EDR(エンドポイント検知・対応)を導入しても、境界を越えて侵入した攻撃者が社内ネットワークを横移動する動きや、エージェントを入れられないサーバ・IoT・OT機器の不審な通信までは捉えきれません。警察庁の統計でも、VPNやリモートデスクトップ機器を入口とした侵入が感染経路の大半を占めており、侵入後に社内へ広がる攻撃をネットワーク側から監視する必要性が高まっています。
この「侵入された後」の社内通信を監視し、横移動や情報の持ち出しを検知するのがNDR(ネットワーク検知・対応)です。では、NDRはEDRやXDR、MDRとどう役割が違い、どの製品をどの観点で選べばよいのでしょうか。
本記事では、主要なNDR製品15サービスを横断的に比較・解説します。検知方式(全量パケットキャプチャ・フロー分析・AI振る舞い分析)、導入方式、国内提供・日本語サポート、MDR運用代行の有無、費用という調達目線の観点で整理しました。自社に合う製品を判断し、資料請求に進むための材料としてご活用ください。
また、自社の監視要件から候補製品の当たりをつけられるよう、記事の中ほどに選定診断ツールを用意しています。あわせてご活用ください。
目次
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NDR(ネットワーク検知・対応)とは
NDR(Network Detection and Response:ネットワーク検知・対応)は、社内を流れるネットワーク通信を継続的に監視し、不審な挙動や既知の攻撃パターンを検知して、封じ込め・調査(フォレンジック)まで支援する製品です。
調査会社のGartnerは、NDRをネットワークトラフィックに振る舞い分析を適用して異常な挙動を検知し、侵害後の活動の封じ込めを支援する製品と位置づけています。
ポイントは、監視する通信の向きにあります。ファイアウォールが主に社内と社外の境界(north-south)を守るのに対し、NDRは社内ネットワーク内部で機器どうしがやり取りする通信(east-west)まで見ます。侵入した攻撃者が別のサーバへ移動したり、内部から外部へ情報を持ち出したりする動きは、この内部通信を見なければ捉えにくいためです。
NDRは通信を監視する仕組み上、エンドポイントに監視用のソフト(エージェント)を入れられないサーバ・ネットワーク機器・IoT・OT機器も対象にできます。EDRでは守りきれない領域を補い、組織全体の可視性を底上げする役割を担います。
NDRが求められる背景
NDRが求められる背景には、侵入を前提とした攻撃の増加があります。警察庁の「令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると、ランサムウェアの被害は高水準で推移しています。
令和6年におけるランサムウェアの被害報告件数は、222件と引き続き高水準で推移しており、このようなランサムウェアの被害拡大の背景には、ランサムウェアの開発・運営を行う者が、攻撃の実行者にランサムウェア等を提供し、その見返りとして身代金の一部を受け取る態様(RaaS:Ransomware as a Service)を中心とした攻撃者の裾野の広がりがあると指摘されている。
出典:令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について|警察庁
同資料では、組織規模別に見ると大企業の被害が減少する一方で、中小企業の被害件数は前年比37%増加したことも示されています。さらに、企業へのアンケート結果として、VPNやリモートデスクトップ用の機器からの侵入が感染経路の8割以上を占める状況が報告されています。
境界を越えて侵入された後、攻撃者は社内で活動を広げます。この侵入後の内部通信を可視化できるかどうかが、被害の早期発見と封じ込めを左右します。NDRは、まさにこの領域を監視する製品として位置づけられます。
出典・参考資料(1件)
- 出典:令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について|警察庁サイバー企画課(リンク)
NDRとEDR・XDR・MDRの違い
NDR・EDR・XDR・MDRは、いずれもサイバー攻撃の検知と対応にかかわる用語ですが、守備範囲や提供のされ方が異なります。ここでは、それぞれの役割の違いを整理します。

