サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい

サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい

資産・データを安全に管理したい

社内セキュリティソリューション
の関連情報


関連サービス資料を
無料で一括ダウンロード

標的型攻撃メール訓練サービスおすすめ33選|教育コンテンツ・料金・開封率で比較

標的型攻撃メール訓練サービス おすすめ33選のサムネイル画像

標的型攻撃メール訓練をこれから導入したい。あるいは一度実施したものの、出てきた開封率が高いのか低いのか判断できないまま、年1回の訓練だけが続いている。どちらの状況でも次に決めることは同じで、どのサービスを使い、どこまでを外部に任せるかです。

訓練メールを配信できるサービスは数多くありますが、開封後の教育コンテンツを持つか、運用を自社で回すか外部に任せるか、料金が通数課金か人数課金かといった点は、サービスごとに大きく異なります。自社の体制と予算に合う訓練サービスは、どのように選べばよいのでしょうか。

本記事では、標的型攻撃メール訓練サービス33社を4つのタイプに分類し、教育コンテンツの有無・シナリオ数・レポートで分かる指標・料金体系を比較します。あわせて、開封率や通報率をどの水準で評価すればよいのかを、公表されている実測値と目標値に分けて整理しました。

また、今すぐ各社を比べたい場合に向けて、標的型攻撃メール訓練サービスの比較表と、30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

社内セキュリティソリューションの関連サービス資料
PR
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

標的型攻撃メール訓練サービスとは

標的型攻撃メール訓練サービスとは、業務メールを装った疑似的な攻撃メールを従業員へ配信し、開封やURLクリックといった反応を計測したうえで、必要な教育や報告手順の定着まで支援するサービスです。訓練メールが模しているのは、実際の攻撃で使われるメールの手口です。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、標的型攻撃の手口として「メールの添付ファイルや本文に記載されたリンク先にマルウェアを仕込み、そのファイルを開封させたり、リンクにアクセスさせたりすることで PC をマルウェアに感染させる」と説明しています。訓練は、この一連の動きを安全な形で再現するものです。

出典・参考資料(1件)

訓練メール配信から結果レポートまでの流れと主な機能

ここでは、訓練の実施フローに沿って、各段階でサービスが提供する機能を整理します。

最初の段階は、訓練対象者のリスト登録とシナリオ(訓練メールの文面)の選定です。サービスにはあらかじめ文面テンプレートが用意されており、その数は数十種類から300種類を超えるものまで幅があります。添付ファイル型、URLリンク型、フィッシングサイト誘導型といった形式を選べるのが一般的です。

次が配信の制御です。送信元ドメインの選択、配信日時の指定、対象者への一斉配信と時間差配信の切り替え、複数文面のランダム配信などが該当します。訓練であることが社内に伝わって結果が歪むのを防ぐため、配信を分散させる機能を備えるサービスもあります。

配信後は反応の計測に移ります。メール開封、本文中のURLクリック、添付ファイルの実行、誘導先での認証情報の入力といった行動が段階ごとに記録され、不審メールとして報告した人数まで計測できるサービスもあります。セキュリティ製品による自動アクセスを集計から除く機能を持つものもあります。

反応した従業員への教育が続きます。URLをクリックした時点で警告画面を表示し、その場で学習コンテンツを見せる形式や、後日eラーニングを自動配信して理解度テストまで行う形式が使われます。最後に、部署別・個人別の集計や経年比較を含む結果レポートが出力されます。

訓練で測るもの、訓練で変えたいこと

訓練の成果を開封率だけで捉えると、実施の目的を見失いやすくなります。IPAは、訓練の目的について次のように述べています。

標的型攻撃メール訓練は、不審なメールを実際に受信した場合、適切な対処が行えるかどうかを確認する目的で実施されるものです。不審メールの開封率を下げる(不審メールに気付くポイントを学習、体験する)ことは代表的な目的の一つですが、他にも不審メールの受信者が適切な対処ができるか、有事の際にきちんと機能する体制であるかを確認し、組織として改善、強化を図っていく等を目的とした訓練も重要です。

出典:安心相談窓口だより「組織における標的型攻撃メール訓練は実施目的を明確に」(2017年7月31日公開)|独立行政法人情報処理推進機構

内閣官房 国家サイバー統括室(公開時は内閣サイバーセキュリティセンター)も、同様の整理を示しています。実際に組織が設定している訓練目的として「リテラシー教育の一環として」「不審メールの開封率を下げるため」「開封後の初動を確認するため」「インシデント通報の定着のため」などを挙げています。

整理すると、訓練が測るのは「気づけたか(開封・クリック)」と「気づいた後に動けたか(報告・初動)」の2段階です。変えたいのは数値そのものではなく、不審なメールを受け取ったときの行動と、それを受け止める社内の体制になります。

出典・参考資料(1件)

情報セキュリティ研修(eラーニング)との役割の違い

訓練と研修は同じ「教育施策」として一括りにされがちですが、担う役割は分かれています。経済産業省の情報セキュリティ管理基準(令和7年改正版)は、両者を次のように書き分けています。

必要な力量を身につけるための処置としては、教育訓練が重要である。教育は「必要な知識を得させる」、訓練は「必要なスキル及び経験を得させる」ために実施する。

出典:情報セキュリティ管理基準(令和7年改正版)4.5.2.4|経済産業省

eラーニングによる研修が「見分け方を知っている状態」をつくるのに対し、訓練は「実際の受信時に見分けられるか」を確かめる場です。知識があっても業務中の受信箱では反応してしまう、という差は訓練でしか可視化できません。

この違いが、次に述べるタイプ分類の主軸になります。訓練の配信だけを提供するサービスと、開封者への教育コンテンツまで一体で提供するサービスとでは、導入後に自社で用意すべきものが変わるためです。

標的型攻撃メール訓練サービスの4つのタイプ

ここからは、標的型攻撃メール訓練サービスを4つのタイプに分けて、それぞれの特徴と向く体制を解説します。

← 横にスクロールできます →
タイプ教育コンテンツ一体型(訓練+eラーニング)訓練メール配信特化(SaaS型)コンサル・全部委託型(シナリオ設計から報告まで代行)総合セキュリティ製品の訓練機能(一体運用)
提供範囲訓練メールの配信と、開封者への教育コンテンツ・理解度テストまで(教材や動画をサービス自体が提供する)訓練メールの配信と結果集計が中心。教育は簡易資料の提供や外部教材への誘導にとどまるシナリオ設計・配信作業・結果分析・報告書作成まで代行メールセキュリティやID基盤などの製品に含まれる訓練機能
運用主体自社(管理画面から実施)自社(管理画面から実施)外部(自社の作業は対象者リストの提供と結果の受領が中心)自社(既存製品の管理画面から実施)
料金体系の傾向1人あたり月額・年額、または送信通数送信通数課金、または年間受け放題訓練1回あたりの都度課金(対象人数・配信回数で変動)既存ライセンスに内包、または1IDあたりの追加課金
向く体制教育まで含めて年間で回したいが、教材を内製する余力がない研修はすでに実施済みで、実地の計測手段だけを足したい専任者を置けず、報告書の形まで含めて任せたい該当製品を導入済みで、契約と管理画面を増やしたくない

※上記は各タイプにおける一般的な機能の傾向です。個別のサービスにおける実際の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)については各社情報をご確認ください。

教育コンテンツを持つかどうかは、あるかないかの二択ではありません。教材や動画といった教育の中身をサービス自体が提供するものと、教育が注意喚起の表示・資料の提供・外部教材への誘導にとどまるものがあり、前者が教育コンテンツ一体型、後者が訓練メール配信特化にあたります。受講状況の管理までできるかは一体型のなかでも分かれるため、そこまで必要な場合は比較表の該当欄で個別に確認してください。

配信特化のタイプにも開封者向けの資料を用意しているサービスはあるため、各社がどこまで教育を用意しているかは比較表の「開封後の教育コンテンツ」列で確認してください。

教育コンテンツ一体型(訓練+eラーニング)

訓練メールの配信に加えて、開封した従業員へその場で警告画面を表示したり、後日eラーニングを自動配信したりするタイプです。教材は情報セキュリティ全般をカバーするものが多く、数十本から150本を超える規模の教材ライブラリを持つサービスもあります

訓練の結果に応じて配信する教材を出し分けられるため、「クリックした人にだけ追加学習を課す」といった運用が組めます。理解度テストとアンケートまで一体で提供されるものが多く、受講記録がそのまま教育の実施記録として残る点も特徴です。

年間の教育計画に訓練を組み込みたい企業や、教材を内製する余力がない企業に向いています。一方で、既に別のeラーニング基盤を運用している場合は、教材が重複して費用が二重になる可能性があります。

訓練メール配信特化(SaaS型)

訓練メールの作成・配信と、結果の集計・レポート出力に機能を絞ったタイプです。管理画面から自社で完結して実施でき、運営会社とのやり取りを都度挟まずに配信できるため、実施のたびに調整の手間が発生しません。

料金は送信通数に応じた課金か、対象アドレス数に対する年間定額が中心です。通数課金は年1〜2回の実施と相性がよく、年間受け放題は月次や四半期ごとに小分けで配信したい場合に費用が読みやすくなります。

このタイプでも、開封者向けの解説資料やスライドを用意しているサービスはありますが、教材や動画そのものを提供する作りにはなっていません。開封者への教育をどこまで自社で用意するかが導入時の論点になります。既に集合研修やeラーニングを実施していて、実地の計測手段だけを足したい場合に適しています。

コンサル・全部委託型(シナリオ設計から報告まで代行)

訓練の企画から実施後の報告書作成までを外部に任せるタイプです。自社の業務に合わせたシナリオの作り込み、配信作業、結果の分析、改善提案までが一式に含まれ、自社で行うのは対象者リストの提供と結果の受領が中心になります。

料金は訓練1回あたりの都度課金が基本で、対象人数と配信回数、文面パターン数で金額が決まります。SaaS型と比べると1回あたりの費用は高くなりますが、報告書の作成工数まで含めて外部化できる点が違いです。

情報セキュリティの専任者を置けない組織や、監査・親会社への報告資料としてそのまま使える成果物が必要な場合に向きます。実施頻度を上げるほど費用が積み上がるため、年間の回数を決めてから見積もりを取るのが現実的です。

総合セキュリティ製品の訓練機能(一体運用)

メールセキュリティやID管理などの製品に、訓練機能が含まれているタイプです。既に該当製品を導入していれば、契約と管理画面を増やさずに訓練を始められます。訓練で検知した反応と、実際に届いた不審メールの検知情報を同じ画面で扱える点も利点です。

ただし、訓練機能を使うには上位ライセンスや特定プランの契約が前提になる場合があります。専用サービスと比べるとシナリオ数や教育コンテンツの本数が限られることもあるため、必要な機能が含まれる範囲を契約条件とあわせて確認することが重要です。

30秒で終わる標的型攻撃メール訓練サービス選定診断ツール

次のセクションからは、選定の観点と料金相場を整理したうえで、各サービスの詳細を比較表とともに解説します。

しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。診断は本記事で紹介する33社から絞り込む形で、結果画面に出る資料の一括ダウンロードは訓練の前後を支える社内セキュリティ対策が対象です。

あなたへのおすすめ
条件にマッチしたサービスを表示しています
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

標的型攻撃メール訓練サービスの選び方

比較表を開く前に、どの列を自社の判断に使うかを決めておくと候補が絞りやすくなります。押さえておきたい観点は7つです。

開封後の教育コンテンツまで必要か

最初の分岐は、訓練メールを配信するだけで足りるか、開封した従業員への教育まで含めるかです。訓練は「見分けられるか」を測る手段であり、見分け方を身につける機会は別に用意しなければ、翌年も同じ結果が出ます

判断材料は、自社に既存のセキュリティ教育があるかどうかです。年次のeラーニングや集合研修を運用していて、訓練結果をその教材の見直しに使えるなら、配信特化のサービスで足ります。教材が無い、または内容が古いまま更新されていない場合は、教育コンテンツ一体型を選ぶほうが運用が続きます。

教育まで含むサービスを検討する際は、教材の本数だけでなく更新頻度と受講時間も確認が必要です。1本あたり5〜10分で完結する短編を月次で追加する構成と、年1〜2回の受講を前提とした長編コースでは、全社展開したときの負荷が変わります。

訓練とは切り離して、研修用のeラーニングを別に用意する選択肢もあります。情報セキュリティを含む教材テーマの範囲や、単価制・定額受け放題といった料金体系の違いは、以下の記事で整理しています。

シナリオテンプレートの数とカスタマイズ性

訓練を続けると、同じ文面では引っかからなくなります。日本シーサート協議会のメール訓練手引書も、難易度の上げ方として「複数文面の利用」や、識別ポイントを減らす・企業固有の知識や用語を文面に含めるといった文面の高度化を挙げています。

確認すべきは、テンプレート数に加えて自社向けに文面を編集できるか、複数文面を1回の訓練で使い分けられるかです。テンプレートが多くても編集できないサービスでは、3年目以降にシナリオが枯れます。逆に編集の自由度が高いサービスは、文面作成の工数が自社側に発生します。

文面を作り込む際には制約もあります。IPAは、実在する組織名を使った訓練メールについて、次のように注意を促しています。

また、場合によっては訴訟問題に発展する可能性もあり、その様な思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、実在または酷似する組織名を使ったメールでの訓練は実施しないことが賢明です。

出典:安心相談窓口だより「組織における標的型攻撃メール訓練は実施目的を明確に」|独立行政法人情報処理推進機構

リアリティを追い求めるほど第三者への影響が生じやすくなるため、カスタマイズの自由度は、社内の確認プロセスとセットで考える必要があります。

生成AIで巧妙化する攻撃に、既製シナリオで追いつけるか

「日本語が不自然だから見分けられる」という前提は崩れつつあります。IPAは「情報セキュリティ10大脅威 2026」の解説書で、AIの利用をめぐるサイバーリスクについて次のように記述しています。

AI による翻訳機能・能力の向上により、攻撃者が Web ページの翻訳やフィッシングの文面を標的の母国語で違和感なく表現することを可能にし、言語の壁を実質的に乗り越えた多言語での攻撃を格段に容易にする。

出典:情報セキュリティ10大脅威 2026 解説書[組織編]3位「AI の利用をめぐるサイバーリスク」(2026年3月)|独立行政法人情報処理推進機構

国内でも実例があります。警察庁の令和7年の情勢報告では、大手ECサイトを装ったフィッシングサイトの作成に生成AIが悪用されていた検挙事案や、サポート詐欺事件で被疑者グループが生成AIを日本語への翻訳に使っていたことが確認された、と記載されています。「AIの利用をめぐるサイバーリスク」は同年の10大脅威(組織編)で3位に初選出されました。

