サロンで「カードは使えますか」と聞かれて断ると、その場の会計を逃すだけでなく、再来店やコース契約のきっかけまで手放してしまうことがあります。現金と振込しか受けられない状態は、キャッシュレスで払いたいお客様の取りこぼしにつながりやすい環境です。
美容室・エステ・ネイルなどのサロンで使う決済端末は、初期費用・月額・決済手数料・入金サイクル・対応ブランドによって、実際にかかるコストと使い勝手が大きく変わります。どれを選ぶかで、毎月の手数料負担も、売上が入金されるまでの日数も違ってきます。
サロンではこれらに加えて、回数券や高額コースを分割・カードで売れるか、エステで問題になりやすい特定継続的役務提供の審査に通るか、予約や顧客カルテと連携できるかも端末選びを左右します。この記事では、サロンで導入できる決済端末を、費用と入金サイクルに回数券・分割・審査・連携というサロン固有の条件まで加えて横並びで比較します。
自サロンの規模や会計する場所から候補をまず手早く絞りたい方は、記事の途中にある診断ツールもあわせてお使いください。いくつかの質問に答えると、条件に近い端末の絞り込みに役立ちます。
目次
一括ダウンロードする
美容室・エステ・ネイル・リラクなど小規模サロンで使う決済端末
本記事は、美容室・エステ・ネイルなど、1人サロンから数席・数店舗規模の小規模サロンを対象にします。こうしたサロンが店頭でクレジットカード・電子マネー・QRコード決済を受け付けるために導入する決済端末を扱います。
初期費用・月額・決済手数料・入金サイクル・対応ブランドに加えて、回数券・分割販売や特定継続的役務提供の審査、POS・顧客カルテ・予約システムとの連携といった、サロン特有の条件で比較します。
業種を絞らず、決済端末そのものの仕組みや種類、費用相場をカテゴリ全体から知りたい場合は、幅広い業種を対象にした以下のまとめ記事もあわせてご覧ください。サロンに限定しない基礎情報は、そちらに詳しくまとめています。
クレジットカード決済端末おすすめ15選を比較|種類・手数料・選び方を解説
店舗で「クレジットカードは使えますか」と聞かれて断り、そのまま会計を逃した経験はありませんか。キャッシュレス比率が上がるなかで、現金しか扱えない店舗は来店客の選択肢から外れやすくなっています。一方で、決済端末は据置型・オールインワン・モバイ…
サロンで対応しておきたい決済手段(クレカ・電子マネー・QR・タッチ決済)
ここからは、サロンで来店客を取りこぼさないために対応しておきたい決済手段を整理します。対応の中心はVisa・Mastercard・JCBなどのクレジットカードで、施術単価が高いサロンほど、まとまった金額をカードで払いたいお客様が多く、カード非対応は客単価に直結します。
これに交通系ICなどの電子マネー、PayPay・楽天ペイ・d払いなどのQRコード決済、かざして払うタッチ決済(非接触)を加えると、幅広い支払いをまかなえます。複数ブランドをまとめて受けられる決済端末を1台導入するのが一般的で、対応範囲は端末で異なるため、後述の比較表で確認してください。
端末を選ぶうえで見落とせないのが、タッチ決済への対応です。カード国際ブランドのルール改定により、アクワイアラ(加盟店を管理するカード決済会社)各社は、2026年10月以降に使える端末をタッチ決済対応のものへ切り替えるよう案内しています。カード会社の加盟店向け告知では、期日と未対応端末の扱いが次のように示されています。
カード国際ブランドルールの改定により、2026年10月1日までにすべてのカード決済端末に非接触決済機能(タッチ決済)を搭載することが義務付けられました。
出典:【加盟店さま】非接触決済(タッチ決済)未対応端末 ご利用終了のお知らせ|ライフカード株式会社
現在、設置されている非接触決済機能(タッチ決済)未搭載の端末は、2026年9月30日をもってご利用いただけなくなります。
これから新しく端末を導入するなら、タッチ決済に対応した機種を選んでおけば、この切り替えに合わせた買い替えを避けられます。すでに使っている端末が未対応の場合は、利用できる期限があるため、早めに対応機種への切り替えを検討しておくと安心です。
タッチ決済は、利用金額が一定額(カード会社により異なる)を超えると、暗証番号の入力やIC・タッチ以外の方法が必要になる場合があります。高額施術の会計では、通常のカード操作も併用できるようにしておくと安心です。
サロン向け決済端末の種類(形状・連携タイプ別の向き不向き)
ここからは、サロンで使う決済端末を形状と連携のしかたで整理します。手数料や対応ブランドを比べる前に、自サロンがどこで会計し、どんな連携を求めるかで大きく絞れます。

