取引先や顧客からの支払期日を過ぎた案件が積み重なると、電話とメールだけの督促では回しきれません。督促状・催告書・内容証明・支払督促といった選択肢が次々と視野に入ってきます。とくに督促業務のオーナーを引き継いだ担当者や、件数が増えて感覚での対応に限界を感じている担当者は、「今どの段階にいて、次に何をすべきか」を体系的に整理する必要に迫られます。
督促業務では、似た手段(督促・催促・支払督促・催告書)の使い分けや、期日超過1日目から3ヶ月目までの段階別フローを押さえる必要があります。あわせて、民法150条・152条・166条を軸とした時効管理や、効率化手段の選択と相談先の判断も論点になります。
未回収案件は段階別に仕分け、各段階で次に取るべき手段と根拠条文をセットで押さえておくと、社内や相手方への説明がぶれず、督促を前に進めやすくなります。
目次
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督促業務とは|催促・支払督促・催告書との違い
督促業務とは、契約上の支払期日を過ぎても代金の入金が確認できない相手に対して、支払を求める一連の実務のことです。電話・メール・郵送・SMS などのチャネルで支払を促す行為から、督促状・催告書・内容証明郵便の送付、支払督促の申立てや訴訟提起にいたる法的手段の準備までを含みます。まずは、実務で混同されやすい「催促」「支払督促」「催告書」との違いを整理します。
督促と催促の違い
「督促」と「催促」は日常語では同じように使われますが、実務では法的な位置づけと使用場面が異なります。督促は支払期日を過ぎた金銭債務の履行を求める行為を指し、後述する民法150条の「催告」にあたる書面(催告書・内容証明郵便)へと接続します。一方の催促は金銭以外の義務履行も対象に含む広い意味で使われ、期日前・期日直後の連絡(入金確認・支払リマインド)にも用いられます。
| 項目 | 対象 | 使う場面 | 時効への影響 | 使う文書 |
|---|---|---|---|---|
| 督促 | 支払期日を過ぎた金銭債務の履行 | 期日超過後の入金要求・法的措置準備 | 書面での催告は民法150条で6ヶ月の完成猶予 | 督促状・催告書・内容証明郵便・支払督促申立書 |
| 催促 | 金銭以外の義務履行も含む広い場面 | 期日前後のリマインド・入金確認 | 口頭連絡のみでは時効に直接影響しない | リマインドメール・電話・SMS |
※上記は実務上の一般的な使い分けです。個別事案での判断は契約内容と当事者間の合意に依存します。
督促と支払督促の違い
支払督促は、民事訴訟法382条以下に定められた裁判所を通じた簡易的な法的手続で、通常の「督促」(債権者から債務者への直接的な請求)とは別物です。裁判所書記官が債務者を審尋せずに支払督促を発し、債務者が2週間以内に督促異議を申し立てなければ、債権者は仮執行宣言を得て強制執行へ進むことができます。
金銭その他の代替物又は有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求については、裁判所書記官は、債権者の申立てにより、支払督促を発することができる。ただし、日本において公示送達によらないでこれを送達することができる場合に限る。
出典:民事訴訟法第三百八十二条|e-Gov法令検索
債権者からの直接的な督促(電話・書面)で相手が応じない場合の、法的措置に踏み込む最初の段階として位置づけられます。
督促状・催告書・内容証明郵便・支払督促申立書の違い
各段階で送る文書は、送付方法と法的効力の強さが段階的に異なります。督促状は最初期の書面での支払要求、催告書は法的措置を予告する強めの通知、内容証明郵便は「いつ・誰が・どのような内容の文書を送ったか」を郵便局が証明する送付方法、支払督促申立書は裁判所への申立て書類です。詳細は後述の各段階で送る文書で解説します。
| 文書 | 督促状 | 催告書 | 内容証明郵便 | 支払督促申立書 |
|---|---|---|---|---|
| 送付方法 | 普通郵便・特定記録郵便 | 内容証明郵便で送るのが一般的 | 日本郵便の証明サービスとして送付 | 簡易裁判所書記官へ申立て |
| 位置づけ | 初期の書面での支払要求 | 法的措置予告を含む強い通知 | 送付事実と内容を郵便局が証明 | 裁判所を経由した法的手続 |
| 時効への効果 | 民法150条の催告として時効完成猶予(6ヶ月) | 同上(150条の催告) | 文書自体が催告なら150条適用 | 民法147条2号で完成猶予、確定判決同一効力で更新 |
※上記は実務での一般的な使い分けです。個別の記載事項や送付方法は事案に応じて選択します。
未払いを放置すると、キャッシュフローの悪化や貸倒れによる損失に加え、後述する時効消滅により回収そのものが法的に不可能になるリスクがあります。段階を踏まえた対応が必要な理由もこの点にあります。
督促業務の実務フロー:期日超過1日〜3ヶ月の5段階
ここからは、期日超過から法的措置までを時系列で5段階に分けて解説します。段階ごとに使う手段(電話・メール・SMS・郵送)と送る文書(督促状・催告書・内容証明郵便・支払督促申立書)を対応させることで、自社の案件を「今どの段階にいるか」で仕分けられるようにします。
なお、各段階の目安日数は業種・契約・慣行によって差があり、公的な統一基準はありません。BtoB契約実務・請求代行サービスの運用実例で一般的に用いられる範囲として捉えてください。

期日超過1〜3日目|未払い情報の整理と事前確認
期日を過ぎたら最初に行うのは、未払いの事実確認と情報整理です。請求書の送付漏れ・入金消込のミス・振込確認の遅れといった自社側の要因を排除し、真に未入金となっている案件だけを督促対象として切り出します。あわせて契約書・請求書・遅延損害金の約定内容を確認し、督促文面や請求金額の根拠を揃えておきます。
相手方に連絡する前に、自社側で潰しておくべき事前確認は次の順で行うのが実務的です。順番に×が付いた項目が出た時点で、そこを解消してから次に進みます。
- 対象請求書が実際に発行・送付済みか(発行日、送付先メールアドレス/郵送先住所、宛名担当者を請求書控えと突き合わせる)
- 入金消込マスタで、指定口座以外への入金がないか(グループ会社振替口座、旧口座、社名変更前の口座での着金など)
- 銀行明細で振込人名の揺れがないか(正式社名・略称・カナ・振込担当者個人名・グループ会社名などで検索し、金額一致でも紐づいていないものを拾う)
- 担当者変更・支払サイト変更・請求分割の合意メールが直近3〜6ヶ月で交わされていないか(営業担当・顧客窓口とも共有メール/CRM を検索)
- 契約書・注文書と請求金額に齟齬がないか(値引き、検収未了分の控除、消費税率、源泉徴収の有無)
ここまでで真に未入金と確定した案件だけを督促対象として切り出します。この段階では担当者への軽い入金確認(電話・メール)にとどめ、督促のトーンには入りません。取引先関係を維持しつつ、行き違いの可能性を先に潰しておく段階です。
期日超過数日〜1週間目|一次催促(電話・メール・SMS)
入金遅延が確認できた段階では、電話・メール・SMS で一次催促を行います。目的は、相手に未払いの事実を認識させ、支払予定日を確約させることです。文面は事実を淡々と伝え、感情的表現や高圧的な言い回しは避けます。相手が電話に出ない・折り返しがない場合は、電話番号への到達率が高いSMSやオートコール(自動架電)を組み合わせて連絡手段を増やします。
