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Web-EDIとは?EDIとの違い・仕組み・注意点と選び方をわかりやすく解説

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受発注システム比較表(2026年版)のプレビュー

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受発注システム比較表(2026年版)

取引先との受発注を、いまもFAXや電話、あるいは古いEDIでやり取りしている企業は少なくありません。中小企業庁の調査でも、受注側で電子受発注に対応しているのは2021年時点で48.5%にとどまり、FAXや電話による受発注が一定数残っていることが示されています。

出典・参考資料(1件)

こうした状況を見直す手段としてよく名前が挙がるのが「Web-EDI」です。ただ、言葉は聞いても、従来のEDIと何が違うのか、導入すると何が変わり、どこでつまずくのかまでは見えにくいものです。取引先の都合でFAXを止められない、社内に情報システムの専任者がいないといった事情が重なると、なおさら判断が止まりがちです。

本記事では、Web-EDIとは何かという一文の定義から、レガシーEDI・インターネットEDIとの違い、2つの方式(画面入力型・ファイル転送型)、導入のメリットと後悔しがちな注意点、2024年問題(ISDN終了)との関係、選び方と費用の目安までを一通り整理します。

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Web-EDIとは?

Web-EDIとは、受発注・出荷・請求といった企業間の取引データを、専用のソフトや回線を用意せず、インターネット上のWebブラウザを通じてやり取りする仕組みです。

もともとEDI(Electronic Data Interchange)は「電子データ交換」を指す言葉で、注文書や納品書などの取引情報を、紙やFAXではなくデータの形で企業間でやり取りすることを意味します。そのEDIを、専用線や専用端末ではなくWebブラウザとインターネットで実現した形態が、実務で「Web-EDI」と呼ばれています。

取引先はブラウザから注文を入力・確認でき、受注側も同じ画面や連携データで注文を受け取れます。FAXの手書き文字を読み取ったり、電話の口頭注文を書き起こしたりする手間を減らし、受発注のやり取りをデータで残せるのが基本的な考え方です。ここから、従来のEDIと具体的に何が違うのかを見ていきます。

Web-EDIと従来型EDIの違い

ひとくちにEDIといっても、接続の仕方によって大きく3つに分けられます。専用回線を使う従来型の「レガシーEDI」、インターネット回線を使う「インターネットEDI」、そしてブラウザで使う「Web-EDI」です。接続方法・専用ソフトの要否・標準化の状況・コスト感を並べると、違いがひと目でつかめます。

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EDIの種類レガシーEDI(従来型EDI)インターネットEDIWeb-EDI
接続方法専用回線・VAN(付加価値通信網)。ISDN回線などインターネット回線インターネット回線(Webブラウザ)
専用ソフト・機器必要(専用端末・EDIソフト)必要(データ交換用のソフト・環境)不要(Webブラウザがあれば利用可)
データ交換の形システム間で自動的にデータを交換標準的な通信手順でシステム間交換人がブラウザ画面で操作、またはファイルを送受信
標準化の状況業界標準あり(流通BMSなど)標準的な通信手順を利用取引先ごとに個別仕様になりやすい
コストの傾向高い(回線・機器で高額になりやすい)中程度低め(専用回線・専用ソフトが不要)

※ 上記は各種類における一般的な傾向です。実際の仕様・費用はサービスや取引条件により異なるため、各社の情報をご確認ください。

レガシーEDIは、専用回線と専用端末を用意してシステム同士が自動でデータを交換する方式で、大手取引先との継続的な取引を中心に長く使われてきました。インターネットEDIは、その通信をインターネット回線に置き換えたもので、標準的な通信手順を使ってシステム間でデータをやり取りします。

Web-EDIは、専用ソフトを入れずWebブラウザで使える点が最大の違いです。導入のハードルが低い一方で、後述するように取引先ごとに画面や仕様がばらつきやすいという特徴もあります。消費財の流通業界には「流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)」という業界標準があり、従来型EDIの標準化はこうした仕組みに支えられています。

出典・参考資料(1件)

Web-EDIの仕組み(2つの方式)

Web-EDIには、大きく分けて2つの使い方があります。ブラウザの画面上で人が伝票を入力する「画面入力型」と、受発注データをファイルにまとめて送受信する「ファイル転送型」です。自社がどちらの運用になるかで、日々の作業イメージが変わります。

