建設業の受発注は、発注書をExcelで作り、協力会社とはFAXや電話でやり取りする現場がまだ多く残っています。工事の件数や協力会社が増えるほど、発注漏れや注文請書の確認、工事ごとの原価集計が特定の担当者に集中し、属人化していきます。時間外労働の上限規制が建設業にも適用され、事務作業の効率化がこれまで以上に求められるなかで、受発注の電子化に踏み出す会社が増えています。
ただ、一般的な受発注システムをそのまま導入しても、工事番号ごとの発注、工事原価や出来高査定との連動、協力会社(下請)との書類のやり取りといった建設業特有の業務がうまく回らないことがあります。そのため近年は、建設業に特化した受発注システムが数多く登場しています。
本記事では、建設業向けの受発注システムを15サービス取り上げ、汎用の受発注システムとの違いや、自社の運用規模・業態に合うタイプの選び方を整理して比較します。料金は、公開されているものは実額で、非公開のものは要問い合わせと明示し、見落とされがちな協力会社側の費用もあわせて示します。「自社はどのタイプを選ぶべきか」で迷ったら、記事の中ほどにある診断で数問に答えると、目安となるタイプが分かります。
目次
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本記事の対象範囲
本記事は、工務店・住宅会社・専門工事会社・下請ゼネコンなど、工事を発注する側の会社で、受発注業務の電子化を検討している経営者・工事担当・購買・積算・DX担当に向けた内容です。
取り上げるのは、工事番号ごとの発注や、工事原価・出来高との連動といった建設業特有の業務に対応する、建設業に特化したサービスです。協力会社が同じ画面で発注を受け取る「取引先ポータル」の有無は各社で異なり、社内の発注管理を中心とするタイプも含めて比較します。
卸売・製造業向けの汎用的な受発注システムやBtoB向けのECサイト構築サービスは、工事単位の原価管理や協力会社連携という建設業特有の要件には対応しないため、業種を問わない受発注システム全般は、機能・費用・取引先の使いやすさで幅広い製品を横並びにした次の記事で比較しています。
建設業向け受発注システムとは・なぜ必要か
ここからは、建設業向け受発注システムがどのようなもので、なぜ導入が進んでいるのかを整理します。
建設業向け受発注システムとは、工事の発注書作成から、協力会社への発注、注文請書の受け取り、出来高査定、工事原価の集計、請求までの一連の受発注業務を電子化するためのシステムです。工事番号(案件)ごとに発注や原価をひも付けて管理できる点が、業種を問わない汎用の受発注システムとの大きな違いになります。
建設業の受発注は、1つの工事に対して複数の協力会社へ細かく発注が発生し、追加工事や変更も頻繁に起こります。これをFAX・電話・Excelで管理していると、発注書の作成に手間がかかり、発注漏れや金額の行き違い、注文請書の回収漏れが起きやすくなります。工事が完了してから原価を集計しようとしても、どの工事にいくら発注したのかを追いきれず、案件ごとの利益が見えにくいという課題も生まれます。
2024年4月からは、建設業にも時間外労働の上限規制(原則として月45時間・年360時間)が適用されました。限られた人員で工事を回すために、発注・請求まわりの事務作業を効率化する必要性が高まっていることも、受発注システムの導入が進む背景にあります。
出典・参考資料(1件)
導入で解決できる課題
建設業向け受発注システムを導入すると、次のような課題の解決が期待できます。いずれも、工事単位で発注・原価・書類をひも付けて管理できることから生まれる効果です。
- 発注業務の脱FAX・脱Excel:発注書をシステム上で作成・送付し、注文請書もオンラインで受け取れるため、作成・送信・回収の手間と発注漏れを減らせます。
- 工事ごとの原価・利益の見える化:発注データが工事番号にひも付くため、実行予算と発注額を突き合わせ、案件ごとの原価と粗利をリアルタイムに把握しやすくなります。
- 属人化の解消:発注履歴や書類がシステムに集約され、特定の担当者しか分からない状態を減らせます。
- 電子帳簿保存法・インボイス制度への対応:受発注に関わる書類を電子で保存・管理でき、制度対応の土台になります。
汎用の受発注システムとの違い
ここからは、建設業向けの受発注システムが、業種を問わない汎用の受発注システムと具体的にどこが違うのかを、4つの機能から見ていきます。汎用型の多くは「発注書を作る」機能は備えていますが、工事番号・原価・出来高・協力会社連携といった建設業特有の運用に踏み込むと、そのままでは回らないことが少なくありません。