まずメールで一次催促を送るときの文面例は次のとおりです。件名で「入金確認のお願い」と用件を明示し、本文は支払期日・金額・振込先の3点に絞って、支払予定日の回答を求める形にします。
件名:【◯◯株式会社】◯月分ご請求代金のご入金確認のお願い(請求書番号 INV-2026-0000)
◯◯株式会社
経理ご担当者様
いつも大変お世話になっております。◯◯株式会社の◯◯です。
◯月◯日発行の請求書(番号 INV-2026-0000、金額 500,000 円、お支払期日 ◯月◯日)につきまして、本日時点でお振込みを確認できておりません。行き違いでご入金いただいておりましたら誠に恐縮ですが、下記までお支払予定日をご返信いただけますでしょうか。
振込先:◯◯銀行 ◯◯支店 普通 0000000 カ)◯◯◯◯◯
何卒よろしくお願い申し上げます。
—
◯◯株式会社 経理部 ◯◯(内線 000)
電話での一次催促は、第一声で名乗り・要件・請求番号を短く伝え、支払予定日を引き出す質問で締めます。相手が「経理に確認する」と回答した場合は、折り返しの期限を必ず取り付けます。
「お世話になっております、◯◯株式会社経理部の◯◯と申します。◯月◯日にお送りしております請求書番号 INV-2026-0000、金額 500,000 円のご請求の件でご連絡いたしました。お支払期日を◯月◯日でお願いしておりましたが、本日時点でお振込みが確認できておりません。行き違いでしたら大変恐縮ですが、いつ頃ご入金いただけそうでしょうか、お支払予定日をお伺いできますでしょうか」
(相手:確認して折り返します、との回答があった場合)
「承知しました。それでは、◯日中にお支払予定日をお電話またはメールでお知らせいただけますようお願いいたします。私、◯◯までお願いいたします」
この段階で「◯日までに入金する」との回答が得られれば、その履行状況をモニタリングして次の段階に進むかを判断します。約束が守られなかった場合、または連絡が取れない場合は書面での督促に切り替えます。
期日超過2週間〜1ヶ月目|督促状の送付
電話・メールでの反応が得られない、または約束された支払が履行されない場合は、書面による督促状を送付します。この段階で、口頭連絡から書面への切り替えを明示することで、相手に「事態が次の段階に進んだ」というシグナルを伝えます。送付方法は普通郵便または特定記録郵便が一般的で、記載項目には請求金額・支払期日・遅延損害金・振込先・発送日などを含めます。
督促状は民法150条の「催告」にあたり、書面到達から6ヶ月間、時効の完成が猶予されます。時効が近づいている案件では、この段階での書面送付が回収可能性を守る重要な意味を持ちます。
期日超過1〜2ヶ月目|内容証明郵便・催告書の送付と法的措置予告
督促状に反応がない場合、内容証明郵便を用いた催告書を送付します。内容証明郵便は「いつ・誰から・誰宛てに・どのような内容の文書を送ったか」を日本郵便が証明するサービスで、後の訴訟・支払督促での証拠として機能します。文面には支払期限を再度明示したうえで、期限内に入金がない場合の法的措置(支払督促申立て・訴訟提起)を予告することで、相手に強い警告を伝えます。
この段階では、以降の法的手続を実際に進める意思決定と、弁護士・司法書士への相談を並行して検討します。取引先関係の継続を優先するか、法的回収を優先するかの判断はこのタイミングで固めておきます。
期日超過3ヶ月目以降|支払督促申立て・少額訴訟・弁護士・サービサー
内容証明郵便での催告にも反応がなく、任意での回収が困難と判断した段階では、法的手続に移行します。争いのない金銭債権であれば簡易裁判所への支払督促申立てが有効です。訴額60万円以下であれば少額訴訟も選択肢となり、原則1回の審理で判決が言い渡されます。訴額が大きい・争点が複雑な案件は通常訴訟で対応します。
自社対応が難しくなった場合は、弁護士・認定司法書士・サービサー(法務大臣の許可を受けた債権回収会社)・督促代行など、外部リソースの活用も選択肢に入ります。相談先ごとの使い分けは効率化手段の解説で詳しく整理します。
強制執行までを含めた債権回収の全体像を通して確認したい場合は、督促状の送付から支払督促・訴訟・強制執行までの流れを整理した以下の記事もあわせてご覧ください。
各段階で送る文書:督促状・催告書・内容証明郵便・支払督促申立書の書き方
フローが把握できたら、次は各段階で実際に何を書いて送るかを整理します。督促状と催告書は法定書式ではなく、記載項目を法令が定めているわけではありませんが、実務では慣行的に記載される要素があります。裁判所書式が用意されている支払督促申立書と、日本郵便が形式要件を定める内容証明郵便については、公式の書式・要件に沿って準備します。
督促状の記載項目と文例
督促状は法定書式ではありませんが、実務で慣行的に記載される項目があります。読み手(債務者)が「誰から・何の支払を・いつまでに・どこへ」求められているのかを明確に理解できる構成にします。
- 差出人(自社の商号・所在地・担当部署・連絡先)
- 受取人(相手方の商号・所在地・担当部署)
- 発送日
- 請求金額(税込・元金と遅延損害金の内訳)
- 当初の支払期日
- 再設定した支払期限
- 遅延損害金の計算根拠(契約書の約定利率、または民法404条の法定利率)
- 振込先口座
- 行き違いによる入金があった場合のご容赦の一文
遅延損害金の記載根拠となる民法419条は、金銭債務の遅延損害金を「法定利率で算定する。ただし約定利率が法定利率を超えるときは約定利率による」と定めています。
金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
出典:民法第四百十九条|e-Gov法令検索
民法404条2項の法定利率は年3%で、3年ごとに変動する仕組みが定められています(2020年4月〜現在は年3%)。契約書で法定利率を超える約定利率(例:年6%や年14.6%)が定められている場合は、その約定利率で計算します。
上記の記載項目を、初回の督促(普通郵便または特定記録郵便)の文面に落とし込むと、次のような一例になります。個社の商号・請求金額・支払期日・利率などを自社の事案で置き換えて使えます。
令和8年◯月◯日
出典:民法第四百十九条・第四百四条|e-Gov法令検索の記載項目、および各弁護士会が公開する督促状ひな型を参考に編集部が構成
◯◯株式会社
経理部 御中
◯◯株式会社
経理部 担当 ◯◯
〒000-0000 東京都◯◯区◯◯1-2-3
電話:03-0000-0000
ご請求金額のお支払いのお願い
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、下記のとおり請求書を発行しております代金につきまして、本日までお振込を確認できておりません。当初のお支払期日を過ぎておりますので、ご確認のうえ、下記の再設定期限までにお振込みくださいますようお願い申し上げます。
記
1. 対象請求書:請求書番号 INV-2026-0000(令和8年◯月◯日発行)
2. 請求金額:金 500,000 円(税込)
3. 当初のお支払期日:令和8年◯月◯日
4. 再設定期限:令和8年◯月◯日
