全社員を集めた情報セキュリティ研修は、日程調整や会場確保に手間がかかり、受講できなかった従業員のフォローや理解度の記録管理も担当者の負担になりがちです。ランサムウェアや標的型攻撃メールの被害は年々深刻さを増しており、教育を後回しにできない状況が続いています。
こうした課題を背景に、時間や場所を選ばず全社員が受講でき、受講状況も自動で記録できるeラーニングへの切り替えを検討する企業が増えています。とはいえサービスは数多く、情報セキュリティに特化した教材から幅広い研修の一部として学べるものまで幅があり、どの観点で比較すればよいか迷うところです。
本記事では、情報セキュリティ研修に使える主要なeラーニング18サービスをタイプ別に比較・解説します。教材テーマや費用相場に加え、標的型攻撃メール訓練の有無や、受講記録をPマーク・ISMSの証跡として残せるかといった、情報セキュリティ研修に特有の選定観点を整理しました。
教材テーマ・費用・受講管理のほか、標的型攻撃メール訓練の有無や受講記録の証跡化まで横並びで確認でき、自社に合うサービスを効率よく絞り込めます。
紹介する18サービスは、情報セキュリティに特化して教育・訓練したい企業向け・幅広い研修の中でセキュリティも学ばせたい企業向け・費用を抑えて始めたい企業向けの3タイプに整理しています。まず自社に近いタイプを見極めたうえで、各サービスを比較できます。
また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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情報セキュリティ研修eラーニングとは
情報セキュリティ研修eラーニングとは、標的型攻撃メールへの対応や個人情報の取り扱いといった情報セキュリティの知識を、従業員がオンラインで学べる教育サービスです。パソコンやスマートフォンから受講でき、受講状況や理解度テストの結果を管理画面で一元的に把握できる点が、集合研修や自作教材との大きな違いです。
背景には、従業員一人のミスが組織全体の被害につながるサイバー攻撃の広がりがあります。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「情報セキュリティ10大脅威 2026」の組織向けランキングでは、ランサム攻撃による被害が1位、機密情報を狙った標的型攻撃が5位、ビジネスメール詐欺が10位に挙げられました。
いずれも従業員の気づきや初動が被害を左右する脅威であり、全社員への継続的な教育の必要性を示しています。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:情報セキュリティ10大脅威 2026|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
従業員教育は、法令やマネジメントシステムの観点からも位置づけられています。個人情報保護法は、個人データを取り扱う従業者に対する必要かつ適切な監督(第24条)と、安全管理のための必要かつ適切な措置(第23条)を事業者に求めています。これを具体化した個人情報保護委員会の通則ガイドラインでは、講ずべき人的安全管理措置の一つとして従業者の教育を挙げています。
○従業者の教育 従業者に、個人データの適正な取扱いを周知徹底するとともに適切な教育を行わなければならない。
出典:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)|個人情報保護委員会
加えて、プライバシーマーク(Pマーク)やISMS(ISO/IEC 27001)といった認証を取得・維持する企業では、従業員への定期的な教育とその記録が要件として求められます。オンラインで受講と記録を一元管理できるeラーニングは、こうした義務や要件に実務で対応する手段としても選ばれています。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:個人情報の保護に関する法律(第23条・第24条)|e-Gov法令検索
情報セキュリティ研修eラーニングで学べる主な教材テーマ
ここでは、情報セキュリティ研修eラーニングで一般的に扱われる教材テーマを紹介します。サービスによって収録範囲は異なるため、自社が必要とするテーマがそろっているかを比較する際の目安になります。
多くのサービスに共通して収録されているのは、情報セキュリティの基礎知識です。パスワード管理やウイルス対策、機密情報の持ち出しルールなど、全従業員が押さえるべき基本行動を扱います。
次に重視されるのが、標的型攻撃メールへの対策です。実在の取引先や社内部署を装ったメールを見分ける着眼点や、不審なリンク・添付ファイルを開いてしまったときの初動を学びます。前述のIPA「10大脅威」でも標的型攻撃やビジネスメール詐欺が上位に挙がっており、教材の中心テーマとなっています。
個人情報保護も欠かせないテーマです。個人データの適正な取り扱いや、漏えいが起きた際の報告手順を扱い、Pマーク取得企業では従業員教育の中核に位置づけられます。このほか、SNSの業務利用における注意点や、自社の情報セキュリティポリシーの周知、テレワーク時の端末管理などを収録するサービスもあります。
攻撃の手口は年々変化するため、教材が最新の脅威に追随して更新されるかも確認しておきたい点です。生成AIの業務利用に伴うリスクのように、新しく登場したテーマへの対応状況はサービスごとに差があります。
情報セキュリティ研修をeラーニングで実施するメリットと注意点
eラーニングへの切り替えを検討するうえで、集合研修や自作教材と比べた利点と、あらかじめ理解しておきたい注意点を整理します。
eラーニングで実施するメリット
最大の利点は、全従業員に等しく受講機会を届けられることです。拠点や勤務時間が分かれていても、各自の都合に合わせて同じ教材を受講できます。中途入社者にも入社時点で同じ内容を届けられるため、教育の抜け漏れを防げます。
受講状況と理解度を自動で記録・可視化できる点も見逃せません。誰が未受講かをひと目で把握して督促でき、理解度テストの結果まで残せます。この記録は、後述するPマークやISMSの監査で求められる証跡としても活用できます。
コスト面のメリットもあります。会場費や講師の交通費、参加者の移動時間が不要になり、繰り返し実施しても追加費用を抑えられます。年1回の全社研修に加え、注意喚起のための短時間コンテンツを随時配信するといった柔軟な運用もしやすくなります。
導入前に押さえておきたい注意点
一方で、動画やテキストを一方的に視聴する形式は、集合研修のような双方向のやり取りや緊張感が生まれにくい面があります。理解度テストや修了条件を設けて、視聴するだけで終わらせない工夫が求められます。
受講そのものを促す強制力も、運用しだいで弱くなりがちです。未受講者への自動督促や、部署単位での受講率の可視化といったLMS(学習管理システム)の機能を活用して、受講を確実に完了させる仕組みを整えることが大切です。
また、知識の習得と実地の対応力は別物です。標的型攻撃メールへの耐性を高めるには、知識を学ぶeラーニングと、実際に模擬メールを送って対応を試す訓練を組み合わせるのが効果的です。教育と訓練のどちらを・どこまで必要とするかは、次のタイプ選びでも重要な視点になります。
情報セキュリティ研修eラーニングの3タイプ(自社に合うタイプの見つけ方)
情報セキュリティ研修eラーニングは、提供領域と費用の観点から大きく3タイプに分けられます。まずは自社がどのタイプを求めているかを見極めると、その後の比較がしやすくなります。

