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RCS対応サービスおすすめ8選を比較|+メッセージが届く範囲と料金、SMSとの違いを解説

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SMS送信サービス比較表(2026年版)のプレビュー

主要19サービスの料金・機能を無料で一覧比較

SMS送信サービス比較表(2026年版)

SMSでの顧客連絡を続けていると、伝えたい内容が文字数に収まらない、リンクを載せてもフィッシングと見分けがつかず開いてもらえない、といった行き詰まりに突き当たります。かといってチャットアプリの公式アカウントは、友だち追加をしてもらえた相手にしか届きません。

その間を埋める選択肢として、RCS(リッチ コミュニケーション サービス)を使った配信が広がりつつあります。国内では「+メッセージ(プラスメッセージ)」がこの規格に沿ったサービスにあたり、電話番号だけで画像やボタン付きのメッセージを送れます。ただし、届く相手はキャリアや端末の対応状況に左右され、サービスごとに配信できる範囲も費用の考え方も異なります。

本記事では、RCS配信に対応した法人向けサービス8社を比較します。SMSとの違い、キャリア・OS別にどこまで届くのか、費用の内訳、公式アカウントの審査までを整理しました。グローバルではRCSを提供していても日本の+メッセージ宛には送れないサービスがあるという点も、対応地域の記載とあわせて整理しています。

この記事を読むとわかること

また、自社の用途に合うサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。まず診断で当たりを付けてから、詳細な解説を読み進めていただくこともできます。

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RCSとは?SMSと比べて何が変わるのか

RCS(Rich Communication Services)は、携帯電話事業者の業界団体であるGSMAが標準化したメッセージの規格です。国内キャリアも、SMSの後継にあたるサービスとして位置づけています。

電話番号を使ってテキストメッセージの送受信ができるショートメッセージサービス(SMS)の後継サービスです。「RCS」は、携帯電話事業者の業界団体「GSM Association」(GSMA)で標準化された規格を採用しています。

出典:報道発表資料「新たなメッセージサービスRCSの提供を、2026年夏から開始」|株式会社NTTドコモ(2026年5月13日)

電話番号を宛先にする点はSMSと同じで、Googleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリで受け取る場合は追加のアプリを入れてもらう必要がありません(+メッセージ宛に送る場合は、相手が+メッセージを使っていることが前提になります)。そのうえで、画像や動画、押せるボタンを1通に載せられます。

RCSでできること(文字数・画像・ボタン・双方向)

まず押さえておきたいのが文字数です。ここは受信するアプリによって上限が変わるため、ひとつの数字で言い切れません。

「+メッセージ」で受け取る場合の上限は全角2,730文字で、これはau・ソフトバンクの公式ページで一致しています。標準のSMSは全角70文字までで、長文に対応した送信でも全角670文字が上限です。数十文字しか入らなかった連絡が、そのまま1通に収まる分量になります。

最大文字数 / +メッセージ:全角2,730文字 / SMS(Cメール):全角670文字

出典:「+メッセージ(プラスメッセージ)」|au(KDDI)

一方、Googleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリでRCSとして受け取る場合、auは全角3,192文字を上限として公表しています。ただし同ページには「送信元のOSと受信先のOSまたは設定によって送信可能な文字数は異なります」という注釈が添えられており、この数字も条件つきです。

企業がAPIで配信する場合の上限は、また別に定義されています。RCS for BusinessのAPI仕様では、テキスト部分の上限が3,072 characters(UTF-8)とされています。

日本語のようなマルチバイト文字は1文字が2〜4 UTF-8 characters 以上として数えられると同ドキュメントに記載があるため、「全角で何文字送れるか」はこの仕様からは確定できません。実際に何文字入るかは、契約する配信サービスに確認するのが確実です。

出典・参考資料(4件)

文字数以外にできることは、大きく3つに整理できます。

  • 見せる:画像・動画・カード形式のレイアウト、複数のカードを横に並べるカルーセル表示
  • 押してもらう:Webページを開くボタン、電話をかけるボタン、返信候補の選択肢
  • 受け取る:相手からの返信、既読の確認、自動応答によるやり取りの継続

どこまで使えるかは配信サービスによって差があります。特にカルーセルや双方向のやり取りは、対応していないサービスもあるため確認が必要です。

RCSとSMSの違い

SMSとの違いを、実務で効いてくる順に並べると次のようになります。

  • 載せられる情報量:SMSは標準で全角70文字、長文対応でも670文字のテキストのみ。RCSは画像・動画・ボタンを含められる
  • 送信元の見え方:SMSは電話番号が並ぶだけ。RCSは審査を通った企業名とロゴ、認証を示すマークが表示される
  • 届く相手の広さ:SMSは番号があればほぼ届く。RCSはキャリア・端末・アプリの対応が前提になる
  • 反応の受け取り:SMSは開封を直接は測れない。RCSは既読やボタンの押下を配信側で把握できる

3つ目の「届く相手の広さ」だけはSMSに分があります。この差をどう埋めるかが、RCSを業務で使ううえでの最初の論点になります。

RCSとLINE公式アカウントの違い

画像やボタンを送れる点だけを見ると、LINE公式アカウントと似ています。決定的に違うのは宛先の作り方です。

LINE公式アカウントは、利用者に友だち追加をしてもらって初めてメッセージを送れます。すでに手元にある顧客の電話番号は、そのままでは宛先になりません。RCSは電話番号を宛先にするため、契約時や申込時に取得した番号へそのまま送れます。

逆に言えば、日常的に使われているLINEのほうが利用者の滞在時間は長く、リッチな表現の自由度も高い傾向があります。友だち登録を促す施策がすでに機能しているなら、RCSは置き換えではなく、登録に至っていない層への連絡手段として併用するのが現実的です。

MMS・iMessageとの違い

MMSは、SMSに画像などを添付できるようにした従来の仕組みです。キャリアのメールアドレス宛に送るもので、法人からの一斉配信に使われることはほとんどありません。

iMessageはAppleが提供する仕組みで、Apple製品どうしのやり取りに限られます。相手がAndroidの場合は、条件が整えばRCS、そうでなければSMS/MMSとして送られます。Appleは業界標準にもとづいてRCSを実装していると案内しており、iPhoneのメッセージアプリはiMessageとRCSの両方を扱えます。

法人が電話番号宛に一斉配信する用途で選択肢になるのは、実質的にSMSとRCSの2つです。

日本でRCSが届く範囲|キャリア・OS別の対応状況(2026年8月時点)

ここからは、自社の顧客のうちどれくらいにRCSが届くのかを判断するための材料を整理します。2026年3月から8月にかけて各社の提供状況が変わっているため、以下は2026年8月時点の内容です。

+メッセージとRCSはどういう関係か(日本でRCSを受け取るアプリ)

RCSは規格の名前で、「+メッセージ」はその規格に沿って携帯3社が提供しているアプリです。両者は対立する選択肢ではなく、規格と実装の関係にあります。

「+メッセージ」は、GSMA(注3)で世界的に標準化されているRCS(注4)に準拠したメッセージサービスです(注5)。お客さまがメッセージを送受信する相手先の携帯電話事業者を意識することなく快適に利用できるよう、携帯電話番号だけでメッセージのやりとりができるコミュニケーションを豊かにするサービスとして、2018年5月に提供を開始しました。

出典:トピックス「「+メッセージ(プラスメッセージ)」の利用者数が4,000万人を突破」|株式会社NTTドコモ/KDDI株式会社/ソフトバンク株式会社(2024年2月6日)

この+メッセージの利用者数は、携帯3社の連名で4,000万人(2024年1月末時点)と公表されています。これが法人からのメッセージを受け取れる母数のひとつの目安になります。

2026年に入ってからは、これとは別の受け取り口も広がりました。AndroidのGoogleメッセージアプリ、iPhoneの標準メッセージアプリでもRCSを受信できるようになり、同じ端末に「+メッセージ」と「Googleメッセージ」が併存する状態が生まれています。