初期費用を抑えて小さく始めたい1人・個人サロンにはカードリーダー型が向きます。手持ちのスマートフォンやタブレットに小型のカードリーダーを接続して使うタイプです。専用端末を買わずにアプリで運用でき、端末代や固定費を低く抑えやすいため、開業直後にまずキャッシュレスを試したいサロンにも導入しやすい形状です。
受付カウンターで会計するサロンに向くのが、プリンター・カードリーダー・POS機能を1台にまとめたオールインワン(POSレジ一体型)です。決済からレシート発行、売上管理までを受付に据えた1台で完結でき、レジ周りをまとめたいサロンに合います。有線の電源とネットワークで安定して動く機種が多いのも特徴です。
施術室やカウンセリングスペースで会計したい、出張やイベント出店もあるというサロンには、通信を内蔵して持ち運べるポータブル・モバイル型が向きます。バッテリーとモバイル回線で動き、席まで運んで決済とレシート発行まで済ませられる機種なら、お客様を受付まで移動させずに会計できます。
失敗しないサロン向け決済端末の選び方(サロンならではの観点で選ぶ)
ここからは、サロンならではの観点を中心に、端末を見極める選び方を4つに分けて解説します。自サロンの規模や施術内容に照らして、どの軸を優先するかを先に決めておくと、機種選びで迷いにくくなります。
初期費用・月額・決済手数料・入金サイクルで選ぶか
サロンの利益に直接効くのが、売上のたびに引かれる決済手数料です。サロン向け端末のクレジットカード決済手数料はおおむね2〜3%台に収まる機種が多く、施術単価が高いサロンほど、この数ポイントの差が月々の負担として積み上がります。自サロンで多い支払い方法の料率を基準に比べると、機種間の差が見えてきます。
初期費用や端末代、月額費用といった固定費も、あわせて確認したい要素です。端末代0円や月額0円をうたうプランは1人サロンの参入障壁を下げますが、決済手数料が相対的に高い、あるいは条件付きの料率であることもあります。固定費と手数料はどちらかを下げるともう一方が上がる関係になりがちなので、月あたりのキャッシュレス取扱額を見込んで、総額で比べると判断を誤りにくくなります。
たとえば月商50万円のうち半分の25万円をキャッシュレスで受けるサロンなら、手数料2%で月5,000円、3.25%なら約8,100円と、料率差だけで月3,000円ほど変わります。月商が上がるほど料率差は積み上がるので、固定費だけで判断せず、この取扱額×料率を加えた月額で見比べるのが実務的です。
売上が入金されるまでの日数(入金サイクル)も、サロンの資金繰りに関わります。入金サイクルは最短翌営業日から月2回程度まで機種差が大きく、指定の銀行口座を使うと入金が早まったり振込手数料が無料になるサービスもあります。仕入れや家賃の支払いと入金の間隔が空きやすい開業直後のサロンほど、入金の早さを重く見ておくと運転資金に余裕が生まれます。
回数券・高額コースの分割払い・特定継続的役務提供に対応しているか
回数券や高額コースを扱うサロンでは、その販売方法に端末が対応できるかが選定を分けます。ここでの確認点は主に2つで、1つはお客様がカードの分割払いやボーナス払いで支払える端末か、もう1つはエステなどのコース契約で問われる特定継続的役務提供に対応した端末・体制かどうかです。
カードの分割払いに対応した端末なら、高額なコースや回数券をお客様が無理なく購入しやすくなり、単価の高い提案がしやすくなります。一方で、エステの回数券・コース契約は特定継続的役務提供という制度に関わり、これに対応できる端末かで審査に通るかが変わります。
この制度と審査の考え方、対応端末の見極め方は、後半の専用セクションで、特定商取引法や消費者庁のガイドラインをもとに詳しく整理します。ここでは「回数券・コースを扱うなら、分割対応と特定継続的役務提供への対応を必ず確認する」という点を押さえてください。
POS・顧客カルテ・予約システムと連携できるか
サロンでは会計端末に、顧客カルテや予約、売上管理との連携を求める層が厚いのが特徴です。いま使っている、あるいは今後入れたいPOSレジ・顧客カルテ・予約システムと決済端末が連携できるかは、会計まわりの手間を左右する判断材料になります。
決済端末とPOSレジが連携していれば、会計金額の手入力が不要になり、施術の売上やスタッフごとの実績が自動で集計されます。ただし多くの決済端末はPOS・売上管理との連携が中心で、ホットペッパービューティー・サロンボードなどのサロン予約や電子カルテとの直接連携は、機種・プランによって対応が分かれます。
連携できる範囲は端末とシステムの組み合わせで変わるため、後述の比較表の連携列で対応関係を確認してください。予約・カルテまで含めたレジ本体の比較は、サロン向けのPOSレジを扱う別記事の範囲になります。
会計だけでなく、予約・顧客カルテ・売上管理まで含めて会計まわり全体をまとめたいサロンは、決済端末ではなくPOSレジ本体から選ぶ選択肢もあります。1人サロン対応や予約連携まで含めてサロン向けのPOSレジを比較したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
1人サロン・個人事業主でも審査に通りやすく導入しやすいか
1人サロンや個人事業主として開業したばかりのサロンでは、そもそも加盟店審査に通るか、手続きの負担が大きくないかが気になるところです。スマートフォンやタブレットにリーダーを接続するモバイル型・カードリーダー型は、開業届があれば個人事業主でも申し込めるケースが多く、比較的導入しやすい形状とされています。
審査では、本人確認書類や事業の実態が分かる資料、売上の入金先口座などが確認されます。申込内容と書類の記載が食い違うと審査が長引いたり通らなかったりするため、情報を正確にそろえることが通過の近道です。複数のサービスに申し込んで選択肢を広げる進め方もあり、費用面の抑え方は前述の初期費用・月額の観点とあわせて検討してください。
ここまでの選び方を踏まえて、自サロンに合いそうな端末をまず手早く絞り込みたい方は、以下の診断ツールもお使いください。サロンの規模や会計場所、重視する条件を選ぶと、候補の絞り込みに役立ちます。
一括ダウンロードする
【比較表】サロン向け決済端末を横並び比較
ここからは、サロンで使える決済端末を横並びで比較します。初期費用・月額費用・決済手数料・入金サイクル・対応ブランド・端末タイプに加えて、回数券や分割・特定継続的役務提供への対応、POS・予約・カルテ連携までを一覧にまとめました。自サロンの条件に近い機種を絞り込んでください。費用が公表されていない項目は、その旨がわかるように記載しています。
連携列はPOS・売上管理との連携を中心に記載しています。ホットペッパービューティーなどのサロン予約や電子カルテとの直接連携の可否は機種・プランにより異なるため、必要な場合は各社に確認してください。
| サービス名 | Square(スクエア) | Airペイ(エアペイ) | STORES 決済 | stera pack(ステラパック) | PAYGATE(ペイゲート) | USEN PAY(ユーセンペイ) | POS+ Pay(ポスタスペイ) | CASHIER PAYMENT | アルファポータブル | PayCAS Mobile(ペイキャス モバイル) | 楽天ペイ ターミナル |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 端末タイプ | カードリーダー型 | カードリーダー型 | カードリーダー型 | オールインワン型 | オールインワン型 | オールインワン型 | オールインワン型 | オールインワン型 | ポータブル・モバイル型 | ポータブル・モバイル型 | ポータブル・モバイル型 |