5. 遅延損害金:ご入金遅延の期間について、契約書第◯条に基づき年◯%(約定利率が法定利率を下回る、または契約に定めがない場合は民法404条の法定利率年3%)で計算のうえ、後日ご請求申し上げる場合がございます。
6. お振込先:◯◯銀行 ◯◯支店 普通 0000000 カ)◯◯◯◯◯
以上
なお、本状と行き違いにご送金いただいておりました際は、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。ご不明な点がございましたら、上記担当までお問い合わせください。
敬具
催告書の記載項目と督促状との書き分け
催告書は督促状よりも強い通知として位置づけられ、法的措置予告を含めた文面で構成されます。督促状と共通する記載項目に加えて、次の要素を含めるのが実務での一般的な形です。
- これまでの督促経緯(電話連絡・督促状送付日)
- 本催告が最終通知である旨
- 期限内に入金がない場合の法的措置予告(支払督促申立て・訴訟提起・強制執行など)
- 今後の連絡窓口
催告書は通常、次に述べる内容証明郵便で送付します。送付事実を郵便局が証明することで、後の支払督促・訴訟における「催告した事実」の立証を容易にします。督促状は普通郵便でも成立しますが、催告書は証拠性を重視するため送付方法を格上げする、と整理すると使い分けが明確になります。
法的措置予告を含む催告書の文面は、次のような一例になります。内容証明郵便で送るため、後述の1枚あたり520字・行数制限に収まるよう記載を簡潔にしています。
催告書
出典:民事訴訟法第三百八十二条以下|e-Gov法令検索および民法第百五十条|e-Gov法令検索の催告要件、各弁護士会が公開する内容証明郵便による催告書ひな型を参考に編集部が構成
◯◯株式会社
代表取締役 ◯◯ ◯◯ 殿
当社は貴社に対し、令和8年◯月◯日付請求書(請求書番号 INV-2026-0000)に基づく売買代金 金500,000円の支払請求権を有しております。当該代金の支払期日は令和8年◯月◯日でしたが、本書面到達日現在、貴社からの入金を確認できておりません。
当社は貴社に対し、令和8年◯月◯日付督促状、および同年◯月◯日の電話連絡により再三にわたり支払を求めて参りましたが、貴社からの誠意ある対応をいただけていない状況です。
つきましては、本書面到達後7日以内に、下記口座宛てに上記代金全額および契約書第◯条に基づく年◯%の遅延損害金をお支払いくださいますよう、本書面をもって最終的にご催告申し上げます。
万一、上記期限までにお支払いなき場合は、誠に遺憾ながら民事訴訟法382条以下に基づく支払督促の申立て、または貴社を被告とする訴訟の提起、確定判決取得後の強制執行手続へと移行することを申し添えます。
振込先:◯◯銀行 ◯◯支店 普通 0000000 カ)◯◯◯◯◯
令和8年◯月◯日
◯◯株式会社
代表取締役 ◯◯ ◯◯
〒000-0000 東京都◯◯区◯◯1-2-3
電話:03-0000-0000
内容証明郵便の形式要件と送り方
内容証明郵便は、日本郵便が「いつ・誰から・誰宛てに・どのような内容の文書を差し出したか」を証明する一般書留の付加サービスです。文書自体の真実性を証明するものではない点に注意が必要ですが、送付事実と内容の証拠として、後の法的手続で強い意味を持ちます。
一般書留郵便物の内容文書について証明するサービスです。いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。
出典:内容証明|日本郵便株式会社
謄本の字数・行数には制限があり、縦書きは1行20字以内・1枚26行以内、横書きは3形式(20字×26行、13字×40行、26字×20行)のいずれかから選びます。1枚あたりの字数上限はいずれの形式でも520字となります。同じ内容の文書を3通用意し(受取人分・差出人保管分・郵便局保管分)、集配郵便局または一部の郵便局窓口で差し出します。
料金は基本料金に加えて内容証明の加算料金480円(2枚目以降は290円増)、書留料金、配達証明を付ける場合の加算料金がかかります。差出方法・料金・字数制限の詳細は下記の日本郵便公式ページで確認できます。
出典・参考資料(1件)
支払督促申立書の書き方と裁判所への申立て手続き
任意での回収が困難となった段階では、支払督促の申立てを検討します。支払督促は民事訴訟法382条に基づき、簡易裁判所書記官が金銭・有価証券・代替物の給付請求について、債権者の一方的な申立てで発する手続です。債務者の審尋を経ずに発せられ、書面審査のみで進むため、通常訴訟より迅速に強制執行への道筋を作れます。
申立先は債務者の普通裁判籍を管轄する簡易裁判所書記官が原則です。事務所・営業所を有する債務者に対する業務関連の請求は、当該事務所・営業所の所在地を管轄する簡易裁判所にも申立てができます。
債務者が支払督促の送達を受けてから2週間以内に督促異議を申し立てなければ、債権者は仮執行宣言の申立てをすることができます。仮執行宣言後もさらに2週間以内に督促異議がなければ、支払督促は確定判決と同一の効力を有し、強制執行に進むことができます。
仮執行の宣言を付した支払督促に対し督促異議の申立てがないとき、又は督促異議の申立てを却下する決定が確定したときは、支払督促は、確定判決と同一の効力を有する。
出典:民事訴訟法第三百九十六条|e-Gov法令検索
ただし、債務者が期間内に督促異議を申し立てた場合は、通常訴訟へ自動的に移行します(民事訴訟法395条)。相手が支払に強く争う姿勢を示している案件では、支払督促ではなく初めから通常訴訟や少額訴訟を選ぶ判断もあります。
手数料は訴額に応じて定められており、書面申立ての支払督促の手数料は通常訴訟の訴え提起手数料のおおむね半額です。訴額100万円までなら支払督促の書面申立ては5,000円(電子申立ては4,000円)、通常訴訟の訴え提起は10,000円です。
裁判所提供の支払督促申立書ひな型は、大きく次の欄で構成されます。売掛債権の申立てで各欄をどう埋めるかの勘所は以下のとおりです。
- 当事者目録:債権者・債務者それぞれの商号(個人事業主の場合は氏名・屋号)、本店所在地、代表者氏名、送達場所を記載します。債務者が法人の場合は登記情報どおりに書き、支店・営業所への送達を希望する場合はそちらの所在地も併記します。
- 請求の趣旨:「債務者は債権者に対し、金◯◯円および内金◯◯円に対する令和◯年◯月◯日から支払済みまで年◯%の割合による金員を支払え。督促手続費用は債務者の負担とする。」の形式で、請求金額(元金)・遅延損害金の起算日・利率を明記します。
- 請求の原因:売買契約・請負契約・業務委託契約などの契約類型を特定し、①契約日・当事者、②契約の目的物(納品した商品・提供した役務)、③代金額と支払期日、④実際に納品・履行した事実、⑤支払期日を経過しても入金がない事実、⑥遅延損害金の起算日と利率の根拠(契約条項番号または民法404条)の順で、時系列に沿って書きます。契約書がある案件は「令和◯年◯月◯日、原告と被告は下記条件による売買契約を締結した」と契約書を引きながら書くと請求原因が特定されやすくなります。
- 添付書類:契約書写し、請求書写し、納品書・受領書、督促状・催告書の写し、法人債務者の場合は登記事項証明書(3ヶ月以内)を添付します。証拠として原本ではなく写しで足りますが、書記官から補正指示があった場合に備えて原本も手元に保管しておきます。
