取引先が売掛金を支払ってくれず、督促を重ねても入金がない。自社での回収に限界を感じ、外部のプロに頼もうと考えたとき、まず気になるのは「頼んだら結局いくら取られるのか」ではないでしょうか。
費用が回収額を上回ってしまう「費用倒れ」になっては、依頼する意味がありません。着手金や成功報酬がいくらかかるのか、手元にいくら残るのかを先に把握できれば、依頼すべきかどうかを落ち着いて判断できます。
本記事では、債権回収を依頼したときの手数料の相場を、弁護士・債権回収会社(サービサー)・回収代行サービス・ファクタリングといった依頼先ごとに実額で整理します。あわせて、内容証明から強制執行までの手段別の費用、100万円・500万円を回収した場合のシミュレーション、費用倒れの分岐点まで解説します。
結論から言えば、弁護士に頼む場合は着手金が債権額の数%、成功報酬が回収額の1割前後が一つの目安ですが、依頼先や手続き、債権額によって費用の形は大きく変わります。「債権回収会社」と一口に言っても、その中身は依頼先によって異なるため、自社の売掛金がどの依頼先の対象になるのかも含めて、費用感の全体像をつかんでいきましょう。
目次
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「債権回収会社」とは?サービサー・弁護士・回収代行の違いと、自分の債権が対象か
手数料の話に入る前に、一つだけ整理しておきたい点があります。「債権回収会社」という言葉は、実は性格の異なる依頼先をまとめて指しており、費用の仕組みも対象になる債権も別物です。ここを取り違えると、自社に関係のない費用を調べることになりかねません。
債権回収会社(サービサー)とは
厳密な意味での「債権回収会社」は、サービサーと呼ばれる法務大臣の許可を受けた株式会社を指します。債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)は、この業を営める者を次のように定めています。
(営業の許可)第三条 債権管理回収業は、法務大臣の許可を受けた株式会社でなければ、営むことができない。
出典:債権管理回収業に関する特別措置法 第3条|e-Gov法令検索
サービサーは、他人から債権を譲り受けて回収する(買取回収)か、委託を受けて回収する(受託回収)かのいずれかの形で業務を行います。もともと弁護士以外の者が報酬を得て他人の債権回収を代行することは法律で制限されていますが、サービサー制度はその特例として、許可を受けた会社に特定の債権の回収を認める仕組みです。
法務省も、この許可制度を「弁護士法の特例」として位置づけ、サービサーが扱えるのは金融機関の貸付債権などの特定金銭債権であると説明しています。
弁護士・回収代行/督促代行サービスとの違い
一方、実務で「債権回収を頼む」相手には、サービサー以外に弁護士と、請求代行・督促代行といったサービス事業者があります。それぞれ役割と費用の形が異なります。
弁護士は、相手との交渉、内容証明の送付、支払督促・訴訟・強制執行といった法的手続の代理まで一貫して行えます。費用は相談料に加え、依頼時に支払う着手金、回収できた金額に応じて支払う成功報酬、そして実費の組み合わせが基本です。
請求代行・督促代行サービスは、請求書の発行・送付、入金の消し込み、SMSや自動音声による支払いのリマインドといった事務的な業務を代行・自動化します。
こうしたサービスは、請求書の送付や支払いのリマインドといった事実行為の範囲で提供され、支払い前や滞納の初期段階で未回収を防ぐ手段として広く使われています。費用は初期費用・月額・従量課金や手数料率で決まります。
このように、すでに焦げ付いた債権を法的に回収するなら弁護士やサービサー、まだ支払い前・滞納初期で未回収を防ぎたいなら請求代行・督促代行サービス、と役割が分かれます。
自社の売掛金はどの依頼先の対象か
ここで注意したいのは、サービサーが扱える債権は法律で限定されている点です。サービサー法は、サービサーが取り扱える「特定金銭債権」を第2条で列挙しています。
具体的には、銀行など金融機関や貸金業者が持つ貸付債権、リース債権、クレジット・割賦販売の債権、資産の流動化に関する債権、倒産手続に入った者の債権などです。一般の事業会社どうしの通常の商取引で生じる売掛金は、これらの号のいずれにも当たらないため、原則としてサービサーの取り扱う対象にはなりません。
