧客あたりの累計購入額や解約率の分析までを標準で持ちます。少数の商品を繰り返し売り、定期の契約件数が売上の中心になっている事業者に向いています。

該当する主なサービスは、ecforce、W2 Commerce Repeat、サブスクストア、スマレジEC・リピート、たまごリピート魂、リピストX、侍カート、カラーミーリピート、定期購買専用ECカートシステム HMC の9サービスです。

定期購入にも対応する総合型ECカート

都度購入の総合的なECサイトを主戦場とし、定期購入をオプション機能や拡張アプリとして提供する製品群です。通常販売と定期販売を1つのサイトで並行したい事業者や、すでに総合型カートでサイトを運営していて定期の販売方法を足したい事業者に向いています。定期購入の機能は専用カートより簡素なことが多く、どこまで自動化されるかを個別に確認する必要があります。

該当する主なサービスは、Shopify、MakeShop、futureshop、メルカート、aishipR、イージーマイショップ の6サービスです。

大規模・カスタマイズ前提のECプラットフォーム

パッケージやクラウドECとして、基幹システムとの連携や独自要件の作り込みに応える製品群です。年商規模が大きく、受注・在庫・出荷を扱う既存システムや顧客管理の仕組みとつなぐ要件が固まっている事業者に向いています。導入までの期間と費用は他の2タイプより大きくなります。

該当する主なサービスは、ecbeing、通販マーケッターEight! の2サービスです。

定期通販カートに必要な機能と、自動化される範囲

ここからは、定期通販のカートに求められる機能を、受注の流れ・申し出の受付・決済・販促と分析・外部連携の5つに分けて見ていきます。「機能があるかないか」ではなく、何がどこまで人手を離れるのかという視点で確認すると、製品ごとの差が見えてきます。

初回申込から2回目以降までの受注の流れ

初回の申込では、ランディングページの入力フォームで届け先と決済手段を受け取り、クレジットカードの有効性を確認したうえで受注データを作ります。ここまでは通常のECカートと大きく変わりません。分かれるのは2回目以降です。

専用カートは、次回のお届け予定日から逆算して締め日に受注データを自動生成し、登録済みの決済手段で自動的に課金します。出荷指示のデータも同じタイミングで作られるため、担当者は保留になった注文だけを見ればよくなります。

定期通販カートの受注の流れを示した図解。初回申込と初回の受注までは通常のECカートと大きく変わらず、2回目以降は次回のお届け予定日から逆算した締め日に受注データが自動生成され、登録済みの決済手段での課金と出荷指示データの作成が同時に行われることを示す

この自動生成の締め日をいつに置くか、出荷までに何日みるかは製品ごとに設定できる範囲が異なります。倉庫の締め時間に合わせられないと、カートの都合で出荷が1日ずれる運用が固定化します。

また、申込画面の作り自体も法令の判断対象になります。注文内容を申込みの操作中に確認・訂正できるようにしていないことは、顧客の意に反して申込みをさせようとする行為として禁じられています(特定商取引に関する法律施行規則第42条第1項)。

この確認欄と修正ボタンの有無は、そのまま規制の適合性に関わります。条文の逐語と、消費者庁が示す判断の分かれ目は改正特定商取引法の定期購入表示規制とカート側の対応で解説しています。

周期変更・スキップ・解約をマイページで受け付ける範囲

ここが製品間で最も差が出る部分です。購入者がマイページから次回お届け日の変更・スキップ・数量変更・解約までを自分で完結できる製品もあれば、変更は購入者、解約は店舗への連絡のみという製品、そもそも変更も解約も店舗側の管理画面からしか操作できない製品もあります。同じ「定期購入機能あり」でも、受付にかかる人手はまったく違います。

総合型ECカートでは、購入者が自分で解約できるかどうかが店舗側の設定次第という製品もあります。既定値のまま運用すると、解約の申し出がすべてメールや電話で入ってくることになります。

解約の受け方は、業務量だけの問題ではありません。消費者庁のガイドラインは、解約方法を特定の手段に限る場合の表示について次のように述べています。

しかし、解約に関するトラブルの状況に鑑みれば、解約方法を特定の手段に限定する場合、とりわけ、消費者が想定しないような限定がなされる場合(例:電話した上で更にメッセージアプリ等を操作する必要がある、消費者から追加の個人情報を提出しなければならない等)や、解約受付を特定の時間帯に限定している、消費者が申込みをした際の手段に照らして当該消費者が容易に手続を行うことができると考えられる手段での解約連絡を受け付けない等の場合には、当該内容については、特に消費者が明確に認識できるよう、リンク先や参照ページの表示に委ねるのではなく、広告画面はもとより、最終確認画面においても明確に表示することが必要である

出典:通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン Ⅰ.1.(2)⑥|消費者庁

ウェブで申し込んだ購入者が電話でしか解約できない運用にするなら、その制約自体を最終確認画面に明示しなければならない、という趣旨です。マイページでの解約を標準機能として持つカートを選ぶことは、業務効率だけでなく、表示すべき制約を増やさないという意味も持ちます。

継続課金を止めないための決済まわり

定期通販では、2回目以降の決済が通らなかった注文をどう扱うかが売上に直結します。決済まわりで見るべきは、対応する手段と、失敗したときの挙動の2点です。

対応決済手段と決済代行との役割分担

カートが「対応している決済手段」とは、多くの場合、接続できる決済代行会社の種類を指します。クレジットカードのほか、後払い、コンビニ払い、口座振替、キャリア決済、Amazon Pay などを繰り返し課金で使えるかは、カートと決済代行の組み合わせで決まります。定期通販は初回だけ後払いにして2回目以降はカードに寄せるといった設計を採ることがあるため、複数手段を並行して扱えるかどうかが要件になります。

組み合わせる決済代行側を比べたい場合は、『オンライン決済システムおすすめ36選を徹底比較|実店舗・EC・サブスク別の選び方』で、サブスクを含む用途別に主要サービスを整理しています。

カード情報そのものは、事業者側で保管しないのが原則です。繰り返しの課金に使われるのは、決済代行側に保管された情報に紐づくトークンで、この前提は乗り換え時のカード情報の扱いにも関わります。根拠となる業界ガイドラインの規定は、後述の乗り換えのセクションで引用しています。

不正利用への備えも、カート側と決済代行側で担当が分かれます。クレジット取引セキュリティ対策協議会のクレジットカード・セキュリティガイドラインは、EC加盟店の対策として「オーソリゼーション処理の体制整備」「EMV 3-Dセキュアの導入」「適切な不正ログイン対策」を挙げています。

このうちEMV 3-Dセキュアの導入は決済代行側の対応、不正ログイン対策はカート側の実装です。定期通販は会員登録を前提とするため、ログインの保護も選定の対象に入ります。

出典・参考資料(1件)

決済リトライとカード有効期限切れ・与信エラーへの対応

2回目以降の決済は、カードの有効期限切れ、限度額超過、カード会社側の与信否認で失敗します。ここで製品の設計が分かれます。

決済を自動で再試行し、回数と間隔を設定できる製品、失敗した時点で購入者に案内メールを自動送信する製品、失敗を「要対応」として一覧に積み、店舗の担当者が手作業で再決済する製品があります。

失敗そのものを減らす方向の仕組みもあります。有効期限切れを事前に検知してカード番号を更新するもので、「洗い替え」と呼ばれます。決済代行と連携して月次でカードの有効性を確認する形が一般的で、対応しているかどうかは決済代行側で決まります。

この差は、放置したときの損失として表れます。自動再試行も通知もない製品では、担当者が気づくまで課金が止まったままになり、その間の売上が失われます。定期の契約件数が多いほど影響は大きくなるため、どこまで自動化が必要かは自社の件数で決まります。

ここで押さえておきたいのは、公式サイトで決済の自動再試行を明示している製品が限られることです。洗い替えについても、対応を公式に明示しているのは本記事で比較した17サービスのうち2サービス、明確に非対応と示しているのが1サービスで、残る14サービスは公式に記載がありません。

自動再試行や洗い替えを前提に運用を組みたい場合は、カート側で何ができるのかと、決済代行側で何ができるのかを分けて確かめる必要があります。目安として、有効期限切れへの備えは決済代行側、限度額超過や与信否認のあとの再試行と通知はカート側、失敗した契約を一覧で管理するのもカート側の役割です。

2回目以降の決済が失敗したときに、どちら側の機能を確認するかを示した図解。カードの有効期限切れを事前に検知して番号を更新する洗い替えは決済代行側で決まり、限度額超過や与信否認のあとの再試行・購入者への案内メール・失敗した契約の一覧管理はカート側の役割

引き上げと継続率を伸ばす販促・分析の機能

定期通販の売上は、初回の獲得数と、その後どれだけ継続するかの掛け算で決まります。カートが持つ販促と分析の機能は、この後半に効きます。

フォーム一体型のランディングページと入力補助、本商品への引き上げ

初回の申込では、商品を紹介するページから入力フォームまでを1枚にまとめたランディングページが使われます。ページ遷移を挟まないぶん離脱が減り、入力補助(郵便番号からの住所自動入力、入力エラーの即時表示など)を組み合わせると完了率がさらに上がります。専用カートの多くはこの形式のページを管理画面から作れます。

初回に低価格のお試し品を届け、2回目から本商品に切り替える設計を採る場合は、回ごとに商品と価格を変える設定ができるかどうかが前提条件になります。定期の1回目と2回目以降で異なる商品を出し分けられない製品では、この売り方自体が組めません。