EDR(Endpoint Detection and Response:エンドポイント検知・対応)は、PCやサーバといった端末(エンドポイント)に監視ソフトを入れ、端末上での不審な挙動を検知します。攻撃者が最初に足がかりを得た端末での動きに強い一方、エージェントを入れられない機器や、端末を経由しないネットワーク上の動きは苦手とします。
NDRは、端末ではなくネットワーク通信を監視します。エージェントを入れられない領域や、端末をまたいだ横移動を捉えられるため、EDRの死角を補います。XDR(Extended Detection and Response:拡張検知・対応)は、エンドポイント・ネットワーク・クラウド・メールなど複数の領域のログを一元的に相関分析する統合基盤で、NDRやEDRを構成要素として取り込む上位概念にあたります。
XDRとして複数の領域を1つの基盤に統合する製品まで視野に入れて検討したい場合は、XDR製品比較14選|EDRとの違いと、監視できる範囲・他社製品との連携で選ぶもあわせてご覧ください。
MDR(Managed Detection and Response:検知・対応の運用委託)は、製品そのものではなく、これらの検知製品の監視・分析・初動対応を専門家が代行するサービスを指します。検知製品を導入しても運用する人材が足りない場合に、MDRを併用して穴を埋める選択肢があります。
NDRとEDRの併用で実現する多層防御
NDRとEDRは、どちらか一方を選ぶものではなく、補完関係にあります。EDRが端末上の挙動を、NDRがネットワーク上の挙動をそれぞれ監視することで、攻撃の入口から内部拡散までを別々の視点で捉えられます。
たとえば、EDRを入れられないIoT機器や複合機が踏み台にされた場合でも、その機器が発する不審な内部通信はNDRが捉えられます。逆に、暗号化された通信の中身までは追えない場面では、EDRが端末側の挙動から異常を裏づけます。両者を組み合わせることで、単体では見逃しやすい攻撃を多層で検知できます。
NDRとあわせてEDRの導入も検討する場合は、エンドポイントとネットワークのどちらの層から整備し、それぞれどの製品を選ぶかが次の論点になります。両者の守備範囲を対比しながら製品を比較した記事もあわせてご覧ください。
MDRとの違い
NDRが「検知するための製品」であるのに対し、MDRは「検知と対応の運用を任せるサービス」です。NDRを導入しても、アラートの分析や初動対応には専門的なスキルが求められます。この運用を自社でまかなえない場合、NDRベンダーやパートナーが提供するMDRを利用し、監視・分析・初動対応を委託する形が現実的な選択肢になります。
製品によっては、NDR単体の提供に加えて、同じベンダーがMDRをセットで用意している場合があります。自社にSOC体制があるか、24時間の監視を委託したいかによって、製品選びの前提が変わります。
NDRを導入するメリット
NDRを導入することで得られる主なメリットを整理します。いずれも、ネットワーク通信を監視するというNDRの特性から生まれる利点です。
横移動(ラテラルムーブメント)の可視化。攻撃者が侵入後に社内の別の端末やサーバへ移動する動きを、内部通信の監視によって捉えられます。攻撃手法のフレームワークであるMITRE ATT&CKは、横移動を「攻撃者がネットワーク上の別のシステムに侵入し制御するための一連の手法」と定義しており、EDRだけでは見逃しやすいこの動きの検知がNDRの中心的な価値です。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:Lateral Movement, Tactic TA0008|MITRE ATT&CK(リンク)
EDR非対応の機器まで監視できる。サーバ・ネットワーク機器・IoT・OT機器など、監視エージェントを入れられない資産の通信も対象にできます。エージェントの導入が難しい環境ほど、ネットワーク側から見るNDRの効果が大きくなります。
事後のフォレンジック調査に役立つ。通信を記録しておくことで、インシデント発生後に「いつ、どの端末が、どこと通信したか」をさかのぼって調査できます。特に全量パケットキャプチャ(通信をまるごと記録する方式。詳しくは後述の検知方式)に対応した製品では、通信の中身まで保存し、被害範囲の特定や原因究明の精度を高められます。
未知の脅威にも対応しやすい。シグネチャ(既知の攻撃パターン)に加えて、通常の通信からの逸脱を機械学習で捉える製品では、既知のパターンに当てはまらない攻撃の兆候も検知の対象になります。
NDR導入のデメリット・注意点
導入前に押さえておきたい限界と注意点もあります。過度な期待で導入すると「入れたのに使いこなせない」状態に陥りやすいため、事前に確認しておきましょう。
NDR単体では守備範囲に限界がある。NDRはネットワーク通信の監視に特化しているため、端末上でのみ完結する挙動や、暗号化された通信の中身の詳細までは追いきれない場面があります。EDRやその他の対策と組み合わせる前提で考えるのが現実的です。
運用に専門知識と体制が必要。NDRは通信を監視してアラートを上げますが、そのアラートを分析し、本当に危険なものかを判断し、対応するには専門的なスキルが求められます。分析する人がいなければ、アラートが積み上がるだけになりかねません。自社のSOC体制と照らして、MDRの併用も含めて検討する必要があります。
導入にネットワーク構成の準備が要る。NDRは通信を取り込むために、スイッチのポートミラーリング(SPANポート)やネットワークタップといった仕組みで通信のコピーを受け取ります。監視したい範囲に応じて、どこに機器を置き、どの通信をミラーリングするかを事前に設計する必要があります。
NDRの検知方式と仕組み
NDR製品を比較するうえで最も重要なのが、検知の元になるデータの取り方です。ここを理解しておくと、後述の選び方や比較表の「検知方式」欄が読み解きやすくなります。大きく3つの方向性があります。