法人が配信を検討するときは、「+メッセージ宛に送る」のか「Googleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリ宛に送る」のかを分けて考える必要があります。

法人がRCSを届ける2つの経路を整理した図。GSMAが標準化した規格であるRCSの下に、経路A=携帯3社が2018年5月から提供する+メッセージ公式アカウント宛(キャリアの審査を通った企業のみ開設、利用者4,000万人・2024年1月末時点)と、経路B=2026年に各社が提供を開始したGoogleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリ宛(au・ソフトバンクは提供済み、ドコモの法人向けは2026年冬予定)を並べ、楽天モバイルは+メッセージの枠組みの外であることを補足している。
出典・参考資料(2件)

キャリア別の対応状況(docomo / au / SoftBank / 楽天モバイル)

法人配信の観点では、2つの層に分けて見ると整理しやすくなります。ひとつは2018年から続く+メッセージの公式アカウント、もうひとつは2026年に各社が提供を始めたGoogleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリで受け取るRCSです。

  • au(KDDI):RCSの利用料は無料・申し込み不要で、対象回線はau、UQ mobile、povo1.0、povo2.0、au回線利用のMVNO(大手キャリアの回線を借りて提供される通信サービス)。公式アカウントの仕組みも提供されています
  • ソフトバンク:2026年3月18日にAndroid、3月25日にiPhoneでRCSの提供を開始しました。なお「法人とMVNOをご利用のお客さまについては、今後対応する予定です」と案内されており、これは法人名義の回線で受信する側の話です
  • NTTドコモ:2026年8月下旬以降にRCSの提供を開始する予定です。企業と個人がやり取りする「RCS公式アカウント」は2026年冬の提供開始を予定とされており、本記事の執筆時点では未提供です。ドコモの利用者へ企業から配信する経路は、現時点では+メッセージの公式アカウントになります
  • 楽天モバイル:+メッセージは携帯3社が提供するアプリのため、楽天モバイルの利用者はこの枠組みの外にあります。楽天モバイル自身がRCSを提供しているかは公式サイトで確認できず、宛先として届くかどうかは配信サービスごとに対応が分かれます

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、電話番号だけで、テキストメッセージに加え写真や動画などのコンテンツを送受信できる新たなメッセージサービス「RCS」※1を、2026年夏から提供開始します。また、企業と個人が相互にメッセージなどのやり取りができる「RCS公式アカウント」についても、2026年冬の提供開始を予定しています。

出典:報道発表資料「新たなメッセージサービスRCSの提供を、2026年夏から開始」|株式会社NTTドコモ(2026年5月13日)

2026年8月時点の対応状況を、法人配信の2つの経路に分けて整理すると次のようになります。

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キャリアNTTドコモau(UQ mobile・povo・au回線のMVNO含む)ソフトバンク(Y!mobile・LINEMO含む)楽天モバイル
+メッセージ公式アカウント宛(法人配信)携帯3社共同の+メッセージ(2018年5月提供開始)の公式アカウント経由KDDIが認証した企業のみ開設可ソフトバンクの審査を通過した企業に認証済みマーク×+メッセージはドコモ・au・ソフトバンクが提供するアプリ
Googleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリ宛(法人配信)×RCS自体は2026年8月下旬以降に提供開始。法人向けの「RCS公式アカウント」は2026年冬提供予定RCSを提供済み(月額無料・申し込み不要)。ただし公式アカウントは「au、UQ mobile、povo1.0回線契約のお客さまが対象です。」2026年3月18日にAndroid、3月25日にiPhoneで提供開始公式情報で確認できず
楽天モバイル公式サイトにRCSの案内が見当たらない
受信に必要な環境2026年3月12日以降に発売の対象Android製品は標準メッセージアプリがGoogleメッセージAndroid 8.0以上/iPhone iOS 18.4以上(povo2.0とau回線のMVNOはiOS 26.2以上)Android 10.0以上/iPhone iOS 26.4以上(法人名義回線とMVNOは今後対応予定)

※2026年8月時点の各社公式情報にもとづく内容です。対応状況は順次変わるため、最新の状況は各社サイトでご確認ください。

この動きが意味するのは、各社の対応が同じ速度では進んでいないということです。「3キャリアに対応」と書かれていても、それが+メッセージ宛なのか、新しいRCS宛なのかで実態は変わります。配信サービスを検討するときは、どちらの経路で届くのかまで確認してください。

出典・参考資料(4件)

端末・OS別の対応状況(Android / iOS)

OSのバージョン要件はキャリアごとに異なります。ひとつの条件でまとめると不正確になるため、公式に示されている条件を分けて記載します。

  • au(KDDI):Androidスマートフォン/タブレットはAndroid 8.0以上。iPhoneはiOS 18.4以上(ただしpovo2.0およびau回線利用のMVNOはiOS 26.2以上)
  • ソフトバンク:AndroidはAndroid 10.0以上で「Googleメッセージ」アプリ、iPhoneはiOS 26.4以上で「メッセージ」アプリ
  • iPhone全般:AppleはRCSの利用にiOS 18と、RCSに対応したモバイル通信プランが必要としています。設定項目が表示されない場合は利用できないことがあり、提供状況は地域や通信事業者によって異なると案内されています

もうひとつ、配信側から見落とされがちな仕様があります。iPhoneでは受信者が「RCSビジネスメッセージ」の受信を端末の設定でオフにできます。端末とキャリアが対応していれば必ず届く、というわけではない点は押さえておきたいところです。

出典・参考資料(2件)

届かない相手にはSMSで送り直す(フォールバックと、SMSに上乗せする始め方)

ここまで見てきたとおり、RCSは相手の環境次第で届かないことがあります。これを補うのがフォールバックという仕組みです。RCSで届かない宛先には自動でSMSに切り替えて送るもので、多くの配信サービスが標準機能として備えています。

RCSのフォールバックの仕組みを示した図。1回の配信から、RCSで届く相手には画像・動画・ボタンを載せたメッセージと企業名・ロゴ・認証済みマークが表示され、RCSで届かない相手には自動でSMSに切り替わりテキストだけが残る。届かない分は消えずSMSとして送られ、その課金条件は各社とも非公開のため見積もり時の確認事項になることを補足している。

キャリアの案内でも、RCSが使えない相手にはSMS/MMSとして送信されることが示されています(au・ソフトバンクとも、個人利用時の送信料について明記)。

したがって届かない分は消えるのではなく、SMSとして送られます。法人配信でフォールバックした分がどう課金されるかは各社とも非公開のため、見積もり時の確認事項になります。

この仕組みがあるため、RCSの導入は「SMSからの乗り換え」ではなく「SMS運用への上乗せ」として始められます。宛先リストも配信の運用フローも変えず、RCSで届く相手にはリッチな表現で、届かない相手には従来どおりのSMSで、同じ1回の配信からまとめて送れます。既存のSMS運用を止めずに試せることは、社内で導入を通すうえでも説明しやすい材料になります。

SMSを土台にRCSを重ねるという構図は、配信サービスを提供する側の事業の進め方にも表れています。

原澤慶人氏
株式会社メディア4u 事業戦略本部 ビジネス推進グループ 部長
原澤慶人氏
独自インタビューより

SMSを主軸としながら、RCS(リッチコミュニケーションサービス)への取り組みを本格化しています。RCSは画像や動画、CTAを含めることができる次世代のメッセージングサービスで、欧米ではすでに主流になりつつあります。

裏を返せば、RCSを上乗せする土台になるのはSMS配信そのものです。すでにSMS配信を運用しているなら、このまま読み進めていただいて問題ありません。まだ配信基盤自体を決めていない場合や、いま契約している事業者の単価・接続形態から見直したい場合は、RCSに限定しないSMS送信サービスの比較もあわせてご覧ください。以下の記事では、国内19サービスを料金相場・到達率・用途別に整理しています。

