ネット経由で代金を受け取りたい個人事業主やフリーランス、副業で小さく商売を始めた人がまず気になるのは、「そもそも法人でなくても申し込めるのか」という点ではないでしょうか。法人を前提にした説明では、個人ならではの申し込みや審査の疑問に答えが見つかりにくいものです。
結論からいえば、オンライン決済は個人事業主でも導入できます。自社のECサイトを持っていなくても、決済リンクや請求書メールを送るだけで代金を回収できるサービスが複数あり、初期費用も月額固定費も0円で始められる選択肢もそろっています。
この記事では、個人事業主が非対面(ネット経由)で代金を受け取るためのオンライン決済サービス14種類を、受け取り方の3タイプに分けて比較します。加盟店審査に個人で通せるか、初期費用0円で始められるか、入金までどれくらいかかるかという、個人事業主ならではの選定軸で整理しました。あわせて、審査を通すための準備や特定商取引法・インボイスへの対応まで、出典とともに解説します。
目次
本記事の対象範囲
この記事は、個人事業主・小規模事業者が「非対面」で代金を受け取るためのオンライン決済を対象にします。自社のサイトに決済を組み込む場合はもちろん、サイトを持たずに決済リンクや請求書メールで請求するケースまでを含みます。
店頭でカードやQRコードを読み取る対面決済(POSレジや据置・モバイルの決済端末)は扱いません。対面で会計する商売の方は、決済端末を主題にした以下の記事のほうが判断材料をそろえやすいはずです。ここでは、離れた相手からネット経由で代金を受け取る手段に絞って比較します。
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個人事業主に絞らず、法人や実店舗での利用も含めてオンライン決済を幅広く比較したい場合は、以下の記事でカテゴリ全体を実店舗・EC・サブスク別に解説しています。
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個人事業主でもオンライン決済は導入できる?
ここからは、個人事業主がオンライン決済を導入できるのかという前提を確認します。法人でないと申し込めないのではという不安から、導入をためらう人は少なくありません。
実際には、多くのオンライン決済サービスが個人事業主の申し込みを受け付けています。申込時に加盟店審査はありますが、本人確認書類や事業の実態を示す書類を用意すれば、法人格がなくても契約できるサービスが一般的です。オンライン通販そのものを始めるにあたって、特別な許認可も必要ありません。
消費者庁の特定商取引法ガイドも、要件を満たせば個人であっても通信販売の「販売業者(役務提供事業者)」に該当するとしたうえで、通信販売を始めるために許認可などを受ける必要はないと説明しています。個人事業主かどうかが導入の壁になるわけではなく、どのサービスなら個人で審査に通り、自分の商売の形に合うかが実際の論点になります。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:特定商取引法ガイド「インターネットで通信販売を行う場合のルール」|消費者庁(https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/rule.html)
オンライン決済導入で個人事業主が得られるメリット
オンライン決済を用意すると、個人事業主の集金まわりの悩みがまとめて軽くなります。おもなメリットは次の3点です。
- 売上の取りこぼしを防げる:銀行振込だけだと、相手が振込を面倒に感じて購入をやめてしまうことがあります。カード決済やコンビニ払いを用意しておくと、支払い手段の壁で逃していた注文を拾えます。
- 未入金・ドタキャンを防げる:前払いのリンクや事前決済を使えば、役務を提供する前に代金を確保できます。個人レッスンや制作の受注で、入金遅延や当日キャンセルの取りっぱぐれを減らせます。
- 集金・請求の手間を減らせる:請求書の発行から入金確認、継続課金の毎月の請求までを自動化できます。一人で事業を回す個人事業主ほど、事務作業が減る効果は大きくなります。
【非対面の受け取り方】オンライン決済の3タイプ
ここからは、ネット経由でどう代金を受け取るかという「受け取り方」でサービスを3タイプに分けて整理します。自分の商売がどのタイプに当てはまるかを先に決めると、比較すべきサービスがぐっと絞り込めます。
サイトがなくてもOK:リンク・請求書メールで請求する「請求書/メールリンク決済」型
決済ページのURLを発行し、メールやSMSで相手に送って支払ってもらうタイプです。自社のWebサイトやネットショップがなくても導入でき、相手はリンクを開いてカード情報を入力するだけで支払いが完了します。個別のレッスン料や制作費、イベント参加費のように、その都度金額が変わる請求と相性がよいのが特徴です。
自社サイト・ネットショップに組み込む「EC・カート/API型」
自社のサイトやネットショップに決済機能を組み込み、購入ボタンから直接決済させるタイプです。カートシステムと連携したり、APIで決済フローを作り込んだりできます。継続的に商品を販売する物販やネットショップに向いており、購入から決済までを自社サイト内で完結させたい場合の選択肢になります。
予約・会費・月謝と一体で受け取る「予約・サブスク一体型」
会費・月謝・サブスクリプションのように、毎月決まった金額を継続して受け取ることに特化したタイプです。会員情報の管理と継続課金がセットになっており、クレジットカードから自動で毎月引き落とせます。教室やオンラインサロン、定期サービスを運営し、会費や月謝の回収漏れをなくしたい個人事業主に適しています。
自分に合うタイプがどれか迷う場合は、次の診断で受け取り方の希望をいくつか選ぶと、候補サービスが絞り込めます。