継続率・解約率と顧客あたり累計購入額の分析

専用カートは、何回目で解約が起きているか、獲得経路ごとに顧客あたりの累計購入額(LTV)がいくらか、獲得単価に対して回収できているかを管理画面から追えます。この数字があると、広告の出稿判断を感覚ではなく回収期間で決められます。

総合型ECカートでは、標準の分析が売上と注文件数の集計にとどまり、継続率や顧客あたり累計購入額は外部の顧客管理ツールに連携して算出する前提になっている製品があります。データを取り出せるか、どの単位で書き出せるかは、導入前に押さえておきたい点です。

物流・倉庫・基幹システムとの外部連携

出荷を外部の倉庫に委託している場合、受注データを倉庫管理システムへ渡し、出荷実績と追跡番号を受け取る連携が必要になります。標準で接続できる倉庫が決まっている製品、汎用のファイル連携で対応する製品、外部連携用のインターフェースを公開している製品があり、対応の形はさまざまです。

すでに使っている在庫管理や会計の仕組みがある場合は、どこまでを連携し、どこから手作業で補うのかを設計段階で決めておく必要があります。連携の作り込みが必要なら、カスタマイズに対応するプランか、大規模向けのプラットフォームが選択肢になります。

改正特定商取引法の定期購入表示規制とカート側の対応

2022年6月1日に施行された改正特定商取引に関する法律(特商法)により、定期購入を含む通信販売の申込画面には、表示すべき事項が法律で定められました。施行日は、関係政令の整備に関する政令(令和四年政令第四号)の附則で「令和四年六月一日」と確定しています。カートを選ぶ際は、この表示を作れる画面が用意されているかが要件になります。

背景には、定期購入をめぐる相談の増加があります。国民生活センターに登録された定期購入に関する相談件数は、2024年度が89,401件、2025年度が93,065件でした(いずれも通信販売で購入した商品に関する相談に限定した集計、2026年5月31日現在)。

同センターは、相談が集まる広告の型と商材を次のように説明しています。

販売サイト等で「1回目90%OFF」「初回実質0円(送料のみ)」など通常価格より低価格で購入できることを広告する一方で、定期購入が条件となっている健康食品、化粧品、飲料等の通信販売に関する相談が寄せられています。

出典:通信販売での定期購入(各種相談の件数や傾向)|独立行政法人国民生活センター

健康食品・化粧品・飲料は、定期通販で扱われる代表的な商材です。

出典・参考資料(2件)

最終確認画面で表示が必要な事項

特商法第12条の6第1項は、定期購入を含む「特定申込み」を受ける際に、申込内容を最終的に確認する画面へ一定の事項を表示するよう定めています。消費者庁は次のように整理しています。

「特定申込み」に該当する通信販売においては、申込書面(上記Aの場合)や最終確認画面(上記Bの場合)に、以下の事項を表示するよう定めています。
分量
販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
代金(対価)の支払時期、方法
商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
申込みの期間に関する定めがあるときは、その旨及びその内容
契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(売買契約に係る返品特約がある場合はその内容を含む。)

出典:通信販売 5. 特定申込みを受ける際の表示(法第12条の6)|特定商取引法ガイド(消費者庁)

定期購入では、これらを1回分ではなく契約全体で示す必要があります。分量は各回の内容と引渡しの回数、期間の定めがない契約ならその旨まで、販売価格は各回の代金に加えて支払うことになる総額まで、支払時期と引渡時期も各回について表示することが求められます。1回目の価格だけを大きく見せる作りは、この時点で要件を満たしません

表示に違反した場合の効果は2つあります。1つは罰則で、特商法第70条第2号は第12条の6第1項に違反して表示をせず、または不実の表示をしたときについて「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定めています。

もう1つは契約の取消しで、第15条の4は、表示義務違反によって誤認して申し込んだ場合に、購入者がその意思表示を取り消せると定めています。すでに成立した定期契約が後から取り消されうるため、売上への影響は処分だけにとどまりません。

出典・参考資料(1件)

カートの標準機能で担保される範囲と、自社で運用する範囲

表示義務を負うのは販売業者であって、カートを提供する事業者ではありません。カート側が用意できるのは、必要な事項を表示する欄と、購入者が内容を確認・訂正できる導線、マイページからの解約受付といった器の部分です。何をどのように表示し、どう運用するかは自社の責任として残ります。

カートの実装が直接効くのは、申込内容の確認と訂正の手段です。消費者庁のガイドラインは、施行規則第42条第1項に該当するかどうかの判断について次のように述べています。

最終確認画面において、消費者が契約の申込みに係る内容を容易に確認できるように表示していること(当該内容に係る情報が表示されたページ等への到達方法が明示されている場合を含む。)、また、その内容を容易に修正できる何らかの手段が設けられていること(訂正可能なページへの到達方法が明示されている場合を含む。)を満たしていれば、省令第42条第1項に規定する行為には該当しないと考えられる。
他方、例えば、最終確認画面において、注文内容を容易に確認できない場合や、訂正するための手段(「変更」、「注文内容を修正する」、「前のページへ戻る」などのボタンの設定等)が提供されていない場合には、省令第42条第1項に規定する行為に該当するおそれがある。

出典:通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン Ⅱ.2|消費者庁

確認欄と修正ボタンがあるかどうかという実装の話が、そのまま規制の適合性に関わります。フォーム一体型のランディングページを使う場合は、入力内容を確認する段が省略されていないかが要点になります。あわせて、購入者が自分で変更しない限り定期購入として申し込まれる既定値の置き方も、同ガイドラインが該当するおそれを指摘している点です。

表示の置き場所については、最終確認画面に参照先を明示したうえで広告部分を参照する形式も認められています。ただし解約方法を限定する場合は例外で、前掲のとおり最終確認画面にも明確に表示することが求められます。カートの設定でどこまでを画面内に置き、どこをリンク参照にするかを決める際は、この濃淡を踏まえます。

運用側で注意が必要なのは、強調の仕方です。同ガイドラインは「「お試し」や「トライアル」などと殊更に強調する表示」や「「いつでも解約可能」などと強調する表示」について、実際には定期購入だったり解約に条件が付いていたりする場合には、人を誤認させるような表示に該当するおそれが強いと述べています。この判断はカートの機能ではなく、ランディングページの文言と価格の見せ方で決まります。

実際に、消費者庁の執行事例データベースで通信販売かつ適用条項に法第12条の6を含む処分を検索すると(2022年6月1日から2026年8月20日まで)、46件の処分が確認できます。内訳は業務停止命令16件、指示15件、業務禁止命令15件で、対象となった商品は美容クリーム・美容液・サプリメント・健康食品などです。

直近では、株式会社Meilie に対して2026年3月26日に、誇大広告と「特定申込みに係る手続が表示される映像面における誤認表示」を理由として6か月の業務停止命令が出されています。

出典・参考資料(2件)

では、カートを選ぶときに法令の観点で何を見ればよいのでしょうか。確認するのは、最終確認画面に分量・総額・各回の引渡時期を表示できるか、注文内容の確認と訂正の導線が用意されているか、マイページで解約を受け付けられるかの3点です。

もっとも、この3点を公式サイトで明示している製品は多くありません。本記事で比較した17サービスのうち、改正特商法が求める最終確認画面の表示事項に合わせた機能改修を公式に公表しているのは1サービスにとどまります。特商法に基づく表記ページの入力機能を標準で持つと公式に説明しているのが3サービスで、残る13サービスは表示規制への対応を公式には説明していません。

海外発のプラットフォームのように、日本の表示規制への個別対応が公式には確認できない製品もあります。問い合わせの段階で、上記3点を実際の画面で見せてもらうのが確実です。

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定期通販カートシステムの費用相場(初期費用・月額・売上手数料)

費用は月額だけを見ても比べられません。内訳は初期費用、月額、受注件数や売上高に応じた従量課金、決済手数料の4つです。

費用の内訳

初期費用は、契約時に一度だけ発生する導入費です。総合型ECカートでは0円から数万円、定期通販に特化した製品では数万円から十数万円、専用サーバーを使う上位プランでは数十万円、大規模向けのプラットフォームではさらに大きくなります。月額は利用料で、商品登録数やサーバー環境(共用か専用か)でプランが分かれるのが一般的です。

従量課金は、受注1件あたりまたは出荷1件あたりで加算される費用です。売上高に対して定率で課金する売上手数料も、同じ枠に入ります。金額を公開している製品は限られますが、公開例では注文1件あたり15〜55円という水準で、プランと月間件数によって単価が変わる段階制を取っています。実額は後述の比較表の「従量課金」列で確認できます。

たとえば1件55円で、月7,000件を超えた分が15円になる設計であれば、月間1万件では月額に約43万円が上乗せされる計算です。決済手数料はカートではなく決済代行に支払う費用で、クレジットカードの場合はおおむね3%台です。

総合型ECカートで定期購入を使う場合は、本体の月額に定期購入オプションの月額が加わる構成になっている製品があります。オプション料金が本体の料金表に載っていないこともあるため、見積もりの段階で分けて出してもらうのが確実です。

4つのうち決済手数料だけは、料率が決済手段ごとに異なります。決済代行に支払う手数料の相場は、以下の記事にまとめています。

事業規模別の費用の目安

立ち上げ期に、既存の総合型カートへ定期購入を足す構成なら、本体の月額が数千円から1万円台、定期購入のオプションが月額5,000円から2万円で、初期費用は0円から5万円程度に収まります。受注件数が少ないうちは従量課金の影響も限定的です。