裁判所ウェブサイトには金銭請求用の支払督促申立書の書式例が公開されており、貸金・売掛金・請負代金など請求類型別のひな型を参照できます。書式・記載例は下記の裁判所公式ページで入手・確認してください。
出典・参考資料(3件)
訴額60万円以下の金銭請求で、簡易迅速な解決を望む場合は少額訴訟も選択肢になります。少額訴訟は原則1回の期日で審理・判決が行われ、判決に対する不服申立ては同じ裁判所への異議に限られ控訴はできません。同一の簡易裁判所での利用回数は1人あたり年10回までに制限されています。争いのない請求は支払督促、争いがあり60万円以下の請求は少額訴訟、という書き分けが可能です。
売掛金・売掛債権の時効管理:民法150条・152条・166条を軸に
督促業務で最も避けたいのは、対応の遅れによる時効消滅で回収そのものが法的にできなくなる状況です。時効の議論は要約だけでは判断を誤りやすいため、根拠条文を条番号とともに押さえておく必要があります。
ここでは売掛債権の時効期間・催告による完成猶予・承認や訴え提起による時効更新を、民法166条・150条・152条・147条で確認し、あわせて BtoB 督促にも参考にできる取立行為の目安(貸金業法21条)を末尾で整理します。

売掛債権の消滅時効は5年(民法166条1項)
BtoB取引で発生する売掛債権の消滅時効は、民法166条1項1号に基づき、権利を行使できることを知った時から5年です。売掛債権では通常、契約上の支払期日が「権利を行使できることを知った時」と一致するため、実務では「支払期日から5年」で運用します。
債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
出典:民法第百六十六条|e-Gov法令検索
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
2020年4月施行の改正民法により、旧商法522条の商事債権5年時効は削除され、民法166条1項に一本化されました。改正前後で「5年」という期間自体は変わりませんが、根拠条文は民法166条1項です。
出典・参考資料(1件)
催告による時効完成猶予(民法150条1項・6ヶ月ルール)
時効の完成が迫っている案件では、催告により時効の完成を6ヶ月間猶予することができます。「催告」とは、債権者が債務者に対して支払を求める意思表示のことで、督促状・催告書・内容証明郵便による通知が典型です。
催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
出典:民法第百五十条|e-Gov法令検索
2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。
2項が実務上重要な点で、催告の6ヶ月内にさらに催告を送っても、追加の完成猶予効果はありません。催告書を複数回送っても時効完成猶予は最初の催告からの6ヶ月のみです。この6ヶ月の間に、次に説明する承認・訴え提起・支払督促などの本格的な時効更新措置に進む必要があります。
承認・訴え提起・支払督促による時効更新(民法152条・147条)
時効の完成そのものをリセットする手段として、民法152条の「承認」、147条の「裁判上の請求」「支払督促」があります。承認は債務者による権利承認のことで、一部弁済・返済猶予の申入れ・残高確認書への署名などが該当します。承認があった時から、時効期間の進行が新たに開始されます。
時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。
出典:民法第百五十二条|e-Gov法令検索
実務では、「一部でも入金してもらう」「書面で残高を認めさせる」ことが時効管理として強く効きます。相手が資金繰り上で全額返済が難しくても、承認を得られれば時効消滅のリスクをリセットできます。
裁判上の請求(訴え提起)と支払督促は、民法147条により手続中は時効の完成が猶予され、確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定した時から、時効が新たに進行します。
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
出典:民法第百四十七条|e-Gov法令検索
一 裁判上の請求
二 支払督促
三 民事訴訟法第二百七十五条第一項の和解又は民事調停法……若しくは家事事件手続法……による調停
四 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加
催告・承認・訴え提起・支払督促の効果比較一覧
時効管理の4手段を、条文・効果・実務での使い所で整理すると次のとおりです。
| 手段 | 催告(督促状・催告書) | 承認(一部弁済・残高確認) | 訴え提起 | 支払督促 |
|---|---|---|---|---|
| 根拠条文 | 民法150条1項 | 民法152条 | 民法147条1項1号 | 民法147条1項2号 |
| 効果 | 催告時から6ヶ月間、時効の完成を猶予 | 時効更新(承認時から新たに進行開始) | 手続中は完成猶予、確定判決で時効更新 | 同上(完成猶予→確定で更新) |
| 実務での使い所 | 時効目前で緊急に猶予を確保したい場合。再度の催告に猶予効なし | 一部でも入金・書面での残高承認を得られる場合、最も強力 | 争点がある案件、訴額が大きい案件 | 争いのない金銭債権、迅速な強制執行を目指す場合 |
※上記は民法(明治二十九年法律第八十九号)に基づく整理です。個別事案は事情に応じて弁護士等の専門家に相談してください。
取立行為の目安|貸金業法21条の実務での位置づけ
貸金業法21条は、貸金業者およびその委託先による債権取立てに関して、威迫的行為・深夜早朝の電話・第三者への借入事実の暴露などを禁止しています。時間帯規制は貸金業法施行規則19条により午後9時から午前8時までとされ、この時間帯には正当な理由なく電話・FAX・訪問を行うことができません。
ただし本条は貸金業法2条が定義する「貸金業」(金銭の貸付け・貸借の媒介)の債権取立てに対する規制であり、BtoB取引の売掛債権督促には直接適用されません。同法2条3号は「物品の売買、運送、保管又は売買の媒介を業とする者がその取引に付随して行うもの」を貸金業から除外しており、商品・サービス取引の代金債権は本条の対象外です。
もっとも、貸金業法21条が禁止する行為の類型(威迫・深夜早朝の連絡・第三者への借入事実の暴露・弁護士介入後の直接請求など)は、BtoB取引の督促マナーとして参考にできます。行き過ぎた督促は民法709条の不法行為責任や、業務妨害・名誉毀損などの一般的な違法性リスクにつながる可能性もあるため、時間帯・回数・文面のトーンには節度を持たせるのが安全です。
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督促業務を効率化する手段と相談先の選び方
ここまでの実務フロー・書式・時効管理を、一件ずつ人手で回すには限界があります。件数が増えると電話は繋がらず、督促状の印刷・封入・郵送の手間、SMS・オートコールの活用、外部委託への切り替え判断が課題として浮上します。ここからは、督促業務の効率化手段を7分類で横並びに比較し、件数規模・業種別の選び方、困った時の相談先の使い分けを整理します。