工事番号・案件単位の発注管理
建設業では、発注は「どの工事に対するものか」という工事番号(案件)とひも付いていることが前提になります。1つの工事に複数の協力会社への発注がぶら下がり、追加・変更も発生します。汎用の受発注システムは取引先や商品を軸に発注を管理する設計が多く、工事単位で発注をまとめ、実行予算と突き合わせるという建設業の使い方には合いにくい部分があります。
建設業向けは、工事台帳や実行予算と発注をひも付けて管理できる点が特徴です。
工事原価管理との連動
建設業の利益管理は、工事ごとに材料費・労務費・外注費・経費を集計する原価管理が中心です。発注データがそのまま外注費として工事原価に反映されれば、二重入力なしで案件ごとの原価と粗利を把握できます。
汎用の受発注システムは販売管理や在庫管理と連携する設計が多く、工事原価という切り口を持たないため、発注と原価が別管理になりがちです。発注データが工事原価にそのまま反映され、案件ごとの粗利を把握できる点が、建設業向けの強みです。
受発注だけでなく、工事別原価管理や工事台帳、経営事項審査(経審)対応まで含めて会計面を整えたい場合は、建設業に特化した会計ソフトを比較した次の記事も検討の参考になります。
注文請書の電子化と建設業法の要件
工事は完成までに複数回の出来高(進捗)に応じて協力会社へ支払うことが多く、出来高査定と支払をひも付ける仕組みが必要です。また、協力会社への外注は建設工事の請負契約にあたり、建設業法は契約時に工事内容や請負代金などを記載した書面を相互に交付することを義務づけています。
この書面交付は、相手方の承諾を得たうえで電子的な方法に代えることが認められています。建設業法施行規則は、電子契約が満たすべき技術的基準として次の3点を定めています。
一 当該契約の相手方がファイルへの記録を出力することによる書面を作成することができるものであること。
出典:建設業法施行規則 第十三条の四|e-Gov法令検索
二 ファイルに記録された契約事項等について、改変が行われていないかどうかを確認することができる措置を講じていること。
三 当該契約の相手方が本人であることを確認することができる措置を講じていること。
それぞれ、書面として出力できること(見読性)、改変の有無を確認できること(真正性)、相手が本人であることを確認できること(本人確認)を求めるものです。協力会社への発注や注文請書を電子化するには、これらの基準を満たした仕組みが必要になるため、建設業の請負契約を前提に設計された受発注システムが選ばれます。
なお、この電子契約要件が及ぶのは協力会社への外注(下請請負)であり、資材メーカーからの材料購入(売買契約)は対象外です。
協力会社(下請)連携
建設業の受発注は、自社だけで完結せず、協力会社に発注を受け取ってもらい、注文請書を返してもらう相互のやり取りが前提です。協力会社が同じ画面で発注を確認し、注文請書や請求を返せる仕組みがあると、書類のやり取りが一元化されます。汎用の受発注システムでも取引先ポータルを持つものはありますが、建設業向けは、工事単位の発注と協力会社連携をセットで設計している点が異なります。
一方で、建設業向けを名乗るサービスでも、社内の発注記録が中心で協力会社側のポータルを持たないものもあるため、協力会社を巻き込みたい場合は対応範囲の確認が欠かせません。
【タイプ別】建設業向け受発注システムの4つのタイプ
建設業向けの受発注システムは、どの業務を中心に据えるかによって、大きく4つのタイプに分けられます。まずは自社がどのタイプに近いかを把握すると、候補を絞り込みやすくなります。具体的な選定の観点は、次の「失敗しない選び方の観点」で詳しく扱います。
小規模・シンプル運用型(脱FAX・脱Excelを最短で)
まずは発注書のFAX・電話・Excel運用から抜け出したい、という小規模の会社に向くタイプです。見積から発注、請求、工事台帳までを1つの画面で扱え、比較的低い月額で始められるものが多いのが特徴です。多機能さよりも、少人数でも無理なく使い続けられるシンプルさを重視する場合に適しています。該当する主なサービスとして、サクミルやAnymoreがあります。
工務店・住宅会社特化型(見積〜発注〜請求〜工事台帳を一元管理)
注文住宅・分譲住宅やリフォームを手がける工務店・住宅会社の業務に合わせて作られたタイプです。見積から実行予算、発注、請求、原価、工事台帳、アフター管理までを一元的に扱えるものが多く、住宅業界特有の業務フローに沿って使えます。受発注だけでなく、業務全体を1つのシステムにまとめたい会社に向きます。
該当する主なサービスとして、注文分譲クラウドDX(受発注Plus)、アーキLink、AnyONE、建て役者、アイピアがあります。
原価・出来高管理連携型(案件ごとの利益を見える化)
発注を工事原価や出来高査定と結び付け、案件ごとの利益をリアルタイムに把握したい会社に向くタイプです。工事台帳をベースに、発注・仕入・原価・支払を集計し、実行予算との差異を管理できるものが多く、原価管理や会計連携まで踏み込みたい場合に適しています。専門工事会社や、利益管理を強化したい会社で選ばれます。
該当する主なサービスとして、Digital Billder、KAKUSA、SMAC工事管理、要〜KANAME〜があります。
協力会社・全社連携型(協力会社を巻き込み全社横断で電子化)
協力会社を巻き込み、発注から注文請書、承認、請求までを取引先横断で電子化したい会社に向くタイプです。元請と協力会社が同じ画面でつながり、書類のやり取りを一元化できるものや、施工管理と連携して工程と発注を連動させられるものがあります。多くの協力会社と継続的に取引する会社や、公共工事の発注者・受注者間の書類のやり取りを電子化したい場合に適しています。
該当する主なサービスとして、ANDPAD受発注、BtoBプラットフォームTRADE、ダンドリワーク、現場クラウドOneがあります。
失敗しない選び方の観点
ここからは、建設業向け受発注システムを選ぶときに、自社に当てはめて判断したい観点を整理します。費用・協力会社の定着・制度対応・失敗しやすいポイントを中心に扱います。
発注側・協力会社側の料金の考え方
受発注システムの費用は、発注する側(自社)が支払う料金と、協力会社側にかかる料金を分けて考える必要があります。発注側の料金は、初期費用と月額で示されるものや、機能・アカウント数・案件数で変わるものがあり、公式サイトで金額を公開せず問い合わせ対応とするサービスも少なくありません。まずは自社の利用人数や工事件数の規模で、月額がどう変わるかを確認しておきたいポイントです。
見落とされがちなのが協力会社側の費用です。近年は協力会社のアカウント発行を無料とする製品が主流ですが、アカウント数や利用範囲によっては費用が発生する場合もあります。協力会社に負担が生じると導入への協力を得にくくなります。
そのため「協力会社は無料で使えるのか」「無料で使える範囲はどこまでか」は、導入前に必ず確認しておきたいポイントです。無料と明記されているサービスもあれば、料金体系が公式に公開されていないサービスもあり、後者は問い合わせて確かめる必要があります。
協力会社に定着させる進め方
建設業の受発注システムで最大の導入障壁は、協力会社が実際に使ってくれるかどうかです。自社だけが電子化しても、協力会社がFAXや電話のままでは、二重運用になって効果が出ません。前述のとおり、電子契約は相手方の承諾が前提となるため、協力会社への説明と合意なしに一方的に切り替えることはできません。
定着させるうえでは、協力会社側の操作がシンプルか、スマホから使えるか、無料アカウントで完結するか、といった協力会社の負担の小ささが重要になります。導入時には、取引量の多い協力会社から段階的に切り替える、当面は紙と併用しながら移行するなど、相手の準備状況に合わせた進め方を計画しておくと、現場での混乱を避けられます。
電子帳簿保存法・インボイス対応と会計/施工管理システム連携
受発注に関わる書類は、電子帳簿保存法やインボイス制度と密接に関わります。電子帳簿保存法では、2024年1月以降、電子的にやり取りした注文書・請求書などの取引データを、原則として電子のまま保存することが必要になりました。保存にあたっては、モニターや操作説明書の備付けと検索できる状態(可視性の確保)、および不当な訂正・削除を防ぐ措置(真実性の確保)が求められます。
受発注システムが検索要件を満たす形でデータを保存できると、この対応の土台になります。
インボイス制度(適格請求書等保存方式)は2023年10月に始まり、仕入税額控除を受けるには、登録番号や税率ごとの消費税額などを記載した適格請求書の保存が要件となりました。協力会社から受け取る請求書や、自社が発行する請求書がインボイスの記載要件を満たせるかは、システム選定で確認したい点です。あわせて、既存の会計ソフトや施工管理システムと連携できるかを確認すると、二重入力を避けられます。
電子帳簿保存法が求める真実性・可視性の確保や検索要件が具体的にどのような内容かは、3つの保存区分ごとに次の記事で整理しています。制度対応の要件を押さえておきたい場合にご覧ください。
失敗しやすいポイント
導入で後悔しやすいのは、次のようなケースです。いずれも、機能の多さやカタログ上の性能ではなく、自社と協力会社が実際に使い続けられるかを軸に選べば避けやすくなります。
- 発注書の作成だけで選んでしまう:発注書は作れても、工事原価や出来高、協力会社連携まで見ていないと、結局は別管理が残ります。
- 協力会社が使えず定着しない:発注側の使い勝手だけで選び、協力会社側の操作や費用を確認していないと、二重運用になります。
- 原価管理・会計連携を後回しにする:受発注だけ電子化しても、原価や会計とつながらなければ利益の見える化には届きません。
- 自社の運用規模に合わない製品を選ぶ:小規模なのに多機能すぎる、あるいは規模に対して機能が足りないと、定着しません。