| 初期費用(端末代) | 0円 (Square リーダー4,980円、スマホでタッチ決済は端末0円) | 0円 (カードリーダーは審査後に無償貸与) | 端末27,720円 (スタンダード年間契約は1台目無料) | 0円 (端末費用・初期費用なし) | 0円 (端末は通常39,600円、数量限定キャンペーンで0円) | 0円 (USEN PAY 据置端末) | 0円 (スマホPOS連携時。他端末は要問い合わせ) | 0円 (A920。端末費用もキャンペーンで0円) | 0円 (端末は定価74,800円、キャンペーンで0円) | 0円 (キャンペーン適用時) | 0円 (端末は38,280円が目安、時期によりキャンペーンで0円) |
| 月額費用 | 0円 | 0円 | 0円〜3,300円 (フリー0円/スタンダード3,300円) | 初年度0円/2年目以降3,300円 (年間決済額3,000万円以上で永年無料) | 3,300円 (スマレジ有料プラン契約者は0円プランあり) | 0円〜3,980円 (取扱高に応じ変動。50万円以上で0円) | 3,000円 (スマホPOS連携時、税抜。他端末は要問い合わせ) | 2,200円 (A920。月額0円のVEGA3000も選択可) | 0円 | 1,980円 (ライトプラン、税別・1店舗) | 0円 (中小事業者向け「最強プラン」スタンダードは月額2,200円) |
| 決済手数料(クレジット) | 3.25%〜 (対象事業者は2.5%) | 3.24% (中小事業者向けディスカウントで2.48%) | 1.98%〜2.48% (Visa/Mastercard。スタンダード1.98%/フリー2.48%) | 1.98%〜2.70% (Visa/Mastercard。スモールビジネス1.98%/スタンダード2.70%、税別) | 1.98%〜2.90% (Visa/Mastercard。中小事業者向けプランで1.98%〜) | 2.99% (Visa/Mastercard。その他カードは3.24%) | 1.98%〜 (ブランド別に変動。導入から半年間の期間限定料率) | 2.98% (A920のVisa/Mastercard。VEGA3000は3.24%〜) | 3.24%〜 (中小支援プラン適用で2.48%) | 2.20%〜 (中小事業者応援プログラム適用時。一般料率は非公開) | 3.24% (最強プラン適用で2.20%〜、条件あり) |
| 対応決済 | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (リーダー使用時。スマホでタッチ決済はタッチのみ) | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (対応92種) | クレカ・電子マネー・QR・タッチ | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (30種類以上) | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (公称29種) | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (約70種) | クレカ・電子マネー・QR (50種類以上) | クレカ・電子マネー・QR・タッチ | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (70種類以上) | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (30種類以上) | クレカ・電子マネー・QR・タッチ (QRは楽天ペイが中核) |
| 入金サイクル・振込手数料 | 三井住友・みずほは翌営業日/他行は週1回(水曜締め・金曜振込)。振込手数料無料 | 月6回(みずほ/三菱UFJ/三井住友)、その他は月3回。振込手数料0円(ゆうちょ除く) | 手動は最短翌々日/自動は翌月20日。10万円以上の振込は手数料無料 | 最短2営業日後(4パターンから選択)。三井住友銀行は振込手数料0円/他行220円 | クレジット・電子マネーは月2回/QRコードは月1回 | カードは月2回/電子マネー・QRは月1回(翌日入金は飲食・不動産業限定) | 月2回。振込手数料無料 | Visa/Mastercardは月2回/電子マネーは月1〜2回/QRコードは月1回 | 月1〜8回から選択可(週2回まで) | 月2回(最短翌日振込の月1回を選ぶと振込手数料無料) | 楽天銀行指定で365日・最短翌日入金、振込手数料無料(他行は1回300円) |
| 回数券・分割/特定継続的役務対応 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | △Visa/Mastercardの分割払いに対応(特定継続的役務は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | △カードの分割・ボーナス払いに対応(特定継続的役務は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ◎カード分割最大24・36回/特定継続的役務の審査に対応 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| POS・予約・カルテ連携 | ●Square POSレジ(顧客管理)を無料内蔵 | ●Airレジ・Airメイトと連携 | ●STORES レジ・外部POS(スマレジ等)と連携 | ●stera market経由でPOS・業務アプリを拡張 | ●クラウドPOS「スマレジ」と連携 | ●USENレジと会計金額を自動連携 | ●POS+(美容サロン特化POS)と一体運用 | ●CASHIER POS・セルフレジと連携 | ●クラウドPOS「スマレジ」と連携 | ●業務アプリ(POS・予約等)を追加可能 | △楽天ペイ 店舗アプリで管理(外部POS連携は要問い合わせ) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
回数券・分割や特定継続的役務提供の列が「要問い合わせ」となっているのは、これらの審査が事業者ごとの個別判断で、各社が可否を一律に公表していないためです。「要問い合わせ」は不可という意味ではなく、条件次第で対応できる場合もあります。
回数券や高額コースを扱うなら、申し込み前に候補各社へ可否を確認するのが確実です。特定継続的役務提供への審査対応は各社が個別に判断するため、1社に絞り込まず複数社に確認して比べると、自サロンに合う条件を見つけやすくなります。
サロン向け決済端末のおすすめサービス(個別紹介)
ここからは、サロンで使える決済端末を端末タイプ別に1台ずつ紹介します。会計する場所や求める連携から自サロンに近いタイプを選び、対応ブランド・費用・入金サイクル・サロンでの使い勝手を確認してください。
カードリーダー(スマホ+リーダー)型
手持ちのスマートフォンやタブレットに小型のカードリーダーを接続して使う、初期費用を抑えて小さく始めたい1人・個人サロン向けのタイプです。専用端末を持たずにアプリで運用でき、開業直後でも導入しやすい機種を紹介します。
1. Square(Square株式会社)

