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催告書の書き方と文例|記載事項・内容証明郵便での送り方と法的効果を解説

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督促・売掛金回収代行比較表(2026年版)のプレビュー

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督促・売掛金回収代行比較表(2026年版)

取引先や顧客への売掛金・貸付金が支払期日を過ぎても入金されず、電話やメールでの督促にも反応がない。そんなとき、次の一手として送るのが「催告書」です。とはいえ、初めて作成する場合は「何をどう書けばよいのか」「普通郵便で送ってよいのか」が分からず、手が止まりがちです。

催告書は、書き方の要点を押さえれば自社で作成して送付できます。ポイントは、必要な記載事項を漏らさないことと、内容証明郵便で「いつ・何を送ったか」の証拠を残すことの2つです。適切に送れば、時効の完成を先延ばしにする法的効果も得られます。

本記事では、売掛金回収・貸付金返済のケース別にそのまま使える催告書の文例を示したうえで、必ず書く記載事項、内容証明郵便・配達証明での送り方、督促状・催促状との違い、送ることで得られる法的効果(時効の完成猶予)までを解説します。送っても支払われないときの次の一手や、督促業務の負担を減らす方法もあわせて整理しました。

督促状で足りる段階か、今すぐ催告書を送るべきか迷う場合は、先に「催告書・督促状・催促状の違い」で自分のケースを確認できます。

【文例】そのまま使える催告書のひな形

まずは、実際の催告書の文例を示します。自社名・相手先・金額・支払期限・振込先などの〇〇や【 】の箇所を自社の内容に書き換えれば、そのまま送付できる形にしています。売掛金の未回収と貸付金の未返済で、よく使う2つのケースを用意しました。自社の状況に近いほうを土台にしてください。枠内の文面はそのままコピーして、ワープロソフトに貼り付けて編集できます。

【文例1】売掛金回収の催告書(BtoB取引の未払い代金)

商品やサービスの売買代金(売掛金)が支払われないケースの文例です。売買代金の支払義務は民法第555条に基づくもので、取引の内容・金額・期日を特定して支払いを求めます。

令和〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇 殿

〒〇〇〇-〇〇〇〇
東京都〇〇区〇〇 〇丁目〇番〇号
株式会社△△△△
代表取締役 △△ △△ ㊞

催告書

貴社に対する下記売掛金の件につきまして、ご連絡申し上げます。

当社は、令和〇年〇月〇日付の商品売買契約に基づき、貴社に対し商品「〇〇〇〇」を納入いたしました。これにかかる売買代金〇〇〇,〇〇〇円(消費税込み)につきましては、お支払期日である令和〇年〇月〇日を経過した本日現在もなお、お支払いをいただいておりません。

つきましては、本書面到達後7日以内に、上記売掛金〇〇〇,〇〇〇円を下記口座までお振り込みくださいますよう、あらためて催告いたします。

なお、上記期限までにお支払いおよびご連絡をいただけない場合は、やむを得ず法的措置を検討せざるを得ませんことを、あらかじめ申し添えます。

一、売掛金額 金〇〇〇,〇〇〇円(消費税込み)
一、振込先 〇〇銀行 〇〇支店 普通 〇〇〇〇〇〇〇 カ)△△△△
一、振込手数料は貴社にてご負担願います。

以上

【文例2】貸付金返済の催告書(個人・取引先への貸金)

金銭を貸し付けたのに返済されないケースの文例です。金銭の貸し借り(消費貸借)は民法第587条に基づくもので、契約日・貸付額・返済期日を特定して返済を求めます。

令和〇年〇月〇日

〇〇 〇〇 殿

〒〇〇〇-〇〇〇〇
東京都〇〇区〇〇 〇丁目〇番〇号
△△ △△ ㊞

催告書

私が貴殿に対して有する下記貸金の返済につきまして、催告いたします。

私は、令和〇年〇月〇日付の金銭消費貸借契約に基づき、貴殿に対して金〇〇〇,〇〇〇円を貸し付けました。その返済期日である令和〇年〇月〇日を経過した現在もなお、ご返済をいただいておりません。

つきましては、本書面到達後2週間以内に、上記貸金〇〇〇,〇〇〇円を下記口座までご返済くださいますよう、あらためて催告いたします。万一、上記期限までにご返済いただけない場合は、法的手続きを取らせていただくこともございますので、あらかじめご承知おきください。

