取引先からの入金が支払期日を過ぎても届かず、電話やメールで催促はしたものの動きがない。次は書面を送ろうと考えたときに迷いやすいのが、「督促状」と「催告書」のどちらを出せばよいのか、という点です。名前は似ていても、送るタイミングも法的な意味も異なります。
結論から言えば、督促状は支払期日を過ぎた相手に支払いをうながす通知で、催告書は法的手段に進む前の「最終通告」にあたり、内容証明郵便で送って時効の完成を一時的に止める(完成猶予)ために使う書面です。関係を壊さずに回収したい初期段階では督促状、督促にも応じない相手には催告書、という使い分けになります。
この記事では、督促状・催告書と、その前段に送る催促状も含めた三者の違いを一覧で整理したうえで、送る順番とタイミング、内容証明郵便で送る意味と時効への効果、混同しやすい税金の督促状・催告書との違いを解説します。書面を送っても回収できないときの次の一手(督促の自動化・回収の外注)まで整理し、読み終えたときに、自社のケースでいま出すべき書面はどれかを判断できる状態を目指します。
目次
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督促状と催告書の違いを一覧で確認
まず、それぞれの言葉の意味を確認します。督促状は、支払期日を過ぎても入金がない相手に対して支払いをうながす書面です。催告書は、支払いに応じない相手へ「このまま支払いがなければ法的手段をとる」と伝える、法的手段の前段にあたる最終通告の書面を指します。実務では、これらより前に送る柔らかい通知を催促状と呼び分けることもあります。
三者は「支払いを求める」点では共通しますが、送るタイミング・文面のトーン・送付方法・時効への効果が異なります。まず知りたい督促状と催告書の違いを中心に、参考として催促状も加えた三者を一覧で整理します。
| 比較する軸 | 催促状 | 督促状 | 催告書 |
|---|---|---|---|
| 位置づけ・目的 | 支払いをうながす最初の柔らかい通知 | 期日を過ぎた相手への支払いの督促 | 法的手段の前段にあたる最終通告 |
| 送るタイミング | 支払期日の直後 | 催促に反応がないとき | 督促にも応じないとき |
| 文面のトーン | 「お支払いをお忘れではありませんか」といったお知らせ | 支払いの要求(遅延損害金や次の対応に触れることもある) | 法的手段を予告する強い通告 |
| 主な送付方法 | 普通郵便・メール・電話の補助 | 普通郵便が一般的 | 内容証明郵便が一般的 |
| 時効への効果 | なし | 原則なし(内容証明で「催告」として送れば完成猶予の対象になり得る) | 「催告」として時効の完成を6か月猶予できる(民法150条) |
| 法的な強さ | 弱い(事実上の連絡) | 中 | 強い(証拠化・法的手段への布石) |
ここで押さえておきたいのは、時効への効果は書面の「名前」で決まるわけではない点です。時効の完成を6か月間止める効果は、民法上の「催告」にあたる意思表示をしたことで生じます。催告書はその催告を確実に行い、証拠として残すための書面ですが、督促状であっても内容証明郵便で支払いを求めれば、実質的に催告として扱われることがあります。名称よりも、支払いを求めた事実と、それを証拠に残せているかが重要です。
催促状・督促状・催告書の使い分けと送付の順番
ここからは、電話・メールで反応がなかった後に、どの書面をどの順番で送るかを整理します。未回収の売掛金への対応は、いきなり強い書面を送るのではなく、段階的に強めていくのが一般的です。取引先との関係を保ちつつ、記録を積み上げていくためです。
- 電話・メールでのリマインド(支払い忘れや行き違いへの確認)
- 催促状(支払期日の直後に、柔らかい文面で支払いをうながす)
- 督促状(反応がないとき、支払いを明確に要求する)
- 催告書(督促にも応じないとき、内容証明郵便で最終通告する)

この順番には理由があります。初期段階では、単純な支払い忘れや請求書の行き違いである可能性もあるため、関係を損なわない柔らかい連絡から始めます。反応がないほど文面を強め、最終的に催告書で「支払いがなければ法的手段に進む」と明確に伝えることで、相手に対応をうながしつつ、後の法的手続きに向けた記録を残していきます。
緊急性が高い場合や、すでに何度も連絡している場合は、途中の段階を省いて督促状や催告書から始めることもあります。
各書面に記載する一般的な項目と作り方
督促状・催告書の記載事項は法律で一律に定められているわけではなく、実務上の一般的な項目があります。相手に「何の支払いが・いくら・いつまでに必要か」が一読で伝わり、後で記録として使えるように、次のような項目を記載します。
- 書面の発行日と表題(初回は「お支払いのお願い」、再送時は「督促状」「催告書」など、段階に応じて変える)
- 宛先(相手の会社名・担当者名)と差出人(自社名・担当者・連絡先)
- 未払いの内容(請求書番号・取引内容・請求金額・当初の支払期日)
- あらためて設定する支払期限と、支払方法(振込先など)
