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債権督促とは?催促・支払督促との違いと進め方・放置リスクをわかりやすく解説

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督促・売掛金回収代行比較表(2026年版)のプレビュー

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督促・売掛金回収代行比較表(2026年版)

取引先への売掛金が支払期日を過ぎても入金されないとき、多くの経理・財務担当者が最初に取る行動が「督促」です。しかし、督促という言葉は日常的に使われる一方で、催促との違いや、裁判所を通す「支払督促」との関係まで正確に理解している方は多くありません。

債権督促は、進め方や書面の整え方を誤ると回収が長引くだけでなく、消滅時効によって権利そのものを失うおそれもあります。反対に、正しい段階を踏めば、内容証明郵便や裁判所の手続きによって回収の確度を高められます。

本記事では、債権督促の意味と催促・支払督促との違いを整理したうえで、督促の進め方、放置した場合に起きること、裁判所の支払督促手続き、売掛債権の消滅時効までを解説します。あわせて、社内対応・外部委託・法的手続きという「次の一手」の選び方も紹介します。

債権督促とは

債権督促とは、支払期日を過ぎても履行されない債権について、債務者に対して支払いを求める行為です。売掛金の入金が遅れている取引先に、電話・メール・書面などで支払いを促す一連の対応がこれにあたります。

督促は、事業者と取引先のあいだだけで行われるものではありません。金融機関が融資先へ返済を求める場合や、国・自治体が税金や社会保険料の納付を求める場合にも「督促」という言葉が使われます。いずれも「期日を過ぎた支払いを求める」という点で共通しています。

企業間取引では、督促は単なる催促にとどまらず、後述する内容証明郵便や裁判所の手続きへと段階的に進む起点になります。まずは督促と催促の違いから確認していきましょう。

督促と催促の違い

ここでは、混同されやすい「督促」と「催促」の違いを整理します。日常語としては近い意味で使われますが、企業の債権回収の文脈では役割が異なります。

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主な対象ニュアンス・緊急度法的効果につながる手段
督促金銭債務(売掛金・貸付金など)の支払い支払期日の超過が前提で、より強く履行を求める内容証明郵便による督促は「催告」として時効の完成を6か月猶予できる(民法第150条)
催促金銭に限らず、提出・対応など行為一般も含む期日の前後を問わず「早めてほしい」と促す行為を促すこと自体に特別な法的効果はない

実務では、初期の連絡を「催促」、支払期日を過ぎてからの正式な請求を「督促」と使い分けることが多い傾向です。重要なのは言葉の使い分けそのものよりも、どの手段が法的な効果を持つかです。とりわけ内容証明郵便による督促は、民法上の「催告」として時効の完成を一定期間止める効果があり、後述する消滅時効の対策として意味を持ちます。

債権督促の一般的な進め方

ここからは、売掛金が未入金になったときの督促の進め方を、段階を追って解説します。いきなり法的手続きに進むのではなく、負担の軽い連絡から始め、状況に応じて段階を上げていくのが一般的です。

債権督促の一般的な進め方を示す5段階のフロー図。STEP1 支払状況の社内確認(請求漏れ・入金消込ミスがないか自社側を点検)、STEP2 電話・メールでの連絡(入金状況と入金予定日を確認)、STEP3 督促状の送付(書面で請求し督促した事実を証拠に残す)、STEP4 内容証明・催告書(催告として時効の完成を一定期間猶予できる)、STEP5 法的手続きの検討(支払督促・民事訴訟・少額訴訟などを検討)。負担の軽い連絡から段階的に進む。

支払状況の社内確認

督促の前に、まず自社側の記録を確認しておくことが大切です。請求書の送付漏れや金額の相違、入金の消込ミスといった自社起因の行き違いがないかを点検してから連絡すると、無用なトラブルを避けられます。

電話・メールでの連絡

初期段階では、電話やメールで入金状況を確認するのが一般的です。単純な支払い忘れや処理の遅れであれば、この段階で解決するケースが多くあります。取引関係を損なわないよう、事実確認と入金予定日の確認を丁寧に行うことが望まれます。

督促状の送付

連絡しても入金されない場合は、書面で支払いを求めます。督促状には請求内容と支払期限を明記し、記録が残る形で送付します。口頭のやり取りと違い、書面は「支払いを求めた事実」を証拠として残せる点が重要です。

内容証明郵便・催告書の送付

督促状でも支払われない場合、内容証明郵便で催告書を送付します。内容証明郵便は「いつ・どのような内容の文書を・誰に送ったか」を郵便局が証明する制度で、後の法的手続きで証拠となります。