したがって、多くの中小企業が抱える「取引先が払ってくれない売掛金」を回収したい場合、現実的な依頼先はサービサーではなく、弁護士か、請求代行・督促代行サービス、あるいは売掛債権を早期に資金化するファクタリングになります。次章の一覧表では、この点を踏まえて依頼先ごとの費用を整理します。

出典・参考資料(2件)
依頼先・手段別の手数料相場|自社督促から弁護士・サービサー・ファクタリングまで一覧
まず、未回収の売掛金に対して取り得る手段と、それぞれの費用の相場を一覧で示します。同じ「手数料」でも、成功報酬型・手数料率型・実費型と仕組みが異なるため、自社の状況に近い行から見比べてみてください。
| 自社で督促(電話・メール・書面) | 内容証明郵便(自分で送付) | 請求代行・督促代行サービス | 弁護士に依頼 | 債権回収会社(サービサー) | ファクタリング(売掛債権の売却) | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 費用の仕組み | 自社の人件費のみ | 郵便の実費 | 初期費用+月額+従量、または手数料率 | 相談料+着手金+成功報酬+実費 | 債権の買取(額面より低い価格)または回収委託の手数料 | 債権額に対する手数料率 |
| 目安(実額・料率) | 実費はほぼ0円(通話料・郵送料程度) | 1通あたり1,000〜2,000円程度 | 初期0〜数万円/月額0〜数万円/成功・決済手数料0.5〜数% | 相談料30分5,000〜10,000円/着手金 債権額の約2〜8%/成功報酬 回収額の約8〜16% | 額面より低い価格で買い取る(具体的な率は案件により異なる) | 2社間 8〜20%程度/3社間 2〜9%程度 |
| 主な対象・特徴 | まず自社で試す段階。時効の管理に注意 | 支払いを促す心理的圧力・時効の完成猶予に使う | 事実行為の督促を自動化・外注。支払い前〜滞納初期の未回収防止 | 交渉から訴訟・強制執行の代理まで可能。金額は事務所により異なる | 法務大臣の許可業者。対象は特定金銭債権に限られ、一般の売掛金は原則対象外 | 回収ではなく資金化。まだ焦げ付いていない正常な売掛金が対象 |
※上記は各手段の一般的な費用の傾向です。弁護士費用は事務所により、サービス手数料は提供会社・プランにより異なります(2026年8月時点)。
弁護士に頼む場合の着手金・成功報酬は、手続きの種類によって料率が変わります。かつては日本弁護士連合会と各弁護士会が報酬基準を定めていましたが、現在は自由化されています。
以前は、弁護士費用について、日本弁護士連合会と各弁護士会が基準を定めていましたが、2004年4月1日から弁護士会の報酬基準が廃止され、それぞれの弁護士が自由に依頼者と相談して報酬を決めることができるようなりました。
出典:弁護士費用|神奈川県弁護士会
そのため、着手金や成功報酬の料率は事務所ごとに異なります。本記事で示す料率は、多くの事務所がいまも目安にしている旧報酬基準の水準にもとづくものです。実際の料率には事務所により幅があり、旧基準を上回る料率を掲げる事務所もあるため、依頼前に各事務所の公開料金表で確認してください。次章では、この手続き別の費用を具体的に見ていきます。
出典・参考資料(2件)
【手段別】内容証明・交渉・支払督促・訴訟・強制執行でかかる費用の違い
弁護士に依頼して法的に回収する場合、費用は「どの手続きまで進めるか」で変わります。回収は一般に、催促から内容証明、話し合いによる和解、支払督促や訴訟、最終的な強制執行へと段階的に進みます。ここでは段階の順に、弁護士費用と裁判所に納める費用を整理します。以下に示す弁護士費用の料率はいずれも旧報酬基準を目安とした一例で、実際の額は事務所により異なります。

内容証明郵便・示談交渉
弁護士名で内容証明郵便を送るだけなら、弁護士費用は3万円〜5万円程度、郵便の実費が1,000円〜2,000円程度が一つの目安です。相手が支払いに応じれば、この段階で解決します。
応じない相手と弁護士が交渉(示談)に入る場合は、着手金が債権額の約5〜6%、回収できたときの成功報酬が回収額の約10〜11%です。相談料は30分あたり5,000円〜10,000円程度で、初回無料の事務所もあります。