情報セキュリティに特化して教育・訓練したい企業向け
情報セキュリティや個人情報保護を専門に扱い、教材の深さや標的型攻撃メール訓練などの専用機能に強みを持つタイプです。最新の脅威に合わせた教材更新や、Pマーク・ISMSの運用支援まで含めて提供するサービスもあります。セキュリティ教育を独立した施策としてしっかり実施したい企業や、認証取得・維持を控える企業に向いています。
幅広い研修の中でセキュリティも学ばせたい企業向け
ビジネススキルや階層別研修、コンプライアンスなど数百から数千のコースを持つ総合的な学習サービスで、情報セキュリティはその収録テーマの一つという位置づけです。定額で多くのコースを受け放題にできるものが多く、セキュリティ教育を人材育成全体の一部として一つの基盤で回したい企業に適しています。
情報セキュリティ研修は、ハラスメント防止や個人情報保護、独占禁止法対応といった全社のコンプライアンス研修の一部として、まとめて導入されることも少なくありません。セキュリティ単体ではなく、こうした幅広いテーマを一括で比較・整備したい場合は、コンプライアンス研修eラーニングを教材テーマや料金で比較した次の記事も判断材料になります。
コンプライアンス研修eラーニングおすすめ比較29選!料金・教材テーマ・選び方を解説
コンプライアンス研修を全社員に行き渡らせたいのに、集合研修では日程調整や会場手配が追いつかず、受講記録の管理も煩雑になっていませんか。ハラスメント防止や情報セキュリティ、個人情報保護など扱うべきテーマは年々増え、法改正のたびに教材を作り直す…
費用を抑えて始めたい企業向け
低価格のLMSや、教材を必要な分だけ利用できるサービスで、コストを抑えて手早く始めたい企業に向くタイプです。まずは最小限の仕組みで全社員に受講させたい場合の入口になります。ただし、受講管理や実施記録の機能はサービスによって差があるため、必要な範囲がそろうかは確認が必要です。
情報セキュリティ研修eラーニングの選び方
自社に近いタイプの見当がついたら、次の4つの観点で絞り込むとよいでしょう。いずれも情報セキュリティ研修ならではの視点で、資料請求や比較検討の前に押さえておくと選定がぶれません。
教材テーマの範囲は自社の必要をカバーしているか
基礎知識だけでよいのか、個人情報保護や標的型攻撃メール対策、SNS利用の注意点まで必要なのかを整理し、収録テーマと照らし合わせます。Pマークやマイナンバー対応など、自社の業務や認証要件で外せないテーマがある場合は、それが単体の教材として用意されているかを確認します。攻撃手口の変化に合わせて教材が更新されるかも、あわせて見ておきたい点です。
標的型攻撃メール訓練まで必要か、教育だけで足りるか
知識を学ぶeラーニングに加えて、模擬的な攻撃メールを従業員に送り、開封や報告の行動を測る標的型攻撃メール訓練を提供するサービスがあります。開封率の推移を追って教育効果を検証したい場合や、より実践的な耐性を養いたい場合は、訓練機能の有無が分かれ目になります。教育で基礎を固めてから訓練で仕上げるといった組み合わせ方も含めて検討しましょう。