個人事業主向けオンライン決済の選び方
受け取り方のタイプが決まったら、同じタイプの中でどれを選ぶかを絞り込みます。ここでは、費用や審査など個人事業主が特に見るべき軸に、加盟店に共通するセキュリティの確認を加えた4点に整理します。具体的な金額の相場は、この後の「費用の目安」で数値をまとめて確認できます。
個人事業主でも加盟店審査に通るか・個人事業主向けを明言しているか
まず確認したいのは、そのサービスが個人事業主の申し込みを受け付けているかどうかです。法人契約に限定しているサービスもあり、その場合は個人事業主だと申し込みの段階で対象外になります。
公式サイトに「個人事業主・個人でも申し込める」と明記されているか、申込条件に法人格が求められていないかを見ておきましょう。個人事業主向けを明言しているサービスは、必要書類や審査の考え方も個人を想定して案内されていることが多く、手続きがスムーズです。
費用と資金繰りで選ぶ
資金力が限られる個人事業主にとって、固定費と資金繰りは重要な判断軸です。費用は次の4つの要素に分けて見ると、負担の大きさを見極めやすくなります。
- 初期費用・月額固定費:売上がまだ小さいうちは、初期費用0円・月額固定費0円で始められるサービスだと、使わない月でも赤字になりません。固定費がかかるサービスは、その分を上回る売上が見込めるかで判断しましょう。
- 決済手数料:売上のたびに差し引かれる料率です。数字は小さく見えても、取引が増えるほど負担額は積み上がります。
- 入金サイクル:決済してから自分の口座に振り込まれるまでの期間です。個人事業主は手元資金が薄くなりやすいため、入金が早いサービスほど資金繰りに余裕が生まれます。振込手数料の有無もあわせて確認しましょう。
固定費0円で手数料がやや高いサービスと、固定費がかかる代わりに手数料が低いサービスでは、取引額によって有利・不利が入れ替わります。どちらが得になるかの分岐は、この後の「費用の目安」で具体的な数字とあわせて示します。
対応している決済手段・課金方式(都度/継続課金)
取引先や顧客が使いたい支払い手段に対応しているかも、売上の取りこぼしに直結します。クレジットカードはほぼ共通で使えますが、コンビニ払いや銀行振込、キャリア決済、QRコード・ID決済への対応はサービスによって差があります。カードを持たない層や、カード決済に抵抗のある相手が多いなら、コンビニ払いに対応しているかが効いてきます。
課金方式も確認しておきましょう。単発・都度の支払いだけで足りるのか、毎月自動で引き落とす継続課金が必要なのかで、選ぶサービスが変わります。会費や月謝を扱うなら、継続課金と会員管理に対応しているかを見ておきましょう。
セキュリティ(PCI DSS・3Dセキュア)にサービスが対応しているか
カード情報を扱う以上、セキュリティ対策も選定軸になります。ここで押さえたいのは、これらの対策は個人事業主が自力で行うものではなく、決済サービス側が備えているかを確認する、という点です。
日本クレジット協会は、EC加盟店(非対面取引)が講じるべき対策として、次のように示しています。
・カード情報を保持しない非保持化、又はカード情報を保持する場合は PCI DSS に準拠する。
出典:安全・安心なクレジットカード取引への取組(加盟店の皆様へ)|一般社団法人日本クレジット協会
(中略)
・適切な不正ログイン対策、EMV 3-Dセキュアの導入
PCI DSSはカード情報を扱う際の国際的なセキュリティ基準、EMV 3-Dセキュア(本人認証サービス)は、なりすましによる不正利用を決済時に防ぐ仕組みです。通常はこうした対策を決済代行会社が担うため、選ぶ側は「そのサービスがPCI DSS準拠やEMV 3-Dセキュアに対応しているか」を確認すれば十分です。
EC加盟店ではEMV 3-Dセキュアの導入が原則求められているため、対応が明記されているサービスを選ぶと安心です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:安全・安心なクレジットカード取引への取組(加盟店の皆様へ)|一般社団法人日本クレジット協会(https://www.j-credit.or.jp/security/understanding/member-store.html)
費用の目安(初期費用・月額・決済手数料・入金サイクル)
選び方で挙げた費用の各要素について、個人事業主が非対面で使えるオンライン決済のおおまかな相場を示します。具体的な金額は各サービスで異なるため、目安として押さえたうえで、後述の比較表で個別に確認してください。
- 初期費用・月額固定費:非対面のオンライン決済では、初期費用0円・月額固定費0円で始められるサービスが多くそろっています。一方で、機能が手厚いサービスや継続課金・会員管理に特化したサービスでは、月額固定費がかかるものもあります。
- 決済手数料(クレジットカード):おおむね3.2%〜3.7%程度が中心的な水準です。取り扱う決済手段や事業規模によって適用される料率は変わり、大口では個別見積もりになるサービスもあります。
- 入金サイクル:月1回のまとめ入金から、申請ベースでの早期入金まで幅があります。振込手数料が別途かかるか、一定額以上で無料になるかもサービスによって異なります。
固定費0円で始められるサービスは、売上が小さいうちのリスクを抑えられます。具体的に比べると、固定費0円で手数料3.6%のサービスと、月額3,000円で手数料3.25%のサービスでは、月の売上が10万円のとき前者が3,600円、後者が6,250円で前者が割安です。
売上が増えるほど手数料率の差(この例では0.35%)が効いてきて、月商およそ85万円を超えるあたりで、月額はかかるが手数料の低い後者が逆転します。自分の想定する売上規模がこの分岐のどちら側かを考えると、固定費と手数料のどちらを重視すべきかを判断できます。