一、貸付金額 金〇〇〇,〇〇〇円
一、振込先 〇〇銀行 〇〇支店 普通 〇〇〇〇〇〇〇 △△ △△

以上

いずれの文例も、支払期限は「本書面到達後〇日以内」と、相手が受け取ってから起算する形で具体的に記載するのが基本です。金額・期日・振込先を明確にし、応じない場合は法的措置を検討する旨を添えることで、単なるお願いではなく正式な請求であることが伝わります。次章では、これらの文面のどこを自社仕様に書き換えるのか、必ず入れる記載事項を一つずつ確認します。

出典・参考資料:

出典・参考資料(2件)

催告書に必ず書く記載事項

ここからは、催告書に盛り込む記載事項を、なぜ必要かとあわせて確認していきます。法律で定型が決まっているわけではありませんが、次の項目が欠けると「誰の・どの債権を・いつまでに」という請求内容が特定できず、催告としての効力や迫力が弱まります。

  1. タイトル(催告書):文書の性格を明確にします。「督促状」「請求書」ではなく「催告書」と記すことで、支払いを正式に求める最終段階の書面であることが相手に伝わります。
  2. 作成年月日:いつ時点の請求かを示します。後述する内容証明郵便で送る場合、送付日とあわせて「いつ催告したか」の記録になります。
  3. 相手方(債務者)の氏名・名称:誰に宛てた催告かを特定します。法人なら「株式会社〇〇 御中」や代表者名、個人なら氏名を正確に記載します。
  4. 差出人(債権者)の住所・氏名・押印:誰からの請求かを明らかにします。連絡先を明記し、押印することで文書の正式性が高まります。
  5. 債権の内容と発生原因:「令和〇年〇月〇日付の商品売買契約に基づく代金」「金銭消費貸借契約に基づく貸金」など、どの取引から生じた債権かを特定します。これがないと、どの支払いを求めているのかが曖昧になります。
  6. 請求金額:元金を明記します。消費税や、契約で定めた遅延損害金・利息を請求する場合は、その内訳も示します。
  7. 未払いの事実と支払期日の経過:本来の支払期日を過ぎても入金がない事実を記載します。相手に「支払いが遅れている」という認識を明確に持たせる部分です。
  8. 支払期限(催告の期限):「本書面到達後7日以内」のように、相手が受け取ってから起算する具体的な期限を設けます。期限は一般的に1〜2週間程度を目安に設定します。期限を切らないと、いつまでに払えばよいかが曖昧になり、次の法的手段にも移りにくくなります。
  9. 支払先(振込先口座):金融機関名・支店名・口座種別・口座番号・名義を正確に記載します。相手がすぐ支払える状態にしておくことが回収につながります。
  10. 法的措置の予告:期限までに支払いがない場合は法的措置を検討する旨を添えます。過度に威圧的な表現は避けつつ、「応じなければ次の段階に進む」という意思を明確に示すことで、任意の支払いを促します。

遅延損害金や利息をあわせて請求する場合は、元金とは分けて「令和〇年〇月〇日から支払済みまで年〇%の割合による遅延損害金」のように記載します。適用する率は、契約で遅延損害金の率を定めていればその率、定めがなければ法定利率によります。

分割払いの契約で、1回でも滞ると残額をまとめて請求したい場合は、契約書に「期限の利益喪失条項」(支払いを怠ったときに残債を一括請求できる旨の定め)があるかを確認してください。この条項があれば、それを根拠に残額全額の一括支払いを催告できます。条項がない場合の一括請求は、破産など民法で定められた限られた事由(民法第137条)に該当しない限り難しいため、まずは契約書の内容を確認することが重要です。

出典・参考資料:

出典・参考資料(1件)

催告書の送り方(内容証明郵便・配達証明・e内容証明)

催告書は、普通郵便ではなく内容証明郵便で、さらに配達証明を付けて送るのが実務の基本です。ここからは、その理由と具体的な送り方を確認します。

普通郵便でも催告そのものの効力(後述する時効の完成猶予など)は生じますが、「いつ・どんな内容の文書を送ったか」の証拠が残りません。相手に「そんな書面は受け取っていない」と言われると、送付の事実を証明できず、後の法的手続きで不利になります。内容証明郵便は、この「送った証拠」を公的に残すための手段です。日本郵便は内容証明を次のように説明しています。

一般書留郵便物の内容文書について証明するサービスです。いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。
当社が証明するものは内容文書の存在であり、文書の内容が真実であるかどうかを証明するものではありません。