1. 全量パケットキャプチャ保存型。ネットワークを流れる通信をパケット単位でまるごと記録・保存する方式です。通信の中身まで残るため、インシデント後のフォレンジック調査で「実際に何が送られたか」を精緻に追える強みがあります。一方で、保存するデータ量が大きくなるため、ストレージ設計が導入の鍵になります。
2. フロー・センサー型(トラフィック分析/NTA)。通信のすべてを保存するのではなく、通信の要約情報(NetFlowなどのメタデータ)やセンサーが抽出した特徴を分析する方式です。全量保存に比べてデータ量を抑えやすく、広い範囲の通信を俯瞰しやすい特徴があります。
3. AI・振る舞い分析主軸型。通常の通信パターンを学習し、そこからの逸脱を機械学習で捉える方式です。既知の攻撃パターンに依存しにくく、未知の脅威や内部の異常な挙動を検知しやすい反面、学習期間や誤検知のチューニングが運用の前提になります。多くの製品は、これらの方式を単独ではなく組み合わせて実装しています。
また、本記事の比較対象には、次世代ファイアウォール(NGFW)やUTMのように、ネットワークの検知機能を持つ製品も含まれます。ただし、こうした製品は主に社内と社外の境界でポリシーを適用し既知の脅威をブロックする役割が中心です。社内の内部通信を継続的に監視して侵害後の横移動を捉えるNDR専業製品とは、得意とする領域が異なります。
NDRの選び方(比較のポイント)
ここからは、自社に合うNDRを選ぶための観点を5つに整理します。すべてを満たす製品を探すのではなく、自社の監視要件で優先順位を決めて絞り込むのが現実的です。
検知方式は自社の監視要件に合っているか
まず、自社が何を重視するかで検知方式を当てはめると、候補を絞り込みやすくなります。インシデント後に通信の中身までさかのぼって調査したい、証跡を厳密に残したいという要件が強ければ、全量パケットキャプチャ保存型が向きます。
広い範囲の通信を俯瞰し、異常な兆候を早く掴みたいのであれば、フロー分析型やAI振る舞い分析型が候補になります。EDRを入れられない機器が多い環境ほど、ネットワーク側で広く見る方式の価値が高まります。
導入方式とネットワーク構成に無理がないか
NDRはアプライアンス(専用機器)・仮想アプライアンス・クラウド/SaaSなど、製品によって提供形態が異なります。監視したい拠点やクラウド環境に合わせて、どの形態なら無理なく展開できるかを確認することが重要です。あわせて、通信を取り込むためのポートミラーリングやネットワークタップの設定が、自社のネットワーク構成で現実的に行えるかも、導入可否を左右する重要な確認点になります。
国内提供・日本語サポート・国内導入実績はあるか
NDR製品には海外ベンダーの著名な製品が多く、国内での提供体制はそれぞれ異なります。日本法人や国内代理店による導入支援があるか、日本語でのサポート窓口があるか、国内での導入実績があるかは、稟議やトラブル時の対応を考えるうえで欠かせません。特に、社内に英語での問い合わせ対応が難しい体制であれば、国内サポートの手厚さを優先度の高い軸に据えるのが妥当です。
運用体制に合ったMDR運用代行があるか
NDRは導入して終わりではなく、アラートを分析し対応する運用が続きます。ここでの判断軸は自社のSOC体制の充足度で、24時間の監視や分析を担える人員が社内にいるかを起点にします。自社だけで運用しきれるか不安な場合は、同じベンダーやパートナーがMDR(運用代行)を提供しているかを確認し、製品とセットで監視・分析・初動対応を委託できるかを選定軸に加えるのが望ましいでしょう。
自社のセキュリティ人材の充足度で、この観点の重みは大きく変わります。
費用感と予算が見合うか
NDRの費用は、監視する通信量・拠点数・保存するデータ量・MDRの有無などによって幅があり、多くの製品が個別見積もりです。OSSのように無償で始められる選択肢もありますが、その場合は構築・運用を自社で担う前提になります。まずは資料請求で各社の料金体系と見積もりの前提を把握し、自社の規模と運用体制に見合う候補を絞り込むのが近道です。次の診断ツールと比較表で、要件に合う製品の当たりをつけてください。
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【比較表】主要NDR製品を比較
ここからは、主要なNDR製品15サービスを、検知方式・導入方式・国内提供と日本語サポート・MDR運用代行の有無・費用感で横断的に比較します。自社の監視要件に照らして、候補を絞る際の一覧としてご活用ください。
また、費用は多くの製品が個別見積もりのため、比較表では価格が公開されているものだけ具体額を示し、それ以外は「要問い合わせ」としています。費用は監視する通信量・拠点数・保存するデータ量・MDRの有無で決まるため、費用感は資料請求で各社の見積もり前提とあわせて確認してください。
また本表には、NDR専業製品に加えて、XDR・NGFW/UTM・サンドボックス型・OSSなど隣接領域の製品も含みます(各製品の位置づけは検知方式の列に明記しています)。純粋なNDR専業製品を優先して絞りたい場合は、検知方式が全量パケットキャプチャやフロー・AI振る舞い分析を中心とする製品に注目してください。