標的型攻撃メール訓練そのものを本格的に導入・比較したい場合は、訓練サービスを教育コンテンツや料金、開封率の測定機能などで比較した次の記事が参考になります。
標的型攻撃メール訓練サービスおすすめ33選|教育コンテンツ・料金・開封率で比較
標的型攻撃メール訓練をこれから導入したい。あるいは一度実施したものの、出てきた開封率が高いのか低いのか判断できないまま、年1回の訓練だけが続いている。どちらの状況でも次に決めることは同じで、どのサービスを使い、どこまでを外部に任せるかです。…
利用規模・受講頻度と料金体系が合っているか
料金体系は、利用人数に応じた単価制、コースを定額で受け放題にする形式、教材を買い切る形式などに分かれます。受講対象が数十人で年1回なら単価制や必要な教材の買い切りが割安になりやすく、数百人以上に幅広い研修を継続的に受けさせるなら定額受け放題が向くことが多いです。自社の受講人数と頻度を料金体系に当てはめて、総額で比較することが重要です。
受講管理と実施記録が証跡として残せるか
誰がいつ受講し、理解度テストの結果がどうだったかを記録として残せるかは、形骸化を防ぎ、説明責任を果たすうえで欠かせません。特にPマークやISMSの認証を維持する企業では、定期的な教育とその実施記録が要件として求められます。
未受講者への督促や部署別の受講率把握、修了証の発行といったLMSの機能がどこまで備わっているかを確認しましょう。実施記録を監査の証跡として残す運用は、後半の「導入・運用の進め方」でも詳しく解説します。
情報セキュリティ研修eラーニングの費用相場
費用は料金体系とタイプによって幅がありますが、稟議の目安を持てるよう整理します。実際の金額は受講人数や契約期間で変わるため、比較検討では複数サービスの見積もりを取って総額で比べることをおすすめします。
情報セキュリティに特化したサービスは、受講人数に応じて見積もる形式が多く、料金を公開せず要問い合わせとするものも目立ちます。教材を買い切る形式では、テーマ単位でまとまった初期費用が発生し、以降の追加費用を抑えられます。
幅広い研修を含む汎用型は、定額で多くのコースを受け放題にできる形式が多く、受講人数が増えるほど1人あたりの負担を抑えやすい体系です。具体的な金額は各社で異なるため、下の比較表で実際の料金を確認し、自社の人数で総額を見積もることをおすすめします。
無料・低コストで始める方法
費用をかけずに始めたい場合は、公的機関が提供する無料の学習コンテンツも選択肢になります。IPAの「ここからセキュリティ!」では、情報セキュリティの基礎を学べる教材や動画が無償で公開されています。まず社内の意識づけを図る入口として活用できます。
ただし、無料の公的教材は受講管理や理解度の記録、修了証の発行といった仕組みを備えていないのが一般的です。誰が受講したかを証跡として残す必要がある場合や、全社での受講を確実に完了させたい場合は、有料サービスへの切り替えが現実的です。低価格のLMSであれば、低コストを保ちながら受講管理まで行えます。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:ここからセキュリティ!|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
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【比較表】情報セキュリティ研修eラーニング比較
主要な情報セキュリティ研修eラーニングを、料金体系・教材の範囲・標的型攻撃メール訓練の有無・受講管理(LMS)機能・無料トライアルの観点でタイプ別に比較します。サービス名をタップすると、各サービスの詳しい紹介にジャンプできます。
「標的型攻撃メール訓練」の列は、模擬メールを送って従業員の対応を試す実地訓練の提供有無を指します。教材テーマとして標的型攻撃メール対策を解説するかどうかは別の観点で、訓練が「×」でも教材で対策を学べるサービスはあります。
情報セキュリティに特化して教育・訓練したい企業向けの比較
| サービス名 | 情報セキュリティ対策eラーニング(ネットラーニング) | セキュリオ | Mina Secure | ラーニングハブ for セキュリティ | サギトレ | DNP情報セキュリティeラーニング教材 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド(教材+LMS) | クラウド(教育+ISMS運用) | クラウド | クラウド(マイクロラーニング) | クラウド(訓練) | 教材買い切り(SCORM) |
| 料金体系 | 要問い合わせ(コース単位) | 要問い合わせ(3プラン・非公開) | 要問い合わせ(ライセンス制・最低2ヶ月) | 要問い合わせ(提供期間1年・ID数で変動) | 初期費用100,000円+月額1,000円/ユーザー(税抜) | 150万円(税抜)買い切り(11教材・LMS別) |
| 教材の範囲 | 情報セキュリティ特化 | 情報セキュリティ特化 | 情報セキュリティ特化 | 情報セキュリティ特化 | 情報セキュリティ特化(訓練) | 情報セキュリティ特化 |
| 標的型攻撃メール訓練 | × | ● | × | △オプション | ◎メール・SMS訓練に特化 | × |
| 受講管理・LMS機能 | ● | ● | ● | ● | ●訓練レポート | △自社LMSに搭載 |
| 無料トライアル | ●デモ・サンプル受講 | ●7日間(ARスタンダード) | ●購入前トライアル | ●最大2ヶ月 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年8月時点の各社公式情報にもとづきます。
幅広い研修の中でセキュリティも学ばせたい企業向けの比較
| サービス名 | AirCourse | Schooビジネスプラン | Cloud Campus コンテンツパック100 | manebi eラーニング | 動画百貨店/LMS「Leaf」(インソース) | JMAM eラーニングライブラリ | eラーニング教材(ヒューマンサイエンス) | KnowledgeWing(富士通ラーニングメディア) | SpeedLMS Pro | SAKU-SAKU Testing |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウドLMS(受け放題) | クラウド(定額見放題) | クラウドLMS+教材パック | クラウドLMS(見放題) | 買い切り/レンタル/LMS | クラウド(定額受け放題) | システム利用/買い切り | クラウド(eラーニング講座) | カスタマイズ型LMS | クラウドLMS(CBT基盤) |
| 料金体系 | 初期費用0円/月額300円/ライセンス〜(税抜・年間契約) | 初期費用110,000円/月額1,650円/ID(税抜・最少20ID) | 本体840,000円/年〜+1ID 999円/年(税抜) | 初期費用100,000円/月額19,800円〜(LITE・39IDまで定額) | 買い切り198,000円/本〜・LMS 17,875円/月〜(税込) | 初期費用0円/100名 年396,000円〜(税込・1名月330円相当) | 買い切り98,000円〜/システム利用 月5万円〜(税抜) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(カスタマイズ開発) | 748円/ID〜(300ID未満)/429円/ID〜(300ID以上) |
| 教材の範囲 | 汎用研修に含む | 汎用研修に含む | 汎用研修に含む | 汎用研修に含む | 汎用研修に含む | 汎用研修に含む | 汎用研修に含む | 汎用研修に含む | 教材なし(LMS基盤) | 教材なし(LMS基盤) |
| 標的型攻撃メール訓練 | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × |
| 受講管理・LMS機能 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ●Moodleベース | ● | ● | ● |
| 無料トライアル | ●フリープランあり | ● | ●トライアル・デモあり | ●無料デモ | 要問い合わせ | ●最大30日間 | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年8月時点の各社公式情報にもとづきます。
費用を抑えて始めたい企業向けの比較
| サービス名 | learningBOX | LearnO(ラーノ) |
|---|---|---|
| 提供形態 | クラウドLMS(無料プランあり) | クラウドLMS(低価格) |
| 料金体系 | 無料プランあり(10アカウント)/有料5,500円/月〜(税込・100アカウント単位) | 初期費用0円/月額4,900円〜(税抜・格安プラン) |
| 教材の範囲 | 汎用研修に含む(ON経由) | 教材なし(LMS基盤) |
| 標的型攻撃メール訓練 | × | × |
| 受講管理・LMS機能 | ● | ● |
| 無料トライアル | ●無料プラン(10アカウント) | ●1ヶ月 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト |
※2026年8月時点の各社公式情報にもとづきます。
情報セキュリティ研修eラーニングおすすめ比較(個別紹介)
ここからは、各サービスの教材テーマ・料金・標的型攻撃メール訓練の有無・LMS機能を、公式情報をもとにタイプ別に紹介します。自社が求めるタイプのグループから読み進めてください。
情報セキュリティに特化して教育・訓練したい企業向け
情報セキュリティを専門に扱い、教材の深さや専用機能に強みを持つサービスです。従業員に教材を受講させる教育型が中心ですが、模擬メールで対応を試す訓練を専門とするサービスも、教育と組み合わせる選択肢として含めています。
1. 情報セキュリティ対策eラーニング(株式会社ネットラーニング)