支払督促
支払督促は、裁判所を通じて相手に支払いを命じてもらう簡易な手続きです。弁護士に依頼する場合、着手金が債権額の約2%、成功報酬が回収額の約8%程度です。
これに裁判所へ納める申立手数料が加わります。支払督促の申立手数料は、訴え提起の手数料のうち訴額に応じた部分を半分にした額に、定額分を加えて計算します。
一一 支払督促の申立て イ及びロに掲げる額の合算額 イ 請求の目的の価額に応じ、一の項イにより算出して得た額の二分の一の額 ロ 二千七百円(電子情報処理組織を使用する方法による申立てをする場合にあつては、二千五百円)
出典:民事訴訟費用等に関する法律 別表第二 一一の項|e-Gov法令検索
実際の金額は、裁判所が公表している早見表で確認できます。100万円を請求する支払督促の申立手数料は、書面での申立てで7,700円、オンライン申立てで7,500円です。「支払督促は訴訟の半額」と言われますが、これは訴額に応じた部分についての話で、定額分が上乗せされるため、単純な半額にはならない点に注意してください。
民事訴訟・少額訴訟
相手が支払督促に異議を申し立てたり、争いが大きかったりする場合は、民事訴訟に進みます。弁護士費用は着手金が債権額の約8%、成功報酬が回収額の約16%程度で、手続きが本格化するぶん料率も上がります。
訴え提起の申立手数料は、訴額に応じて算出します。基準となる考え方は民事訴訟費用等に関する法律で定められており、訴額100万円までは10万円ごとに1,000円(=100万円で10,000円)が基本です。
ただし2026年5月21日施行の改正により、実際に納める額は申立ての方法で変わります。裁判所の早見表によると、100万円の訴え提起は書面申立てで12,500円、オンライン申立てで11,400円、300万円で書面22,500円、500万円で書面32,500円です。
債権額が60万円以下であれば、原則1回の期日で結審する少額訴訟も選べます。ただし申立手数料は通常の訴え提起と同額で、60万円なら書面8,500円です。少額訴訟の利点は手数料の安さではなく、手続きが簡易で早く終わる点にあります。
強制執行と実費
判決を得ても相手が支払わない場合、預金や不動産を差し押さえる強制執行に進みます。弁護士費用は着手金・成功報酬とも債権額・回収額の約4%程度です。
裁判所の手続きでは、申立手数料(収入印紙)のほかに、書類の郵送などに使う予納郵券が別途必要です。予納郵券の額は事件の種類や当事者の数で変わり、裁判所ごとに定められているため、数千円程度を見込みつつ、申立先の裁判所が公表する一覧で確認してください。
出典・参考資料(3件)
- 出典:手数料額早見表|裁判所
- 参考資料:民事訴訟費用等に関する法律 別表第一・別表第二|e-Gov法令検索
- 参考資料:弁護士費用|神奈川県弁護士会
ここでは各手続きにかかる費用を整理しましたが、内容証明から支払督促・訴訟・強制執行まで、手続きそのものがどう進むのかを先に押さえておきたい場合は、以下の記事で流れと進め方を解説しています。
100万円・500万円の売掛金でシミュレーション|手元にいくら残るか・費用倒れの分岐点
料率だけでは費用感がつかみにくいため、弁護士に訴訟を依頼して全額回収できた場合を例に、手元に残る金額を計算してみます。ここで使う料率は前章と同じ目安で、実際の金額は事務所によって異なります。弁護士費用には別途消費税がかかります。
100万円を回収した場合の目安は、着手金が約8万円(債権額の8%)、成功報酬が約16万円(回収額の16%)、訴え提起の申立手数料が書面で12,500円です。合計およそ24万円強の費用がかかり、手元に残るのは約75万円となります。
500万円を回収した場合は、着手金が約40万円、成功報酬が約80万円、申立手数料が書面で32,500円です。費用は合計約123万円で、手元に残るのは約377万円です。債権額が大きいほど、費用の割合は相対的に下がっていきます。
逆に、債権額が小さいほど費用倒れのリスクが高まります。たとえば10万円の売掛金を訴訟で回収しようとすると、着手金や実費だけで回収額の大半が消え、手元にほとんど残らないおそれがあります。