ここまでの4つのタイプと選び方をふまえ、自社に合うタイプを手早く確かめたい場合は、次の診断をご活用ください。数問に答えると、目安となるタイプと候補サービスが分かります。
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建設業向け受発注システム比較表(全15サービス)
ここからは、建設業向け受発注システム15サービスを、対象とする業態・規模、建設業向けの主な機能、工事原価・出来高との連動、協力会社連携と協力会社側の費用、会計・施工管理システムとの連携、発注側の料金、電子帳簿保存法・インボイスへの対応で横並びに比較します。
料金や協力会社側の費用は変動するため、詳細は各サービスの資料や公式サイトで最新情報をご確認ください。
| サービス名 | サクミル | Anymore施工管理 | 注文分譲クラウドDX(受発注Plus) | アーキLink | AnyONE | 建て役者 | アイピア | Digital Billder | KAKUSA | SMAC工事管理 | 要〜KANAME〜 | ANDPAD受発注 | BtoBプラットフォームTRADE | ダンドリワーク | 現場クラウドOne |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対象業態・規模 | 小規模〜中規模の建設・設備業者(〜50名が目安) | 中小の建設会社・住宅会社(従業員8〜30名の事例) | 注文・分譲住宅の工務店・住宅会社 | 工務店・リフォーム・外構・造園・専門工事・設計事務所など | 工務店・住宅会社・リフォーム会社(一人親方〜中小) | 建築・リフォーム業(導入740社以上) | 建築業(工務店・リフォーム会社等)の中小 | 建設業特化(総合建設業〜地域建設会社) | 従業員1〜30名の中小建設工事業者 | 総合建設業〜土木・舗装・設備・電気・管工事など専門工事業 | 電気・水道・空調・設備・塗装などの工事会社(一人親方〜数十名) | 建設業界特化(ANDPAD全体で23万社が利用) | ゼネコン・サブコン・専門工事業者(企業間取引全般) | 建築現場向け施工管理アプリ(累計10万社※2021年時点) | 公共工事・業務委託の発注者⇔受注者(官公庁向け/下請発注用途とは異なる) |
| 建設業向けの主な機能 | 見積〜請求・工事台帳・出面管理。発注は社内記録型(注文請書の相互交付は非明記) | 施工管理アプリの発注・請求機能。承認フロー・インボイス対応発注書に対応(電子契約は非対応) | 電子受発注に特化。発注→協力業者がスマホで受注→請求まで完結 | 見積・発注・請求書作成、案件単位の原価・利益管理 | 見積〜実行予算〜発注〜請求。注文書・発注請書・請求書を一括出力 | 見積〜実行予算〜発注〜請求・工事台帳・原価管理。受発注はEDIオプション | 見積〜原価〜発注〜請求。発注書・請書・請求書を同時作成、承認フロー | 発注・請求・原価管理など5サービス構成。電子発注3要件・出来高査定・保留金に対応 | 工事原価管理中心の10機能。注文書・注文請書の発行に対応 | 見積〜実行予算〜発注〜支払〜請求の8モジュール。発注金額を自動算出 | 工事台帳ベースの原価管理。注文書・発注請書・請求書を発行 | 施工管理と連携した受発注。発注・納品・請求を現場スマホで完結 | 見積〜契約〜発注〜請求を電子化。出来高請求・査定に対応 | 施工管理アプリのオプションで受発注(発注〜検収〜請求)。電子契約はGMOサイン連携(別途) | 受発注者間の文書作成・電子決裁・写真共有・スケジュール調整 |
| 工事原価・出来高連携 | ●工事台帳で原価を自動集計(出来高請求に対応) | △発注額を実行予算へ自動反映(原価・出来高査定は非明記) | ●基幹システムで実行予算・予実管理に対応(出来高査定は非明記) | △案件単位の原価・利益管理(工事番号連携は非公開) | ●実行予算・原価管理に対応(出来高査定は非明記) | ●発注が工事台帳へ原価を自動反映(出来高査定は非明記) | ●見積原価を発注へ引継ぎ粗利を可視化(出来高査定は非明記) | ◎発注・請求データを原価へリアルタイム自動集約、出来高査定に対応 | ●工事別原価・出面を自動集計(出来高査定は非明記) | ●日報から原価・労務を集計(出来高査定の詳細は非明記) | ●工事単位で収支・粗利を可視化(出来高査定は非明記) | △施工管理・会計と連携(原価・出来高査定の内蔵は非明記) | ◎工事原価入力・出来高査定に対応、原価管理システムと連携 | △原価・出来高連携は公式に明記なし(施工管理・受発注が中心) | ×情報共有が中心で原価・出来高連携は対象外 |
| 協力会社連携 | △社内の発注・仕入管理が中心。取引先ポータル型連携の有無は要確認 | ●案件ごとに協力会社(外部メンバー)を招待・共有 | ●協力業者がスマホで受注・請求まで完結 | △協力会社連携は公式に明記なし | ●協力会社向け電子発注・請求受付(2024年7月〜) | △協力会社との受発注はEDIオプションで対応 | △協力会社のアカウント要否・招待方法は公式に明記なし | ●協力会社が発注・請求を電子受領(電子発注3要件対応) | △取引先ポータル型連携は確認できず(発注書は自社作成・交付が中心) | △取引先ポータル型連携は確認できず(社内一元管理が中心) | △二者間EDI構造は確認できず(発注書類の作成・出力が中心) | ●取引先も同じANDPAD基盤で受発注(施工管理と連携) | ●協力会社(受注側)が出来高報告・請求をWeb提出・承認 | ●元請・協力会社の双方に個別アカウントを付与 | △公共工事の発注者⇔受注者間の情報共有(下請発注とは用途が異なる) |
| 協力会社側の費用 | 要確認 (公式に専用プランの記載なし) | 無料 (外部メンバー招待は追加課金なし) | 要確認 (公式に記載なし) | 要確認 (公式に明記なし) | 要確認 (元請契約に含む案内・追加課金の明記なし) | 要確認 (協力会社側費用は公式に記載なし) | 要確認 (公式に明記なし) | 無料 (導入費用が無料と明記/月次利用料は公式記載なし) | 要確認 (公式に明記なし) | 要確認 (区分自体が該当しない可能性) | 要確認 (協力会社向け料金体系は確認できず) | 要確認 (取引先にもANDPADライセンスが必要) | 無料 (受注側は無料と公式FAQに明記) | 要確認 (元請・協力会社の費用区分は公式に記載なし) | 要確認 (案件内はユーザー数無制限。受注者側の追加費用は明記なし) |
| 会計・施工管理システム連携 | 公式に記載なし | LINE・Googleカレンダー連携(会計連携は公式に明記なし) | 施工管理「現場Plus」・CAD「ARCHTREND ZERO」と連携 | 建材データベース「建材サーチ」と連携(会計・原価連携は要確認) | 会計連携は公式に明記なし(電子契約はfreeeサイン連携) | クラウドサイン・LINE WORKS連携(会計連携は明記なし) | 会計連携プランあり(詳細は個別資料)。Googleドライブ連携 | 会計・原価管理システムとCSV・RPA連携(PCA会計との連携ページあり) | CSV出力に対応(会計システム連携は明記なし) | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 施工管理・会計・請求書と連携 | どっと原価3・建設大臣NX等の原価管理システムと連携(CSV・API) | 電子契約GMOサイン・施主共有ieLeco連携(会計連携は明記なし) | 公式に記載なし |
| 料金(発注側:初期・月額) | 初期0円/月額9,800円〜(税別・20アカウント込) | 初期0円/月額15,000円〜(ユーザー数従量) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(アカウント数に応じ変動) | 月額16,000円〜(初期費用は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 初期120,000円〜/月額10,000円〜(ライト・5ユーザー) | 要問い合わせ(公式に金額非公開) | 初期50,000円〜/月額5,000円〜(税別) | 要問い合わせ(公式非開示) | 要問い合わせ(完全見積り制・公式非公開) | ANDPADライセンス内で利用(要問い合わせ) | 要問い合わせ(発注側課金・公式非公開) | 初期20万円〜/月額15,000円〜(税別) | 初期0円/月額9,800円〜(税別・案件単位) |
| 電帳法・インボイス対応 | 公式に記載なし | インボイス対応の発注書に対応(電帳法は明記なし) | 電帳法JIIMA認証取得/インボイス対応 | 公式に記載なし | 電帳法オプションあり | 電帳法対応(EDIオプション) | 公式に記載なし | 電帳法・インボイスに対応 | 公式に記載なし | 公式に記載なし | インボイス対応(要確認) | 公式に記載なし | 電帳法JIIMA認証取得 | 公式に記載なし | 公式に記載なし |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
凡例:◎=十分に対応/●=対応/△=一部・要確認/×=対象外
※ 料金・協力会社側の費用・機能の対応状況は、2026年9月時点で各社の公式サイト等をもとに整理したものです。料金は変動するため、最新の内容や詳細は各サービスの公式情報・資料でご確認ください。
タイプ別 サービス個別紹介
ここからは、4つのタイプ別に、各サービスの建設業への適合(工事番号・原価・出来高・協力会社連携・料金)を1社ずつ紹介します。自社に近いタイプから読み進めると、候補を具体的に絞り込めます。
小規模・シンプル運用型
発注書のFAX・電話・Excel運用から最短で抜け出したい小規模の会社に向くサービスです。
1. サクミル(株式会社プレックス)