Web-EDIの2つの方式の比較図。画面入力型はブラウザの注文画面に担当者が品番・数量を直接入力する方式で、専用ソフト不要ですぐ始めやすいが件数が多いと入力・確認の負担が残る。ファイル転送型は受発注データをCSVなどにまとめてWeb上でアップロード・ダウンロードする方式で、件数が多い取引に向き、連携で転記を減らせる。

画面入力型(伝票表示型)

画面入力型は、Web-EDIのサイトにログインし、ブラウザ上に表示される注文画面や伝票に、担当者が品番・数量などを直接入力していく方式です。発注側は画面から注文を送り、受注側は届いた注文を画面で確認して処理します。

専用ソフトが不要で、パソコンとブラウザがあればすぐ始められるのが利点です。一方で、入力そのものは人手に頼るため、注文件数が多いと入力・確認の負担が残る点は押さえておく必要があります。

ファイル転送型

ファイル転送型は、受発注データをCSVなどのファイルにまとめ、Web上でアップロード・ダウンロードして送受信する方式です。1件ずつ画面に入力するのではなく、複数の注文をまとめて受け渡しできるため、件数が多い取引に向きます。

取り込んだファイルを自社の販売管理システムなどに連携できれば、転記の手間を減らせます。ただし、ファイルの項目やフォーマットを取引先とすり合わせる必要があり、後述する基幹システムとの連携も別途の設計が前提になります。

Web-EDIを導入するメリット

Web-EDIが選ばれる理由は、従来型EDIやFAX・電話の受発注と比べたときの導入のしやすさに集約されます。主なメリットは次のとおりです。

  • 専用回線・専用ソフトが不要:Webブラウザがあれば使えるため、レガシーEDIのような専用回線や専用端末への初期投資を抑えられます。
  • 短期間で始めやすい:専用環境の構築が要らないため準備期間を短くしやすく、情報システムの専任者がいない企業でも運用を始めやすいのが特徴です。
  • 受発注のペーパーレス化:FAXの用紙や手書き、電話のメモといったアナログな作業を減らし、注文・請求のやり取りをデータで残せます。
  • 場所を選ばず受発注できる:インターネットとブラウザで完結するため、テレワークや複数拠点でも受発注の状況を確認しやすくなります。

いずれも「FAX・電話・古いEDIから、まず手軽にデジタル化したい」というニーズに合った利点です。ただし、メリットの裏側には見落とすと後悔しがちな注意点があります。次の節で具体的に整理します。

Web-EDI導入・運用の注意点(後悔しがちな落とし穴)

Web-EDIは導入しやすい反面、使い始めてから「思っていたほど楽にならない」と感じやすいポイントがあります。ここでは、導入前に押さえておきたい3つの注意点を取り上げます。

取引先ごとに画面・運用が乱立する「多画面問題」

Web-EDIは取引先ごとに個別の仕様で提供されることが多く、複数の取引先とWeb-EDIでやり取りすると、取引先の数だけ別々のサイトにログインし、画面ごとに違う操作を覚える必要が出てきます。これは実務で「多画面問題」と呼ばれ、受注担当の負担が増える典型的な落とし穴です。

この課題は一部の企業だけのものではなく、EDIの標準を策定する業界団体も、個社ごとの仕様が広がることを問題として公式に指摘しています。流通BMSを策定する流通BMS協議会は、Web-EDIの基本方針のなかで次のように述べています。

ついては、個社仕様のWeb-EDI蔓延の抑制を図るべく、ここに「流通BMSにおけるWeb-EDI基本方針」を策定し、公開する。

出典:流通BMSにおけるWeb-EDI基本方針|流通BMS協議会(GS1 Japan)

取引先が増えるほど画面と運用がばらつくため、導入前に「自社が何社のWeb-EDIを使うことになるか」を見積もっておくと、負担の見通しを立てやすくなります。

手入力・転記が残り、ミスや二重入力を招く

画面入力型のWeb-EDIでは、届いた注文をブラウザで確認したあと、自社の販売管理システムなどへ改めて入力し直す作業が残りがちです。Web-EDIの画面と基幹システムがつながっていないと、結局は人が転記することになり、入力ミスや二重入力の原因になります。

「FAXの手入力をなくすつもりが、Web-EDIの画面を見ながらの手入力に変わっただけ」という状態は避けたいところです。自社の受発注件数と、入力・転記にかかっている工数を把握したうえで、どこまで自動化したいのかを先に決めておくことが大切です。

