取引先への請求書の支払期日が過ぎているのに入金が確認できず、催促のメールをどう書けばよいか迷っていませんか。相手の心証を損ねたくない一方で、確実に支払ってもらう必要があり、言葉選びに時間がかかりがちな場面です。
本記事では、そのままコピーして日付や金額を差し替えれば送れる入金催促メールの文例を、支払期日前のリマインドから最終通告まで段階別に用意しました。あわせて送るタイミングの目安、失礼にならない書き方、支払われないときの進め方までを整理しています。
まずは自社の状況に近い段階の文例をそのまま使い、必要な箇所だけ書き換えてご利用ください。
目次
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【段階別】そのまま使える入金催促メールの文例
ここからは、催促の段階ごとにそのまま使えるメールの文例を紹介します。角括弧[ ]の部分を自社の取引内容に置き換えれば、そのまま送信できます。同じ相手に何度か送る場合は、回数が進むほど表現を具体的かつ明確にしていくのが基本です。
いずれの段階でも、請求書番号・支払期日・金額・振込先を本文に改めて記載し、行き違いへの配慮を一言添えます。相手がすでに支払っていた場合でも角が立たないようにするための配慮です。
支払期日前のリマインド
支払期日の数日前に送る、催促ではない事前の確認メールです。督促の印象を与えずに支払い忘れを防げるため、取引件数が多い場合に有効です。
件名:【お支払期日のご案内】請求書No.[請求書番号]のお支払いについて [取引先名] [部署名・担当者名]様 いつもお世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 先日お送りした下記請求書につきまして、お支払期日が近づいてまいりましたので、念のためご案内申し上げます。 ・請求書番号:[請求書番号] ・件名:[取引・商品名] ・請求金額:[金額]円(税込) ・お支払期日:[YYYY年M月D日] ・お振込先:[銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義] ご入金の手続きがお済みの場合は、本メールと行き違いとなりますことをご容赦ください。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 引き続きよろしくお願い申し上げます。 [署名(会社名・部署・担当者名・連絡先)]
初回のやんわりとした催促(支払期日の翌日〜3日後)
支払期日を過ぎても入金が確認できないときに、最初に送る催促メールです。この段階では相手のうっかりや行き違いの可能性を前提に、やわらかい表現で確認を求めます。
件名:【ご確認のお願い】請求書No.[請求書番号]のご入金について [取引先名] [部署名・担当者名]様 いつも大変お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 先日お送りした下記請求書につきまして、本日時点でご入金の確認が取れておりません。お忙しいところ恐れ入りますが、お手続き状況をご確認いただけますでしょうか。 ・請求書番号:[請求書番号] ・件名:[取引・商品名] ・請求金額:[金額]円(税込) ・お支払期日:[YYYY年M月D日] ・お振込先:[銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義] なお、すでにお振込みお手続きが完了しておりましたら、本メールと行き違いとなりますことをお詫び申し上げます。その場合はお手数ですが、その旨ご一報いただけますと幸いです。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。 [署名]
再督促(初回から反応がないとき)
初回の催促から一定期間が過ぎても入金や返信がないときに送ります。支払期日を過ぎている事実を明確に伝えつつ、いつまでに支払ってほしいのかという新たな期限を具体的に示すのがポイントです。
件名:【再度のご連絡】請求書No.[請求書番号]のご入金のお願い [取引先名] [部署名・担当者名]様 お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 先日[YYYY年M月D日]にご連絡いたしました下記請求書につきまして、本日時点でもご入金を確認できておりません。 ・請求書番号:[請求書番号] ・請求金額:[金額]円(税込) ・当初のお支払期日:[YYYY年M月D日] つきましては、誠に恐縮ですが[YYYY年M月D日]までにお振込みいただきますようお願い申し上げます。 ・お振込先:[銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義] お支払いが難しいご事情がございましたら、今後のお取引のためにも一度ご状況をお聞かせいただけますでしょうか。ご連絡をお待ちしております。 よろしくお願い申し上げます。 [署名]
最終通告(支払いに応じないとき)
