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医療・介護向け電子同意書システムおすすめ15選を比較|施設タイプ別の選び方とガイドライン準拠を解説

医療・介護向け電子同意書システム おすすめ15選を比較のサムネイル画像

病院やクリニック、介護施設で、説明同意書や重要事項説明書、各種契約書を紙で運用することに負担を感じていませんか。印刷・押印・スキャン・保管に手間がかかるうえ、取得済みの同意書を後から探し出す作業も日常的な重荷になっています。近年は医療・介護の現場でも書面の電子化が進み、電子同意書システムの導入を検討する施設が増えています。

医療情報システムの安全管理に関するガイドラインや電子署名法への準拠を保ちながら、自施設の運用に載る電子同意書システムを選ぶには、どのような観点で比較すればよいのでしょうか。医療と介護、また同意書に特化したサービスと汎用の電子契約サービスとでは、得意とする書類や導入のしやすさが異なります。

本記事では、医療・介護向け電子同意書システム15サービスを施設タイプ別に比較・解説します。対面・リモートでの同意取得やタブレット署名の可否、料金、署名方式に加え、医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第7.0版・e-文書法・電子署名法への準拠という選定観点を整理しました。病院・クリニック・介護施設の管理者や事務部門が、自施設に合うシステムを判断するための材料としてご活用ください。

また、自施設の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事では、医療機関で扱う説明同意書・手術同意書などの同意書と、介護施設で扱う重要事項説明書・介護契約書・各種同意書の双方を対象に、これらを電子化するシステムを施設タイプ別に比較します。医療専用のサービス、介護専用のサービス、そして重要事項説明書や契約書の電子締結に使える汎用の電子契約サービスまでを、同じ土俵で扱います。

紹介する15サービスは、医療機関向け・介護施設向け・汎用の電子契約という4つのタイプに整理しています。自施設が医療か介護か、Web問診や介護ソフトと連携したいか、といった条件に合わせて読み進められる構成です。

医療・介護という絞り込みを外し、業種を問わず使える電子契約システム全般を料金やタイプ別の選び方から比較したい場合は、以下の記事で全体像を確認できます。同意書に限らず社内・取引先との契約も含めて電子化を検討したい方は、あわせてご覧ください。

医療・介護向け電子同意書システムとは

医療・介護向け電子同意書システムは、これまで紙で取得・保管していた同意書や説明書類を、タブレットやパソコン上での電子署名・電子的な承諾に置き換え、取得から保管・検索までをオンラインで完結させるシステムです。医療機関では手術や検査の説明同意書、介護施設では重要事項説明書や介護契約書といった、対面での説明と署名を伴う書類が主な対象になります。

紙の運用では、印刷・押印・スキャン・ファイリングという一連の作業が発生し、書類が増えるほど保管スペースと管理の手間がかさみます。取得済みの同意書を後から探す際にも、キャビネットから該当書類を取り出す作業が必要です。

電子同意書システムを導入すると、署名済みの書類がそのままデータとして保存され、患者名や利用者名、日付から検索できるようになります。押印のための来所や郵送のやり取りを減らせる点も、対面が難しい家族や院外の関係者から同意を得る場面で効果を発揮します。

医療・介護の書類は個人情報保護の要請が強く、法令やガイドラインが電子化の要件を定めています。医療分野では医療情報システムの安全管理に関するガイドライン、契約や同意の電子化では電子署名法、書面の電子保存ではe-文書法が関わります。どの要件にどう対応しているかは、システムを選ぶ際の重要な判断材料になります。詳しくは記事後半の法令・ガイドラインの選定チェックで解説します。

電子同意書システムでできること

製品によって得意とする書類や機能は異なりますが、医療・介護向け電子同意書システムは一般的に次のような機能を備えています。

  • 電子的な同意取得・署名:タブレット上での対面署名に加え、患者・利用者や家族が自分の端末から署名するリモート署名に対応する製品もあります。
  • 同意書の作成・テンプレート管理:施設ごとの同意書・説明書の様式を登録し、繰り返し使えるようにします。
  • 保管・検索:署名済み書類をクラウド上に保管し、患者名・利用者名・日付などから検索できます。PDFでの控え送付に対応する製品もあります。
  • 説明支援・Web問診との連携:イラストや動画で事前に説明を提示したり、Web問診の回答と同意取得を一連の流れでつないだりする製品があります。
  • タイムスタンプ・電子署名:電子文書がいつ作成され、その後改変されていないことを証明するため、電子署名や認定タイムスタンプを付与します。

これらの機能のうち、どこまでを標準で備えるか、どの書類に対応するかは製品ごとに幅があります。次章では、自施設のタイプに合わせてどのサービス群から選ぶとよいかを整理します。

施設タイプ別の選び方(4タイプ)

ここからは、自施設がどのタイプのサービスから選ぶとよいかを整理します。医療機関か介護施設か、同意書取得に特化したいかWeb問診や契約締結まで含めたいか、といった条件で、適したサービス群が分かれます。次の図で、自施設が扱う書類からどのタイプに当てはまるかの全体像をつかんでから読み進めてください。