効率化手段の7分類横並び比較
督促の効率化手段は、大きく次の7分類に整理できます。それぞれ得意な件数規模・業種・費用感・立ち上げの手間・法的段階への対応度が異なり、自社の状況に照らして組み合わせるのが実務での基本形です。
| 分類 | 電話 | メール | SMS一斉配信 | オートコール | 請求管理・督促自動化SaaS | 督促代行(請求代行フル型/BtoB掛け払い型/人手BPO型) | 弁護士・サービサー |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 向いている件数規模 | 月10件以下 | 月50件程度まで | 月100件以上 | 月500件以上 | 月100件以上 | 月50件以上 | 1件から |
| 費用感 | 人件費のみ | 人件費のみ | 月額数万円+従量 | 月額5万円〜+応答課金 | 月額3万円〜 | 手数料料率で変動(掛け払い型は決済手数料1〜3.5%+事務手数料) | 着手金+成功報酬 |
| 立ち上げ | 即日 | 即日 | 1〜2週間 | 1〜2ヶ月 | 1〜3ヶ月 | 1〜3ヶ月 | 個別受任次第 |
| 法的段階への対応 | 初期の一次催促のみ | 一次催促・支払確認 | 一次催促・リマインド | 一次催促・入金コール | 督促状送付まで自動化 | 督促〜回収代行、多くは審査通過分を100%保証 | 訴訟・強制執行まで対応 |
※上記は各手段の一般的な傾向で、個別サービスの実際の料金・機能・対応範囲は各社への確認が必要です。「向いている件数規模」は編集部が BtoB 請求実務の作業量ロジック(電話1件あたり通話・記録・折り返し対応で概ね20〜30分=1人日で最大20件前後 → 月10件を電話のみで回せる上限に置く/SMS・オートコールは配信基盤に載せる時点で件数の限界コストが低下)から置いた目安で、公的な統一基準ではありません。「立ち上げ」欄は要件整理・契約・初期設定・テスト運用を含む標準的な範囲で、既存システム連携の有無・稟議の速さで前後します。
この7分類のうち、次のスポット比較と個別紹介では SMS一斉配信・オートコール・請求管理/督促自動化SaaS・督促代行(BtoB掛け払い・人手BPOを含む) の代表サービスを取り上げます。電話・メールは自社運用が中心で、弁護士・サービサーは相談先の性格が強いため、いずれも後述の「困った時の相談先の使い分け」で扱います。
効率化サービスのスポット比較
以下は本記事で扱う督促業務効率化サービスの比較表です。分類・料金の初期/月額水準・未回収保証の有無・特徴を1枚で見比べ、自社の件数規模と業種に合う選択肢を絞り込む起点として活用してください。
| サービス名 | 絶対リーチ!RCS | オーロラSMS | SMSマルチPay | DHKクラウド オートコールIVR | Lecto | バクラク債権管理 | 債権回収ロボ | 請求まるなげロボ | RP掛け払い | GMO掛け払い | FOC 集金代行・収納代行サービス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 分類 | SMS一斉配信 | SMS一斉配信 | SMS一斉配信 | オートコール | 請求管理・督促自動化SaaS | 請求管理・督促自動化SaaS | 請求管理・督促自動化SaaS | 督促代行(BtoB掛け払い) | 督促代行(BtoB掛け払い) | 督促代行(BtoB掛け払い) | 督促代行(人手BPO) |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 20,000円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 1,000円〜/アカウント | 0円 | 0円 | 50,000円〜(1,000応答含む) | 要問い合わせ | 30,000円〜(税抜・年契約) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0〜14,000円(個別算定) | 要問い合わせ |
| 未回収保証 | 対象外 | 対象外 | 対象外 | 対象外 | 対象外 | 対象外 | 対象外 | 審査通過分を100%保証 | 審査通過分を100%保証 | 審査通過分を100%保証 | 対象外 |
| 特徴 | RCS配信+SMSフォールバックで到達率を担保。督促・入金リマインドで入電削減 | 国内4キャリア直接接続。金融・行政含む7,000社超に導入。運用設計まで伴走 | SMS通知+25種類のマルチ決済で「通知〜請求〜決済」を一気通貫 | 応答分のみ課金の応答課金型。督促・入金コールを自動架電で無人化 | メール/SMS/IVR/書面の多チャネル督促を自動送信。金融事業者主体 | AI入金消込+督促メール自動送信。バクラクシリーズと一体運用 | メール/SMS/オートコールを組み合わせた督促シナリオを自動実行 | 手数料1.0%〜。与信〜請求〜集金〜消込〜督促〜保証を一気通貫 | BtoB掛け払いで与信〜請求〜回収〜督促を代行(法人限定) | 手数料〜3.4%程度。リアルタイム与信+債権譲渡型で100%入金保証 | 請求書・払込票・督促状の発送・入金管理を人手で代行。事業ごとにカスタム体制 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | オンライン相談を予約 | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
件数規模・業種別の選び方はどうすればよいか
効率化手段の選択は、業種と件数規模の掛け合わせで決まります。BtoB売掛債権を月100件以上抱える中堅企業では、SMS一斉配信での一次催促+請求管理SaaS での督促状自動生成+督促代行サービスでの回収を組み合わせる形が現実的です。
SaaSサブスク事業者や決済事業者は、決済失敗時のリカバリと督促を一体で回すため、督促自動化SaaS を導入して消費者向け債権のリマインド〜書面督促を自動化するのが一般的です。
不動産賃貸の家賃滞納では、初期のリマインドを SMS 一斉送信で行い、内容証明郵便での催告書送付と契約書に基づく遅延損害金請求を組み合わせる方法が採られます。自治体徴収では、住民票データの活用と個人情報保護を両立する運用が必要で、オートコールを大量納付案内に用いる自治体もあります。
件数の少ない小口取引が中心の事業者は、電話・メールでの一次催促を維持しつつ、法的段階に入ったところで弁護士・司法書士に個別受任してもらう選択肢が現実的です。
BtoC消費者向け債権(サブスク月額・カーサブスク・後払い決済など)の督促チャネル選定に絞って検討したい場合は、SMS・オートコール・RCSの使い分けと自動化サービスを比較した以下の記事も参考になります。
困った時の相談先はどのように使い分ければよいか
自社対応が難しくなった場合の外部リソースは、費用感と法的な対応範囲で使い分けます。相談先を選ぶ手前で、次の3軸を自案件に当てはめると迷いが減ります。
- 取引継続を残したいか:今後も発注してほしい相手なら督促代行寄り、継続しないなら弁護士・サービサー寄り
- 残高規模:数十万円以下なら少額訴訟+認定司法書士、数百万円〜なら弁護士、月次で件数が多いなら督促代行