顧客管理・案件管理から見積・実行予算/原価・請求・工事台帳・出面・発注/仕入までを1つのSaaSにまとめたのがサクミルです。見積データから請求書を自動生成し、日報から原価と出面(協力会社の人工)を自動集計する構成で、現場の記録から経営の数字までを一本化します。
料金は発注側(元請・自社)が契約する月額9,800円〜(税別、20アカウント込み・初期費用0円)の単一プランで、2ヶ月間の無料トライアルが用意されています。対象は小規模〜中規模の建設・設備業者(目安として従業員50名程度まで)です。正式利用企業数は2026年3月時点で3,000社を突破したと公式が発表しています。
ただし、サクミルの「発注・仕入管理」は資材や外注費の発注情報を自社内で一元管理する社内記録型の機能で、協力会社が専用画面で発注を受諾する取引先間の受発注ポータル型連携があるかは公式サイトに明記がありません。協力会社側の利用料金も公式に記載がないため、取引先を巻き込んだ受発注ワークフローの要否が高い場合は、対応範囲と受注側の費用を公式に問い合わせて確認してください。
2. Anymore施工管理(Anymore株式会社)

Anymore施工管理は、単体の受発注システムではなく、案件管理・工程管理・写真管理などを含む全17機能のクラウド型施工管理アプリで、発注管理・請求管理・見積もり管理はそのなかの一機能として提供されます。発注管理では発注金額が実行予算へ自動反映され、発注書フォーマットの編集やExcelテンプレート取り込み、承認フロー設定、インボイス対応の発注書作成に対応します(電子契約サービスには非対応)。
写真提出・進捗報告・入退場報告をLINE操作で完結できる点が特徴で、公式の導入事例は従業員8〜30名規模の建設会社・住宅会社が中心です。料金は発注側が月額15,000円〜(ユーザー数による従量課金・初期費用0円)で、協力会社(外部メンバー)の招待は無料、1ヶ月間の全機能無料トライアル(クレジットカード登録不要)が用意されています。
導入実績は公式トップページ(2026年9月時点)で2,000社以上とされています。ExcelやFAX、LINEでの発注運用からの移行を主なターゲットにしたサービスで、施工管理と受発注をまとめて1つのアプリに寄せたい小規模の会社に向きます。
工務店・住宅会社特化型
見積から発注、請求、工事台帳、アフターまでを一元管理したい工務店・住宅会社に向くサービスです。
3. 注文分譲クラウドDX(受発注Plus)(株式会社ダイテック)