内容証明による督促は、民法上の「催告」にあたり、時効の完成を一定期間猶予する効果があります(詳細は後述の消滅時効の項で解説します)。

督促状・内容証明郵便の書き方と記載事項

督促状や催告書には、支払いを求める根拠と期限を明確に記載します。最低限、次の項目を盛り込むのが一般的です。

  • 債権の内容(契約名・取引内容・請求書番号など、対象を特定できる情報)
  • 未払い金額と、その内訳(元本・遅延損害金など)
  • 支払期限と、支払方法(振込先など)
  • 期限までに支払われない場合の対応(法的手続きを検討する旨など)
  • 差出人の名称・連絡先、作成日

内容証明郵便で送る場合は、証拠として残すことを前提に、事実と請求内容を正確に記載します。相手を威圧するような表現は避け、あくまで支払いを求める文書として整えることが大切です。

法的手続きの検討

任意の督促で回収できない場合は、裁判所を通じた手続きを検討します。代表的なのが後述する「支払督促」で、そのほかに民事訴訟や少額訴訟といった選択肢があります。どの手続きが適するかは、債権額や相手方の対応によって変わります。

取引先が督促を放置するとどうなるか

債務者が督促を放置し続けた場合、事態は段階的に深刻化します。ここでは、放置によって生じる主な結果を順に整理します。

まず、支払いの遅れに対して遅延損害金が発生します。金銭債務の不履行による損害賠償額は、遅滞の責任を負った時点の法定利率によって定まり、契約で定めた約定利率が法定利率を上回る場合は約定利率によります。債権者は損害額を証明する必要がありません(民法第419条・第404条)。

法定利率は2026年時点で年3%で、3年ごとに見直されます。たとえば100万円の未払いを1年間放置した場合、年3%なら約3万円の遅延損害金が生じる計算です。金額は大きくなくても、放置している限り増え続ける点に注意が必要です。

次に、分割払いの契約などでは、支払期日まで支払いを待ってもらえる利益(期限の利益)を失い、残額を一括で請求されることがあります。これは法律上当然に生じるものではなく、契約書に定められた「期限の利益喪失条項」(特約)にもとづくのが一般的です。

民法にも期限の利益を失う場合の定めはありますが、破産手続開始の決定を受けたときなど限定された事由に限られ、単なる滞納そのものは含まれません(民法第137条)。実際に一括請求ができるかは、まず契約内容を確認する必要があります。

さらに放置が続くと、債権者が裁判所を通じた手続きに移る場合があります。後述する支払督促などが申し立てられると、裁判所から書類が送達され、対応しないまま確定すれば、最終的には財産の差押え(強制執行)に至る可能性があります。督促は放置するほど選択肢が狭まり、負担が大きくなる性質のものです。

出典・参考資料(2件)

裁判所の「支払督促」との違いと手続き

ここまで解説した「督促」は、債権者が自ら支払いを求める行為でした。これに対して「支払督促」は、裁判所(簡易裁判所の裁判所書記官)を通じて金銭の支払いを命じてもらう法的手続きで、まったく別のものです。両者は言葉が似ているため混同されやすいので、ここで正確に区別します。

支払督促とは

支払督促は、金銭その他の代替物・有価証券の一定数量の給付を目的とする請求について、債権者の申立てにより、裁判所書記官が支払いを命じる手続きです。法務省は、この制度を次のように説明しています。

督促手続とは,債権者からの申立てに基づいて,原則として,債務者の住所のある地域の簡易裁判所の裁判所書記官が,債務者に対して金銭等の支払を命じる制度です(民事訴訟法第382条以下)。

出典:法務省「督促手続について」

大きな特徴は、書類審査のみで進むことです。通常の訴訟のように審理のために裁判所へ出向く必要がなく、裁判所書記官は債務者の言い分を聞かないまま支払督促を発します。申立ては相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に対して行います。2026年5月に運用が始まった民事裁判のオンライン手続システム「mints」を利用したオンライン提出もできます。

費用については、支払督促の申立手数料は、同じ請求額で訴えを提起する場合の半額とされています。具体的な金額は請求額に応じて決まり、裁判所が公表している「手数料早見表」で確認できます。訴訟より手数料を抑えられる点も、支払督促が選ばれる理由の一つです。

支払督促の手続きの流れ

裁判所の案内によれば、支払督促は次の流れで進みます。

  1. 債権者が簡易裁判所の裁判所書記官に支払督促を申し立てる
  2. 裁判所書記官が審査を行い、支払督促を発付して債務者へ送達する
  3. 送達から2週間以内に債務者から異議がなければ、債権者が仮執行宣言を申し立てる
  4. 裁判所書記官が審査し、仮執行宣言を発付する
  5. 仮執行宣言付支払督促が送達されると、強制執行の申立てが可能になる