同じ総合型でも、年商規模別の上位プランを選ぶと桁が変わります。本体の初期費用は0円から69万円台、月額は2,900円から19万円台まで開き、定期購入を本体の料金に含む製品もあります。見積もりでは本体とオプションを分けて出してもらうと比べやすくなります。

定期が売上の中心になり、サイト全体を専用カートで構築する段階では、月額4万〜5万円前後が下限になります。金額を公開している製品では月額42,800円から49,800円という水準で、これに受注件数に応じた従量課金が加わることもあります。カスタマイズを伴うプランでは月額10万円を超えます。

基幹システムや倉庫との連携まで求める規模になると、初期費用が数十万円から、月額も十数万円以上になります。この層は料金を公開している製品がなく、要件を書き出したうえでの見積もりが前提です。

料金を公開している製品が多くない点は、どの段階でも変わりません。現行の料金ページで初期費用と月額の両方を確認できるのは17サービス中8サービス、月額の下限だけの公開が2サービス、どちらも非公開が7サービスです。公開されている実額は後述の比較表で確認できます。

見落としやすい追加コスト

料金表の外側にも費用は発生します。決済手段を増やすたびに月額が加算される製品では、カード・後払い・コンビニ払いを揃えるだけで月に数千円が乗ります。専用サーバーへの変更、店舗の追加、機能単位のオプション追加も同様です。

導入時には、サイトのデザイン制作、既存データの移行作業、ランディングページの制作費が別途かかります。制作を委託する場合は数十万円規模になることもあります。契約期間の縛りがある製品もあるため、途中解約時の扱いは契約前に押さえておきたいところです。

定期通販カートシステムの選び方

候補を比べる前に決まっているとよいのは、自社が何を重く見るかです。以下は、自社の条件にどう重み付けするかの目安になります。

商材と年商規模から自社の型を絞れているか

最初に決めるのは、前述の3つのタイプのどれを見るかです。定期の売上比率が半分を超えていて、契約件数が数百件以上あるなら、リピート通販に特化した製品群が対象になります。

定期はこれから始める段階で、都度購入の商品も並行して売っているなら、総合型ECカートに定期購入を足す構成のほうが費用も運用も軽く済みます。基幹システムや倉庫との連携要件が固まっているなら、カスタマイズ前提のプラットフォームまで視野に入れます。

型を決めずに全製品を横並びで見ると、価格帯も機能の粒度も違う候補が混ざり、比較が進みません。

自社の運用で外せない機能に優先順位をつけられているか

すべての機能が同じ重さではありません。いま何に時間を取られているかで、優先すべき軸が決まります。

ここまでの観点は、いま抱えている困りごとから引くと1つに絞れます。解約・周期変更の連絡対応に人手が取られているなら、購入者が解約まで自分で完結できる製品群が対象です。店舗側で設定を変えないと解約を受け付けられない製品や、オーナーの操作が必要な製品は、この課題では優先度が下がります。

2回目以降の決済の取りこぼしを止めたいなら、カードの洗い替えと、失敗したあとの処理が公式に確認できる製品群が対象になります。自動で再試行する設定を持つ製品は限られるため、失敗したあと誰が何をするのかまで聞いておく必要があります。

継続率や顧客あたりの累計購入額を追えるようにしたいなら、定期購入に特化した製品群が対象です。総合型ECカートはこの領域を外部の顧客管理ツールに任せる構成が多く、データを書き出せるかが判断の分かれ目になります。

基幹システムや倉庫との連携要件が固まっているなら、カスタマイズ前提のプラットフォームが対象です。この型は料金も機能も公開されていないため、要件を書き出して見積もりを依頼するところから始まります。軸ごとに条件を満たすことが公式に確認できたサービスは、後述の比較表の最後に「困りごと別」でまとめています。

これらを同時に満たそうとすると価格帯が上がります。1年後に必要になる機能と、いま必要な機能を分けて考えると、無理のない選択になります。

月額だけでなく従量課金まで含めた実負担額で比べているか

見積もりの比較は、自社の受注件数を当てはめた年額で行うのが確実です。月間の定期受注件数に従量課金の単価を掛け、月額と決済手数料、必要なオプションの月額を足して12倍すると、1年の総額が出ます。この計算をすると、月額の安い製品が総額では高くなる場合があります。

あわせて、受注件数が2倍になったときの金額も出しておきます。事業計画の伸びに対して費用がどう増えるかが見えると、プラン変更のタイミングも事前に決められます。

サイトの作り方に合った選択肢を選べているか

定期通販のサイトの作り方は大きく3通りあります。カートの標準機能でサイト全体を構築する方法、既存のコーポレートサイトや通常のECサイトはそのままにして申込用のランディングページだけをカートで作る方法、コンテンツ管理システムで作ったサイトにカートの決済・受注機能を組み合わせる方法です。

すでにブランドサイトがあり、定期の申込導線だけを追加したい場合は、2つ目の構成に対応する製品が候補になります。逆に、商品点数を増やして回遊させたいなら、サイト全体を構築できる製品を選びます。この前提が違うと、機能が足りていても運用でつまずきます。

ここで挙げた3通りは、定期通販カートを軸にしたときの作り方です。そもそもECサイト自体をどう作るか(ASP・オープンソース・パッケージ・クラウドEC・フルスクラッチ)から決める段階であれば、構築方式によって初期費用も改修の自由度も変わります。費用相場と選び方は以下の記事にまとめています。

サポート体制が自社の運用体制に見合っているか

担当者が1人で運用するなら、初期設定の代行や運用の相談に応じる体制があるかが効きます。定例の打ち合わせや専任担当が付くプランを用意している製品もあれば、メールとオンラインマニュアルによる対応が基本の製品もあります。

問い合わせの窓口と対応時間、電話に対応するかどうか、初期構築を代行してもらえるかは、見積もり時に聞いておきたい項目です。社内に開発の担当者がいない場合、この差が導入までの期間を左右します。

しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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【比較表】定期通販カートシステム17選の費用・機能

ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、定期購入に対応した17サービスを3つのタイプに分類してご紹介します。費用は各社の公開情報に基づき、公開されていないものは要お問い合わせと記載しています。

リピート通販に特化したカートシステムの比較

●=公式サイト・公式マニュアルで対応を確認/△=一部のみ対応、または条件付き/×=購入者側では操作できない/要確認=公式に記載がなく、問い合わせで確認が必要な項目です。

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サービス名ecforceW2 Commerce RepeatサブスクストアスマレジEC・リピートたまごリピート魂リピストX侍カートカラーミーリピートHMC(定期購買専用ECカートシステム)
初期費用要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ69,800円/99,800円/398,000円
(税込・プラン別)
要お問い合わせ
媒体資料(2022年8月改訂)ではASPプラン100,000円(税別)
0円要お問い合わせ
月額費用要お問い合わせ要お問い合わせ49,800円〜(税抜)49,800円〜(ライトプラン)
上位プランは要お問い合わせ
要お問い合わせ42,800円〜/83,800円〜/158,000円〜
(税込・プラン別)
要お問い合わせ
媒体資料(2022年8月改訂)ではASPプラン70,000円(税別)
0円/3,850円/10,780円
カラーミーショップの契約状況で3段階
要お問い合わせ
従量課金要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせライトプランはなし
上位プランは要お問い合わせ
あり
単価は要お問い合わせ
公式に記載なし
年商・月間受注件数の目安でプランが分かれる固定月額
要お問い合わせなし
決済手数料3.4%+30円/1件
要お問い合わせ
マイページでの周期変更・解約店舗側で有効化すれば解約まで購入者が操作配送日・商品変更・スキップは可、解約の可否は公式に記載なし管理者が有効化した場合。停止は出荷済みの子注文(2回目以降の各回の注文)がある定期のみ解約まで購入者が操作(過去1回以上の購入履歴がある定期のみ変更可)周期・配送日・支払方法の変更は可、解約を電話受付のみに限定する店舗設定あり要確認(マイページはあるが操作範囲は公式に記載なし)マイページからは一時停止のみ、解約・周期変更は公式に記載なし×スキップ・周期変更・解約はオーナーが管理画面で操作要確認(公式に記載なし)
カード有効性チェック(洗い替え)洗い替え機能はなし
カード有効性の判定は決済代行会社側
要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)カード情報の自動洗い替えに対応(公式サポートマニュアル)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
決済失敗後の処理オプション「再オーソリバッチ」で自動リトライ(与信を取り直す処理)
標準は店舗側が手動で再オーソリ
要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)手動再決済(店舗側でカード変更)手動再決済(「要対応」から店舗側が処理)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)自動通知あり(オーナー・購入者の双方)
購入者のカード情報更新で再処理
要確認(公式に記載なし)
継続率・LTV分析定期継続率分析を標準搭載、広告分析でLTVを表示要確認(公式に記載なし)要確認(継続・離脱の集計はヘルプに記載あり、提供範囲が未確認)広告分析で定期継続率・解約率を確認(LTVの明記なし)継続率・引き上げ率を見るLTV分析・定期分析定期継続率集計・広告集計で継続率とLTVを表示引き上げ率・継続率・平均LTV・CPOを表示要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
外部連携(物流・基幹・CRM)データ統合基盤・実店舗との在庫・顧客連携(OMO)PaaSモデルでAPI連携・カスタム開発に対応ツクールAPI連携
LINE・Re:lation連携
要確認(公式に記載なし)API連携・外部システム連携
たまごRPAで出荷業務を自動化
要確認(公式に記載なし)CRM/MA「MOTENASU」・Re:lationと連携PayPal・Canvaと連携
物流・基幹は要確認(公式に記載なし)
要確認(公式に記載なし)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