- 相手企業の資金繰りシグナル:他社への支払も遅延/登記変更/短期借入の急増などが見えるなら回収の確実性を優先
3軸のうち2つ以上が「確実な回収」側に傾いたら、取引継続より回収を優先する判断でよい局面です。
督促代行サービスは、請求書発行から入金消込・督促・回収までを一括代行するモデルで、月間の請求件数が多くオペレーション負荷が課題となる企業に向きます。取引先関係を維持しつつ効率的に回収したいときは、まずここが検討対象です。
弁護士は、法律事務としてあらゆる債権回収に対応でき、訴訟・強制執行・和解交渉まで一貫して受任します。取引先関係の維持より確実な回収を優先する段階、または争点が複雑な案件で選ばれます。認定司法書士は、司法書士法3条1項6号・7号に基づき140万円以下の民事事件について代理権を持ち、簡易裁判所での訴訟・支払督促の代理が可能です。
報酬は事務所ごとに設定が異なります。日本弁護士連合会の旧報酬規程(2004年4月廃止)では、経済的利益300万円以下部分について着手金8%・報酬金16%と定めがあり、廃止後も参考にする事務所は残ります。認定司法書士は140万円以下の案件で着手金3〜5万円+成功報酬10〜15%を目安に案内する事務所が多く、いずれも初回相談で見積書を取得して比較するのが基本です。
実際の見積もりは案件の争点・訴額・想定される手続で変動するため、初回相談時(30分5,000円前後の相談料が一般的)に見積書を取得して比較するのが安全です。
サービサー(債権回収会社)は、債権管理回収業に関する特別措置法に基づく法務大臣の許可を受けた株式会社で、金融機関の貸付債権・リース・クレジット・ファクタリング等の「特定金銭債権」の管理回収を業として行えます。
ただし対象債権は特定金銭債権に限定され、一般の商取引で発生した売掛債権は原則として対象外である点に注意が必要です。令和8年8月時点で法務大臣の許可を受けた債権回収会社は72社(下記法務省一覧参照)が公表されています。
相談先の分岐とは別に、そもそも「督促を代行する」ものではなく未回収リスクを事前にヘッジする売掛保証・売掛債権保証サービスという選択肢もあります。取引先の倒産・支払遅延で貸倒れが確定した場合に保証料の範囲で保証金が支払われる仕組みで、代表例に eGuarantee、ギャランティ for 弥生ユーザー、Mamotte などがあります。
回収の実務は自社に残しつつ、貸倒れ損失だけを外部に移したい場面での隣接カテゴリとして押さえておくと選択肢が広がります。
督促代行・売掛金回収代行の候補サービスを実際に比較検討する段階に入ったら、以下の記事で20サービスを依頼先タイプ別に費用相場・機能・保証範囲で整理しています。相談先を絞り込む際の一覧としてご活用ください。
SMS一斉配信サービス
SMS 一斉配信は、電話番号のみで到達でき、アプリ・友だち登録を必要としない一次連絡手段です。到達率が高くコストも郵送より低く抑えられる一方、送信時間帯や文面のトーンには節度が必要です。督促用途の代表として3サービスを紹介します。
SMSでの督促を実際に運用する際の時間帯ルール・違法にならない文面の作り方・そのまま使える例文は、以下の記事でまとめて解説しています。
絶対リーチ!RCS(AI CROSS株式会社)

AI CROSS 株式会社(東証グロース上場)が提供する RCS 配信サービスで、画像・動画・カルーセル・ボタン付きリンクなどのリッチコンテンツを電話番号宛に配信できます。RCS 未対応端末には自動で SMS に切り替えるフォールバックを備え、督促・支払リマインドを「確実に届けたい」ケースで表現力と到達率を両立させる設計です。
「絶対リーチシリーズ」全体で導入実績8,000社以上と公表されており、いえらぶパートナーズでは支払いリマインド自動化で月約640時間を削減した導入事例が公開されています。督促・入金案内での電話・郵送コスト削減や、入電削減を狙う中堅以上の事業者に適した選択肢です。
オーロラSMS(株式会社メディア4u)

国内携帯4キャリア(NTTドコモ・KDDI au・ソフトバンク・楽天モバイル)との直接接続(直収接続)を特徴とする法人向けSMS配信サービスです。SMS 認証と IVR(自動音声)認証の両方に対応し、SMS が届かない環境や固定電話番号に対しては音声認証をフォールバックとして提供します。
導入社数は7,000社超(2025年11月末時点、自治体含む)と公表されており、公共料金・金融・不動産・自治体徴収など、督促連絡の到達率が業績に直結する事業者での実績があります。伴走型で運用設計まで踏み込む提供体制も選定の判断材料になります。
督促の一次連絡でSMSが選ばれる背景について、同社担当者は次のように述べています。
連絡手段としては、メールが読まれない、電話に出てもらえない、郵送はコストも時間もかかるといった課題を抱える企業が非常に多いです。その中で、SMSはプッシュ通知で気づいてもらいやすく、最終連絡手段としての確実性が高い点を評価いただいています。
SMSマルチPay(株式会社ネクスウェイ)

ネクスウェイの SMS 配信基盤と、アグレックスの決済基盤を組み合わせた請求・未収金回収支援サービスです。SMS で支払通知を送信し、ユーザーごとに生成される専用ページ(請求内容確認画面・決済画面)へ誘導、クレジットカード・コンビニ・銀行振込・ID決済など25種類の決済手段から支払を完結させる設計となっています。
「通知〜本人認証〜請求〜決済」までを1つの導線で完結できるため、督促文の中で支払リンクを提示して即座の入金につなげたい事業者に向きます。BtoC 事業者の未収金回収や、公共料金・サブスクの支払リカバリなど、支払手段の選択肢を広げて回収率を高めたい場面に適合します。
オートコール(自動架電)サービス
オートコールは、自動音声で電話をかけて入金案内・督促・アンケートを実施するアウトバウンド自動化の手段です。SMS では反応しない層や、電話でしかリーチできない顧客に対して、人を介さず定型のメッセージを届けられます。
DHKクラウド オートコールIVR(株式会社電話放送局)

クラウド型のアウトバウンド自動架電サービスで、1時間5,000件以上・同時300回線以上の大量架電処理を可能にする設計を特徴とします。ライフカード・AG ミライバライなどクレジット・後払い決済領域での導入事例があり、督促架電の自動化と債権管理システムとの API 連携運用の実績があります。
料金は月額5万円(1,000件まで含む)+応答数従量課金の応答課金型で、不応答分に課金が発生しません。全件コストがかかる郵送督促に対し、督促単位のコストを抑えやすい設計となっています。管理画面から音声・コールフローの設定変更が可能で、督促シナリオを内製でチューニングしたい事業者にも適合します。
入金案内・督促にオートコールを適用する際に押さえるべき勘所について、同社担当者は次のように述べています。

入金案内や督促は、伝える内容が定型化しやすい一方で、案内の仕方によってはトラブルや苦情につながりやすい業務です。一方で、入金コールは人が案内する場合と比べて、トラブルや苦情を軽減できる側面ももあります。だからこそ、まずは”自動化しても顧客体験を損ねにくい設計”をすることが大切だと考えています。オートコールは使い方を間違えると社会問題になりかねません。だから当社としては、用途の相性を見極めて、やめた方がいいケースは止める。
請求管理・督促自動化SaaS