仮執行宣言と強制執行

債務者が支払督促の送達を受けた日から2週間以内に督促異議を申し立てないときは、債権者の申立てにより、裁判所書記官は仮執行宣言をしなければなりません(民事訴訟法第391条第1項)。そして、仮執行宣言を付した支払督促に対しても異議がない場合、その支払督促は確定判決と同じ効力を持ちます。

仮執行の宣言を付した支払督促に対し督促異議の申立てがないとき、又は督促異議の申立てを却下する決定が確定したときは、支払督促は、確定判決と同一の効力を有する。

出典:民事訴訟法第396条|e-Gov 法令検索

確定判決と同一の効力を得ると、債権者はこれをもとに強制執行を申し立てられます。任意の督促と違い、財産の差押えまで進められる点が支払督促の大きな効果です。

異議申立てがあった場合

債務者は、支払督促に対して2週間以内に督促異議を申し立てることができます(民事訴訟法第386条第2項・第391条第1項)。適法な督促異議があると、その請求については支払督促の申立ての時に訴えの提起があったものとみなされ、通常の訴訟手続きに移行します(同法第395条)。

支払督促は、相手が異議を出さなければ迅速・低コストで確定判決と同じ効力を得られる一方、異議が出れば通常訴訟に移り、争いが長引く可能性があります。相手方が支払い自体を争っている場合は、はじめから訴訟を選ぶほうが適することもあります。

出典・参考資料(3件)

売掛債権の消滅時効と時効を止める方法

債権督促で見落とされがちなのが、消滅時効です。一定期間、権利を行使しないまま放置すると、債権そのものが時効によって消滅し、回収できなくなります。

現在の民法では、債権は次の場合に時効で消滅します。

債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。

出典:民法第166条第1項|e-Gov 法令検索

2020年4月1日施行の改正民法により、従来あった職業別の短期消滅時効は廃止され、上記のルールに一本化されました。旧法では、商品の売買代金は2年、運送費は1年など、債権の種類ごとに短い時効期間が定められていました。

企業間の売掛金は、通常は支払期日に権利を行使できると分かるため、「権利を行使できると知った時から5年」が実務上の原則になります。ただし、施行日より前に発生した債権には旧法が適用される場合があります。その場合は債権の種類ごとに期間が異なるため、発生時期を基準に個別の確認が必要です。

起算点は、通常は支払期日の翌日と考えます。たとえば支払期日が2025年3月末の売掛金であれば、その翌日から5年が時効の目安です。自社の未回収債権が時効に近づいていないか、まず支払期日を基準に確認しておくと安心です。

時効の完成を防ぐには、次の手段があります。

  • 催告(内容証明郵便による督促):その時から6か月を経過するまで時効の完成が猶予されます。ただし猶予は6か月止まりで、催告を繰り返しても延長されません(民法第150条)。
  • 裁判上の請求・支払督促:これらの事由がある間は時効の完成が猶予され、確定判決や確定判決と同一の効力によって権利が確定すると、時効は更新されて新たに進行を始めます(民法第147条)。支払督促は、この完成猶予の事由として条文に明示されています。

内容証明郵便による督促は時効の完成を一時的に止めるだけであり、時効そのものをリセット(更新)するには、支払督促や訴訟といった裁判上の手続きが必要です。時効が迫っている債権では、催告で6か月の猶予を確保しつつ、その間に法的手続きへ進む判断が重要になります。

出典・参考資料(1件)
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未回収債権への次の一手(手段別の選び方)

ここからは、督促を進めても回収できないとき、あるいは督促業務の負担が大きいときの「次の一手」を整理します。手段はおおまかに、自社での督促、督促の自動化ツール、督促・回収の外部委託、法的手続きの4つに分けられます。

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自社での督促(電話・メール・督促状)督促の自動化ツール(SMS・オートコールなど)督促・売掛金回収代行(請求代行・保証を含む)支払督促・弁護士などの法的手続き
主なコスト人件費・郵送費月額+従量課金手数料(債権額の数%など)申立手数料・弁護士費用
社内工数大(属人化しやすい)小(定型化・自動実行)小(外部委託)中(書類準備が必要)
回収力・スピード初期対応は早いが、件数が増えると限界大量・定時に到達。初期〜中期の滞納に有効専門ノウハウで回収。保証型は未回収リスクの移転も可能確定判決と同一の効力を得て強制執行まで可能
向いているケース少数・初期段階の未入金未入金件数が多く、督促を標準化したい与信・回収まで任せたい、未回収を減らしたい任意の督促では回収できず、法的措置が必要