医療・介護向け電子同意書システムを施設タイプ別に選び分ける判断フロー図。起点は主に扱う書類で決め、署名方式ではなく扱う書類が分かれ目。説明・同意が中心なら専用の電子同意書システムへ進み、医療か介護かでさらに絞る。医療で同意書取得中心なら同意書特化型、Web問診・事前説明と一体化するならWeb問診・説明支援連携型、介護で重要事項説明書・介護契約書・各種同意書なら契約・同意特化型。締結の証拠力を重視する契約書類が中心なら医療・介護を問わず汎用電子契約の転用型。

まず専用の電子同意書か、汎用電子契約の転用かを決める

タイプを絞り込む前に、専用の電子同意書システムを使うか、汎用の電子契約サービスを転用するかという大きな二択があります。分かれ目は署名方式ではなく、主に扱う書類です。医療・介護専用の電子同意書システムは、その場での説明と署名を伴う説明同意書や重要事項説明書の取得・保管に特化しており、タブレットでの対面署名や施設向けのテンプレートを標準で備えます。

一方、汎用の電子契約サービスは、契約書や重要事項説明書のように締結の証拠力を重視する書類を、取引先も含めて締結・保管する用途に強みがあります。ただし、事業者が当事者の指示にもとづいて署名する立会人型の電子署名は、汎用サービスだけでなく専用の電子同意書システムにも採用例があり、署名方式そのものは専用・汎用を分ける基準にはなりません。

説明同意書のように、その場での説明と署名を伴う書類が中心なら専用サービスが向きます。重要事項説明書や業務委託契約など、締結の証拠力を重視する契約書類が中心なら、汎用の電子契約サービスの転用も選択肢に入ります。両方を扱う施設では、用途ごとに使い分ける運用も現実的です。以下では、この二択を踏まえたうえで、施設タイプ別の4つの型を見ていきます。

医療機関向け・同意書特化型

手術や検査、治療の説明同意書を電子化することに特化したタイプです。タブレットでの対面署名を基本とし、患者や家族が別の端末から署名できるリモート署名に対応する製品もあります。医療情報システムの安全管理に関するガイドラインに沿った保管や、認定タイムスタンプの付与に対応する製品が多く、同意書の取得・保管を軸に運用したい病院・クリニックに向いています。

医療機関向け・Web問診/説明支援連携型

Web問診やイラスト・動画による事前説明と、同意取得を一連の流れでつなぐタイプです。患者が来院前や待合で説明内容を確認し、理解したうえで同意する運用を組めるため、初診から同意までを電子化して説明時間を効率化したい医療機関に適しています。問診システムの付帯機能として電子同意を提供する製品もあり、既に問診の電子化を進めている施設では導入の親和性が高くなります。

介護施設向け・契約/同意特化型

重要事項説明書や介護契約書、各種同意書の電子署名とクラウド保管に対応するタイプです。介護の契約書類は利用者や家族の承諾を得れば電磁的方法で交付できるため、来所や郵送の負担を減らせます。介護記録ソフトと連携し、日々の帳票と同意取得をまとめて扱える製品もあり、特別養護老人ホームや訪問介護など、契約・重要事項説明の書類が多い介護事業者に向いています。

汎用電子契約の転用型

医療・介護に限らず広く使われている汎用の電子契約サービスを、重要事項説明書や業務委託契約などの締結に転用するタイプです。事業者が当事者の指示にもとづいて署名する立会人型や、契約当事者本人が電子証明書で署名する当事者型の電子署名に対応し、締結の証拠力や取引先との契約にも使える汎用性が強みです。

医療・介護専用の機能は持たないものの、取引先との業務委託契約なども含めて締結の証拠力を確保しながら電子化したい場合に選択肢となります。

自施設がどのタイプに当てはまるか判断が難しい場合は、次の診断ツールもご活用ください。いくつかの質問に答えるだけで、条件に合うサービスの候補を絞り込めます。

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医療・介護向け電子同意書システムを比較

ここからは、自施設の課題や要件に合わせて比較・検討できるよう、主要な医療・介護向け電子同意書システム15サービスを施設タイプ別に整理してご紹介します。料金や署名方式、対面・リモート署名の可否、対応する法令・ガイドラインを横並びで確認できます。