基幹システム連携に追加対応・追加コストがかかる

受発注データを販売管理・在庫管理・会計といった基幹システムへ自動で取り込むには、Web-EDIと基幹システムをつなぐ連携の設計が必要です。この連携は標準機能だけで完結しないことが多く、CSVの受け渡しやAPI連携などで個別対応となり、追加の費用や開発期間がかかる場合があります。

「導入すれば自動でつながる」と考えていると、見積りの段階で想定外の費用が出てくることがあります。既存の基幹システムと、どの範囲まで・どんな方法で連携したいのかを事前に整理し、連携が標準機能か個別対応かをサービス提供元に確認しておくと安心です。

2024年問題とWeb-EDIへの見直し

従来型EDIを使っている企業がWeb-EDIへの移行を検討するきっかけとして、「2024年問題」と呼ばれる通信網の切り替えがあります。これは、NTT東日本・NTT西日本が固定電話網(PSTN)をIP網へ移行することにともなう変化です。

この移行のなかで、データ通信に使われてきた「INSネット(ディジタル通信モード)」の提供が段階的に終了します。NTT東西の報道発表では、補完策について次のように説明されています。

IP網への移行に合わせて、地域ごとに段階的に終了した後、INSネット(ディジタル通信モード)の提供終了までに別サービス等への移行が間に合わないお客さまに対して、当面の対応策として、「切替後のINSネット上のデータ通信」(補完策)を2027年頃までを目途として、一定期間提供させていただく予定です。

出典:固定電話のIP網移行後のサービスについて(2022年12月8日)|NTT東日本・NTT西日本

ここで注意したいのは、終了するのはデータ通信に使う「ディジタル通信モード」であり、電話としての音声通話が使えなくなるわけではない点です。レガシーEDIのなかでも、ISDN回線のデータ通信(ディジタル通信モード)を使っている場合に影響を受けます。

補完策も2027年頃までを目途とした当面の対応策とされているため、ISDN回線のデータ通信に依存したEDIを使っている企業は、いずれインターネット経由の方式へ切り替える必要があります。Web-EDIは、その移行先の選択肢の一つとして検討されています。自社のEDIがどの回線・方式に依存しているかを確認することが、見直しの出発点になります。

移行先を選ぶ際は、Web-EDIだけでなくインターネットEDIも含めて候補を並べると判断しやすくなります。対応プロトコルやデータ形式の違い、取引先ごとにばらつく仕様をどう吸収するかという観点でEDIシステムを比較したい場合は、以下の記事が参考になります。

Web-EDIの選び方

Web-EDIを選ぶときは、機能の多さよりも「自社と取引先の実務に合うか」を軸にすると判断しやすくなります。ここでは4つの観点を挙げます。

取引先が対応できる方式・仕様か

Web-EDIは、取引先にも同じ仕組みを使ってもらって初めて成り立ちます。取引先がブラウザでの入力に対応できるか、ファイル転送の形式に合わせられるかを、導入前に確認しておく必要があります。特に取引先が多い場合は、乗り換えの合意形成にどれだけ手間がかかるかを見積もっておくと、導入計画が現実的になります。

基幹システムと連携できるか

注意点で触れた基幹システム連携は、選定時に「標準機能か、個別対応(追加費用)か」を具体的に確認しておくことが重要です。CSVでの受け渡しなのか、APIでリアルタイムに連携できるのかで、導入後の運用負荷と費用が変わります。手入力の残存を避けたいなら、この観点は特に重視しましょう。

電子帳簿保存法に対応しているか

Web-EDIでやり取りする注文書や請求書などのデータは、電子帳簿保存法でいう「電子取引」に当たり、データのまま保存する義務があります。電子帳簿保存法(電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律)の第七条は、電子取引の取引情報について次のように定めています。

第七条 所得税(源泉徴収に係る所得税を除く。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、財務省令で定めるところにより、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならない。

出典:電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律(平成十年法律第二十五号)第七条|e-Gov法令検索

保存にあたっては、改ざんを防ぐ「真実性の確保」と、内容を確認できる「可視性の確保」の要件を満たす必要があり、国税庁は日付・取引先・金額での検索機能の確保やタイムスタンプの付与などを求めています。Web-EDIを選ぶ際は、こうした電子帳簿保存法の保存要件に対応した製品かを確認しておくと、あとから対応に追われずに済みます。

出典・参考資料(1件)

電子帳簿保存法の3つの保存区分や、真実性・可視性の確保・検索要件が具体的に何を求めているのかは、電子帳簿保存法の要件を保存区分ごとに解説した記事で整理しています。自社の保存体制を見直すときの確認に役立ちます。