定期購入にも対応する総合型ECカートの比較

このタイプは、本体の料金と定期購入オプションの料金を分けて見る必要があります。「月額費用」欄も本体とオプションを並記しているため、両方を足した金額で比べてください。

記号は前掲の表と共通です(●=公式で確認/△=条件付き/×=購入者側では操作できない/要確認=公式に記載なし)。

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サービス名ShopifyMakeShopfutureshopメルカートaishipRイージーマイショップ
初期費用0円11,000円(税込・プレミアムプラン)22,000〜52,000円(商品登録数別)190,000円(立ち上げ・おすすめ)
690,000円(DX)
20,000円/50,000円/100,000円(プラン別)3,300円
月額費用本体 3,650円〜(Basic・年払い)
定期購入は公式アプリが0円
本体 13,750円〜(プレミアム)/55,000円〜(エンタープライズ)
定期購入オプションはエンタープライズなら月額に含む(GMOイプシロン契約が条件)、プレミアムは要お問い合わせ
本体 27,000〜64,000円(商品登録数別)
定期購入・頒布会オプション 5,000円
本体 49,000円/99,000円/199,000円(年商規模別)
定期購入は全プランに含む
本体 9,800円/29,800円/129,800円
定期購入オプション 20,000円
本体 2,900〜8,700円(年間契約)
「定期購入・頒布会Pro」は要お問い合わせ
従量課金なし
Plusの売上連動課金は公式に記載なし(要確認)
なし
決済手数料3.14%〜3.19%
なしなし
決済手数料は決済代行会社のみ
注文処理手数料 エントリー・アドバンス 55円/ベーシック 30円(1件)
月10件までは課金対象外、月7,000件超の分は15円
なし
売上手数料0円
マイページでの周期変更・解約公式アプリのカスタマーポータルで再開・スキップ・解約まで操作ショップ側が解約設定をONにした場合。周期変更は「購入者が指定」の商品のみ要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)セルフ変更は「定期購入・頒布会Pro」のみ(お届け先・支払方法・次回スキップ)、解約の可否は公式に記載なし
カード有効性チェック(洗い替え)要確認(公式に記載なし)毎月8日頃に有効性チェックデータを送る洗替方式要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
決済失敗後の処理自動リトライあり(回数・間隔を設定可)
失敗時は購入者へ自動通知
自動通知あり(再決済・決済方法変更の案内メール)
再決済は購入者のカード再登録が必要
要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
継続率・LTV分析売上・継続・新規・解約の4指標のみ、解約率・LTVは公式に記載なし要確認(定期購入専用の分析画面は公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(定期の継続率・LTVは公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
外部連携(物流・基幹・CRM)アプリストア経由で物流・CRMと連携物流パートナー・外部CRM(MakeRepeater等)と連携要確認(公式に記載なし)外部システムとAPI連携
LINE・メール連携
「Multi Connect」で外部サービスとAPI連携要確認(公式に記載なし)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

大規模・カスタマイズ前提のECプラットフォームの比較

このタイプは要件に合わせた個別構築が前提で、料金も機能も公式サイトでは公開されていません。表で見比べるというより、次の3点を要件として伝えて見積もりを取る対象になります。

稼働中の定期契約と次回配送予定を移行できるか、マイページで周期変更と解約をどこまで受け付ける実装にできるか、決済が失敗したときの再試行と通知をどう設計できるか。この3点が判断の分かれ目です。最低利用期間を定める製品もあるため、契約条件も事前に押さえておきたい点です。公開情報の範囲は下表のとおりで、埋まらない欄がそのまま見積もりで聞く項目になります。

記号は前掲の表と共通です(●=公式で確認/△=条件付き/×=購入者側では操作できない/要確認=公式に記載なし)。

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サービス名ecbeing通販マーケッターEight!
初期費用要お問い合わせ要お問い合わせ
月額費用要お問い合わせ要お問い合わせ
従量課金要お問い合わせ要お問い合わせ
マイページでの周期変更・解約要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
カード有効性チェック(洗い替え)要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
決済失敗後の処理要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
継続率・LTV分析要確認(公式に記載なし)要確認(公式に記載なし)
外部連携(物流・基幹・CRM)ミドルプラン以上で基幹システム・外部サービスと連携受注・在庫・出荷を一元管理
ECカート・主要モールとリアルタイム連携
詳細情報公式サイト公式サイト

困りごと別に、条件を満たすことが公式に確認できたサービス

タイプをまたいで、上の3つの表を軸ごとに読み替えると次のようになります。いま最も重い困りごとの行だけを見れば、問い合わせの候補が絞れます。

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解約・周期変更の連絡対応を減らしたい2回目以降の決済の取りこぼしを止めたい有効期限切れでの離脱を事前に防ぎたい改正特商法の表示規制に確実に対応したい継続率やLTVを追えるようにしたい
条件購入者がマイページから解約まで完結できる失敗後の再試行または購入者への通知が自動で走るカード情報の洗い替えに対応最終確認画面の表示事項や特商法表記の入力を、カート側の機能として公式に説明している継続率・LTVを管理画面で確認できる
確認できたサービスecforce/サブスクストア/スマレジEC・リピート/Shopify/MakeShop(5サービス)ecforce/カラーミーリピート/Shopify/MakeShop(4サービス)たまごリピート魂/MakeShop(2サービス)MakeShop(最終確認画面の表示事項に合わせた機能改修を公表)/カラーミーリピート・イージーマイショップ・たまごリピート魂(特商法に基づく表記の入力機能)ecforce/スマレジEC・リピート/たまごリピート魂/リピストX/侍カート(5サービス)
注意点ecforce・サブスクストア・MakeShop は店舗側で解約受付を有効化することが前提。スマレジEC・リピートは過去1回以上の購入履歴がある定期のみ変更可ecforce の自動リトライはオプション「再オーソリバッチ」。MakeShop の再決済は購入者によるカード再登録が必要。Shopify は再試行の回数と間隔を店舗側で設定できるecforce は洗い替え機能を持たず、有効性の判定は決済代行会社側と明記。残る14サービスは公式に記載がない表記ページの入力機能と、最終確認画面の表示事項への対応は別物。Shopify・aishipR・定期購買専用ECカートシステム HMC は公式に記載がなく、残る10サービスも表示規制への対応を公式には説明していないいずれもリピート通販に特化した製品。Shopify は売上・継続・新規・解約の4指標にとどまり、解約率とLTVは公式に記載がない

表で「要確認(公式に記載なし)」となっている欄は、機能がないことを意味しません。定期通販カートの多くは、周期変更や決済失敗時の運用を公式サイトではなく資料や商談で説明する作りになっており、記載がない=非対応とは限らないためです。逆に、公式に書かれていない機能を前提に契約すると、導入後に手作業が残ります。

そのため問い合わせでは、「購入者はマイページから解約まで完結できますか、店舗側の設定は必要ですか」「与信エラーで決済に失敗した場合、再試行は自動ですか、担当者の手作業ですか」「カード情報の洗い替えはカート側と決済代行側のどちらで行いますか」の3点を、そのまま聞くのが早道です。

※料金・機能は各社の公開情報にもとづく2026年8月時点のものです。プランやオプションの選び方で変わるため、導入前に各社の最新情報をご確認ください。

定期通販カートシステム17サービスの詳細

各サービスの概要・料金・特徴を、タイプ別に順に見ていきます。

リピート通販に特化したカートシステム

定期購入を主軸に設計された製品群です。周期の管理から2回目以降の自動受注、分析までを標準で備えます。

1. ecforce(株式会社SUPER STUDIO)

ecforceのウェブサイト

株式会社SUPER STUDIOのecforceは、D2C・単品リピート通販向けのカート機能とCRMを出発点に、店舗連携やデータ統合、事業支援のコンサルティングまで対象を広げてきたコマースプラットフォームです。公式サイトでは1,500社以上の導入実績(2024年10月31日時点)を掲げています。

機能はECサイト構築・店舗連携・予約・決済をまとめた領域、データ統合と顧客分析の領域、ブランド立ち上げやデジタルマーケティングを支援する領域の3つに分かれます。売上分析やLPデザインの生成、メール配信を自動化するAI機能も組み込まれており、毎月10〜20個の新機能をリリースする開発体制を公表しています。

料金は公式サイトに金額の記載がなく、資料請求または問い合わせで確認する形です。越境販売はBEENOSのBuyee Connectとの連携でまかなう設計で、初期費用・月額費用・手数料をかけずに10言語・118の国と地域への販売を追加できます。

2. W2 Commerce Repeat(W2株式会社)

W2 Commerce Repeatのウェブサイト

W2株式会社は、総合型のW2 Commerce Unifiedと、定期通販・サブスクリプションに特化したW2 Commerce Repeatを別のプロダクトとして展開しています。後者は健康食品や化粧品などの単品リピート通販を主な対象としており、旧称はリピートPLUSです。

定期通販向けの機能として、購入者が定期便の商品の組み合わせを自分で選べる「判定販売(見立て機能)」と、顧客属性の条件分岐でノベルティや同梱物を自動で出し分ける機能を備えます。性別・購入頻度・購入金額などでセグメントを切って施策を出し分けるCRM、ドラッグ&ドロップで作れるフォーム一体型LPも標準です。