どの手段が適するかは、未入金の件数・金額・滞納の段階によって変わります。件数が多く督促作業に追われているなら自動化ツールや代行サービス、与信から回収までまとめて任せたいなら回収代行、任意の督促で解決しないなら支払督促や弁護士への相談が選択肢になります。

督促・売掛金回収を外部に委ねるサービス

自社での督促が件数的にも工数的にも限界に近づいたときは、督促・回収を外部のサービスに委ねる選択肢があります。ここでは、アプローチの異なる代表的な3サービスとして、請求から回収までを丸ごと代行するタイプ、督促の架電を自動化するタイプ、多チャネルの督促を自動化するタイプを取り上げます。

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サービス名請求まるなげロボDHKクラウドオートコール債権回収ロボ
提供会社株式会社ROBOT PAYMENT株式会社電話放送局株式会社ROBOT PAYMENT
タイプ請求・回収代行+売掛金保証督促架電の自動化(オートコール)多チャネル督促SaaS
初期費用要お問い合わせ50,000円〜要お問い合わせ
料金体系月額利用料+手数料1.0%〜月額50,000円〜+応答従量課金要お問い合わせ
督促の主な手段メール・電話・弁護士法人オートコール(自動音声)・SMS・メールメール・SMS・オートコール(IVR)
売掛金保証適格・与信通過債権を100%保証なしなし
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るミーティングを予約する

※2026年9月時点の各社公式情報等に基づきます。料金が非公開・個別算定のサービスは「要お問い合わせ」と記載しています。最新の料金・条件は各社公式ページをご確認ください。

ここで取り上げる3サービスのほかにも、督促・売掛金回収を代行するサービスは複数あり、手数料体系や売掛金保証の有無、対応できる督促チャネルはそれぞれ異なります。より多くのサービスを条件ごとに比較して選びたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

1. 請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求まるなげロボのウェブサイト

株式会社ROBOT PAYMENTが提供する、企業間取引の請求から代金回収までを代行するサービスです。与信審査・請求書発行・送付・集金・入金消込・督促を一括で引き受け、同社の審査で適格債権と判断され与信を通過した債権については、売掛金を100%保証します。

特徴は、未回収リスクそのものを移転できる点にあります。適格債権であれば回収結果にかかわらず指定営業日に入金され、未入金時の督促は同社の窓口や弁護士法人が対応します。ただし保証の対象は与信を通過した適格債権に限られ、与信を通過しなかった取引先については、請求管理を同一プラットフォーム上で自社対応する形になります。

手数料は公式サイト上で1.0%〜とされ、取引する商材や金額に応じて個別に算定されます。新規取引先の与信から請求・回収・保証までを一気通貫で任せ、未回収リスクを抑えたい企業に向いています。

2. DHKクラウドオートコール(株式会社電話放送局)

DHKクラウドオートコールのウェブサイト

督促の「架電」を自動化したい企業に向くのが、株式会社電話放送局のDHKクラウドオートコールです。あらかじめ用意した発信リストへシステムが自動で一斉架電し、合成音声や録音音声で入金案内を流します。プッシュ操作による応答取得のほか、音声認識オプションによる対話型のIVR(自動音声応答システム)も選べます。

1時間あたり5,000件以上の自動架電に対応し、在宅率の高い時間帯に一斉発信できます。料金は初期費用・月額とも50,000円〜(月1,000件までの応答を含む)で、応答した分のみ課金される従量モデルのため、郵送のように全件へコストが発生しない点が督促用途での強みです。

クレジットカードのライフカードや、後払い決済のAGミライバライなど、未収金督促での公式導入事例があります。債権管理システムとのAPI連携を含めた督促架電の自動化に実績のあるサービスです。

督促や入金案内は、伝え方によっては相手とのトラブルにつながりやすい業務でもあります。オートコールをこうした場面で使うことについて、提供元である電話放送局は次のように述べています。

前田氏
株式会社電話放送局 営業部 営業推進課 課長
前田氏
独自インタビューより

入金案内や督促は、伝える内容が定型化しやすい一方で、案内の仕方によってはトラブルや苦情につながりやすい業務です。一方で、入金コールは人が案内する場合と比べて、トラブルや苦情を軽減できる側面もあります。だからこそ、まずは”自動化しても顧客体験を損ねにくい設計”をすることが大切だと考えています。

オートコールは使い方を間違えると社会問題になりかねません。だから当社としては、用途の相性を見極めて、やめた方がいいケースは止める。その線引きも含めて一緒に考えています。