出典:内容証明|日本郵便

ここで注意したいのは、内容証明が証明するのは「いつ・どんな内容の文書を・誰から誰へ差し出したか」であって、相手に配達された事実までは証明しない点です。配達された事実を残すには、別途「配達証明」を付ける必要があります。

日本郵便は配達証明を「一般書留とした郵便物について、配達したという事実を証明するサービス」と説明しており、加算料金は350円です。内容証明(何を送ったか)と配達証明(いつ配達されたか)の両方を付けて初めて、「この内容の文書を、この日に相手が受け取った」ことを証拠化できます。

内容証明と配達証明の役割分担を示す図。内容証明は、いつ・どんな内容の文書を誰から誰へ差し出したかを日本郵便が証明するが、配達された事実までは証明しない。配達証明は、一般書留とした郵便物を配達したという事実を証明する(加算料金350円)。両方を付けて初めて、この内容の文書をこの日に相手が受け取ったことを証拠化できる。

窓口から内容証明を出すときは、同じ文面の文書を3通(相手方へ送る内容文書1通と、差出人・郵便局が各1通保存する謄本2通)と、宛名を書いた封筒を用意し、封をしない状態で分けて持参します。郵便局が内容文書と謄本を照合したうえで差し出す仕組みです。内容証明を取り扱う郵便局は集配郵便局などに限られるため、事前に取扱いの有無を確認しておくと確実です。

郵便局の窓口に行かず送りたい場合は、Webから発送できるe内容証明(電子内容証明)も利用できます。Wordファイルで作成した文書をアップロードすると、日本郵便が印刷・照合・封入封かんして内容証明郵便として発送するサービスで、24時間発送が可能です。文字数の多い催告書では、窓口差出しより1枚あたりに収まる文字数が多く、枚数を抑えられる場合があります。

出典・参考資料:

出典・参考資料(3件)

催告書を送るタイミング

催告書は、支払期日を過ぎ、電話やメールでの連絡でも入金が確認できない段階で送るのが一般的です。督促状を経ずに、いきなり催告書を送っても法律上の問題はありません。通常の連絡に反応がないなら、正式な最終通告として催告書に進んで差し支えありません。

もう一つ意識したいのが、時効です。債権には権利を行使できる期間に限りがあり、時効の完成が近い場合は、時効の完成猶予を得るためにも早めに催告書を送ることが重要です(時効と催告書の関係は後述します)。

送付時の注意点(内容証明の字数・書式ルール/関係悪化への配慮)

内容証明郵便には、文書(謄本)の字数・行数に決まりがあります。日本郵便が定める制限は次のとおりです。

縦書きの場合 ・1行20字以内、1枚26行以内
横書きの場合 ・1行20字以内、1枚26行以内/・1行13字以内、1枚40行以内/・1行26字以内、1枚20行以内
この制限は、謄本に関するものであり、内容文書には、字数・行数の制限はありません。

出典:内容証明 ご利用の条件等|日本郵便

また、内容証明として取り扱われるのは「文書1通のみを内容としていること」「一般書留とした郵便物であること」などの条件を満たすものです。窓口から1通(定形郵便・謄本1枚)を内容証明+配達証明で送る場合にかかる費用の目安は、次のとおりです(金額は2026年9月時点)。

  • 郵便物の料金(定形):110円〜
  • 一般書留の加算料金:480円〜
  • 内容証明の加算料金(謄本1枚):480円(2枚770円、3枚1,060円…)
  • 配達証明の加算料金:350円
  • 合計の目安:おおよそ1,420円程度〜(枚数・重量により変動)

料金や条件は変わることがあるため、送付前に日本郵便の最新情報を確認してください。

表現面では、事実にもとづき淡々と請求する姿勢が基本です。感情的な表現や過度に威圧的な文言は、相手との関係悪化や、内容によっては別のトラブルを招くおそれがあります。今後も取引を続ける可能性がある相手なら、なおさら冷静な文面を心がけ、あくまで正式な請求として送ることが大切です。

出典・参考資料:

出典・参考資料(1件)

催告書とは?督促状・催促状との違い

ここでは、催告書と混同されやすい「督促状」「催促状」との違いを整理します。自分が今送るべき書面はどれかを判断する材料にしてください。

催告書とは、支払期日を過ぎても履行されない債務について、相手に支払いを正式に求める書面です。実務では督促状・催促状と明確な線引きがあるわけではなく、呼び方が重なって使われることも少なくありません。一般的な使い分けを整理すると、次のように理解できます。