法人がRCSを使うメリット

ここからは、RCSを業務に取り入れると何が良くなるのかを4つの観点から見ていきます。

電話番号だけで届く

申込フォームや契約書で取得した携帯電話番号が、そのまま宛先になります。友だち登録やアプリのインストール、メールアドレスの取得といった事前の同意取得プロセスを別途組む必要がありません。

この性質が効くのは、連絡が取れないと業務が止まる場面です。契約更新の案内、支払いのリマインド、本人確認のワンタイムパスワードなど、相手が能動的に登録してくれるとは限らない連絡ほど、電話番号で届く手段の価値が高くなります

長文・画像・ボタンを1通に載せられる

SMSは標準で全角70文字、長文に対応した送信でも670文字のテキストしか送れないため、詳細はリンク先に置くしかありませんでした。RCSでは、説明文と画像と申込ボタンを1通にまとめられます。

リンクを開いてから読むという1段階を挟まずに、メッセージの中で内容を理解して、そのままボタンを押してもらえます。読み手が踏む手順がひとつ減ります。

送信元が企業だと分かる

SMSは送信元が電話番号として表示されるだけで、受け取った側には正規の企業からの連絡か判別できません。この構造がフィッシングに悪用されてきたため、リンク付きのSMSは開いてもらいにくくなっています。

RCSの公式アカウントでは、キャリアの審査を通った企業だけが企業名・ロゴ・認証済みであることを示すマークを表示できます。auは「公式アカウントは、KDDIが認証した企業のみなので安心してご利用いただけます」と案内しており、ソフトバンクも認証済みマークの仕組みを公表しています。

双方向のやり取りを自動化できる

RCSは送りっぱなしで終わりません。相手からの返信を受け取れるほか、返信候補をボタンとして提示して、選んでもらった内容に応じて次のメッセージを返す設計も組めます。

予約日時の変更、支払い方法の案内、問い合わせの一次受けといったやり取りをメッセージ内で完結させられれば、コールセンターへの入電を減らせます。既読の確認やボタンの押下状況を配信側で把握できるため、次の配信の設計にも活かせます。

RCS導入のデメリットと注意点

導入してから気づくと運用の作り直しになる制約を、先に確認しておきます。

相手の端末・アプリによって見え方や通知が揃わない

同じ内容を送っても、受け手の環境によって表示は変わります。+メッセージで受け取る人、Googleメッセージで受け取る人、iPhoneのメッセージアプリで受け取る人、RCSに未対応でSMSとして受け取る人が同時に存在するためです。

文字数の上限も受信アプリごとに違うため、長文を前提にした原稿は一部の相手で切れる可能性があります。加えて、同じ端末に複数のメッセージアプリが入っている状態では、どのアプリに届いたかによって通知の見落としも起こりえます。

対策としては、SMSとして受け取っても意味が通る原稿にしておくことが基本になります。SMSに切り替わると画像・カルーセル・ボタンは送れず、テキストだけが残ります。ボタンで開いてもらう予定だったリンクは、URLとして本文に置き換わる形になります。

そのため、用件と行き先のURLが冒頭のテキストだけで伝わる構成にしておくと、どちらの環境で受け取られても要件を満たせます。切り替わったあとの文字数上限や、画像の扱いをどうするかは配信サービスによって異なるため、テスト配信で実際の見え方を確認してください。

なりすまし対策として何ができ、何ができないか

ここは誤解が生まれやすいところなので、できることとできないことを分けて整理します。

できることは、送信元が本物であることの証明です。公式アカウントはキャリアの審査を経て初めて開設でき、受信画面には企業名・ロゴ・認証済みマークが表示されます。番号だけが並ぶSMSと比べれば、受け手が偽物を見分けやすくなります。

その他、お客さまが安心して利用できるよう、企業の公式アカウントにはソフトバンクの審査を受け、認証を得たことを示す「認証済みマーク」が表示されます。

出典:プレスリリース「”ソフトバンク”、「+メッセージ」の機能拡充を実施」|ソフトバンク株式会社(2019年11月18日)

できないことは、通信内容そのものを第三者から完全に秘匿することです。個人どうしのRCSについては、GSMAが2025年3月にエンドツーエンド暗号化(E2EE)を含む仕様を公開し、2026年5月からiPhoneとAndroidでベータ提供が始まっています。

一方、企業から配信するメッセージはこれと扱いが異なります。RCS for Businessの仕様では、暗号化は端末とGoogleのサーバーの間、およびGoogleのサーバーと配信事業者の間という区間ごとに行われます。

鍵の管理上、ポリシー準拠の確認のためにGoogleのシステムがメッセージの内容を検査できる設計です。個人間のチャットと同じ意味でのE2EEではありません。

したがって、パスワードや口座情報のような、経路上で誰にも見られてはいけない情報を本文に書く運用は避けてください。RCSが強いのは「誰から届いたかを保証すること」であって、「何が書かれているかを隠すこと」ではありません。

出典・参考資料(4件)

販促目的の配信で守るルール

広告・宣伝を目的とした配信には、法令とプラットフォームの両方からルールがかかります。

法令面では、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(以下、特定電子メール法)が関係します。同法の「電子メール」は通信方式を総務省令に委ねており、その省令では電話番号を用いてメッセージを伝達する方式が対象に含まれています。

(注)「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第二条第一号の通信方式を定める省令」により、携帯して使用する通信端末機器(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等)同士でメッセージを電話番号により送受信するサービス(例えば、ショートメッセージサービス(SMS)及び電話番号を用いてアプリケーションによりメッセージを送受信するサービス)も特定電子メール法に規定する電子メールの通信方式の一つとされています。よって、当該サービスにより広告・宣伝メールを送信する場合も、原則、特定電子メール法の規制対象となります。

出典:「迷惑メール対策」電気通信消費者情報コーナー|総務省

電話番号を使ってアプリでメッセージを送受信するサービスが名指しで例示されているため、RCSや+メッセージによる販促配信も原則としてこの規制の対象になります。実務上の中心は同法第3条第1項のオプトイン規制で、あらかじめ送信に同意した相手以外には送れません。

プラットフォーム側にも別のルールがあります。RCS for Businessの利用ポリシーでは、明示的に受信を許諾した利用者にのみ配信すること、同意なく電話番号を第三者に提供しないことなどが定められています。さらに、配信を開始する前提としてオプトアウト(STOP)の導線を実装することが求められます。

公式アカウントの開設自体もキャリアの審査を通る必要があるため、法令・配信基盤のポリシー・キャリア審査という3層を満たして初めて配信できる、と捉えておくと準備の抜けを防げます。

出典・参考資料(4件)

ここまでは広告・宣伝を目的とした配信のルールです。督促や支払い案内は、広告・宣伝を目的としない限り特定電子メール法の規制対象にはなりませんが、代わりに送信できる時間帯や頻度、家族など第三者に内容を見られない配慮といった別の観点が問われます。SMSでの督促を前提に、適法に送るための条件と実際の文面例を整理した記事があるので、この用途を想定している場合はあわせて確認してください。

RCS配信サービスの費用|初期・月額・1通単価とフォールバック時の課金

費用は、公開されている部分と問い合わせないと分からない部分がはっきり分かれます。どこまでが公開情報で、何を見積もりで確認すべきかを整理します。

初期費用・月額費用

初期費用と月額費用をいずれも0円と公表しているのは、比較した8サービスのうち2社です。実際の負担を送信量に応じた従量課金へ寄せ、使わなければコストが発生しない形にしています。

ほかに月額5,000円からと公表しているものが1社あり、残る5社は月額を非公開として個別見積もりにしています。SMS配信のプランとして月額1,000円からを公表しているサービスもありますが、RCS配信としての月額は公表されていません。

無料の通数が月額に含まれるケースもあるため、月額の金額だけでなく「その月額に何が含まれるか」まで確認してください。

1通あたりの単価

日本向けのRCS 1通単価は、比較した8サービスのいずれも公開していません(2026年8月時点)。SMSの単価は公表していても、RCS分は要問い合わせとしているのが実情です。海外向けの単価を公表しているサービスはありますが、日本が対応地域に入っていないため参考になりません。