| サービス名 | Network Blackbox | Darktrace | Vectra AI | Corelight Open NDR Platform | FortiNDR | Deep Discovery Inspector | Trend Vision One | Check Point Quantum | AhnLab MDS | SmartConnect クラウド型UTM | モダンマルウェア検知(MARS) | Suricata | ExtraHop RevealX | Arista NDR | Hillstone NDR(sBDS) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 検知方式 | 全量パケットキャプチャ保存+シグネチャ・振る舞い異常検知(BAD) | 自己学習型AIによる振る舞い分析(NDR専業) | AI行動分析(150以上のAIモデル。NDR専業) | Zeek+Suricata+機械学習(証跡ベース。NDR専業) | AI/機械学習+暗号化通信の非復号解析(NDR専業) | ネットワーク型脅威検出(全ポート・100種超プロトコル)+カスタムサンドボックス | XDR統合基盤のネットワーク層検知(NDR専業ではなくXDRの一部) | NGFW統合のIPS(シグネチャ+振る舞い+プロトコル検証。NDR専業ではない) | サンドボックス動的解析(未知マルウェア・APT検知)+実行保留 | クラウドUTMのIPS(シグネチャ+アノマリ。NDR専業ではない) | サンドボックス(独自エミュレータ)+フィンガープリント照合+振る舞い検知 | シグネチャIDS/IPS+プロトコル解析+JA3/JA4フィンガープリント | 機械学習+暗号化トラフィックの復号解析(NDR専業) | AI/機械学習+エンティティ振る舞い分析(EntityIQ。NDR専業) | シグネチャ+脅威インテリ+UEBA+AI/MLモデリング(侵害後検知) |
| 導入方式 | アプライアンス(ミラーリング導入)。IT/OT対応 | アプライアンス/オンプレ・クラウド(ハイブリッド) | オンプレ/マルチクラウド/SaaS | 物理アプライアンス/仮想/クラウド(エージェントレス) | オンプレ(アプライアンス/VM)/SaaS(FortiNDR Cloud) | 物理/仮想アプライアンス | SaaS(クラウド) | アプライアンス/仮想/クラウド(NGFWゲートウェイ上で稼働) | アプライアンス(インライン/ミラーリング) | クラウド型(拠点に機器不要、大阪DCに集約) | サービスエージェント導入+国内クラウド基盤(マネージド型) | OSS(自組織またはSIer・MSSPが構築・運用) | SaaS/オンプレ(セルフホスト)/物理・仮想・コンテナセンサー | スイッチ上ソフト/専用HW/仮想/クラウド(エージェントレス) | アプライアンス(I-Series)/クラウド・オンプレ |
| 国内提供・日本語サポート | ●日本法人・国内総代理店あり | ●日本法人・国内代理店あり | ●日本法人・マクニカが国内窓口 | △国内総代理店・日本法人は要確認 | ●日本法人・国内代理店あり | ●国内ベンダー・日本語ドキュメント | ●国内ベンダー・日本語対応 | ●日本法人・国内代理店あり | ●日本法人・日本語窓口あり | ●国内事業者(NTT西日本グループ) | ●国内事業者・24時間日本語監視 | ×公式の日本語サポートなし | ●日本法人あり(NVCが国内代理店) | ●日本法人あり(日本語ページあり) | ●日本法人(Hillstone Japan)あり |
| MDR運用代行 | 代理店経由の運用支援 | グローバルSOC支援・自律対処 | マクニカがMDR(監視代行)を提供 | 自社提供なし(MSSP連携が前提) | 代理店のマネージドNDR/FortiGuard SOCaaS | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 代理店のSOCサービス | ASEC専門家による解析支援 | 「セキュリティ監視分析」オプションあり | 24時間365日の監視・分析(マネージド型) | なし(自社・MSSP運用が前提) | 要問い合わせ(代理店経由) | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 費用感 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ(TrendAI Flexクレジット制) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 初期110,000円〜/月額38,500円〜(税抜) | 要問い合わせ | 本体無料(OSS)※有償ルールは別契約 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
NDR製品の個別紹介
ここからは、比較表で取り上げた各製品の特徴を個別に紹介します。検知方式や国内での提供体制の違いに注目しながら、自社に合う製品を見極める材料としてください。
1. Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackbox は、ネットワークを流れる全パケットを100%記録するフルパケットキャプチャを基盤にしたNDR製品です。開発元は韓国のQuad Miners Inc.で、日本国内では日本法人の株式会社クワッドマイナージャパンが提供しています。
収集・検知・ハンティング・フォレンジック・対応の5つの機能を1製品でカバーし、検知はシグネチャによる既知脅威の検知と、通常の通信からの逸脱を捉える振る舞い異常検知(BAD)の両方式に対応します。
全パケットを保存するため、インシデント発生後に通信の中身までさかのぼるフォレンジック調査を、サンプリングではなく全トラフィックに対して行えます。脅威ハンティングはMITRE ATT&CKのフレームワークに沿ったシナリオベースで実施します。
導入はネットワークへの影響を抑えるミラーリング方式で、IT系に加えてOT(制御系)ネットワークの可視化にも対応します。EDR・SIEMとはSyslogやREST API経由で連携し、XDRプラットフォームのQUADXにセンサーとして統合する構成も選べます。国内では東証グロース上場のフーバーブレインが2024年に資本参加して総代理店を務めており、日本語での提供・サポート体制が整えられています。
料金は公式・代理店とも非公開で個別見積もりとなり、公式サイトからはデモを予約できます。
2. Darktrace(Darktrace Limited)