そのため選定時には、テンプレートの総数よりも、新しい手口が文面に反映される速度を確認することが有効です。近年広まった手口を反映した文面を随時追加しているか、シナリオをAIで生成・調整できるか、更新の頻度が公開されているかが判断材料になります。

出典・参考資料(3件)

開封率・クリック率のレポートで何が分かるか

訓練で計測できる行動は、メールの開封、本文中のURLクリック、添付ファイルの実行、誘導先での認証情報の入力、そして不審メールとしての報告に分かれます。どこまでを計測してレポートに出せるかは、サービスによって差が出る部分です。

特に確認したいのは、認証情報の入力まで追えるか、報告した人数を集計できるかの2点です。入力まで追えれば「クリックはしたが情報は渡さなかった」層を分けて見られます。報告数が取れれば、気づいた後に社内へ連絡が回る仕組みが機能しているかを確かめられます。

集計の粒度も比較の対象です。部署別・階層別の内訳が出るか、前回訓練との経年比較ができるか、CSVやExcelで書き出せるかによって、結果を社内で共有するときの手間が変わります。セキュリティ製品が自動でURLを検査した通信を開封として数えない機能があるかどうかも、数値の精度に影響します。

自社運用(SaaS)と全部委託のどちらが回るか

訓練は1回で終わらせるものではないため、運用を誰が担うかで継続性が決まります。自社運用なら実施のたびの調整が不要で、思い立ったときに配信できます。反面、対象者リストの整備、文面の選定、結果の分析、社内への周知はすべて担当者の作業になります。

全部委託は、シナリオ設計から報告書作成までを外部が担うため、専任者がいない組織でも一定の品質の成果物が残ります。ただし実施日の調整に時間がかかり、回数を増やすほど費用が積み上がります。

分岐の目安は、年間の実施回数と社内の工数です。年1〜2回で報告書まで必要なら委託型、四半期ごとなど頻度を上げて改善を回したいなら自社運用型が現実的になります。初年度は委託で型をつくり、翌年から自社運用に切り替える進め方もあります。

多言語・海外拠点への横展開

海外拠点や外国籍の従業員が対象に含まれる場合、訓練メールと教育コンテンツの両方が対応言語を備えているかの確認が必要です。攻撃側が翻訳の壁を越えつつある以上、日本語話者だけを訓練しても、組織全体としての穴は残ります。

確認の観点は3つあります。訓練メールの文面が現地語で用意されているか、開封後の教育コンテンツも同じ言語で配信できるか、管理画面と結果レポートを現地担当者が扱えるかです。訓練メールだけ多言語で、教育は英語のみというサービスもあります

対応言語数は、日本語と英語の2言語にとどまるものから、70言語以上を掲げるものまで開きがあります。拠点の所在地を挙げたうえで、必要な言語が実際に含まれるかを個別に確かめることが望まれます。

継続実施を前提にした料金体系か

初回の見積もり額だけで比べると、2年目以降に費用が想定と食い違うことがあります。訓練は年複数回の実施が前提になるため、「1回いくら」ではなく「年間で何回実施していくらか」で比較するほうが実態に合います。

料金の型は、対象者1人あたりの単価で決まるもの、年間の送信通数で決まるもの、訓練1回ごとに決まるものに大別されます。人数課金は実施回数を増やしても費用が変わらず、通数課金は回数と対象人数の掛け算で増えます。この違いが、実施頻度を上げたいときの制約になります。

あわせて、最低利用期間と最低契約数量も確認が必要です。最低契約アドレス数が設定されているサービスでは、対象者が少ない組織ほど1人あたりの実質単価が高くなります。次の章では、この3つの型ごとに実際の料金水準を整理します。

標的型攻撃メール訓練サービスの料金相場

この領域の料金は、1人あたりで課金するもの、年間定額のもの、訓練1回ごとに課金するものの3つに分かれます。公開されている金額をもとに、体系ごとの水準を整理します。

前提として、本領域は料金を公開していないサービスが多く、個別見積もりのみを案内しているものが少なくありません。以下は2026年8月時点で各社が公式に示している金額に基づく整理で、非公開のサービスについては後掲の比較表でその旨を明示しています。

1人あたり月額(ID単価)型

対象となるメールアドレス数やアカウント数に単価を掛けて算出する型です。公開されている水準は1IDあたり月額150円前後から300円台が中心ですが、幅は上下に広く、年額880円から(月額換算で約73円)というプランや、一人あたり月額50〜300円と幅で示すサービスもあります。

教育コンテンツを含むプランでは、年額換算で1ユーザーあたり3,000円台になるものもあります。単価の差は、教育コンテンツの有無と、契約する人数規模の違いによるところが大きくなります。

この型の利点は、契約期間中の訓練回数が費用に影響しない点にあります。四半期ごとの実施や、新入社員向けの臨時配信を追加しても総額が変わらないため、頻度を上げたい組織と相性がよい体系です。

注意点は最低契約数量です。最低30アドレスから、最低200IDからといった条件が設定されている場合があり、対象者が少ない組織では単価どおりの金額にはなりません。契約期間も1年単位が多く、年額一括払いのみに対応するサービスもあります。

年間受け放題型

対象人数の規模に応じた年額を支払い、期間中の訓練回数や送信通数を無制限にする型です。公開されている例では、教育コンテンツを含むサービスで対象100人規模で年額20万円前後、1,000人規模で年額40万円台という水準が示されています。訓練の配信と集計に絞ったサービスでは同じ100アドレス規模で年額9万円という例もあり、教育を含むかどうかで倍以上の開きが出ます。

人数規模で階段状に金額が上がる設計のため、対象者が階段の上限に近いほど1人あたりの単価は下がります。予算を年度単位で確定させたい場合や、部署ごとに時期をずらして小分けに配信したい場合に扱いやすい体系です。

一方で、年1回の実施しか予定していない組織では割高になりやすく、通数課金型のほうが総額を抑えられることがあります。年間の実施計画を先に決めてから、どちらの型が安くなるかを試算することが重要です。

訓練委託1回あたり型

実施1回ごとに費用が発生する型で、委託型のサービスと、SaaS型の通数課金プランがここに含まれます。委託型では対象人数・配信回数・文面パターン数で金額が決まり、500名規模・1回配信で35万円前後、1,000名規模・2回配信で78万円前後という見積例が公開されています。

SaaS型の通数課金では、100通で3万〜8万円台という水準が示されており、送信数が増えるほど1通あたりの単価が下がる逓減型を採るサービスもあります。10,000通規模になると1通あたり170円程度まで下がる例もあり、大規模配信では通数課金でも単価が抑えられます。

この型で見落としやすいのが追加費用です。配信通数の追加、添付ファイル型シナリオの利用、導入支援といった項目が別料金として設定されていることがあり、見積書の内訳を確認しないと総額が読めません。

以下は、公式に金額を公開しているサービスの料金体系と実額の一覧です。

← 横にスクロールできます →
サービス名Selphish
(神戸デジタル・ラボ)
CYAS
(CYLLENGE)
ソースポッドクラウド
(ソースポッド)
メル訓クラウド
(HISホールディングス)
dmt
(クオリティア)
MudFix
(JSecurity)
KIS MailMon
(KIS Security)
セキュリズム
(AGS)
標的型攻撃メール対応訓練
ソリューション
(アクモス)
標的型攻撃メール訓練 T3
(ラック)
標的型メール訓練サービス
(大塚商会)
標的型メール訓練サービス
(アルファネット)
HENNGE One
Cybersecurity Edition
(HENNGE)
Attack simulation training
(日本マイクロソフト)
料金体系の型訓練委託1回あたり型(年間送信数のプラン制)
教育は1名あたりの年額
訓練委託1回あたり型(月間配信通数に応じた月額)1人あたり月額(ID単価)型(無制限プラン)
訓練委託1回あたり型(通数プラン・運用代行プラン)
訓練委託1回あたり型(1通単位の従量・年間契約)
年間受け放題型(無制限プラン)
1人あたり月額(ID単価)型年間受け放題型(年額無制限プラン)
訓練委託1回あたり型(回数プラン)
訓練委託1回あたり型(メール送信数プラン)
年間受け放題型(無制限プラン)
年間受け放題型訓練委託1回あたり型(SYMPROBUS Targeted Mail Training・通数課金)
1人あたり月額(ID単価)型(SYMPROBUS CoTra Enterprise・ユーザ数課金)
1人あたり月額(ID単価)型(T3 with セキュリティ教育)訓練委託1回あたり型(訓練委託サービス・訓練環境提供サービス)訓練委託1回あたり型1人あたり月額(ID単価)型既存ライセンスに内包(訓練機能そのものへの追加料金なし)
公開されている実額ライトプラン 50,000〜200,000円
スタンダードプラン 300,000〜1,700,000円
情報セキュリティ教育 受講者1名あたり年間800円
初期費用0円
スタンダード 月20通1,100円/月100通4,400円/月1,000通28,600円/月5,000通110,000円
エンタープライズ 月100通8,800円
プレミアム 月100通13,200円
教育(買い切り) 100通16,500円〜10,000通770,000円
初期費用 Basic通数プラン30,000円/Basic無制限プラン50,000円
通数プラン 100通あたり月額3,000円〜
無制限プラン 100アカウントあたり月額7,500円〜
運用代行プラン 100通1回あたり120,000円〜
従量 1通500円
複数年(2年以上)の継続契約 1通450円/1通400円/1通350円
無制限プラン 年額450,000円
教育コンテンツ追加 1コンテンツ100,000円
1メールアドレスあたり月額150円
初期費用なし
年額無制限プラン 訓練のみ1ユーザーあたり年2,400円/訓練+教育 年3,840円
回数プラン 1ユーザーあたり560円
初期費用なし
メール送信数プラン 100通36,000円
無制限プラン 90,000円
〜100人200,000円
〜250人250,000円
〜500人340,000円
〜1,000人420,000円
〜2,000人550,000円
SYMPROBUS Targeted Mail Training 100通/年85,700円〜
SYMPROBUS CoTra Enterprise 1ユーザ/年880円〜
T3 with セキュリティ教育 一人あたり月額50〜300円訓練委託 350,000円(一式)/780,000円(一式)
訓練環境提供 100通50,000円・200通70,000円・300通85,000円
配信数追加(+100通)10,000円
添付ファイル型オプション30,000円
導入支援(半日)51,800円
1〜500アドレス 1回350,000円/2回420,000円
501〜1,000アドレス 1回400,000円/2回480,000円
1,001〜2,000アドレス 1回500,000円/2回600,000円
Tadrill 300円/ID〜
HENNGE Cloud Protection 200円/ID〜
Microsoft 365 E5 8,995円/ユーザー・月相当(年払い・年間契約)
Defender for Office 365 Plan 2 単体の月額は公式に記載なし
適用条件(人数・通数・契約期間)ライトは送信数50〜200通・契約期間6ヶ月
スタンダードは送信数300〜10,000通・契約期間12ヶ月
1通あたり単価は1,000円から170円まで逓減
契約期間は最低6ヶ月(以降6ヶ月単位で更新)
無料プランは月10通まで
教育は買い切りで6ヶ月間利用可
通数プランは年額36,000円+初期費用
無制限プランは年額90,000円+初期費用
運用代行は年1〜12回の範囲で実施頻度を設定
割引単価は複数年(2年以上)の継続契約が条件で、単価は訓練通数帯で決まる(年1〜100通450円/年101〜500通400円/年501〜1,200通350円)
無制限プランは年間の訓練通数に上限なし
年額一括払い・30メールアドレスから
訓練回数は無制限
年額無制限プランは契約期間中の訓練回数に上限なし
回数プランは最小6ライセンスから
いずれも年額プラン(利用期間1年)
無制限プランはユニーク100アドレス宛に回数無制限
年間契約・対象人数別の固定料金で訓練回数は無制限
2,001人以上は個別相談
Targeted Mail Trainingは送信メール通数、CoTra Enterpriseは利用ユーザ数でライセンスを消費
初期費用無料
T3単体・T3 Plusの金額は現行の公式ページには記載なし(提供開始時に公表された金額は個別紹介を参照)訓練委託の350,000円は500名まで・配信1回・文面2パターンまで、780,000円は1,000名まで・配信2回・文面3パターンまで
訓練環境提供は訓練期間90日+結果閲覧30日の計120日間
対象アドレス数と訓練回数で決まる
2,001アドレス以上は別途見積もり
年間契約プランの金額は公式に記載なし
いずれも最小200IDから
訓練メールの配信はスタンダード版が1ユーザーあたり年2回まで、上位プランは制限なし
利用にはDefender for Office 365 Plan 2、またはこれを含む上位プランの契約が必要
Plan 2には90日間の無料トライアル
税区分税別(公式料金表に「費用(税別)」と明記)
情報セキュリティ教育も税別
税込(公式サイトに「消費税率10%の総額表示」と明記。他社の税別表記と直接は比べられない)税別公式に記載なし税別(公式サイトに「掲載されている価格はすべて税別表記です」と明記)公式に記載なし税別税別公式に記載なし公式に記載なし訓練環境提供は税別
訓練委託の税区分は公式に記載なし
公式に記載なし公式に記載なし公式に記載なし
金額の出典・時点公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)販売代理店キヤノンITソリューションズの発表資料(2025年3月)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式サイト(2026年8月時点)公式料金ページ(2026年8月時点)公式サイト(Microsoft 365 E5は2026年7月時点の掲載価格)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※現行の公式ページに金額の掲載があるサービスを2026年8月時点で整理しました(MudFixのみ販売代理店の発表資料の記載値)。提供開始時のプレスリリースでのみ公表され現在は非公開の金額(ラックのT3・T3 Plus、リコージャパン、トビラシステムズ)は、現行価格と異なる可能性があるため本表に含めていません。公表時点は各社の紹介をご確認ください。最新の金額は各社の公式サイトでご確認ください。

無料で試せる範囲と、有料プランとの境目

有料契約の前に試せる仕組みは、大きく3種類あります。期間を区切った無料トライアル、通数を区切った無償の訓練、そして通数制限つきで継続利用できる無料プランです。

無料トライアルの期間はサービスによって幅があり、7日間から14日間のものもあれば、30日間・約1ヶ月・2ヶ月間・90日間を設定しているものもあります。

無償の訓練は1社1回・100名様までといった形で、実際の従業員に配信して結果を見るところまで試せる場合があります。期間ではなくライセンス数や通数で区切る無料枠もあり、5ライセンス以下は無料、無料プランは月10通までといった形で、小規模なチーム単位の実施に限られます。