- 遅延損害金や、支払いがない場合の対応(法的手段の予告など。段階に応じて)
催告書を内容証明郵便で送る場合は、内容証明の様式(1行あたりの文字数・1枚あたりの行数などの制限)に沿って作成する必要があります。文面のトーンは段階に応じて調整し、催告書では法的手段に進む方針を、感情的にならず事実に基づいて示すのが一般的です。
書き出しの一例を挙げると、督促状では「下記のお支払いにつきまして、期日を過ぎても入金を確認できておりません。つきましては、○年○月○日までにお支払いくださいますようお願い申し上げます」といった形にします。
催告書では「本書面到達後○日以内にお支払いなき場合は、法的手続きを取らせていただきます」のように、未払いの事実・あらためての期限・応じないときの対応を、段階に応じて明確に記載します。
全体像がつかめるよう、これらの項目を1通にまとめた催告書の文例を挙げます。○の部分を自社の取引内容に置き換えれば、そのまま下書きとして使えます。内容証明郵便で送る場合は、前述の文字数・行数の制限に合わせて改行位置を調整してください。
催 告 書 ○年○月○日 株式会社○○○○ 代表取締役 ○○ ○○ 殿 東京都○○区○○ ○-○-○ △△株式会社 代表取締役 △△ △△ ㊞ 担当:△△部 △△(電話 ○○-○○○○-○○○○) 弊社は貴社に対し、下記の売掛金債権を有しておりますが、支払期日を経過した現在もお支払いいただいておりません。つきましては、本書面到達後○日以内に下記金額を下記口座へお支払いくださいますよう催告いたします。 万一、期限内にお支払いなき場合は、遅延損害金の請求および法的手続き(支払督促・訴訟等)を取らせていただきますので、あらかじめご了承ください。 記 1.債権の内容 ○年○月○日付 御請求書番号 No.○○(○○○の売買代金) 2.請求金額 金○○○,○○○円 3.当初の支払期日 ○年○月○日 4.お支払期限 本書面到達後○日以内 5.お振込先 ○○銀行○○支店 普通 ○○○○○○○ △△カブシキガイシャ 以上
催告書を内容証明郵便で送る意味と時効への効果
催告書は内容証明郵便で送るのが一般的です。ここでは、内容証明郵便が何を証明する仕組みなのか、そして催告が時効にどう影響するのかを、法律の条文に沿って確認します。ここを正確に理解しておくと、「催告書を送れば安心」といった誤解による判断ミスを避けられます。
内容証明郵便は何を証明し、何を証明しないか
内容証明郵便は、日本郵便の公式説明では次のように位置づけられています。
いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。
出典:内容証明|日本郵便
当社が証明するものは内容文書の存在であり、文書の内容が真実であるかどうかを証明するものではありません。
内容証明郵便が証明するのは、「いつ・誰から誰あてに・どんな内容の文書を差し出したか」と、その文書が存在したことまでです。書かれた内容が事実であることまでを証明するわけではありません。
また、内容証明は「差し出したこと」の証明であり、相手に届いた(受け取った)事実そのものは証明しません。相手に配達された事実まで残したい場合は、配達を証明する「配達証明」を付け、実務では「配達証明付き内容証明郵便」として送るのが一般的です。
それでも催告書を内容証明で送るのは、「いつ・どんな内容で支払いを求めたか」を客観的な記録として残せるためです。後述する時効の完成猶予を主張する場面や、裁判に進んだ場合に、催告した事実の証拠になります。
実際に出す際は、集配郵便局など取り扱いのある郵便局の窓口で差し出します(すべての郵便局で扱っているわけではありません)。料金は通常の郵便料金に加えて、内容証明の加算料金が謄本1枚で480円(2枚目以降は1枚ごとに290円増。2026年9月時点)かかり、あわせて一般書留とする必要があります。
文書には1行あたりの字数・1枚あたりの行数に制限があり、縦書き・横書きで規定が異なります。郵便局の窓口のほか、インターネットから24時間差し出せる電子内容証明サービス(e内容証明)も利用できます。最新の料金・様式は日本郵便の公式ページで確認してください。
出典・参考資料(2件)
そもそも売掛金の消滅時効は原則5年(民法166条)
催告と時効の関係を理解する前提として、売掛金などの債権には「消滅時効」があります。一定期間、権利を行使しないまま放置すると、法律上その債権を回収できなくなる仕組みです。民法166条は、消滅時効について次のように定めています。
第百六十六条 債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
出典:民法第166条|e-Gov法令検索
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