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サービス名セイコーの電子同意サービス(COMPACT IN MEDICAL)MediOS 電子同意書カミゼロARTERIA AXIATrustエパペルSymview(シムビュー)電子同意書メルプWEB問診eサインケアケアサインケアコネインフォセント電子印鑑GMOサインクラウドサインSMBCクラウドサイン
対象医療・介護医療医療医療医療医療医療医療医療・介護介護介護介護汎用汎用汎用
料金要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
(初期費用+月額+従量課金)
初期費用:要問い合わせ
電子サイン機能 月50,000円(税抜)
基本料金:要問い合わせ
TSオプション 初期5,000円〜1万円
要問い合わせ初期55,000円(税込)
月額5,000円(税込)〜+従量課金
要問い合わせ
(同意書機能は追加料金なし)
導入料120,000円〜300,000円
月額5,000円+署名料3,000円/人
初期80,000円(税抜・初月のみ)
月額7,900円〜(税抜・例)
要問い合わせ
(利用者数によらず定額)
要問い合わせ
(初年度目安 約6万円/事業所)
初期0円〜
月額0円〜8,800円(税抜)
送信料110円/件〜(税込)
初期:要問い合わせ
月額0円〜11,000円(税抜)
送信料242円/件(税込)
初期:要問い合わせ
月額0円〜10,000円(税抜)
送信料220円/件(税込)
署名方式手書き署名
(タブレット・スマホ)
事業者署名型(立会人型)タブレット対面署名(iPad)タブレット対面署名(iPad)対面電子署名タブレット対面署名(手書き)タブレット対面電子サイン患者署名(チャット形式)タブレット対面署名(手書き)タブレット手書き署名/リモート署名スマホ同意/セルフィー/署名同意電子サイン/同意ボタン/セルフィー立会人型・当事者型
(ハイブリッド可)
立会人型・当事者型
(マイナンバーカード署名)
立会人型・当事者型
対面・リモート署名対面・リモート両対応対面・リモート両対応対面対面対面対面対面
(事前学習はスマホ)
リモート(患者スマホ)対面対面・リモート両対応リモート(家族スマホ)対面・リモート両対応リモート(オンライン締結)リモート(オンライン締結)リモート(オンライン締結)
主な対応法令・ガイドライン医療情報ガイドライン6.0版
電子署名法
認定タイムスタンプ
医療情報ガイドライン6.0版
電子署名法
長期署名(PAdES)
e-文書法
タイムスタンプ
e-文書法
(タイムスタンプオプション)
医療法1条の4(説明義務)
弁護士監修
医療法1条の4(説明義務)
弁護士監修
電子帳簿保存法電子署名法(3省庁確認)
電子帳簿保存法(JIIMA)
認定タイムスタンプ
電子署名法
電子帳簿保存法
認定タイムスタンプ
認定タイムスタンプ
(クラウドサイン基盤共通)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式資料を見る公式資料を見るサービス詳細を見る

※各社の公式情報にもとづく2026年8月時点の情報です。「主な対応法令・ガイドライン」は各社が公式に明示している対応のみを記載しており、「-」は公式サイトに明示がない項目(非対応とは限らず、各社への確認が必要)です。医療情報システムの安全管理に関するガイドラインは各社が「第6.0版準拠」と表記していますが、電子保存の3条件(真正性・見読性・保存性)は第7.0版でも変わりません。料金・機能の詳細は各社の公式情報をご確認ください。

医療・介護向け電子同意書システムのサービス個別紹介

ここからは、各サービスの特徴を施設タイプ別に紹介します。対応する書類や署名方式、料金、導入実績を確認し、自施設に合うサービスを見極める材料としてください。

医療機関向け・同意書特化型のサービス

説明同意書・手術同意書などの取得と保管に特化したサービスです。タブレットでの対面署名を中心に、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインへの準拠を訴求する製品が中心です。

1. セイコーの電子同意サービス(COMPACT IN MEDICAL)(セイコーソリューションズ株式会社)

セイコーの電子同意サービス(COMPACT IN MEDICAL)の公式サイト。「医療現場の効率と、患者さんの安心を。」の見出しと、タブレットで同意書に署名する様子のキービジュアルが表示されている。

電子契約・書類保管クラウド「COMPACT IN」を基盤に、セイコーソリューションズ株式会社が医療機関向けに展開する電子同意サービスです。手術・検査・治療などの同意書を電子的に取得し、保管やタイムスタンプの付与までを一連の流れで行います。2025年4月に正式リリースされました。

署名は、端末上で手書きする方式に加え、メール・SMS・LINEで送ったリンクから患者の家族がスマートフォンで行う方式にも対応します。対面署名とリモート署名の両方に対応し、複数のPDF同意書をまとめて確認して署名を1つに集約する一括署名も利用できます。

同意書の重要箇所にマーカーや人体図を加えて手術部位を視覚的に説明する機能や、事前の説明動画を案内する機能を備えます。改ざん防止には、同社が提供する総務大臣認定取得済みのタイムスタンプ基盤を用い、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインに沿った運用をうたっています。料金は要問い合わせです。

2. MediOS 電子同意書(Contrea株式会社)

MediOS 電子同意書の公式サイト。病院・クリニック向けに、電子同意書で大量の紙・スキャン・保管・管理業務を不要にすることを伝える見出しと、タブレットとスマートフォンの操作画面のキービジュアルが表示されている。

外来DXプラットフォーム「MediOS」の一機能として、Contrea株式会社が提供する医療機関向けのクラウド型電子同意書サービスです。手術・入院・各種処置などで使う紙の同意書を電子化し、電子カルテから同意書の発行と署名後の確認を行えます。

署名方法は、患者が自宅で自身のスマートフォンから行う方式と、院内で貸し出すタブレット端末でその場で行う方式の2通りに対応します。既存の紙の同意書をPDF化してアップロードする運用も可能で、紙に近い形から移行できます。

署名は事業者署名型で、サイバートラスト株式会社のリモート署名サービスを用いて本人性と改変防止を担保する構成です。電子署名法や医療情報システムの安全管理に関するガイドラインへの対応を掲げ、長期署名規格に沿ったタイムスタンプで証跡を残せます。料金は要問い合わせです。

3. カミゼロ(株式会社Inazma)

カミゼロの公式サイト

医師でもある代表が率いる株式会社Inazmaが開発した、クリニック向けの電子同意書システムです。同意書の作成から回収、受診者への控えのPDF送付までを電子化し、書類の進捗をステータス別に管理できます。検索機能で過去の同意書を照会することも可能です。