株式会社ダイテックのクラウド事業部が提供する、注文住宅・分譲住宅を扱う住宅会社・工務店向けのクラウドサービスです。土地取得・営業・見積・契約・実行予算・工事・受発注・アフターまでを一元管理する基幹システム「注文分譲クラウドDX」に加え、電子受発注に機能を絞ったオプション「受発注Plus」が用意されています。
受発注Plusは、発注側が発注データを作成・送信し、協力業者がスマートフォンで受注ボタンをタップして契約成立、工事完了後に請求まで進める流れをスマホで完結できます。電子帳簿保存法に対応したJIIMA認証を取得済みで、基幹システムまでは導入しない事業者が受発注だけを電子化する用途を想定した構成です。料金は発注側・協力会社側とも公式サイトに記載がなく要問い合わせで、導入社数も公表されていません。
4. アーキLink(株式会社Archi Village)

工務店・リフォーム会社から外構・造園などの専門工事、ハウスメーカー、設計事務所、建材販売店まで幅広い業種を対象にした、株式会社Archi Villageのオールインワン業務管理SaaSです。案件・顧客管理、見積・発注・請求書作成、原価・利益管理、工程管理、経営分析までを1つのプラットフォームに集約します。
同社が運営する建材データベース「建材サーチ」と連携し、建材カタログを案件情報や施主向けのデジタルカタログとして引用できる点が特徴です。原価・利益管理は案件単位で行える一方、工事番号単位での原価連携の詳細仕様は公式に公開されていません。料金は発注側がアカウント数に応じて変動する体系で、協力会社側とあわせて公式サイトには金額の記載がなく要問い合わせです。
導入実績はサービス開始直後の2023年時点で20社超と業界メディアが報じています。
5. AnyONE(エニワン株式会社)