英国発のDarktrace Limitedが開発するサイバーセキュリティ基盤で、日本ではダークトレース・ジャパン株式会社と販売代理店が提供します。組織ごとの正常な通信をAIが学習し、そこからの逸脱で既知・未知の脅威を捉える自己学習型の設計を中核に据えています。
ネットワーク挙動分析(Darktrace/NETWORK)を起点に、メール・クラウド・OT・エンドポイントまで横断して相関分析する構成です。検知したアラートはCyber AI Analystが自動で調査し、Autonomous Responseがデバイス隔離などの封じ込めを自動で実行します。
Darktrace/NETWORKは2025年・2026年のGartner Magic Quadrant for NDRでLeaderに位置づけられています(同社公式発表)。
料金は定価非公開で、監視対象デバイス数に応じた個別見積もりです。国内のサポートは販売代理店経由が中心となります。
3. Vectra AI(Vectra AI, Inc.)

米Vectra AI, Inc.が開発するAI駆動型のNDRです。国内ではマクニカ株式会社が2020年3月の代理店契約に基づき、販売・監視・導入支援を担います。ネットワークトラフィックの振る舞いをAIで分析し、ランサムウェアやラテラルムーブメント、認証情報の悪用を検知します。
検知エンジン「Attack Signal Intelligence」は150以上のAIモデルで攻撃者の振る舞いを分類・相関し、優先度の高い脅威に絞り込みます。監視範囲はオンプレミスに加え、AWS・AzureなどのマルチクラウドやActive Directory、Microsoft 365まで対象とします。
2026年のGartner Magic Quadrant for NDRではLeaderに位置づけられています(同社公式発表)。
国内代理店のマクニカが、セキュリティアナリストによる監視代行(MDR)やトライアル相談の窓口を提供している点も、運用体制を外部に委ねたい企業には確認しておきたいポイントです。料金は公式・代理店とも非公開で、個別見積もりとなります。
4. Corelight Open NDR Platform(Corelight, Inc.)

オープンソースのネットワーク監視基盤Zeek(旧Bro)の開発チームが創業したCorelight, Inc.が提供する製品です。ZeekとオープンソースのIDSエンジンSuricataを中核に据え、公式は「Open Core」「Open Data」「Open Detections」の3つの設計思想でプラットフォームを構成すると説明しています。
監視対象にエージェントを導入せず、TAP・SPAN・パケットブローカー経由で通信を取り込むエージェントレス設計です。物理アプライアンス(AP 220〜5200)のほか仮想・クラウドセンサーを選べ、調査に必要なパケットのみを選別して長期保管するSmart PCAP機能を備えます。
CrowdStrikeやMicrosoft、Splunk、ElasticなどのSIEM・XDRへのデータ連携を前提とした構成です。2025年のGartner Magic Quadrant for NDR(初版)でLeaderに位置づけられています(同社公式発表)。
料金は公式に非公開で、要問い合わせとなります。ただし、日本国内の総代理店・日本法人は公式サイトでは確認できていないため、導入を検討する際は国内での提供・サポート体制をあわせて確認するとよいでしょう。
5. FortiNDR(Fortinet, Inc.)

ネットワークセキュリティ大手のFortinet, Inc.(日本法人: フォーティネットジャパン合同会社)が提供するNDR製品群です。AI/機械学習でネットワークトラフィックを分析し、横展開・データ持ち出し・権限昇格といった攻撃者の高度な挙動を検知します。
製品はエアギャップ環境に対応するオンプレミス型と、データ保持期間365日のSaaS型「FortiNDR Cloud」の2系統に分かれます。いずれもエージェントレスで、65以上のOT特有プロトコルに対応しIT/OT双方の通信を解析できます。Security Fabricを通じてNGFW・EDR・SIEM・SOARと連携し、調査・修復を自動化する構成です。
Fortinet公式サイトの記載によると、顧客報告ベースの誤検知率は1%未満とされます。料金は非公開で、正規販売代理店経由の見積もりが必要です。
6. Deep Discovery Inspector(トレンドマイクロ株式会社)

トレンドマイクロ株式会社が提供するネットワーク型の脅威検出アプライアンスです。すべてのネットワークポートと100種類を超えるプロトコルを監視し、外部との通信(North-South)と内部通信(East-West)の双方を可視化します。
特徴は、実運用環境に合わせて構成したカスタムサンドボックス(仮想アナライザ)です。OSやアプリケーション構成を実際の設定に近づけた環境でファイルやURLを実行し、シグネチャに依存しない未知の脅威を解析します。検出情報はXDRに連携し、他レイヤーの検知と関連付けて優先度を付けられます。
物理・仮想いずれのアプライアンスでも導入でき、管理者ガイドなど日本語のドキュメントポータルが整備されています。料金は非公開で、モデルや保守契約に応じた見積もりベースです。
7. Trend Vision One(トレンドマイクロ株式会社)