Square(スクエア)は、Square株式会社が提供するキャッシュレス決済サービスです。手持ちのスマートフォンやタブレットに接続する小型の「Square リーダー」(4,980円・税込)と、対応スマホ単体でタッチ決済を受け付ける「スマホでタッチ決済」(端末0円)があり、初期費用・月額固定費・振込手数料はいずれも0円です。
決済手数料は対面カード決済が3.25%〜で、年間キャッシュレス決済額3,000万円未満かつ主要6ブランドの対面決済にはSMBアクセプタンスプログラムの2.5%が適用されます。売上は、三井住友銀行・みずほ銀行の口座なら決済日の翌営業日、その他の金融機関でも毎週水曜締め・金曜振込で入金され、振込手数料はかかりません。
商品・在庫・売上・顧客管理を行える無料のPOSレジアプリが端末と一体で使え、別途POSを契約せずに会計と売上管理をまとめられます。端末0円から始められることもあり、開業直後の1人サロンがまずキャッシュレスを試す形として導入しやすい構成です。
2. Airペイ(株式会社リクルート)

株式会社リクルートが提供するAirペイ(エアペイ)は、iPadまたはiPhoneに専用カードリーダーをBluetooth接続して使うカードリーダー型の決済サービスです。クレジットカード・電子マネー・交通系IC・QRコード決済・各種ポイントを1台で受け付け、公式の対応決済は92種(2026年9月時点)に及びます。
初期費用・月額固定費は0円で、カードリーダーは審査通過後に無償貸与されます(電源アダプタは別途用意)。決済手数料はクレジットカードが3.24%で、条件を満たす中小事業者向けのディスカウントプログラムに申し込むと、対象6ブランドが一律2.48%まで下がります。
入金は、みずほ・三菱UFJ・三井住友の口座を登録すると月6回、その他の金融機関でも月3回で、振込手数料は0円です(ゆうちょ銀行を除く)。POSレジアプリ「Airレジ」と連携すると会計金額がAirペイに自動反映され、売上・コストを集計・分析する「Airメイト」ともつながるため、レジと会計まわりを一体で運用したいサロンに合います。
3. STORES 決済(STORES 株式会社)

対面決済サービス「Coiney(コイニー)」をルーツに持つのが、STORES 株式会社のSTORES 決済です。カードリーダー型の端末を、スマートフォンやタブレットのアプリにBluetoothまたはWi-Fiで接続して使い、クレジットカード(タッチ・IC・磁気)・交通系電子マネー・QUICPay+/iD・QRコード決済を1台で受け付けます。
料金は月額0円のフリープランと、月額3,300円(税込・年間契約)のスタンダードプランがあり、端末はフリーが27,720円(税込)、スタンダードは年間契約で1台目が無料です。
クレジットカード手数料はフリーが2.48%、スタンダードのVisa・Mastercardは1.98%で、Visa・Mastercardはカードの分割払いにも対応するため、高額コースや回数券をお客様が分割で購入しやすくなります。
入金は、振込を依頼する手動入金なら決済日から最短翌々日(売上10万円以上は振込手数料無料、10万円未満は税込200円)、毎月末締めの自動入金なら翌月20日に振り込まれます。POSレジは自社の「STORES レジ」に加えてスマレジ・ユビレジ・pos+などの外部POSとも連携でき(対応範囲は機種による)、ネットショップや予約まで同じ事業者のサービスで揃えられます。
オールインワン(POSレジ一体型)
プリンター・カードリーダー・POS機能を1台に内蔵し、受付カウンターに常設してレジ・売上管理まで集約したいサロンに向くタイプです。会計からレシート発行、顧客・売上管理までを受付の1台でまとめたいサロン向けの機種を紹介します。
4. stera pack(ステラパック)(三井住友カード株式会社)

決済端末「stera terminal」の提供から加盟店契約、売上入金までをひとまとめにした、三井住友カード株式会社のオールインワンパッケージです。据え置き型の端末1台でクレジットカード・電子マネー・QRコードなど30種類以上の決済に対応し、レシートプリンターも内蔵します。
端末費用・初期費用は0円で、サービス利用料も初年度は0円、2年目以降は月3,300円(税込)です(直近1年間のキャッシュレス決済額が3,000万円以上なら永年無料)。決済手数料はスモールビジネスプランのVisa・Mastercardで1.98%(税別)です。入金サイクルは毎日締め・2営業日後払いなど4パターンから選べ、三井住友銀行の口座なら振込手数料は0円になります。
アプリマーケット「stera market」から顧客管理や売上集計などの業務アプリを追加でき、POSレジアプリの導入や外部POSレジとの接続にも対応します。受付にレジと売上・顧客管理を集約したいサロンで、会計から日々の管理までを1台にまとめやすい構成です。
5. PAYGATE(ペイゲート)(株式会社スマレジ)

クラウドPOSレジ「スマレジ」を手がける株式会社スマレジが提供するマルチ決済端末です。「PAYGATE Station」はクレジットカード・タッチ決済・電子マネー・QRコード・共通ポイントを1台に集約し、サーマルプリンターを内蔵するため、レジ周りに周辺機器を別途揃えずに会計を完結できます。
端末費用は通常39,600円(税込)のところ、数量限定のキャンペーンで0円です。月額は3,300円(税込)で、スマレジの有料プラン契約者向けには月額0円のプランもあります。決済手数料はVisa・Mastercardが2.90%〜、条件付きの中小事業者向けプランでは1.98%〜で、入金はクレジットカード・電子マネーが月2回、QRコード決済が月1回です。
Android搭載で内蔵バッテリーと4G通信を備え、受付での据え置き利用に加えて席まで運んでの会計にも対応します。同じ会社が手がけるクラウドPOS「スマレジ」と連携でき、会計データや売上をまとめて管理したいサロンに向く構成です。ただし契約から1年以内の解約には違約金がかかる点は確認しておきましょう。
6. USEN PAY(ユーセンペイ)(株式会社USEN)