目安として、多くの事務所は着手金に最低額(10万〜20万円程度)を設けています。そのため、債権額が数十万円以下だと、回収できても着手金だけで相当部分が費用に消えます。30万円の売掛金なら、着手金・成功報酬・実費を差し引くと手元に残るのは半分前後になることもあり、この規模を下回る債権は費用倒れにならないかを特に慎重に確認する必要があります。
少額の債権で依頼を検討する場合は、着手金を抑えて成功報酬中心の料金体系にできないか相談する、まずは弁護士名の内容証明だけを依頼する、60万円以下なら少額訴訟を使うといった方法で、費用を圧縮できないかを確認するとよいでしょう。回収の見込みと費用を並べて、依頼する価値があるかを判断することが大切です。
依頼先の選び方|債権額・回収見込み・相手の状況で決める
どの依頼先が自社に合うかは、債権の性質と回収の見込み、相手との関係で変わります。ここでは判断の軸と、避けるべき業者の見分け方を整理します。
債権額・回収見込み・取引継続意向で依頼先を決める
まず債権額と回収の見込みです。相手に支払い能力があり、証拠(契約書・請求書・やり取りの記録)がそろっているほど、弁護士による法的回収の効果は高まります。逆に相手の所在や資産が不明な場合は、費用をかけても回収できないおそれがあり、費用対効果を慎重に見る必要があります。
次に滞納の段階です。まだ支払期日を過ぎたばかりで相手と連絡が取れる段階なら、弁護士に頼む前に、督促代行サービスで支払いのリマインドを自動化するほうが費用を抑えられます。長期間放置され、話し合いでの解決が難しくなっているなら、法的手続に強い弁護士が現実的です。
最後に相手との取引を続けたいかです。今後も取引を継続したい相手にいきなり訴訟を起こすと関係が壊れます。関係を保ちたい段階では、SMSや電話による事務的な督促にとどめ、法的手段は最終手段として温存する選び方が有効です。
違法・悪質業者/非弁業者の見極め
「債権を回収します」とうたう業者の中には、法律上その業務を行えない者もいます。弁護士法は、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を業として扱うことを禁じています。
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
出典:弁護士法 第72条|e-Gov法令検索
したがって、弁護士でも許可を受けたサービサーでもない業者が、報酬を得て相手との交渉や和解、法的手続の代理まで引き受けると、この規定に触れるおそれがあります。請求代行・督促代行サービスが適法なのは、請求書送付や支払いのリマインドといった事実行為にとどまり、法律事務に踏み込まないためです。
サービサーを名乗る業者に委託を検討する場合は、法務大臣の許可を受けた実在の業者かどうかを、法務省が公表している許可業者の一覧で確認できます。法務省は、債権回収会社と似た名称をかたる架空請求への注意も呼びかけています。相場からかけ離れた高額な費用を前払いで求める、許可の有無を確認できないといった業者には注意してください。
出典・参考資料(2件)
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まだ正常な売掛金なら|未回収を未然に防ぐ請求代行・督促自動化・売掛保証の費用
すでに焦げ付いてしまった債権は、前章までに見た弁護士や回収代行が現実的な依頼先です。そのうえで、まだ支払期日前や滞納の初期にある正常な売掛金については、未回収を防ぎ、督促や回収を効率化するサービスも押さえておくと役立ちます。今回の回収と並行して使うことも、今後の再発防止に備えることもできます。
焦げ付く前に手を打てば、法的回収のような成功報酬はかからず、月額や手数料率で運用できるぶん、費用対効果が高くなります。
手段は大きく3つに分かれます。請求書発行から入金確認・督促までを自動化して未回収を防ぐ請求代行・督促自動化、SMSや自動音声で支払いのリマインドを送る督促連絡の自動化、そして未回収リスクそのものを保証やファクタリングで外部に移すリスク移転です。
以下の比較表で主なサービスの費用を並べます。各サービスがどの型にあたるかは「主な役割」欄に示しており、未入金の督促そのものを代行するサービスも含まれます。料金を「要問い合わせ」としているサービスは、取引先の与信や取引金額に応じて費用を個別に見積もる方式のためです。