2000年からeラーニングを提供する株式会社ネットラーニングが、全従業員向けに用意した情報セキュリティ対策のコースです。企業活動で注意すべき基礎知識や最新の脅威、個人情報保護を約30分で学ぶ構成で、基礎向けのコースと毎年更新される継続学習向けのコースを運用方針に応じて選べます。
配信と受講管理は自社プラットフォーム「Multiverse」が担い、受講状況や修了状況、理解度テストの結果を管理画面で把握できます。IPアドレス制限やSSO/SAML認証に加え、顔認証による受講確認でなりすまし受講を防ぐ機能も備えます。
料金はコース単位での設定で、具体的な金額は問い合わせが必要です。既製の教材だけでなく、配信や受講管理の基盤まで一つの仕組みでそろえたい企業に向いた選択肢です。
2. セキュリオ(LRM株式会社)

情報セキュリティ向上クラウド「セキュリオ」は、ISMSやプライバシーマークの取得コンサルティングを本業とするLRM株式会社が運営しています。従業員向けのeラーニングと標的型攻撃メール訓練を主軸に、公式サイトでは導入実績2,500社を超えると示しています。
専門家が監修した教材で受講管理と採点を自動化できるほか、標的型攻撃メール訓練では訓練メールの開封者に教育を配信し、部署別の結果をレポートで確認できます。情報資産管理台帳やリスクアセスメント、内部監査といったISMS・Pマーク運用の機能も同じプラットフォームに備わる点が、教育に特化したツールとの違いです。
料金プランはARライト・スタンダード・アドバンストの3種類で、金額は非公開のため見積もりが必要です。ARスタンダードには7日間の無料トライアルがあります。
3. Mina Secure(グローバルセキュリティエキスパート株式会社)

サイバーセキュリティを専門とするグローバルセキュリティエキスパート株式会社(GSX)が提供する、情報セキュリティに特化したクラウド型eラーニングです。経営層から一般従業員まで幅広い層を対象に、ストーリー形式で受講の負担を抑えています。
IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」の組織編・個人編を含む4コースで構成され、メールセキュリティやパスワード管理、公衆Wi-Fiのリスク、ランサムウェア、AIの安全な利用などを扱います。音声ナレーションのオン・オフを切り替えられ、受講後の理解度テストと管理者ダッシュボードで個人別の進捗を確認できます。
契約はライセンス制で最低契約期間は2ヶ月、購入前のトライアルが用意されています。具体的な料金は問い合わせが必要です。
4. ラーニングハブ for セキュリティ(株式会社ライトワークス)