建材商社を母体に開発された経緯を持つ、エニワン株式会社(ナカザワホールディングスの100%出資子会社)の建築業務管理クラウドです。工務店・住宅会社・リフォーム会社を対象に、顧客管理・見積・実行予算・原価管理・発注管理・請求管理・アフター管理までを一気通貫でカバーし、見積・実行予算データから発注情報を作成して注文書・発注請書・請求書をまとめて出力できます。
2024年7月には協力会社(下請け業者)向けに、専用ウェブサイト上で工事内容や請求内容を確認・承認できる電子発注・請求受付の機能が追加されました。料金は公式LPで月額16,000円〜と案内され(初期費用は要問い合わせ、協力会社側の費用は非公開)、公式サイトでは導入企業4,300社超・ユーザー数16,000超・継続率99.2%(2026年9月時点)を公表しています。
6. 建て役者(株式会社システムサポート)

2005年の販売開始から建築・リフォーム業界に特化し続ける、株式会社システムサポートの工事管理システムです。新規商談・見積から契約、実行予算、発注・請求・支払、工事台帳・原価管理、工程管理、アフターフォローまでを時系列で一元管理し、実行予算から作成した発注書は請求入力と同時に工事台帳へ原価が自動反映されます。
協力会社との受発注は標準機能ではなく、オプション「電子受発注(EDI)」で対応する構成で、協力会社側の費用の有無は公式に記載がありません。発注側の料金も人数・使用頻度・環境に応じたプランとされ金額は非公開で、要問い合わせです。導入実績は建築・リフォーム業740社以上、公式サイトでは定着率96.1%(2020年4月実績としての訴求)を掲げています。
7. アイピア(株式会社アイピア)

受発注を単体で切り出すのではなく、業務管理システムの一機能として原価・発注管理を内包するのが、株式会社アイピアの建築業特化型クラウドです。顧客管理・積算・見積・原価管理・発注・工程・請求・入金までを案件情報を軸に統合し、見積に含まれる原価情報を発注までワンクリックで引き継ぐ設計を中核に据えています。発注書・請書・請求書をまとめて作成でき、承認フローも設定できます。
料金は発注側の3プランが公開されており、ライトが月額10,000円(5ユーザーまで)・初期費用120,000円、ベーシックが月額20,000円、プロフェッショナルが月額30,000円で、追加ユーザーは1名につき月2,000円、承認機能はプロフェッショナルプラン限定です。協力会社側の料金体系は公式に明記がなく要問い合わせです。
導入実績は500社以上・ユーザー数10,000名以上・継続率98%を公式サイトで公表しています。
原価・出来高管理連携型
発注を工事原価・出来高と結び付け、案件ごとの利益を見える化したい会社に向くサービスです。
8. Digital Billder(燈株式会社)

見積から発注、請求書、経費精算、原価管理までの5サービスで構成される、燈株式会社の建設業特化型シリーズです。工事・工種単位の管理や相殺・保留金・出来高査定といった建設業特有の商習慣に合わせて設計されており、必要なサービスだけを選んで組み合わせて利用できます。発注機能は建設業法が定める電子発注の3要件に対応し、経済産業省・国土交通省のグレーゾーン解消制度の認定を受けているとしています。
発注データは請求書・経費精算のデータとともに原価管理へリアルタイムに自動集約され、案件別の進捗・利益をダッシュボードで確認できます。発注機能では協力会社側の導入費用が無料と明記されている一方、発注側の初期費用・月額料金は公式サイトに金額の記載がなく要問い合わせです。導入実績は、公式発表(プレスリリース)で2023年6月末時点の総合建設業者100社・36都道府県と示されています。
9. KAKUSA(アクティブシステム株式会社)

Excel・紙ベースの原価管理からの移行を主眼に、従業員1〜30名規模の中小建設工事業者を対象とする、アクティブシステム株式会社のクラウド型工事原価管理システムです。見積・工事受注・請求・売掛・予算・原価・日報・発注・仕入・買掛の10機能から、必要な業務範囲だけを選んで導入できます。日報の入力内容から工事別原価や出面(労務費)を自動集計する導線を備えます。
料金は初期費用50,000円〜・月額5,000円〜(いずれも税別)で、ライセンス数やオプションに応じて見積もりが変わります。注文書・注文請書の発行機能はありますが、協力会社がログインして受注確認を行う取引先ポータルは公式・第三者情報とも確認できず、発注書を自社側で作成・交付する自社発注管理型の運用が中心とみられます。協力会社側の料金の有無は公式に記載がなく、要問い合わせです。
10. SMAC工事管理(株式会社パナック)

1976年設立の株式会社パナックが提供する、建設業向けの工事管理ソフトウェアです。見積作成・実行予算・発注管理・日報・労務・仕入・支払・請求の8つの機能モジュールで構成され、必要な機能だけを選んで導入できます。発注管理では、実行予算データに掛率と発注業者を指定して発注金額を自動算出でき、予算データがない場合の発注入力や追加発注にも対応します。
総合建設業から土木・設備・電気などの専門工事業まで、幅広い業種に対応するとしています。協力会社がログインして発注データを授受するポータルは公式・二次情報とも確認できず、発注元の社内で見積〜原価〜発注〜支払を一元管理する構成とみられます。料金は公式サイトに掲載がなく、要お問い合わせです。
11. 要〜KANAME〜(株式会社プラスバイプラス)