境目になるのは、教育コンテンツの配信、部署別レポート、複数文面の使い分けといった機能です。無料の範囲では配信と単純な集計までにとどまることが多く、開封者への教育や経年比較を行うには有料プランが必要になります。予算を確保する前に効果を確かめるなら、無償枠で初回の開封率だけを把握し、その数値を根拠に本契約の予算を組む進め方が現実的です。

訓練とあわせて検討されることが多い社内セキュリティ対策の資料は、以下からまとめてダウンロードできます。メールセキュリティ、多要素認証、EDR(端末の挙動を監視して不審な動きを検知する仕組み)などが対象です。

【比較表】標的型攻撃メール訓練サービスを一覧で比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせた比較・選定ができるよう、主要な標的型攻撃メール訓練サービス33社を4つのタイプ別に分類してご紹介します。

各表では、開封後の教育コンテンツ、シナリオ数とカスタマイズ性、メール以外の訓練手段、レポートで分かる指標、料金体系と実額、最低契約人数・通数、多言語対応、無料で試せる範囲を並べています。公式に金額や仕様の記載がない項目は、推測を挟まずそのまま「要お問い合わせ」と表記しています。

教育コンテンツ一体型(訓練+eラーニング)の比較表

← 横にスクロールできます →
サービス名Selphish
(神戸デジタル・ラボ)
CYAS
(CYLLENGE)
ソースポッドクラウド
(ソースポッド)
MudFix
(JSecurity)
セキュリズム
(AGS)
セキュリオ
(LRM)
KnowBe4
Security Awareness Training
AironWorksサギトレ
(トビラシステムズ)
情報漏えい防ぐくん
(サイバーセキュリティバンク)
ヤグラ アウェアネス
(ヤグラ)
Proofpoint ZenGuide
(日本プルーフポイント)
開封後の教育コンテンツeラーニング8モジュール
受講者1名あたり年間800円(税別)
eラーニング・理解度テスト(買い切り型)
100通16,500円〜10,000通770,000円
SPC Literacy+ のコンテンツ155種類以上
訓練結果に応じて自動配信
5分程度の短編と年1〜2回向けの学習コース
教育コンテンツ70種類以上
マンガ形式の教材やIPA「情報セキュリティ10大脅威」をもとにした教材を含む
開封後のセキュリティ研修動画によるeラーニング
本数は公式に記載なし
eラーニング教材130種類以上(月次更新・追加料金なし)
開封者へ自動配信
トレーニングモジュール200以上(SAT Foundation)/1,000以上(SAT Advanced)
契約前にModStoreでプレビュー可
AIが個人・組織の特性を分析して教育プログラムを提供
本数は公式に記載なし
教育コンテンツの視聴を訓練サイクルに内包
迷惑情報データベース由来の最新手口を反映
本数は公式に記載なし
マンガ調・動画の教材40種類以上
1回5〜10分程度
理解度テスト・アンケート付き
最新の手口(ディープフェイク・BECなど)の教育動画を数十本
理解度テスト付き教材をAIが自動生成
eラーニングモジュール30種類以上(1モジュール5〜15分。国内代理店の製品ページ記載)
理解度診断のクイズ175以上(同)
シナリオ数・カスタマイズメールテンプレート100種類以上
7種の訓練形式(マルウェア添付型・フィッシング型・サポート詐欺型・QRコードフィッシング型など)
複数文面のランダム配信
文面テンプレート100以上
自治体向けLGWAN対応版あり
カスタマイズ可否は公式に記載なし
訓練メールテンプレート約360種(2026年4月時点)
フィッシング型・ビジネスメール詐欺型・添付ファイル型
初級・中級・上級のレベル別
ClickFix・サポート詐欺・クイッシングなど新しい手口のテンプレートを随時追加
添付ファイル型・フィッシング誘導型のカスタマイズ可
総数は公式に記載なし
訓練メールの文例を自動生成する「文例生成AI」(2024年6月追加)
シナリオ本数は公式に記載なし
メールテンプレート59種類以上
送信元ドメイン10種類以上(独自ドメインも利用可)
フィッシングテストの実施回数は無制限
AIによるテンプレート選定(Advanced)
シナリオ総数は公式に記載なし
AIが標的型攻撃メールを生成して配信
シナリオ数は公式に記載なし
AIが個人・部門別に訓練頻度と内容を調整
シナリオ数は公式に記載なし
メールテンプレート80種類以上(リンク型・添付ファイル型など)
カスタマイズ可否は公式に記載なし
訓練シナリオ200以上
職務内容や公開情報をもとにAIが文面を生成
フィッシングシミュレーションのテンプレート500以上(国内代理店の製品ページ記載)
メール以外の訓練手段メール内のQRコードを使った訓練(クイッシング)に対応メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メール内のQRコードを使った訓練(クイッシング)に対応メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)
SMS・SNSへの対応は販売代理店の製品ページに記載があるものの、公式サイトには記載なし
SMS(スミッシング)の配信に標準対応メールのみ(公式に記載のある範囲)SMS(スミッシング)とAI音声による電話(ビッシング)に対応SMS・USBを模したシミュレーションに対応
レポートで分かる指標開封(自動アクセスを除く開封フィルタリング機能あり)
不審メールの報告率
部署別・個人別の内訳
開封・添付ファイルの実行・URLアクセスを計測
訓練結果の自動レポート化
公式に記載なし(要お問い合わせ)送信・閲覧・アクセス・ダウンロード・感染・治癒の段階別ステータス
Excel形式で出力
開封状況・アンケート回答をCSVで出力
集計結果をグラフ化したPDF
既読率・クリック率・報告率
リンククリック/添付ファイル開封/フィッシングフォーム入力を個別に追跡
部署別のグループ分析
60種類以上の組み込みレポート
PPP(フィッシング詐欺ヒット率)の業界比較データ
組織の課題と改善策を示すダッシュボード
個別の指標名は公式に記載なし
配信状況・教育進捗・安全スコア
個別の指標名は公式に記載なし
開封/リンククリック/フィッシング画面へのログイン/教育コンテンツ視聴/テスト回答を段階別に集計開封率・リンククリック率のリアルタイム集計
組織のリスクスコアリング
脅威メール報告の自動トリアージ
ダッシュボードでの進捗の可視化
不審メール報告(報告者へ自動返信)
XLS・CSVでの出力と自動配信
料金体系と実額年間送信数のプラン制
ライト 50,000〜200,000円(50〜200通・6ヶ月)
スタンダード 300,000〜1,700,000円(300〜10,000通・12ヶ月)
月間配信通数に応じた月額制・初期費用0円
スタンダード 月100通4,400円/月1,000通28,600円
最低契約6ヶ月(以降6ヶ月単位で更新)
初期費用30,000円(税別)
通数プラン 100通あたり月額3,000円〜
無制限プラン 100アカウントあたり月額7,500円〜
運用代行プラン 100通1回あたり120,000円〜
年額無制限プラン 訓練のみ1ユーザーあたり年2,400円/訓練+教育 年3,840円
回数プラン 1ユーザーあたり560円
いずれも販売代理店キヤノンITソリューションズの発表資料の記載値
対象人数別の年間固定料金・訓練回数は無制限
〜100人200,000円/〜250人250,000円/〜500人340,000円/〜1,000人420,000円/〜2,000人550,000円(いずれも税別)
アカウント数に応じた課金(配信数の従量課金なし)
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
最低利用期間1年・年間一括払い
国内は正規代理店経由の個別見積もり
日本円の金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ、2026年8月時点の公式料金ページ)
最低利用期間6ヶ月
公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)オープンプライス・年間契約の個別見積もり
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
最低契約人数・通数公式に記載なし(要お問い合わせ)
料金プランの最小は年間送信数50通(ライトプラン)
公式に記載なし(要お問い合わせ)
有料プランの最小は月20通(無料プランは月10通まで)
公式に記載なし(要お問い合わせ)
料金は通数プランが100通単位、無制限プランが100アカウント単位
回数プランは最小6ライセンス(販売代理店キヤノンITソリューションズの発表資料)
年額無制限プランの下限は公式に記載なし
公式に記載なし(要お問い合わせ)
料金区分の最小は対象人数100人まで
公式に記載なし(要お問い合わせ)国内の下限は公式に記載なし(要お問い合わせ)
米国本社の公式価格表は25ユーザーからの区分
公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)
多言語対応公式に記載なし(要お問い合わせ)ベトナム語版あり(2025年4月提供開始)
その他の対応言語は公式に記載なし
70言語以上に対応する多言語訓練オプション(公式サイトに2026年2月現在と記載)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)カスタマイズオプションで対応(対応言語は公式に記載なし)日本語を含む多言語コンテンツに対応(対応言語数は公式に記載なし)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)eラーニングモジュールが30を超える言語に対応(日本語含む。国内代理店の製品ページ記載)
訓練メール・診断の日本語対応範囲は公式に記載なし
無料トライアル・無料枠無料お試しあり(条件・期間は公式に記載なし)無料プランが常設(月10通まで)約1ヶ月間の無償評価あり5ライセンス以下は無料30日お試し無料7日間の無料トライアル公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)デモの申込みあり(無料トライアル期間は公式に記載なし)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は2026年8月時点で各社が公式に公開している情報をもとに整理したものです。公式に記載のない項目は推測せず「公式に記載なし」と表記しています。最新の料金・機能・提供条件は各社の公式サイトでご確認ください。

訓練メール配信特化(SaaS型)の比較表

← 横にスクロールできます →
サービス名メル訓クラウド
(HISホールディングス)
dmt
(クオリティア)
KIS MailMon
(KIS Security)
標的型攻撃メール対応訓練
ソリューション
(アクモス)
FB SATMail
(フーバーブレイン)
RICOH セキュリティクラウド
(リコージャパン)
開封後の教育コンテンツ有償オプションで追加(1コンテンツ100,000円)
標準搭載の有無は公式に記載なし
公式に記載なし(要お問い合わせ)教育用資料の提供あり
本数・形式は公式に記載なし
開封者をアンケートサイト・教育用スライドへ誘導し閲覧状況を可視化
本数は公式に記載なし
公式に記載なし(要お問い合わせ)開封者向けの簡易な教育コンテンツあり
形式・本数は公式に記載なし
シナリオ数・カスタマイズメール文面テンプレート20種類以上
カスタマイズ可否は公式に記載なし
訓練シナリオ約300種類
メール本文・添付ファイル・送信元アドレス・訓練用ドメインを編集可
訓練シナリオ400以上
カスタマイズ可否は公式に記載なし
一斉配信のSYMPROBUS Targeted Mail Trainingと、届く日時・順番・文面をランダム化できるSYMPROBUS CoTra Enterpriseの2プラン
シナリオ数は公式に記載なし
訓練シナリオテンプレート200種類以上
カスタマイズ可否は公式に記載なし
Sophos Phish Threat を基盤とする訓練メール(提供開始時の共同プレスリリース記載。現行の公式サービスページには基盤の明記なし)
シナリオ数・カスタマイズ可否は公式に記載なし
メール以外の訓練手段メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)
レポートで分かる指標訓練結果の集計・分析レポート
出力できる指標は公式に記載なし
訓練結果一覧(対象者ごとの最終ステータス)
イベント一覧(全アクションのステータス)
Excel・CSVで出力
報告書形式のレポート(Excel)
訓練結果・イベントリスト・複数訓練の集計(CSV)
サンドボックスによる自動アクセスに対応
開封率を組織別・役職別にグラフ化
結果データはすべてCSVで出力
ダッシュボードでのリアルタイム確認
報告書にそのまま使える自動レポート
イベントデータをCSVで出力
全体の開封率
部門別・役職別の開封率をグラフ化
料金体系と実額従量 1通500円
年間契約 1通450円(年1〜100通)〜1通350円(年501〜1,200通)
無制限プラン 年額450,000円
1メールアドレスあたり月額150円(年額一括払い)
初期費用なし・訓練回数は無制限
年額プラン
メール送信数プラン 100通36,000円(税別)
無制限プラン 90,000円(税別、ユニーク100アドレス宛に回数無制限)
SYMPROBUS Targeted Mail Training 100通/年85,700円〜(通数課金)
SYMPROBUS CoTra Enterprise 1ユーザ/年880円〜(ユーザ数課金)
年間プラン(100通/年からのメール送信数プランと無制限送信プラン)
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
初回契約時のみ初期費用
現行の公式ページには記載なし(要お問い合わせ)
提供開始時(2018年7月)の共同プレスリリースでは30メールアドレス224,000円/200メールアドレス344,000円(いずれも税抜)と公表
最低契約人数・通数公式に記載なし(要お問い合わせ)
従量プランは1通単位、年間契約は年1〜100通の区分から
30メールアドレスから公式に記載なし(要お問い合わせ)
料金プランの最小は100通(無制限プランはユニーク100アドレス)
公式に記載なし(要お問い合わせ)
料金の起点はTargeted Mail Trainingが100通/年、CoTra Enterpriseが1ユーザ/年
100ユニークメールアドレスから公式に記載なし(要お問い合わせ)
多言語対応公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)訓練シナリオが日本語・英語に対応
管理画面の多言語対応は公式に記載なし
公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)
無料トライアル・無料枠無料トライアルあり(1ヶ月・5通)公式に記載なし(要お問い合わせ)全機能を無料で試せる(期間・通数の条件は公式に記載なし)Freeプラン(2ヶ月間・20ライセンス分・1組織2回まで)公式サイトに無料トライアルの申込導線あり(期間・通数の条件は公式に記載なし)公式に記載なし(要お問い合わせ)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は2026年8月時点で各社が公式に公開している情報をもとに整理したものです。公式に記載のない項目は推測せず「公式に記載なし」と表記しています。FB SATMailの訓練シナリオ数は、公式サイト内に「200種類以上」と「約300種類」の表記が併存しています。最新の料金・機能・提供条件は各社の公式サイトでご確認ください。