決済はクレジットカードのほか、キャリア決済、コンビニ・Web後払い、PayPalなどに対応します。提供形態は標準機能を使うSaaSモデルと、カスタム開発やAPI連携ができるPaaSモデルの2つで、いずれも料金は公式サイトで公開されておらず、資料請求が必要です。

3. サブスクストア(テモナ株式会社)

サブスクストアのウェブサイト

東証スタンダード市場に上場するテモナ株式会社が、定期通販・単品通販の事業者向けに提供するカート・受注管理システムです。定期購入と頒布会の注文管理、顧客管理、LP一体型の申込フォーム、出荷管理、広告分析までを1つの管理画面に集約しています。

乗り換えを検討している事業者にとって効いてくるのは、他社カートからの移行時に、決済代行会社と連携して登録済みのクレジットカード情報を引き継げる点です。外部システムとはツクールAPI連携でつなぐほか、LINEメッセージ配信や問い合わせ管理ツールのRe:lationとの連携も用意されています。

プランは共用インフラのスタンダード、専用サーバーのプレミアム、基幹システム連携に対応するエキスパートの3段階です。公式の料金ページに示されているのは月額49,800円(税抜)からという下限のみで、初期費用と従量課金の単価は資料請求で分かります。

4. スマレジEC・リピート(株式会社スマレジ)

スマレジEC・リピートのウェブサイト

POSレジのスマレジを提供する株式会社スマレジが、定期通販・単品通販向けに展開するCRM機能付きのECカートシステムです。2025年11月4日に楽楽リピートから現在の名称へ変わりました。公式サイトでは、導入企業の50%以上が他社カートからの乗り換えであること、サービス継続率が97%以上であることを公表しています。

自社で約50店舗のEC運営を経験し、700社以上のD2C企業への聞き取りをもとに機能を設計したとしています。定期のお届け周期設定に加え、ポイント、アップセル・クロスセル、定期押し上げ、ステップメールを備え、分析はコンバージョン率と引き上げ率を追う広告分析と、顧客属性・購買履歴・行動パターンを見るCRM分析に分かれます。広告分析ではシナリオごとの定期継続率・解約率も確認できます。

公式ヘルプセンターによると、購入者はマイページから次回お届け日の変更・休止・お届けサイクルの変更に加えて、解約まで自分で完結できます。ただし変更できるのは過去1回以上の購入履歴がある定期に限られ、初回注文をキャンセルした場合は対象外です。2回目以降の決済が与信エラーになったときは、店舗側が受注画面からカードを変更して対応する運用になります。

月額は共用サーバーのライトプランが49,800円からで、このプランには従量課金がかからないと公式の料金ページに明記されています。専用サーバーを使うスタンダード・エキスパートプランの月額と、初期費用は公開されていません。

5. たまごリピート魂(テモナ株式会社)

たまごリピート魂のウェブサイト

2008年に提供が始まったたまごカートを起点に、たまごリピートを経て機能を刷新した、テモナ株式会社の定期購入特化型カートシステムです。同社はサブスクストアも並行して提供しており、両者は別のサービスとして併存しています。

購入者はマイアカウントから周期の変更、配送日の変更、支払方法の変更を行えます。次回発送予定日やお届け希望日を変えることでスキップもできますが、注文のキャンセルと定期の停止を電話受付のみに限定する設定も用意されているため、解約をどこで受けるかは店舗側の設定に左右されます。

2回目以降はクレジットカードの自動引き落としとカード情報の自動洗い替えに対応しますが、与信エラーで決済に失敗した注文は要対応となり、店舗の担当者が管理画面で新しいカードを登録して再決済する手動の運用です。継続率や引き上げ率を追うLTV分析・定期分析、確認画面に定期注文の総額を表示する機能も備えます。料金は公式サイトで公開されていません。

6. リピストX(株式会社リピスト)

リピストXのウェブサイト

年商1億円以上の規模まで対応する、株式会社リピストのEC・D2Cサイト構築システムです。2013年から提供してきた単品・リピート通販カートのリピストを引き継ぐ後継プロダクトにあたります。

入力フォーム最適化を組み込んだLP一体型フォーム、定期コースと単品商品を同時に購入できる設定、購入完了画面でのアップセル・クロスセル、離脱防止ポップアップなど、初回の獲得と客単価に効く機能が並びます。複数の商品から購入者が好きな組み合わせを選べる「よりどり販売」、代理店や制作会社ごとにアカウントと権限を発行する機能も持ちます。

料金プランは年商と月間受注件数の目安で3段階です。スタートアップ(年商〜1,000万円・月間受注2,000件まで)が初期費用69,800円・月額42,800円から、スタンダード(年商1,000万〜1億円・月間受注無制限)が初期費用99,800円・月額83,800円から、エキスパート(年商1億円以上・専用サーバー)が初期費用398,000円・月額158,000円からです。

なお公式サイトは、トップページで「料金はすべて税込価格です」、料金ページで「表示価格はすべて税抜です」と異なる注記を置いているため、見積もりの際に税の扱いを確認しておく必要があります。

契約期間は利用規約で1年・期間満了後は自動更新と定められ、中途解除は解除日の1か月前までの通知と、利用料1か月分に相当する解約手数料の支払いが条件です。

7. 侍カート(株式会社FID)

侍カートのウェブサイト

化粧品・健康食品・サプリメントなど、定期購入を主軸に据える通販事業者を対象とした、株式会社FIDのASP型ECプラットフォームです。同社はCRM・マーケティングオートメーションツールのMOTENASUも自社開発しており、両者を連携させた運用もできます。導入実績は、媒体資料を掲載するサイトでは400社以上とされています(公式サイトに社数の記載はありません)。

お届けサイクルは2つの方式から選べます。購入者に選んでもらう場合は1週間・2週間・3週間・1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月・6ヶ月の中から指定し、店舗側で決める場合は10日間・30日間のように日数で指定します。購入者がマイページから行えるのは定期購入の一時停止までで、解約や周期そのものの変更ができるかは公式資料からは確認できません。

商品ごとの引き上げ率・継続率・平均LTV・CPO(顧客1件の獲得にかかった費用)を表示する定期購入分析を標準で持ち、流入元別に費用対効果を確認できます。料金は公式サイトで配布されている媒体資料(2022年8月改訂版)にASPプランで初期費用10万円・月額7万円(いずれも税別)と記載がありますが、改訂から時間が経っているため、最新の金額は問い合わせで分かります。

8. カラーミーリピート(GMOペパボ株式会社)

カラーミーリピートのウェブサイト

すでに稼働しているホームページやブログ、自社ECサイトに、リンクや埋め込みタグを追加するだけで定期販売のページを併設できるのが、GMOペパボ株式会社のカラーミーリピートです。同社の総合型ECカートであるカラーミーショップとは別のサービスで、決済機能付きの単品ページを単体で立ち上げる用途に絞られています。

初期費用は0円で、公開するまでは商品登録もページ作成も無料です。月額はカラーミーショップの契約状況で3段階に分かれ、プレミアム・プラチナ・ラージプランの契約者は0円、レギュラー・エコノミー・スモールプランの契約者は3,850円、未契約またはフリープランの場合は10,780円です。クレジットカード決済は審査手続きなしで使い始められ、手数料は3.4%+30円/1件です。

お届けサイクルは日単位・週単位・月単位で設定でき、与信が確保できなかったときは購入者とオーナーの双方に通知が届きます。一方で、次回お届け日の変更(スキップ)やサイクルの変更、解約は購入者側では操作できず、ショップオーナーが管理画面から行う仕様です。購入者が自分で編集できるのは、メールアドレス・パスワード・クレジットカード情報の3点にとどまります。

9. 定期購買専用ECカートシステム HMC(NOS合同会社)

定期購買専用ECカートシステム HMCのウェブサイト

NOS合同会社のHMCは、受注から出荷までの流れを自動化して人手を減らすことに的を絞った、定期購買専用のECカートシステムです。定期配送と単発の出荷の両方を扱い、未納者のアカウント停止、請求書のダウンロード、統計データの集計、出荷予定カレンダーの表示といった処理を自動化するとしています。

顧客管理のほか、代理店ごとの管理や階層化した管理者権限の設定にも対応します。複雑な初期設定が不要で1週間程度で利用を開始できること、IT導入補助金の対象ツールとして登録されていることを公式サイトで案内しています。

ただし、周期設定の細かさ、購入者がマイページからスキップや解約を行えるか、決済に失敗したときの扱い、外部システムとの連携先といった仕様は公式サイトで公開されていません。料金も初期費用・月額とも非公開のため、検討する際は問い合わせを前提にします。

定期購入にも対応する総合型ECカート

都度購入のECサイトを主に想定しつつ、定期購入をオプションや拡張アプリで提供する製品群です。

10. Shopify(Shopify Inc.)

Shopifyのウェブサイト

多言語・多通貨対応を標準で備えるクラウド型のECプラットフォームで、カナダのShopify Inc.が世界向けに提供しています。定期購入は本体には内蔵されておらず、公式アプリ「Shopify Subscriptions」または日本語のサードパーティアプリを追加して使う設計です。公式アプリは無料で、追加の月額費用も取引手数料もかかりません。