| サービス名 | 請求まるなげロボ | 請求管理ロボ | 債権回収ロボ | RP掛け払い | DHKクラウド オートコールIVR | 絶対リーチ!RCS | オーロラSMS by メディアSMS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 費用の仕組み | 初期費用: 0円 月額: 請求件数に応じ変動 手数料: 1.0%〜 | 初期費用: 要問い合わせ 月額: 要問い合わせ(月額+請求件数の従量) 手数料: 要問い合わせ | 初期費用: 要問い合わせ 月額: 要問い合わせ 手数料: 要問い合わせ | 初期費用: 要問い合わせ 月額: 要問い合わせ 手数料: 公式に複数表記あり(要問い合わせ) | 初期費用: 50,000円〜 月額: 50,000円〜(月1,000件まで) 従量: 1,001件〜 固定21円・携帯32円/件 | 初期費用: 0円 月額: 1,000円〜/アカウント 従量: SMS切替時3.3円〜/通 | 初期費用: 0円 月額: 0円(基本料) 従量: 送信した分だけの従量課金 |
| 未回収保証 | ●売掛金100%保証(与信通過分) | × | × | ●売掛金100%保証(与信通過分) | × | × | × |
| 主な役割 | 請求代行+回収・督促+保証(未回収リスクを移転) | 請求管理・入金消込・催促メールで未回収を防止 | メール・SMS・IVRの多チャネル督促を自動化(回収代行) | 掛け払い(後払い)を与信・保証つきで代行(未回収を未然に防止) | 自動音声(IVR)で支払い督促の架電を自動化(督促連絡) | RCS/SMSで督促・支払いリマインドを確実に配信(督促連絡) | SMSで督促・未払い連絡を低コストで配信(督促連絡) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る |
※各社の公式情報にもとづく(2026年8月時点)。料金は取引条件により異なるため、最新の条件は各社にご確認ください。
ここで挙げたサービスも含め、督促の自動化から回収代行、未回収保証まで、依頼先のタイプ別の選び方や費用相場をまとめて比較したい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。
未回収を防ぐ・回収を効率化する主なサービス
1. 請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求まるなげロボは、請求書の発行・送付から集金、そして未入金時の督促や、万一支払われなかった場合の代金保証までを一括で引き受ける請求代行サービスです。督促と保証をまとめて外部に任せられるため、経理が回収に追われる負担を減らせます。
費用は初期費用0円で、公式サイトでは手数料1.0%〜と案内されています。実際の料率は取引先の与信や取引金額によって個別に算出されるため、詳細は見積りで確認する形です。督促の手間と貸し倒れリスクの両方を抑えたい企業に向いています。
2. 請求管理ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

株式会社ROBOT PAYMENTが提供する請求管理ロボは、請求書の発行・送付から複数の決済手段による入金管理、入金消し込み、未入金の督促までを自動化するクラウド型のシステムです。単発・定期定額・定期従量など請求タイプを設定でき、会計ソフトとの連携で請求から会計までのデータを連動させられます。
費用は月額費用に請求件数に応じた従量課金を組み合わせる形で、具体的な金額は資料請求や問い合わせで確認します。保証機能は付かないため、貸し倒れ対策もあわせて考えたい場合は保証付きのサービスと比較するとよいでしょう。
3. 債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

債権回収ロボは、未入金となった債権に対する督促業務を代行・自動化するサービスです。督促のリスト作成や連絡の実行を任せられ、毎月の入金確認と督促に追われていた作業を効率化できます。企業間の売掛金だけでなく、個人向けの月額サービスの利用料回収などにも導入されています。
費用は個別見積りで、対応する債権の件数や督促の内容に応じて決まります。自社の督促体制が追いつかず、回収の実務そのものを外部に委ねたい場合の選択肢になります。