キャリアやGoogleの公開文書にも、法人向けの単価表にあたるものは見当たりません。したがって現時点では、複数社から見積もりを取って比べる以外に相場を把握する方法がありません。

一方で、フォールバック分に効くSMSの単価は公表されている例があります。国内の配信サービスでは1通9.35円(税込)から、相手に届いた分だけ課金する形をとるものがあります。

海外のCPaaS系では、日本向けのSMS送信がロングコードで1通0.0890米ドル(1ドル150円換算で約13円)、短縮番号で0.0800米ドル(同 約12円)と公表されています(いずれも2026年8月時点)。RCS分が非公開でも、この水準を土台に総額の当たりを付けることはできます。

SMSで送り直した分の課金

見積もりで最も差が出やすいのがこの項目です。前述のとおり、RCSで届かない宛先にはSMSとして送られ、その分の送信料が発生します。

実際の費用は「RCSで届いた分 × RCS単価 + SMSで送り直した分 × SMS単価」という構成になります。自社の顧客のうちRCSで届く割合が読めない段階では、総額はSMS単価に引っ張られます。SMS単価が見積もりの前提として重要になる点は見落とされがちです。

見積もりで確認すること

費用を比較するときは、金額そのものより先に課金条件を揃えると判断しやすくなります。

  • 課金の起点は送信時点か、相手に届いた時点か(届かなかった分の扱い)
  • SMSで送り直した分の単価と、RCS分と合算されるのか別建てなのか
  • 画像や動画を含むメッセージが、テキストのみの場合と同じ単価か
  • 公式アカウントの開設・審査対応にかかる初期の費用
  • 月額に含まれる無料通数と、超過分の扱い

RCS対応サービスのタイプ(何に使いたいかで選ぶ)

RCS対応サービスは、何に使いたいかによって重視すべき機能が変わります。ここでは用途を3つに分けて、それぞれで判断材料になる要素を整理します。

RCS対応サービスを用途別に3タイプへ分けた図。「重要な連絡・通知を確実に届けたいタイプ」はキャリアとの接続経路・SMSへの切り替えの確実さ・送達結果の確認を重視する。「販促・キャンペーンの反応を高めたいタイプ」は表現力と計測が判断材料になる。「自社システムに組み込んで自動化したいタイプ」はAPIの仕様とドキュメントの整備状況、既存システムとの連携実績、対応地域に日本が入るかを確認する。

重要な連絡・通知を確実に届けたいタイプ

本人確認のワンタイムパスワード、支払いの督促、発送や予約の通知など、届かないと業務が止まる連絡が主な用途になります。

このタイプで見るべきなのは、届かなかったときにどう補うかです。キャリアとの接続経路が確保されていること、RCSで届かない相手へSMSに切り替える動作が確実であること、そして送達の結果を後から確認できることが判断の中心になります。誤送信を防ぐ承認フローや操作ログの機能も、業務利用では効いてきます。

このなかでも本人確認のワンタイムパスワード配信が主用途になる場合は、認証に特化したサービスも比較対象に入ります。認証コードの発行や照合の仕組みまで含めて提供されるものが多く、送信そのものより認証の成功率や有効期限の設計が選定の軸になるためです。認証用途で何を見るかは、以下の記事で整理しています。

販促・キャンペーンの反応を高めたいタイプ

クーポンの配布、新商品の案内、カート放棄のフォローなど、送った結果として行動してもらうことが目的の用途です。

ここでは表現力と計測が判断材料になります。画像やカルーセル、ボタンをどこまで自由に組めるか、顧客の属性や行動で配信対象を絞り込めるか、配信後にクリックや反応をどこまで細かく見られるか。次の配信を改善していく前提の機能がそろっているかを確認してください。

自社システムに組み込んで自動化したいタイプ

基幹システムやCRMのイベントを起点に、人手を介さずメッセージを送りたい場合です。管理画面から手作業で送るのではなく、プログラムから呼び出す使い方が中心になります。

判断材料は、APIの仕様とドキュメントの整備状況、既存システムとの連携実績、そして日本のキャリア宛に実際に配信できるかどうかです。世界規模でRCSを提供していても、日本での提供は対応地域に含まれていないことがあります。開発に着手する前に、対応地域の記載を公式ドキュメントで確認しておくと手戻りを防げます。

自社がどのタイプに当てはまるか判断しづらい場合もあります。そのようなときでも用途に合うサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

30秒でわかる|自社に合うRCS対応サービスの診断

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RCS対応サービスの選び方

比較表を見る前に、どの項目を優先して見ればよいかの物差しを整理しておきます。以下の順に確認していくと、候補を絞り込みやすくなります。

日本の+メッセージ宛に配信できるか

最初に確認すべきはここです。RCSに対応していると案内されていても、それが海外向けの提供にとどまり、日本のキャリア宛には配信できないことがあります。

確認する方法は、公式ドキュメントの対応地域・対応キャリアの記載を見ることです。RCSに対応していると案内されていても、日本のキャリア宛には配信できないことがあります。あわせて、どのキャリアまで対応しているかも見てください。docomo・au・SoftBankの3社に対応していても、楽天モバイルは対象外としているサービスが少なくありません。

キャリアとの接続形態

キャリアと直接接続しているか、他社の配信網を経由しているかで、到達の安定性や送達結果の把握しやすさが変わります。

直接接続をうたうサービスの多くは、SMS配信を主力として提供してきた事業者です。RCSで届かなかった分をSMSで確実に補いたい業務では、SMS側の接続形態まで含めて確認しておくと安心できます。逆に、販促用途で表現の自由度を優先する場合は、接続形態より機能面を重視する判断もありえます。

SMSフォールバックの有無と、その分の課金

フォールバックの有無だけでなく、切り替わる条件と課金の扱いまで確認してください。「RCS非対応の端末」だけを対象にするのか、一定時間内に届かなかった場合も含めるのかで、実際にSMSとして送られる量は変わります。

フォールバック分の単価が公開されていないサービスも多いため、見積もり時に必ず提示を求めましょう。

双方向・シナリオなど配信後に使う機能

送るだけで終わるのか、返信を受けて次の対応につなげるのかで、必要な機能は変わります。

返信を受信できるか、返信候補のボタンを提示できるか、返信内容に応じて自動で応答を返す設計が組めるか。問い合わせの一次受けや予約変更をメッセージ内で完結させたい場合は、この3点が実現できるかが分かれ目になります。返信を受け取れても、担当者が管理画面で1件ずつ対応する前提のサービスもあるため、運用負荷まで含めて確認してください。

自社システムと連携できるか(API・ドキュメント)

基幹システムやCRMから自動で送りたい場合は、APIの提供とドキュメントの整備状況を確認します。

管理画面からの手動配信だけを想定したサービスと、API経由の利用を前提に設計されたサービスでは、ドキュメントの粒度もサンプルコードの充実度も大きく異なります。既存の顧客管理システムとの連携実績が公表されていれば、実装の見通しを立てやすくなります。

SMSやRCSに加えて、音声通話や本人確認といった連絡手段も同じ基盤からAPIで扱いたい場合は、CPaaS(通信機能をAPIで組み込めるサービスの総称)という枠組みで候補を広げる手もあります。海外発のCPaaSを国内向けに提供する事業者もこの分類に入り、対応チャネルや国内キャリアへの到達条件で選ぶ観点は共通します。

セキュリティ認証(ISMS・プライバシーマーク)

配信には顧客の電話番号を預けることになるため、情報の取り扱い体制は選定の材料になります。

ISMS(ISO/IEC 27001)やプライバシーマークの取得状況は、社内の稟議や情報システム部門の確認で求められることが多い項目です。注意したいのは、認証を保有しているのが提供会社全体なのか、そのサービスを含む範囲なのかという点です。認証範囲まで確認しておくと、後の確認作業を減らせます。