購入者はカスタマーポータルから、定期購入の再開・スキップ・解約に加えて支払い方法と配送先住所の変更まで自分で操作できます。決済が失敗したときの再試行回数と間隔は店舗側で設定でき、すべて失敗した場合の扱いをスキップ・一時停止・解約から選べます。いずれの場合も購入者へ通知メールが自動送信されます。

ただし、お届け間隔は週次・月次・年次に間隔数を掛ける指定方式で、日数単位の細かい設定は公式ヘルプに記載がありません。標準の分析はサブスクリプション売上・継続中・新規・解約の4指標にとどまり、解約率やLTVは公式に明記されていません。改正特定商取引法の定期購入表示に個別対応する機能も公式には確認できないため、分析や表示の作り込みが必要なら日本語対応のサードパーティアプリを併用することになります。

11. MakeShop(GMOメイクショップ株式会社)

MakeShopのウェブサイト

ノーコードのエディタとテンプレートでBtoC・BtoB双方のサイトを構築できる有料ASP型のカートです。運営はGMOメイクショップ株式会社で、定期購入は標準機能ではなく、追加の有料オプション契約が必要になります。

本体はプレミアムプランが初期費用11,000円(税込)・月額13,750円(1ヶ月契約)から、エンタープライズプランが月額55,000円からです。エンタープライズプランでは2024年9月の改定以降、定期購入オプションが月額料金に含まれます。ただし公式プレスリリースは、追加費用が0円になる条件としてGMOイプシロンとの契約を挙げています。

プレミアムプランでは現行も有料で、金額の記載はないため問い合わせが必要です。

購入者が自分で解約できるのは、ショップ側が注文履歴ページからの解約設定をONにした場合に限られます。周期変更も、商品ごとの設定が「購入者が指定」になっているときだけマイページから受け付けられます。

2回目以降のカード決済は、毎月8日頃に登録カードの有効性チェックデータを送る洗替方式です。結果がNGだった場合は、ショップと購入者へ再決済・決済方法変更の案内メールが自動送信されます。一方、継続率やLTVを見る定期購入専用のダッシュボードは公式に確認できず、実績の把握はCSVの書き出しか外部CRMとの連携で補うことになります。

12. futureshop(株式会社フューチャーショップ)

futureshopのウェブサイト

商品登録数の規模でプランが5段階に分かれるASP型のECカートで、株式会社フューチャーショップが提供しています。料金は本体・オプション機能・決済機能の3つを積み上げる構成になっており、定期購入・頒布会はオプションに含まれます。

本体の初期費用は22,000円から52,000円、月額は27,000円から64,000円で、商品登録数50から10,000までの区分に対応します。

定期購入・頒布会のオプションは月額5,000円と公式に明示されており、ポイント機能やクーポン機能(各月額1,500円)と同じ料金表に並んでいます。決済手段もクレジットカード決済が月額1,500円、Amazon Payが月額3,000円と個別に加算されます。

定期購入の周期変更やスキップを購入者自身がマイページから行えるか、2回目以降の決済が失敗したときにどう扱われるかは、公式サイトに記載がありません。大規模事業者向けには初期費用752,000円・月額167,000円のOmni-channelプランも用意されています。導入前の無料コンサルティングや、公式が応答率93%と案内する電話サポートを設けている点も判断材料になります。

13. メルカート(株式会社メルカート)

メルカートのウェブサイト

ecbeingのSaaS版として提供されてきたクラウドEC構築プラットフォームです。2025年10月1日に株式会社エートゥジェイのECプラットフォーム事業を承継して設立された株式会社メルカートが運営し、ノーコードのCMSと顧客データを統合するデータ基盤を標準で備えます。後述するecbeingでは、同じ製品がスタートアッププランとして案内されています。

定期購入は上位プラン限定のオプションではなく、全プラン共通の付帯サービスに含まれます。CRMや受発注管理、分析ダッシュボード、運用相談と定例ミーティングも同じく全プランに付きます。

料金は年商規模を目安にした3段階で、立ち上げプランが初期費用190,000円・月額49,000円、おすすめプランが初期費用190,000円・月額99,000円、DXプランが初期費用690,000円・月額199,000円です。契約期間は標準1年で、メルカート自体の決済手数料はなく、決済代行会社への手数料だけが発生します。

一方、周期変更や解約を購入者がマイページから行えるか、2回目以降の決済が失敗したときに再試行や通知が行われるかは、公式サイトでは確認できません。定期購入まわりの運用に踏み込んだ確認は、問い合わせの段階で行うことになります。

14. aishipR(株式会社ロックウェーブ)

aishipRのウェブサイト

業態別のオプションを組み合わせて構成するクラウド型のECサイト構築ASPです。提供元の株式会社ロックウェーブは導入実績を2,000社超と公式に記載しており、ギフト・食品・レンタル・BtoBなどのオプション群のひとつとして定期購入機能が用意されています。

本体は3プランで、エントリーが初期費用20,000円・月額9,800円、ベーシックが初期費用50,000円・月額29,800円、アドバンスが初期費用100,000円・月額129,800円です。定期購入機能は月額20,000円のオプションとして提供され、食品・ギフトパッケージ(月額17,000円)やBtoBオプション(月額20,000円)と同じ扱いになります。

加えて、注文処理手数料が受注1件ごとに加算されます。単価はエントリーとアドバンスが55円、ベーシックが30円で、月10件までは課金対象外です。月7,000件を超えた分はいずれのプランも15円になります。受注が伸びるほど月額に上乗せされるため、想定件数を当てはめて年額で比べておく必要があります。

マイページでの周期変更や解約の受付範囲、決済が失敗したときの再試行の有無は公式サイトに記載がありません。標準機能で対応できない要件は有償の個別カスタマイズ開発で対応する方針が示されているため、必要な運用を要件として伝えたうえで見積もりを取る進め方になります。

15. イージーマイショップ(株式会社システムリサーチ)

イージーマイショップのウェブサイト

東証プライム上場の株式会社システムリサーチが運営するASP型のECサイト構築サービスです。公式サイトはセット販売・オーダーメイド商品と並べて定期販売(頒布会を含む)を対応領域に掲げており、お届けサイクルは毎年・曜日ごと・日数ごとなど複数のパターンから設定できます。

料金は初期費用が3,300円で共通し、月額は年間契約でカートプランが2,900円、スタンダードが3,900円、プロフェッショナルが8,700円です(3〜11ヶ月契約はそれぞれ3,120円・4,230円・9,670円)。売上手数料は全プラン0円で、決済方法に応じた決済手数料だけが別途かかります。

標準の定期購入・頒布会機能で行えるのは、お届け予定日や回数、商品の個数・金額、お届け先や配送方法の変更を店舗側の管理画面から操作することです。購入者自身がマイページからお届け先・支払方法・次回のスキップを変更できるのは、アップグレード機能「定期購入・頒布会Pro」を使う場合に限られます。Proの追加費用は公式に記載がなく、問い合わせが必要です。

特定商取引法に基づく表示をサンプル付きで記入できる機能は標準で搭載されています。支払いが確認できない注文とそれ以降の注文を自動でキャンセルする機能や、定期購入の最終回に案内メールを送る機能もあります。一方、解約率やLTVを見る分析機能、カードの与信エラー時の自動リトライの詳細は公式に記載がありません。

大規模・カスタマイズ前提のECプラットフォーム

基幹システムとの連携や独自要件の作り込みに応える製品群です。

16. ecbeing(株式会社ecbeing)

ecbeingのウェブサイト

1999年から提供されている、中堅から大手企業向けのECサイト構築パッケージです。BtoC向けの標準的なECサイトのほか、BtoB取引、越境EC、店舗とECのデータを統合するオムニチャネル、サブスクリプションや会員制のモデルに対応します。公式サイトには2026年7月時点で1,600サイト以上の構築実績が掲載されています。

プランは3段階です。スタートアッププランは前掲のメルカートにあたり、カスタマイズを行わず自動でバージョンアップする構成です。ミドルプランは基幹システムや外部サービスとの連携・アプリに対応し、エンタープライズプランはフルカスタマイズに対応します。

倉庫や販売管理システムとの連携を前提にするなら、ミドルプラン以上が検討対象になります。クレジットカード情報の取り扱いについては、カード業界のセキュリティ基準であるPCI DSSに準拠したオプションが2017年から用意されています。

初期費用・月額とも公式の料金ページに金額の記載がなく、要お問い合わせです。料金ページには、運用サービス費用、オプション費用、クラウド利用費用、監視サービス費用、ライセンス費用、CDN費用という内訳の項目だけが示されています。最低利用期間は2年とされているため、短い期間での見直しを想定する場合は、契約条件が判断の前提になります。

17. 通販マーケッターEight!(株式会社東通メディア)

通販マーケッターEight!のウェブサイト

受注・在庫・顧客・入金・出荷の管理を一つにまとめた通販基幹システムで、定期購入機能を標準で備えます。株式会社東通メディアが2008年から提供しており、Amazonやヤフーなどのモール、メールやSMSといった複数チャネルの情報も同じシステムで扱う設計です。ECカートとはリアルタイムで連携します。

カート単体ではなく通販事業の基幹業務全体を受け持つ位置付けのため、受注処理や在庫の管理を別システムで動かしている事業者が、それらをまとめる目的で候補に挙げる形になります。公式サイトでは、導入企業の平均年商を28億円以上(2021年9月から2022年8月の集計)としており、対応範囲はスタートアップから年商500億円規模までと説明されています。