署名は、医療機関が用意するタブレット上での対面方式です。患者本人がスマートフォンなどの端末を持っていなくても署名でき、年齢を問わず使える運用を想定しています。推奨端末は12.9インチのiPad ProとApple Pencilで、Android端末には対応していません

同意書の登録種類数やデータ容量に制限はなく、治療説明の部分に画像・写真を載せることもできます。通信と保存データの暗号化、ワンタイムパスワードによる二要素認証を備えます。料金は初期費用・月額・従量課金を組み合わせたサブスクリプション制で、具体的な金額は問い合わせで確認できます。

4. ARTERIA AXIA(株式会社WorkVision)

ARTERIA AXIAの公式サイト

株式会社WorkVisionが提供する、iPadを使った病院向けのペーパーレス化クラウドサービスです。問診票や同意書などの院内文書をiPadにPDFで表示し、患者が画面上に手書きでサインする「電子サイン」を中心に、問診や予約などの機能をモジュール単位で組み合わせて使います。

料金は機能ごとの月額課金制で、いずれも税抜です。外来問診などを含む基本ライセンスは月8,000円(1〜5台)から、同意書に使う電子サインの文書機能は月50,000円、問診・アナムネ・バイタルは各月10,000円です。初期費用は条件により異なり、問い合わせで確認できます。

署名は院内でのiPadを使った対面方式が基本です。導入は病床数1,000を超える医療法人グループなど大規模病院での事例があり、2020年8月の初受注以降は契約継続率100%を公表しています。タイムスタンプ機能を備え、e-文書法への対応をうたっています。

5. Trust(株式会社セントギア)

Trustの公式サイト

医療システムの開発・導入支援を手がける株式会社セントギアが提供する、同意書への署名を電子化するシステムです。署名済みの同意書はPDFとして検索・閲覧できる形で保管し、複数の同意書を一度の署名で済ませる一括署名にも対応します。

「説明済み」「署名済み」「撤回」といったステータスで文書を追跡し、説明や署名の抜け漏れを防ぎます。電子カルテ端末の大型ディスプレイに同意書を映して患者に見せながら説明する運用にも対応します。麻酔記録データの二次利用を軸に、薬剤・手術・医事・原価管理システムとの連携構築を得意とします。

署名は院内での対面運用が中心です。タイムスタンプオプションを追加するとe-文書法の要件を満たす構成になり、このオプションは初期費用5,000円〜1万円程度、1スタンプあたり約10円の従量制です。基本料金は問い合わせで確認できます。

6. エパペル(株式会社エヌ・エス・エム)

エパペルの公式サイト

医療機関向けのカルテ電子化・文書管理を専業とする株式会社エヌ・エス・エムが提供する、同意書・承諾書の発行と回収を電子化するシステムです。電子カルテから発行した書類をタブレットに表示し、患者や家族がタッチペンでその場で手書き署名します。

既存のWord・Excel文書やスキャン済み文書を、書式を変えずにそのままひな形として使える点を訴求しています。管理画面では患者ID・発行日・診療科などで発行・回収状況を絞り込み検索でき、署名漏れの防止につなげられます。

法的な根拠として公式に挙げているのは、電磁的記録による患者同意を認めた令和2年度の診療報酬改定です。署名は院内でのタブレットによる対面運用を想定しています。料金は要問い合わせで、導入前に個別の見積もりを取り寄せて確認できます。

医療機関向け・Web問診/説明支援連携型のサービス

Web問診やイラスト・動画での事前説明と同意取得をつなぐサービスです。初診から同意までを電子化し、説明の質と効率を両立したい医療機関に向いています。

1. Symview(シムビュー)電子同意書(株式会社レイヤード)

Symview(シムビュー)電子同意書の公式サイト

クラウド型WEB問診「Symview」に、同意書取得の機能を加えたサービスです。患者は来院前にスマートフォンでイラストや動画による事前学習を行い、理解が不十分な項目は「不明点」としてシステムに記録されます。来院後、医療者はその不明点を重点的に補足説明したうえで、タブレットで電子サインを取得します。同意書はPDF化され、サーバー上に5年間保存されます。

事前学習と対面での補足説明を分ける運用により、診察室での対応時間短縮につなげられます。山内メディカルクリニックの導入事例では、対応時間が約5分短縮したと報告されています。サービス設計は弁護士が監修し、医療法第1条の4第2項の説明義務を果たした証跡としての位置づけを明確にしています。

電子同意書機能の料金は初期費用55,000円(税込)、月額5,000円(税込)からで、月51通以上は従量課金が加わります。ただし単独のプロダクトではなく、WEB問診Symviewの契約に追加する形態のため、問診本体側の費用(公式サイトに具体額の掲載なし)も含めた見積もりを事前に取り寄せておくとよいでしょう。

2. メルプWEB問診(株式会社HERO innovation)

メルプWEB問診の公式サイト

患者がスマートフォンでLINE風のチャット形式の問診に回答し、電子カルテメーカーを問わず結果を連携できるWeb問診システムです。運営は株式会社HERO innovation(JMDCグループ)。2022年6月に弁護士監修のもとで電子同意書機能が追加され、手術や検査の同意書を問診と同じ仕組みで電子的に取得できるようになりました。