コンサル・全部委託型の比較表

← 横にスクロールできます →
サービス名標的型攻撃メール訓練 T3
(ラック)
標的型メール訓練サービス
(大塚商会)
標的型メール訓練サービス
(アルファネット)
トラップメール
(GSX)
SHIELD 標的型攻撃メール
訓練サービス
(日立システムズ)
標的型メール訓練サービス
(鉄道情報システム)
AQStage 標的型メール
攻撃予防訓練サービス
(西日本電信電話)
標的型攻撃メール訓練
サービス
(PNC)
標的型メール攻撃訓練
サービス
(パーソルクロステクノロジー)
標的型攻撃メール対応訓練
サービス
(トインクス)
標的型攻撃メール訓練
サービス
(アイテック阪急阪神)
標的型攻撃メール訓練
サービス
(大日本印刷)
開封後の教育コンテンツ別プラン「T3 with セキュリティ教育」で約5分のアニメーション動画によるeラーニングと受講管理
T3単体には教育コンテンツなし
訓練委託サービスでは結果に応じて対象者を選定しセキュリティ研修を実施
訓練環境提供サービスにはeラーニングの記載なし
教育動画「5分でわかる標的型メール訓練」3編(初級編・中級編・マルウェア編)を無償提供
オンライン研修・eラーニングはオプション
リンククリック・添付ファイル開封時に注意喚起の教育コンテンツを表示
本数は公式に記載なし
公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)オプションでeラーニング教材を組み合わせ可
本数は公式に記載なし
公式に記載なし(要お問い合わせ)自社のeラーニング環境上で約50ページの教育資料と簡単なテストを提供URLや添付ファイルを開いた従業員に教育コンテンツを表示(基本メニューは1種類)
本数は公式に記載なし
オプションで教育資料の配布・セキュリティ研修を企業ごとにカスタマイズして実施種明かしメール・教育メールのテンプレートを用意
eラーニングの有無は公式に記載なし
シナリオ数・カスタマイズメールテンプレート100種類以上
送信元ドメイン40種類以上
「T3 with セキュリティ教育」は配信テンプレート77種類
URL型・添付ファイル型のテンプレート
訓練委託サービスの見積例は文面2〜3パターンまで
テンプレート総数は公式に記載なし
1回の訓練で使える文面はアドレス数区分ごとに最大2種類(1〜500)/最大3種類(501〜1,000)/最大4種類(1,001〜2,000)
URLリンク形式・添付ファイル形式に対応し、氏名・部署名の差し込みも可
テンプレート総数は公式に記載なし
1回の訓練でメールテンプレート最大3パターン(2ラウンド実施時は最大6パターン)
送信者・件名・本文・宛先名をカスタマイズ可
公式に記載なし(要お問い合わせ)個別メール訓練と共通メール訓練の2形式
両者の違い・シナリオ数は公式に記載なし
URLリンク型・添付ファイル型のサンプルを利用
プランにより本文パターンの追加・送信グループの分割に対応
シナリオ数は公式に記載なし
部門単位・役職単位で文面を変えたカスタム訓練に対応
シナリオ数は公式に記載なし
サイト閲覧方式(不正リンク)とファイル開封方式(添付文書)の2パターン
シナリオ数は公式に記載なし
基本メニューは文面パターン1種類
部門別・役職別の文面カスタマイズはオプション
Emotetを想定したシナリオ・閉域網環境に対応
メール文面をヒアリングのうえ検討・カスタマイズ
シナリオ数は公式に記載なし
リンク形式・添付ファイル形式に対応した難易度別テンプレート
本数は公式に記載なし
マニュアル型・SaaS型の2形態
メール以外の訓練手段メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)メールのみ(公式に記載のある範囲)
レポートで分かる指標結果ログをCSV、簡易報告書をPDFで出力
「T3 with セキュリティ教育」は業種別平均値と自社の開封率を比較
開封状況を個人単位で特定
登録時の分類項目による統計分析
CSVで出力
開封者・クリック者を氏名・部署・メールアドレス単位で特定
部署別開封率・訓練結果の推移・アンケート結果をグラフで提供
部署別・役職別・訓練回別の開封率
同業種・同業態での比較ベンチマーク
個別アクセスログをExcelで出力
Webアンケートはプレミアムのみ
開封結果をサーバーに記録し、専門家が準備から報告までを担当
レポート項目は公式に記載なし
感染者数を含む訓練結果を分析・可視化したレポート
訓練後の一斉アンケート
個別の指標名は公式に記載なし
部署別・役職別の開封率
アンケートによる対応状況の収集・分析
結果報告書の作成まで代行
従業員の対応能力とセキュリティ意識を調査
レポート項目は公式に記載なし
開封率・クリック率の分析
Excel形式のレポートとPowerPoint形式の報告書
訓練後の報告会
開封率などをまとめた結果報告書を納品
ユーザーアンケートはオプション
開封数・開封率
時間別の開封者
部署別の開封傾向分析
報告書の作成と報告会
開封結果の集計
複数回実施した場合の訓練間の比較
配信・開封結果の一覧
料金体系と実額総配信数100件の場合、T3 210,000円/T3 Plus 880,000円(いずれも税抜、提供開始時に公表)
「T3 with セキュリティ教育」は一人あたり月額50〜300円
訓練委託 500名まで・配信1回・文面2パターンまでで350,000円(一式)/1,000名まで・配信2回・文面3パターンまでで780,000円(一式)
訓練環境提供 100通50,000円・200通70,000円・300通85,000円(税別)
対象アドレス数・訓練回数別
1〜500アドレス 1回350,000円/2回420,000円
501〜1,000アドレス 1回400,000円/2回480,000円
1,001〜2,000アドレス 1回500,000円/2回600,000円
訓練1回あたりの個別見積もり(訓練回数は1回・2回・4回・6回から選択、対象アドレス数200〜10,000以上)
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)訓練実施ごとの都度課金
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
公式に記載なし(要お問い合わせ)訓練実施回数・対象人数により変動する見積もり制
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
訓練実施ごとの都度課金
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
要望・要件に応じて変動
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
公式に記載なし(要お問い合わせ)
最低契約人数・通数公式に記載なし(要お問い合わせ)
公表された金額は総配信数100件の場合の例
公式に記載なし(要お問い合わせ)
訓練環境提供の最小は100通、訓練委託の見積例は500名まで・配信1回
公式に記載なし(要お問い合わせ)
料金区分の最小は1〜500アドレス
対象アドレス数200から(公式サイト記載のプラン範囲は200〜10,000以上)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)
多言語対応公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)訓練メール・教育コンテンツ・アンケートを12ヶ国語で実施した実績あり公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)
無料トライアル・無料枠「T3 with セキュリティ教育」に無料トライアルの案内あり
T3単体は公式に記載なし
無償版あり(1社1回・100名様まで)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)公式に記載なし(要お問い合わせ)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は2026年8月時点で各社が公式に公開している情報をもとに整理したものです。公式に記載のない項目は推測せず「公式に記載なし」と表記しています。最新の料金・機能・提供条件は各社の公式サイトでご確認ください。

総合セキュリティ製品の訓練機能の比較表

← 横にスクロールできます →
サービス名HENNGE One
Cybersecurity Edition
(HENNGE)
Attack simulation training
(日本マイクロソフト)
IRONSCALES
開封後の教育コンテンツTadrill e-Learning(2026年2月提供開始)
自社で作成したスライド資料を配信し、テスト作成・受講状況の管理・合否の集計まで可能
既製教材の有無は公式に記載なし
トレーニングモジュール70種類以上(Terranova Securityとの提携)
QRコードを使った攻撃向けの専用教材あり
日本語対応の本数は公式に記載なし
演習で不合格となった従業員へ追加のトレーニングを自動配信
本数は公式に記載なし
シナリオ数・カスタマイズ訓練メールの配信回数はスタンダード版が1ユーザーあたり年2回まで、上位プランは制限なし
シナリオ数は公式に記載なし
7種類のソーシャルエンジニアリング手法に対応
実際に検知したフィッシングメールを無害化して再利用(ペイロードハーベスティング)
実際に発生した攻撃事例と利用企業から共有された脅威情報をもとに文面を自動生成
職種・職務に応じた出し分け
シナリオ数は公式に記載なし
メール以外の訓練手段メールのみ(公式に記載のある範囲)メール内のQRコードを使った攻撃のシミュレーションに対応メールのみ(公式に記載のある範囲)
レポートで分かる指標訓練状況の集計レポート
Gmail・Outlook向けの不審メール報告ボタン(アドオン)
訓練後の検疫機能
開封率・クリック率・資格情報の入力率、受講状況をMicrosoft Defenderポータルで可視化
Predicted Compromise Rate(予測された侵害率)
公式に記載なし(要お問い合わせ)
料金体系と実額ID単位の月額制
Tadrill 300円/ID〜、HENNGE Cloud Protection 200円/ID〜(2026年8月時点の公式料金ページ)
訓練機能そのものへの追加料金なし(前提ライセンスの費用のみ)
Defender for Office 365 Plan 2 単体の月額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
Plan 2を含むMicrosoft 365 E5は8,995円/ユーザー・月相当(年払い・年間契約、2026年7月時点の公式サイト)
国内は代理店経由
金額は公式に記載なし(要お問い合わせ)
最低契約人数・通数最小200ID(Tadrill・HENNGE Cloud Protectionとも)公式に記載なし(要お問い合わせ)
契約単位は前提となるライセンス側で決まる
公式に記載なし(要お問い合わせ)
多言語対応公式に記載なし(要お問い合わせ)管理画面・公式ドキュメントは日本語に対応
訓練メール・トレーニングモジュールの日本語対応範囲は公式に記載なし
訓練メール・教育コンテンツの日本語対応範囲は公式に記載なし
無料トライアル・無料枠公式に記載なし(デモ体験の申込みは可能)Defender for Office 365 Plan 2 に90日間の無料トライアル14日間の無料トライアルとデモ
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は2026年8月時点で各社が公式に公開している情報をもとに整理したものです。公式に記載のない項目は推測せず「公式に記載なし」と表記しています。最新の料金・機能・提供条件は各社の公式サイトでご確認ください。

訓練の外側の対策もあわせて検討する場合は、メールセキュリティや多要素認証、EDRといった社内セキュリティ対策の資料を以下からまとめて取得できます。

タイプ別・標的型攻撃メール訓練サービスの個別紹介

ここからは、各サービスの提供元・機能・料金・実績を、タイプごとに個別に解説します。

教育コンテンツ一体型(訓練+eラーニング)

訓練メールの配信と、開封者への教育コンテンツの提供を1つのサービスで完結できる12社を紹介します。

1. Selphish(セルフィッシュ)(株式会社神戸デジタル・ラボ)

Selphishの公式サイト

株式会社神戸デジタル・ラボが運営するSaaS型の訓練サービスで、マルウェア添付型、フィッシング型、サポート詐欺型、QRコードフィッシング型を含む7種の訓練形式から選べます。メールテンプレートは100種類以上を用意しています。

セキュリティ製品による自動アクセスを人の開封と区別して集計する開封フィルタリング機能を備え、部署別・個人別の内訳も確認できます。2024年10月以降は、サポート詐欺への対応、不審メールの報告率レポート、複数文面のランダム配信と、機能の追加が続いています。

料金は年間の送信数に応じたプラン制で、送信数50〜200通のライトプランが50,000〜200,000円(契約期間6ヶ月)、300〜10,000通のスタンダードプランが300,000〜1,700,000円(同12ヶ月)です。情報セキュリティ教育のeラーニングは8モジュールで、受講者1名あたり年間800円(税別)となります。

2. 総合セキュリティ教育サービス CYAS(サイアス)(株式会社CYLLENGE)

総合セキュリティ教育サービス CYASの公式サイト

月10通までを無料で使えるプランが常設されており、初期費用もかかりません。運営元は、2024年1月5日に株式会社プロットから社名を変更した株式会社CYLLENGEで、CYASは2016年5月から提供されています。ISMAP登録のほか、ISO/IEC 27001とISO 9001を取得しています。

有料プランはスタンダード・エンタープライズ・プレミアムの3段階で、月間の配信通数に応じて月額が決まります。スタンダードの場合、月100通で4,400円、月1,000通で28,600円です。契約期間は最低6ヶ月で、以降は6ヶ月単位の更新となります。

訓練では疑似的な標的型攻撃メールを配信し、開封・添付ファイルの実行・URLアクセスを計測します。文面テンプレートは100を超え、自治体向けのLGWAN対応版やベトナム語版も展開されています。教育のeラーニングと理解度テストは買い切り型で、100通16,500円から10,000通770,000円まで通数に応じて単価が下がります。

3. ソースポッドクラウド SPC 標的型メール訓練(株式会社ソースポッド)

ソースポッドクラウドの公式サイト

株式会社ソースポッドの人的情報セキュリティ対策ブランド「ソースポッドクラウド」を構成する訓練サービスで、2019年10月に提供が始まりました。訓練結果に応じて教育サービス「SPC Literacy+」の155種類以上のコンテンツを自動配信でき、5分程度の短編と年1〜2回向けの学習コースを組み合わせられます。

訓練メールのテンプレートは約360種あり、フィッシング型・ビジネスメール詐欺型・添付ファイル型に対応します。初級・中級・上級のレベル別に設計されており、多言語訓練オプションは公式サイトに70言語以上(2026年2月現在)と記載されています。

料金は初期費用(Basic通数プラン30,000円、Basic無制限プラン50,000円、いずれも税別)に加え、通数プランが100通あたり月額3,000円から、無制限プランは100アカウントあたり月額7,500円からです。配信作業まで任せる運用代行プランは100通1回あたり120,000円からで、年1〜12回の範囲で実施頻度を決められます。約1ヶ月間の無償評価も用意されています。

4. MudFix(株式会社JSecurity)

MudFixの公式サイト

偽の操作手順を踏ませて利用者自身にマルウェアを実行させるClickFixの訓練、サポート詐欺訓練、QRコードを使ったクイッシング訓練など、近年の攻撃手法を反映した訓練テンプレートを随時追加しているサービスです。開発・提供元は株式会社JSecurityで、2025年3月には教育コンテンツを組み込んだ機能をリリースしています。

教育コンテンツは70種類以上で、マンガ形式の教材や、IPAが公表する「情報セキュリティ10大脅威」をもとにした教材が含まれます。訓練結果は、送信・閲覧・アクセス・ダウンロード・感染・治癒という段階別のステータスとしてExcel形式で出力できます。

料金は、販売代理店であるキヤノンITソリューションズ株式会社の発表資料に記載があります。年額無制限プランは訓練のみで1ユーザーあたり年2,400円、教育を含む場合は年3,840円、1回単位の回数プランは1ユーザーあたり560円(最小6ライセンス)です。5ライセンス以下は無料で利用できると案内されています。

5. セキュリズム(AGS株式会社)

標的型攻撃メール訓練サービス「セキュリズム」の公式サイト

年間契約の固定料金制で、期間中の訓練回数に制限を設けていない訓練サービスです。提供元のAGS株式会社は、埼玉りそな銀行系列の受託計算会社を母体とする情報サービス会社で、自社のSaaSとしてセルフ運用する形で提供しています。