「USEN PAY」は、店舗BGMやPOSレジなど店舗向けの商材を幅広く手がける株式会社USENの決済サービスです。主力の据え置き型端末はレシートプリンターを内蔵したオールインワン型で、クレジットカード・電子マネー・QRコードあわせて約70種類に対応します。
端末費用は0円で、月額はキャッシュレス取扱高に応じて0円〜3,980円と変動します(開設後3か月は無料、取扱高50万円以上で0円)。決済手数料はVisa・Mastercardが2.99%、その他のカード・電子マネー・QRコードが3.24%です。
売上の入金は標準でカードが月2回、電子マネー・QRコードが月1回です。売上を翌営業日に受け取れる翌日入金サービスもありますが、対象は飲食業・不動産業に限られるため、美容・サロン業態では標準の入金サイクルになります。全国約140拠点のサポート網を持ち、故障時は無償交換や出張修理に対応します。
7. POS+ Pay(ポスタスペイ)(ポスタス株式会社)

飲食・小売に加えて美容サロンやクリニックなど、業種特化のクラウド型POSレジ「POS+(ポスタス)」を展開するポスタス株式会社の決済サービスです。POSレジと決済を同じ会社で揃えられる構成として、2025年11月に提供が始まりました。
POSレジと決済端末を連携させると会計金額が端末へ自動で反映され、金額の二度打ちを避けられます。導入形態は決済端末単体・POS連動・POS一体型の3プランで、端末はstera terminal・JT-VT10のほか、スマートフォン1台でレジと決済をまかなうスマホPOS(POS一体型プラン限定)も選べます。
料金はスマホPOS連携の場合で初期費用0円・月額3,000円(税抜)です。他の端末を使う場合の初期費用・月額は公式で個別に案内されておらず、問い合わせが必要です。決済手数料は1.98%から(決済ブランドごとに料率が異なり、導入から半年間の期間限定料率)で、入金は月2回・振込手数料は無料です。
8. CASHIER PAYMENT(株式会社ユニエイム)

オールインワン端末「A920」は、決済機能にPOSレジアプリとレシートプリンターを内蔵し、端末1台でレジと会計を完結できる決済サービスです。提供元は、クラウドPOSレジ「CASHIER(キャッシャー)」を手がける株式会社ユニエイムで、クレジットカード・電子マネー・QRコードに対応します。
A920は初期費用・端末費用が0円(キャンペーン)で、月額はPOSレジ機能を使う場合で1台あたり2,200円、決済手数料はVisa・Mastercardが2.98%です。月額をかけたくない場合は、クレジットカード手数料3.24%〜の月額0円端末「VEGA3000」も選べ、決済件数の規模に応じて有利な方を選べます。
入金サイクルはVisa・Mastercardが月2回、電子マネーが月1〜2回、QRコードが月1回です。自社のPOSレジ「CASHIER」やセルフレジ、タッチパネル型券売機と連携でき、受付にレジと会計を集約したいサロンに向きます。申し込みから加盟店審査に約1〜2か月かかるため、開業や繁忙期に合わせて早めに進めておくと安心です。
ポータブル・モバイル型
通信を内蔵して持ち運べ、施術室やカウンセリングスペース、出張・イベントでの会計に対応できるタイプです。席まで運んで決済とレシート発行まで済ませたいサロン向けで、回数券や高額コースの分割・特定継続的役務提供に強い機種もこのタイプに含まれます。
9. アルファポータブル(アルファノート株式会社)

アルファポータブルは、決済代行(包括信用購入あっせん業者)と決済端末の提供を自社で一体で手がけるアルファノート株式会社のマルチ決済端末です。手のひらサイズのコードレス端末1台に、クレジットカード・電子マネー・QRコード・タッチ決済と内蔵プリンターをまとめ、公式ではキャッシュレス70種類以上への対応を掲げています。
Android OSを搭載しWi-Fi・4G回線に対応するため、施術室やカウンセリングスペース、出張・イベント出店まで、端末を持ち運んで会計とレシート発行まで完結できます。お客様を受付へ移動させず、施術したその場で決済できる運用に向いています。
費用は初期費用・月額基本料・解約違約金がいずれも0円で、契約期間の縛りもありません。端末費用は定価74,800円がキャンペーンで0円になります。決済手数料は公式で3.24%からとされ、中小事業者向けの支援プランではVisa・Mastercardなど主要6ブランドが2.48%になります。
サロンに関わりが深いのが、回数券や高額コースの扱いです。カードの分割払いは最大24回・36回に対応し、高額なコースをお客様が無理なく購入しやすくなります。さらに、エステや美容クリニックなど特定継続的役務提供に該当する業種の審査にも対応しており、前受金を伴うコース販売で審査が課題になりやすいサロンでも申し込める体制を備えます。
この特定継続的役務に該当する業種の審査への対応について、同社は取材で次のように述べています。

具体的に当社がもっとも得意としているのが、エステティックサロンや美容クリニックといった、特定商取引法上の「特定継続的役務」に該当する業種です。半年や1年といった長期契約を事前に交わして、高額な前受金をお預かりするビジネスモデルですので他社様ではお断りをされることが多いのですが、当社はノウハウを積み重ねてきたこともあり、基本的にお受けしています。
月額メニューなどのサブスク型サービス向けには、端末でカードを1回通すだけで毎月同額を自動決済できる継続課金機能も用意されています。サポートは1加盟店につき専任担当を1名配置し、24時間の有人電話窓口を設けているほか、最短即日審査・即日発送に対応します。
10. PayCAS Mobile(SBペイメントサービス株式会社)