4. RP掛け払い(株式会社ROBOT PAYMENT)

企業間取引の掛け払い(後払い)を代行するのがRP掛け払いです。取引先への与信審査、請求書の発行・送付、代金の回収、そして未回収時の保証までを引き受けるため、自社は売掛金の未回収リスクを負わずに掛け売りを続けられます。
請求書の郵送費用は0円と案内されており、手数料率は公式ページ上で複数の表記が見られるため、正確な料率は見積りで確認する形です。回収そのものではなく、未回収を構造的に防ぎたい企業に適しています。
5. DHKクラウド オートコールIVR(株式会社電話放送局)

未入金や滞納の顧客への支払い督促を、自動音声(IVR)とSMSで無人化するのがDHKクラウド オートコールIVRです。オペレーターによる手動の架電に代えて、大量の入金案内・支払いリマインドを自動で実行できます。
料金プランの目安は月額50,000円〜で、月間1,000件までの応答を含み、1,001件目からは1件あたり固定電話21円・携帯電話32円の従量課金が発生します。家賃・公共料金・後払い決済など、定期的に発生する未収金の督促を効率化したい場合に向いています。
この従量課金が、架電した件数と実際に応答があった件数のどちらを基準に計算されるのかは、支払う費用に直結します。課金の考え方について、提供元の電話放送局はインタビューで次のように説明しています。

オートコールは「安心の応答課金」を掲げていて、応答分を基準に課金する考え方です。たとえば100件架電して30件しか応答しなかった場合、課金は30件分になる、という形です。
6. 絶対リーチ!RCS(AI CROSS株式会社)

電話番号あてに画像やボタン付きのメッセージを送れるRCS(次世代SMS)を軸にした法人向けメッセージ配信サービスが、絶対リーチ!RCSです。督促連絡やリマインドをメッセージで自動化でき、相手がRCS非対応の場合は自動でSMSに切り替えて送信します。
費用は初期費用0円、月額1,000円/アカウント〜のプランがあり、SMSに切り替わった場合の送信料は1通あたり3.3円(税込)〜が目安です。家賃保証会社の督促連絡の自動化などで使われています。
7. オーロラSMS by メディアSMS(株式会社メディア4u)

オーロラSMSは、業務連絡・督促・販促に対応した法人向けのSMS配信サービスです。SMSで支払いのお知らせや督促を送れるため、郵送やコールセンターによる督促に比べて、未払い・延滞料金の回収連絡を低コストで実行できます。
費用は初期費用0円・月額基本料0円の完全従量課金で、送信した分だけの支払いになります。決済ページのURLをSMSに差し込んでコンビニ払いなどに誘導する機能もあり、通知から支払いまでを一つの導線でつなげられます。
まとめ
債権回収の手数料は、依頼先によって仕組みも金額も大きく異なります。厳密な意味での債権回収会社(サービサー)が扱えるのは特定金銭債権に限られ、一般企業の通常の売掛金は原則として弁護士か請求代行・督促代行サービス、ファクタリングが現実的な依頼先になります。
弁護士に頼む場合は、相談料・着手金・成功報酬に裁判所費用が加わり、手続きが進むほど費用も増えます。100万円の回収なら手元に約75万円が残る一方、少額の債権では費用倒れに注意が必要です。
まだ焦げ付いていない売掛金なら、月額や手数料率で運用できる請求代行・督促自動化・売掛保証のほうが、費用を抑えながら未回収を防げる場合があります。自社の債権の状況に合わせて、費用と回収見込みを見比べて依頼先を選びましょう。
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よくある質問(FAQ)
Q. 債権回収会社(サービサー)とは何ですか?
A. 債権回収会社(サービサー)とは、法務大臣の許可を受けて、他人の特定の金銭債権の管理・回収を業として行う株式会社です。債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)に基づく許可制で、弁護士以外の会社が報酬を得て債権回収を代行できるようにした弁護士法の特例として設けられています。回収の形は、債権を買い取って回収する方法(買取回収)と、委託を受けて回収する方法(受託回収)の2つがあります。
出典・参考資料(2件)