公式アカウントの取得・運用を支援してもらえるか

RCSで配信するには公式アカウントの開設が前提になり、その審査はキャリアが行います。ここを自社だけで進めるのは負担が大きいため、支援の有無は実務上の差になります。

申請書類の作成代行まで行うサービスもあれば、案内にとどまるサービスもあります。初めてRCSを導入する場合は、審査対応と、メッセージの構成やシナリオ設計まで相談できるかを確認しておくと、立ち上げまでの期間を短縮できます。

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【比較表】RCS対応サービス比較8選

ここからは、RCS配信に対応した8サービスを、用途別の3タイプに分けて比較します。まずは各サービスの対応キャリア・機能・料金を横並びで確認してください。

料金については、日本向けのRCS 1通単価をどのサービスも公開していないため「要お問い合わせ」と記載しています。

また、8サービスのうち1つは、公式のRCS対応地域に日本が含まれていません(2026年8月時点)。日本の顧客に確実に届く選択肢として数えられるのは7つで、残る1つは対応地域の記載がないため各社への確認が前提になります。

重要な連絡・通知を確実に届けたいタイプの比較

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サービス名KDDI Message CastオーロラSMS by メディアSMS空電プッシュ for RCS絶対リーチ!RCS
日本でRCSが届く範囲(受信アプリ・キャリア)+メッセージ宛/Googleメッセージ・iPhoneのメッセージアプリ宛
RCSが使えない場合は+メッセージ、さらにSMSへと切り替わる(キャリア別の切り分けは公式に非公開)
ドコモ・au・ソフトバンクの+メッセージ利用者
楽天モバイル・MVNOは非対応と明記
ドコモ・au・ソフトバンクの+メッセージ利用者
楽天モバイルは公式発表に記載なし
Googleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリ宛
この経路はau・ソフトバンクが提供済み。ドコモは2026年冬にRCS公式アカウントを提供予定のため、ドコモ利用者に届くかは要確認
SMSフォールバック
双方向のやり取り返信候補ボタンを提示(双方向SMSはAPIのみ)返信の受信と既読の確認に対応チャットボットで自動応答
API連携HTTPS API(Salesforce・ServiceNow連携)SMS配信はAPI提供。RCS単体の仕様は公式情報で確認できずSMS配信はAPI提供。RCS版の仕様は公式情報で確認できずHTTPS/SMPP v3.4
セキュリティ認証公式情報で確認できず
(サービス単位の取得状況の記載なし)
ISO/IEC 27001・27017・プライバシーマーク
(メディア4uが取得)
公式情報で確認できず
(FISC安全対策基準に準拠と記載)
ISO/IEC 27001・プライバシーマーク
(AI CROSSが取得と公式に記載)
初期費用・月額費用初期費用0円
月額費用0円
要お問い合わせ
(SMS配信は初期費用0円・月額0円)
要お問い合わせ要お問い合わせ
(SMS配信の1-Wayプランは初期費用0円・月額1,000円/アカウント〜)
RCS 1通あたりの費用要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ
SMS 1通あたりの費用(フォールバック分)9.35円(税込)〜/通
(到達課金)
要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る公式サイト公式サイト

※上記は2026年8月時点の各社公式情報にもとづく内容です。実際の機能・料金の詳細は各社にご確認ください。

販促・キャンペーンの反応を高めたいタイプの比較

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サービス名Mico SMS / Mico RCSSMSコネクト
日本でRCSが届く範囲(受信アプリ・キャリア)ドコモ・au・ソフトバンク(公式ブログの記載)
楽天モバイルはRCSの記載なし
ドコモ・au・ソフトバンクの全ブランドとMVNO(RCSコネクト)
楽天モバイルは記載なし
SMSフォールバック
双方向のやり取り公式情報で確認できず返信の受信と既読の確認に対応
API連携システムからのトリガーで自動送信SMS配信はAPI提供(HTTP(S))。SMPP対応・RCSコネクト固有の仕様は公式情報で確認できず
セキュリティ認証ISO/IEC 27001・プライバシーマーク
(Micoが取得)
プライバシーマーク(アクリートが取得)
ISO/IEC 27001は公式情報で確認できず
初期費用・月額費用要お問い合わせ要お問い合わせ
(SMS配信は初期費用0円)
RCS 1通あたりの費用要お問い合わせ要お問い合わせ
SMS 1通あたりの費用(フォールバック分)要お問い合わせ要お問い合わせ
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※上記は2026年8月時点の各社公式情報にもとづく内容です。実際の機能・料金の詳細は各社にご確認ください。

自社システムに組み込んで自動化したいタイプの比較

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サービス名CM.comTwilio
日本でRCSが届く範囲(受信アプリ・キャリア)ドコモ・au・ソフトバンクの+メッセージ利用者
楽天モバイルは非対応と明記
公式のRCS対応地域に日本が含まれない(2026年8月時点)
SMSフォールバックRCS対応地域内での機能
双方向のやり取りチャット形式で1対1の返信RCS対応地域内での機能(受信Webhook)
API連携RCS送受信API(RESTful)Programmable Messaging API・各言語SDK
セキュリティ認証ISO/IEC 27001ほか(公式に記載)
保有主体・適用範囲の記載なし
ISO/IEC 27001・SOC 2 ほか
(Twilio Trust Centerに記載)
初期費用・月額費用初期費用0円
月額5,000円〜(SMS配信ページの記載)
初期費用0円
月額0円(従量課金)
RCS 1通あたりの費用要お問い合わせ日本は対応地域外のため公開なし
SMS 1通あたりの費用(フォールバック分)要お問い合わせロングコード送信 $0.0890/通
短縮番号 $0.0800/通(日本向け)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※上記は2026年8月時点の各社公式情報にもとづく内容です。実際の機能・料金の詳細は各社にご確認ください。

各RCS対応サービスの詳細

ここからは、8サービスそれぞれの特徴を用途別に見ていきます。対応キャリアや機能の細かな差が、自社の使い方に合うかどうかを分けます。

重要な連絡・通知を確実に届けたいタイプ

届かないと業務が滞る連絡を扱うサービス群です。キャリアとの接続とフォールバックの確実さに強みを持ちます。

1. KDDI Message Cast(KDDI株式会社)

KDDI Message Castのウェブサイト

KDDI株式会社がSupership株式会社と共同運営する法人向けメッセージ配信サービスです。2025年5月20日にRCS配信へ対応し、KDDIの審査を通過した企業だけが開設できるRCS公式アカウントから、送信元名とロゴ画像を設定したメッセージを送れます。カルーセル表示やURLボタン・電話発信ボタンに対応し、開封率・クリック率・ボタンのタップ率を計測できます。

SMSはau・NTTドコモ・ソフトバンク・楽天モバイルの4社に直接接続し、4社共通の送信元番号「0005」で配信します。RCSについては、GoogleメッセージアプリとiPhoneのメッセージアプリ宛の配信として案内されており、キャリアごとの対応範囲は公式ページで切り分けて示されていません。RCSで届かない宛先には、自動でSMSに切り替えて送信します。

料金は初期費用・月額費用とも0円で、SMSは1通9.35円(税込)から、到達した分だけが課金されます。RCS配信の単価は公式の料金ページに記載がなく、要お問い合わせです。

2. オーロラSMS by メディアSMS(株式会社メディア4u)

オーロラSMS by メディアSMSの「Media SMS ∞ RCS HYBRID」紹介ページ

法人向けSMS配信「メディアSMS」に、+メッセージ宛の配信機能「Media SMS ∞ RCS HYBRID」を組み合わせて提供しています。SMS配信本体の契約社数は7,000社超(2025年11月末時点、自治体を含む)と公表されており、運営会社の株式会社メディア4uはプライバシーマークとISO/IEC 27001・27017を取得しています。

RCS配信の宛先は、NTTドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアで+メッセージを利用している相手です。楽天モバイルとMVNOの利用者には+メッセージを配信できないと公式ページに明記されています。+メッセージを使っていない相手にはSMSで補完送信するフォールバックを備えますが、その分の課金区分は公開されていません。