再督促にも応じない場合の、書面や法的手段に移る前の最終的な連絡です。期限を明確に区切り、応じられない場合には次の手段を検討せざるを得ない旨を、事実として淡々と伝えます。感情的な表現や脅しにあたる文言は避けます。
件名:【重要】請求書No.[請求書番号]の未入金に関する最終のご連絡 [取引先名] [部署名・役職・担当者名]様 お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 下記請求書につきまして、これまで複数回にわたりご連絡を差し上げておりますが、本日時点でご入金およびご連絡をいただけておりません。 ・請求書番号:[請求書番号] ・請求金額:[金額]円(税込) ・当初のお支払期日:[YYYY年M月D日] つきましては、[YYYY年M月D日]までに下記口座へお振込みくださいますよう、改めてお願い申し上げます。 ・お振込先:[銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義] 期日までにお振込みまたはご連絡が確認できない場合、書面でのご請求など、次の手続きを検討させていただきます。行き違いの場合は何卒ご容赦ください。ご対応のほどお願い申し上げます。 [署名]
電話で連絡がついた後のフォローメール
電話で支払いの約束を取り付けた後に送る、内容を記録として残すためのメールです。口頭でのやり取りは後で「言った・言わない」になりやすいため、合意した支払期日と金額を書面で確認しておくと、その後の督促や証拠の面でも役立ちます。
件名:【お電話のお礼】お支払い日程のご確認(請求書No.[請求書番号]) [取引先名] [部署名・担当者名]様 お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 先ほどはお電話にてご対応いただき、ありがとうございました。 お電話で確認させていただいた内容を、念のため下記のとおりご連絡いたします。 ・請求書番号:[請求書番号] ・請求金額:[金額]円(税込) ・お支払い予定日:[YYYY年M月D日] ・お振込先:[銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義] 上記内容に相違がございましたら、お手数ですがご返信にてお知らせください。当日のご入金をお待ちしております。 引き続きよろしくお願い申し上げます。 [署名]
支払いが行き違いだった場合のお詫び
催促を送った後で、実は入金が済んでいた・自社側の確認漏れだったと判明した場合のお詫びメールです。すみやかに、こちらの確認不足であった旨を明確に伝えることで、関係の悪化を防げます。
件名:【お詫び】ご入金確認の行き違いについて(請求書No.[請求書番号]) [取引先名] [部署名・担当者名]様 お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 先ほどご入金のご確認をお願いするご連絡を差し上げましたが、その後、当方にて[YYYY年M月D日]付のご入金を確認いたしました。 こちらの確認が行き届かず、ご心配とお手数をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今後はこのようなことのないよう、確認を徹底してまいります。 引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。 [署名]
入金催促メールを送るタイミングの目安
催促は早すぎると相手に不信感を与え、遅すぎると回収が難しくなります。ここでは、どの段階の連絡をいつ送るかの一般的な目安を紹介します。取引先との関係や金額に応じて調整してください。
| 支払期日の3〜5日前 | 支払期日の翌日〜3日後 | 初回から1週間前後 | 再督促から1週間前後 | |
|---|---|---|---|---|
| 送る連絡 | 事前リマインド | 初回のやんわり催促 | 再督促 | 最終通告・電話 |
| ねらい | 支払い忘れの予防(督促の印象を与えない) | 行き違い・うっかりを前提に確認を求める | 新たな支払期限を具体的に提示する | 次の手段(書面・法的手段)の前の最終確認 |
上記はあくまで一般的な目安です。長く取引を続けている相手にいきなり強い表現を使うと関係を損ねかねないため、初回はやわらかく、反応がないごとに一段階ずつ具体的にしていくのが無難です。メールで反応が得られないときは、次の段階として電話を挟むと状況を確認しやすくなります。
失礼にならない書き方と避けたい表現
入金催促メールは、相手を責めることが目的ではなく、支払いという行動を促すことが目的です。ここでは、どの段階の文例にも共通する書き方の基本と、関係を損ねやすい表現の言い換えを紹介します。
件名・本文・振込先・締めの基本の型
催促メールは、次の要素を押さえると相手が迷わず対応できます。いずれも「相手が支払いに必要な情報をその場で確認できる」ことを目的とした型です。
- 件名:一目で用件が分かるようにします。初回は「ご確認のお願い」、再督促以降は「再度のご連絡」など、段階が伝わる言葉を添えます