売掛金は、通常は支払期日の時点で「権利を行使できることを知った」といえるため、その時から数えて原則5年で消滅時効にかかると考えられます。以前は商取引の債権を5年とする商法の規定がありましたが、2020年(令和2年)4月1日に施行された民法(債権関係)の改正で、この166条に一本化されています。放置している売掛金がある場合は、まず時効までの残り期間を把握しておくことが大切です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:民法 第166条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)
催告による時効の完成猶予(6か月)と更新の違い
催告書の重要な効果が、時効の「完成猶予」です。時効の完成が近づいているとき、催告をすることで、その完成を一時的に止められます。民法150条は次のように定めています。
第百五十条 催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
出典:民法第150条|e-Gov法令検索
2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。
ここで注意したいのは、催告はあくまで時効の完成を6か月「猶予(先延ばし)」するだけで、時効期間そのものをリセットするわけではない点です。しかも、150条2項のとおり、猶予されている間に再度催告をしても、さらに6か月延ばすことはできません。
時効を新たにゼロから進行させ直す(更新する)には、催告で得た6か月の間に、次の段階へ進む必要があります。民法147条は、更新につながる手続きを次のように定めています。
第百四十七条 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
出典:民法第147条|e-Gov法令検索
一 裁判上の請求
二 支払督促
(略)
2 前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。
整理すると、催告書(内容証明)で6か月の猶予を得て、その間に裁判上の請求や支払督促といった手続きを起こし、権利が確定して初めて時効が更新(リセット)される、という流れです。催告書を送っただけで安心して放置すると、6か月が過ぎて時効が完成してしまうおそれがあります。催告書は「時間を稼いで次の手を打つための書面」と捉えるのが正確です。

ここで使っている「完成猶予」「更新」という用語は、2020年4月1日施行の民法改正で変わった呼び方です。改正前は「時効の停止」「時効の中断」と呼ばれていました。古い記事や書籍では「催告で時効が中断する」と書かれていることがありますが、現在の条文では「完成猶予」と「更新」に整理されているため、用語の対応に注意してください。
| 改正前(2020年3月まで) | 改正後(2020年4月以降) | 意味 |
|---|---|---|
| 時効の中断 | 時効の更新 | それまで進んだ時効期間がリセットされ、新たにゼロから進行する |
| 時効の停止 | 時効の完成猶予 | 一定期間、時効の完成が先延ばしされる(期間はリセットされない) |
出典・参考資料(3件)
- 出典:民法 第150条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)
- 出典:民法 第147条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)
- 出典:民法の一部を改正する法律(債権法改正)について|法務省(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_001070000.html)
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税金(地方税法)の督促状・催告書との違い
「督促状」「催告書」で検索すると、市区町村など自治体のページが多く見つかります。これは税金(地方税)の徴収に関する督促状・催告書で、取引先への売掛金回収で使う書面とは意味も効果も異なります。自分のケースがどちらの話なのかを取り違えないよう、違いを整理しておきます。
税金の場合、督促状は法律で送付が義務づけられた文書です。横浜市は、市税の督促状と催告書について次のように説明しています。
督促状は、地方税法及び横浜市市税条例において送付することが定められている文書です。
出典:督促状や催告書が届いたら|横浜市
催告書は法律上、定めのない横浜市独自の文書です。
地方税法では、税を滞納した納税者に対して自治体は督促状を発しなければならないとされ、督促状を発した日から10日を経過しても納付がない場合は、財産の差押え(滞納処分)に進むことができるとされています。一方の催告書は、自治体が自主的な納付をうながすために独自に送る任意の文書で、法律上の定めはありません。
このように、税金の世界では、督促状のほうが法律で定められた強い文書で、催告書は任意の呼びかけという位置づけです。これは、取引先への民事の督促・催告(督促状より催告書のほうが法的手段に近い最終通告)とは、名前が同じでも役割が逆に近くなります。