請求管理・督促自動化SaaS は、請求書発行〜入金消込〜督促までの一連の業務を1つのシステムで完結させる手段です。人手の電話・郵送中心の督促を、メール・SMS・書面などの複数チャネルを自動送信するシナリオへ置き換え、督促履歴・入金状況を一元管理します。
Lecto(Lecto株式会社)

Lecto 株式会社が「督促回収Tech」として提供する、債権管理・督促・回収業務に特化したデジタルプラットフォームです。メール・SMS・IVR(自動音声)・書面の複数チャネル督促を自動送信し、債務者管理・債権管理・入金管理・履歴の一元管理までをワンストップで担います。
金融サービス事業者(ノンバンク・決済事業者)を主要顧客とし、ブリヂストンタイヤソリューションジャパン、freee finance lab、GMOペイメントゲートウェイなどでの導入実績があります。督促回収の稼働削減を KPI に置きたい事業者や、消費者向け債権を大量に扱う事業者に向いた選択肢です。
バクラク債権管理(株式会社LayerX)

「バクラク」シリーズの債権管理プロダクトとして 2025年3月に正式リリースされたSaaS で、AIが入金データと請求データを照合して入金消込・仕訳・督促メール送信を自動化します。全国の金融機関から入金データを自動取得し、事前設定した条件に従って請求情報と自動で紐づける仕組みです。
料金は月額3万円(税抜、年間契約)から、AI 消込の自動化率は公式訴求で98%です。経費精算・請求書受取/発行など既存のバクラクシリーズを利用している企業や、消込〜督促の一体運用で経理オペレーションを効率化したい中堅企業に適合します。
債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

株式会社ROBOT PAYMENT が2026年3月に提供開始した督促回収の自動化SaaSで、メール・SMS・オートコール(IVR)を組み合わせた督促シナリオを、債務者の属性・債権額に応じて自動実行します。催促スケジュール最適化技術で特許を出願(特願2026-037336)し、支払履歴に基づく最適なリマインドタイミングを提示します。
同社の「請求管理ロボ」と連携させれば請求〜督促〜回収の一気通貫運用が可能で、単独導入にも対応します。BtoB 売掛金だけでなく BtoC のカーサブスク月額利用料回収など、消費者向け債権にも適用実績があり、督促業務の属人化・心理的負担の標準化を狙う事業者に向いています。
督促代行(請求代行フル型・BtoB掛け払い型・人手BPO型)
督促代行は、与信審査・請求書発行・代金回収・入金消込・督促を包括的に外部委託する手段の総称で、実務では大きく3つの型に分かれます。件数が積み上がった読者の「まるごと外部化」ニーズに応える手段で、SaaS 型の自動化とは異なり、督促の実行までを事業者側で担ってくれる点が特徴です。
- 請求代行フル型:与信〜督促〜未回収保証までを SaaS 上で完結させる(例: 請求まるなげロボ)
- BtoB 掛け払い型:BtoB 取引の後払い決済として買い手にも掛け払いを提示できる(例: RP掛け払い・GMO掛け払い)
- 人手BPO型:SaaS ではなく請求書・払込票・督促状の発送や電話督促を人手で回す(例: FOC 集金代行)
請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

与信・請求・集金・消込・督促・未回収保証までを1サービスで完結させる、BtoB向けの請求代行フルパッケージです。ROBOT PAYMENT が提供し、与信通過した適格債権については売掛金100%保証を付帯します。与信落ちの企業分についても同一プラットフォーム上で自社対応でき、請求情報を1サービス内で管理できる設計です。
売掛金サイクルに特化した経理アウトソーシングを検討している事業者、または請求書発行・入金消込に手作業が残っている経理部門の負担を包括的に削減したい中堅企業に適合します。
RP掛け払い(株式会社ROBOT PAYMENT)

ROBOT PAYMENT のBtoB向け掛け払い(後払い決済)サービスで、与信・請求書発行・代金回収・入金消込・督促までを一括代行します。利用企業は請求情報のアップロードのみで請求業務を完結させることができ、与信通過した適格債権は貸倒れ・入金遅延が発生しても100%保証されます。
後払い決済の型で BtoB 取引を回したい事業者、またはEC・SaaS 事業者で「掛け払い」の決済手段そのものを提供したい事業者に向いています。同社の請求まるなげロボと機能は近接しますが、決済手段としての掛け払いを軸に据える点が特徴です。
GMO掛け払い(GMOペイメントサービス株式会社)

GMOペイメントゲートウェイの100%子会社である GMOペイメントサービスが提供する、BtoB取引向けの請求代行サービスです。与信・請求書発行・入金確認・督促・回収の一連を代行し、売掛金の未回収リスクを債権譲渡型で GMOペイメントサービスが引き受けます。承認取引については、買い手側の遅延・未払いがあっても売り手には指定期日どおり入金される仕組みです。
取引時に即時与信を行うリアルタイム与信が特徴で、購入者を待たせずに成約まで進められます。決済処理ノウハウを GMOグループから引き継いだ運用体制で、決済インフラとの親和性が特徴です。
FOC 集金代行・収納代行サービス(芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社)

芙蓉アウトソーシング&コンサルティング(旧 NOCアウトソーシング&コンサルティング)が提供する、人手BPO型の集金代行・収納代行サービスです。SaaS の自動化ツールとは異なり、請求書・払込票・督促状の発送や入金管理といった手作業を含めて、請求〜督促〜入金管理を丸ごと運用代行します。
各決済代行・ファクタリング会社と連携してワンストップで提供する立て付けで、業種・業務範囲に合わせた個別カスタムでの体制構築が可能です。定型SaaS に乗らない非標準の請求・収納業務、または自社に督促・回収の運用リソースがない事業者が「人を増やさずに体制を確保したい」場面に適合します。
まとめ
督促業務は、催促・支払督促・催告書との違いを整理したうえで、期日超過1日〜3ヶ月の5段階フローで自社の案件を仕分け、各段階で送る文書(督促状・催告書・内容証明郵便・支払督促申立書)を実物粒度で用意していく実務です。
時効管理は民法166条1項(5年)、150条1項(催告による6ヶ月の完成猶予)、152条(承認による更新)、147条(訴え提起・支払督促による完成猶予と更新)が骨格となり、これらの条文に照らして自社案件の時効消滅リスクを見極めます。
件数が積み上がる実務では、電話・メール・SMS一斉配信・オートコール・請求管理システム・督促代行・弁護士/サービサーの7分類から、業種・件数規模・費用感・立ち上げの手間に合った手段を組み合わせるのが現実的です。取引先関係の維持と確実な回収のどちらを優先するかで、外部リソースの選び方も変わります。
まずは今抱えている未回収案件をフローに照らして仕分け、督促状・催告書のテンプレを社内フォルダに整備するところから始めるのがよいでしょう。
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よくある質問(FAQ)