サポート体制は十分か

導入時の初期設定や取引先への案内、運用開始後の問い合わせ対応など、サポート体制も選定の分かれ目になります。情報システムの専任者がいない企業ほど、導入支援や操作サポートの手厚さが定着を左右します。対応時間や問い合わせ方法、導入支援が費用に含まれるかを、事前に確認しておくと安心です。

Web-EDIの費用感(方式別レンジ)

費用は、既存の取引先が用意したWeb-EDIを使うのか、自社で受発注の仕組みを構築するのかで大きく変わります。まずは方式ごとの桁感を整理します。実額は取引先数・機能・連携範囲によって動くため、具体的な金額は後述する個別サービスの紹介や、各社の見積りで確認してください。

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方式レガシーEDI(専用回線型)インターネットEDIWeb-EDI(ブラウザ型)受発注システム・BtoB-EC(自社で構築する場合)
初期費用の傾向専用回線・専用機器の導入で、初期に数百万円規模の投資が必要になることもある中程度(データ交換用のソフト・環境の構築費用)低め。専用ソフト・回線が不要で、取引先が用意したWeb-EDIを使う発注側は費用がかからないことも多い本格的な構築では初期150万円〜400万円規模になることも(この後の個別紹介の料金を参照)
運用・月額費用の傾向回線利用料などの継続費用ソフト・サーバーの運用費用取引先数・機能により変動(要問い合わせ)サービスにより変動(要問い合わせ)

※ 上記は各方式における一般的な傾向です。実際の費用はサービス・取引条件により異なるため、各社の見積り・資料で最新情報をご確認ください。

桁の感覚をつかむうえで大切なのは、自社がどの立場で使うかです。取引先が用意したWeb-EDIに参加する「発注側」なら、利用そのものの費用は低く抑えられます。一方、自社が受注の窓口を「用意する側」になると、簡易なものから、取引先ごとの商流に作り込む本格的な受発注システム・BtoB-EC(後述のように初期150万円〜400万円規模)まで幅が出ます。

いずれの場合も、基幹システム連携やカスタマイズを加えると費用は上がるため、必要な範囲を見極めることが大切です。中小企業の受発注デジタル化には、時期によってIT導入補助金などの制度を活用できる場合もあるため、導入を検討する際にあわせて確認しておくとよいでしょう。

初期費用・月額・従量課金といった料金体系ごとの相場や、主要サービスの具体的な料金をより詳しく確認したい場合は、費用に絞って整理した以下の記事が参考になります。

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Web-EDIの限界を解決する受発注システム・BtoB-EC

ここまで見てきたWeb-EDIの注意点(多画面問題・手入力の残存・基幹連携の追加対応)は、受注側が自社の受発注システムやBtoB-EC(法人向けのWeb受発注サイト)を用意することで、まとめて手を打てる場合があります。取引先ごとにばらばらの画面ではなく、自社が用意した一つの窓口に発注を集約でき、注文データを基幹システムへ連携しやすくする狙いです。

多画面問題と窓口の集約を示した図解。左は課題として、取引先の数だけ別々のサイトにログインし画面ごとに違う操作を覚える必要が出てくる多画面問題を、取引先A・B・Cの画面として示す。右は解決として、受注側が一つの窓口(受発注システム・BtoB-EC)を用意し、発注を集約して基幹システムへ連携する構図を示す。

ただし、これは受注側から見た解決策です。発注側から見れば、仕入先ごとに用意されたBtoB-ECにログインする構図は変わらないため、取引先側の対応・合意は引き続き必要になります。導入時は選び方で触れた「取引先が対応できるか」の確認とセットで進めるのが現実的です。

手段の選び分けの目安は、取引先の数と商流の複雑さです。取引先が少数で、相手が用意したWeb-EDIや画面入力型で足りるなら、費用を抑えて手早く始められます。一方、取引先が多く、取引先ごとの価格・与信・基幹システム連携まで作り込みたい場合は、受発注システム・BtoB-ECが選択肢になります。

次に挙げる2つは後者にあたる、複雑な商流に対応する本格的なパッケージです。初期費用は上がりますが、そのぶん受注業務全体を統合できるのが特徴です。

下の表で、Web-EDIの課題解決に使える代表的なサービスの費用感を比較し、続いて各サービスを個別に紹介します。ここで紹介するのは一部の製品なので、受発注システム全体を横並びで検討したい場合は、費用・機能・取引先の使いやすさで24製品を比較した以下の記事もあわせてご覧ください。