年額は対象人数の区分で決まり、100人までが200,000円、250人まで250,000円、500人まで340,000円、1,000人まで420,000円、2,000人まで550,000円(いずれも税別)です。2,001人以上は個別相談となります。

2024年6月には、訓練メールの文例を自動生成する「文例生成AI」機能が追加されました。開封後はセキュリティ研修動画による学習まで用意され、開封状況とアンケート回答はCSV、集計結果はグラフ化したPDFで出力できます。導入前には30日間の無料お試しが案内されています。

6. セキュリオ(Securio)(LRM株式会社)

セキュリオの公式サイト

訓練メールの配信、eラーニング、セキュリティアウェアネスの3つを1つのクラウド上で回す情報セキュリティ教育サービスです。提供元はLRM株式会社で、公式サイトはサービス全体の導入実績として2,500社以上を掲げています。標的型攻撃メール訓練は、その中の一機能にあたります。

訓練メールのテンプレートは59種類以上、送信元ドメインは10種類以上から選べ、独自ドメインも使えます。開封した従業員にはeラーニングを自動配信でき、教材は追加料金なしで月次更新されます。レポートでは既読率・クリック率・報告率に加え、リンククリック・添付ファイル開封・フィッシングフォーム入力を分けて追跡できます。

料金はアカウント数に応じた課金で、メール配信数の従量課金がなく、契約範囲内であれば送信数は無制限です。金額は個別見積もりとなり、最低利用期間は1年、支払いは年間一括の銀行振込に限られます。7日間の無料トライアルも用意されています。

7. KnowBe4 Security Awareness Training(KnowBe4, Inc.)

KnowBe4 Security Awareness Trainingの公式サイト

米国のKnowBe4, Inc.が開発したセキュリティ意識向上トレーニングの基盤で、標的型攻撃メール訓練はフィッシングセキュリティテストという機能として組み込まれています。グローバルでの導入実績は70,000社以上と公式サイトに記載があります。

教育コンテンツは、SAT Foundationで200以上、SAT Advancedで1,000以上のモジュールが用意され、内容は契約前にModStore上でプレビューできます。フィッシングテストの実施回数に制限はなく、報告用のPhish Alert Buttonや60種類以上の組み込みレポートも標準で使えます。

日本語コンテンツの提供はありますが、国内の販売は複数の正規代理店経由で、価格も代理店ごとの個別見積もりになります。同社は2023年7月に国内の代理店網を7社体制へ拡大したと発表しており、導入時の窓口はこれらの販売パートナーです。

8. AironWorks(AironWorks株式会社)

AironWorksのウェブサイト。標的型攻撃メール訓練のプロダクト紹介ページ

イスラエル国防軍のサイバー部隊「Unit 8200」出身のホワイトハッカーが開発したAI技術を用いる、実践型サイバーセキュリティ訓練プラットフォームです。運営するAironWorks株式会社は2021年8月に設立され、本社を東京都港区に置いています。

AIが標的型攻撃メールを生成して配信し、個人と組織の特性を分析したうえで教育プログラムを組み立てる設計を採っています。訓練結果はダッシュボードに集約され、組織の課題と改善策が示されます。公式サイトには、朝日新聞、AEON、JR九州など20社以上の導入企業ロゴが掲載されています。

一方で、教育コンテンツの本数やシナリオ数、料金は公式サイトで公開されておらず、初期費用・月額とも要お問い合わせです。国内では丸紅情報システムズ株式会社や株式会社電通総研などのシステムインテグレーター経由でも取り扱われています。

9. サギトレ(トビラシステムズ株式会社)

サギトレの公式サイト

迷惑電話・迷惑メールの判定サービスを手がけるトビラシステムズ株式会社が、2025年10月29日に提供を開始した法人向けの詐欺メール・SMS訓練サービスです。訓練メールに加えてSMSでの配信に標準対応する点が、メール単体の訓練サービスとの違いになります。

訓練は、教育コンテンツの視聴、疑似詐欺メールやSMSの配信、インシデント報告、レポート確認までを1サイクルとして定期的に回します。文面や教材には同社の迷惑情報データベースで判定した最新の詐欺手口が反映され、AIが個人・部門ごとの成績とリスク傾向から訓練の頻度と内容を調整します。

料金は、提供開始時のプレスリリースで初期費用100,000円(税抜)・1ユーザーあたり月額1,000円(税抜)が示されていましたが、2026年8月時点の公式料金ページでは金額の記載がなく問い合わせ扱いに変わっています。最低利用期間は6ヶ月で、問い合わせ窓口は平日10時から17時までの電話対応です。

10. 情報漏えい防ぐくん(株式会社サイバーセキュリティバンク)

情報漏えい防ぐくんの公式サイト

訓練メールの配信から疑似フィッシングサイトへの誘導、教育コンテンツの視聴、理解度テストまでを1つのSaaS上で完結させるクラウド型サービスです。提供するのは、東京都港区に本社を置く株式会社サイバーセキュリティバンクです。

メールテンプレートはリンク型・添付ファイル型など80種類以上、教材はマンガ調と動画をあわせて40種類以上が用意されています。教育コンテンツ1回あたりの視聴時間は5〜10分程度に設計されており、全社へ配信したときの受講負荷を抑えられます。

レポートでは、開封、リンクのクリック、フィッシング画面へのログイン、教育コンテンツへのアクセス、テストの回答状況を段階ごとに集計できます。料金ページは公開されておらず、初期費用・月額とも見積もりフォームからの問い合わせになります。

11. ヤグラ アウェアネス(株式会社ヤグラ)

ヤグラ アウェアネスの公式サイト

2025年7月に設立された株式会社ヤグラが提供する、生成AIエージェントを使ったセキュリティ意識向上トレーニングです。訓練シナリオの生成と配信、開封後の教育、リスク分析までをAIエージェントが担う設計を公式に説明しています。

模擬攻撃はメールだけでなく、SMS(スミッシング)とAI音声による電話(ビッシング)にも対応します。訓練シナリオは200以上を保有し、従業員の職務内容や公開情報をもとに文面を生成する仕組みです。脅威メールの報告と自動トリアージ機能も備えます。

教育コンテンツには、ディープフェイクやビジネスメール詐欺(BEC)といった新しい手口を扱う動画が数十本用意され、理解度テスト付きの教材はAIが自動生成します。料金と導入社数は公表されていないため、実績の確認は問い合わせ時に行うことになります。

12. Proofpoint ZenGuide(日本プルーフポイント株式会社)

Proofpoint ZenGuideの公式サイト

メールセキュリティを手がけるProofpointが、2018年に買収したWombat Securityの製品を基盤として提供しているトレーニング基盤です。旧称はProofpoint Security Awareness Training(PSAT)で、国内の提供元は日本プルーフポイント株式会社になります。

機能は、理解度診断とフィッシングシミュレーションによる診断、eラーニングによる教育、不審メール報告機能による強化、ダッシュボードによる測定の4つに分かれます。報告ボタンを押した従業員には自動で返信が届き、報告そのものを定着させる作りです。

eラーニングモジュールは30種類以上が30を超える言語に対応し、日本語も含まれます。国内代理店の製品ページでは、フィッシングシミュレーションのテンプレートが500以上、理解度診断のクイズが175以上と案内されています。料金はオープンプライスで、年間契約による個別見積もりです。

訓練メール配信特化(SaaS型)

自社の管理画面から実施でき、訓練メールの配信と結果集計を中心に据えた6社です。開封者向けの資料や注意喚起の画面を用意しているサービスもありますが、教材や動画そのものを提供する作りにはなっていません。

13. メル訓クラウド(HISホールディングス株式会社)

メル訓クラウドの公式サイト

北海道札幌市に本社を置くHISホールディングス株式会社が提供する訓練サービスで、標的型攻撃メールやランサムウェアを模した文面を事前通達なしで配信します。公式サイトは同社のhokuyois.co.jpドメインで公開されています。公式サイトには、100以上の官公庁・企業・文教機関で継続的に利用されていると記載されています。

料金は1通500円の従量プランを基準に、年間契約では通数帯に応じて1通450円(年1〜100通)から350円(年501〜1,200通)まで単価が下がります。通数を無制限にする年額450,000円のプランも用意されており、実施回数を固定せずに運用したい場合に選べます。

訓練メールの文面テンプレートは20種類以上で、教育コンテンツを追加する場合は1コンテンツあたり100,000円のオプションとなります。1ヶ月・5通の無料トライアルがあり、発注から利用開始までは2営業日程度と案内されています。

14. dmt(株式会社クオリティア)

dmtの公式サイト

迷惑メール対策や誤送信防止などのメールセキュリティ製品を手がける株式会社クオリティアが、2024年9月に提供を開始しました。契約後は訓練メールの作成から配信、結果の確認までを利用者自身が行う完全セルフ型で、運営会社への都度の依頼が発生しない設計です。

料金は1メールアドレスあたり月額150円(年額一括払い、30アドレスから)で、初期費用がなく訓練回数も無制限です。訓練シナリオは約300種類あり、メール本文や添付ファイル、送信元アドレス・訓練用ドメインを選んで編集できます。

レポートは、対象者ごとの最終ステータスを記録する訓練結果一覧と、全アクションのステータスを記録するイベント一覧の2種類が自動作成され、いずれもExcelまたはCSVで取り出せます。

15. KIS MailMon(KIS Security株式会社)

KIS MailMonの公式サイト

2022年10月にKIS Security株式会社が自社開発で提供を開始した訓練サービスで、訓練対象者リストと配信スケジュールを設定するだけで実施できる運用を採ります。公式サイトには、800社以上(うち金融機関100社以上)が利用中と記載されています。

訓練シナリオは400以上を備え、日本語と英語に対応します。セキュリティ製品のサンドボックスによる自動アクセスへの対応や、従業員から寄せられた不審メール報告の初動対応から管理までを一元化する機能も持ちます。

料金は年額プランで、100通のメール送信数プランが36,000円、ユニーク100アドレス宛に回数無制限で送れるプランが90,000円(いずれも税別)です。契約前には全機能を無料で試せると案内されています。レポートは報告書形式のExcelに加え、訓練結果とイベントリストをCSVで出力できます。

16. 標的型攻撃メール対応訓練ソリューション(アクモス株式会社)

アクモスの標的型攻撃メール対応訓練ソリューションの公式サイト

訓練の実施日時などを企業側で設定して実施するセルフ運用型のサービスで、運用形態の異なる2つのプランから選べます。提供元のアクモス株式会社は1991年設立のシステム開発会社で、全社でISMS認証を保有しています。

一斉配信で短期の訓練を行うSYMPROBUS Targeted Mail Trainingは、送信メール通数による課金で100通/年85,700円からです。届く日時や順番をランダム化できるSYMPROBUS CoTra Enterpriseは、利用ユーザ数による課金で1ユーザ/年880円からとなり、半年から1年の継続訓練に向く構成です。いずれも初期費用は無料と案内されています。

レポートは開封率を組織別・役職別にグラフ化し、結果データはすべてCSVでダウンロードできます。開封した従業員はアンケートサイトや教育用スライドへ誘導され、その閲覧状況も可視化されます。お試し用のFreeプランと2ヶ月間の無料トライアルも用意されています。

17. 標的型攻撃メール訓練 FB SATMail(株式会社フーバーブレイン)

標的型攻撃メール訓練 FB SATMailの公式サイト

東証グロース市場に上場する株式会社フーバーブレインが、2023年11月にFB SATシリーズの第一弾として提供を開始しました。実際の標的型攻撃メールに似せた文面を社内に配信し、開封・クリック・添付ファイルの実行といった従業員の対応結果を記録します。

配信後の反応はダッシュボードで随時確認でき、報告書にそのまま使える形式のレポートが自動作成されます。イベントデータはCSVで書き出せるため、社内での二次集計にも回せます。

契約は年間プランで、100通/年からのメール送信数プランと無制限送信プランが用意されています。対象は100ユニークメールアドレスからとなっており、金額は公開されていないため、初回契約時のみ発生する初期費用とあわせて問い合わせで確認する形です。

18. RICOH セキュリティクラウド 標的型攻撃メール訓練サービス(リコージャパン株式会社)

RICOH セキュリティクラウド 標的型攻撃メール訓練サービスの公式サイト

リコージャパン株式会社とソフォス株式会社が共同で、2018年7月に提供を開始した訓練サービスです。提供開始時の共同プレスリリースによれば、基盤にはソフォスの「Sophos Phish Threat」を用い、模擬的な標的型攻撃メールの配信と開封ログの集計をクラウド上で行います。現行の公式サービスページに基盤の明記はありません。

レポートでは、全体の開封率に加えて部門別・役職別の開封率をグラフ化できます。どの部署や階層で反応が集中しているかを見たうえで、次の訓練や教育の対象を絞る使い方ができます。開封した従業員向けの簡易な教育コンテンツも含まれます。

現行の公式サイトに料金の記載はなく、初期費用・利用料とも問い合わせでの確認となります。提供開始時(2018年7月)の共同プレスリリースでは、30メールアドレスで224,000円、200メールアドレスで344,000円(いずれも税抜)と公表されていました。8年前の価格のため、現行の金額とは異なる可能性があります。

コンサル・全部委託型(シナリオ設計から報告まで代行)

シナリオ設計から配信、結果分析、報告書の作成までを任せられる12社を紹介します。自社運用のプランを併せ持つサービスも含みます。

19. 標的型攻撃メール訓練 T3(株式会社ラック)

標的型攻撃メール訓練 T3の公式サイト

セルフ運用のT3と、メール配信から実施後の報告会までを任せられるT3 Plusの2形態があります。株式会社ラックが2021年3月に提供を開始したサービスで、名称はTargeted Threat mail Trainingの略です。

同じ製品は綜合警備保障(ALSOK)など販売パートナー経由でも提供されています。既存の取引先から提案を受けている場合は、中身がこのT3であることを確認したうえで比較すると、重複した検討を避けられます。

提供開始時に公表された料金は、総配信数100件の場合でT3が210,000円、T3 Plusが880,000円(いずれも税抜)でした。メールテンプレートは100種類以上、送信元ドメインは40種類以上が用意され、結果ログはCSV、簡易報告書はPDFで取得できます。

開封後の教育まで必要な場合は、別プランの「T3 with セキュリティ教育」が対象になります。約5分のアニメーション動画によるeラーニングと受講管理機能が付き、料金は一人あたり月額50〜300円です。業種別平均値と自社の開封率を比べるレポートも含まれます。

20. 標的型メール訓練サービス(株式会社大塚商会)