- 請求情報の再掲:請求書番号・件名・金額・支払期日を本文に改めて書き、相手が過去のメールや請求書を探す手間をなくします
- 振込先の再掲:銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義をそのまま記載し、その場で振り込めるようにします
- 行き違いへの配慮:「行き違いの場合はご容赦ください」の一文を添え、すでに支払っていた相手への非礼を避けます
避けたい表現とやわらかい言い換え
相手を最初から支払わない人だと決めつける語調は、たとえ事実として未入金であっても関係を壊します。とくに初回・再督促の段階では、事実を伝えつつ相手の立場に配慮した表現に言い換えます。
| お支払いがありません | 至急お支払いください | なぜ支払われないのでしょうか | 未払いのままでは困ります | |
|---|---|---|---|---|
| やわらかい言い換え | ご入金の確認が取れておりません | [期日]までにお振込みいただけますでしょうか | お支払いが難しいご事情がございましたらお聞かせください | ご確認のうえ、お手続きいただけますと幸いです |
言い換えの根底にあるのは、相手に行動してもらうという目的です。強い言葉で感情的に責めても支払いは早まらず、かえって連絡を無視されるきっかけになりかねません。事実と依頼を淡々と伝えるほうが、結果的に回収につながります。
送信前に確認すること
催促メールを送る前に、未入金が本当に相手側の問題なのかを確認しておきましょう。自社側の見落としで催促してしまうと、相手の信頼を大きく損ねるためです。
- 別の口座や別名義で入金されていないか、入金記録を再確認します
- 請求書を正しい宛先・担当者に送付できていたか、送信履歴を確認します
- 支払期日や金額の認識に、こちらと相手でずれがないかを確認します
催促メールを受け取ったときの返信文例
立場が変わり、自社が支払う側として催促メールを受け取ることもあります。ここでは、受け取った側が角を立てずに返信するための文例を状況別に紹介します。
すでに入金が完了している場合
件名:Re: [元のメール件名] [取引先名] [担当者名]様 お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 ご連絡いただきありがとうございます。 本件につきましては、[YYYY年M月D日]に下記のとおりお振込みを完了しております。 ・お振込み日:[YYYY年M月D日] ・金額:[金額]円 お手数をおかけしますが、ご入金のご確認をお願いいたします。行き違いでしたら申し訳ございません。 よろしくお願い申し上げます。 [署名]
これから速やかに入金する場合
件名:Re: [元のメール件名] [取引先名] [担当者名]様 お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 ご連絡いただきありがとうございます。また、お支払いが遅れており申し訳ございません。 本日中(または[YYYY年M月D日]まで)にお振込みの手続きをいたします。お振込み完了後、改めてご連絡いたします。 このたびはご迷惑をおかけし、重ねてお詫び申し上げます。 [署名]
支払いの延期を相談する場合
件名:Re: [元のメール件名]お支払い時期のご相談 [取引先名] [担当者名]様 お世話になっております。[自社名]の[担当者名]でございます。 ご連絡いただきありがとうございます。お支払いが遅れており、誠に申し訳ございません。 大変恐縮ながら、社内の入金サイクルの都合により、お支払いを[YYYY年M月D日]まで猶予いただくことは可能でしょうか。分割でのお支払いなど、ご相談させていただける方法がございましたらご教示いただけますと幸いです。 ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 [署名]
それでも支払われないときの進め方
メールでの催促に反応がないときは、段階を追って手段を強めていきます。一般的には、メールから電話へ、それでも解決しなければ書面(催促状・督促状・内容証明郵便)、最後に支払督促や少額訴訟といった法的手段へと進みます。ここでは各手段の位置づけと、あわせて確認しておきたい売掛金の時効を整理します。

電話・書面で督促を強める(催促状・督促状・内容証明)
メールで反応がないときは、まず電話で直接状況を確認するのが基本です。相手と連絡が取れない、あるいは口頭の約束が守られないときは、書面での請求に切り替えていきます。
催促状と督促状の違い
催促状と督促状は、いずれも支払いを求める書面ですが、法律で定義された用語ではなく、実務上の呼び分けです。一般に、催促状は「入金の確認をお願いする」やや穏当な書面、督促状は支払いを強く求め、応じない場合の対応にも触れるより踏み込んだ書面として使い分けられます。段階としては、催促状で反応がないときに督促状へ進むのが通例です。
内容証明郵便の効果(時効の完成猶予)
督促状を内容証明郵便で送ると、いつ・誰が・どのような内容の文書を送ったかを郵便局が証明してくれます。裁判などに発展した場合に「請求した事実」を示す証拠になります。