書面主な目的送付の時期・段階送付方法の傾向
催促状支払いのうっかり忘れなどに、やわらかく支払いを促す支払期日の直後・比較的早い段階メール・普通郵便など簡易な方法
督促状支払いの遅れを正式に指摘し、支払いを求める催促しても入金がない段階普通郵便が中心
催告書最終通告として支払いを求め、応じなければ法的措置に進む意思を示す督促しても入金がない、法的手段の前段階内容証明郵便+配達証明が基本

おおまかには、催促状 → 督促状 → 催告書の順で段階が上がり、催告書がもっとも強い意味合いを持ちます。催告書と似た言葉に「訴状」がありますが、訴状は裁判所に訴訟を提起するための書面で、当事者間でやり取りする催告書とは性質が異なります。催告書はあくまで、裁判に進む前に当事者間で支払いを求める最終段階の書面です。

催告書を送る目的

催告書を送る目的は、大きく2つあります。1つは、相手に支払いを強く促すことです。内容証明郵便という正式な形で請求することで、相手に「これ以上放置すれば法的手段に進む」という認識を持たせ、任意の支払いを引き出します。

もう1つは、時効の完成を先延ばしにすることです。催告には、時効の完成を一定期間猶予する法的効果があります。この効果については、次章で条文とあわせて詳しく解説します。

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催告書を送ることで得られる法的効果(時効の完成猶予・民法150条)

催告書を送る大きな意味の一つが、時効への対応です。売掛金などの債権は、権利を行使できることを知った時から原則5年で時効によって消滅する可能性があります(民法第166条)。時効が完成すると、相手が時効を主張した場合に債権を回収できなくなります。

催告(催告書の送付)には、この時効の完成を一定期間猶予する効果があります。民法第150条は次のように定めています。

(催告による時効の完成猶予)
第百五十条 催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。

出典:民法 第150条|e-Gov 法令検索

催告書を送ると、その時から6か月間は時効が完成しません。これを「時効の完成猶予」といいます。2020年4月施行の改正民法より前は「時効の中断」と呼ばれていましたが、現在の正しい用語は「完成猶予」です。

ただし、注意すべき点が2つあります。1つは、催告による完成猶予はあくまで6か月間の暫定的な措置だということです。この6か月の間に、裁判上の請求や支払督促といった手続き(民法第147条に定める「裁判上の請求等」)を取らなければ、猶予期間の経過後に時効が完成してしまいます。催告書は「時効の完成を6か月先延ばしして、その間に法的手段を準備するための時間を確保する」ものだと理解しておきましょう。

もう1つは、同じ催告を繰り返しても猶予は延長されないという点です。民法第150条第2項のとおり、完成猶予中に再度催告をしても、あらためて6か月の猶予が発生する効力はありません。催告書を送ったら、6か月以内に次の法的手段へ進む前提で動く必要があります。

出典・参考資料:

出典・参考資料(3件)

催告書を送っても払われないときの次の一手

催告書を送っても支払いがない場合は、法的手続きに進むことを検討します。ここでは、代表的な手段の見取り図を示します。いずれも、催告書で確保した6か月の猶予の間に着手することが重要です。

催告書の送付から強制執行までの流れを示す図。STEP1、催告書を内容証明郵便と配達証明で送付する。STEP2、送付時から6か月間は時効が完成しない完成猶予が生じる(民法150条。再度の催告では延長されない)。STEP3、6か月以内に支払督促や訴訟などの裁判上の請求等へ着手する(民法147条)。STEP4、最終的に財産の差押えなどの強制執行に進む。

支払督促は、裁判所を通じて相手に支払いを命じてもらう手続きです。裁判所は公式サイトで次のように説明しています。

金銭、有価証券、その他の代替物の給付に係る請求について、債権者の申立てにより、その主張から請求に理由があると認められる場合に、支払督促を発する手続であり、債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。

出典:支払督促|裁判所

支払督促は書類審査のみで進み、訴訟のように裁判所へ出向く必要がありません。相手が2週間以内に異議を申し立てなければ、仮執行宣言を経て強制執行に進めます。一方、相手が異議を申し立てると、通常の民事訴訟に移行します。

少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払いを求める場合に使える手続きで、原則として1回の審理で結論が出ます。ただし、同じ裁判所で利用できるのは1人につき年間10回までという制限があります。少額訴訟の判決や和解調書に基づいて、強制執行を申し立てることも可能です。