大塚商会の標的型メール訓練サービスの公式サイト

訓練の対象者選定から配信、結果報告、開封者へのセキュリティ研修までを株式会社大塚商会が引き受ける訓練委託サービスと、企業側が自ら配信するクラウド型の訓練環境提供サービスの2本立てです。

訓練委託サービスの見積例は公式サイトに掲載されており、500名まで・配信1回・文面2パターンまでで350,000円(一式)、1,000名まで・配信2回・文面3パターンまでで780,000円(一式)です。訓練後は結果に応じて対象者を選び、セキュリティ研修まで実施します。

訓練環境提供サービスは配信できる通数で分かれ、100通が50,000円、200通が70,000円、300通が85,000円(いずれも税別)です。訓練期間90日に結果の閲覧期間30日を加えた計120日間の提供となります。1社1回・100名様までの無償版も用意されています。

21. 標的型メール訓練サービス(株式会社アルファネット)

アルファネットの標的型メール訓練サービスの公式サイト

対象アドレス数と訓練回数で料金が決まる、金額を公開している委託型のサービスです。提供元の株式会社アルファネットは大塚商会の子会社で、1999年に設立されました。

1〜500アドレスは1回の訓練で350,000円、2回で420,000円、1,001〜2,000アドレスは1回500,000円、2回600,000円です。2,001アドレス以上は別途見積もりとなり、継続実施に向けた年間契約プランも用意されています。

訓練メールは攻撃者役の技術者が送信し、添付ファイルやURLを開いた従業員には啓発コンテンツが表示されます。1回の訓練で使える文面はアドレス数の区分で変わり、1〜500アドレスで最大2種類、501〜1,000アドレスで最大3種類、1,001〜2,000アドレスで最大4種類です。

レポートは開封者・クリック者を氏名と部署単位で特定でき、部署別開封率や複数回にわたる推移も追えます。「5分でわかる標的型メール訓練」の教育動画3編は無償で提供されます。

22. トラップメール(グローバルセキュリティエキスパート株式会社)

トラップメールの公式サイト

2012年11月に提供が始まり、2021年7月に「標的型メール訓練サービス」から現在の名称へ変更された委託型のサービスです。グローバルセキュリティエキスパート株式会社が配信システムを内製しており、外部への再委託がないと公式サイトで説明されています。

プランはエキスプレス・スタンダード・プレミアムの3段階です。報告書が付くのはスタンダード以上、Webアンケートまで含むのはプレミアムのみで、訓練回数は1回・2回・4回・6回から選び、対象アドレス数は200から10,000以上の範囲で選べます。

1回の訓練で使えるメールテンプレートは最大3パターンで、開封時には注意喚起の教育コンテンツが表示されます。訓練メール・教育コンテンツ・アンケートは12ヶ国語での実施実績があり、公式サイトには導入企業11,000社以上、累計送信760万アドレス以上と記載されています。料金は個別見積もりです。

23. SHIELD 標的型攻撃メール訓練サービス(株式会社日立システムズ)

SHIELD 標的型攻撃メール訓練サービスの公式サイト

サイバーセキュリティの総合ブランド「SHIELD」の一施策として、株式会社日立システムズが提供している訓練サービスです。予告した期間中に疑似的な標的型攻撃メールを従業員へ送付し、開封された場合はその結果をサーバーに記録します。

訓練の準備から結果の報告までを専門家が担当すると公式サイトに記載があり、社内にノウハウがない状態からでも実施できる体制が示されています。訓練結果の報告を通じて警戒意識を高め、実際の被害に遭うリスクを下げることを目的としたサービスです。

一方で、シナリオのテンプレート数、開封後の教育コンテンツの有無、報告会の実施回数といった細部は公式サイトに記載がありません。料金も同様に非公開で、条件の確認と見積もりは問い合わせ経由となります。

24. 標的型メール訓練サービス(鉄道情報システム株式会社)

鉄道情報システムの標的型メール訓練サービスの公式サイト

鉄道情報システム株式会社(JRシステム)が、実際の攻撃手口をもとにした疑似攻撃メールを配信するサービスです。公式サイトでは、JRの大規模基幹システムを守ってきたセキュリティ専門家が訓練を提案すると説明されています。

訓練後には一斉アンケートを実施し、感染者数を含む結果を分析・可視化したレポートとして受け取れます。提供形式は個別メール訓練と共通メール訓練、およびオプションに分かれます。

2つの訓練形式の違いや委託の範囲、料金は公式サイトに記載がなく、いずれも問い合わせでの確認になります。窓口は電話(平日9時30分〜17時)とWebフォームです。

25. AQStage 標的型メール攻撃予防訓練サービス(西日本電信電話株式会社)

AQStage 標的型メール攻撃予防訓練サービスの公式サイト

NTT西日本のAQStageブランドで提供されている訓練サービスで、開発・運用はグループ会社のNTTネオメイト株式会社が担っています。提供開始は2013年3月です。

訓練メールの作成から配信、開封ログの集計、結果報告書の作成までを提供側が代行するため、社内に運用担当者を置かずに実施できます。レポートでは部署別・役職別の開封率と、アンケートで集めた対応状況を確認できます。

メニューは4プランに分かれ、訓練メール1回送信のベーシックから、2回送信、本文パターンの追加や送信グループの分割、テレワーク環境向けの構成までを選べます。オプションでeラーニング教材も組み合わせられます。料金は訓練ごとの都度課金で、公式サイトに具体額の記載はありません。

26. 標的型攻撃メール訓練サービス(プロフェッショナル・ネットワーク・コンサルティング株式会社)

PNCの標的型攻撃メール訓練サービスの公式サイト

ネットワークやサーバの設計・構築を主業とするプロフェッショナル・ネットワーク・コンサルティング株式会社が、セキュリティ評価サービス群の一つとして提供しています。2001年12月設立で、本社は東京都千代田区です。

サイバー攻撃で実際に使われる攻撃メールに似せた訓練メールを擬似的に送信し、従業員の対応能力とセキュリティ意識を調査します。部門単位・役職単位でメール文面を変えたカスタム訓練にも対応します。

料金は公式サイトに具体額の記載がなく、見積もりは問い合わせフォーム経由です。導入実績数やシナリオ数、教育コンテンツの有無も公開されていないため、検討時にはこれらを含めて確認することになります。

27. 標的型メール攻撃訓練サービス(パーソルクロステクノロジー株式会社)

パーソルクロステクノロジーの標的型メール攻撃訓練サービスの公式サイト

訓練の準備から実施後の報告会までをパーソルクロステクノロジー株式会社に委託できるサービスです。訓練後の分析結果は、Excel形式のレポートとPowerPoint形式の報告書として提供されます。

攻撃手法は、メール内の不正なリンクを開かせるサイト閲覧方式と、脆弱性を突く添付文書を開かせるファイル開封方式の2パターンに対応します。訓練準備から実施までのスケジュール設定も任せられ、開封率とクリック率が分析の対象です。

教育面では、自社のeラーニング環境上で標的型攻撃に関する約50ページの教育資料と簡単なテストが提供されます。料金は訓練の実施回数と対象人数によって変動する見積もり制で、公式サイトに具体額の記載はありません。

28. 標的型攻撃メール対応訓練サービス(株式会社トインクス)

トインクスの標的型攻撃メール対応訓練サービスの公式サイト

仙台市に本社を置く東北電力グループのシステムインテグレーター、株式会社トインクスが2016年4月に申込受付を開始しました。事前通知なしで訓練メールを送り、URLや添付ファイルを開いた従業員には教育コンテンツを表示します。

基本メニューはメール送信1回・文面パターン1種類・開封時コンテンツ1種類という構成で、部門や役職ごとの文面カスタマイズ、アンケートの実施などをオプションで足していきます。訓練終了後は開封率などをまとめた結果報告書が納品されます。

Emotetを想定したシナリオに対応するほか、インターネットに接続していない閉域網の環境でも訓練を実施できます。累計の利用は126万人以上(2012年10月〜2024年3月)で、民間企業のほか官公庁・自治体・教育機関にも提供されています。料金は要問い合わせです。

29. 標的型攻撃メール訓練サービス(アイテック阪急阪神株式会社)

アイテック阪急阪神の標的型攻撃メール訓練サービスの公式サイト

メール文面の検討からスケジュール調整、訓練実施、報告書の作成と報告会までをアイテック阪急阪神株式会社が担当します。自社で訓練環境を操作する必要はなく、訓練前にはメールが届くかどうかの環境テストも行われます。

レポートには開封数と開封率に加え、時間別の開封者と部署別の開封傾向の分析が含まれます。どの時間帯にどの部署が反応したかを見たうえで、次の訓練や教育の重点を決められます。

オプションとして、訓練後の教育資料の配布やセキュリティ研修も企業ごとにカスタマイズして組み合わせられます。料金は要望・要件に応じて変わるとの記載のみで、具体額は非公開です。導入事例には阪急阪神ホールディングスや聖心女子大学などが公開されています。

30. 標的型攻撃メール訓練サービス(大日本印刷株式会社)

大日本印刷の標的型攻撃メール訓練サービスの公式サイト

大日本印刷株式会社が提供する訓練サービスで、提供形態はマニュアル型とSaaS型の2種類です。マニュアル型は事業規模や環境、対策のテーマに応じてプランの提案を受ける形式、SaaS型は任意のタイミングで何度でも訓練を実施できる形式となります。

訓練メールに加えて、種明かしメールと教育メールのテンプレートが用意されています。文面はリンク形式と添付ファイル形式の双方に対応し、難易度別のテンプレートから選べます。

訓練後の報告書には、開封結果の集計、複数回実施した場合の訓練間の比較、配信・開封結果の一覧が含まれます。料金は公式ページに「詳しくはお問合わせください」とあるのみで、金額の記載はありません。

総合セキュリティ製品の訓練機能(一体運用)

すでに導入している製品の中に訓練機能が含まれている3社です。メールセキュリティやID管理の契約の範囲で実施できます。

31. HENNGE One Cybersecurity Edition(HENNGE株式会社)

HENNGE One Cybersecurity Editionの公式サイト

クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」のうち、標的型攻撃とマルウェアへの対策に絞ったエディションです。提供元は1996年設立のHENNGE株式会社(東証グロース上場)です。構成要素は、標的型攻撃メール訓練のTadrillと、Microsoft 365向けのメール脅威対策HENNGE Cloud Protectionの2つです。

2026年2月には教育機能を統合したTadrill e-Learningが加わり、訓練・報告・教育を同じ管理画面で扱えるようになりました。教材は自社で作成したスライド資料をそのまま配信でき、テストの作成や受講状況の管理、合否の集計も行えます。Gmail・Outlook向けの不審メール報告ボタンは、アドオンとして設置できます。

訓練メールの配信回数は、スタンダード版が1ユーザーあたり年間2回まで、上位プランでは制限なしとされています。料金はID単位の月額制で、Tadrillが300円/ID〜、HENNGE Cloud Protectionが200円/ID〜です(2026年8月時点の公式料金ページ)。いずれも最小200IDからの契約となるため、対象人数の下限には注意が必要です。

32. Attack simulation training(日本マイクロソフト株式会社)

Attack simulation trainingの公式サイト

Microsoft Defender for Office 365 Plan 2に含まれる訓練機能で、単体のサービスとしては提供されていません。利用にはPlan 2、またはこれを含むMicrosoft 365 E5などの上位プランの契約が前提となります。国内の販売・サポート窓口は日本マイクロソフト株式会社です。

訓練はMicrosoft Defenderポータルの「攻撃シミュレーショントレーニング」から実施し、資格情報の収集やマルウェアの添付など7種類のソーシャルエンジニアリング手法に対応します。QRコードを使った攻撃のシミュレーションと専用の教材もあります。トレーニングモジュールは、Terranova Securityとの提携により70種類以上が提供されます。

訓練機能そのものに追加料金はかからず、費用は前提となるライセンス側で決まります。Plan 2単体の月額は公式サイトで公開されておらず、営業担当への問い合わせが案内されています。Plan 2を含むMicrosoft 365 E5については、公式サイトに月額8,995円/ユーザーと掲載されています(2026年7月時点)。Plan 2には90日間の無料トライアルがあります。

33. IRONSCALES(IRONSCALES Ltd.)

IRONSCALESの公式サイト

フィッシングやビジネスメール詐欺の検知・自動隔離と、訓練機能を同じプラットフォーム上で提供するメールセキュリティ製品です。開発元のIRONSCALES Ltd.は2014年設立で、本社は米国ジョージア州アトランタにあります。グローバルの導入実績は17,000社以上と公式サイトに記載されています(2025年時点)。

訓練はThreat Assessment配下のPhishing Trainingという機能にあたり、実際に発生した攻撃事例と利用企業から共有された脅威情報をもとに、キャンペーンの文面が自動生成されます。職種や職務に応じた出し分けができ、演習で不合格となった従業員には追加のトレーニングが自動で配信されます。

メール分析を支援するAI機能Themisを含め、検知から隔離までを同じ基盤で扱う構成です。日本国内は代理店経由での販売で、料金は初期費用・月額とも公式に記載がなく、問い合わせが必要です。14日間の無料トライアルとデモは用意されている一方、訓練メールや教育コンテンツの日本語対応の範囲は公式サイトに示されていません

開封率・クリック率は何%なら合格か

訓練を実施すると必ず出てくるのが、「この数値は高いのか低いのか」という問いです。ここでは、公表されている実測値と目標値を分けて整理します。

業界で示されているベンチマーク値

先に結論を書くと、公表されている数値には「目標として掲げられた値」と「実際に測られた値」が混在しており、母集団も指標の定義もそろっていません。他社平均と自社の数値を並べても評価はできず、比べるべきは同じ定義で測った自社の前回値になります。まず、参照できる数値を種別と定義ごとに並べます。