電子同意書は、問診作成画面で問診名に「同意書」を含め医師署名項目を設定して作成します。患者署名と同意日時の取得が必須で、同意日時は回答時に自動記録されます。同意書テンプレートは胃内視鏡検査・大腸内視鏡検査向けが「問診百科」で提供されています。この電子同意書機能は、Web問診を導入している医療機関が追加料金なしで利用できます。

Web問診自体の初期費用・月額費用は公式サイトで具体額が示されておらず、料金表はダウンロード形式のみのため、導入時は問い合わせが必要です。電子契約の観点では、Web問診に付帯する同意書取得機能という位置づけを踏まえて検討します。

介護施設向け・契約/同意特化型のサービス

重要事項説明書や介護契約書、各種同意書の電子署名とクラウド保管に対応するサービスです。介護ソフトとの連携や、介護現場の帳票運用に合わせた機能を備える製品もあります。

1. eサインケア(株式会社NOKS)

eサインケアの公式サイト

株式会社NOKSが医療・介護事業所向けに提供する、契約書・重要事項説明書・同意書などの利用者が署名する書類を電子化するサービスです。署名済みの書類とサインを紐づけてクラウドに一元保管し、印刷・製本・押印・ファイリングといった紙の運用を減らせます。

利用者はタブレットなどにサインするだけで意思表示が完結します。プランは、手持ちの端末を使う通常プランと、iPadとApple Pencilを支給する専用タブレットプランの2種類です。専用タブレットプランには、重要事項説明書や契約書の読み上げ機能が設定済みで届きます。

料金は、導入料が通常プランで120,000円、専用タブレットプランで300,000円、これに月額基本料5,000円と署名料3,000円(1人あたり)が加わる体系です。公式サイトでは税込・税別の区分や対応法令の明示が確認できないため、導入前に問い合わせで確かめておくとよいでしょう。

2. ケアサイン(株式会社エクステック)

ケアサインの公式サイト

介護事業者が利用者・家族との契約書や重要事項説明書を電子サインで締結できるクラウドサービスで、大阪のシステム開発会社である株式会社エクステックが開発・運営しています。通所介護や訪問介護など8種類の介護サービスに向けた契約書・重要事項説明書のひな型を用意し、ブラウザ上で作成できます。

署名方式は、タブレット上での対面手書きサインに加え、メールアドレスを持たない利用者にも電話越しの依頼などでサインを求められるリモート署名に対応します。締結後の書類は自動でクラウド保管され、変更履歴を保持します。電子帳簿保存法への対応を掲げ、認定タイムスタンプは不要と説明しています。

料金は初期費用80,000円(税抜・初月のみ)、月額は基本料金4,740円×建屋数と事業サービス料金3,160円×事業所数を合算する形で、1建屋1サービスなら月額7,900円が目安です(いずれも税抜)。導入実績は237事業所(2026年6月時点)。介護ソフトとのAPI連携はなく、CSVでの情報取り込みに対応します。

3. ケアコネ(株式会社ケアコネクトジャパン)

介護特化型チャットアプリ「ケアコネ」の公式サイト。「介護特化型チャットアプリ」の見出しとケアコネのロゴ、スマートフォンのトーク画面を表示したキービジュアルが表示されている。

介護記録ソフト「CAREKARTE」と連携する介護特化型チャットアプリで、そのオプション機能として電子同意機能を備えます。株式会社ケアコネクトジャパンが提供し、家族やケアマネジャーなど関係者をチャットでつなぎながら、CAREKARTEで作成した計画書や帳票への同意手続きを家族のスマートフォンから行えます。

電子同意は、ボタンで確認するスマホ同意、日時と位置情報を写真に埋め込むセルフィー同意、画面上でサインする署名同意の3方式から、計画書ごとに選べます。特別養護老人ホームや訪問介護、居宅介護支援など幅広い施設種別の標準帳票に対応します。

対象は標準帳票が中心で、家族がスマートフォンから計画書などを確認して同意する流れが基本です。事業者側の署名も含めた双方署名を要する契約書に使えるかは公式に明記されていないため、契約書の電子締結を主目的とする場合は事前に確認しておきたいところです。料金は利用者の人数によらず定額と説明されていますが、金額は問い合わせで確認できます。

4. インフォセント(株式会社ヒューマニクス)

インフォセントの公式サイト

介護・障がい福祉分野の事業所が作成するサービス計画書(ケアプラン)への同意取得を電子化するクラウドサービスです。株式会社ヒューマニクスが提供し、紙の計画書に利用者・家族が署名・捺印していたプロセスを、スマートフォンアプリやタブレットでの電子的な同意に置き換えます。令和3年度の介護報酬改定で認められた電子的手段による計画書同意に対応する製品です。

同意の取り方は、スマホアプリの同意ボタン、タブレットでの電子サイン、本人の顔写真にタイムスタンプと位置情報を埋め込むセルフィーの3方式から選べます。職員はPCから、利用者・家族はスマートフォンから、交付済みの計画書をいつでも確認できます。連絡ノートやイベント通知、ファイル送付などの機能も備えます。

特許取得済み(特許第6713608号)の電子同意技術を用い、連携する介護システムメーカーや販売代理店経由を含めて600事業所以上への導入実績があります(集計時点の記載は確認できず)。料金は公式サイトに具体額の記載がなく、販売代理店経由での見積もりが前提です。