これらの手続きで得た仮執行宣言付きの支払督促・確定判決・和解調書などにもとづき、最終的には強制執行(相手の財産の差押えなど)に進めます。どの手段が適切かは、請求額や相手の状況によって変わるため、金額が大きい場合や相手が争ってきそうな場合は、弁護士など専門家への相談も検討するとよいでしょう。

外部の専門家に依頼するとなると、次に気になるのが費用です。弁護士・債権回収会社(サービサー)・回収代行それぞれの手数料相場や、回収額が費用を下回ってしまう「費用倒れ」を避ける目安は、以下の記事で実額とあわせて整理しています。

出典・参考資料:

出典・参考資料(2件)

督促・回収業務を効率化・外部化する選択肢

ここまで見てきたとおり、催告書の作成・送付から法的手続きまでを自社だけで担うのは、相応の手間と専門知識を要します。督促や回収に割く人手が足りない、未回収を繰り返したくないという場合は、督促業務を効率化・外部化するサービスを活用する方法もあります。ここでは、督促・売掛金回収を支援する代表的なサービスを紹介します。

本記事で紹介するのは代表的な2サービスですが、依頼先のタイプ別の選び方や費用相場も含めて売掛金回収代行を幅広く比較したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まず、督促の自動化や請求代行の主要サービスを一覧で比較します。

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サービス名請求まるなげロボ債権回収ロボ
提供会社株式会社ROBOT PAYMENT株式会社ROBOT PAYMENT
提供形態請求〜回収業務の代行
(アウトソーシング)
自社運用型の
督促自動化SaaS
主な督促手段メール・電話・
弁護士法人による対応
メール・SMS・
オートコール・郵送
売掛金保証適格・与信通過債権に限り100%保証×
与信審査3営業日内でROBOT PAYMENTが代行×
料金体系月額利用料+手数料1.0%〜要問い合わせ
対象法人(BtoB取引)売掛金・BtoC消費者債権ほか
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約

1. 請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求まるなげロボの公式サイト

請求まるなげロボは、企業間(BtoB)取引の請求業務をまとめて委託できるアウトソーシングサービスです。与信審査・請求書の発行と送付・代金回収・入金消込・督促までを株式会社ROBOT PAYMENTが代行し、督促はメール・電話に加えて弁護士法人による対応も行われます。催告や督促の実務そのものを外部に任せたい企業に向いています。

特徴は、同社の審査で適格債権と判断され、かつ与信を通過した債権について、売掛金を100%保証する点です。保証の対象は与信を通過した債権に限られ、通過しなかった取引先は従来どおり自社での管理が必要です。料金は月額利用料と手数料1.0%〜の組み合わせで、手数料は取扱内容により個別に算定されます。未回収リスクそのものを軽減しながら請求業務を効率化したい企業にとって、有力な選択肢になります。

2. 債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

債権回収ロボの公式サイト

一方の債権回収ロボは、未入金の督促そのものを自動化するツール(SaaS)です。「いつ・誰に・どの手段で」督促するかをあらかじめ設定し、メール・SMS・オートコール(自動音声)・郵送を組み合わせて自動で督促を実行します。督促の履歴や状況をデータで一元管理でき、担当者ごとにばらついていた督促のやり方を標準化できるのが特徴です。

注意したいのは、これは債権者自身が自社名義で督促を自動化するためのツールであり、第三者が代わりに取り立てる回収代行サービスではないという点です。催告書を送っても支払われない場合に期待できるのは、多チャネルで継続的な督促を効率よく続ける仕組みの導入であり、弁護士やサービサーによる法的な回収そのものの代替ではありません。料金は要問い合わせのため、自社の運用に合うかは資料や商談で確認するとよいでしょう。

督促にオートコール(自動音声)を使う場合は、どの用途で自動化するかの見極めが重要になります。自動架電(オートコール)サービスを手がける電話放送局株式会社は、督促での活用について次のように述べています。

前田氏
電話放送局株式会社 営業部 営業推進課 課長
前田氏
独自インタビューより

オートコールは使い方を間違えると社会問題になりかねません。だから当社としては、用途の相性を見極めて、やめた方がいいケースは止める。その線引きも含めて一緒に考えています。

まとめ

催告書は、必要な記載事項を押さえ、内容証明郵便に配達証明を付けて送れば、自社でも作成・送付できます。金額・支払期限・振込先を明確にし、応じない場合は法的措置を検討する旨を添えることが、任意の支払いを引き出すポイントです。

催告書には、送った時から6か月間、時効の完成を猶予する効果があります(民法第150条)。ただしこれは暫定的な措置なので、その間に支払督促や訴訟といった法的手段の準備を進めることが大切です。督促や回収の負担が大きい場合は、請求代行や督促自動化のサービスを活用して、業務を効率化する方法も検討してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 催告書とは何ですか?