動画・音声・画像・スタンプを送信でき、テキストは最大2,730文字まで対応します。+メッセージ公式アカウントの取得手続きは同社が代行し、各キャリアの審査を通過すると認証済みマークが付きます。RCS配信の料金は公式ページに金額の記載がなく、要お問い合わせです。

3. 空電プッシュ for RCS(NTTドコモビジネスX株式会社)

空電プッシュのウェブサイト

2011年から続くSMS配信サービス「空電プッシュ」に、2021年8月18日から加わった+メッセージ配信の機能です。提供元のNTTドコモビジネスX株式会社(2026年1月1日にNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社から社名変更)はNTTドコモビジネスの100%子会社で、行政専用ネットワークのLGWAN連携やFISC安全対策基準への準拠を掲げています。

+メッセージ宛の配信について、公式発表で挙げられているのはNTTドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアで、楽天モバイルへの言及はありません。SMS本体は楽天モバイルを含む4キャリアと直接接続しているため、RCSとSMSで届く範囲が異なります。+メッセージを使っていない相手にはSMSで送る「+メッセージ/SMS」の配信サービスとして提供されています。

画像・動画・ファイルの送信に加え、顧客からの返信を受け取る双方向のやり取りに対応します。約20年分の電話番号の履歴から契約者の変更を判定し、番号の使い回しによる誤送信を防ぐ機能も備えます。初期費用・月額費用・+メッセージの送信単価はいずれも公式に公開されておらず、フォールバック時の課金を含めて要お問い合わせです。

4. 絶対リーチ!RCS(AI CROSS株式会社)

絶対リーチ!RCSのウェブサイト

SMS配信サービス「絶対リーチ!SMS」を展開してきたAI CROSS株式会社が、2024年9月にRCS配信を加えたサービスです。SMSと同じ管理画面で運用でき、RCSとSMSを4つのパターンで送り分けられます。

RCS公式アカウントは、キャリアの認証を受けた企業のみが利用できる仕組みです。配信はGoogleメッセージ/iPhoneのメッセージアプリを経由するため、キャリアごとの対応可否は公式ページに個別の記載がなく、宛先の契約先が偏っている場合は事前の確認が必要です。RCSが利用できない相手には、自動的にSMSへ切り替えて送信します。

テキストは最大2,730文字、リッチカードは最大2,000文字まで送信でき、画像・動画は1ファイル20MBまで、カルーセルは一度に5枚まで並べられます。ノーコードで作成したチャットボットをRCSで配信し、返信を受けて自動で応答させる運用も組めます。一方でRCS・SMSとも1通あたりの単価は公式に公開されておらず、要お問い合わせです。

販促・キャンペーンの反応を高めたいタイプ

送った結果として行動してもらうことを目的としたサービス群です。表現の自由度と、配信後の効果測定に特徴があります。

5. Mico SMS / Mico RCS(株式会社Mico)

Mico SMS / Mico RCSのウェブサイト

LINEマーケティング基盤「Mico Engage AI」のマルチチャネル機能として、株式会社Micoが2025年8月に提供を開始したSMS・RCS配信サービスです。RCSを優先して送信し、RCSに対応していない宛先や届かなかった宛先には、自動でSMSに切り替えます。

公式ブログがRCSの対応キャリアとして挙げているのは、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクの3社です。一方、送信元表示番号を共通化する機能の説明では楽天モバイルを含む4キャリアが挙げられており、RCSとSMSでそれぞれどこまで届くのかの切り分けは公式に示されていません。フォールバックで送ったSMSの課金の扱いも公表がないため、見積もり時の確認事項になります。

販促向けの機能では、顧客データから対象を絞り込むセグメント配信、本文に差し込んだ短縮URLのクリック数計測、日時を指定する予約配信が使えます。LINE友だち追加URLの連携でLINEのユーザーIDと結びつけ、LINE公式アカウント側の配信につなげる運用も想定されています。料金は初期費用・月額・1通単価とも公表がなく、要お問い合わせです。

6. SMSコネクト(株式会社アクリート)

SMSコネクトのウェブサイト

SMS配信の「SMSコネクト」と、RCS配信の「RCSコネクト」を別建てで提供しているのが、東証グロース市場に上場する株式会社アクリートです。SMSコネクトは国内4大キャリアとの直接接続による配信で、初期費用は0円、本文中のURLは21文字の短縮URLに変換してクリック数を計測できます。

RCSコネクトが対応キャリアとして挙げているのは、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクの全ブランドとMVNOで、楽天モバイルは一覧に記載がありません。KDDI回線については、2025年10月16日から申し込み手続きなしで利用できるようになったと発表されています。RCSを受け取れない相手には自動でSMSに切り替わりますが、その分の課金の扱いは公表されていません。

1通に画像・動画・PDF・地図情報を載せられ、文字数は最大2,730文字まで対応します。リッチカード・カルーセル・チップリストといったUI要素が使えるほか、2025年11月のリニューアルでメッセージの添削と用途・スタイルを指定した画像生成をAIが補助する機能が加わりました。セグメント配信については公式サイトに明示的な記載がなく、RCSコネクトの料金も個別見積もりのため要お問い合わせです。

自社システムに組み込んで自動化したいタイプ

APIを通じて自社のシステムからメッセージを送る使い方に向くサービス群です。日本のキャリア宛に配信できるかは、それぞれ対応状況が異なります。

7. CM.com(CM.com Japan株式会社)

CM.comの法人向けSMS送信サービス紹介ページ

オランダのCM.com N.V.が開発したCPaaSを、日本法人のCM.com Japan株式会社が国内向けに提供しています。SMS・RCS・WhatsAppなどを1つのプラットフォームから扱う構成で、RCS配信は「法人向けRCS配信サービス」として独立した製品になっています。

+メッセージ経由での対応キャリアは、ドコモ・KDDI・ソフトバンクの3社です。楽天モバイルは非対応と公式に明記されており、RCSが届かない端末には自動でSMSに切り替えて配信します。受信者からの返信をチャット形式で1対1でやり取りすることもでき、AI自動返信サービス「HALO」との連携も案内されています。

送信経路はWeb管理画面・メール形式(Mail SMS)・RESTful APIの3通りで、RCSは送受信APIを組み込めば基幹システムやCRMから配信でき、SMSへの切り替えもその中で処理されます。費用は初期費用なしと案内される一方、RCSの1通単価は公開されておらず、月額費用も公式のSMSページに「5,000円から」と記載があるのみのため、適用条件は問い合わせて確認することになります。

8. Twilio(Twilio Japan合同会社)

Twilioの公式サイト

メッセージ送信や電話の発着信をAPIとして提供するCPaaSで、配信画面から手作業で送るのではなく、自社のアプリケーションから送信処理を呼び出す使い方が基本です。RCSはProgrammable Messagingの1チャネルとして2025年8月に一般提供が始まり、20ヶ国以上・55キャリア以上で利用できるとされています。

ただし、公式ドキュメントのRCS対応地域一覧(Regional Availability)に日本は含まれていません(2026年8月時点)。掲載されているのは北米(カナダ・メキシコ・米国)、欧州・中東・アフリカの18ヶ国、ブラジル、アジア太平洋ではシンガポールのみで、日本の+メッセージ宛の配信について公式の記載はありません。

RCS側の機能としては、RCSが使えないときにSMSへ自動で切り替えるフォールバックがあり、Messaging Servicesを使っていれば送信者をセンダープールに追加するだけでコード変更は不要とされています。ブランドロゴ入りの認証済み表示、ボタン、カルーセル、位置情報の共有にも対応し、受信Webhookを使えば双方向のやり取りも組めます。いずれも、上記の対応地域の範囲内での機能です。

一方、SMS配信は日本向けに提供されています。公式のSMS料金ページ(日本)には、ロングコード(10桁番号)からの送信が1通あたり$0.0890、短縮番号が送受信とも$0.0800と記載されており、初期費用・月額基本料のない従量課金です。日本国内の宛先については、SMS配信の用途で検討することになります。