法律上、こうした支払いの請求(催告)には、時効の完成を一時的に先延ばしにする効果があります。民法第150条は、催告による時効の完成猶予について次のように定めています。
(催告による時効の完成猶予)
出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第百五十条|e-Gov法令検索
第百五十条 催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。
注意したいのは、内容証明郵便による催告は時効の完成を6か月間猶予するだけで、時効期間をリセット(更新)するものではない点です。しかも、猶予されている間に再度催告しても、期間はそれ以上延びません。時効を確実に止める(更新する)には、この6か月の間に後述の支払督促や訴訟といった手続きへ進む必要があります。
また、内容証明郵便は文書を送った事実を証明する制度であり、相手が受け取ったことまで証明するには配達証明を併せて利用します。
法的手段で回収する(支払督促・少額訴訟)
書面でも支払われないときは、裁判所を通じた法的手段を検討することになります。売掛金の回収でよく使われるのが、支払督促と少額訴訟です。
支払督促は、書類審査だけで裁判所から相手に支払いを命じてもらう手続きで、請求金額に上限はありません。裁判所の説明は次のとおりです。
金銭、有価証券、その他の代替物の給付に係る請求について、債権者の申立てにより、その主張から請求に理由があると認められる場合に、支払督促を発する手続であり、債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。
出典:支払督促|裁判所
ただし、相手が2週間以内に異議を申し立てると、通常の民事訴訟へ移行します。相手が争う姿勢を見せている場合は、一方的に確定するわけではない点に注意が必要です。
少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払いを求めるときに使える簡易な訴訟手続きです。裁判所は次のように説明しています。
民事訴訟のうち、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の審理で紛争解決を図る手続です。
出典:少額訴訟|裁判所
少額訴訟の判決に不服がある場合、控訴はできず、異議の申立てに限られます。また、同じ簡易裁判所で少額訴訟を使えるのは1人につき年間10回までと定められています。支払督促と少額訴訟は、金額や相手の対応の見込みに応じて使い分けます。
売掛金の消滅時効と止め方
売掛金は、一定期間放置すると時効によって請求できなくなります。民法第166条は、債権の消滅時効を次のように定めています。
(債権等の消滅時効)
出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第百六十六条|e-Gov法令検索
第百六十六条 債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
売掛金では、通常は支払期日に「権利を行使できることを知った」といえるため、実務上は支払期日から5年が時効の目安になります。時効を確実に止める(更新する)には、支払督促や裁判上の請求などの手続きが必要です。民法第147条は、これらの手続きで権利が確定すると、時効が新たに進行を始める(更新される)と定めています。
(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新)
出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第百四十七条|e-Gov法令検索
第百四十七条 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(略)までの間は、時効は、完成しない。
一 裁判上の請求
二 支払督促
(略)
2 前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。
内容証明郵便による催告で6か月の猶予を得て、その間に支払督促などへ進むことで、時効の完成を防ぎながら回収を図る、という流れになります。
ここまでの手続きは、いずれも社内の時間と手間がかかります。次の章では、こうした催促・回収の負担そのものを軽くする方法を紹介します。
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未回収を繰り返さないための仕組みと外部委託
催促メールを1件ずつ手作業で送る運用は、件数が増えるほど負担が大きくなります。ある企業間取引の調査では、回答企業の77%が未払いを経験し、督促業務に月10時間以上を費やす企業が31%にのぼりました。督促の課題として、工数の負担(43.2%)と心理的な負担・離職リスク(24.7%)を挙げた企業を合わせると約68%になります。手作業の催促を続けるほど、この負担は積み上がっていきます。