同じくトレンドマイクロ株式会社が提供する統合サイバーセキュリティプラットフォームです。NDR専業の製品ではなく、エンドポイント・サーバー・クラウド・メール・ネットワークなど複数レイヤーのデータを単一コンソールで相関分析するXDR(拡張検知・対応)を中核とし、その構成要素としてネットワーク層の検知を担います。
エンドポイント保護やアタックサーフェスリスク管理(ASRM)を組み合わせ、個別製品では分断されがちな侵入痕跡を横断的に可視化します。前述のDeep Discovery Inspectorをはじめ、既存のトレンドマイクロ製品を同一プラットフォームから統合管理できる点も特徴です。
2026年1月にライセンスがクレジットベースの単一体系へ一本化され(同年2月に「TrendAI Flex」へ改称)、必要なソリューションにクレジットを割り当てる方式に移行しました。料金は非公開で、要問い合わせとなります。
8. Check Point Quantum(チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社)

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社が提供する次世代ファイアウォール(NGFW)製品群「Quantum」です。ここで扱うIPS(侵入防止)は独立した製品ではなく、Quantumゲートウェイ上でファイアウォールやアンチウイルスと同居して動く「IPSソフトウェアブレード」という一機能として提供されます。
検知はシグネチャ・振る舞い分析・プロトコル検証を組み合わせるMulti-Tier Threat Detection Engineを採用し、脆弱性の公開前でも保護する仮想パッチ機能を備えます。防御・遮断のPreventモードと検知のみのDetectモードを切り替えられるため、導入初期にチューニング期間を設けてから遮断運用へ移行しやすい設計です。
大企業向けのQuantum Force、中小企業向けのQuantum Spark、クラウド向けまで規模別のラインナップを揃えます。料金は公式に非公開で、国内販売代理店経由の見積もりが必要です。
9. AhnLab MDS(株式会社アンラボ)

韓国のセキュリティベンダーAhnLab, Inc.が開発し、日本では株式会社アンラボが提供するネットワーク型の脅威対策アプライアンスです。サンドボックス(隔離した仮想環境)でファイルを実行・解析し、既知シグネチャに依存しない未知のマルウェアや標的型攻撃を検知します。
エンドポイントのエージェントが未解析ファイルの実行を検知すると、解析が終わるまで実行を保留する「実行保留(execution holding)」機能を持ちます。サンドボックス環境を検知して解析を回避しようとするマルウェアへの対策も実装しており、自社の脅威分析組織ASECの知見を解析の背景に置いています。
製品としてCommon Criteria認証を取得している旨を公式サイトが記載しています。料金は非公開で、要問い合わせです。国内の問い合わせ窓口は日本法人の株式会社アンラボが担います。
10. SmartConnect Network & Security クラウド型UTM(NTTスマートコネクト株式会社)

NTTスマートコネクト株式会社(NTT西日本グループ)が提供するクラウド型のUTM(統合脅威管理)サービスです。NDR専業ではなく、ファイアウォール・IPS(不正侵入防御)・アンチウイルス・Webフィルタリングなど複数の機能を束ねたUTMで、IPSはその一機能にあたります。
顧客拠点にUTM機器を置かず、大阪のデータセンターへ拠点の通信を集約して脅威を検知・遮断する構成です。採用製品はFortinet社のFortiGateで、標準プランはサーバー・デバイス100台相当までを目安とします。分析官がログを監視しインシデント時の緊急遮断を代行する「セキュリティ監視分析」を、有償オプションで用意しています。
本記事で扱う製品の多くが個別見積もりのなか、初期費用110,000円(税込121,000円)〜、月額38,500円(税込42,350円)〜と料金の目安が公開されています(いずれも帯域プランにより変動、最低利用期間1年)。
11. モダンマルウェア検知(MARS)(株式会社ブロードバンドセキュリティ)

株式会社ブロードバンドセキュリティ(BBSec)が提供する、ネットワークトラフィックを監視して未知のマルウェア通信を検知するマネージドサービスです。社内ネットワーク上のサービスエージェントが通信を監視し、ゼロデイや標的型マルウェアによるC&Cサイトとの通信を捉えます。
検知は独自開発のエミュレータ方式サンドボックス、ネットワークフィンガープリント照合、通信の振る舞い分析の3つを組み合わせます。監視・分析はBBSec側が担うリモート監視型で、国内クラウド基盤から日本語による24時間365日の監視を提供します。
守備範囲は検知・アラートと分析結果の解説までで、駆除・封じ込めが必要な場合は別途「緊急対応サービス」への接続を前提とする設計です。料金は非公開で、個別見積もりとなります。
12. Suricata(Open Information Security Foundation)