汎用電子契約の転用型のサービス

重要事項説明書や契約書の締結に転用できる汎用の電子契約サービスです。立会人型・当事者型の電子署名に対応し、取引先との契約を含めて電子化したい施設に向いています。いずれも資料請求で機能や料金を確認できます。

1. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

電子印鑑GMOサインの公式サイト

立会人型(契約印タイプ)と当事者型(実印タイプ)の2方式に対応するクラウド型の電子契約サービスで、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供しています。契約書の作成から締結、保管までを1つのプラットフォームで行え、医療機関・介護施設では介護の重要事項説明書や利用者との契約、施設と取引先の業務委託契約などの締結に転用できます。

自社は実印タイプ、相手方はメール認証で完結する契約印タイプで署名するハイブリッド署名にも対応します。相手方に電子証明書やアカウント登録を求めずに締結できるため、取引先や院外の関係者と契約を交わす場面で負担を抑えられます。送信料は立会人型が1件110円(税込)、当事者型が1件330円(税込)です。

導入実績は350万社以上、累計送信件数は5,000万件を超えます(いずれも時点の記載なし)。立会人型・当事者型の署名についてはデジタル庁・法務省・財務省の3省庁から適法性の確認を得ており、締結文書には総務大臣認定のタイムスタンプを標準で付与します。料金や機能の詳細は資料で確認できます。

2. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

クラウドサインの公式サイト

弁護士ドットコム株式会社が運営する電子契約サービスです。書類のアップロードから電子署名・タイムスタンプの付与、保管・検索までをオンラインで完結でき、介護の重要事項説明書や施設の各種契約書、取引先との契約の電子締結に使えます。

標準の署名方式は事業者署名型(立会人型)で、相手方はメール認証だけで署名できるため導入時の負担が軽く済みます。あわせて2023年からは、マイナンバーカードの電子証明書で契約当事者本人が署名する当事者署名型も選べるようになり、証拠力を重視する契約と使い分けられます。

導入社数は250万社以上、累計送信件数は4,000万件を超えます(2024年度実績)。全プランで認定タイムスタンプを標準付与し、電子帳簿保存法の真実性・検索要件に対応します。有料プランはLightが月額11,000円(税抜)から、送信料は1件220円(税抜)です。

3. SMBCクラウドサイン(SMBCクラウドサイン株式会社)

SMBCクラウドサインの公式サイト

三井住友フィナンシャルグループと弁護士ドットコム株式会社が2019年に設立した合弁会社、SMBCクラウドサイン株式会社が提供する電子契約サービスです。三井住友FGが51%、弁護士ドットコムが49%を出資し、金融機関や大企業向けの導入支援を軸に展開しています。

製品基盤は弁護士ドットコムの「クラウドサイン」と共通で、立会人型・当事者型の両方式やAI契約書管理などの機能を利用できます。医療機関・介護施設でも、介護の重要事項説明書や施設・取引先との契約の締結に転用でき、相手方はメールアドレスがあれば署名に参加できます。

「銀行も利用する電子契約」を掲げ、三井住友銀行を含むSMBCグループ23社での導入を訴求しています。自治体への導入はクラウドサインとの合算で300を超えます(2025年6月時点)。有料プランはLightが月額10,000円(税抜)から、送信料は1件200円(税抜)です。

電子同意書システムと関連法令・ガイドラインの選定チェック

医療・介護の同意書・契約書を電子化する際は、法令やガイドラインが定める要件を満たす必要があります。ここでは、システム選定時に確認しておきたい4つの観点を、それぞれの根拠とともに整理します。

医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第7.0版(電子保存の3条件)

医療機関が診療に関する文書を電子的に保存する場合、厚生労働省の医療情報システムの安全管理に関するガイドラインが定める要件に従う必要があります。同ガイドラインは2026年6月に第7.0版へ改定されましたが、電子保存に求められる基本要件は前身の第6.0版から変わっていません。診療録などの文書を電子媒体で保存する際は、次の3つの条件を満たすことが求められます。

① 見読性の確保 必要に応じ電磁的記録に記録された事項を出力することにより、直ちに明瞭かつ整然とした形式で使用に係る電子計算機その他の機器に表示し、及び書面を作成できるようにすること。② 真正性の確保 電磁的記録に記録された事項について、保存すべき期間中における当該事項の改変又は消去の事実の有無及びその内容を確認することができる措置を講じ、かつ、当該電磁的記録の作成に係る責任の所在を明らかにしていること。③ 保存性の確保 電磁的記録に記録された事項について、保存すべき期間中において復元可能な状態で保存することができる措置を講じていること。

出典:医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 企画管理編|厚生労働省が引く施行通知第二の2(3)。要件は第6.0版・第7.0版で同一

この3つの条件は「真正性・見読性・保存性」と呼ばれます。電子同意書システムを選ぶ際は、改変の有無を確認できる仕組みや作成責任の所在の明確化(真正性)、必要に応じた画面表示・書面出力(見読性)、保存期間を通じた復元可能な保管(保存性)に、その製品がどう対応しているかを確認するとよいでしょう。