RCS配信を始めるまでの流れと公式アカウントの審査

候補を絞り込んだあとは、実際に配信できるようになるまでの工程を把握しておきます。SMSと違い、公式アカウントの審査という関門があるためです。

配信サービスの選定から運用開始までの流れ

おおまかには次の5段階を踏みます。

  1. 配信サービスの選定:対応キャリア・機能・費用を比較し、契約先を決める
  2. 公式アカウントの申請と審査:企業情報や配信内容を提出し、キャリアの審査を受ける
  3. 配信環境の構築:管理画面の設定、またはAPIによる自社システムとの接続
  4. メッセージの作成とテスト配信:文面・画像・ボタンを作り、実機で表示を確認する
  5. 運用開始と効果測定:本番配信を行い、到達・既読・反応の結果を次に活かす

期間を左右するのは2番目の審査と、APIを使う場合の3番目です。テスト配信では、受信アプリごとに表示を確認しておくと、本番での見え方のずれを防げます。

公式アカウントの審査で求められること・かかる期間

審査を行うのはキャリアです。+メッセージの公式アカウントは携帯3社がそれぞれ審査を行い、通過した企業だけが認証済みマークを表示できます。

また、企業とやりとりができる「公式アカウント」においても、「携帯3社が公式アカウントの審査を実施しているため、安心してメッセージを開封できる」など、ご好評をいただいています。

出典:ニュースリリース「「+メッセージ (プラスメッセージ)」の利用者数が3,000万人を突破」|KDDI株式会社/株式会社NTTドコモ/ソフトバンク株式会社(2022年12月8日)

+メッセージの公式アカウントについては、審査項目や所要期間を公開している資料がキャリア各社のサイトに見当たりません。したがって、実際に何を求められ、どれくらいかかるのかは、契約する配信サービスに確認することになります。この点は見積もり時にあわせて聞いておくと、社内のスケジュールを引きやすくなります。

一方、Googleが提供するRCS for Businessの側には、公開された基準があります。ブランドの確認では、権限を持つ担当者がアカウント情報と管理権限を確認する手順が定められており、これを通過するとメッセージアプリ上に認証を示すチェックマークが表示されます。

リリースの承認については、Googleが管理する場合の所要日数が公表されています。

Google-managed launches take 1–3 business days, provided these conditions are met: Brand approval is received within 24 hours. The following agent assets are accurate, formatted correctly, and publicly accessible: A working website / Privacy Policy and Terms of Service links / An agent preview video

出典:Launch approval|RCS for Business 開発者ドキュメント(Google for Developers)

提出を求められるのは、稼働しているWebサイト、プライバシーポリシーと利用規約へのリンク、動作を確認できるプレビュー動画です。あわせて、受信を停止するためのオプトアウト(STOP)の導線を実装しておく必要があります。

ただし、この1〜3営業日はGoogleがリリースを管理する場合の日数です。同ドキュメントには、キャリアが自社ネットワークのブランド認証とリリース承認を直接管理する形態もあり、その場合は検証プロセスが異なると記載されています。日本のキャリア宛の配信はこちらに該当する可能性が高いため、この日数をそのまま自社のスケジュールに当てはめないでください。

出典・参考資料(3件)

RCSの活用シーンと導入効果

最後に、実際の業務でどう使われているかと、公表されている効果の見方を整理します。

業務別の使いどころ

  • 本人確認・重要通知:ワンタイムパスワードや契約内容の変更案内。企業名と認証マークが表示されるため、受け手が正規の連絡だと判断しやすくなります
  • 督促・支払いのリマインド:金額と期日を本文で示し、決済ページへのボタンを添えられます。相手は文面を読んだその場で支払いに進めます
  • 予約・来店のリマインド:日時の確認と、変更・キャンセルの選択肢をボタンで提示できます。返信を受け取れる設計にしておけば、変更の受付までメッセージ内で完結します
  • 販促・キャンペーン:画像やカルーセルで商品を見せ、そのまま申込ボタンへ誘導します。反応を測って次の配信に反映する運用が前提になります
  • 災害・緊急連絡:電話番号だけで届く性質から、事前登録に頼らない一斉連絡の手段として使われます

このうち督促の用途では、RCSだけでなくSMSやオートコール(自動音声発信)も選択肢になり、未入金の経過日数に応じて手段を切り替える段階的な運用が取られます。BtoCの消費者債権に絞って、この3チャネルと対応サービスを比較した記事は以下です。

公表されている効果と、その数値の読み方

RCSの効果としてよく挙げられる開封率85%という値は、GSMAが2020年3月に公表したプレスリリースに由来します。

Japanese subscribers open more than 85% of the RCS business messages they receive (source: KDDI)

出典:Press Release「Japan’s RCS Service Seeing Strong Momentum and Growing Business Messaging Opportunity」|GSMA(2020年3月26日)

ここで確認しておきたいのは2点です。ひとつは、GSMAが自ら測定した数値ではなく、KDDI提供の数値として明記されていること。もうひとつは、公表が2020年3月であり、企業の公式アカウントが始まって間もない時期の数値だということです。

到達率や反応率の倍率を示す数値も出回っていますが、出所をたどれる公表資料が見当たらないものも多く、自社の試算の前提には向きません。効果を見積もるなら、公表値を鵜呑みにせず、自社の顧客層で小さく配信して実測するほうが確実な材料になります。

出典・参考資料(1件)

まとめ

RCSは、SMSの届く広さを保ったまま、表現力と信頼性を足せる連絡手段です。フォールバックの仕組みがあるため、既存のSMS運用を止めずに上乗せで始められます。

選定にあたっては、次の点を押さえておくと判断を誤りにくくなります。

  • 日本のキャリア宛に届くかを最初に確認する:RCS対応をうたっていても、対応地域に日本が含まれていないことがあります
  • 費用はフォールバック分まで含めて見積もる:RCSの単価だけでなく、SMSで送り直した分の単価と課金条件を確認します
  • 用途から絞り込む:確実に届けたいのか、反応を高めたいのか、自社システムから自動で送りたいのかで、見るべき機能が変わります
  • 審査を工程に織り込む:公式アカウントの開設が前提になるため、申請から配信開始までの期間を早めに確認しておきます

キャリアの対応状況は2026年に入って動いており、今後さらに広がる見込みです。まずは自社の顧客層でどこまで届くのかを確認したうえで、小さく試して効果を測ることから始めてみてください。

MCB FinTechカタログでは、本記事で取り上げたRCS対応サービスの資料を無料で請求できます。対応キャリアや料金は各社の資料で確かめられますので、比較検討の材料としてご活用ください。

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よくある質問(FAQ)

Q. RCS(リッチ コミュニケーション サービス)とは何ですか?

A. RCSとは、携帯電話事業者の業界団体GSMAが標準化した、SMSの後継にあたるメッセージの規格です。

電話番号を宛先にする点はSMSと同じで、受信側にアプリを新しく入れてもらう必要はありません。そのうえでテキストに加えて画像・動画・押せるボタンを1通に載せられ、既読や返信を受け取ることもできます。

国内では携帯3社が提供する「+メッセージ」がこの規格に沿ったサービスにあたり、2026年からはAndroidのGoogleメッセージ、iPhoneの標準メッセージアプリでもRCSを受信できるようになっています。

Q. RCSと「+メッセージ(プラスメッセージ)」の違いは何ですか?

A. RCSは規格の名前で、「+メッセージ」はその規格に沿って携帯3社(NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク)が提供しているアプリです。両者は対立する選択肢ではなく、規格と実装の関係にあります。

法人が配信する側から見ると、この区別は実務に直結します。+メッセージの公式アカウント宛に送るのか、GoogleメッセージやiPhoneのメッセージアプリで受け取るRCS宛に送るのかで、届く相手も必要な手続きも変わるためです。配信サービスが「3キャリア対応」とうたっていても、どちらの経路を指すのかまで確認してください。