この記事で解説してきたのは、あくまで取引先への売掛金回収で使う民事の書面です。届いた書面が税金に関するものであれば、扱いが異なるため、発行元の自治体に確認してください。
出典・参考資料(2件)
- 出典:督促状や催告書が届いたら|横浜市(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/koseki-zei-hoken/zeikin/nouzei-soudan/tainou/toku-sai.html)
- 出典:地方税法 第329条・第331条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226)
書面で回収できないときの次の一手(督促の自動化・回収の外注)
督促状や催告書を送っても相手が動かない場合、あるいは毎月の未回収対応そのものを軽くしたい場合は、督促や回収を仕組み化・外部化する選択肢があります。手段は大きく次の4つの型に分けられます。自社の状況に合う型から検討すると、当たりを付けやすくなります。
- 督促を確実に届ける・無人化する:郵送や電話に頼らず、SMSや自動音声(オートコール)で督促を届け、対応を自動化する
- 請求から回収までまとめて外注する:請求書発行・送付・入金消込・督促までを代行会社に任せ、未回収を保証してもらう
- 未回収リスクそのものを移転する:掛け払い(後払い)決済や売掛金保証で、貸し倒れのリスクを外部に引き受けてもらう
- 法的手段・専門家に委ねる:すでに焦げ付いた債権は、弁護士や債権回収会社(サービサー)に依頼して法的に回収する
このうち、督促の自動化・請求代行・リスク移転を担う主なサービスを比較します。自社が「督促の手間を減らしたい」のか「未回収リスクごと引き受けてほしい」のかで、選ぶ方向性が変わります。
| サービス名 | 請求まるなげロボ | オーロラSMS by メディアSMS | DHKクラウドオートコール | 債権回収ロボ | RP掛け払い |
|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社ROBOT PAYMENT | 株式会社メディア4u | 株式会社電話放送局 | 株式会社ROBOT PAYMENT | 株式会社ROBOT PAYMENT |
| 主な役割(型) | 請求代行(請求〜回収を外注) | 督促チャネルの拡張(SMS配信) | 督促の自動化(オートコール・IVR) | 督促の自動化(多チャネル) | 未回収リスクの移転(掛け払い決済) |
| 対応チャネル・主な機能 | 既存のBtoB請求業務(与信〜請求書発行・送付・代金回収・入金消込・督促)をまるごと代行 督促はメール・電話・弁護士法人が対応 | SMS配信(督促・入金案内) 国内4キャリア直収で到達率99.9%(公式検証試験) SMS認証・IVR認証にも対応 | 自動音声(オートコール)・SMS・メール 1時間5,000件以上の自動架電・応答課金 債権管理システムとAPI連携 | メール・SMS・オートコール(IVR) 督促シナリオの自動実行・履歴の一元管理 | 取引に掛け払い(後払い)決済を導入し、与信審査・請求書発行/送付・代金回収・入金消込・督促までを代行 |
| 未回収リスクへの備え | 売掛金100%保証(適格・与信通過債権) | なし(督促を届ける手段) | なし(督促を自動化する手段) | なし(督促を自動化する手段) | 売掛金100%保証(適格・与信通過債権) |
| 費用の目安 | 初期費用 要問い合わせ 月額利用料+手数料1.0%〜 | 初期費用0円・月額基本料0円 送信成功分の従量課金(単価は要問い合わせ) | 初期・月額 各50,000円〜 月1,000件の応答まで含む(以降 固定21円・携帯32円/件) | 要問い合わせ(公式に金額掲載なし) | 初期・月額 要問い合わせ 手数料率は取引条件により異なる(要問い合わせ) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 |
※料金は各社の公式情報にもとづく(2026年9月時点)。最新の料金・条件は各サービスの資料・公式サイトでご確認ください。
ここで取り上げたのは、督促の自動化や請求代行を中心とした主なサービスです。回収代行そのものを依頼先タイプ(弁護士・サービサー・請求代行会社など)別に、費用相場や選び方まで含めて幅広く比較したい場合は、次の記事が参考になります。
1. 請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求まるなげロボは、企業間(BtoB)取引の請求業務をまるごと任せられる請求代行サービスです。与信審査から請求書の発行・送付、代金回収、入金消込、督促までをROBOT PAYMENTが代行し、自社の督促対応を大きく減らせます。
特徴は、与信審査を通過した適格債権については、入金遅延や貸し倒れが起きても売掛金を100%保証する点です。未入金時の督促は弁護士法人による対応まで含めて同社が担うため、「督促状・催告書を自社で送り続ける」負担そのものを外部化できます。請求から回収・保証までをまとめて外部化したい場合の有力な選択肢です。