3. 債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

債権回収ロボのウェブサイト

督促のコミュニケーション全体を自動化するSaaSが、株式会社ROBOT PAYMENTの債権回収ロボです。メール・SMS・オートコール(自動音声)を組み合わせた督促シナリオを設計し、債務者の属性や債権額に応じて自動で実行します。

督促状況や受信・返信の履歴を一元管理でき、担当者ごとに属人化しやすい電話督促を標準化できます。決済手段や過去の支払い履歴に応じて最適なリマインドのタイミングを導く技術について、特許を出願しています(特願2026-037336)。

同社の請求管理ロボと連携すれば、請求から督促・回収までを一元管理できます。単独での導入も可能で、企業間の売掛金のほか、個人向けサブスクリプションの月額回収といったBtoC債権への適用事例もあります。

まとめ

債権督促とは、支払期日を過ぎた債権について支払いを求める行為であり、電話・メールから督促状、内容証明郵便、そして裁判所の手続きへと段階的に進みます。日常語の「督促」と、裁判所を通す「支払督促」は別のものであり、支払督促は異議がなければ確定判決と同じ効力を得て強制執行まで進められます。

あわせて注意したいのが消滅時効です。売掛金は原則5年で時効にかかるため、内容証明による催告で完成を猶予しつつ、必要に応じて支払督促や訴訟で時効を更新する判断が求められます。督促の負担が大きい、あるいは自社対応では回収が難しいと感じたら、督促の自動化ツールや回収代行サービスの活用も選択肢に入ります。自社の状況に合った一手を選び、未回収債権を早期に解消していきましょう。

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よくある質問(FAQ)

Q. 債権督促とは何ですか?

A. 債権督促とは、支払期日を過ぎても履行されない債権について、債務者に支払いを求める行為です。売掛金の入金が遅れている取引先に、電話・メール・書面などで支払いを促す一連の対応が該当します。

日常語の「催促」と近い意味で使われますが、企業間取引では督促状や内容証明郵便、さらに裁判所の手続きへと段階的に進む起点になる点が特徴です。

Q. 債権督促と支払督促は何が違うのですか?

A. 債権督促が債権者自身で支払いを求める行為であるのに対し、支払督促は、簡易裁判所の裁判所書記官が債務者に金銭の支払いを命じる法的手続きである点が異なります(民事訴訟法第382条以下)。言葉は似ていますが、任意の督促と裁判所の制度というまったく別のものです。

支払督促は書類審査のみで進み、送達後2週間以内に債務者が異議を申し立てなければ、仮執行宣言を経て確定判決と同一の効力を得て、強制執行まで進められます(民事訴訟法第396条)。

Q. 支払督促の申立てにはいくらかかりますか?

A. 支払督促の申立手数料は、同じ請求額で訴えを提起する場合の半額とされ、具体的な額は裁判所が公表している「手数料早見表」で確認できます。手数料は請求額が大きいほど高くなり、このほかに書類を債務者へ送達するための郵便切手代などが必要です。

金額は事案ごとに異なるため、申立て前に管轄の簡易裁判所または手数料早見表で最新の額をご確認ください。

Q. 内容証明郵便による督促で、売掛金の時効は止められますか?

A. 内容証明郵便による督促は「催告」にあたり、その時から6か月を経過するまで時効の完成を猶予できますが、時効そのものをリセット(更新)することはできません(民法第150条)。猶予は6か月にとどまり、催告を繰り返しても延長されません。

時効を更新して新たに進行させるには、支払督促や訴訟といった裁判上の請求により権利を確定させる必要があります(民法第147条)。時効が迫っているときは、催告で6か月の猶予を確保しつつ、その間に法的手続きへ進むのが有効です。

Q. 売掛金の消滅時効は何年ですか?

A. 企業間取引の売掛金は、「権利を行使できると知った時から5年」で消滅時効にかかるのが実務上の原則です(民法第166条第1項)。2020年4月施行の改正民法により、従来の職業別の短期消滅時効(売掛金は原則2年など)は廃止され、このルールに一本化されました。

ただし、施行日より前に発生した債権には旧法が適用される場合があるため、古い債権については個別の確認が必要です。

Q. 債権督促の業務は外部に委託できますか?

A. 債権督促の業務は外部に委託でき、督促架電やSMSを自動化するツール、請求から回収までを代行するサービス、弁護士など、目的に応じた選択肢があります。督促件数が多く社内工数を抑えたい場合はオートコールなどの自動化ツール、与信から回収・保証までまとめて任せたい場合は請求・回収代行、任意の督促で解決しない場合は支払督促や弁護士への相談が向いています。

自社の未入金の件数・金額・滞納の段階に合わせて、無理なく続けられる手段を選ぶとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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