Q. RCSで送れる文字数の上限は何文字ですか?

A. RCSの文字数上限は、受信するアプリや配信の経路によって変わるため、ひとつの数字では言い切れません

「+メッセージ」で受け取る場合の上限は全角2,730文字で、au・ソフトバンクの公式ページで一致しています。GoogleメッセージやiPhoneのメッセージアプリでRCSとして受け取る場合は、auが全角3,192文字を公表していますが、同ページには「送信元のOSと受信先のOSまたは設定によって送信可能な文字数は異なります」という注釈が添えられています。

企業がAPIで配信する場合は、RCS for Businessの仕様でテキスト部分の上限が3,072 characters(UTF-8)と定められています。

日本語のようなマルチバイト文字は1文字が2〜4 UTF-8 characters以上として数えられると同ドキュメントに記載があるため、全角換算での文字数はこの仕様からは確定できません。実際に何文字入るかは、契約する配信サービスに確認するのが確実です。

出典・参考資料(4件)

Q. RCSはiPhone(iOS)にも届きますか?

A. iPhoneでもRCSは受信できますが、必要なiOSのバージョンはキャリアごとに異なります

2026年8月時点で、auはiOS 18.4以上(ただしpovo2.0およびau回線利用のMVNOはiOS 26.2以上)、ソフトバンクはiOS 26.4以上を条件として公表しています。

Apple自身も、RCSの利用にはiOS 18とRCSに対応したモバイル通信プランが必要で、提供状況は地域や通信事業者によって異なると案内しています。「iOS 18以降なら一律に使える」とはいえない点に注意してください。

加えて、iPhoneでは受信者が「RCSビジネスメッセージ」の受信を端末の設定でオフにできます。端末とキャリアが対応していれば必ず届く、というわけではありません。

出典・参考資料(3件)

Q. NTTドコモの利用者にも、企業からRCSを配信できますか?

A. 2026年8月時点では、ドコモの利用者への企業からの配信は「+メッセージ」の公式アカウント経由が中心になります

ドコモは2026年8月下旬以降に個人向けのRCSの提供を開始する一方、企業と個人が相互にやり取りする「RCS公式アカウント」は2026年冬の提供開始を予定と発表しており、本記事の執筆時点では未提供です。配信サービスの資料に「3キャリア対応」と書かれていても、ドコモ宛が+メッセージ経由なのか新しいRCS経由なのかで実態は変わるため、経路まで確認してください。

Q. RCSが届かない相手には、メッセージはどうなりますか?

A. RCSで届かない宛先には、自動でSMSに切り替えて送る「フォールバック」の仕組みを備えた配信サービスが多く、その分はSMSとして送信料が発生します

この挙動はキャリア側の仕様としても示されており、auは「RCS未対応ユーザーとのやりとりの場合は、SMS送信料が発生します」、ソフトバンクは「対応していない相手には、SMS/MMSとして送信され、SMS/MMS送信料が発生します」と案内しています。届かなかった分が消えるのではなくSMSとして送られて課金される、という理解が正確です。

裏を返せば、RCSは既存のSMS運用を止めずに上乗せで始められます。宛先リストも配信フローも変えないまま、届く相手にはリッチな表現で、届かない相手には従来どおりのSMSで送れます。

Q. RCS配信サービスの費用はどれくらいかかりますか?

A. RCS配信サービスの費用は、初期費用・月額費用を0円としているサービスが目立つ一方、1通あたりの単価を公開している例はほとんどなく、見積もりを取らないと把握できません

キャリアやGoogleの公開文書にも、法人向けの単価表にあたるものは見当たりません。また実際の総額は「RCSで届いた分×RCS単価+SMSで送り直した分×SMS単価」という構成になるため、RCSの単価だけを比べても比較になりません。

複数社に見積もりを依頼するときは、課金の起点(送信時点か到達時点か)、フォールバック分の単価と合算の仕方、画像付きメッセージの単価、月額に含まれる無料通数の4点を揃えて聞くと、金額を同じ土俵で比べられます。

Q. RCS配信は申し込みからどれくらいで始められますか?

A. RCS配信の開始時期を左右するのは公式アカウントの審査ですが、+メッセージの公式アカウントについては、審査項目も所要期間もキャリア各社が公開していません。実際に何を求められ、どれくらいかかるのかは、契約する配信サービスに確認することになります。

参考になるのはGoogleのRCS for Businessで、Googleが管理するリリースであれば1〜3営業日と公表されています(ブランド承認が24時間以内に得られ、稼働するWebサイト、プライバシーポリシーと利用規約のリンク、プレビュー動画がそろっている場合)。

ただし同ドキュメントには、キャリアが自社ネットワークのブランド認証とリリース承認を直接管理する形態もあり、その場合は検証プロセスが異なると記載されています。日本のキャリア宛の配信はこちらに該当する可能性が高いため、この日数をそのまま自社のスケジュールに当てはめないでください。

Q. RCSで販促メッセージを送るとき、事前に同意を得る必要はありますか?

A. 販促・広告を目的としたRCSの配信には原則として特定電子メール法のオプトイン規制がかかり、あらかじめ送信に同意した相手以外には送れません

同法の「電子メール」は通信方式を総務省令に委ねており、総務省は「電話番号を用いてアプリケーションによりメッセージを送受信するサービス」も規制対象になると案内しています。RCSや+メッセージによる販促配信も、この射程に含まれます。

加えてRCS for Businessの利用ポリシーでも、明示的に受信を許諾した利用者にのみ配信すること、同意なく電話番号を第三者へ提供しないことが定められており、配信開始の前提としてオプトアウト(STOP)の導線を実装することが求められます。法令とプラットフォームのポリシーが二重にかかると捉えておくと、準備の抜けを防げます。

出典・参考資料(4件)

Q. RCSで送ったメッセージが読まれたかどうかは分かりますか?

A. RCSでは既読やボタンの押下といった反応を配信側で受け取れますが、どの指標をどこまで取得・集計できるかは配信サービスによって異なります。開封を直接測れないSMSと比べたときの利点のひとつです。

ただし、RCSで届かずSMSとして送り直された分については既読を取得できません。配信のすべてについて開封状況が分かるわけではないため、効果測定を重視するなら、管理画面やAPIでどの結果が受け取れるのかを選定時に確認してください。

Q. RCSのメッセージはエンドツーエンドで暗号化されていますか?

A. 個人どうしのRCSではエンドツーエンド暗号化(E2EE)の提供が始まっている一方、企業から配信するRCSはE2EEではありません

GSMAは2025年3月にMLSにもとづくE2EEを含む仕様を公開し、Appleは2026年5月にiOS 26.5でのベータ提供開始を発表しています。

これに対しRCS for Businessでは、暗号化されるのは端末とGoogleのサーバーの間、およびGoogleのサーバーと配信事業者の間という経路ごとの区間であり、ポリシー準拠の確認のためにGoogleのシステムが内容を検査できると公式に明記されています。

RCSが強いのは「誰から届いたかを保証すること」であって、「何が書かれているかを隠すこと」ではありません。パスワードや口座情報のような、経路上で誰にも見られてはいけない情報を本文に書く運用は避けてください。

出典・参考資料(3件)

Q. 海外のRCS対応サービスでも、日本の顧客にRCSを配信できますか?

A. グローバルでRCSを提供しているサービスでも、日本の+メッセージ宛に配信できるとは限りません

RCSはキャリアごとの接続と公式アカウントの承認を前提とする仕組みのため、対応国・対応キャリアの一覧に日本が含まれているか、日本で公式アカウントを開設できるかを個別に確認する必要があります。まずは自社の顧客が使っているキャリアに届くかどうかを、最初の判断軸に置いてください。

RCS対応サービスの料金・機能を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、RCS配信に対応したサービスを含むSMS送信サービスの資料をまとめて取得できます。対応キャリア、機能、サポート体制を一度に比較でき、資料集めに時間をかけずに検討へ進めます。資料ダウンロードは無料です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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