2. オーロラSMS by メディアSMS(株式会社メディア4u)

オーロラSMS by メディアSMSは、法人向けのSMS配信サービスです。国内の携帯電話事業者と直接接続する設計で、督促・入金案内・業務連絡などのメッセージを相手の携帯電話に届けます。郵送や電話がつながりにくい相手にも、SMSなら開封されやすいため、支払いのリマインドを確実に届けたい場面で使われます。
SMS配信に加えて、携帯電話番号を使った本人認証にも対応します(SMS認証と、自動音声応答〈IVR〉による認証)。郵送・電話に加えてSMSを督促チャネルに使い、連絡が取れない件数を減らしたい場合に効果を発揮します。
SMSで督促を送る場合は、連絡してよい時間帯や、相手を威圧しない文面の作り方に注意が必要です。自社でSMS督促を行う際の具体的なルールと使える例文は、次の記事で解説しています。
3. DHKクラウドオートコール(株式会社電話放送局)

DHKクラウドオートコールは、あらかじめ用意した発信リストに対して自動で一斉架電し、自動音声で支払い案内を流すクラウド型のオートコール・IVRサービスです。未入金者への督促架電を人手に頼らず、大量かつ定時に実施できます。
在宅率の高い夜間・休日に一斉発信でき、相手と連絡が取れない件数を減らせます。応答した分だけ課金される従量制のため、郵送のように全件で費用が発生しないのも特徴です。債権管理システムとAPI連携し、対象リストの登録から架電結果の取り込みまで自動化する運用にも対応します。電話での督促を自動化して負担を軽くしたい企業に強みがあります。
督促を自動化するうえで見落とされやすいのが、案内の仕方によっては相手とのトラブルにつながりうる点です。同サービスを提供する電話放送局は、督促・入金案内という業務の実態について次のように述べています。

入金案内や督促は、伝える内容が定型化しやすい一方で、案内の仕方によってはトラブルや苦情につながりやすい業務です。一方で、入金コールは人が案内する場合と比べて、トラブルや苦情を軽減できる側面ももあります。だからこそ、まずは“自動化しても顧客体験を損ねにくい設計”をすることが大切だと考えています。
4. 債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

債権回収ロボは、未入金の督促・債権回収業務を自動化するサービスです。メール・SMS・オートコール(自動音声)など複数のチャネルを組み合わせた督促シナリオを自動で実行し、いつ・どのチャネルで督促したかをデータとして蓄積できます。
手作業で行っていた「誰に・いつ・どの手段で督促するか」の管理を仕組み化し、督促の抜け漏れを防ぎながら回収率の改善を狙えます。督促の件数が多く、複数チャネルを使い分けて回収を進めたい企業向けです。導入相談はオンライン予約から申し込めます。
5. RP掛け払い(株式会社ROBOT PAYMENT)

RP掛け払いは、企業間取引向けの掛け払い(後払い)決済代行サービスです。与信審査・請求書の作成/送付・代金回収・入金消込・督促・問い合わせ対応までの請求/債権管理業務を代行し、利用企業は毎月の請求情報をアップロードして入金を待つだけで業務が完結する設計です。
与信を通過した適格債権については、入金遅延や貸し倒れが起きても100%の債権保証が付きます。督促を強化して回収するというより、未回収リスクそのものを引き受けてもらい、そもそも焦げ付きに悩まない状態をつくる方向のサービスです。掛け売りの未回収そのものを根本から減らしたい企業に適しています。
すでに支払期日を大きく過ぎ、相手が支払いに応じないまま焦げ付いている債権は、弁護士や債権回収会社(サービサー)に依頼して法的に回収する選択肢もあります。ただし、これらは資料請求で比較検討するというより、状況に応じて個別に相談する性質のものです。まずは未回収を未然に防ぎ、初期段階の督促を仕組み化するところから、自社に合う手段を選ぶとよいでしょう。
初動の督促から内容証明による催告、支払督促や訴訟といった法的手段、時効の管理、回収できないときの対処までを一連の流れとして押さえておきたい場合は、次の記事で売掛金回収の進め方を通して解説しています。
まとめ
督促状は支払期日を過ぎた相手への支払いの督促、催告書は法的手段の前段にあたる最終通告で、内容証明郵便で送って時効の完成を6か月猶予するために使う書面です。電話・メールの後は、催促状・督促状・催告書と段階的に強めていき、催告書で得た6か月の間に裁判上の請求や支払督促へ進むことで、はじめて時効が更新されます。催告書を送っただけで放置すると時効が完成してしまう点に注意してください。
書面での督促に手が回らない、あるいは未回収を繰り返したくない場合は、督促の自動化(SMS・オートコール)、請求から回収までの代行、掛け払い・保証による未回収リスクの移転といった手段があります。自社の状況に合う手段を、資料で比較して検討してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 催告書とは何ですか?