標的型攻撃メール訓練の開封率・クリック率の公表値を目標値と実測値に分けて整理した図。目標値は日本シーサート協議会のゴール例でクリック率10%以下・開封率10%以下・通報率90%以上。実測値は東京商工会議所14.9%、KnowBe4の訓練前世界平均33.2%、Verizonのクリック率中央値1.4%で、母集団と指標の定義が異なるため、比べるのは同じ定義で測った自社の前回値であることを示す
← 横にスクロールできます →
指標クリック率(リンクURL型の訓練メール)開封率(添付ファイル型の訓練メール)通報率開封率(この調査では本文中のURLをクリックした人)Phish-prone Percentage(フィッシングに反応する従業員の割合)訓練メールのクリック率(中央値)認証情報の入力率
数値10%以下10%以下90%以上14.9%(2025年度)
参考:2024年度 6.1%/2023年度 7.8%/2019年度 25.4%
訓練前 世界平均33.2%/アジア24.9%
90日間の教育後 20.1%
1年後 4.2%
1.4%参照できる公開値なし
目標値/実測値目標値(ゴール設定の例)目標値(ゴール設定の例)目標値(ゴール設定の例)実測値実測値実測値
母集団・算出方法クリック人数÷実送信件数×100。実送信件数は送信リスト数からバウンスメール数を引いた数。1人が複数回クリックしても1回として数える添付ファイル開封人数÷実送信件数×100通報人数÷クリック人数(または開封人数)×100。分母は全送信数ではなく、引っかかった人数従業員300名以下の会員企業から公募で参加した1,146名。2025年度の文面は「予定していないオンラインミーティングへの参加案内」。年度ごとに文面が異なる64,000組織・1,480万ユーザー・4,200万件の訓練メールの分析。訓練を始める前の組織を含む8,395件の訓練キャンペーンの分析。従業員単位ではなくキャンペーン単位の中央値で、すでに訓練を運用している組織が中心公的機関・業界団体・調査報告のいずれにも目標値・平均値が見当たらない。計測できるサービスはあるが、外部の基準と比べる材料が公開されていない
出典・時点日本シーサート協議会「メール訓練手引書 一般公開版 ver.1.0」(2022年8月)日本シーサート協議会「メール訓練手引書 一般公開版 ver.1.0」(2022年8月)日本シーサート協議会「メール訓練手引書 一般公開版 ver.1.0」(2022年8月)東京商工会議所「『標的型攻撃』メール訓練 実施結果」(2025年10月22日)KnowBe4(2026年7月7日)Verizon「2026 Data Breach Investigations Report」

※各数値の詳細と読み方は以下で解説します。

用語の注意点として、「開封率」という言葉は出典によって指すものが違います。メールを開いた行為を指す場合と、本文中のURLをクリックした行為を指す場合があり、各サービスのレポートでもどちらを開封と呼ぶかは統一されていません。前掲の比較表の「レポートで分かる指標」列は各社の表記をそのまま記載しているため、候補を絞ったあとに、その社の開封が何を数えているかを確認してください。

ここからは、それぞれの数値の背景を確認します。目標値として参照できるのは、日本シーサート協議会の「メール訓練手引書 一般公開版」です。同手引書は、測定項目ごとに算出方法とゴール例を次のように示しています。

  • 内容:”リンク URL 型訓練メール”の場合の URL クリック人数比率/算出方法:クリック率=クリック人数÷実送信件数×100/ゴール例:クリック率10%以下
  • 内容:添付ファイル型の場合の添付ファイル開封人数比率/算出方法:添付ファイル開封率=開封人数÷実送信件数×100/ゴール例:開封率10%以下
  • 内容:URL クリックまたは添付ファイル開封者内の通報人数比率/算出方法:通報率=通報人数÷クリック人数(または開封人数)×100/ゴール例:通報率90%以上
出典:メール訓練手引書 一般公開版 (ver.1.0)(2022年8月18日)|一般社団法人 日本シーサート協議会

ここで重要なのは、10%という数字が「業界平均」ではなく「ゴール設定の例」として示されている点です。同手引書は、分母を実送信件数(送信リスト数からバウンスメール数を引いた数)とし、1人が複数回クリックしても1回として数えると定義しています。自社の数値を比べるときは、この算出方法が揃っているかを先に確認する必要があります。

実測値のほうはどうでしょうか。東京商工会議所が2025年9月に会員企業向けに実施した訓練では、実施人数1,146名に対する開封率が14.9%でした。同資料は過年度の開封率も併記しています。

実施人数:1,146名/開封:171名(14.9%)/未開封:975名(85.1%)
〈参考:過年度開封率〉2019年度 25.4%、2020年度 24.0%、2021年度 15.3%、2022年度 12.2%、2023年度 7.8%、2024年度 6.1%

出典:「標的型攻撃」メール訓練 実施結果(2025年10月22日)|東京商工会議所 中小企業のデジタルシフト・DX推進委員会

この調査で「開封」とされているのは、メールを開いた人ではなく本文中のURLをクリックした人です。対象は従業員300名以下の会員企業からの公募参加で、2025年度の文面は「予定していないオンラインミーティングへの参加案内」でした。数値が2024年度の6.1%から14.9%へ反転していることからも、シナリオの難易度で結果が大きく動くことが読み取れます。

海外の実測値も、指標の定義が異なります。KnowBe4は2026年7月、64,000組織・1,480万ユーザー・4,200万件の訓練メールを分析した結果を発表しました。訓練前のPhish-prone Percentage(フィッシングに反応する従業員の割合)の世界平均は33.2%、90日間の教育後は20.1%、1年後は4.2%です。同社の集計ではアジア地域の訓練前の値は24.9%です。

一方、Verizonの2026年版のデータ侵害調査報告書は、8,395件の訓練キャンペーンを分析し、メールを使った訓練のクリック率の中央値は1.4%だったと報告しています。

14.9%、33.2%、1.4%という3つの数値は、いずれも正確でありながら単純には比べられません。母集団が中小企業の公募参加者・訓練未実施を含む世界の利用組織・すでに訓練を運用している組織と異なり、単位も従業員に占める割合とキャンペーン単位の中央値で違うためです。

認証情報の入力率については、公的機関・業界団体・調査報告のいずれにも参照できる目標値や平均値が見当たりません。入力まで計測できるサービスは存在しますが、その数値を外部の基準と比べる材料は現時点では公開されていない、という前提で扱うのが安全です。

出典・参考資料(2件)

初回訓練と繰り返し実施で、見るべき指標が変わる

訓練の回数を重ねると、注目すべき数値は移っていきます。日本シーサート協議会は、訓練の習熟度を3段階に分けたモデルを示しています。

フェーズ 1st STEP / 2nd STEP / 3rd STEP 訓練目標 開封率の測定 / 開封率●%以下・通報率▲%以上 / 開封率や通報率の維持

出典:メール訓練手引書 一般公開版 (ver.1.0) 4.2.1「モデル1:開封率、通報率を指標とした成熟度モデル」|一般社団法人 日本シーサート協議会
日本シーサート協議会の成熟度モデルを図解したもの。1st STEPは開封率の測定で初回の自社値が次回目標の起点になる、2nd STEPは開封率●%以下・通報率▲%以上の目標設定、3rd STEPはその水準の維持という3段階を示す

初回は現状を測る段階なので、開封率の高さ自体を問題視する必要はありません。2回目以降で開封率の目標と通報率の目標を置き、3回目以降はその水準を保てているかを見る、という順序です。同手引書は、このモデルが経営層への状況報告にも活用できると述べています。

迷いやすいのは、2回目の目標をどこに置くかです。手引書はこのモデルの目標値を「開封率●%以下」「通報率▲%以上」と具体値を示さない形で書いており、水準は各組織が定める前提になっています。実務では、初回に出た自社の値を起点にすると置きやすくなります。

初回のクリック率が30%台であれば、手引書のゴール例である10%以下をいきなり掲げるより、次回は20%台という手の届く水準を置き、3回目以降で10%台へ寄せていく形です。逆に初回が数%で出た場合は、クリック率を下げる余地が小さいので、主指標は通報率に移ります。

通報率は初回から測れるようにしておくと、2回目以降の目標設定が楽になります。通報の受付窓口と手順が用意されていないと、そもそも分母になる通報が発生せず、目標を置こうとした時点で比較する材料がない状態になります。

繰り返し実施の効果については、東京商工会議所の調査に手がかりがあります。前年度の訓練に参加した個人の開封率は12.1%、参加していない個人は15.8%で、その差は3.7ポイントでした。訓練を受けた側でもなお1割超がクリックしているという結果は、繰り返せば数値が下がり続けるという見方への歯止めになります。

国の行政機関でも、開封率の先を測る取り組みは道半ばです。総務省行政評価局が2020年11月に24府省庁を対象に行った調査では、訓練を実施している21府省庁のうち、報告までを訓練の中に位置付けているのは約4割にとどまりました。実施頻度は「年複数回を一連の訓練として実施」が15府省庁(71.4%)を占めています。

出典・参考資料(2件)

標的型攻撃メール訓練の注意点とつまずきどころ

訓練は実施すること自体が目的になりやすく、続けているのに行動が変わらないという状態に陥りがちです。効果が出にくくなる典型的なパターンと、その回避策を見ていきます。

訓練メールを配信するだけでは行動は変わらない

配信と集計だけで終わる訓練は、開封率という数字を毎年記録するだけの行事になりがちです。東京商工会議所の調査では、URLをクリックした29名への質問で、理由として最も多かったのは「メールの内容が具体的・自然で本物だと思った」と「怪しいと思ったが、開いてみないと判断できないと思った」の2つでした。

後者は、注意力の問題ではなく確認する手段が用意されていないことを示す回答です。IPAも同様の指摘をしています。不審なメールを受信した従業員は送信元へ直接問い合わせるのではなく、社内の然るべき部門や担当者に報告すべきであり、組織としてそうした体制や運用ルールが確立・周知されているかを確認することが望ましい、という内容です。

訓練の設計に組み込みたいのは、開封者への教育コンテンツの配信と、報告先・報告手順の周知です。日本シーサート協議会の手引書も、訓練メールを開いた場合の行動や不審メール受信時の行動をルール化・文書化し、社内で周知することを挙げています。

報告手順を含む社内ルールを文書化し、形骸化させずに周知していく進め方は、以下の記事で解説しています。従業員向けの教育プログラムの組み立て方まで含めて設計したい場合の参考になります。

抜き打ち実施と現場の混乱をどう両立させるか

事前通知をせずに配信すると実態に近い数値が取れますが、問い合わせが情報システム部門に集中したり、取引先へ確認の連絡が飛んだりする副作用があります。文面に実在の組織名を使わないという前提は、この副作用を抑えるためにも欠かせません。

両立の手立てとして、日本シーサート協議会は難易度の調整方法のひとつに事前通知の扱いを挙げ、通知はするが通知から訓練日までの期間を空けるやり方を示しています。年度初めに「今年度中に訓練を実施する」とだけ告知し、実施日は伏せる運用がこれにあたります。

あわせて、訓練期間中の問い合わせ窓口と、報告を受けた際の一次回答を事前に決めておくことが望まれます。訓練であることを開示するタイミングを決めておかないと、報告した従業員が放置されたと感じ、次回以降の報告率が落ちます。

クリックした従業員を「犯人探し」にしない運用

個人名を挙げて是正を求める運用は、短期的には開封率を下げても、報告をためらう空気をつくります。実際の攻撃で最も避けたいのは、クリックした事実を隠されて初動が遅れることです。

総務省行政評価局の調査には、府省庁が実際に行っているフィードバックの例が記録されています。3回連続で訓練メールを開封した者に対して部局の情報セキュリティ責任者を通じて注意する、開封者に開封した際の心理を聴くアンケートを実施する、といった内容です。個人を特定する扱いは繰り返し開封者に限り、全体には集計結果と手口の解説を返すという切り分けが参考になります。

運用ルールとして、集計は部署単位までとし個人名を共有しない、報告した従業員には結果を返す、といった取り扱いを事前に決めておくことが望まれます。サービス選定時にも、個人別データの閲覧権限を管理者に限定できるかを確認しておくと、社内の合意が取りやすくなります。

出典・参考資料(3件)

訓練を年間運用に乗せる(初回設計から次回への振り返りまで)

ここでは、単発で終わらせないための年間計画の組み立て方を、初回に決めること・2回目以降の調整・振り返りと期中入社者への対応に分けて整理します。

初回に決めること(対象範囲・測定項目・年間回数)

初回は、対象範囲と測定項目を決めることが中心になります。全社一斉か部門単位か、測るのは開封(クリック)までか報告まで含めるかを先に決めておかないと、次回との比較ができません。日本シーサート協議会の成熟度モデルでも、初回は現状確認のフェーズと位置づけられています。

年間の回数も、この時点で決めておきたいところです。回数は料金体系の選択に直結し、年1回なら通数課金、四半期ごとなら年間受け放題のほうが総額を抑えやすくなります。

回数の目安として参照できるのが、国の行政機関の実態です。総務省行政評価局の調査では、訓練を実施している21府省庁のうち「年複数回を一連の訓練として実施」が15府省庁(71.4%)、「年1回実施(1回完結型)」が6府省庁(28.6%)でした。複数回を組にして設計する運用が多数を占めています。

2回目以降の難易度とシナリオの変え方

2回目以降は、文面と実施方式の両方で難易度を調整するのが一般的です。同手引書は、実施頻度を上げる、複数文面を使い分ける、事前通知の有無を変えるという3つの方式面の調整と、識別ポイントを減らす・企業固有の用語を文面に含めるといった文面面の調整を挙げています。複数文面を使うのは、最初に受け取った従業員が周囲に共有して結果が歪むのを防ぐためでもあります。

シナリオの見直しには、外部環境の変化も反映させます。材料は2つで、前年の自社の結果と、その年に広まった手口です。前者は「どの部門で、どの文面が通ってしまったか」から次の文面を決める材料になり、後者は請求書の偽装や取引先を装った連絡など、その時期に実際に増えている手口を取り込む材料になります。

この2つを組み合わせる進め方は行政機関でも同様です。総務省の調査では、訓練内容の見直しとして「新たな脅威やその時点の情報セキュリティ動向を反映した見直しを実施」が16府省庁、「前年度の実施状況などから見直しを実施」が11府省庁と記録されています。

実施後の振り返りと、期中入社者への対応

実施後の振り返りでは、集計結果を次の教育計画に接続します。数値の共有だけで終わらせず、不審メールを受け取ったときの対応方法をあらためて周知するところまでを一連の流れに含めるのが基本の構成です。

行政機関の実施内容も同じ順序です。総務省の調査では、フィードバックとして「不審メールへの対応方法の周知徹底」が17府省庁、「訓練結果の周知」が16府省庁、「標的型攻撃メールに関する最新の動向や手口等の紹介」が10府省庁で行われていました。

新入社員や中途入社者への対応も計画に含めておくことが望まれます。情報セキュリティ管理基準は、意識向上・教育・訓練を定期的に実施することを求めています。そのうえで、可能な場合には、新しい要員や情報セキュリティに関する要求事項が大幅に異なる職位・役割へ異動した者にも、開始時の教育・訓練を適用するとしています。年次の一斉実施だけでは、期中に入社した層が1年近く未受講のまま残ります。

出典・参考資料(3件)