「ラーニングハブ for セキュリティ」は、株式会社ライトワークスと株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)が共同開発した、情報セキュリティ特化のマイクロラーニング型eラーニングです。約3分の短尺動画を隔週で配信し、年間およそ40本のコースを提供します。
月に一度、IPA「情報セキュリティ10大脅威」に基づくコンテンツを追加し、実際のサイバー犯罪で使われた画面を教材に取り入れます。ランサムウェアや標的型攻撃メール、ビジネスメール詐欺、ボイスフィッシングなどを扱い、標的型攻撃メール訓練もオプションで組み合わせられます。
自動通知やリマインドで受講を促し、学習履歴やリスクの高い部署を定期レポートとして自動生成し、証跡として活用できます。提供期間は基本1年で、最大2ヶ月の無料トライアルがあり、申込から最短5営業日で始められます。料金は受講者数などで変わるため問い合わせが必要です。
5. サギトレ(トビラシステムズ株式会社)

サギトレは、迷惑電話・迷惑SMSフィルタを手がけるトビラシステムズ株式会社が2025年10月に提供を開始した、法人向けの詐欺メール・SMS訓練サービスです。教材を受講させる形式ではなく、疑似的な詐欺メールやSMSを従業員に配信して対応を試す、実地の訓練を担うタイプです。
迷惑情報のデータベースを土台に最新の詐欺手口を訓練へ反映し、教育・訓練・報告・レポートの一連の流れをAIで自動化します。メールに加えてSMSの訓練にも対応するため、パソコンとスマートフォンの両方から対策できます。初期設定のみで運用でき、個人のリスクに応じて訓練内容や回数をAIが調整します。
料金は初期費用100,000円(税抜)、月額1,000円/ユーザー(税抜)が公表されています。知識を学ぶeラーニングと組み合わせ、実地の対応力まで高めたい企業に向いています。
6. DNP情報セキュリティeラーニング教材(大日本印刷株式会社)

DNP情報セキュリティeラーニング教材は、大日本印刷株式会社が販売する教材買い切り型のサービスです。SCORM形式で納品され、自社の学習管理システム(LMS)に載せて配信する前提のため、すでにLMSを持つ企業に適しています。
「情報セキュリティの重要性」「標的型攻撃メールの脅威」「SNS利用時の注意点」など全11テーマを収録し、1テーマは約10分、各テーマに3択20問の確認テストが付きます。3人のキャラクターが解説する構成で、全社員が押さえるべきテーマを体系的にカバーします。
価格は全11テーマのパッケージで150万円(税抜)の買い切りで、従業員数に関わらず1社あたりの料金です。受講者が多い大規模な組織ほど、1人あたりのコストを抑えやすい体系といえます。ただしLMSの費用やカスタマイズ費用は別途必要です。
幅広い研修の中でセキュリティも学ばせたい企業向け
数百から数千のコースを備え、情報セキュリティも人材育成全体の一部として学べる総合型のサービスと、自社や外部の教材を載せて配信する基盤型のサービスが含まれます。教材が付属するか配信基盤かは、各サービスの説明で確認してください。
7. AirCourse(KIYOラーニング株式会社)

東証グロース市場に上場するKIYOラーニング株式会社が運営する、動画研修が受け放題のクラウド型LMS(学習管理システム)です。情報セキュリティやコンプライアンス、ITスキルなどの標準コースを配信でき、公式サイトでは1,300コース・8,000本以上の動画をそろえると案内しています。
自社オリジナルのコースを作成する機能や、進捗管理・組織階層別の受講管理、合格基準を設定できるテスト機能を備え、誰がどのコースを修了したかを記録として残せます。
初期費用は0円で、料金は年間契約一括払いの場合、ベーシックプランが1ライセンス月額300円(税抜)から始まり、受講人数が多いほど単価が下がる段階制です。期限なく使えるフリープランも用意されており、費用を抑えて試せます。
8. Schooビジネスプラン(株式会社Schoo)

株式会社Schooが運営する、9,000本以上の録画授業を定額で見放題にできる法人向けのオンライン学習サービスです。ビジネス基礎からAI・DXまで全20カテゴリをそろえ、個人情報保護研修パッケージなど、テーマ別にまとめられた研修も利用できます。
録画授業に加え、チャットで講師に質問できる生放送授業も配信し、生放送は後日アーカイブでも視聴できます。受講状況はダッシュボードで可視化でき、レポート提出やテスト、受講データのCSV出力にも対応します。
料金はID課金制で、初期費用110,000円(税抜)、1IDあたり月額1,650円(税抜)、最少20IDからの契約です。契約ID数に応じたボリュームディスカウントがあります。
9. Cloud Campus コンテンツパック100(株式会社サイバー大学)