A. 催告書とは、支払いに応じない相手に「このまま支払いがなければ法的手段をとる」と伝える、法的手段の前段にあたる最終通告の書面です。内容証明郵便で送ることで、支払いを求めた事実を証拠として残し、民法上の「催告」として時効の完成を6か月間猶予する効果を持たせられます。支払期日を過ぎた相手にまず支払いをうながす督促状よりも、法的手段に近い強い書面と位置づけられます。
Q. 督促状を送っても取引先が支払わない場合はどうすればよいですか?
A. 督促状に反応がない場合は、内容証明郵便で催告書を送り、その後6か月以内に裁判上の請求や支払督促といった法的手続きに進むのが基本的な流れです。催告書には時効の完成を6か月猶予する効果しかなく、送っただけで放置すると時効が完成してしまうおそれがあります。あわせて、督促の自動化(SMS・オートコール)や請求代行・回収の外注を使えば、督促対応の手間そのものを減らしながら回収を進めることもできます。
Q. 催告書は自分で作成できますか?弁護士に依頼すべきですか?
A. 催告書には決まった様式がなく、必要な項目を満たせば自社で作成・送付できます。請求内容・請求金額・当初の支払期日・あらためての支払期限・支払いがない場合の対応などを記載します。ただし、金額が大きい、時効が迫っている、訴訟を視野に入れているといった場合は、弁護士や司法書士に依頼すると、催告からその後の法的手続きまで一貫して任せられます。
Q. 催告書は必ず内容証明郵便で送らなければならないですか?
A. 内容証明郵便で送ることは法律上の義務ではありませんが、実務上は強く推奨されます。催告そのものは口頭やメールでも成立し得ますが、「いつ・どんな内容で支払いを求めたか」を客観的に証明できなければ、時効の完成猶予や裁判の場面で催告した事実を立証しにくくなります。相手に届いた事実まで残すため、配達証明を付けた「配達証明付き内容証明郵便」で送るのが一般的です。
Q. 売掛金の時効が近い場合、まず何をすればよいですか?
A. 時効の完成が迫っている場合は、まず内容証明郵便で催告を行い、時効の完成を6か月間猶予させたうえで、その猶予期間中に裁判上の請求や支払督促を起こすのが基本です。売掛金の消滅時効は原則として権利を行使できると知った時(通常は支払期日)から5年です(民法166条)。
催告による完成猶予は6か月間で、再度の催告では延長できないため(民法150条)、猶予期間中に必ず次の法的手続きへ進み、権利を確定させて時効を更新する(民法147条)必要があります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:民法 第150条・第147条・第166条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)
Q. 催告書を送ると取引先との関係は悪化しますか?
A. 催告書は法的手段を予告する強い書面のため、取引の継続を望む相手には、まず催促状・督促状の段階から始めて関係への影響を抑えるのが一般的です。いきなり催告書を送ると相手の心証を損ねやすい一方で、未入金が単純な支払い忘れや請求書の行き違いであることもあります。柔らかい連絡から段階的に強め、それでも応じない場合の最終手段として催告書を用いると、関係悪化のリスクを抑えつつ回収を進められます。
Q. 督促状を送っても反応がないとき、次の書面まで何日空ければよいですか?
A. 法律で定められた日数はありませんが、実務では督促状で1〜2週間程度のあらためての支払期限を設け、その期限を過ぎても入金・連絡がなければ次の段階(催告書や法的手続き)へ進むのが一般的です。相手の状況や取引の重要度、時効までの残り期間によって間隔は調整します。時効の完成が近い場合は、間隔を空けずに内容証明での催告や法的手続きを急ぐ判断も必要です。
Q. 催告書が届いた側は、どう対応すればよいですか?
A. 催告書を受け取った側は、無視せず、請求内容に心当たりがあるかを確認したうえで、支払いや分割の相談など早めに対応することが重要です。放置すると、裁判上の請求や支払督促を経て、最終的に財産の差押えに進むおそれがあります。一方で、身に覚えのない請求や、すでに支払い済み・時効が完成している債権である可能性もあるため、判断に迷う場合は弁護士や消費生活センターなどの専門機関に相談してください。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