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比較項目DX BtoB Web受発注システムアラジンEC
提供会社株式会社マルウェブ株式会社アイル(東証プライム)
提供形態パッケージ型(非SaaS)
Magento(Adobe Commerce)ベースで自社サーバーへ展開
パッケージ型
業界・取引形態に応じて個別カスタマイズ
初期費用150万円(税抜)〜400万円〜(カスタマイズ規模により変動、要問い合わせ)
月額費用年間クラウド利用料300万円(税抜)
+保守費用(月額4万円〜)
7万円〜(カスタマイズ規模により変動、月額固定型)
基幹システム連携標準はCSVエクスポート、基幹・EDI・AI OCR連携は個別対応(別途見積り)基幹システムへの自動連携を訴求(アラジンオフィス等と連携)
主な特徴取引先別の条件別価格設定
Login as Customer(代理操作)
見積依頼・請求書機能
得意先別の商品・単価・決済制御
JANコード読取発注
最低注文数量・金額制御
詳細情報公式資料を見る公式サイト

※ 料金は2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。プラン改定等で変わり得るため、最新情報は各社の資料・見積りでご確認ください。

1. DX BtoB Web受発注システム(株式会社マルウェブ)

DX BtoB Web受発注システムのウェブサイト

Magento(Adobe Commerce)をベースにしたパッケージ型のBtoB Web受発注システムです。SaaS型ではなく、顧客企業のサーバー環境へシステム一式を展開する形態のため、取引先ごとに異なる価格・見積・支払条件など、汎用サービスでは対応しきれない複雑な商流に合わせたカスタマイズができます。

公式ソリューションページでは「EDIの保守期限が迫っている」という課題を挙げ、既存EDIからの移行・併用を訴求しています。FAX・電話・メール起点の注文についても、AI OCRなどの個別対応と組み合わせて段階的にデータ化していく方針が示されています。

ここで押さえておきたいのは、標準機能としてのシステム連携はCSVエクスポートで、基幹システム連携・EDI連携・AI OCR・外部API連携はいずれも個別対応(別途見積り)という点です。連携の範囲を決めてから見積りを取ると、費用の見通しが立てやすくなります。

主な機能は、クイックオーダーやCSVによるカート投入、取引先別の条件別価格設定、Login as Customer(運営側が取引先アカウントで代理操作できる機能)、見積依頼・請求書機能などです。

料金は、初期費用(導入サポート・基本パック)が150万円(税抜)〜、年間クラウド利用料が300万円(税抜)で、これにシステム保守やサーバー保守(月額4万円〜)が加わります。運営元の株式会社マルウェブは、2021年3月にAdobe Experience Cloud ソリューションパートナー(ブロンズ)へ加盟しています。

出典・参考資料(2件)

2. アラジンEC(株式会社アイル)

アラジンECのウェブサイト

東証プライム上場の株式会社アイルが提供する、BtoB専用のWeb受発注システムです。FAXや電話で行っていた企業間の受注・発注をWeb化し、注文データを基幹システムへ自動で取り込むことを目的としています。得意先ごとに、表示する商品・単価・決済方法を制御できる点が、一般消費者向けのECカートとの違いです。

発注機能は、品番入力やJANコード読み取りでの発注、複数商品の一括投入、見積書の自動作成、最低注文数量・金額の制御などに対応します。業界や取引形態に応じて個別にカスタマイズするパッケージ型で、料金はカスタマイズ規模に応じて初期費用400万円〜、月額7万円〜と3段階のレンジが公式に示されています(月額は取引件数によらない固定型)。

公式の導入事例では、フラワーリング社で約5割の取引先にWeb注文が普及した例や、テイクハート社で作業負荷を約40%削減した例が紹介されています。取引先ごとの商流に合わせて作り込みたい企業に向いたサービスです。

出典・参考資料(1件)

まとめ

Web-EDIとは、受発注などの取引データを、専用ソフトや専用回線を用意せずWebブラウザでやり取りする仕組みです。レガシーEDIやインターネットEDIと比べて導入しやすく、コストを抑えやすいのが利点で、画面入力型とファイル転送型の2つの方式があります。

一方で、取引先ごとに画面が乱立する多画面問題、手入力の残存、基幹システム連携の追加対応といった落とし穴があります。ISDN回線のデータ通信を使ったレガシーEDIは2024年問題の影響を受けるため、移行先としてWeb-EDIを検討する企業も少なくありません。選ぶ際は、取引先の対応可否・基幹連携・電子帳簿保存法対応・サポート体制の4点を軸にすると判断しやすくなります。