非営利団体Open Information Security Foundation(OISF)が開発・所有するオープンソースのIDS/IPS/ネットワークセキュリティ監視エンジンです。ソフトウェア本体はGPLv2で無償公開されており、商用SaaSと異なり導入・運用・チューニングは利用組織が自ら担う前提の製品です。
シグネチャベースのルールマッチングに加え、HTTP・TLS・DNSなど多数のアプリケーション層プロトコルの解析、TLSクライアントを識別するJA3/JA4フィンガープリンティング、ファイル抽出に対応します。設計当初からのマルチスレッド構成で、パッシブに監視するIDSモードとインラインで遮断するIPSモードの双方で動作します。
本体は無料で使える一方、検知精度を高める有償ルールセット(ET Proなど)は別提供で、導入・運用には専門知識と体制が求められます。公式の日本語サポート窓口は確認できず、運用は自社またはSIer・MSSPとの連携が前提になりやすい製品です。
13. ExtraHop RevealX(ExtraHop Networks, Inc.)

ネットワークパフォーマンス監視を手がけてきた ExtraHop Networks が、そのワイヤデータ解析基盤の上にセキュリティ監視機能を載せて提供するのが ExtraHop RevealX です。ネットワークトラフィックをパッシブに解析し、ラテラルムーブメント(横移動)や認証情報の悪用といった挙動を機械学習で検知します。
特徴は、暗号化された通信を復号して解析する方式を前面に打ち出している点です。多くのNDRが暗号化通信をメタデータの範囲で扱うのに対し、復号による可視化を差別化として訴求しています。公式は最大400Gbpsの高帯域回線での動作対応も掲げています。
導入形態は、クラウド提供(SaaS)・オンプレミスのセルフホスト・物理/仮想/コンテナのセンサーから選べます。2025年・2026年のGartner Magic Quadrant for NDRでLeaderに位置づけられています(同社公式発表)。
国内はExtraHop Networks Japan(日本法人)に加え、株式会社ネットワークバリューコンポネンツ(NVC)が販売代理店として提供しています。
14. Arista NDR(アリスタネットワークスジャパン合同会社)

2020年に Arista Networks が NDR ベンダーの Awake Security を買収し、自社のセキュリティ製品群へ統合したのが Arista NDR(旧 Awake Security Platform)です。AIと機械学習でネットワークトラフィックを解析し、キャンパス・データセンター・IoT・クラウドにまたがる環境の脅威を検知します。
中核となるのが、ネットワーク上のデバイス・ユーザー・アプリケーションを識別してプロファイリングする EntityIQ です。IPアドレスが変わっても対象のフォレンジック記録を維持するため、エンティティ単位で挙動と関係性を追跡できます。検知はエージェントレスで、暗号化トラフィックの解析にも対応します。
導入は AVA Sensors により、ネットワークスイッチ上のソフトウェア・専用ハードウェア・仮想・クラウドから選択できます。Microsoft Sentinel や CrowdStrike など既存のセキュリティ製品との連携も備え、ネットワーク機器ベンダー自身が提供する製品として既存インフラとの親和性を訴求しています。
15. Hillstone NDR(Hillstone Networks)