訓練の効果を社内・経営層に説明する

訓練の数値は、そのまま社内に出しても判断材料になりません。稟議・役員会・監査という3つの場面で、それぞれ求められる形に翻訳する必要があります。

稟議・役員会で示せる導入効果

訓練の効果は「意識が高まった」では伝わりません。示せる効果は3つに整理できます。第一に、実際にクリックする従業員の割合という数値化されたリスクの現状です。第二に、繰り返し実施による変化です。第三に、報告体制が機能しているかの確認結果です。

脅威の側の裏づけも添えられます。IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」(組織編)では、機密情報を狙った標的型攻撃が5位で11年連続の選出、AIの利用をめぐるサイバーリスクが3位で初選出となりました。同ランキングは、情報セキュリティ分野の研究者や企業の実務担当者など約250名からなる選考会の審議・投票で決定されています。

被害の規模も参照できます。警察庁の情勢報告によれば、令和7年のフィッシング報告件数はフィッシング対策協議会の集計で245万4,297件でした。インターネットバンキングに係る不正送金事犯は4,747件・被害総額約103億9,700万円で、その手口の約9割をフィッシングが占めています。これらは個人利用分を含む全体の数値であり、自社が受けた標的型攻撃メールの件数ではない点には注意が必要です。

訓練結果を役員会に出す1枚のまとめ方

1枚にまとめる際は、数値の羅列ではなく、いま組織がどの段階にいるかを示す構成が有効です。日本シーサート協議会の成熟度モデルは、現状の立ち位置と今後実施すべき施策の把握に使え、経営層への状況報告や施策説明にも活用が期待できるとされています。

盛り込む要素は4つに絞れます。今回の測定値と算出方法、前回との比較、報告体制が機能したかどうか、そして次回に向けた改善項目です。算出方法を併記するのは、数値が一人歩きして他社の公表値と比べられるのを防ぐためです。

改善項目は、訓練の設計と教育の両面から挙げると整理しやすくなります。文面の難易度をどう変えるか、報告率を上げるために何を周知するか、次回の対象範囲をどう広げるかといった項目が、そのまま翌年度の実施計画になります。

ISMS・内部監査で教育の実施証跡として使うときの残し方

訓練の記録は、ISMSの運用における教育・訓練の証跡としても使われます。経済産業省の情報セキュリティ管理基準(令和7年改正版)は、附属書Aの管理策に対応する形で次のように定めています。

6a-6.3 情報セキュリティの意識向上、教育及び訓練
管理策:組織の要員及び関連する利害関係者は、職務に関連する組織の情報セキュリティ方針、トピック固有の方針及び手順についての、適切な、情報セキュリティに関する意識向上プログラム、教育及び訓練を受け、また、定常的な更新を受ける。

出典:情報セキュリティ管理基準(令和7年改正版)6a-6.3|経済産業省

残すべき文書についても、同基準が例示を示しています。力量の証拠として適切な文書化した情報を保持することを求めたうえで、教育・訓練については「教育・訓練基本計画」「教育・訓練実施計画」「確認テスト又は評価報告」を参考に検討し、定期的に実施するとしています。

ここから読み取れるのは、訓練の実施記録だけでは証跡として足りないということです。計画と、実施結果と、有効性の評価がそろって初めて力量の証拠になります。訓練後の理解度テストやアンケートの結果を保存しておくと、この評価の部分を埋めやすくなります。

個人情報保護法の観点でも、教育は求められています。同法第23条は、個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じることを義務づけています。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は人的安全管理措置として「従業者の教育」を挙げ、手法の例示に「個人データの取扱いに関する留意事項について、従業者に定期的な研修等を行う」を示しています。

ただし、ガイドラインが求めているのは個人データの適正な取扱いに関する教育であり、標的型攻撃メール訓練を名指しで求めているわけではありません。同ガイドラインも、例示の内容すべてを講じる必要はなく、適切な手法は例示に限られないと明記しています。訓練は研修等の一手段として位置づけられる、という整理にとどめるのが正確です。

証跡を受け取る側である内部監査そのものの進め方を確認しておきたい場合は、以下の記事が参考になります。内部統制監査との違いや、監査計画の立て方から報告までの実施手順を解説しています。

出典・参考資料(4件)

訓練で防げない部分を技術対策で補う(多層防御の組み立て)

訓練は従業員の行動に働きかける施策であり、守備範囲には限りがあります。ここでは、訓練の外側にどのような対策が必要かを整理します。

標的型攻撃メール対策を3層に分けた図。1層目は届く前に止める層でメールセキュリティや送信ドメイン認証、2層目は届いた後に気づく層で訓練と報告体制が担う、3層目は侵入された後に検知する層で端末やネットワークの監視が担うことを示す

侵入経路の実態を見ると、メール以外の経路が主流になっています。警察庁は、ランサムウェアの被害について次のように報告しています。

近年は、インターネットに露出した箇所から攻撃者が遠隔操作でネットワーク内部に侵入する手口が多くを占め、標的型攻撃メール等の添付ファイルによる感染は少なくなっている。被害組織へのアンケート結果によると、侵入経路は VPN(Virtual Private Network)機器が6割以上を占める状況である。

出典:令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(令和8年3月)|警察庁サイバー警察局

メール訓練を徹底しても、ネットワーク境界の機器から侵入される経路は塞げません。訓練と並行して、外部公開機器の脆弱性管理と認証の強化を進める必要があります。

外部に公開しているVPN機器やWebアプリの弱点を洗い出す手段が脆弱性診断です。手動診断とツール診断の違い、費用相場、依頼先の選び方は以下の記事で解説しています。

認証側の備えとしては、フィッシングサイトで認証情報を入力してしまった場合でも、多要素認証があればログインまで到達される可能性を下げられます。認証方式ごとの特徴や料金の比較は以下をご覧ください。

メール以外の入口も広がっています。Verizonの2026年版のデータ侵害調査報告書は、電話やショートメッセージを使った手口の訓練での成功率のほうが、従来のメールを使った手口より高いと報告しています。メールだけを訓練の対象にしていると、電話やSMSを起点とする手口には備えが残らないということです。

組み立て方としては、届く前に止める層、届いた後に気づく層、侵入された後に検知する層の3つに分けて考えると整理しやすくなります。届く前に止める層はメールセキュリティや送信ドメイン認証、届いた後に気づく層が本記事で扱う訓練と報告体制、侵入後の検知は端末やネットワークの監視が担います。

訓練の結果は、この3層のどこに投資すべきかを判断する材料にもなります。報告率が低ければ報告手段の整備、クリック率が下がらなければメール側のフィルタリング強化、というように、次の一手を数値から導けます。

出典・参考資料(2件)

まとめ

本記事では、標的型攻撃メール訓練サービスについて、4つのタイプと選定の観点、料金相場を解説し、主要な33社を比較表と個別紹介で取り上げました。あわせて、開封率や通報率をどの水準で評価すればよいかを、実測値と目標値に分けて整理しました。

選定で最初に決めたいのは、開封後の教育まで含めるかどうかと、運用を自社で回すか外部に任せるかの2点です。この2つが決まれば候補は絞り込め、あとはシナリオの更新頻度、レポートで取れる指標、年間の実施回数を前提とした総額で比べられます。

条件別に絞り込むと、教育コンテンツまで含めて自社で回すなら教育コンテンツ一体型の年額定額プラン、配信と集計だけを足すなら訓練メール配信特化の年額プランが候補になります。

専任者を置かず報告書まで任せるならコンサル・全部委託型、既存製品の機能で始めるなら総合セキュリティ製品の訓練機能です。どのタイプにも料金を公開しているサービスがあり、年間の総額を試算しやすいのはそれらです。条件に当てはまる具体的なサービスは、比較表と診断ツールで確認してください。

数値の扱いも同じくらい重要です。他社の公表値と自社の開封率を並べても算出方法が揃わないため、比べるべきは同じ定義で測った自社の前回値になります。訓練で測れない経路には技術面の対策を組み合わせ、全体の設計として進めてください。

MCB FinTechカタログで無料で一括ダウンロードできるのは、訓練の前後を支える社内セキュリティ対策(メールセキュリティ・多要素認証・EDRなど)の資料です。多層防御の組み立てを検討する段階で、あわせてご覧ください。訓練サービス各社の資料は、各社の公式サイトからご請求ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 標的型攻撃メール訓練サービスとは何ですか?

A. 標的型攻撃メール訓練サービスとは、業務メールを装った疑似的な攻撃メールを従業員へ配信し、開封やURLクリックといった反応を計測したうえで、必要な教育や報告手順の定着まで支援するサービスです。

提供範囲はサービスごとに異なり、配信と結果集計に絞ったもの、開封した従業員へのeラーニングまで含むもの、シナリオ設計から報告書作成までを代行するもの、メールセキュリティ製品などの一機能として提供されるものに分かれます。どこまでを任せるかによって、導入後に自社で用意すべきものが変わります。

Q. 標的型攻撃メール訓練サービスの費用はどのくらいかかりますか?

A. 標的型攻撃メール訓練サービスの費用は、1人あたりの月額(ID単価)型、年間受け放題型、訓練委託1回あたり型のいずれかの体系で決まります。体系ごとの実額と適用条件は、本記事の料金相場と料金の比較表に整理しています。

金額を公開せず個別見積もりのみを案内するサービスも少なくないため、見積もりを依頼する段階で、対象人数・年間の実施回数・開封者向けの教育コンテンツを含めるかどうかの3点を各社へ同じ条件で提示してください。前提をそろえておくと、体系の異なる見積もりでも年間の総額に直して並べられます。

Q. 標的型攻撃メール訓練はサービスを使わず自社で内製できますか?

A. 標的型攻撃メール訓練は自社のメール配信環境でも実施できますが、専任の担当者を置けない組織では、シナリオの更新と結果集計を続けられずに形骸化しやすいのが実際です。

内製は文面を自由に作れる反面、新しい手口の反映、送信環境の準備、部署別・経年の集計を毎回自前で用意することになります。

文面づくりにも制約があります。IPAは、受信者が問い合わせた先の組織が事実確認に追われるといった第三者への影響を挙げ、実在または酷似する組織名を使ったメールでの訓練は実施しないことが賢明だとしています。既製サービスの無料枠でレポートの中身を一度確かめ、自前で同じものを毎年用意できるかで判断する進め方が現実的です。

出典・参考資料(1件)

Q. 標的型攻撃メール訓練は従業員50名以下の企業でも効果がありますか?

A. 標的型攻撃メール訓練は、小規模な企業でも実施する意味があります。KnowBe4が2026年7月に公表した調査は、64,000組織・1,480万ユーザー・4,200万件の訓練メールを分析したものです。訓練前にフィッシングへ反応する従業員の割合(同社が定義するPhish-prone Percentage)は、従業員1万人以上の大企業で39.5%、小規模企業で24.7%でした。

規模が小さいほど値は低いものの、4人に1人が反応する水準であることに変わりはありません。人数が少ない組織ほど1人の対応が全体に及びやすいという事情もあります。

費用面でも、通数を区切った無償の訓練や少人数向けの無料プランを設けているサービスがあり、本記事の料金相場で整理した無料の範囲から始められます。ただし、最低契約数量が設定されているサービスでは対象者が少なくても単価どおりの金額にならないため、見積もり時に条件を確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 標的型攻撃メール訓練サービスは、申し込みから実施までどのくらいかかりますか?

A. 標的型攻撃メール訓練サービスの実施までにかかる期間は運用形態で変わり、自社運用型は管理画面から短期間で配信できるのに対し、委託型はシナリオ設計と実施日の調整が入るぶん早めに動く必要があります

期間を左右するのは、サービス側の準備よりも自社側の作業であることが少なくありません。対象者リストの整備、送信元ドメインの許可設定、実施の告知範囲や問い合わせ窓口についての社内合意が主な工程です。委託型はこれに加えて、見積もり、シナリオの確定、配信、報告書の納品という流れになるため、年度内に結果を報告する必要がある場合は、報告書を受け取る時期からの逆算が必要です。

Q. 標的型攻撃メール訓練のメールが、セキュリティ製品にブロックされて届かないことはありますか?

A. 標的型攻撃メール訓練のメールは、メールセキュリティ製品やフィルタに遮断されて対象者へ届かないことがあるため、送信元のドメインやIPアドレスを許可リストへ登録する設定が必要かを導入時に確認します

逆の問題もあります。セキュリティ製品が本文中のURLを自動で検査した通信が「開封」として数えられると、実際より高い数値が出ます。この自動アクセスを人の開封と切り分けて集計する機能を備えるサービスもあるため、レポートの精度を重視する場合は確認したい項目です。設定手順の案内や、本番前に少人数へテスト配信できるかどうかも、導入支援の範囲として見積もり時に確かめておくと安全です。

Q. 標的型攻撃メール訓練を外部に委託する場合、従業員の個人情報はどのように扱われますか?

A. 標的型攻撃メール訓練を外部へ委託する場合は、対象者の氏名・所属・メールアドレスを委託先へ渡すことになるため、利用目的・保管期間・訓練終了後の返却や消去の方法を契約段階で確認します

個人情報保護法第23条は、個人データの漏えい、滅失または毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じることを事業者に義務づけています。実務としては、対象者リストの受け渡し方法、レポートに個人名を含めるかどうか、結果データへアクセスできる担当者の範囲を事前に取り決めておくと、社内の個人情報の取扱いルールとも整合させやすくなります。

出典・参考資料(1件)

Q. 標的型攻撃メール訓練は情報システム部門だけで進めてよいですか?

A. 標的型攻撃メール訓練は、実施前の合意形成と実施後のフィードバックの両方で、人事・総務や各部門の責任者を巻き込んでおくほうが運用が続きます。抜き打ちに近い形で配信する以上、現場の混乱と結果の取り扱いについて、情報システム部門だけで決めきれない論点が残るためです。

実施前に決めておきたいのは、訓練結果を人事評価に用いないという方針の周知、訓練期間中の問い合わせ窓口、部門別結果を誰にどこまで共有するかの3点です。実施後は、部門ごとの結果をその部門の責任者経由でフィードバックすると、注意喚起が現場の言葉に翻訳されて届きます。教育コンテンツの受講を全社展開する場合は、人事が持つ年間の教育計画との日程調整も必要になります。

訓練とあわせて進める社内セキュリティ対策の料金・機能を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、社内セキュリティ対策に関する最新資料を無料で一括ダウンロードできます。初期費用、月額費用、対応機能など、比較に必要な情報をすばやく把握できます。

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
社内セキュリティソリューションの関連サービス資料

PR

本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

関連記事

新着記事

社内セキュリティソリューション
おすすめの診断サービス