こうした負担を減らす手段は、大きく3つの方向に分かれます。1つ目は、メールやSMS・電話など複数の手段で督促の到達率を高める方法です。2つ目は、請求から回収・督促、未回収時の保証までを外部に委託し、催促業務そのものを社内で抱えない方法です。3つ目は、督促の配信や進捗管理を自動化する方法です。ここでは、それぞれの代表的なサービスを、この3つの順で紹介します。
このうち、開封されにくいメールに代えてSMSで督促を届ける方法には、送信してよい時間帯や送信者名の表示など、適法に送るための条件があります。具体的な送り方の手順と、そのまま使えるSMSの例文を確認したい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。
以下は、ここで紹介する6つのサービスの比較表です。督促のチャネル・自動化や代行の範囲・未回収保証の有無・費用の目安で見比べられます。
| サービス名 | SMSマルチPay | DHKクラウドオートコール | 請求まるなげロボ | NP掛け払い | 債権回収ロボ | Lecto |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 解決アプローチ | 多チャネル督促 | 多チャネル督促 | 請求・回収の外部委託+保証 | 請求・回収の外部委託+保証 | 督促の自動化 | 督促の自動化 |
| 主な督促チャネル | SMS (業務委託で督促架電・督促状も) | 電話(自動音声) SMS・メール | メール・電話 弁護士法人 | メール・はがき・電話 弁護士法人 | メール・SMS 電話(自動音声)・郵送 | メール・SMS 電話(自動音声)・書面 |
| 自動化・代行の範囲 | 請求通知〜決済・入金管理を自動化 (督促の業務委託は別途) | 督促の架電工程を自動化 (債権管理システムとAPI連携) | 与信〜請求・回収・消込・督促まで代行 | 与信〜請求・回収・入金管理・督促まで代行 | 督促シナリオを自動実行 (自社運用のSaaS。人的代行なし) | 督促〜入金確認を自動化 (自社運用のSaaS) |
| 未回収保証 | × | × | △適格・与信通過債権を100%保証 | △規約所定の除外事由を除き100%保証 | × | × |
| 費用の目安 | 初期20,000円〜/月額0円 (SMS送信20円〜・決済手数料別途) | 初期・月額とも50,000円〜 (月1,000件まで含む・応答課金) | 初期0円 月額利用料+手数料1.0%〜 | 初期0円 手数料+固定費(料率は個別見積) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (月額基本料+督促数の従量) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る |
※料金・機能は2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の詳細は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
1. SMSマルチPay(株式会社ネクスウェイ)

料金確定後の請求から未収金の回収までをSMS起点で支援するのが、株式会社ネクスウェイのSMSマルチPayです。相手のスマートフォンに支払い通知を届け、本人認証を経て、専用ページから複数の決済手段で支払ってもらう流れを一つの導線にまとめています。開封率がメールより高い傾向のあるSMSで支払いを促したい場合に適しています。
未入金者へのリマインドを「督促連携」として機能に組み込んでおり、SMSの送達状況や入金状況を管理画面で確認できます。決済手段はクレジットカードやコンビニ払いなど25種類から選べます。初期費用は20,000円から、月額費用は0円で、SMSの送信単価に応じた従量課金です(決済手数料は取り扱い金額や決済手段に応じて別途)。
2. DHKクラウドオートコール(株式会社電話放送局)

株式会社電話放送局が提供するDHKクラウドオートコールは、発信リストへシステムが自動で一斉架電し、自動音声で入金を案内します。メールやSMSに反応しない相手にも、電話という別の手段で連絡を届けられる点が持ち味です。1時間に5,000件以上の自動架電に対応し、在宅率の高い時間帯にまとめて発信できます。
クレジットや後払い決済の未収金督促での導入事例があり、債権管理システムと連携して架電と結果の取り込みまで自動化できます。料金は応答課金型で、月額50,000円〜(月1,000件までの応答を含む)に、1,001件目以降の応答分が固定電話21円・携帯電話32円で加算されます。応答しなかった分には課金されないため、郵送のように全件へ費用が発生しません。
本記事の冒頭で触れたように、催促は相手の心証を損ねやすい業務です。督促を自動化するうえで顧客体験をどう保つかについて、電話放送局の前田氏は次のように話しています。

入金案内や督促は、伝える内容が定型化しやすい一方で、案内の仕方によってはトラブルや苦情につながりやすい業務です。だからこそ、まずは“自動化しても顧客体験を損ねにくい設計”をすることが大切だと考えています。