ソフトバンクグループのフルオンライン大学を運営する株式会社サイバー大学が提供する、eラーニングプラットフォーム「Cloud Campus」と教材セット「コンテンツパック100」を組み合わせたサービスです。
コンテンツパック100は情報セキュリティ・個人情報保護・ハラスメントなど30カテゴリ・100本以上の教材をそろえ、1IDあたり年額999円(税抜・最小100ID〜)で見放題になります。自社で教材を作らずに全社へ配信できる点が特徴です。
配信基盤のCloud Campusは受講者数が増えても料金が変わらない定額制で、Entryプランは年額840,000円から。受講管理やテスト、履歴のCSV出力に対応し、全社員へ配信してもコストを見積もりやすい体系です。
10. manebi eラーニング(株式会社manebi)

株式会社manebiが提供する、約8,000教材を月額定額で見放題にできるAI搭載のLMSです。旧称は「playse.(プレース)ラーニング」で、情報セキュリティや個人情報の取り扱い、ハラスメントなどを必須教材として案内しています。
AIが自社に合った学習プログラムを提案するコースマップ機能や、100GBまでの自社教材アップロード、テスト・効果測定を備えます。ISMS(ISO/IEC 27001)とプライバシーマークを取得している点も、教育を担う基盤として確認できます。
料金は初期費用100,000円で、月額はLITEプランが19,800円、STANDARDプランが39,800円(いずれも39IDまで定額)。少人数から定額で始められます。
11. 動画百貨店/LMS「Leaf」(株式会社インソース)

東証プライム上場の研修大手・株式会社インソースが手がけるeラーニング事業で、動画教材の販売・配信サービス「動画百貨店」と、学習管理システム「Leaf(リーフ)」の2本立てで構成されます。
情報セキュリティに関わる教材としては、標的型攻撃やメール誤送信などの情報漏えい対策を扱う「基礎から学ぶコンプライアンス講座」があり、弁護士ドットコム株式会社が制作する弁護士監修のドラマ型シリーズでも情報セキュリティをテーマにした講座を展開しています。
提供形態は柔軟で、動画を買い切る形式(1本198,000円〜、人数・期間の制限なし)、1週間単位のレンタル(1名990円〜)、LMSでの定額配信から選べます。全社一斉に配信しても受講人数で費用が膨らまない定額制も用意されています。
12. JMAM eラーニングライブラリ(株式会社日本能率協会マネジメントセンター)

株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が提供する定額制の受け放題型eラーニングです。コンプライアンス・情報セキュリティ・ハラスメント防止を体系的に学べる「コンプライアンスeラーニング」を、5領域25コースの特別パッケージとして切り出しています。
情報セキュリティ領域には個人情報保護&情報セキュリティ基本コースや、基礎編・脅威編などの講座がそろいます。初期費用は0円で、100名利用の場合は年額396,000円(税込・1名あたり月330円相当)から。最大30日間の無料トライアルがあり、法令改正に合わせた教材更新にも対応します。
13. eラーニング教材(株式会社ヒューマンサイエンス)

eラーニング教材の制作・販売とLMS導入支援を手がける株式会社ヒューマンサイエンスのサービスです。個人情報保護や情報セキュリティ、コンプライアンスといった全社教育向けの教材を、汎用教材から自社業務に合わせたオリジナル教材まで制作しています。
販売形態は、自社のLMSで月額利用するシステム利用型(最低利用料金は月5万円)と、原稿を買い切って自社のLMSに取り込む教材販売型の2系統です。買い切りは1教材98,000円(税抜)で、利用人数や期間の制限なく使えます。PowerPoint・Excel形式のため、自社での編集もできます。
14. KnowledgeWing(株式会社富士通ラーニングメディア)

富士通グループの人材育成会社・株式会社富士通ラーニングメディアが、研修サービス「KnowledgeWing」で提供するeラーニングです。年間約169,000人に約2,200コースを提供する規模を持ち、全社員向けの情報セキュリティ対策を学べる講座を専用カテゴリで用意しています。
情報セキュリティの入門講座に加え、マルウェアやランサムウェア、標的型攻撃メール対策を扱う講座など、テーマ別の教材が確認できます。料金は公式サイトに掲載がなく、要問い合わせとなります。
15. SpeedLMS Pro(株式会社ITBee)

株式会社ITBeeが提供するeラーニングシステム「SpeedLMS」の上位版で、UI・機能を自社の要件に合わせて作り込めるカスタマイズ型のLMSです。上位版はISO/IEC 27001を取得済みで、受講者1,000名以上の大規模運用や大手企業・官公庁での利用を想定しています。
情報セキュリティ教材そのものは付属せず、自社で用意した教材を載せて配信・受講管理する基盤です。受講状況の管理に加え、顔写真付きの受講票や本人確認・顔認証など、受講の本人性を担保する機能を備えます。料金はカスタマイズ開発を前提とした要問い合わせ型です。
16. SAKU-SAKU Testing(株式会社イー・コミュニケーションズ)