PayCAS Mobile(ペイキャス モバイル)は、ソフトバンクグループのSBペイメントサービス株式会社が提供する決済サービスです。端末はグループのSB C&S株式会社が手がけるモバイル型のオールインワンで、約404gの片手サイズにプリンターとソフトバンク回線のSIMを内蔵し、Wi-Fi環境のない施術室や出張先でも持ち運んで会計できます。
Android 10ベースのPayDroidを採用し、POSレジ・予約・スタッフ管理などの業務アプリを追加して機能を拡張できます。クレジットカード・電子マネー・QRコード決済など30種類以上のブランドに対応し、SBペイメントサービスの決済DXプラットフォームを通じて実店舗とECの決済情報の一元化や継続課金にも対応します。
料金はライトプランで月額1,980円(税別・1店舗)です。中小事業者応援プログラムの適用時は、QRコード決済1.98%〜・クレジットカード決済2.20%〜の手数料になります(適用外の一般料率は非公開)。決済預り金の精算は月2回で、最短翌日振込となる月1回を選ぶと振込手数料が無料です。
11. 楽天ペイ ターミナル(楽天ペイメント株式会社)

楽天ペイ ターミナルは、楽天グループの楽天ペイメント株式会社が提供する実店舗向けの決済端末です。決済機能・タブレット・プリンター・通信(4G LTE/Wi-Fi)を1台に搭載し、周辺機器を足さずに決済からレシート印刷まで完結できます。受付への据え置きに加え、本体を持ち運んで会計する使い方にも対応します。
対応するのはVISA・Mastercard・JCBなどのクレジットカード(タッチ決済を含む)、楽天Edyや交通系ICなどの電子マネー、楽天ペイのQRコード決済です。楽天ポイントカードの提示・付与・利用にも対応するため、楽天会員の来店促進やリピート施策にも生かせます。
初期費用・月額費用は0円で、端末価格は別途かかります(時期により導入キャンペーンあり)。決済手数料は公式でクレジットカード3.24%、QRコード・電子マネー2.95%〜とされ、中小事業者向けの「最強プラン」による手数料引き下げも用意されています(適用には条件があります)。
入金面では、楽天銀行を振込先に指定すると365日・最短翌日入金で振込手数料も無料です。開業直後で資金繰りを安定させたいサロンには、この入金の早さが利点になります。
サロンが決済端末(キャッシュレス)を導入するメリット
ここからは、サロンが決済端末を導入して得られる利点を、サロン特有の効果を中心に整理します。
最大の利点は、支払い方法を理由にした取りこぼしを減らせることです。クレジットカード・電子マネー・QRコードに対応すれば、現金を持たない来店客にも応じられ、高額なコースや回数券をカードで提案しやすくなります。会計手段の幅が広がることは、客単価や成約機会の改善につながります。
POSレジや顧客カルテと連携する端末なら、売上データが自動で集計され、リピート施策や経営判断に使える情報が蓄積されます。現金の受け渡しやレジ締めの手間も減り、施術に集中できる時間が増えます。
一括ダウンロードする
サロンの決済端末導入・運用で押さえたい注意点
ここからは、導入前に知っておきたい注意点を整理します。あらかじめ把握しておくと、あとから想定外の負担が出るのを防げます。
まず、売上のたびに決済手数料がかかり、施術単価が高いサロンほど負担は大きくなります。あわせて、売上の入金までに日数がかかるため、現金商売とは資金繰りのタイミングが変わります。入金サイクルは機種差が大きいので、支払いと入金の間隔を確認しておくと安心です。
決済端末は営業中に止まると会計が滞るため、通信環境やシステム障害への備えも欠かせません。トラブル時のサポート体制や代替手段があるかを確認しておくと、施術中の会計トラブルを避けやすくなります。
「端末代0円」「月額無料」といったキャンペーンには、最低利用期間や解約金、対象モデルの条件が付いていることがあります。一定期間内に解約すると端末代相当の費用が発生する契約もあるため、契約前に縛りの有無を確認してください。加えて、前述のとおりタッチ決済に対応した端末が2026年10月以降は必須となるため、未対応の端末を選ぶと早期の買い替えが必要になる点にも注意が必要です。
回数券・高額コースの分割販売と審査(特定継続的役務提供)への対応
カットのみなど単発施術が中心で、回数券や高額コースを扱わないサロンは、この節は読み飛ばして問題ありません。ここからは、エステやコース販売を行うサロンで不安になりやすい「回数券・高額コースの販売と決済の審査」を、特定商取引法や消費者庁のガイドラインをもとに整理します。
制度の枠組みを正しく理解すると、なぜ端末やサービスによって対応が分かれるのかが見えてきます。
エステの回数券や継続コースは、特定商取引に関する法律(特商法)が定める「特定継続的役務提供」に当たることがあります。特商法は、この特定継続的役務を次のように定義しています。
特定商取引に関する法律 第41条第2項 この章並びに第五十八条の二十二第一項第一号及び第六十七条第一項において「特定継続的役務」とは、国民の日常生活に係る取引において有償で継続的に提供される役務であつて、次の各号のいずれにも該当するものとして、政令で定めるものをいう。
出典:特定商取引に関する法律(昭和五十一年法律第五十七号)第41条|e-Gov 法令検索
一 役務の提供を受ける者の身体の美化又は知識若しくは技能の向上その他のその者の心身又は身上に関する目的を実現させることをもつて誘引が行われるもの
二 役務の性質上、前号に規定する目的が実現するかどうかが確実でないもの
「身体の美化」を目的に誘引し、その目的が実現するかどうかが確実でない役務、というエステの性質が、この定義に重なります。どの範囲が対象になるかは政令で決まっており、特定商取引に関する法律施行令の別表第四で、エステティック(人の皮膚を清潔にし・美化し、体型を整え、体重を減ずる施術)と美容医療が対象役務として挙げられています。
そのうえで、契約期間が1月を超え、かつ契約金額が5万円を超えるコース契約が、規制の対象になります。
出典・参考資料(1件)