プランは共用サーバー(5ユーザーまで)と専用サーバー(25ユーザーまで、50ユーザーまで、ユーザー数上限別)の段階構成で、カスタマイズに対応するのは専用サーバーの上位プランです。初期費用・月額とも公式サイトに金額の掲載がなく、要お問い合わせです。

既存カートからの乗り換えで確認すること

すでに定期通販を運用している場合、カートの入れ替えで最も気を遣うのは、稼働中の契約と顧客の情報をどう引き継ぐかです。新規構築とは確認すべき点が異なります。

顧客データ・購入履歴の持ち出しと取り込み

出発点は、現在使っているカートから何を書き出せるかです。顧客の基本情報と購入履歴は書き出せても、定期契約の状態(次回お届け日、周期、回数、スキップの履歴)まで揃った形式で取り出せるとは限りません。取り出せる項目と形式が、移行先の取り込み仕様と噛み合うかどうかが分かれ目になります。

移行先が一括取り込みに対応していない項目は、手作業での登録か個別の開発が必要になります。件数が多いほど作業費に跳ね返るため、見積もりの段階で移行作業の範囲と費用を分けて提示してもらいます。

登録済みクレジットカード情報の引き継ぎ

ここは前提の理解が必要な部分です。EC事業者は、そもそも自社でカード番号を保有していないのが原則だからです。クレジットカード・セキュリティガイドラインは、EC加盟店における非保持化を次のように定義しています。

本ガイドラインで示す加盟店における「非保持化」とは、「自社で保有する機器・ネットワークにおいて『カード情報』を『保存』『処理』『通過』のいずれも行わないこと」を言い、カード情報に含まれる「機密認証データ」の保持も認められない。

出典:クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.1版】5-2-2|クレジット取引セキュリティ対策協議会

同ガイドラインは、非保持化を実現する方法として「PCI DSS準拠済みのPSPが提供する非通過型(「リダイレクト(リンク)型」又は「JavaScript型(トークン型)」)等の決済システムを導入して非保持化を実現することができる」と記しています。2回目以降の課金に使われるのは、決済代行会社側に保管された情報に紐づくトークンです。

したがって、カードの再登録が必要になるかどうかは、カートを変えるかどうかではなく、決済代行を変えるかどうかで決まります。同じ決済代行を継続して使い、新しいカートがその決済代行に対応していれば、トークンを引き継いで課金を続けられる場合があります。

決済代行も変える場合は、購入者にカードの再登録を依頼することになり、そこで一定数の離脱が生じます。移行の計画では、現在の決済代行を継続できるかどうかが最初の分岐点です。なお、他社カートからの移行時にカード情報の引き継ぎに対応すると公式に説明しているのは、本記事の17サービスのうち1サービスにとどまります。移行支援の範囲は、見積もりで個別に確認することになります。

既存カートからの乗り換えでクレジットカードの再登録が必要になるかの分かれ目を示した図解。分かれ目はカートを変えるかどうかではなく決済代行を変えるかどうかで、同じ決済代行を使う場合はトークンを引き継いで課金を続けられる場合があり、決済代行も変える場合は購入者への再登録依頼で一定数の離脱が生じる

カートを提供する事業者自身も、割賦販売法上の規制の対象になり得ます。同ガイドラインは、加盟店が決済代行会社などにカード会員データを提供するためのシステムを提供する事業者を「7号事業者」と呼び、その例としてECシステム提供会社(ASPやSaaSとしてEC事業者にサービスを提供する事業者を含む)を挙げています。

カート側にもカード情報の取り扱いに関する規範があるという前提で、見積もり時には、非通過型(リダイレクト型またはトークン型)の決済方式を採っているか、PCI DSS準拠を公表しているかを確かめておく必要があります。

出典・参考資料(2件)

カートと合わせて決済代行も変える場合は、移行にかかる期間や、継続課金に使っているカード情報をどう扱うかが別の論点になります。

稼働中の定期契約・次回配送予定の引き継ぎ

移行の当日時点で走っている契約には、次回お届け日も残りの回数もそれぞれの状態があります。これを新しいカートにどう写すかを、件数と状態のパターンで洗い出しておきます。周期の設定方法が移行元と移行先で違う場合(日数指定と月次指定など)、単純な移し替えができないことがあります。

スキップ中の契約、決済が失敗して保留になっている契約、解約手続きの途中にある契約は、特に扱いを決めておく必要があります。これらを移行対象から外して旧システムで完了させるのか、新システムに引き継ぐのかで、切り替えの手順が変わります。

切り替えの手順と停止時間の考え方

切り替えは、新規の申込受付を新システムに寄せ、既存契約は段階的に移す進め方が現実的です。ある日を境にすべてを入れ替えると、移行に不備があったときの影響範囲が全契約に及びます。

受注データの自動生成は締め日に走るため、切り替えのタイミングを締め日の直前に置くと、二重に受注が作られる、あるいはどちらでも作られないという事故が起きます。移行元と移行先の締め処理のスケジュールを突き合わせ、間を空けて切り替えるのが安全です。購入者への案内をいつ出すか、ログイン情報をどう引き継ぐかも、切り替え前に決めておく項目になります。

導入後の運用設計(解約防止・引き上げ・継続率)

カートを入れただけでは継続率は上がりません。導入後に設計したい項目は、大きく3つです。

解約理由を把握して解約を防ぐ

解約の申し出を受ける画面で理由を選んでもらい、記録として残します。理由が「使い切れない」に偏るなら周期を延ばす選択肢を、「価格」に偏るなら数量を減らしたプランを提示するというように、打ち手は理由ごとに変わります。理由を集めていないと、値引きという単一の対応に寄りがちです。

ここで注意したいのは、解約を防ぐことと、解約を妨げることの線引きです。前掲のとおり、解約方法を限定する場合はその内容を最終確認画面にも明確に表示することが求められます。引き止めの提案を挟むこと自体は問題になりませんが、手続きを完了できない導線にすると規制の対象になります。

初回から本商品への引き上げを設計する

低価格のお試し品で獲得する場合、2回目に進む割合が事業の採算を決めます。初回の同梱物で使い方を伝える、届いた頃合いにメールで使用感を確認する、2回目の到着予定を事前に知らせるといった働きかけを、届けるタイミングに合わせて組みます。

また、初回から3回目あたりまでに解約が集中する傾向があるかどうかは、自社の数字にしか表れません。集中している回が分かれば、その手前に働きかけを置けます。カートの分析機能で回数別の継続率を追えるようにしておくと、この点検が定例業務として回ります。

同梱物・ステップメール・特典で継続率を上げる

継続の後押しは、届いた商品と一緒に届くものと、間の時間に届くものの2系統で考えます。同梱物には使い方の案内、次回の予告、継続者向けの特典案内などがあり、回ごとに出し分ける形になります。ステップメールは申込からの経過日数に応じて内容を変え、次回お届けの数日前に通知を入れると、届いてから慌てて解約されるケースを減らせます。

継続回数に応じた特典を設ける場合は、カートが回数を判定して自動で出し分けられるかどうかが条件になります。手作業での抽出が必要な運用は、件数が増えたときに止まります。

まとめ

定期通販カートシステムは、定期購入の契約を継続的に管理することを前提に作られている点で、通常のECカートと分かれます。選ぶときは、リピート通販に特化した製品群、定期購入にも対応する総合型ECカート、大規模でカスタマイズ前提のプラットフォームという3つのタイプのどれを見るかを先に決めると、比較が進みます。

製品間で差が出るのは3点です。マイページで周期変更や解約をどこまで受け付けられるか、2回目以降の決済が失敗したときに自動で再試行や通知が行われるか、継続率と顧客あたりの累計購入額を管理画面で追えるかです。費用は月額だけでなく、受注件数に応じた従量課金と決済手数料まで含めた年額で見ないと、実際の負担は比べられません。

あわせて、改正特定商取引法が最終確認画面に求める表示を作れるか、申込内容の確認と訂正の手段が用意されているかも要件になります。乗り換えの場合は、決済代行を継続できるかどうかがカード情報の引き継ぎを左右します。自社の受注件数と運用体制を数字で整理したうえで、候補を3社程度に絞って見積もりを取るのが確実な進め方です。

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よくある質問(FAQ)

Q. 定期通販カートシステムとは何ですか?

A. 定期通販カートシステムとは、同じ商品を決まった周期で繰り返し届ける販売方法に合わせて作られた、ECサイトの構築・受注基盤です。

1回の注文を完結させることに最適化された通常のECカートと異なり、購入者との継続的な契約を管理し続けることを前提としており、2回目以降の受注データの自動生成、登録済み決済手段での自動課金、周期変更・スキップ・解約の受付までを担います。化粧品・サプリメント・健康食品のように、消費のペースが読める商材の販売で使われます。

Q. 定期通販カートシステムは通常のECカートと何が違いますか?

A. 定期通販カートシステムと通常のECカートの違いは、機能・費用・運用の3つに表れます。機能面では、2回目以降の注文データを自動で作る仕組みと、周期・お届け日・数量の変更を受け付ける仕組みが標準で備わります。

費用面では受注件数に応じた従量課金を採る製品が目立ち、月額だけを見て比べると受注が伸びたときの負担を読み違えます。運用面では、初回申込を集めるランディングページ、継続率を上げる施策、解約の申し出への対応までが日々の業務になります。