【比較表】個人事業主向けオンライン決済の比較
ここからは、個人事業主が非対面で使える14サービスを、受け取り方の3タイプ別に比較します。初期費用・月額固定費・決済手数料・入金サイクルに加え、個人事業主の加盟店審査に通るか、サイトなしで請求できるかを並べました。料金を公開していないサービスは「要問い合わせ」と記載しています。
【タイプ別比較表】請求書・メールリンク決済型
| サービス名 | Paysys(ペイシス) | Square(スクエア) | STORES 決済 | PayPal(ペイパル) | UnivaPay(ユニヴァペイ) | SBペイメントサービス メールリンク型サービス | elepay(エレペイ) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 (BtoB。BtoCは要見積) | 0円 | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 |
| 月額固定費 | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 |
| 決済手数料(クレジットカード) | BtoB〜1.99% BtoCは要見積 | 請求書3.25% (手入力等3.75%) 決済リンク3.6% | 3.24% (2026/8/3に改定予定) | 国内3.60%+40円/件 越境4.10%+40円/件 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 3.6%〜 QR・コード決済3.24%〜 |
| 入金サイクル | 月1回または月2回 | 三井住友・みずほは翌営業日 他行は水曜締め・金曜振込 | 手動は最短翌々日 自動は翌月20日 | 随時出金可 (5万円以上は出金手数料無料) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | クレジット翌月25日以降 コード決済翌月末 |
| 個人事業主の加盟店審査 | ●(本人確認書類・入金口座) | ●(開業届なしでも可) | ●(個人事業主が主対象) | ●(登記不要・eKYC) | ●(開業前でも申込可) | ●(法人化した場合は再審査) | ●(審査約1ヶ月・特商法表記要) |
| サイトなしで請求できるか | ●(メール・SMS・SNSで請求) | ●(請求書・決済リンク) | ●(請求書決済・端末不要) | ●(オンライン請求書) | ●(リンク型決済) | ●(メール・SMS・QRで請求) | ●(請求書払い・決済リンク) |
| 主な対応決済手段 | クレジットカード5ブランド PayPay・コンビニ・ペイジー 銀行振込/継続課金(カード・口座振替) | クレジット/デビットカード Apple Pay・Google Pay | クレジットカード6ブランド | クレジット/デビットカード PayPal残高 | クレジットカード 国内QR・コンビニ 銀行振込・口座振替・海外ウォレット | クレジットカード (本サービス単体) | 40ブランド超 カード・QR/コード決済 電子マネー・後払い |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は各社の公開情報にもとづく一般的な傾向です。最新の料金・条件は各社情報をご確認ください。UnivaPay・SBペイメントサービスは料金を公開しておらず個別見積もりのため、対応決済手段や機能は各サービス紹介を参照してください。
【タイプ別比較表】EC・カート/API組込型
| サービス名 | Stripe | イプシロン決済サービス | fincode byGMO | KOMOJU |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 月額固定費 | 0円 | 2,980円〜9,980円 (3プラン・税抜) | 0円 | 0円 |
| 決済手数料(クレジットカード) | 3.6% (国内カード一律) | 2.79%〜3.6% (売上連動の段階制) | 3.6% | 3.25% |
| 入金サイクル | 既定は手動 週次(曜日選択可)・月次も可 | 月末締め・翌々月20日 (早期入金で翌月15日) | 月次(末日締め・翌月払い) | 月次または週次 |
| 個人事業主の加盟店審査 | ●(本人確認・eKYC) | ●(個人契約枠あり/カード+コンビニ必須) | ●(Standard Typeのみ) | ●(開業届/確定申告書類) |
| サイトなしで請求できるか | ●(Payment Linksで可) | △(メールリンクは登録サイト範囲内) | △(API組込前提。メールリンクは可) | ●(決済リンクで可) |
| 主な対応決済手段 | クレジットカード コンビニ・銀行振込 PayPay | クレジットカード コンビニ・ネット銀行 電子マネー・後払い ほか | クレジットカード コンビニ・PayPay 口座振替・銀行振込 | 国内外65種類以上 カード・コンビニ QR/スマホ決済・後払い |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は各社の公開情報にもとづく一般的な傾向です。最新の料金・条件は各社情報をご確認ください。
【タイプ別比較表】予約・会費・サブスク一体型
| サービス名 | サブスクペイ | 会費ペイ | 月額パンダ |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 要問い合わせ | 0円 | 0円 |
| 月額固定費 | 要問い合わせ | 0円 | 0円 |
| 決済手数料(クレジットカード) | 2.5%〜 +7円/件 | 3.5%+100円/件 (口座登録は別途500円) | 3.5%+100円/件 (税別) |
| 入金サイクル | 要問い合わせ | 末締め・翌月15日払い | 要問い合わせ |
| 個人事業主の加盟店審査 | ●(開業届・本人確認書類) | ●(個人事業主も導入可) | ●(個人事業主・任意団体も可) |
| サイトなしで請求できるか | ●(メールリンク決済で可) | ●(入会申込フォームで可) | ●(入会申込フォームで可) |
| 主な対応決済手段 | クレジットカード 口座振替・コンビニ 銀行振込・メールリンク | クレジットカード 口座振替・コンビニ決済 | クレジットカード 口座振替 (未回収時コンビニ・PayPay) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※上記は各社の公開情報にもとづく一般的な傾向です。最新の料金・条件は各社情報をご確認ください。
サービス個別紹介
比較表で気になったサービスについて、受け取り方のタイプ別に特徴を紹介します。個人事業主が申し込めるか、サイトなしで使えるか、費用や対応決済手段はどうかという観点でまとめました。見出しの番号はタイプ順に並べた通し番号で、おすすめ順位ではありません。
請求書・メールリンク決済型のサービス
サイトを持たず、決済リンクや請求書メールで代金を受け取りたい個人事業主に向くサービスです。
1. Paysys(ペイシス)(株式会社ペイメントフォー)