多画面問題や手入力の残存を避けたい場合は、受注側が受発注システムやBtoB-ECを用意して発注窓口を集約する方法もあります。自社の受発注件数・取引先の顔ぶれ・基幹システムとの連携範囲を整理したうえで、自社に合う手段を選んでください。

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よくある質問(FAQ)

Q. Web-EDIとは何ですか?

A. Web-EDIとは、受発注・出荷・請求などの企業間の取引データを、専用ソフトや専用回線を使わずWebブラウザ上でやり取りする仕組みです。FAXや電話による注文のやり取りをデータ化し、受発注の内容を記録として残せます。EDI(電子データ交換)を、専用線や専用端末ではなくインターネットとブラウザで実現した形態を指します。

Q. Web-EDIと従来型EDI(レガシーEDI)は何が違うのですか?

A. Web-EDIと従来型EDIの最大の違いは、Web-EDIは専用回線や専用端末が不要でWebブラウザだけで使える点です。レガシーEDIは専用回線・専用機器が必要で費用が高くなりやすい反面、流通BMSなどの業界標準に沿ってシステム間でデータを自動交換できます。Web-EDIは導入しやすい一方、取引先ごとに画面や仕様がばらつきやすい傾向があります。

Q. Web-EDIを導入すれば受発注の手入力はなくなりますか?

A. Web-EDIを導入しても、画面入力型で基幹システムと連携していない場合は、手入力や転記が残ります。届いた注文をブラウザで確認したあと自社の販売管理システムへ入力し直す運用になると、「FAXの手入力がWeb-EDIの手入力に変わっただけ」という状態になりかねません。手入力を減らすには、ファイル転送型の活用や、基幹システムとの連携を前提に設計することが必要です。

Q. Web-EDIと受発注システム・BtoB-ECは何が違うのですか?

A. Web-EDIと受発注システム・BtoB-ECの違いは、取引先ごとに個別の画面を使うWeb-EDIに対し、受発注システム・BtoB-ECは受注側が用意した一つの窓口に発注を集約できる点です。多画面問題や手入力の残存を避けたい受注側の企業は、自社でBtoB-EC(法人向けのWeb受発注サイト)を用意し、注文データを基幹システムへ連携する方法が選択肢になります。

Q. 取引先がWeb-EDIに対応していない場合はどうすればよいですか?

A. 取引先がWeb-EDIに対応していない場合は、当面はFAXや電話と併用しつつ、受注側が自社の受発注システム・BtoB-ECを用意して発注窓口を一本化する方法があります。Web-EDIは取引先にも同じ仕組みを使ってもらって初めて成り立つため、取引先が多いほど乗り換えの合意形成に手間がかかります。取引先の対応可否を事前に確認し、無理なく移行できる範囲から始めるのが現実的です。

Q. 2024年問題でレガシーEDIはすぐに使えなくなりますか?

A. 2024年問題でレガシーEDIがすぐに使えなくなるわけではありませんが、ISDN回線のデータ通信(ディジタル通信モード)を使うレガシーEDIは、いずれインターネット経由の方式へ切り替える必要があります。

NTT東西は補完策を2027年頃までを目途に提供するとしており、影響を受けるのはデータ通信で、電話としての音声通話は使えます。自社のEDIがどの回線・方式に依存しているかを確認することが、見直しの出発点になります。

Q. Web-EDIの利用に電子帳簿保存法への対応は必要ですか?

A. Web-EDIでやり取りする注文書や請求書のデータは電子帳簿保存法の「電子取引」に当たるため、データのまま保存する義務があり、Web-EDIを選ぶ際は同法の保存要件への対応を確認する必要があります。保存にあたっては、改ざんを防ぐ「真実性の確保」と、日付・取引先・金額などで検索できる「可視性の確保」の要件を満たす必要があります。

Q. Web-EDIの費用はどれくらいかかりますか?

A. 取引先が用意したWeb-EDIを使う発注側なら費用は低く抑えられ、自社で受発注の窓口を構築する場合は、本格的な受発注システム・BtoB-ECで初期150万円〜400万円規模になることもあります。

レガシーEDIは専用回線・専用機器で初期に数百万円規模になることもある一方、Web-EDI(ブラウザ型)は専用ソフト・回線が不要なぶん抑えやすいのが傾向です。実額は取引先数・機能・連携範囲で変わるため各社の見積りで確認し、時期によってはIT導入補助金などの制度もあわせて検討するとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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