3. 請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

企業間取引の与信審査から請求書の発行・送付、代金回収、入金消込(請求データと入金データの照合)、督促までをまとめて引き受けるのが請求まるなげロボです。督促はメール・電話に加え、弁護士法人による対応まで含みます。催促や回収の業務そのものを外部に任せたい企業に向いています。
自社の審査で適格と判断され、与信を通過した債権については、入金遅延や貸し倒れが起きても売掛金を100%保証します(適格債権に該当しないものは対象外)。初期費用は0円で、月額利用料に売上に応じた手数料(1.0%から、取り扱い商材により個別算定)が加わる料金体系です。与信を通過しなかった取引先分も、同じ画面で請求書発行や入金管理を行えます。
4. NP掛け払い(株式会社ネットプロテクションズ)

企業間取引の後払い決済を軸に、請求から回収までを売り手企業に代わって担うのが、株式会社ネットプロテクションズのNP掛け払いです。買い手企業の与信審査、請求書の発行・郵送、代金回収、入金管理、督促、問い合わせ対応までを引き受け、未回収リスクを保証します(規約で定める除外事由を除く)。督促はメール・はがき・電話・弁護士法人への委託という段階を踏み、本記事で解説した進め方と同じ流れを外部で進めます。
個人向けの後払い決済で培った与信の仕組みを企業間取引に応用しており、与信通過率は99%(2026年3月31日時点の公式表示)としています。初期導入費用は0円で、料率は取り扱い商材や販売方法に応じた個別見積もりです。取引登録や与信結果の受信をAPIで自動化することもできます。
5. 債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

未入金の督促業務を自動化するクラウドサービスが、株式会社ROBOT PAYMENTの債権回収ロボです。メール・SMS・オートコール(自動音声)・郵送を組み合わせた督促のシナリオを設定しておくと、相手の反応に応じて自動で実行されます。人の交渉を代行するサービスではなく、自社で行う督促を効率化するためのツールとして提供されています。
2026年9月には郵送のチャネルが加わり、メールやSMSで反応がない相手への書面発送まで同じシナリオ内で自動化できるようになりました。督促の履歴や返信状況を一元管理でき、同社の請求管理ロボや外部システムと連携して請求から督促までをつなげられます。属人化しやすい電話督促を標準化したい企業に向いています。
6. Lecto(Lecto株式会社)

督促から入金確認までの債権回収業務を自動化し、一つの画面で管理できるのがLecto株式会社のLectoです。メール・SMS・自動音声・書面の4つの手段に対応し、相手のグループごとに連絡の時期・手段・頻度をあらかじめ設定しておくことで、督促を自動で実行します。督促メールやSMSの発信元を自社名義に設定できる点も特徴です。
公式の導入事例では、督促の準備作業が週3日・1日2〜3時間から月3〜4時間へ短縮された例や、稼働工数が半分になり導入2か月で回収率が10%向上した例が公開されています。ローンやクレジット、後払い決済、サブスクリプションなど、継続課金や分割払いを扱う事業者に多く導入されています。
ここで紹介したのは、催促や回収の負担を軽くするサービスの一部です。請求代行・督促自動化・未回収保証・ファクタリング・債権回収会社・弁護士まで、依頼先タイプごとの選び方や費用相場を含めて幅広く比較したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
売掛金回収代行サービスおすすめ21選を徹底比較|依頼先タイプ別の選び方・費用相場・督促自動化まで解説
取引先に商品やサービスを納めたのに、支払期日を過ぎても売掛金が入金されない。督促の電話やメールを送っても先延ばしにされ、自社の手間ばかりがかさんでいく。そんな未回収の売掛金を前に、どう動けばよいか判断しかねていませんか。回収にかけられる人手…
まとめ
入金催促メールは、相手を責めるためではなく、支払いという行動を促すために送るものです。支払期日前のリマインドから最終通告まで、段階に応じて表現を変えつつ、請求情報と振込先を明記し、行き違いへの配慮を添えるのが基本です。本記事の文例をそのまま使い、日付や金額を差し替えてご活用ください。
メールで反応がないときは、電話・書面・法的手段へと段階を進めます。その際は、内容証明郵便による催告が時効の完成を6か月猶予すること、確実に時効を止めるには支払督促などの手続きが必要なことを踏まえて対応します。催促や回収の負担が繰り返し発生している場合は、督促の自動化・多チャネル化や、請求から回収までの外部委託も選択肢になります。自社に合った手段を、資料を取り寄せて比較検討してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 入金催促メールとは何ですか?