株式会社イー・コミュニケーションズが提供する、CBT(コンピュータ上で行う試験)技術を土台にしたクラウド型のLMSです。テストやドリルを軸にした学習設計が特徴で、情報セキュリティ研修でも理解度テストや反復学習で知識の定着を確認しやすい構成です。
動画やテスト、修了証発行を1つの基盤で扱え、既製の教材パッケージ「サクテス学びホーダイ」や自社教材も配信できます。Webカメラで本人確認・なりすまし検知を行うAIモニタリングのオプションがあり、必須受講の証跡管理を重視する組織に向きます。料金はID課金制で、300ID未満は1IDあたり月額748円から、300ID以上は429円からです。
費用を抑えて始めたい企業向け
低価格で導入でき、コストを抑えて全社員の受講を始めたい企業に向くサービスです。教材が付属するか、自社や無料の公的教材を載せて使う配信基盤かは分かれるため、教材の有無を確認して選びます。
17. learningBOX(learningBOX株式会社)

learningBOX株式会社が運営するクラウド型のLMS(学習管理システム)で、教材作成から確認テスト、成績・進捗管理までをまとめて扱えます。10アカウントまでは容量1GBの範囲で無期限に無料利用でき、費用をかけずに全社員へのセキュリティ教育を始めたい小規模組織の入口になります。
情報セキュリティ研修の教材は、付加サービス「learningBOX ON」を通じて既成コンテンツとして追加できます。弁護士ドットコムの「BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE」と連携した動画教材には情報セキュリティ分野の3テーマが含まれ、無料で試せるコンテンツと有料コンテンツが用意されています。
採点・成績管理や学習進捗管理、メンバー管理といった受講管理機能を備え、誰が受講したかを記録として残せます。11アカウント以上で運用する場合は100アカウント単位の従量課金制の有料プランに切り替わるため、想定する受講人数に応じた料金は公式サイトで確認しておくとよいでしょう。
18. LearnO(Mogic株式会社)