Hillstone NDR は、重要なサーバやホストが侵害された後の検知に焦点を当てたNDR製品です。提供元の Hillstone Networks は2006年設立のセキュリティベンダーで、中核となる Server Breach Detection System(sBDS)が侵害後(post-breach)の不審な挙動の検知を担います。
検知は、シグネチャやルールに加え、脅威インテリジェンスのデータモデリング、機械学習によるユーザー・エンティティ挙動分析(UEBA)、AIを用いたマルウェア分析を組み合わせる多層構成です。検知後は、自社の次世代ファイアウォールや XDR プラットフォーム「iSource」と連携し、ブロックや自動対応(SOAR)につなげます。
提供元は世界60か国以上・28,000社を超える導入があるとしており、Gartner の Market Guide for Network Detection and Response では Representative Vendor として掲載されています。国内での販売チャネルや日本語サポートの提供状況は、資料請求時に確認することをおすすめします。
まとめ
本記事では、NDR(ネットワーク検知・対応)の役割とEDR・XDR・MDRとの違い、検知方式の3つの方向性、そして自社に合う製品を選ぶ5つの観点を整理し、主要15製品を比較しました。
製品選びで大切なのは、自社の監視要件を先に固めることです。EDRを入れられない機器がどれだけあるか、インシデント後に通信の中身までさかのぼる必要があるか、24時間の運用を自社で担えるかを整理しましょう。
そうすれば、優先すべき検知方式・国内サポートの手厚さ・MDRの要否が見えてきます。その軸で候補を絞り込めば、比較検討はぐっと進めやすくなります。
MCB FinTechカタログでは、これらのNDR製品の資料を無料で請求できます。気になった製品の資料を取り寄せ、検知方式や国内サポート、費用の詳細を比べながら、自社に最適な製品の検討を進めてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. NDR(ネットワーク検知・対応)とは何ですか?
NDR(ネットワーク検知・対応)とは、社内を流れるネットワーク通信を継続的に監視し、不審な挙動や既知の攻撃パターンを検知して封じ込め・調査(フォレンジック)まで支援する製品です。
ファイアウォールが主に社内と社外の境界(north-south)を守るのに対し、NDRは社内の機器どうしがやり取りする内部通信(east-west)まで監視するため、侵入した攻撃者の横移動や情報の持ち出しを捉えやすいのが特徴です。エージェント(監視ソフト)を入れられないサーバ・ネットワーク機器・IoT・OT機器も対象にできます。
Q. NDRとEDRは、どちらを導入すればよいですか?
NDRとEDRは、どちらか一方を選ぶものではなく、併用して補い合う関係です。EDRは端末(エンドポイント)上の挙動を、NDRはネットワーク上の挙動をそれぞれ監視するため、攻撃の入口から内部拡散までを別々の視点で捉えられます。EDRを入れられないIoT機器や複合機が踏み台にされた際の不審な内部通信はNDRが、暗号化などで通信の中身を追いきれない場面は端末側のEDRが補います。
すでにEDRを導入済みでも、その死角を埋める目的でNDRを重ねる意義があります。
Q. NDRの導入には、ポートミラーリングなどのネットワーク準備が必要ですか?
NDRの導入には、通信のコピーを取り込むためのポートミラーリング(SPANポート)やネットワークタップの設定が必要です。監視したい範囲に応じて、どのスイッチのどの通信をミラーリングし、どこにセンサーやアプライアンスを置くかを事前に設計します。
監視対象が複数拠点やクラウドにまたがる場合は、製品の提供形態(アプライアンス・仮想アプライアンス・クラウド/SaaS)が自社のネットワーク構成に無理なく展開できるかもあわせて確認しておくと安心です。
Q. NDRは、専門知識がなくても運用できますか?
NDRの運用には、上がってきたアラートを分析し、危険度を判断して初動対応まで行う専門的なスキルと体制が必要です。検知して終わりではなく、アラートを精査する人がいなければ、通知が積み上がるだけになりかねません。自社に24時間監視できるSOC体制がない場合は、同じベンダーやパートナーが提供するMDR(運用代行)を併用し、監視・分析・初動対応を委託する選択肢があります。
自社のセキュリティ人材の充足度に応じて、MDRの要否を検討してください。
Q. NDRは、EDRを入れられないサーバやIoT・OT機器も監視できますか?
NDRは、監視エージェントを導入できないサーバ・ネットワーク機器・IoT・OT機器の通信も監視できます。端末ではなくネットワーク通信を見る仕組みのため、エージェントを入れられない資産でも、その機器が発する不審な内部通信から異常を捉えられます。EDRの死角になりやすいこうした機器が多い環境ほど、ネットワーク側から広く見るNDRの効果が大きくなります。
本記事で比較した製品には、IT系に加えてOT(制御系)特有のプロトコル解析に対応するものもあります。
Q. NDRは、暗号化された通信も検知できますか?
NDRが暗号化通信をどこまで扱えるかは、製品の方式によって異なります。多くのNDRは通信を復号せず、通信量・接続先・通信パターンといったメタデータや振る舞いから異常を判定します。一方で、通信を復号して中身まで解析する方式を前面に打ち出す製品や、暗号化トラフィックを特徴量から判定する専用機能を備える製品もあります。
暗号化通信の可視化を重視する場合は、各製品が復号による解析に対応するかを、資料請求時にあわせて確認するとよいでしょう。
Q. NDRの費用は、どのくらいかかりますか?
NDRの費用は、監視する通信量・拠点数・保存するデータ量・MDRの有無によって幅があり、多くの製品が個別見積もりです。定価を公開せず要問い合わせとする製品が中心ですが、なかにはクラウド型UTMのように初期費用・月額料金の目安を公開している製品もあります。また、オープンソースのように本体を無償で始められる選択肢もありますが、その場合は構築・運用・チューニングを自社で担う前提になります。
まずは候補製品の資料を取り寄せ、料金体系と見積もりの前提を比べて、自社の規模と運用体制に見合う候補を絞り込むのが近道です。
Q. NDRを導入するまでの流れを教えてください。
NDRの導入は、自社の監視要件の整理→製品比較・資料請求→検知方式と提供形態の選定→ネットワーク構成の設計→導入・チューニングという流れで進めるのが一般的です。最初に、EDRを入れられない機器がどれだけあるか、インシデント後に通信の中身までさかのぼる必要があるか、24時間の運用を自社で担えるかを整理します。すると、優先すべき検知方式・国内サポートの手厚さ・MDRの要否が見えてきます。
その軸で候補を絞り、資料請求や診断ツールで当たりをつけたうえで、ポートミラーリングなどの構成設計に進むとスムーズです。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