ただし、医師などの国家資格を持つ者による作成が求められる文書には、資格を電子的に確認できる仕組みが別途必要になる点にも注意が必要です。

e-文書法とタイムスタンプ

紙で保存・作成・交付することが法令で求められている書面を、電子データで代替できるようにする一般法がe-文書法(民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律)です。同法は書面を電磁的記録で保存・作成・交付できる枠組みを定めており、医療・介護の書類の電子化もこの枠組みの上に成り立っています。

電子保存で満たすべき具体的な要件は、各分野の主務省令や、前述の医療情報システムの安全管理に関するガイドラインが定めます。

電子文書が改変されていないことを長期にわたって証明するには、タイムスタンプが有効です。医療情報システムの安全管理に関するガイドラインは、法定保存期間などの必要な期間にわたり電子署名の検証を継続できるよう、必要に応じて文書全体にタイムスタンプを付与することを求めています。

その際は「時刻認証業務の認定に関する規程」に基づき認定された事業者(認定事業者)が提供するタイムスタンプを使うこととされています。製品を選ぶ際は、認定タイムスタンプに対応しているかを確認軸にできます。

電子署名法(立会人型・当事者型)

電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)は、電子文書に付す電子署名を定義し、一定の要件を満たす電子署名が行われた電子文書は真正に成立したものと推定すると定めています。

電子契約の実務では、契約当事者本人が電子証明書で署名する「当事者型」と、事業者が当事者の指示にもとづいて署名する「立会人型(事業者署名型)」という2つの方式が使われます。これらは法律の条文に出てくる用語ではなく、実務上の呼称です。

立会人型が電子署名法上の電子署名に当たるかについては、総務省・法務省・経済産業省の3省が公式見解を示しています。

利用者が作成した電子文書について、サービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化を行うこと等によって当該文書の成立の真正性及びその後の非改変性を担保しようとするサービスであっても、技術的・機能的に見て、サービス提供事業者の意思が介在する余地がなく、利用者の意思のみに基づいて機械的に暗号化されたものであることが担保されていると認められる場合であれば、「当該措置を行った者」はサービス提供事業者ではなく、その利用者であると評価し得るものと考えられる。

出典:利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A(電子署名法2条1項関係)令和2年7月17日|総務省・法務省・経済産業省

この見解により、立会人型のサービスも一定の条件を満たせば電子署名法上の電子署名に該当し得ることが明確になりました。ただし、文書の作成者本人が署名したことを推定する効力(第3条の推定効)が及ぶには、他人が容易に同一のものを作成できないという「固有性の要件」を満たす必要があります。

証拠力を重視する契約では、当事者型と立会人型で推定効の及び方に差がある点を踏まえて署名方式を選ぶとよいでしょう。医療の説明同意書についても、電子署名法上の電子署名であれば、対面のローカル署名・リモート署名・立会人型のいずれも利用できるとされています。

医療法の説明義務と、介護の重要事項説明書の電子化

医療の説明同意書は、医療法が定める説明の努力義務を果たし、その記録を残す手段として機能します。医療法第1条の4第2項は、医療の担い手に対し次のように定めています。

医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない。

出典:医療法(昭和23年法律第205号)第1条の4第2項|e-Gov法令検索

これは「努めなければならない」とする努力義務ですが、説明を行い理解を得たことを同意書として記録に残すことは、後の説明をめぐるやり取りに備える意味を持ちます。イラストや動画で理解を助ける説明支援機能は、この説明義務の履行を補う役割を果たします。

介護分野では、重要事項説明書や契約書の電子化が運営基準で認められています。指定居宅サービス等の運営基準は、利用者やその家族の承諾を得れば、重要事項を記した文書の交付に代えて電磁的方法で提供でき、その場合は文書を交付したものとみなすと定めています。

さらに、交付・説明・同意・承諾・締結といった書面で行うことが想定される手続についても、相手方の承諾を得れば電磁的方法によることができるとされています。これらの規定は、2021年(令和3年度)の介護報酬改定に伴う運営基準の見直しで整備された、書面・押印規制の緩和の一環です。介護の契約・重要事項説明を電子化する際は、利用者・家族から事前に承諾を得る手続を運用に組み込むことが前提になります。

以上を踏まえ、電子同意書システムを選ぶ際は、次の観点を各サービスに確認するとよいでしょう。比較表の該当列とあわせて読むと、候補を絞り込みやすくなります。

  • 電子保存の3条件(真正性・見読性・保存性)への対応:改変の有無や作成責任の所在を確認できるか、画面表示・書面出力ができるか、保存期間を通じて復元可能に保管できるか(比較表「主な対応法令・ガイドライン」列)。
  • 認定タイムスタンプへの対応:長期の証明のため、認定事業者が提供するタイムスタンプを付与できるか。
  • 署名方式と推定効:当事者型か立会人型か、締結の証拠力を重視する契約書類でどこまで推定効が及ぶか(比較表「署名方式」列)。
  • 介護の事前承諾手続の運用可否:重要事項説明書などを電磁的方法で交付する際に必要な、利用者・家族からの事前承諾の取得をシステム上で運用できるか。
出典・参考資料(6件)

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まとめ

医療・介護向けの電子同意書システムは、自施設が医療か介護か、同意書取得に特化したいかWeb問診や契約締結まで含めたいかによって、適したサービス群が分かれます。医療機関向けの同意書特化型やWeb問診連携型、介護施設向けの契約・同意特化型に加え、重要事項説明書や契約書の締結には汎用の電子契約サービスを転用する選択肢もあります。

選定時は、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインが求める真正性・見読性・保存性への対応、認定タイムスタンプの利用可否、電子署名の方式(立会人型・当事者型)、そして介護では利用者・家族の承諾手続を運用に組み込めるかを確認するとよいでしょう。まずは候補となるサービスの資料を取り寄せ、料金や対応書類、署名方式を比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 電子同意書システムとは何ですか?