A. 催告書とは、支払期日を過ぎても支払われない債務について、債権者が債務者に支払いを正式に求める書面です。督促状・催促状よりも強い「最終通告」の意味合いを持ち、応じなければ法的措置に進む意思を示すとともに、送ることで時効の完成を6か月間猶予する法的効果(民法第150条)も得られます。裁判所を通す訴状とは異なり、あくまで当事者間で支払いを求める段階の書面です。

Q. 催告書は手書きで作成してもよいですか?

A. 催告書は、手書き・パソコン作成のいずれで作っても有効です。書式そのものに法律上の決まりはなく、債権の内容・金額・支払期限・当事者などの必要な記載事項が漏れなく記されていれば、効力に差はありません。

ただし内容証明郵便で送る場合は、謄本に「1行20字以内・1枚26行以内」などの字数・行数の制限があり、パソコンで作成したほうが調整しやすく、Webから発送できるe内容証明も利用できます。証拠を残す観点でも、内容証明での送付を前提にパソコンで整えるのが実務的です。

Q. 催告書は普通郵便で送ってもよいですか?

A. 催告書は普通郵便でも送ることができ、催告としての法的効力(時効の完成猶予など)自体は普通郵便でも生じます。ただし普通郵便では「いつ・どんな内容の文書を送ったか」の証拠が残らず、相手に「そんな書面は受け取っていない」と言われると送付の事実を証明できません。

後の法的手続きで不利にならないよう、実務では内容証明郵便に配達証明を付けて送るのが基本です。内容証明(何を送ったか)と配達証明(いつ配達されたか)を両方付けて初めて、「この内容の文書を、この日に相手が受け取った」ことを証拠化できます。

Q. 催告書を無視されたらどうなりますか?

A. 催告書を無視されても、それだけで直ちに相手の財産が差し押さえられるわけではありませんが、債権者は支払督促や少額訴訟などの法的手続きに進み、最終的には強制執行(財産の差押えなど)まで求めることができます。催告書は、この次の段階に進む前の最終通告に当たります。

注意したいのは、催告書を送った時から時効の完成が猶予されるのは6か月間だけという点です。無視された場合は、この6か月の間に裁判上の請求等の手続きに着手する必要があります。

Q. 催告書に決まった書式やテンプレートはありますか?

A. 催告書に法律で定められた決まった書式はありません。ただし「誰の・どの債権を・いつまでに支払うか」が特定できないと催告としての効力や迫力が弱まるため、タイトル(催告書)・作成年月日・当事者情報・債権の内容と金額・未払いの事実・支払期限・振込先・法的措置の予告といった記載事項を押さえることが実務上重要です。本記事の文例を土台に、〇〇や【 】の箇所を自社の内容に書き換えれば作成できます。

Q. 催告書は弁護士に依頼せず自分で送れますか?

A. 催告書は、弁護士に依頼しなくても債権者本人(個人・企業)が作成して送ることができます。必要な記載事項を押さえ、内容証明郵便に配達証明を付ければ、自社・個人だけで完結できます。

ただし、請求金額が大きい場合や相手が争ってきそうな場合、その後の訴訟まで見据える場合は、弁護士名義で送ると相手に与える圧力が高まり、法的手続きへの移行もスムーズになります。状況に応じて専門家への相談も選択肢に入れるとよいでしょう。

Q. 時効の完成が近い場合はどうすればよいですか?

A. 時効の完成が近いときは、まず催告書を送って時効の完成を6か月間猶予し(民法第150条)、その猶予期間内に支払督促や訴訟などの手続きを取るのが基本の対応です。売掛金などの債権は、権利を行使できることを知った時から原則5年で時効消滅する可能性があります(民法第166条)。

ただし催告による完成猶予はあくまで6か月間の暫定的な措置で、同じ催告を繰り返しても猶予は延長されません(民法第150条第2項)。猶予期間内に裁判上の請求等(民法第147条)を行わないと時効が完成してしまうため、時効が迫っている場合ほど早めに催告書を送り、次の法的手段の準備を並行して進めることが重要です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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