Q. 自社の通常の売掛金は債権回収会社(サービサー)に回収を頼めますか?
A. 一般の事業会社どうしの通常の取引で生じた売掛金は、原則としてサービサーの取り扱う対象にはなりません。サービサーが扱えるのはサービサー法が定める「特定金銭債権」に限られ、これは金融機関や貸金業者の貸付債権、リース債権、クレジット・割賦販売の債権などを限定的に列挙したものだからです。
そのため、取引先が払ってくれない売掛金を回収したい場合の現実的な依頼先は、サービサーではなく、弁護士か、請求代行・督促代行サービス、あるいは売掛債権を早期に資金化するファクタリングになります。
出典・参考資料(1件)
Q. 少額の売掛金でも債権回収を依頼して採算は合いますか?
A. 債権額が小さいほど費用倒れ(費用が回収額を上回る状態)のリスクが高く、そのまま依頼すると採算が合わないことがあります。たとえば10万円程度の売掛金を弁護士に訴訟で回収してもらおうとすると、着手金や裁判所費用だけで回収額の大半が消えるおそれがあります。
少額の場合は、着手金を抑えた成功報酬中心の料金体系を相談する、まず弁護士名の内容証明だけを依頼する、60万円以下なら手続きが簡易な少額訴訟を使うといった方法で費用を圧縮できないかを確認し、回収の見込みと費用を並べて依頼する価値があるかを判断するのが安全です。
Q. 債権回収の費用倒れを防ぐにはどうすればよいですか?
A. 依頼する前に「回収できる見込み」と「かかる費用」を並べて比較し、費用が回収額を上回らないかを確かめることが基本です。具体的には、相手に支払い能力や差し押さえられる財産があるかを確認する、着手金を抑えた完全成功報酬型を選ぶ、いきなり訴訟に進まず内容証明の送付から段階的に始める、といった方法があります。
さらに、まだ焦げ付いていない売掛金であれば、法的回収に進む前に、月額や手数料率で使える請求代行・督促自動化・売掛保証で未回収を未然に防ぐほうが、費用対効果は高くなります。
Q. 債権回収にかかった弁護士費用は、相手(債務者)に請求できますか?
A. 通常の売掛金の回収では、弁護士費用そのものを当然に相手へ上乗せ請求できるわけではなく、依頼した側の自己負担が原則です。ただし、支払いが遅れたことに対する遅延損害金は、契約や法律に基づいて別途請求できる場合があります。
また、契約書に弁護士費用の負担に関する定めがあるかどうかによっても扱いが変わります。実際にどこまで相手に請求できるかは事案によって異なるため、依頼前に契約内容を確認し、弁護士に相談して見通しを立てるとよいでしょう。
Q. 手元資金が乏しく弁護士費用を払えない場合、債権回収の選択肢はありますか?
A. 着手金を抑えて成功報酬中心にできないか相談する、まず低コストの手段から始めるといった方法で、手元資金が少なくても着手できる場合があります。
具体的には、着手金無料・完全成功報酬型の料金体系を扱う事務所を探す、費用の分割払いに応じてもらえないか相談する、弁護士名の内容証明の送付だけを先に依頼する、といった順序が考えられます。滞納の初期段階であれば、SMSや自動音声で支払いを促す督促代行サービスのほうが低コストで、法的手続に進む前にまず試せる手段になります。
Q. 債権回収の依頼先を選ぶとき、無料相談や相見積もりは活用すべきですか?
A. 弁護士費用は事務所ごとに自由に設定されているため、無料相談や複数社からの相見積もりを活用して、費用と回収方針を比較することをおすすめします。2004年に弁護士会の報酬基準は廃止され、着手金や成功報酬の料率は事務所によって異なります。
初回相談を無料にしている事務所もあり、複数の見積もりを取れば、料率だけでなく回収の見通しや対応方針の違いも把握できます。また、サービサーを名乗る業者に委託を検討する場合は、法務大臣の許可を受けた実在の業者かどうかを、法務省が公表している許可業者の一覧で確認してから進めてください。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