電気・水道・空調・設備・塗装などの工事会社を対象に、株式会社プラスバイプラスが提供する工事台帳ベースの原価・利益管理ソフトです。見積書・注文書・請求書・日報・作業員名簿を工事(案件)単位で紐づけて一元管理し、工事ごとの収支・粗利をリアルタイムに可視化します。日報の入力内容から労務費(人工代)を自動計算する設計です。
見積書から注文書・請求書を作成でき、外注への注文書・発注請書もまとめて発行できます。ただし元請けと協力会社が同一プラットフォーム上でやり取りする二者間の受発注構造は公式サイトで確認できず、自社(元請け側)が使う原価管理ソフトの一機能として発注書類を作成・出力する位置づけと読み取れます。
料金は業務内容に応じた完全見積り制で公式には非公開のため要問い合わせで、協力会社側の利用形態も公式に記載がなく要確認です。
協力会社・全社連携型
協力会社を巻き込み、発注から注文請書、請求までを取引先横断で電子化したい会社に向くサービスです。
12. ANDPAD受発注(株式会社アンドパッド)

施工管理プラットフォーム「ANDPAD」と連携し、案件・工事情報を起点に発注・納品・請求までを現場のスマートフォンで完結できる、株式会社アンドパッドの建設業界特化型の受発注アプリです。図面・工程・写真・議事録といった施工管理データと受発注データを相互参照できるため、工程に連動した発注や現場での納品確認など、建設業に固有のフローに沿って運用できます。
iOS/iPad向けの公式ネイティブアプリを提供し、オフライン一時保存にも対応します。
ANDPAD全体では23万社が利用し(2026年3月時点、公式訴求)、施工管理アプリは156,000社超で導入されています。取引先の招待には相手側にもANDPADライセンスが必要で、受発注アプリはANDPADライセンス内で利用する形のため、料金・初期費用は要問い合わせです。協力会社を含めて施工管理から受発注までを同じ基盤に統一したい会社に向きます。
13. BtoBプラットフォームTRADE(株式会社インフォマート)

東証プライム市場上場の株式会社インフォマートが提供する企業間取引向けクラウドサービスで、見積・契約・発注書・納品書・検収書・請求書までの取引書類をオンラインで一元管理できます。建設業向けには専用ページが用意され、工事請負契約書・注文書・出来高請求書の電子化、出来高報告書のWeb提出・承認、工事原価入力、立替金・保留金処理など、建設業の商習慣に即した機能を備えます。
2025年4月には査定・工事原価入力・立替金/保留金処理に対応する建設業向け請求書機能を全利用企業向けに本提供しています。
料金は発注側(元請け・注文者)にのみ課金が発生し、協力会社(受注側)は無料で利用できる設計で、具体的な初期費用・月額は要問い合わせです。「どっと原価3」「建設大臣NX」「ガリバーシリーズ」など建設業向けの原価管理システムとCSV・API連携し、発注・請求データの二重入力を解消できます。電子帳簿保存法についてはJIIMA認証を取得しています。
14. ダンドリワーク(株式会社ダンドリワーク)

現場情報・図面・写真・工程表の一元管理を核とする、株式会社ダンドリワークの建築現場向け施工管理アプリです。受発注は単体機能ではなく、このプラットフォーム上のオプション機能として提供され、発注・受注・検収・請求までをクラウド化します。元請会社と協力会社の双方に個別アカウントを付与し、現場ごとに承認フロー・ワークフローを個別カスタマイズできる点が特徴です。
作成・承認した注文書等は電子契約「電子印鑑GMOサイン」と連携させて電子署名依頼から保管まで完結できますが、これは別途申込・別途費用が必要な連携です。
料金は初期費用20万円(税別)〜・月額15,000円(税別)〜で、利用アカウント数に応じて変動します。発注側(元請)と協力会社側で料金体系が分かれているか、協力会社が無料で使えるかは公式に明記がなく、要問い合わせです。累計導入100,000社・ユーザー170,000人超・利用率91%を公表しています(2021年3月時点の公式記載)。ISMS(ISO/IEC 27001)認証を取得しています。
15. 現場クラウドOne(株式会社現場サポート)