システム開発をせずに請求用のURLを発行し、メール・SMS・SNSで送って代金を回収できるオンライン決済サービスです。提供元は株式会社ペイメントフォーで、法人・個人事業主のどちらでも申し込め、自社サイトがなくても請求URLで回収できます。
対応する決済手段は、クレジットカード5ブランドに加え、PayPayオンライン決済・コンビニ決済・ペイジー・銀行振込(バーチャル口座)です。カードを持たない相手からもコンビニや振込で回収でき、クレジットカードとWEB口座振替による継続課金にも対応します。
料金は事業内容に応じた個別見積もりで、BtoB向けプランでは初期費用0円・決済手数料〜1.99%が示されています。入金は月1回または月2回です。申し込みから利用開始までは決済種別ごとに審査があり、専任担当者が導入から運用まで対応します。
ただし一般消費者を相手に販売する場合(BtoC)の料金は個別見積もりとなります。消費者向けに売る個人事業主は、料金が明示されているSquareやSTORES 決済ともあわせて見積もりを取り、費用を比べて判断するとよいでしょう。
システム開発なしで導入できるこの仕組みが生まれた背景について、提供元の株式会社ペイメントフォーの担当者は次のように述べています。

もともと当社は決済システムのみを販売する決済代行会社でした。お客様に導入いただく際は、お客様側でサイトやシステムをご用意いただき、開発をしていただいたうえでご利用いただくという流れでした。ただ、そうなると開発コストが数百万円かかったり、システム担当者がいない会社では人を雇わなければいけなかったり、外注しなければいけなかったりと、結局「こんなにコストや手間かかるなら導入できない」というケースが多くありました。そういった方々にも決済サービスをご利用いただきたいという思いから、誰でも簡単に導入できる決済サービスとしてPaysysを開発しました。
2. Square(スクエア)(Square株式会社)

Square株式会社が提供するキャッシュレス決済サービスです。自社サイトを持たない個人事業主は、「Square 請求書」や決済リンク(Square オンラインチェックアウト)を使い、メールやSMSで請求を送ってカード決済で回収できます。
開業届がなくても、継続的な事業の実態があれば申し込めます。初期費用・月額固定費・振込手数料はいずれも0円で、三井住友銀行またはみずほ銀行の口座なら決済の翌営業日、その他の金融機関でも毎週水曜締め・金曜振込で入金されます。
決済手数料は、請求書がカード決済で3.25%(保存済みカード・カード手入力は3.75%)、決済リンクは3.6%です。対応するのはクレジット・デビットカードとApple Pay・Google Payで、まずカード決済で回収したい個人事業主に向きます。
3. STORES 決済(STORES 株式会社)

STORES 株式会社が運営する決済サービスのうち、サイトなしで使えるのが「STORES 請求書決済」です。Web管理画面で件名と金額を入力して決済ページを作り、URLをメールで送るだけで、専用の機器を用意せずカード決済を回収できます。
個人事業主・小規模事業者を主な対象としており、初期費用・月額費用は0円、決済手数料はクレジットカード6ブランドで3.24%です。アカウントの作成・維持に固定費がかからないため、売上が小さいうちから始めやすい料金体系です。
ただし、2026年8月3日以降の決済分から手数料率の改定が公式に予告されています。申し込み前に、請求書決済の最新の手数料率を公式サイトで確認してください。
4. PayPal(ペイパル)(PayPal Pte. Ltd.)

世界200以上の国・地域で利用されているオンライン決済サービスです。運営は PayPal Pte. Ltd.(日本の拠点は東京都港区)で、個人事業主やフリーランスも法人と同じビジネスアカウントを開設できます。登記情報は不要で、開業届や本人確認書類で登録できます。
自社サイトがなくても、オンライン請求書機能でメールに請求を送って回収でき、買い手はPayPalアカウントを持っていなくてもカード決済ができます。受け取りや出金の前に、本人確認(eKYC)として身分証の提出が必要です。
初期費用・月額費用はなく、決済手数料は国内3.60%+40円/件、越境4.10%+40円/件です。出金手数料は1回5万円以上で無料、5万円未満は250円です。海外の買い手からカード決済を受けやすいため、越境ECにも向きます。
5. UnivaPay(ユニヴァペイ)(株式会社ユニヴァ・ペイキャスト)