A. 入金催促メールとは、取引先が支払期日を過ぎても入金しない売掛金について、支払いを促すために送るメールです。相手のうっかりや行き違いの可能性を前提に、初回はやわらかく確認を求め、反応がないごとに表現を具体的にしていくのが基本です。いずれの段階でも、請求書番号・支払期日・金額・振込先を本文に改めて記載し、行き違いへの配慮を一言添えます。
Q. 入金催促メールはいつ送るべきですか?
A. 入金催促メールは、支払期日の翌日から数日以内に最初の確認メールを送り、反応がなければ1週間前後の間隔で段階的に表現を強めていくのが一般的な目安です。支払期日の3〜5日前に事前リマインドを送っておくと、支払い忘れそのものを防げます。早すぎると相手に不信感を与え、遅すぎると回収が難しくなるため、取引先との関係や金額に応じて間隔を調整してください。
Q. 催促状と督促状の違いは何ですか?
A. 催促状と督促状は、いずれも支払いを求める書面ですが、法律で定義された用語ではなく実務上の呼び分けで、一般に催促状はやや穏当な確認、督促状は応じない場合の対応にも触れるより踏み込んだ書面です。段階としては、催促状で反応がないときに督促状へ進むのが通例です。督促状を内容証明郵便で送ると、いつ・誰が・どのような内容の文書を送ったかを郵便局が証明してくれるため、後日の証拠として役立ちます。
Q. 入金催促メールを送っても支払われないときはどうすればよいですか?
A. 入金催促メールに反応がないときは、電話での確認、催促状・督促状(内容証明郵便)による書面請求、支払督促や少額訴訟といった法的手段へと段階的に進めます。支払督促は書類審査で裁判所から相手に支払いを命じてもらう手続きで請求額に上限はなく、少額訴訟は60万円以下の金銭の支払いを求めるときに使える簡易な手続きです。いきなり法的手段に進むより、まず電話や書面で相手の状況を確認するのが現実的です。
出典・参考資料(2件)
Q. 売掛金の時効は何年ですか?
A. 売掛金の消滅時効は、債権者が権利を行使できることを知った時から5年です(民法第166条)。売掛金では通常、支払期日に「権利を行使できることを知った」といえるため、実務上は支払期日から5年が時効の目安になります。この期間を過ぎると、原則として売掛金を請求できなくなります。
出典・参考資料(1件)
Q. 内容証明郵便を送れば売掛金の時効は止まりますか?
A. 内容証明郵便による催告は、時効の完成を6か月間猶予するだけで、時効期間をリセット(更新)するものではありません(民法第150条)。しかも、猶予されている間に再度催告しても期間はそれ以上延びません。時効を確実に止める(更新する)には、この6か月の間に支払督促や訴訟などの手続きへ進む必要があります(民法第147条)。
出典・参考資料(1件)
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