回数券のようなチケット制の販売も、この規制の対象になり得ます。消費者庁は、チケット制や会員権制のエステティックの扱いについて次のように説明しています。
いわゆる「チケット制」や、「会員権制」のエステティック、語学教室等についても、基本的に規定の対象としています。
出典:特定継続的役務提供Q&A|消費者庁(特定商取引法ガイド)
このうち、有効期限のあるものについては、有効期限内はいつでも役務提供を受けることが可能なことから、有効期限をもって役務提供期間とみなし、これが基準期間を超えれば対象となり、また有効期限のないものについては、いつでも使用可能ということから、役務提供期間は常に基準期間を超えるとみなします。
回数券は実質的にチケット制に当たるため、エステの回数券販売はこの制度の対象になり得るということです。一方で、消費者庁は「理髪、マッサージ等の基本的に1回の役務提供で完結し、継続的に役務提供を受ける必要がない役務は該当しません」とも示しています。美容室のカット1回のように、その場で完結する施術は対象外で、エステのコース・回数券とはリスクの性質が異なります。
ここで注意したいのは、法律そのものが「エステは決済の審査に通りにくい」と定めているわけではない、という点です。特商法が特定継続的役務提供について定めているのは、契約書面の交付義務や、契約から8日間のクーリング・オフ、期間途中での中途解約権といった消費者保護の仕組みです。
高額な前払いを伴う回数券やコース契約は、これらによって返金や中途解約が起こる可能性が構造的に高くなります。その返金リスクを見込んで、決済事業者(アクワイアラ)が審査を慎重にする、という関係にあります。
出典・参考資料(1件)
この審査が厳しくなった経緯について、加盟店の決済を扱う決済事業者(アクワイアラ)であるアルファノート株式会社は、過去の事例を挙げて次のように説明しています。