オンライン・実店舗・越境ECを一つのプラットフォームで扱う決済サービスで、運営は株式会社ユニヴァ・ペイキャストです。リンク型決済に対応し、Webサイトを持たない事業者もメール・SMS・チャットアプリで決済フォームを送って回収できます。
個人事業主も加盟店として申し込め、開業前でも申し込めます(開業予定日を申込フォームの設立年月日に記入します)。申し込みには代表者本人の身分証と、代表者個人名義の口座が必要です。海外在住の場合は個人・法人を問わず申し込めません。
対応する決済手段は、クレジットカード6ブランドに加え、国内QR決済・コンビニ決済・銀行振込・海外モバイルウォレットなどに対応します。ただし初期費用・月額費用・決済手数料はいずれも業態や取扱量に応じた個別見積もりで、具体額は問い合わせが必要です。
6. SBペイメントサービス メールリンク型サービス(SBペイメントサービス株式会社)

ソフトバンクグループのSBペイメントサービス株式会社が提供する、決済代行サービスの一機能です。自社のECサイト・メールサーバ・請求システムがなくても導入でき、決済管理ツールに顧客情報を入力し、メール・SMS・QRコードの3つのチャネルで請求URLを送って回収します。
見積もり後に価格が決まるオーダーメイド商品や出張サービスなど、注文を受けてから金額が確定する商材にも向きます。個人事業主も申し込め(法人化した場合は再審査が必要です)、このサービス単体で利用できる決済手段はクレジットカード決済です。
料金は、初期費用・月額費用・決済手数料・トランザクション費のいずれも非公開で、業種や取扱高に応じた要問い合わせです。導入の可否や費用は、公式サイトの資料請求・相談から確認できます。
7. elepay(エレペイ)(ELESTYLE株式会社)

ELESTYLE株式会社が提供する、最大40種類以上の決済ブランドを一括して導入できるマルチ決済プラットフォームです。請求書払いや決済リンク・QRコード決済に対応し、自社ECサイトがなくても代金を回収できます。
個人事業主も申し込め、審査結果は約1ヶ月以内にメールで通知されます。オンラインで申し込む場合は、特定商取引法に基づく表記ページとプライバシーポリシーページのURLの提出が審査で求められるため、これらの掲示先を用意しておきます。本人確認書類と入金口座情報も必要です。
初期費用・月額費用は0円で、決済手数料はQR・コード決済が3.24%〜、クレジットカードが3.6%〜です。入金はクレジットカードが翌月25日以降、コード決済が翌月末です(最低支払額1,000円)。クレジットカードを持たない相手からも、QRや後払いで回収できます。
EC・カート/API組込型のサービス
自社サイトやネットショップに決済を組み込んで販売したい場合に向くサービスです。まだネットショップやカートを持っていない物販の個人事業主は、少量なら請求書・メールリンク型で個別に販売する方法もあります。本格的にお店を構えるなら、決済機能が組み込まれたノーコードのネットショップ作成サービスを使う選択肢もあります。
8. Stripe(ストライプジャパン株式会社)

決済リンクをメールやSMSで送るノーコードのPayment Linksから、決済画面を組み込むCheckout、フルカスタマイズのAPI連携まで、導入方法を段階的に選べる米国発の決済プラットフォームです。EC・SaaSなどのオンライン事業を主な対象とし、日本での提供はストライプジャパン株式会社が担います。
初期費用・月額費用は0円で、取引が発生した分だけ手数料がかかる従量課金です。クレジットカードはブランドやカード種別を問わず一律3.6%(国内カード)、コンビニ決済3.6%(最低120円)、銀行振込1.5%で、カードを持たない相手からコンビニ払いで回収することもできます。
個人事業主も申し込め、アカウント作成時に運転免許証やパスポートなどによる本人確認(eKYC)を行います。入金スケジュールは既定が手動で、週次(曜日を選択でき、4営業日前までに処理された決済分が対象)や月次も選べます。Payment Linksを使えば、自社サイトがなくても決済リンクを送って代金を受け取れます。
9. イプシロン決済サービス(GMOイプシロン株式会社)

GMOペイメントゲートウェイの100%子会社であるGMOイプシロン株式会社が運営する、中小EC・スタートアップ向けの決済代行サービスです。makeshop・カラーミーショップ・Shopify・EC-CUBEなどの主要なECカートと連携でき、自社のネットショップに決済を組み込んで使います。
公式の料金ページに「個人契約」の枠が用意されており、個人事業主でも加盟店契約を申し込めます。ただし個人契約では、クレジットカード決済とコンビニ決済のセット申込が前提です。費用は初期費用0円で、月額はビギナー2,980円・スタンダード5,980円・プレミアム9,980円(いずれも税抜)の3プランから選べます。
クレジットカード決済手数料は月間売上に応じた段階制で、2.79%〜3.6%の範囲です。入金はクレジットカードが月末締め・翌々月20日振込で、早期入金オプションを使うと翌月15日に短縮できます。加盟店審査は二段階で、コンビニ決済を含む個人契約は審査完了まで20営業日以上を見込んでおくとよいでしょう。
10. fincode byGMO(GMOイプシロン株式会社)