A. 電子同意書システムとは、これまで紙で取得・保管していた同意書や説明書類を、タブレットやパソコン上での電子署名・電子的な承諾に置き換え、取得から保管・検索までをオンラインで完結させるシステムです。医療機関では手術や検査の説明同意書、介護施設では重要事項説明書や介護契約書など、対面での説明と署名を伴う書類が主な対象になります。

印刷・押印・スキャン・ファイリングの手間を減らし、署名済みの書類を患者名・利用者名・日付から検索できる点が紙運用との違いです。

Q. 電子同意書システムは医療と介護でどう選べばよいですか?

A. 医療・介護向け電子同意書システムは、自施設が医療か介護か、同意書の取得に特化したいかWeb問診や契約締結まで含めたいかで、選ぶ製品群が分かれます。医療機関で説明同意書の取得を電子化するなら同意書特化型やWeb問診連携型、介護で重要事項説明書・介護契約書を電子化するなら介護施設向けの契約・同意特化型が候補になります。

医療と介護の書類を両方扱う施設では、用途ごとに専用サービスと汎用の電子契約サービスを使い分ける運用も現実的です。

Q. 電子同意書システムは医療情報システムの安全管理ガイドライン第7.0版にどう対応していればよいですか?

A. 電子同意書システムを医療機関で使う場合は、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインが定める電子保存の3条件「真正性・見読性・保存性」に対応しているかを確認するとよいでしょう。同ガイドラインは2026年6月に第7.0版へ改定されましたが、この3条件は前身の第6.0版から変わっていません。

改変の有無や作成責任の所在を確認できる仕組み(真正性)、必要に応じた画面表示・書面出力(見読性)、保存期間を通じた復元可能な保管(保存性)に製品がどう対応しているかを見ます。あわせて、長期の証明に有効な認定タイムスタンプに対応しているかも確認軸になります。

Q. 電子同意書システムの立会人型と当事者型は何が違い、証拠力にどう影響しますか?

A. 電子同意書システムの署名方式は、契約当事者本人が電子証明書で署名する「当事者型」と、事業者が当事者の指示にもとづいて署名する「立会人型(事業者署名型)」に分かれ、文書の真正な成立を推定する効力の及び方に差があります。いずれも電子署名法上の電子署名に該当し得ますが、本人による署名を前提とする第3条の推定効は当事者型で及びやすく、立会人型は「固有性の要件」を満たせば及び得るとされています。

締結の証拠力を重視する契約書類では、この違いを踏まえて方式を選ぶとよいでしょう。

Q. 介護の重要事項説明書を電子化するには利用者・家族の承諾が必要ですか?

A. 介護の重要事項説明書を電子化する場合は、利用者やその家族の承諾を得れば、文書の交付に代えて電磁的方法で提供でき、文書を交付したものとみなされます。運営基準では、用いる電磁的方法の種類や内容を事前に示したうえで承諾を得る手続が求められます。

交付・説明・同意・締結といった書面で行うことが想定される手続も、相手方の承諾を得れば電磁的方法によることができます。電子同意書システムを導入する際は、この事前承諾の手続を運用に組み込むことが前提になります。

Q. 電子同意書システムはリモート署名やタブレット署名に対応していますか?

A. 電子同意書システムの署名手段は製品によって異なり、院内・施設内のタブレットでの対面署名のみに対応するものと、患者・利用者や家族が自分のスマートフォンなどから署名するリモート署名まで対応するものがあります。その場での説明と署名が中心なら対面署名型、対面が難しい家族や院外の関係者から同意を得たい場合はリモート署名に対応する製品が向きます。

どちらに対応するかは、比較表の「対面・リモート署名」欄で確認できます。

Q. 電子同意書システムの料金の目安はどれくらいですか?

A. 電子同意書システムの料金は、多くの製品が「要問い合わせ」で、初期費用・月額費用に署名件数などの従量課金を組み合わせるサブスクリプション型が一般的です。一部の製品は初期費用や月額費用を公開していますが、対応する書類量や署名件数、必要な機能によって費用は変わります。

汎用の電子契約サービスを転用する場合は、月額に加えて1件ごとの送信料がかかる料金体系が中心です。導入前に、自施設の書類量に沿った見積もりを複数のサービスから取り寄せて比較するのが確実です。

Q. 医療・介護の同意書に汎用の電子契約サービスを転用してもよいですか?

A. 汎用の電子契約サービスの転用は、重要事項説明書や業務委託契約など、締結の証拠力や取引先との契約を重視する書類では有力な選択肢になります。立会人型・当事者型の電子署名に対応し、医療・介護に限らず取引先との契約にも使える汎用性が強みです。

一方、その場での説明と署名を伴う説明同意書が中心の場合は、対面署名や施設向けテンプレートを標準で備える医療・介護専用の電子同意書システムのほうが運用に合います。用途に応じて専用サービスと汎用サービスを使い分けるとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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