初期費用0円・最短1か月契約から使える低価格帯が特徴の、Mogic株式会社が提供するクラウド型eラーニングシステムです。動画配信を含まない格安プランは50人まで月額4,900円(税抜)で、費用を抑えて受講管理の仕組みを整えたい企業に向きます。
スライドやPDF、動画をアップロードして配信し、テスト・アンケート・受講ログ管理・修了証発行までを1つの管理画面で扱えます。既存のGoogleスライドやPowerPoint資料をそのまま教材として登録でき、テスト問題の作成には生成AIアシスト機能も利用できます。
情報セキュリティ教材そのものは付属せず、教材は自社で用意・作成する前提の汎用LMSです。既存のセキュリティ教材や自社ルールを反映した資料を持ち込んで配信したい企業や、公的機関の無料教材と組み合わせて低コストで受講管理だけを整えたい企業に適しています。
情報セキュリティ研修eラーニングの導入・運用の進め方
サービスを選んだ後は、受講を形骸化させず、記録を証跡として残す運用が成果を左右します。導入から定着までの進め方を整理します。
まず決めるのは、誰に何を受講させるかです。情報セキュリティの基礎は全社員を対象に、個人情報を多く扱う部署や管理職には追加のテーマを割り当てるなど、対象者ごとに必要な教材を分けると、負担と効果のバランスを取りやすくなります。既製の教材で足りる部分と、自社のルールを反映した独自教材が必要な部分を切り分けることも大切です。
受講を始めた後は、受講率と理解度の継続的な管理が要点になります。未受講者への督促や、部署別の受講状況の共有を仕組み化し、期限内に全員が修了する状態を目指します。理解度テストの結果を踏まえて、正答率の低いテーマを補強するといった改善サイクルにもつなげられます。
そして、実施記録を証跡として残すことが、認証の維持や監査対応で重要になります。Pマークの構築・運用指針(JIS Q 15001:2023準拠)は、従業員への定期的な教育とその記録の管理を求めています。
事業者は、従業者に対して、少なくとも年一回、及び必要に応じて適宜に教育を実施する手順(教育の理解度を確認する手順を含む。)を内部規程として文書化すること。
出典:プライバシーマークにおける個人情報保護マネジメントシステム構築・運用指針【JIS Q 15001:2023準拠 ver1.0】|一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
同じ指針では、管理すべき記録の一つとして「教育などの実施記録」が挙げられています。誰がいつ受講し、理解度をどう確認したかをeラーニングの管理機能で残しておけば、更新審査や監査の際にそのまま証跡として提示できます。ISMS(ISO/IEC 27001:2022)でも、力量・認識の確保と、それを裏づける文書化した情報の保持が求められており、教育の記録を残す運用は共通して重要です。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:ISMS適合性評価制度におけるISO/IEC 27001:2022への対応について|一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
まとめ
情報セキュリティ研修eラーニングは、まず自社がどのタイプを求めているかを見極めることが出発点です。セキュリティ教育を独立した施策として深く実施したいのか、幅広い研修の一部として学ばせたいのか、費用を抑えて手早く始めたいのかで、有力な候補は変わります。
タイプの見当がついたら、教材テーマの範囲・標的型攻撃メール訓練の有無・利用規模と料金体系の相性・受講管理と記録の証跡化という4つの観点で絞り込めます。受講記録は形骸化の防止と認証・監査対応の両面で効いてくるため、LMSの機能はよく確認しておきましょう。自社の状況に合う候補を早く見つけたい場合は、診断ツールと比較表もあわせてご活用ください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングとは何ですか?
A. 情報セキュリティ研修eラーニングとは、標的型攻撃メールへの対応や個人情報の取り扱いといった情報セキュリティの知識を、従業員がオンラインで学べる教育サービスです。パソコンやスマートフォンから受講でき、受講状況や理解度テストの結果を管理画面で一元的に把握できる点が、集合研修や自作教材との大きな違いです。
Q. 情報セキュリティ研修は法律で義務づけられていますか?
A. 情報セキュリティ研修は、単一の法律が全社員向けの実施を直接義務づけているわけではありませんが、個人情報保護法の安全管理措置やPマーク・ISMSの要件として実務上求められます。
個人情報保護法は個人データを取り扱う従業者への教育を安全管理措置の一つとして事業者に求めており、プライバシーマーク(JIS Q 15001:2023準拠)やISMS(ISO/IEC 27001)を取得・維持する企業では、従業員への定期的な教育とその記録が認証要件になります。オンラインで受講と記録を一元管理できるeラーニングは、こうした要件に実務で対応する手段として選ばれています。
出典・参考資料(2件)
- 参考資料:個人情報の保護に関する法律(第23条・第24条)|e-Gov法令検索
- 参考資料:プライバシーマークにおける個人情報保護マネジメントシステム構築・運用指針【JIS Q 15001:2023準拠 ver1.0】|一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングは全社員が受ける必要がありますか?
A. 情報セキュリティ研修eラーニングは、基礎知識については全社員が受講の対象になり、業務内容に応じて追加のテーマを割り当てるのが一般的です。パスワード管理やメールの取り扱いなど全従業員が押さえるべき基本行動は全社共通とし、個人情報を多く扱う部署や管理職には個人情報保護や管理体制のテーマを上乗せするなど、対象者ごとに必要な教材を分けると、受講の負担と教育効果のバランスを取りやすくなります。
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングの費用相場はどのくらいですか?
A. 情報セキュリティ研修eラーニングの費用は、セキュリティ特化型で1人あたり年間数百円〜数千円程度の単価制、幅広い研修を含む汎用型で1人あたり月数百円〜千円台の定額制が目安です。
教材を買い切る形式では、テーマ単位でまとまった初期費用が発生する代わりに、以降の追加費用を抑えられます。標的型攻撃メール訓練やPマーク・ISMS運用支援を付けると費用は上がる傾向があるため、受講人数と契約期間を踏まえて複数サービスの見積もりを総額で比べるのが確実です。
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングはスマートフォンでも受講できますか?
A. 情報セキュリティ研修eラーニングの多くは、パソコンに加えてスマートフォンからも受講でき、勤務時間や勤務地が分かれる全社員に受講機会を届けやすいのが特徴です。ただし対応する端末・ブラウザや、なりすまし受講を防ぐ本人確認の方式はサービスによって異なります。自社の受講環境で問題なく使えるか、スマートフォン受講を前提にする場合は事前に確認しておくと安心です。
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングで修了証は発行されますか?
A. 情報セキュリティ研修eラーニングでは、受講と理解度テストの完了に応じて修了証を発行できるサービスが多く、受講の証跡として活用できます。誰がいつ受講し、テスト結果がどうだったかという記録とあわせて、PマークやISMSの更新審査・監査で求められる実施記録としても役立ちます。ただし修了証の発行や受講管理の機能はサービスによって差があるため、証跡を重視する場合は対応範囲を確認しておきましょう。
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングの教材は最新の脅威に更新されますか?
A. 教材が最新の脅威に更新されるかはサービスによって差があり、IPA「情報セキュリティ10大脅威」に合わせて毎月・毎年コンテンツを追加するものから、更新頻度が明示されないものまで幅があります。標的型攻撃メールや生成AIの業務利用リスクのように攻撃手口や注意すべきテーマは年々変化するため、教材の更新方針や追加頻度を選定時に確認しておくと、内容が古くなって形骸化するリスクを抑えられます。
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングと標的型攻撃メール訓練はどう違いますか?
A. 情報セキュリティ研修eラーニングが知識を学ぶ「教育」であるのに対し、標的型攻撃メール訓練は模擬的な攻撃メールを従業員に送って実際の対応を試す「訓練」である点が違いです。
eラーニングで不審なメールの見分け方や初動を学び、訓練で開封率や報告率を測って耐性を確認するというように、両者は補完関係にあります。教育で基礎を固めてから訓練で仕上げる組み合わせが効果的で、両方を同じプラットフォームで提供するサービスもあります。
Q. 情報セキュリティ研修とコンプライアンス研修はどう違いますか?
A. 情報セキュリティ研修は、法令遵守全般を扱うコンプライアンス研修の中でも、情報の取り扱いに焦点を当てた一分野という関係にあります。コンプライアンス研修はハラスメント防止や独占禁止法など幅広いテーマを含み、情報セキュリティや個人情報保護はその一領域です。全社の研修を一括で整えたい場合はこれらを幅広く収録する汎用型が、セキュリティ教育を独立した施策として深く実施したい場合は特化型が向いています。
Q. 情報セキュリティ研修eラーニングは無料で始められますか?
A. 情報セキュリティ研修eラーニングは、IPAの「ここからセキュリティ!」など公的機関の無料教材を使えば、費用をかけずに始められます。ただし無料の公的教材は、受講管理や理解度の記録、修了証の発行といった仕組みを備えていないのが一般的です。誰が受講したかを証跡として残したい場合や、全社での受講を確実に完了させたい場合は、無料トライアルのある有料サービスや低価格のLMSへの切り替えが現実的です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