同じGMOイプシロン株式会社が、開発者・スタートアップ向けに設計したAPI型のオンライン決済サービスです。アカウント発行後すぐにテスト環境を無料で発行でき、REST APIやSDKで自社サイト・アプリに決済を組み込みます。決済URLをメールで送るメールリンク方式にも対応します。
初期費用・月額費用は0円、売上金の振込手数料も無料で、クレジットカード3.6%などの決済手数料だけで利用できます。コンビニ決済3.6%(最低150円)、口座振替・銀行振込は各3.6%(最低130円)に対応し、サブスクリプションの自動月額課金も設定できます。入金は月次(末日締め・翌月払い)です。
個人事業主も申し込めますが、利用できるのはStandard Typeに限られ、マーケットプレイス向けのプラットフォーム機能は使えません。コード実装を前提とした開発者向けの設計のため、API連携を自分で進められるか、あるいは開発を任せられる体制があるかが導入のポイントになります。
11. KOMOJU(株式会社KOMOJU)

国内外65種類以上の決済手段を1つの導入でまとめて扱える、株式会社KOMOJU(2026年3月に株式会社DEGICAから商号変更)のマルチチャネル決済プラットフォームです。クレジットカードやコンビニ、QR・スマホ決済に加え、韓国・中国・東南アジア・欧州などの現地決済手段に対応し、越境ECや海外向け販売での利用を主な対象とします。
初期費用・月額費用はなく、かかるのは決済手数料のみです。クレジットカード3.25%、コンビニ決済2.75%、銀行振込1.4%、PayPayなどのスマホ決済3.5%〜、後払いのPaidy3.5%〜で、入金サイクルは月次または週次から選べます。
個人事業主も申し込め、申請時には開業届または確定申告書類の提示が必要です。公式は事業実績がない状態でも申し込めるとしており、開業直後でも検討できます。Shopify・WooCommerce・Wixなどにノーコードで導入できるほか、APIやコード不要の決済リンクにも対応します。
予約・会費・サブスク一体型のサービス
会費・月謝・サブスクリプションを継続的に、回収漏れなく受け取りたい個人事業主に向くサービスです。
12. サブスクペイ(株式会社ROBOT PAYMENT)

サブスクペイは、株式会社ROBOT PAYMENTが継続課金・サブスクリプションビジネス向けに提供する決済・顧客管理プラットフォームです。会費・月謝・定期購入などの代金回収を、会員情報や契約情報の管理と一体で自動化でき、個人事業主も導入対象です(申込時に加盟店審査があります)。
継続課金では課金周期を毎週から毎年まで細かく設定でき、決済に失敗すると自動でリトライし、カードの有効期限が切れる前には更新用URLをメールで自動送信します。継続課金で起きやすい決済失敗による回収漏れを、仕組みで抑えられます。
対応する決済手段はクレジットカードのほか、口座振替・コンビニ決済・銀行振込・メールリンク決済など複数に対応し、自社サイトがなくてもメールリンク決済で請求URLを送って回収できます。費用はクレジットカード決済手数料が2.5%〜(別途トランザクション7円/件)、口座振替が85円/件で、初期費用・月額費用は要問い合わせです。
13. 会費ペイ(株式会社ペイメントフォー)

会費ペイは、スクール・フィットネス・各種教室・協会など月額制ビジネスの入会申込・会員管理・毎月の集金を、1つのシステムでまとめて扱える会員管理・集金サービスです。会費や月謝の継続課金に用途を絞っている点が特徴です。
初期費用・月額固定費はいずれも0円で、費用は入金が成立した分にかかる従量制です。決済手数料は決済額の3.5%と請求1件あたり100円で、口座振替を使う場合は初回に口座登録手数料500円がかかります。入金サイクルは末締めの翌月15日払いです。
対応する決済手段はクレジットカード・口座振替・コンビニ決済で、会員ごとに支払方法を選べます。未収金はカード決済・コンビニ決済で自動催促でき、入会申込WEBフォームやQR・スマホ会員証、CSVでの一括会員登録といった会員管理機能も備えます。
14. 月額パンダ(株式会社もぐら)