公共工事や業務委託で、発注者(監督職員等)と受注者(現場代理人・監理技術者等)の間の文書作成・承認(電子決裁)・スケジュール調整・写真共有をインターネット上で一元化する、株式会社現場サポートの受発注者間情報共有システム(ASP)です。
国土交通省の情報共有システム機能要件(工事Rev.5.7/業務Rev.1.7)に準拠し、各地方整備局や農政局、都道府県などの公的機関で導入されています。NETIS登録、LGWAN対応、ISMS認証取得と、公共分野で求められる要件をおさえています。
料金は案件(工事・業務)単位で月額9,800円(税別)・初期費用0円で、ユーザー数・ディスク容量は無制限として月額に含まれます。発注者側・受注者側という区分での別料金表記はなく、協力会社側が追加費用を負担する明示的な記載も公式には見当たらないため、費用負担の実務的な区分は要問い合わせです。累計導入実績は10万件を突破しています(2026年2月16日発表のプレスリリース)。
まとめ
建設業向けの受発注システムは、工事番号ごとの発注、工事原価や出来高との連動、協力会社連携という、汎用の受発注システムにはない要件に対応している点が価値です。
選ぶ際は、自社が「小規模でまず脱FAXしたい」「工務店・住宅会社として業務全体を一元化したい」「原価・利益を見える化したい」「協力会社を巻き込んで全社で電子化したい」のどのタイプに近いかを起点に、発注側と協力会社側の費用、協力会社の定着のしやすさ、既存の会計・施工管理システムとの連携まで確認すると、導入後の後悔を避けやすくなります。
気になるサービスが見つかったら、複数社の資料を取り寄せて、自社の工事規模・協力会社数での料金と、必要な機能への対応を具体的に見比べてみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 建設業向け受発注システムとは何ですか?
A. 建設業向け受発注システムとは、工事の発注書作成から協力会社への発注、注文請書の受け取り、出来高査定、工事原価の集計、請求までの受発注業務を、工事番号(案件)ごとにひも付けて電子化するシステムです。業種を問わない汎用の受発注システムと違い、工事単位で発注や原価を管理でき、協力会社(下請)との書類のやり取りにも対応する点が特徴です。
FAX・電話・Excel中心の運用を、工事ごとに一元化したい建設会社で導入が進んでいます。
Q. 建設業向け受発注システムは汎用の受発注システムと何が違いますか?
A. 建設業向け受発注システムは、工事番号ごとの発注管理・工事原価との連動・出来高査定・協力会社連携という建設業特有の業務に対応している点が汎用型との違いです。汎用の受発注システムは取引先や商品を軸に発注を管理する設計が多く、「発注書を作る」機能はあっても、工事単位で発注と実行予算を突き合わせたり、外注費をそのまま工事原価に反映したりする使い方には合いにくい面があります。
協力会社への外注は建設業法上の請負契約にあたり、電子化には所定の技術的基準を満たす必要がある点も、建設業に特化した製品が選ばれる理由です。
Q. 建設業の受発注はExcel管理では足りませんか?
A. 建設業の受発注は、案件数や協力会社が少ないうちはExcel運用でも回りますが、工事や取引先が増えると発注漏れ・原価集計・請求確認が特定の担当者に集中し、属人化しやすくなります。発注書を毎回Excelで作っている、FAX・電話での確認が多い、過去の発注履歴を探すのに時間がかかる、といった状態が増えてきたら、受発注システムで効率化する効果を感じやすくなります。
逆に、案件・協力会社数が少なく現状の運用で支障がなければ、Excelで十分なケースもあります。
Q. 建設業向け受発注システムは施工管理アプリと何が違いますか?
A. 建設業向け受発注システムは、見積・発注・注文請書・請求・承認といったバックオフィス業務の電子化が中心で、工程管理や写真共有など現場管理が中心の施工管理アプリとは役割が異なります。両者は補完関係にあり、ANDPAD受発注やダンドリワークのように、施工管理アプリと受発注機能を連携させ、案件情報を起点に現場と発注をつなげられる製品もあります。
現場管理と受発注のどちらを主軸に据えたいかで、選ぶ製品が変わります。
Q. 建設業向け受発注システムは協力会社側にも費用がかかりますか?
A. 建設業向け受発注システムでは、近年は協力会社側のアカウント発行を無料とする製品が主流ですが、アカウント数や利用範囲によっては費用が発生する場合もあります。BtoBプラットフォームTRADEやDigital Billderのように受注側(協力会社)の費用が無料と明記された製品がある一方、ANDPAD受発注のように取引先にもライセンスが必要な製品もあります。
協力会社に負担が生じると導入への協力を得にくくなるため、「協力会社は無料で使えるのか」「無料で使える範囲はどこまでか」を導入前に確認しておくことが大切です。
Q. 建設業向け受発注システムの導入期間はどのくらいが目安ですか?
A. 建設業向け受発注システムの導入期間は、電子化する業務の範囲と、協力会社をどこまで巻き込むかによって幅があります。発注書の電子化だけをまず始めるなら比較的短期間で運用に乗せられますが、工事原価管理や会計連携まで含める場合や、多くの協力会社を巻き込む場合は、社内の運用ルール整備・協力会社への説明と合意・段階的な切り替えに相応の準備期間を見込む必要があります。
取引量の多い協力会社から順に切り替える、当面は紙と併用しながら移行するなど、無理のない移行計画を立てておくと、現場での混乱を避けられます。
Q. 建設業向け受発注システムは電子帳簿保存法やインボイス制度に対応できますか?
A. 建設業向け受発注システムには、電子帳簿保存法の保存要件やインボイス制度の記載要件に対応した製品があります。電子帳簿保存法では2024年1月以降、電子でやり取りした注文書・請求書などの取引データを原則そのまま電子で保存することが必要で、注文分譲クラウドDX(受発注Plus)やBtoBプラットフォームTRADEのようにJIIMA認証を取得した製品もあります。
ただし対応状況は製品ごとに異なるため、自社が受け取る・発行する書類が両制度の要件を満たせるかを、資料や公式情報で個別に確認してください。
Q. 建設業向け受発注システムは既存の会計ソフトや施工管理システムと連携できますか?
A. 建設業向け受発注システムは、製品によって会計ソフトや施工管理システムと連携でき、発注・原価・請求データの二重入力を避けられます。ANDPAD受発注のように施工管理プラットフォームと一体で使える製品や、発注データを工事原価・会計へ引き継げる製品があります。
連携できる対象ソフトや連携方法は製品ごとに異なるため、すでに使っている会計・施工管理システムとつながるかを、選定時に確認しておくと二重管理を防げます。
Q. 小規模の建設会社でも建設業向け受発注システムを導入する意味はありますか?
A. 小規模の建設会社でも、発注書をExcelで毎回作る、FAX・電話での確認が多い、請求確認や発注履歴の検索に時間がかかるといった状態なら、導入で効率化を実感しやすくなります。小規模・シンプル運用型には月額1万円前後から始められる製品もあり、少人数でも無理なく使い続けられます。
一方で、案件数や協力会社が少なく現状のExcel運用で支障がなければ、急いで導入する必要はありません。自社の作業の手間と費用を見比べて判断するとよいでしょう。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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