Q. 督促業務とは何ですか?
A. 督促業務とは、契約上の支払期日を過ぎても入金が確認できない相手に対して、支払を求める一連の実務のことです。電話・メール・SMS・郵送でのリマインドから、督促状・催告書・内容証明郵便の送付、支払督促の申立てや訴訟提起にいたる法的手続きの準備までを含みます。単発の連絡ではなく、期日超過1日目から3ヶ月目までを段階的に管理し、時効消滅を避けながら回収可能性を最大化する運用を指します。
Q. 督促と催促・支払督促・催告書は、それぞれどう違いますか?
A. 督促業務の実務で使い分けるこの4語は、次のように整理できます。「催促」は金銭以外も含む広い意味での履行要求、「督促」は支払期日超過後の金銭債務への履行要求、「催告書」は法的措置予告を含む強い書面による催告、「支払督促」は民事訴訟法382条以下の裁判所を通じた簡易な法的手続きです。
「催促→督促(督促状)→催告書→支払督促」の順で法的強度と証拠性が段階的に上がり、後段になるほど時効管理・強制執行に接続します。
呼び方が似ているため混同されがちですが、送付方法(普通郵便/内容証明郵便/裁判所申立て)と時効への効果(民法150条の催告か、147条の裁判上の請求か)で区別すると腑に落ちやすい語群です。
Q. 売掛債権の消滅時効は何年ですか?
A. BtoB取引で発生する売掛債権の消滅時効は、民法166条1項1号に基づき、権利を行使できることを知った時から5年です。売掛債権では通常、契約上の支払期日が「権利を行使できることを知った時」と一致するため、実務では「支払期日から5年」で運用します。
2020年4月施行の改正民法により、旧商法522条の商事債権5年時効は削除され、民法166条1項に一本化されました。
時効が迫る案件では、催告(民法150条1項)による6ヶ月の完成猶予、承認(民法152条)による時効更新、訴え提起・支払督促(民法147条)による完成猶予から更新への接続で対応します。
Q. 督促状と内容証明郵便は、どちらで送るべきですか?
A. 初期の書面による支払要求である督促状は普通郵便または特定記録郵便で送り、法的措置予告を含む強い通知である催告書は内容証明郵便で送るのが実務での一般的な使い分けです。内容証明郵便は「いつ・誰から・誰宛てに・どのような内容の文書を送ったか」を日本郵便が証明するサービスで、後の支払督促や訴訟における「催告した事実」の立証を容易にします。
督促状の段階で反応がなく、法的措置予告に踏み込む段階に入ったら送付方法を内容証明郵便に格上げする、と整理すると分岐が明確になります。
時効完成が迫っており猶予を確保したい場合も、内容証明郵便で送ることで送達日を客観的に証拠化できます。
Q. 督促業務でSMSを使うのは、法的に問題ないですか?
A. SMSでの督促そのものを直接規制する法令はありませんが、関連する複数の法令に留意した運用が必要です。貸金業法21条は貸金業者およびその委託先の取立て行為(時間帯・威迫・第三者への借入事実の暴露等)を規制する条文で、BtoB取引の売掛債権督促には直接適用されません。
ただし個人情報保護法の観点から、電話番号は業務利用目的で取得・利用することが望ましく、送信時間帯や文面のトーン、送信頻度には節度を持たせるのが基本です。
「法律上問題ない」と断定するより、利用目的の同意取得・時間帯・文面の3点を慎重に設計し、行き過ぎた督促が民法709条の不法行為責任や名誉毀損等の一般的な違法性リスクにつながらないよう運用することが望まれます。
Q. 督促代行・弁護士・認定司法書士・サービサーは、どう使い分けますか?
A. 費用感と法的な対応範囲、そして扱える債権の種類で使い分けます。督促代行は請求書発行〜入金消込〜督促までを包括的に外部委託する手段で、月間の請求件数が多くオペレーション負荷を軽減したい企業に向きます。
弁護士は法律事務としてあらゆる債権回収に対応でき、訴訟・強制執行・和解交渉まで一貫して受任します。認定司法書士は司法書士法3条1項6号・7号に基づき140万円以下の民事事件について代理権を持ち、簡易裁判所での訴訟・支払督促の代理が可能です。
サービサー(債権回収会社)は債権管理回収業に関する特別措置法の許可を受けた株式会社で、金融機関の貸付債権・リース・クレジット等の「特定金銭債権」に対象が限定される点に注意が必要です(一般の商取引で発生した売掛債権は原則として対象外)。
取引先関係の維持を優先するなら督促代行、争点が複雑または訴訟まで見据えるなら弁護士、という切り分けが実務的です。
Q. 支払督促と少額訴訟は、どちらを選ぶべきですか?
A. 相手が請求内容に反論しない争いのない案件は支払督促、争点があり訴額60万円以下の金銭請求なら少額訴訟が向きます。支払督促は債務者の審尋を経ずに書面審査のみで進み、通常訴訟より迅速に強制執行への道筋を作れる一方、督促異議が申し立てられると通常訴訟に自動移行します(民事訴訟法395条)。
少額訴訟は原則1回の期日で審理・判決が下され、判決に対する不服申立ては同じ裁判所への異議に限られ控訴はできません。同一の簡易裁判所での利用回数も1人あたり年10回までに制限されています。
相手が支払を強く争う姿勢を示している案件や、訴額が大きく争点も複雑な案件は、初めから通常訴訟を選ぶ判断もあります。
Q. 督促状を受け取った側は、どう対応すればよいですか?
受け取った側の対応も参考情報として掲載します。
A. 督促状を受け取った債務者側は、まず記載内容(請求金額・支払期日・振込先)が事実かを社内で確認し、事実であれば期限までに支払うことが基本の対応です。支払が困難な場合でも放置せず、相手方に事情を連絡して分割払い・支払猶予などの交渉を試みることで、法的措置への進展や取引信用への影響を避けやすくなります。
契約書・注文書・請求書の記録に照らして請求内容に誤りがあると判断される場合は、書面で異議を返して事実関係を整理します。
未払いを放置すると、内容証明郵便による催告や支払督促・訴訟へと段階が進み、最終的には強制執行のリスクにつながるため、初期の督促状の段階で早めに応答するのが望ましい対応です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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