月額パンダは、月謝や月会費などの継続課金に特化した集金システムで、株式会社もぐらが運営しています。入会申込のWEBフォームから会員管理・請求・決済までを1つのシステムで完結でき、法人だけでなく個人事業主や任意団体でも導入できます。
クレジットカード決済と口座振替の両方に対応し、1つの管理画面で併用できます。決済に失敗した際はコンビニ決済やPayPayでの支払いを案内して回収を補え、クレジットカード決済失敗時には無料の自動催促機能も使えるため、月謝・会費の未収に備えられます。
費用は初期・月額ともに0円で、決済が発生した月だけ売上の3.5%と決済成功1件あたり100円(税別)がかかります。口座振替を使う場合は初回に口座登録手数料(ネット申込500円・書面申込1,000円)が別途必要です。年会費やサブスクリプションの集金には、姉妹サービスの「年額パンダ」が半期・四半期・隔月など複数の集金パターンで対応します。
個人事業主がオンライン決済を導入する前の準備と注意点
サービスを選んだら、申し込みと運用に向けた準備を進めます。ここでは、加盟店審査を通すための準備と、個人事業主が押さえておきたい法的な手続き・契約上の注意点を整理します。
加盟店審査を通すための準備(確定申告書・事業実態の示し方)
オンライン決済の申し込みには加盟店審査があり、本人確認書類のほか、事業の実態を示す書類を求められることがあります。個人事業主の場合、確定申告書の控えや開業届の控え、事業内容がわかる資料を用意しておくと、審査での説明がしやすくなります。
審査では、どんな商品・サービスを、どのように販売するのかが見られます。取り扱う商材や事業内容を明確に説明できるよう整理しておくと、事業実態を示しやすくなり、審査で有利に働くことがあります。必要書類は申し込むサービスごとに異なるため、公式サイトの申込条件を事前に確認しておきましょう。
開業届・屋号口座の要否
事業を始めたら、税務署へ開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を提出します。提出時期について「開業から1か月以内」と説明されることがありますが、これは別の届出の期限と混同されたものです。国税庁は、開業届の提出時期を次のように案内しています。
[提出時期]事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限までに提出してください。
出典:A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁
これは所得税法第229条にもとづく手続きで、期限はその年分の確定申告期限までとされています。オンライン決済の導入自体に開業届が必須とは限りませんが、審査書類として事業実態を示すのに役立つため、事業を始めたら早めに出しておくとよいでしょう。
屋号の付いた事業用口座については、開設できる金融機関が増えています。必要書類は金融機関によって異なり、屋号を確認できる書類として開業届の控えや確定申告書の提示を求められる場合があります。入金先に屋号口座を使いたい場合は、利用する金融機関の必要書類を確認しておきましょう。
出典・参考資料(2件)
- 出典:A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm)
- 出典:所得税法 第229条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)
特定商取引法の表記・インボイス制度への対応
ネットで代金を受け取って商品・役務を提供する場合、特定商取引法にもとづく表示が必要になります。個人事業主が見落としやすいのが、表示する氏名の扱いです。消費者庁の特定商取引法ガイドは、次のように定めています。
「氏名(名称)」については、個人事業者の場合には、戸籍上の氏名又は商業登記簿に記載された商号を、法人の場合には、登記簿上の名称を記載することを必要とし、通称や屋号、サイト名は認められません。
出典:特定商取引法ガイド「通信販売広告について」|消費者庁
屋号やサイト名だけでは足りず、戸籍上の氏名(または登記した商号)の表示が求められます。あわせて、住所と電話番号の表示も必要です。プライバシーが気になる場合の扱いも含め、表示のルールは消費者庁のガイドで確認しておきましょう。
インボイス制度も、取引先が事業者中心の場合は関わってきます。適格請求書(インボイス)を発行するには、適格請求書発行事業者への登録が必要です。国税庁は、登録により課税事業者となる旨を示しており、免税事業者が登録すると消費税の申告・納税が生じます。
登録するかどうかは任意で、取引先が一般消費者中心であれば登録しない選択もあります。決済サービスが発行する領収書やレシートは、所定の事項が記載されていれば書類の名称を問わずインボイスになり得ます。
出典・参考資料(2件)
- 出典:特定商取引法ガイド「通信販売広告について」|消費者庁(https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/advertising.html)
- 出典:インボイス制度について|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm)
手数料・入金サイクル・契約条件で注意すべき点
費用の相場は前の章で触れたとおりですが、契約する前に条件の細部も確認しておきます。個人事業主が資金繰りで困らないために見ておきたいのは、次のような点です。
- 最低利用期間・解約条件:最低利用期間が設定されていたり、期間内の解約に違約金がかかったりするサービスもあります。試しに使いたい段階では、縛りの有無を確認しておきます。
- 入金までの期間と資金繰り:入金サイクルが長いと、売上が立ってから手元に入るまで時間がかかります。仕入れや外注費の支払いが先に来る商売では、入金の遅れが資金繰りを圧迫しないかを見ておきましょう。
- 手数料以外の費用:振込手数料や、返金・チャージバック時の費用など、決済手数料以外にかかる費目がないかを契約前に確認しておきましょう。
入金サイクルの長さで手元資金が不足しそうなときは、売掛金(未回収の請求)を支払期日より前に現金化するファクタリングという手段もあります。個人事業主・フリーランスでも使える業者があり、手数料の相場や入金スピード、安全な業者の見分け方は次の記事で解説しています。
個人事業主・フリーランス向けファクタリングおすすめ13選を比較|手数料・入金スピード・信頼できる業者の選び方を解説
個人事業主やフリーランスとして請求書を発行したあと、入金期日まで運転資金が回らずに困る場面は、独立直後の事業者ほど起きやすい資金繰り課題です。取引先の支払サイトが60〜90日と長く、外注費や税金の納付期限が先に迫るケースは珍しくありません。…
オンライン決済導入の流れ(申込〜利用開始のステップ)
実際にオンライン決済を導入するときの、申し込みから利用開始までの流れを確認します。おおまかには次の4ステップで進みます。