Q. 定期購入・単品リピート通販・頒布会・サブスクリプションは同じ意味ですか?

A. 4つは同じではなく、法令上のガイドラインに定義があるのは「定期購入契約」と「サブスクリプション」だけで、「単品リピート通販」「頒布会」は業界で使われている呼び方です。消費者庁は、定期購入契約を商品を定期的に継続して引き渡し購入者が代金を支払うこととなる契約、サブスクリプションを定められた料金を定期的に支払うことで契約期間内に商品や役務を利用できる契約形態と定義しています。

単品リピート通販は少数の商品を繰り返し買ってもらう販売手法、頒布会は毎回異なる商品を届ける形式を指すのが一般的で、カートに必要な機能も前者は同一商品の周期管理、後者は回ごとの商品の出し分けと分かれます。

出典・参考資料(1件)

Q. 定期通販カートシステムを選ぶときに最も重視すべき点は何ですか?

A. 定期通販カートシステムの選定では、いま自社が何に人手と時間を取られているかを起点に、機能の優先順位を決めることが出発点になります。

解約や周期変更の連絡対応に追われているならマイページでの受付範囲、2回目以降の売上が読めないなら決済の再試行と有効性確認の仕組み、広告費の回収判断に迷っているなら獲得経路別の継続率と顧客あたり累計購入額を管理画面で追えるかが最優先の軸になります。これらを同時に満たそうとすると価格帯が上がるため、いま必要な機能と1年後に必要になる機能を分けて考えると無理のない選択になります。

Q. 総合型ECカートの定期購入機能では足りないのは、どんな場合ですか?

A. 総合型ECカートの定期購入機能で足りなくなるのは、定期の契約件数が数百件を超え、周期変更や解約の申し出が手作業で回らなくなった段階です。総合型ECカートの定期購入はオプション機能として提供されることが多く、初回申込の延長として作られているため、変更や解約の受付が店舗側の管理画面からの手作業になっていたり、購入者が自分で解約できるかどうかが店舗側の設定次第だったりします。

標準の分析も売上と注文件数の集計にとどまり、継続率や顧客あたり累計購入額は外部ツールに連携して算出する前提の製品があります。逆に、定期はこれから始める段階で都度購入の商品も並行して売っているなら、総合型ECカートに定期購入を足す構成のほうが費用も運用も軽く済みます。

Q. 定期通販カートシステムで2回目以降のカード決済が失敗するとどうなりますか?

A. 定期通販カートシステムで2回目以降の決済が失敗したときの挙動は製品ごとに分かれ、自動で再試行する製品、購入者へ案内メールを自動送信する製品、「要対応」の一覧に積んで担当者が手作業で再決済する製品があります。決済が失敗する原因は、カードの有効期限切れ、限度額超過、カード会社側の与信否認です。

自動再試行も通知もない製品では、担当者が気づくまで課金が止まったままになり、その間の売上が失われます。有効期限切れを事前に検知するために決済代行と連携してカードの有効性を月次で確認する仕組みを持つ製品もあるため、自社の契約件数を前提にどこまでの自動化が必要かを判断します。

Q. 購入者がマイページで解約できない定期通販カートを選ぶと何が起きますか?

A. 購入者がマイページで解約できないカートを選ぶと、解約の申し出がすべてメールや電話で入り、受付業務が件数に比例して増えます。さらに、解約手段を限定していること自体を最終確認画面に明示する必要が生じます。

消費者庁のガイドラインは、解約方法を特定の手段に限定する場合、とりわけ消費者が申込みをした際の手段に照らして容易に手続を行えると考えられる手段での解約連絡を受け付けない場合などには、広告画面はもとより最終確認画面においても明確に表示することが必要だと述べています。マイページでの解約を標準機能として持つカートを選ぶことは、業務効率だけでなく、表示すべき制約を増やさないという意味を持ちます。

出典・参考資料(1件)

Q. 改正特定商取引法で、定期購入の最終確認画面に表示が必要な事項は何ですか?

A. 特定商取引法第12条の6第1項により、最終確認画面には6つの事項、すなわち分量、販売価格(送料についても表示が必要)、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、申込みの期間に関する定めがあるときはその旨と内容、申込みの撤回または解除に関する事項(返品特約がある場合はその内容を含む)を表示することが求められます。

定期購入では、これらを1回分ではなく契約全体で示す必要があり、分量は各回の内容と引渡しの回数まで、販売価格は各回の代金に加えて支払うことになる総額まで、支払時期と引渡時期も各回について表示します。1回目の価格だけを大きく見せる作りは、この時点で要件を満たしません。

出典・参考資料(2件)

Q. 定期購入の表示義務に違反するとどうなりますか?

A. 定期購入の表示義務に違反した場合、罰則と、購入者による契約の申込みの取消しという2つの効果があります。特定商取引法第70条第2号は、第12条の6第1項に違反して表示をせず、または不実の表示をしたときについて「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定めています。

加えて第15条の4は、表示義務違反によって誤認して申し込んだ場合に、購入者がその意思表示を取り消せると定めており、すでに成立した定期契約が後から取り消される可能性があります。

出典・参考資料(1件)

Q. 定期通販カートを乗り換えると、登録済みのクレジットカード情報は引き継げますか?

A. カード情報を引き継げるかどうかは、カートを変えるかどうかではなく、決済代行会社を変えるかどうかで決まります。EC事業者はカード情報を自社で保存・処理・通過させないこと(非保持化)が原則で、2回目以降の課金には決済代行会社側に保管された情報に紐づくトークンが使われるためです。

同じ決済代行を継続して使い、新しいカートがその決済代行に対応していれば、トークンを引き継いで課金を続けられる場合があります。決済代行も変える場合は購入者にカードの再登録を依頼することになり、そこで一定数の離脱が生じるため、移行の計画では現在の決済代行を継続できるかどうかが最初の分岐点になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 定期通販カートシステムは月額以外にどんな費用がかかりますか?

A. 定期通販カートシステムには月額のほかに、契約時の初期費用、受注件数や出荷件数に応じた従量課金、決済代行に支払う決済手数料がかかります。決済手数料はカートではなく決済代行に支払う費用で、クレジットカードの場合はおおむね3%台です。

従量課金は注文1件あたり15〜55円という水準で、件数が一定を超えると単価が下がる段階制を取る製品があります。月間1万件の受注なら、月額に数十万円が上乗せされる計算です。

これに加えて、決済手段を増やすたびの月額加算、専用サーバーへの変更、機能単位のオプション追加、サイトのデザイン制作、既存データの移行作業、ランディングページの制作費も発生します。総合型ECカートで定期購入を使う場合は、本体の月額に定期購入オプションの月額が加わる構成の製品もあるため、見積もりの段階で分けて出してもらうのが確実です。

Q. 定期通販カートシステムの導入にはどれくらいの期間がかかりますか?

A. 定期通販カートシステムの導入期間は、製品と構築の仕方で大きく変わります。複雑な初期設定が不要で1週間程度で利用を開始できると案内する製品がある一方、基幹システムとの連携やカスタマイズを伴う大規模向けのプラットフォームでは、期間も費用も他のタイプより大きくなります。

期間を左右するのは、サイト全体をカートで構築するのか申込用のランディングページだけを作るのか、既存カートからのデータ移行があるか、初期構築を代行してもらえるかの3点です。また、料金を公開していない製品が多く、候補を3社程度に絞って見積もりを取る時間も別に見込んでおく必要があります。

Q. 定期通販カートシステムは立ち上げ期の小規模事業者でも導入できますか?

A. 立ち上げ期でも導入できます。既存の総合型ECカートに定期購入を足す構成なら、本体の月額は数千円から2万円台で、定期購入のオプションが月額数千円から2万円、初期費用は0円から5万円程度に収まり、受注件数が少ないうちは従量課金の影響も限定的です。

サイト全体を専用カートで構築する段階になると月額4万〜5万円前後が下限になり、金額を公開している製品では月額42,800円から49,800円という水準が並びます。既存サイトに定期購入だけを後付けする軽量な製品はこの限りではありません。まず軽い構成で始め、件数の増加に合わせて専用カートへ移す進め方も選べます。

Q. 既存のブランドサイトを残したまま定期通販カートを導入できますか?

A. 既存サイトを残したままの導入は可能です。定期通販のサイトの作り方には3通りあり、カートの標準機能でサイト全体を構築する方法、既存サイトはそのままに申込用のランディングページだけをカートで作る方法、コンテンツ管理システムで作ったサイトにカートの決済・受注機能を組み合わせる方法に分かれます。

すでにブランドサイトがあり定期の申込導線だけを追加したい場合は、2つ目の構成に対応する製品が候補になります。ただしフォーム一体型のランディングページを使う場合は、申込内容を確認・訂正できる段が省略されていないかが要点になります。この確認と訂正の手段は、特定商取引に関する法律施行規則第42条第1項に照らして、規制の適合性に直接関わる部分です。

出典・参考資料(1件)

Q. 定期通販カートの導入後、最初に見るべき指標は何ですか?

A. 導入後にまず見るべきなのは、何回目で解約が起きているかという回数別の継続率と、顧客あたりの累計購入額です。初回から3回目あたりまでに解約が集中していないかを自社の数字で確認できれば、その手前に同梱物やステップメール、次回お届け前の通知といった働きかけを置けます。

獲得経路ごとの累計購入額を獲得単価と突き合わせれば、広告の出稿判断を感覚ではなく回収期間で決められます。あわせて解約の申し出画面で理由を記録しておくと、周期を延ばす、数量を減らしたプランを提示するなど、理由に応じた打ち手を選べます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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