実際、過去には大手の語学スクール事業者が経営破綻された際に、決済会社が大きな負担を負ったという事案もありました。それ以来、業界全体で前受金型ビジネスへの審査は厳しくなっています。
そのため、回数券・高額コースを扱うサロンでは、特定継続的役務提供に対応できる決済事業者・端末を選ぶことが、審査を通し、販売機会を逃さないための実際的なポイントになります。どの端末・サービスが対応するかは、この記事の比較表と各サービスの紹介で確認してください。
あわせて誤解しやすいのが、「分割払い」の意味です。決済端末が提供する分割払いやボーナス払いは、カード会社(イシュア)がお客様に与信して立て替える仕組みで、割賦販売法でいう包括信用購入あつせん(第2条第3項)に当たります。この場合、サロンは代金相当額を原則まとめて受け取り、分割の回収リスクはカード会社が負います。
これに対して、サロン自身がお客様から代金を「2月以上・3回以上」に分けて受け取る自社の割賦販売(同法第2条第1項)は別の仕組みで、実施には別途の要件があります。「分割払いに対応した端末を入れれば、サロンが自由に自社で分割販売できる」わけではない点に注意してください。
出典・参考資料(1件)
決済端末の申し込みから利用開始までの流れ(審査・開業直後の進め方)
ここからは、決済端末を申し込んでから使い始めるまでの一般的な流れを解説します。サービスによって細部は異なりますが、大きな手順は共通しているため、開業直後で初めて導入するサロンも見通しを立てやすくなります。
まず、比較して候補を絞った端末・サービスに申し込み、加盟店審査を受けます。審査に必要な書類や個人事業主の申し込みやすさは前述の選び方・FAQのとおりで、開業届など事業の実態が分かる書類をそろえておくと、手続きが滞りません。
審査を通過すると端末が届き、初期設定を済ませれば利用を開始できます。申し込みから利用開始までの期間はサービスごとに幅があるため、開業日や繁忙期に合わせて逆算して申し込むとスムーズです。
回数券・コースを扱うサロンは、前述の特定継続的役務提供への対応を申込前に確認しておくと、審査でのつまずきを避けやすくなります。複数の候補で条件を見比べたいときは、各サービスの最新の料金・手数料をまとめて取り寄せて比較すると、申し込み前の判断がしやすくなります。
まとめ
サロン向けの決済端末は、まず自サロンの会計スタイル(受付常設か、施術室・出張か、1人サロンで小さく始めるか)で端末タイプを絞り、そのうえで初期費用・月額・決済手数料・入金サイクル・対応ブランドを比べると、条件に合う機種を見つけやすくなります。受付常設ならオールインワン型、施術室や出張が多いならポータブル・モバイル型、費用を抑えたい1人サロンならカードリーダー型が出発点になります。
回数券や高額コースを扱うサロンは、分割払いへの対応と、特定継続的役務提供に対応できる端末・体制かどうかを必ず確認してください。予約・カルテ・POSとの連携や、2026年10月以降に必須となるタッチ決済への対応も、あわせて選定軸に加えると失敗を避けられます。候補が固まったら、各サービスの最新の料金・手数料を取り寄せて、自サロンの規模で比べてみてください。
一括ダウンロードする
よくある質問(FAQ)
Q. サロン向け決済端末とは何ですか?
A. サロン向け決済端末とは、美容室・エステ・ネイルなどのサロンが、店頭でクレジットカード・電子マネー・QRコード決済を1台で受け付けるための機器・サービスです。
受付に据え置くオールインワン(POSレジ一体型)、施術室や出張に持ち運べるポータブル・モバイル型、手持ちのスマホ・タブレットにつなぐカードリーダー型があります。初期費用・月額・決済手数料・入金サイクル・対応ブランドに加えて、回数券・分割販売や特定継続的役務提供の審査、POS・顧客カルテ・予約システムとの連携といったサロン特有の条件で選ぶのが特徴です。
Q. 1人サロンや個人事業主でもサロン向け決済端末の審査に通りますか?
A. サロン向け決済端末は、1人サロンや個人事業主でも、開業届など事業の実態が分かる書類がそろっていれば申し込め、審査に通るケースが多くあります。
スマホ・タブレットにリーダーを接続するカードリーダー型・モバイル型は、比較的導入しやすい形状とされています。審査では本人確認書類・事業実態が分かる資料・売上の入金先口座などが確認され、申込内容と書類の記載が食い違うと審査が長引いたり通らなかったりするため、情報を正確にそろえることが通過の近道です。複数のサービスに申し込んで選択肢を広げる進め方もあります。
Q. エステの回数券やコース契約をクレジットカードで販売できるサロン向け決済端末はありますか?
A. エステの回数券・コース契約は、特定継続的役務提供に対応した決済事業者・端末を選べばクレジットカードで販売できます。
エステの回数券や継続コースは特定商取引法の「特定継続的役務提供」に当たることがあり、高額な前払いにクーリング・オフや中途解約が伴うため、決済事業者(アクワイアラ)が返金リスクを見込んで審査を慎重にします。
法律が「エステは決済の審査に通らない」と定めているわけではなく、この返金リスクへの対応可否で端末・サービスが分かれます。前受金を伴うコース販売の審査に対応した端末を選ぶことが、審査を通して販売機会を逃さないための実際的なポイントです(対応可否は本文の比較表・各サービスの個別紹介を参照)。
Q. サロンで高額コースの分割払いに対応したサロン向け決済端末はありますか?
A. サロン向け決済端末には、お客様がクレジットカードの分割払いやボーナス払いで高額コースを購入できる機種があります。ポータブル・モバイル型やオールインワン型の一部が、カードの分割払い・ボーナス払いに対応しています(対応可否や分割回数は本文の比較表・各サービスの個別紹介を参照)。
この分割払いは、カード会社(イシュア)がお客様に与信して代金を立て替える仕組みで、サロンは代金相当額を原則まとめて受け取り、分割の回収リスクはカード会社が負います。
一方、サロン自身がお客様から代金を「2月以上・3回以上」に分けて受け取る自社の割賦販売は別の仕組みで、実施には別途の要件があります。「分割払いに対応した端末を入れれば、サロンが自由に自社で分割販売できる」わけではない点に注意してください。
Q. サロンの決済手数料はどのくらいが適正水準ですか?
A. サロン向け決済端末のクレジットカード決済手数料は、おおむね2〜3%台に収まる機種が多く、条件を満たす中小事業者向けプランでは2%前後(1.98%〜2.48%程度)まで下がるものもあります。
適正水準は月商・客単価・利益率によって変わり、施術単価が高いサロンほど、この数ポイントの差が月々の負担として積み上がります。端末代0円・月額0円のプランは固定費を抑えられる一方、決済手数料が相対的に高いこともあるため、月あたりのキャッシュレス取扱額を見込んで、固定費と手数料を総額で比べると判断を誤りにくくなります。
Q. Wi-Fiがないサロンでもサロン向け決済端末は使えますか?
A. サロン向け決済端末は、モバイル回線(4G/LTE)を内蔵した機種を選べば、Wi-Fiがないサロンや施術室・出張先でも使えます。
通信を内蔵して持ち運べるポータブル・モバイル型は、バッテリーとモバイル回線で動き、席まで運んで決済とレシート発行まで完結できます。一方、有線のネットワークや安定したWi-Fiを前提とする据え置き型もあるため、通信環境に不安があるサロンは、対応する通信方式を申込前に確認してください。
Q. サロン向け決済端末は売上が入金されるまでどのくらいかかりますか?
A. サロン向け決済端末の入金サイクルは、最短で決済日の翌営業日から、月1〜2回程度まで機種によって幅があります。
指定の銀行口座を使うと入金が早まったり、振込手数料が無料になったりするサービスもあり、最短で決済日の翌営業日に入金される機種もあります(対応する口座や入金の早さは本文の比較表・各サービスの個別紹介を参照)。仕入れや家賃の支払いと入金の間隔が空きやすい開業直後のサロンほど、入金の早さを重視しておくと運転資金に余裕が生まれます。
Q. サロン向け決済端末はPOSレジや顧客カルテ・予約システムと連携できますか?
A. サロン向け決済端末は、POSレジや顧客カルテ・予約システムと連携できる機種を選べば、会計金額の手入力や二重管理をなくせます。
決済端末とPOSレジが連携すると会計金額が自動で反映され、売上やスタッフごとの実績が自動集計されます。ホットペッパービューティー・サロンボード・LINEといった予約や顧客カルテと会計データがつながると、来店から施術・会計・次回予約までを二重管理せずに回せます。
連携できる範囲は端末とシステムの組み合わせで変わるため、本記事の比較表の連携列で対応関係を確認してください。予約・カルテまで含めたレジ本体の比較は、サロン向けPOSレジを扱う別記事の範囲になります。
Q. いま使っているサロンの決済端末は2026年10月以降も使えますか?
A. タッチ決済(非接触)に未対応の決済端末は、カード国際ブランドのルール改定により2026年9月30日をもって使えなくなり、10月以降はタッチ決済対応の端末が必須になります。
すでに使っている端末が未対応の場合は利用できる期限があるため、早めに対応機種への切り替えを検討しておくと安心です。これから新しく導入するなら、タッチ決済に対応した機種を選んでおけば、この切り替えに合わせた買い替えを避けられます。
また、タッチ決済は、利用金額が一定額(カード会社により異なる)を超えると、暗証番号の入力やIC・タッチ以外の方法が必要になる場合があります。
サロン向け決済端末の料金・手数料を一括チェック
MCB FinTechカタログでは、サロン向け決済端末の最新の資料をまとめて取り寄せられます。気になる端末の料金・手数料・入金サイクルや、回数券・分割への対応を一括で比較し、自サロンの条件に合う1台を選ぶ材料としてご活用ください。
一括ダウンロードする
MCB FinTechカタログに掲載しませんか?
MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