- 必要書類の準備:本人確認書類、事業実態を示す書類(確定申告書の控え・開業届の控えなど)、入金先の口座情報をそろえます。サイトを持つ場合は特定商取引法の表記も用意します。
- 申し込み・加盟店審査:公式サイトから申し込み、加盟店審査を受けます。審査期間はサービスによって異なり、数日から1か月程度かかることもあります。
- 初期設定・テスト:審査を通過したら、決済リンクの発行設定やサイトへの組み込みを行い、テスト決済で動作を確認します。
- 顧客への案内・利用開始:支払い方法を顧客に案内し、運用を始めます。請求書メールや決済リンクの送り方を整えておくと、スムーズに回収できます。
まとめ
個人事業主でも、法人でなくてもオンライン決済は導入できます。まずは自分の商売が、サイトなしで請求する型・自社サイトに組み込む型・会費や月謝を継続で受け取る型のどれに当てはまるかを見極めると、比較すべきサービスが絞り込めます。
そのうえで、個人事業主の加盟店審査に通るか、初期費用・月額固定費0円で始められるか、入金サイクルは資金繰りに合うか、必要な決済手段に対応しているかを軸に比べます。導入前には、開業届や特定商取引法の表記、インボイスへの対応も、公式情報にもとづいて確認しておくと安心です。
気になるサービスが見つかったら、まずは資料を取り寄せて、料金や審査条件、対応決済手段を自分の事業に当てはめて確かめてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 個人事業主でもオンライン決済の加盟店審査に通りますか?開業届は必要ですか?
A. 個人事業主でも、事業実態を書類で示せば加盟店審査に通る可能性は十分あり、開業届がなくても申し込めるサービスもあります。「個人だから落ちる」という明確な基準はなく、確定申告書の控えや事業内容がわかる資料で実態を示せることが審査では重視されます。
開業届は導入の必須条件とは限りませんが、事業実態を示す書類として役立ちます。提出時期や屋号口座の扱いは、本文の「開業届・屋号口座の要否」で国税庁の一次情報とあわせて解説しています。
Q. 屋号だけでオンライン決済に登録して請求できますか?
A. サービスへの登録は屋号でできても、特定商取引法にもとづく表記では屋号やサイト名だけでは足りず、戸籍上の氏名(または登記した商号)の表示が必要です。消費者庁のガイドは、個人事業者の氏名(名称)欄について通称・屋号・サイト名は認められないとしています。ネットで代金を受け取って商品・役務を提供する場合は、氏名に加えて住所・電話番号の表示も求められるため、屋号だけで完結させることはできません。
Q. オンライン決済サービスが発行する領収書やレシートはインボイスになりますか?
A. 適格請求書発行事業者の登録番号など所定の事項が記載されていれば、書類の名称が領収書・レシートであってもインボイス(適格請求書)になり得ます。ただしインボイスを発行するには適格請求書発行事業者への登録が必要で、免税事業者が登録すると課税事業者となり消費税の申告・納税が生じます。
登録するかどうかは任意で、取引先が一般消費者中心であれば登録しない選択もあります。取引先に事業者が多い場合は、登録の要否を検討しておきましょう。
Q. 個人事業主向けオンライン決済の決済手数料は高くありませんか?
A. オンライン決済の決済手数料はクレジットカードでおおむね3.2%〜3.7%程度が中心で、初期費用・月額固定費0円のサービスと組み合わせれば、売れた分だけ費用がかかる形にできます。料率だけを見ると負担に感じますが、カード払いを用意することで振込を面倒がって離脱していた注文を拾えたり、事前決済でドタキャン・未入金を防げたりする効果があります。
料率は、振込を面倒がる相手やカードしか持たない相手を取りこぼさないための費用と考えると、負担の見え方が変わります。固定費と手数料のどちらが得かは売上規模で変わるため、本文の「費用の目安」で示した分岐を目安に選ぶとよいでしょう。
Q. オンライン決済は導入してから代金が入金されるまでどれくらいかかりますか?
A. 入金までの期間はサービスによって幅があり、月1回のまとめ入金から、条件を満たせば決済の翌営業日に入金されるものまであります。個人事業主は手元資金が薄くなりやすいため、入金サイクルが早いサービスほど資金繰りに余裕が生まれます。振込手数料が別途かかるか、一定額以上で無料になるかもあわせて確認しておきましょう。
申し込みから利用開始までは加盟店審査があり、数日から1か月程度かかることもあるため、使い始めたい時期から逆算して申し込むと安心です。
Q. オンライン決済のセキュリティは大丈夫ですか?カード情報の漏えいが不安です。
A. PCI DSSやEMV 3-Dセキュアといったセキュリティ対策は個人事業主が自力で用意するものではなく、決済サービス側が備えているかを確認すれば十分です。一般的な決済サービスでは、事業者がカード番号を保持・閲覧しない仕組み(非保持化)や、PCI DSSへの準拠、なりすましを防ぐEMV 3-Dセキュアが提供されます。
EC加盟店ではEMV 3-Dセキュアの導入が原則求められているため、これらへの対応が明記されているサービスを選ぶと安心です。
Q. 自社サイトを持っていなくてもオンライン決済で代金を受け取れますか?
A. 自社サイトがなくても、決済リンクや請求書メールを送るタイプのサービスを使えば、相手がリンクを開いてカード情報を入力するだけで代金を回収できます。個別のレッスン料や制作費、イベント参加費のようにその都度金額が変わる請求と相性がよく、サイト構築の手間なく始められます。
物販でネットショップに決済を組み込みたい場合や、会費・月謝を継続で受け取りたい場合は、別のタイプのサービスが向くため、受け取り方に合わせて選ぶとよいでしょう。
出典・参考資料(3件)
- 出典:A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm)
- 出典:特定商取引法ガイド「通信販売広告について」|消費者庁(https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/advertising.html)
- 出典:インボイス制度について|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm)
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